JP4502212B2 - 差動増幅器とデータドライバ及び表示装置 - Google Patents

差動増幅器とデータドライバ及び表示装置 Download PDF

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Description

本発明は、差動増幅器とデータドライバ及びそれを用いた表示装置に関する。
近時、表示装置は、薄型、軽量、低消費電力を特徴とする液晶表示装置(LCD)が幅広く普及し、携帯電話機(モバイルフォン、セルラフォン)やPDA(パーソナルデジタルアシスタント)、ノートPC等のモバイル機器の表示部に多く利用されてきた。しかし最近では液晶表示装置の大画面化や動画対応の技術も高まり、モバイル用途だけでなく据置型の大画面表示装置や大画面液晶テレビも実現可能になってきている。これらの液晶表示装置としては、高精細表示が可能なアクティブマトリクス駆動方式の液晶表示装置が利用されている。
はじめに、図11を参照して、アクティブマトリクス駆動方式の液晶表示装置の典型的な構成について概説しておく。なお、図11には、液晶表示部の1画素に接続される主要な構成が、等価回路によって模式的に示されている。
一般に、アクティブマトリクス駆動方式の液晶表示装置の表示部960は、透明な画素電極964及び薄膜トランジスタ(TFT)963をマトリックス状に配置した半導体基板(例えばカラーSXGAパネルの場合、1280×3画素列×1024画素行)と、面全体に1つの透明な電極967を形成した対向基板と、これら2枚の基板を対向させて間に液晶を封入した構造からなる。液晶は容量性を有し、画素電極964と電極967との間に容量965をなす。また、液晶の容量性を補助するための補助容量966を更に備えることが多い。
上記液晶表示装置は、スイッチング機能を持つTFT963のオン・オフを走査信号により制御し、TFT963がオンとなるときに、映像データ信号に対応した階調信号電圧が画素電極964に印加され、各画素電極964と対向基板電極967との間の電位差により液晶の透過率が変化し、TFT963がオフとされた後も該電位差を液晶容量965及び補助容量966で一定期間保持することで画像を表示するものである。
半導体基板上には、各画素電極964へ印加する複数のレベル電圧(階調信号電圧)を送るデータ線962と、走査信号を送る走査線961とが格子状に配線され(上記カラーSXGAパネルの場合、データ線は1280×3本、走査線は1024本)、走査線961及びデータ線962は、互いの交差部に生じる容量や対向基板電極との間に挟まれる液晶容量等により、大きな容量性負荷となっている。
なお、走査信号はゲートドライバ970より走査線961に供給され、また各画素電極964への階調信号電圧の供給はデータドライバ980よりデータ線962を介して行われる。またゲートドライバ970及びデータドライバ980は表示コントローラー(不図示)で制御され、それぞれ必要なクロックCLK、制御信号、電源電圧等が表示コントローラーより供給され、映像データはデータドライバ980に供給される。なお現在では、映像データはデジタルデータが主流となっている。
1画面分のデータの書き換えは、1フレーム期間(1/60・秒)で行われ、各走査線で1画素行毎(ライン毎)、順次、選択され、選択期間内に、各データ線より階調信号電圧が供給される。
なお、ゲートドライバ970は、少なくとも2値の走査信号を供給すればよいのに対し、データドライバ980は、データ線を階調数に応じた多値レベルの階調信号電圧で駆動することが必要とされる。このため、データドライバ980は、映像データを階調信号電圧に変換するデコーダと、その階調信号電圧をデータ線962に増幅出力する演算増幅器よりなるデジタルアナログ変換回路(DAC)を備えている。
また、近時、液晶表示装置において、高画質化(多色化)が進み、少なくともRGB各6ビット映像データ(26万色)、さらには8ビット映像データ(2680万色)以上の需要が高まっている。このため、多ビット映像データに対応した階調信号電圧を出力するデータドライバは、多階調電圧出力とともに非常に高精度な電圧出力が求められるようになってきている。例えば許容出力電圧精度を1/2LSBとすると、6ビットでは約±40mV、8ビットでは約±10mVとなる。
しかしながら、ドライバ回路を構成するトランジスタには製造過程に生じる素子ばらつきがあり、出力電圧の高精度化には限界がある。この問題に対して実効的に出力電圧を高精度化する方法が後記特許文献1に提案されている。
図12(a)、図12(b)は、後記特許文献1に開示された演算増幅器の回路構成を示す図であり、液晶表示装置の駆動に適用される。図12(a)、図12(b)には、1つの演算増幅器において、スイッチの切り替えによる2つの接続構成が示されている。図12(a)、図12(b)を参照すると、この演算増幅器は、差動対を構成する2つのPチャネルMOSトランジスタ(「PMOSトランジスタ」という)MP91、MP92と、定電流源I91と、カレントミラー回路を構成するNチャネルMOSトランジスタ(「NMOSトランジスタ」という)MN91、MN92と、NMOSトランジスタMN93と、定電流源I92と、位相補償容量C91と、ブレーク型のスイッチS1、S4、S6、S8と、メーク型スイッチS2、S3、S5、S7とを具備する。
差動対を構成する一方のPMOSトランジスタMP91のドレインは、NMOSトランジスタMN91のドレインに接続されている。また、差動対を構成する他方のPMOSトランジスタMP92のドレインは、NMOSトランジスタMN92のドレインに接続されている。
定電流源I91は、差動対を構成するPMOSトランジスタMP91、MP92の共通接続されたソースと、正電源(高位側電源)VDDとの間に挿入され、この差動対をバイアスする。カレントミラー構成のNMOSトランジスタMN91、MN92は、差動対の能動負荷として機能し、入力される差動信号を、シングルエンド信号に変換する。
NMOSトランジスタMN93は、2段目(出力段)の増幅回路を構成する。定電流源I92は、正電源VDDとNMOSトランジスタMN93のドレインとの間に挿入され、NMOSトランジスタMN93の能動負荷の働きをする。位相補償容量C91は、NMOSトランジスタMN93のゲートとドレインとの間に接続されている。
ブレーク型スイッチS1は、NMOSトランジスタMN91のゲートとドレインとの間に接続されている。メーク型スイッチS2は、NMOSトランジスタMN2のゲートとドレインとの間に接続されている。メーク型スイッチS3は、NMOSトランジスタMN91のドレインとNMOSトランジスタMN93のゲート間に接続されている。ブレーク型スイッチS4は、NMOSトランジスタMN92のドレインとNMOSトランジスタMN93のゲート間に接続されている。メーク型スイッチS5は、PMOSトランジスタMP92のゲートと出力端子Vout間に接続されている。ブレーク型スイッチS6は、PMOSトランジスタMP91のゲートと出力端子Vout間に接続されている。メーク型スイッチS7は、PMOSトランジスタMP91のゲートと入力端子Vin間に接続されている。ブレーク型スイッチS8は、PMOSトランジスタMP92のゲートと入力端子Vin間に接続されている。
これらスイッチ群S1〜S8は、全て連動して制御され、例えば奇数フレームと偶数フレームで切り替えられる。図12(a)は奇数フレーム時、図12(b)は偶数フレーム時の各スイッチの接続状態をそれぞれ示したものである。
この演算増幅器においては、図12(a)に示すように、スイッチS1が閉じた時は、NMOSトランジスタMN92のドレインがそのシングルエンド出力となる。また、図12(b)に示すように、スイッチS2が閉じた時には、NMOSトランジスタMN91のドレインがシングルエンド出力となる。
このように、シングルエンド出力のノードがスイッチS1とスイッチS2の状態で入れ替わるため、スイッチS3とスイッチS4とが、出力ノードの選択を行う。スイッチS3とスイッチS4を介して選択されるシングルエンド変換された信号は、出力トランジスタであるNMOSトランジスタMN93のゲートに入力される。この時、定電流源I92がNMOSトランジスタMN93の能動負荷として働く。NMOSトランジスタMN93のドレインが出力端子Voutとなる。位相補償容量C91は、ミラー容量として位相補償の働きをする。
この演算増幅器は、バッファアンプとして用いられるため、反転入力端子と出力端子を共通接続する、いわゆる電圧フォロワ接続となっている。
スイッチS5〜S8を切り替えることで、反転入力端子は、PMOSトランジスタMP91のゲート、あるいは、PMOSトランジスタMP92のゲートになる。
図12(a)の接続状態では、スイッチS1、S4、S6、S8がオンとされ、PMOSトランジスタMP91のゲートは、反転入力端子として、出力端子Voutに接続され、PMOSトランジスタMP92のゲートは、非反転入力端子として、入力端子Vinに接続され、電圧フォロワ接続となる。
一方、図12(b)に示す接続状態では、スイッチS2、S3、S5、S7がオンとされ、PMOSトランジスタMP91のゲートは、非反転入力端子として、入力端子に接続され、PMOSトランジスタMP92のゲートは、反転入力端子として、出力端子Voutに接続されて電圧フォロワ接続となる。
このように、スイッチS1〜S8の切り替えにより、2つの接続状態が存在し、2つの接続状態を所定の周期で切り替える。
ところで、図12(a)に示されるスイッチの接続状態において、仮に、オフセット電圧(+Vos)が発生したと仮定する。
この場合、図12(a)の接続状態から、スイッチS1〜S8が切り替えられて、図12(b)に示されるスイッチの接続状態になると、今度は、オフセット電圧が−Vosになる。
これを液晶表示装置の駆動に用いると、電圧が輝度に変換されるため、オフセット電圧が発生すると、輝度ばらつきが発生する。しかし人間の目の輝度変化を認識する分解能には限界があるため、所定の周期以上で輝度が変化する場合には、その平均輝度が認識される。
したがって、液晶表示装置の駆動に用いる演算増幅器においては、スイッチS1〜S8を所定の周期以上で切り替えることにより、オフセット電圧は実効的に平均化され、すなわちオフセット電圧が零となる。
図13は、後記特許文献2に開示されている典型的な増幅器の回路構成を示す図である。図13を参照すると、この増幅器は、図12(a)、図12(b)を参照して説明した増幅器のように、スイッチを切り替えてオフセットキャンセルする構成ではないが、後述される本発明の比較対象として説明しておく。
図13を参照すると、増幅器は、入力段810、中間段820、最終段830に分けて考えることができる。
入力段810は、PMOSトランジスタMP80、MP81、MP82と、NMOSトランジスタMN80、MN81、MN82とを具備する。
中間段820は、PMOSトランジスタMP83、MP84、MP85、MP86、MP87、MP88と、NMOSトランジスタMN83、MN84、MN85、MN86、MN87、MN88とを具備する。
最終段830は、PMOSトランジスタMP89と、NMOSトランジスタMN89とを具備する。
増幅器は、さらに、中間段820と最終段830との間に位相補償容量C81、C82を具備する。
PMOSトランジスタMP81、MP82は、ソースが共通接続され、Pチャネル差動対を構成する。このPチャネル差動対と正電源(高位側電源)VDDとの間に、PMOSトランジスタMP80が接続されている。PMOSトランジスタMP80は、ソースが正電源VDDに接続され、そのドレインは、PMOSトランジスタMP81、MP82の共通接続されたソースに接続され、ゲートが定電圧源端子BP81に接続されている。PMOSトランジスタMP80は、定電流源の働きをする。
NMOSトランジスタMN81、MN82は、ソースが共通接続され、Nチャネル差動対を構成する。Nチャネル差動対と負電源(低位側電源)VSSとの間に、NMOSトランジスタMN80が接続されている。NMOSトランジスタMN80は、ソースが負電源VSSに接続され、ドレインがNMOSトランジスタMN81、MN82の共通接続されたソースに接続され、ゲートが定電圧源端子BN81に接続されている。NMOSトランジスタMN80は、定電流源の働きをする。
PMOSトランジスタMP81のゲートとNMOSトランジスタMN81のゲートは、入力端子INNに共通接続されている。PMOSトランジスタMP82のゲートとNMOSトランジスタMN82のゲートは、入力端子INPに共通接続されている。
PMOSトランジスタMP81のドレインは、中間段820のNMOSトランジスタMN83のドレインとNMOSトランジスタMN85のソースとの接続ノードCに接続されている。
PMOSトランジスタMP82のドレインは、NMOSトランジスタMN84のドレインとNMOSトランジスタMN86のソースとの接続ノードDに接続されている。
NMOSトランジスタMN81のドレインは、PMOSトランジスタMP83のドレインとPMOSトランジスタMP85のソースとの接続ノードAに接続されている。
NMOSトランジスタMN82のドレインは、PMOSトランジスタMP84のドレインとPMOSトランジスタMP86のソースとの接続ノードBに接続されている。
PMOSトランジスタMP83とMP84は、ソース同士、ゲート同士が互いに共通接続され、共通接続されたソースは正電源VDDに接続されている。PMOSトランジスタMP83、MP84のドレインは、ノードA、ノードBにそれぞれ接続されている。
PMOSトランジスタMP85は、ソースがノードAに接続され、ドレインがPMOSトランジスタMP83、MP84の共通接続されたゲート、PMOSトランジスタMP87のソース、NMOSトランジスタMN87のドレインに接続されている。
PMOSトランジスタMP86は、ソースがノードBに接続され、そのドレインはPMOSトランジスタMP88のソース、NMOSトランジスタMN88のドレイン、PMOSトランジスタMP89のゲートに接続されている。
PMOSトランジスタMP85、MP86のゲートは共通接続され、定電圧源端子BP82に接続されている。
NMOSトランジスタMN83、MN84は、ソース同士、ゲート同士が互いに共通接続され、その共通接続されたソースは、負電源VSSに接続されている。
NMOSトランジスタMN83、MN84のドレインは、ノードC、ノードDにそれぞれ接続されている。
NMOSトランジスタMN85は、ソースがノードCに接続され、そのドレインは、NMOSトランジスタMN83、MN84の共通接続されたゲート、NMOSトランジスタMN87のソース、PMOSトランジスタMP87のドレインに接続されている。
NMOSトランジスタMN86は、ソースがノードDに接続され、そのドレインは、NMOSトランジスタMN88のソース、PMOSトランジスタMP88のドレイン、NMOSトランジスタMN89のゲートに接続されている。NMOSトランジスタMN85、MN86のゲートは共通接続され、定電圧源端子BN82に接続されている。
PMOSトランジスタMP87は、ゲートが定電圧源端子BP83に接続され、ソースがPMOSトランジスタMP85のドレインに接続され、ドレインがNMOSトランジスタMN85のドレインに接続されている。
NMOSトランジスタMN87は、ゲートが定電圧源端子BN83に接続され、ソースがNMOSトランジスタMN85のドレインに接続され、ドレインがPMOSトランジスタMP85のドレインに接続されている。
PMOSトランジスタMP87とNMOSトランジスタMN87は、浮遊定電流源(Floating Current Source)の働きをする。
PMOSトランジスタMP88は、ゲートが定電圧源端子BP84に接続され、ソースがPMOSトランジスタMP86のドレインに接続され、ドレインがNMOSトランジスタMN86のドレインに接続されている。
NMOSトランジスタMN88は、ゲートが定電圧源端子BN84に接続され、ソースがNMOSトランジスタMN86のドレインに接続され、ドレインがPMOSトランジスタMP86のドレインに接続されている。
PMOSトランジスタMP88とNMOSトランジスタMN88は、浮遊定電流源の働きをする。
PMOSトランジスタMP89は、ソースが正電源VDDに接続され、ゲートがPMOSトランジスタMP88のソースに接続され、ドレインが出力端子OUTに接続されている。出力トランジスタである。
NMOSトランジスタMN89は、ソースが負電源VSSに接続され、ゲートがNMOSトランジスタMN88のソースに接続され、ドレインが出力端子OUTに接続されている。出力トランジスタである。
位相補償容量C81は、一端がノードBに接続され、他端が出力端子OUTに接続されている。位相補償容量C82は、一端がノードDに接続され、他端が出力端子OUTに接続されている。
図13に示した差動増幅器は、いわゆるRail−to−Railアンプ(フルレンジアンプ)である。入力段810は、Rail−to−Railを実現するために、PMOSトランジスタの差動対とNMOSトランジスタの差動対を抱き合わせにした差動段構成となっている。したがって、PMOSトランジスタの差動対の出力とNMOSトランジスタの差動対の出力を加算する必要がある。
そのため、いわゆるフォールデッドカスコード接続のノードA、Bと、ノードC、Dの各々に、差動段出力が接続されている。
このような接続構成とすることにより、PMOSトランジスタの差動対とNMOSトランジスタの差動対の出力を電流加算している。
そして、PMOSトランジスタの差動対が動作しない入力信号の電圧範囲では、NMOSトランジスタの差動対が動作する。逆に、NMOSトランジスタの差動対が動作しない入力信号の電圧範囲では、PMOSトランジスタの差動対が動作する。その結果、全電源電圧(VDD−VSS)の入力範囲で動作する入力段を得ることが可能となる。
特開平11−249623号公報(第14図) 特開平6−326529号公報(第1図) 特開2001−34234号公報(第5図) 特開2002−43944号公報(第2図、第3図) 特開2005−130332号公報(第1図、第26図)
上記したように、オフセットをキャンセルする差動増幅器としては、図12(a)、図12(b)に示される回路により対応でき、この通り設計すれば、特に問題はない。図12(a)、図12(b)に示される回路は、Pチャネル差動対であるが、Nチャネル差動対を含む差動増幅器の場合も、図12(a)、図12(b)において、トランジスタの極性を逆にするだけで可能である。
しかしながら、これ以外の差動増幅器では、図12(a)、図12(b)による切替制御をそのまま適用できない場合がある。
例えば、図13に示した差動増幅器において、図12(a)、図12(b)と同じような動作原理を導入しようとすると、回路構成が特段に複雑になり、現実的でなくなる。
というのは、図13に示した回路において、能動負荷の切り替えを導入しようとした場合、単純に、能動負荷として働くトランジスタの入れ替えだけでは、所望の動作をしないからである。
即ち、図13の回路において、PMOSトランジスタMP83〜MP86、及び、NMOSトランジスタMN83〜MN86のカレントミラー回路の入力と出力を入れ替え、出力トランジスタMP89、MN89のゲートへの接続を変更するだけでは、所望の動作をしない。
中間段820のアイドリング電流を決めているトランジスタMP87、MN87と、能動負荷への接続と、出力段830のアイドリング電流を決めているトランジスタMP88、MN88と、出力トランジスタMP89、MN89との接続を、全て切り替える必要がある。
そして、この切替制御を実現しようとすると、切り替えに必要なスイッチの数が膨大になりアンプ面積が増大する、という問題がある。
したがって、簡易な回路構成で、オフセットによる影響を抑止低減可能たらしめる差動増幅回路あるいは演算増幅器の実現が望まれている。本発明は、本発明者等による上記課題の認識に基づき全く新規に創案されたものであり、前記課題を解決するため、概略、以下の構成とされる。
本発明の1つのアスペクト(側面)に係る差動増幅回路は、少なくとも1つの差動対と、前記差動対に接続される負荷回路と、を含み、前記負荷回路が、電流の折り返しを行う第1のトランジスタ対と、前記第1のトランジスタ対と縦列接続されるカスコード部と、を含むカスコードカレントミラー回路からなる差動増幅回路であって、前記カスコードカレントミラー回路は、制御信号に基づき、前記第1のトランジスタ対と、前記カスコードカレントミラー回路の入力端と出力端との間を、前記カスコード部を介してストレート接続、又はクロス接続に切り替える構成とされる。
本発明において、好ましくは、前記カスコード部は、前記第1のトランジスタ対とカスコード接続される第2及び第3のトランジスタ対を備え、前記第2のトランジスタ対は、前記第1のトランジスタ対と、前記カスコードカレントミラー回路の入力端と出力端との間にストレート接続され、前記第3のトランジスタ対は、前記第1のトランジスタ対と、前記カスコードカレントミラー回路の入力端と出力端との間にクロス接続される。前記制御信号は、前記第2及び第3のトランジスタ対を、それぞれバイアス電圧値の切り替えにより活性状態と非活性状態を制御するとともに、一方が活性状態のとき、他方は非活性状態となるように制御する。
本発明において、好ましくは、前記第1のトランジスタ対は、第1の電源に第1信号端子が共通接続され、制御端子が共通接続された第1及び第2のトランジスタを備えている。前記第2のトランジスタ対は、第1信号端子が、前記第1及び第2のトランジスタの第2信号端子にそれぞれ接続され、制御端子が共通接続された第3及び第4のトランジスタを備えている。前記第3のトランジスタ対は、第1信号端子が、前記第2及び第1のトランジスタの第2信号端子にそれぞれ接続され、制御端子が共通接続された第5及び第6のトランジスタを備えている。前記第3及び第5のトランジスタの第2信号端子は共通接続され、カスコードカレントミラー回路の入力端をなすとともに、前記第1及び第2のトランジスタの共通接続された制御端子に接続されている。前記第4及び第6のトランジスタの第2信号端子は共通接続され、カスコードカレントミラー回路の出力端を構成する。前記第3及び第4のトランジスタの共通接続された制御端子に、第1のバイアス信号が接続され、前記第5及び第6のトランジスタの共通接続された制御端子に、第2のバイアス信号が接続され、前記第1及び第2のバイアス信号はそれぞれ電圧値が切り替え可能とされる。
本発明において、好ましくは、前記差動対の出力対は、前記第1のトランジスタの第2の信号端子と、前記第3及び第6のトランジスタの各第1の信号端子との接続ノード、及び、前記第2のトランジスタの第2の信号端子と、前記第4及び第5のトランジスタの各第1の信号端子との接続ノードにそれぞれ接続されている。
本発明において、第1の電源と第2の電源間に、前記カスコードカレントミラー回路と対向配置され、前記カスコードカレントミラー回路とは逆電動型の別のカスコードカレントミラー回路を備え、前記別のカスコードカレントミラー回路は、カスコード接続される第4及び第5のトランジスタ対に加えて、第6のトランジスタ対をさらに備え、前記第5のトランジスタ対は、前記第4のトランジスタ対と、前記別のカスコードカレントミラー回路の入力端と出力端との間にストレート接続され、前記第6のトランジスタ対は、前記第4のトランジスタ対と、前記別のカスコードカレントミラー回路の入力端と出力端との間にクロス接続され、前記第5及び第6のトランジスタ対は、それぞれバイアス電圧値の切り替えにより活性状態と非活性状態が制御されるとともに、一方が活性状態のとき、他方は非活性状態となるように制御される、ように構成してもよい。
本発明において、前記第4のトランジスタ対は、前記第2の電源に第1信号端子が共通接続され、制御端子が共通接続された第7及び第8のトランジスタを備えている。前記第5のトランジスタ対は、第1信号端子が、前記第7及び第8のトランジスタの第2信号端子にそれぞれ接続され、制御端子が共通接続された第9及び第10のトランジスタを備えている。前記第6のトランジスタ対は、第1信号端子が、前記第8及び第7のトランジスタの第2信号端子にそれぞれ接続され、制御端子が共通接続された第11及び第12のトランジスタを備えている。前記第9及び第11のトランジスタの第2信号端子は共通接続され、前記別のカレントミラー回路の入力端をなし、前記第7及び第8のトランジスタの共通接続された制御端子に接続されている。前記第10及び第12のトランジスタの第2信号端子は共通接続され、前記別のカレントミラー回路の出力端をなしている。前記第9及び第10のトランジスタの共通接続された制御端子に、第3のバイアス信号が接続され、前記第11及び第12のトランジスタの共通接続された制御端子に、第4のバイアス信号が接続され、前記第3及び第4のバイアス信号はそれぞれ電圧値が切り替え可能とされる。
本発明において、前記差動対とは逆導電型の別の差動対を備え、前記逆導電型の別の差動対の入力対は、前記差動対の入力対とそれぞれ接続され、前記逆導電型の別の差動対の出力対は、前記別のカスコードカレントミラー回路に接続される構成としてもよい。
本発明において、前記カスコードカレントミラー回路の入力端と前記別のカスコードカレントミラー回路の入力端の間、及び、前記カスコードカレントミラー回路の出力端と前記別のカスコードカレントミラー回路の出力端の間に、それぞれ電流源回路を備えている。
本発明において、好ましくは、前記カスコードカレントミラーの出力端に入力端が接続され、出力端が前記差動増幅回路の出力端子に接続された出力増幅段を備えている。
本発明において、好ましくは、前記カスコードカレントミラー回路の出力端と前記別のカスコードカレントミラー回路の出力端とにそれぞれ入力端が接続され出力端が前記差動増幅回路の出力端子に接続された出力増幅段を備えている。
本発明において、前記出力増幅段は、前記第1の電源と前記差動増幅回路の出力端子間に接続され制御端子に前記カスコードカレントミラー回路の出力端が接続された第1の出力トランジスタと、前記第2の電源と前記差動増幅回路の出力端子間に接続され制御端子に前記別のカスコードカレントミラー回路の出力端が接続された第2の出力トランジスタと、を備えた構成としてもよい。
本発明において、前記差動対の入力対をなす第1及び第2の入力と、前記差動増幅回路の入力端子及び出力端子間の接続を切り替える入力切替回路を備えた構成としてもよい。前記入力切替回路は、前記第1及び第2の入力を、前記差動増幅回路の入力端子及び出力端子にそれぞれ接続するか、前記第1及び第2の入力を、前記差動増幅回路の出力端子及び入力端子にそれぞれ接続するように、切り替え制御する。本発明において、前記バイアス電圧値の切り替えと、前記入力切替回路における前記差動対の入力対をなす第1及び第2の入力と前記差動増幅回路の入力端子及び出力端子との接続切り替えとが連動して行われる。
本発明において、出力対が前記差動対の出力対にそれぞれ接続され、前記負荷回路を共通とする前記差動対と同一導電型の別の差動対を備え、前記同一導電型の別の差動対の入力対と対応する入力端子との接続も、前記バイアス電圧値の切り替えと連動して切り替えが行われる。
本発明において、前記第1及び第2のバイアス信号の一方のバイアス信号が、前記一方のバイアス信号が接続するトランジスタ対を活性状態に設定する電圧値のとき、他方のバイアス信号は、前記他方のバイアス信号が接続するトランジスタ対を非活性状態に設定する電圧値に設定する回路を備えた構成としてもよい。
本発明において、前記第3及び第4のバイアス信号の一方のバイアス信号が、前記一方のバイアス信号が接続するトランジスタ対を活性状態に設定する電圧値のとき、他方のバイアス信号は、前記他方のバイアス信号が接続するトランジスタ対を非活性状態に設定する電圧値に設定する回路を備えた構成としてもよい。
本発明に係る差動増幅回路は、第1の電流源で駆動され第1導電型のトランジスタ対よりなる第1の差動対と、前記第1の差動対の負荷回路をなす第1のカスコードカレントミラー回路と、第2の電流源で駆動され第2導電型のトランジスタ対よりなる第2の差動対と、前記第2の差動対の負荷回路をなす第2のカスコードカレントミラー回路と、前記第1のカスコードカレントミラー回路の出力端と前記第2のカスコードカレントミラー回路の出力端とにそれぞれ入力端が接続され出力端が差動増幅回路の出力端子に接続された出力増幅段と、を備え、前記第1及び第2の差動対の入力対は共通接続されている。
前記第1のカスコードカレントミラー回路は、制御端子が共通接続された第1のトランジスタ対と、共通接続された制御端子にバイアス信号をそれぞれ受ける第2及び第3のトランジスタ対と、を備え、前記第1乃至第3のトランジスタ対は第2導電型とされ、前記第2のトランジスタ対は、前記第1のトランジスタ対と、前記第1のカスコードカレントミラー回路の入力端と出力端の間にストレート接続され、前記第3のトランジスタ対は、前記第1のトランジスタ対と前記第1のカスコードカレントミラー回路の入力端と出力端の間にクロス接続される。
また、本発明において、前記第2のカスコードカレントミラー回路は、制御端子が共通接続された第4のトランジスタ対と、共通接続された制御端子にバイアス信号をそれぞれ受ける第5及び第6のトランジスタ対と、を備え、前記第4乃至第6のトランジスタ対は第1導電型とされ、前記第5のトランジスタ対は、前記第4のトランジスタ対と、前記第2のカスコードカレントミラー回路の入力端と出力端の間にストレート接続され、前記第6のトランジスタ対は、前記第4のトランジスタ対と前記第2のカスコードカレントミラー回路の入力端と出力端の間にクロス接続される。また前記第2及び第3のトランジスタ対の、一方が活性状態となるとき、他方は非活性状態となるように、バイアス電圧値が制御され、前記第5及び第6のトランジスタ対の、一方が活性状態となるとき、他方は非活性状態となるように、バイアス電圧値が制御され、ストレート接続された前記第2及び第5のトランジスタ対同士は、活性化と非活性化が同一のタイミングで制御され、クロス接続された前記第3及び第6のトランジスタ対同士は、活性化と非活性化が同一のタイミングで制御される。
本発明において、前記第1及び第2の差動対の入力対の共通接続された第1及び第2の入力と、前記差動増幅回路の入力端子及び出力端子間の接続を切り替える入力切替回路をさらに備え、前記入力切替回路は、前記第2及び第5のトランジスタ対が活性化されたときは、前記第1及び第2の入力を、前記差動増幅回路の入力端子及び出力端子にそれぞれ接続し、前記第3及び第6のトランジスタ対が活性化されたときは、前記第1及び第2の入力を、前記差動増幅回路の出力端子及び入力端子にそれぞれ接続するように、切り替え制御する構成としてもよい。
本発明に係る差動増幅回路は、少なくとも1つの差動対と、前記差動対に接続される負荷回路と、を含み、前記負荷回路が、電流の折り返しを行う第1のトランジスタ対と、前記第1のトランジスタ対と縦列接続されるカスコード部と、を含むカスコードカレントミラー回路からなる差動増幅回路であって、前記カスコードカレントミラー回路は、入力される制御信号に基づき、前記第1のトランジスタ対と、前記カスコードカレントミラー回路の入力端と出力端との間の接続形態が、前記カスコード部を介してのストレート接続又はクロス接続に切り替え自在とされてなる構成としてもよい。
本発明に係るデータドライバ、表示装置は、上記した差動増幅回路をバッファ回路として備えている。
本発明に係るカスコードカレントミラー回路は、第1の信号端子が電源に接続され、制御端子が共通接続されカレントミラーをなす第1及び第2のトランジスタと、第1の信号端子が、前記第1及び第2のトランジスタの第2の信号端子にそれぞれ接続され、共通接続された制御端子に第1のバイアス信号を受ける第3及び第4のトランジスタと、第1の信号端子が、前記第2及び第1のトランジスタ対の第2の信号端子にそれぞれ接続され、共通接続された制御端子に第2のバイアス信号を受ける第5及び第6のトランジスタと、を備え、前記第3及び第5のトランジスタの第2の信号端子は、共通接続されてカスコードカレントミラー回路の入力端をなすとともに、前記第1及び第2のトランジスタの共通接続された制御端子に接続され、前記第4及び第6のトランジスタの第2の信号端子が共通接続され、カスコードカレントミラー回路の出力端をなしている。
本発明によれば、簡単な回路構成で、オフセット電圧による影響が少ない演算増幅器を提供することができる。演算増幅器は、映像分野の代表的な回路であるLCDドライバに適する。
上記した本発明について更に詳細に説述すべく、添付図面を参照して以下に説明する。本発明に係る差動増幅回路は、少なくとも1つの差動対と、前記差動対に接続される負荷回路と、を含み、前記負荷回路が、電流の折り返しを行う第1のトランジスタ対と、前記第1のトランジスタ対と縦列接続されるカスコード部と、を含むカスコードカレントミラー回路からなる差動増幅回路であって、前記カスコードカレントミラー回路は、入力される制御信号に基づき、前記第1のトランジスタ対と、前記カスコードカレントミラー回路の入力端と出力端との間の接続形態が、前記カスコード部を介してのストレート接続又はクロス接続に切り替え自在としたものである。より詳細には、本発明に係る差動増幅回路においては、少なくとも1つの差動対(例えばNMOSトランジスタ対MN1、MN2)の負荷回路は、差動対(MN1、MN2)の出力電流の折り返しを行う第1のトランジスタ対(PMOSトランジスタMP3、MP4)と、第1のトランジスタ対(MP3、MP4)と縦列接続されるカスコード部と、を含むカスコードカレントミラー回路を備え、カスコードカレントミラー回路は、制御信号(SB1、SB1B)に基づき、第1のトランジスタ対(MP3、MP4)と、カスコードカレントミラー回路の入力端(N15)と出力端(N16)との間を、カスコード部を介してストレート接続、又はクロス接続に切り替え制御される。この構成において、ストレート接続とクロス接続の切り替えに対応して、差動対(MN1、MN2)の反転入力と非反転入力の関係が入れ替わる。
カスコード部は、好ましくは、第1のトランジスタ対(MP3、MP4)とカスコード接続される第2及び第3のトランジスタ対(PMOSトランジスタMP5、MP6、及びPMOSトランジスタMP7、MP8)を備え、第2のトランジスタ対(MP5、MP6)は、第1のトランジスタ対(MP3、MP4)のドレイン(N14、N13)と、カスコードカレントミラー回路の入力端(N15)と出力端(N16)との間にストレート接続(N14とN15間、及びN13とN16間に接続)され、前記第3のトランジスタ対(MP7、MP8)は、第1のトランジスタ対(MP3、MP4)のドレイン(N14、N13)と、カスコードカレントミラー回路の入力端(N15)と出力端(N16)との間にクロス接続(N13とN15間、及びN14とN16間に接続)される。そして、制御信号(SB1、SB1B)は、第2のトランジスタ対(MP5、MP6)及び第3のトランジスタ対(MP7、MP8)を、それぞれバイアス電圧値の切り替えにより活性状態と非活性状態を制御するとともに、一方が活性状態のとき、他方は非活性状態となるように制御する。
差動対(MN1、MN2)と異なる導電型の差動対(PMOSトランジスタ対MP1、MP2)の負荷回路についても、同様な構成のカスコードカレントミラーとされ、差動対(MP1、MP2)の出力電流の折り返しを行う第1のトランジスタ対(NMOSトランジスタMN3、MN4)と、第1のトランジスタ対(MN3、MN4)と縦列接続されるカスコード部と、を含むカスコードカレントミラー回路を備える。そして制御信号(SB2、SB2B)に基づき、第1のトランジスタ対(MN3、MN4)と、カスコードカレントミラー回路の入力端(N25)と出力端(N26)との間を、カスコード部を介してストレート接続、又はクロス接続に切り替え制御される。
カスコード部は、好ましくは、第1のトランジスタ対(MN3、MN4)とカスコード接続される第2及び第3のトランジスタ対(NMOSトランジスタMN5、MN6、及びNMOSトランジスタMN7、MN8)を備え、第2のトランジスタ対(MN5、MN6)は、第1のトランジスタ対のドレイン(N24、N23)と、カスコードカレントミラー回路の入力端(N25)と出力端(N26)との間にストレート接続(N24とN25間、及びN23とN26間に接続)され、前記第3のトランジスタ対(MN7、MN8)は、第1のトランジスタ対のドレイン(N24、N23)と、カスコードカレントミラー回路の入力端(N25)と出力端(N26)との間にクロス接続(N23とN25間及びN24とN26間に接続)される。そして、制御信号(SB2、SB2B)は、第2のトランジスタ対(MN5、MN6)及び第3のトランジスタ対(MN7、MN8)を、それぞれバイアス電圧値の切り替えにより活性状態と非活性状態を制御するとともに、一方が活性状態のとき、他方は非活性状態となるように制御する。
かかる構成の本発明において、カスコードカレントミラー回路の第2及び第3のトランジスタ対が、供給されるバイアス電圧値の切り替えにより、その活性化/非活性化が択一的に切り替え制御される。この切替制御に伴い、差動対(MN1、MN2)の反転入力と非反転入力の関係が入れ替わる。ここで、反転入力に差動増幅回路の出力端子を接続し、非反転入力に入力信号を供給するボルテージフォロワ構成とすると、差動増幅回路を構成するMOSトランジスタの特性ばらつき(例えば閾値電圧ばらつき)が生じた場合でも、この切り替え制御により、出力オフセットを逆極性とすることができる。そして周期的な切り替えにより、出力オフセットを相殺することができる。本発明は、カスコードカレントミラーを備えた差動増幅器において、簡易な回路構成で、オフセットによる影響を抑止低減可能たらしめる。以下、実施例に即して詳細に説明する。
図1は、本発明の第1の実施例の構成を示す図である。図1を参照すると、ソースが共通接続され第1の差動対をなすNMOSトランジスタMN1、MN2と、ソースが共通接続され第2の差動対をなすPMOSトランジスタMP1、MP2と、第1の差動対を構成するNMOSトランジスタMN1、MN2の共通ソースと低位側電源VSSの間に接続された第1の定電流源I1と、第2の差動対のPMOSトランジスタMP1、MP2の共通ソースと高位側電源VDDの間に接続された第2の定電流源I2と、を備えている。第1の差動対を構成するNMOSトランジスタMN1、MN2のゲートは、第2の差動対を構成するPMOSトランジスタMP1、MP2のゲートにそれぞれ接続されている。
第1の差動対(MN1、MN2)の負荷回路として、第1のカスコードカレントミラー回路を有する。
第1のカスコードカレントミラー回路は、
(a)高位側電源VDDにソースが接続されたPMOSトランジスタMP3と、
(b)高位側電源VDDにソースが接続され、ゲートがPMOSトランジスタMP3のゲートに接続されたPMOSトランジスタMP4と、
(c)ソースがPMOSトランジスタMP3のドレイン(ノードN14)に接続され、ドレインが端子N15に接続されたPMOSトランジスタMP5と、
(d)ソースがPMOSトランジスタMP4のドレイン(ノードN13)に接続され、ゲートが、PMOSトランジスタMP5のゲートに接続され、ドレインが端子N16に接続されたPMOSトランジスタMP6と、
(e)ソースがPMOSトランジスタMP4のドレイン(ノードN13)に接続され、ドレインが端子N15に接続されたPMOSトランジスタMP7と、
(f)ソースがPMOSトランジスタMP3のドレイン(ノードN14)に接続され、ゲートが、PMOSトランジスタMP7のゲートに接続され、ドレインが端子N15に接続されたPMOSトランジスタMP8と、
を備えている。
端子N15は、PMOSトランジスタMP3、MP4の共通ゲートに接続されている。N15、N16は、第1のカスコードカレントミラー回路の入力端、出力端をなす。
また、PMOSトランジスタMP5、MP6の共通接続されたゲート(ノードN11)には、バイアス信号SB1が供給され、PMOSトランジスタMP7、MP8の共通接続されたゲート(ノードN12)はバイアス信号SB1Bが供給されている。
バイアス信号SB1には、電圧BP1と高位電源電圧VDDの交流信号が供給され、バイアス信号SB1Bは、SB1の相補(反転)信号が供給される。すなわち、SB1がBP1のとき、SB1BはVDD、SB1がVDDのとき、SB1BはBP1とされる。
第1のカスコードカレントミラー回路のトランジスタ対(「カレントミラー対」ともいう)(MP3、MP4)のドレイン(N14、N13)は、活性状態とされたトランジスタ対(「バイアス対」ともいう)(MP5、MP6)を介して、端子N15、N16と接続され、一方、活性状態とされたトランジスタ対(「バイアス対」ともいう)(MP8、MP7)を介して、端子(N16、N15)に切り替え接続される。バイアス対(MP5、MP6)は、バイアス信号SB1として、電圧BP1が供給されるとき、活性化され、電圧VDDが供給されるとき非活性化(オフ)される。バイアス対(MP7、MP8)は、バイアス信号SB1Bとして、電圧BP1が供給されるとき、活性化され、電圧VDDが供給されるとき非活性化(オフ)される。
第1の差動対を構成するNMOSトランジスタMN1のドレイン(出力対の一方)は、PMOSトランジスタMP4のドレインと、PMOSトランジスタMP6、MP7のソースの共通接続ノードN13に接続されている。第1の差動対のトランジスタ対を構成するNMOSトランジスタMN2のドレイン(出力対の他方)は、PMOSトランジスタMP3のドレインと、PMOSトランジスタMP5、MP8のソースの共通接続ノードN14に接続されている。
かかる構成において、第1のカスコードカレントミラー回路は、第1の差動対(MN1、MN2)の出力電流を、PMOSトランジスタ(MP3、MP4)で折り返す、いわゆる「フォールデッド・カスコードカレントミラー回路」を構成している。例えば、バイアス信号SB1、SB1BがそれぞれBP1、VDDのとき、バイアス対(MP7、MP8)は非活性(オフ)とされ、カレントミラー対(MP3、MP4)とバイアス対(MP5、MP6)とがフォールデッド・カスコードカレントミラー回路をなす。このとき、第1のカスコードカレントミラー回路の入力端(N15)の入力電流は、バイアス対のPMOSトランジスタMP5の電流に等しく、カレントミラー対のPMOSトランジスタMP3の電流から、第1の差動対のNMOSトランジスタMN2の電流を差し引いた電流となる。第1のカスコードカレントミラー回路の出力端(N16)の出力電流は、バイアス対のPMOSトランジスタMP6の電流に等しく、カレントミラー対のPMOSトランジスタMP4の電流から、第1の差動対のNMOSトランジスタMN1の電流を差し引いた電流となる。
第1の差動対(MN1、MN2)、カレントミラー対(MP3、MP4)、バイアス対(MP5、MP6)は、それぞれ対をなすトランジスタが通常同一サイズで構成され、第1の差動対(MN1、MN2)間の電流が等しいとき、第1のカスコードカレントミラー回路の入力電流と出力電流は等しくなる。
一方、第1の差動対(MN1、MN2)間で電流差が生じると、第1のカスコードカレントミラー回路の入力電流と出力電流の電流差として反映される。このとき、カレントミラー対(MP3、MP4)は、互いにゲート、ソースがそれぞれ共通接続されており、等しい電流を流すように作用するので、第1の差動対のトランジスタMN1の電流がトランジスタMN2の電流よりも大であるとき、第1のカスコードカレントミラー回路の出力電流は入力電流よりも小となる。また第1の差動対のトランジスタMN1の電流がトランジスタMN2の電流よりも小であるとき、第1のカスコードカレントミラー回路の出力電流は入力電流よりも大となる。
また、バイアス信号SB1、SB1BがそれぞれVDD、BP1のとき、バイアス対(MP5、MP6)は非活性(オフ)とされ、カレントミラー対(MP3、MP4)とバイアス対(MP7、MP8)とがフォールデッド・カスコードカレントミラー回路をなす。このとき、第1のカスコードカレントミラー回路の入力端(N15)の入力電流は、バイアス対のPMOSトランジスタMP7の電流に等しく、カレントミラー対のPMOSトランジスタMP4の電流から、第1の差動対のNMOSトランジスタMN1の電流を差し引いた電流となる。第1のカスコードカレントミラー回路の出力端(N16)の出力電流は、バイアス対のPMOSトランジスタMP8の電流に等しく、カレントミラー対のPMOSトランジスタMP3の電流から、第1の差動対のNMOSトランジスタMN2の電流を差し引いた電流となる。
バイアス対(MP5、MP6)の各トランジスタは、通常同一サイズで構成され、第1の差動対(MN1、MN2)間の電流が等しいとき、第1のカスコードカレントミラー回路の入力電流と出力電流は等しくなる。
一方、第1の差動対(MN1、MN2)間で電流差が生じると、第1のカスコードカレントミラー回路の入力電流と出力電流の電流差として反映される。このとき、カレントミラー対(MP3、MP4)は等しい電流を流すように作用するので、第1の差動対のトランジスタMN1の電流がMN2の電流よりも大であるとき、第1のカスコードカレントミラー回路の出力電流は入力電流よりも大となり、第1の差動対のトランジスタMN1の電流がMN2の電流よりも小であるとき、第1のカスコードカレントミラー回路の出力電流は入力電流よりも小となる。このときの第1の差動対の出力電流が第1のカスコードカレントミラー回路の出力電流に与える作用は、バイアス信号SB1、SB1BがそれぞれBP1、VDDのときとは逆の作用となる。また上記において、各トランジスタの電流は、NMOSトランジスタMN1、MN2はドレイン・ソース電流、PMOSトランジスタMP3〜MP8はソース・ドレイン電流とする。
第2の差動対(MP1、MP2)の負荷回路として、第2のカスコードカレントミラー回路を有する。すなわち、第2のカスコードカレントミラー回路は、
(a)低位側電源VSSにソースが接続され、ドレインが接続されたNMOSトランジスタMN3と、
(b)低位側電源VSSにソースが接続されNMOSトランジスタMN3のゲートに接続されたNMOSトランジスタMN4と、
(c)ソースがNMOSトランジスタMN3のドレイン(ノードN24)に接続され、ドレインが端子N25に接続されたNMOSトランジスタMN5と、
(d)ソースがNMOSトランジスタMN4のドレイン(ノードN23)に接続され、ゲートが、NMOSトランジスタMN5のゲートに接続され、ドレインが端子N26に接続されたNMOSトランジスタMN6と、
(e)ソースがNMOSトランジスタMN4のドレイン(ノードN23)に接続され、ドレインが端子N25に接続されたNMOSトランジスタMN7と、
(f)ソースがNMOSトランジスタMN3のドレイン(ノードN24)に接続され、ゲートが、NMOSトランジスタMN7のゲートに接続され、ドレインが端子N25に接続されたNMOSトランジスタMN8と、
を備えている。
端子N25は、NMOSトランジスタMN3、MN4の共通ゲートに接続されている。端子N25、N26は、第2のカスコードカレントミラー回路の入力端と出力端をなす。
また、NMOSトランジスタMN5、MN6の共通ゲートN21はバイアス信号SB2が供給され、NMOSトランジスタMN7、MN8の共通ゲートN22はバイアス信号SB2Bが供給されている。
バイアス信号SB2には、BN1と低位電源電圧VSSの交流信号が供給され、SB2Bは、SB2の相補(反転)信号が供給される。すなわち、SB2がBN1のとき、SB2BはVSS、SB2がVSSのとき、SB2BはBN1とされる。
第2のカスコードカレントミラー回路のトランジスタ対(「カレントミラー対」ともいう)(MN3、MN4)のドレイン(N24、N23)は、活性状態とされたトランジスタ対(「バイアス対」ともいう)(MN5、MN6)を介して、端子N25、N26と接続され、一方、活性状態とされたトランジスタ対(「バイアス対」ともいう)(MN8、MN7)を介して、端子(N26、N25)に切り替え接続される。バイアス対(MN5、MN6)は、バイアス信号SB2として、電圧BN1が供給されるとき、活性化され、電圧VSSが供給されるとき非活性化(オフ)される。バイアス対(MN7、MN8)は、バイアス信号SB2Bとして、電圧BN1が供給されるとき、活性化され、電圧VSSが供給されるとき非活性化(オフ)される。
第2の差動対(MP1、MP2)のトランジスタ対の一方のトランジスタMP1のドレインは、NMOSトランジスタMN4のドレインとNMOSトランジスタMN6、MN7のソースの共通接続ノードN23に接続されている。
第2の差動対のトランジスタ対の他方のトランジスタMP2のドレインは、NMOSトランジスタMN3のドレインとNMOSトランジスタMN5、MN8のソースの共通接続ノードN24に接続されている。
かかる構成において、第2のカスコードカレントミラー回路は、第2の差動対(MP1、MP2)の出力電流をNMOSトランジスタ対(MN3、MN4)で折り返す、フォールデッド・カスコードカレントミラー回路を構成している。第2のカスコードカレントミラー回路は、第1のカスコードカレントミラー回路と逆極性の関係である。
そして、バイアス信号SB2、SB2BがそれぞれBN1、VSSのとき、バイアス対(MN7、MN8)が非活性(オフ)とされ、カレントミラー対(MN3、MN4)とバイアス対(MN5、MN6)とがフォールデッド・カスコードカレントミラー回路をなす。このとき、第2のカスコードカレントミラー回路の入力端(N25)の入力電流は、バイアス対のNMOSトランジスタMN5の電流に等しく、カレントミラー対のNMOSトランジスタMN3の電流から、第2の差動対のPMOSトランジスタMP2の電流を差し引いた電流となる。一方、第2のカスコードカレントミラー回路の出力端(N26)の出力電流は、バイアス対のNMOSトランジスタMN6の電流に等しく、カレントミラー対のNMOSトランジスタMN4の電流から、第2の差動対のPMOSトランジスタMP1の電流を差し引いた電流となる。
第2の差動対(MP1、MP2)、カレントミラー対(MN3、MN4)、バイアス対(MN5、MN6)は、それぞれ対をなすトランジスタが通常同一サイズで構成され、第2の差動対(MP1、MP2)間の電流が等しいとき、第2のカスコードカレントミラー回路の入力電流と出力電流は等しくなる。
一方、第2の差動対(MP1、MP2)間で電流差が生じると、第2のカスコードカレントミラー回路の入力電流と出力電流の電流差として反映される。このとき、カレントミラー対(MN3、MN4)は、互いにゲート、ソースがそれぞれ共通接続され等しい電流を流すように作用するので、第2の差動対のトランジスタMP1の電流がトランジスタMP2の電流よりも大であるとき、第2のカスコードカレントミラー回路の出力電流は入力電流よりも小となり、第2の差動対のトランジスタMP1の電流がトランジスタMP2の電流よりも小であるとき、第2のカスコードカレントミラー回路の出力電流は入力電流よりも大となる。
また、バイアス信号SB2、SB2BがそれぞれVSS、BN1のとき、バイアス対(MN5、MN6)が非活性(オフ)とされ、カレントミラー対(MN3、MN4)とバイアス対(MN7、MN8)がフォールデッド・カスコードカレントミラー回路をなす。このとき、第2のカスコードカレントミラー回路の入力端(N25)の入力電流は、バイアス対のNMOSトランジスタMN7の電流に等しく、カレントミラー対のNMOSトランジスタMN4の電流から、第2の差動対のPMOSトランジスタMP1の電流を差し引いた電流となる。第2のカスコードカレントミラー回路の出力端(N26)の出力電流は、バイアス対のNMOSトランジスタMN8の電流に等しく、カレントミラー対のNMOSトランジスタMN3の電流から、第2の差動対のPMOSトランジスタMP2の電流を差し引いた電流となる。
バイアス対(MN5、MN6)の各トランジスタは通常同一サイズで構成され、第2の差動対(MP1、MP2)間の電流が等しいとき、第2のカスコードカレントミラー回路の入力電流と出力電流は等しくなる。
一方、第2の差動対(MP1、MP2)間で電流差が生じると、第2のカスコードカレントミラー回路の入力電流と出力電流の電流差として反映される。このとき、カレントミラー対(MN3、MN4)は等しい電流を流すように作用するので、第2の差動対のトランジスタMP1の電流がトランジスタMP2の電流よりも大であるとき、第2のカスコードカレントミラー回路の出力電流は入力電流よりも大となり、第2の差動対のトランジスタMP1の電流がMP2の電流よりも小であるとき、第2のカスコードカレントミラー回路の出力電流は入力電流よりも小となる。このときの第2の差動対の出力電流が第2のカスコードカレントミラー回路の出力電流に与える作用は、バイアス信号SB2、SB2BがそれぞれBN1、VSSのときとは逆の作用となる。また上記において、各トランジスタの電流は、PMOSトランジスタMP1、MP2はソース・ドレイン電流、NMOSトランジスタMN3〜MN8はドレイン・ソース電流とする。
第1、第2のカスコードカレントミラー回路の入力端N15、N25の間を結合する連絡段(結合回路)として、浮遊電流源I3を備えている。浮遊電流源I3の電流が、第1及び第2のカスコードカレントミラー回路の入力電流となる。また第1、第2のカスコードカレントミラー回路の出力端N16、N26と、差動増幅回路の出力端子Voutとの間に接続され、第1、第2のカスコードカレントミラー回路の出力電流を電圧変換して出力端子Voutに出力する増幅段2が接続されている。増幅段2は、第1のカスコードカレントミラー回路の出力電流が第2のカスコードカレントミラー回路の出力電流よりも小のときに出力端子Voutを充電し、第1のカスコードカレントミラー回路の出力電流が第2のカスコードカレントミラー回路の出力電流よりも大のときに出力端子Voutを放電する。
差動増幅回路の入力端子Vin及び出力端子Voutと、第1及び第2の差動対(MP1、MP2)、(MN1、MN2)のそれぞれのゲートとの接続を制御する入力切替回路として、スイッチSW1、SW2、SW3、SW4を備えている。入力端子Vinと、トランジスタMN1、MP1の共通接続されたゲートとの間には、スイッチSW1が接続されている。入力端子Vinと、トランジスタMN2、MP2の共通接続されたゲートとの間には、スイッチSW2が接続されている。
出力端子Voutと、トランジスタMN2、MP2の共通接続されたゲートとの間には、スイッチSW3が接続されている。出力端子Voutと、トランジスタMN1、MP1の共通接続されたゲートとの間には、スイッチSW4が接続されている。
図2は、図1のスイッチ及びバイアス信号の切替制御を説明するための図である。図2には、図1のスイッチSW1〜SW4のオン・オフ制御の例と、バイアス信号SB1、SB1B、SB2、SB2Bの電圧制御が示されている。図1及び図2を参照して、本実施例の動作を説明する。
第1の期間(接続状態1)では、スイッチSW1、SW3をオン、スイッチSW2、SW4をオフとし、バイアス電圧としてSB1からBP1、SB1BからVDD、SB2からBN1、SB2BからVSSが供給される。
第1の期間(接続状態1)の場合、図1のトランジスタMN1、MP1の共通ゲートには、入力端子Vinが接続され、非反転入力端子を構成し、図1のトランジスタMN2、MP2の共通ゲートには、出力端子Voutが帰還接続され、反転入力端子を構成する。
また、第1のカスコードカレントミラー回路は、バイアス対(MP5、MP6)が活性化され、バイアス対(MP7、MP8)は非活性(オフ)とされ、第2のカスコードカレントミラー回路は、バイアス対(MN5、MN6)が活性化され、バイアス対(MN7、MN8)は非活性(オフ)とされる。
第1及び第2の差動対(MN1、MN2)、(MP1、MP2)は入力端子Vinと出力端子Voutの差電圧に応じて動作し、第1及び第2のカスコードカレントミラー回路の出力電流に反映され、増幅段2により出力端子Voutの充電又は放電が行われる。このとき、入力端子Vinに接続された第1の差動対のトランジスタMN1の出力電流は、第1のカスコードカレントミラー回路のトランジスタMP4で折り返されて、トランジスタMP6を介して第1のカスコードカレントミラー回路の出力電流に伝達される。また、入力端子Vinに接続された第2の差動対のトランジスタMP1の出力電流は、第2のカスコードカレントミラー回路のトランジスタMN4で折り返されて、トランジスタMN6を介して第2のカスコードカレントミラー回路の出力電流に伝達される。
次に、第2の期間(接続状態2)では、スイッチSW1、SW3をオフ、スイッチSW2、SW4をオンとし、バイアス電圧としてSB1BからBP1、SB1からVDD、SB2BからBN1、SB2からVSSが供給される。この場合、図1のトランジスタMN1、MP1の共通ゲートには、出力端子Voutが帰還接続され、反転入力端子を構成し、図1のトランジスタMN2、MP2の共通ゲートには、入力端子Vinが接続され非反転入力端子を構成する。
また第1のカスコードカレントミラー回路は、バイアス対(MP7、MP8)が活性化され、バイアス対(MP5、MP6)が非活性(オフ)とされ、第2のカスコードカレントミラー回路は、バイアス対(MN7、MN8)が活性化され、バイアス対(MN5、MN6)が非活性(オフ)とされる。
接続状態2においても、接続状態1と同様に、第1及び第2の差動対(MN1、MN2)、(MP1、MP2)は、入力端子Vinと出力端子Voutの差電圧に応じて動作し、第1及び第2のカスコードカレントミラー回路の出力電流に反映され、増幅段2により出力端子Voutの充電又は放電が行われる。ただし、このとき、差動対及びカスコードカレントミラー回路の電流伝達経路がそれぞれ切り替わる。すなわち、入力端子Vinに接続された第1の差動対のトランジスタMN2の出力電流が、第1のカスコードカレントミラー回路のトランジスタMP3で折り返されて、トランジスタMP8を介して第1のカスコードカレントミラー回路の出力電流に伝達され、入力端子Vinに接続された第2の差動対のトランジスタMP2の出力電流が、第2のカスコードカレントミラー回路のトランジスタMN3で折り返されて、トランジスタMN8を介して第2のカスコードカレントミラー回路の出力電流に伝達される。
以上のように、図1の差動増幅回路において、接続状態1と接続状態2の切り替えは、第1及び第2の差動対の反転入力端子と非反転入力端子が入れ替わるとともに、差動対及びカスコードカレントミラー回路のそれぞれの出力電流の伝達経路が入れ替わる。しかしながら、差動対、カレントミラー対、バイアス対の各トランジスタ対を同一サイズで構成した場合、図1の差動増幅回路は、接続状態1と接続状態2は等価であり、通常、それぞれの動作は同じとなる。入力端子Vinと出力端子Voutの電圧が等しいとき、対をなすトランジスタに流れる電流は互いに等しく、カスコードカレントミラー回路の入力電流と出力電流も互いに等しい。第1及び第2のカスコードカレントミラー回路の出力電流も、ともに浮遊電流源I3の電流と等しく、出力端子Voutの電圧は安定状態とされる。
次に、図1の差動増幅回路において、トランジスタの特性ばらつきが生じて出力端子Voutの電圧に出力オフセットが発生する場合について説明する。
例えば、第1の差動対のトランジスタMN1の閾値電圧が通常よりも高い場合、接続状態1では、入力端子Vinと出力端子Voutの電圧が等しいとき、入力端子Vinに入力端(ゲート)が接続されるトランジスタMN1に流れる電流は、トランジスタMN2に流れる電流よりも小となる。上記したように、このとき、第1のカスコードカレントミラー回路の出力電流は、入力電流(I3)よりも大となる。一方、第2のカスコードカレントミラー回路の出力電流は、浮遊電流源I3の電流値と同じである。したがって、第1のカスコードカレントミラー回路の出力電流が第2のカスコードカレントミラー回路の出力電流よりも大となり、出力端子Voutが放電され、出力端子Voutは、入力端子Vinの電圧よりも低電位側で安定状態となる。すなわち、図1の差動増幅回路は上記特性ばらつきによってマイナスのオフセットを生じる。
一方、接続状態2では、入力端子Vinと出力端子Voutの電圧が等しいとき、入力端子Vinに入力端が接続されるトランジスタMN2に流れる電流は、トランジスタMN1に流れる電流よりも大となる。上記で説明したように、このとき第1のカスコードカレントミラー回路の出力電流は入力電流(I3)よりも小となる。したがって、第1のカスコードカレントミラー回路の出力電流が第2のカスコードカレントミラー回路の出力電流よりも小となり、出力端子Voutが充電され、出力端子Voutは入力端子Vinの電圧より高電位側で安定状態となる。すなわち、図1の差動増幅回路は上記特性ばらつきによってプラスのオフセットを生じる。
このように、接続状態1と接続状態2では、トランジスタの特性ばらつきに対して、互いに出力オフセットの極性が反転して、図13(a)、図13(b)を参照して説明したのと同様に、接続状態1と接続状態2を周期的に切り替えることにより、出力オフセットを平均化して実効的にオフセットをキャンセルすることができる。
上記では、トランジスタMN1の閾値電圧ばらつきについて説明したが、差動対及びカレントミラー対の各トランジスタにおいて、特性ばらつきが生じた場合にも、同様にして、オフセットをキャンセルすることができる。
なお、カレントミラー回路の入力電流と出力電流の関係に直接寄与しない電流源I1、I2、I3及び増幅段2は、特性ばらつきが生じても出力オフセットへの影響はほとんどない。また、バイアス対の各トランジスタにおいても、特性ばらつきが生じても出力オフセットへの影響はほとんどない。
バイアス対の各トランジスタの特性ばらつきが、出力オフセットへほとんど影響しない理由について、図11を参照して説明する。図11(A)は、トランジスタのIds−Vds特性を示す図である。図11(B)は、図1の差動増幅回路における第1のカスコードカレントミラー回路とその入力電流を供給する電流源Iinを示している。図11(B)において、カスコードカレントミラー回路は、カレントミラー対(MP3、MP4)及び2つのバイアス対(MP5、MP6)、(MP7、MP8)はそれぞれ対をなすトランジスタが同一サイズで構成され、また各トランジスタが飽和領域で動作するように設計されている。
カレントミラー対(MP3、MP4)のトランジスタ間で特性ばらつき(例えば閾値電圧ばらつき)が生じた場合には、トランジスタMP3、MP4のゲート同士、ソース同士がそれぞれ共通接続されているため、特性ばらつきが直接的にトランジスタMP3、MP4の電流差となり、カスコードカレントミラー回路の入力電流と出力電流にずれが生じる。一方、バイアス信号SB1、SB1Bによりバイアス対(MP5、MP6)は活性、バイアス対(MP7、MP8)は非活性(オフ)とされているときに、バイアス対(MP5、MP6)のトランジスタ間で特性ばらつき(例えば閾値電圧ばらつき)が生じた場合、トランジスタMP5、MP6のゲート同士は共通接続されているが、トランジスタMP5、MP6のソースは異なる電位をとることが可能である。トランジスタMP5のソースはトランジスタMP3のドレイン(N14)に接続され、トランジスタMP6のソースはトランジスタMP4のドレイン(N13)に接続されている。
図11(A)に示すように、トランジスタが飽和領域動作するとき、ドレイン・ソース電圧Vdsが多少変化しても、ドレイン・ソース間電流(drain-to-source current)Idsの変化は十分小さい。すなわち、カレントミラー対(MP3、MP4)に特性ばらつきがなく、トランジスタMP3、MP4の電流が互いに等しい場合には、ノードN13、N14の電位が少しシフトすることで、特性ばらつきの生じたバイアス対(MP5、MP6)にも互いに等しい電流を流すことができる。
すなわち、バイアス対(MP5、MP6)のトランジスタ間の特性ばらつきは、カスコードカレントミラー回路の入力電流と出力電流の関係にはほとんど影響しない。同様に、バイアス対(MP7、MP8)が活性とされるときに、バイアス対(MP7、MP8)のトランジスタ間で特性ばらつきが生じた場合も、カスコードカレントミラー回路の入力電流と出力電流の関係にはほとんど影響しない。
図1の差動増幅回路において、第1のカスコードカレントミラー回路は、差動対の出力電流が折り返されるフォールデッド・カスコードカレントミラーであるが、図11(B)を参照して説明したバイアス対の作用は同じである。すなわち、バイアス対のトランジスタ間の特性ばらつきが生じても、第1及び第2のカスコードカレントミラー回路の入力電流と出力電流の関係にはほとんど影響を与えず、したがって出力オフセットに影響しない。
以上のように、図1の差動増幅回路は、接続状態1と接続状態2と切り替えにおいて、非反転入力端と反転入力端の入れ替え、及び、カレントミラー対とカスコードカレントミラー回路の入力端と出力端との間に接続した2つのバイアス対のストレート接続とクロス接続の切り替え、により、簡素な構成で切り替えを実現するとともに、差動増幅回路を構成するトランジスタの特性ばらつきに対して、接続状態1と接続状態2との周期的な切り替えにより、実効的に出力オフセットをキャンセルすることができる。なお、トランジスタの特性ばらつきに対して、出力オフセットへの影響が十分小さいバイアス対を切り替えに利用した構成は、本発明の重要な特徴の一つをなしている。
図3は、図1に示した本発明の実施例の構成の一例を示す図である。図3に示すように、増幅段2は、ソースが高位側電源VDDに接続されゲートが端子N16に接続されドレインが出力端子Voutに接続されたPMOSトランジスタMP10(出力端子充電駆動用の出力トランジスタ)と、ソースが低位側電源VSSに接続されゲートが端子N26に接続されドレインが出力端子Voutに接続されたNMOSトランジスタMN10(出力端子放電駆動用の出力トランジスタ)と、を備えている。
また、第1、第2のカスコードカレントミラー回路の出力端子N16とN26の間には、端子N16にソースが接続され、バイアス電圧BP2をゲートに入力し、端子N26にドレインが接続されたPMOSトランジスタMP9と、端子N16にドレインが接続され、バイアス電圧BN2をゲートに入力し、端子N26にソースが接続されたNMOSトランジスタMN9と、を備えている。PMOSトランジスタMP9、MN9、電流源I3は、それぞれ浮遊電流源をなし、2つの差動対(MN1、MN2)、(MP1、MP2)を結合する連絡段10を構成している。浮遊電流源MP9、MN9及び出力トランジスタMP10、MN10は、第1のカスコードカレントミラーの出力電流が第2のカスコードカレントミラーの出力電流よりも小なるときに、端子N16、N26の電位をそれぞれ引き下げ、出力トランジスタMP10により出力端子Voutが充電される。また第1のカスコードカレントミラーの出力電流が第2のカスコードカレントミラーの出力電流よりも大なるときに、端子N16、N26の電位をそれぞれ引き上げ、出力トランジスタMN10により出力端子Voutが放電される。
図4は、図1の実施例の変形例を示す図である。図4を参照すると、この差動増幅回路は、図1の構成に対して、位相補償容量C1、C2を備え、容量C1の接続をスイッチSW5、SW6で制御し、容量C2の接続をスイッチSW7、SW8で制御している。ボルテージフォロワ構成の差動増幅回路では、位相補償容量C1、C2は、入力信号Vinを電流出力に変換する差動対の非反転入力側トランジスタの電流伝達経路上の端子と出力端子Vout間に接続するのが好ましい。図4では、容量C1は、一端が出力端子Voutに接続され、他端が、スイッチSW5、SW6を介してそれぞれ端子N13、N14に接続されている。容量C2は、一端が出力端子Voutに接続され、他端が、スイッチSW7、SW8を介してそれぞれ端子N23、N24に接続されている。
スイッチS5、S6は、図2に示したスイッチSW1、SW3、及びSW2、SW4のオン・オフ制御と同じである。
接続状態1では、スイッチSW1、SW3がオンし、トランジスタMN1、MP1の共通ゲートが非反転入力端子、トランジスタMN2、MP2の共通ゲートが反転入力端子となる。第1のカスコードカレントミラー回路において、バイアス信号SB1が電圧BP1とされ、バイアス対(MP5、MP6)が活性化され、PMOSトランジスタMP4が非反転入力側トランジスタMN1の電流を折り返して第1のカスコードカレントミラーの出力端(N16)に伝達する。このため、出力端子VoutとPMOSトランジスタMP4のドレイン(N13)との間に、容量C1を接続すべく、スイッチSW5をオンとし、スイッチSW6はオフとする。また、第2のカスコードカレントミラー回路において、バイアス信号SB2が電圧BN1とされ、バイアス対(MN5、MN6)が活性化され、NMOSトランジスタMN4が非反転入力側トランジスタMP1の電流を折り返して第2のカスコードカレントミラーの出力端(N26)に伝達する。このため、出力端子VoutとNMOSトランジスタMN4のドレイン(N23)との間に、容量C2を接続すべく、スイッチSW7をオンとし、スイッチSW8はオフとする。
接続状態2では、スイッチSW2、SW4がオンし、トランジスタMN1、MP1の共通ゲートが反転入力端子、トランジスタMN2、MP2の共通ゲートが非反転入力端子となる。第1のカスコードカレントミラー回路において、バイアス信号SB1BがBP1とされ、バイアス対(MP7、MP8)が活性化され、PMOSトランジスタMP3が非反転入力側トランジスタMN2の電流を折り返して第1のカスコードカレントミラーの出力端(N16)に伝達する。このため、出力端子VoutとPMOSトランジスタMP3のドレイン(N14)との間に、容量C1を接続すべく、スイッチSW6をオンとし、スイッチSW5はオフとする。また第2のカスコードカレントミラー回路において、バイアス信号SB2BがBN1とされ、バイアス対(MN7、MN8)が活性化され、NMOSトランジスタMN3が非反転入力側トランジスタMP2の電流を折り返して第2のカスコードカレントミラーの出力端(N26)に伝達する。このため、出力端子VoutとNMOSトランジスタMN3のドレイン(N24)との間に、容量C2を接続すべく、スイッチSW8をオンとし、スイッチSW7はオフとする。
なお、図4と異なる位相補償容量C1、C2の接続構成として、容量C1は出力トランジスタMP10のゲート(N16)と出力端子間に設け、容量C2は出力トランジスタMN10のゲート(N26)と出力端子間に設ける構成としてもよい。
図5は、本発明の別の実施例の構成を示す図である。図5を参照すると、この実施例は図3の入力差動段から、第2の差動対(MP1、MP2)と電流源I2を削除し、1つの差動対、すなわち第1の差動対(MN1、MN2)と、電流源I1で構成したものである。第1のカスコードカレントミラー回路(MP3、MP4、MP5、MP6、MP7、MP8)と、第2のカスコードカレントミラー回路(MN3、MN4、MN5、MN6、MN7、MN8)、第1、第2のカスコードカレントミラー回路の入力端同士及び出力段同士を結合する連絡段10(I3、MP9、MN9)の構成は、図3に示した前記第1の実施例と同じである。また増幅段MP10、MN10の構成も、図3に示した前記第1の実施例と同じである。
図3の差動増幅回路においては、第1及び第2の差動対を備え、入力端子Vinと出力端子Voutが第1及び第2の差動対それぞれの非反転入力と反転入力にそれぞれ接続され、それぞれの差動対の出力電流が、第1及び第2のカスコードカレントミラーの出力電流に作用する構成である。そして第1のカスコードカレントミラーの出力電流が増加/減少するとき、第2のカスコードカレントミラーの出力電流が減少/増加する相反作用を生じて出力トランジスタMP10、MN10の充電及び放電動作を制御する。
これに対して、図5の差動増幅回路においては、入力端子Vinと出力端子Voutが第1の差動対(MN1、MN2)の非反転入力と反転入力にそれぞれ接続され、第1の差動対の出力電流が、第1のカスコードカレントミラーの出力電流に作用する構成である。第2のカスコードカレントミラーは、第1のカスコードカレントミラーと共通の電流源I3を入力電流とするため、第2のカスコードカレントミラーの出力電流は電流源I3のミラー電流となり、そのミラー電流と第1のカスコードカレントミラーの出力電流の電流差に応じて出力トランジスタMP10、MN10は動作する。
したがって、図5のように、第1及び第2の差動対の一方の差動対しか備えていない構成でも、差動増幅回路として正常に動作する。そして、バイアス信号SB1、SB1B、SB2、SB2B、スイッチSW1〜SW4を図2と同一に制御することにより、図3の差動増幅回路と同様にトランジスタの特性ばらつきによる出力オフセットを実効的にキャンセルすることができる。
図6は、図5において、同極性の差動対を複数並列に備えた場合の構成を示す図である、第1のカスコードカレントミラー回路(MP3、MP4、MP5、MP6、MP7、MP8)と、第2のカスコードカレントミラー回路(MN3、MN4、MN5、MN6、MN7、MN8)、第1、第2のカスコードカレントミラー回路の入力端同士及び出力段同士を結合する連絡段10(I3、MP9、MN9)の構成は、図3に示した前記第1の実施例と同じである。また増幅段MP10、MN10の構成も、図3に示した前記第1の実施例と同じである。
入力差動段としては、ソースが共通接続され第1の差動対をなすNMOSトランジスタMN1A、MN2Aと、ソースが共通接続され第2の差動対をなすNMOSトランジスタMN1B、MN2Bと、第1の差動対を構成するNMOSトランジスタMN1A、MN2Aの共通ソースと低位側電源VSSの間に接続された定電流源I1Aと、第2の差動対のNMOSトランジスタMN1B、MN2Bの共通ソースと低位側電源VSSの間に接続された定電流源I1Bと、を備えている。第1の差動対を構成するNMOSトランジスタMN1A、MN2Aのドレインは、第2の差動対を構成するPMOSトランジスタMN1B、MN2Bのドレインにそれぞれ接続され、さらにMP4、MP6の接続点(N13)、MP3、MP5の接続点(N14)にそれぞれ接続されている。電流源I1A、I1Bは、共通の電流源としてもよい。
差動増幅回路の入力端子Vin1、Vin2、Vin3及び出力端子Voutと、第1及び第2の差動対(MN1A、MN2A)、(MN1B、MN2B)のそれぞれのゲートとの接続を制御する入力切替回路として、スイッチSW1、SW2、SW3、SW4、SW5、SW6、SW7、SW8を備えている。
NMOSトランジスタMN1Aのゲートと入力端子Vin1、出力端子Vout間には、スイッチSW1、SW4が接続されている。
NMOSトランジスタMN2Aのゲートと入力端子Vin1、出力端子Vout間には、スイッチSW2、SW3が接続されている。
NMOSトランジスタMN1Bのゲートと入力端子Vin2、Vin3の間には、スイッチSW5、SW6接続されている。
NMOSトランジスタMN2Bのゲートと入力端子Vin3、Vin2間には、スイッチSW7、SW8が接続されている。
図6では、簡単のため、2つの同極性差動対の構成を示す。なお、差動対を複数個備えた差動増幅器は各種提案されている。特許文献3(特開2001−34234(第5図))や、特許文献4(特開2002−43944(第2図、第3図))は、複数の差動対の反転入力端が全て出力端子と帰還接続された構成が開示されている。特許文献5(特開2005−130332(第1図、第26図))には、複数個の差動対の反転入力端が1個帰還接続され、残りの差動対の反転入力端にも所定の入力信号が入力される構成などがある。特許文献5の第7図等では、負荷回路のカレントミラーを共通とし、3つの差動対を並列に備えた構成が開示されており、2つの信号入力(Vin2=Vin3に相当)とされた外挿アンプが開示されている。図6は、図5の差動増幅回路に差動対を追加し、負荷回路を共通とする同極性の差動対を2つ備えた差動増幅回路への拡張を示したものである。また、同極性の差動対を3つ以上備えた差動増幅回路は、図6と同様の拡張をすればよい。
これらは、並列接続された複数の差動対の差動入力をどう接続するかが重要で、増幅段自体の構成は任意である。
図6に示した回路構成は、並列接続された複数の差動対を備え、前記複数の差動対の出力電流を受けるカスコードカレントミラーを含む差動増幅回路において、簡単な構成で、正の出力オフセットと負の出力オフセットを平均化(相殺)して、出力電圧を高精度化できる差動増幅回路である。
図7は、図6のスイッチSW1〜SW8、バイアス信号SB1、SB1B、SB2、SB2Bの設定を示す図である。
第1の期間(接続状態1)では、SW1、SW3、SW5、SW7はオン、SW2、SW4、SW6、SW8はオフとされる。このとき、第1の差動対のトランジスタMN1A、MN2Aのゲートは、入力端子Vin1と出力端子Voutにそれぞれ接続される。また、第2の差動対のトランジスタMN1B、MN2Bのゲートは、入力端子Vin2、Vin3にそれぞれ接続される。バイアス信号SB1はBP1、相補のバイアス信号SB1Bは高位側電源電圧VDDとされ、バイアス信号SB2はBN1、相補のバイアス信号SB2Bは低位側電源電圧VSSとされる。このとき、バイアス対(MP5、MP6)、(MN5、MN6)が活性化される。差動対(MN1A、MN2A)の入力対(ゲート)は、非反転入力端子、反転入力端子となり、Vin1、Voutが入力され、差動対(MN1B、MN2B)のゲートにはVin2、Vin3が入力される。差動対(MN1A、MN2A)の出力対、差動対(MN1B、MN2B)の出力対は接続されているため、それぞれの差動対の出力電流は合成されて第1のカスコードカレントミラーの出力電流に作用する。2つの差動対(MN1A、MN2A)、(MN1B、MN2B)の各トランジスタが同一サイズで構成される場合、差動対(MN1A、MN2A)の非反転入力端子の電圧Vin1と反転入力端子の電圧Voutの差電圧(Vin1−Vout)は、差動対(MN1B、MN2B)の差電圧(Vin2−Vin3)と符号が逆で絶対値が等しくなるように帰還制御される。よって、Vout=Vin1+Vin2−Vin3の出力電圧が得られる。
第2の期間(接続状態2)では、スイッチSW1、SW3、SW5、SW7はオフ、SW2、SW4、SW6、SW8はオンとされる。このとき、第1の差動対(MN1A、MN2A)の入力対(ゲート)は、第1の期間(接続状態1)と入れ替わり、反転入力端子、非反転入力端子となり、出力端子Vout、入力端子Vin1にそれぞれ接続される。第2の差動対(MN1B、MN2B)の入力対(ゲート)は、入力端子Vin3、Vin2にそれぞれ接続される。バイアス信号SB1は高位側電源電圧VDD、相補のバイアス信号SB1BはBP1、バイアス信号SB2は低位側電源電圧VSS、相補のバイアス信号SB2BがBN1とされ、バイアス対(MP7、MP8)、(MN7、MN8)が活性化される。この場合、出力端子Voutには、接続状態1と同様、Vout=Vin1+Vin2−Vin3が出力される。
接続状態1と接続状態2の周期的な切り替えにより、第1及び第2の差動対の反転入力端子と非反転入力端子が入れ替わるとともに、差動対及びカスコードカレントミラー回路のそれぞれの出力電流の伝達経路が入れ替わる。これによりトランジスタの特性ばらつきに対して、実効的に出力オフセットをキャンセルすることができる。
なお、接続状態1及び接続状態2において、出力端子電圧Voutは、(Vin1+Vin2−Vin3)とされるが、図6において、Vin1=Vin2とすると、特許文献5に開示されているように、Voutは、Vin1とVin3を外分する電圧(2Vin1−Vin3)となり、Vin3=Voutとすると、特許文献3に開示されているように、VoutはVin1とVin2を内分する電圧{(Vin1+Vin2)/2}とすることができる。
図8(A)は、バイアス信号SB2、SB2B、図8(B)はバイアス信号SB1、SB1Bを生成する回路の構成を示す図である。図8(C)は、スイッチの切替制御を示す図である。接続状態1では、スイッチSW11、SW13、SW15、SW17がオンとされ、バイアス信号SB1にBP1、バイアス信号SB2にBN1がそれぞれ供給され、SB1B、SB2Bには、VDD、VSSがそれぞれ供給される。接続状態2では、スイッチSW12、SW14、SW16、SW18がオンとされ、バイアス信号SB1BにBP1、バイアス信号SB2BにBN1がそれぞれ供給され、SB1、SB2には、VDD、VSSがそれぞれ供給される。図8(A)、図8(B)は、複数個の差動増幅回路で共有可能であることは勿論である。
図9は、本発明の別の実施例のドライバの構成を示す図であり、映像信号に基づいて液晶パネル等の表示部のデータ線を駆動するデータドライバの構成を示す図である。図9を参照すると、このデータドライバは、階調電圧発生回路510と、複数のデコーダ(選択回路)520と、複数のバッファ回路(ドライバ回路)530と、制御信号に基づきバイアス電圧の切り替えを制御するバイアス電圧制御回路540(図8参照)を備えている。
階調電圧発生回路510は、電圧VAとVB間に接続された抵抗ストリングより構成されており、抵抗ストリングの各タップから、階調出力に必要な階調電圧(参照電圧)が出力される。
デコーダ520は、階調電圧発生回路510から出力される階調電圧及び映像デジタル信号を入力し、映像デジタル信号に対応した階調電圧を選択してバッファ回路530の入力端子Vin(入力端子Vin1、Vin2、Vin3を含む)に出力する。
バッファ回路530は、図1乃至図7を参照して説明した実施例の差動増幅回路(電圧フォロワ構成)より成る。データドライバに入力される制御信号は、各差動増幅回路(バッファ回路530)の入力切替回路の各スイッチのオン、オフ制御を行うとともに、バイアス電圧制御回路540の各スイッチのオン、オフ制御を行い、各差動増幅回路へ入力されるバイアス信号を生成する。制御信号は、各差動増幅回路において、図2、図7、図8(C)に示すような接続状態1と接続状態2が交互に切り替えられるような信号とされる。各バッファ回路530の出力は表示部のデータ線に接続される。
デコーダ520とバッファ回路530は、データ線毎に設けられ、階調電圧発生回路510は、全出力で共通とされる。また、デコーダ520に入力される映像デジタル信号としては、データレジスタ、ラッチ、レベルシフタ等(いずれも不図示)で処理されたデジタル信号が入力される。
図10(A)は、トランジスタのIds−Vds特性を示す図である。図10(B)は、本発明に係るカスコードカレントミラーの構成の一例を示す図である。本発明は、カスコードカレントミラーを備えた差動増幅回路のみならず、カスコードカレントミラー単体としてもバイアス信号SB1、SB1Bの制御により、トランジスタの特性ばらつきに対して、平均化された高精度な電流出力が可能となる。図1の説明において、図10を参照して説明したように、バイアス対の各トランジスタMP5〜MP8は特性ばらつきが生じた場合でも、カスコードカレントミラーの入力電流と出力電流の関係に影響を与えず、カレントミラー対(MP3、MP4)のトランジスタ間の特性ばらつきによってのみ、カスコードカレントミラーの入力電流と出力電流に電流差を生じる。しかしながら、本発明のカスコードカレントミラーにおいては、バイアス信号SB1、SB1Bにより、バイアス対(MP5、MP6)とバイアス対(MP7、MP8)の活性、非活性を択一的に選択することで、カレントミラー対(MP3、MP4)の入力側と出力側が入れ替わり、カスコードカレントミラーの出力電流のオフセット電流が逆極性となる。この切り替えを周期的に行うことで、平均化(相殺)された高精度な出力電流を得ることができる。
以上、本発明を上記実施例に即して説明したが、本発明は上記実施例の構成にのみに制限されるものでなく、本発明の範囲内で当業者であればなし得るであろう各種変形、修正を含むことは勿論である。
本発明の第1の実施例の構成を示す図である。 図1のスイッチ、バイアス電圧の制御を示す図である。 本発明の第1の実施例の具体的な構成を示す図である。 本発明の第1の実施例の具体的な構成の別の例を示す図である。 本発明の第2の実施例の構成を示す図である。 本発明の第2の実施例の変形例の構成を示す図である。 図6のスイッチ、バイアス電圧の制御を示す図である。 (A)、(B)はバイアスを生成する回路、(C)はスイッチのオン・オフ制御の例を示す図である 本発明の駆動回路の構成を説明する図である。 (A)はトランジスタの電圧、電流特性を示す図であり、(B)は本発明のカスコードカレントミラーの構成を示す図である。 液晶表示装置の構成を示す図である。 (a)、(b)は従来技術の構成を示す図である。 特許文献2の差動増幅回路の構成を示す図である。
符号の説明
2 増幅段(出力増幅段)
10 連絡段
510 階調電圧発生回路
520 デコーダ
530 バッファ回路
540 バイアス電圧制御回路
960 表示部
961 走査線
962 データ線
963 薄膜トランジスタ(TFT)
964 画素電極
965 容量
966 補助容量
967 対向基板電極
970 ゲートドライバ
980 データドライバ
I1、I2、I3 定電流源
MN1〜MN10 NMOSトランジスタ
MP1〜MP10 PMOSトランジスタ
N11、N12 ノード(端子)
N13、N14、N23、N24 差動対の出力対
N15、N25 カスコードカレントミラー回路の出力端
N16、N26 カスコードカレントミラー回路の出力端
SB1、SB1B、SB2、SB2B バイアス
SW1〜SW8 スイッチ

Claims (20)

  1. 少なくとも1つの差動対と、
    前記差動対に接続される負荷回路と、
    を含み、
    前記負荷回路が、電流の折り返しを行う第1のトランジスタ対と、前記第1のトランジスタ対とカスコード接続される第2のトランジスタ対と、を含むカスコードカレントミラー回路からなる差動増幅回路であって、
    前記カスコードカレントミラー回路は、第3のトランジスタ対をさらに備え、
    前記第2のトランジスタ対は、前記第1のトランジスタ対と、前記カスコードカレントミラー回路の入力端と出力端との間にストレート接続され、
    前記第3のトランジスタ対は、前記第1のトランジスタ対と、前記カスコードカレントミラー回路の入力端と出力端との間にクロス接続され、
    前記第2及び第3のトランジスタ対は、それぞれ、バイアス電圧値の切り替えにより、活性状態と非活性状態が制御され、一方が活性状態のとき、他方は非活性状態となるように制御される、ことを特徴とする差動増幅回路。
  2. 前記第1のトランジスタ対は、第1の電源に第1信号端子が共通接続され、制御端子が共通接続された第1及び第2のトランジスタを備え、
    前記第2のトランジスタ対は、第1信号端子が、前記第1及び第2のトランジスタの第2信号端子にそれぞれ接続され、制御端子が共通接続された第3及び第4のトランジスタを備え、
    前記第3のトランジスタ対は、第1信号端子が、前記第2及び第1のトランジスタの第2信号端子にそれぞれ接続され、制御端子が共通接続された第5及び第6のトランジスタを備え、
    前記第3及び第5のトランジスタの第2信号端子は共通接続され、カスコードカレントミラー回路の入力端をなすとともに、前記第1及び第2のトランジスタの共通接続された制御端子に接続され、
    前記第4及び第6のトランジスタの第2信号端子は共通接続され、カスコードカレントミラー回路の出力端をなし、
    前記第3及び第4のトランジスタの共通接続された制御端子に、電圧値が切り替え可能な第1のバイアス信号が接続され、
    前記第5及び第6のトランジスタの共通接続された制御端子に、電圧値が切り替え可能な第2のバイアス信号が接続されている、ことを特徴とする請求項1記載の差動増幅回路。
  3. 前記差動対の出力対は、前記第1のトランジスタの第2の信号端子と、前記第3及び第6のトランジスタの各第1の信号端子との接続ノード、及び、前記第2のトランジスタの第2の信号端子と、前記第4及び第5のトランジスタの各第1の信号端子との接続ノードにそれぞれ接続されている、ことを特徴とする請求項2記載の差動増幅回路。
  4. 第1の電源と第2の電源間に、前記カスコードカレントミラー回路と対向配置され、前記カスコードカレントミラー回路とは逆電動型の別のカスコードカレントミラー回路を備え、
    前記別のカスコードカレントミラー回路は、
    電流の折り返しを行う第4のトランジスタ対と、前記第4のトランジスタ対とカスコード接続される第5のトランジスタ対とに加えて、第6のトランジスタ対をさらに備え、
    前記第5のトランジスタ対は、前記第4のトランジスタ対と、前記別のカスコードカレントミラー回路の入力端と出力端との間にストレート接続され、
    前記第6のトランジスタ対は、前記第4のトランジスタ対と、前記別のカスコードカレントミラー回路の入力端と出力端との間にクロス接続され、
    前記第5及び第6のトランジスタ対は、それぞれ、バイアス電圧値の切り替えにより、活性状態と非活性状態が制御され、一方が活性状態のとき、他方は非活性状態となるように制御される、ことを特徴とする請求項1記載の差動増幅回路。
  5. 前記第4のトランジスタ対は、前記第2の電源に第1信号端子が共通接続され、制御端子が共通接続された第7及び第8のトランジスタを備え、
    前記第5のトランジスタ対は、第1信号端子が、前記第7及び第8のトランジスタの第2信号端子にそれぞれ接続され、制御端子が共通接続された第9及び第10のトランジスタを備え、
    前記第6のトランジスタ対は、第1信号端子が、前記第8及び第7のトランジスタの第2信号端子にそれぞれ接続され、制御端子が共通接続された第11及び第12のトランジスタを備え、
    前記第9及び第11のトランジスタの第2信号端子は共通接続され、前記別のカレントミラー回路の入力端をなし、前記第7及び第8のトランジスタの共通接続された制御端子に接続され、
    前記第10及び第12のトランジスタの第2信号端子は共通接続され、前記別のカレントミラー回路の出力端をなし、
    前記第9及び第10のトランジスタの共通接続された制御端子に、電圧値が切り替え可能な第3のバイアス信号が接続され、
    前記第11及び第12のトランジスタの共通接続された制御端子に、電圧値が切り替え可能な第4のバイアス信号が接続されている、ことを特徴とする請求項4記載の差動増幅回路。
  6. 前記差動対とは逆導電型の別の差動対を備え、
    前記逆導電型の別の差動対の入力対は、前記差動対の入力対とそれぞれ接続され、
    前記逆導電型の別の差動対の出力対は、前記別のカスコードカレントミラー回路に接続されている、ことを特徴とする請求項4記載の差動増幅回路。
  7. 前記カスコードカレントミラー回路の入力端と前記別のカスコードカレントミラー回路の入力端の間、及び、前記カスコードカレントミラー回路の出力端と前記別のカスコードカレントミラー回路の出力端の間に、それぞれ電流源回路を備えている、ことを特徴とする請求項4記載の差動増幅回路。
  8. 前記カスコードカレントミラーの出力端に入力端が接続され、出力端が前記差動増幅回路の出力端子に接続された出力増幅段を備えている、ことを特徴とする請求項1乃至5のいずれか一に記載の差動増幅回路。
  9. 前記カスコードカレントミラー回路の出力端と前記別のカスコードカレントミラー回路の出力端とにそれぞれ入力端が接続され出力端が前記差動増幅回路の出力端子に接続された出力増幅段を備えている、ことを特徴とする請求項4乃至7のいずれか一に記載の差動増幅回路。
  10. 前記出力増幅段は、前記第1の電源と前記差動増幅回路の出力端子間に接続され制御端子に前記カスコードカレントミラー回路の出力端が接続された第1の出力トランジスタと、
    前記第2の電源と前記差動増幅回路の出力端子間に接続され制御端子に前記別のカスコードカレントミラー回路の出力端が接続された第2の出力トランジスタと、
    を備えている、ことを特徴とする請求項9記載の差動増幅回路。
  11. 前記差動対の入力対をなす第1及び第2の入力と、前記差動増幅回路の入力端子及び出力端子間の接続を切り替える入力切替回路を備え、
    前記入力切替回路は、
    前記第1及び第2の入力を、前記差動増幅回路の入力端子及び出力端子にそれぞれ接続するか、
    前記第1及び第2の入力を、前記差動増幅回路の出力端子及び入力端子にそれぞれ接続するように、切り替え制御する、ことを特徴とする請求項1乃至10記載の差動増幅回路。
  12. 前記バイアス電圧値の切り替えと、前記入力切替回路における前記差動対の入力対をなす第1及び第2の入力と前記差動増幅回路の入力端子及び出力端子との接続切り替えとが連動して行われる、ことを特徴とする請求項11記載の差動増幅回路。
  13. 出力対が前記差動対の出力対にそれぞれ接続され、前記負荷回路を共通とする前記差動対と同一導電型の別の差動対を備え、前記同一導電型の別の差動対の入力対と対応する入力端子との接続も、前記バイアス電圧値の切り替えと連動して切り替えが行われる、ことを特徴とする請求項12記載の差動増幅回路。
  14. 前記第1及び第2のバイアス信号の一方のバイアス信号が、前記一方のバイアス信号が接続するトランジスタ対を活性状態に設定する電圧値のとき、他方のバイアス信号は、前記他方のバイアス信号が接続するトランジスタ対を非活性状態に設定する電圧値に設定する回路を備えている、ことを特徴とする請求項2記載の差動増幅回路。
  15. 前記第3及び第4のバイアス信号の一方のバイアス信号が、前記一方のバイアス信号が接続するトランジスタ対を活性状態に設定する電圧値のとき、他方のバイアス信号は、前記他方のバイアス信号が接続するトランジスタ対を非活性状態に設定する電圧値に設定する回路を備えている、ことを特徴とする請求項5記載の差動増幅回路。
  16. 第1の電流源で駆動され第1導電型のトランジスタ対よりなる第1の差動対と、
    前記第1の差動対の負荷回路をなす第1のカスコードカレントミラー回路と、
    第2の電流源で駆動され第2導電型のトランジスタ対よりなる第2の差動対と、
    前記第2の差動対の負荷回路をなす第2のカスコードカレントミラー回路と、
    前記第1のカスコードカレントミラー回路の出力端と前記第2のカスコードカレントミラー回路の出力端とにそれぞれ入力端が接続され出力端が差動増幅回路の出力端子に接続された出力増幅段と、
    を備え、
    前記第1及び第2の差動対の入力対は共通接続され、
    前記第1のカスコードカレントミラー回路は、制御端子が共通接続された第1のトランジスタ対と、共通接続された制御端子にバイアス信号をそれぞれ受ける第2及び第3のトランジスタ対と、
    を備え、
    前記第1乃至第3のトランジスタ対は第2導電型とされ、
    前記第2のトランジスタ対は、前記第1のトランジスタ対と、前記第1のカスコードカレントミラー回路の入力端と出力端の間にストレート接続され、
    前記第3のトランジスタ対は、前記第1のトランジスタ対と前記第1のカスコードカレントミラー回路の入力端と出力端の間にクロス接続され、
    前記第2のカスコードカレントミラー回路は、制御端子が共通接続された第4のトランジスタ対と、共通接続された制御端子にバイアス信号をそれぞれ受ける第5及び第6のトランジスタ対と、
    を備え、
    前記第4乃至第6のトランジスタ対は第1導電型とされ、
    前記第5のトランジスタ対は、前記第4のトランジスタ対と、前記第2のカスコードカレントミラー回路の入力端と出力端の間にストレート接続され、
    前記第6のトランジスタ対は、前記第4のトランジスタ対と前記第2のカスコードカレントミラー回路の入力端と出力端の間にクロス接続され、
    前記第2及び第3のトランジスタ対の、一方が活性状態となるとき、他方は非活性状態となるように、バイアス電圧値が制御され、
    前記第5及び第6のトランジスタ対の、一方が活性状態となるとき、他方は非活性状態となるように、バイアス電圧値が制御され、
    ストレート接続された前記第2及び第5のトランジスタ対同士は、活性化と非活性化が同一のタイミングで制御され、
    クロス接続された前記第3及び第6のトランジスタ対同士は、活性化と非活性化が同一のタイミングで制御される、ことを特徴とする差動増幅回路。
  17. 前記第1及び第2の差動対の入力対の共通接続された第1及び第2の入力と、前記差動増幅回路の入力端子及び出力端子間の接続を切り替える入力切替回路をさらに備え、
    前記入力切替回路は、前記第2及び第5のトランジスタ対が活性化されたときは、前記第1及び第2の入力を、前記差動増幅回路の入力端子及び出力端子にそれぞれ接続し、前記第3及び第6のトランジスタ対が活性化されたときは、前記第1及び第2の入力を、前記差動増幅回路の出力端子及び入力端子にそれぞれ接続するように、切り替え制御する、ことを特徴とする請求項16記載の差動増幅回路。
  18. 請求項1乃至1のいずれか一に記載の前記差動増幅回路を備え、
    前記差動増幅回路の出力端子がデータ線を駆動する、データドライバ。
  19. 請求項1乃至1のいずれか一に記載の前記差動増幅回路をバッファ回路として備えた表示装置。
  20. 第1の信号端子が電源に接続され、制御端子が共通接続された第1及び第2のトランジスタと、
    第1の信号端子が、前記第1及び第2のトランジスタの第2の信号端子にそれぞれ接続され、共通接続された制御端子に第1のバイアス信号を受ける第3及び第4のトランジスタと、
    第1の信号端子が、前記第2及び第1のトランジスタの第2の信号端子にそれぞれ接続され、共通接続された制御端子に第2のバイアス信号を受ける第5及び第6のトランジスタと、
    を備え、
    前記第3及び第5のトランジスタの第2の信号端子は、共通接続されてカスコードカレントミラー回路の入力端をなすとともに、前記第1及び第2のトランジスタの共通接続された制御端子に接続され、
    前記第4及び第6のトランジスタの第2の信号端子が共通接続され、カスコードカレントミラー回路の出力端をなす、ことを特徴とするカスコードカレントミラー回路。
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