JP4481410B2 - X線ct用二次元検出器、x線ct用二次元検出器の製造方法及びx線ctスキャナ - Google Patents

X線ct用二次元検出器、x線ct用二次元検出器の製造方法及びx線ctスキャナ Download PDF

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【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、X線CT用二次元検出器、X線CT用二次元検出器の製造方法及び二次元検出器を備えたX線CTスキャナに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来のX線CTスキャナについて説明する。
【0003】
X線CTスキャナは、被検体を挟んで対向配置されたX線源及び検出器を有しており、被検体を人間とすると、人間の中心線を通る体軸方向に直交する方向(チャンネル方向)に沿って検出器が、扇状に例えば約1000チャンネル並べられている。
【0004】
検出器には種々のタイプが使用可能であるが、小型化が可能なシンチレーション検出器が良く用いられている。このシンチレーション検出器は検出素子としてシンチレータと、フォトダイオード等の光センサを有し、被検体を透過したX線をシンチレータにより吸収し、その吸収により当該シンチレータで発生した蛍光を光センサによって電気信号に変換して検出素子毎に出力するようになっている。
【0005】
すなわち、上述したX線CTスキャナによれば、X線源から被検体のある断面(以下スライス面と称す)に対して扇状にX線ビームを照射し、被検体のあるスライス面を透過したX線ビームを検出器の各検出素子毎に電気信号に変換してX線透過データを収集する。
【0006】
マルチスライスX線CTスキャナは、シングルX線CTスキャナにおける検出器の検出素子を被検体の体軸方向に沿って複数列(複数(N)セグメント)有しており、当該検出器は、全体でMチャンネル×Nセグメントの検出素子を有するX線CT用二次元検出器として構成されている。
【0007】
図5に示すように、検出素子501はX線をコリメートするコリメータブロック502とシンチレータブロック503、フォトダイオードブロック504が一体になっている。これらよりなる検出素子501からの信号は、任意の撮影スライス厚に束ねる為の切換え用のスイッチング素子505を通り、撮影スライス厚に応じた信号に束ねられてから、フレキシブルPC板506(以下フレキと称する)を介し、データ収集素子507(以下DASと称する)に送られる。その際、信号はアナログ信号のまま取り出されている。
【0008】
ところで、これまでのX線CT用二次元検出器では、上述したように、X線をコリメートするコリメータブロック502とシンチレータブロック503、フォトダイオードブロック504が、検出素子501として一体になっており、温度を一定に保つ事、また光を遮蔽する事を目的としたケース508の中に入っている。検出器は例えば約40℃±1℃の範囲でヒータ509により暖められ、温度コントロールがされている。
【0009】
しかしながら、マルチスライスCTスキャナにおいては、被検体を挟んで対向配置されたX線源及び検出器が、動作時に回転する。検出素子501とDAS507は、フレキ506を介して接続されている為に、回転時にこれらを接続するコネクタ(図示せず)がフレキ506に引っ張られて取れたり、また、フレキ506を通る際の信号がアナログ信号であることから、回転時の振動でノイズを受ける事も多かった。
【0010】
一方、DAS507は、発熱により基板温度が約60℃〜約90℃となっており、誤動作を防ぐ為に、ファン510をDAS基板にとりつけており、温度が過剰に上昇しないような機構を設けている。
【0011】
従って、上述したように、検出器素子を室温より高い一定温度に保つ為に、約100W〜約150Wのヒータ509を取り付けていたにもかかわらず、一方DASユニットではDAS507が発熱し、冷却する為にファン510を取り付けていた。
【0012】
また、かねてより医師からは、単位時間により高精細かつ広範囲に画像を撮影したいという強い要望が出されていた。
【0013】
しかしながら、従来のマルチスライスCTでは、検出素子からフレキやコネクタを介してデータをDASに取り出しており、検出素子から取り出す配線の密度、つまりフレキの本数には上限があった。その為、ヘリカルスキャンを用いずに同時収集できるデータは8スライスまでであった。その為、一度に撮影出来る範囲は狭く、高精細画像を撮影する際は、例えば0.5mmスライスを8スライス同時撮影する事により、約4mmの体軸方向範囲のみしか撮影できなかった。また、広範囲な画像を得る為に、一度に約32mmの体軸方向の範囲を撮影すると、解像度は約4mmとなり良くない。したがって、高精細かつ広範囲を両立した画像撮影は行なえなかった。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】
上述したように、これまでのマルチスライスCTの二次元検出器には、いくつか問題がある。
【0015】
まず、検出素子とDASは、フレキを介して接続されている為に、回転時にこれらを接続するコネクタがフレキに引っ張られて取れたり、また、フレキを通る際の信号はアナログ信号であることから、回転時の振動でノイズを受ける事も多かった。
【0016】
また、検出器素子を室温より高い一定温度に保つ為に、約100W〜約150Wのヒータを取り付けていたにもかかわらず、一方DASユニットではDASが発熱し、冷却する為にファンを取り付けていた。従って、検出器中で、一部を熱し、一部を冷却する為に、電力の無駄が生じていた。
【0017】
さらに、高精細かつ広範囲の画像を撮影する事は困難であった。
【0018】
【課題を解決するための手段】
そこで本発明の第1は、入射したX線に基づいて光信号を生成しアレイ状に配置されるシンチレータと、アレイ状に配置された前記シンチレータに各々接続し前記光信号を電気信号に変換するフォトダイオード群と、前記フォトダイオード群が第1主面上に形成される基板と、前記基板上の前記第1の主面上であって前記フォトダイオード群の側部に設けられ前記電気信号を束ねるスイッチング素子と、前記シンチレータ、前記フォトダイオード群、及び前記スイッチング素子が設けられていない前記基板の第2主面上に配置され、前記基板内における多層配線もしくは該基板に設けられるスルーホールを用いて前記スイッチング素子と接続されるデータ収集素子とを具備する事を特徴とするX線CT用二次元検出器を提供する。
【0019】
本発明の第1は、前記データ収集素子に隣接し、前記データ収集素子を冷却する冷却手段を具備しても良い。
【0020】
また本発明の第1においては、1または複数のセグメント内の前記シンチレータを1スライスとして束ね、9スライス以上同時にデータ収集しても良い。
【0021】
本発明の第2は、基板上にデータ収集素子をリフロー接続するデータ収集素子接続工程と、前記データ収集素子接続工程の後、前記データ収集素子をリフロー接続する温度より低い温度で、前記基板の前記データ収集素子の形成されない面にアレイ状にフォトダイオードを形成する工程と、前記フォトダイオード群上にシンチレータを接着する工程と、前記データ収集素子の形成されない面上であって前記フォトダイオード群の側部にスイッチング素子を設ける工程と、前記スイッチング素子と該フォトダイオード群とを接続するとともに、前記基板内における多層配線もしくは前記基板に設けられるスルーホールを用いて前記スイッチング素子と前記データ収集素子とを接続する工程と、を具備する事を特徴とするX線CT用二次元検出器の製造方法を提供する。
本発明の第3は、二次元検出器を備えたX線CTスキャナにおいて、前記二次元検出器は、入射したX線に基づいて光信号を生成しアレイ状に配置されるシンチレータと、アレイ状に配置された前記シンチレータに各々接続し前記光信号を電気信号に変換するフォトダイオード群と、前記フォトダイオード群が第1主面上に形成される基板と、前記基板上の前記第1の主面上であって前記フォトダイオード群の側部に設けられ前記電気信号を束ねるスイッチング素子と、前記シンチレータ、前記フォトダイオード群、及び前記スイッチング素子が設けられていない前記基板の第2主面上に配置され、前記基板内における多層配線もしくは該基板に設けられるスルーホールを用いて該スイッチング素子と接続されるデータ収集素子とを具備する事を特徴とするX線CTスキャナを提供する。
【0022】
【発明の実施の形態】
以下に本発明の実施形態を詳細に説明するが、本発明はこの実施形態に限定されるものではない。
【0023】
図1は、本実施形態のX線CTスキャナ1の概略構成を示すブロック図である。
【0024】
図1によれば、X線CTスキャナ1は、ガントリー3とシステム部4を備えている。ガントリー3は、被検体P(患者)載置用の寝台2と、被検体Pを挿入して診断を行なうための診断用開口部(図示せず)を有し、被検体Pの投影データの収集を行なう。また、システム部4は、スキャナ全体の制御を行なうとともに、収集された投影データに基づいて画像再構成処理や再構成画像表示等を行なう。
【0025】
寝台2は、図示しない寝台駆動部の駆動により被検体Pの体軸方向に沿ってスライド可能になっている。
【0026】
ガントリー3は、その診断用開口部に挿入された被検体Pを挟んで対向配置されたX線管球10及び主検出器11と、ガントリー駆動部12とを備える。X線管球10及び主検出器11は、ガントリー駆動部12の駆動により、ガントリー3の診断用開口内に挿入された被検体Pの体軸方向の中心軸の廻りに一体で回転可能になっている。ガントリー3内のX線管球10と被検体Pとの間には、X線管球10のX線焦点から曝射されたコーン状のX線ビームを整形し、所要の大きさのX線ビームを形成するためのスリット13が設けられている。
【0027】
さらに、X線CTスキャナ1は、X線管球10に高電圧を供給する高電圧発生装置15を備えている。この高電圧発生装置15によるX線管球10への高電圧供給は、例えば接触式のスリップリング機構により行なわれる。
【0028】
主検出器11には、シンチレータ及びフォトダイオード等の光センサを有するシンチレーション検出器が用いられている。すなわち、X線管球10から曝射され被検体を透過したX線をシンチレータにより吸収し、その吸収により発生した蛍光を光センサによって電気信号に変換して出力するようになっている。
【0029】
図2に、このシンチレーション型主検出器11の検出素子列の構成を示す。図2では、1チャンネルあたり複数セグメント(本実施形態では48seg)が体軸方向に沿って並べられた検出素子列をチャンネル方向に沿って複数チャンネル(本実施形態では24ch)アレイ状に配列した二次元検出器(図2では、24ch×48segの二次元検出器を示している)として構成されている。
【0030】
なお、シンチレータブロックのシンチレータ素子は、フォトダイオード素子と光学的に接続されている。また、シンチレータ素子の各セグメント間及び各チャンネル間には、例えば金属等の反射板からなるセパレータ(図示せず)が設けられ、隣接するチャンネル間及びセグメント間のクロストークをなくすように構成されている。そして、主検出器は、中心付近では1セグメントが0.5mmであり、これが24チャンネル並ぶ0.5mmスライスで形成されており、周辺では1セグメントが1mmであり、これが24チャンネル並ぶ1mmスライスで形成されている。本実施形態では、0.5mmスライス素子が32個、1mmスライス素子がその両側に8個ずつ配置されている。なお、ここに示した寸法は、ガントリーの回転軸中心での値であり、主検出器における実寸法ではない。
【0031】
図3に検出器の1チャンネルの半分の断面模式図を示す。図3に示すように、各シンチレータ素子は箱型であり、そのX線入射面、チャンネル方向端面及び体軸方向端面には図示しない光反射材が層状に設けられている。そして、シンチレータ素子の蛍光出力面側には、例えば接着剤等の接合部材を介して光センサ(例えばフォトダイオード)が当該蛍光を受光可能に接合されている。各フォトダイオード素子は、図示しないアクティブエリア(pn接合部分であり、受光可能領域)を有し、シンチレータ素子から発生した蛍光を当該アクティブエリアで受光して電気信号に変換し、その電気信号をそれぞれ出力するようになっている。
【0032】
図3に示した構成において、各基本セグメント(0.5mmスライスセグメント、1mmスライスセグメント)は、1個のフォトダイオード素子及びそれに対応する1個のシンチレータ素子で構成されている。
【0033】
そして、上述した構造の主検出器(二次元検出器)11の各フォトダイオード素子は、それぞれ配線を介してスイッチング素子20に接続され、スイッチング素子20は、DAS(データ収集素子)21に接続されている。シンチレータ素子、フォトダイオード素子からなる検出素子により検出されたX線透過データは、このスイッチング素子20を介して、例えば32スライス分のデータがDAS21に送られる。
【0034】
DAS21は、送られたX線透過データに対して増幅処理やA/D変換処理等を施して当該被検体Pの32スライス分の投影データを収集するようになっている。
【0035】
一方、図1に示すように、X線CTスキャナ1のシステム部4は、例えばCPU等を有するコンピュータ回路を搭載したデータ処理装置26を有している。このデータ処理装置26は、DAS21の各データ収集素子により収集された32スライス分の投影データを保持し、上述したガントリー3の回転による多方向から得られた同一スライスの全ての投影データを加算する処理や、その加算処理により得られた多方向投影データに対して必要に応じて補間処理、補正処理等を施すようになっている。
【0036】
また、システム部4は、データ処理装置26におけるデータ処理に必要なデータ等を記憶する記憶装置27と、データ処理装置26によりデータ処理されて得られた投影データを再構成処理して、32スライス分の再構成画像データを生成する再構成装置28と、この再構成装置28により生成された再構成画像データを表示する表示装置29と、キーボードや各種スイッチ、マウス等を備え、オペレータを介してスライス厚やスライス数等の各種スキャン条件を入力可能な入力装置30と、再構成装置28により生成された再構成画像データを記憶可能な大容量の記憶領域を有する補助記憶装置31とを備えている。
【0037】
そして、X線CTスキャナ1のシステム部4は、CPUを有するコンピュータ回路を搭載したホストコントローラ25を有している。このホストコントローラ25は、高電圧発生装置15に接続されるとともに、バスを介してガントリー3内の図示しない寝台駆動部、ガントリー駆動部12、スイッチング素子20、及びDAS21にそれぞれ接続されている。
【0038】
また、ホストコントローラ25、データ処理装置26、記憶装置27、再構成装置28、表示装置29、入力装置30、及び補助記憶装置31は、それぞれバスを介して相互接続され、当該バスを通じて互いに高速に画像データや制御データ等の受け渡しを行なうことができるように構成されている。
【0039】
すなわち、ホストコントローラ25は、オペレータから入力装置30を介して入力されたスライス厚等のスキャン条件を内部メモリに記憶し、この記憶されたスキャン条件(あるいは、マニュアルモードにおいてオペレータから直接設定されたスキャン条件)に基づいて高電圧発生装置15、図示しない寝台駆動部及びガントリー駆動部12を介して寝台2の体軸方向への送り量、送り速度、ガントリー3の回転速度、回転ピッチ、及びX線の曝射タイミング等を制御しながら当該高電圧発生装置15、寝台駆動部、及びガントリー駆動部12を駆動させることにより、被検体Pの所望の撮影領域に対して多方向からコーン状のX線ビームが照射される。そして、被検体Pの撮影領域を透過した透過X線は、主検出器11の各検出素子を介してX線透過データとして検出される。
【0040】
同時に、ホストコントローラ25は、内部メモリに記憶されたスキャン条件(あるいは、マニュアルモードのスキャン条件)に基づいてスイッチング素子20の各スイッチの切り換え制御を行なって主検出器11の各検出素子とDAS21との接続状態を切り換えることにより、当該各検出素子で検出されたX線透過データを束ねて、スキャン条件に対応した複数スライスのX線透過データとしてDAS21に送ることができるように構成されている。
【0041】
次に、本実施形態において、32スライス分を同時にデータ収集する検出器部分の実装例について、図4を用いて説明する。
【0042】
図4の主検出器11の断面図に示すように、セラミック基板401上には、検出素子402が、検出素子402の両側には、検出素子402とTAB403で接続されたスイッチング素子404が形成されている。なお、検出素子402とスイッチング素子404の接続は、TAB接続だけでなく、ワイヤボンディングにより接続しても良い。
【0043】
セラミック基板401の検出素子402が設けられない側の面にはDAS405が形成され、スイッチング素子404とDAS405は、セラミック基板401内で多層配線により、相互に接続されている。この配線は、多層配線に限定されず、スイッチング素子404とDAS405の接続は、基板にスルーホールを設け、このスルーホールを用いて両面の素子を接続しても良い。この場合、各素子はTAB接続を用いて配線される。
【0044】
検出素子402は、フォトダイオード406とその上のシンチレータ407、シンチレータ407上のコリメータ408、検出素子402の温度をモニターする為の熱電対409から成る。
【0045】
これらを実装する際には、まず、DAS405をセラミック基板401に約250℃ではんだリフロー等のはんだ工程により取り付ける。次に、セラミック基板401上の、DAS405を形成した側と逆の面に、フォトダイオードブロック406を約120℃で、はんだリフロー等のはんだ工程により取り付ける。その後、シンチレータブロック407をフォトダイオードブロック406上に接着し、コリメータブロック408を接続する。スイッチング素子404とフォトダイオードブロック406の接続はTAB403により行われ、DAS405をつける前後のどちらで行なっても良い。また、スイッチング素子404とフォトダイオードブロック406は、ワイヤボンディングにより接続しても良い。
【0046】
検出素子402の温度を、例えば約40℃±1℃に保つ為には、DAS405を動作させる電源電圧にはhighとlowの2種類がある事から、熱電対409からの出力を元に、この電源電圧をコントロールしても良い。
【0047】
また、検出素子402を冷却する為のファン410を、DAS405に隣接して設けても良い。従来は、DASと検出素子がフレキを介して接続していた為、検出素子を約40℃±1℃とする為に暖め、またDASは誤動作を防ぐ事を目的とし、約60℃〜約80℃となるように冷却していた。しかし本実施形態では、検出素子402とDAS405が同一基板に形成されている為にこれらの温度制御を同時に行なう事が出来る。そして、DAS405は検出素子402と同程度の温度、つまり約40℃±1℃とする為に、強力に冷却する必要があり、図4のようにDAS405に隣接してファン410などの冷却手段を設ける事が好ましい。
【0048】
従って、本実施形態によれば、ヒーター等を必要とせずに、DAS405の発熱のみで、検出器全体の温度制御を行なう事が可能となる。
【0049】
さらに、強力に冷却を行なうには、ペルチエ素子をDAS405上にのせ、ペルチエ素子の動作により冷却しても良く、その際は、DAS405にペルチエ素子を隣接して設ける事が好ましい。また、熱交換器を用いて冷却を行なっても良い。
【0050】
本実施形態では、DAS405はフレキを介さずに、直接フォトダイオードブロック406を形成するセラミック基板401に形成する。この事により、信号がDAS405に到達するまでの配線距離が短い。DAS405以降では信号はデジタルとなる為に、信号がアナログのまま伝達する配線距離が短い事になる。つまり、アナログ信号はノイズを受け易いが、本実施形態ではアナログ信号として伝達する距離が短い為に、ノイズを受ける可能性が低下する。また、フレキを有さない為に、回転時に振動によりノイズを受ける事もない。
【0051】
その際、DAS405と、フォトダイオードブロック406を形成する順番としては、まず、DAS405をはんだリフローによって形成してからフォトダイオードブロック406を形成する。これは、シンチレータブロック407とフォトダイオードブロック406は、素子が均一でないと、被検体を通ったX線に対する感度にばらつきが出て、アーチファクトを生じてしまう事から、フォトダイオードブロック406に不純物を含ませず、均一な素子を形成する為である。
【0052】
DAS405を接続してからフォトダイオードブロック406を接続する事により、フォトダイオードブロック406を酸化雰囲気や、不純物雰囲気にさらさず、さらに機械的に傷をつける可能性も低下できる。また、DAS405の接続温度よりもフォトダイオードブロック406の接続温度を低く設定する事により、DAS405とフォトダイオードブロック406の双方を精度良く接続可能となる。
【0053】
また、従来は、検出素子からフレキやコネクタを介してデータを取り出しており、検出素子から取り出すフレキの本数の上限から、データの同時収集を8スライスより多く行う事が出来なかった。しかしながら、本実施形態では上述したように、DAS405が、フォトダイオードブロック406の形成されるセラミック基板401上に配置されている事から、スイッチング素子404とDAS405の配線を、セラミック基板401中の多層配線等により行う事が出来る。従って、本実施形態では、撮影スライス厚を0.5mmスライスとした時のデータの同時収集を8スライスより多くし、かつ、撮影スライス厚を1mmスライスとした時のデータの同時収集を8スライスより多くすることが可能となる。
【0054】
【発明の効果】
以上詳述したように、本発明によれば、DASが検出素子と同一基板に形成される為に、ノイズが少なく、単位時間に高精細かつ広範囲に画像撮影を行う事の可能なX線二次元検出器又はX線CTスキャナを提供する事が出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施形態におけるX線CTスキャナの概略構成を示すブロック図。
【図2】 最小スライス厚0.5mm、全体のセグメント数が48個の場合の検出器列の構成を示す図。
【図3】 主検出器の第1chの素子列の内部構造を示す図。
【図4】 本発明の実施形態におけるX線CT用二次元検出器の構成を示す断面図。
【図5】 従来例におけるX線CT用二次元検出器の構成を示す断面図。
【符号の説明】
1…X線CTスキャナ
2…寝台
3…ガントリー
4…システム部
10…X線管球
11…主検出器
12…ガントリー駆動部
13…スリット
15…高電圧発生装置
20…スイッチング素子
21…データ収集装置(DAS)
25…ホストコントローラ
26…データ処理装置
27…記憶装置
28…再構成装置
29…表示装置
30…入力装置
31…補助記憶装置
401…セラミック基板
402,501…検出素子
403…TAB
404,505…スイッチング素子
405,507…データ収集素子(DAS)
406,504…フォトダイオードブロック
407,503…シンチレータブロック
408,502…コリメータブロック
409…熱電対
410,510…ファン
506…フレキシブルPC板(フレキ)
508…ケース
509…ヒータ

Claims (5)

  1. 入射したX線に基づいて光信号を生成しアレイ状に配置されるシンチレータと、アレイ状に配置された前記シンチレータに各々接続し前記光信号を電気信号に変換するフォトダイオード群と、前記フォトダイオード群が第1主面上に形成される基板と、前記基板上の前記第1の主面上であって前記フォトダイオード群の側部に設けられ前記電気信号を束ねるスイッチング素子と、前記シンチレータ、前記フォトダイオード群、及び前記スイッチング素子が設けられていない前記基板の第2主面上に配置され、前記基板内における多層配線もしくは前記基板に設けられるスルーホールを用いて前記スイッチング素子と接続されるデータ収集素子とを具備する事を特徴とするX線CT用二次元検出器。
  2. 前記基板上の前記第2の主面上であって前記データ収集素子に隣接して設けられ、前記データ収集素子を冷却する冷却手段を具備する事を特徴とする請求項1記載のX線CT用二次元検出器。
  3. 1または複数のセグメント内の前記シンチレータを1スライスとして束ね、9スライス以上同時にデータ収集する事を特徴とする請求項1記載のX線CT用二次元検出器。
  4. 基板上にデータ収集素子をリフロー接続するデータ収集素子接続工程と、前記データ収集素子接続工程の後、前記データ収集素子をリフロー接続する温度より低い温度で、前記基板の前記データ収集素子の形成されない面にアレイ状にフォトダイオードを形成する工程と、前記フォトダイオード群上にシンチレータを接着する工程と、前記データ収集素子の形成されない面上であって前記フォトダイオード群の側部にスイッチング素子を設ける工程と、前記スイッチング素子と該フォトダイオード群とを接続するとともに、前記基板内における多層配線もしくは前記基板に設けられるスルーホールを用いて該スイッチング素子と前記データ収集素子とを接続する工程と、を具備する事を特徴とするX線CT用二次元検出器の製造方法。
  5. 二次元検出器を備えたX線CTスキャナにおいて、
    前記二次元検出器は、入射したX線に基づいて光信号を生成しアレイ状に配置されるシンチレータと、アレイ状に配置された前記シンチレータに各々接続し前記光信号を電気信号に変換するフォトダイオード群と、前記フォトダイオード群が第1主面上に形成される基板と、前記基板上の前記第1の主面上であって前記フォトダイオード群の側部に設けられ前記電気信号を束ねるスイッチング素子と、前記シンチレータ、前記フォトダイオード群、及び前記スイッチング素子が設けられていない前記基板の第2主面上に配置され、前記基板内における多層配線もしくは該基板に設けられるスルーホールを用いて前記スイッチング素子と接続されるデータ収集素子とを具備する事を特徴とするX線CTスキャナ。
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