JP4491225B2 - 圧粉磁心およびステータコア - Google Patents

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Description

この発明は、一般的には、圧粉磁心およびステータコアに関し、より特定的には、軟磁性粉末が加圧成形されて作製された圧粉磁心およびステータコアに関する。
従来、電動機のステータコアなどとして用いられる磁心を、軟磁性粉末を加圧成形することによって作製することが知られている。この場合、複数枚の電磁鋼板を重ね合わせて作製する場合と比較して、高透磁率を容易に得ることができる。また、複雑な形状であっても一体的に成形することができる。
このように軟磁性粉末を加圧成形して得られる圧粉磁心に関して、たとえば、特開平10−335128号公報には、高磁束密度、低保磁力および低損失を実現し、高い機械的強度を有することを目的とした圧粉コアおよびその製造方法が開示されている(特許文献1)。また別に、特開2003−235186号公報には、小型化を図ることを目的として、複数の発電コイル要素を周方向に組み合わせて製造する磁石発電機の製造方法が開示されている(特許文献2)。
さらに、特開平8−167518号公報には、ヒステリシス損を低減させ、延いては鉄損を低減させることを目的とした高周波用圧粉磁心およびその製造方法が開示されている(特許文献3)。特許文献3に開示された高周波用圧粉磁心は、扁平加工された形状異方性軟磁性粉末をリング状に圧粉して作製される。この際、形状異方性軟磁性粉末の長軸を磁化困難な方向とし、短軸を磁化容易な方向として、形状異方性軟磁性粉末の長軸方向がリングの径方向に向かうように高周波用圧粉磁心が作製される。
また、特開平11−238614号公報には、高透磁率、高飽和磁束密度ならびに優れた周波数特性および機械的強度を有することを目的とした軟質磁性材料およびそれを用いた電気機器が開示されている(特許文献4)。特許文献4に開示された電動機の固定子は、金属粒子と、その金属粒子を覆う金属酸化物とからなる磁性粉末を加圧成形することによって作製される。
特開平10−335128号公報 特開2003−235186号公報 特開平8−167518号公報 特開平11−238614号公報
特許文献1および2では、圧粉コアや発電コイルを構成するコアの全体が均一な材料によって形成されているため、透磁率の空間的な分布が存在しない。このため、圧粉コアや発電コイルを構成するコアの内部で磁束の粗密が発生し、局所的な磁気飽和によってエネルギーの損失が生じる。図11は、磁束の粗密の発生によって生じるエネルギー損失を説明するための電動機の正面図である。図11を参照して、上述のエネルギー損失について説明を行なう。
電動機101は、ヨーク部102および複数のティース部103とから構成されるステータコア104と、ステータコア104の内側に収容されたローターコア105とを備える。ヨーク部102と、互いに隣り合う2つのティース部103とに囲まれた領域には、スロット部107が規定されている。複数のティース部103の各々には、コイル106
が集中巻きされている。
コイル106に正弦波の交流電流が導入されると、電動機101の内部に磁束が流れ、所定の環状経路をたどる磁力線108が形成される。この際、磁束は、最短磁路をたどるように流れるため、磁力線108は、スロット部107に沿った領域、その領域の中でも特にティース部103とヨーク部102とのコーナー部110で密に形成される。また逆に、そのコーナー部110から離れたヨーク部102上の領域109では、磁力線108が疎に形成される。
このように磁力線108が疎密に分布して形成された場合、磁力線108が密に形成された領域において磁気飽和が生じる。このため、正弦波の交流電流がコイル106に導入されているにもかかわらず、ステータコア104の内部の磁束密度は歪んだ波形で検出される。このように検出された磁束密度は、高調波成分を多く含んでいるため、結果としてステータコア104における鉄損が増大するという問題が生じる。
一方、特許文献3に開示された高周波用圧粉磁心は、形状異方性軟磁性粉末の長軸方向がリングの径方向に向かうように形成されている。言い換えれば、軟磁性粉末の短軸方向が、磁束が流れる方向(リングの周方向)と一致するように圧粉磁心が形成されている。
しかし、軟磁性粉末を高圧で加圧成形した場合、圧粉磁心は、軟磁性粉末を構成する複数の粒子が互いに近接した高密度成形体として得られる。このため、その粒子間の距離は短くなり、1個の粒子の磁気異方性は極めて小さくなる。したがって、このような高密度成形体においては、軟磁性粉末の粒界の存在が圧粉磁心の透磁率に極めて大きい影響を与える。
つまり、特許文献3に開示された高周波用圧粉磁心では、軟磁性粉末の短軸方向に沿って磁束が流れるため、単位長さ当たりにおいて、磁束が軟磁性粉末の粒界を通過する回数が増大する。軟磁性粉末の粒界が存在すると磁束の流れが妨げられるため、圧粉磁心の透磁率が低下するという問題が発生する。
また、特許文献4に開示された電動機の固定子では、金属粒子間に流れる渦電流を抑制するため、金属粒子が金属酸化膜によって覆われた磁性粉末が用いられている。しかし、高い磁束密度を得るため、電動機の固定子の真密度を高くしようとすると、加圧成形時に、金属粒子を覆う金属酸化膜が破壊されるおそれがある。この場合、粒子間渦電流に起因する鉄損が増大するという問題が発生する。
そこでこの発明の目的は、上記の課題を解決することであり、所望の磁気的特性を有し、鉄損の低減が十分に図られた圧粉磁心およびステータコアを提供することである。
この発明の1つの局面に従った圧粉磁心は、始端部と終端部とを有し、始端部から終端部に向かって延びる磁力線が内部に形成される。圧粉磁心は、始端部と終端部とを結ぶ磁力線の最短磁路上に位置し、透磁率μaを有する第1の部分と、磁力線の最短磁路上から離れて位置し、μaよりも大きい透磁率μbを有する第2の部分とを備える。
このように構成された圧粉磁心によれば、最短磁路上から離れて位置する第2の部分は相対的に大きい透磁率μbを有するため、第1の部分と比較して磁束が流れやすくなる。このため、磁束が磁路長を最短にしようと第1の部分に集中して流れる性質を有しているにもかかわらず、圧粉磁心の内部に形成される磁力線に第1の部分と第2の部分との間で粗密が生じることを抑制できる。これにより、第1の部分において局所的に磁束飽和が起
こることを防止し、圧粉磁心の鉄損を低減させることができる。
また好ましくは、第1の部分は、相対的に小さい平均粒径を有する軟磁性粉末を含む。第2の部分は、相対的に大きい平均粒径を有する軟磁性粉末を含む。このように構成された圧粉磁心によれば、単位長さ当たりにおいて、磁束が軟磁性粉末の粒界を通過する回数が、第1の部分で相対的に多くなり、第2の部分で相対的に少なくなる。このため、同一材料からなる軟磁性粉末で圧粉磁心を形成しても、その粒径を適当に制御することによって、第1の部分の透磁率を相対的に小さく、第2の部分の透磁率を相対的に大きくすることができる。
また好ましくは、第1の部分は、鉄粉を含む。第2の部分は、パーマロイ粉およびセンダスト粉の少なくともいずれか一方を含む。このように構成された圧粉磁心によれば、第2の部分は、高透磁率を有するパーマロイ粉や、高透磁率、低磁気異方性および低磁歪性を有するセンダスト粉を含む。このため、鉄紛を含む第1の部分に対して、第2の部分を高透磁率にすることができる。
この発明の1つの局面に従ったステータコアは、上述のいずれかに記載の圧粉磁心を用いて作製されたステータコアである。ステータコアは、環状に延在するヨーク部と、第1のティース部と、第2のティース部とを備える。第1のティース部は、ヨーク部からヨーク部の半径方向に突出し、その突出した先端に始端部が位置する。第2のティース部は、ヨーク部からヨーク部の半径方向に突出し、その突出した先端に終端部が位置し、第1のティース部と間隔を隔てて隣り合う。第1および第2のティース部とヨーク部とに囲まれた空間にはスロット部が規定されている。第1の部分は、スロット部に沿って延在し、第2の部分は、第1の部分に対してスロット部の反対側で延在している。
このように構成されたステータコアによれば、交流電流が導入されることによって、ステータコアには、第1のティース部からヨーク部、ヨーク部から第2のティース部と順に流れる磁束が形成される。この際、磁束は、最短磁路をとろうとスロット部に沿った第1の部分に集中して流れようとする。しかし、相対的に大きい透磁率を有する第2の部分を第1の部分の周りに形成することによって、第1および第2の部分に等しく磁束を流すことができる。これにより、ステータコアの内部で局所的な磁束飽和が起こることを防止し、ステータコアにおける鉄損を低減させることができる。
この発明の別の局面に従ったステータコアは、圧粉磁心を用いて作製されたステータコアである。圧粉磁心は、始端部と終端部とを有し、始端部から終端部に向けて所定の方向に延びる磁力線が内部に形成される。圧粉磁心は、長軸と短軸とを含み、互いに接合された扁平形状の複数の軟磁性粒子を備える。複数の軟磁性粒子の各々は、長軸が延びる方向と磁力線が延びる方向とがほぼ一致するように接合されている。ステータコアは、環状に延在するヨーク部と、ヨーク部からヨーク部の半径方向に突出し、互いに間隔を隔てて設けられた複数のティース部とを備える。ヨーク部を形成する複数の軟磁性粒子の各々は、長軸が延びる方向とヨーク部が延在する周方向とがほぼ一致するように接合されている。ティース部を形成する複数の軟磁性粒子の各々は、長軸が延びる方向とヨーク部の半径方向とがほぼ一致するように接合されている。ティース部は、ティース部が突出する先端に位置し、別に設けられたローターコアに向い合う先端部を含む。先端部は、互いに接合された球形状の複数の軟磁性粒子から形成されている。
このように構成されたステータコアによれば、軟磁性粒子の長軸が延びる方向と磁力線が延びる方向とを一致させることによって、単位長さ当たりにおいて、磁束が軟磁性粒子の粒界を通過する回数を少なくすることができる。これにより、圧粉磁心の透磁率を向上させ、延いては圧粉磁心の鉄損を低減させることができる。
また、交流電流が導入されることによって、ステータコアには、ティース部からヨーク部、ヨーク部から前述のティース部に隣り合う別のティース部と順に流れる磁束が形成される。この際、磁束は、ヨーク部ではヨーク部が延在する周方向に流れ、ティース部ではヨーク部の半径方向、つまりティース部が突出する方向に流れる。このため、ヨーク部およびティース部の各々において、軟磁性粒子の長軸が延びる方向と磁力線が延びる方向とを一致させることができる。これにより、ステータコアの透磁率を向上させ、延いてはステータコアの鉄損を低減させることができる。
また、ローターコアとティース部との間を行き来する磁束の方向は、ローターコアの回転に伴って絶えず変化する。しかし、本発明では、その磁束の方向が変化するティース部の先端部が球形状の軟磁性粒子から形成されている。これにより、その部分の磁気的な等方性を確保できるため、磁束の方向によって透磁率が低下することを防止できる。
また好ましくは、互いに隣り合う2つのティース部とヨーク部とに囲まれた空間にはスロット部が規定されている。ヨーク部および複数のティース部は、スロット部に沿って延在する第1の部分と、第1の部分に対してスロット部の反対側で延在する第2の部分とを含む。第1の部分は、透磁率μaを有し、第2の部分は、μaよりも大きい透磁率μbを有する。
このように構成されたステータコアによれば、磁束は、最短磁路をとろうとスロット部に沿った第1の部分に集中して流れようとする。しかし、相対的に大きい透磁率を有する第2の部分を第1の部分の周りに形成することによって、第1および第2の部分に等しく磁束を流すことができる。これにより、ステータコアの内部で局所的な磁束飽和が起こることを防止し、ステータコアにおける鉄損をさらに低減させることができる。
また好ましくは、第1の部分を形成する扁平形状の複数の軟磁性粒子は、長軸の平均長さが相対的に短く、第2の部分を形成する扁平形状の複数の軟磁性粒子は、長軸の平均長さが相対的に長い。このように構成されたステータコアによれば、単位長さ当たりにおいて、磁束が粒界を通過する回数が、第1の部分で相対的に多くなり、第2の部分で相対的に少なくなる。このため、同一材料からなる軟磁性粒子を用いても、その粒径を適当に制御することによって、第1の部分の透磁率を相対的に小さく、第2の部分の透磁率を相対的に大きくすることができる。
以上説明したように、この発明に従えば、所望の磁気的特性を有し、鉄損の低減が十分に図られた圧粉磁心およびステータコアを提供することができる。
この発明の実施の形態について、図面を参照して説明する。
(実施の形態1)
図1は、この発明の実施の形態1におけるステータコアを用いた電動機を示す断面図である。図2は、図1中の2点鎖線IIで囲んだ範囲を拡大して示した断面図である。
図1を参照して、電動機1は、リング状のステータコア10と、ステータコア10の内周側に配置された円柱状のローターコア2とを備える。ローターコア2は、中心部に回転軸4を有する。ローターコア2が回転軸4を中心に回転することによって、電動機1から
回転運動が出力される。ローターコア2の周縁には、所定の角度ごとに永久磁石3が埋め込まれている。
ステータコア10は、環状に延在するヨーク部11と、ヨーク部11からヨーク部11の内周側に突出する複数のティース部12とから構成されている。複数のティース部12は、互いに間隔を隔てて所定の角度ごとに設けられている。ティース部12は、ヨーク部11からヨーク部11の半径方向に帯状に延在している。ティース部12は、ティース部12が突出する先端に、ローターコア2の外周面に向い合う先端部19を有する。先端部19は、ティース部12の他の部分に比べて、ヨーク部11の周方向の幅が広くなって形成されている。ティース部12には、コイル13が集中巻きされている。
図2を参照して、ヨーク部11と、隣り合うティース部12mおよび12nとに囲まれた空間には、スロット部14が規定されている。スロット部14は、ローターコア2に向い合う内周側で開口している。ティース部12mおよび12nにそれぞれ巻かれたコイル13の一部は、スロット部14に位置決めされている。ティース部12mには、先端部19がローターコア2の外周面に向い合う部分に始端部15が規定されており、ティース部12nには、先端部19がローターコア2の外周面に向い合う部分に終端部16が規定されている。
ステータコア10は、始端部15から終端部16に渡ってスロット部14に沿って帯状に延在する第1の部分17と、第1の部分17を除いた領域を占める第2の部分18とを含む。第2の部分18は、第1の部分17に対してスロット部14の反対側に位置している。第2の部分18は、ティース部12において、第1の部分17に挟まれた領域でヨーク部11の半径方向に帯状に延在しており、ヨーク部11において、第1の部分17よりも外周側でヨーク部11の周方向に帯状に延在している。
ステータコア10は、軟磁性粉末を加圧成形して得られる圧粉磁心を用いて形成されている。軟磁性粉末は、複数の軟磁性粒子の集合体である。第2の部分18に位置する軟磁性粒子の平均粒径Dbは、第1の部分17に位置する軟磁性粒子の平均粒径Daよりも大きい。平均粒径Daは、たとえば、100μm程度であり、平均粒径Dbは、100μmよりも大きい粒径である。このように軟磁性粒子の平均粒径を制御することによって、第1の部分17は、透磁率μaで形成され、第2の部分18は、μaよりも大きい透磁率μbで形成される。
なお、ここで言う平均粒径とは、ふるい法によって測定した粒径のヒストグラム中、粒径の小さいほうからの質量の和が総質量の50%に達する粒子の粒径、つまり50%粒径Dをいう。
軟磁性粒子としては、絶縁被膜で覆われた金属磁性粒子が用いられている。金属磁性粒子としては、たとえば、鉄(Fe)、鉄(Fe)−シリコン(Si)系合金、鉄(Fe)−窒素(N)系合金、鉄(Fe)−ニッケル(Ni)系合金、鉄(Fe)−炭素(C)系合金、鉄(Fe)−ホウ素(B)系合金、鉄(Fe)−コバルト(Co)系合金、鉄(Fe)−リン(P)系合金、鉄(Fe)−ニッケル(Ni)−コバルト(Co)系合金および鉄(Fe)−アルミニウム(Al)−シリコン(Si)系合金などを用いることができる。
また、絶縁被膜は、たとえば、金属磁性粒子にリン酸処理が施されることによって形成される。好ましくは、絶縁被膜は、酸化物を含有する。この酸化物を含有する絶縁被膜としては、リンと鉄とを含むリン酸鉄の他、リン酸マンガン、リン酸亜鉛、リン酸カルシウム、酸化シリコン、酸化チタン、酸化アルミニウムまたは酸化ジルコニウムなどの酸化物
絶縁体を使用することができる。
絶縁被膜は、金属磁性粒子間の絶縁層として機能する。金属磁性粒子を絶縁被膜で覆うことによって、軟磁性粉末の電気抵抗率ρを大きくすることができる。これにより、金属磁性粒子間に渦電流が流れるのを抑制して、渦電流に起因するステータコア10の鉄損を低減させることができる。
図3は、ステータコアに形成された磁力線を示す電動機の断面図である。図3を参照して、コイル13に交流電流を導入すると、ティース部12m、ヨーク部11、ティース部12nおよびローターコア2と順にたどる環状回路に磁束が流れる。その結果、ステータコア10の内部には、始端部15から終端部16に向かう磁力線20が形成される。
この際、磁束は、始端部15と終端部16とを結ぶ最短磁路をとろうとするため、その最短磁路上に位置する第1の部分17に集中して流れようとする。しかし、第2の部分18は、第1の部分17よりも大きい透磁率を有し、磁束が流れやすい状態にあるため、磁束が第1の部分17に集中して流れることを抑制できる。これにより、磁力線20は、第1の部分17から第2の部分18までの間に渡ってほぼ等間隔に形成される。
この発明の実施の形態1における圧粉磁心は、始端部15と終端部16とを有し、始端部15から終端部16に向かって延びる磁力線20が内部に形成される。圧粉磁心は、始端部15と終端部16とを結ぶ磁力線20の最短磁路上に位置し、透磁率μaを有する第1の部分17と、磁力線20の最短磁路上から離れて位置し、μaよりも大きい透磁率μbを有する第2の部分18とを備える。
ステータコア10は、環状に延在するヨーク部11と、第1のティース部としてのティース部12mと、第2のティース部としてのティース部12nとを備える。ティース部12mは、ヨーク部11からヨーク部11の半径方向に突出し、その突出した先端に始端部15が位置する。ティース部12nは、ヨーク部11からヨーク部11の半径方向に突出し、その突出した先端に終端部16が位置し、ティース部12mと間隔を隔てて隣り合う。ティース部12mおよび12nとヨーク部11とに囲まれた空間にはスロット部14が規定されている。第1の部分17は、スロット部14に沿って延在し、第2の部分18は、第1の部分17に対してスロット部14の反対側で延在している。
なお、本実施の形態では、ステータコア10の全体が圧粉磁心により形成されている場合について説明したが、ステータコア10の一部分、たとえばティース部12のみが圧粉磁心によって形成されていてもよい。この場合、たとえば、複数枚の電磁鋼板を重ね合わせてヨーク部11が形成され、そのヨーク部11とティース部12とを組み合わせてステータコア10が作製される。また、ステータコア10は、別々に加圧成形された複数の成形体が互いに組み合わされて形成されていてもよい。
続いて、図1中のステータコア10の製造方法について説明を行なう。まず、金属磁性粒子を準備し、その金属磁性粒子に熱処理を行なう。熱処理は、たとえば、100℃以上1000℃以下の温度で、1時間以上行なう。その後、金属磁性粒子の表面に絶縁被膜を形成し、平均粒径の異なる2種類の軟磁性粉末を作製する。
次に、得られた軟磁性粉末を金型に入れ、たとえば、700MPaから1500MPaまでの圧力で軟磁性粉末を加圧成形する。図4は、この発明の実施の形態1において、加圧成形工程に用いられる金型装置を示す断面図である。図4を参照して、部分的に透磁率が異なる成形体を形成する方法について説明する。
金型装置31は、軟磁性粉末が投入される加圧空間を規定するダイ32および下パンチ33と、ダイ32の上方に並んで配置されたシュー35aから35cおよび上パンチ36とを備える。ダイ32には、ダイ32を所定の温度に加熱するためのバンドヒータ34が設けられている。
まず、相対的に大きい平均粒径を有する軟磁性粉末38をシュー35bにセットし、相対的に小さい平均粒径を有する軟磁性粉末37をシュー35aおよび35cにセットする。バンドヒータ34に通電しダイ32を加熱した後、シュー35aから35cにセットされた軟磁性粉末を加圧空間に投入する。すると、加圧空間の両端部に相対的に小さい平均粒径を有する軟磁性粉末37が配置され、加圧空間の中央部に相対的に大きい平均粒径を有する軟磁性粉末38が配置される。
次に、上パンチ36を下方に移動させ、加圧空間に充填された軟磁性粉末を加圧成形する。なお、加圧成形する雰囲気は、不活性ガス雰囲気または減圧雰囲気とすることが好ましい。この場合、大気中の酸素によって混合粉末が酸化されるのを抑制できる。
以上に説明した方法を応用することによって、第1の部分17と第2の部分18とが異なる平均粒径の軟磁性粉末から形成されたステータコア10を作製することができる。なお、金型を加熱せず室温での成形においても、粒径分布の異なるステータコア10を作製することが可能である。
次に、加圧成形によって得られたステータコア10を、たとえば400℃以上の温度で1時間、熱処理する。これにより、加圧成形時にステータコア10の内部に発生した歪および転位を取り除くことができる。以上の工程によって、図1中に示すステータコア10が完成する。
このように構成されたステータコア10によれば、磁束が最短磁路上に集中して流れることを抑制できるため、第1の部分17で磁束飽和が起きることを防止できる。またこのため、第1の部分17からスロット部14に向けた磁束漏れを低減させることができる。これにより、ステータコア10の鉄損を十分に低減させ、電動機1で大きいトルクを得ることができる。
(実施の形態2)
この発明の実施の形態2におけるステータコアは、実施の形態1におけるステータコア10と比較して、基本的には同様の構造を備える。以下、重複する構造については説明を省略する。
本実施の形態では、第1の部分17に位置する軟磁性粒子は、絶縁被膜で覆われた鉄紛によって形成されており、第2の部分18に位置する軟磁性粒子は、絶縁被膜で覆われたパーマロイ粉またはセンダスト粉によって形成されている。これにより、第1の部分17は、透磁率μaを有し、第2の部分18は、μaよりも大きい透磁率μbを有する。なお、本実施の形態では、第1の部分17に位置する軟磁性粒子の平均粒径Daと、第2の部分18に位置する軟磁性粒子の平均粒径Dbとは等しいが、平均粒径Dbが平均粒径Daより大きくてもよい。
このように構成されたステータコアによれば、実施の形態1に記載の効果と同様の効果を奏することができる。
(実施の形態3)
この発明の実施の形態3におけるステータコアは、実施の形態1におけるステータコア
10と比較して、基本的には同様の構造を備える。以下、重複する構造については説明を省略する。
本実施の形態では、ステータコアの全体が、平均粒径が均一な同一材料の軟磁性粒子によって形成されている。但し、第1の部分17と第2の部分18とを別々に作製し、その後、互いに組み合わせることによってステータコアを完成する。この際、第1および第2の部分17および18の熱履歴に差を設けることによって、第1の部分17を、透磁率μaで形成し、第2の部分18を、μaよりも大きい透磁率μbで形成する。
以下、本実施の形態におけるステータコアの製造方法について説明を行なう。まず、平均粒径および材質の等しい金属磁性粒子を2つ別々に準備し、その一方の金属磁性粒子にのみ熱処理を行なう。熱処理の条件は、実施の形態1に記載の条件と同様である。その後、金属磁性粒子の表面に絶縁被膜を形成し、熱処理の有無による差がある2種類の軟磁性粉末を作製する。
次に、得られた軟磁性粉末を金型に入れ、たとえば、700MPaから1500MPaまでの圧力で軟磁性粉末を加圧成形する。これにより、金属磁性粒子に熱処理を実施した軟磁性粉末から第2の部分18を形成し、金属磁性粒子に熱処理を実施しなかった軟磁性粉末から第1の部分17を形成する。
次に、加圧成形によって得られた第1の部分17を、たとえば300℃以上400℃未満の温度で1時間、熱処理する。また、加圧成形によって得られた第2の部分18を、たとえば400℃以上の温度で1時間、熱処理する。その後、第1の部分17と第2の部分18とを、たとえば圧入によって互いに組み合わせ、ステータコアを完成させる。
このように構成されたステータコアによれば、実施の形態1に記載の効果と同様の効果を奏することができる。
(実施の形態4)
図5は、この発明の実施の形態4におけるステータコアを用いた電動機を示す断面図である。図5では、実施の形態1における図2に相当する範囲が示されており、ステータコアを形成する軟磁性粒子が模式的に拡大して表されている。この発明の実施の形態4におけるステータコアは、実施の形態1におけるステータコア10と、基本的には同様の構造を備える。以下、重複する構造については説明を省略する。
図5を参照して、本実施の形態におけるステータコア30は、扁平形状を有する軟磁性粒子51を加圧成形して得られる圧粉磁心を用いて形成されている。軟磁性粒子51は、短軸53と長軸52とを有する。軟磁性粒子51は、実施の形態1に記載の金属磁性粒子および絶縁被膜によって形成されている。
なお、図中では、回転楕円体形状の軟磁性粒子51を示したが、軟磁性粒子51は、楕円柱形状を有していてもよい。この場合、楕円柱を構成する楕円の長軸が長軸52となり、楕円柱を構成する楕円の短軸または楕円柱の高さが短軸53となる。また、回転楕円体および楕円柱を構成する楕円は、厳密な意味の楕円である必要はなく、相対的に長い径と相対的に短い径とが特定される円形であればよい。
ティース部12(図中では、12mおよび12n)に位置する軟磁性粒子51は、ヨーク部11の半径方向(矢印56に示す方向)と長軸52が延びる方向とが一致するように設けられている。ヨーク部11に位置する軟磁性粒子51は、ヨーク部11の周方向(矢印57に示す方向)と長軸52が延びる方向とが一致するように設けられている。
コイル13に交流電流を導入すると、ティース部12m、ヨーク部11、ティース部12nおよびローターコア2と順にたどる環状回路に磁束が流れ、ステータコア30の内部には、始端部15から終端部16に向かう磁力線が形成される。この磁力線が延びる方向は、ティース部12およびヨーク部11のいずれにおいても、軟磁性粒子51の長軸52が延びる方向と一致する。
この発明の実施の形態4における圧粉磁心は、始端部15と終端部16とを有し、始端部15から終端部16に向けて所定の方向に延びる磁力線が内部に形成される。圧粉磁心は、長軸52と短軸53とを含み、互いに接合された扁平形状の複数の軟磁性粒子51を備える。複数の軟磁性粒子51の各々は、長軸52が延びる方向と磁力線が延びる方向とがほぼ一致するように接合されている。
ステータコア30は、環状に延在するヨーク部11と、ヨーク部11からヨーク部11の半径方向に突出し、互いに間隔を隔てて設けられた複数のティース部12とを備える。ヨーク部11を形成する複数の軟磁性粒子51の各々は、長軸52が延びる方向とヨーク部11が延在する周方向とがほぼ一致するように接合されている。ティース部12を形成する複数の軟磁性粒子51の各々は、長軸52が延びる方向とヨーク部11の半径方向とがほぼ一致するように接合されている。
続いて、図5中のステータコアの製造方法について説明を行なう。まず、実施の形態1に記載の製造方法と同様に、扁平形状の金属磁性粒子を準備し、その金属磁性粒子に所定の熱処理を行なう。その後、金属磁性粒子の表面に絶縁被膜を形成し、複数の軟磁性粒子51からなる軟磁性粉末を作製する。
次に、得られた軟磁性粉末を金型に入れ、たとえば、700MPaから1500MPaまでの圧力で軟磁性粉末を加圧成形する。図6は、この発明の実施の形態4において、加圧成形工程に用いられる金型装置を示す断面図である。図6を参照して、扁平形状の軟磁性粒子を所定の方向に配向させて成形体を形成する方法について説明する。
金型装置71は、図4中に示す金型装置31と比較して、基本的に同様の構造を備えるが、ダイ32の周囲には超電導コイル72が設けられている。また、ダイ32の上方には、シュー35aから35cのかわりにシュー35が設けられている。シュー35には、先の工程で得られた軟磁性粉末がセットされる。
本実施の形態では、加熱空間に軟磁性粉末を投入した後、超電導コイル72に電流を導入することによって、軟磁性粉末に1(T)を超える磁場を印加する。次に、磁場を印加した状態を維持したまま、上パンチ36を下方に移動させ、加圧空間に充填された軟磁性粉末を加圧成形する。
磁場の印加によって、軟磁性粒子51は、磁化容易軸方向である長軸52が延びる方向に配向されながら加圧成形される。以上に説明した方法を応用することによって、ヨーク部11およびティース部12の各々において、長軸52が延びる方向と磁力線が延びる方向とが一致するように軟磁性粒子51が配向されたステータコア30を作製することができる。
このように構成されたステータコア30によれば、単位長さ当たりにおいて、ステータコア30を流れる磁束が軟磁性粒子51の粒子間粒界を通過する回数を減少させることができる。これにより、ステータコア30の透磁率を大きくすることができ、さらにスロット部14に向けた磁束漏れを低減させることができる。また、ステータコア30の密度を
上げることなく、所望の磁束密度を実現することができるため、軟磁性粉末の加圧成形時、金属磁性粒子の表面を覆う絶縁被膜が破壊されることがない。以上の理由から、ステータコア30の鉄損を低減させることができる。
(実施の形態5)
図7は、この発明の実施の形態5におけるステータコアを用いた電動機を示す断面図である。図7では、実施の形態1における図2に相当する範囲が示されており、ステータコアを形成する軟磁性粒子が模式的に拡大して表されている。この発明の実施の形態5におけるステータコアは、実施の形態4におけるステータコアと比較して、基本的には同様の構造を備える。以下、重複する構造については説明を省略する。
図7を参照して、本実施の形態におけるステータコア40では、ティース部12の先端部19が、互いに接合された球形状の複数の軟磁性粒子61から形成されている。軟磁性粒子61は、ティース部12がローターコア2の外周面に向い合う部分に配置されている。
このように構成されたステータコア40によれば、実施の形態4に記載の効果と同様の効果を奏することができる。また、ローターコア2とティース部12との間を行き来する磁束の方向は、ローターコア2の回転に伴って絶えず変化する。この磁束が変化する位置に球形状の軟磁性粒子61を配置することによって、その部分の磁気的な等方性を確保することができる。これにより、磁束の方向によっては磁束が流れにくくなるという事態を回避することができる。
(実施の形態6)
この発明の実施の形態6におけるステータコアは、実施の形態5におけるステータコア40と比較して、基本的には同様の構造を備える。以下、重複する構造については説明を省略する。
本実施の形態では、ステータコアは、別々に加圧成形されて形成されたヨーク部11とティース部12とが互いに組み合わされて構成されている。図8および図9は、この発明の実施の形態6におけるステータコアの製造方法の工程を示す断面図である。
図8を参照して、加圧成形工程を実施することによって、長軸52がそれぞれ所定の方向に配向された状態のヨーク部11とティース部12とを別々に作製する。図9を参照して、得られたヨーク部11とティース部12とを組み合わせて、ステータコア50を完成する。この際、加圧成形工程時に、ヨーク部11およびティース部12に凹部と凸部とをそれぞれ成形し、その凹部と凸部とを嵌め合わせて両者を組み合わせてもよい。
このように構成されたステータコア50によれば、実施の形態4に記載の効果と同様の効果を奏することができる。加えて、軟磁性粒子51の配向される方向が異なる部分を別々に作製することによって、加圧成形工程を容易に実施することができる。
(実施の形態7)
図10は、この発明の実施の形態7におけるステータコアを用いた電動機を示す断面図である。この発明の実施の形態7におけるステータコアは、実施の形態4におけるステータコアと、基本的には同様の構造を備える。以下、重複する構造については説明を省略する。
図10を参照して、本実施の形態では、ステータコア60が、相対的に短い長軸52を有する軟磁性粒子51pと、相対的の長い長軸52を有する軟磁性粒子51qとの2種類
から形成されている。軟磁性粒子51pは、実施の形態1に記載の第1の部分17に配置されており、軟磁性粒子51qは、同様に実施の形態1に記載の第2の部分18に配置されている。軟磁性粒子51pおよび51qは、ヨーク部11およびティース部12のそれぞれにおいて、磁力線が延びる方向と長軸52が延びる方向とが一致するように配向されている。
このように構成されたステータコア60によれば、実施の形態1および4に記載の効果を同時に得ることができる。これにより、ステータコア60の鉄損を飛躍的に低減させることができる。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
この発明の実施の形態1におけるステータコアを用いた電動機を示す断面図である。 図1中の2点鎖線IIで囲んだ範囲を拡大して示した断面図である。 ステータコアに形成された磁力線を示す電動機の断面図である。 この発明の実施の形態1において、加圧成形工程に用いられる金型装置を示す断面図である。 この発明の実施の形態4におけるステータコアを用いた電動機を示す断面図である。 この発明の実施の形態4において、加圧成形工程に用いられる金型装置を示す断面図である。 この発明の実施の形態5におけるステータコアを用いた電動機を示す断面図である。 この発明の実施の形態6におけるステータコアの製造方法の工程を示す断面図である。 この発明の実施の形態6におけるステータコアの製造方法の別の工程を示す断面図である。 この発明の実施の形態7におけるステータコアを用いた電動機を示す断面図である。 磁束の粗密の発生によって生じるエネルギー損失を説明するための電動機の正面図である。
符号の説明
2 ローターコア、10,30,40,50,60 ステータコア、11 ヨーク部、12,12m,12n ティース部、14 スロット部、15 始端部、16 終端部、17 第1の部分、18 第2の部分、19 先端部、20 磁力線、51,51p,51q,61 軟磁性粒子、52 長軸、53 短軸。

Claims (7)

  1. 始端部と終端部とを有し、前記始端部から前記終端部に向かって延びる磁力線が内部に形成される圧粉磁心であって、
    前記始端部と前記終端部とを結ぶ前記磁力線の最短磁路上に位置し、透磁率μaを有する第1の部分と、
    前記磁力線の最短磁路上から離れて位置し、前記μaよりも大きい透磁率μbを有する第2の部分とを備える、圧粉磁心。
  2. 前記第1の部分は、相対的に小さい平均粒径を有する軟磁性粉末を含み、前記第2の部分は、相対的に大きい平均粒径を有する軟磁性粉末を含む、請求項1に記載の圧粉磁心。
  3. 前記第1の部分は、鉄粉を含み、前記第2の部分は、パーマロイ粉およびセンダスト粉の少なくともいずれか一方を含む、請求項1または2に記載の圧粉磁心。
  4. 請求項1から3のいずれか1項に記載の圧粉磁心を用いて作製されたステータコアであって、
    環状に延在するヨーク部と、
    前記ヨーク部から前記ヨーク部の半径方向に突出し、その突出した先端に前記始端部が位置する第1のティース部と、
    前記ヨーク部から前記ヨーク部の半径方向に突出し、その突出した先端に前記終端部が位置し、前記第1のティース部と間隔を隔てて隣り合う第2のティース部とを備え、
    前記第1および第2のティース部と前記ヨーク部とに囲まれた空間にはスロット部が規定されており、前記第1の部分は、前記スロット部に沿って延在し、前記第2の部分は、前記第1の部分に対して前記スロット部の反対側で延在している、ステータコア。
  5. 圧粉磁心を用いて作製されたステータコアであって、
    前記圧粉磁心は、始端部と終端部とを有し、前記始端部から前記終端部に向けて所定の方向に延びる磁力線が内部に形成され
    前記圧粉磁心は、長軸と短軸とを含み、互いに接合された扁平形状の複数の軟磁性粒子を備え、
    前記複数の軟磁性粒子の各々は、前記長軸が延びる方向と前記磁力線が延びる方向とがほぼ一致するように接合され
    前記ステータコアは、
    環状に延在するヨーク部と、
    前記ヨーク部から前記ヨーク部の半径方向に突出し、互いに間隔を隔てて設けられた複数のティース部とを備え、
    前記ヨーク部を形成する前記複数の軟磁性粒子の各々は、前記長軸が延びる方向と前記ヨーク部が延在する周方向とがほぼ一致するように接合されており、
    前記ティース部を形成する前記複数の軟磁性粒子の各々は、前記長軸が延びる方向と前記ヨーク部の半径方向とがほぼ一致するように接合され、
    前記ティース部は、前記ティース部が突出する先端に位置し、別に設けられたローターコアに向い合う先端部を含み、
    前記先端部は、互いに接合された球形状の複数の軟磁性粒子から形成されている、ステータコア。
  6. 互いに隣り合う2つの前記ティース部と前記ヨーク部とに囲まれた空間にはスロット部が規定されており、
    前記ヨーク部および前記複数のティース部は、前記スロット部に沿って延在し、透磁率μaを有する第1の部分と、前記第1の部分に対して前記スロット部の反対側で延在し、
    前記μaよりも大きい透磁率μbを有する第2の部分とを含む、請求項に記載のステータコア。
  7. 前記第1の部分を形成する扁平形状の前記複数の軟磁性粒子は、前記長軸の平均長さが相対的に短く、前記第2の部分を形成する扁平形状の前記複数の軟磁性粒子は、前記長軸の平均長さが相対的に長い、請求項に記載のステータコア。
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