JP2002147487A - トルク伝達装置 - Google Patents

トルク伝達装置

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JP2002147487A
JP2002147487A JP2000343668A JP2000343668A JP2002147487A JP 2002147487 A JP2002147487 A JP 2002147487A JP 2000343668 A JP2000343668 A JP 2000343668A JP 2000343668 A JP2000343668 A JP 2000343668A JP 2002147487 A JP2002147487 A JP 2002147487A
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純一 大口
Makoto Ito
伊藤  誠
Manabu Saeki
学 佐伯
Kiyoshi Kurohata
清 黒畑
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 トルク変動を十分に吸収しつつ、大きなトル
クを伝達することができるようにする。 【解決手段】 ダンパー14の先端側14cをテーパ形
状として先端側14cに隙間15を設けて、センターハ
ブ13に対するプーリ本体11の相対回転角θ(伝達ト
ルク)が小さいときには、隙間15を埋めるようにダン
パー14を圧縮変形させることにより、ダンパー14の
変形自由度を高めて弾性係数k(相対回転角θに対する
伝達トルクの変化率)を小さくし、相対回転角θ(伝達
トルク)が大きくなったときには、断面積が増大するこ
とを規制した状態で圧縮変形させる。これにより、ダン
パー14の特性を非線形とすることができるので、トル
ク変動を十分に吸収しつつ、大きなトルクを伝達するこ
とができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、車両に配設される
オルタネータや圧縮機等の回転機器(補機)にエンジン
等の駆動源からのトルクを伝達するトルク伝達装置に関
するものである。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】エンジ
ンから動力を得て稼働している圧縮機等の回転機器は、
エンジンの負荷が変動すると、圧縮機等に供給されるト
ルクが変動してしまう。そして、供給されるトルクが変
動すると、可動部分が振動してしまい、異音が発生する
おそれがある。
【0003】この問題に対しては、エンジン等の駆動源
から圧縮機等の回転機器に至る動力の伝達経路中に、ゴ
ム等の弾性材からなトルク伝達部材を介在させることに
より、トルク変動を吸収するといった手段が考えられ
る。
【0004】このとき、トルク変動を十分に吸収するに
は、トルク伝達部材の弾性係数を小さくすることが望ま
しいが、弾性係数を小さくすると、大きなトルクを伝達
することが難しくなるとともに、トルク伝達部材の弾性
限界を超えてしまうおそれが高いので、トルク伝達部材
の耐久性が低下するおそれがある。
【0005】本発明は、上記点に鑑み、トルク変動を十
分に吸収しつつ、大きなトルクを伝達することができる
ようにすること目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記目的を達
成するために、請求項1に記載の発明では、駆動源(E
/G)からのトルクを受けて回転する第1回転体(1
1)と、回転機器(1)の回転部に連結されて回転部と
共に回転するとともに、第1回転体(11)と同軸状に
配設された第2回転体(13)と、圧縮変形することに
より、第1回転体(11)が受けたトルクを第2回転体
(13)に伝達する弾性変形可能なトルク伝達部材(1
4)とを備え、第2回転体(13)に対する第1回転体
(11)の相対回転角(θ)が所定回転角(θ1)未満
ときには、トルク伝達部材(14)のうちトルク伝達部
材(14)に作用する圧縮荷重の方向に対して略直交す
る断面の断面積が増大するようにトルク伝達部材(1
4)が圧縮変形し、相対回転角(θ)が所定回転角(θ
1)以上のときには、断面積が増大することを規制した
状態でトルク伝達部材(14)が圧縮変形するように構
成されていることを特徴とする。
【0007】このとき、断面積が増大するように圧縮変
形する場合は、断面積が増大することが規制された状態
で圧縮変形する場合に比べて、変形の自由度が大きいの
で、断面積が増大するように圧縮変形する場合におけ
る、第2回転体(13)に対する第1回転体(11)の
相対回転角に対する圧縮荷重(トルク)の変化率(以
下、この変化率を弾性係数kと呼ぶ。)は、断面積が増
大することが規制された状態で圧縮変形する場合の弾性
係数kに比べて小さくなる。
【0008】このため、トルク伝達部材(14)は、相
対回転角(トルク)が大きいときには、相対回転角(ト
ルク)が小さいときに比べて、弾性係数kが大きくな
る。
【0009】したがって、本発明によれば、大きなトル
クがトルク伝達装置に作用しても、トルク伝達部材(1
4)が弾性限界を超えてしまうことを防止できるので、
大きなトルクを伝達しつつ、トルク変動を十分に吸収す
ることができる。
【0010】請求項2に記載の発明では、駆動源(E/
G)からのトルクを受けて回転する第1回転体(11)
と、回転機器(1)の回転部に連結されて回転部と共に
回転するとともに、第1回転体(11)と同軸状に配設
された第2回転体(13)と、第1回転体(11)と第
2回転体(13)とによって形成された空間(11c)
内に収納され、圧縮変形することにより第1回転体(1
1)が受けたトルクを第2回転体(13)に伝達する弾
性変形可能なトルク伝達部材(14)とを備え、トルク
伝達部材(14)に圧縮荷重が作用していないときに
は、空間(11c)の内壁のうち圧縮荷重の方向と略平
行な部位(11d)とトルク伝達部材(14)との間に
は、隙間(15)が設けられていることを特徴とする。
【0011】これにより、相対回転角が小さいとき(ト
ルクが小さいとき)には、隙間(15)を埋めるように
トルク伝達部材(14)の断面積が増大するようにトル
ク伝達部材(14)が圧縮変形し、隙間(15)が消滅
した後は、断面積が増大することを規制された状態で圧
縮変形していくこととなるので、請求項1に記載の発明
と同様に、トルク伝達部材(14)は、相対回転角(ト
ルク)が大きいときには、相対回転角(トルク)が小さ
いときに比べて、弾性係数kが大きくなる。
【0012】したがって、本発明によれば、大きなトル
クがトルク伝達装置に作用しても、トルク伝達部材(1
4)が弾性限界を超えてしまうことを防止できるので、
大きなトルクを伝達しつつ、トルク変動を十分に吸収す
ることができる。
【0013】請求項3に記載の発明では、駆動源(E/
G)からのトルクを受けて回転する第1回転体(11)
と、回転機器(1)の回転部に連結されて回転部と共に
回転するとともに、第1回転体(11)と同軸状に配設
された第2回転体(13)と、第1回転体(11)と第
2回転体(13)とによって形成された空間(11c)
内に収納され、圧縮変形することにより第1回転体(1
1)が受けたトルクを第2回転体(13)に伝達する弾
性変形可能なトルク伝達部材(14)とを備え、トルク
伝達部材(14)のうちトルク伝達部材(14)に作用
する圧縮荷重の方向と略平行な方向における端部(14
c)を、その先端側に向かうほど断面積が縮小するよう
にテーパ形状とすることにより、トルク伝達部材(1
4)に圧縮荷重が作用していないときに、空間(11
c)の内壁とトルク伝達部材(14)との間に隙間(1
5、15a)が形成されるように構成されていることを
特徴とする。
【0014】これにより、トルク伝達部材(14)は、
相対回転角が0の状態から相対回転角θが増大するほ
ど、隙間(15、15a)が小さくなっていくように圧
縮変形していくので、トルク伝達部材(14)は、相対
回転角(トルク)が大きくなるほど、弾性係数kが大き
くなるような特性(非線形特性)を有することとなる。
【0015】したがって、本発明によれば、大きなトル
クがトルク伝達装置に作用しても、トルク伝達部材(1
4)が弾性限界を超えてしまうことを防止できるので、
大きなトルクを伝達しつつ、トルク変動を十分に吸収す
ることができる。
【0016】請求項4に記載の発明では、駆動源(E/
G)からのトルクを受けて回転する第1回転体(11)
と、回転機器(1)の回転部に連結されて回転部と共に
回転するとともに、第1回転体(11)と同軸状に配設
された第2回転体(13)と、第1回転体(11)と第
2回転体(13)とによって形成された空間(11c)
内に収納され、圧縮変形することにより第1回転体(1
1)が受けたトルクを第2回転体(13)に伝達する弾
性変形可能なトルク伝達部材(14)とを備え、少なく
とも、第2回転体(13)に対する第1回転体(11)
の相対回転角(θ)が所定回転角(θ1)未満ときに
は、相対回転角(θ)が増大するほど、空間(11c)
の内壁のうち圧縮荷重の方向と略平行な部位(11d)
とトルク伝達部材(14)との接触面積が増大していく
ようにトルク伝達部材(14)が圧縮変形していくよう
に構成されていることを特徴とする。
【0017】これにより、トルク伝達部材(14)は、
相対回転角が0の状態から相対回転角θが増大するほ
ど、変形の自由度が小さくなっていくように圧縮変形し
ていくので、トルク伝達部材(14)は、相対回転角
(トルク)が大きくなるほど、弾性係数kが大きくなる
ような特性(非線形特性)を有することとなる。
【0018】したがって、本発明によれば、大きなトル
クがトルク伝達装置に作用しても、トルク伝達部材(1
4)が弾性限界を超えてしまうことを防止できるので、
大きなトルクを伝達しつつ、トルク変動を十分に吸収す
ることができる。
【0019】請求項5に記載の発明では、駆動源(E/
G)からのトルクを受けて回転する第1回転体(11)
と、回転機器(1)の回転部に連結されて回転部と共に
回転するとともに、第1回転体(11)と同軸状に配設
された第2回転体(13)と、第1回転体(11)と第
2回転体(13)とによって形成された空間(11c)
内に収納され、圧縮変形することにより第1回転体(1
1)が受けたトルクを第2回転体(13)に伝達する弾
性変形可能なトルク伝達部材(14)とを備え、トルク
伝達部材(14)に圧縮荷重が作用していないといきに
は、空間(11c)の内壁とトルク伝達部材(14)と
の間には、隙間(15、15a)が設けられていること
を特徴とする。
【0020】これにより、トルク伝達部材(14)は、
相対回転角が0の状態から相対回転角θが増大するほ
ど、隙間(15、15a)が小さくなっていくように圧
縮変形していくので、トルク伝達部材(14)は、相対
回転角(トルク)が大きくなるほど、弾性係数kが大き
くなるような特性(非線形特性)を有することとなる。
【0021】したがって、本発明によれば、大きなトル
クがトルク伝達装置に作用しても、トルク伝達部材(1
4)が弾性限界を超えてしまうことを防止できるので、
大きなトルクを伝達しつつ、トルク変動を十分に吸収す
ることができる。因みに、上記各手段の括弧内の符号
は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係
を示す一例である。
【0022】
【発明の実施の形態】本実施形態は、走行用エンジンか
らの動力を車両用空調装置の圧縮機に伝達するトルク伝
達装置に本発明を適用したものであって、図1は車両用
空調装置(冷凍サイクル)の模式図である。
【0023】図1中、1は冷媒を吸入圧縮する可変容量
型の圧縮機であり、2は圧縮機1から吐出される冷媒を
冷却(凝縮)させる放熱器(凝縮器)である。3は放熱
器2から流出する冷媒を減圧する減圧器であり、4は減
圧器3にて減圧された冷媒を蒸発させることにより冷凍
能力(冷房能力)を発揮する蒸発器である。
【0024】なお、本実施形態では、減圧器3として、
蒸発器4の出口側冷媒(圧縮機1の吸入側冷媒)が所定
の加熱度を有するように開度を調節する温度式膨張弁を
採用している。
【0025】そして、10は、Vベルト(図示せず。)
を介して伝達されたエンジンE/Gの動力を圧縮機1に
伝達するプーリ一体型のトルク伝達装置(以下、プーリ
と略す。)であり、以下、プーリ10について述べる。
【0026】図2は本実施形態に係るプーリの断面図で
あり、11はVベルトが掛けられるV溝11aが形成さ
れた金属製のプーリ本体(第1回転体)であり、このプ
ーリ本体11はエンジンE/G(駆動源)からトルク
(駆動力)を受けて回転する。
【0027】なお、12は圧縮機1のシャフト(図示せ
ず。)と同軸状にプーリ本体11(プーリ10)を回転
可能に支持するラジアルベアリング(軸受)であり、こ
のラジアルベアリングのアウターレース(外輪)12a
側がプーリ本体11に圧入固定され、インナーレース
(内輪)12bに圧縮機1のフロントハウジング(図示
せず。)が挿入される。これにより、Vベルトのテンシ
ョン(張力)によるラジアル荷重をシャフトにて受ける
ことなく、圧縮機1のフロントハウジングにて受けるこ
とができる。
【0028】また、13は圧縮機(回転機器)1のシャ
フト(回転部)に連結されてシャフトと共に回転するセ
ンターハブ(第2回転体)である。そして、このセンタ
ーハブ13は、シャフトの外周面に形成された雄ねじと
結合する雌ねじが形成された円筒内周面を有する円筒部
13a、プーリ本体11から供給されるトルクを受ける
複数個の突起部13bが形成された環状部13c、及び
環状部13cと円筒部13aとを機械的に連結して環状
部13cから円筒部13aにトルクを伝達するフランジ
部13dから構成されている。
【0029】なお、円筒部13a及びフランジ部13d
は金属にて一体成形され、環状部13cは樹脂にて成型
されており、フランジ部13dと環状部13cとはイン
サート成形法により一体化されている。
【0030】ところで、プーリ本体11のうち環状部1
3cに対応する部位には、図3に示すように、プーリ本
体11から環状部13c(センターハブ13)側に向け
て突出する複数個の突起部11bが一体形成されてお
り、プーリ本体11及びセンターハブ13(プーリ1
0)が圧縮機1に装着された状態においては、センター
ハブ13の突起部13bとプーリ本体11の突起部11
bとは、シャフト(回転軸)周りに交互に位置する。
【0031】そして、両突起部11b、13b間に形成
された略箱状の空間11c内には、プーリ本体11が受
けたトルクをセンターハブ13に伝達する弾性変形可能
な材質(本実施形態では、EPDM(エチレン・プロピ
レン・ジエン三元共重合ゴム))からなるトルク伝達部
材(以下、ダンパーと呼ぶ。)14が配設されている。
【0032】ここで、ダンパー14は、圧縮機1を駆動
する際にプーリ本体11がセンターハブ13に対して相
対的に回転する向き(以下、この向きを正転の向き(矢
印の向き)と呼ぶ。)に回転したときに、圧縮荷重を受
けて圧縮変形しながらプーリ本体11の突起部11bか
らセンターハブ13の突起部13bにトルクを伝達する
第1変形部14aと、プーリ本体11がセンターハブ1
3に対して相対的に正転の向きの逆向き(以下、この向
きを逆転の向きと呼ぶ。)に回転するしたとき、圧縮荷
重を受けて圧縮変形する第2変形部14bとを1組とし
て、両変形部14a、14bを連結部材14dにて連結
した状態で円周方向に複数組配設されている。
【0033】そして、ダンパー14(第1変形部14a
及び第2変形部14b)のうち、ダンパー14に作用す
る圧縮荷重の方向(正転の向き及び逆転の向き)と略平
行な方向における端部14cを、その先端側に向かうほ
ど断面積が縮小するようにテーパ形状とすることによ
り、ダンパー14に圧縮荷重が作用していないときに、
空間11cの内壁のうち圧縮荷重の方向と略平行な部位
11dとダンパー14との間に隙間15が形成されるよ
うに構成している。
【0034】次に、本実施形態の特徴を述べる。
【0035】本実施形態では、ダンパー14の端部14
cを、その先端側に向かうほど断面積が縮小するように
テーパ形状とすることにより、ダンパー14に圧縮荷重
が作用していないときに、空間11cの内壁とダンパー
14との間に隙間15が形成されるように構成している
ので、センターハブ13に対するプーリ本体11の相対
回転角θが所定回転角θ1未満ときには、ダンパー14
のうち圧縮荷重の方向に対して略直交する断面の断面積
が増大するようにダンパー14が圧縮変形し、相対回転
角θ1が所定回転角θ1以上のときには、空間11c
(内壁11d)により断面積が増大することが規制され
た状態でダンパー14が圧縮変形していく。
【0036】このとき、断面積が増大するように圧縮変
形する場合は、空間11c(内壁11d)により断面積
が増大することが規制された状態で圧縮変形する場合に
比べて、変形の自由度が大きいので、断面積が増大する
ように圧縮変形する場合における相対回転角θに対する
圧縮荷重(トルク)の変化率(以下、この変化率を弾性
係数kと呼ぶ。)は、断面積が増大することが規制され
た状態で圧縮変形する場合の弾性係数kに比べて小さく
なる。
【0037】このため、ダンパー14は、相対回転角θ
が所定回転角θ1未満ときには、相対回転角θが増大す
るほど、空間11c(内壁11d)とダンパー14との
接触面積が増大していくようにダンパー14が圧縮変形
していくので、ダンパー14は、図4に示すように、相
対回転角θ(トルク)が大きくなるほど、弾性係数kが
大きくなるような特性(非線形特性)を有することとな
る。
【0038】したがって、本実施形態によれば、大きな
トルクがプーリ10に作用しても、ダンパー14が弾性
限界を超えてしまうことを防止できるので、大きなトル
クを伝達しつつ、トルク変動を十分に吸収することがで
きる。
【0039】ところで、ダンパー14を非線形特性とす
る手段として、ダンパー14に穴を設ける手段が考えら
れるが、この手段では、ダンパー14が圧縮変形して穴
が潰れていくときに、穴の曲率半径が小さくなるので、
応力集中が発生し易く、ダンパー14に亀裂が発生する
おそれがある。
【0040】これに対して、本実施形態では、ダンパー
14に穴を設けることなく、非線形特性を得ているの
で、ダンパー14に応力集中が発生し難く、ダンパー1
4に亀裂が発生し難い。
【0041】(その他の実施形態)上述の実施形態で
は、ダンパー14の先端側14cをテーパ形状としてダ
ンパー14の先端側14cのみ隙間15を設けたが、本
発明は、相対回転角θが小さいとき(伝達トルクが小さ
いとき)には、隙間15を埋めるようにダンパー14を
圧縮変形させることにより、ダンパー14の変形自由度
を高めて弾性係数kを小さくするものであるので、隙間
15の位置は、ダンパー14の先端側14c(図3参
照)に限定されるものではなく、例えば図5に示すよう
に、テーパ形状の先端側14cと反対側の端部にも隙間
15aを設けてもよい。さらに、ダンパー14をテーパ
状とすることなく、ダンパー14の先端側14cにおい
て空間11cを拡大することにより、隙間15を設けて
もよい上述の実施形態では、ダンパー14をゴム(EP
DM)製としたが、本発明はこれに限定されるものでは
なく、エラストマー、樹脂及び金属等のその他材料にて
構成してもよい。
【0042】また、上述の実施形態では、圧縮機1にト
ルクを伝達するプーリ10に本発明を適用したが、本発
明はこれに限定されるものではなく、その他のトルク伝
達装置にも適用することができる。
【0043】また、上述の実施形態では、プーリ10の
回転軸方向から見て隙間15が形成されるようにダンパ
ー14が形成されていたが、本発明はこれに限定される
ものではなく、図6に示すように、プーリ10の回転軸
方向と直交する方向から見て隙間15が形成されるよう
にダンパー14又は空間11cを構成してもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係る車両用空調装置(冷凍
サイクル)の模式図である。
【図2】本発明の第1実施形態に係るプーリの断面図で
ある。
【図3】本発明の第1実施形態に係るプーリのプーリ本
体の正面図である。
【図4】本発明の第1実施形態に係るダンパーの特性を
示す特性図である。
【図5】本発明の第2実施形態に係るプーリのプーリ本
体の正面図である。
【図6】(a)は本発明のその他の実施形態に係るプー
リのプーリ本体の正面図であり、(b)は(a)のA−
A断面図である。
【符号の説明】
10…プーリ、11…プーリ本体、11b…プーリ側突
起部、13b…ハブ側突起部、14…ダンパー(トルク
伝達部材)、15…隙間
フロントページの続き (72)発明者 伊藤 誠 愛知県刈谷市昭和町1丁目1番地 株式会 社デンソー内 (72)発明者 佐伯 学 愛知県刈谷市昭和町1丁目1番地 株式会 社デンソー内 (72)発明者 黒畑 清 愛知県刈谷市昭和町1丁目1番地 株式会 社デンソー内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車両に配設される回転機器(1)に駆動
    源(E/G)からのトルクを伝達するトルク伝達装置で
    あって、 前記駆動源(E/G)からのトルクを受けて回転する第
    1回転体(11)と、 前記回転機器(1)の回転部に連結されて前記回転部と
    共に回転するとともに、前記第1回転体(11)と同軸
    状に配設された第2回転体(13)と、 圧縮変形することにより、前記第1回転体(11)が受
    けたトルクを前記第2回転体(13)に伝達する弾性変
    形可能なトルク伝達部材(14)とを備え、 前記第2回転体(13)に対する前記第1回転体(1
    1)の相対回転角(θ)が所定回転角(θ1)未満とき
    には、前記トルク伝達部材(14)のうち前記トルク伝
    達部材(14)に作用する圧縮荷重の方向に対して略直
    交する断面の断面積が増大するように前記トルク伝達部
    材(14)が圧縮変形し、前記相対回転角(θ)が前記
    所定回転角(θ1)以上のときには、前記断面積が増大
    することを規制した状態で前記トルク伝達部材(14)
    が圧縮変形するように構成されていることを特徴とする
    トルク伝達装置。
  2. 【請求項2】 車両に配設される回転機器(1)に駆動
    源(E/G)からのトルクを伝達するトルク伝達装置で
    あって、 前記駆動源(E/G)からのトルクを受けて回転する第
    1回転体(11)と、 前記回転機器(1)の回転部に連結されて前記回転部と
    共に回転するとともに、前記第1回転体(11)と同軸
    状に配設された第2回転体(13)と、 前記第1回転体(11)と前記第2回転体(13)とに
    よって形成された空間(11c)内に収納され、圧縮変
    形することにより前記第1回転体(11)が受けたトル
    クを前記第2回転体(13)に伝達する弾性変形可能な
    トルク伝達部材(14)とを備え、 前記トルク伝達部材(14)に圧縮荷重が作用していな
    いときには、前記空間(11c)の内壁のうち前記圧縮
    荷重の方向と略平行な部位(11d)と前記トルク伝達
    部材(14)との間には、隙間(15)が設けられてい
    ることを特徴とするトルク伝達装置。
  3. 【請求項3】 車両に配設される回転機器(1)に駆動
    源(E/G)からのトルクを伝達するトルク伝達装置で
    あって、 前記駆動源(E/G)からのトルクを受けて回転する第
    1回転体(11)と、 前記回転機器(1)の回転部に連結されて前記回転部と
    共に回転するとともに、前記第1回転体(11)と同軸
    状に配設された第2回転体(13)と、 前記第1回転体(11)と前記第2回転体(13)とに
    よって形成された空間(11c)内に収納され、圧縮変
    形することにより前記第1回転体(11)が受けたトル
    クを前記第2回転体(13)に伝達する弾性変形可能な
    トルク伝達部材(14)とを備え、 前記トルク伝達部材(14)のうち前記トルク伝達部材
    (14)に作用する圧縮荷重の方向と略平行な方向にお
    ける端部(14c)を、その先端側に向かうほど断面積
    が縮小するようにテーパ形状とすることにより、前記ト
    ルク伝達部材(14)に圧縮荷重が作用していないとき
    に、前記空間(11c)の内壁と前記トルク伝達部材
    (14)との間に隙間(15、15a)が形成されるよ
    うに構成されていることを特徴とするトルク伝達装置。
  4. 【請求項4】 車両に配設される回転機器(1)に駆動
    源(E/G)からのトルクを伝達するトルク伝達装置で
    あって、 前記駆動源(E/G)からのトルクを受けて回転する第
    1回転体(11)と、 前記回転機器(1)の回転部に連結されて前記回転部と
    共に回転するとともに、前記第1回転体(11)と同軸
    状に配設された第2回転体(13)と、 前記第1回転体(11)と前記第2回転体(13)とに
    よって形成された空間(11c)内に収納され、圧縮変
    形することにより前記第1回転体(11)が受けたトル
    クを前記第2回転体(13)に伝達する弾性変形可能な
    トルク伝達部材(14)とを備え、 少なくとも、前記第2回転体(13)に対する前記第1
    回転体(11)の相対回転角(θ)が所定回転角(θ
    1)未満ときには、前記相対回転角(θ)が増大するほ
    ど、前記空間(11c)の内壁のうち前記圧縮荷重の方
    向と略平行な部位(11d)と前記トルク伝達部材(1
    4)との接触面積が増大していくように前記トルク伝達
    部材(14)が圧縮変形していくように構成されている
    ことを特徴とするトルク伝達装置。
  5. 【請求項5】 車両に配設される回転機器(1)に駆動
    源(E/G)からのトルクを伝達するトルク伝達装置で
    あって、 前記駆動源(E/G)からのトルクを受けて回転する第
    1回転体(11)と、 前記回転機器(1)の回転部に連結されて前記回転部と
    共に回転するとともに、前記第1回転体(11)と同軸
    状に配設された第2回転体(13)と、 前記第1回転体(11)と前記第2回転体(13)とに
    よって形成された空間(11c)内に収納され、圧縮変
    形することにより前記第1回転体(11)が受けたトル
    クを前記第2回転体(13)に伝達する弾性変形可能な
    トルク伝達部材(14)とを備え、 前記トルク伝達部材(14)に圧縮荷重が作用していな
    いといきには、前記空間(11c)の内壁と前記トルク
    伝達部材(14)との間には、隙間(15、15a)が
    設けられていることを特徴とするトルク伝達装置。
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