JP4464536B2 - レトルトチューブ容器 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、内容物が充填されて密封された後に、レトルト釜内で加熱殺菌処理が施されるようなチューブ容器に関する。
【0002】
【従来の技術】
ペースト状の食品を内容物として充填して密封した後で、レトルト釜内に入れて100℃以上の温度で加熱殺菌処理(例えば、120〜130℃で20〜30分程度)を施すような場合に使用される容器の一つとして、容器本体とキャップが共に熱可塑性樹脂からなるチューブ容器が従来から知られている。
【0003】
かかるチューブ容器では、口頸部上端の開口部(注出口)がアルミ箔入りの薄膜でシールされ、底部が開放された状態の容器本体に対して、その口頸部にキャップを螺合してから、キャップが螺合された状態の容器を倒置して、開放された底部からペースト状の食品を充填し、その後、開放された底部を扁平に潰しヒートシールして密封してから、レトルト釜に入れて加熱殺菌処理を施すということで、食品入りの容器としている。
【0004】
ところで、上記のように容器本体とキャップが共に熱可塑性樹脂からなり、両者が螺合されているような押し出しチューブ容器では、レトルト釜内での加熱殺菌処理中に、殺菌および冷却のために熱水や冷却水を吹き付けられる際の水圧や、容器内容物の熱伝導促進の撹拌のためにレトルト釜内で容器が回転される際に熱水や冷却水から受ける抵抗力などにより、容器本体とキャップの間に相対的に回転力が働くことによって、殆ど全ての容器において両者の螺合が弛んでしまい、甚だしい場合にはキャップが外れてしまうことがある。
【0005】
なお、そのようなチューブ容器では、キャップによって覆われている口頸部上端の容器本体開口部(注出口)が、例えば、アルミ箔入りポリプロピレンテープのヒートシールなど、ガスバリアー性を有するアルミ箔入りの薄膜でシールされているため、キャップの弛みや外れによって内容物が漏れるというようなことはない。
【0006】
一方、容器本体とキャップの螺合が緩まないようにするための手段として、例えば、熱可塑性樹脂製の口頸部が肩部上端に連設され、口頸部の下端付近の外周面にネジ部が形成されている容器本体と、頂壁部の外周縁からスカート部が下方に延ばされ、スカート部の下端付近の内周面に、口頸部のネジ部と螺合するネジ部が形成されている熱可塑性樹脂製のキャップとを備えたレトルト殺菌可能な容器において、容器本体口頸部の上端付近の外周面に、口頸部下端付近のネジ部の谷の径よりもその外径が小さくなるように、外方に突出した係止用凸部が形成されており、キャップの頂壁部下面に、スカート部とは間隔を置いた状態で、内方に突出した係合部分を下端に一体的に形成した係合部が垂設されていて、口頸部のネジ部とキャップのネジ部の螺合が完了された位置で、キャップの係合部下端の係合部分が、口頸部の係止用凸部の下側に接触して係合するように構成したレトルト殺菌可能な容器が従来公知となっている(特開平10−24942号公報参照)。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
レトルト釜内での加熱殺菌処理によりキャップが外れてしまった場合には、キャップを再螺合することが必要となる。また、螺合が弛んだだけの場合でも、該容器入りの食品を購入した消費者にとっては、容器本体とキャップの螺合が弛んでいることにより、不良品ではないかというような疑いを持って、商品に対する不信感を抱くこともあるため、販売前にキャップが弛んでいることは好ましいことではなく、そのため、レトルト殺菌可能な容器においては、レトルト殺菌処理を施してもキャップが外れたり容器本体とキャップの螺合が弛むことのないものが望まれている。
【0008】
上記公報に記載されたレトルト殺菌可能な容器によれば、キャップの係合部下端の係合部分が、口頸部の係止用凸部の下側に接触して係合するように構成されているため、レトルト殺菌処理中におけるキャップの外れの問題を解消できる。また、容器本体の口頸部に形成されるネジ部をできるだけ短いものとすることができるため、消費者が容器から直接に内容物を摂取するような場合の容器に対する口当たり性を向上させることができる。
【0009】
しかしながら、上記公報に記載されたレトルト殺菌可能な容器では、以下のような問題が懸念される。
▲1▼.構造上、口頸部のネジ部とキャップのネジ部が最後まで完全に螺合された位置と、キャップの係合部下端の係合部分が口頸部の係止用凸部の下側に当接している位置とを完全に一致させることは難しいため、レトルト殺菌処理中における容器本体とキャップの螺合の弛みを完全に無くすことは難しい。
▲2▼.キャップを外すためには、キャップの係合部下端の係合部分が口頸部の係止用凸部の下側に衝突している状態で更にキャップを強く回転させる必要があるため、片手で簡単にキャップを外すことは難しい。
▲3▼.容器本体の口頸部に係止用凸部およびネジ部を有するため、消費者が容器から直接に内容物を摂取する場合に違和感(ざらざらした感じ)を与えることがあり、また、口頸部の外周面に内容物が残り易い。
【0010】
本発明は、上記事情を鑑み、レトルト殺菌処理中におけるキャップの弛みを防止でき、且つ、片手でも簡単に開蓋することができるとともに、容器に直接口を付けて内容物を摂取する際の違和感を無くすことができ、さらに口頸部の外周面に内容物が残るのを防止できるレトルト殺菌可能なチューブ容器を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成すべく成された本発明の構成は、以下のとおりである。
【0012】
すなわち、本発明は、
胴部にヘッドピースが連設された熱可塑性樹脂製のチューブ本体と、該チューブ本体に装着される熱可塑性樹脂製のキャップとを備えたレトルト殺菌可能なレトルトチューブ容器において、
前記ヘッドピースは、肩部上端に口頸部が連設されてなり、該口頸部の下端付近の外周面に係合用凹部が形成されており、
前記キャップは、前記口頸部の頂部に設けられた注出口を密閉する密閉部と、該密閉部の外縁上部に連設された内周壁、該内周壁の上部外周縁に連設された天面部、該天面部の外周縁から垂下する外周スカート部からなる可撓部とを有し、
前記密閉部は、前記口頸部の上面を覆う頂壁部と、前記口頸部の側面を囲う環状部とを有し、該環状部の下端に前記係合用凹部に係合する係合用凸部が形成されており、
さらに、前記可撓部の上部に複数の貫通孔が形成されている、ことを特徴とするものである。
【0013】
上記本発明のレトルトチューブ容器は、更なる特徴として、
「前記密閉部の頂壁部に、前記注出口の内壁面に当接する第1のシール用突起と、前記口頸部の上面に当接する第2のシール用突起が設けられていること」、
「前記密閉部の環状部は、複数の切欠部によって分離されて前記係合用凸部がそれぞれに形成された複数の係合片を有すること」、
「前記密閉部の環状部に複数の補強リブが形成されていること」、
「前記内周壁に複数の補強リブが形成されていること」、
「前記貫通孔は、前記天面部、若しくは、前記外周スカート部又は前記内周壁の上端部に形成されていること」、
「前記熱可塑性樹脂製のチューブ本体は、ポリオレフィン系樹脂フィルムを主体とする積層体からなること」、
を含む。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、本発明のレトルトチューブ容器の実施形態例を図面に基づいて詳細に説明するが、本発明はこれらの形態例に限定されるものではなく、本発明の要旨の範囲内で適宜設計変更することができる。
【0015】
図1〜図3は、本発明の一実施形態に係るレトルトチューブ容器を示すもので、図1は、部分的に断面で示したチューブ本体の上部外観図、図2(a)は、キャップの上面図、図2(b)は、部分的に断面で示したキャップの外観図、図3は、キャップとチューブ本体との係合が完了した状態を部分的に断面で示した外観図である。
【0016】
本発明のレトルトチューブ容器の基本的な構成は、胴部11にヘッドピース12が連設された熱可塑性樹脂製のチューブ本体10と、このチューブ本体10に装着される熱可塑性樹脂製のキャップ20とからなる。
【0017】
チューブ本体10は、胴部11の上端とヘッドピース12の下端(肩部13の外周部)を溶着することによって一体的に結合されている。
【0018】
胴部11は、例えば、表面側から無延伸ポリプロピレン/乳白無延伸ポリプロピレン/アルミ箔/無延伸ポリプロピレンを順次ラミネートしたようなポリオレフィン系樹脂フィルムを主体とする積層体で構成することができ、該積層体の両端同士を溶着することによって円筒体に形成される。なお、所定の印刷を施す場合には、最表面層である無延伸ポリプロピレンの表面側もしくは裏面側に印刷層が形成される。
【0019】
また、胴部11の下端(チューブ本体の底部)は、図示していないが、当初は開放された状態とされていて、当該部分からペースト状の食品を充填した後で、扁平に潰してヒートシールすることにより密封される。
【0020】
ヘッドピース12は、肩部13の上端に口頸部14が連設されてなり、口頸部14の下端付近の外周面には係合用凹部15が形成されている。また、口頸部14の頂部には、内容物(食品)を取り出すための注出口16が開口されている。
【0021】
ヘッドピース12の内側面には、注出口16をシールしておくと共に、耐気体透過性を向上させるために、例えば、アルミ箔の両面に無延伸ポリオレフィン系樹脂フィルムを積層したような薄膜のシール材17が、該シール材17をヘッドピースの形に成形して、該成形品をヘッドピース成形用金型内に装着してから、ポリプロピレン樹脂を射出成形するような方法によって、注出口16を内側からシールして口頸部14の上端頂面から肩部13に渡って密着するように設けられている。
【0022】
上記のように構成されたチューブ本体10に装着されるキャップ20は、ヘッドピース12と同様に、例えばポリプロピレン樹脂のような耐熱性のある熱可塑性樹脂を材料として、射出成形により全体が一体的に形成されているものである。
【0023】
このキャップ20は、チューブ本体の口頸部14の頂部に設けられた注出口16を密閉する密閉部21と、この密閉部21の外縁上部に連設された内周壁23、この内周壁23の上部外周縁に連設された天面部24、この天面部24の外周縁から垂下する外周スカート部25からなる可撓部22とが一体的に設けられている。
【0024】
密閉部21は、チューブ本体の口頸部14の上面を覆う頂壁部26と、口頸部14の側面を囲う環状部27とを有している。
【0025】
頂壁部26の上面中央には、シール部材17によって封緘されているチューブ本体10の注出口16を開封するための開封用突起29が、その高さが天面部24の高さよりも低くなるように、頂壁部26から一体的に突出形成されている。なお、本例の頂壁部26には、チューブ本体の注出口16の内壁面に当接する環状の第1シール用突起31と、口頸部14の上面に当接する環状の第2シール用突起32が設けられている。
【0026】
環状部27の下端には前記係合用凹部15に係合する係合用凸部28が形成されている。なお、本例の環状部27は、複数の切欠部33によって分離されて係合用凸部28がそれぞれに形成された複数の係合片34を有しており、また、各係合片34の上部には、この環状部の剛性を高めるための複数の補強リブ35が形成されている。
【0027】
湾曲形状をなす薄板で構成される可撓部22の上部(本例では天面部24)には、複数(本例では16個)の貫通孔30が形成されている。なお、本例の内周壁23には、注出口16を開封するときの剛性を高めるための補強リブ36が形成されている。
【0028】
上記のような構成のチューブ本体10とキャップ20からなる本実施形態のチューブ容器によれば、チューブ本体10にキャップ20を装着して閉蓋するときには、環状部27の内側に口頸部14が位置する状態でキャップ20を押し込むことによって、環状部27の先端に形成されている係合片34が係合用凹部15の手前で拡径されている部分によって若干外方に変形し、最終的には図3に示すように、口頸部14の係合用凹部15に係合片34の先端部分に形成されている係合用凸部28が係合されることによって閉蓋される。
【0029】
一方、チューブ本体10とキャップ20の係合を解除して開蓋するときには、例えばキャップ20の外周スカート部25を両側から指で押圧して可撓部22を若干変形させ、外周スカート部25の下端部を肩部13の傾斜面に突き当てると、この時に生じる上向きの力によって係合片34が若干外方に変形し、係合用凸部28が上方に移動して最終的には係合用凹部15から外れて開蓋される。
【0030】
このように、本発明のチューブ容器は従来のような螺合方式ではなく、口頸部14の係合用凹部15と環状部27の係合用凸部28の係合によって閉蓋されるものであるため、レトルト釜内での加熱殺菌処理が施される際に、チューブ本体10とキャップ20の間に相対的に回転力が働いたとしても、この回転力によりキャップ20がチューブ本体10に対して上方に移動するようなことはなく、レトルト殺菌処理中におけるキャップの弛みを完全に無くすことができる。
【0031】
また、キャップ20は、密閉部21に連設された湾曲形状をなす薄板で構成された可撓部22を有しており、この可撓部22を変形させることによって前述のように片手で簡単にキャップを外すこともできる。尚、本例では、内周壁23に補強リブ36を形成することで、可撓部22が過大に変形するのを防止している。これにより、可撓部22の変形により環状部27も変形してしまうことを防ぎ、開蓋時の抵抗が増大することを防止することができるとともに、可撓部全体の強度を高めることができる。
【0032】
また、湾曲形状をなす薄板で構成される可撓部22の上部(本例では天面部24)に複数の貫通孔30が形成されているため、この貫通孔30によってレトルト殺菌処理中に口頸部14とキャップ20の間に侵入した水を簡単に排出することができる。特に本例では、口頸部14を囲う環状部27に複数の切欠部33が設けられているため、口頸部14と環状部27の間に侵入した水を極めて効率良く排出することができる。
【0033】
さらに、チューブ本体10の口頸部14には、螺合方式を採用している従来のもののように凸部およびネジ部が無いため、消費者がチューブ本体10の口頸部14に口を付けて注出口16から直接内容物を摂取するような場合に、消費者に対して違和感(ざらざらした感じ)を与えるようなことがなく、且つ、口頸部14の外周面に内容物が残ることもなく極めて衛生的である。
【0034】
本発明のようなレトルトチューブ容器には、前述のように注出口16をシールするためのシール材17が設けられるため、チューブ本体の注入口16の内壁面に当接する環状の第1シール用突起31を無闇に高く形成することができない。このため、第1シール用突起31のみでは、シール部材17を開封用突起29で突き破って一度開封した後の密封性の低下が懸念される。また、口頸部14の上面に当接する環状の第2シール用突起32のみでも高い密封性を得ることは難しい。
【0035】
しかしながら、本例では、密閉部21の頂壁部26の下面に、チューブ本体の注出口16の内壁面に当接する環状の第1シール用突起31と、口頸部14の上面に当接する環状の第2シール用突起32の双方を設けることにより、一度開封した後でも、高い密封性を実現可能ならしめている。
【0036】
また、本例では、複数の切欠部33によって分離されて係合用凸部28がそれぞれに形成された複数の係合片34を有する環状部27としているため、各係合片34に適度な弾性を持たせることができ、閉蓋及び開蓋に必要な力を適宜所望する程度に設計することができる。それに加え、本例では、各係合片34の上部に、環状部27の機械的強度を高めるための補強リブ35を形成しているため、チューブ本体10の口頸部14に対するキャップ20の着脱を繰り返し行っても、キャップ20の環状部27が容易に永久変形してキャップ20と口頸部14の係合が甘くなったりすることを防止することができる。
【0037】
本発明のようなレトルトチューブ容器に充填される内容物は、開封後多少でも注出口16から空気が入る可能性が有るため、チューブ容器を倒立状態(キャップ20を下にした状態)で保管することで内容物が下にさがり、その後の注出を比較的容易に行うことができる。
【0038】
上記のように倒立状態で保管するには、キャップ20の上全体が面で構成されているよりも、本例のようにキャップ20の外縁部(天面部24)のみに設置面が形成されている方が安定性が高い。また、例えば、天面部24に外周部が高くなるような傾斜を持たせることにより、倒立状態で保管する際のより高い安定性を得ることができる。
【0039】
以上、本発明のレトルトチューブ容器の一実施形態について説明したが、例えばキャップ20の可撓部22に形成する貫通孔30に関しては、天面部24に限らず、図4に示すように外周スカート部25の上端部に形成したり、図5に示すように内周壁23の上端部に形成することも可能である。
【0040】
この場合、特に図4のように外周スカート部25の上端部に貫通孔30を形成することにより、例えば倒立状態での保管時に口頸部14とキャップ20の間に結露が生じたとしても、設置面とキャップとの間に結露水が停滞するようなことがなく、極めて衛生的に保管することができる。
【0041】
また、先の例では、キャップ20の環状部27と内周壁23との間に段差が形成されているが、図6に示すように、かかる段差を無くした形態とすることもできる。このような形態にすることにより、レトルト殺菌処理中に口頸部14とキャップ20の間に侵入した水が段差部分に停滞するようなことが無くなり、貫通孔30からの水の排出が極めて効率良く行われるようになる。
【0042】
【実施例】
以下、本発明の実施例を説明する。
【0043】
(実施例)
本発明の一実施例として図1乃至図3に示したようなレトルトチューブ容器を製造した。
【0044】
チューブ本体の胴部11は、無延伸ポリプロピレンフィルム(商品名:トレファン No.ZK93K)60μm/乳白無延伸ポリプロピレンフィルム(商品名:トレファン No.3701WF)70μm/アルミニウム箔30μm/無延伸ポリプロピレンフィルム(商品名:トレファン No.3821)100μmを積層した多層シートを用いて作製した。本実施例では、レトルト殺菌時の応力に十分耐えることができるように、特にシール層となる内層(無延伸ポリプロピレンフィルム(商品名:トレファン No.3821))には熱による硬度変化が小さいものを選定している。
【0045】
シール材17は、無延伸ポリプロピレンフィルム30μm/ポリエチレンテレフタレートフィルム12μm/アルミニウム箔80μm/ポリエチレンテレフタレートフィルム12μm/無延伸ポリプロピレンフィルム30μmを積層した多層シートを、深絞り成形してカップ状に成形した。
【0046】
そして、ポリプロピレン樹脂から成形した口頸部14と肩部13からなるヘッドピース12の内面側に上記シール材17を装着し、肩部13と胴部11と熱融着させて、このとき同時にシール材17もヘッドピース内面に熱融着させてチューブ本体10を作製した。尚、本実施例では、口頸部14の上部外径を12.5mm、係合用凹部15の上部拡径部の外径を14.4mm、係合用凹部15部分の外径を12.5mmとした。
【0047】
このように、本実施例のチューブ本体10は、レトルト殺菌処理を可能にするため、内・外面の接する樹脂を全てポリプロピレン樹脂で構成している。
【0048】
キャップ20は、ポリプロピレン樹脂から成形した。本実施例では、環状部27に8本の切欠部33を形成し、係合用凸部28がそれぞれに形成された8つの係合片34を設け、係合用凸部28の最内径を12.7mmとした。また、頂壁部26の下面には、高さ1.8mmの第1シール用突起と、高さ0.5mmの第2シール用突起を設けた。さらに、各係合片34の上部に、環状部27の機械的強度を高めるため、補強リブ35を形成した。
【0049】
そして、胴部11は内容物を充填後、尻部をシールし、チューブ本体10にキャップ20を装着して、125℃で30分、レトルト殺菌処理を行った。
【0050】
その結果、レトルト殺菌処理中にチューブ本体10とキャップ20の間に働く回転力によってもキャップ20がチューブ本体10に対して上方に移動するようなことはなく、レトルト殺菌処理中におけるキャップの弛みは全く発生しなかった。
【0051】
また、本実施例のチューブ容器では、片手で胴部11を握った状態で外周スカート部25を両側から指で押圧することにより、比較的簡単に開蓋することができた。さらに、チューブ本体10の口頸部14に対するキャップ20の着脱を数十回繰り返し行っても、キャップ20と口頸部14の係合が甘くなることはなかった。
【0052】
【発明の効果】
以上説明したような本発明のレトルトチューブ容器によれば、レトルト殺菌処理中におけるキャップの弛みを防止できる反面、片手でも簡単に開蓋することができる。また、レトルト殺菌処理時の問題解決以外にも、実際の使用時にリクローズできる機能を備えており、キャップの着脱を繰り返し行っても、キャップと口頸部の係合が甘くなることもない。さらに、容器に直接口を付けて内容物を摂取する際の違和感を無くすことができるとともに、口頸部の外周面に内容物が残るのを防止でき極めて衛生的である。
【0053】
また、特に密閉部の頂壁部に、注入口の内壁面に当接する第1のシール用突起と、口頸部の上面に当接する第2のシール用突起を設けたものにあっては、一度シール材の開封を行った後でも、高い密封性を実現することができる。
【0054】
また、特に密閉部の環状部に複数の切欠部を設け、それぞれに係合用凸部が形成された複数の係合片を有するものにあっては、各係合片に適度な弾性を持たせることができ、より密閉性を高めることができるとともに、口頸部と環状部の間に侵入した水を極めて効率良く排出することもできる。
【0055】
また、特に密閉部の環状部に複数の補強リブを設けたものにあっては、環状部の機械的強度が高く、繰り返しキャップの着脱を行っても、キャップと口頸部の係合が甘くなるのをより効果的に防止することができる。
【0056】
また、特に内周壁に複数の補強リブを設けたものにあっては、開蓋時に可撓部が過大に変形することで環状部も変形してしまうことが無く、開蓋時の抵抗増大を防止することができるとともに、可撓部全体の強度を高めることができる。
【0057】
また、本発明のレトルトチューブ容器によれば、可撓部の上部に複数の貫通孔が形成されているため、この貫通孔によってレトルト殺菌処理中に口頸部とキャップの間に侵入した水を簡単に排出することができる。それに加え、特に外周スカート部の上端部に貫通孔を形成したものにあっては、倒立状態での保管時に口頸部とキャップの間に結露が生じたとしても、設置面とキャップとの間に結露水が停滞するようなことがなく、極めて衛生的に保管することもできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係るチューブ本体を部分的に断面で示した上部外観図である。
【図2】本発明の一実施形態に係るキャップを示し、(a)はキャップの上面図、(b)は部分的に断面で示したキャップの外観図である。
【図3】本発明の一実施形態に係るチューブ本体とキャップとの係合が完了した状態を部分的に断面で示した外観図である。
【図4】本発明の別の実施形態に係るキャップを部分的に断面で示した外観図である。
【図5】本発明の別の実施形態に係るキャップを部分的に断面で示した外観図である。
【図6】本発明の別の実施形態に係るキャップを部分的に断面で示した外観図である。
【符号の説明】
10 チューブ本体
11 胴部
12ヘッドピース
13 肩部
14 口頸部
15 係合用凹部
16 注出口
17 シール材
20 キャップ
21 密閉部
22 可撓部
23 内周壁
24 天面部
25 外周スカート部
26 頂壁部
27 環状部
28 係合用凸部
29 開封用突起
30 貫通口
31 第1のシール用突起
32 第2のシール用突起
33 切欠部
34 係合片
35、36 補強リブ

Claims (9)

  1. 胴部にヘッドピースが連設された熱可塑性樹脂製のチューブ本体と、該チューブ本体に装着される熱可塑性樹脂製のキャップとを備えたレトルト殺菌可能なレトルトチューブ容器において、
    前記ヘッドピースは、肩部上端に口頸部が連設されてなり、該口頸部の下端付近の外周面に係合用凹部が形成されており、
    前記キャップは、前記口頸部の頂部に設けられた注出口を密閉する密閉部と、該密閉部の外縁上部に連設された内周壁、該内周壁の上部外周縁に連設された天面部、該天面部の外周縁から垂下する外周スカート部からなる可撓部とを有し、
    前記密閉部は、前記口頸部の上面を覆う頂壁部と、前記口頸部の側面を囲う環状部とを有し、該環状部の下端に前記係合用凹部に係合する係合用凸部が形成されており、
    さらに、前記可撓部の上部に複数の貫通孔が形成されている、ことを特徴とするレトルトチューブ容器。
  2. 前記密閉部の頂壁部に、前記注出口の内壁面に当接する第1のシール用突起と、前記口頸部の上面に当接する第2のシール用突起が設けられていることを特徴とする請求項1に記載のレトルトチューブ容器。
  3. 前記密閉部の環状部は、複数の切欠部によって分離されて前記係合用凸部がそれぞれに形成された複数の係合片を有することを特徴とする請求項1又は2に記載のレトルトチューブ容器。
  4. 前記密閉部の環状部に複数の補強リブが形成されていることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載のレトルトチューブ容器。
  5. 前記内周壁に複数の補強リブが形成されていることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載のレトルトチューブ容器。
  6. 前記貫通孔は、前記天面部に形成されていることを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載のレトルトチューブ容器。
  7. 前記貫通孔は、前記外周スカート部の上端部に形成されていることを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載のレトルトチューブ容器。
  8. 前記貫通孔は、前記内周壁の上端部に形成されていることを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載のレトルトチューブ容器。
  9. 前記熱可塑性樹脂製のチューブ本体は、ポリオレフィン系樹脂フィルムを主体とする積層体からなることを特徴とする請求項1乃至8のいずれかに記載のレトルトチューブ容器。
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