JP4498959B2 - 電子写真感光体 - Google Patents
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Description
更に、積層型及び単層型の電子写真感光体として、後述する問題から、両者共に表面層の保護のために保護層(OCL)を設けたものも利用されている。
有機電子写真感光体には、適用される電子写真プロセスに応じて、所定の感度や電気特性、光学特性を備えていることが要求される。
この電子写真感光体は、その感光層の表面に、コロナ帯電又は接触帯電、トナー現像、紙への転写、クリーニング処理などの操作が繰返し行われるため、これら操作を行う度に電気的、機械的外力が加わる。
従って、長期間に亘って電子写真の画質を維持するためには、電子写真感光体の表面に設けた感光層には、これら外力に対する耐久性が要求される。
具体的には、摩擦による表面の摩耗や傷の発生、コロナ帯電や接触帯電、転写でのオゾンなどの活性ガスや放電による表面の劣化に対する耐久性が要求される。
このような要請に応えるため、有機電子写真感光体のバインダー樹脂として、感光層に用いる電荷輸送物質との相溶性が良く、光学特性も良好な、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン(ビスフェノールA)及び1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロヘキサン(ビスフェノールZ)などを出発原料とするポリカーボネート樹脂が用いられて来た。
しかしながら、これらのビスフェノールAやビスフェノールZを原料とするポリカーボネート樹脂をもってしても上記要求を満足させるには不十分であり、ビスフェノールAやビスフェノールZ以外の構造を有するポリカーボネート樹脂及び他の樹脂を用いる数多くの方法が提案され、実用化されている。
その解決のため、疎水性を付与する添加剤や低表面エネルギー材料の微粒子を分散させる手法などが取られているが、添加剤は電子写真感光体から染み出し(ブリードアウト)易く、低表面エネルギー材料の微粒子は、凝集し易く、感光体内の光散乱や感光体製造時の分散性不良などの問題を抱えている。
また、各種微粒子の分散性の改良のため、バインダー樹脂を変更したり、各種の添加剤を加える試みもなされている(特許文献1及び2)が、バインダー樹脂の変更及び各種成分の添加は、感度の低下をきたすなどの電子写真特性の悪化につながり、別の問題が発生する。
すなわち、本発明は、
1.導電性基体上に感光層を有する電子写真感光体において、少なくともその最外層が潤滑性液体を内包するマイクロカプセルを含有することを特徴とする電子写真感光体、
2.最外層のマイクロカプセルの含有量が、バインダー樹脂及びその他の機能性材料又は保護層の材料に対して、1〜30質量%である請求項1に記載の電子写真感光体、
3.マイクロカプセルの粒子の平均粒径が、10μm以下である上記1又は2に記載の電子写真感光体、
4.潤滑性液体が、鉱物油、ポリオレフィン、ポリアルキレングリコール、モノエステル、ジエステル、ポリオールエステル、リン酸エステル、珪酸エステル、ポリフェニルエーテル、パーフルオロアルキルエーテル、フッ素系オイル、シリコーンオイルから選ばれる一種以上であり、マイクロカプセルの殻材が、アラビアゴム、ゼラチン、コラーゲン、カゼイン、ポリアミノ酸、寒天、アルギン酸ソーダ、カラゲナン、コンニャクマンナン、デキストラン硫酸塩、エチルセルロース、ニトロセルロース、カルボキシメチルセルロース、アセチルセルロース、ホルマリンナフタレンスルホン酸縮合物、ポリアミド樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリエステル樹脂、ポリカーボネート樹脂、アルキッド樹脂、アミノ樹脂、シリコーン樹脂、無水マレイン酸系共重合体、アクリル酸系共重合体、メタクリル系共重合体、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリ塩化ビニリデン樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリビニルアセタール樹脂、ポリアクリルアマイド樹脂、ポリビニルベンゼンスルホン酸、ポリビニルアルコール樹脂、尿素−ホルムアルデヒド樹脂、メラミン−ホルムアルデヒド樹脂から選ばれる一種以上である上記1〜3のいずれかに記載の電子写真感光体、
5.潤滑性液体がシリコーンオイルであり、マイクロカプセルの殻材がメラミン−ホルムアルデヒド樹脂である上記4に記載の電子写真感光体
を提供するものである。
また、潤滑性液体を内包するマイクロカプセルは、溶媒への分散性が良好なため、簡単に電子写真感光体を製造することができる。
本発明の電子写真感光体は、導電性基体上に感光層を設けた電子写真感光体であり、このような感光層が導電性基体上に形成されたものである限り、その構造に特に制限はなく、単層型や積層型などの種々の形式の電子写真感光体はもとより、どのような形式ものでもよい。
なかでも、本発明の積層型電子写真感光体としては、感光層が少なくとも1層の電荷発生層と表面層を形成する少なくとも1層の電荷輸送層を有するものが好ましい。
本発明における電子写真感光体の最外層とは、保護層を有する構造の場合は、当該保護層が最外層であり、保護層を有しない構造で、積層型の場合は電荷輸送層であり、単層型の場合は感光層そのものである。
保護層を有する場合は、保護層のみにマイクロカプセルを含有してもよく、また保護層だけでなくその内層の電荷輸送層などに含有してもよい。
マイクロカプセルの含有量が1質量%以上であると、感光体の耐摩耗性などの機械的強度が向上し、繰り返し使用後も高いクリーニング性を実現し得る低表面エネルギー(低摩擦係数)が保持され、30質量%以下では、光線透過率の低下幅が実用の範囲内であり、電子写真感光体としての機能が十分に発揮される。
本発明のマイクロカプセルの粒子の平均粒径は、10μm以下が好ましく、より好ましくは7μm以下、更に好ましくは5μm以下である。
尚、マイクロカプセルの殻材の素材は、室温では弾性を示さない樹脂であってもよい。
マイクロカプセルの殻材のゴム硬度が、ショアA50を超えると、マイクロカプセルの分散性が向上する。
尚、ゴム硬度は、マイクロカプセルの殻材と同一の素材を熱プレスなどによりシート化し、タイプAのデュロメーターを用いて測定した値である。
この潤滑性液体の25℃での動粘度としては、10〜100,000mm2/s、好ましくは20〜30,000mm2/sである。
マイクロカプセルに内包される潤滑性液体としては、鉱物油、更にはポリオレフィン、ポリアルキレングリコール、モノエステル、ジエステル、ポリオールエステル、リン酸エステル、珪酸エステル、ポリフェニルエーテル、パーフルオロアルキルエーテル、フッ素系オイル、シリコーンオイルなどの合成油が挙げられる。
鉱物油としては、例えば、パラフィン基系原油、中間基系原油又はナフテン基系原油を常圧蒸留するか、あるいは常圧蒸留の残渣油を減圧蒸留して得られる留出油、又はこれを常法にしたがって精製することによって得られる精製油、例えば、溶剤精製油、水添精製油、脱蝋処理油、白土処理油などが挙げられる。
ポリオレフィンとしては、例えば、炭素数8〜14のα−オレフィンオリゴマーであるポリ(α−オレフィン)、ポリブテンなどが挙げられる。
ポリアルキレングリコールとしては、例えば、ポリプロピレングリコールなどが挙げられる。
モノエステルとしては、例えば、ノルマルブチルオレエート、2−エチルヘキシルオレエート、2−エチルヘキシルステアレート、2−エチルヘキシルパルミテート、オレイン酸ブトキシエチルなどが挙げられる。
ジエステルとしては、例えば、アジピン酸ジオクチル、アジピン酸ジイソノニル、アジピン酸ジイソデシル、アゼライン酸ジ−2−エチルヘキシル、アゼライン酸ジイソオクチル、アゼライン酸イソノニル、セバチン酸ジ−2−エチルヘキシル、セバチン酸ジイソオクチル、セバチン酸ジイソノニル、ドデカン二酸−2−エチルヘキシルなどが挙げられる。
ポリオールエステルとしては、例えば、ネオペンチルグリコールと炭素数8〜10のカルボン酸とからなるエステル、トリメチロールプロパンと炭素数8〜10のカルボン酸とからなるエステルなどが挙げられる。
リン酸エステルとしては、例えば、トリクレジルホスフェート、プロピルジフェニルホスフェートなどが挙げられる。
珪酸エステルとしては、例えば、テトラオクチルシリケート、テトラデシルシリケートなどが挙げられる。
ポリエーテルとしては、例えば、ポリフェニルエーテル、1,3−ビス(m−フェノキシフェノキシ)ベンゼンなどが挙げられる。
パーフルオロアルキルエーテルとしては、例えば、一般式(1)
CxF2x+1−[O−CF(CF3)−CF2]n−(O−CF2)m−O− (1)
(式中、xは1、2又は3で、n/m>40である。)
が挙げられる。
フッ素系オイルとしては、(株)ハーベス製HI−LUBEなどが挙げられる。
−(R1R2SiO)n− (2)
(式中、R1及びR2は、アルキル基、アリール基、アルケニル基、アラルキル基、1価ハロゲン化炭化水素基、反応性基含有の有機基から選択される1種または2種以上の炭素数1〜20の1価の有機基を示し、nは5〜5000、好ましくは20〜1500である。)
で表わされるシリコーンオイルが挙げられる。
アルキル基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基などが挙げられる。
アリール基としては、フェニル基、トリル基などが挙げられる。
アルケニル基としては、ビニル基、アリル基などが挙げられる。
アラルキル基としては、ベンジル基、β−フェニルエチル基、γ−フェニルプロピル基などが挙げられる。
1価ハロゲン化炭化水素基としては、クロロメチル基、3,3,3−トリフルオロプロピル基などが挙げられる。
反応性基含有の有機基としては、エポキシ基、アミノ基、メルカプト基、アクリロキシ基、メタクリロキシ基などの反応性基含有の有機基が挙げられる。
具体的には、ジメチルシリコーンオイル、メチルフェニルシリコーンオイル、アルキル変性シリコーンオイル、アミノ変性シリコーンオイル、脂肪酸変性シリコーンオイル、エポキシ変性シリコーンオイル、フロロシリコーンオイルなどをあげることができる。
本発明の潤滑油成分は、一種を用いてもよく、又、二種以上組み合わせて用いてもよい。
潤滑性液体の中で、シリコーンオイルが好ましく、中でもジメチルシリコーンオイルが好ましい。
また、マイクロカプセルのカプセル殻材は、該潤滑性液体が容易に透過しない材料であっても、少しずつ透過する材料であってもよい。
マイクロカプセルのカプセル殻材としては、フィルム形成性高分子物質が挙げられる。
フィルム形成性高分子物質としては、従来公知のものを用いることができ、例えば、アラビアゴム、ゼラチン、コラーゲン、カゼイン、ポリアミノ酸、寒天、アルギン酸ソーダ、カラゲナン、コンニャクマンナン、デキストラン硫酸塩、エチルセルロース、ニトロセルロース、カルボキシメチルセルロース、アセチルセルロース、ホルマリンナフタレンスルホン酸縮合物、ポリアミド樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリエステル樹脂、ポリカーボネート樹脂、アルキッド樹脂、アミノ樹脂、シリコーン樹脂、無水マレイン酸系共重合体、アクリル酸系共重合体、メタクリル系共重合体、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリ塩化ビニリデン樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリビニルアセタール樹脂、ポリアクリルアマイド樹脂、ポリビニルベンゼンスルホン酸、ポリビニルアルコール樹脂、尿素−ホルムアルデヒド樹脂、メラミン−ホルムアルデヒド樹脂などが挙げられる。
中でもメラミン−ホルムアルデヒド樹脂が好ましい。
上記したマイクロカプセルの殻材は、1種単独でも、又は2種以上のものを混合して用いることもできる。
エチレン−無水マレイン酸共重合体等の液体ビヒクル連続相に潤滑性液体を乳化分散させた後、その界面上にメラミン−ホルムアルデヒド樹脂の一次樹脂皮膜を着膜させ、マイクロカプセルが分散媒中に懸濁したマイクロカプセル・スラリーを得る。
次に、該マイクロカプセル・スラリーを室温まで徐冷して、pHを若干酸性に調整した後、この系に二次皮膜用樹脂として、メラミン−ホルムアルデヒド樹脂を添加し、液体ビヒクル連続相中に針状樹脂微小片を析出させた後、該針状樹脂微小片をマイクロカプセル一次樹脂皮膜上に二次樹脂皮膜として固着して微小粒子マイクロカプセルを形成するものである。
しかし、一次、二次樹脂皮膜と区別せずに、通常のマイクロカプセル皮膜形成工程においての工程途中で、pHを下げ樹脂化反応を異常に高め遊離の針状樹脂片をビヒクル中に析出させた後、続けて適正なカプセル皮膜形成の条件のpHに戻し、膜形成と同時に針状樹脂片を膜にとりこませて、カプセルを形成させることもできる。
バインダー樹脂を用いる電荷発生層の形成方法としては、各種の方法を使用することができるが、通常、例えば、電荷発生物質をバインダー樹脂と共に適当な溶媒により分散又は溶解した塗工液を、所定の下地となる層上に塗布し、乾燥する方法などが好適に用いられる。
このようにして得られる電荷発生層の厚さは、0.01〜2.0μm、好ましくは0.1〜0.8μmである。
電荷発生層の厚さを0.01μm以上とすると、均一な厚さの層を形成することが容易であり、又、2.0μm以下であると電子写真特性が上昇する。
具体的な化合物としては、非晶質セレンや、三方晶セレンなどのセレン単体、セレン−テルルなどのセレン合金、As2Se3などのセレン化合物又はセレン含有組成物、酸化亜鉛、CdS−Seなどの第12族及び第16族元素からなる無機材料、酸化チタンなどの酸化物系半導体、アモルファスシリコンなどのシリコン系材料、τ型無金属フタロシアニン、χ型無金属フタロシアニンなどの無金属フタロシアニン顔料、α型銅フタロシアニン、β型銅フタロシアニン、γ型銅フタロシアニン、ε型銅フタロシアニン、X型銅フタロシアニン、A型チタニルフタロシアニン、B型チタニルフタロシアニン、C型チタニルフタロシアニン、D型チタニルフタロシアニン、E型チタニルフタロシアニン、F型チタニルフタロシアニン、G型チタニルフタロシアニン、H型チタニルフタロシアニン、K型チタニルフタロシアニン、L型チタニルフタロシアニン、M型チタニルフタロシアニン、N型チタニルフタロシアニン、Y型チタニルフタロシアニン、オキソチタニルフタロシアニン、X線回折図におけるブラック角2θが27.3±0.2度に強い回折ピークを示すチタニルフタロシアニンなどの金属フタロシアニン顔料、シアニン染料、アントラセン顔料、ビスアゾ顔料、ピレン顔料、多環キノン顔料、キナクリドン顔料、インジゴ顔料、ペリレン顔料、ピリリウム染料、スクェアリウム顔料、アントアントロン顔料、ベンズイミダゾール顔料、アゾ顔料、チオインジゴ顔料、キノリン顔料、レーキ顔料、オキサジン顔料、ジオキサジン顔料、トリフェニルメタン顔料、アズレニウム染料、トリアリールメタン染料、キサンチン染料、チアジン染料、チアピリリウム染料、ポリビニルカルバゾール、ビスベンゾイミダゾール顔料などが挙げられる。
これら化合物は、1種単独でも、又は2種以上のものを混合して、電荷発生物質として用いることができる。
これら電荷発生物質の中でも、好適なものとしては、特開平11−172003号公報に記載のものが挙げられる。
具体的には、ポリスチレン樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリ酢酸ビニル樹脂、塩ビ-酢ビ共重合体、ポリビニルアセタール樹脂、アルキッド樹脂、アクリル樹脂、ポリアクリロニトリル樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリアミド樹脂、ブチラール樹脂、ポリエステル樹脂、塩化ビニリデン−塩化ビニル共重合体、メタクリル樹脂、スチレンーブタジエン共重合体、塩化ビニリデン−アクリロニトリル共重合体、塩化ビニル−酢酸ビニル−無水マレイン酸共重合体、シリコーン樹脂シリコーン−アルキッド樹脂、フェノール−ホルムアルデヒド樹脂、スチレン−アルキッド樹脂、メラミン樹脂、ポリエーテル樹脂、ベンゾグアナミン樹脂、エポキシアクリレート樹脂、ウレタンアクリレート樹脂、ポリ−N−ビニルカルバゾール樹脂、ポリビニルブチラール樹脂、ポリビニルホルマール樹脂、ポルスルホン樹脂、カゼイン、ゼラチン、ポリビニルアルコール樹脂、エチルセルロース、ニトロセルロース、カルボキシ−メチルセルロース、塩化ビニリデン系ポリマーラテックス、アクリロニトリル−ブタジエン共重合体、ビニルトルエン−スチレン共重合体、大豆油変性アルキッド樹脂、ニトロ化ポリスチレン樹脂、ポリメチルスチレン樹脂、ポイソプレン樹脂、ポリチオカーボネート樹脂、ポリアリレート樹脂、ポリハロアリレート樹脂、ポリアリルエーテル樹脂、ポリビニルアクリレート樹脂、ポリエステルアクリレート樹脂などが挙げられる。
上記電荷輸送層におけるバインダー樹脂としては、特に制限はなく、各種のものを使用できる。
具体的には、ポリスチレン樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリ酢酸ビニル樹脂、塩ビ-酢ビ共重合体、ポリビニルアセタール樹脂、アルキッド樹脂、アクリル樹脂、ポリアクリロニトリル樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリアミド樹脂、ブチラール樹脂、ポリエステル樹脂、塩化ビニリデン−塩化ビニル共重合体、メタクリル樹脂、スチレンーブタジエン共重合体、塩化ビニリデン−アクリロニトリル共重合体、塩化ビニル−酢酸ビニル−無水マレイン酸共重合体、シリコーン樹脂シリコーン−アルキッド樹脂、フェノール−ホルムアルデヒド樹脂、スチレン−アルキッド樹脂、メラミン樹脂、ポリエーテル樹脂、ベンゾグアナミン樹脂、エポキシアクリレート樹脂、ウレタンアクリレート樹脂、ポリ−N−ビニルカルバゾール樹脂、ポリビニルブチラール樹脂、ポリビニルホルマール樹脂、ポルスルホン樹脂、カゼイン、ゼラチン、ポリビニルアルコール樹脂、エチルセルロース、ニトロセルロース、カルボキシ−メチルセルロース、塩化ビニリデン系ポリマーラテックス、アクリロニトリル−ブタジエン共重合体、ビニルトルエン−スチレン共重合体、大豆油変性アルキッド樹脂、ニトロ化ポリスチレン樹脂、ポリメチルスチレン樹脂、ポイソプレン樹脂、ポリチオカーボネート樹脂、ポリアリレート樹脂、ポリハロアリレート樹脂、ポリアリルエーテル樹脂、ポリビニルアクリレート樹脂、ポリエステルアクリレート樹脂などが挙げられる。
上記バインダー樹脂は、1種を単独で用いることもできるし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
この電荷輸送層において、上記バインダー樹脂の内、機械特性、光学特性、電気特性、電荷輸送層の形成の容易さなどからポリカーボネート樹脂が好ましく用いられる。
また、樹脂組成物(本発明のマイクロカプセルとバインダー樹脂の混合物)と電荷輸送物質の配合割合は、好ましくは質量比で20:80〜80:20、更に好ましくは30:70〜70:30である。
このようにして形成される電荷輸送層の厚さは、5〜100μm、好ましくは10〜30μmである。
電荷輸送層の厚さが5μm以上であると、初期電位を所望の値に調整することが可能となり、100μm以下であると、電子写真特性が上昇する。
このような化合物としては、カルバゾール化合物、インドール化合物、イミダゾール化合物、オキサゾール化合物、ピラゾール化合物、オキサジアゾール化合物、ピラゾリン化合物、チアジアゾール化合物、アニリン化合物、ヒドラゾン化合物、芳香族アミン化合物、脂肪族アミン化合物、スチルベン化合物、フルオレノン化合物、ブタジエン化合物、キノン化合物、キノジメタン化合物、チアゾール化合物、トリアゾール化合物、イミダゾロン化合物、イミダゾリジン化合物、ビスイミダゾリジン化合物、オキサゾロン化合物、ベンゾチアゾール化合物、ベンズイミダゾール化合物、キナゾリン化合物、ベンゾフラン化合物、アクリジン化合物、フェナジン化合物、ポリ−N−ビニルカルバゾール、ポリビニルピレン、ポリビニルアントラセン、ポリビニルアクリジン、ポリ−9−ビニルフェニルアントラセン、ピレン−ホルムアルデヒド樹脂、エチルカルバゾール樹脂、又はこれらの構造を主鎖や側鎖に有する重合体などが好適に用いられる。
これら化合物は、1種単独で使用してもよいし、2種以上を使用してもよい。
この下引き層としては、酸化チタン、酸化アルミニウム、ジルコニア、チタン酸、ジルコン酸、ランタン鉛、チタンブラック、シリカ、チタン酸鉛、チタン酸バリウム、酸化錫、酸化インジウム、酸化珪素などの微粒子、ポリアミド樹脂、フェノール樹脂、カゼイン、メラミン樹脂、ベンゾグアナミン樹脂、ポリウレタン樹脂、エポキシ樹脂、セルロース、ニトロセルロース、ポリビニルアルコール樹脂、ポリビニルブチラール樹脂などの成分を使用することができる。
また、この下引き層に用いる樹脂として、上記バインダー樹脂を用いてもよい。
これらの微粒子や樹脂は、単独又は種々混合して用いることができる
これらを混合物として用いる場合、特に、無機質微粒子と樹脂を併用すると、平滑性のよい皮膜が形成されることから好適である。
この下引き層の厚さは、0.01〜10μm、好ましくは0.01〜1μmである。
この厚さが0.01μm以上であると、下引き層を均一に形成することが容易であり、又10μm以下であると電子写真特性が上昇する。
このブロッキング層としては、上記のバインダー樹脂と同種のものを用いることができる。
このブロッキング層の厚さは、0.01〜20μm、好ましくは0.01〜10μmである。
この厚さが0.01μm以上であると、ブロッキング層を均一に形成することが容易であり、又20μm以下であると電子写真特性が上昇する。
この保護層の厚さは、0.01〜20μm、好ましくは0.01〜10μmである。
保護層には、本発明のマイクロカプセル以外に、上記電荷発生物質、電荷輸送物質、添加剤、金属やその酸化物、窒化物、塩、合金、カーボンブラック、有機導電性化合物などの導電性材料を含有させることができる。
更に、本発明の電子写真感光体の性能向上のために、上記電荷発生層及び電荷輸送層に、結合剤、可塑剤、硬化触媒、流動性付与剤、ピンホール制御剤、分光感度増感剤(増感染料)を添加してもよい。
また、繰り返し使用に対しての残留電位の増加、帯電電位の低下、感度の低下を防止する目的で種々の化学物質、酸化防止剤、界面活性剤、カール防止剤、レベリング剤などの添加剤を添加することができる。
また、熱及び/又は光硬化性樹脂も使用することができる。
電気絶縁性で通常の状態で皮膜を形成し得る樹脂であれば、特に制限はない。
この結合剤は、電荷輸送層のマイクロカプセル及びバインダー樹脂からなる樹脂組成物に対して、1〜200質量%の配合割合で添加することが好ましく、5〜100質量%がより好ましい。
結合剤の配合割合が1質量%以上であると、感光層の皮膜が均一となり、画質が上昇する傾向があり、200質量%以下であると感度が上昇し、残留電位が低くなる傾向がある。
これら可塑剤、硬化触媒、流動性付与剤、ピンホール制御剤は、上記電荷輸送層のマイクロカプセル及びバインダー樹脂からなる樹脂組成物に対して、5質量%以下用いることが好ましい。
また、分光感度増感剤としては、増感染料を用いる場合には、例えば、メチルバイオレット、クリスタルバイオレット、ナイトブルー、ビクトリアブルーなどのトリフェニルメタン系染料、エリスロシン、ローダミンB、ローダミン3R、アクリジンオレンジ、フラペオシンなどのアクリジン染料、メチレンブルー、メチレングリーンなどのチアジン染料、カプリブルー、メルドラブルーなどのオキサジン染料、シアニン染料、メロシアニン染料、スチリル染料、ピリリュウム塩染料、チオピリリュウム塩染料などが適している。
その具体例としては、無水コハク酸、無水マレイン酸、ジブロモ無水マレイン酸、無水フタル酸、テトラクロロ無水フタル酸、テトラブロモ無水フタル酸、3−ニトロ無水フタル酸、4−ニトロ無水フタル酸、無水ピロメリット酸、無水メリット酸、テトラシアノエチレン、テトラシアノキノジメタン、o−ジニトロベンゼン、mージニトロベンゼン、1,3,5−トリニトロベンゼン、pーニトロベンゾニトリル、ピクリルクロライド、キノンクロルイミド、クロラニル、ブロマニル、ベンゾキノン、2,3−ジクロロベンゾキノン、ジクロロジシアノパラベンゾキノン、ナフトキノン、ジフェノキノン、トロポキノン、アントラキノン、1−クロロアントラキノン、ジニトロアントラキノン、4−ニトロベンゾフェノン、4,4’−ジニトロベンゾフェノン、4−ニトロベンザルマロンジニトリル、α−シアノ−β−(p−シアノフェニル)アクリル酸エチル、9−アントラセニルメチルマロンジニトリル、1−シアノ−(pーニトロフェニル)−2−(p−クロオrフェニル)エチレン、2,7−ジニトロフルオレノン、2,4,7−トリニトロフルオレノン、2,4,5,7−テトラニトロフルオレノン、9−フルオレニリデン−(ジシアノメチレンマロノニトリル)、ポリニトロ−9−フルオレニリデン−(ジシアノメチレンマロノジニトリル)、ピクリン酸、o−ニトロ安息香酸、pーニトロ安息香酸、3,5−ジニトロ安息香酸、ペンタフルオロ安息香酸、5−ニトロサリチル酸、3,5−ジニトロサリチル酸、フタル酸、メリット酸などの電子親和力の大きい化合物が好ましい。
これらの化合物は、電荷発生層、電荷輸送層のいずれかに加えてもよく、その配合割合は電荷発生物質又は電荷輸送物質に対して0.01〜200質量%、好ましくは0.1〜50質量%である。
これらの表面改質剤の配合割合は、上記電荷輸送層のマイクロカプセル及びバインダー樹脂からなる樹脂組成物に対して、0.1〜60質量%、好ましくは2〜40質量%である。
この配合割合が0.1質量%以上であると、表面耐久性、表面エネルギ−低下などの表面改質が充分であり、60質量%以下であると、電子写真特性が上昇する。
これら酸化防止剤の配合割合は、上記電荷輸送物質又は電荷輸送層のマイクロカプセル及びバインダー樹脂からなる樹脂組成物に対して、通常、0.01〜10質量%、好ましくは、0.1〜5質量%である。
ヒンダードフェノール系の酸化防止剤、芳香族アミン系酸化防止剤、ヒンダードアミン系酸化防止剤、スルフィド系酸化防止剤、有機りん系酸化防止剤の具体的な構造の例としては、特開平11−172003号公報に記載されているものが挙げられる。
これら酸化防止剤は、1種単独で用いてもよく、2種以上を混合して用いてもよい。
また、これらは上記感光層の他、保護層や下引き層、ブロッキング層に添加してもよい。
これらの溶媒は、1種単独で使用してもよく、2種以上を混合溶媒として用いてもよい。
得られた塗工液を塗工する方法については、浸漬塗工法、静電塗工法、粉体塗工法、スプレー塗工法、ロール塗工法、アプリケーター塗工法、スプレーコーター塗工法、バーコーター塗工法、ロールコーター塗工法、ディップコーター塗工法、ドクターブレード塗工法、ワイヤーバー塗工法、ナイフコーター塗工法、アトライター塗工法、スピナー塗工法、ビード塗工法、ブレード塗工法、カーテン塗工法などを採用することができる。
この場合の塗工液の調製及びその塗工法、添加剤などについては、上記積層型電子写真感光体の感光層の形成の場合と同様である。
更に、単層型電子写真感光体においても、上記と同様に下引き層、ブロッキング層、保護層を設けてもよい。
この単層型電子写真感光体における感光層の厚さは、5〜100μm、好ましくは8〜50μmであり、感光層の厚さが5μm以上であると初期電位を所望の値に調整することができ、100μm以下であると電子写真特性が良好になる。
単層型電子写真感光体の製造に用いられる電荷発生物質:樹脂組成物(本発明に係るマイクロカプセルとバインダー樹脂の混合物)の比率は、質量比で1:99〜30:70、好ましくは3:97〜15:85である。
また、電荷輸送物質を添加する場合は、電荷輸送物質:樹脂組成物(本発明に係るマイクロカプセルとバインダー樹脂の混合物)の比率は、質量比で5:95〜80:20、好ましくは10:90〜60:40である。
このようにして得られる本発明の電子写真感光体は、優れた耐摩耗性を有し、長期間に亘って優れた耐刷性及び電子写真特性を有する感光体であり、複写機(モノクロ、マルチカラー、フルカラー;アナログ、デジタル)プリンター(レーザー、LED、液晶シャッター)、ファクシミリ、製版機などの各種の電子写真分野に好適に用いられる。
また、露光法としては、ハロゲンランプ、蛍光ランプ、レーザー(半導体、He−Ne)、LED、感光体内部露光方式のいずれを採用してもよい。
現像法としては、カスケード現像、二成分磁気ブラシ現像、一成分絶縁トナー現像、一成分導電トナー現像などの乾式現像方式や液体トナーなどを用いた湿式現像方式が用いられる。
転写法としては、コロナ転写、ローラ転写、ベルト転写などの静電転写法や、圧力転写法、粘着転写法が用いられる。
定着法としては、熱ローラ定着、ラジアントフラッシュ定着、オープン定着、圧力定着などが用いられる。
更に、クリーニング・除電法としては、ブラシクリーナー、磁気ブラシクリーナー、磁気ローラクリーナー、ブレードクリーナーなどが用いられる。
アニオン性水溶性高分子物質であるエチレン無水マレイン酸共重合体(モンサント・ケミカルズ社製、EMI−31)を溶解した5質量%水溶液100gをpH4.5に調整後、この溶液に潤滑性液体であるジメチルシリコーンオイル(信越シリコーン社製、KF96−20CS、25℃の動粘度20mm2/s)100mlを加え、ホモミキサーによって乳化分散して、ジメチルシリコーンオイルの油滴粒子径2〜3μmmのO/W型のエマルジョンを得た。
このエマルジョン系を攪拌しながら、メチロール・メラミン樹脂水溶液(住友化学工業社製、スミレーズ・レジン613)の17質量%固形分に調整した溶液50gを加え、更に系の温度を55℃に昇温して約1時間攪拌を続けた後、15質量%苛性ソーダ水溶液を加えて系のpHを5.5に調整し、更に2時間攪拌を続けた。
系の温度を室温まで徐冷して、油滴の界面上にカプセル樹脂皮膜(一次樹脂皮膜)を形成させた。
その後、pHを0.2高く調整し、系の温度を60℃に昇温して攪拌スピードを調整しながら2時間攪拌し、析出微片を取り込んだ濃厚重合メラミン樹脂をマイクロカプセル粒子の一次皮膜面に二次樹脂皮膜として着膜させた。
これに、約100mlの水を加え系を室温まで冷却し、得られたマイクロカプセル分散液(スラリー)をブフナーロートを用いて真空吸引して脱水すると、マイクロカプセル粒子はケーキ状となった。
この脱水ケーキを、トレーに広げ室温で24時間放置後、400メッシュスクーリンを用い、篩振動器にかけると、乾燥ブロックは簡単にほぐれて、一次粒子としてメッシュを通過し、マイクロカプセル(MC−1)粉体を得た。
得られたマイクロカプセルの平均粒径は5μmであった。
尚、メラミン−ホルムアルデヒド樹脂は、ゴム弾性を示さない樹脂である。
ジメチルシリコーンオイル(信越シリコーン社製、KF96−20CS、25℃の動粘度20mm2/s)を、ジメチルシリコーンオイル(信越シリコーン社製、KF96−100CS、25℃の動粘度100mm2/s)に代えた他は、製造例1と同様にして、マイクロカプセル(MC−2)粉体を得た。
得られたマイクロカプセルの平均粒径は5μmであった。
導電性基体として、アルミニウム金属を蒸着したポリエチレンテレフタレート樹脂フィルムを用い、その表面に、電荷発生層と電荷輸送層を順次積層して積層型感光層を形成した電子写真感光体を製造した。
電荷発生物質として、オキソチタニウムフタロシアニン0.5質量部を用い、バインダー樹脂としてブチラール樹脂0.5質量部を用いた。
これらを溶媒の塩化メチレン19質量部に加え、ボールミルにて分散し、この分散液をバーコーターにより、上記導電性基体フィルム表面に塗工し、乾燥させることにより、膜厚約0.5μmの電荷発生層を形成した。
次に、電荷輸送物質として、下記構造式で表わされる化合物(CTM−1)0.5g
この塗工液をアプリケーターにより、上記電荷発生層の上に塗布し、乾燥し、膜厚約20μmの電荷輸送層を形成した。
この場合、塗液又は塗膜におけるマイクロカプセル粒子の分散性を観察し、以下のように評価した。
凝集がないもの:分散性が良好(○)、凝集が見られるもの:分散性が不良(×)
次いで、静電気帯電試験装置EPA−8100〔川口電機製作所(株)製〕を用いて、下記の電子写真特性を測定した。
−6kVのコロナ放電を行い、初期表面電位(V0)、光照射(10Lux)5秒後の残留電位(VR)、半減露光量(E1/2)を測定し、以下のように評価した。
表面電位の値が−740V〜−770Vの範囲にあるもの:良好(○)、範囲外のもの:不良(×)
残留電位の値が0V〜−10Vの範囲にあるもの:良好(○)、範囲外のもの:不良(×)
半減露光量の値が0.85Lux・sec以下のもの:良好(○)、0.85Lux・secを超えるもの:不良(×)
更に、スガ摩耗試験機NUS−ISO−3型〔スガ試験機(株)製〕を用い、4.9Nの荷重をかけた摩耗紙(粒径3μmのアルミナ粒子を含有)を感光層表面と接触させて2000回往復運動を行い、質量減少量を測定し、電荷輸送層の耐摩耗性を評価した。
更に、耐摩耗性を評価したものと同一の試料について、表面性試験機〔ヘイドン(株)製、荷重20g、速度20mm/分、摩擦体:ステンレス球〕を用いて、動摩擦係数を測定した。
これらの結果を第1表に示す。
参考例1のポリカーボネート樹脂(PC−1)を、ポリカーボネート樹脂〔PC−2:2,2−ビス(3−メチル−4−ヒドロキシフェニル)プロパンポリカーボネート、粘度平均分子量=50000〕に代えた他は、参考例1と同様にして感光体を作製し、分散性及び電子写真特性の評価を行った。
これらの結果を第1表に示す。
参考例1のポリカーボネート樹脂(PC−1)を、ポリカーボネート樹脂〔PC−3:2,2−ビス(3−メチル−4−ヒドロキシフェニル)プロパンと1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−1−フェニルエタンの1:1共重合ポリカーボネート、粘度平均分子量=50000〕に代えた他は、参考例1と同様にして感光体を作製し、分散性及び電子写真特性の評価を行った。
これらの結果を第1表に示す。
参考例1のポリカーボネート樹脂(PC−1)を、ポリカーボネート樹脂〔PC−4:2,2−ビス(3−メチル−4−ヒドロキシフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン及び1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−1−フェニルエタンの2:6:2共重合ポリカーボネート、粘度平均分子量=50000〕に代えた他は、参考例1と同様にして感光体を作製し、分散性及び電子写真特性の評価を行った。
これらの結果を第1表に示す。
参考例1のポリカーボネート樹脂(PC−1)を、ポリカーボネート樹脂〔PC−5:2,2−ビス(3−メチル−4−ヒドロキシフェニル)プロパンと2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパンの3:7共重合ポリカーボネート、粘度平均分子量=50000〕に代えた他は、参考例1と同様にして感光体を作製し、分散性及び電子写真特性の評価を行った。
これらの結果を第1表に示す。
参考例1のポリカーボネート樹脂(PC−1)を、ポリカーボネート樹脂〔PC−6:1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロヘキサンと4,4'−ビフェノールの8:2共重合ポリカーボネート、粘度平均分子量=50000〕に代えた他は、参考例1と同様にして感光体を作製し、分散性及び電子写真特性の評価を行った。
これらの結果を第1表に示す。
参考例1のポリカーボネート樹脂(PC−1)を、ポリカーボネート樹脂〔PC−7:2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパンと4,4'−ビフェノールの8:2共重合ポリカーボネート、粘度平均分子量=50000〕に代えた他は、参考例1と同様にして感光体を作製し、分散性及び電子写真特性の評価を行った。
これらの結果を第1表に示す。
参考例1のポリカーボネート樹脂(PC−1)を、ポリカーボネート樹脂〔PC−8:2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、4,4'−ビフェノール及びα,ω−ビス〔3−(2−ヒドロキシフェニル)プロパンジメチルシロキシ〕ポリジメチルシロキサン(数平均分子量:3000)の8:2:0.01共重合ポリカーボネート、粘度平均分子量=50000〕に代えた他は、参考例1と同様にして感光体を作製し、分散性及び電子写真特性の評価を行った。
これらの結果を第1表に示す。
参考例1のポリカーボネート樹脂(PC−1)を、ポリカーボネート樹脂〔PC−9:2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、4,4'−ビフェノール及びα,ω−ビス〔3−(3メトキシ−4−ヒドロキシフェニル)プロパンジメチルシロキシ〕ポリジメチルシロキサン(数平均分子量:3000)の8:2:0.3共重合ポリカーボネート、粘度平均分子量=50000〕に代えた他は、参考例1と同様にして感光体を作製し、分散性及び電子写真特性の評価を行った。
これらの結果を第1表に示す。
参考例1のポリカーボネート樹脂(PC−1)を、ポリカーボネート樹脂〔PC−10:2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)ブタンと9,9−ビス(4−ヒドロキシフェニル)フルオレンの8:2共重合ポリカーボネート、粘度平均分子量=50000〕に代えた他は、参考例1と同様にして感光体を作製し、分散性及び電子写真特性の評価を行った。
これらの結果を第1表に示す。
参考例1のポリカーボネート樹脂(PC−1)を、ポリカーボネート樹脂〔PC−11:1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)エタンと4,4'−ビフェノールの8:2共重合ポリカーボネート、粘度平均分子量=50000〕に代えた他は、参考例1と同様にして感光体を作製し、分散性及び電子写真特性の評価を行った。
これらの結果を第1表に示す。
参考例1のポリカーボネート樹脂(PC−1)を、ポリカーボネート樹脂〔PC−12:1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)エタン、9,9−ビス(4−ヒドロキシフェニル)フルオレン及び、ω−ビス〔3−(3メトキシ−4−ヒドロキシフェニル)プロパンジメチルシロキシ〕ポリジメチルシロキサン(数平均分子量:3000)の8:2:0.03共重合ポリカーボネート、粘度平均分子量=70000〕に代えた他は、参考例1と同様にして感光体を作製し、分散性及び電子写真特性の評価を行った。
これらの結果を第1表に示す。
参考例1のポリカーボネート樹脂(PC−1)を、ポリアリレーン樹脂〔PAR−1:2,2−ビス(3−メチル−4−ヒドロキシフェニル)プロパン、テレフタル酸及びイソフタル酸の50:25:50共重合ポリアリレーン、粘度平均分子量=50000〕に代えた他は、参考例1と同様にして感光体を作製し、分散性及び電子写真特性の評価を行った。
これらの結果を第1表に示す。
参考例1のマイクロカプセル(MC−1)を、製造例2のマイクロカプセル(MC−2)に変えた他は、参考例1と同様にして感光体を作製し、分散性及び電子写真特性の評価を行った。
これらの結果を第1表に示す。
参考例1〜5、実施例6〜9、参考例10、実施例11〜12及び参考例13において、マイクロカプセルを添加しない他は、参考例1と同様にして感光体を作製し、分散性及び電子写真特性の評価を行った。
これらの結果を第2表に示す。
Claims (7)
- 導電性基体上に感光層を有する電子写真感光体において、少なくともその最外層が潤滑性液体を内包するマイクロカプセル及びバインダー樹脂を含有することを特徴とする電子写真感光体であって、バインダー樹脂が、4,4’−ビフェノール及び1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)エタンから選ばれる1又は2種のモノマーに由来する繰り返し単位を有するポリカーボネート樹脂を含有する電子写真感光体。
- 最外層のマイクロカプセルの含有量が、バインダー樹脂及びその他の機能性材料又は保護層の材料に対して、1〜30質量%である請求項1に記載の電子写真感光体。
- マイクロカプセルの粒子の平均粒径が、10μm以下である請求項1又は2に記載の電子写真感光体。
- 潤滑性液体が、鉱物油、ポリオレフィン、ポリアルキレングリコール、モノエステル、ジエステル、ポリオールエステル、リン酸エステル、珪酸エステル、ポリフェニルエーテル、パーフルオロアルキルエーテル、フッ素系オイル、シリコーンオイルから選ばれる一種以上であり、マイクロカプセルの殻材が、アラビアゴム、ゼラチン、コラーゲン、カゼイン、ポリアミノ酸、寒天、アルギン酸ソーダ、カラゲナン、コンニャクマンナン、デキストラン硫酸塩、エチルセルロース、ニトロセルロース、カルボキシメチルセルロース、アセチルセルロース、ホルマリンナフタレンスルホン酸縮合物、ポリアミド樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリエステル樹脂、ポリカーボネート樹脂、アルキッド樹脂、アミノ樹脂、シリコーン樹脂、無水マレイン酸系共重合体、アクリル酸系共重合体、メタクリル系共重合体、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリ塩化ビニリデン樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリビニルアセタール樹脂、ポリアクリルアマイド樹脂、ポリビニルベンゼンスルホン酸、ポリビニルアルコール樹脂、尿素−ホルムアルデヒド樹脂、メラミン−ホルムアルデヒド樹脂から選ばれる一種以上である請求項1〜3のいずれかに記載の電子写真感光体。
- 潤滑性液体がシリコーンオイルであり、マイクロカプセルの殻材がメラミン−ホルムアルデヒド樹脂である請求項4に記載の電子写真感光体。
- ポリカーボネート樹脂が、さらにα,ω−ビス〔3−(2−ヒドロキシフェニル)プロパンジメチルシロキシ〕ポリジメチルシロキサン、α,ω−ビス〔3−(3メトキシ−4−ヒドロキシフェニル)プロパンジメチルシロキシ〕ポリジメチルシロキサン、及びω−ビス〔3−(3メトキシ−4−ヒドロキシフェニル)プロパンジメチルシロキシ〕ポリジメチルシロキサンから選ばれる1種のモノマーに由来する繰り返し単位を含有する請求項1〜5のいずれかに記載の電子写真感光体。
- ポリカーボネート樹脂が、4,4’−ビフェノール及び1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)エタンから選ばれる1又は2種のモノマーに由来する繰り返し単位と、2,2−ビス(3−メチル−4−ヒドロキシフェニル)プロパン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−1−フェニルエタン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)ブタン、及び9,9−ビス(4−ヒドロキシフェニル)フルオレンから選ばれる1又は2種のモノマーに由来する繰り返し単位とを有する請求項1〜6のいずれかに記載の電子写真感光体。
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