JP4502546B2 - インクジェット印刷用記録シート - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、インクジェット印刷法で使用されるのに好適な記録シートに関し、そしてこの方法のためのインク受容層の製造用コーティング組成物に関する。それは、その上に記録された像が反射光又は透過光の両者により観察でき、そしてインク受容シートがその上に少なくとも一つのインク受容層をコーティングされた支持体からなり、これらの層の少なくとも一つが水不溶性の無機酸化物又は酸化物/水酸化物の混合物を含む、記録シートに特に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】
インクジェット印刷用の利用できる記録シートは、現在要求されているすべての必要な要求を満たしていない。特に、それらのインク吸収性、インク吸収速度、像の質並びにそれらの光及び水の堅牢度をさらに改良することが要求されている。本発明の好ましい態様は、優れた像の質、高いインク吸収度及び早いインク吸収速度を有する改良された記録シートに関する。特に、インクジェット印刷用記録シートは、その上に生成される像が表面での摩擦に対する高い抵抗性を示しさらに像が水又は光の影響下ですら変化又は損傷しないことが求められている。
【0003】
インクジェット印刷法は、二つのタイプ、即ち連続流及びドロップ−オン−デマンドがある。
連続流インクジェット印刷システムでは、インクは、ノズルを通して加圧下連続流で噴出される。この流は、ノズルから個々の小滴に或る距離でばらばらになる。個々の小滴は、デジタルデータの信号に従って電荷され、そしてそれらを再循環のために溝に導くか又は記録シート上の特定の位置に導くために、静電気の電場で偏向される。
【0004】
非連続法即ちいわゆる「ドロップ−オン−デマンド」システムでは、小滴はデジタルデータの信号に従ってノズルから噴出され、そして記録シート上の所望の位置に導かれる。小滴は、それが記録シート上に置かれない限り、形成又は噴出されない。
本発明は、両方の記録法に使用できる記録シートに関する。
インクジェット印刷用記録シートは、多数の厳しい要求を満たさねばならない。印刷された像は以下の性質を満足すべきである。高い解像度、高い色密度、良好な色再生、摩擦に対する良好な抵抗性、良好な水堅牢度、高い光安定性。
【0005】
以下の条件は、これらの要件を達成するために合致しなければならない。
1.インクは記録シートに速やかに吸収されることを要する。
2.ジェットされたインクの小滴は、記録シートに円状に拡がねばならず、そして明確な縁を形成しなければならない。
3.記録シートの色素の拡散は、色点の直径が必要なものより拡大しないように遅くなければならない。
4.インク小滴は、以前にデポジットされた小滴と干渉してはならず、又はそれをにじませてはならない。
5.記録シートは、高い密度及び色の輝度を与える表面を有することを要する。
6.記録シートは、印刷の前後に優れた物理的性質を示さねばならない。
【0006】
これらの要件は、互いに一部矛盾する。例えば、非常に早いインク吸収速度は、摩擦に対する抵抗性を低下させるかもしれない。
インクジェット印刷用記録シートに関するこれらの要件からスタートして、表面での摩擦に対する高い抵抗性と組み合わされた高い色密度を示す像を生ずる方法が探索されている。最適な結果は、少なくとも一つの特別なインク受容層が支持体上にコーティングされている記録シートにより得られる。
インク受容層がシュードベーマイト(pseudo−bohemite)構造を有するコロイド状アルミニウム酸化物/水酸化物の形の水不溶性の無機の多孔性酸化物を含む、インクジェット印刷用記録シートは、特許出願EP0298424、0407720、0622244号及びJP60−245588号に提案されている。シュードベーマイトは、nが1−1.5である式Al・nHOのアルミニウム酸化物/水酸化物の凝集物である。
【0007】
インク受容層が原子番号57−71である元素の周期律表の一つ以上の元素を含む水不溶性の無機の多孔性アルミニウム酸化物/水酸化物を含む、インクジェット印刷用記録シートは、特許出願EP0875394号に提案されている。
インク受容層が二酸化シリシウムとアルミニウム酸化物/水酸化物(23%Alによるゾル)との混合物を含む、インクジェット印刷用記録シートは、特許出願WO00−02736号に提案されている。
【0008】
両者の顔料の平均粒子サイズの対数的相違が少なくとも0.5である、粗い無機顔料(サイズ2−4μm)と細かい無機顔料との混合物を含む紙用の顔料層は、特許出願EP0777014号に記述されている。使用される顔料は、非多孔性の炭酸カルシウム又はカオリンである。
これらの多孔性酸化物又は酸化物/水酸化物を含む記録シートは、これらの多孔性の物質を含まない記録シートよりも急速に水性インクを吸収する。さらに、これらの記録シートは、不十分な鮮明さ及び堅さを示す傾向を有する。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明の目的は、高いインク吸収度、早いインク吸収速度及び優れた像の質を示すインクジェット印刷用記録シートを提供するためのものである。本発明の他の目的は、現在市場に出回っているほとんどのインクジェットプリンターにより優れた像の質を与えるインクジェット印刷用記録シートを提供することにある。
【0010】
本発明のさらなる目的は、少なくとも一つのこれらの酸化物又は酸化物/水酸化物が多孔性である、アルミニウム又はシリシウムの水不溶性の無機酸化物又はアルミニウムの酸化物/水酸化物の混合物を含む少なくとも一つのインク受容層を含むインクジェット印刷用記録シートを提供することにある。
本発明の他の目的は、固体の化合物の形の水不溶性の無機酸化物又は酸化物/水酸化物を使用することによりこれらのインク受容層を製造する方法である。
【0011】
本発明は、(a)アルミニウム又はシリシウムの酸化物の粒子及び(b)イモゴライトの粒子からなる無機粒子の混合物並びに1種以上の結合剤からなる少なくとも一つのインク受容性層を支持体にコーティングした支持体を含むインクジェット印刷用記録シートにおいて、無機粒子の少なくとも1種が、40mL/100g以上の孔体積を有しそしてすべての無機粒子の全量に対して少なくとも8重量%、好ましくは少なくとも40重量%の量で存在し、さらに最大の体積を有する無機粒子が20nmより小さい当量球直径を有し、そして最小の体積を有する無機粒子が、最大の体積を有する無機粒子の当量球直径の少なくとも1/20の当量球直径を有することを特徴とするインクジェット印刷用記録シートである。
【0012】
γ−又はδ−酸化アルミニウム、アルミニウム酸化物/水酸化物、元素の周期律表の希土類金属群の元素によりドープされたアルミニウム酸化物/水酸化物又は二酸化シリシウムは、好ましい水不溶性の無機の酸化物又は酸化物/水酸化物である。これらの物質は、多孔性及び非多孔性の形において多くの場合に存在する。
さらに、インク受容層は1種以上の結合剤を含む。好ましい結合剤は、水不溶性の無機酸化物、酸化物/水酸化物及び珪酸塩の全量に関して好ましくは5−50重量%の量のゼラチン、ポリビニルアルコール、ポリビニルアルコールの誘導体、ポリビニルピロリドン又はこれらの混合物である。
特に好ましいのは、フィルム形成性ポリマー又はラテックスの形の結合剤である。
【0013】
層は、1種以上の結合剤のための橋かけ結合剤、充填剤、天然もしくは合成のポリマー又は像の絵画的及び/又は物理的性質を改善する当業者に周知の他の成分例えばUV吸収剤、光学的光沢剤、光安定剤、抗酸化剤、湿潤剤、スペーシング剤などの添加によりさらに変性できる。
本発明は、以下の詳細な記述で詳細に説明される。
【0014】
本発明者は、同様なサイズであるが種々の化学的及び/又は形態的性質を有する、元素アルミニウムまたはシリシウムの酸化物の粒子とイモゴライトの粒子の混合物のインク受容層への添加が、これら記録シートの水性インクのためのインク吸収能力をかなり増大させることを見いだした。非多孔性の酸化物、酸化物/水酸化物又は珪酸塩による特許出願EP0298424、0407720、0622244号及びJP60−245588号に記載された記録シートのインク受容層における多孔性の無機の酸化物/水酸化物の部分的な置換は、インク吸収能力の増大を導き、そして予想されたようなインク吸収能力の低下を導かない。本発明による記録シートは、鮮明さが増大しそしてクラックの形成の傾向が低い。
【0015】
同様なサイズ及び種々の化学的及び/又は形態的性質の種々の元素アルミニウム又はシリシウムの酸化物の粒子とイモゴライトの粒子の混合物の添加は、もしそれらが1種以上の結合剤とともに層に添加されるならば、インクジェット印刷用の記録シートのための優れたインク受容層に導く。少なくとも一つのこれらの酸化物、酸化物/水酸化物は、多孔性であることを要する。この多孔性物質の量は、この層中のすべての水不溶性の無機の酸化物、酸化物/水酸化物の全量の少なくとも8重量%である。
好ましくは、この層は、この層中のすべての水不溶性の無機の酸化物、酸化物/水酸化物の全量の少なくとも40重量%の量で、これらの多孔性の水不溶性の無機の酸化物、酸化物/水酸化物を含む。
【0016】
水不溶性の無機の酸化物、酸化物/水酸化物の孔度は、G.W.Barrow「Physical Chemistry」2版、McGraw−Hill Company,1966,764−765ページに記載された、BET等温式の測定により測定された。インクジェット印刷用記録シートのインク受容層への40mL/100g以上の孔体積を有する多孔性物質の添加だけが、吸収速度そして水性インクのための吸収能力を増加させる。これらの物質は、これから「多孔性」であると考えるが、一方40mL/100g未満の孔体積を有する物質は、「非多孔性」であると考えるだろう。
【0017】
これらの水不溶性の無機の酸化物、酸化物/水酸化物の主な(primary)粒子のサイズは、透過電子顕微鏡により測定されて、ナノメートルの領域にある。不規則な形状の主な粒子のサイズは、不規則な形状の主な粒子と同じ体積を有する球の直径により与えられる(当量球直径)。
最大の体積を有する混合物の成分のこれらの主な粒子は、20nmより小さい当量球直径を有する。最小の体積を有する混合物の成分は、最大の体積を有する混合物の成分の当量球直径の1/20より大きい当量球直径を有する。
【0018】
最大の体積を有する混合物成分の粒子(一次粒子)が15nmより小さい当量球直径を有し、そして最小の体積を有する混合物成分の粒子(一次粒子)が、最大の体積を有する混合物成分の粒子の当量球直径の少なくとも1/10である当量球直径を有する混合物が好ましい。
好ましい水不溶性の無機の酸化物は、γ−又はδ−酸化アルミニウム又は二酸化シリシウムであり、好ましい水不溶性の無機の酸化物/水酸化物は、アルミニウム酸化物/水酸化物又は元素の周期律表の希土類金属群の元素をドープされたアルミニウム酸化物/水酸化物である。二酸化シリシウムは、正又は負に電荷される。組成(OH)AlSiOHを有する繊維の形の天然の水和された珪酸アルミニウムポリマーであるイモゴライト(imogolite)が、水不溶性の無機の珪酸アルミニウムとして使用される。イモゴライトの繊維は、また合成法により製造できる。
【0019】
孔体積40mL/100g以上を有する好ましい水不溶性の無機の多孔性酸化物は、γ−又はδ−酸化アルミニウム又は二酸化シリシウムであり、孔体積40mL/100g以上を有する好ましい水不溶性の無機の多孔性酸化物/水酸化物は、アルミニウム酸化物/水酸化物又は元素の周期律表の希土類金属群の元素をドープされたアルミニウム酸化物/水酸化物である。好ましくは、元素の周期律表の希土類金属群の元素をドープされたアルミニウム酸化物/水酸化物は、Alに関して0.04−4.2モル%の全量で原子番号57−71を有する1種以上の元素を含む。
【0020】
以下の混合物が特に好ましい。
アルミニウム酸化物/水酸化物(多孔性)及びイモゴライト(非多孔性)。
γ−又はδ−酸化アルミニウム(多孔性)及びイモゴライト(非多孔性)。
二酸化シリシウム(多孔性)及びイモゴライト(非多孔性)。
【0021】
元素の周期律表の希土類金属群の元素をドープされたアルミニウム酸化物/水酸化物又は正に電荷された酸化シリシウムが、これらの混合物で好ましい化合物である。
水不溶性の無機の酸化物、酸化物/水酸化物又は珪酸塩の主な粒子は、小板、棒、球又は繊維の形態を有することができる。種々の形態を示す成分は、これらの混合物で好ましい化合物である。小板は、それらの縦横比、例えば小板の厚さと小板の直径との比を特徴とする。
【0022】
以下の組合せが好ましい。
球及び小板。
球及び棒。
小板及び繊維
球及び繊維
球状の粒子の例は、正又は負に電荷した二酸化シリシウムである。
棒の形状の粒子の例は、アルミニウム酸化物/水酸化物又は元素の周期律表の希土類金属群の元素をドープされたアルミニウム酸化物/水酸化物である。
板状の粒子の例は、4−8の縦横比を有するアルミニウム酸化物/水酸化物、又は1.5−3の縦横比を有するδ−あるいはδ−酸化アルミニウムである。
イモゴライトは繊維の形状の粒子である。
【0023】
結合剤は、ほとんどの場合、水溶性のポリマーである。特に好ましいのは、フィルム形成ポリマー又はラテックスの形のポリマーである。
水溶性ポリマーは、例えば、天然のポリマー又はその変性された生成物、例えばアルブミン、ゼラチン、カゼイン、澱粉、アラビアガム、アルギン酸ナトリウム又はアルギン酸カリウム、ヒドロキシエチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、α−、β−又はγ−シクロデキストリンなどを含む。水溶性ポリマーの一つがゼラチンである場合、すべての周知のタイプのゼラチンが使用でき、例えばアシッド豚皮又は石灰化骨ゼラチン、酸又は塩基の加水分解化ゼラチンばかりでなく、またフタラオイル化、アセチル化又はカルバモイル化ゼラチンのような誘導体化ゼラチン、又はトリメリチン酸の無水物により誘導体化されたゼラチンがある。
【0024】
好ましい天然の結合剤はゼラチンである。
合成ポリマーも使用でき、例えばポリビニルアルコール;酢酸ビニル及び他のモノマーのコポリマーの完全又は部分的に鹸化された生成物;不飽和カルボン酸例えば(メタ)アクリル酸、マレイン酸、クロトン酸などのホモポリマー又はそれらとのコポリマー;スルホン化ビニルモノマー例えばビニルスルホン酸、スチレンスルホン酸などのホモポリマー又はそれらとビニルモノマーとのコポリマーを含む。その上、(メタ)アクリルアミドのホモポリマー又はそれとビニルモノマーとのコポリマー;エチレンオキシドのホモポリマー又はそれと他のモノマーとのコポリマー;ポリウレタン;ポリアクリルアミド;水溶性のナイロンタイプポリマー;ポリビニルピロリドン;ポリエステル;ポリビニルラクタム;アクリルアミドポリマー;置換ポリビニルアルコール;ポリビニルアセタール;アルキル及びスルホアルキルアクリレート及びメタクリレートのポリマー;加水分解されたポリ酢酸ビニル;ポリアミド;ポリビニルピリジン;ポリアクリル酸;無水マレイン酸とのコポリマー;ポリアルキレンオキシド;メタクリルアミドコポリマー及びマレイン酸コポリマーも使用できる。すべてのこれらのポリマーも混合物として使用できる。
【0025】
好ましい合成結合剤は、ポリビニルアルコール、ポリビニルアルコールの誘導体、ポリビニルピロリドン又はこれらの混合物である。
これらのポリマーは、水不溶性の天然又は合成の高分子量化合物、特にアクリレートラテックス又はスチレンアクリレートラテックスとブレンドできる。
【0026】
本発明では特に規定されていないが、水不溶性のポリマーはそれにもかかわらず系の一部と考えられる。
橋かけ結合剤と反応する可能性のある基を有する上記のポリマーは、橋かけ結合又は硬化されて、本質的に水不溶性の層を形成できる。これらの橋かけ結合は、共有結合又はイオン結合の何れかである。層の橋かけ結合又は硬化は、層の物理的性質の変性を可能にし、例えば層の水の吸収又は層の損傷に対する抵抗性である。
橋かけ結合剤又は硬化剤は、使用される水溶性ポリマーに応じて選択される。
【0027】
有機の橋かけ結合剤及び硬化剤は、例えば、アルデヒド(例えばホルムアルデヒド、グリオキザール又はグルタールアルデヒド)、N−メチロール化合物(例えばジメチロール尿素又はメチロールジメチルヒダントイン)、ジオキサン(例えば2、3−ジヒドロキシジオキサン)、反応性ビニル化合物(例えば1、3、5−トリスアクリロリルヘキサヒドロ−s−トリアジン又はビス−(ビニルスルホニル)メチルエーテル)、反応性ハロゲン化合物(例えば2、4−ジクロロ−6−ヒドロキシ−s−トリアジン)、エポキシド、アジリジン、カルバモイルピリジニウム化合物、メラミン樹脂、又は上記の橋かけ結合剤の2種以上の混合物を含む。
無機の橋かけ結合剤又は硬化剤は、例えばクロミウムアルム、アルミニウムアルム、ほう酸又はボレートを含む。
【0028】
層は、また紫外線又は赤外線、電子ビーム、X−線又は熱の影響下層を橋かけ結合する反応性の物質を含むことができる。
本発明によるインクジェット印刷用の記録シートは、インク受容層に加えて、インク受容層の上又は下の何れかに配置された補足層及び補助層を含む。
【0029】
層は、充填剤により変性できる。可能な充填剤は、例えばカオリン、Ca−又はBa−カーボネート、二酸化シリシウム、二酸化チタン、ベントナイト、ゼオライト、珪酸アルミニウム、珪酸カルシウム又はコロイド状二酸化シリシウムである。同様に、有機の不活性な粒子例えばポリマービーズを使用する可能性が存在する。これらのビーズは、ポリアクリレート、ポリアクリルアミド、ポリスチレン、又はアクリレートとスチレンとの種々のコポリマーからなることができる。充填剤は、印刷される像の使用目的に従って選択される。これらの化合物のいくらかは、もし印刷された像が透明なものとして使用されるならば、使用できない。しかし、それらは、印刷された像がリミッション(remission)ピクチュアとして使用される場合には、興味がある。非常にしばしば、これらの充填剤の導入は、望ましいつや消しの表面を生ずる。
【0030】
記録シートは、多孔性の無機の化合物に加えて、水溶性の金属塩例えばアルカリ土類金属系又は希土類金属系の塩をさらに含むことができる。
本発明による記録シートは、その上にコーティングされた少なくとも一つのインク受容層を有する支持体を含む。種々の支持体が知られており、当業者により普通に使用されている。それらは、写真材料の製造に使用されるすべての支持体を含む。これは、セルロースエステル例えば三酢酸セルロース、酢酸セルロース、プロピオン酸セルロース又は酢酸セルロース/酪酸セルロース、ポリエステル例えばポリエチレンテレフタレート、ポリアミド、ポリカーボネート、ポリイミド、ポリオレフィン、ポリビニルアセタール、ポリエーテル、ポリ塩化ビニル、及びポリスルホンアミドから製造される透明なフィルムを含む。ポリエステルフィルム支持体そして特にポリエチレンテレフタレートが、それらの優れた寸法安定性の特徴のために好ましい。不透明な写真材料の製造に使用される通常の支持体が使用でき、例えばバリタ紙、ポリエチレンコーティング紙、例えばMelinex(商標)の商品名でDuPontにより製造されるようなボイデド(voided)ポリエステルを含む。特に好ましいのは、樹脂コーティング紙又はボイデドポリエステルである。
【0031】
これらの支持体材料特にポリエステルが使用されるとき、下塗り(subbing)層は、まずコーティングされて支持体へのインク受容層又は他の層の結合を有利に改善する。この目的のための有用な下塗り組成物は、写真業界に周知であり、そして例えば塩化ビニリデン、アクリロニトリル及びアクリル酸のターポリマー、又は塩化ビニリデン、アクリル酸メチル及びイタコン酸のターポリマーを含む。
また支持体として使用されるのは、それらの組成及びそれらの性質において広く変化するすべての種々のタイプの紙を含む、普通の紙である。顔料入り紙及びキャスト(cast)コーティング紙も使用でき、そして金属フォイル例えばアルミニウムから製造されるフォイルも使用できる。
【0032】
本発明によるインク受容層は、一般に、すべての必要な成分を含む水溶液又は分散物をコーティングされる。多くの場合では、界面活性剤は、層のコーティング挙動及び滑らかさを改善するために、これらのコーティング溶液に添加される。コーティングの目的に必要であることのほかに、これらの化合物は、像の質に影響し、そのためこの特定の目的を考えて選択できる。本発明では特に請求されていないが、それにもかかわらず、界面活性剤は本発明の重要な部分を形成する。
上記の化合物に加えて、本発明による記録シートは、その性能をさらに改善することを目的として追加の添加物、例えば白さを改善するための光沢剤、例えばスチルベン、クマリン、トリアジン、オキサゾール又は当業者に周知の他の化合物を含むことができる。
【0033】
光安定性は、UV吸収剤例えばベンゾトリアゾール、ベンゾフェノン、チアゾリドン、オキサゾール、チアゾール及び当業者に周知の他の化合物を添加することにより改善できる。UV吸収剤の量は、200−2000mg/m、好ましくは400−1000mg/mに変化できる。UV吸収剤は、本発明により記録シートの任意の層に添加できる。しかし、もしそれらが添加されるならば、UV吸収剤は系の最上の層に含まれるのが好ましい。
【0034】
インクジェット印刷により生成する像が、安定剤及び抗酸化剤の添加により劣化から保護されることも知られている。これら化合物の例は、立体障害フェノール、立体障害アミン、クロマノール、還元剤例えばアスコルビン酸などである。上記の添加物は、コーティング溶液へ水溶液として添加できる。これらの化合物が十分に水溶性でないならば、それらは、当業者に周知である他の普通の技術によりコーティング溶液中に配合できる。化合物は、例えば、水と混和できる溶媒例えば低級アルコール、グリコール、ケトン、エステル又はアミドに溶解できる。別に、化合物は、細かい分散物として、油エマルションとして、シクロデキストリン包接化合物としてコーティング溶液に添加できるか、又はラテックス粒子中に配合できる。
概して、本発明による受容層は、0.5−100μm(乾燥厚さ)の範囲、好ましくは5−50μm(乾燥厚さ)の範囲の厚さを有する。
【0035】
コーティング溶液は、任意の数の好適なやり方により支持体上にコーティングできる。通常のコーティング法は、例えば、押し出しコーティング、エアナイフコーティング、ドクターブレードコーティング、カスケードコーティング又はカーテンコーティングを含む。コーティング溶液は、また噴霧の技術を使用して適用できる。インク受容層は、次々に又は同時にコーティングできるいくらかの単一層から形成できる。インク受容層により両面で支持体をコーティングすることも同様に可能である。帯電防止層又は背面の抗カール層をコーティングすることも可能である。選択されたコーティング法は、本発明を制限するものと考えてはならない。
【0036】
インクジェット印刷用インクは、本質的には、液体のビヒクルとそのなかに溶解又は懸濁した色素又は顔料とからなる。インクジェットのインク用液体ビヒクルは、一般に、水、又は水と水と混和しうる有機溶媒例えばエチレングリコール、高分子量グリコール、グリセロール、ジプロピレングリコール、ポリエチレングリコール、アミド、ポリビニルピロリドン、N−メチルピロリドン、シクロヘキシルピロリドン、カルボン酸及びそれらのエステル、エーテル、アルコール、有機スルホキシド、スルホラン、ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、セロソルブ、ポリウレタン、アクリレートなどとの混合物からなる。
【0037】
インクの非水性部分は、一般に、湿潤剤、共溶媒、粘度調節剤、インク浸透添加物、均一化剤又は乾燥剤として働く。有機成分は、ほとんどの場合、水よりも高い沸点を有する。さらに、連続流タイプのプリンターに使用される水性インクは、伝導性を高めるために無機又は有機の塩を含むことができる。これらの塩の例は、硝酸塩、塩化物、燐酸塩、及び水溶性の有機酸の塩例えば酢酸塩、シュウ酸塩及びクエン酸塩を含む。本発明による記録シートに使用可能なインクの製造に好適な色素及び顔料は、周知の着色化合物のすべてのクラスを実際的にカバーする。この目的に概して使用される色素又は顔料は、特許出願EP0559324号に記載されている。本発明による記録シートは、現在の技術を示す殆どのインクに関連して使用できることを意味する。
インクに存在する他の添加物は、例えば界面活性剤、光学的光沢剤、UV吸収剤、光安定剤、殺生物剤及びポリマー性添加物である。
インクのこの記述は、例示のためのみであり、本発明の目的を制限するものと考えてはならない。
以下の方法は、本明細書に記述された記録シートのテスト及び比較のために使用されている。
【0038】
像の均質性
本発明による記録シートは、実施例において後で記述されるように、オリジナルインクを使用して透明モードでインクジェットプリンターEPSON STYLUS COLOR500により印刷された。11フィールドを有するカラーパッチは、7色即ちシアン、マゼンダ、黄、黒、赤、緑及び青のそれぞれについて印刷され、小滴の数は、フィールド1(100%)からフィールド10(10%)に連続的に低下する。フィールド11は、5%の小滴の数を有する。印刷後、同質でないフィールドの数は、ライトボックスで数えた。大きな数は、悪い像の質を示す(同質でないフィールドの高い数)。零は、フィールドのどれも同質でないので、完全な像の質を示す。
【0039】
色素のにじみ
本発明による記録シートは、オリジナルインクを使用して透明モードでインクジェットプリンターEPSON STYLUS COLOR500により印刷された。100%の小滴の数で緊密な接触をしているカラーパッチを印刷した。色素のにじみは、青−黄;緑−マゼンダ及び赤−シアンの境界で判断され、そして1(極めて高い色素のにじみ)から5(色素のにじみなし)のスケールで評価した。
【0040】
表1でリストされそして特徴(化学的及び形態学的性質)を有する物質を実施例で使用した。
【0041】
【表1】
Figure 0004502546
【0042】
孔体積は、G.W.Barrow「Physical Chemistry」2版、McGraw−Hill Company,1966,764−765ページに記載された方法により測定された。主な粒子のサイズ及び形状は、透過電子顕微鏡により測定された。
ALDRICH Chemie,Buchs,スイスから入手できる98−99%の加水分解度及び85000−146000の分子量のポリビニルアルコールを結合剤として使用した。
コーティングされた実施例は、透明なポリエステル支持体上に、以下に記述されるコーティング溶液を100g/mでコーティングし、そして35℃の温度で60分間後でコーティングされた支持体を乾燥することにより製造された。
【0043】
【実施例】
実施例13、14及び16が本発明の実施例であり、他の実施例は本発明外の参考実施例である。
実施例 1
a)18重量%のAlを有する酸化アルミニウムCの水性分散物の製造
96.6%のAlを有する酸化アルミニウムC(DEGUSSA AG,Frankfurt/Main,ドイツから入手)37.27gを、162.73gの水性酢酸(2%)中で25℃の温度で超音波に曝すことにより分散した。
【0044】
b)アルミニウムイソプロポキシドの加水分解によるEP0967086号(実施例1a)の化合物)(ICH286)のアルミニウム酸化物/水酸化物の製造
360gの脱イオン水と338gのイソプロパノールとの混合物をガラス容器中で調製した。153gのアルミニウムイソプロポキシド(Fluka Chemie AG,Buchs,スイスから入手)を75℃の温度でこの混合物に添加し、得られる混合物を75−78℃の温度で4時間撹拌した。その後、温度を95℃に上げ、1.5gの2−ヒドロキシプロピオン酸を添加した。温度を次に75−78℃に下げ、混合物をこの温度で48時間撹拌した。最後に、得られるコロイド状の溶液を真空下蒸発させた。43gの75.2%のAlを有する白色の固体を得た。X線回折スペクトルは、式AlOOHのシュードベーマイトのそれに等しかった。
【0045】
c)コーティング溶液の製造
実施例1a)のAlの水性分散物38.89gを、超音波に曝すことにより、40℃の温度で3.99gのICH286と16gのポリビニルアルコールの溶液(7.5%)と混合した。全重量を脱イオン水により100gに調節した。
コーティング溶液は、両者の化合物のAl含量に基づいて70:30の重量比の酸化アルミニウムC及びICH286を含む。
d)コーティング
コーティングされた支持体1mは、Alとして計算された無機酸化物10g及びポリビニルアルコール1.2gを含む。
【0046】
比較例 1C1
実施例1a)のAlの水性分散物55.56gを、酸化アルミニウムC及びICH286の混合物の代わりに、実施例1c)のコーティング溶液で使用した。コーティングされた支持体1mは、Alとして計算された無機酸化物10g及びポリビニルアルコール1.2gを含む。
【0047】
比較例 1C2
13.3gのICH286を、酸化アルミニウムC及びICH286の混合物の代わりに、実施例1c)のコーティング溶液で使用した。コーティングされた支持体1mは、Alとして計算された無機酸化物10g及びポリビニルアルコール1.2gを含む。
【0048】
実施例 2−5
これらの実施例では、実施例1の化合物酸化アルミニウムC及びICH286を、表2に示された成分の割合で使用した。
【0049】
【表2】
Figure 0004502546
【0050】
実施例 6
c)コーティング溶液の製造
実施例1a)のAlの水性分散物13.3gを、超音波に曝すことにより、40℃の温度で、5.6gのDisperal(商標)100/2(CONDEA GmbH,Hamburg、ドイツから入手)、0.96gの酢酸及び9.6gのポリビニルアルコールの溶液(10%)9.6gと一緒に分散した。全重量を脱イオン水により80gに調節した。
コーティング溶液は、両者の化合物のAl含量に基づいて、70:30の重量比で酸化アルミニウムC及びDisperal(商標)100/2を含む。
d)コーティング
コーティングされた支持体1mは、Alとして計算された無機酸化物8.5g及びポリビニルアルコール1.2gを含む。
【0051】
比較例 6C1
c)コーティング溶液の製造
5.6gのDisperal(商標)100/2を、20℃の温度で超音波に曝すことにより、0.96gの酢酸及び56gの脱イオン水に分散した。その後、ポリビニルアルコールの溶液(10%)9.6gを添加し、全重量を脱イオン水により80gに調節した。溶液をさらに3分間超音波に曝した。
コーティング溶液は、両者の化合物のAl含量に基づいて、70:30の重量比で酸化アルミニウムC及びDisperal(商標)100/2を含む。
d)コーティング
コーティングされた支持体1mは、Alとして計算された無機酸化物8.5g及びポリビニルアルコール1.2gを含む。
【0052】
比較例 6C2
c)コーティング溶液の製造
実施例1a)のAlの水性分散物37.8gを、超音波に曝すことにより、9.6gのポリビニルアルコールの溶液(10%)9.6gと一緒に分散した。全重量を脱イオン水により80gに調節した。
d)コーティング
コーティングされた支持体1mは、Alとして計算された無機酸化物8.5g及びポリビニルアルコール1.2gを含む。
【0053】
実施例 7
c)コーティング溶液の製造
10.0gのDispal(商標)14R25(Conea Vista,Houston、米国から入手できる、アルミニウム酸化物/水酸化物の24.2%の水性分散物)を、超音波に曝すことにより、5.6gのDisperal(商標)100/2、0.96gの酢酸及び45gの脱イオン水に分散した。その後、9.6gのポリビニルアルコール溶液(10%)9.6gを添加し、全重量を脱イオン水により80gに調節した。溶液をさらに3分間超音波にさらした。
コーティング溶液は、両者の化合物のAl含量に基づいて、36:64の重量比でDispal(商標)14R25及びDisperal(商標)100/2を含む。
d)コーティング
コーティングされた支持体1mは、Alとして計算された無機酸化物10g及びポリビニルアルコール1.2gを含む。
【0054】
比較例 7C1
c)コーティング溶液の製造
33.3gのDispal(商標)14R25を、超音波に曝すことにより、0.96gの酢酸及び45gの脱イオン水に20℃の温度で分散した。その後、9.6gのポリビニルアルコール溶液(10%)9.6gを添加し、全重量を脱イオン水により80gに調節した。溶液をさらに3分間超音波に曝した。
コーティング溶液は、両者の化合物のAl含量に基づいて、36:64の重量比でDispal(商標)14R25及びDisperal(商標)100/2を含む。
d)コーティング
コーティングされた支持体1mは、Alとして計算された無機酸化物10g及びポリビニルアルコール1.2gを含む。
【0055】
実施例 8
a)正に電荷したSiO(12重量%のSiO(pos))の水性分散物の製造
この分散物は、特許米国3007878号に記載された方法により製造された。
式Al(OH)Cl・2.5HOのアルミニウムクロロヒドレート(Clariant AG、Muttenz、スイスから入手、Locron)1.97gを、撹拌下20℃の温度で85gの脱イオン水中に溶解した。その後、溶液を40℃の温度に加熱し、12gのAerosil200(pH2.0で等電点を有するSiO、Degussa AG,Frankfurt/Main、ドイツから入手)を添加し、混合物を超音波に曝すことにより分散し、濾過した。得られた溶液は、pH9.1で等電点を有する正に電荷したSiO12重量%を含む(acustophoretic測定法により測定)。
【0056】
c)コーティング溶液の製造
実施例8a)の正に電荷したSiOの水性分散物14.41gを、撹拌下20℃の温度で、実施例1a)のAlの水性分散物9.61g及びDispal(商標)14R25(24%水性分散物)7.14gとともに分散した。その後、溶液を40℃の温度に加熱し、12.1gのICH286及び20.8gのポリビニルアルコールの溶液(7.5%)を添加し、全重量を脱イオン水により100gに調節し、溶液を超音波に曝すことによりホモゲナイズした。
コーティング溶液は、10:10:70:10の重量比で、化合物酸化アルミニウムC、Disperal(商標)100/2、ICH286及び正に電荷した二酸化シリシウムを含む。
d)コーティング
コーティングされた支持体1mは、17.3gの無機化合物及びポリビニルアルコール1.56gを含む。
【0057】
比較例 8C1
c)コーティング溶液の製造
17.3gのICH286を、40℃の温度で超音波に曝すことにより、6.8gの酢酸及び40gの脱イオン水に分散した。その後、20.8gのポリビニルアルコールの溶液(7.5%)を添加し、全重量を脱イオン水により100gに調節した。
d)コーティング
コーティングされた支持体1mは、17.3gの無機化合物及びポリビニルアルコール1.56gを含む。
【0058】
実施例 9−12
コーティング溶液中に、実施例8の化合物酸化アルミニウムC、Dispal(商標)14R25、ICH289及び正に電荷した二酸化シリシウムを、表3に示した成分の割合で使用した。
【0059】
【表3】
Figure 0004502546
【0060】
実施例 13
a)イモゴライトのコロイド状水性分散物(0.6重量%)の製造
この分散物は、「Journal of Colloid and Interface Science」216、429(1999)に記載された方法により製造した。
c)コーティング溶液の製造
実施例13a)のイモゴライトの水性分散物50gを、撹拌下20℃の温度で、1.2gの酢酸及び2.8gの脱イオン水に分散した。その後、溶液を40℃の温度に加熱し、17.29gのICH286及び20.8gのポリビニルアルコールの溶液(7.5%)を添加し、全重量を脱イオン水により100gに調節し、溶液を超音波に曝すことによりホモゲナイズした。
コーティング溶液は、97.7:2.3の重量比で化合物ICH286及びイモゴライトを含む。
d)コーティング
コーティングされた支持体1mは、17.3gの無機化合物及びポリビニルアルコール1.56gを含む。
【0061】
実施例 14
c)コーティング溶液の製造
実施例13a)のイモゴライトの水性分散物50gを、撹拌下20℃の温度で、7.87gの酢酸及び0.9gの脱イオン水に分散した。その後、溶液を40℃の温度に加熱し、12.94gの酸化アルミニウムC及び20.8gのポリビニルアルコールの溶液(7.5%)を添加し、全重量を脱イオン水により100gに調節し、溶液を超音波に曝すことによりホモゲナイズした。
コーティング溶液は、97.7:2.3の重量比で酸化アルミニウムC及びイモゴライトを含む。
d)コーティング
コーティングされた支持体1mは、13.24gの無機化合物及びポリビニルアルコール1.50gを含む。
【0062】
比較例 14C1
c)コーティング溶液の製造
酸化アルミニウム12.94gを、40℃の温度で超音波に曝すことにより、7.87gの酢酸(17.65%)及び50.9gの脱イオン水に分散した。その後、20.0gのポリビニルアルコールの溶液(7.5%)を添加し、全重量を脱イオン水により100gに調節し、溶液を超音波に曝すことによりホモゲナイズした。
d)コーティング
コーティングされた支持体1mは、12.94gの無機化合物及びポリビニルアルコール1.50gを含む。
【0063】
実施例 15
b)Laにドープしたアルミニウム酸化物/水酸化物(Alに関して2.2モル%)(EP0875394号の実施例1a)の化合物)(ICH277)の製造
50gのアルミニウム酸化物/水酸化物Disperal(商標)100/2を、948gの2回蒸留した水中で激しい機械的な撹拌下15分間20℃の温度で分散した。その後、温度を90℃に上げ、そして撹拌をこの温度で15分間続けた。2.04gのLaCl(Fluka Chemie AG、Buchs,スイスから入手)を固体として添加し、撹拌を120分間続けた。固体を濾過し、2回蒸留した水により3回洗い、110℃で乾燥した。
c)コーティング溶液の製造
44.41gの実施例1a)のAlの水性分散物を、超音波に曝すことにより、40℃の温度で、2.66gのICH277及び16gのポリビニルアルコールの溶液(7.5%)と混合した。全重量を脱イオン水により100gに調節した。
コーティング溶液は、両者の化合物のAl含量に基づいて、80:20の重量比で酸化アルミニウムC及びICH277(Laによりドープされたアルミニウム酸化物/水酸化物)を含む。
d)コーティング
コーティングされた支持体1mは、Alとして計算して10gの無機化合物及びポリビニルアルコール1.2gを含む。
【0064】
比較例 15C1
13.3gのICH277(Laによりドープされたアルミニウム酸化物/水酸化物)を、13.3gのICH286の代わりに、比較例8C1のコーティング溶液で使用した。コーティングされた支持体1mは、Alとして計算して10gの無機化合物及びポリビニルアルコール1.2gを含む。
【0065】
実施例 16
a)正に電荷したSiO(24重量%のSiO(pos))の水性分散物の製造
24gのAerosil 200を、72gの水性酢酸(2.78%)に20℃の温度で撹拌下溶解した。その後、式Al(OH)Cl・2.5HOのアルミニウムクロロヒドレート3.94gを添加し、全重量を100gに調節した。得られた溶液は、24重量%の正に電荷したSiOを含む。
c)コーティング溶液の製造
45.83gの実施例13a)のイモゴライトの水性分散物を、撹拌下40℃の温度で、実施例16a)の正に電荷したSiOの水性分散物27.08gと混合した。その後、23.4gのポリビニルアルコールの溶液(7.5%)を添加し、全重量を脱イオン水により100gに調節し、溶液を超音波に曝すことによりホモゲナイズした。
コーティング溶液は、96:4の重量比で、正に電荷したSiO及びイモゴライトを含む。
d)コーティング
コーティングされた支持体1mは、6.5gの正に電荷したSiO及びイモゴライト並びにポリビニルアルコール1.75gを含む。
【0066】
比較例 16C1
c)コーティング溶液の製造
実施例16a)の正に電荷したSiOの水性分散物27.08gを、40℃の温度で、23.4gのポリビニルアルコールの溶液(7.5%)と混合した。全重量を脱イオン水により100gに調節し、溶液を超音波に曝すことによりホモゲナイズした。
d)コーティング
コーティングされた支持体1mは、6.5gの正に電荷したSiO並びにポリビニルアルコール1.75gを含む。
【0067】
実施例 17
c)コーティング溶液の製造
実施例1a)のAlの水性分散物8.87gを、26.45gのDispal(商標)14R25、9.6gの9.6gのポリビニルアルコール溶液(10%)9.6gを40℃の温度で添加し、全重量を脱イオン水により100gに調節し、超音波に曝すことによりホモゲナイズした。
コーティング溶液は、両者の化合物のAl含量に基づいて、70:30の重量比で、酸化アルミニウムC及びDispal(商標)14R25を含む。
d)コーティング
コーティングされた支持体1mは、Alとして計算された無機酸化物10g及びポリビニルアルコール1.2gを含む。
【0068】
実施例 18
c)コーティング溶液の製造
実施例8a)の正に電荷したSiOの水性分散物14.41gを、64.26gのDispal(商標)14R25と撹拌下20℃の温度で混合した。その後、20.8gのポリビニルアルコール溶液(7.5%)を添加し、全重量を脱イオン水により100gに調節し、溶液を超音波に曝すことによりホモゲナイズした。
コーティング溶液は、90:10の重量比で、化合物Dispal(商標)14R25及び正に電荷した二酸化シリシウムを含む。
d)コーティング
コーティングされた支持体1mは、無機酸化物17.3g及びポリビニルアルコール1.56gを含む。
【0069】
比較例 18C1
c)コーティング溶液の製造
71.5gのDispal(商標)14R25を、20℃の温度で超音波に曝すことにより、2.14gの酢酸及び5.56gの脱イオン水と混合した。その後、20.8gのポリビニルアルコール溶液(7.5%)を添加し、全重量を脱イオン水により100gに調節し、溶液を超音波に曝すことにより3分間ホモゲナイズした。
d)コーティング
コーティングされた支持体1mは、無機酸化物17.3g及びポリビニルアルコール1.56gを含む。
【0070】
実施例 19
c)コーティング溶液の製造
実施例8a)の正に電荷したSiOの水性分散物48.75gを、2.69gのDispal(商標)14R25及び11.16gの脱イオン水と撹拌下20℃の温度で混合した。その後、溶液を40℃の温度に加熱し、23.4gのポリビニルアルコール溶液(7.5%)を添加し、全重量を脱イオン水により100gに調節し、溶液を超音波に曝すことによりホモゲナイズした。
コーティング溶液は、10:90の重量比で、化合物Dispal(商標)14R25及び正に電荷した二酸化シリシウムを含む。
d)コーティング
コーティングされた支持体1mは、無機酸化物6.5g及びポリビニルアルコール1.75gを含む。
【0071】
比較例 19C1
c)コーティング溶液の製造
実施例8a)の正に電荷したSiOの水性分散物54.17gを、19.43gの脱イオン水と撹拌下20℃の温度で混合した。その後、溶液を40℃の温度に加熱し、23.4gのポリビニルアルコール溶液(7.5%)を添加し、全重量を脱イオン水により100gに調節し、溶液を超音波に曝すことによりホモゲナイズした。
d)コーティング
コーティングされた支持体1mは、無機酸化物6.5g及びポリビニルアルコール1.75gを含む。
【0072】
実施例 20
c)コーティング溶液の製造
実施例8a)の正に電荷したSiOの水性分散物43.33gを、7.23gの実施例1a)のAlの水性分散物及び11.16gの脱イオン水と撹拌下20℃の温度で混合した。その後、溶液を40℃の温度に加熱し、23.4gのポリビニルアルコール溶液(7.5%)を添加し、全重量を脱イオン水により100gに調節し、溶液を超音波に曝すことによりホモゲナイズした。
コーティング溶液は、20:80の重量比で、化合物酸化アルミニウムC及び正に電荷した二酸化シリシウムを含む。
d)コーティング
コーティングされた支持体1mは、無機酸化物6.5g及びポリビニルアルコール1.75gを含む。
【0073】
比較例 20C1
c)コーティング溶液の製造
実施例8a)の正に電荷したSiOの水性分散物54.17gを、23.4gの脱イオン水と20℃の温度で混合した。その後、全重量を脱イオン水により100gに調節し、溶液を超音波に曝すことによりホモゲナイズした。
d)コーティング
コーティングされた支持体1mは、正に電荷したSiO6.5g及びポリビニルアルコール1.75gを含む。
【0074】
実施例 21
c)コーティング溶液の製造
実施例8a)の正に電荷したSiOの水性分散物10.83gを、28.92gの実施例1a)のAlの水性分散物及び11.16gの脱イオン水と撹拌下20℃の温度で混合した。その後、溶液を40℃の温度に加熱し、23.4gのポリビニルアルコール溶液(7.5%)を添加し、全重量を脱イオン水により100gに調節し、溶液を超音波に曝すことによりホモゲナイズした。
コーティング溶液は、80:20の重量比で、化合物酸化アルミニウムC及び正に電荷した二酸化シリシウムを含む。
d)コーティング
コーティングされた支持体1mは、無機酸化物6.5g及びポリビニルアルコール1.75gを含む。
【0075】
比較例 21C1
c)コーティング溶液の製造
54.17gの実施例1a)のAlの水性分散物及び11.16gの水を20℃の温度で混合した。その後、溶液を40℃の温度に加熱し、22.84gのポリビニルアルコール溶液(7.5%)を添加し、全重量を脱イオン水により100gに調節し、溶液を超音波に曝すことによりホモゲナイズした。
d)コーティング
コーティングされた支持体1mは、酸化アルミニウムC6.5g及びポリビニルアルコール1.75gを含む。
【0076】
実施例 22
c)コーティング溶液の製造
Snowtex(商標)Up(日産化学工業(株)、東京、日本から入手、20.3%)の水性分散物4.86gを、18.05gのICH286、1.2gの酢酸及び11.16gの脱イオン水と撹拌下20℃の温度で混合した。その後、溶液を40℃の温度に加熱し、23.4gのポリビニルアルコール溶液(7.5%)を添加し、全重量を脱イオン水により100gに調節し、溶液を超音波に曝すことによりホモゲナイズした。
コーティング溶液は、95:5の重量比で、化合物ICH286及びSnowtex(商標)Up(負に電荷した二酸化シリシウム)を含む。
d)コーティング
コーティングされた支持体1mは、無機酸化物19.5g及びポリビニルアルコール1.71gを含む。
【0077】
比較例 22C1
c)コーティング溶液の製造
19gのICH286及び40gの水を撹拌下20℃の温度で混合した。その後、溶液を40℃の温度に加熱し、22.84gのポリビニルアルコール溶液(7.5%)を添加し、全重量を脱イオン水により100gに調節し、溶液を超音波に曝すことによりホモゲナイズした。
d)コーティング
コーティングされた支持体1mは、19.5gのICH286及びポリビニルアルコール1.75gを含む。
【0078】
比較例 22C2
c)コーティング溶液の製造
Snowtex(商標)Upの水性分散物49.26gを、1.2gの酢酸及び20gの脱イオン水と撹拌下20℃の温度で混合した。その後、溶液を40℃の温度に加熱し、22.84gのポリビニルアルコール溶液(7.5%)を添加し、全重量を脱イオン水により100gに調節し、溶液を超音波に曝すことによりホモゲナイズした。
d)コーティング
コーティングされた支持体1mは、Snowtex(商標)19.5g及びポリビニルアルコール1.71gを含む。
【0079】
実施例 23
c)コーティング溶液の製造
実施例8a)の正に電荷したSiOの水性分散物54.17gを、33.8gのポリビニルアルコール溶液(7.5%)と混合した。全重量を脱イオン水により100gに調節し、溶液を超音波に曝すことによりホモゲナイズした。
d)コーティング
100g/mのこのコーティング溶液Uを通常のやり方で透明なポリエステル支持体の上にコーティングした。この層の上に、100g/mの実施例8c)のコーティング溶液をコーティングした。
1mの下のコーティングされた層は、6.5gの正に電荷した二酸化シリシウム及び2.53gのポリビニルアルコールを含む。
1mの上のコーティングされた層は、17.3gの無機化合物及び1.56gのポリビニルアルコールを含む。
【0080】
結果
実施例 1−5
酸化アルミニウムCとICH286(EP0967086号の実施例1a)の化合物)との混合物に関する像の均質性及び色素のにじみの結果は、表4にリストされる。
【0081】
【表4】
Figure 0004502546
【0082】
表4の結果は、酸化アルミニウムCとICH286との最適な混合物(実施例4)が、それぞれ両方の成分の一つのみを含む比較例1C1及び1C2より遥かに良好な像の均質性を有することを明らかに示す。
実施例1−5の層は、比較例1C1の層よりかなり透明である。
【0083】
実施例 7
酸化アルミニウムCとDisperal(商標)100/2との混合物に関する像の均質性及び色素のにじみの結果が表5にリストされる。
【0084】
【表5】
Figure 0004502546
【0085】
表5の結果は、酸化アルミニウムCとDisperal(商標)100/2との混合物(実施例6)が、それぞれ両方の成分の一つのみを含む比較例6C1及び6C2より遥かに良好な像の均質性を有することを明らかに示す。特に、像の均質性及び色素のにじみが、単一の成分として酸化アルミニウムC(比較例6C2)によるよりも酸化アルミニウムCとDisperal(商標)100/2との混合物(実施例6)によるのが遥かに良好である。
実施例6の層は、比較例6C2の層よりもかなり透明である。
【0086】
実施例 7
Disperal(商標)100/2とDispal(商標)100/2との混合物に関する像の均質性及び色素のにじみの結果は、表6にリストされる。
【0087】
【表6】
Figure 0004502546
【0088】
表6の結果は、Dispal(商標)14R25とDisperal(商標)100/2との混合物(実施例7)が、それぞれ両方の成分の一つのみを含む比較例6C1及び6C2より遥かに良好な像の均質性を有し、さらにかなり少ない色素のにじみを有することを明らかに示す。
【0089】
実施例 8−12
酸化アルミニウムC、ICH(EP0967086号の実施例1a)の化合物)、Dispal(商標)100/2及び正に電荷したSiOの混合物に関する像の均質性及び色素のにじみの結果は、表7にリストされる。
【0090】
【表7】
Figure 0004502546
【0091】
表7の結果は、ICH286、酸化アルミニウムC、Dispal(商標)14R25及びSiO(pos)のすべてのテストされた混合物(実施例8−12)が、ICH286のみを含む比較例8C1より良好な像の均質性を有することを明らかに示す。
【0092】
実施例 13
ICH286(EP0967086号の実施例1a)の化合物)とイモゴライトとの混合物に関する像の均質性及び色素のにじみに関する結果は、表8にリストされる。
【0093】
【表8】
Figure 0004502546
【0094】
表8の結果は、ICH286(EP0967086号の実施例1a)の化合物)とイモゴライト(実施例13)との混合物が、ICH286のみを含む比較例1C1より良好な像の均質性を有することを明らかに示す。
【0095】
実施例 14
酸化アルミニウムCとイモゴライトとの混合物に関する像の均質性及び色素のにじみに関する結果は、表9にリストされる。
【0096】
【表9】
Figure 0004502546
【0097】
表9の結果は、酸化アルミニウムCとイモゴライトとの混合物(実施例14)が、酸化アルミニウムCのみを含む比較例14C1より良好な像の均質性を有することを明らかに示している。
実施例14の層は、比較例14C1の層よりかなり透明であり、そしてクラック形成についてかなり低下した傾向を示す。
【0098】
実施例 15
ICH277(EP0875394号の実施例1a)の化合物)と酸化アルミニウムCとの混合物に関する像の均質性及び色素のにじみの結果は、表10にリストされる。
【0099】
【表10】
Figure 0004502546
【0100】
表10の結果は、酸化アルミニウムCとICH277(EP0875394号の実施例1a)の化合物)との混合物(実施例15)が、ICH277のみを含む比較例15C1より良好な像の均質性を有することを明らかに示す。
【0101】
実施例 16
正に電荷した二酸化シリシウムSiO(pos)とイモゴライトとの混合物に関する像の均質性及び色素のにじみの結果は、表11にリストされる。
【0102】
【表11】
Figure 0004502546
【0103】
表11の結果は、正に電荷した二酸化シリシウムSiO(pos)とイモゴライトとの混合物(実施例16)が、正に電荷した二酸化シリシウムのみを含む比較例16C1より良好な像の均質性を有することを明らかに示す。
実施例16の層は、比較例16C1の層よりもかなり透明であり、そしてクラック形成の遥かに低下した傾向を示す。
【0104】
実施例 17
酸化アルミニウムCとDispal(商標)14R25との混合物に関する像の均質性及び色素のにじみの結果は、表12にリストされる。
【0105】
【表12】
Figure 0004502546
【0106】
表12の結果は、酸化アルミニウムCとDispal(商標)14R25との混合物(実施例17)が、Dispal(商標)14R25のみを含む比較例17C1より良好な像の均質性を有しそしてより少ない色素のにじみを有することを明らかに示す。
【0107】
実施例 18
正に電荷した二酸化シリシウムとDispal(商標)14R25との混合物に関する像の均質性及び色素のにじみの結果は、表13にリストされる。
【0108】
【表13】
Figure 0004502546
【0109】
表13の結果は、正に電荷した二酸化シリシウムSiO(pos)とDispal(商標)14R25との混合物(実施例18)が、Dispal(商標)14R25のみを含む比較例18C1より良好な像の均質性を有しそしてより少ない色素のにじみを有することを明らかに示す。
実施例18の層は、比較例18C1の層よりもかなり透明であり、そしてクラック形成の遥かに低下した傾向を示す。
【0110】
実施例 19
正に電荷した二酸化シリシウムとDispal(商標)14R25との混合物に関する像の均質性及び色素のにじみの結果は、表14にリストされる。
【0111】
【表14】
Figure 0004502546
【0112】
実施例19の層は、比較例19C1の層より遥かに透明であり、後者は、多くのミクロなクラックを有しそのためほとんど不透明である。
表14の結果は、正に電荷した二酸化シリシウムSiO(pos)とDispal(商標)14R25との混合物(実施例19)が、SiO(pos)のみを含む比較例19C1より悪い像の均質性を有することを示している。その理由は、インクが十分に吸収された多くのミクロなクラックの存在である。しかし、この材料は透明なものとして使用できない。
【0113】
実施例 20
正に電荷した二酸化シリシウムと酸化アルミニウムCとの混合物に関する像の均質性及び色素のにじみの結果は、表15にリストされる。
【0114】
【表15】
Figure 0004502546
【0115】
表15の結果は、SiO(pos)と酸化アルミニウムCとの混合物(実施例20)が、SiO(pos)のみを含む比較例20C1より良好な像の均質性を有することを示している。
実施例20の層は、比較例20C1の層よりもかなり透明である。
【0116】
実施例 21
正に電荷した二酸化シリシウムと酸化アルミニウムCとの混合物に関する像の均質性及び色素のにじみの結果は、表16にリストされる。
【0117】
【表16】
Figure 0004502546
【0118】
表16の結果は、SiO(pos)と酸化アルミニウムCとの混合物(実施例21)が、酸化アルミニウムCのみを含む比較例21C1より良好な像の均質性を有しそしてより少ない色素のにじみを有することを示している。
【0119】
実施例 22
正に電荷した二酸化シリシウムSnowtex(商標)UpとICH286(EP0967086号の実施例1a)の化合物)との混合物に関する像の均質性及び色素のにじみの結果は、表17にリストされる。
【0120】
【表17】
Figure 0004502546
【0121】
表17の結果は、正に電荷した二酸化シリシウムSnowtex(商標)UpとICH286(EP0967086号の実施例1a)の化合物)との混合物(実施例22)が、それぞれ混合物の成分の一つのみを含む比較例22C1及び22C2より良好な像の均質性を有しそしてより少ない色素のにじみを有することを明らかに示している。
【0122】
実施例 23
2重層系は、2種のコーティング溶液が支持体上に次々にコーティングされたか又は一緒にコーティングされたかに依存することなく、境界の界面で全く不明確さを示さなかった。印刷後、像の質は、2回コーティングした下の層を有する参照コーティングと同じであった。2重層系は、しかし、2回コーティングした下の層を有する系よりかなり透明であった。

Claims (13)

  1. (a)アルミニウム又はシリシウムの酸化物の粒子及び(b)イモゴライトの粒子からなる無機粒子の混合物並びに1種以上の結合剤からなる少なくとも一つのインク受容性層を支持体にコーティングした支持体を含むインクジェット印刷用記録シートであって、無機粒子の少なくとも1種が、40mL/100g以上の孔体積を有しそしてすべての無機粒子の全量に対して少なくとも8重量%の量で存在し、さらに最大の体積を有する無機粒子が20nmより小さい当量球直径を有し、そして最小の体積を有する無機粒子が、最大の体積を有する無機粒子の当量球直径の少なくとも1/20の当量球直径を有することを特徴とするインクジェット印刷用記録シート。
  2. 40mL/100g以上の孔体積を有する無機粒子が無機粒子の全量に対して少なくとも40重量%の量で存在することを特徴とする請求項1の記録シート。
  3. 最大の体積を有する無機粒子が15nmより小さい当量球直径を有し、そして最小の体積を有する無機粒子が、最大の体積を有する無機粒子の当量球直径の少なくとも1/10の当量球直径を有することを特徴とする請求項1又は2の記録シート。
  4. 混合物が、球の形状の無機粒子と小板の形状の無機粒子の組合せからなることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項の記録シート。
  5. 混合物が、球の形状の無機粒子と棒の形状の無機粒子の組合せからなることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項の記録シート。
  6. 混合物が、球の形状の無機粒子と繊維の形状の無機粒子の組合せからなることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項の記録シート。
  7. 混合物が、小板の形状の無機粒子と繊維の形状の無機粒子の組合せからなることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項の記録シート。
  8. イモゴライトの粒子と組合せる無機粒子の少なくとも1種が、γ−又はδ−酸化アルミニウムであることを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項の記録シート。
  9. イモゴライトの粒子と組合せる無機粒子の少なくとも1種が、正に電荷された二酸化シリシウムであることを特徴とする請求項1の記録シート。
  10. イモゴライトの粒子と組合せる無機粒子の少なくとも1種が、アルミニウム酸化物/水酸化物であることを特徴とする請求項1〜9のいずれか1項の記録シート。
  11. アルミニウム酸化物/水酸化物が、Alに対して0.04−4.2モル%の合計量で原子番号15−57の元素の1種以上を含むことを特徴とする請求項10の記録シート。
  12. 1種以上の結合剤が、ゼラチン、ポリビニルアルコール、ポリビニルアルコールの誘導体、ポリビニルピロリドン又はこれらの混合物である請求項1〜11のいずれか1項の記録シート。
  13. 請求項1〜12のいずれか1項のインクジェット印刷用記録シートのためのインク受容層を製造するための顔料含有コーティング組成物。
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