JP4432253B2 - トルク伝達装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、車両に配設されるオルタネータや圧縮機等の回転機器(補機)にエンジン等の駆動源からのトルクを伝達するトルク伝達装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】
エンジンから動力を得て稼働している圧縮機等の回転機器は、エンジンの負荷が変動すると、圧縮機等に供給されるトルクが変動してしまう。そして、供給されるトルクが変動すると、可動部分が振動してしまい、異音が発生するおそれがある。
【0003】
この問題に対しては、エンジン等の駆動源から圧縮機等の回転機器に至る動力の伝達経路中に、ゴム等の弾性材からなトルク伝達部材を介在させることにより、トルク変動を吸収するといった手段が考えられる。
【0004】
このとき、トルク変動を十分に吸収するには、トルク伝達部材の弾性係数を小さくすることが望ましいが、弾性係数を小さくすると、大きなトルクを伝達することが難しくなるとともに、トルク伝達部材の弾性限界を超えてしまうおそれが高いので、トルク伝達部材の耐久性が低下するおそれがある。
【0005】
本発明は、上記点に鑑み、トルク変動を十分に吸収しつつ、大きなトルクを伝達することができるようにすること目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、請求項1に記載の発明では、駆動源(E/G)からのトルクを受けて回転する第1回転体(11)と、回転機器(1)の回転部に連結されて回転部と共に回転するとともに、第1回転体(11)と同軸状に配設された第2回転体(13)と、圧縮変形することにより、第1回転体(11)が受けたトルクを第2回転体(13)に伝達する弾性変形可能なトルク伝達部材(14)とを備え、第1回転体(11)は、その回転軸方向に垂直に広がる円盤状の板状部、板状部の外周側に設けられて板部から第2回転体(13)側へ向かって回転軸方向に延びる円筒状の外側部、外側部の内周側に設けられて板状部から第2回転体(13)側へ向かって回転軸方向に延びる円筒状の内側部、および、外側部と内側部とを連結するように設けられて板部から第2回転体(13)側へ向かって突出する複数個の第1回転体側突起部(11b)を有し、第2回転体(13)は、その回転軸方向に垂直に広がる円盤状の環状部(13c)、環状部(13c)から第1回転体(11)側へ向かって突出する複数個の第2回転体側突起部(13b)を有し、第1、第2回転体側突起部(11b、13b)は、第1、第2回転体(11、13)の径方向に広がる平板状に形成されており、第2回転体側突起部(13b)は、板状部、外側部、内側部および第1回転体側突起部(11b)に囲まれた空間内に位置付けられて、空間(11c)は、第1回転体(11)と第2回転体(13)との間のうち、第1回転体側突起部(11b)と第2回転体側突起部(13b)との間に形成されており、トルク伝達部材(14)は、第1回転体側突起部(11b)の両側に形成された空間(11c)に収納される第1、第2変形部(14a、14b)を1組として形成されており、第1、第2変形部(14a、14b)は、第1、第2回転体(11、13)の回転軸方向に延びる円筒断面において、第1回転体側突起部(11b)の径方向の中心線に対して線対称に形成され、さらに、トルク伝達部材(14)は、第1回転体側突起部(11b)の先端側にて第1変形部(14a)と第2変形部(14b)とを連結する連結部材(14d)を有しており、連結部材(14d)は、第1、第2変形部(14a、14b)の第2回転体(13)側の端面部よりも環状部(13c)側に突出して、第1、第2変形部(14a、14b)の第2回転体(13)側の端面部と連結部材(14d)の第2回転側(13)側の端面部との間に段差を形成しており、
円筒断面を回転軸方向と直交する方向からみたときに、トルク伝達部材(14)に作用する圧縮荷重の方向と略平行な方向におけるトルク伝達部材(14)の端部のうち、第2回転体側突起部(13b)と接触する端部のみに、その先端側に向かうほど円盤状の板状部から離れるテーパ形状部を設けることにより、トルク伝達部材(14)に圧縮荷重が作用していないときに、空間(11c)の内壁のうち板状部および第2回転体側突起部(13b)の先端側によって形成される内壁、並びに、トルク伝達部材(14)のテーパ形状部に囲まれた隙間(15、15a)が形成され、
さらに、円筒断面を回転軸方向と直交する方向からみたときに、連結部材(14d)が段差を形成していることにより、トルク伝達部材(14)に圧縮荷重が作用していないときに、空間(11c)の内壁のうち環状部(13c)および第2回転体側突起部(13b)の根元側によって形成される内壁、並びに、第1、第2変形部(14a、14b)の第2回転体側(13)側の端面部および段差に囲まれた隙間が形成されていることを特徴とする。
【0014】
これにより、トルク伝達部材(14)は、相対回転角が0の状態から相対回転角θが増大するほど、隙間(15)が小さくなっていくように圧縮変形していくので、トルク伝達部材(14)は、相対回転角(トルク)が大きくなるほど、弾性係数kが大きくなるような特性(非線形特性)を有することとなる。
【0015】
したがって、本発明によれば、大きなトルクがトルク伝達装置に作用しても、トルク伝達部材(14)が弾性限界を超えてしまうことを防止できるので、大きなトルクを伝達しつつ、トルク変動を十分に吸収することができる。
請求項2に記載の発明では、駆動源(E/G)からのトルクを受けて回転する第1回転体(11)と、回転機器(1)の回転部に連結されて回転部と共に回転するとともに、第1回転体(11)と同軸状に配設された第2回転体(13)と、圧縮変形することにより、第1回転体(11)が受けたトルクを第2回転体(13)に伝達する弾性変形可能なトルク伝達部材(14)とを備え、第1回転体(11)は、その回転軸方向に垂直に広がる円盤状の板状部、板状部の外周側に設けられて板部から第2回転体(13)側へ向かって回転軸方向に延びる円筒状の外側部、外側部の内周側に設けられて板状部から第2回転体(13)側へ向かって回転軸方向に延びる円筒状の内側部、および、外側部と内側部とを連結するように設けられて板状部から第2回転体(13)側へ向かって突出する複数個の第1回転体側突起部(11b)を有し、第2回転体(13)は、その回転軸方向に垂直に広がる円盤状の環状部(13c)、環状部(13c)から第1回転体(11)側へ向かって突出する複数個の第2回転体側突起部(13b)を有し、第1、第2回転体側突起部(11b、13b)は、第1、第2回転体(11、13)の径方向に広がる平板状に形成されており、第2回転体側突起部(13b)は、板状部、外側部、内側部および第1回転体側突起部(11b)に囲まれた空間内に位置付けられて、空間(11c)は、第1回転体(11)と第2回転体(13)との間のうち、第1回転体側突起部(11b)と第2回転体側突起部(13b)との間に形成されており、トルク伝達部材(14)は、第1回転体側突起部(11b)の両側に形成された空間(11c)に収納される第1、第2変形部(14a、14b)を1組として形成されており、第1、第2変形部(14a、14b)は、第1、第2回転体(11、13)の回転軸方向に延びる円筒断面において、第1回転体側突起部(11b)の径方向の中心線に対して線対称に形成され、さらに、トルク伝達部材(14)は、第1回転体側突起部(11b)の先端側にて第1変形部(14a)と第2変形部(14b)とを連結する連結部材(14d)を有しており、連結部材(14d)は、第1、第2変形部(14a、14b)の第2回転体(13)側の端面部よりも環状部(13c)側に突出して、第1、第2変形部(14a、14b)の第2回転体(13)側の端面部と連結部材(14d)の第2回転側(13)側の端面部との間に段差を形成しており、
円筒断面を回転軸方向と直交する方向からみたときに、トルク伝達部材(14)に作用する圧縮荷重の方向と略平行な方向におけるトルク伝達部材(14)の端部のうち、第2回転体側突起部(13b)と接触する端部に、その先端側に向かうほど円盤状の板状部から離れるテーパ形状部を設けることにより、トルク伝達部材(14)に圧縮荷重が作用していないときに、トルク伝達部材(14)の端部と第2回転体側突起部(13b)との接触面の円筒断面における第1、第2回転体(11、13)の回転軸方向に垂直な中心線が第1回転体(11)よりも第2回転体(13)の近くに位置付けられるとともに、空間(11c)の内壁のうち板状部および第2回転体側突起部(13b)の先端側によって形成される内壁、並びに、トルク伝達部材(14)との間に隙間(15、15a)が形成され、
さらに、円筒断面を回転軸方向と直交する方向からみたときに、連結部材(14d)が段差を形成していることにより、トルク伝達部材(14)に圧縮荷重が作用していないときに、空間(11c)の内壁のうち環状部(13c)および第2回転体側突起部(13b)の根元側によって形成される内壁、並びに、第1、第2変形部(14a、14b)の第2回転体側(13)側の端面部および段差に囲まれた隙間が形成されていることを特徴とする。
これによれば、請求項1と同様の効果を得ることができる。
【0016】
請求項3に記載の発明では、第2回転体(13)に対する第1回転体(11)の相対回転角(θ)が所定回転角(θ1)未満ときには、相対回転角(θ)が増大するほど、空間(11c)の内壁のうち圧縮荷重の方向と略平行な部位(11d)とトルク伝達部材(14)との接触面積が増大していくようにトルク伝達部材(14)が圧縮変形していくように構成されていることを特徴とする。
【0017】
これにより、トルク伝達部材(14)は、相対回転角が0の状態から相対回転角θが増大するほど、変形の自由度が小さくなっていくように圧縮変形していくので、トルク伝達部材(14)は、相対回転角(トルク)が大きくなるほど、弾性係数kが大きくなるような特性(非線形特性)を有することとなる。
【0018】
したがって、本発明によれば、大きなトルクがトルク伝達装置に作用しても、トルク伝達部材(14)が弾性限界を超えてしまうことを防止できるので、大きなトルクを伝達しつつ、トルク変動を十分に吸収することができる。
【0019】
請求項4に記載の発明では、第1回転体側突起部(11b)および第2回転体側突起部(13b)は、同数設けられており、第1、第2回転体(11、13)の回転軸周りに交互に位置付けられていることを特徴とする。
【0021】
因みに、上記各手段の括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示す一例である。
【0022】
【発明の実施の形態】
本実施形態は、走行用エンジンからの動力を車両用空調装置の圧縮機に伝達するトルク伝達装置に本発明を適用したものであって、図1は車両用空調装置(冷凍サイクル)の模式図である。
【0023】
図1中、1は冷媒を吸入圧縮する可変容量型の圧縮機であり、2は圧縮機1から吐出される冷媒を冷却(凝縮)させる放熱器(凝縮器)である。3は放熱器2から流出する冷媒を減圧する減圧器であり、4は減圧器3にて減圧された冷媒を蒸発させることにより冷凍能力(冷房能力)を発揮する蒸発器である。
【0024】
なお、本実施形態では、減圧器3として、蒸発器4の出口側冷媒(圧縮機1の吸入側冷媒)が所定の加熱度を有するように開度を調節する温度式膨張弁を採用している。
【0025】
そして、10は、Vベルト(図示せず。)を介して伝達されたエンジンE/Gの動力を圧縮機1に伝達するプーリ一体型のトルク伝達装置(以下、プーリと略す。)であり、以下、プーリ10について述べる。
【0026】
図2は本実施形態に係るプーリの断面図であり、11はVベルトが掛けられるV溝11aが形成された金属製のプーリ本体(第1回転体)であり、このプーリ本体11はエンジンE/G(駆動源)からトルク(駆動力)を受けて回転する。
【0027】
なお、12は圧縮機1のシャフト(図示せず。)と同軸状にプーリ本体11(プーリ10)を回転可能に支持するラジアルベアリング(軸受)であり、このラジアルベアリングのアウターレース(外輪)12a側がプーリ本体11に圧入固定され、インナーレース(内輪)12bに圧縮機1のフロントハウジング(図示せず。)が挿入される。これにより、Vベルトのテンション(張力)によるラジアル荷重をシャフトにて受けることなく、圧縮機1のフロントハウジングにて受けることができる。
【0028】
また、13は圧縮機(回転機器)1のシャフト(回転部)に連結されてシャフトと共に回転するセンターハブ(第2回転体)である。そして、このセンターハブ13は、シャフトの外周面に形成された雄ねじと結合する雌ねじが形成された円筒内周面を有する円筒部13a、プーリ本体11から供給されるトルクを受ける複数個の突起部13bが形成された環状部13c、及び環状部13cと円筒部13aとを機械的に連結して環状部13cから円筒部13aにトルクを伝達するフランジ部13dから構成されている。
【0029】
なお、円筒部13a及びフランジ部13dは金属にて一体成形され、環状部13cは樹脂にて成型されており、フランジ部13dと環状部13cとはインサート成形法により一体化されている。
【0030】
ところで、プーリ本体11のうち環状部13cに対応する部位には、図3に示すように、プーリ本体11から環状部13c(センターハブ13)側に向けて突出する複数個の突起部11bが一体形成されており、プーリ本体11及びセンターハブ13(プーリ10)が圧縮機1に装着された状態においては、センターハブ13の突起部13bとプーリ本体11の突起部11bとは、シャフト(回転軸)周りに交互に位置する。
【0031】
そして、両突起部11b、13b間に形成された略箱状の空間11c内には、プーリ本体11が受けたトルクをセンターハブ13に伝達する弾性変形可能な材質(本実施形態では、EPDM(エチレン・プロピレン・ジエン三元共重合ゴム))からなるトルク伝達部材(以下、ダンパーと呼ぶ。)14が配設されている。
【0032】
ここで、ダンパー14は、圧縮機1を駆動する際にプーリ本体11がセンターハブ13に対して相対的に回転する向き(以下、この向きを正転の向き(矢印の向き)と呼ぶ。)に回転したときに、圧縮荷重を受けて圧縮変形しながらプーリ本体11の突起部11bからセンターハブ13の突起部13bにトルクを伝達する第1変形部14aと、プーリ本体11がセンターハブ13に対して相対的に正転の向きの逆向き(以下、この向きを逆転の向きと呼ぶ。)に回転したとき、圧縮荷重を受けて圧縮変形する第2変形部14bとを1組として、両変形部14a、14bを連結部材14dにて連結した状態で円周方向に複数組配設されている。
【0033】
そして、ダンパー14(第1変形部14a及び第2変形部14b)のうち、ダンパー14に作用する圧縮荷重の方向(正転の向き及び逆転の向き)と略平行な方向における端部14cを、その先端側に向かうほど断面積が縮小するようにテーパ形状とすることにより、ダンパー14に圧縮荷重が作用していないときに、空間11cの内壁のうち圧縮荷重の方向と略平行な部位11dとダンパー14との間に隙間15が形成されるように構成している。
【0034】
次に、本実施形態の特徴を述べる。
【0035】
本実施形態では、ダンパー14の端部14cを、その先端側に向かうほど断面積が縮小するようにテーパ形状とすることにより、ダンパー14に圧縮荷重が作用していないときに、空間11cの内壁とダンパー14との間に隙間15が形成されるように構成しているので、センターハブ13に対するプーリ本体11の相対回転角θが所定回転角θ1未満ときには、ダンパー14のうち圧縮荷重の方向に対して略直交する断面の断面積が増大するようにダンパー14が圧縮変形し、相対回転角θ1が所定回転角θ1以上のときには、空間11c(内壁11d)により断面積が増大することが規制された状態でダンパー14が圧縮変形していく。
【0036】
このとき、断面積が増大するように圧縮変形する場合は、空間11c(内壁11d)により断面積が増大することが規制された状態で圧縮変形する場合に比べて、変形の自由度が大きいので、断面積が増大するように圧縮変形する場合における相対回転角θに対する圧縮荷重(トルク)の変化率(以下、この変化率を弾性係数kと呼ぶ。)は、断面積が増大することが規制された状態で圧縮変形する場合の弾性係数kに比べて小さくなる。
【0037】
このため、ダンパー14は、相対回転角θが所定回転角θ1未満ときには、相対回転角θが増大するほど、空間11c(内壁11d)とダンパー14との接触面積が増大していくようにダンパー14が圧縮変形していくので、ダンパー14は、図4に示すように、相対回転角θ(トルク)が大きくなるほど、弾性係数kが大きくなるような特性(非線形特性)を有することとなる。
【0038】
したがって、本実施形態によれば、大きなトルクがプーリ10に作用しても、ダンパー14が弾性限界を超えてしまうことを防止できるので、大きなトルクを伝達しつつ、トルク変動を十分に吸収することができる。
【0039】
ところで、ダンパー14を非線形特性とする手段として、ダンパー14に穴を設ける手段が考えられるが、この手段では、ダンパー14が圧縮変形して穴が潰れていくときに、穴の曲率半径が小さくなるので、応力集中が発生し易く、ダンパー14に亀裂が発生するおそれがある。
【0040】
これに対して、本実施形態では、ダンパー14に穴を設けることなく、非線形特性を得ているので、ダンパー14に応力集中が発生し難く、ダンパー14に亀裂が発生し難い。
【0041】
(その他の実施形態)
上述の実施形態では、ダンパー14の先端側14cをテーパ形状としてダンパー14の先端側14cのみ隙間15を設けたが、本発明は、相対回転角θが小さいとき(伝達トルクが小さいとき)には、隙間15を埋めるようにダンパー14を圧縮変形させることにより、ダンパー14の変形自由度を高めて弾性係数kを小さくするものであるので、隙間15の位置は、ダンパー14の先端側14c(図3参照)に限定されるものではなく、例えば図5に示すように、テーパ形状の先端側14cと反対側の端部にも隙間15aを設けてもよい。さらに、ダンパー14をテーパ状とすることなく、ダンパー14の先端側14cにおいて空間11cを拡大することにより、隙間15を設けてもよい
上述の実施形態では、ダンパー14をゴム(EPDM)製としたが、本発明はこれに限定されるものではなく、エラストマー、樹脂及び金属等のその他材料にて構成してもよい。
【0042】
また、上述の実施形態では、圧縮機1にトルクを伝達するプーリ10に本発明を適用したが、本発明はこれに限定されるものではなく、その他のトルク伝達装置にも適用することができる。
【0043】
また、上述の実施形態では、プーリ10の回転軸方向から見て隙間15が形成されるようにダンパー14が形成されていたが、本発明はこれに限定されるものではなく、図6に示すように、プーリ10の回転軸方向と直交する方向から見て隙間15が形成されるようにダンパー14又は空間11cを構成してもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係る車両用空調装置(冷凍サイクル)の模式図である。
【図2】本発明の第1実施形態に係るプーリの断面図である。
【図3】本発明の第1実施形態に係るプーリのプーリ本体の正面図である。
【図4】本発明の第1実施形態に係るダンパーの特性を示す特性図である。
【図5】本発明の第2実施形態に係るプーリのプーリ本体の正面図である。
【図6】(a)は本発明のその他の実施形態に係るプーリのプーリ本体の正面図であり、(b)は(a)のA−A断面図である。
【符号の説明】
10…プーリ、11…プーリ本体、11b…プーリ側突起部、
13b…ハブ側突起部、14…ダンパー(トルク伝達部材)、
15…隙間
Claims (4)
- 車両に配設される回転機器(1)に駆動源(E/G)からのトルクを伝達するトルク伝達装置であって、
前記駆動源(E/G)からのトルクを受けて回転する第1回転体(11)と、
前記回転機器(1)の回転部に連結されて前記回転部と共に回転するとともに、前記第1回転体(11)と同軸状に配設された第2回転体(13)と、
前記第1回転体(11)と前記第2回転体(13)との間に形成された空間(11c)内に収納され、圧縮変形することにより前記第1回転体(11)が受けたトルクを前記第2回転体(13)に伝達する弾性変形可能なトルク伝達部材(14)とを備え、
前記第1回転体(11)は、その回転軸方向に垂直に広がる円盤状の板状部、前記板状部の外周側に設けられて前記板状部から前記第2回転体(13)側へ向かって回転軸方向に延びる円筒状の外側部、前記外側部の内周側に設けられて前記板状部から前記第2回転体(13)側へ向かって回転軸方向に延びる円筒状の内側部、および、前記外側部と前記内側部とを連結するように設けられて前記板状部から前記第2回転体(13)側へ向かって突出する複数個の第1回転体側突起部(11b)を有し、
前記第2回転体(13)は、その回転軸方向に垂直に広がる円盤状の環状部(13c)、前記環状部(13c)から前記第1回転体(11)側へ向かって突出する複数個の第2回転体側突起部(13b)を有し、
前記第1、第2回転体側突起部(11b、13b)は、前記第1、第2回転体(11、13)の径方向に広がる平板状に形成されており、
前記第2回転体側突起部(13b)は、前記板状部、前記外側部、前記内側部および前記第1回転体側突起部(11b)に囲まれた空間内に位置付けられており、
前記空間(11c)は、前記第1回転体(11)と前記第2回転体(13)との間のうち、前記第1回転体側突起部(11b)と前記第2回転体側突起部(13b)との間に形成されており、
前記トルク伝達部材(14)は、前記第1回転体側突起部(11b)の両側に形成された前記空間(11c)に収納される第1、第2変形部(14a、14b)を1組として形成されており、
前記第1、第2変形部(14a、14b)は、前記第1、第2回転体(11、13)の回転軸方向に延びる円筒断面において、前記第1回転体側突起部(11b)の前記径方向の中心線に対して線対称に形成され、
さらに、前記トルク伝達部材(14)は、前記第1回転体側突起部(11b)の先端側にて前記第1変形部(14a)と前記第2変形部(14b)とを連結する連結部材(14d)を有しており、
前記連結部材(14d)は、前記第1、第2変形部(14a、14b)の前記第2回転体(13)側の端面部よりも前記環状部(13c)側に突出して、前記第1、第2変形部(14a、14b)の前記第2回転体(13)側の端面部と前記連結部材(14d)の前記第2回転側(13)側の端面部との間に段差を形成しており、
前記円筒断面を前記回転軸方向と直交する方向からみたときに、前記トルク伝達部材(14)に作用する圧縮荷重の方向と略平行な方向における前記トルク伝達部材(14)の端部のうち、前記第2回転体側突起部(13b)と接触する端部のみに、その先端側に向かうほど前記板状部から離れるテーパ形状部を設けることにより、前記トルク伝達部材(14)に圧縮荷重が作用していないときに、前記空間(11c)の内壁のうち前記板状部および前記第2回転体側突起部(13b)の先端側によって形成される内壁、並びに、前記トルク伝達部材(14)の前記テーパ形状部に囲まれた隙間(15)が形成され、
さらに、前記円筒断面を前記回転軸方向と直交する方向からみたときに、前記連結部材(14d)が前記段差を形成していることにより、前記トルク伝達部材(14)に圧縮荷重が作用していないときに、前記空間(11c)の内壁のうち前記環状部(13c)および前記第2回転体側突起部(13b)の根元側によって形成される内壁、並びに、前記第1、第2変形部(14a、14b)の前記第2回転体側(13)側の端面部および前記段差に囲まれた隙間が形成されていることを特徴とするトルク伝達装置。 - 車両に配設される回転機器(1)に駆動源(E/G)からのトルクを伝達するトルク伝達装置であって、
前記駆動源(E/G)からのトルクを受けて回転する第1回転体(11)と、
前記回転機器(1)の回転部に連結されて前記回転部と共に回転するとともに、前記第1回転体(11)と同軸状に配設された第2回転体(13)と、
前記第1回転体(11)と前記第2回転体(13)との間に形成された空間(11c)内に収納され、圧縮変形することにより前記第1回転体(11)が受けたトルクを前記第2回転体(13)に伝達する弾性変形可能なトルク伝達部材(14)とを備え、
前記第1回転体(11)は、その回転軸方向に垂直に広がる円盤状の板状部、前記板状部の外周側に設けられて前記板状部から前記第2回転体(13)側へ向かって回転軸方向に延びる円筒状の外側部、前記外側部の内周側に設けられて前記板状部から前記第2回転体(13)側へ向かって回転軸方向に延びる円筒状の内側部、および、前記外側部と前記内側部とを連結するように設けられて前記板状部から前記第2回転体(13)側へ向かって突出する複数個の第1回転体側突起部(11b)を有し、
前記第2回転体(13)は、その回転軸方向に垂直に広がる円盤状の環状部(13c)、前記環状部(13c)から前記第1回転体(11)側へ向かって突出する複数個の第2回転体側突起部(13b)を有し、
前記第1、第2回転体側突起部(11b、13b)は、前記第1、第2回転体(11、13)の径方向に広がる平板状に形成されており、
前記第2回転体側突起部(13b)は、前記板状部、前記外側部、前記内側部および前記第1回転体側突起部(11b)に囲まれた空間内に位置付けられており、
前記空間(11c)は、前記第1回転体(11)と前記第2回転体(13)との間のうち、前記第1回転体側突起部(11b)と前記第2回転体側突起部(13b)との間に形成されており、
前記トルク伝達部材(14)は、前記第1回転体側突起部(11b)の両側に形成された前記空間(11c)に収納される第1、第2変形部(14a、14b)を1組として形成されており、
前記第1、第2変形部(14a、14b)は、前記第1、第2回転体(11、13)の回転軸方向に延びる円筒断面において、前記第1回転体側突起部(11b)の前記径方向の中心線に対して線対称に形成され、
さらに、前記トルク伝達部材(14)は、前記第1回転体側突起部(11b)の先端側にて前記第1変形部(14a)と前記第2変形部(14b)とを連結する連結部材(14d)を有しており、
前記連結部材(14d)は、前記第1、第2変形部(14a、14b)の前記第2回転体(13)側の端面部よりも前記環状部(13c)側に突出して、前記第1、第2変形部(14a、14b)の前記第2回転体(13)側の端面部と前記連結部材(14d)の前記第2回転側(13)側の端面部との間に段差を形成しており、
前記円筒断面を前記回転軸方向と直交する方向からみたときに、前記トルク伝達部材(14)に作用する圧縮荷重の方向と略平行な方向における前記トルク伝達部材(14)の端部のうち、前記第2回転体側突起部(13b)と接触する端部に、その先端側に向かうほど前記円盤状の板状部から離れるテーパ形状部を設けることにより、前記トルク伝達部材(14)に圧縮荷重が作用していないときに、前記トルク伝達部材(14)の端部と前記第2回転体側突起部(13b)との接触面の前記円筒断面における前記第1、第2回転体(11、13)の回転軸方向に垂直な中心線が前記第1回転体(11)よりも前記第2回転体(13)の近くに位置付けられるとともに、前記空間(11c)の内壁のうち前記板状部および前記第2回転体側突起部(13b)の先端側によって形成される内壁、並びに、前記トルク伝達部材(14)の前記テーパ形状部に囲まれた隙間(15)が形成され、
さらに、前記円筒断面を前記回転軸方向と直交する方向からみたときに、前記連結部材(14d)が前記段差を形成していることにより、前記トルク伝達部材(14)に圧縮荷重が作用していないときに、前記空間(11c)の内壁のうち前記環状部(13c)および前記第2回転体側突起部(13b)の根元側によって形成される内壁、並びに、前記第1、第2変形部(14a、14b)の前記第2回転体側(13)側の端面部および前記段差に囲まれた隙間が形成されていることを特徴とするトルク伝達装置。 - 前記第2回転体(13)に対する前記第1回転体(11)の相対回転角(θ)が所定回転角(θ1)未満ときには、前記相対回転角(θ)が増大するほど、前記空間(11c)の内壁のうち前記圧縮荷重の方向と略平行な部位(11d)と前記トルク伝達部材(14)との接触面積が増大していくように前記トルク伝達部材(14)が圧縮変形していくように構成されていることを特徴とする請求項1または2に記載のトルク伝達装置。
- 前記第1回転体側突起部(11b)および前記第2回転体側突起部(13b)は、同数設けられており、前記第1、第2回転体(11、13)の回転軸周りに交互に位置付けられていることを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1つに記載のトルク伝達装置。
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