JP4458226B2 - バリスタの製造方法、及びバリスタ - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明はバリスタの製造方法及びバリスタに関し、特に、酸化亜鉛(ZnO)を主成分とし、少なくともカリウム(K)を含有した化合物を副成分として添加した混合物を湿式粉砕する混合粉砕工程を含むバリスタの製造方法,及びこの製造方法を使用して製造されたバリスタに関する。
【0002】
【従来の技術】
バリスタの材料組成系としては、一般にSiC系材料、SrTiO3系材料や、ZnOを主成分としたZnO−Bi系材料、ZnO−Pr系材料がよく知られている。特に、ZnO−Bi系材料やZnO−Pr系材料で形成されたZn系バリスタは、SiC系材料やSrTiO3系材料で形成された場合と比べて電圧非直線性に優れ、サージ電流耐量が良好であるため、サージ電流から電子機器を保護する能力が高く、サージ防護素子として急速に普及してきている。
【0003】
ところで、この種のZnO系バリスタのうち、ZnO−Pr系バリスタは、電圧非直線性は良好であるものの、ZnO−Bi系バリスタに比べて漏れ電流が大きいという欠点があった。
【0004】
そこで、このような欠点を解消すべく、例えば特許文献1には、副成分としてPr(プラセオジム)やCo(コバルト)の他に、K(カリウム)、Rb(ルビジウム)、Cs(セシウム)のうちの二元素以上並びにCr(クロム)、Mg(マグネシウム)及びCa(カルシウム)の少なくとも一方を添加したZnO−Pr系バリスタが提案されている(特許文献1)。
【0005】
特許文献1では、ZnOに対し、Prを0.1〜5atm%、Coを0.5〜5atm%、K、Rb、及びCsの合計を0.05〜0.5atm%、Crを0.05〜0.5atm%、Mg又は/及びCaを0.01〜2atm%添加することにより、漏れ電流の低減化を図っている。
【0006】
また、特許文献1では、各添加成分は、金属酸化物、或いは焼成過程で酸化物となり得る炭酸塩、水酸化物、フッ化物等の形態で添加されている。
【0007】
【特許文献1】
特公昭63−30763号公報
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、酸化亜鉛系バリスタでは、セラミック焼結体の結晶粒界が積極的に利用されており、2個の結晶粒子と1個の結晶粒界とで最小単位のバリスタが形成されている。これにより、優れた電圧非直線性が得られ、また添加物の種類等を変えることで電圧非直線性を制御することが可能となる。
【0009】
しかしながら、添加元素の偏析や添加元素間での生成物の存在等によって電圧非直線性を損なう不良粒界が増加することがある。また、絶縁抵抗等のバリスタ特性は結晶粒界に析出するアルカリ金属に大きく依存されている。したがって、特に、結晶粒界の数が少ない低電圧バリスタでは、上述した添加元素の偏析による不良粒界の生成や組成ずれは、静電気放電(Electrostatic Discharge:以下、「ESD」という)特性の悪化を引き起こし、バリスタ電圧V1mAや絶縁抵抗IRの劣化及びこれら特性バラツキの要因となる。
【0010】
すなわち、上記特許文献1のように、アルカリ金属であるカリウムが、酸化物、炭酸塩、水酸化物、フッ化物等の易溶性カリウム化合物の形態で添加されていると、湿式粉砕時のスラリー(以下、「一次スラリー」という)中の水にカリウムが溶出し、脱水処理でカリウムが流出して、得られる原料組成物(原料粉末)の組成がずれてしまう、すなわち組成ずれを引き起こす場合がある。その場合、良好で安定したバリスタ特性を有する高品質のバリスタを得ることは困難となる。
【0011】
また、カリウム化合物が水に溶解すると、一次スラリーのpHが変動し、その結果一次スラリーのスラリー粘度が上昇するため、混合・粉砕力の低下や分散性の低下を引き起こすことがある。すなわち、固体と液体とが混練した一次スラリー中では、各元素はζ電位(ゼータ電位)を有しており、静電的反発力によって分散しているが、このζ電位は一次スラリーの水素イオン指数pHによって変動する。そして、カリウム化合物が水に溶解してスラリーpHが変動し、ζ電位が「0(ゼロ)」になると、一次スラリー中の粒子が互いに反発しなくなって分散系を保持できなくなる。その結果、粒子間凝集が生じて一次スラリーの粘度が上昇し、混合・粉砕力の低下や分散性の低下を引き起こすという問題点があった。
【0012】
しかも、その後の乾燥処理においてもカリウムの再結晶化による凝集・偏析が生じ易く、これによって分散性が低下し、バリスタ特性がさらに低下することもあった。
【0013】
本発明はこのような事情に鑑みなされたものであって、バリスタ電圧V1mAや絶縁抵抗IR等のバリスタ特性が良好で、しかもそのバラツキを抑制することのできる信頼性に優れた高品質なバリスタの製造方法、及びバリスタを提供することを目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために本発明に係るバリスタの製造方法は、主成分である酸化亜鉛に、副成分として少なくともカリウムを含有した化合物を添加し、得られた混合物を溶媒に水を使用して湿式粉砕する混合粉砕工程を含むバリスタの製造方法において、前記カリウムを含有した化合物として、水温25℃下で、100gの水溶液に対する前記カリウムの溶解量が3g以下の難溶性カリウム化合物を用いることを特徴としている。
【0015】
本発明の製造方法によれば、カリウムが難溶性カリウム化合物の形態で添加されているので、水を溶媒とする湿式の混合粉砕工程において、一次スラリー中にカリウムが流出して組成ずれを起こすことがない。また、カリウムの一次スラリー中への溶解を回避することができるので、一次スラリーのpHが変動してその粘度が上昇することもなく、混合・粉砕力の低下や分散性の低下を抑制することができる。さらに、乾燥処理においても、カリウムの再結晶化による凝集や偏析を抑制することができ、ひいては、低電圧で駆動可能な信頼性に優れたバリスタを製造することができる。
【0016】
また、バリスタの漏れ電流の低下を図る観点からは、前記副成分としては、プラセオジムを含有した化合物及びコバルトを含有した化合物をさらに含むのが望ましい。
【0017】
すなわち、本発明のバリスタの製造方法は、前記副成分が、プラセオジムを含有した化合物及びコバルトを含有した化合物を含むことを特徴としている。
【0018】
そして、上述した作用効果を奏する難溶性カリウム化合物としては、具体的には、例えば、過塩素酸カリウム、酒石酸水素カリウム、ヘキサクロロ白金酸カリウム及びヘキサニトロコバルト酸カリウムの中から選択された少なくとも1種を使用することができる。
【0019】
すなわち、本発明のバリスタの製造方法は、前記難溶性カリウム化合物が、過塩素酸カリウム、酒石酸水素カリウム、ヘキサクロロ白金酸カリウム及びヘキサニトロコバルト酸カリウムの中から選択された少なくとも1種を含むことを特徴としている。
【0020】
さらに、本発明者の鋭意研究の結果、混合粉砕工程でさらに分散剤を添加することにより、難溶性カリウム化合物の添加との相互作用によって組成成分を均一に分散させることができ、これにより不良粒界の発生を抑制することができるという知見を得た。また、焼成炉材の耐久性を向上させるという観点から、特にポリカルボン酸系分散剤を使用するのが好ましい。
【0021】
すなわち、本発明のバリスタの製造方法において、混合粉砕工程は、ポリカルボン酸系分散剤を添加して行うことを特徴としている。
【0022】
特に、所望の良好な分散性を保持する観点からは、前記ポリカルボン酸分散剤の添加量は、主成分の重量と副成分の重量とを合算した総重量に対して0.1〜5.0wt%であるのが望ましい。
【0023】
すなわち、本発明のバリスタの製造方法において、ポリカルボン酸系分散剤の添加量は、主成分の重量と副成分の重量とを合算した総重量に対し、0.1〜5.0wt%であることを特徴としている。
【0024】
さらに、本発明に係るバリスタの製造方法は、前記混合粉砕工程を経て得られた材料を、乾燥して造粒粉を作製する工程と、前記造粒紛を仮焼して仮焼粉末を作製する工程と、前記仮焼粉末にバインダ及び溶剤を加えてシート成形用スラリーを調製する工程と、前記シート成形用スラリーをシート状に成形してセラミックグリーンシートを作製する工程と、前記セラミックグリーンシート上に内部電極となる導体パターンを付与する工程と、導体パターンが付与されたセラミックグリーンシートを積層して積層体を作製する工程と、前記積層体を焼成する工程と、焼成された前記積層体の表面に外部電極を形成する工程とを含むことを特徴としている。
【0025】
上記製造方法によれば、混合粉砕工程の後、造粒粉の作製→仮焼粉末の作製→シート成形用スラリー(以下、「二次スラリー」という)の調製→セラミックグリーンシートの作製→導体パターンの付与→積層体の作製→積層体の焼成→外部電極の形成を経ることにより、良好なバリスタ特性を有し、そのバラツキが抑制されたバリスタを容易に製造することができる。
【0026】
また、本発明に係るバリスタは、上記製造方法で製造されたことを特徴としている。
【0027】
すなわち、その製造工程中にカリウムが流出したり溶解することがないので、分散性も良好であり、低電圧で駆動可能なバリスタ特性に優れた信頼性の高いバリスタを容易に得ることができる。
【0028】
【発明の実施の形態】
次に、本発明の実施の形態を詳説する。
【0029】
図1は、本発明に係るバリスタとして積層型バリスタ一実施の形態を示す断面図である。
【0030】
この積層型バリスタは、PtやAg等の導電性部材からなる内部電極2〜5がセラミック焼結体1に埋設されると共に、セラミック焼結体1の両端部にはPtやAg等の導電性部材からなる外部電極6、7が形成されている。ここで、内部電極2、4は外部電極6と電気的に接続され、内部電極3、5は外部電極7と電気的に接続されている。
【0031】
次に、上記積層型バリスタの製造方法を詳述する。
【0032】
まず、所定組成となるように、主成分としてのZnO、及び副成分としてのPr6O11、Co3O4、CaCO3、Al2O3をそれぞれ所定量秤量し、さらに難溶性カリウム化合物を所定量秤量する。
【0033】
ここで、カリウム化合物を他の添加物と異なり、難溶性としたのは以下の理由による。
【0034】
K2OやK2CO3等の易溶性カリウム化合物の場合、後述する湿式粉砕した後の脱水処理でカリウムが流出し、得られるバリスタにいわゆる組成ずれが起きる。或いは、一次スラリーの溶媒にカリウム化合物が溶解して、一次スラリーのpHが変動し、この結果、この一次スラリーの粘度が上昇して、各構成成分の分散性が低下する。また、乾燥処理では、カリウム成分が再結晶化し、これが凝集・偏析して不良粒界が生じ、その結果、バリスタ特性が悪化する。
【0035】
すなわち、絶縁抵抗IR等のバリスタ特性は、結晶粒界に析出するカリウムに大きく依存しており、したがってカリウムの組成ずれや再結晶化等による分散性の低下は初期絶縁抵抗IRのバラツキを増大させる。
【0036】
そこで、本実施の形態では、カリウムを難溶性カリウム化合物の形態で添加している。
【0037】
この難溶性カリウム化合物は、具体的には、水温25℃下で、100gの水溶液に対し溶解量を3g以下とするのが好ましい。これは、溶解量が3gを超えると、上述したように脱水処理でカリウムが流出もしくは溶解し、さらに乾燥処理で再結晶化による偏析が生じ、バリスタ特性が悪化するからである。この条件下での溶解量は小さければ小さいほど望ましい。
【0038】
そして、このような難溶性カリウム化合物としては、例えば、過塩素酸カリウム(KClO4)、酒石酸水素カリウム(KHC4H4O6)、ヘキサクロロ白金酸カリウム(K2(PtCl6))、及びヘキサニトロコバルト酸カリウムK 3 〔Co(NO 2 ) 6 〕を使用することができる。
【0039】
次に、これら素原料の秤量物を、イオン交換水と共に、秤量物に対し0.1〜5.0wt%のポリカルボン酸系分散剤をジルコニア等の粉砕媒体を有するボールミルに投入して混合する。そして、前記イオン交換水を溶媒としたこの一次スラリー中で、組成成分を均一に分散させつつ湿式粉砕する。
【0040】
ここで、ポリカルボン酸系分散剤を秤量物に添加するのは以下の理由による。
【0041】
分散剤は、難溶性カリウム化合物との相互作用によって組成成分を均一に分散させる作用を奏することができるため、前記秤量物に添加するのが望ましい。
【0042】
しかしながら、ポリカルボン酸系以外の分散剤、例えばスルホン酸系分散剤の場合は、後述する焼成処理でイオウ酸化物が発生し、このため焼成炉材が損傷し易く、その耐久性を劣化させる場合がある。このため、本実施の形態では、分散剤としてポリカルボン酸系分散剤を選定し、このポリカルボン酸系分散剤を秤量物に添加している。
【0043】
また、ポリカルボン酸系分散剤の添加量を0.1〜5.0wt%としたのは以下の理由による。
ポリカルボン酸系分散剤の添加量が0.1wt%未満の場合は、バリスタを構成している成分粒子への分散剤の吸着が不十分となり、湿式混合粉砕時の一次スラリーの粘度が高くなって、湿式混合粉砕時に所望の粉砕力が得られず、安定した所望の分散性を得ることが難しい。一方、その添加量が5.0wt%を超えた場合は、添加量が多すぎるため、一つの成分粒子に吸着した分散剤が他の成分粒子に吸着した分散剤と接触し、その結果分散剤同士が絡み合って再凝集する可能性がある。
【0044】
そこで、分散剤の添加量は、主成分と副成分の合計量に対して、0.1〜5.0wt%、特に0.5〜3.5wt%とすることが好ましい。
【0045】
なお、ポリカルボン酸系分散剤としては、例えば、ポリカルボン酸アンモニウム塩やポリカルボン酸ナトリウム塩等を使用することができる。
【0046】
そしてこのように湿式粉砕が終了した後、脱水・乾燥処理を行い、造粒粉を作製する。さらに、得られた造粒粉を所定条件下で仮焼処理し、その後、仮焼処理を施した造粒粉を十分に粉砕して仮焼粉末を作製する。
【0047】
そしてこの後、仮焼粉末に有機バインダ、有機溶剤、及び有機可塑剤を加え、シート成形用の二次スラリーを作製する。
【0048】
次いで、このようにして作製されたスラリーをドクターブレード法によりシート状に成形し、図2に示すように所定厚みのセラミックグリーンシート(以下、「セラミックシート」という)8〜13を形成する。
【0049】
次に、Ptを主成分とする導電性ペースト(以下、「Ptペースト」という)を準備し、Ptペーストを使用してセラミックシート9〜12の上面にスクリーン印刷し、内部電極となる導体パターン14〜17を付与する。ここで、導体パターン14〜17は、セラミックシート9〜12の一端面9a〜12aから延伸され、他端はセラミックシート9〜12上に位置するように短冊状に形成される。そして、導電パターンが印刷されたセラミックシート9〜12を積層し、さらにこれらセラミックシート9〜12を保護層としてのセラミックシート8、13で挟持し、圧着して、未焼成の積層体を形成する。
【0050】
次いで、この積層体を所定寸法に切断した後、アルミナ製の匣(さや)に収容し、脱バインダ処理を行った後、焼成処理を行い、内部電極2〜5が埋設された直方体形状のセラミック焼結体1、すなわち、焼成された積層体を作製する。
【0051】
そしてこの後、Agを主成分とした導電性ペースト(以下、「Agペースト」という)を準備し、Agペーストを上記セラミック焼結体1の両端に塗布し、この後、焼付処理を行なって、外部電極6、7を形成し、これにより積層型バリスタが製造される。
【0052】
このように、本実施の形態では、イオン交換水を溶媒とした混合粉砕工程において、カリウムをKClO4やKHC4H4O6等の難溶性カリウム化合物(すなわち、水温25℃で100g水溶液に対し溶解量が3g以下のカリウム化合物)の形態でZnOに添加しているので、脱水処理でカリウムが一次スラリー中に溶出したり溶解することもなく、一次スラリー中での分散性を良好なものとすることができると共に、乾燥処理でカリウムの再結晶化による凝集・偏析の発生を回避することができ、これにより安定したバリスタ特性を有する信頼性に優れた積層型バリスタを得ることが可能となる。
【0053】
また、混合粉砕工程で0.1〜5.0wt%のポリカルボン酸系分散剤を秤量物に添加しているので、難溶性カリウム化合物との相互作用で組成成分を均一に分散させることができ、その結果、焼成処理を行なってもカリウムが結晶粒界に析出して不良粒界が生成するのを抑制することができる。そしてこれにより所望のバリスタ特性を有する信頼性に優れた積層型バリスタを容易且つ安価に製造することができる。
【0054】
【実施例】
次に、本発明を具体的な実施例に基づいて説明する。
【0055】
〔第1の実施例〕
第1の実施例では、難溶性及び易溶性のカリウム化合物をZnOに添加することによって作製したバリスタについて、各種バリスタ特性を評価した。
【0056】
(実施例1)
まず、主成分であるZnO粉末に対し、Pr:0.3atm%、Co:2.0atm%、Ca:0.2atm%、Al:1.0×10−4atm%、K:0.5atm%となるように易溶性のPr6O11粉末、Co3O4粉末、CaCO3粉末、Al2O3粉末、及び水温25℃で水100gに対する溶解量が3g以下である難溶性のKClO4を秤量した。
【0057】
次に、これら秤量物(素原料)をイオン交換水と共に、粉砕媒体としての部分安定化ジルコニア(PSZ)が内有されたボールミルに投入し、純水を溶媒とする一次スラリー中で混合、粉砕した。なお、このときのイオン交換水の重量は前記秤量物重量の3倍とし、一次スラリー化した時の粘度(スラリー粘度)を極力低減するようにした。そして、この後、脱水・乾燥処理を行なって造粒粉を作製し、次いで、得られた造粒粉を大気中にて温度800℃で2時間仮焼処理し、その後、十分に粉砕して仮焼粉末を作製した。
【0058】
次いで、仮焼粉末に有機バインダとしてのポリビニルブチラール、有機可塑剤としてのジブチルフタレート、有機溶剤としてのトルエン及びエチルアルコールを所定量加え、湿式粉砕して、セラミックシート成形用の二次スラリーを形成した。
【0059】
次に、ドクターブレード法を使用し、このスラリーをPETフィルム(ポリエチレンテレフタレート)上で厚さ約30μmのシート状に成形した後、所定寸法に切断し、多数のセラミックシートを形成した。
【0060】
次に、Ptペーストを上記セラミックシートの上面にスクリーン印刷し、各セラミックシートの一端面から延伸し、他端はセラミックシート上に位置するように短冊状に電極パターンを形成した。
【0061】
そして、このように電極パターンが形成されたセラミックシートを積層し、さらにこれら積層されたセラミックシートを電極パターンが形成されていない保護層としてのセラミックシートで挟持し、圧着して積層体を形成する。
【0062】
そしてこの後、得られた積層体を縦1.6mm、横0.8mmに切断してアルミナ製の匣(さや)に収容し、空気中にて温度500℃で脱バインダ処理を行った後、空気中にて温度1200℃で2時間焼成し、セラミック焼結体を作製した。
【0063】
そしてこの後、Agペーストを準備し、Agペーストをセラミック焼結体の両端に塗布し、この後800℃で焼付処理を行ない、外部電極を形成し、これにより、実施例1の積層型バリスタを作製した。
【0064】
(実施例2〜4)
カリウムの添加形態として、KClO4に代えて、KHC4H4O6(実施例2)、K2(PtCl6)(実施例3)、K 3 〔Co(NO 2 ) 6 〕(実施例4)を使用した積層型バリスタを作製した。
【0065】
(比較例1〜12)
カリウムの添加形態として、難溶性カリウム化合物に代えて、水温25℃で水100gに対し10g以上の溶解量を有する易溶性のフッ化カリウム(KF)(比較例1)、炭酸カリウム(K2CO3)(比較例2)、酸化カリウム(K2O)(比較例3)、水酸化カリウム(KOH)(比較例4)、塩化カリウム(KCl)(比較例5)、臭化カリウム(KBr)(比較例6)、リン酸カリウム(K3PO4)(比較例7)、過マンガン酸カリウム(KHMnO4)(比較例8)、硫酸カリウム(K2SO4)(比較例9)、硫化カリウム(K2S)(比較例10)、硝酸カリウム(KNO3)(比較例11)、ヨウ化カリウム(KI)(比較例12)を使用し、実施例1と同様にして積層型バリスタを作製した。
【0066】
次に、これら各実施例1〜4及び比較例1〜12の各試験片毎に100個ずつ用意し、バリスタ電圧V1mA、バリスタ電圧V1mAのバラツキ、電圧非直線係数α、初期絶縁抵抗IR、初期絶縁抵抗IRのバラツキ、ESD特性を示すESD耐圧を測定した。
【0067】
ここで、バリスタ電圧V1mAは、1mAの直流電流を流した時の各試験片の両端電圧を測定して求めた。
【0068】
また、電圧非直線係数αは、0.1mAの直流電流を流した時の各試験片の両端電圧とバリスタ電圧V1mAとから数式(1)に基づき算出した。
【0069】
【数1】
初期絶縁抵抗IRは、超高抵抗/微小電流計(アドバンテスト社製「R8340A」)を使用し、バリスタ電圧V1mAの60%の直流電圧を0.1秒間印加して測定した。
【0070】
また、バリスタ電圧V1mA及び初期絶縁抵抗IRのバラツキは、バリスタV1mA及び初期絶縁抵抗IRの最小値及び最大値に基づいてその変化率を求め、バリスタ電圧V1mAのバラツキは、15%以下のバラツキを良品、絶縁抵抗IRのバラツキは、30%以下のバラツキを良品とした。
【0071】
また、ESD耐圧は、以下のようにして算出した。
【0072】
すなわち、IEC(国際電気標準会議)801.2規格に準拠した図3に示すESDパルスを各試験片の両端にそれぞれ10回印加し、印加前後のバリスタ電圧差ΔV1mAと印加前のバリスタ電圧V1mAからバリスタ電圧変化率ΔV1mA/V1mAを算出し、さらに印加前後における絶縁抵抗差ΔlogIRを算出する。そしてバリスタ電圧変化率ΔV1mA/V1mAが±10%以内であって、かつ絶縁抵抗差ΔlogIRが1/2となる最大印加電圧をESD耐圧として算出した。なお、図3中、trは立ち上がり時間、Pは100%電流が流れているピーク電流、1AT30nsは30nsにおける振幅、1AT60nsは60nsにおける振幅である。
【0073】
表1は、各実施例及び比較例における測定結果を示している。
【0074】
【表1】
この表1から明らかなように、比較例1〜12のバリスタは、素原料中に易溶性カリウム化合物を添加しているので、バリスタ電圧V1mAのバラツキは20%を超え、また、絶縁抵抗IRのバラツキも200%を超えている。
【0075】
これに対し、実施例1〜4のバリスタは、素原料中に難溶性カリウム化合物を添加しているので、バリスタ電圧V1mAのバラツキを15%以下に抑制することができ、初期絶縁抵抗IRのバラツキは30%以下に抑制することができた。すなわち、バリスタ特性のバラツキを抑制することができ、またESD特性が改善されることがわかった。
【0076】
次に、各実施例及び比較例のバリスタについて、ICP発光分析(Inductively Coupled Plasma Emission Spectroscopy)によりカリウムの組成分析を行った。そして、加工前含有量(素原料のカリウム含有量)、及び加工後含有量(焼成後のバリスタにおけるカリウム含有量)に基づいて、カリウム含有量の変化量を算出し、また変化量を加工前含有量で除算して変化率を算出した。
【0077】
表2はカリウムの組成分析結果を示している。
【0078】
【表2】
この表2からも明らかなように、比較例1〜12のバリスタは、その製造過程でカリウムが流出もしくは溶解しているため、カリウムの加工後含有量は加工前含有量に比べて0.17〜0.39atom%も減少しており、変化率も34〜78%と大きく、組成ずれが生じていると考えられる。また水に容易に溶解するため、再結晶化等によりカリウムの分散性の低下を引き起こし、表1の測定結果からもわかるように、電圧非直線係数αや初期絶縁抵抗IR、ESD耐圧の劣化を生じている。
【0079】
これに対して、実施例1〜4のバリスタでは、カリウムの加工後含有量は加工前含有量に比べて最大で0.05atom%しか減少しておらず、変化率も10%以下であり、カリウムの組成ずれは生じず、表1に示すように初期絶縁抵抗IRが低下するのを回避することができると共に、バリスタ電圧V1mAや絶縁抵抗IRのバラツキを抑制することができる。
【0080】
〔第2の実施例〕
第2の実施例では、分散剤の種類を変化させて、各種バリスタ特性を評価した。
【0081】
難溶性カリウム化合物としてKHC4H4O6を使用し、主成分であるZnOと副成分であるPr6O11、Co3O4、CaCO3、Al2O3、及びKHC4H4O6を秤量した。そして、これら秤量物(素原料)を混合して湿式粉砕する際にイオン交換水と共に分散剤を添加し、その後、第1の実施例と同様の方法・手順で積層型バリスタを作製し、各種バリスタ特性を評価した。
【0082】
具体的には、実施例21では分散剤としてポリカルボン酸アンモニウム塩を使用し、実施例22では分散剤としてポリカルボン酸ナトリウム塩を使用し、比較例21では分散剤としてポリスルホン酸アンモニウム塩、比較例22ではポリスルホン酸ナトリウム塩を使用した。
【0083】
なお、第2の実施例ではイオン交換水の重量は前記秤量物の重量と等量とし、これにより分散剤の添加効果を確認した。また、上記分散剤の添加量は、いずれも前記秤量物の重量に対し1.0wt%とした。
【0084】
そして、これら各実施例21、22及び比較例21、22の試験片各100個について、第1の実施例と同様、バリスタ電圧V1mA、バリスタ電圧V1mAのバラツキ、電圧非直線係数α、初期絶縁抵抗IR、該絶縁抵抗IRのバラツキを測定し、さらにサージ電流耐量を測定した。
【0085】
ここで、サージ電流耐量は、以下のようにして算出した。
【0086】
すなわち、図4に示すように、波頭長8μs、波尾長20μsである8×20μsの三角電流波を5分間隔で2回印加し、印加前後のバリスタ電圧差ΔV1mAと印加前のバリスタ電圧V1mAからバリスタ電圧変化率ΔV1mA/V1mAを算出し、さらに印加前後における絶縁抵抗差ΔlogIRを算出した。そしてバリスタ電圧変化率ΔV1mA/V1mAが±10%以内であって、絶縁抵抗差ΔlogIRが1/2となる最大電流波高値をサージ電流耐量として算出し、30A/mm2以上を良品とした。なお、CFは波高値、Pは波高点、Qは半波高点である。
【0087】
表3は各実施例及び比較例における測定結果を示している。
【0088】
【表3】
この表3から明らかなように、実施例21、22のバリスタ及び比較例21、22のバリスタのいずれにおいても、良好なサージ特性を有し、且つ分散剤を添加しなかった表1の実施例1〜4に比べ、バリスタ電圧V1mAや初期絶縁抵抗IRのバラツキが低減している。すなわち、分散剤を添加することにより、難溶性カリウム化合物が分散剤との相互作用で組成成分が均一に分散し、不良粒界の発生を抑制することができる。
【0089】
ただし、比較例21、22のバリスタは、バリスタ特性自体は良好であるものの、分散剤としてポリスルホン酸系分散剤を使用しているため、焼成処理時にイオウ酸化物が発生し、また焼成炉材が損傷し易く、耐久性に欠けるという欠点があり、本発明の分散剤としては不適切である。
【0090】
したがって、このように環境面や耐久性を考慮してポリカルボン酸系分散剤を添加することが望ましく、ポリカルボン酸系分散剤を用いた場合であっても、バリスタ電圧V1mAや初期絶縁抵抗IRのバラツキを抑制することができることが確認された。
【0091】
(第3の実施例)
第3の実施例では、分散剤の添加量を変化させて、各種バリスタ特性を評価した。
【0092】
難溶性カリウム化合物としてKHC4H4O6を使用し、イオン交換水と共に分散剤としてポリカルボン酸アンモニウム塩を使用し、分散剤の添加量が異なる各種の積層型バリスタを作製し、スラリー粘度、及び初期絶縁抵抗IRとそのバラツキを算出した。
【0093】
すなわち、分散剤の添加量を0.1〜5.0wt%の範囲とした積層型バリスタ(実施例31〜42)、及び添加量が0.05wt%、5.50wt%、6.00wt%とした積層型バリスタ(比較例31〜33)を作製し、簡易粘度計でスラリー粘度を測定し、また上記第1の実施例と同様の方法で、初期絶縁抵抗IRとそのバラツキを算出した。なお、第3の実施例では、イオン交換水の重量は第2の実施例と同様、前記秤量物の重量と等量とし、分散剤の添加量に対するスラリー粘度、及び初期絶縁抵抗IRとそのバラツキを算出した。
【0094】
表4はその測定結果を示す。
【0095】
【表4】
この表4から明らかなように、比較例31では、分散剤の添加量が0.05wt%と少ないため、原料粉末粒子への分散剤の吸着が不足して分散性が安定せず、スラリー粘度が1.500Pa・sと高く、分散性も低下して初期絶縁抵抗IRのバラツキが320%と大きくなった。
【0096】
また、比較例32、33に示すように添加量が5.5wt%以上の場合は、スラリー粘度が0.550Pa・s以上となって分散剤同士が絡み合い、原料粉末粒子が再凝集し、初期絶縁抵抗IRの低下や初期絶縁抵抗IRのバラツキが増大することがわかった。
【0097】
これに対して実施例31〜42では、スラリー粘度は0.500Pa・s以下となり、特に添加量が0.3〜4.5wt%ではスラリー粘度が0.100Pa・s以下と大幅に低下し、攪拌混合が容易になって湿式粉砕が進行し、その結果、素原料の分散性が良好となって初期絶縁抵抗IRも向上し、初期絶縁抵抗IRのバラツキも30%以下抑制されることが確認された。
【0098】
【発明の効果】
以上詳述したように本発明に係るバリスタの製造方法は、主成分である酸化亜鉛に、副成分として少なくともカリウムを含有した化合物(好ましくはプラセオジムを含有した化合物及びコバルトを含有した化合物をさらに含む)を添加し、得られた混合物を溶媒に水を使用して湿式粉砕する混合粉砕工程を含むバリスタの製造方法において、前記カリウムは、水温25℃下、水溶液100gに対するカリウムの溶解量が3g以下の難溶性カリウム化合物、具体的にはKClO4、KHC4H4O6、K2(PtCl6)、及びK3〔Co(NO2)6〕の形態で添加するので、前記湿式の混合粉砕工程でカリウムが一次スラリー中に溶出したり溶解することがなく、得られる原料組成物(原料粉末)の組成ずれを起こすことがない。また、一次スラリーのpHが変動してその粘度が上昇することもなく、混合・粉砕力の低下や分散性の低下を抑制することができる。しかも、乾燥処理において、カリウムの再結晶化による凝集や偏析を抑制することができるので、低電圧で駆動可能な信頼性に優れたバリスタを製造することができる。
【0099】
また、混合粉砕工程で、0.1〜5.0wt%のポリカルボン酸系分散剤を添加するので、難溶性カリウム化合物と分散剤との相互作用によって組成成分が均一に分散し、不良粒界の発生を抑制することができ、これにより環境面や製造装置の耐久性にも配慮しつつ、バリスタ電圧や初期絶縁抵抗のバラツキの低減されたバリスタを容易に製造することができる。
【0100】
また、本発明のバリスタの製造方法は、前記混合粉砕工程を経て得られた材料を、乾燥して造粒粉を作製する工程と、前記造粒紛を仮焼して仮焼粉末を作製する工程と、前記仮焼粉末にバインダ及び溶剤を加えてシート成形用スラリーを調整する工程と、前記シート成形用スラリーをシート状に成形してセラミックグリーンシートを作製する工程と、前記セラミックグリーンシート上に内部電極となる導体パターンを付与する工程と、導体パターンが付与されたセラミックグリーンシートを積層して積層体を作製する工程と、前記積層体を焼成する工程と、焼成された前記積層体の表面に外部電極を形成する工程とを含んでいるので、バリスタ特性が良好で、そのバラツキが抑制されたバリスタを容易に製造することができる。
【0101】
また、本発明に係るバリスタは、上記製造方法で製造されているので、製造工程中にカリウム成分が流出したり溶解することもなく、素原料の分散性も良好であり、これにより漏れ電流が小さく低電圧で駆動可能なバリスタ特性に優れた信頼性の高いバリスタを得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の製造方法で製造されたバリスタとしての積層型バリスタの一実施の形態を示す断面図である。
【図2】本発明に係るバリスタの製造方法の要部工程を示す図である。
【図3】ESD耐圧の測定に使用したESDパルスの波形図である。
【図4】サージ電流耐量の測定に使用したサージ電流の波形図である。
【符号の説明】
1 セラミック焼結体
Claims (7)
- 主成分である酸化亜鉛に、副成分として少なくともカリウムを含有した化合物を添加し、得られた混合物を溶媒に水を使用して湿式粉砕する混合粉砕工程を含むバリスタの製造方法において、
前記カリウムを含有した化合物として、水温25℃下で、100gの水溶液に対する前記カリウムの溶解量が3g以下の難溶性カリウム化合物を用いることを特徴とするバリスタの製造方法。 - 前記副成分は、プラセオジムを含有した化合物及びコバルトを含有した化合物を含むことを特徴とする請求項1記載のバリスタの製造方法。
- 前記難溶性カリウム化合物は、過塩素酸カリウム、酒石酸水素カリウム、ヘキサクロロ白金酸カリウム及びヘキサニトロコバルト酸カリウムの中から選択された少なくとも1種を含むことを特徴とする請求項1又は請求項2記載のバリスタの製造方法。
- 前記混合粉砕工程は、ポリカルボン酸系分散剤を添加して行うことを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれかに記載のバリスタの製造方法。
- 前記ポリカルボン酸系分散剤の添加量は、前記主成分の重量と前記副成分の重量とを合算した総重量に対し、重量%で0.1〜5.0%であることを特徴とする請求項4記載のバリスタの製造方法。
- 前記混合粉砕工程を経て得られた材料を、乾燥して造粒粉を作製する工程と、前記造粒紛を仮焼して仮焼粉末を作製する工程と、前記仮焼粉末にバインダ及び溶剤を加えてシート成形用スラリーを調整する工程と、前記シート成形用スラリーをシート状に成形してセラミックグリーンシートを作製する工程と、前記セラミックグリーンシート上に内部電極となる導体パターンを付与する工程と、導体パターンが付与されたセラミックグリーンシートを積層して積層体を作製する工程と、前記積層体を焼成する工程と、焼成された前記積層体の表面に外部電極を形成する工程とを含むことを特徴とする請求項1ないし請求項5のいずれかに記載のバリスタの製造方法。
- 請求項1ないし請求項6のいずれかに記載の製造方法で製造されたことを特徴とするバリスタ。
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