JP4222687B2 - インクジェット印刷用記録紙 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明はインクジェット印刷法の使用に適した記録紙(レコーディング シート)及びこの印刷法のためのインク受理層(レシービング レイヤー)の調製用被覆(又はコーティング)組成物に関する。特に、本発明は記録紙に記録された画像が反射光又は透過光の両者によって観察できる記録紙であり、インク受理システムは少なくとも1つのインク受理層をその上に被覆する支持体からなり、この記録紙は少なくとも1つの被覆層が多孔性無機酸化物と2以上の炭素原子をもつ脂肪族ヒドロキシカルボン酸とを含有することを特徴とする。
【0002】
【従来技術とその課題】
今日入手し得るインクジェット印刷法で使用する記録紙には特にインク吸収性、インク吸収速度、画質、水堅牢度及び光安定性等を改良するための切迫した要求がある。本発明の好ましい態様は優れた画質、高いインク吸収性及び高いインク吸収速度をもつ改良された記録紙に関する。特に、インク受理物質は、その上に記録された画像がその表面上の摩擦に対して抵抗し、水と接触したときにも維持され、そして光に晒されたときに色があせないことが要求される。
【0003】
インクジェット印刷法には連続流れ(コンティニュアス ストリーム)型及びドロップ−オン−デマンド型の2つ型がある。
連続流れインクジェット印刷システムではインクがノズルを通って加圧下に連続的流れで噴出される。この流れはかき乱され、そしてノズルから固定された距離でインクを個々の小滴に分散させる。分散された地点で小滴はディジタルデータシグナルに従って電荷され、そして小滴は再流通のために溝へ又は記録媒体上の特定の位置に向けるために各小滴の軌道を調節する電場に通される。非連続方法又はドロップ−オン−デマンドと呼ばれる型では、小滴をデジタルデータシグナルに従って記録媒体上の位置へノズルから噴出される。小滴はもしそれが記録媒体上に供されるべきものでなければ生成又は噴出されない。
【0004】
本発明は両者の記録法で使用できる記録紙及び被覆(コーティング)組成物に関する。インクジェット印刷用の記録紙は多くの厳しい要求を満たさなければならいことは周知である。印刷画像は下記の特性を満たさなければならない。
−高分解能
−高着色濃度
−摩擦に対する高抵抗性
−優れた堅牢度
−高光安定性
【0005】
これらの目標を実現するためには下記の条件が満たされなけばならない。
1.インクは記録紙に速やかに吸収されなければならない。
2.噴出されたインク小滴は記録紙上に円形に分配されそして輪郭の明確なへりを形成しなければならない。
3.着色点の直径が必要以上に増加しないように記録紙上の色素拡散が小さくなければならない。
4.インク小滴がより早く滴下した小滴を妨害してはならないし、インクをにじませてはならない。
5.記録紙は高い着色濃度及び輝度を与える表面をもつ必要がある。
6.記録紙は印刷前に及び後に優れた物理特性を示めさなければならない。
7.印刷記録紙は光の影響下で変化してはならない。
【0006】
少なくとも1つの層に多孔性無機酸化物を含有する記録紙は特に高いインク吸収速度及び優れた色素(又は染料)固着を示す。プソイド・ベーマイト(pseudo−boehmite)、式Al2 O3 ・nH2 O(n=1〜1.5)、の酸化/水酸化アルミニュームの凝集粒子(アグロメレート)が無機多孔性酸化物として特に好ましい。この種の記録紙は例えばヨーロッパ特許出願第0,298,424号、第0,407,720号及び第0,500,021号各明細書に記載されている。しかし、これらの物質は、インクジェット印刷法で使用される色素が不十分な光安定性を示す大きな欠点を示す。
【0007】
多孔性酸化物を含有するそのような物質を黄色に変えることを防止するために、ヨーロッパ特許出願第0,614,771号明細書は、有機酸が芳香族環又は少なくとも2つのカルボニル基を含有するせいぜい5の第1解離係数(dissociation coefficient)をもつ酸を加えることを提案している。特に、2及び5の間の第1解離係数をもつ酸が好まれる。
【0008】
米国特許第4,775,594号明細書はインクによってそのような物質の湿潤性を改良するためにインクジェット印刷用透明記録紙へ非揮発性有機酸を付加することを記載している。ヨーロッパ特許出願第0,410,051号明細書は表面層中に桂皮酸又は桂皮酸誘導体を含有する改良された印刷能力(印刷色素の付着)をもつ印刷紙を記載している。ヨーロッパ特許出願第0,585,345号明細書は光安定性を改良するためにジチオカルバメート、チウラム、チオシアネート又は立体的障害アミンを多孔性無機酸化物を含む記録紙に付加することを提案している。しかしながら、これらの提案された方法はインクジェット印刷法にける多孔性無機酸化物を含む記録紙上に印刷された画像の光安定性の単なる周縁の改良を提供するものである。
【0009】
【発明の概要】
本発明の目的は高いインク吸収性、高いインク吸収速度、優れた画質、優れた水堅牢度及び優れた光安定性をもつインクジェット記録用の記録紙を提供することである。
さらなる目的は優れた画質を与える記録紙を今日市場で入手し得る広範囲の種類のインクジェットプリンタに提供することである。
【0010】
本発明は多孔性無機酸化物が2以上の炭素原子をもつ脂肪族ヒドロキシカルボン酸を含有することを特徴とする、少なくとも1つの層の支持体上に該多孔性無機酸化物を含むインクジェット印刷用記録紙を提供することによってこれらの目的を達成することを提案する。この多孔性無機酸化物及び脂肪族ヒドロキシカルボン酸は同じ層又は異なる層に含有されてもよい。コロイド状二酸化珪素、コロイド状酸化アルミニウム又はコロイド状酸化/水酸化アルミニウムが多孔性無機酸化物として使用し得る。コロイド状酸化アルミニウム又はコロイド状酸化/水酸化アルミニウムが好ましい。γ−Al2 O3 又はヨーロッパ特許出願第0,875,394号明細書に記載されている如く、希土類金属系列の塩によって変性されたコロイド状酸化/水酸化アルミニウムが特に好ましい。特に好ましい酸化/水酸化アルミニウムはプソイド・ベーマイト、式Al2 O3 ・nH2 O(ここで、nは1〜1.5である)の酸化/水酸化アルミニウムの凝集粒子(アグロメレート)、又はヨーロッパ特許出願第0,875,394号明細書にまた記載されてる希土類金属系列の塩によって変性されたプソイド・ベーマイトである。2以上の炭素原子をもつ脂肪族ヒドロキシカルボン酸は異なる方法で受理紙中に組み入れられる。1つの可能性は被覆(コーティング)溶液に直接添加し、次いでこの溶液を支持体上に被覆する。
【0011】
本発明の他の1つの態様では、多孔性無機酸化物は、それが被覆溶液に加えられる前に、別個の工程、例えば灌流加熱によって水溶液中で脂肪族ヒドロキシカルボン酸と反応され得る。アルミニウムアルコキシドを米国特許第5,354,634号明細書に記載された方法と類似する方法で2以上の炭素原子をもつ脂肪族ヒドロキシカルボン酸の存在下でプソイド・ベーマイトに加水分解する方法が特に好ましい。好ましい脂肪族ヒドロキシカルボン酸は水に溶解するモノヒドロキシモノカルボン酸である。2−ヒドロキシプロピオン酸が水溶性モノヒドロキシモノカルボン酸として特に好ましい。
本発明を下記の記載により詳細に説明する。
【0012】
【発明の詳細な記載】
本発明は多孔性無機酸化物と2以上の炭素原子をもつ脂肪族ヒドロキシカルボン酸とを含む1以上の層を支持体上に含むインクジェット印刷用記録紙を開示する。多孔性無機酸化物及び脂肪族ヒドロキシカルボン酸は同じ層に又は異なる層に含有され得る。
【0013】
コロイド状二酸化珪素、コロイド状酸化アルミニウム又はコロイド状酸化/水酸化アルミニウムが多孔性無機酸化物として使用し得る。コロイド状酸化アルミニウム又はコロイド状酸化/水酸化アルミニウムが好ましい。コロイド状酸化アルミニウムとしてはγ−Al2 O3 が特に好ましく、そしてコロイド状AlOOHとしてはヨーロッパ特許出願第0,875,394号明細書に記載されている如く希土類金属系列の塩で変性されたAlOOHが特に好ましい。この多孔性酸化/水酸化アルミニウムは原子番号57〜71をもつ元素の周期系の希土類金属系列の1以上の元素を、好ましくはAl2 O3 に関して0.04〜4.2モルパーセントの量で含有する。特に酸化/水酸化アルミニウムとしてはプソイド・ベーマイト、式Al2 O3 ・nH2 O(ここで、nは1〜1.5である)の酸化/水酸化アルミニウムの凝集粒子(アグロメレート)、又はヨーロッパ特許出願第0,875,394号明細書にまた記載されてる希土類金属系列の塩によって変性されたプソイド・ベーマイトである。この多孔性プソイド・ベーマイトは原子番号57〜71をもつ元素の周期系の希土類金属系列の1以上の元素を、好ましくはAl2 O3 に相対的に0.04〜4.2モルパーセントの量で含有する。2以上の炭素原子をもつ脂肪族ヒドロキシカルボン酸は受理紙中に異なる方法で組み込まれる。
【0014】
1つの可能性はその後に支持体上へ被覆される被覆(コーティング)溶液への直接添加である。この態様では、被覆溶液のpH値は2以上の炭素原子をもつ脂肪族ヒドロキシカルボン酸の添加によって2.5〜5.5の値に、好ましくは3.0〜5.0の値に調整される。本発明の他の態様では、多孔性無機酸化物は、それが被覆溶液に加えられる前に、別個の工程で、灌流加熱によって水溶液中で2以上の炭素原子をもつ脂肪族ヒドロキシカルボン酸と反応され得る。この態様では、水溶液のpHの値が2以上の炭素原子をもつ脂肪族ヒドロキシカルボン酸の添加によって2.5〜4.0の値に、好ましくは2.5〜3.5の値に調整される。アルミニウムアルコキシドを米国特許第5,354,634号明細書に記載された方法と類似する方法で2以上の炭素原子をもつ有機脂肪族ヒドロキシカルボン酸の存在下で加水分解する方法が特に好ましい。この加水分解はpH2.5〜6.0の範囲で選択的に実施され、特にpH3.0〜5.0の範囲が好ましい。pH値は脂肪族ヒドロキシカルボン酸の添加により調整される。好ましい2以上の炭素原子をもつ脂肪族ヒドロキシカルボン酸は水に溶解するモノヒドロキシモノカルボン酸である。2−ヒドロキシプロピオン酸(即ち乳酸)が2以上の炭素原子をもつ水溶性モノヒドロキシモノカルボン酸として特に好ましい。
【0015】
本発明によるインク受理紙は多孔性無機酸化物及び水溶性脂肪族ヒドロキシカルボン酸の1以上の結合剤(バンダー)に加えて被覆層中に含有される。この結合剤は通常水溶性重合体である。特にフィルム形成重合体が好ましい。これらの水溶性重合体は例えばアルブミン、ゼラチン、カゼイン、カゼイン、澱粉、アラビアゴム、アルギン酸ナトリウム又はカリウム、ヒドロキシエチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、α−、β−又はγ−シクロデキストリン等の天然重合体又はその変性生成物を包含し得る。水溶性重合体の1つがゼラチンである場合、ゼラチンの全ての型が例えば酸豚革又は石灰化骨質ゼラチン、酸又は塩基加水分解ゼラチンとして使用し得るが、また例えばフタロイル化、アセチル化、カルバモイル化ゼラチン等の誘導化ゼラチン、又はトリメリト酸の無水物で誘導化されたゼラチンとして使用し得る。
【0016】
合成重合体がまた使用され、例えばポリビニルアルコール;ポリビニルピロリドン、酢酸ビニル及び他の単量体の共重合体の完全な又は部分的に鹸化された生成物;(メタ)アクリル酸、マレイン酸、クロトン酸等の不飽和カルボン酸の単量体のホモポリマー又は共重合体;ビニルスルホン酸、スチレンスルホン酸等のスルホン化ビニル単量体のホモポリマー又は共重合体を包含する。さらに、(メタ)アクリルアミドのビニル単量体のホモポリマー又は共重合体;酸化エチレンと他の単量体のホモポリマー又は共重合体;ポリウレタン;ポリアクリルアミド;水溶性ナイロン型重合体;ポリエステル;ポリビニルラクタム;アクリルアミド;置換ポリビニルアルコール;ポリビニルアセタール;アルキル及びスルホアルキル アクリレート及びメタクリレートの重合体;加水分解された酢酸ビニル;ポリアミド;ポリビニルピリジン;ポリアクリル酸;無水マレイン酸、酸化ポリアルキレン;メタクリルアミド共重合体及びマレイン酸共重合体が使用できる。全ての重合体がまた混合物として使用できる。
好ましい合成結合剤はポリビニルアルコール及びポリビニルピロリドン又はこれらの混合物である。
これらの重合体は非水溶性の天然又は合成高分子化合物と、特にアクリレートラテックスと又はスチレンアクリレートラテックスと混合できる。
本発明を特に限定するものではないが、それにもかかわらず非水溶性重合体はこの系の考慮される部分である。
【0017】
架橋剤と反応する可能性のある基をもつ上記の重合体は架橋されそして硬化されて本質的に非水溶性層を形成する。そのような架橋結合は共有結合又はイオン結合のいずれかである。層の架橋又は硬化は例えばこの層の水吸収性又は物理的損傷に対する抵抗におけるこの層の物理的特性の改良を考慮に入れている。
架橋剤又は硬化剤は使用される水溶性重合体に依存して選択される。有機架橋剤又は硬化剤は、例えばアルデヒド(ホルムアルデヒド、グリオキサール又はグルタルアルデヒド等)、N−メチロール化合物(ジメチロール尿素又はメチロールジメチルヒダントイン等)、ジオキサン誘導体(2,3−ジヒドロキシジオキサン等)、反応性ビニル化合物(1,3,5−トリサクリローリルヘキサヒドロ−s−トリアジン又はビス−(ビニルスルホニル)メチルエーテル等)、活性ハロゲン化合物(2,4−ジクロロ−6−ヒドロキシ−s−トリアジン等)、エポキシド、アジリジン、カルバモイルピリジニウム化合物又は上記記載の架橋剤の2種以上の混合物を包含する。
無機架橋剤又は硬化剤は例えばクロム明礬、アルミニウアル明礬又はホウ酸を包含する。
【0018】
これらの層は紫外線、電子ビーム、X線ビーム又は熱の影響下でこれらの層を架橋する反応性化合物をまた含有する。これらの層は充填剤又は増量剤の添加によってさらに改良できる。可能な充填剤は例えばカオリン、タルク、Ca−又はBa−カーボネート、シリカ、二酸化チタン、ベントナイト、ゼオライト、アルミニウムシリケート、カルシウムシリケート又はコロイド状二酸化珪素である。同様に、重合体ビーズ等の有機不活性粒子の使用が可能である。これらのビーズはポリアクリレー0、ポリアクリルアミド、ポリスチレン、又はアクリレート及びスチレンの異なる共重合体からなることができる。充填剤は印刷画像の意図した用途に従って選択される。これらの化合物のあるものは、もし印刷画像が透明画として使用されるべきであるならば、使用できない。別法として、これらは印刷画像はレミション画として使用されるべき場合に興味がある。そのような充填剤の導入は望まれた台紙表面をしばしばもたらす。
【0019】
記録紙は例えばアルカリ土類金属の塩又は希土類金属系列の塩として水溶性金属塩をさらに含有し得る。
本発明の画像記録紙は支持体上に被覆された少なくとも1つのインク受理層をもつ支持体からなる。そのような支持体の多くの種類が知られており、この技術で一般に使用されている。写真材料の製造に使用される全てのこれらの支持体が包含される。これはセルローストリアセテート、酢酸セルロース、プロピオン酸セルロース又は酢酸ブチルセルロース等のセルロースエステルから作られたフィルム、ポリ(エチレンテレフタレート)、ポリアミド、ポリカルボネート、ポリイミド、ポリオレフィン、ポリ(ビニルアセタール)、ポリエーテル、塩化ポリビニル及びポリスルホンアミド等の重合体を包含する。ポリエステル支持体、及び特にポリ(エチレンテレフタレート)がこれらの優れた寸法安定性特性の故に好ましい。不透明な写真材料の製造で使用できる有用な支持体は例えばバライタ紙、ポリエチレン被覆紙、例えばICI社製のメリネックス(MELINEX)(登録商標)として穴のあるポリエステル等を包含することによって使用できる。
そのような支持体物質、特にポリエステルが使用されるとき、サビング(subbing)層が最初にインク受理層の支持体への結合を改良するために好都合に添加される。この目的のために有用なサビング組成物は写真技術において周知であり、例えば塩化ビニリデン、アクリロニトリル及びアクリル酸のターポリマー、又は塩化ビニリデン、アクリル酸メチル及びイタコン酸のターポリマーを包含する。また、支持体として組成及び特性が広く変化する全ての異なる紙を含む普通紙が使用される。着色紙及びカースト被覆紙が使用でき、同様にアルミナから作られたホイール等の金属ホイールも使用できる。
【0020】
本発明によるインク受理層は一般に全ての必要な成分を含有する水溶液又は分散液から被覆される。多くに場合、層のスムースな被覆及び均等性を考慮して表面活性剤がこれらの被覆溶液又は分散液に加えられる。適当な表面活性剤は多くの特許、例えば、米国特許第2,240,472、2,271,623、2,288,226、2,739,891、2,823,123、2,831,766、2,944,900、3,068,101、3,133,816、3,158,484、3,210,191、3,294,540、3,415,649、3,441,413、3,475,174、3,507,660、3,545,974、3,589,906、3,666,478、3,671,247、3,726,683、3,754,924、3,756,828、3,772,021及び3,843,368号明細書、英国特許第1,012,495、1,022,878、1,138,514、1,159,825、1,179,290、1,198,450及び1,397,218号明細書、及びベルギー特許第731,126号号明細書に記載されている。
さらに、被覆目的のためには、これらの化合物が画質に影響をもつことができ、従って心に描いている特定の目標によって選択することが必要である。本発明の特異的な構成要件ではないけれども、表面活性剤は本発明の重要な部分を形成する。
【0021】
上記記載の元素に加えて、本発明の記録紙は、例えばスチルベン、クマリン、トリアジン、オキサゾール又は当業者に周知の他の化合物等の白色部分を改良するための増白剤、等の記録紙の性能をさらに改良する目的で追加の添加物を含有し得る。
光安定性はベンゾトリアゾール、ベンゾフェノン、チアゾリドン、オキサゾール、チアゾール及び当業者に周知の化合物等の紫外線吸収剤を添加することによって改良し得る。紫外線吸収剤の量は200〜2000mg/m2 、好ましくは400〜1000mg/m2 の範囲で変化し得る。この紫外線吸収剤は本発明の記録紙のいずれかの層に添加し得る。しかしながら、もし添加されるならば、紫外線吸収剤はこの体系の最上層に包含されることが好ましい。
インクジェットによって作成される画像は光安定剤及び抗酸化剤の添加によって分解から保護され得ることは知られている。そのような化合物の例は立体的に障害を受けたフェノール、立体的に障害を受けたアミン、クロマノール等である。上記記載の添加剤は被覆溶液に水溶液として添加できる。これらの化合物が水溶性でない場合には、これらはこの技術で周知の他の通常の技術によって被覆溶液中に組み入れられる。化合物は例えば低級アルコール、グリコール、ケトン、エステル又はアミド等の水混和性溶媒に溶解され得る。別法として、化合物は微細分散剤として、オイルエマルジョンとして、シクロデキストリン含有複合体として被覆溶液に添加でき、又はラテックス粒子中に組み入れられ得る。
【0022】
典型的には、本発明による受理層は乾燥で0.5〜100μm、好ましくは5〜50μmの範囲の厚さをもつ。被覆溶液又は被覆分散液は任意の幾つかの適当な方法で支持体上に被覆できる。通常の被覆方法は押出しコーティング、エアナイフコーティング、ドクターブレードコーティング、カスケードコーティング又はカーテンコーティングを包含する。この被覆溶液はスプレー技術を用いても適用できる。インク受理層は代わるがわる又は同時に被覆され得る幾つかの単一層から作ることができる。そのうえ、インク受理層をもつ両側面上の支持体を被覆することが可能である。また、裏面上の帯電防止層又は抗カール層を被覆することが可能である。しかし、本発明のインク受理層が製造される方法によって本発明が限定されると考慮されるべきではない。
【0023】
インクジェット印刷用インクは液体ビヒクル(展色剤)及びこれに溶解又は懸濁する色素(又は染料)又は顔料から本質的に構成される。インクジェット印刷に使用されるインク用液体ビヒクルは通常水又は水の混合物、及びエチレングリコール、高分子量グリコール、グリセロール、ジプロピレングリコール、ポリエチレングリコール、アミド、ポリビニルピロリドン、N−メチルピロリドン、シクロヘキシルピロリドン、カルボン酸及びこれらのエステル、エーテル、アルコール、有機スルホキシド、スルホラン、ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、セロソルブ、ポリウレタン、アクリレート等の水混和性有機溶媒からなる。
このインクの水の無い部分は通常、ヒューメファクタント、共溶媒、粘度調節剤、インク浸透添加剤又は乾燥剤として役立つ。有機成分は殆どの場合水の沸点よりも高い沸点をもつ。さらに、連続流れ型のプリンタ用に使用される水性インクは電気伝導率を増加させるために無機又は有機塩を含有し得る。そのような塩の例は硝酸塩、塩化物、燐酸塩、及び酢酸塩、シュウ酸塩及びクエン酸塩等の水溶性有機酸の塩を包含する。本発明の記録紙で使用可能なインクの生成に適する色素又は顔料は全てのクラスの周知の着色化合物を実際に包含する。この目的のために典型的に使用される色素又は顔料はヨーロッパ特許出願第0,559,324号明細書に記載される。本発明による記録紙はこの分野の技術の状態を表徴する殆ど全てのインクによって使用されることを意図する。
インクに存在する他の添加剤は例えば表面活性剤、光学光沢剤、紫外線吸収剤、光安定化剤、殺生物剤及び高分子添加剤である。
このインクの記載は本発明を説明するためのものであり、本発明の目的について限定を行うものと考慮すべきではない。
【0024】
本発明による記録紙の被覆(コーティング)は下記の方法で調製された。
被覆溶液(その調製は下記に記載される)を100g/m2 を透明なポリエステル支持体上に40C°の温度で被覆した。この被覆支持体を次いで30C°の温度で60分間乾燥した。全ての被覆物はコロイド状の酸化アルミニウム又は酸化/水酸化アルミニウムの10g/m2 を含有する(Al2 O3 として計算した)。
下記の試験方法は本発明で記載される記録紙の光安定性を評価するためには使用された。
シアン、マゼンタ、イエロー及びブラックの4色のカラーパッチを、実施例で下記に記載するように、新しいインクを用いる透明モードのインクジェットプリンタEPSON STYLUSTM COLOR 500によって本発明の透明な記録紙上に印刷した。
印刷されたサンプルを、40kジュール/cm2 の全照度が達成されるまで、6500Wキセノンランプを備えるATLAS Ci35A Weather−O−Meter(R) で照らした。濃度損失をX−Rite(R) 濃度計で測定した。それは最初の濃度のパーセント損失として表現される。1つの色ブラックでは、濃度損失は3つのカラーチャンネル、イエロー、マゼンタ及びシアンについてのこの順序で与えられる。
【0025】
【実施例】
実施例1
a)アルミニウムイソプロポキシドの加水分解
360gの脱イオン水及び338gのイソプロパノールの混合物をガラス容器で調製した。153gのアルミニウムイソプロポキシド(スイス国、ブクス所在のFluka Chemie AGから入手)を75C°の温度でこの混合物に加え、そして得られた混合物を75C°及び78C°の間の温度で4時間攪拌した。その後温度を95C°に上げ、そして1.5gの2−ヒドロキシプロピオン酸を加えた。次いで、温度を75C°及び78C°の間に下げ、この混合物を48時間攪拌しながらこの温度に維持した。最後に、得られたコロイド状溶液を真空下で蒸発させた。Al2 O3 の75.2%をもつ43gの白色固体を得た。X線回折スペクトルは式AlOOHのプソイド・ベーマイト(pseudo−boehmite)と同等であった。
【0026】
b)被覆溶液の調製
13.3gの実施例1a)からの乾燥固体を50gの脱イオン水及び7.0gの酢酸(17.65%)の混合物に40C°の温度で攪拌しながら加えた。その後、16gのポリビニルアルコールの溶液(7.5重量%、加水分解の度合い98〜99%、分子量85,000〜146,000)(36,315−4、スイス国、ブクス所在のALDRICH Chemieから入手)を加えた。得られた溶液を3分間超音波に晒し、pHの値を酢酸で3.3に調整し、そして全重量を脱イオン水で100gに調整した。
【0027】
比較例A
a)アルミニウムイソプロポキシドの加水分解
1gの硝酸(30%)を実施例1の1.5gの2−ヒドロキシプロピオン酸の代わりに加水分解のために用いた。Al2 O3 の77.2%をもつ44.6gの白色固体を得た。X線回折スペクトルは式AlOOHのプソイド・ベーマイトと同等であった。
b)被覆溶液の調製
実施例1a)の13.3gの乾燥固体及び7.0gの酢酸(17.65%)の代わりに、比較例Aa)の12.953gの乾燥固体及び6.8gの酢酸(17.65%)を用いた。この溶液のpH値は3.3であった。
【0028】
比較例B−K
a)アルミニウムイソプロポキシドの加水分解
加水分解を比較例Aに記載したように実施した。
b)被覆溶液の調製
比較例Aの酢酸(17.65%)の代わりに、表1に示す酸を用いた。pHの値は対応する酸で3.3に調製した。
【0029】
【0030】
実施例2
a)アルミニウムイソプロポキシドの加水分解
加水分解を比較例Aに記載したように実施した。
b)被覆溶液の調製
比較例Ab)の6.8gの酢酸(17.65%)の代わりに、2.9gの2−ヒドロキシプロピオン酸を使用した。この溶液のpH値は3.3であった。
【0031】
実施例3
a)アルミニウムイソプロポキシドの加水分解
加水分解を比較例Aに記載したように実施した。
b)被覆溶液の調製
実施例2に記載した如く2−ヒドロキシプロピオン酸の添加の後、得られた溶液をポリビニルアルコールの添加前に20時間灌流加熱した。
【0032】
実施例4
被覆溶液の調製
18gのγ−Al2 O3 (ALU C、スイス国バール所在のDEGUSSAAG社から入手)を63gの脱イオン水中で攪拌下室温で分散させた。pH値を2−ヒドロキシプロピオン酸で3.3に調整した。その後に溶液を20時間灌流加熱した。次いで、16gのポリビニルアルコールの溶液(7.5重量%、加水分解の度合い98〜99%、分子量85,000〜146,000)(36,315−4、スイス国、ブクス所在のALDRICH Chemieから入手)を加えた。得られた溶液を2分間超音波に晒し、pHの値を2−ヒドロキシプロピオン酸で3.3に調整し、そして全重量を脱イオン水で100gに調整した。
【0033】
比較例L
被覆溶液の調製
実施例4の2−ヒドロキシプロピオン酸の代わりに、酢酸を用いた。
【0034】
実施例5
被覆溶液の調製
18gの実施例1a)の白色固体を80gの脱イオン水中で20Cの温度で攪拌下に分散させた。その後に0.212gのLaNO3 (スイス国、ブクス所在のFluka Chemie AG社から入手)を90C°の温度下で添加し、この溶液をさらに2時間攪拌した。この溶液を真空下で蒸発させた。0.222モル%のランタンを含有する白色固体を得た。
13.83gのこの粉末を攪拌下40C°の温度の57gの脱イオン水及び6.81gの酢酸(17.65%)の混合物に加えた。その後に、16gのポリビニルアルコールの溶液(7.5重量%、加水分解の度合い98〜99%、分子量85,000〜146,000)(36,315−4、スイス国、ブクス所在のALDRICH Chemie社から入手)を加えた。得られた溶液を3分間超音波に晒し、pHの値を酢酸で3.3に調整し、そして全重量を脱イオン水で100gに調整した。
【0035】
比較例M
被覆溶液の調製
実施例1a)の5gの白色固体の代わりに、比較例Aの5.1gの白色固体を用いた。
【0036】
プソイド・ベーマイトを無機多孔性酸化物として使用した場合についての光安定性試験の結果を表2に示す。
【0037】
【0038】
表2の結果の比較は、プソイド・ベーマイトを多孔性無機酸化物として使用した場合に本発明による受理紙への2−ヒドロキシプロピオン酸の添加(実施例1〜3)がこの技術分野の状態(比較例A〜K)である酸を含有する受理紙に比べて4種の全ての色の光安定性を著しく改良することを示している。この改良は2−ヒドロキシプロピオン酸が受理紙に添加される方法とは関係なく生ずる。
多孔性無機酸化物としてγ−Al2 O3 を使用した場合についての光安定性の効果を表3に示す。
【0039】
【0040】
表3の結果の比較は、γ−Al2 O3 を多孔性無機酸化物として使用した場合に本発明による受理紙への2−ヒドロキシプロピオン酸の添加(実施例4)がこの技術分野の状態(比較例L)である酸を含有する受理紙に比べて3種の色、イエロー、マゼンタ及びシアンの光安定性を大いに改良することを示している。この改良は2−ヒドロキシプロピオン酸が受理紙に添加される方法とは関係なく生ずる。
ヨーロッパ特許出願第0,875,394にしたがって硝酸ランタンで変性されたプソイド・ベーマイトを多孔性無機酸化物として使用した場合についての光安定性試験の効果を表4に示す。
【0041】
【0042】
表4の結果の比較は、硝酸ランタンで変性されたプソイド・ベーマイトを多孔性無機酸化物として使用した場合に本発明による受理紙への2−ヒドロキシプロピオン酸の添加(実施例5)がこの技術の状態(比較例M)である酸を含有する受理紙に比べて4種の色の光安定性を大いに改良することを示している。
被覆溶液のpHの値が変化した場合の他の試験は上記記載の実施例及び比較例における結果と殆ど同じ結果を与えた。
Claims (4)
- 支持体上に被覆された、結合剤及び多孔性無機酸化物を含有する少なくとも1つのインク受理層をもつ支持体からなるインクジェット印刷用記録紙であり、該インク受理層が2−ヒドロキシプロピオン酸を含有し、該多孔性無機酸化物が原子番号57〜71をもつ元素の周期系の希土類金属系列の少なくとも1つの元素を、Al2O3に関して0.04〜4.2モルパーセントの量で含有するAlOOH又はプソイド・ベーマイトであることを特徴とする記録紙。
- プソイド・ベーマイトがヒドロキシカルボン酸の存在下でアルミニウムイソプロポキシドの加水分解によって製造される請求項1記載の記録紙。
- 結合剤がゼラチン、ポリビニルアルコール又はポリビニルピロリドン、又はその混合物である請求項1又は2項記載の記録紙。
- 請求項1〜3のいずれか1項に記載のインクジェット印刷用記録紙のためのインク受理層の調製用被覆組成物。
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