JP3117940B2 - 移動物置棚 - Google Patents

移動物置棚

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JP3117940B2
JP3117940B2 JP09234155A JP23415597A JP3117940B2 JP 3117940 B2 JP3117940 B2 JP 3117940B2 JP 09234155 A JP09234155 A JP 09234155A JP 23415597 A JP23415597 A JP 23415597A JP 3117940 B2 JP3117940 B2 JP 3117940B2
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邦雄 宮崎
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、移動物置棚に関
し、特に、隣接する物置棚間に作業通路を確保して、作
業通路内にいる作業者を保護する移動物置棚に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】書庫や倉庫等に用いられる物置棚の一つ
として、室内の床上に敷設されたレール上を移動可能な
複数の物置棚を組み合わせた移動物置棚がある。移動物
置棚は、上述のように床上に敷設されたレール上に車輪
付きの複数の物置棚を設置し、物品の出し入れを行う場
合に希望の物置棚あるいはそれに隣接する物置棚をレー
ルに沿って移動させることにより希望の物置棚の前面に
作業通路用の隙間を設けることができるようになってい
る。
【0003】移動物置棚は、物品の出し入れ時にのみ希
望する物置棚あるいはそれに隣接する物置棚を移動させ
て、隣接する物置棚同士の間に作業通路としての隙間を
設け、それ以外の時には物置棚同士を密着させておくこ
とができるので、多数の物置棚を室内に固定して設置し
た場合に比べ、限られた室内の空間を有効に使うことが
できるという利点がある。
【0004】移動物置棚は、その棚を移動させるため
に、棚の側壁に手動用のハンドルを設け、このハンドル
と車輪との間にチェーンやベルト等の伝達部材を介して
連動させる機構や、物置棚に駆動源となるモータを装備
し、そのモータと車輪との間に配置した減速機構により
車輪を回転させるようにした構成が用いられる。モータ
を用いた場合には、物置棚の移動方向に応じたモータの
回転方向を指令するためのスイッチを有する操作パネル
を棚の側壁に設け、オペレータが移動操作を指令するこ
とができるようになっているものがある。
【0005】移動物置棚は、隣接する物置棚同士の間に
通路を設けた場合、隣接する物置棚同士が接近するのを
防止して作業通路内の作業者を保護するために、作業通
路を挟んで対向する物置棚の一方または双方に、他方の
物置棚との間に突出可能な隣接棚接近阻止部材を設ける
ことがある。
【0006】この隣接棚接近阻止部材は、隣接する物置
棚の移動方向における一方向の面において隣接する物置
棚間に形成される作業通路に突出した態位と退避した態
位との間で変位可能なバーであり、長さが棚間に作業者
が挟み込まれない程度の空間を確保できる長さに設定さ
れている。これにより、隣接棚接近阻止部材は、通常起
こされた状態から倒されることにより隣接する物置棚と
の間に張り出し、隣接する物置棚が近づいてきた場合に
揺動端がその物置棚に衝合することにより通路としての
隙間を確保できるようになっている。このような隣接棚
接近阻止部材を設けることにより、通路内にオペレータ
がいても、安全に物品の出し入れ作業が行えることにな
る。
【0007】従来、隣接棚接近阻止部材を倒して通路用
の隙間を確保する操作は、オペレータに委ねられている
のが現状であったが、以下のような問題があった。すな
わち、隣接棚接近阻止部材を倒して通路用の隙間を設け
る操作が人手に頼っていることから、オペレータがその
操作を怠り、隣接棚接近阻止部材を突出した態位にする
ことなく、通路用の隙間内にオペレータが入ることがあ
る。そのとき、たまたま地震が発生すると、それぞれの
物置棚がレール上を移動し、物置棚と物置棚との間にオ
ペレータが挟み込まれることが考えられる。
【0008】一般に、移動物置棚を移動させるとき以外
は、例えば、車輪を回転不能にロックするなどして物置
棚を移動不能にロックしているが、たとえ、ロックしあ
るいは制動を掛けていたとしても、地震が発生すると、
車輪およびレールの表面がきわめて平滑にされているこ
とが原因して車輪がレール上を容易に滑動する。また、
地震の際の振動によりレール末端に設けられているエン
ドストッパに物置棚が衝突し、その反動による場合や物
置棚同士が相互に反発し合い、レール上を滑動する場合
もある。
【0009】地震によって一旦動き出した物置棚を人間
の力で押し返そうとしても、物置棚自体の重量が重く、
これに物品が収納されていて、強大なエネルギーをもっ
て迫ってくるために、押し返すことはほとんど不可能と
いえる。しかも、地震が発生した場合、人間はその場に
立ちすくむか身近なものにしがみつくことしかできない
こととも相俟って通路内にいるオペレータの脱出が阻ま
れる可能性が大きい。このような状態は、ハンドルによ
る移動を行う手動式移動物置棚だけでなく、モータを移
動用の駆動源とする電動式移動物置棚においてもいえ
る。
【0010】そこで、不慮の移動が発生した場合、特
に、地震による移動が発生した場合に自動的に通路とし
ての隙間を確保することができる隣接棚接近阻止部材に
よる安全装置を備えた移動物置棚がある。この移動物置
棚によれば、隣接棚接近阻止部材を自動的に突出態位に
設定して隣接棚が接近してくるのを阻止することができ
るため、地震発生時のように、物置棚自体が不意に移動
しやすくなる環境下においてオペレータの脱出路として
の隙間を確保することができ、オペレータは安心して作
業をすることができる。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
移動物置棚における上記安全装置は、移動物置棚のメイ
ン電源が入っているときに作動するようになっているた
め、移動物置棚のメイン電源が入っていないときに地震
が発生した場合には安全装置は作動しない。従って、移
動物置棚のメイン電源が入っていないときにオペレータ
が通路に入り、そのときたまたま地震が発生すると、隣
接棚接近阻止部材が突出態位にならないために通路が狭
められてしまい、通路に入っているオペレータが脱出で
きなくなるという問題がある。移動物置棚のメイン電源
が入っていないときには、手動で隣接棚接近阻止部材を
突出態位に設定して通路を確保するようにすることがで
きるが、オペレータがその操作を怠る場合もあるため、
上述のような事態を完全に防止することはできない。
【0012】また、上記安全装置は、移動物置棚のメイ
ン電源が入っているとき地震による震動が発生した場合
には、隙間を確保するために隣接棚接近阻止部材を自動
的に突出態位に設定するようになっているため、オペレ
ータが通路内にいるいないに拘わらず、自動的に作動し
てしまう。つまり、必要以上に隣接棚接近阻止部材によ
って通路を確保しようとするため、従来の安全装置は、
無駄な動作が多い。
【0013】本発明は以上のような従来技術の問題点を
解消するためになされたもので、移動物置棚のメイン電
源のオン・オフに関係なく、感震装置が作動すると、隣
接棚接近阻止部材が自動的に作業通路に突出した態位を
とるようにして、通路内の作業者が移動物置棚間に挟み
込まれることがないようにした移動物置棚を提供するこ
とを目的とする。本発明はまた、移動物置棚のメイン電
源のオン・オフに関係なく、感震装置が作動し、かつ、
作業者が作業通路に入っているという条件を満たした場
合に隣接棚接近阻止部材が自動的に作業通路に突出した
態位をとるようにして、通路内の作業者が移動物置棚間
に挟み込まれることがないようにするとともに、隣接棚
接近阻止部材が無駄な動作をしないようにした移動物置
棚を提供することを目的とする。本発明はさらに、物置
棚がロック装置によって移動不能にロックされていると
きは、物置棚間の作業通路に作業者が入っている可能性
が高いため、移動物置棚のメイン電源のオン・オフに関
係なく、感震装置が作動し、かつ、物置棚がロック装置
によって移動不能にロックされているという条件を満た
した場合に隣接棚接近阻止部材が自動的に作業通路に突
出した態位をとるようにして、通路内の作業者が移動物
置棚間に挟み込まれることがないようにするとともに、
隣接棚接近阻止部材が無駄な動作をしないようにした移
動物置棚を提供することを目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明は、
レールに沿って複数の物置棚を移動可能に置き並べた移
動物置棚において、上記各物置棚に取り付けられ、隣接
する移動物置棚間に形成される作業通路に突出した態位
と退避した態位との間で変位可能な隣接棚接近阻止部材
と、上記隣接棚接近阻止部材を変位させる駆動手段と、
地震を感知する感震装置とを有し、メイン電源スイッチ
を有する移動棚制御回路用の第1電源回路と、上記駆動
手段を含む隣接棚接近阻止部材作動回路用の第2電源回
路とが互いに別系統となっており、第1電源回路の上記
メイン電源スイッチのオン・オフに関係なく、上記感震
装置が作動したときに上記駆動手段が作動して上記隣接
棚接近阻止部材を作業通路に突出させることを特徴とす
る。
【0015】請求項2記載の発明は、請求項1記載の発
明において、隣接する物置棚間に形成される作業通路内
の作業者の有無を検知する検知手段を有し、この検知手
段が作業通路内に作業者がいることを検知し、かつ、上
記感震装置が作動したときに上記駆動手段が作動して上
記隣接棚接近阻止部材を作業通路に突出させることを特
徴とする。
【0016】上記検知手段は、請求項3記載の発明のよ
うに、各物置棚に取り付けてもよい。上記検知手段は、
請求項4記載の発明のように、解除手段を作動させるま
で検知信号を維持させるようにするとよい。上記検知手
段として、請求項5記載の発明のように、光センサを用
いることができる。
【0017】上記光センサは、請求項6記載の発明のよ
うに、複数の物置棚からなる移動物置棚装置全体にまた
がる光ビームによって作業通路への作業者の進入を検知
させるようにするとよい。上記光センサは、請求項7記
載の発明のように、隣接する物置棚相互間に設けてもよ
い。また、上記駆動手段は、請求項8記載の発明のよう
に、上記検知手段によって作業者が入っていると検知さ
れた作業通路においてのみ上記隣接棚接近阻止部材を突
出させるようにするとよい。
【0018】請求項9記載の発明は、請求項1記載の発
明において、物置棚を電気的に、または機械的に移動不
能にロックするロック装置を有し、このロック装置が物
置棚を移動不能にロックしており、かつ、感震装置が作
動したときに駆動手段が作動して隣接棚接近阻止部材を
作業通路に突出させることを特徴とする。移動棚を機械
的に移動不能にロックするロック装置のロックは、請求
項10記載の発明のように、感震装置の感震信号で解除
されるようにするとよい。また、上記駆動手段は、請求
項11記載の発明のように、ロック装置によって移動不
能にロックされている物置棚においてのみ隣接棚接近阻
止部材を突出させるようにするとよい。
【0019】請求項12記載の発明は、請求項1記載の
発明において、通路幅検知手段を有し、作業通路が一定
幅以上に形成されたことを通路幅検知手段が検知し、か
つ、感震装置が作動したときに駆動手段が作動して隣接
棚接近阻止部材を作業通路に突出させることを特徴とす
る。駆動手段は、請求項13記載の発明のように、通路
幅検知手段によって検知された作業通路に対してのみ隣
接棚接近阻止部材を突出させるようにするとよい。
【0020】請求項14記載の発明は、請求項1記載の
発明において、上記駆動手段が、隣接棚接近阻止部材を
作業通路に突出させているときに、隣接棚接近阻止部材
が作業通路に突出していることを表示する表示手段が設
けられていることを特徴とする。表示手段として、請求
項15記載の発明のように、作業通路照明灯を用いるこ
とができる。また、表示手段は、請求項16記載の発明
のように、表示ランプを用いることができる。表示手段
は、請求項17記載の発明のように、作業者が表示解除
手段を作動させるまで表示を維持させるようにするとよ
い。
【0021】請求項18記載の発明は、レールに沿って
複数の物置棚を移動可能に置き並べた移動物置棚におい
て、上記各物置棚に取り付けられ、隣接する移動物置棚
間に形成される作業通路に突出した態位と退避した態位
との間で変位可能であり、自然体で突出態位に変位する
隣接棚接近阻止部材と、上記隣接棚接近阻止部材を退避
態位に保持する保持手段と、地震を感知する感震装置と
を有し、メイン電源スイッチを有する移動棚制御回路用
の第1電源回路と、保持手段作動回路用の第2電源回路
とが互いに別系統となっており、第1電源回路の上記メ
イン電源スイッチのオン・オフに関係なく、上記感震装
置が作動したときに上記保持手段による保持を解除して
上記隣接棚接近阻止部材を作業通路に突出させることを
特徴とする。上記保持手段として、請求項19記載の発
明のように、磁気的吸引力を利用したもの、あるいは機
械的な係止手段を用いることができる。
【0022】請求項20記載の発明は、請求項1または
19記載の発明において、隣接棚接近阻止部材が、突出
方向に付勢されていることを特徴とする。
【0023】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照しながら本発明
にかかる移動物置棚の実施の形態について説明する。図
1において、底部に車輪1が設けられている複数の物置
棚2、3、4・・・(図1では、便宜上、3台の物置棚
が示されている)は、床上に敷設されているレール5上
に並べて設置されている。図1中、符号A1、A2は、
レール5上の末端部に固定配置されている固定物置棚を
示している。
【0024】物置棚2、3、4は、それぞれ車輪駆動用
モータ6を内蔵しており、車輪駆動用モータ6からの回
転力が図示しない減速機構あるいは無端伝達部材などを
介して車輪1に伝達されるようになっている。この場合
の無端伝達部材としては、歯付きベルトやチェーンを用
いることができる。
【0025】物置棚のうち、移動可能な物置棚2、3、
4には、隣接する物置棚間で作業するための通路用の隙
間(以下、「作業通路」という)を形成した際、物置棚
が不用意に移動して作業通路が狭められたとき、相隣接
する物置棚間に作業者が挟み込まれるのを防止すること
ができる隣接棚接近阻止部材7が具備されている。
【0026】この隣接棚接近阻止部材7は、各物置棚の
間口面、すなわち物品の出し入れ面に取り付けられ、隣
接する物置棚間に形成される作業通路に突出した態位と
退避した態位との間で変位可能なものである。この隣接
棚接近阻止部材7は、駆動手段によって作動するように
なっている。また、手動によっても変位することができ
るようになっている。
【0027】図2には、隣接棚接近阻止部材7の一例を
示している。この隣接棚接近阻止部材7は、物置棚の角
隅部にそれぞれ位置する支柱11のうち、物置棚の移動
方向と直交する前面に位置する支柱11のうちの少なく
とも一つに設けられている。図2に示すように、この隣
接棚接近阻止部材7は、基端に挿通された支軸12を有
し、この支軸12がチャンネル形状のブラケット13に
取り付けられることよって隣接棚接近阻止部材7が垂直
面内において回転自在に支持されている。また、隣接棚
接近阻止部材7は、先端までの長さとして、隣接する物
置棚間で作業者が狭圧されない程度の通路幅が設定でき
る長さに設定されている。
【0028】ブラケット13は、その底面を支柱11に
固定されており、これにより、隣接棚接近阻止部材7が
支柱11側に支持されている。ブラケット13の固定方
法としては、溶接等の一般的な一体化手法だけでなく、
ボルトあるいはリベットを用いた取付手法等でもよい。
【0029】支柱11によって基端側が支持されている
隣接棚接近阻止部材7は、物置棚の前面と平行する起立
態位と物置棚の前方に突出する横倒し態位との間で揺動
することができ、横倒し態位に揺動変位した場合には、
隣接する物置棚間で作業者を狭圧しない通路幅を確保す
ることができるようになっている。
【0030】隣接棚接近阻止部材7の先端近くには、隣
接棚接近阻止部材7の起立態位において支柱11と対向
する面には、隣接棚接近阻止部材7を起立態位に設定す
るための磁性体をなす永久磁石14が取り付けられ、支
柱11にも上記永久磁石を吸着する永久磁石15が取り
付けられている。もっとも、支柱11は、一般に鉄製で
あり、また、隣接棚接近阻止部材7も鉄で作られるもの
と考えられるため、上記永久磁石14、15のうちの一
方は省略してもよい。
【0031】前記駆動手段は、上記隣接棚接近阻止部材
7を変位させるもので、この実施の形態では、隣接棚接
近阻止部材7に直接接して隣接棚接近阻止部材7を退避
した態位から作業通路に突出した態位に変位させるソレ
ノイド16を有してなる。このソレノイド16には、地
震を感知する感震装置、駆動用モータ6の駆動力によっ
て物置棚を移動させるための棚移動スイッチ20、隣接
棚接近阻止部材7が作業通路に突出していることを表示
する表示手段などがそれぞれ電気的に関連している。
【0032】ソレノイド16は、図2に示すように、励
磁時にプランジャ16Aがソレノイド本体から突出する
プッシュ形式のものが用いられている。プランジャ16
Aの突出量は、永久磁石14、15間での磁気的吸着が
解消される間隔を両磁石間に設定できる量になってい
る。このソレノイド16は、上記駆動手段から励磁信号
が送信されたときに、プランジャ16Aをソレノイド本
体から突出させ、隣接棚接近阻止部材7を退避した態位
から作業通路に突出した態位に向かって押し出し、永久
磁石14、15間の磁気的吸着が解消されたあとは隣接
棚接近阻止部材7を自重で回転させ、作業通路に突出し
た態位に変位させる。
【0033】感震装置は、例えば、水銀式加速度検出ス
イッチを用いることができ、予め設定された所定の震度
以上の地震を検知すると、駆動手段に感震信号を送信す
るようになっている。この感震装置は、各物置棚に取り
付けることができるし、移動物置棚を設置した建物の
壁、床、天井などに取り付けることもできる。
【0034】棚移動スイッチ20(図1参照)は、物置
棚を移動させる際に用いられるスイッチであり、物置棚
を移動させたい方向に合わせて2つ設けられている。物
置棚を移動させる場合には、移動させたい方向に対応し
た棚移動スイッチ20を選択して操作すればよい。これ
により、駆動用モータ6への給電が開始されて駆動用モ
ータ6は回転を開始し、作業通路が形成される。もっと
も、棚を移動させるためのスイッチの形式は上記の形式
に限られるものではない。
【0035】前記駆動手段は、上記感震装置が地震を感
知して作動したときに、隣接棚接近阻止部材7を作業通
路内に突出させるようになっている。上述のように、隣
接棚接近阻止部材7は作業者が作業通路に入るときに手
動で作業通路に突出した態位に変位させることができる
ため、作業者によってすでに隣接棚接近阻止部材7が作
業通路に突出した態位になっている場合は、上記の条件
が成立したとき上記駆動手段は作動しないようにしても
よいし、作動するようにしてもよい。隣接棚接近阻止部
材7が突出した態位で上記駆動手段が作動したとしても
隣接棚接近阻止部材7の動作態様に影響はない。
【0036】表示手段は、上述の通り、隣接棚接近阻止
部材7が作業通路に突出していることを表示するもので
あり、駆動手段が隣接棚接近阻止部材7を作業通路に突
出しているときに表示するようになっている。また、こ
の表示手段は、作業者が適宜の場所に設けられた表示解
除手段を作動させるまで表示を維持することができるよ
うになっている。また、隣接棚接近阻止部材7が作業通
路に突出した状態から退避した状態になったときや、地
震がおさまったときに表示手段の表示を解除するように
することもできる。この表示手段で表示を行わせるため
の検出スイッチの例を図2に符号18で示す。この検出
スイッチ18は、隣接棚接近阻止部材7が退避態位にあ
るとき隣接棚接近阻止部材7に押されて作動し、隣接棚
接近阻止部材7が突出態位に向かって回動すると隣接棚
接近阻止部材7による押圧が解除されるため、隣接棚接
近阻止部材7の動作態位を検出することができ、もっ
て、隣接棚接近阻止部材7が突出しているとき、その旨
を表示手段に表示させることができる。
【0037】この表示手段は、表示ランプ、芳香剤によ
るにおい、音声やブザーなどの音、液晶パネル、振動モ
ータによる振動など、隣接棚接近阻止部材7が作業通路
に突出していることを表示できるものであればどのよう
なものでもよい。また、作業通路を照明する作業通路照
明灯でもって表示するようにすることもできる。表示手
段の取付場所は、作業者が隣接棚接近阻止部材7が作業
通路に突出していることを認識することができる場所で
あればどこでもよい。
【0038】次に、上記実施の形態の動作について説明
する。まず、出し入れ作業を行うための通路用隙間を形
成する物置棚を選択する。希望する物置棚を移動させる
場合には、棚移動スイッチ20を要望する移動方向に対
応して選択操作する(図1参照)。これにより、移動す
べき物置棚の駆動用モータ6への給電が開始されて駆動
用モータ6は正転または逆転を開始し、移動すべき物置
棚が移動すべき向きに移動して、指定された位置に作業
通路が形成される。このように作業通路が形成された状
態で次に述べるような条件を満たした場合に、駆動手段
によって、隣接棚接近阻止部材7が作業通路に突出する
ようになっている。
【0039】上記の条件を具体的に述べると、感震装置
は、予め設定された所定の震度以上の震度を検知する
と、駆動手段に感震信号を送信する。上記感震信号が送
信されたら、駆動手段は、ソレノイド16を励磁する。
ソレノイド16は、励磁されることによってプランジャ
16Aをソレノイド本体から突出させ、これによって、
隣接棚接近阻止部材7は、永久磁石14、15間での磁
気的吸着力に抗して上記プランジャ16Aで押され、図
2(A)に示す退避した状態から図2(B)に示すよう
に作業通路に突出した態位に変位する。隣接棚接近阻止
部材7が突出した態位になると、表示手段が表示する。
【0040】なお、作業者が作業通路内から出て作業通
路内に作業者がいなくなったら、作業通路内に作業者が
いなくなったときに発する信号に基づいて駆動手段を作
動させ、隣接棚接近阻止部材7を突出した態位から退避
した態位に変位させるようにしてもよい。この場合の駆
動手段としては、モータやオイルシリンダ、エアシリン
ダなどを用いることができる。
【0041】上述のように、感震装置が地震を感知して
作動したときに、駆動手段は隣接棚接近阻止部材7を作
業通路内に突出させるようになっているが、これは、移
動物置棚のメイン電源スイッチのオン・オフに関係なく
作動できるようになっている。つまり、移動棚制御回路
用の第1電源回路と、上記駆動手段を含む隣接棚接近阻
止部材作動回路用の第2の電源回路とが互いに別系統と
なっていて、第1電源回路がオンしているときはもちろ
んのこと、第1電源回路がオフになっているときにも駆
動手段は隣接棚接近阻止部材7を作業通路内に突出させ
ることができるようになっている。図3には、その回路
の例を示している。
【0042】図3に示すように、交流電源40は、移動
棚制御回路41用の第1電源回路と駆動手段であるソレ
ノイド16を含む隣接棚接近阻止部材作動回路44用の
第2の電源回路に併用されている。第1電源回路に通電
する移動物置棚のメイン電源スイッチMは、第2の電源
回路と別系統、すなわち第2の電源回路に影響のない位
置に接続されている。このメイン電源スイッチMは交流
電源40を通電するメイク接点M1と、整流回路42に
よって整流された直流を通電するメイク接点M2とから
構成されていて、さらにメイク接点M1とメイク接点M
2は連動するようになっている。
【0043】一方、第2の電源回路は、交流電源40か
ら整流回路42を介して隣接棚接近阻止部材作動回路4
4に直流が供給される回路部分を指していて、メイク接
点bがオンしている状態で直流が隣接棚接近阻止部材作
動回路44に供給されるようになっている。また、移動
物置棚を照明する照明灯45または室内の空調装置など
には、スイッチcがオンしている状態で交流電源40が
電通するようになっている。上記メイク接点bと上記ス
イッチcは連動していて、照明灯45または室内の空調
装置などの電源スイッチcがオンすることに連動して上
記メイク接点bもオンするようになっている。また、交
流電源40の大本には、配電盤などのスイッチdがあ
り、このスイッチdを介して、各回路に供給されるよう
になっている。上記スイッチdは配線の点検時などの場
合以外は常時閉じられている。整流回路42には電源を
バッテリやソーラ発電機などによってバックアップする
バックアップ装置43が接続されている。隣接棚接近阻
止部材作動回路44には感震装置が内蔵され又は外付け
されていて、感震装置からの感震信号によってソレノイ
ド16を励磁し、前述のように隣接棚接近阻止部材を突
出態位に作動させることができるようになっている。
【0044】このように、移動棚制御回路41用の第1
電源回路と、上記駆動手段を含む隣接棚接近阻止部材作
動回路44用の第2の電源回路とが互いに別系統となっ
ているため、メイン電源スイッチMのオン・オフに関係
なく、感震装置からの感震信号によって隣接棚接近阻止
部材7を作業通路に突出した態位に変位させることがで
きる。従って、仮に移動棚制御回路のメイン電源スイッ
チMがオフのまま、すでに形成されている作業通路に入
って物品の出し入れ作業を行っている最中にたまたま地
震が発生したとすると、メイン電源スイッチMのオン・
オフに関係なく隣接棚接近阻止部材7が作業通路に突出
した態位に変位するため、上記作業通路内の作業者の安
全を確保することができる。
【0045】また、上記第2の電源回路のメイク接点b
と、移動物置棚を照明する照明灯や室内の空調装置など
の回路のスイッチcとが連動しているため、移動物置棚
が設置されている室内に作業者が入るときに、上記スイ
ッチcを操作するはずであるから、これによって第2の
電源回路が動作可能になり、仮に、移動棚制御回路41
用の第1の電源回路に電源が供給されていなくても、地
震の発生によって隣接棚接近阻止部材を作動させ、作業
者の安全を確保することができる。また、整流回路にバ
ックアップ装置43が接続されているため、停電時にお
いても隣接棚接近阻止部材7を作業通路に突出した態位
に変位させることができる。
【0046】電源系統は図21に示すように構成するこ
ともできる。図21において、移動棚制御回路41用の
第1電源回路のメイン電源スイッチMは、交流電源40
を通電するメイク接点M1と、整流回路42によって整
流された直流を通電するメイク接点M2およびリレーS
が直列に接続されたメイク接点M3とから構成されてい
て、これらメイク接点M1、メイク接点M2およびメイ
ク接点M3はそれぞれ連動するようになっている。
【0047】一方、隣接棚阻止部材作動回路44用の第
2電源回路のメイク接点bに対して並列にブレイク接点
sが接続されている。このブレイク接点sは、上記メイ
ク接点M3がオンして上記リレーSに電流が通電される
ことによりオフする。また、第1電源回路のメイン電源
スイッチMと移動棚制御回路41との中間と、第2電源
回路のメイク接点bと隣接棚接近阻止部材作動回路44
との中間とは、電気的に接続されている。
【0048】このようにすることにより、仮に上記第2
の電源回路のメイク接点bがオフであっても、メイン電
源スイッチMがオンされると、第1電源回路のメイン電
源スイッチMと移動棚制御回路41との中間と、第2電
源回路のメイク接点bと隣接棚接近阻止部材作動回路4
4との中間とが電気的に接続されているため、隣接棚接
近阻止部材作動回路44に通電され、隣接棚接近阻止部
材7を作業通路に突出した態位に変位させることができ
る。また、上記第2の電源回路のメイク接点bがオフで
あり、さらにメイン電源スイッチMもオフであっても、
メイク接点M3がオフでリレーSに通電されないため、
ブレイク接点sがオンし、隣接棚接近阻止部材作動回路
44に通電され、隣接棚接近阻止部材7を作業通路に突
出した態位に変位させることができる。なお、上記第2
の電源回路のメイク接点bおよびメイン電源Mが両方と
もオンしているときには、隣接棚接近阻止部材作動回路
44にメイン電源M側から優先して通電するようにして
もよい。
【0049】次に、図9に示す別の実施の形態について
説明する。この実施の形態にかかる移動物置棚の駆動手
段には、隣接する物置棚間に形成される作業通路内の作
業者の有無を検知する検知手段21が電気的に接続され
ている。
【0050】検知手段21は、上述の通り、隣接する物
置棚間に形成される作業通路内の作業者の有無を検知す
るものであり、この検知手段21には、例えば、光セン
サを用いることができる。図4は、光センサ22が取り
付けられた物置棚間に作業通路が形成された状態を平面
から見たものを示している。
【0051】図4に示すように、各物置棚の移動方向と
直交する開口面であって、作業者が出入りする側には、
光センサ22がそれぞれ取り付けられている。この各物
置棚に取り付けられた光センサ22は、一方が発光部、
他方が受光部になっていて、床から同じ高さに取り付け
られ、かつ、隣接する各物置棚の光センサ22同士は、
互いに対向している。
【0052】隣接する物置棚に取り付けられた互いに対
向し合う一対の光センサ22の一方から出射された光ビ
ームが遮断されたかどうかを他方の受光部の検出信号の
変化で検出することによって、作業通路内の作業者の有
無を検知するようにしている。矢印αに示すように作業
者が上記一対の光センサ22の間を通過して作業通路内
に入ると、上記一対の光センサ22は作業者を検知し、
駆動手段に検知信号を送信する。
【0053】より具体的には、2対の光センサを用いて
作業通路入り口の外側と内側に隣接させ配置することに
より2本の光ビームを出射させ、かつ、これを2個の受
光部で各別に検出するようにし、外側のビームが遮断さ
れたあと内側のビームが遮断されると、アップダウンカ
ウンタをアップカウントし、逆に内側のビームが遮断さ
れたあと外側のビームが遮断されたときは、アップダウ
ンカウンタをダウンカウントし、このカウンタのカウン
ト値が「0」なら作業者がいないものと判断し、上記カ
ウンタのカウンタ値が「1」以上であれば作業者がいる
もの判断するようにすることができる。
【0054】図4に示すものは、作業者が作業通路内へ
の出入口が一方のみの場合を示しているが、図5に示す
ように、矢印αおよび矢印βの両側(図において上下)
に作業者が作業通路内に出入りする出入口がある場合
は、上記光センサ22を各物置棚の4隅に設けて、作業
通路内の作業者の有無を検知するようにすればよい。ま
た、図6に示すように、物置棚の移動方向と直交する間
口面に光センサ22を複数並べて、作業通路内の作業者
の有無を検知するようにすることもできる。上記光セン
サ22の間隔を狭くして、作業通路内に作業者がいる場
合は、少なくとも一つの光センサ22が検出できるよう
にし、少なくとも一つの光センサが検出しているときは
作業通路内に作業者がいるものと判断するようにすれ
ば、作業通路内の作業者の有無を確実に検出することが
できる。
【0055】また、一つの発光素子を相対向する物置棚
の一方側に設けて斜めに光ビームを出射し、これを相対
向する物置棚間で複数回反射させたのち受光素子で受光
するようにしてもよい。このように構成しておけば、光
ビームが1箇所でも遮断されると受光素子に入射しなく
なるから、作業通路内の作業者の有無を検知できる。
【0056】図4ないし図6に示す光センサ22は、隣
接する各物置棚に取り付けられた一対の光センサ22に
よって、作業通路内の作業者の有無を検知するようにし
ているが、光センサの形式によっては一つの検知手段で
もって、作業通路内の作業者の有無を検知するようにす
ることもできる。図7には、その一例を示している。
【0057】図7に示すように、各物置棚の天井上には
アーム24aに連結された光センサ24が取り付けられ
ている。この光センサ24は、CCDカメラなどからな
る撮像機能をもった光センサである。光センサ24は、
棚間に形成される作業通路上に位置するように、アーム
24aによって庇状に各物置棚の天井上に取り付けられ
ていて、光センサ24で撮像されている画像が単位時間
ごとに変化があるかどうかによって、形成された作業通
路の全域における作業者の有無を検知することができる
ようになっている。光センサ24は、作業通路内に作業
者が入ったことを検知すると、前記光センサ22と同様
に、駆動手段に検知信号を送信する。
【0058】図4ないし図7に示す光センサ22、24
は、作業通路、すなわち隣接する物置棚相互間に設けら
れているが、複数の物置棚からなる移動物置棚装置全体
にまたがる検知手段、例えば、光センサの光ビームによ
って作業通路への作業者の進入を検知するようにするこ
ともできる。図8には、その一例を示している。
【0059】図8に示すように、複数の物置棚の移動方
向両側に位置する壁27、27には、それぞれ光センサ
26が互いに対向するように取り付けられている。この
光センサ26、26は、物置棚本体の底面と設置床面と
の間を光ビームが通ることができる高さの位置に取り付
けられている。光センサ26は、比較的狭い間隔で複数
配置することによって、どこかの作業通路に一人でも作
業者がいれば、これを検知できるようにする。あるい
は、各物置棚の移動範囲に近づけてその外側を光りビー
ムが通るように光センサ26を配置し、何れかの作業通
路に作業者が入ると光ビームが遮断されて検出動作が行
われるようにしてもよい。光センサ26は、作業通路内
に作業者が入ったのを検知すると、上記光センサ22、
24と同様に、駆動手段に検知信号を送信する。
【0060】検知手段21(図9参照)は、上述のよう
な光センサだけでなく、撮像手段、赤外線、超音波、静
電気、電磁波、あるいはマットスイッチ等を用いること
もできる。要は、作業通路内の作業者の有無を検知する
ことができるものであればどのようなものでもよい。ま
た、検知手段21は、図示しない解除手段を作動させる
まで検知信号を維持するようにすることができる。この
解除手段は、各物置棚に取り付けることもできるし、移
動物置棚の周壁に取り付けることもできる。
【0061】これまでの説明では、検知手段21は、作
業者が作業通路内に入ったのを検知したときに駆動手段
に検知信号を送信して、隣接棚接近阻止部材7を突出態
位に変位させるようになっていたが、検知手段21は作
業通路内の作業者の有無を検知することができるもので
あるため、作業者が作業通路内から出て作業通路内に作
業者がいなくなったら別の検知信号等を駆動手段に送信
して隣接棚接近阻止部材7を突出した態位から退避した
態位に変位させるようにすることもできる。このときの
検知手段は、上記検知手段21であってもよいし、別の
検知手段であってもよい。
【0062】この場合は、例えば、隣接棚接近阻止部材
7の回転軸をモータに連結させておき、作業通路内に作
業者がいなくなったときに検知手段から発せられる信号
が駆動手段に送信されたら、駆動手段はこのモータを駆
動させることにより、隣接棚接近阻止部材7を突出した
態位から退避した態位に変位させることができる。
【0063】駆動手段は、上記検知手段21が作業通路
内に作業者がいることを検知し、かつ、感震装置が地震
を感知して作動したときに、隣接棚接近阻止部材7を作
業通路内に突出させるようになっている。上述のよう
に、隣接棚接近阻止部材7は作業者が作業通路に入ると
きに手動で作業通路に突出した態位に変位させることが
できるため、作業者によってすでに隣接棚接近阻止部材
7が作業通路に突出した態位になっている場合は、上記
の条件が成立したとき作動しないようにしてもよいし、
作動するようにしてもよい。隣接棚接近阻止部材7が突
出した態位で上記駆動手段が作動したとしても隣接棚接
近阻止部材7の動作態様に影響はない。
【0064】次に、以上説明したように、検知手段21
が作業通路内に作業者がいることを検知し、かつ、感震
装置が地震を感知して作動したことを条件として隣接棚
接近阻止部材7を突出するようにした実施の形態の動作
について説明する。まず、出し入れ作業を行うための通
路用隙間を形成する物置棚を選択する。希望する物置棚
を移動させる場合には、棚移動スイッチ20を要望する
移動方向に対応して選択操作する(図1参照)。これに
より、移動すべき物置棚の駆動用モータ6への給電が開
始されて駆動用モータ6は正転または逆転を開始し、移
動すべき物置棚が移動すべき向きに移動して、指定され
た位置に作業通路が形成される。このように作業通路が
形成された状態で次に述べるような条件を満たした場合
に、駆動手段によって、隣接棚接近阻止部材7が作業通
路に突出するようになっている。
【0065】上記の条件を具体的に述べると、感震装置
は、予め任意に設定された震度以上の震度を検知する
と、駆動手段に感震信号を送信する。また、検知手段2
1は、作業通路内に作業者が入っているのを検知する
と、駆動手段に検知信号を送信する。上記感震信号およ
び上記検知信号が送信されたら、すなわち、所定の震度
以上の地震が発生し、かつ、作業通路内に作業者がいる
という条件が成立すると、駆動手段は、ソレノイド16
を励磁する。ソレノイド16は、励磁されることによっ
てプランジャ16Aをソレノイド本体から突出させ、こ
れによって、隣接棚接近阻止部材7は、永久磁石14、
15間での磁気的吸着力に抗して上記プランジャ16A
で押され、図2(A)に示す退避した状態から図2
(B)に示すように作業通路に突出した態位に変位す
る。隣接棚接近阻止部材7が突出した態位になると、表
示手段が表示する。
【0066】なお、作業者が作業通路内から出て作業通
路内に作業者がいなくなったら、上述のように、作業通
路内に作業者がいなくなったときに発する信号に基づい
て駆動手段を作動させ、隣接棚接近阻止部材7を突出し
た態位から退避した態位に変位させるようにしてもよ
い。この場合の駆動手段としては、モータやオイルシリ
ンダ、エアシリンダなどを用いることができる。
【0067】このように、通路用の隙間が形成されてい
る状態で感震装置により所定震度が検出され、かつ、検
知手段21によって作業通路内に作業者がいることが検
知されたときに、駆動手段は、隣接棚接近阻止部材7を
作業通路に突出させるため、作業通路内の作業者の有無
に拘わらず隣接棚接近阻止部材が突出態位に設定される
従来のものよりも、無駄な動作がなく、より能率的であ
る。
【0068】上述のように、駆動手段は、隣接棚接近阻
止部材7を作業通路に突出させるようになっているが、
この作業通路は、移動物置棚装置全体に形成されている
作業通路、および検知手段21によって作業者が入って
いると検知された作業通路のみの両方を意味している。
【0069】駆動手段によって隣接棚接近阻止部材7が
突出される作業通路が、移動物置棚装置全体に形成され
ている作業通路を意味している場合は、移動物置棚装置
全体において形成された複数の作業通路のうち、何れか
の作業通路内に作業者がいることを検知手段21によっ
て検知され、かつ、感震装置により所定震度が検出され
たときに、各作業通路に対応する隣接棚接近阻止部材7
全てがその作業通路に突出するようになっている。つま
り、作業者が入っている作業通路はもちろんのこと、作
業者が入っていない作業通路に対しても、隣接棚接近阻
止部材7が作業通路に突出するようになっている。
【0070】一方、駆動手段によって隣接棚接近阻止部
材7が突出される作業通路が、検知手段21によって作
業者が入っていると検知された作業通路のみを意味して
いる場合は、移動物置棚装置全体において形成された複
数の作業通路のうち、何れかの作業通路内に作業者がい
ることを検知手段21によって検知され、かつ、感震装
置により所定震度が検出されたときに、検知手段21に
よって作業者がいると検知された作業通路に対応する隣
接棚接近阻止部材7のみがその作業通路に突出するよう
になっている。つまり、複数の作業通路のうち、作業者
が入っていない作業通路に対しては、隣接棚接近阻止部
材7が突出しないようになっている。この場合は、作業
者が入っている作業通路および作業者が入っていない作
業通路に対して隣接棚接近阻止部材7が突出するものに
比べて、無駄な動作がなく、より能率的である。
【0071】上述のように、検知手段21が作業通路内
に作業者がいることを検知し、かつ、感震装置が地震を
感知して作動したときに、駆動手段は隣接棚接近阻止部
材7を作業通路内に突出させるようになっているが、こ
れは、移動物置棚のメイン電源スイッチMのオン・オフ
に関係なく作動できるようになっている。つまり、移動
物置棚のメイン電源スイッチMがオンしているときはも
ちろんのこと、メイン電源スイッチMがオフになってい
るときにも駆動手段は隣接棚接近阻止部材7を作業通路
内に突出させることができるようになっている。図9に
は、その回路の例を示している。
【0072】図9に示すように、電源40は、隣接棚接
近阻止部材作動回路と移動棚制御回路に併用されてい
る。隣接棚接近阻止部材作動回路においては、感震装置
Pおよび検知手段21は電源40に対して並列に接続さ
れ、リレーRは、感震装置Pのメイク接点pおよび検知
手段21のメイク接点qと直列に接続されて、電源40
に対して並列に接続されている。また、ソレノイド16
は、リレーRのメイク接点rと直列に接続されて、電源
40に対して並列に接続されている。移動棚制御回路4
1に通電する移動物置棚のメイン電源スイッチMは、隣
接棚接近阻止部材作動回路に影響のない位置に電源40
に対して直列に接続されている。つまり、移動棚制御回
路41用の第1電源回路と、上記ソレノイド16からな
る駆動手段を含む隣接棚接近阻止部材作動回路用の第2
の電源回路とが互いに別系統となっている。
【0073】感震装置Pが任意に設定された震度以上の
震度を検知すると、そのメイク接点pがオンする。ま
た、検知手段21が作業通路内に作業者がいるのを検知
すると、そのメイク接点qがオンする。このメイク接点
pおよびメイク接点qがオンすることにより、リレーR
に電流が通電され、そのメイク接点rがオンする。メイ
ク接点rがオンすることにより、ソレノイド16に通電
され、図2の例のようにソレノイド16がプランジャ1
6Aをソレノイド本体から突出させ、隣接棚接近阻止部
材7を作業通路に突出した態位に変位させる。
【0074】図9に示すように、移動物置棚のメイン電
源スイッチMは、隣接棚接近阻止部材作動回路に影響の
ない位置に電源に対して直列に接続されているため、メ
イン電源スイッチMのオン・オフに関係なく、隣接棚接
近阻止部材7を作業通路に突出した態位に変位させるこ
とができる。従って、仮に移動棚制御回路のメイン電源
スイッチMがオフのまま、すでに形成されている作業通
路に入って物品の出し入れ作業を行っている最中にたま
たま地震が発生したとすると、メイン電源スイッチMの
オン・オフに関係なく、作業通路内に作業者がいること
を検出していることを条件として隣接棚接近阻止部材7
が作業通路に突出した態位に変位するため、上記作業通
路内の作業者の安全を確保することができる。
【0075】第1の電源回路と第2の電源回路は、図1
0に示すように互いに分離してもよい。つまり、電源
(1)を隣接棚接近阻止部材作動回路に使用し、もう一
方の電源(2)を移動棚制御回路41に使用することが
できる。このように、電源を分離することにより、移動
棚制御回路41用のメイン電源スイッチMのオン・オフ
に関係なく、隣接棚接近阻止部材7を作業通路に突出し
た態位に変位させることができる。また、隣接棚接近阻
止部材作動回路用の電源をバッテリやソーラー発電機な
どでバックアップするようにすることもできる。このよ
うに電源にバックアップ装置を具備しておけば、メイン
電源スイッチMのオン・オフに関係なく、隣接棚接近阻
止部材7を作業通路に突出した態位に変位させることが
できるとともに、停電時においても、隣接棚接近阻止部
材7を作業通路に突出した態位に変位させることができ
る。
【0076】なお、図9に示す回路例において、電源4
0と隣接棚接近阻止部材作動回路との間、また、図10
に示す回路例において電源(1)と隣接棚接近阻止部材
作動回路との間に、移動物置棚装置を照明する照明灯の
スイッチ、移動物置棚が設置された室内の電気系統のス
イッチ、室内の空調装置のスイッチなどと連動するスイ
ッチを挿入してもよい。このようにしておけば、移動物
置棚が設置されている室内に作業者が入るとき、上記ス
イッチを操作するはずであるから、これによって隣接棚
接近阻止部材回路が動作可能になり、仮に、移動棚制御
回路41に電源が供給されていなくても、地震の発生に
よって隣接棚接近阻止部材を作動させ、作業者の安全を
確保することができる。
【0077】次に、さらに別に実施の形態について説明
する。この実施の形態にかかる移動物置棚には、各物置
棚を移動不能にロックするロック装置が取り付けられて
いる。ロック装置は、作業通路幅を維持するために、ま
た、みだりに物置棚が移動することのないようにするた
めに、作業通路に面する物置棚を移動不能にロックする
ためのものである。つまり、ロック装置によって物置棚
がロックされるということは、移動物置棚装置全体に形
成されている複数の作業通路のうち、少なくとも何れか
一つの作業通路内に作業者がいる可能性が高いことを意
味している。
【0078】このロック装置は、回路的に各物置棚を移
動不能にロックする電気的ロック装置、あるいは機械的
に各物置棚を移動不能にロックする機械的ロック装置の
いずれでもよい。電気的に各物置棚を移動不能にロック
するものとしては、いわゆるインターロックなどがあ
る。一方、機械的に各物置棚を移動不能にロックするも
のとしては、各物置棚に取り付けられたハンドルを手動
で回転操作することによって走行車輪を回転駆動するよ
うにした移動物置棚において、ハンドル自体を回転不能
にロックするもの、ハンドルから車輪に至る歯車、プー
リ、スプロケット、ベルト、歯付きベルト、チェーン、
などからなる動力伝達機構を作動不能にロックするも
の、車輪を回転不能にロックするものなどがある。ま
た、上記ハンドル式に限らず、物置棚を直接手動力で動
かす物置棚や電動式物置棚にも適用可能なロック機構と
して、設置床やレールあるいはレール側方プレートなど
の係合穴に閂を突き刺してロックするものなどがある。
要は、ロック装置は、各物置棚を移動不能にロックする
ことができるものであればどのようなものでもよい。
【0079】ここで、電気的なロック装置の具体的な例
をいくつかあげて説明する。電気的なロック装置は、要
望する移動方向に対応する棚移動スイッチ20を操作し
て、物置棚を移動させ、通路幅検知部等によって一定幅
の作業通路を形成したら自動的にインターロックをかけ
るものもあれば、一定幅の作業通路を形成した後に、作
業者が各物置棚に取り付けられているロックスイッチを
オンすることにより、インターロックをかけるものもあ
る。また、一定幅の作業通路でなく、作業者の所望する
通路幅を形成する場合も、所望する幅の作業通路が形成
されたら自動的にインターロックをかけるものもあれ
ば、所望する幅の作業通路を形成した後に、作業者が各
物置棚に取り付けられているロックスイッチをオンする
ことにより、インターロックをかけるものもある。
【0080】このほかにも、形成された作業通路を照明
する照明灯が点灯することによってインターロックをか
けるもの、非常停止スイッチをオンすることによりイン
ターロックをかけるもの、作業通路を形成するための操
作が重複してなされることにより発する二重指令信号に
基づいてインターロックをかけるもの、各物置棚の台枠
等の開口面に取り付けられた安全バーに作業者が触れる
ことによりインターロックをかけるもの、作業者が作業
通路に入ったときにインターロックをかけるもの、マッ
トスイッチ等で作業者が作業通路内に入ったと検知した
ときにインターロックをかけるものなど様々なものがあ
る。
【0081】電気的なロック装置には次のようなものも
考えられる。電動式移動棚の開口面には安全バーが設置
されていて、棚が移動中に作業者が安全バーに接触する
と棚が停止するようになっている。そこで、安全バーが
作動して棚が停止した場合はインターロックがかかるよ
うにし、これを解除しなければ再び移動することができ
ないようにする。さらにその場合、通路内の作業者から
見て通路が広がる向きに移動しているときに安全バーに
接触しても、棚が停止することなく、従ってインターロ
ックもかからないようにし、上記通路が狭まる向きに移
動しているときに安全バーに接触したときに棚が停止し
てインターロックがかかるようにするとよい。また、棚
が停止中に安全バーに接触した場合にもインターロック
がかかるようにしてもよい。
【0082】さらに、隣接棚接近阻止部材の先端に検出
スイッチを設け、隣接棚接近阻止部材が突出態位にある
とき上記検出スイッチに作業者等が接触した場合にも棚
の移動を停止させて作業者の安全を確保するようにする
ことも考えられる。そこで、この場合にも電気的なイン
ターロックをかけるようにしてもよい。さらに、上記通
路が狭まる向きに移動してるとき上記検出スイッチに作
業者等が接触した場合に限って棚を停止させインターロ
ックをかけるようにするとよい。
【0083】このように、ロック装置によるロックに
は、電気的なもの、機械的なもの、電気的なものであっ
て自動的にあるいは手動的にロックするもの、機械的で
あって手動的にロックするものなど様々なロックがあ
る。なお、ロック装置といえば、上にあげた装置に限る
ことなく、各物置棚を移動不能にロックすることができ
るものすべてのロック装置を意味している。
【0084】ロック装置は、作業通路を挟んだ両側の物
置棚を移動不能にロックした状態になると、駆動手段に
ロック信号を送信する。また、駆動手段は、上記ロック
装置が作業通路を挟んだ両側の物置棚を移動不能にロッ
クしており、かつ、感震装置が地震を感知して作動した
ときに、隣接棚接近阻止部材7を作業通路内に突出させ
るようになっている。つまり、駆動手段は、ロック装置
から送信されたロック信号、および前述の実施の形態で
説明した感震装置と同様の感震装置からの感震信号に基
づいて図2に示すようなソレノイド16に励磁信号を送
信する。
【0085】上述のように、隣接棚接近阻止部材7は作
業者が作業通路に入るときに手動で作業通路に突出した
態位に変位させることができるため、作業者によってす
でに隣接棚接近阻止部材7が作業通路に突出した態位に
なっている場合は、あえて作動させる必要はないが、作
動させても差し支えない。
【0086】なお、機械的なロック装置によるロック装
置は、感震装置が予め設定された震度以上の震度を検知
して駆動手段に感震信号を送信したら、解除するように
するとよい。何故なら、ロックを解除することにより棚
は比較的抵抗なく移動できる状態になり、地震による地
面や建物の揺れに従って相対移動することによって、地
震エネルギーの棚への伝達が遮断され、棚の転倒や収納
物品の転倒、落下が防止されるからである。また、感震
装置が予め設定された震度以上の震度を検知して駆動手
段に感震信号を送信したら、駆動モータのギヤーやクラ
ッチ等を断状態にして、実質的にロックを解除したのと
同一にするようにすることもできる。
【0087】また、電気的なインターロックがかけられ
たあと、これを解除する方法として次の解除法も考えら
れる。図13に示すように、各物置棚には、ロック解除
ボタン80が設けられており、形成された作業通路に面
する両側のロック解除ボタン80を操作しなければロッ
クが解除されないようになっている。
【0088】図示のように、物置棚81と物置棚82と
の間に形成された作業通路内に作業者が入っているとき
に、右側から他の作業者Xが歩いてきて、物置棚81と
物置棚82との間の作業通路内に作業者がいるかどうか
を確認しないで、物置棚82のロック解除ボタン80を
操作して物置棚82を左方へ移動させ、物置棚82と物
置棚83との間に作業通路を形成しようとすると、物置
棚81と物置棚82との間に形成された作業通路内に入
っている作業者に、物置棚82が迫ってくることにな
る。
【0089】そこで、作業通路に面する両側のロック解
除ボタン80、この場合は物置棚81と物置棚82のロ
ック解除ボタン80の双方を操作することによってはじ
めてロックが解除されるようにしておけば、作業者X
は、物置棚81と物置棚82との間の作業通路内に作業
者がいるかどうかを確認することができるため、上述の
ような作業者に物置棚が迫ってくるような事態を防止す
ることができる。
【0090】次に、以上説明したように、ロック装置が
物置棚を移動不能にロックしており、かつ、感震装置が
作動したことを条件として隣接棚接近阻止部材7を突出
するようにした実施の形態の動作について説明する。ま
ず、物品の出し入れ作業を行うための通路用隙間を形成
する物置棚を選択する。希望する物置棚を移動させる場
合には、棚移動スイッチ20を要望する移動方向に対応
して操作する(図1参照)。これにより、駆動用モータ
6への給電が開始されて駆動用モータ6は回転を開始
し、作業通路が形成される。このように作業通路が形成
した状態で後述する条件を満たした場合に、駆動手段に
よって、隣接棚接近阻止部材7が作業通路に突出するよ
うになっている。
【0091】上記隣接棚接近阻止部材7の突出動作を具
体的に述べる。感震装置は、予め設定された震度以上の
震度を検知すると、駆動手段に感震信号を送信する。ま
た、上記ロック装置が、作業通路を挟んだ両側の物置棚
を移動不能にロックすると、駆動手段にロック信号を送
信する。ここで、ロック装置によって物置棚がロックさ
れるということは、移動物置棚装置全体に形成されてい
る複数の作業通路のうち、少なくとも何れか一つの作業
通路内に作業者がいる可能性が高いことを意味してい
る。
【0092】上記感震信号および上記ロック信号が送信
されたら、すなわち、感震装置により所定震度が検出さ
れ、かつ、ロック装置が作業通路を挟んだ両側の物置棚
を移動不能にロックした状態になっていると、駆動手段
は、ソレノイド16を励磁する。励磁されたソレノイド
16は、プランジャ16Aをソレノイド本体から突出さ
せ、これによって、隣接棚接近阻止部材7は、永久磁石
14、15間での磁気的吸着力に抗し押されて、図2
(A)に示す退避した状態から図2(B)に示すように
作業通路に突出した態位に変位する。隣接棚接近阻止部
材7が突出した態位になると、表示手段が表示する。
【0093】このように、感震装置により所定震度が検
出され、かつ、ロック装置によって作業通路を挟んだ両
側の物置棚を移動不能にロックした状態になっていると
きに、駆動手段は、隣接棚接近阻止部材7を作業通路に
突出させるため、作業通路内の作業者の有無に拘わらず
隣接棚接近阻止部材が横倒し態位に設定される従来のも
のよりも、無駄な動作がなく、より能率的である。な
お、通常時には、手動等で隣接棚接近阻止部材7を退避
した態位から突出した態位にしたときにこの隣接棚接近
阻止部材7を突出させた通路に面する両側の物置棚を移
動不能にロックするようにすることもできる。
【0094】上述のように、駆動手段は、隣接棚接近阻
止部材7を作業通路に突出させるようになっているが、
この作業通路は、移動物置棚装置全体において、形成す
ることができる作業通路を意味する場合、およびロック
装置によって移動不能にロックされている物置棚に対応
する作業通路のみを意味する場合の両方を含んでいる。
【0095】駆動手段によって隣接棚接近阻止部材7が
突出される作業通路が、移動物置棚装置全体において形
成することができる作業通路を意味している場合は、移
動物置棚装置全体において形成される複数の作業通路の
うち、何れかの作業通路に対応する物置棚がロック装置
によってロックされ、かつ、感震装置により所定震度が
検出されると、各作業通路に対応する隣接棚接近阻止部
材7全てがその作業通路に突出するようになっている。
つまり、ロック装置によってロックされている物置棚に
対応する作業通路はもちろんのこと、ロックされていな
い物置棚に対応する作業通路に対しても、隣接棚接近阻
止部材7が作業通路に突出するようになっている。
【0096】一方、駆動手段によって隣接棚接近阻止部
材7が突出される作業通路が、ロック装置によってロッ
クされている物置棚に対応する作業通路のみを意味して
いる場合は、移動物置棚装置全体において形成された複
数の作業通路のうち、何れかの作業通路に対応する物置
棚がロック装置によってロックされ、かつ、感震装置に
より所定震度が検出されたときに、ロック装置によって
ロックされた物置棚に対応する作業通路に対してのみ隣
接棚接近阻止部材7がその作業通路に突出するようにな
っている。つまり、複数の作業通路のうち、ロック装置
によってロックされていない物置棚に対応する作業通路
に対しては、隣接棚接近阻止部材7が突出しないように
なっている。この場合は、ロック装置によってロックさ
れている物置棚に対応する作業通路およびロックされて
いない物置棚に対応する作業通路に対して隣接棚接近阻
止部材7が突出するようになっているものに比べて、無
駄な動作がなく、より能率的である。
【0097】上述のように、ロック装置が作業通路を挟
んだ両側の物置棚を移動不能にロックしており、かつ、
感震装置が地震を感知して作動したときに、駆動手段は
隣接棚接近阻止部材7を作業通路内に突出させるように
なっているが、これは、移動物置棚のメイン電源スイッ
チのオン・オフに関係なく作動できるようになってい
る。つまり、移動物置棚のメイン電源スイッチがオンし
ているときはもちろんのこと、メインス電源イッチがオ
フになっているときにも駆動手段は隣接棚接近阻止部材
7を作業通路内に突出させることができるようになって
いる。図11には、その回路の例を示している。
【0098】図11に示すように、電源40は、隣接棚
接近阻止部材作動回路と移動棚制御回路41に併用され
ている。隣接棚接近阻止部材作動回路においては、感震
装置Pは電源40に対して並列に接続され、隣接棚接近
阻止部材の駆動手段としてのソレノイド16は、感震装
置Pのメイク接点pおよびロック装置Tのメイク接点t
と直列に接続されて、電源40に対して並列に接続され
ている。移動棚制御回路41に通電する移動物置棚のメ
イン電源スイッチMは、隣接棚接近阻止部材作動回路に
影響のない位置において、感震装置Pのメイク接点pと
並列になるように電源に接続されている。つまり、移動
棚制御回路41用の第1電源回路と、上記駆動手段とし
てのソレノイド16を含む隣接棚接近阻止部材作動用の
第2の電源回路とが互いに別系統となっている。また、
感震装置Pのメイク接点pは、感震装置Pが予め設定さ
れた震度以上の震度を検知するとオンするようになって
いる。また、ロック装置Tの動作は、移動棚制御回路4
1によって制御される。
【0099】感震装置Pが予め設定された震度以上の震
度を検知すると、そのメイク接点pがオンする。また、
ロック装置Tが、物置棚を移動不能にロックすると、そ
のメイク接点tがオンする。このメイク接点pおよびメ
イク接点tがオンすることにより、ソレノイド16が励
磁されてプランジャ16Aがソレノイド本体から突出
し、隣接棚接近阻止部材7を作業通路に突出させた態位
に変位させる。
【0100】図11に示すように、移動物置棚のメイン
電源スイッチMは、隣接棚接近阻止部材作動回路に影響
のない位置に電源に対して直列に接続されているため、
メイン電源スイッチMのオン・オフに関係なく、ロック
装置が移動物置棚を移動不能にロックしており、かつ、
地震発生時に隣接棚接近阻止部材7を作業通路に突出し
た態位に変位させることができる。従って、仮に移動棚
制御回路のメイン電源スイッチMがオフのまま、すでに
形成されている作業通路に入って物品の出し入れ作業を
行っている最中にたまたま地震が発生したとすると、メ
イン電源スイッチMのオン・オフに関係なく隣接棚接近
阻止部材7が作業通路に突出した態位に変位するため、
上記作業通路内の作業者の安全を確保することができ
る。
【0101】上記ロック装置を有するものにおいて、第
1の電源回路と第2の電源回路は、図12に示すように
互いに分離してもよい。つまり、電源(3)を隣接棚接
近阻止部材作動回路に使用し、もう一方の電源(4)を
移動棚制御回路41に使用することができる。このよう
に、電源を分離することにより、移動棚制御回路41用
のメイン電源スイッチMのオン・オフに関係なく、隣接
棚接近阻止部材7を作業通路に突出した態位に変位させ
ることができる。また、隣接棚接近阻止部材作動回路用
の電源をバッテリやソーラー発電機などでバックアップ
するようにすることもできる。このように電源にバック
アップ装置を具備しておけば、メインス電源イッチMの
オン・オフに関係なく、隣接棚接近阻止部材7を作業通
路に突出した態位に変位させることができるとともに、
停電時においても、隣接棚接近阻止部材7を作業通路に
突出した態位に変位させることができる。
【0102】なお、図11の回路例において、電源
(1)と隣接棚接近阻止部材作動回路との間に、また、
図12の回路例において、電源(3)と隣接棚接近阻止
部材作動回路との間に、移動物置棚装置を照明する照明
灯のスイッチ、移動物置棚が設置された室内の電気系統
のスイッチ、室内の空調装置のスイッチなどと連動する
スイッチを挿入してもよい。このようにしておけば、移
動物置棚が設置されている室内に作業者が入るとき、上
記スイッチを操作するはずであるから、これによって隣
接棚接近阻止部材回路が動作可能になり、仮に、隣接棚
接近阻止部材回路に電源が供給されていなくても、地震
の発生によって隣接棚接近阻止部材を作動させ、作業者
の安全を確保することができる。
【0103】次に、さらに図15に示す別の実施の形態
について説明する。図15において、移動物置棚の駆動
手段には、作業通路が一定幅以上に形成されたことを検
知する通路幅検知手段19(図14参照)が電気的に接
続されている。この通路幅検知手段19によって作業通
路が一定幅以上に形成されたことを検知されるというこ
とは、移動物置棚装置全体に形成されている複数の作業
通路のうち、少なくとも何れか一つの作業通路内に作業
者がいる可能性が高いことを意味している。
【0104】この通路幅検知手段19は、上述の通り、
作業通路が一定幅以上に形成されたことを検知するもの
であり、この通路幅検知手段19には、例えば、図1お
よび図14に示すように、隣接する物置棚同士の天板間
で橋渡しされて折曲自在のケーブル支持用アーム23の
うちで、天板により回転自在に支持されている支持部に
対応して配置されたリミットスイッチを用いることがで
きる。
【0105】この通路幅検知手段19は、図14に示す
ように、ケーブル支持用アーム23が屈曲した場合(図
14(A)参照)と伸張した場合(図14(B)参照)
とで支持部とアクチュエータ19Aとの相対位置が変化
するのを利用して作業通路が一定幅以上に形成されたこ
とを検知し、駆動手段に通路幅検知信号を送信する。通
路幅検知手段19の通路幅検知信号は、ケーブル支持用
アーム23が、作業通路が一定幅以上に形成されるよう
に伸張した時点に対応して駆動手段に送信される。な
お、通路幅検知手段19は、上述のようなリミットスイ
ッチだけでなく、作業通路が一定幅以上に形成されたこ
とを検知することができるものであれば、どのようなも
のでもよい。例えば、一端部を一方の物置棚に固定した
アームを隣接棚に向かって伸ばしておき、アームの先端
部に設けられた突起または切欠などを隣接棚側で検出す
るものであってもよいし、上記アームに代えてロープな
どを用いてもよい。また、光学的に検出するようにして
もよい。
【0106】駆動手段は、上記通路幅検知手段19が作
業通路が一定幅以上に形成されたことを検知し、かつ、
感震装置が地震を感知して作動したときに、隣接棚接近
阻止部材7を作業通路内に突出させるようになってい
る。上述のように、隣接棚接近阻止部材7は作業者が作
業通路に入るときに手動で作業通路に突出した態位に変
位させることができるため、作業者によってすでに隣接
棚接近阻止部材7が作業通路に突出した態位になってい
る場合は、上記の条件が成立したとき作動しないように
してもよいし、作動するようにしてもよい。隣接棚接近
阻止部材7が突出した態位で上記駆動手段が作動したと
しても隣接棚接近阻止部材7の動作態様に影響はない。
【0107】次に、以上説明したように、通路幅検知手
段19が作業通路が一定幅以上に形成されたことを検知
し、かつ、感震装置が地震を感知して作動したことを条
件として隣接棚接近阻止部材7を突出するようにした実
施の形態の動作について説明する。まず、出し入れ作業
を行うための通路用隙間を形成する物置棚を選択する。
希望する物置棚を移動させる場合には、棚移動スイッチ
20を要望する移動方向に対応して選択操作する(図1
参照)。これにより、移動すべき物置棚の駆動用モータ
6への給電が開始されて駆動用モータ6は正転または逆
転を開始し、移動すべき物置棚が移動すべき向きに移動
して、指定された位置に作業通路が形成される。このよ
うに作業通路が形成した状態で次に述べるような条件を
満たした場合に、駆動手段によって、隣接棚接近阻止部
材7が作業通路に突出するようになっている。
【0108】上記の条件を具体的に述べると、感震装置
は、設定された震度以上の震度を検知すると、駆動手段
に感震信号を送信する。また、通路幅検知手段19は、
作業通路が一定幅以上に形成されたことを検知すると、
駆動手段に通路幅検知信号を送信する。ここで、通路幅
検知手段19によって作業通路が一定幅以上に形成され
たことを検知されるということは、移動物置棚装置全体
に形成されている複数の作業通路のうち、少なくとも何
れか一つの作業通路内に作業者がいる可能性が高いこと
を意味している。
【0109】上記感震信号および上記通路幅検知信号が
送信されたら、すなわち、所定の震度以上の地震が発生
し、かつ、作業通路が一定幅以上に形成されたという条
件が成立したときに、駆動手段は、ソレノイド16を励
磁する。ソレノイド16は、励磁されることによってプ
ランジャ16Aをソレノイド本体から突出させ、これに
よって、隣接棚接近阻止部材7は、永久磁石14、15
間での磁気的吸着力に抗して上記プランジャ16Aで押
され、図2(A)に示す退避した状態から図2(B)に
示すように作業通路に突出した態位に変位する。隣接棚
接近阻止部材7が突出した態位になると、表示手段が表
示する。
【0110】このように、通路幅検知手段19が作業通
路が一定幅以上に形成されたことを検知し、かつ、感震
装置が地震を感知して作動したときに、駆動手段は、隣
接棚接近阻止部材7を作業通路に突出させるため、作業
通路内の作業者の有無に拘わらず隣接棚接近阻止部材が
横倒し態位に設定される従来のものよりも、無駄な動作
がなく、より能率的である。
【0111】上述のように、駆動手段は、隣接棚接近阻
止部材7を作業通路に突出させるようになっているが、
この作業通路は、移動物置棚装置全体に形成されている
作業通路、および通路幅検知手段19によって一定幅以
上に形成されたと検知された作業通路のみの両方を意味
している。
【0112】駆動手段によって隣接棚接近阻止部材7が
突出される作業通路が、移動物置棚装置全体に形成され
ている作業通路を意味している場合は、何れかの作業通
路が通路幅検知手段19によって一定幅以上に形成され
たと検知され、かつ、感震装置により所定震度が検出さ
れたときに、各作業通路に対応する隣接棚接近阻止部材
7全てがその作業通路に突出するようになっている。つ
まり、通路幅検知手段19によって一定幅以上に形成さ
れたと検知された作業通路はもちろんのこと、通路幅検
知手段19によって一定幅以上に形成されたと検知され
ていない作業通路に対しても、隣接棚接近阻止部材7が
作業通路に突出するようになっている。なお、移動物置
棚装置全体に形成されている作業通路全てが一定幅より
も狭ければ、通路幅検知手段19によって検知されるこ
とはない。
【0113】一方、駆動手段によって隣接棚接近阻止部
材7が突出される作業通路が、通路幅検知手段19によ
って一定幅以上に形成されたと検知された作業通路のみ
を意味している場合は、移動物置棚装置全体において形
成された複数の作業通路のうち、何れかの作業通路が通
路幅検知手段19によって一定幅以上に形成されたと検
知され、かつ、感震装置により所定震度が検出されたと
きに、通路幅検知手段19によって一定幅以上に形成さ
れたと検知された作業通路に対応する隣接棚接近阻止部
材7のみがその作業通路に突出するようになっている。
つまり、複数の作業通路のうち、通路幅検知手段19に
よって検知されない作業通路に対しては、隣接棚接近阻
止部材7が突出しないようになっている。この場合は、
通路幅検知手段19によって一定幅以上に形成されたと
検知された作業通路および検知されない作業通路に対し
て隣接棚接近阻止部材7が突出するものに比べて、無駄
な動作がなく、より能率的である。
【0114】上述のように、通路幅検知手段19が作業
通路が一定幅以上に形成されたことを検知し、かつ、感
震装置が地震を感知して作動したときに、駆動手段は隣
接棚接近阻止部材7を作業通路に突出させるようになっ
ているが、これは、移動物置棚のメイン電源スイッチM
のオン・オフに関係なく作動できるようになっている。
つまり、移動物置棚のメイン電源スイッチMがオンして
いるときはもちろんのこと、メイン電源スイッチMがオ
フになっているときにも駆動手段は隣接棚接近阻止部材
7を作業通路内に突出させることができるようになって
いる。図15には、その回路の例を示している。
【0115】図15に示すように、電源40は、隣接棚
接近阻止部材作動回路と移動棚制御回路41に併用され
ている。隣接棚接近阻止部材作動回路においては、感震
装置Pおよび通路幅検知手段19は電源40に対して並
列に接続され、リレーRは、感震装置Pのメイク接点p
および通路幅検知手段19のメイク接点uと直列に接続
されて、電源40に対して並列に接続されている。ま
た、ソレノイド16は、リレーRのメイク接点rと直列
に接続されて、電源40に対して並列に接続されてい
る。移動棚制御回路41に通電する移動物置棚のメイン
電源スイッチMは、隣接棚接近阻止部材作動回路に影響
のない位置に電源40に対して直列に接続されている。
つまり、移動棚制御回路41用の第1電源回路と、上記
駆動手段を含む隣接棚接近阻止部材作動用の第2の電源
回路とが互いに別系統となっている。
【0116】感震装置Pが任意に設定された震度を検知
すると、メイク接点pがオンする。また、通路幅検知手
段19が作業通路が一定幅以上に形成されたことを検知
すると、メイク接点uがオンする。このメイク接点pお
よびメイク接点uがオンすることにより、リレーRに電
流が電通され、そのメイク接点rがオンする。メイク接
点rがオンすることにより、ソレノイド16に通電さ
れ、ソレノイド16がプランジャ16Aをソレノイド本
体から突出させ、これまで説明してきたように隣接棚接
近阻止部材7を作業通路に突出した態位に変位させる。
【0117】図15に示すように、移動物置棚のメイン
電源スイッチMは、隣接棚接近阻止部材作動回路に影響
のない位置に電源に対して直列に接続されているため、
メイン電源スイッチMのオン・オフに関係なく、隣接棚
接近阻止部材7を作業通路に突出した態位に変位させる
ことができる。従って、仮に移動棚制御回路のメイン電
源スイッチMがオフのまま、すでに形成されている作業
通路に入って物品の出し入れ作業を行っている最中にた
またま地震が発生したとすると、メイン電源スイッチM
のオン・オフに関係なく隣接棚接近阻止部材7が作業通
路に突出した態位に変位するため、上記作業通路内の作
業者の安全を確保することができる。
【0118】上記第1電源回路の電源と第2電源回路の
電源は、図16に示すように互いに分離してもよい。つ
まり、電源(5)を隣接棚接近阻止部材作動回路用に使
用し、もう一方の電源(6)を移動棚制御回路41に使
用することができる。このように、電源を分離すること
により、移動棚制御回路41のメイン電源スイッチMの
オン・オフに関係なく、隣接棚接近阻止部材7を作業通
路に突出した態位に変位させることができる。また、隣
接棚接近阻止部材作動回路用の電源をバッテリやソーラ
ー発電機などでバックアップするようにすることもでき
る。このように電源にバックアップ装置を具備しておけ
ば、メイン電源スイッチMのオン・オフに関係なく、隣
接棚接近阻止部材7を作業通路に突出した態位に変位さ
せることができるとともに、停電時においても、隣接棚
接近阻止部材7を作業通路に突出した態位に変位させる
ことができる。
【0119】なお、図15および図16の回路例におい
て、電源と隣接棚接近阻止部材作動回路との間に、移動
物置棚装置を照明する照明灯のスイッチ、移動物置棚が
設置された室内の電気系統のスイッチ、室内の空調装置
のスイッチなどと連動するスイッチを挿入してもよい。
このようにしておけば、移動物置棚が設置されている室
内に作業者が入るとき、上記スイッチを操作するはずで
あるから、これによって隣接棚接近阻止部材回路が動作
可能になり、仮に、隣接棚制御回路に電源が供給されて
いなくても、地震の発生によって隣接棚接近阻止部材を
作動させ、作業者の安全を確保することができる。
【0120】いままでに述べてきた隣接棚接近阻止部材
7は、図2に示すように、支軸12を中心にして上から
下へ揺動することができ、物置棚の前面と平行する起上
態位から、ソレノイド16の励磁によって、物置棚の前
方に突出する横倒し態位になるようになっていたが、支
軸12を中心にして下から上に揺動できるものでもよ
い。また、起上態位と横倒し態位のなす最大角度は90
度であってもよいし、90度以下の角度、90度以上の
角度であってもよい。つまり、隣接棚の接近を確実に阻
止して、作業者を狭圧しない通路幅を確保することがで
きる角度であればよい。
【0121】また、図2に示す例では、隣接棚接近阻止
部材7の退避した状態を永久磁石14、15の磁気的吸
着力で保持しているが、スプリングキャッチ、マジック
テープ、ファスナ、吸盤、その他適宜の手段によって隣
接棚接近阻止部材7の退避した状態を保持することがで
きる。磁気的吸着力で上記隣接棚接近阻止部材7を保持
する場合、感震信号で磁気的反発力を生じさせて上記隣
接棚接近阻止部材7を物置棚の前方に突出させるように
してもよい。上記磁気的反発力は、電磁石への通電制御
によって行ってもよいし、磁石の機械的な移動で行って
もよい。また、隣接棚接近阻止部材7を単に支柱11
(図2参照)側に立て掛けておくようにすれば、立て掛
けておくこと自体が隣接棚接近阻止部材7を退避した状
態に保持する保持手段を構成したのと実質同一となり、
保持手段を別部材として設ける必要がなく、機構を簡単
にすることができる。
【0122】また、ソレノイド16の代わりに隣接棚接
近阻止部材7の回転軸をモータに連結させて、このモー
タの回転力によって隣接棚接近阻止部材7を変位させる
ようにしてもよいし、弾性体による付勢、エアー吹き付
け、あるいは、シリンダー、プッシャー等で隣接棚接近
阻止部材7を変位させるようにしてもよい。
【0123】また、隣接棚接近阻止部材7は、水平面内
において回転して突出し、また退避するものであっても
よい。さらに、長手方向に水平移動して突出するような
ものでもよい。この場合は、隣接棚接近阻止部材7にラ
ックを取り付け、このラックに対応するピニオンの軸に
モータを取り付け、モータの駆動力でピニオンを回転さ
せ、このピニオンの回転力でピニオンに接しているラッ
クを動かすことにより、隣接棚接近阻止部材7を退避し
た態位から作業通路に突出した態位に変位させることが
できる。隣接棚接近阻止部材7を長手方向に水平移動し
て突出させる場合、隣接棚接近阻止部材7を突出方向に
付勢する一方、付勢力に抗した退避態位で係止し、隣接
棚接近阻止部材7を突出させるための条件が成立したと
き係止を解除して突出させ、突出位置で係止して隣接棚
の接近を阻止することができるようにしてもよい。隣接
棚接近阻止部材7を退避させるには、上記係止を解除し
て付勢力に抗し後退させる。
【0124】図17および図18には、垂直面内におい
て回転可能に設けた隣接棚接近阻止部材7を突出方向に
付勢したものの一例を示している。図17に示すよう
に、物置棚の移動方向前面に位置する棚支柱、棚板、側
パネル、その他適宜の部材の前面にはブラケット30が
固着され、ブラケット30に取り付けられた水平方向の
軸31を中心にして隣接棚接近阻止部材7が垂直面内に
おいて回転可能に支持されている。隣接棚接近阻止部材
7の回転範囲は、物置棚の前面とほぼ並行に立ち上がっ
た退避態位と、物置棚の前面から隣の物置棚に向かって
突出し、隣の物置棚との接近を阻止することができる突
出態位との間のほぼ90゜の範囲である。上記退避態位
は保持手段32によって暫定的に保持される。
【0125】保持手段32は、例えばマグネット、スプ
リングキャッチ、ファスナ、その他適宜の暫定的保持手
段を用いることができる。あるいは、このような暫定的
保持手段を特別に設けなくても、軸31と隣接棚接近阻
止部材7との摩擦抵抗によって暫定的に保持するように
してもよい。あるいは、隣接棚接近阻止部材7の一部
(例えば隣接棚接近阻止部材7に設けたピンなど)を移
動棚本体に引っかけておき、さらには単に立てかけてお
くなどの手段であってもよい。何れにせよ、比較的弱い
外力で暫定的保持態位が解除されるように、暫定的保持
力も弱く設定されている。隣接棚接近阻止部材7の上記
突出態位は、ブラケット30の内底面に隣接棚接近阻止
部材7が当接することによって保持される。
【0126】上記ブラケット30の下方には別のブラケ
ット33が固着され、このブラケット33と隣接棚接近
阻止部材7との間には引っ張りばね34が掛けられてい
る。隣接棚接近阻止部材7が図17に実線で示すように
垂直方向に立ち上がった退避態位にあるとき、隣接棚接
近阻止部材7とばね34との連結点とブラケット33と
ばね34との連結点とを結ぶ線に、軸31の延長線が重
なっている。
【0127】従って、例えば、前述のようにソレノイド
16によってプランジャ16Aを突出させることによ
り、隣接棚接近阻止部材7の退避態位での暫定的保持態
位が解除されると、ばね34の引っ張り力で隣接棚接近
阻止部材7が突出態位に向かって回転付勢され、隣接棚
接近阻止部材7が敏速に回転する。そして、隣接棚接近
阻止部材7がほぼ水平位置まで回転したとき、隣接棚接
近阻止部材7がブラケット30の内底面に当接して回転
範囲が規制され、このとき隣接棚接近阻止部材7が反動
で戻ろうとする。しかし、ばね34の引っ張り力が働い
ているため、隣接棚接近阻止部材7が反動で戻ろうとす
る動きが抑制され、隣接棚接近阻止部材7のばたつきが
抑制されて早期に安定する。
【0128】このように、隣接棚接近阻止部材7を突出
方向に付勢することにより、隣接棚接近阻止部材7が退
避した態位から突出した態位に敏速に変位すると共に、
ばね34の引っ張り力が働いているため、隣接棚接近阻
止部材7が反動で戻ろうとする動きが抑制され、隣接棚
接近阻止部材7を早期に安定させることができる。
【0129】上記の例におけるばね34はいわゆる思案
ばねとして作用するものであってもよい。すなわち、隣
接棚接近阻止部材7が垂直方向に立ち上がった退避態位
にあるとき、隣接棚接近阻止部材7とばね34との連結
点とブラケット33とばね34との連結点とを結ぶ線を
軸31の延長線よりも内側、すなわち物置棚本体側に位
置させることにより、隣接棚接近阻止部材7を物置棚本
体側に向かって回転付勢して上記退避態位を暫定的に保
持し、一方、ソレノイド16によってプランジャ16A
を突出させることにより、隣接棚接近阻止部材7が突出
態位に向かって僅かに回転し、隣接棚接近阻止部材7と
ばね34との連結点とブラケット33とばね34との連
結点とを結ぶ線と軸31の延長線とが重なった思案点を
超えたとき、上記のようにばね34の引っ張り力が隣接
棚接近阻止部材7を突出態位に向かって回転付勢するよ
うに作用させる。このように、ばね34を思案ばねとし
て作用させれば、図2に示すような隣接棚接近阻止部材
7を退避状態で暫定的に保持する保持手段32を別に設
ける必要はない。
【0130】なお、隣接棚接近阻止部材7が垂直方向に
立ち上がった退避態位において、隣接棚接近阻止部材7
とばね34との連結点とブラケット33とばね34との
連結点とを結ぶ線が軸31の延長線よりも外側にあって
も、隣接棚接近阻止部材7と軸31との間にある程度の
摩擦抵抗があって隣接棚接近阻止部材7が退避態位を保
持できれば差し支えない。なお、ばね34に代えてゴ
ム、合成樹脂その他適宜の弾性体を用いてもよいし、図
18に示すように重り35を用いてもよい。
【0131】図18において、前述の例と同様にブラケ
ット30を介して物置棚に垂直面内において回転可能に
支持された隣接棚接近阻止部材7には、軸31寄りの位
置において連結部材36を介して重り35が吊り下げら
れている。連結部材36は、ワイヤ、ロープ、紐、チェ
ーン等の可撓性部材であってもよいし、レバー、ロッド
等の剛体であってもよい。連結部材36が剛体の場合
は、隣接棚接近阻止部材7に回転可能に連結される。
【0132】この場合も、前述の例のようにばね34を
用いた場合と同様に動作する。すなわち、隣接棚接近阻
止部材7が図18に破線で示すように垂直方向に立ち上
がった退避態位にあるとき、重り35の荷重による連結
部材36の垂下線に軸31の延長線が重なっていて、隣
接棚接近阻止部材7と軸31との摩擦抵抗によって上記
退避態位が保持されている。
【0133】この状態からソレノイド16によってプラ
ンジャ16Aを突出させることにより、隣接棚接近阻止
部材7が突出態位に向かって僅かに回転し、連結部材3
6の垂下線が軸31の延長線よりも外側に移動したと
き、重り35の荷重が隣接棚接近阻止部材7を図におい
て時計方向への回転付勢力として作用し、これによって
隣接棚接近阻止部材7が回転して実線で示すような突出
態位をとることになる。隣接棚接近阻止部材7が退避態
位を保持することができれば、隣接棚接近阻止部材7の
退避態位において連結部材36の垂下線が軸31の延長
線よりも外側にあってもよいし、もちろん内側であって
もよい。図18に示す例も、前述の例と同様の効果を奏
する。
【0134】隣接棚接近阻止部材7を取り付ける場所
は、作業者を狭圧しない通路幅を形成することができる
場所であれば、隣接棚接近阻止部材7の天板、柱、側
板、台枠等どこでもよい。床から低いところに隣接棚接
近阻止部材7を取り付けた場合は、作業者は、隣接棚接
近阻止部材7をまたいで通過することができるし、逆
に、床から高いところに隣接棚接近阻止部材7を取り付
けた場合は、作業者は、隣接棚接近阻止部材7の下をく
ぐって通過することができる。また、通常時において作
業者が隣接棚接近阻止部材7を手動で変位させることが
できるようにするのであれば、作業者が隣接棚接近阻止
部材7を手動で変位させることができる位置に設ければ
よい。
【0135】また、隣接棚接近阻止部材7は、本出願人
が先に出願した特願平8−154368号の明細書およ
び図面に記載されている各種形態と同じものを採用する
こともできる。要は、隣接する物置棚間に形成される作
業通路に突出した態位と退避した態位との間で変位可能
なものであって、作業者を狭圧しない通路幅を形成する
ことができるものであればどのようなものでもよい。
【0136】隣接棚接近阻止部材7は、上述のように手
動で変位させることもできるし、作業通路内から作業者
が出てこの作業通路内に作業者がいなくなったら自動的
に突出した態位から退避した態位に変位することもでき
る。突出した態位から退避した態位に変位させる手段と
しては、上述のように隣接棚接近阻止部材7の回転軸に
連結されたモータやシリンダー、隣接棚接近阻止部材7
の揺動端側に取り付けられたロープ、チェーン、ベルト
など様々なものがある。さらには、地震がおさまったら
自動的に作業通路に突出した態位から退避した状態に変
位するようにすることもできる。
【0137】前述の移動棚制御回路41は、周知のもの
を用いることができるので、その具体的な説明は省略す
る。本発明にかかる移動物置棚は、建物の床などに敷設
されたレール上を移動するものに限られるものではな
く、物置棚の上方に固定されたレールに物置棚が吊り下
げられた形で配置され、上記レールに沿って移動するも
のであってもよい。
【0138】これまで説明してきた実施の形態では、駆
動手段と感震装置とを連動させ、隣接棚接近阻止部材7
を駆動手段により積極的に突出態位に作動させている
が、隣接棚接近阻止部材を退避態位に保持する保持手段
と感震装置とを連動させ、感震装置からの検知信号によ
り上記保持手段による保持を解除して、隣接棚接近阻止
部材7を突出態位に作動させることもできる。以下、こ
の実施の形態について図19を用いながら説明する。図
19において、隣接棚接近阻止部材7は、各物置棚の間
口面、すなわち物品の出し入れ面に取り付けられ、隣接
する物置棚間に形成される作業通路に突出した態位と退
避した態位との間で変位可能であり、かつ自然体で突出
態位に変位するものである。この隣接棚接近阻止部材7
は、後述する保持手段によって退避状態に保持されてい
る。つまり、隣接棚接近阻止部材7は、保持手段が隣接
棚接近阻止部材7の保持を解除することによって、自然
体で作業通路に突出した態位に変位するようになってい
る。
【0139】図19には、隣接棚接近阻止部材7の一例
を示している。この隣接棚接近阻止部材7は、物置棚の
角隅部にそれぞれ位置する支柱51のうち、物置棚の移
動方向と直交する前面の両側に位置する支柱51のうち
少なくとも一つに設けられている。図19に示すよう
に、この隣接棚接近阻止部材7は、基端に挿通された支
軸52を有し、この支軸52がチャンネル形状のブラケ
ット53によって回転自在に支持されている。また、隣
接棚接近阻止部材7は、先端までの長さとして、隣接す
る物置棚間で作業者が狭圧されない程度の通路幅が設定
できる長さに設定されている。
【0140】隣接棚接近阻止部材7の先端近くには、隣
接棚接近阻止部材7の起立状態において支柱51と対向
する面に断面L字状の係止部材54が取り付けられてい
る。この係止部材54は、図に示すように、支柱51に
取り付けられた保持手段としてのソレノイド55のプラ
ンジャ55Aに係止されている。また、支柱51には、
退避状態の隣接棚接近阻止部材7と対向するように付勢
部材56が取り付けられている。この付勢部材56は、
隣接棚接近阻止部材7が退避した態位から作業通路に突
出した態位になるように、隣接棚接近阻止部材7を付勢
しているものであり、これによって、隣接棚接近阻止部
材7は自然体で突出態位に変位することができるように
なっている。
【0141】保持手段としてのソレノイド55は、隣接
棚接近阻止部材7を退避態位に保持するものであり、地
震を感知する感震装置が電気的に接続されている。保持
手段は、感震装置から感震信号が送信されたら、隣接棚
接近阻止部材7の保持を解除する。すなわち、上記ソレ
ノイド55は、感震装置から感震信号が送信されたら励
磁され、ソレノイド本体から突出しているプランジャ5
5Aをソレノイド本体内に退避させるようになってい
る。このソレノイド55の作動によって、プランジャ5
5Aと係止部材54との係止が解除され、隣接棚接近阻
止部材7は、上記付勢部材56の付勢力によって作業通
路に突出した態位に自然体で変位する。
【0142】次にこの実施の形態の動作について説明す
る。まず、出し入れ作業を行うための通路用隙間を形成
する物置棚を選択し、棚移動スイッチ20を要望する移
動方向に対応して選択操作する(図1参照)。これによ
り、移動すべき物置棚の駆動用モータ6への給電が開始
されて駆動用モータ6は正転または逆転を開始し、移動
すべき物置棚が移動すべき向きに移動して、指定された
位置に作業通路が形成される。このように作業通路が形
成された状態で次に述べるような条件を満たした場合
に、隣接棚接近阻止部材7が自然体で作業通路に突出す
るようになっている。
【0143】上記の条件を具体的に述べると、感震装置
は、予め設定された所定の震度以上の震度を検知する
と、保持手段に感震信号を送信する。上記感震信号が送
信されたら、保持手段としてのソレノイド55は励磁さ
れ、プランジャ55Aをソレノイド本体内に退避させ
る。これによって、プランジャ55Aと係止部材54と
の係止が解除され、隣接棚接近阻止部材7は、上記付勢
部材56の付勢力によって作業通路に突出した態位に自
然体で変位する。隣接棚接近阻止部材7が突出した態位
になると、表示手段が表示する。隣接棚接近阻止部材7
は、水平面内において回転して自然体で突出させるもの
であってもよい。
【0144】なお、作業者が作業通路内から出て作業通
路内に作業者がいなくなったら、そのときに発せられる
信号に基づいて駆動手段を作動させ、隣接棚接近阻止部
材7を突出した態位から退避した態位に変位させるよう
にしてもよい。この場合の駆動手段としては、モータや
オイルシリンダ、エアシリンダなどを用いることができ
る。
【0145】上述のように、感震装置が地震を感知して
作動したときに、保持手段は隣接棚接近阻止部材7の保
持を解除し、これによって隣接棚接近阻止部材7が作業
通路内に自然体で突出するようになっているが、これ
は、移動物置棚のメイン電源スイッチのオン・オフに関
係なく作動できるようになっている。つまり、移動棚制
御回路用の第1電源回路と、上記保持手段作動回路用の
第2の電源回路とが互いに別系統となっていて、第1電
源回路がオンしているときはもちろんのこと、第1電源
回路がオフになっているときにも保持手段は隣接棚接近
阻止部材7の保持を解除して隣接棚接近阻止部材7を作
業通路内に突出させることができるようになっている。
【0146】この場合の回路の例は、図3に示す隣接棚
接近阻止部材作動回路44を保持手段作動回路に変更す
ることによって示すことができる。具体的な説明は、上
述で説明しているので省略する。
【0147】従って、仮に移動棚制御回路のメイン電源
スイッチMがオフのまま、すでに形成されている作業通
路に入って物品の出し入れ作業を行っている最中にたま
たま地震が発生したとすると、メイン電源スイッチMの
オン・オフに関係なく隣接棚接近阻止部材7が作業通路
に自然体で突出した態位に変位するため、上記作業通路
内の作業者の安全を確保することができる。
【0148】また、図3に示す回路の例では、上記第2
の電源回路のメイク接点bと、移動物置棚を照明する照
明灯や室内の空調装置などの回路のスイッチcとが連動
しているため、移動物置棚が設置されている室内に作業
者が入るときに、上記スイッチcを操作するはずである
から、これによって第2の電源回路が動作可能になり、
仮に、移動棚制御回路41用の第1の電源回路に電源が
供給されていなくても、地震の発生によって隣接棚接近
阻止部材を作動させ、作業者の安全を確保することがで
きる。また、整流回路にバックアップ装置43が接続さ
れているため、停電時においても隣接棚接近阻止部材7
を作業通路に突出した態位に変位させることができる。
【0149】また、図21に示す回路も、隣接棚接近阻
止部材作動回路44を保持手段作動回路に変更すること
によってこの実施の形態に適用することができる。この
場合は、第2の電源回路のメイク接点bがオフであって
も、メイン電源スイッチMがオンされると、隣接棚接近
阻止部材7を作業通路に自然体で突出した態位に変位さ
せることができる。また、第2の電源回路のメイク接点
bがオフであり、さらにメイン電源スイッチMもオフで
あっても、メイク接点M3がオフであることによりリレ
ーSに通電されず、ブレイク接点sがオンしているの
で、隣接棚接近阻止部材7を作業通路に自然体で突出し
た態位に変位させることができる。なお、第2の電源回
路のメイク接点bおよびメイン電源Mが両方ともオンし
ているときには、隣接棚接近阻止部材作動回路44にメ
イン電源M側から優先して直流を供給するようにしても
よい。
【0150】上記付勢部材56は、例えば、板ばね、コ
イルばね等の弾性体を用いることができる。また、隣接
棚接近阻止部材7の回転軸の部分にコイルバネを設けて
隣接棚接近阻止部材7を回転付勢してもよい。また、隣
接棚接近阻止部材7が突出方向側に傾いた退避態位で保
持手段によりに保持するようにしておけば、隣接棚接近
阻止部材7は、自身の重力でもって突出態位に変位する
ことができるため、付勢部材を設けなくても上記目的を
達成することができる。
【0151】また、付勢部材56の代わりに震動によっ
て揺動する重りの揺動力を利用して隣接棚接近阻止部材
7を突出態位に変位させることもできる。例えば、支柱
51内に軸を中心にして垂直面内において回転可能にレ
バーを支持し、このレバーの下端に重りを一体に結合
し、レバーの上端部に横向きに形成した凸部を支柱51
の前壁に形成した孔から物置棚の前面側に臨ませ、物置
棚の前面に立ち上がって退避態位をとっている隣接棚接
近阻止部材7の後ろ側の面に上記凸部を対向させる。こ
の状態で地震が発生すると、この地震の震動に伴って、
重りを有するレバーが軸を中心にして揺れ、レバーの凸
部が物置棚の前面から突出する向きに揺れたとき、上記
凸部に押されて隣接棚接近阻止部材7が作業通路に突出
する。
【0152】保持手段として、磁気的吸引力を利用した
もの、あるいは機械的な係止手段を利用したものなどを
用いることができ、要は、隣接棚接近阻止部材7を保持
し、感震装置が作動したときに、隣接棚接近阻止部材7
の保持を解除することができるものであればどのような
ものでもよい。磁気的吸引力を利用したものとしては、
永久磁石などがあり、機械的な係止手段を利用したもの
としては、ソレノイド、モータ、シリンダ、スプリング
キャッチ、マジックテープ、ファスナ、エアー吸盤、そ
の他適宜の手段がある。機械的な係止手段を利用した場
合は、感震装置と電気的に連動するようにしておけばよ
い。
【0153】また、上記付勢部材56に代えて駆動手段
を設けることもできる。図20には、その一例を示して
いる。図20に示す駆動手段は、ソレノイド60を用い
ている。このソレノイド60は、励磁時にプランジャ6
0Aがソレノイド本体から突出するプッシュ形式のもの
が用いられている。前記保持手段は、感震装置から感震
信号が送信されたら、隣接棚接近阻止部材7の保持を解
除するようになっているが、駆動手段としてのソレノイ
ド60は、隣接棚接近阻止部材7の保持を解除する保持
手段の動作と同時にプランジャ60Aをソレノイド本体
から突出するようにすることができる。また、保持手段
が隣接棚接近阻止部材7の保持を解除したことを適宜の
検知手段によって検知した後に、プランジャ60Aをソ
レノイド本体から突出するようにすることもできる。あ
るいは、保持手段が隣接棚接近阻止部材7の保持を解除
した後、タイマー、シーケンサ、あるいはロジック回路
等により時間差を設けてプランジャ60Aをソレノイド
本体から突出するようにすることもできる。
【0154】図20に示すものは、駆動手段としてソレ
ノイド60を用いているが、ソレノイド60の代わりに
隣接棚接近阻止部材7の回転軸をモータに連結させて、
このモータの回転力によって隣接棚接近阻止部材7を変
位させるようにしてもよいし、弾性体、シリンダー、エ
アー吹き付け、プッシャー、磁気的反発力等で隣接棚接
近阻止部材7を変位させるようにしてもよい。
【0155】また、隣接棚接近阻止部材7は、前にも説
明したように、水平面内において回転して突出し、また
退避するものであってもよい。さらに、長手方向に水平
移動して突出するようなものでもよい。
【0156】また、隣接棚接近阻止部材7を突出方向に
ばね、ゴム、重り、合成樹脂、その他適宜の弾性体でも
って付勢することもできる。具体的な説明は、上述で説
明した図17および図18の説明と同じなので省略す
る。このように、隣接棚接近阻止部材7を突出方向に付
勢することによって、隣接棚接近阻止部材7が退避した
態位から突出した態位に敏速に変位すると共に、隣接棚
接近阻止部材7が反動で戻ろうとする動きが抑制され、
隣接棚接近阻止部材7を早期に安定させることができ
る。
【0157】
【発明の効果】請求項1記載の発明によれば、レールに
沿って複数の物置棚を移動可能に置き並べた移動物置棚
において、上記各物置棚に取り付けられ、隣接する移動
物置棚間に形成される作業通路に突出した態位と退避し
た態位との間で変位可能な隣接棚接近阻止部材と、上記
隣接棚接近阻止部材を変位させる駆動手段と、地震を感
知する感震装置とを有し、メイン電源スイッチを有する
移動棚制御回路用の第1電源回路と、上記駆動手段を含
む隣接棚接近阻止部材作動回路用の第2電源回路とが互
いに別系統となっており、第1電源回路の上記メイン電
源スイッチのオン・オフに関係なく、上記感震装置が作
動したときに上記駆動手段が作動して上記隣接棚接近阻
止部材を作業通路に突出させるようにしたため、仮に移
動棚制御回路のメイン電源スイッチがオフのまま、すで
に形成されている作業通路に入って作業を行っている最
中にたまたま地震が発生したとしても、隣接棚接近阻止
部材が作業通路に突出した態位に変位するため、作業通
路内の作業者の安全を確保することができる。
【0158】請求項2記載の発明によれば、請求項1記
載の発明において、隣接する物置棚間に形成される作業
通路内の作業者の有無を検知する検知手段を有し、この
検知手段が作業通路内に作業者がいることを検知し、か
つ、上記感震装置が作動したときに上記駆動手段が作動
して上記隣接棚接近阻止部材を作業通路に突出させるよ
うにしたため、作業通路内の作業者の有無に拘わらず隣
接棚接近阻止部材が横倒し態位になる従来のものより
も、無駄な動作がなく、より能率的である。また、メイ
ン電源スイッチのオン・オフに関係なく、隣接棚接近阻
止部材を作業通路に突出した態位に変位させることがで
き、上記作業通路内の作業者の安全を確保することがで
きる。
【0159】請求項8記載の発明によれば、請求項2記
載の発明において、上記駆動手段は、上記検知手段によ
って作業者が入っていると検知された作業通路において
のみ上記隣接棚接近阻止部材を突出させるようにしたた
め、作業者が入っている作業通路および作業者が入って
いない作業通路に対して隣接棚接近阻止部材が突出する
ものに比べて、無駄な動作がなく、より能率的である。
また、メイン電源スイッチのオン・オフに関係なく、隣
接棚接近阻止部材を作業通路に突出した態位に変位させ
ることができ、上記作業通路内の作業者の安全を確保す
ることができる。
【0160】請求項9記載の発明によれば、請求項1記
載の発明において、物置棚を電気的に、または機械的に
移動不能にロックするロック装置を有し、このロック装
置が物置棚を移動不能にロックしていて作業通路に作業
者が入っている可能性が高く、かつ、上記感震装置が作
動したときに上記駆動手段が作動して上記隣接棚接近阻
止部材を作業通路に突出させるようにしたため、作業通
路内の作業者の有無に拘わらず隣接棚接近阻止部材が横
倒し態位になる従来のものよりも、無駄な動作がなく、
より能率的である。また、メイン電源スイッチのオン・
オフに関係なく、隣接棚接近阻止部材を作業通路に突出
した態位に変位させることができ、上記作業通路内の作
業者の安全を確保することができる。
【0161】請求項11記載の発明によれば、請求項9
記載の発明において、上記駆動手段は、上記ロック装置
によって移動不能にロックされている物置棚においての
み上記隣接棚接近阻止部材を突出させるようにしたた
め、ロックされていない物置棚に対応する作業通路に対
しては隣接棚接近阻止部材が突出することはなく、無駄
な動作がなく、より能率的である。また、メイン電源ス
イッチのオン・オフに関係なく、隣接棚接近阻止部材を
作業通路に突出した態位に変位させることができ、上記
作業通路内の作業者の安全を確保することができる。
【0162】請求項12記載の発明によれば、請求項1
記載の発明において、通路幅検知手段を有し、作業通路
が一定幅以上に形成されたことを上記通路幅検知手段が
検知し、かつ、上記感震装置が作動したときに上記駆動
手段が作動して上記隣接棚接近阻止部材を作業通路に突
出させるようにしたため、作業通路に作業者が入ってい
る可能性が高い場合に上記隣接棚接近阻止部材が突出し
うることになり、作業通路内の作業者の有無に拘わらず
隣接棚接近阻止部材が横倒し態位に設定される従来のも
のよりも、無駄な動作がなく、より能率的である。ま
た、メイン電源スイッチのオン・オフに関係なく、隣接
棚接近阻止部材を作業通路に突出した態位に変位させる
ことができ、上記作業通路内の作業者の安全を確保する
ことができる。
【0163】請求項13記載の発明によれば、請求項1
2記載の発明において、上記駆動手段は、上記通路幅検
知手段によって検知された作業通路に対してのみ上記隣
接棚接近阻止部材を突出させるようにしたため、通路幅
が一定幅以下の通路に対しては隣接棚接近阻止部材が突
出することはなく、無駄な動作がなく、より能率的であ
る。また、メイン電源スイッチのオン・オフに関係な
く、隣接棚接近阻止部材を作業通路に突出した態位に変
位させることができ、上記作業通路内の作業者の安全を
確保することができる。
【0164】請求項14記載の発明によれば、請求項1
記載の発明において、上記駆動手段が、上記隣接棚接近
阻止部材を作業通路に突出させているときに、上記隣接
棚接近阻止部材が作業通路に突出していることを表示す
る表示手段が設けられているため、作業者は、隣接棚接
近阻止部材が作業通路に突出していることを認識するこ
とができる。
【0165】請求項18記載の発明によれば、レールに
沿って複数の物置棚を移動可能に置き並べた移動物置棚
において、上記各物置棚に取り付けられ、隣接する移動
物置棚間に形成される作業通路に突出した態位と退避し
た態位との間で変位可能であり、自然体で突出態位に変
位する隣接棚接近阻止部材と、上記隣接棚接近阻止部材
を退避態位に保持する保持手段と、地震を感知する感震
装置とを有し、メイン電源スイッチを有する移動棚制御
回路用の第1電源回路と、保持手段作動回路用の第2電
源回路とが互いに別系統となっており、第1電源回路の
上記メイン電源スイッチのオン・オフに関係なく、上記
感震装置が作動したときに上記保持手段による保持を解
除して上記隣接棚接近阻止部材を作業通路に突出させる
ようにしたため、仮に移動棚制御回路のメイン電源スイ
ッチがオフのまま、すでに形成されている作業通路に入
って作業を行っている最中にたまたま地震が発生したと
しても、隣接棚接近阻止部材を作業通路に自然体で突出
した態位に変位させることができ、作業通路内の作業者
の安全を確保することができる。
【0166】請求項20記載の発明によれば、請求項1
または18記載の発明において、上記隣接棚接近阻止部
材は、突出方向に付勢されているため、隣接棚接近阻止
部材が退避した態位から突出した態位に敏速に変位する
と共に、隣接棚接近阻止部材が反動で戻ろうとする動き
が抑制され、隣接棚接近阻止部材を早期に安定させるこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかる移動物置棚の実施の形態を示す
正面図である。
【図2】上記実施の形態に適用可能な隣接棚接近阻止部
材の例を示す(A)は退避した態位、(B)は突出しよ
うとする態位を示す側面図である。
【図3】上記実施の形態に適用可能な回路の例を示す回
路図である。
【図4】本発明に適用可能な検知手段の例を示す平面図
である。
【図5】本発明に適用可能な検知手段の別の例を示す平
面図である。
【図6】本発明に適用可能な検知手段のさらに別の例を
示す平面図である。
【図7】本発明に適用可能な検知手段のさらに別の例を
示す側面図である。
【図8】本発明に適用可能な検知手段のさらに別の例を
示す側面図である。
【図9】本発明に適用可能な回路の別の例を示す回路図
である。
【図10】本発明に適用可能な回路のさらに別の例を示
す回路図である。
【図11】本発明に適用可能な回路のさらに別の例を示
す回路図である。
【図12】本発明に適用可能な回路のさらに別の例を示
す回路図である。
【図13】本発明に適用可能なロック解除手段が取り付
けられた物置棚の例を示す側面図である。
【図14】本発明に適用可能な通路幅検知手段の例を示
す平面図である。
【図15】本発明に適用可能な回路のさらに別の例を示
す回路図である。
【図16】本発明に適用可能な回路のさらに別の例を示
す回路図である。
【図17】本発明に適用可能な隣接棚接近阻止部材の別
の例を示す側面図である。
【図18】本発明に適用可能な隣接棚接近阻止部材のさ
らに別の例を示す側面図である。
【図19】本発明に適用可能な保持手段の例を示す側面
図である。
【図20】本発明に適用可能な保持手段の別の例を示す
側面図である。
【図21】本発明に適用可能な回路のさらに別の例を示
す回路図である。
【符号の説明】
2 物置棚 3 物置棚 4 物置棚 6 駆動用モータ 7 隣接棚接近阻止部材 11 支柱 16 ソレノイド 16A プランジャ 18 検出スイッチ 19 通路幅検知手段 19A アクチュエータ 21 検知手段 22 光センサ 24 光センサ 26 光センサ 32 保持手段 34 引っ張りばね 35 重り 36 連結部材 40 電源 41 移動棚制御回路 42 整流回路 43 バックアップ装置 44 隣接棚接近阻止部材作動回路 51 支柱 54 係止部材 55 ソレノイド 55A プランジャ 56 付勢部材 60 ソレノイド 60A プランジャ 80 ロック解除ボタン 81 物置棚 82 物置棚 P 感震装置
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平9−131229(JP,A) 特開 平5−178419(JP,A) 特開 平5−170302(JP,A) 特開 平4−338007(JP,A) 特開 平5−186016(JP,A) 特開 平5−186015(JP,A) 特開 昭63−255011(JP,A) 特開 平8−224132(JP,A) 実開 平2−132009(JP,U) 実開 平4−25527(JP,U) 実開 平2−31207(JP,U) 実開 昭56−48831(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) A47B 53/02

Claims (20)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 レールに沿って複数の物置棚を移動可能
    に置き並べた移動物置棚において、 上記各物置棚に取り付けられ、隣接する移動物置棚間に
    形成される作業通路に突出した態位と退避した態位との
    間で変位可能な隣接棚接近阻止部材と、 上記隣接棚接近阻止部材を変位させる駆動手段と、 地震を感知する感震装置とを有し、メイン電源スイッチを有する 移動棚制御回路用の第1電
    源回路と、上記駆動手段を含む隣接棚接近阻止部材作動
    回路用の第2電源回路とが互いに別系統となっており、 第1電源回路の上記メイン電源スイッチのオン・オフに
    関係なく、上記感震装置が作動したときに上記駆動手段
    が作動して上記隣接棚接近阻止部材を作業通路に突出さ
    せることを特徴とする移動物置棚。
  2. 【請求項2】 隣接する物置棚間に形成される作業通路
    内の作業者の有無を検知する検知手段を有し、この検知
    手段が作業通路内に作業者がいることを検知し、かつ、
    上記感震装置が作動したときに上記駆動手段が作動して
    上記隣接棚接近阻止部材を作業通路に突出させることを
    特徴とする請求項1記載の移動物置棚。
  3. 【請求項3】 上記検知手段は、各物置棚に取り付けら
    れていることを特徴とする請求項2記載の移動物置棚。
  4. 【請求項4】 上記検知手段は、解除手段を作動させる
    まで検知信号を維持することを特徴とする請求項2記載
    の移動物置棚。
  5. 【請求項5】 上記検知手段は、光センサであることを
    特徴とする請求項2記載の移動物置棚。
  6. 【請求項6】 上記光センサは、複数の物置棚からなる
    移動物置棚装置全体にまたがる光ビームによって作業通
    路への作業者の進入を検知することを特徴とする請求項
    5記載の移動物置棚。
  7. 【請求項7】 上記光センサは、隣接する物置棚相互間
    に設けられていることを特徴とする請求項5記載の移動
    物置棚。
  8. 【請求項8】 上記駆動手段は、上記検知手段によって
    作業者が入っていると検知された作業通路においてのみ
    上記隣接棚接近阻止部材を突出させることを特徴とする
    請求項2記載の移動物置棚。
  9. 【請求項9】 物置棚を電気的に、または機械的に移動
    不能にロックするロック装置を有し、このロック装置が
    物置棚を移動不能にロックしており、かつ、上記感震装
    置が作動したときに上記駆動手段が作動して上記隣接棚
    接近阻止部材を作業通路に突出させることを特徴とする
    請求項1記載の移動物置棚。
  10. 【請求項10】 物置棚を機械的に移動不能にロックす
    るロック装置のロックは、上記感震装置の感震信号で解
    除されることを特徴とする請求項9記載の移動物置棚。
  11. 【請求項11】 上記駆動手段は、上記ロック装置によ
    って移動不能にロックされている物置棚においてのみ上
    記隣接棚接近阻止部材を突出させることを特徴とする請
    求項9記載の移動物置棚。
  12. 【請求項12】 通路幅検知手段を有し、作業通路が一
    定幅以上に形成されたことを上記通路幅検知手段が検知
    し、かつ、上記感震装置が作動したときに上記駆動手段
    が作動して上記隣接棚接近阻止部材を作業通路に突出さ
    せることを特徴とする請求項1記載の移動物置棚。
  13. 【請求項13】 上記駆動手段は、上記通路幅検知手段
    によって検知された作業通路に対してのみ上記隣接棚接
    近阻止部材を突出させることを特徴とする請求項12記
    載の移動物置棚。
  14. 【請求項14】 上記駆動手段が、上記隣接棚接近阻止
    部材を作業通路に突出させているときに、上記隣接棚接
    近阻止部材が作業通路に突出していることを表示する表
    示手段が設けられていることを特徴とする請求項1記載
    の移動物置棚。
  15. 【請求項15】 上記表示手段は、作業通路照明灯であ
    ることを特徴とする請求項14記載の移動物置棚。
  16. 【請求項16】 上記表示手段は、表示ランプであるこ
    とを特徴とする請求項14記載の移動物置棚。
  17. 【請求項17】 上記表示手段は、作業者が表示解除手
    段を作動させるまで表示を維持することを特徴とする請
    求項14記載の移動物置棚。
  18. 【請求項18】 レールに沿って複数の物置棚を移動可
    能に置き並べた移動物置棚において、 上記各物置棚に取り付けられ、隣接する移動物置棚間に
    形成される作業通路に突出した態位と退避した態位との
    間で変位可能であり、自然体で突出態位に変位する隣接
    棚接近阻止部材と、 上記隣接棚接近阻止部材を退避態位に保持する保持手段
    と、 地震を感知する感震装置とを有し、メイン電源スイッチを有する 移動棚制御回路用の第1電
    源回路と、保持手段作動回路用の第2電源回路とが互い
    に別系統となっており、 第1電源回路の上記メイン電源スイッチのオン・オフに
    関係なく、上記感震装置が作動したときに上記保持手段
    による保持を解除して上記隣接棚接近阻止部材を作業通
    路に突出させることを特徴とする移動物置棚。
  19. 【請求項19】 上記保持手段は、磁気的吸引力を利用
    したもの、または機械的な係止手段であることを特徴と
    する請求項18記載の移動物置棚。
  20. 【請求項20】 上記隣接棚接近阻止部材は、突出方向
    に付勢されていることを特徴とする請求項1または18
    記載の移動物置棚。
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