JP4422837B2 - 棟内catvシステム、アップコンバータ、ダウンコンバータ - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、外部の双方向CATVシステムからの引込線を建造物内に引き込み、建造物内の伝送線を介して双方向CATVシステムから入力された下り信号を建造物内の複数の端末装置まで伝送すると共に、各端末端子から入力された上り信号を引込線を介して外部の双方向CATVシステムに送出する棟内CATVシステムに関する。
【0002】
【従来の技術】
この種の棟内CATVシステムでは、建造物内の各部で発生した雑音が加入者側の端末端子等を介して伝送線に重畳される。そして、この雑音の内、上り信号と同じ周波数成分のものは、流合雑音として、上り信号と一緒に外部の双方向CATVシステムに出力されてしまう。
【0003】
そこで、従来では、外部の双方向CATVシステムへ流出する流合雑音を低減するため、ケーブルモデム等の加入者側端末装置にて生成された上り信号(双方向CATVシステムで伝送可能な周波数帯(例えば10〜55MHz)の信号)を、アップコンバータにて、元の周波数よりも高く、しかも、下り信号の伝送周波数(例えば70〜770MHz)と重複することのない、UHF帯(例えば821MHz〜866MHz)の上り信号(以下、棟内上り信号という)に周波数変換して、引込線まで伝送し、棟内の伝送線から引込線へ上り信号を出力する直前で、棟内上り信号を、ダウンコンバータを用いて、元の周波数(換言すれば、双方向CATVシステムでの上り信号の伝送周波数)に変換することが考えられている。
【0004】
ところで、このように、棟内CATVシステムの端末側で、上り信号を棟内上り信号に周波数変換し、棟内CATVシステムと外部の双方向CATVシステムとの接続点で、棟内上り信号を元の上り信号に周波数変換するようにした場合、棟内CATVシステムから外部の双方向CATVシステムに出力される流合雑音を低減することはできるものの、端末側で周波数変換に用いられるアップコンバータと、棟内CATVシステムと外部の双方向CATVシステムとの接続点で周波数変換に用いられるダウンコンバータとが、夫々、専用の発振回路からの出力を用いて周波数変換を行うように構成すると、各発振回路で得られる周波数変換用の基準信号の周波数にずれが生じ、ダウンコンバータにおいて、棟内上り信号を、端末装置が生成した元の上り信号に変換することができなくなる虞がある。
【0005】
そこで、従来では、ダウンコンバータにて、棟内上り信号から元の上り信号を正確に復元できるようにするため、アップコンバータ及びダウンコンバータが周波数変換に用いる基準信号として、双方向CATVシステムで下り信号のレベル調整等のために使用されるパイロット信号を用いることも考えられている。つまり、アップコンバータ及びダウンコンバータが、双方向CATVシステムのセンタ装置から送出されるパイロット信号を基準信号として各上り信号を周波数変換するように構成することで、各コンバータでの基準信号の周波数を完全に一致させ、ダウンコンバータ側で、棟内上り信号を元の上り信号に正確に復元できるようにするのである。
【0006】
しかし、上記のように、アップコンバータ及びダウンコンバータが、周波数変換用の基準信号として、下り信号に含まれるパイロット信号を用いるように構成すると、双方向CATVシステム側で保守点検等のために一時的にセンタ装置によるパイロット信号の送信を停止した場合や、棟内CATVシステムがパイロット信号を伝送しない双方向CATVシステムに接続された場合に、アップコンバータ及びダウンコンバータが正常動作しなくなり、棟内CATVシステムの端末装置側で生成された上り信号を、双方向CATVシステムのセンタ装置側に伝送できなくなってしまう。
【0007】
このため、棟内CATVシステム内にて独自に発生させた基準信号を、アップコンバータ及びダウンコンバータにそれぞれ供給し、この基準信号を用いて各上り信号を周波数変換するように構成することにより、センタ装置によるパイロット信号の伝送の有無によらず安定した周波数変換を行えるようにすることも考えられている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、これらパイロット信号を基準信号として用いたり、棟内CATVシステム内で独自の基準信号を発生させたとしても、基準信号を発生させる機器やコンバータにて基準信号の抽出を行う機器の故障,コンバータと伝送線とを接続するコネクタの接触不良等により、アップコンバータ及びダウンコンバータのいずれか一方でも基準信号の供給が途絶えると、各上り信号の周波数変換を正常に行うことができなくなる。
【0009】
特に、アップコンバータ及びダウンコンバータが、それぞれ独自に発生させたローカル信号を基準信号に同期させ、この基準信号に同期したローカル信号をそれぞれ各上り信号に混合することにより、これら各上り信号の周波数変換を行っている場合、上述のように基準信号の供給が途絶えると、両コンバータ間で、ローカル信号の周波数がずれてしまい、外部の双方向CATVシステムに送出される上り信号を、端末装置が出力した元の上り信号の周波数帯(チャンネル)とは、異なった周波数帯に復元してしまうことになる。
【0010】
その結果、当該棟内CATVシステムから送出した上り信号を、センタ装置に受信させることができないだけでなく、当該棟内CATVシステムにて誤って変換された上り信号の周波数帯と重なるチャンネルを使用している他のCATV機器にも影響を与えてしまうという問題があった。
【0011】
しかも、センター装置では、一般に、上り信号の各チャンネル毎に信号レベルの監視を行っており、十分な信号レベルが得られない場合、下り信号上に設けられた所定の制御チャンネルを用いて、そのチャンネルを使用しているケーブルモデムに対して、信号レベルを増大させる指示を出すように構成されている。
【0012】
つまり、上述のように周波数のずれた上り信号の送信元であるケーブルモデムに対して、センタ装置は、出力を増大させる指示を送出し続けることになり、出力増大の指示を受けたケーブルモデムの出力レベルは最大出力となる。その結果、ケーブルモデムの後段に設けられている増幅器やコンバータ等の入力レベルが過大となって信号が歪むことにより高調波が発生し、この高調波が外部の双方向CATVシステムに送出され、より多くのCATV機器に影響を与えてしまうという問題があった。
【0013】
本発明はこうした問題に鑑みなされたものであり、端末側ではアップコンバータを用いて上り信号を周波数が高い棟内上り信号に周波数変換し、外部の双方向CATVシステムに接続される引込線側では、ダウンコンバータを用いて棟内上り信号を元の上り信号に周波数変換するようにした棟内CATVシステムにおいて、周波数変換用の基準信号の供給が途絶えた場合に生じる異常動作により、双方向CATVシステムに接続された他のCATV機器に影響を与えてしまうことを防止することを目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段及び発明の効果】
かかる目的を達成するためになされた請求項1に記載の棟内CATVシステムにおいては、前述した従来の棟内CATVシステムと同様、外部の双方向CATVシステムから引込線を介して入力された下り信号を、建造物内の伝送線を介して複数の端末端子まで伝送すると共に、アップコンバータを介して端末端子に入力された棟内上り信号を、建造物内の伝送線を介して、外部の双方向CATVシステムからの引込線まで伝送し、しかも、この引込線から外部の双方向CATVシステムには、引込線と建造物内の伝送線との間に設けられたダウンコンバータを用いて棟内上り信号を端末装置が出力した元の周波数帯の上り信号に周波数変換した上り信号を送出するようにされている。
【0015】
また、ダウンコンバータにて棟内上り信号を元の上り信号に正確に周波数変換できるようにするために、アップコンバータ及びダウンコンバータでは、予め指定された基準信号を用いて上り信号及び棟内上り信号をそれぞれ周波数変換するようにされていると共に、その基準信号の供給が途絶えた場合には、上り方向への信号の送出を停止するようにされている。
【0016】
つまり、ダウンコンバータへの基準信号の供給が途絶えた場合には、ダウンコンバータが引込線上への上り信号の送出を阻止し、一方、アップコンバータへの基準信号の供給が途絶えた場合には、アップコンバータが伝送線上への棟内上り信号の送出を阻止することにより、ダウンコンバータへの棟内上り信号の供給が途絶える。その結果、いずれの場合も、ダウンコンバータから引込線上(即ち外部の双方向CATVシステム)への上り信号の送出が阻止されることになる。
【0017】
このように、本発明の棟内CATVシステムによれば、アップコンバータ及びダウンコンバータのいずれか一方または両方にて、基準信号の供給が途絶えた場合に、誤った周波数帯に変換された上り信号が、外部の双方向CATVシステムに送出されることがなく、他のCATV機器に影響を与えてしまうことがない。
【0020】
また、本発明の棟内CATVシステムによれば、基準信号を、ダウンコンバータにて生成し、伝送線を介してアップコンバータに供給するように構成されているため、基準信号発生用の発振器は一つだけ設ければよく、システム全体として見た場合、コストの低減を図ることができる。
【0021】
但し、伝送線を介して基準信号を伝送するため、基準信号は、伝送線を上り方向及び下り方向に流れる各種伝送信号の伝送周波数帯とは異なる周波数帯で一定周波数の信号を用いる必要がある。具体的には、例えば、下り信号と棟内上り信号との間の周波数帯内、或いは、棟内上り信号よりも更に高い周波数帯内の一周波数に設定することが可能である。
【0022】
しかし、このような周波数帯内に基準信号の周波数を設定すると、伝送線上での基準信号の伝送損失が大きくなり、ダウンコンバータや各端末側に設けられた多数のアップコンバータに対して基準信号を良好に伝送できなくなる虞がある。このため、基準信号の周波数としては、伝送線を上り方向及び下り方向に流れる各種伝送信号の伝送周波数帯よりも低い周波数に設定することが望ましい。つまり、このようにすれば、基準信号の伝送線上での伝送損失を少なくして、ダウンコンバータや各端末側に設けられた多数のアップコンバータに対して基準信号を良好に伝送できるようになる。
【0023】
一方、請求項2,3記載のアップコンバータは、請求項1記載の棟内CATVシステムにおいて、端末装置から出力された上り信号を棟内上り信号に周波数変換し、その周波数変換後の棟内上り信号を端末端子を介して伝送線上に送出するためのものである。そして、このアップコンバータにおいては、伝送線を介して端末端子まで伝送されてきた下り信号を、第1下り信号通過経路を介して、端末装置側に送出する。
【0024】
また、このアップコンバータにおいては、第1基準信号抽出手段が、伝送線を介して端末端子まで伝送されてきた下り方向の伝送信号の中から基準信号を抽出し、第1周波数変換手段が、端末装置から出力された上り信号を、第1基準信号抽出手段にて抽出された基準信号を用いて棟内上り信号に周波数変換し、その周波数変換後の棟内上り信号を、端末端子を介して棟内CATVシステムの伝送線上に送出する。
【0025】
更に、このアップコンバータでは、第1判定手段が基準信号の供給の有無を判定し、基準信号の供給が途絶えていると判定された場合、第1送出阻止手段が、第1周波数変換手段が生成した棟内上り信号の伝送線上への送出を阻止する。
つまり、請求項2,3記載のアップコンバータによれば、伝送線を介して端末端子まで伝送されてきた下り信号を端末装置に入力できると共に、端末装置から出力された上り信号を、棟内上り信号に周波数変換して、端末端子から伝送線上に送出することができ、更に、伝送線を介した基準信号の供給が途絶えた場合には、所望の周波数変換がなされていない棟内上り信号が伝送線上に送出されることを阻止できる。
【0026】
そして、請求項2記載のアップコンバータでは、第1判定手段は、第1基準信号抽出手段にて抽出された基準信号の信号レベルに基づき、この信号レベルが予め設定されたしきい値以下である場合に、基準信号の供給が途絶えていると判定する。
【0027】
また、請求項3記載のアンプコンバータでは、第1周波数変換手段が、発振回路が生成する第1ローカル信号を、同期手段により第1抽出手段が抽出した基準信号に同期させ、この基準信号に同期した第1ローカル信号を、信号混合手段にて、端末装置が出力した上り信号に混合することにより、棟内上り信号を生成するよう構成されている場合、第1判定手段は、第1ローカル信号と基準信号との同期状態を監視し、同期はずれを検出した場合に、基準信号の供給が途絶えていると判定する。
【0028】
即ち、基準信号の供給が途絶えた場合、当然、第1ローカル信号と基準信号とは同期はずれの状態となるため、これを利用しているのである。この場合、単に基準信号の供給が途絶えた場合だけでなく、その他の何等かの要因で第1ローカル信号を基準信号に同期させることができなくなった場合にも、棟内上り信号の送出を阻止できるため、システムの信頼性を一層向上させることができる。
【0029】
なお、請求項4記載のアップコンバータのように、第1判定手段での判定結果を表示する表示手段を備えてもよい。この表示手段の表示は、当該棟内CATVシステムに何等かの異常が生じた場合、異常の原因を特定するために役立つ。
また、第1周波数変換手段から端末端子に到る経路上に設けられる第1送出阻止手段として、請求項5記載のように、第1周波数変換手段の出力を増幅する増幅器を用い、この増幅器への電源供給を絶つことにより、信号の通過を阻止してもよいし、請求項6記載のように、第1周波数変換手段の出力を減衰する可変減衰器を用い、この可変減衰器の減衰量を増大させることにより、信号の通過を阻止してもよい。これら増幅器及び可変減衰器は、いずれか一方のみを用いてもよいし両方を同時に用いてもよい。
【0030】
次に、請求項7記載のダウンコンバータは、外部の双方向CATVシステムからの引込線を建造物内に引き込み、該建造物内の伝送線を介して、前記引込線から入力された下り信号を建造物内の複数の端末端子まで伝送すると共に、端末装置から出力された前記下り信号よりも周波数が低い上り信号を、前記下り信号よりも周波数が高い棟内上り信号に周波数変換するアップコンバータを介して前記端末端子に入力された棟内上り信号を、前記伝送線を介して前記引込線まで伝送し、更に、前記伝送線と前記引込線との間に設けられたダウンコンバータを介して、前記棟内上り信号を、前記端末装置が出力した元の周波数帯の上り信号に周波数変換して前記引込線上に送出し、前記アップコンバータ及びダウンコンバータでは、前記下り信号に含まれた特定信号を基準信号として用いて、前記上り信号及び棟内上り信号をそれぞれ周波数変換すると共に、前記基準信号の供給が途絶えた場合、上り方向への信号の送出を阻止する棟内CATVシステムにおいて、基準信号送出手段から伝送線上に送出された一定周波数の基準信号を用いて、棟内上り信号を元の上り信号に周波数変換するためのものである。そして、このダウンコンバータにおいては、引込線を介して外部の双方向CATVシステムから入力された下り信号を、第2下り信号通過経路を介して、建造物内の伝送線上に送出する。
【0031】
また、このダウンコンバータにおいては、第2基準信号抽出手段が、引込線を介して入力される下り信号の中から、基準信号として指定された特定信号を抽出し、第2周波数変換手段が、伝送線を介して入力される棟内上り信号を、第2基準信号抽出手段にて抽出された基準信号を用いて、端末装置が出力した元の上り信号に周波数変換し、その周波数変換後の上り信号を、引込線上に送出する。
【0032】
更に、このダウンコンバータでは、第2判定手段が基準信号の供給の有無を判定し、基準信号の供給が途絶えていると判定された場合、第2送出阻止手段が、第2周波数変換手段が生成した上り信号の引込線上への送出を阻止する。
つまり、請求項7記載のダウンコンバータによれば、引込線を介して外部の双方向CATVシステムから入力された下り信号を端末側に伝送できると共に、端末側よりアップコンバータを介して伝送されてきた棟内上り信号を、元の周波数の上り信号に周波数変換して、外部の双方向CATVシステムに送出することができ、更に、基準信号の供給が途絶えた場合には、所望の周波数変換がさなれていない上り信号が引込線上に送出されることを阻止できる。
【0033】
また、この請求項7に記載のダウンコンバータにおいては、下り信号に含まれた特定信号を基準信号として抽出し、これを用いて棟内上り信号を上り信号に周波数変換することから、本発明の前提となる棟内CATVシステムを構築するに当たって、前述の請求項2〜請求項6いずれか記載のアップコンバータと組み合わせて使用することにより、ダウンコンバータ側で棟内上り信号を元の上り信号に高精度に復元させることが可能となり、しかも、基準信号が途絶えた場合には、周波数のずれた上り信号が外部の双方向CATVシステムに送出されることを確実に阻止できるため、上り信号を正確に復元できないことに基づく異常動作によって、他のCATV機器に悪影響を与えてしまうことがない。
【0034】
また次に、請求項8記載のダウンコンバータは、外部の双方向CATVシステムからの引込線を建造物内に引き込み、該建造物内の伝送線を介して、前記引込線から入力された下り信号を建造物内の複数の端末端子まで伝送すると共に、端末装置から出力された前記下り信号よりも周波数が低い上り信号を、前記下り信号よりも周波数が高い棟内上り信号に周波数変換するアップコンバータを介して前記端末端子に入力された棟内上り信号を、前記伝送線を介して前記引込線まで伝送し、更に、前記伝送線と前記引込線との間に設けられたダウンコンバータを介して、前記棟内上り信号を、前記端末装置が出力した元の周波数帯の上り信号に周波数変換して前記引込線上に送出し、前記アップコンバータ及びダウンコンバータでは、予め指定された基準信号を用いて、前記上り信号及び棟内上り信号をそれぞれ周波数変換すると共に、前記基準信号の供給が途絶えた場合、上り方向への信号の送出を阻止し、前記基準信号は、前記伝送線を上り方向及び下り方向に流れる各種伝送信号の伝送周波数帯とは異なる周波数帯で一定周波数の信号からなり、前記アップコンバータ及びダウンコンバータの外部で生成され、前記伝送線を介して前記アップコンバータ及びダウンコンバータに供給される棟内CATVシステムを前提として、第2基準信号抽出手段が、伝送線を介して入力される上り方向の伝送信号の中から基準信号を抽出する以外は、請求項7記載のダウンコンバータと全く同様に動作する。
従って、請求項8記載のダウンコンバータにおいては、本発明の前提となる棟内CATVシステムを構築するに当たって、前述の請求項2〜請求項6いずれか記載のアップコンバータと組み合わせて使用することにより、ダウンコンバータ側で棟内上り信号を元の上り信号に高精度に復元させることが可能となる。しかも、基準信号が途絶えた場合には、周波数のずれた上り信号が外部の双方向CATVシステムに送出されることを確実に阻止できるため、上り信号を正確に復元できないことに基づく異常動作によって、他のCATV機器に悪影響を与えてしまうことがない。
【0035】
なお、請求項2〜6記載のアップコンバータに対して適用されている内容は、すべて、請求項7及び請求項8記載のダウンコンバータの第2判定手段,第2送出阻止手段に対しても適用することができる。但し、この場合、請求項6〜請求項11における「第1…手段」「第1ローカル信号」を、「第2…手段」「第2ローカル信号」に読み替えるものとする。
【0036】
【発明の実施の形態】
以下に本発明の実施例を図面と共に説明する。
図1は、本発明が適用された実施例の棟内CATVシステム全体の構成を表す構成図である。
【0037】
図1に示す如く、本実施例の棟内CATVシステムは、外部の双方向CATVシステムの伝送線(CATV伝送線)2から分岐装置4を介して分岐された引込線6を、保安器8を介して、マンション,アパート等の建造物内に引き込み、その建造物内に配線された同軸ケーブルからなる伝送線L、及び、この伝送線Lに設けられた双方向増幅器12,分岐器14,分配器16等を介して、引込線6から入力された双方向CATVシステムの下り信号(周波数:70MHz〜770MHz)を、建造物内の各加入者宅に設置された直列ユニット等からなる複数の端末端子18まで伝送すると共に、加入者側の各種端末装置から後述のアップコンバータ20を介して端末端子18に入力された棟内上り信号を、引込線6まで伝送するものである。
【0038】
そして、本実施例の棟内CATVシステムでは、加入者側で、外部の双方向CATVシステムのセンタ装置を介してインターネットを楽しむ場合や、センタ装置に対して有料番組の視聴予約やテレビショッピング等のためのデータを送信する際には、その加入者側の端末端子18に、アップコンバータ20及びケーブルモデム22を介して、データ通信用の情報端末装置(パーソナルコンピュータ等)24を接続する。
【0039】
この結果、情報端末装置24から出力されたデータ通信用の送信データは、ケーブルモデム22にて、外部の双方向CATVシステムで伝送可能な所定周波数帯(本実施例では、10MHz〜55MHz)の上り信号に変換され、更に、この上り信号は、アップコンバータ20にて、所定周波数帯(本実施例では、821MHz〜866MHz)の棟内上り信号に周波数変換されて、端末端子18に入力される。
【0040】
このため、棟内CATVシステムの伝送線Lと、外部の双方向CATVシステムからの引込線6との接続部分には、各端末端子18から伝送線Lを介して伝送されてきた棟内上り信号を、外部の双方向CATVシステムで伝送可能な元の上り信号に周波数変換するためのダウンコンバータ10が設けられている。
【0041】
尚、図1において、符号26は、アップコンバータ20が接続されない端末端子18(若しくはアップコンバータ20に設けられた下り信号の出力端子)に接続され、伝送線Lを介して伝送されてきた外部の双方向CATVシステムからの下り信号を受信して、所望チャンネルのテレビ放送を復調・再生するテレビ受信機を表す。
【0042】
次に、本実施例の棟内CATVシステムで用いられるダウンコンバータ10,双方向増幅器12,及びアップコンバータ20の夫々の構成を、図2を用いて説明する。
[ダウンコンバータ]
図2に示すように、ダウンコンバータ10には、外部の双方向CATVシステムからの引込線6を接続するための外部接続端子T1と、建造物10内の伝送線Lを接続するための内部接続端子T2とが備えられている。
【0043】
そして、外部接続端子T1に入力された下り信号は、ハイパスフィルタ(以下、HPFと記載する)31を介して、一旦、ダウンコンバータ10内に取り込まれ、ローパスフィルタ(以下、LPFと記載する)32及び内部接続端子T2を介して、端末側の伝送線L上に送出される。また、HPF31からLPF32に至る下り信号の通過経路上には、後述する基準信号(本実施例では、70MHz未満)を合流させる方向性結合器からなる混合回路40が設けられており、この基準信号も、下り信号と同様に、LPF32及び内部接続端子T2を介して端末側の伝送線L上に送出される。
【0044】
尚、HPF31は、下り信号を通過させ、周波数変換後の上り信号の通過を阻止するためのものであり、カットオフ周波数が例えば70MHzに設定されている。また、LPF32は、下り信号及び伝送用基準信号を通過させ、棟内上り信号の通過を阻止するためのものであり、カットオフ周波数が例えば770MHzに設定されている。従って、本実施例のダウンコンバータ10においては、HPF31とLPF32とにより、本発明の第2下り信号通過経路が形成されることになる。
【0045】
次に、内部接続端子T2に入力される端末側からの棟内上り信号は、HPF33を介して、アップコンバータ20内に取り込まれる。HPF33は、LPF32から出力される下り信号及び基準信号の回り込みを防止し、棟内上り信号のみを選択的に取り込むためのものであり、カットオフ周波数が例えば821MHzに設定されている。そして、HPF33を介してダウンコンバータ10内に取り込まれた棟内上り信号は、周波数変換用のミキサ34に入力される。
【0046】
ミキサ34は、PLL回路38により発振周波数が一定(例えば876MHz)に制御された周波数可変型の局部発振回路36からの信号を受けて、棟内上り信号を、双方向CATVシステム用の上り信号に周波数変換するものである。そして、このミキサ34にて周波数変換された上り信号は、LPF35及び外部接続端子T1を介して、引込線6側に送出される。尚、LPF35は、外部接続端子T1に入力された下り信号の通過を阻止し、周波数変換後の上り信号のみを通過させるためのものであり、そのカットオフ周波数は、例えば55MHzに設定されている。
【0047】
一方、PLL回路38は、局部発振回路36から出力される周波数変換用の第2ローカル信号と一定周波数の基準信号との位相が一致するように局部発振回路36の発振周波数を制御するためのものであるが、本実施例では、このPLL回路38が局部発振回路36の発振周波数を制御するのに用いる基準信号を、水晶発振子を用いて構成されたダウンコンバータ10内の基準発振回路37にて生成するようにされている。
【0048】
そして、基準発振回路37は、伝送用基準信号よりも周波数が低い一定周波数の基準信号を発生する。PLL回路38は、図3に示すように、基準発振回路37から入力される基準信号、及び局部発振回路36から入力される第2ローカル信号を、分周器81,82にてそれぞれ分周し、分周後の各信号の位相を位相比較器83にて比較することにより、両信号の位相差に応じたパルス幅を有するパルス信号を発生させる。この位相比較器83が出力するパルス信号をLPF84にて平滑化して直流成分を抽出し、LPF84にて抽出された直流信号を、局部発振回路36の発振周波数を制御する制御信号として出力する。これにより、局部発振回路36の出力である第2ローカル信号が、基準信号に対応した一定周波数(876MHz)に制御される。
【0049】
また、図2に示すように、局部発振回路36から出力された第2ローカル信号は、分周器39にて分周され、この分周器39の出力が伝送用の基準信号として混合回路40に入力される。但し、分周器39が出力する基準信号の周波数は、下り信号の周波数帯より低ければ、基準発振回路37の出力と同じ周波数としてもよいし、これより高くても低くてもよい。
【0050】
つまり、本実施例のダウンコンバータ10においては、棟内上り信号を基準信号を用いて上り信号に周波数変換するために設けられた局部発振回路36(発振回路),PLL回路38(同期手段),及びミキサ34(信号混合手段)が、本発明の第2周波数変換手段として機能する。
[アップコンバータ]
図2に示すように、アップコンバータ20には、同軸ケーブル等を介して端末端子18に接続するための第1接続端子T5と、上り信号を出力してくるケーブルモデム22等の通信用端末装置に接続するための第2接続端子T6と、テレビ受像機26等の再生用端末装置に接続するための第3接続端子T7とが備えられている。
【0051】
そして、端末端子18から第1接続端子T5に入力された下り信号は、LPF51を介して、アップコンバータ20内に取り込まれ、第3接続端子T7を介して、テレビ受像機26等の再生用端末装置に出力される。また、LPF51から第3接続端子T7に至る下り信号の通過経路上には、下り信号の一部を分岐させる方向性結合器からなる分岐回路52,54が設けられている。
【0052】
このうち、分岐回路52にて分岐された下り信号は、方向性結合器からなる混合回路53を介して、第2接続端子T6まで導かれ、第2接続端子T6からケーブルモデム22等の通信用端末装置に出力される。一方、分岐回路54にて分岐された下り信号は、バンドパスフィルタ(以下、BPFと記載する)55を介してPLL回路60に入力される。
【0053】
尚、LPF51は、端末端子18から第1接続端子T5に入力された下り信号及び基準信号を通過させ、周波数変換後の棟内上り信号の通過を阻止するためのものであり、カットオフ周波数が例えば770MHzに設定されている。また、BPF55は、端末端子18を介して第1接続端子T5に入力された基準信号を選択的に取り込むためのものであり、基準信号の周波数に対応した狭帯域のBPFとして構成されている。
【0054】
従って、本実施例のアップコンバータ20には、LPF51,分岐回路52,及び混合回路53によって、本発明の第1下り信号通過経路が、2系統形成されていることになり、また、LPF51,分岐回路54,及びBPF55が、本発明の第1基準信号抽出手段として機能することになる。
【0055】
次に、ケーブルモデム22等の通信用端末装置から第2接続端子T6に入力された上り信号は、混合回路53を通って、周波数変換用のミキサ56に入力される。ミキサ56は、PLL回路60により発振周波数が一定(例えば876MHz)に制御された周波数可変型の局部発振回路61からの第1ローカル信号を受けて、上り信号を棟内上り信号に周波数変換するものである。
【0056】
そして、このミキサ56にて周波数変換された棟内上り信号は、増幅器57にて所定レベルまで増幅された後、可変減衰器58,HPF59及び第1接続端子T5を介して、端末端子18側に送出される。尚、HPF59は、第1接続端子T5に入力された下り信号及び基準信号の通過を阻止し、周波数変換後の棟内上り信号のみを通過させるためのものであり、そのカットオフ周波数は、例えば821MHzに設定されている。
【0057】
一方、PLL回路60は、局部発振回路61から出力される周波数変換用の第1ローカル信号と、BPF55にて抽出された基準信号との位相が一致するように局部発振回路61の発振周波数を制御するためのものである。
また、PLL回路60は、ダウンコンバータ10のPLL回路38と同様の構成を有しており、図3に示すように、BPF55から入力される基準信号、及び局部発振回路61から入力される第1ローカル信号を、分周器81,82にてそれぞれ分周し、分周後の各信号の位相を位相比較器83にて比較することにより、両信号の位相差に応じたパルス幅を有するパルス信号を発生させる。そして、位相比較器83が出力するパルス信号をLPF84にて平滑化して直流成分を抽出し、このLPF84にて抽出された直流信号を、局部発振回路61の発振周波数を制御する制御信号として出力する。また、位相比較器83の比較結果から、ロック検出器85が、当該PLL回路60に入力された基準信号とローカル信号とが同期(ロック)状態にある場合にアクティブとなるロック検出信号LDを生成する。
【0058】
これにより、PLL回路60は、BPF55にて基準信号が抽出されていれば、局部発振回路61からの出力を、基準信号に対応した一定周波数(876MHz)に制御すると共に、信号レベルがアクティブであるロック検出信号LDを制御部62に入力し、一方、BPF55にて基準信号が抽出されなければ、信号レベルが非アクティブであるロック検出信号LDを制御部62に入力する。
【0059】
つまり、本実施例のアップコンバータ20においては、上り信号を基準信号を用いて棟内上り信号に周波数変換するために設けられた局部発振回路61(発振回路),PLL回路60(同期手段),及びミキサ56(信号混合手段)が、本発明の第1周波数変換手段として機能し、PLL回路60のロック検出器85が、本発明の第1判定手段として機能する。
【0060】
次に、PLL回路60からのロック検出信号LDが入力される制御部62では、ロック検出信号LDに従って、表示手段としての表示部63に、PLL回路60がロック状態(アクティブレベル)にあるか、アンロック状態(非アクティブレベル)にあるかを明示させる表示処理を実行する。具体的には、表示部63として緑色及び赤色の2つのLEDを設け、ロック状態であれば緑色のLED、アンロック状態であれば赤色のLEDを点灯させる等すればよい。
【0061】
また、制御部62は、PLL回路60がロック状態にある時には、増幅器57への電源供給を行うと共に、可変減衰器58の減衰量を最低レベル(好ましくは0dB)に設定し、一方、PLL回路60がアンロック状態にある時には、増幅器57への電源供給を停止すると共に、可変減衰器58の減衰量を最高レベルに設定する制御を実行する。
【0062】
これにより、PLL回路60がロック状態にある時には、ミキサ56にて生成された棟内上り信号は、増幅器57にて増幅され、可変減衰器58にて減衰することなくHPF59まで通過し、その結果、第1接続端子T5を介した伝送線L上への棟内上り信号の送出が行われ、一方、PLL回路60がアンロック状態にある時には、増幅器57及び可変減衰器58により、ミキサ56からHPF59への信号の通過が阻止され、その結果、第1接続端子T5を介した伝送線L上への棟内上り信号の送出が停止することになる。つまり、本実施例のアップコンバータ20においては、増幅器57及び可変減衰器58が本発明の第1送出阻止手段として機能する。
【0063】
また、このように、アップコンバータ20からの棟内上り信号の送出が途絶えると、ダウンコンバータ10でも、ミキサ34にて上り信号が再生されないため、結局、外部接続端子T1を介して引込線6上への上り信号の送出も阻止されることになる。
【0064】
以上説明したように、本実施例の棟内CATVシステムにおいては、アップコンバータ20にて周波数変換された棟内上り信号を、ダウンコンバータ10にて元の上り信号に正確に周波数変換できるようにするために、ダウンコンバータ10内に基準発振回路37を設け、この基準発振回路37が発生した基準信号を、伝送線Lを介してアップコンバータ20にも供給するようにされている。
【0065】
このため、本実施例の棟内CATVシステムによれば、各端末端子18に接続されるアップコンバータ20がケーブルモデム22等の通信用端末装置から出力される上り信号を棟内上り信号に周波数変換するのに使用する基準信号と、ダウンコンバータ10が棟内上り信号を元の上り信号に周波数変換するのに使用する基準信号とを一致させることができ、ダウンコンバータ10側で棟内上り信号から元の上り信号を正確に復元して、外部の双方向CATVシステムの伝送線2に送出することができる。
【0066】
また、本実施例では、アップコンバータ20において、伝送線L上から基準信号を取り込めたか否かを、PLL回路60のロック検出信号LDにより判定しており、PLL回路60がロックしていない場合は、伝送線L上へのミキサ56の出力の送出を阻止するようにされている。
【0067】
従って、本実施例の棟内CATVシステムによれば、伝送線Lと両コンバータ10,20との接続部分におけるコネクタの接触不良や、ダウンコンバータ10内における基準発振回路37の故障等により、アップコンバータ20への基準信号の供給が途絶え、自走する局部発振回路61の出力によって意図しない周波数帯に棟内上り信号が変換されてしまったとしても、この周波数変換された信号が、外部の双方向CATVシステムに送出されてしまうことがなく、他のCATV機器に悪影響を与えてしまうことを確実に防止できる。
【0068】
また、本実施例において、アップコンバータ20では、ロック検出信号LDを用いているため、基準信号の供給が途絶えた場合に限らず、何等かの理由で基準信号と第2ローカル信号とが同期はずれを起こしている場合にも、これを検出して、意図しない周波数帯に変換された棟内上り信号が伝送線L上に送出されることを阻止できる。
【0069】
また、本実施例では、基準信号の周波数が、当該システムの伝送線Lを双方向に流れる下り信号及び棟内上り信号の伝送周波数よりも低く設定されていることから、伝送線Lでの伝送損失は他の伝送信号に比べて小さくなる。このため、例えば、端末側で基準信号の信号レベルが小さくなってしまい、基準信号増幅用の増幅器が別途必要となる、というようなことも防止できる。
【0070】
以上、本発明の一実施例について説明したが、本発明は上記実施例に限定されるものではなく、種々の態様を採ることができる。
例えば、上記実施例では、アップコンバータ20が基準信号を取り込むことができたか否かを、PLL回路60が出力するロック検出信号LDによって間接的に検出しているが、図4に示すように、BPF55の出力の信号レベルを直接検出するレベル検出回路64を第1判定手段として設け、このレベル検出回路64にて検出された信号レベルが、予め設定されたしきい値より小さい場合に、制御部62では、基準信号の供給が途絶えているものとして、増幅器57及び可変減衰器58での信号の通過を阻止する制御を実行するように構成してもよい。
【0071】
尚、図4は、アップコンバータ20の変形例を表すブロック図であり、上記説明以外の構成要素は、全て図2に示したものと同様であるため、図中に同一符号を付与し、説明は省略する。以下、図5〜図7においても同様である。
また、上記実施例では、ダウンコンバータ10から伝送線L上に送出する基準信号として、局部発振回路36が出力する第2ローカル信号を分周したものを用いているが、図5に示すように、基準発振回路37の出力を、そのまま或いは逓倍回路41にて逓倍したものを、基準信号として送出するようにしてもよい。
【0072】
更に、上記実施例では、基準信号の生成をダウンコンバータ10内で行い、伝送線Lを介してアップコンバータ20へも供給しているが、例えば、図6(a)に示すように、ダウンコンバータ10とは別体で構成した基準発振回路13と信号挿入器11とからなる基準信号重畳用機器にて実現してもよい。
【0073】
尚、信号挿入器11は、図6(b)に示すように、基準発振回路13から基準信号入力端子Tinに入力された基準信号を、例えばカットオフ周波数が70MHzのLPF92及び93と、当該信号挿入器11を伝送線Lに直列に接続するための端子T8及びT9とを介して、端末側及びダウンコンバータ側の伝送線L上に夫々送出し、伝送線Lを流れる下り信号及び棟内上り信号については、端子T8−T9間に設けられたHPF91(カットオフ周波数:例えば70MHz)を介して通過させるように構成すればよい。
【0074】
また、このように基準信号重畳用機器をダウンコンバータ10とは別体で構成した際には、図6(c)に示すように、図2に示したダウンコンバータ10から、基準発振回路37を削除し、下り信号及び棟内上り信号を、HPF49を介して内部接続端子T2から入出力すると共に、伝送線Lから内部接続端子T2に入力された基準信号を、LPF48,BPF47を介してPLL回路38に入力するようにすればよい。尚この場合、LPF48及びBPF47は、本発明の第2基準信号抽出手段として機能することになる。また、この場合、アップコンバータ20と同様に基準信号の供給が途絶えてしまう可能性があるため、ミキサ34からLPF35に至る上り信号の通過経路上に第2送出阻止手段としての増幅器42を設け、第1判定手段としてのPLL回路38のロック検出信号LDがアンロック状態である時、制御部44が増幅器42への電源供給を遮断することにより、意図しない周波数帯に変換された上り信号が引込線6上に送出されることを阻止するように構成する必要がある。
【0075】
更に、上記実施例では、当該棟内CATVシステム内にて生成した独自の基準信号を用いて上り信号及び棟内上り信号の周波数変換を行っているが、双方向CATVシステムで下り信号のレベル調整などのために使用されるパイロット信号を用いてもよい。
【0076】
この場合、アップコンバータ20では、図2に示した構成において、基準信号を抽出するためのBPF55を、パイロット信号の周波数に合わせたものとすればよい。一方、ダウンコンバータ10では、図7に示すように、図2に示した構成から、基準発振回路37,分周器39,混合回路40を削除し、HPF31からLPF32に至る下り信号の通過経路上に、方向性結合器からなる分岐回路46を設け、この分岐回路46にてえ分岐された下り信号から、BPF47によりパイロット信号を抽出し、この抽出されたパイロット信号を基準信号として、PLL回路38に入力すればよい。そして、この場合、アップコンバータ20と同様に基準信号の供給が途絶えてしまう可能性があるため、ミキサ34からLPF35に至る上り信号の通過経路上に、増幅器42及び可変減衰器43を設けると共に、PLL回路38のロック検出信号LDに従ってこれら増幅器42,可変減衰器43により信号の通過を阻止する制御や、表示部45を用いた表示処理を行う制御部44を設ければよい。なお、増幅器42,可変減衰器43,制御部44,表示部45は、アップコンバータ20の増幅器57,可変減衰器58,制御部62,表示部63と全く同様に構成されたものでよい。
【0077】
つまり、この場合、BPF47が本発明の第2基準信号抽出手段、増幅器42,可変減衰器43が第2送出阻止手段、PLL回路38のロック検出器85が第2判定手段、表示部45が表示手段として機能することになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施例の棟内CATVシステムの構成を表す構成図である。
【図2】 図1のシステムで用いられるダウンコンバータ,アップコンバータの構成を夫々表すブロック図である。
【図3】 PLL回路の構成を表すブロック図である。
【図4】 図1のシステムで用いられるアップコンバータの変形例の構成を表すブロック図である。
【図5】 図1のシステムで用いられるダウンコンバータの変形例の構成を表すブロック図である。
【図6】 基準信号を信号挿入器を用いて伝送線上に送出するようにした場合の棟内CATVシステムの説明図である。
【図7】 基準信号として双方向CATVシステムの下り信号に含まれるパイロット信号を用いた場合のダウンコンバータの構成を表すブロック図である。
【符号の説明】
6…引込線、8…保安器、L…伝送線、10…ダウンコンバータ、11…信号挿入器、12…双方向増幅器、13…基準発振回路、14…分岐器、18…端末端子、20…アップコンバータ、22…ケーブルモデム、24…情報端末装置、26…テレビ受像機、31,33,49,59,91…HPF(ハイパスフィルタ)、32,35,48,51,84,92,93…LPF(ローパスフィルタ)、47,55…BPF(バンドパスフィルタ)、34,56…ミキサ、36,61…局部発振回路、37…基準発振回路、38,60…PLL回路、39…分周器、40,53…混合回路、41…逓倍回路、42,57…増幅器、43,58…可変減衰器、44,62…制御部、45,63…表示部、46,52,54…分岐回路、64…レベル検出回路、81,82…分周器、83…位相比較器、85…ロック検出器
Claims (8)
- 外部の双方向CATVシステムからの引込線を建造物内に引き込み、該建造物内の伝送線を介して、前記引込線から入力された下り信号を建造物内の複数の端末端子まで伝送すると共に、
端末装置から出力された前記下り信号よりも周波数が低い上り信号を、前記下り信号よりも周波数が高い棟内上り信号に周波数変換するアップコンバータを介して前記端末端子に入力された棟内上り信号を、前記伝送線を介して前記引込線まで伝送し、
更に、前記伝送線と前記引込線との間に設けられたダウンコンバータを介して、前記棟内上り信号を、前記端末装置が出力した元の周波数帯の上り信号に周波数変換して前記引込線上に送出する棟内CATVシステムにおいて、
前記アップコンバータ及びダウンコンバータでは、予め指定された基準信号を用いて、前記上り信号及び棟内上り信号をそれぞれ周波数変換すると共に、前記基準信号の供給が途絶えた場合、上り方向への信号の送出を阻止し、
前記基準信号は、前記伝送線を上り方向及び下り方向に流れる各種伝送信号の伝送周波数帯とは異なる周波数帯で一定周波数の信号からなり、前記ダウンコンバータ内で生成され、前記伝送線を介して前記アップコンバータに供給されることを特徴とする棟内CATVシステム。 - 請求項1記載の棟内CATVシステムにおいて、前記端末端子と前記端末装置との間に設けられるアップコンバータであって、
前記伝送線を介して前記端末端子まで伝送されてきた下り信号を前記端末装置側に送出するための第1下り信号通過経路と、
前記伝送線を介して前記端末端子まで伝送されてきた下り方向の伝送信号の中から、前記基準信号を抽出する第1基準信号抽出手段と、
該第1基準信号抽出手段が抽出する基準信号を用いて、前記端末装置から出力された上り信号を前記棟内上り信号に周波数変換し、該周波数変換後の棟内上り信号を前記端末端子を介して前記伝送線上に送出する第1周波数変換手段と、
前記基準信号の供給の有無を判定する第1判定手段と、
前記第1周波数変換手段から前記端末端子に到る経路上に設けられ、前記第1判定手段にて前記基準信号の供給が途絶えていると判定された場合、前記第1周波数変換手段が生成した前記棟内上り信号の前記伝送線上への送出を阻止する第1送出阻止手段と、
を備え、
前記第1判定手段は、前記第1基準信号抽出手段にて抽出された基準信号の信号レベルが予め設定されたしきい値以下である場合に、前記基準信号の供給が途絶えていると判定することを特徴とするアップコンバータ。 - 請求項1記載の棟内CATVシステムにおいて、前記端末端子と前記端末装置との間に設けられるアップコンバータであって、
前記伝送線を介して前記端末端子まで伝送されてきた下り信号を前記端末装置側に送出するための第1下り信号通過経路と、
前記伝送線を介して前記端末端子まで伝送されてきた下り方向の伝送信号の中から、前記基準信号を抽出する第1基準信号抽出手段と、
該第1基準信号抽出手段が抽出する基準信号を用いて、前記端末装置から出力された上り信号を前記棟内上り信号に周波数変換し、該周波数変換後の棟内上り信号を前記端末端子を介して前記伝送線上に送出する第1周波数変換手段と、
前記基準信号の供給の有無を判定する第1判定手段と、
前記第1周波数変換手段から前記端末端子に到る経路上に設けられ、前記第1判定手段にて前記基準信号の供給が途絶えていると判定された場合、前記第1周波数変換手段が生成した前記棟内上り信号の前記伝送線上への送出を阻止する第1送出阻止手段と、
を備え、
前記第1周波数変換手段は、
発振周波数を制御可能な発振回路と、
該発振回路が生成する第1ローカル信号を、前記第1抽出手段が抽出した基準信号に同期させる同期手段と、
前記第1ローカル信号を前記端末装置が出力した上り信号に混合することにより前記棟内上り信号を生成する信号混合手段と、
からなり、
前記第1判定手段は、前記第1ローカル信号と前記基準信号との同期はずれを検出した場合に、前記基準信号の供給が途絶えていると判定することを特徴とするアップコンバータ。 - 前記第1判定手段での判定結果を表示する表示手段を備えたことを特徴とする請求項2又は請求項3記載のアップコンバータ。
- 前記第1送出阻止手段は、前記第1周波数変換手段の出力を増幅する増幅器からなり、該増幅器への電源供給を絶つことにより、信号の通過を阻止することを特徴とする請求項2ないし請求項4いずれか記載のアップコンバータ。
- 前記第1送出阻止手段は、前記第1周波数変換手段の出力を減衰する可変減衰器からなり、該可変減衰器の減衰量を増大させることにより、信号の通過を阻止することを特徴とする請求項2ないし請求項5いずれか記載のアップコンバータ。
- 外部の双方向CATVシステムからの引込線を建造物内に引き込み、該建造物内の伝送線を介して、前記引込線から入力された下り信号を建造物内の複数の端末端子まで伝送すると共に、端末装置から出力された前記下り信号よりも周波数が低い上り信号を、前記下り信号よりも周波数が高い棟内上り信号に周波数変換するアップコンバータを介して前記端末端子に入力された棟内上り信号を、前記伝送線を介して前記引込線まで伝送し、更に、前記伝送線と前記引込線との間に設けられたダウンコンバータを介して、前記棟内上り信号を、前記端末装置が出力した元の周波数帯の上り信号に周波数変換して前記引込線上に送出し、前記アップコンバータ及びダウンコンバータでは、前記下り信号に含まれた特定信号を基準信号として用いて、前記上り信号及び棟内上り信号をそれぞれ周波数変換すると共に、前記基準信号の供給が途絶えた場合、上り方向への信号の送出を阻止する棟内CATVシステムにおいて、前記引込線と前記伝送線との間に設けられるダウンコンバータであって、
前記引込線を介して外部の双方向CATVシステムから入力された下り信号を前記伝送線上に送出するための第2下り信号通過経路と、
前記引込線を介して入力される下り信号の中から前記基準信号を抽出する第2基準信号抽出手段と、
該第2基準信号抽出手段が抽出する基準信号を用いて、前記伝送線を介して入力される前記棟内上り信号を、前記端末装置が出力した元の上り信号に周波数変換し、該周波数変換後の上り信号を前記引込線上に送出する第2周波数変換手段と、
前記基準信号の供給の有無を判定する第2判定手段と、
前記第2周波数変換手段から前記引込線に到る経路上に設けられ、前記第2判定手段にて前記基準信号の供給が途絶えていると判定された場合、前記第2周波数変換手段が生成した前記棟内上り信号の前記伝送線上への送出を阻止する第2送出阻止手段と、
を備えたことを特徴とするダウンコンバータ。 - 外部の双方向CATVシステムからの引込線を建造物内に引き込み、該建造物内の伝送線を介して、前記引込線から入力された下り信号を建造物内の複数の端末端子まで伝送すると共に、端末装置から出力された前記下り信号よりも周波数が低い上り信号を、前記下り信号よりも周波数が高い棟内上り信号に周波数変換するアップコンバータを介して前記端末端子に入力された棟内上り信号を、前記伝送線を介して前記引込線まで伝送し、更に、前記伝送線と前記引込線との間に設けられたダウンコンバータを介して、前記棟内上り信号を、前記端末装置が出力した元の周波数帯の上り信号に周波数変換して前記引込線上に送出し、前記アップコンバータ及びダウンコンバータでは、予め指定された基準信号を用いて、前記上り信号及び棟内上り信号をそれぞれ周波数変換すると共に、前記基準信号の供給が途絶えた場合、上り方向への信号の送出を阻止し、前記基準信号は、前記伝送線を上り方向及び下り方向に流れる各種伝送信号の伝送周波数帯とは異なる周波数帯で一定周波数の信号からなり、前記アップコンバータ及びダウンコンバータの外部で生成され、前記伝送線を介して前記アップコンバータ及びダウンコンバータに供給される棟内CATVシステムにおいて、前記引込線と前記伝送線との間に設けられるダウンコンバータであって、
前記引込線を介して外部の双方向CATVシステムから入力された下り信号を前記伝送線上に送出するための第2下り信号通過経路と、
前記伝送線を介して入力される上り方向の伝送信号の中から前記基準信号を抽出する第2基準信号抽出手段と、
該第2基準信号抽出手段が抽出する基準信号を用いて、前記伝送線を介して入力される前記棟内上り信号を、前記端末装置が出力した元の上り信号に周波数変換し、該周波数変換後の上り信号を前記引込線上に送出する第2周波数変換手段と、
前記基準信号の供給の有無を判定する第2判定手段と、
前記第2周波数変換手段から前記引込線に到る経路上に設けられ、前記第2判定手段にて前記基準信号の供給が途絶えていると判定された場合、前記第2周波数変換手段が生成した前記棟内上り信号の前記伝送線上への送出を阻止する第2送出阻止手段と、
を備えたことを特徴とするダウンコンバータ。
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