JP4467636B1 - 握り飯包装体 - Google Patents

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【課題】内外側シート相互間に封入した海苔を湿気らせずに握り飯を個別包装し、供食時ではきれいに開封できて新鮮な海苔と共に食することができるようにする。
【解決手段】ハーフカット4,5を形成してある内外側シート2,3を重ね合わせることで海苔Sを封入してある包装原反7を、内側シート2を内側に配置し折返し状にして握り飯Rを包み、周囲を溶着した包装体1とする。ハーフカット4,5は、内外側シート2,3の少なくともいずれか一方では、相互に所定間隔を隔てて平行した対状に配置形成する。また、ハーフカット4,5に繋がるノッチ8を包装体1の上縁部に形成する。海苔Sを封入する包装原反7における封入部分内部、握り飯Rを包装する包装体1内部それぞれに所定量の気体を充填する。
【選択図】図1

Description

本発明は、米飯加工食品である握り飯を、この握り飯による湿気分によって湿気させることなく海苔等と共に封入でき、供食時には新鮮な乾燥したままの海苔と共に握り飯を供食できるようにした握り飯包装体に関する。
従来からコンビニエンスストア、スーパーストア等で、個別包装された握り飯が販売されており、合成樹脂製フィルム・シートによって握り飯本体とこれに被さる海苔とが封入されることで包装されている。例えば特許文献1に示される包装飯塊であり、特許文献2に示されるおにぎり包装用シート、及び包装おにぎりであり、特許文献3に示される米飯加工食品の包装体である。
特許文献1に示される包装飯塊では、内外フィルムによって海苔を挟んだ長方形のシート体によっておにぎりを包装するのであり、シート体をU字状に折り曲げておにぎりを収納すると共にシート体の開口を熱溶着して包装袋となすのである。このときの内フィルムは中央位置で重なり部を溶着して成り、また外フィルムにはカットテープを配して分断可能部を形成することによって、カットテープによる破断及び重なり部の溶着の剥離によって取り出したおにぎりに海苔を被せるようになっている。
特許文献2に示される包装用シートでは、左右に分割される折り返し部にて連続している左裏樹脂フィルム、右裏樹脂フィルムにて形成された裏樹脂フィルムと、表樹脂フィルムとで海苔であるシート状食品を封入して成るおにぎり包装用シートによっておにぎりを内包して周縁を溶着することで包装するのである。供食時には、表樹脂フィルムに形成された帯状易切断部によって表樹脂フィルムを分断し、折り返し部に連続させた溶着部縦断易切断部によって折り返し部を切断することで、おにぎりに海苔を重ねた状態で取り出すようになっている。
特許文献3に示される包装体では、内外シートそれぞれに形成したハーフカットの位置が互いに合致されるようにして海苔であるシート状食品を封入して重ね合わせた包装体とし、この包装体によっておにぎりである米飯加工食品を包装するのであり、包装体を破断開封するハーフカットが、外力その他によって不意に破断することを防止するために、深さが異なる破断規制部と破断開始部とでハーフカットを形成するとする。また、ハーフカットに対する破断開始は、ハーフカットへの破断力がスムーズに連絡するように、V字状とするノッチの先端に円弧又は略円弧状の貫通孔を連接してある。
特開2006−325604号公報 特開2007−174984号公報 特開2008−100741号公報
上述した従来の包装形態において、特許文献1では海苔とおにぎりとを遮断する内フィルムは、分断させるための重なり部を溶着しているから、その溶着が不完全であるとおにぎりからの湿気分が海苔に浸透することがあり、そうすると、供食時に海苔が湿気てしまうことになる。また、カットテープによる分断可能部の形成は製造単価をアップさせるから、好ましくはない。特許文献2では帯状易切断部によって表樹脂フイルムを切り裂いた後に、溶着部縦断易切断部によって裏樹脂フィルムをその折り返し部で分離するとの二度の手間が掛かり、面倒である。そればかりでなく、重なり合った折り返し部での海苔とおにぎりとの分離遮断は不完全であるから、海苔が湿気ることに変わりはない。
特許文献3では内外シートを同時に破断し、分離するための分断開始位置となるノッチの形状を考慮することで、内外シートそれぞれにおけるハーフカットに対する分断開始位置がずれた場合の不都合を解消するとしても、ノッチ形状を特殊な形状にする必要があり、その形成は面倒である。また、この特許文献3における包装体では、ノッチ位置に対する破断力の付与によって左右方向に分離するように引き離すことで、包装体を破断できて海苔が被さったおにぎりが得られる利点があっても、その破断開封操作に障害があると消費者からの商品としての欠陥があることの苦情が生じるのである。
そこで本発明は叙上のような従来存した諸事情に鑑み創出されたもので、ハーフカットが形成された内外側の二重のシート・フィルムによって海苔であるシート状食品を外部から分離遮断した状態で封入保存できるものとし、この海苔を封入した二重シート構造の包装原反によって握り飯を包み込むように包装するのであり、内外側のシート・フィルムにおけるハーフカット位置相互間にずれがあっても、これへの破断開始位置を案内連絡するノッチにより開封するとき、それぞれのハーフカット位置に確実に開封裂を伝達して円滑に破断開封できる握り飯包装体を提供することにある。
上述した課題を解決するため本発明においては、重ね合わせられるときに互いの位置がほぼ合致されるハーフカット4,5が形成されている内外側シート2,3を重ね合わせることで海苔Sを封入してある包装原反7によって、内側シート2を内側に配置し折返し状にして握り飯Rを包み、周囲を溶着した包装体1から成る握り飯包装体において、外側シート3に形成するハーフカット5は、内側シート2に形成するハーフカット4に対して左右側方に位置させ、相互に所定間隔を隔てて平行した複数に配置形成することを特徴とする。
外側シート3に配置形成した複数配置のハーフカット5は、内外側シート2,3が重ね合わせられたときに、内側シート2に形成のハーフカット4の左右側方位置で、これとほぼ平行になって、左右側方それぞれで1本あるいは複数本に配置して構成することができる。
ハーフカット4,5に繋がるノッチ8を包装体1の上縁部に形成して構成することができる。
海苔Sが封入される包装原反7における封入部分内部、握り飯Rを包装する包装体1内部それぞれに所定量の気体を充填して構成することができる。
以上のように構成された本発明に係る握り飯包装体にあって、平行した対状に配置のハーフカット4,5は、内外側シート2,3を重ね合わせたときのハーフカット4,5間での位置ずれ、このハーフカット4,5に関連するノッチ8のハーフカット4,5との間での位置ずれ等が生じても、ハーフカット4,5における複数配置のいずれかが他方のハーフカット5,4、更にはノッチ8等に近接あるいは一致したものとなり、破断作業時のノッチ8に対する破断開始力はハーフカット4,5に確実に繋がり、包装体1自体を左右部分に円滑に分断させる。
外側シート3に配置形成の複数のハーフカット5は、ハーフカット5相互間に細帯状のシート部分が残置されることがあっても、握り飯Rに被さる海苔Sの外方で破断後のシート素材と共に取り除かれ、それらに付着残留されない。
包装原反7における封入部分内部、握り飯Rを包装する包装体1内部それぞれに充填した気体は、風袋であるフィルム材、シート材それぞれとの握り飯R、海苔S等の付着を防止させ、破断開封時の海苔S、握り飯Rそれぞれとの分離を容易にさせる。
本発明は以上のように構成されているため、ハーフカット4,5が形成された内外側の二重のシート2,3によって海苔Sを外部から分離遮断した状態で、握り飯Rによって湿気ることなく封入保存でき、供食時に握り飯Rと付着合体させることで、常時、新鮮で乾燥状態の海苔Sが付着される握り飯Rを供することができる。しかも、内外側シート2,3におけるハーフカット4,5の他方のそれとの位置ずれ、握り飯R包装後に形成されるノッチ8との位置ずれ等があっても、複数配置のハーフカット4,5への円滑な繋がりによるノッチ8での破断開始で包装体1をハーフカット4,5に沿って円滑にきれいに破断開封できる。
すなわちこれは、本発明において、ハーフカット4,5は、内外側シート2,3の少なくともいずれか一方では、相互に所定間隔を隔てて平行した複数に配置形成されているからであり、これにより、内外側シート2,3間でのハーフカット4,5相互の位置ずれ、包装体1上縁部に形成するノッチ8との位置ずれ等を矯正してノッチ8を経ての包装体1の分断開封を容易にする。
また、外側シート3にハーフカット5を対状配置することで、包装体1を分断開封したときに露出する海苔Sが被さる握り飯Rでは、複数配置のハーフカット5それぞれが切断されることで、この間に細帯状のシート素材が残置されることがあっても、これが海苔S,握り飯Rに付着することはなく、供食時に不快感を与えることはない。
包装原反7における封入部分内部、包装体1内部それぞれに所定量の気体を充填してあることで、包装原反7内の海苔S、容器本体1内の握り飯Rそれぞれに対する外部からの衝撃その他を緩和し、海苔Sの破損、割れ等、握り飯Rの変形その他を防止し、例えば陳列販売時での少なからずの衝撃等があっても、これらから保護できる。更には、例えば電子レンジ機器にて加熱調理した際の保温、断熱にも役立ち、供食時では維持された美味な状態で食することができる。
尚、上記の課題を解決するための手段、発明の効果の項それぞれにおいて付記した符号は、図面中に記載した構成各部を示す部分との参照を容易にするために付した。本発明は、これらの記載、図面中の符号等によって示された構造・形状等に限定されない。
本発明の実施の形態を示す一部切欠斜視図である。 同じく破断開封時の斜視図であり、その(a)は破断を開始するとき、(b)は海苔が被さった状態で取り出されるときそれぞれを示す。 同じく要部の正面図である。 同じく包装工程の概要を説明する一部切欠の概略斜視図である。 同じく他の実施の形態における破断開封時の斜視図であり、その(a)は破断開始前を、(b)は第1段階の破断開封時、(c)は第2段階の破断開封時それぞれを示す。
以下図面を参照して本発明を実施するための最良の一形態を説明すると、図において示される符号1は握り飯R、海苔Sを、握り飯Rと海苔Sとを分離遮断した状態で個別に包装する包装体である。この包装体1は、海苔Sを内外で二重となる内外側シート2,3にて封入して成る包装原反7によって握り飯Rを包み込むようにして包装し、内外側シート2,3それぞれに設けられているハーフカット4,5に沿って包装体1を破断開封することで、握り飯Rに海苔Sが被さった状態となって取り出せるようにしてある。
内外側シート2,3は、適宜肉厚の合成樹脂製シート・フィルムから成り、例えば1食分の量目で塊状に纏められる握り飯R表面に被せるに足りる大きさの例えば矩形状に裁断形成された海苔Sを封入していることで後述の包装原反7となっている。例えば、所定幅員の合成樹脂フィルムを搬送中に左右に分割することで、それらの分割された半裁状のフィルム材が、搬送後半では内外側シート2,3となって重ね合わされるものとして間欠搬送されながら、一時的な停止時にハーフカット4,5が形成されるものとしてある。
図4に示すように、内外側シート2,3それぞれに形成されるハーフカット4,5は、例えば内側シート2におけるハーフカット4では1本線状とされ、外側シート3におけるハーフカット5では所定間隔で平行に配される対状・2本線状の複数とされるようになっている。尚、ハーフカット4,5は、フィルム材の搬送方向に対してほぼ直交する方向で形成されるのであり、搬送工程における後半位置の封入溶着工程部で重ね合わせられるとき、ハーフカット4,5位置が対応合致し、内側シート2のハーフカット4に対し、外側シート3のハーフカット5は左右側方に位置するようにしてある(図2、図3参照)
すなわち、外側シート3における対状配置のハーフカット5のいずれかが、内側シート2におけるハーフカット4に近接あるいは一致するのであり、位置ずれが生じて重ね合わせられても、同位置となる破断開始点が対状配置のハーフカット5のいずれかと、ハーフカット4とに繋がるようになっている。
ところで、封入溶着工程部において、ハーフカット4,5位置で半裁状のフィルム材が重ね合わせられるとき、ハーフカット4,5位置に合致させて海苔Sが供給載置され、この海苔Sが外部から遮断状態となるように海苔S毎に重ね合わせた内外側シート2,3それぞれが海苔Sの上下左右の周縁で溶着(6)されることで、海苔Sが収容された状態で封入されるのであり、こうすることで包装原反7を得る。封入に際し、所定量の空気望ましくは清浄化された適当量の気体が充填されることで、海苔Sを保護すると同時に破断開封時でのシート面と海苔Sとの付着をも防止できるようにしている。
こうして得た包装原反7は、ロール状に巻回されたり、あるいは折り畳まれたりして一時的に保管されることもあり、また、保管されずに連続して握り飯Rを包む包装工程部に搬送されることもある。
包装工程部では、搬送されている包装原反7における内側シート2上に、その海苔S位置に合致させて握り飯Rが載置セットされるように供給される。供給後に、包装原反7が線状のハーフカット4,5の形成方向に直交する方向で、握り飯Rを包み込むようにして折り畳ませ、握り飯Rの上方位置である包装原反7の側縁すなわち重ね合わせた上下側縁相互を、及び海苔Sを封入している溶着部分である左右側縁部を重ね合わせた状態としてこれら相互をそれぞれ溶着(6)することで、包装原反7は包装体1となって握り飯Rを個別に包装密封する。このときの握り飯Rの封入に際し、所定量の空気望ましくは清浄化された適当量の気体が充填されることで、握り飯Rを保護すると同時に破断開封時でのシート面と握り飯Rとの付着を防止し、内外側シート2,3それぞれの分離除去をも円滑にしている。
次いで、ノッチ形成工程部に搬送され、包装体1における上縁部で、ハーフカット4,5位置に対応し、このハーフカット4,5端部に連絡する切り込み状のノッチ8が形成される。このノッチ8は、図示のようにV字状に切欠形成される場合に限らず、一文字状、U字状、末広がり状更には奥部に拡がり部分を形成する等によっても良く、いずれにしても、このノッチ8位置に対する破断開封力がハーフカット4,5にスムーズに連絡して、ハーフカット4,5によって包装体1が破断開封されるものとしてある。
このようにして包装される握り飯R及び海苔Sは、ハーフカット4,5によって包装体1における内外側シート2,3が破断されるときに、半裁された内外側シート2,3の破断口に海苔Sの左右部分のいずれか一半部が露出する。それと同時に、内外側シート2,3の左右半部のいずれか一方が他方から分離されることで、握り飯Rと海苔Sとを分離していた内側シート2が除去されることになり、海苔Sはそのまま握り飯R表面に被さる。そこで、海苔Sが被さった握り飯Rの半分を保持しながら左右半部の他方側の内外側シート2,3を取り除くことで、海苔Sの他半部は握り飯Rの他半部表面に被さり、握り飯Rの表面に海苔Sが合体付着した状態となってそのまま供食させるようになっている。
このように供食するときの包装体1の破断開封に際し、包装体1自体を左右部分に分離するときにはその破断力を、先ずノッチ8部分に付与し、そのノッチ8を経て内外側シート2,3それぞれにおけるハーフカット4,5を強制的に破断するものとしている。このとき、ハーフカット4,5とノッチ8との位置が合致していることで、ノッチ8に対する破断力がハーフカット4,5に円滑に繋がるものとなる。
しかして上述したように、内外側シート2,3それぞれが各別に搬送されている搬送経路中でハーフカット4,5が別個に処理形成された後に、海苔Sを封入させる封入溶着工程部において重ね合わせられ、また握り飯Rを包装させる包装工程部において包装原反7を折り重ねて包装体1とし、更にその破断開始部位となるノッチ8を形成するノッチ形成工程部においてハーフカット4,5位置に関連して包装体1の上縁部にノッチ8が形成される。このような一連の処理工程において、各別に搬送される内外側シート2,3それぞれに形成するハーフカット4,5相互の重ね合わせ、包装体1の上縁部に形成するノッチ8とハーフカット4,5との対応等において、内外側シート2,3それぞれに生じる素材の伸び、搬送上の遅速、形成位置の検出誤差その他で合致しないことがある。
本発明においては、上述したように、内外側シート2,3それぞれに形成するハーフカット4,5の少なくともそのいずれか一方を対状・2本線状に配置形成するのである。すなわち、例えば外側シート3におけるハーフカット5が例えば3乃至5mm程度の間隔で離反配置されて形成される。こうすることで、この外側シート3に重ね合わせられる内側シート2のハーフカット4、更にはノッチ8等がずれることがあっても、その位置ずれは対状配置のハーフカット5のいずれかに近接あるいは一致することで、また対状配置のハーフカット4あるいは5相互間それぞれの間にノッチ8が位置し、ハーフカット4,5にノッチ8が繋がるようになっている。
対状のハーフカット5の形成は、例えば1本状のものとして形成が予定されている形成位置を基準としてその左右あるいは前後に例えば1.5乃至2.5mmの間隔を隔てた位置に配置されるものとしてあるも、これに限定されない。また、対状構成のハーフカット4,5は内外側シート2,3それぞれに形成されたり、内側シート2に形成されたりすることもある。
この対状配置のハーフカット4,5は、包装原反7における少なくとも外側シート3に形成されることが望ましい。こうすることで、包装体1が破断開封されるとき、外側シート3におけるハーフカット5相互間に細帯状のシート部分が残置されることがあっても、握り飯Rに被さる海苔Sの外方で破断後の内外側シート2,3から成る包装原反7と共に取り除かれるから、握り飯Rと海苔Sとが合体するとき、これらあるいはこれらの間に付着残留することもない。
尚、対状に配置形成するハーフカット4,5は、必要があれば、3本以上にして形成することもでき、内外側シート2,3が重ね合わせられたとき、内外側シート2,3相互間でそれぞれの一方の内側シート2あるいは外側シート3のハーフカット4あるい5のいずれかが他方の外側シート3あるいは内側シート2のハーフカット5あるいは4に一致ないしは近接し、ノッチ8と繋がるものとなればよく、その意味ではハーフカット4,5は複数本で配置形成されることがある。
また、重ね合わせられる内外側シート2,3におけるハーフカット4,5は、内側シート2、外側シート3のそれぞれ外面側に形成される場合、一方が外面側、他方が内面側に形成される場合、それぞれが内面側に形成される場合のいずれであってもよい(図示せず)。また、その深さは、内外側シート2,3における肉厚に対応し、またこのハーフカット4,5に対するこれの左右からのいわば強制的な引き離し力で内外側シート2,3自体を破断分離するのであり、場合によっては内外側シート2,3の素材として易破断性のものが使用される。
図5においては、包装体1の別の形態が示されており、例えば握り飯Rが左右方向に長くなった形態で形成されると共に、この握り飯Rに被さる海苔Sも左右方向で長く形成される場合である。すなわち、包装体1は左右方向で長く、横長状を呈するように形成されると共に、ハーフカット4,5による破断口を複数にして配列構成したもので、例えば図示のように、中央部分が両脇の左右部分に比し、やや狭幅にすることで左右方向に沿って3分割構成とし、破断口においてのハーフカット4,5は、例えば外側シート3におけるハーフカット5が対状に配置形成されている。これによると、図5(b)に示すように例えば第1段階として右端部分を破断除去して露出された握り飯R、海苔Sの右部分を供食し、次いで同じく(c)に示すように第2段階として中央部分を同様に破断除去して握り飯R、海苔Sの中央部分を供食すれば良く、供食範囲を次第に露出させるように破断口にあるハーフカット4,5にて部分的に包装体1の一部を取り除きながら、順次に付着合体した握り飯R、海苔Sを供食できるようにしてある。
もとより、分割数、各分割部分における幅員・長さその他は図示例に限定されないのであり、また、その大きさも特に限定されない。
尚、包装体1にて包装される収納物は、海苔Sが付着される握り飯Rとする場合に限らず、ピザ、弁当、サンドイッチ、パン、菓子その他とすることができる。また、包装原反7内部、包装体1内部に適当量の気体(エア)の充填によって収容物を保護できるばかりでなく、例えば電子レンジ機器による加熱調理に際する断熱、保温作用を得ることもできる。
次に、これの使用の一例を説明すると、内部に海苔Sが封入されている包装原反7における内側シート2上に載置された握り飯Rを、包装原反7自体を折り返すようにすることで包み込み、周囲を溶着(6)することで握り飯Rを個別に包装する包装体1として構成する(図2(a)参照)。こうして包装されることで店頭に陳列販売され、購入後の供食時では、包装体1自体を左右に分断すれば良く、ノッチ8位置を破断開始点として包装体1の左右部分をそれぞれ反対方向に引き離すようにする。この破断力は、ノッチ8からハーフカット4,5端に繋がり、ハーフカット4,5に沿って内外側シート2,3それぞれを破断し、包装体1自体を左右に分離する(図2(b)参照)。分離したときの破断開封口では、内外側シート2,3内の海苔Sの左右半部の一方が露出されて、同時にその内方位置で内側シート2にて直接に包装している握り飯Rの左右半部も露出し、海苔Sが握り飯Rに被さる。その後、握り飯Rに被さっている海苔S部分を押さえながら、他方の内外側シート2,3を除去すれば良く、その除去操作と共に露出した海苔Sの残りの左右半部の他方が握り飯Rの残りの左右半部に被さり、海苔Sが付着合体した握り飯Rを得る。
R…握り飯 S…海苔
1…包装体 2…内側シート
3…外側シート 4,5…ハーフカット
6…溶着 7…包装原反
8…ノッチ

Claims (1)

  1. 重ね合わせられるときに互いの位置がほぼ合致されるハーフカットが形成されている内外側シートを重ね合わせ、周縁を溶着することで海苔を封入してある包装原反によって、内側シートを内側に配置し折返し状にして握り飯を包み、周囲を溶着した包装体から成る握り飯包装体において、外側シートに形成するハーフカットは、内側シートに形成するハーフカットに対して左右側方に位置させ、相互に所定間隔を隔てて平行した複数に配置形成すると共に、ハーフカットに繋がるノッチを包装体の上縁部に形成し、海苔が封入される包装原反における封入部分内部、握り飯を包装する包装体内部それぞれに所定量の気体を充填してあることを特徴とする握り飯包装体。
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