JPH08167518A - 高周波用圧粉磁心及びその製造方法 - Google Patents

高周波用圧粉磁心及びその製造方法

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JPH08167518A
JPH08167518A JP30905994A JP30905994A JPH08167518A JP H08167518 A JPH08167518 A JP H08167518A JP 30905994 A JP30905994 A JP 30905994A JP 30905994 A JP30905994 A JP 30905994A JP H08167518 A JPH08167518 A JP H08167518A
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magnetic
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Hiroyuki Mitani
宏幸 三谷
Atsushi Hanaki
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】従来の高周波用圧粉磁心(形状異方性軟磁性粉
末の長軸がアトランダムな方向に向いているもの)に比
べ、ヒステリシス損が低く、引いては鉄損の低減がはか
れる高周波用圧粉磁心及びその製造方法を提供する。 【構成】鉄を主成分とする軟磁性粉末を偏平加工してな
る形状異方性軟磁性粉末4を成形用型内に充填した後、
圧粉成形をしてリング状に圧粉、接合、固化する高周波
用圧粉磁心7の製造法であって、圧粉成形の際、成形用
型の上方と下方とに設置された2つの磁場発生器により
成形用型の上面と下面とにそれぞれ同一の極性の磁場を
発生させた状態で圧粉を行う磁場中成形をし、形状異方
性軟磁性粉末4をその長軸方向をリングの径方向に向
け、配向するもの及び、かかる製造法により得られる高
周波用圧粉磁心7。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、高周波用圧粉磁心及び
その製造方法に関し、詳細には、鉄を主成分とする軟磁
性粉末をリング状に圧粉成形(圧粉・接合・固化)した
高周波用圧粉磁心及びその製造方法に関し、特に、低鉄
損、中でも低ヒステリシス損という優れた磁気特性を有
し、ノイズフィルターやチョークコイル等の電磁気部品
として好適に使用できる高周波用圧粉磁心及びその製造
方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年の電気・電子機器の軽薄短小化傾向
から、その機器全体に対して体積・重量比が大きな電源
部の小型化が強く望まれている。その対策の一つとし
て、電源の動作周波数を高くする(高周波化する)こと
によって、単位周波数あたりの処理電力を小さくする方
法がある。該方法によれば電源内で大容積を占めている
トランス・リアクトル等の磁性部品の容量即ち容積を小
さくし得る。該方法によるものとして、現在では動作周
波数が商用周波数(50又は60Hz)よりも高いkHz オーダ
ーのスイッチング電源があり、小型化電源として用いら
れている。
【0003】上記スイッチング電源においては、スイッ
チング動作により電気的なノイズを発生する。該ノイズ
は他の電気・電子機器に誤動作等の影響を及ぼす。そこ
で、ノイズフィルターが設けられ、ノイズ除去が行われ
ている。ところが、動作周波数が高い場合、ノイズフィ
ルター部の渦電流損やヒステリシス損等の鉄損が大き
く、そのためノイズフィルターは動力損を生じさせる。
これは電源全体の効率低下或いは温度上昇を引き起こす
原因となるため、前記ノイズフィルター部での鉄損を低
減することが望まれる。更に、電源回路中に高周波化さ
れた電流が流れるため、電源回路で使用される電磁気部
品(チョークコイルやトランス等)にも鉄損の低減が望
まれる。
【0004】かかるノイズフィルター、チョークコイ
ル、トランス等の電磁気部品での鉄損を低減するには、
それら電磁気部品を構成するための交流用軟磁性材料の
鉄損を低減する必要があるが、それら軟磁性材料には、
下記の如く、種々の問題点があり、充分な鉄損の低減が
はかれていない現状にある。
【0005】即ち、電磁気部品を構成する交流用軟磁性
材料に関し、磁心としては、従来、表面を絶縁被覆処理
した電磁鋼板を何層にも積層してなる磁心が用いられて
いたが、近年、前記の如き電源部の高周波化に伴い、高
周波帯域での磁気特性の改善が求められている。しか
し、上記磁心では1〜2kHz 以下の周波帯域でしか好適
に用いることができず、高周波用の磁性材料としては不
適当である。一方、高周波用の磁性材料としては、近年
多用されているソフトフェライトがあり、これは上記磁
心に比べると、高周波帯域での磁気特性に優れ、鉄損値
も低いが、磁束密度が低いという欠点がある。
【0006】かかる問題点を解決すべく、最近、鉄を主
成分とする軟磁性粉末に絶縁材料を塗布する絶縁処理を
施した後、これをリング状に圧粉成形(圧粉、接合、固
化)してなる高周波用圧粉磁心が開発されている。ここ
で、圧粉成形は、金型に軟磁性粉末を充填して加圧成形
する方法により行われる。該磁心(以降、従来の高周波
用圧粉磁心Aという)によれば、前記ソフトフェライト
に比べ、磁束密度を向上できる利点があり、高周波帯域
での磁気特性をさらに改善し得る。
【0007】ところが、圧粉磁心は交流で使用される場
合、周波数にかかわらずヒステリシス損及び渦電流損を
生じる。一般にヒステリシス損は周波数に、渦電流損は
周波数の2乗に比例するので、周波数が高くなるほど鉄
損は大きくなる。従って、前記従来の高周波用圧粉磁心
Aとしては鉄損の低減が重要な課題になる。ここで、ヒ
ステリシス損は、残留磁気を打ち消すために消費するエ
ネルギであり、保磁力(Hc)が低いほど小さく、一方、渦
電流損は、交番する磁界において誘起される電流により
生じるため、電気抵抗が高いほど小さい。
【0008】かかる鉄損の低減をはかるため、軟磁性粉
末個々の絶縁をより強固にしたり、軟磁性粉末粒度をよ
り細かくする方法がとられていた。しかし、これらの方
法では、圧粉磁心での軟磁性粉末の占有率が低下し、透
磁率の低下を招く。そこで、この透磁率の増大のため、
軟磁性粉末を偏平加工することにより形状異方性を付与
して形状異方性軟磁性粉末とし、該粉末に絶縁処理を施
して絶縁被膜を形成させることにより該粉末間の電気抵
抗を大きくして渦電流損を低減している。即ち、前記従
来の高周波用圧粉磁心Aの球状の軟磁性粉末に代えて偏
平状の形状異方性軟磁性粉末を用いたもの(以降、従来
の高周波用圧粉磁心Bという)が開発されている。又、
ヒステリシス損の軽減をはかるべく、圧粉成形時に導入
される歪を熱処理により開放して保磁力を低下させる歪
とり焼鈍が行われている。
【0009】しかしながら、上記歪とり焼鈍の際の加熱
温度は上記絶縁被膜の耐熱性により制限され、歪を完全
に開放し得るような高温にはすることができず、そのた
め歪とり焼鈍によるヒステリシス損の軽減は未だ不充分
である。又、たとえ歪とり焼鈍によるヒステリシス損の
軽減が図れたとしても、従来の高周波用圧粉磁心Bにお
いては、上記形状異方性軟磁性粉末を金型に充填した
際、該粉末の長軸は一定方向を向かず、無作為(アトラ
ンダム)な方向に向いてしまい、引いては圧粉成形して
得られる圧粉磁心は該粉末の長軸がアトランダムな方向
に向いたものとなり、その結果、該粉末の一部のもの
は、圧粉磁心として使用の際の磁化方向に該粉末の長軸
(即ち、磁化困難な方向)が向いており、それにより保
磁力が高くなるため、ヒステリシス損が高くなる。
【0010】このように、ヒステリシス損の低減が未だ
不充分であり、ヒステリシス損が高く、その低減が図れ
ていない現状にある。かかるヒステリシス損は鉄損の増
大を来すので、その低減は重要な課題である。特に、10
0kHzまでの周波数においてはヒステリシス損の低減は鉄
損の低減に大きく寄与するので、重要な課題である。そ
れは、前記の如く、ヒステリシス損は周波数に比例し、
渦電流損は周波数の2乗に比例するため、周波数を徐々
に高くすると、最初ヒステリシス損よりも小さかった渦
電流損は急激に増大し、ヒステリシス損を上回り、そし
て、鉄を主成分とする軟磁性粉末を原料として用いた圧
粉磁心においては、100kHzまでの周波数帯ではヒステリ
シス損の方が渦電流損よりも鉄損に占める割合が大きい
からである。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、このような
事情に着目してなされたものであって、その目的は前記
従来の高周波用圧粉磁心Bの有する問題点を解消し、ヒ
ステリシス損の低減がはかれ、引いては鉄損の低減がは
かれる高周波用圧粉磁心及びその製造方法を提供しよう
とするものである。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明に係る高周波用圧粉磁心及びその製造方法は
次のような構成としている。即ち、請求項1記載の高周
波用圧粉磁心は、鉄を主成分とする軟磁性粉末を偏平加
工することにより形状異方性を付与してなる形状異方性
軟磁性粉末をリング状に圧粉、接合、固化してなる高周
波用圧粉磁心において、前記形状異方性軟磁性粉末がそ
の長軸方向をリングの径方向に向けて配向していること
を特徴とする高周波用圧粉磁心である。
【0013】請求項2記載の高周波用圧粉磁の製造方法
は、鉄を主成分とする軟磁性粉末を偏平加工することに
より形状異方性を付与してなる形状異方性軟磁性粉末を
圧粉成形用型内に充填した後、圧粉成形をしてリング状
に圧粉、接合、固化する高周波用圧粉磁心の製造方法で
あって、前記圧粉成形の際、圧粉成形用型の上方と下方
とに設置された2つの磁場発生器により圧粉成形用型の
上面と下面とにそれぞれ同一の極性の磁場を発生させた
状態で圧粉を行う磁場中成形をし、それにより、前記形
状異方性軟磁性粉末をその長軸方向をリングの径方向に
向けて配向させることを特徴とする高周波用圧粉磁心の
製造方法である。
【0014】
【作用】本発明に係る高周波用圧粉磁心は、前記の如
く、鉄を主成分とする軟磁性粉末を偏平加工することに
より形状異方性を付与してなる形状異方性軟磁性粉末を
リング状に圧粉、接合、固化してなる高周波用圧粉磁心
において、前記形状異方性軟磁性粉末がその長軸方向を
リングの径方向に向けて配向している。
【0015】ここで、上記軟磁性粉末の長軸方向は磁化
困難な方向であり、短軸方向は磁化容易な方向である。
又、圧粉磁心の使用の際、上記リングの径方向は磁化方
向であり、リングの軸方向は磁路の方向となる。故に、
前記形状異方性軟磁性粉末の長軸(磁化困難方向)が磁
化方向を向き、該粉末の短軸(磁化容易方向)が磁路方
向を向いて並んでいる。このように、磁路に対して形状
異方性軟磁性粉末が短軸(磁化容易方向)に向けて並ん
でいるので、反磁界係数が高くなり、それにより保磁力
が低くなるため、ヒステリシス損が小さくなる。
【0016】更に、交流磁界において高周波用圧粉磁心
の用いられる周波数域では、磁界の変化に伴う磁化反転
は磁壁移動によって達成され、形状異方性軟磁性粉末の
短軸方向での磁壁移動は磁壁の移動距離が小さいため、
磁壁移動中の損失が少なく、それによって更にヒステリ
シス損が小さくなる。
【0017】これに対し、従来の高周波用圧粉磁心Bに
おいては、形状異方性軟磁性粉末の長軸がアトランダム
な方向に向いているので、反磁界係数が低く、それによ
り保磁力が高くなるため、ヒステリシス損が高くなり、
更に、磁壁の移動距離が大きく、そのため磁壁移動中の
損失が大きくなることによってもヒステリシス損が高く
なる。
【0018】従って、本発明に係る高周波用圧粉磁心
は、前記従来の高周波用圧粉磁心Bに比べ、ヒステリシ
ス損が小さく、引いては鉄損の低減がはかれる。
【0019】本発明に係る高周波用圧粉磁心の製造方法
は、前記の如く、鉄を主成分とする軟磁性粉末を偏平加
工することにより形状異方性を付与してなる形状異方性
軟磁性粉末を圧粉成形用型内に充填した後、圧粉成形を
してリング状に圧粉、接合、固化する高周波用圧粉磁心
の製造方法であって、前記圧粉成形の際、圧粉成形用型
の上方と下方とに設置された2つの磁場発生器により圧
粉成形用型の上面と下面とにそれぞれ同一の極性の磁場
を発生させた状態で圧粉を行う磁場中成形をするように
している。ここで、同一の極性とは、N極とN極或いは
S極とS極のことである。
【0020】このような磁場中成形をすると、リングの
径方向に向かう磁界が発生し、この磁界に平行に形状異
方性軟磁性粉末の長軸方向が向いて並ぶので、形状異方
性軟磁性粉末をその長軸方向をリングの径方向に向けて
配向させることができる。
【0021】従って、本発明に係る高周波用圧粉磁心の
製造方法によれば、形状異方性軟磁性粉末がその長軸方
向をリングの径方向に向けて配向した高周波用圧粉磁
心、即ち、本発明に係る高周波用圧粉磁心を製造し得
る。故に、ヒステリシス損が小さく、引いては鉄損の低
減がはかれる高周波用圧粉磁心を得ることができる。
【0022】本発明において、鉄を主成分とする軟磁性
粉末としては、純鉄や鉄基合金よりなる軟磁性粉末が使
用でき、その種類は特に限定されるものではなく、例え
ば珪素鋼粉、センダスト粉、アモルファス粉、パーマロ
イ粉等の軟磁性粉末を使用できるが、形状異方性を付与
して形状異方性軟磁性粉末とするための偏平加工を行う
際の加工性を考慮すると、高純度低炭素鉄粉を用いるこ
とが望ましく、又、該鉄粉を用いると、より一層の形状
異方性軟磁性粉末の保持力低下によるヒステリシス損の
低減がはかれる。
【0023】
【実施例】鉄を主成分とする軟磁性粉末の一種であると
ころの高純度低炭素鉄粉をボールミルにより偏平加工し
て形状異方性軟磁性粉末にした。該形状異方性軟磁性粉
末を還元処理により酸素濃度を1000ppm 以下に低下させ
た後、燐酸を主成分とする水ガラスによって絶縁処理を
施した。
【0024】上記絶縁処理後、図1に示す如く磁場中成
形をした。即ち、圧粉成形用金型2の上方及び下方に磁
場発生用コイル5及び6を設置し、この金型2内に上記
絶縁処理後の形状異方性軟磁性粉末4を充填し、前記磁
場発生用コイル5及び6により金型2の上面側にN極の
磁場を発生させると共に金型2の下面側にN極の磁場を
発生させ、その状態で上パンチ1及び下パンチ3により
金型2内に圧縮力を加え、それによりリング状に圧粉成
形(圧粉・接合・固化)した。しかる後、このリングを
窒素雰囲気中において加熱温度:450℃で歪とり焼鈍を行
い、本発明の実施例に係る高周波用圧粉磁心を得た。
尚、この加熱温度:450℃は形状異方性軟磁性粉末4の表
面の絶縁処理皮膜の耐熱性限界温度未満の温度であり、
該絶縁処理皮膜の損傷を招くことはない。
【0025】このようにして得られた本発明の実施例に
係る高周波用圧粉磁心7の外観図を図2に、上断面図
(模式図)を図3に、側断面図(模式図)を図4に示
す。この高周波用圧粉磁心7は、図3や図4に示す如
く、形状異方性軟磁性粉末4がその長軸方向をリングの
径方向に向けて配向している。
【0026】一方、磁場発生用コイル5及び6による磁
場の発生をさせない状態とし、この点を除き上記本発明
の実施例と同様の方法及び条件で圧粉成形、歪とり焼鈍
を行い、比較例に係る高周波用圧粉磁心を得た。この高
周波用圧粉磁心は、形状異方性軟磁性粉末の長軸がアト
ランダムな方向に向いたものとなる。
【0027】上記本発明の実施例に係る高周波用圧粉磁
心7及び比較例に係る高周波用圧粉磁心について磁気特
性を調べた。その結果の一部を図5及び6に示す。
【0028】図5は、圧粉成形の際の圧縮力を面圧で4
ton/cm2(392MPa) とし、本発明の実施例については磁場
発生用コイル5及び6により1T(テスラ)の磁場を発
生させるという条件で得られた高周波用圧粉磁心につい
ての直流磁気特性を示した図である。図5から、本発明
の実施例に係る高周波用圧粉磁心7は、比較例に係る高
周波用圧粉磁心に比べて、保磁力が低下していることが
わかる。
【0029】図6は、上記高周波用圧粉磁心(図5に係
るものと同一のもの)について、高周波特性を比較した
ものでヒステリシス損の周波数特性を示した図である。
図6から、本発明の実施例に係る高周波用圧粉磁心7
は、比較例に係る高周波用圧粉磁心に比べて、ヒステリ
シス損が低く、前記の如き形状異方性軟磁性粉末の配向
によりヒステリシス損の低減がはかれることがわかる。
【0030】尚、前記形状異方性軟磁性粉末の絶縁処理
は、該粉末の表面に絶縁皮膜を形成させ、それにより渦
電流損の抑制をはかるために施されるものである。上記
実施例においては圧粉成形用金型内に形状異方性軟磁性
粉末を充填する前に絶縁処理を施したが、形状異方性軟
磁性粉末と樹脂粉末(絶縁処理材)とを金型内に充填
し、混合する方法により絶縁処理を施すこともできる。
【0031】上記実施例においては磁場発生用コイル5
及び6により金型2の上面側にN極の磁場、金型2の下
面側にN極の磁場を発生させたが、これに代えて、金型
2の上面側にS極の磁場、金型2の下面側にS極の磁場
を発生させても同様の効果が得られる。
【0032】
【発明の効果】本発明に係る高周波用圧粉磁心は、従来
の高周波用圧粉磁心B(形状異方性軟磁性粉末の長軸が
アトランダムな方向に向いているもの)に比べ、ヒステ
リシス損が小さく、引いては、高周波用圧粉磁心として
好適に使用でき、鉄損、消費電力、発熱の低減がはかれ
るようになるという効果を奏する。本発明に係る高周波
用圧粉磁心の製造方法は、上記の如きヒステリシス損が
小さくて優れた特性を有する高周波用圧粉磁心を得るこ
とができるようになるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施例に係る高周波用圧粉磁心の磁場中成形
状況の概要を説明する図である。
【図2】 本発明の実施例に係る高周波用圧粉磁心の外
観を示す斜視図である。
【図3】 本発明に係る高周波用圧粉磁心に係る形状異
方性軟磁性粉末の配向状況を模式的に示す上断面図であ
る。
【図4】 本発明に係る高周波用圧粉磁心に係る形状異
方性軟磁性粉末の配向状況を模式的に示す側断面図であ
る。
【図5】 本発明の実施例及び比較例による保磁力の相
違を説明する図である。
【図6】 本発明の実施例及び比較例に係る周波数とヒ
ステリシス損との関係を示す図である。
【符号の説明】
1--上パンチ、2--圧粉成形用金型、3--下パンチ、4
--形状異方性軟磁性粉末、5--磁場発生用コイル、6--
磁場発生用コイル、7--高周波用圧粉磁心。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 鉄を主成分とする軟磁性粉末を偏平加工
    することにより形状異方性を付与してなる形状異方性軟
    磁性粉末をリング状に圧粉、接合、固化してなる高周波
    用圧粉磁心において、前記形状異方性軟磁性粉末がその
    長軸方向をリングの径方向に向けて配向していることを
    特徴とする高周波用圧粉磁心。
  2. 【請求項2】 鉄を主成分とする軟磁性粉末を偏平加工
    することにより形状異方性を付与してなる形状異方性軟
    磁性粉末を圧粉成形用型内に充填した後、圧粉成形をし
    てリング状に圧粉、接合、固化する高周波用圧粉磁心の
    製造方法であって、前記圧粉成形の際、圧粉成形用型の
    上方と下方とに設置された2つの磁場発生器により圧粉
    成形用型の上面と下面とにそれぞれ同一の極性の磁場を
    発生させた状態で圧粉を行う磁場中成形をし、それによ
    り、前記形状異方性軟磁性粉末をその長軸方向をリング
    の径方向に向けて配向させることを特徴とする高周波用
    圧粉磁心の製造方法。
JP30905994A 1994-12-13 1994-12-13 高周波用圧粉磁心及びその製造方法 Withdrawn JPH08167518A (ja)

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