JP4430862B2 - μ−オキソ架橋型異種金属化合物及びその選択的製造方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、有機感光体等の電荷発生材料、光導電性材料、光記録材料、有機太陽電池材料、非線形光学材料等に有用な、新規なμ−オキソ架橋型異種金属ナフタロ/ナフタロシアニン化合物及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
フタロシアニン系化合物あるいはナフタロシアニン系化合物は、半導体レーザーの発信波長域である800nm前後に感度を有する有機光導電性物質として注目されている。このような有機光導電性物質を有効成分とする有機感光体(OPC)は多数提案されており、例えば、チタニルフタロシアニン系化合物を電荷発生材料として用いた有機感光体が実用化されている。
【0003】
また、最近では、発光ダイオード(LED)の普及等による光源の短波長化やカラーレーザービームプリンター(LBP)用OPC等に適した、新たな性能が付与された中−高感度を有する電荷発生材料の探索も精力的に行われている。
【0004】
光の照射によってフタロシアニン(Pc)化合物は電荷を発生し、その結晶変態、中心金属の有無および種類などにより様々な電気特性を示すことが知られている。
【0005】
例えば、2種または2種以上のフタロシアニン化合物の混合結晶に関して、特開平2−272067号には、無金属フタロシアニンに、該無金属フタロシアニンに対して同量以下のチタニルフタロシアニンを加えた後、攪拌を行って結晶転移を行うX型無金属フタロシアニン組成物の製造方法が記載されている。特開平4−351673号には、オキシチタニウムフタロシアニンと少なくとも1種のヒドロキシメタルフタロシアニンとからなる混合結晶が記載されている。特開平4−184452号(特許文献1)には、チタニルフタロシアニンと多層型フタロシアニン誘導体とを含有する塗布液が記載されており、感光体に用いられている。特開平8−67829号には、フタロシアニン系化合物の少なくとも2種以上を酸に溶解させ、これを水と誘電率20以下の有機溶媒の混合液に添加し、フタロシアニン混晶体として析出させることを特徴とするフタロシアニン混晶体の製造方法が記載されている。特開2002−12790号(特許文献2)には、少なくとも3種の中心物質の異なるフタロシアニンからなる混晶が記載されている。
【0006】
さらに、特開平9−217020号には新規な結晶変態を有するμ−オキソ−アルミニウムフタロシアニン二量体が記載されており、特開平10−88023号にはμ−オキソ−ガリウムフタロシアニン二量体が記載されている。また、特開平7−295259号には、アルコキシ橋かけ金属フタロシアニン二量体が記載されている。
【0007】
μ−オキソ異種金属フタロシアニン二量体に関して、特開2000−219817号(特許文献3)には、μ−オキソ−アルミニウム/ガリウムフタロシアニン二量体が記載されている。しかしながら、ここに記載のフタロシアニン二量体は、確率論的に必ず、μ−オキソアルミニウムフタロシアニン二量体とμ−オキソガリウムフタロシアニン二量体との3種の混合物として得られるものである。
【0008】
また、米国特許第4900817号には、例えば、(HO)GePc−O−SiPcOSi(C6H13)3であるような多環フタロシアニン化合物が記載されている。しかしながら、この多環フタロシアニン化合物は、中心金属が4価のSiやGeである。また、その製法はヒドロキシ基置換金属(IV)フタロシアニンの有機溶剤中での脱水反応によるものである。
【0009】
【特許文献1】
特開平4−184452号公報
【特許文献2】
特開2002−12790号公報
【特許文献3】
特開2000−219817号公報
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、光機能性材料の特性に多様性をもたせることができる、新規なμ−オキソ架橋型異種金属ナフタロ/ナフタロシアニン化合物、フタロ/ナフタロシアニン化合物またはナフタロ/フタロシアニン化合物(本明細書中、これらの化合物を総称して「μ−オキソ架橋型異種金属化合物」ということもある。)を提供することを目的とする。また、本発明は、μ−オキソ架橋型異種金属化合物が簡便且つ選択的に高収率で得られる製造方法を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
すなわち、本発明は、式
【化4】
I
[式中、M1は最大3の原子価をとることができる金属原子を表し、M2は4又は5の原子価をとることができる金属原子を表し、Rはそれぞれ独立して1またはそれ以上の置換基および/または置換原子を表し、(Am−)はm価の対アニオンAを表し、n/mは対アニオンの個数を表し、nはM2の原子価に対応して0または1〜3から選択される整数を表し、mは1又は2を表す。]
で示されるμ−オキソ架橋型異種金属ナフタロ/ナフタロシアニン化合物(以下、NcM1−O−M2Ncと記載する。)を提供するものであり、そのことにより上記の目的を達成できる。
【0012】
また、本発明は、下記構造のμ−オキソ架橋型異種金属フタロ/ナフタロシアニン化合物(式II)(以下、PcM1−O−M2Ncと記載する。)を提供する。
【化5】
[式中、M1、M2、R、n、n/m及び(Am−)は、前記と同意義である。]
【0013】
また、本発明は、下記構造のμ−オキソ架橋型異種金属ナフタロ/フタロシアニン化合物(式III)(以下、NcM1−O−M2Pcと記載する。)を提供する。
【0014】
【化6】
[式中、M1、M2、R、n、n/m及び(Am−)は、前記と同意義である。]
【0015】
また、本発明は、中心金属がハロゲン化金属(III)であるナフタロシアニンと中心金属がオキシ金属(IV又はV)であるナフタロシアニンとを等モルづつ反応させる工程を包含する、μ−オキソ架橋型異種金属ナフタロ/ナフタロシアニン化合物(NcM1−O−M2Nc)(式I)の製造方法を提供するものであり、そのことにより上記の目的を達成できる。
【0016】
また、本発明は、中心金属がハロゲン化金属(III)であるフタロシアニン又はナフタロシアニンと、中心金属がオキシ金属(IV又はV)であるナフタロシアニン又はフタロシアニンとを等モルづつ反応させる工程を包含する、前記式II(PcM1−O−M2Nc)または式III(NcM1−O−M2Pc)の化合物の製造方法を提供するものであり、そのことにより上記の目的を達成できる。
【0017】
さらに、本発明は、中心金属がハロゲン化金属(III)であるナフタロシアニンまたはフタロシアニンと、中心金属がオキシ金属(IV又はV)であるナフタロシアニンまたはフタロシアニンとを等モルづつ反応させる工程、および得られた化合物をアンモニア水を用いて安定化する工程を包含する、前記式Iから式IIIで表される化合物の製造方法を提供するものであり、そのことにより上記の目的を達成できる。
【0018】
【発明の実施の形態】
本発明のμ−オキソ架橋型異種金属化合物のうち、NcM1−O−M2Nc化合物は、中心金属としてM1を含む金属ナフタロシアニンと中心金属としてM2を含む金属ナフタロシアニンの中心金属原子同士(M1、M2)がオキソ架橋した構造の化合物である。また、PcM1−O−M2Ncは中心金属としてM1を含む金属フタロシアニンと中心金属としてM2を含む金属ナフタロシアニンの中心金属原子同士(M1、M2)がオキソ架橋した構造の化合物であり、NcM1−O−M2Pcは中心金属としてM1を含む金属ナフタロシアニンと中心金属としてM2を含む金属フタロシアニンの中心金属原子同士(M1、M2)がオキソ架橋した構造の化合物である。M1は、最大3の原子価をとることができる金属原子を意味する。例えば周期表3A族(例えばSc、Y)もしくは3B族(例えばAl、Ga、In、Tl)の金属原子はM1に含まれる。M2は4又は5の原子価をとることができる金属原子を意味する。例えば周期表4A〜7A族、8族、および4B〜6Bの金属原子はM2に含まれる。周期表3A族もしくは3B族の金属原子(例えばAl、Ga)はM2に含まれない。尚、μ−オキソ架橋型異種金属化合物の構造中に含まれる状態では、M2は3価の形態で存在していてもよい。
【0019】
本発明のμ−オキソ架橋型異種金属化合物であるNcM1−O−M2Nc化合物、PcM1−O−M2Nc化合物、あるいはNcM1−O−M2Pc化合物は、それらの芳香族環上にそれぞれ1以上の置換基および/または置換原子(R)を有していてもよい。置換基や置換原子の種類は、化合物中に安定に存在するものであれば特に限定されない。具体的には、アルキル基(例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、tert−ブチル基、イソアミル基)、アルコキシ基(例えば、メトキシ基、エトキキシ基、イソプロポキシ基、ブトキシ基)、フェノキシ基、アリール基(例えば、フェニル基、トリル基)、アラルキル基(例えば、ベンジル基)、アリル基、アルケニル基、シアノ基、ハロゲン原子(例えば、Cl、Br、I、F等)、カルボン酸エステル基、スルホン酸エステル基、ニトロ基、アミノ基等が挙げられる。
【0020】
また、本発明のμ−オキソ架橋型異種金属化合物は、中心金属原子(M2)の原子価に対応して正電荷(n+)を帯びることがある。そのため、溶液中では通常、適当な対アニオン(A)を伴う形態で存在する。対アニオン(A)としては、例えばヒドロキシイオン(OH−)、ハロゲンイオン(例えばCl−)、硫酸水素イオン(HSO4 −)等の1価の無機アニオン、あるいは硫酸イオン等の2価の無機アニオンが挙げられる。好ましくは、反応後、アンモニア水を用いて洗浄した場合のヒドロキシイオン(OH−)である。
【0021】
上記のμ−オキソ架橋型異種金属化合物は、中心金属がハロゲン化金属(III)であるナフタロシアニン(以下、ハロゲン化金属ナフタロシアニンという。)、あるいは中心金属がハロゲン化金属(III)であるフタロシアニン(以下、ハロゲン化金属フタロシアニンという。)と、中心金属がオキシ金属(IV又はV)であるナフタロシアニン(以下、オキシ金属(IV又はV)ナフタロシアニンという。)、あるいは中心金属がオキシ金属(IV又はV)であるフタロシアニン(以下、オキシ金属(IV又はV)フタロシアニンという。)とを反応させて製造される。
【0022】
ハロゲン化金属(III)ナフタロシアニンは、例えば、式
【化7】
A−1
[式中、RおよびM1は上記と同意義であり、Xはハロゲン原子を表す]で示される。
【0023】
ハロゲン化金属(III)フタロシアニンは、例えば、式
【化8】
A−2
[式中、RおよびM1は上記と同意義であり、Xはハロゲン原子を表す]で示される。
【0024】
ハロゲン化金属(III)ナフタロシアニンは公知の方法を使用して得ることができる。例えば、1−クロロナフタレンまたはキノリンなどの高沸点有機溶媒中、2,3−ジシアノナフタレンまたはそれらの誘導体を3価の金属原子のハロゲン化物と共に反応させることにより得ることができる。さらに、生成物を、熱時濾過後、熱DMFおよびDMF等により洗浄することができる。ハロゲン化物のハロゲン原子はフッ素、塩素、臭素またはヨウ素であり、好ましくは塩素である。
【0025】
また、ハロゲン化金属(III)フタロシアニンは、2,3−ジシアノナフタレンまたはそれらの誘導体の代わりにフタロニトリル、1,3−ジイミノイソインドリンまたはそれらの誘導体を用いる他は、上記と同様にして合成できる。
【0026】
上記ハロゲン化金属(III)ナフタロシアニンあるいはハロゲン化金属(III)フタロシアニンの中心金属原子M1の好ましい例として、アルミニウム[Al(III)]、ガリウム[Ga(III)]が挙げられる。但し、M1としてインジウム[In(III)]を使用しないことが好ましい。中心金属がインジウムであるハロゲン化金属(III)ナフタロシアニンまたはハロゲン化金属(III)フタロシアニンの場合、硫酸処理によってInがナフタロシアニン環またはフタロシアニン環より脱離し、無金属ナフタロシアニンまたはフタロシアニンが副生し得るため、本発明の反応が生じにくくなると考えられるからである。
【0027】
ハロゲン化金属(III)ナフタロシアニンとしては、好ましくはクロロガリウムナフタロシアニン、クロロアルミニウムナフタロシアニンが挙げられる。ハロゲン化金属(III)フタロシアニンとしては、好ましくはクロロガリウムフタロシアニン、クロロアルミニウムフタロシアニンが挙げられる。
【0028】
オキシ金属(IV又はV)ナフタロシアニンは、例えば、式
【化9】
B−1
[式中、RおよびM2は上記と同意義である]で示される。
【0029】
また、オキシ金属(IV又はV)フタロシアニンは、例えば、式
【化10】
B−2
[式中、RおよびM2は上記と同意義である]で示される。
【0030】
オキシ金属(IV又はV)ナフタロシアニンは公知の方法を使用して得ることができる。例えば、1−クロロナフタレンまたはキノリンなどの高沸点有機溶媒中、2,3−ジシアノナフタレンあるいはそれらの誘導体を、3〜6価の金属原子のハロゲン化物(例えば、塩化チタン、塩化バナジル、塩化モリブデン)と共に反応させ、次いで得られた(ジ)ハロゲン化金属フタロシアニンを加水分解することにより得ることができる。加水分解は、DMF等による洗浄によって起こり得るが、必要により稀塩酸水中で行うことが好ましい。
【0031】
また、オキシ金属(IV又はV)フタロシアニンは、2,3−ジシアノナフタレンまたはそれらの誘導体の代わりにフタロニトリル、1,3−ジイミノイソインドリンまたはそれらの誘導体を用いる他は、上記と同様にして合成できる。
【0032】
上記オキシ金属(IV又はV)ナフタロシアニンあるいはオキシ金属(IV又はV)フタロシアニンの中心金属原子M2としては、チタン(Ti)、バナジウム(V)、モリブデン(Mo)、パラジウム(Pd)等が挙げられる。好ましいオキシ金属(IV又はV)ナフタロシアニンは、チタニルナフタロシアニン[O=TiNc]、バナジルナフタロシアニン[O=VNc]、オキシモリブデンフタロシアニン[O=MoPc]である。また、好ましいオキシ金属(IV又はV)フタロシアニンは、チタニルフタロシアニン[O=TiPc]、バナジルフタロシアニン[O=VPc]、オキシモリブデンフタロシアニン[O=MoPc]である。特に、チタニルナフタロシアニン、チタニルフタロシアニンが好ましい。
【0033】
例えばチタニルナフタロシアニンは、一般に、1−クロロナフタレンまたはキノリンのような高沸点有機溶媒中、2,3−ジシアノナフタレンをチタン塩化物(例えば、四塩化チタン)と共に反応させ、次いで、得られたクロロチタニウムナフタロシアニンを、加水分解することにより得ることができる。あるいは、2,3−ジシアノナフタレンと四塩化チタンとを、アルコール溶媒中、プロトン授受型反応促進剤(例えば、1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデ−7−セン(DBU)または1,5−ジアザビシクロ[4.3.0]−5−ノネン(DBN))の存在下で加熱還流させ、得られたジクロロチタニウムナフタロシアニンを稀塩酸水中で加水分解することにより得ることができる。また、チタニルフタロシアニンについても、2,3−ジシアノナフタレンの代わりに、フタロニトリルまたは1,3−ジイミノイソインドリンを用いる他は上記と同様な方法で合成できる(特開平3−21669号)。
【0034】
本発明のμ−オキソ架橋型異種金属化合物は、上記のハロゲン化金属(III)ナフタロシアニンまたはハロゲン化金属(III)フタロシアニンとオキシ金属(IV又はV)ナフタロシアニンまたはオキシ金属(IV又はV)フタロシアニンとを反応させることにより製造できる。例えば、NcM1−O−M2Nc化合物は、上記のハロゲン化金属(III)ナフタロシアニンとオキシ金属(IV又はV)ナフタロシアニンとを反応させることにより製造できる。ハロゲン化金属(III)ナフタロシアニンまたはハロゲン化金属(III)フタロシアニンと、オキシ金属(IV又はV)ナフタロシアニンまたはオキシ金属(IV又はV)フタロシアニンとの混合モル比は1:1、等モルであり、且つ好ましい。この混合比での反応で、目的とするμ−オキソ架橋型異種金属化合物が高収率で選択的に得られるからである。
【0035】
上記反応として、例えば、濃硫酸の存在下に、ハロゲン化金属(III)ナフタロシアニンまたはハロゲン化金属(III)フタロシアニンと、オキシ金属(IV又はV)ナフタロシアニンまたはオキシ金属(IV又はV)フタロシアニンとを等モルづつ混合して反応させる方法が挙げられる。濃硫酸として濃度95%以上の硫酸を使用するのが好ましい。
【0036】
具体的には、ハロゲン化金属(III)ナフタロシアニンまたはハロゲン化金属(III)フタロシアニンと、オキシ金属(IV又はV)ナフタロシアニンまたはオキシ金属(IV又はV)フタロシアニンとを、冷却下(例えば5℃以下)で濃硫酸に溶解して2〜3時間反応させることができる。さらに、この反応後に、反応化合物を大量の水/氷中に注ぐことで化合物を析出させることができる。この操作によって化合物を微細化・精製することができる。
【0037】
なお、反応物等を濃硫酸に溶解し、その溶解物を水/氷中に注ぐことで固体を析出させて、微細化・精製する処理を「アシッドペースティング処理」という。本発明では、いわゆるアシッドペースティング処理によって、ハロゲン化金属(III)ナフタロシアニンまたはハロゲン化金属(III)フタロシアニンと、オキシ金属(IV又はV)ナフタロシアニンまたはオキシ金属(IV又はV)フタロシアニンとを反応させてμ−オキソ架橋型異種金属化合物が得られることとなる。
【0038】
上記反応の後、得られた化合物をさらに引き続きアンモニア水を用いて洗浄することにより、反応化合物から酸根を簡便に除去し、化合物を安定化することができる。具体的には、水およびアンモニア溶液に反応化合物を加え、次いで濾取した化合物を水およびイオン交換水で十分に洗浄し、乾燥することにより、化合物を簡便に精製することができる。使用に好ましいアンモニア水は濃度1%以上、好ましくは5〜50%のものであり、特に濃度25%のアンモニア水を使用するのが好ましい。
【0039】
この方法により本発明のμ−オキソ架橋型異種金属化合物を簡便且つ選択的に高収率で製造することができる。
【0040】
本発明の前記式Iで表されるNcM1−O−M2Nc化合物の製造に好ましいハロゲン化金属(III)ナフタロシアニン/オキシ金属(IV又はV)ナフタロシアニンの組合せとして、クロロガリウムナフタロシアニン/チタニルナフタロシアニン、クロロガリウムナフタロシアニン/バナジルナフタロシアニン、クロロアルミニウムナフタロシアニン/チタニルナフタロシアニン、クロロアルミニウムナフタロシアニン/オキシモリブデンナフタロシアニン、クロロガリウムナフタロシアニン/オキシモリブデンナフタロシアニン、クロロガリウムナフタロシアニン/オキシパラジウムナフタロシアニン等が挙げられる。さらに、これらのハロゲン化金属(III)ナフタロシアニン/オキシ金属(IV又はV)ナフタロシアニンはそれらの芳香族環上に1以上の置換基および/または置換原子を有していてもよい。
【0041】
本発明の前記式IIで表わされるPcM1−O−M2Nc化合物についても同様の組合せが好ましい。例えば、クロロガリウムフタロシアニン/チタニルナフタロシアニン、クロロアルミニウムフタロシアニン/チタニルナフタロシアニン、クロロガリウムフタロシアニン/バナジルナフタロシアニン、クロロアルミニウムフタロシアニン/バナジルナフタロシアニン、テトラキスtert−ブチルクロロガリウムフタロシアニン/チタニルナフタロシアニンの組合せなどが挙げられる。
【0042】
本発明の前記式IIIで表わされるNcM1−O−M2Pc化合物についても同様の組合せが好ましい。例えば、クロロガリウムナフタロシアニン/チタニルフタロシアニン、クロロアルミニウムナフタロシアニン/チタニルフタロシアニン、クロロガリウムナフタロシアニン/バナジルフタロシアニン、クロロアルミニウムナフタロシアニン/バナジルフタロシアニン、テトラキスtert−ブチルクロロガリウムナフタロシアニン/テトラキスtert−ブチルチタニルフタロシアニンの組合せなどが挙げられる。
【0043】
このようにして得られる、本発明の式I〜式IIIで表されるμ−オキソ架橋型異種金属化合物は、有機感光体等の電荷発生材料、光導電性材料、光記録材料、有機太陽電池材料、非線形光学材料等に有用である。
【0044】
【発明の効果】
本発明により、従来、選択的製造が困難なため混合系から分離・精製することで単品を得ていた、「D−σ−A型色素」(ドナー色素(D)とアクセプター色素(A)がσ結合でつながっている色素をいう(Solar Energy Materials & Solar Cells 65(2001), 133-139)。)であるμ−オキソ架橋型異種金属化合物が容易に得ることができる。このμ−オキソ架橋型異種金属化合物は、有機感光体等の電荷発生材料、光導電性材料、光記録材料、有機太陽電池材料、非線形光学材料等に有用である。また、本発明によって、分子内電子状態の分極を一義的に誘起できるμ−オキソ架橋型異種金属化合物を、ハロゲン化金属(III)ナフタロシアニンまたはハロゲン化金属(III)フタロシアニンと、オキシ金属(IV又はV)ナフタロシアニンまたはオキシ金属(IV又はV)フタロシアニンとを反応させることによる簡便で且つ選択的に高収率で得ることができる。
【0045】
【実施例】
以下、合成例及び実施例により本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されない。
【0046】
合成例1
チタニルナフタロシアニン[O = TiNc]の合成
2,3−ジシアノナフタレン4.94g(約0.0277mol)、キノリン20mlを、100mlの三口フラスコに仕込み分散し、四塩化チタン1.58g(約0.00831mol)を加え、加熱後、230℃で10時間還流分散した。熱時(130℃)濾過後、熱DMF150mlで振りかけ洗浄した。得られたウエットケーキ8.2gとDMF25mlを100ml三口フラスコに仕込み、3時間還流分散し、熱時(110℃)濾過後、熱DMF150mlで振りかけ洗浄した。この操作を3回繰り返した後、得られたウエットケーキをアルコール100ml、水180mlで振りかけ洗浄した。次いで得られたウエットケーキ8.29g、5%塩酸水125mlを200mlビーカーに仕込み、6時間室温で分散した。減圧濾過後、水200ml、イオン交換水3000ml(最終濾液のpH4.80,電導度8.97μS/cm)で振りかけ洗浄後、80℃で乾燥し、3.53gのチタニルナフタロシアニン[O=TiNc](収率65.6%)を得た。
【0047】
合成例2
チタニルフタロシアニン[O = TiPc]の合成[特開平3−21669号、実施例1に記載の方法]
【0048】
フタロニトリル76.2g(約0.6mol)、四塩化チタン56.4g(約0.3mol)、及びn−アミルアルコール200mlの混合物中に、加熱還流下1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデ−7−セン(DBU)91.8g(約0.6mol)を約1時間かけて滴下し、さらに加熱還流下6時間攪拌した。反応終了後、100℃まで放冷し、水約30mlを加え、しばらく攪拌した後、生成物を濾取し、ジメチルホルムアミド(DMF)100ml、次いでメタノール100mlを振りかけ洗浄した。得られたジクロロチタニウムフタロシアニンを3%の塩酸水1000mlに分散し、pHが6以上になるまで水洗した。次いでこの水湿潤ケーキを、予め100〜120℃に加熱したDMF約500mlへ投入し、この温度で約1時間攪拌した後、熱時濾過した。得られたDMF湿潤ケーキをメタノール100mlで置換して、乾燥し、チタニルフタロシアニン[O=TiPc]29.1gを得た。
【0049】
合成例3
バナジルナフタロシアニン[O = VNc]の合成
【0050】
合成例1で使用した四塩化チタンを、三塩化バナジウム0.54g(0.00344mol)に代え、2,3−ジシアノナフタレンの仕込量を2.23g(0.0125mol)に代えて、合成例1と同様の操作により1.38g(収率56.6%)のバナジルナフタロシアニン[O=VNc]を得た。
【0051】
合成例4
バナジルフタロシアニン[O = VPc]の合成
【0052】
合成例2で使用した四塩化チタンを、三塩化バナジウム(0.3mol)に代え、合成例2と同様の操作によりバナジルフタロシアニン[O=VPc]を得た。
【0053】
合成例5
クロロガリウムフタロシアニン[ClGaPc]の合成[特開平10−88023号、合成例1に記載の方法]
【0054】
四つ口フラスコにフタロニトリル145.5g(1.13mol)と1−クロロナフタレン680ml及び塩化ガリウム(III)50.0g(0.284mol)を仕込み、加熱した。255℃で12時間還流下撹拌した。その後、還流を停止し、130℃程度まで放冷後熱時濾過して、熱ジメチルホルムアミド(100℃ DMF)2000ml、DMF1000mlを用いて振りかけ洗浄した。得られたケーキをDMF1500mlに再度分散し、3時間撹拌還流した後、110℃で熱時濾過後、熱DMF(110℃)1000ml、DMF1000mlを用いて振りかけ洗浄した。この操作を2度繰り返した後、得られたケーキをメタノール1000ml及び水1000mlで洗浄した後、70℃で乾燥して、クロロガリウムフタロシアニン[ClGaPc]128.8g(収率73.5%)を得た。
【0055】
合成例6
クロロガリウムナフタロシアニン[ClGaNc]の合成
【0056】
合成例5のフタロニトリルを2,3−ジシアノナフタレンに代えた他は、合成例5と同様にしてクロロガリウムナフタロシアニンを得た。
【0057】
合成例7
クロロアルミニウムフタロシアニン[ClAlPc]の合成[特開平9−217020号、合成例1に記載の方法]
【0058】
4口フラスコにフタロニトリル180.0g(1.41mol)と1−クロロナフタレン900ml及び塩化アルミニウム(III)47.0g(0.353mol)を仕込み、加熱した。240℃で6時間還流下撹拌した。その後、還流を停止し、130℃程度まで放冷後熱時濾過して、熱トルエン(100℃ )1800ml、トルエン80ml、アセトン900mlを用いて振りかけ洗浄し、トルエン100mlで置換した。得られたケーキをトルエン750ml中で3時間攪拌還流した後、100℃で熱時濾過後、熱トルエン(100℃)1800ml、トルエン180ml、アセトン900mlで洗浄して、水400mlで溶媒置換した。得られたケーキを水4500mlに加え、70℃で1時間加熱分散した。熱時濾過後、アセトン900ml、水1000mlで洗浄し、70℃で乾燥してクロロアルミニウムフタロシアニン[ClAlPc]187.6g(収率92.5%)を得た。
【0059】
合成例8
クロロアルミニウムナフタロシアニン[ClAlNc]の合成
【0060】
合成例7のフタロニトリルを2,3−ジシアノナフタレンに代えた他は、合成例7と同様にしてクロロアルミニウムナフタロシアニンを得た。
【0061】
合成例9
テトラキスtert−ブチル−クロロガリウムフタロシアニン[ClGaPc(t−Bu) 4 ]の合成
合成例5における出発物質(フタロニトリル)をtert−ブチル−フタロニトリルに代えたこと以外は、合成例5と同様にしてテトラキスtert−ブチル−クロロガリウムフタロシアニン[ClGaPc(t−Bu)4]を合成した。
【0062】
合成例10
合成例5で得られたクロロガリウムフタロシアニンを濃硫酸に溶解し、アシッドペースティング処理を行った。こうして得られた生成物は日本化学会誌 12,878,1997に記載されるように、ヒドロキシガリウムフタロシアニン(HOGaPc)と、μ−オキソガリウムフタロシアニン二量体(PcGa−O−GaPc)の混合物であることがわかっている。
【0063】
実施例1
μ−オキソ架橋型異種金属ナフタロ/ナフタロシアニン化合物[{NcGa−O−Ti + Nc}OH − ]の合成
濃硫酸44gを5℃以下に冷却し、温度を保ちながらクロロガリウムナフタロシアニン(ClGaNc)0.30g(0.367mmol)及びチタニルナフタロシアニン(O=TiNc)0.29g(0.367mmol)の混合物を加え、5℃で2時間攪拌した。この混合物を水100ml、氷300mlに10℃以下で滴下し、2時間分散した。静置後、減圧濾過し、水480mlで振りかけ洗浄した。ウエットケーキと水200mlを500mlビーカーに仕込み、2時間室温分散した。減圧濾過後、水200mlで振りかけ洗浄した。ウエットケーキ、水110ml、25%アンモニア水66mlを300ml四つ口フラスコに仕込み、6時間室温分散した。減圧濾過後、湯350ml、イオン交換水500mlで振りかけ洗浄した。ウエットケーキ(1.43g)を70℃で乾燥し、深緑色固体[化11]0.22g(収率38.6%)を得た。
【化11】
【0064】
この化合物[C96H49N16O2GaTi](分子量1576.11)の元素分析結果を表1に示す。
【表1】
【0065】
この化合物のTOF−MS(飛行時間型質量分析)による質量分析スペクトルを図1に示す。
【0066】
TOF−MSによる質量分析は、Voyager DE(Applied Biosystems社製)を使用して行った。
【0067】
測定は、10mg/mlのCHCA(α−cyano−4−hydroxy cinnamic acid)アセトニトリルのマトリクス溶液10μlに、試料約0.5mlを懸濁させ、これの1.0μlをサンプルプレートに載せて、測定を行った。
【0068】
実施例2
μ−オキソ架橋型異種金属ナフタロ/フタロシアニン化合物[{NcGa−O−Ti + Pc}OH − ]の合成
【0069】
濃硫酸44gを5℃以下に冷却し、温度を保ちながらクロロガリウムナフタロシアニン(ClGaNc)0.30g(0.367mmol)及びチタニルフタロシアニン(O=TiPc)0.21g(0.367mmol)の混合物を加え、5℃で2時間攪拌した。この混合物を水100ml、氷300mlに10℃以下で滴下し、2時間分散した。静置後、減圧濾過し、水480mlで振りかけ洗浄した。ウエットケーキと水200mlを500mlビーカーに仕込み、2時間室温分散した。減圧濾過後、水200mlで振りかけ洗浄した。ウエットケーキ、水110ml、25%アンモニア水66mlを300ml四つ口フラスコに仕込み、6時間室温分散した。減圧濾過後、湯350ml、イオン交換水500mlで振りかけ洗浄した。ウエットケーキを70℃で乾燥し、青色固体[化12]0.32g(収率64%)を得た。
【0070】
【化12】
【0071】
この化合物[C80H41N16O2GaTi](分子量1375.88)の元素分析結果を表2に示す。
【表2】
【0072】
この化合物のTOF−MSによる質量分析スペクトルを図2に示す。また、この化合物のXRDスペクトルを図6に、IRスペクトルを図7に示す。
【0073】
実施例3
μ−オキソ架橋型異種金属フタロ/ナフタロシアニン化合物[{PcGa−O−Ti + Nc}OH − ]の合成
【0074】
濃硫酸44gを5℃以下に冷却し、温度を保ちながらクロロガリウムフタロシアニン(ClGaPc)0.30g(0.486mmol)及びチタニルナフタロシアニン(O=TiNc)0.38g(0.486mmol)の混合物を加え、5℃で2時間攪拌した。この混合物を水100ml、氷300mlに10℃以下で滴下し、2時間分散した。静置後、減圧濾過し、水480mlで振りかけ洗浄した。ウエットケーキと水200mlを500mlビーカーに仕込み、2時間室温分散した。減圧濾過後、水200mlで振りかけ洗浄した。ウエットケーキ、水110ml、25%アンモニア水66mlを300ml四つ口フラスコに仕込み、6時間室温分散した。減圧濾過後、湯350ml、イオン交換水500mlで振りかけ洗浄した。ウエットケーキを70℃で乾燥し、青緑色固体[化13]0.47g(収率71.2%)を得た。
【化13】
【0075】
この化合物[C80H41N16O2GaTi](分子量1375.88)の元素分析結果を表3に示す。
【0076】
【表3】
【0077】
この化合物のTOF−MSによる質量分析スペクトルを図3に示す。
【0078】
実施例4
μ−オキソ架橋型異種金属ナフタロ/ナフタロシアニン化合物[{NcGa−O−V + Nc}OH − ]の合成
【0079】
濃硫酸44gを5℃以下に冷却し、温度を保ちながらクロロガリウムナフタロシアニン(ClGaNc)0.30g(0.367mmol)及びバナジルナフタロシアニン(O=VNc)0.29g(0.367mmol)の混合物を加え、5℃で2時間攪拌した。この混合物を水100ml、氷300mlに10℃以下で滴下し、2時間分散した。静置後、減圧濾過し、水480mlで振りかけ洗浄した。ウエットケーキと水200mlを500mlビーカーに仕込み、2時間室温分散した。減圧濾過後、水200mlで振りかけ洗浄した。ウエットケーキ、水110ml、25%アンモニア水66mlを300ml四つ口フラスコに仕込み、6時間室温分散した。減圧濾過後、湯350ml、イオン交換水500mlで振りかけ洗浄した。ウエットケーキを70℃で乾燥し、青緑色固体[化14]0.28g(収率49.1%)を得た。
【化14】
【0080】
この化合物[C96H49N16O2GaV](分子量1579.17)の分析結果を表4に示す。
【表4】
【0081】
実施例5
μ−オキソ架橋型異種金属フタロ/ナフタロシアニン化合物[{PcGa−O−V + Nc}OH − ]の合成
【0082】
濃硫酸44gを5℃以下に冷却し、温度を保ちながらクロロガリウムフタロシアニン(ClGaPc)0.30g(0.486mmol)及びバナジルナフタロシアニン(O=VNc)0.38g(0.486mmol)の混合物を加え、5℃で2時間攪拌した。この混合物を水100ml、氷300mlに10℃以下で滴下し、2時間分散した。静置後、減圧濾過し、水480mlで振りかけ洗浄した。ウエットケーキと水200mlを500mlビーカーに仕込み、2時間室温分散した。減圧濾過後、水200mlで振りかけ洗浄した。ウエットケーキ、水110ml、25%アンモニア水66mlを300ml四つ口フラスコに仕込み、6時間室温分散した。減圧濾過後、湯350ml、イオン交換水500mlで振りかけ洗浄した。ウエットケーキを70℃で乾燥し、青緑色固体[化15]0.55g(収率83.3%)を得た。
【化15】
【0083】
この化合物[C80H41N16O2GaV](分子量1378.95)の元素分析結果を表5に示す。
【表5】
【0084】
実施例6
μ−オキソ架橋型異種金属ナフタロ/フタロシアニン化合物[{NcGa−O−V + Pc}OH − ]の合成
【0085】
濃硫酸44gを5℃以下に冷却し、温度を保ちながらクロロガリウムナフタロシアニン(ClGaNc)0.30g(0.367mmol)及びバナジルフタロシアニン(O=VPc)0.21g(0.367mmol)の混合物を加え、5℃で2時間攪拌した。この混合物を水100ml、氷300mlに10℃以下で滴下し、2時間分散した。静置後、減圧濾過し、水480mlで振りかけ洗浄した。ウエットケーキと水200mlを500mlビーカーに仕込み、2時間室温分散した。減圧濾過後、水200mlで振りかけ洗浄した。ウエットケーキ、水110ml、25%アンモニア水66mlを300ml四つ口フラスコに仕込み、6時間室温分散した。減圧濾過後、湯350ml、イオン交換水500mlで振りかけ洗浄した。ウエットケーキを70℃で乾燥し、深緑色固体[化16]0.34g(収率68.0%)を得た。
【化16】
【0086】
この化合物[C80H41N16O2GaV](分子量1378.95)の元素分析結果を表6に示す。
【表6】
【0087】
実施例7
μ−オキソ架橋型異種金属フタロ/ナフタロシアニン化合物[{PcAl−O−Ti + Nc}OH − ]の合成
【0088】
濃硫酸44gを5℃以下に冷却し、温度を保ちながらクロロアルミニウムフタロシアニン(ClAlPc)0.30g(0.522mmol)及びチタニルナフタロシアニン(O=TiNc)0.53g(0.522mmol)の混合物を加え、5℃で2時間攪拌した。この混合物を水100ml、氷300mlに10℃以下で滴下し、2時間分散した。静置後、減圧濾過し、水480mlで振りかけ洗浄した。ウエットケーキと水200mlを500mlビーカーに仕込み、2時間室温分散した。減圧濾過後、水200mlで振りかけ洗浄した。ウエットケーキ、水110ml、25%アンモニア水66mlを300ml四つ口フラスコに仕込み、6時間室温分散した。減圧濾過後、湯350ml、イオン交換水500mlで振りかけ洗浄した。ウエットケーキを70℃で乾燥し、深緑色固体[化17]0.53g(収率76.8%)を得た。
【化17】
【0089】
この化合物[C80H41N16O2AlTi](分子量1333.14)の元素分析結果を表7に示す。
【表7】
【0090】
実施例8
μ−オキソ架橋型異種金属フタロ/ナフタロシアニン化合物[{(t−Bu) 4 PcGa−O−Ti + Nc}OH − ]の合成
【0091】
濃硫酸44gを5℃以下に冷却し、温度を保ちながらテトラキスtert-ブチルクロロガリウムフタロシアニン(ClGaPc(t−Bu)4)0.30g(0.356mmol)及びチタニルナフタロシアニン(O=TiNc)0.28g(0.356mmol)の混合物を加え、5℃で2時間攪拌した。この混合物を水100ml、氷300mlに10℃以下で滴下し、2時間分散した。静置後、減圧濾過し、水480mlで振りかけ洗浄した。ウエットケーキと水200mlを500mlビーカーに仕込み、2時間室温分散した。減圧濾過後、水200mlで振りかけ洗浄した。ウエットケーキ、水110ml、25%アンモニア水66mlを300ml]四つ口フラスコに仕込み、6時間室温分散した。減圧濾過後、湯350ml、イオン交換水500mlで振りかけ洗浄した。ウエットケーキを70℃で乾燥し、青緑色固体[化18]0.41g(収率73.2%)を得た。
【化18】
【0092】
この化合物[C96H73N16O2GaTi](分子量1600.30)の元素分析結果を表8に示す。
【表8】
【0093】
この化合物のTOF−MS(飛行時間型質量分析)による質量分析スペクトルを図5に示す。また、この化合物のIRスペクトルを図8に、近紫外−可視−近赤外スペクトルを図9に示す。
【0094】
比較例1
μ−オキソ−アルミニウム/ガリウムナフタロシアニン二量体[NcAl−O−GaNc]の合成
【0095】
特開2000−219817号の実施例1を参考にして、濃硫酸中、クロロアルミニウムナフタロシアニンとクロロガリウムナフタロシアニンを使用して、モル比で1:1の割合で混合して、合成した。
【0096】
濃硫酸357gを氷−メタノールで5℃以下に冷却し、温度を保ちながらクロロガリウムナフタロシアニン8.18g(0.01mol)と、クロロアルミニウムナフタロシアニン7.75g(0.01mol)の混合物を加え、5℃以下で2時間攪拌した。これを氷1400g/水600mlに、温度が10℃を越えないように撹拌しながら注加し、注加終了後さらに1時間分散した。静置後、上澄みを除去し、濾過した。水2000mlで洗浄した後、ケーキを水1800ml中で分散して、吸引濾過した。ケーキを水800mlで水洗した。水洗ケーキを温水550ml及び25%アンモニア水66mlに加え、還流下で6時間分散した。濾過後、ケーキを湯(60℃)600ml、イオン交換水(IEW)1650mlで洗浄した。濾液のpHと電導度がイオン交換水レベルとなったところで、70℃で乾燥し、13.24gの青色固体を得た。
【0097】
次いで、得られた青色固体9.0gとo-ジクロロベンゼン150mlを300mlのフラスコに仕込み、170〜180℃で撹拌した。生成してくる水を除去しながら10時間還流攪拌した。130℃で熱時濾過後、熱DMF(110℃)225ml、DMF45ml、メタノール90ml、IEW225mlで順次振りかけ洗浄した後、得られたケーキを70℃で乾燥し、μ−オキソ−アルミニウム/ガリウムナフタロシアニン二量体(NcAl−O−GaNc)を含む結晶変態を、混晶として7.62g得た。
【0098】
この化合物のTOF−MS(飛行時間型質量分析)による質量分析結果からμ−オキソ−アルミニウム/ガリウムナフタロシアニン二量体とμ−オキソ−アルミニウムナフタロシアニン二量体とμ−オキソ−ガリウムナフタロシアニン二量体の混合物であることが確認された。
【0099】
比較例2
合成例1で得られたチタニルナフタロシアニン(O=TiNc)と、合成例5で得られたクロロガリウムナフタロシアニン(ClGaNc)とを等モルづつ単純に混合した試料を作成した。
【0100】
この単純混合物のTOF−MSによる質量分析スペクトルを図10に示す。
【0101】
比較例3
合成例1で得られたチタニルナフタロシアニンと、合成例5のクロロガリウムフタロシアニンとを等モルづつ単純に混合した試料を作成した。
【0102】
比較例4
合成例2で得られたチタニルフタロシアニンと、合成例6のクロロガリウムナフタロシアニンとを等モルづつ単純に混合した試料を作成した。
【0103】
この単純混合物のMALDI−TOFMSによる質量分析スペクトルを図11に示す。
【0104】
実施例1、2、3、7および8の化合物、及び比較例2、4の単純混合した試料について、それぞれTOF−MSによる質量分析を行った結果を表9、表10に示す。
【0105】
【表9】
【0106】
【表10】
【0107】
表9、表10中の各略号は以下のとおりである。
Exp#は、ハロゲン化金属ナフタロシアニン又はフタロシアニンとオキシ金属ナフタロシアニン又はフタロシアニンの反応モル比または混合比率(モル比)を表す。
ClGaNc:クロロガリウムナフタロシアニン
ClGaPc:クロロガリウムフタロシアニン
ClAlNc:クロロガリウムナフタロシアニン
ClAlPc:クロロガリウムフタロシアニン
GaNc:ガリウムナフタロシアニン
GaPc:ガリウムフタロシアニン
O=TiNc:チタニルナフタロシアニン
O=TiPc:チタニルフタロシアニン
O=VNc:バナジルナフタロシアニン
O=VPc:バナジルフタロシアニン
O=TiPc(t−Bu)4:テトラキスtert−ブチルチタニルフタロシアニン
(t−Bu)4PcGa:テトラキスtert−ブチルガリウムフタロシアニン
−O−TiNc:チタニルナフタロシアニンの断片
−O−TiPc:チタニルフタロシアニンの断片
−O−VNc:バナジルナフタロシアニンの断片
−O−VPc:バナジルフタロシアニンの断片
(NcAl)2O:μ−オキソ−アルミニウムナフタロシアニン二量体[NcAl−O−AlNc]
(NcGa)2O:μ−オキソ−ガリウムナフタロシアニン二量体[NcGa−O−GaNc]
(l):ピーク強度大
(m):ピーク強度中
(s):ピーク強度小
【0108】
また、表9、表10のM+は、TOF−MS分析におけるμ−オキソ架橋型異種金属化合物の親ピーク(PP)を示す。
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施例1のTOF−MSスペクトルである。
【図2】 実施例2のTOF−MSスペクトルである。
【図3】 実施例3のTOF−MSスペクトルである。
【図4】 実施例7のTOF−MSスペクトルである。
【図5】 実施例8のTOF−MSスペクトルである。
【図6】 実施例2のXRDスペクトルである。
【図7】 実施例2のIRスペクトルである。
【図8】 実施例8のIRスペクトルである。
【図9】 実施例8の近紫外−可視−近赤外吸光スペクトルである。
【図10】 比較例2のTOF−MSスペクトルである。
【図11】 比較例4のTOF−MSスペクトルである。
Claims (11)
- 式
[式中、M1は最大3の原子価をとることができる金属原子を表し、M2は4又は5の原子価をとることができる金属原子を表し、Rはそれぞれ独立して、水素、1またはそれ以上の置換基および/または置換原子を表し、前記置換基はアルキル基、アルコキシ基、フェノキシ基、アリール基、アラルキル基、アリル基、アルケニル基、シアノ基、カルボン酸エステル基、スルホン酸エステル基、ニトロ基またはアミノ基であり、置換原子はハロゲン原子であり、(Am−)はm価の対アニオンAを表し、n/mは対アニオンの個数を表し、nはM2の原子価に対応して0または1〜3から選択される整数を表し、mは1又は2を表す。]
で示されるμ−オキソ架橋型異種金属ナフタロ/ナフタロシアニン化合物。 - 式
[式中、M1は最大3の原子価をとることができる金属原子を表し、M2は4又は5の原子価をとることができる金属原子を表し、Rはそれぞれ独立して、水素、1またはそれ以上の置換基および/または置換原子を表し、前記置換基はアルキル基、アルコキシ基、フェノキシ基、アリール基、アラルキル基、アリル基、アルケニル基、シアノ基、カルボン酸エステル基、スルホン酸エステル基、ニトロ基またはアミノ基であり、置換原子はハロゲン原子であり、(Am−)はm価の対アニオンAを表し、n/mは対アニオンの個数を表し、nはM2の原子価に対応して0または1〜3から選択される整数を表し、mは1又は2を表す。]
で示されるμ−オキソ架橋型異種金属フタロ/ナフタロシアニン化合物。 - 式
[式中、M1は最大3の原子価をとることができる金属原子を表し、M2は4又は5の原子価をとることができる金属原子を表し、Rはそれぞれ独立して、水素、1またはそれ以上の置換基および/または置換原子を表し、前記置換基はアルキル基、アルコキシ基、フェノキシ基、アリール基、アラルキル基、アリル基、アルケニル基、シアノ基、カルボン酸エステル基、スルホン酸エステル基、ニトロ基またはアミノ基であり、置換原子はハロゲン原子であり、(Am−)はm価の対アニオンAを表し、n/mは対アニオンの個数を表し、nはM2の原子価に対応して0または1〜3から選択される整数を表し、mは1又は2を表す。]
で示されるμ−オキソ架橋型異種金属ナフタロ/フタロシアニン化合物。 - 前記Rは、それぞれ独立して、水素、またはアルキル基である請求項1〜3いずれかに記載の化合物。
- 前記アルキル基が、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、tert−ブチル基、またはイソアミル基である請求項4記載の化合物。
- 前記M1がガリウムまたはアルミニウムである、請求項1〜3いずれかに記載の化合物。
- 前記M2がチタンまたはバナジウムである、請求項1〜3いずれかに記載の化合物。
- 中心金属がハロゲン化金属(III)であるナフタロシアニンと中心金属がオキシ金属(IV又はV)であるナフタロシアニンとを等モルづつ反応させる工程を包含する、請求項1に記載のμ−オキソ架橋型異種金属ナフタロ/ナフタロシアニン化合物の製造方法。
- 中心金属がハロゲン化金属(III)であるフタロシアニンと中心金属がオキシ金属(IV又はV)であるナフタロシアニンとを等モルづつ反応させる工程を包含する、請求項2に記載のμ−オキソ架橋型異種金属フタロ/ナフタロシアニン化合物の製造方法。
- 中心金属がハロゲン化金属(III)であるナフタロシアニンと中心金属がオキシ金属(IV又はV)であるフタロシアニンとを等モルづつ反応させる工程を包含する、請求項3に記載のμ−オキソ架橋型異種金属ナフタロ/フタロシアニン化合物の製造方法。
- さらに、アンモニア水を用いて反応化合物を安定化する工程を包含する、請求項8〜10いずれかに記載の化合物の製造方法。
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