JP4658310B2 - 双方向catvシステム - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、テレビ放送信号等からなる下り信号を伝送線を介して端末側に伝送すると共に、加入者側端末装置が出力した上り信号を下り信号と同じ伝送線を介してセンタ装置側に伝送する双方向CATVシステムに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、アパート、マンション等の集合住宅用のCATVシステムとして、建造物内に配線された伝送線と、外部の双方向CATVシステムの伝送線とを、引込線や保安器等を介して接続し、建造物内の伝送線を使って、建造物内の加入者側受信装置に対して外部の双方向CATVシステムからの放送信号を配信したり、加入者側通信装置と外部の双方向CATVシステムのセンタ装置との間でデータ通信を行えるようにした棟内CATVシステムが知られている。
【0003】
そして、この種の棟内CATVシステムでは、建造物内の各部で発生した雑音が加入者側の端末端子等を介して伝送線に侵入し、この雑音の内、上り信号と同じ周波数成分のものが、流合雑音として、上り信号と一緒に外部の双方向CATVシステムに出力されてしまうことがあった。
【0004】
そこで、従来では、こうした流合雑音を低減するために、加入者側端末装置の一つであるケーブルモデム等の通信装置にて生成された上り信号(周波数は通常10MHz〜55MHzである)を、アップコンバータを用いて、元の周波数よりも高く、しかも、テレビ放送チャンネルを含む下り信号(例えば70〜770MHz)と重複することのない所定周波数帯(例えば800MHz帯)の上り信号に周波数変換して、引込線まで伝送し、棟内の伝送線から引込線へ上り信号を出力する直前で、ダウンコンバータを用いて、上り信号を元の周波数(換言すれば、外部の双方向CATVシステムのセンタ装置側の通信装置が受信可能な周波数)に変換することが考えられている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、従来では、アップコンバータ及びダウンコンバータを用いて、上り信号を、端末装置が出力した上り信号よりも高周波で伝送するに当たって、その伝送周波数帯を800MHz帯に設定していたことから、既存のシステムでは、伝送線(一般に同軸ケーブル)での伝送損失が大きくなり、システムを新たに設計・施工しなければならないという問題があった。
【0006】
また、CATVシステムにおいて、上り・下りの各信号を伝送するには、各信号を双方向に増幅する双方向増幅器が必要になるが、この双方向増幅器にて、800MHz帯の上り信号を増幅するには、伝送損失を考慮して、上り信号の増幅率を、下り信号の増幅率よりも高くする必要があり、増幅器のコストアップを招くといった問題もある。
【0007】
また、上記アップコンバータ及びダウンコンバータを用いて流合雑音を低減する技術は、上述した棟内CATVシステムに限らず、一般的な双方向CATVシステムにおいても利用できるが、双方向CATVシステムでは、その規模が大きくなるほど、伝送線が長くなり、また、伝送線である幹線や分岐線に設置される双方向増幅器の数が多くなるので、既存のシステムに上記技術を適用するのは極めて困難になる。
【0008】
一方、こうした問題を解決するには、アップコンバータによる周波数変換後の上り信号の周波数を、既存のCATVシステムにおいて伝送可能なテレビ放送用のUHF帯(770MHz以下)まで落とすとよいが、上り信号の伝送周波数を単に770MHz以下にしたのでは、上り信号の伝送周波数が、放送局から実際に送信されてくるUHF帯のテレビ放送電波の周波数と重なることがある。そして、この場合には、上り信号がテレビ放送電波の影響を受けて劣化し、ケーブルモデム等の端末装置とセンタ装置側の通信装置との間で、良好なデータ通信ができなくなるといった問題が発生する。
【0009】
本発明は、こうした問題に鑑みなされたものであり、アップコンバータとダウンコンバータとを用いて、端末装置から出力された上り信号を、下り信号よりも周波数が高く流合雑音が発生し難い周波数に変換して伝送し得る双方向CATVシステムを、既存の双方向CATVシステムを用いて、容易に実現できるようにすることを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段及び発明の効果】
かかる目的を達成するためになされた請求項1に記載の双方向CATVシステムにおいては、伝送線を介してセンタ装置側から複数の加入者側端末装置まで伝送する下り信号の伝送周波数が、UHF帯のテレビ放送用に割り当てられた上位複数チャンネル分のテレビ放送周波数よりも低く設定されている。
【0011】
そして、端末側には、加入者側端末装置から出力された第1上り信号を、下り信号よりも周波数が高く、しかも、UHF帯の上位複数チャンネル分のテレビ放送周波数と重なる周波数帯の第2上り信号に周波数変換して、センタ装置側伝送線上に送出する複数のアップコンバータが備えられ、各アップコンバータからセンタ装置に至る伝送線上には、アップコンバータから伝送されてきた第2上り信号を、アップコンバータが周波数変換する前の第1上り信号に周波数変換するダウンコンバータが備えられている。
【0012】
従って、本発明の双方向CATVシステムによれば、アップコンバータとダウンコンバータとの間の伝送線では、端末装置から出力された第1上り信号を、既存のシステムで伝送可能なテレビ放送のUHF帯の第2上り信号に周波数変換して伝送できるようになり、前述した従来の棟内CATVシステムのように、既存のシステムに適用するに当たって、伝送線を信号損失の少ないものに変更したり、伝送線での信号損失を補うために用いる双方向増幅器を、800MHz帯の上り信号を増幅可能な高価なものに変更する必要はなく、既存の双方向CATVシステムに容易に適用できることになる。
【0013】
また、このように、アップコンバータにより周波数変換される第2上り信号の周波数を、テレビ放送用のUHF帯(770MHz以下)に設定した場合、第2上り信号の伝送周波数が、放送局から実際に送信されてくるUHF帯のテレビ放送電波の周波数と重なり、第2上り信号がテレビ放送電波の影響を受けて劣化することが考えられるが、本発明では、このようなことがないように、アップコンバータが第1上り信号を第2上り信号に周波数変換するのに用いる高周波信号の周波数を外部から設定でき、しかも、これに対応して、ダウンコンバータが第2上り信号を第1上り信号に周波数変換するのに用いる高周波信号の周波数を外部から設定できるようにされている。
【0014】
よって、本発明の双方向CATVシステムによれば、アップコンバータとダウンコンバータとの間の伝送線を流れる第2上り信号が、放送局から送信されてきたUHF帯のテレビ放送電波の影響を受けて劣化するのを防止することができ、端末装置から出力された上り信号をセンタ装置側の通信装置まで良好に伝送できることになる。
【0015】
ところで、本発明のようにアップコンバータとダウンコンバータとを用いて上り信号を周波数変換する場合、各コンバータが、夫々、専用の発振回路からの出力を用いて周波数変換を行うように構成すると、各コンバータで周波数変換に用いられる高周波信号の周波数にずれが生じ、ダウンコンバータにおいて、第2上り信号から元の第1上り信号を正確に復元できなくなる虞がある。
【0016】
一方、こうした問題を解決するには、各コンバータに共通の基準信号(高周波信号)を供給し、各コンバータ側では、この基準信号を分周或いは逓倍することにより周波数変換用の高周波信号を生成するようにすればよい。
そして、このための基準信号としては、CATVシステムにおいて下り信号の一つとして伝送されるパイロット信号を用いることができる。尚、パイロット信号は、CATVシステムでの下り信号の伝送状態を監視したり、その信号レベルに基づき伝送線上に設けられた増幅器の利得等を調整するのに使用される周知のものである。
【0017】
つまり、アップコンバータ及びダウンコンバータが、パイロット信号を基準信号として周波数変換用の高周波信号を生成するようにすれば、各コンバータでの周波数変換特性を対応させ、ダウンコンバータ側で、端末装置が出力した元の上り信号を正確に復元できるようになる。
【0018】
しかし、パイロット信号は、停波したり、使用しないシステムがあり、こうしたシステムでは、上記対策を施すことができない。
そこで、アップコンバータとダウンコンバータとの周波数変換特性を対応させて、ダウンコンバータ側で、端末装置が出力した元の上り信号を正確に復元できるようにするために、本発明では、基準信号発生手段から、伝送線を上・下方向に流れる伝送信号の周波数よりも低い周波数で、且つ、一定周波数の基準信号を発生させ、この基準信号を、基準信号送出手段により、各アップコンバータとダウンコンバータとの間の伝送線上に送出する。
【0019】
つまり、このようにすれば、当該システムに設けられた全てのアップコンバータとダウンコンバータとが、基準信号発生手段が発生した共通の基準信号を用いて周波数変換用の高周波信号を生成できるようになり、アップコンバータ及びダウンコンバータの周波数変換特性を対応させて、ダウンコンバータ側で、端末装置が出力した元の上り信号を正確に復元できるようになる。
【0020】
また本発明では、基準信号発生手段が発生する基準信号の周波数が、当該システムの伝送線を双方向に流れる各種伝送信号の伝送周波数とは異なることから、当該システムで双方向に伝送される伝送信号の特性が基準信号の影響を受けて劣化するようなことはなく、上り・下りの各信号の伝送品質を確保することができる。
【0021】
また、ダウンコンバータ及びアップコンバータにて、周波数変換のために基準信号を取り出す際には、基準信号の周波数に対応したフィルタを用いて、基準信号を簡単且つ正確に取り出すことができ、ダウンコンバータやアップコンバータに、基準信号抽出のための複雑な回路を設ける必要がないため、基準信号として下り信号に含まれるパイロット信号を使用するようにした場合に比べて、ダウンコンバータやアップコンバータがコストアップになるといったことはない。
【0022】
ところで、基準信号発生手段が発生する基準信号の周波数は、例えば、下り信号と棟内上り信号との間の周波数帯内、或いは、棟内上り信号よりも更に高い周波数帯内の一周波数に設定することも考えられる。
【0023】
しかし、このような周波数帯内に基準信号の周波数を設定すると、伝送線上での基準信号の伝送損失が大きくなり、ダウンコンバータや各端末側に設けられた多数のアップコンバータに対して基準信号を良好に伝送できなくなる虞がある。
これに対し、本発明では、基準信号の周波数を、伝送線を上り方向及び下り方向に流れる各種伝送信号の伝送周波数帯よりも低い周波数に設定しているので、基準信号の伝送線上での伝送損失を少なくして、ダウンコンバータや各端末側に設けられた多数のアップコンバータに対して基準信号を良好に伝送できるようになる。
【0024】
尚、基準信号発生手段及び基準信号送出手段は、必ずしもダウンコンバータと各アップコンバータとの間の伝送線上に設ける必要はなく、請求項2に記載のように、基準信号発生手段及び基準信号送出手段をダウンコンバータ内に組み込み、基準信号送出手段が、ダウンコンバータから伝送線上に基準信号を送出するように構成してもよい。
【0025】
【発明の実施の形態】
以下に本発明の実施例を図面と共に説明する。
図1は、実施例の双方向CATVシステム全体の構成図である。
この双方向CATVシステムには、テレビ放送やFMラジオ放送等の各種放送電波を受信し、例えば、チャンネル62(UHF)のテレビ放送信号をチャンネル13(UHF)のテレビ放送信号に周波数変換するというように、必要に応じて受信信号を周波数変換することにより、受信した各チャンネルの放送信号を、予め設定された下り信号の伝送周波数帯(本実施例では70MHz〜600MHz)に入れて出力するヘッドエンド装置(所謂受信点設備)2と、下り信号の伝送周波数帯で、しかも、ヘッドエンド装置2から出力される放送信号とは異なる周波数の自主放送用の放送信号を出力するセンタ装置4とが備えられている。
【0026】
そして、ヘッドエンド装置2及びセンタ装置4から出力された各種放送信号は、ミキサ6にて合成されて、下り信号として端末側に送出される。
また、センタ装置4には、専用線を介してインターネットに接続された図示しない通信装置(所謂インターネットサーバ)が設けられており、この通信装置は、端末側のケーブルモデムとの間でデータ通信を行うことにより、端末側のケーブルモデムに接続された端末側通信装置とインターネット上の他の通信装置とを中継する。
【0027】
次に、ミキサ6から端末側に出力される下り信号は、光送受信機8、光ファイバケーブル、ノード型光送受信機10を介して、所定地域まで伝送され、ノード型光送受信機10からは、その地域に配線された同軸ケーブルを介して、更に端末側に伝送される。
【0028】
また、ノード型光送受信機10から端末側に至る同軸ケーブル上には、1又は複数の幹線分岐増幅器12が設けられ、その最終端には、分岐増幅器14が設けられている。これら各増幅器12,14は、ヘッドエンド装置2及びセンタ装置4からの放送信号やデータ通信用の信号を増幅して端末側に出力するだけでなく、端末側から伝送されてきたデータ通信用の所定周波数帯(本実施例では、10MHz〜55MHz)の上り信号を増幅してセンタ装置4側に出力できるように、双方向増幅器にて構成されている。
【0029】
また、幹線分岐増幅器12や分岐増幅器14からの分岐線上には、分岐線(換言すれば外部の双方向CATVシステムの伝送線)と、加入者側建造物内の伝送線とを接続するためのタップオフ(所謂分岐器)16が設けられており、このタップオフ16と加入者側建造物(図1では集合住宅20)内の伝送線とは、保安器18が設けられた引込線17を介して接続される。尚、分岐線や引込線17は全て同軸ケーブルからなる。
【0030】
次に、図1に示す集合住宅20には、本発明が適用された棟内CATVシステムが構築されている。そこで、この集合住宅20内の棟内CATVシステムについて図2を用いて説明する。
集合住宅20に構築された棟内CATVシステムは、保安器18,引込線17,及びタップオフ16を介して外部の双方向CATVシステムの伝送線に接続され、集合住宅20内に配線された伝送線(同軸ケーブル)L、及び、この伝送線L上に設けられた双方向増幅器22、分岐器24、分配器26等の各種伝送機器を用いて、双方向CATVシステムからの下り信号(周波数:70MHz〜600MHz)を、集合住宅20内の各加入者宅に設置された直列ユニット等からなる複数の端末端子28まで伝送し、且つ、加入者側の各種端末装置から後述のアップコンバータ30を介して端末端子28に入力された棟内上り信号(特許請求の範囲記載の第2上り信号に相当する)を、引込線17、延いては外部の双方向CATVシステムの伝送線へと伝送するためのものである。
【0031】
そして、この棟内CATVシステムでは、加入者側で、外部の双方向CATVシステムのセンタ装置を介してインターネットを楽しむ場合や、センタ装置に対して有料番組の視聴予約やテレビショッピング等のためのデータを送信する際には、その加入者側の端末端子28に、アップコンバータ30及びケーブルモデム32を介して、データ通信用の情報端末装置(パーソナルコンピュータ等)34を接続するようになっている。
【0032】
この結果、情報端末装置34から出力されたデータ通信用の送信データは、ケーブルモデム32にて、外部の双方向CATVシステムで伝送可能な所定周波数帯(本実施例では、10MHz〜55MHz)の第1上り信号としての上り信号に変換され、更に、この上り信号は、アップコンバータ30にて、下り信号の伝送周波数よりも周波数が高く、且つ、UHF帯のテレビ放送電波の周波数と重複する所定周波数帯(本実施例では、650MHz〜770MHz)の棟内上り信号(第2上り信号)に周波数変換されて、端末端子28に入力される。
【0033】
このため、棟内CATVシステムの伝送線Lと、外部の双方向CATVシステムからの引込線17との接続部分には、各端末端子28から伝送線Lを介して伝送されてきた棟内上り信号を、外部の双方向CATVシステムで伝送可能な元の上り信号に周波数変換するためのダウンコンバータ40が設けられている。
【0034】
尚、図2において、符号36は、アップコンバータ30が接続されない端末端子28(若しくはアップコンバータ30に設けられた下り信号の出力端子)に接続され、伝送線Lを介して伝送されてきた外部の双方向CATVシステムからの下り信号を受信して、所望チャンネルのテレビ放送を復調・再生するテレビ受信機を表す。
【0035】
また、本実施例の棟内CATVシステムにおいては、外部の有線放送システムからのケーブルも引き込まれており、ダウンコンバータ40近傍の伝送線L上には、このケーブルを介して入力された有線放送信号(周波数:26MHz〜70MHz)と下り信号とを混合して端末側に送出するミキサ38が設けられている。このため、各加入者側の端末端子28には、外部の双方向CATVシステムからの下り信号だけでなく、有線放送信号をも伝送され、棟内CATVシステムの加入者の内、有線放送を楽しみたい加入者は、端末端子28に有線放送受信機39を接続すればよいことになる。
【0036】
また更に、ダウンコンバータ40とミキサ38との間の伝送線L上には、端末端子28に接続される各アップコンバータ30とダウンコンバータ40とが、共通の基準信号を用いて周波数変換用の高周波信号を生成できるようにするために、基準信号発生器90から出力される一定周波数(本実施例では、周波数10MHz)の基準信号を、伝送線L上に送出する信号挿入器92が設けられている。
【0037】
次に、本実施例の棟内CATVシステムで用いられるダウンコンバータ40及びアップコンバータ30の構成を、図3を用いて説明する。
[ダウンコンバータ]
図3(a)に示すように、ダウンコンバータ40には、外部の双方向CATVシステムからの引込線17を接続するための外部接続端子T1と、建造物(つまり集合住宅20)内の伝送線Lを接続するための内部接続端子T2とが備えられている。
【0038】
そして、外部接続端子T1に入力された下り信号は、ハイパスフィルタ(以下、HPFと記載する)41を介して、ダウンコンバータ40内に取り込まれ、ローパスフィルタ(以下、LPFと記載する)42及び内部接続端子T2を介して、端末側の伝送線L上に送出される。
【0039】
HPF41は、下り信号を通過させ、周波数変換後の上り信号の通過を阻止するためのものであり、カットオフ周波数が例えば70MHzに設定されている。また、LPF42は、下り信号を通過させ、伝送線Lを介して内部接続端子T2に入力された棟内上り信号の通過を阻止するためのものであり、カットオフ周波数が例えば600MHzに設定されている。従って、本実施例のダウンコンバータ40においては、HPF41と,LPF42とにより、下り信号通過経路が形成されることになる。
【0040】
次に、内部接続端子T2に入力される端末側からの棟内上り信号は、HPF43及びLPF44を介して、ダウンコンバータ40内に取り込まれる。HPF43は、LPF42から出力される下り信号の回り込みを防止し、棟内上り信号のみを選択的に取り込むためのものであり、カットオフ周波数が例えば650MHzに設定されている。また、LPF44は、HPF43を通過してきた棟内上り信号の高調波成分等を除去するためのものであり、カットオフ周波数が例えば770MHzに設定されている。
【0041】
尚、内部接続端子T2からHPF43に至る信号経路上には、端末側からの入力信号の一部を分岐させる分岐回路56が設けられており、この分岐回路56にて分岐された入力信号は、信号挿入器92を介して基準信号発生器90から伝送されてきた基準信号(周波数:10MHz)のみを選択的に通過させるBPF57に入力される。
【0042】
また次に、HPF43及びLPF44を通過した棟内上り信号は、信号レベル調整用の減衰器(所謂アッテネータであり、以下ATTと記載する)45を介して、周波数変換用のミキサ46に入力される。すると、ミキサ46は、その入力された棟内上り信号と、PLL回路47により発振周波数が一定周波数f1に制御された局部発振回路48からの高周波信号とを混合することにより、棟内上り信号を、827MHz〜872MHzの中間周波信号に周波数変換する。
【0043】
また、ミキサ46にて周波数変換された中間周波信号は、信号の通過帯域が827MHz〜872MHzに設定されたバンドパスフィルタ(以下、BPFと記載する)49を介して、ミキサ50に入力される。すると、ミキサ50は、その入力された中間周波信号と、PLL回路51により発振周波数が一定周波数f2(本実施例では882MHz)に制御された局部発振回路52からの高周波信号とを混合することにより、ミキサ46から出力された中間周波信号を、周波数が10MHz〜55MHzの上り信号に周波数変換する。
【0044】
そして、ミキサ50にて周波数変換された上り信号は、LPF53を介して増幅回路54に入力され、増幅回路54にて所定レベルまで増幅された後、LPF55及び外部接続端子T1を介して、引込線17側に送出される。尚、LPF53は、ミキサ50から出力される上り信号の高調波成分を遮断するためのものであり、LPF55は、外部接続端子T1に入力された下り信号の通過を阻止し、周波数変換後の上り信号のみを通過させるためのものである。そして、これらLPF53,55のカットオフ周波数は、共に、例えば55MHzに設定されている。
【0045】
ここで、PLL回路47及び51は、局部発振回路48,52からの出力と、BPF57を通過した基準信号とを夫々分周して取り込み、その分周後の各信号の位相差が零となるように局部発振回路48及び52の発振周波数を各々制御することにより、各局部発振回路48、52の発振周波数を一定周波数f1、f2に制御するものである。そして、これら各PLL回路47、51が上記各信号を取り込む際の信号の分周値は、CPU58により設定される。
【0046】
また、CPU58は、上記2つのPLL回路47、51の内、中間周波信号を上り信号に周波数変換するための高周波信号を発生する局部発振回路52を制御するPLL回路51に対しては、局部発振回路52の発振周波数が予め設定された固定値(本実施例では882MHz)となるように分周値を設定し、棟内上り信号を中間周波信号に周波数変換するための高周波信号を発生する局部発振回路48を制御するPLL回路47に対しては、局部発振回路48の発振周波数が、設定スイッチ59の切換状態に対応した一定周波数f1となるように、分周値を設定する。
【0047】
尚、設定スイッチ59は、図4(a)に示すように、外部操作によってオン・オフ状態が切り換えられる5個のスイッチA〜Eからなる。そして、CPU58は、これら各スイッチA〜Eのオン・オフ状態に応じた5ビットのデータを取り込み、図4(b)に例示する如き設定スイッチ−周波数変換特性に従い、局部発振回路48の発振周波数が、スイッチA〜Eのオン・オフ状態にて決定される「0」〜「13」までのデータ値nに対応した周波数f1(具体的には、f1=1522+6n[MHz])となるように、PLL回路47の分周値を設定する。
【0048】
また、本実施例のダウンコンバータ40には、商用電源から電源供給を受けて、上記各回路を動作させるための直流定電圧を生成する電源回路60も備えられている。
[アップコンバータ]
アップコンバータ30は、図3(b)に示すように、同軸ケーブル等を介して端末端子28に接続するための第1接続端子T3と、上り信号を出力してくるケーブルモデム32等の通信用端末装置に接続するための第2接続端子T4とを備える。
【0049】
そして、端末端子28から第1接続端子T3に入力された下り信号は、LPF61を介して、アップコンバータ30内に取り込まれ、分岐回路77、HPF62及び第2接続端子T4を介して、通信用端末装置側に送出される。
LPF61は、周波数変換後の棟内上り信号の通過を阻止し、第1接続端子T3に入力された下り方向の伝送信号(基準信号や有線放送信号を含む下り信号)を通過させるためのものであり、カットオフ周波数が例えば600MHzに設定されている。また、HPF62は、通信用端末装置から第2接続端子T4に入力された上り信号の通過を阻止し、下り信号のみを通過させるためのものであり、カットオフ周波数が例えば70MHzに設定されている。従って、本実施例のアップコンバータ30においては、LPF61とHPF62とにより、下り信号通過経路が形成されることになる。
【0050】
また、LPF61とHPF62との間の下り信号の通過経路上に設けられた分岐回路77は、この経路を通過する下り信号の一部を分岐させるためのものであり、所謂方向性結合器にて構成されている。そして、この分岐回路77で分岐された下り信号は、信号挿入器92を介して基準信号発生器90から伝送されてきた基準信号(周波数:10MHz)のみを選択的に通過させるBPF78に入力される。
【0051】
次に、第2接続端子T4に入力される通信用端末装置からの上り信号は、LPF63を介して、アップコンバータ30内に取り込まれる。尚、LPF63は、HPF62から出力される下り信号の回り込みを防止し、上り信号のみを選択的に取り込むためのものであり、カットオフ周波数が例えば55MHzに設定されている。
【0052】
そして、LPF63を介してアップコンバータ30内に取り込まれた上り信号は、信号レベル調整用のATT64を介して、ミキサ65に入力される。そして、ミキサ65は、その入力された上り信号と、PLL回路66により発振周波数が一定周波数f3(本実施例では159MHz)に制御された局部発振回路67からの高周波信号とを混合することにより、上り信号を、周波数が104MHz〜149MHzの中間周波信号に周波数変換する。
【0053】
また、ミキサ69にて周波数変換された中間周波信号は、中間周波信号を選択的に通過させるために信号通過帯域が中間周波信号の周波数(104MHz〜149MHz)に設定されたBPF72を介してミキサ69に入力される。そして、ミキサ69は、その入力された中間周波信号と、PLL回路70により発振周波数が一定周波数f4に制御された局部発振回路71からの高周波信号とを混合することにより、中間周波信号を、棟内上り信号の伝送周波数である650MHz〜770MHzの帯域内の所定周波数帯に周波数変換し、これを棟内上り信号として出力する。
【0054】
そして、ミキサ69にて周波数変換された棟内上り信号は、棟内上り信号を選択的に通過させるために信号通過帯域が650MHz〜770MHzに設定されたBPF72を介して、棟内上り信号増幅用の増幅回路73に入力される。そして、棟内上り信号は、この増幅回路73にて所定レベルまで増幅された後、LPF74、信号レベル調整用のATT75、HPF76、及び、第1接続端子T3を介して、端末端子28(延いては伝送線L)側に送出される。
【0055】
尚、LPF74は、増幅回路73から出力された棟内上り信号に重畳された高調波信号成分を除去するためのものであり、カットオフ周波数は、例えば770MHzに設定されている。また、HPF67は、第1接続端子T3に入力された下り信号の通過を阻止し、周波数変換後の棟内上り信号のみを通過させるためのものであり、カットオフ周波数は、例えば650MHzに設定されている。
【0056】
ここで、PLL回路66及び70は、局部発振回路67,71からの出力と、BPF78を通過した基準信号とを夫々分周して取り込み、その分周後の各信号の位相差が零となるように局部発振回路67及び71の発振周波数を各々制御することにより、各局部発振回路67、77の発振周波数を一定周波数f3、f4に制御するものである。そして、これら各PLL回路66、70が上記各信号を取り込む際の信号の分周値は、CPU79により設定される。
【0057】
また、CPU79は、上記2つのPLL回路66、70の内、上り信号を中間周波信号に周波数変換するための高周波信号を発生する局部発振回路67を制御するPLL回路66に対しては、局部発振回路67の発振周波数が予め設定された固定値(本実施例では159MHz)となるように分周値を設定し、中間周波信号を棟内上り信号に周波数変換するための高周波信号を発生する局部発振回路71を制御するPLL回路70に対しては、局部発振回路71の発振周波数が、設定スイッチ80の切換状態に対応した一定周波数f4となるように、分周値を設定する。
【0058】
尚、設定スイッチ80は、ダウンコンバータ40側の設定スイッチ59と同様、外部操作によってオン・オフ状態が切り換えられる5個のスイッチA〜Eから構成されている(図4(a)参照)。そして、CPU58は、これら各スイッチA〜Eのオン・オフ状態に応じた5ビットのデータを取り込み、図4(b)に例示する如き設定スイッチ−周波数変換特性に従い、局部発振回路71の発振周波数が、スイッチA〜Eのオン・オフ状態にて決定される「0」〜「13」までのデータ値nに対応した周波数f4(具体的には、f4=799+6n[MHz])となるように、PLL回路70の分周値を設定する。
【0059】
この結果、本実施例では、設定スイッチ59,80の切換状態(換言すればデータ値n)が同じであれば、アップコンバータ30側のCPU79がPLL回路70の分周値を設定することにより制御される局部発振回路71の発振周波数f4と、ダウンコンバータ40側のCPU58がPLL回路47の分周値を設定することにより制御される局部発振回路71の発振周波数f1とが、一定の周波数差(本実施例では723MHz)となり、ダウンコンバータ40側では、アップコンバータ30が出力した棟内上り信号を、一旦、所望周波数(827MHz〜872MHz)の中間周波信号に周波数変換し、この中間周波信号から元の上り信号を正確に復元できることになる。
【0060】
また、本実施例のアップコンバータ30には、ダウンコンバータ40と同様、商用電源から電源供給を受けて、上記各回路を動作させるための直流定電圧を生成する電源回路81も備えられている。
次に、信号挿入器92及び基準信号発生器90の構成を、図5を用いて説明する。
【0061】
信号挿入器92は、基準信号送出手段としての機能を実現するためのものであり、本実施例では、図5(b)に示すように、基準信号発生器90からの信号入力端子Tinに入力された基準信号を、例えばカットオフ周波数が10MHzのLPF92b及び92cと、当該信号挿入器92を伝送線Lに直列に接続するための端子T5及びT6とを介して、端末側及びダウンコンバータ側の伝送線L上に夫々送出し、伝送線Lを上り・下りの各方向に流れる伝送信号については、端子T5−T6間に設けられたHPF92a(カットオフ周波数:例えば26MHz)を介して通過させるように構成されている。
【0062】
また、基準信号発生器90は、基準信号発生手段としての機能を実現するためのものであり、本実施例では、図5(b)に示すように、温度補償型の水晶発振器からなる発振器90aと、この発振器90aが発生した基準信号を通過させる狭帯域のBPF90bと、商用電源から電源供給を受けて、発振器90aを動作させるための直流定電圧を生成する電源回路90cとから構成され、BPF90bを通過した基準信号を出力端子Tout から出力するようにされている。
【0063】
このため、基準信号発生器90の出力端子Tout と信号挿入器92の入力端子Tinとを同軸ケーブル等にて接続し、基準信号発生器90の電源回路90cに商用電源を供給すれば、信号挿入器92から伝送線L上に一定周波数(本実施例では10MHz)の基準信号が送出され、端末側の複数のアップコンバータ30とダウンコンバータ40とが、共通の基準信号を用いて、周波数変換用の高周波信号を生成することができるようになる。
【0064】
以上説明したように、本実施例では、本発明を集合住宅20内で双方向CATVシステムを構成する棟内CATVシステムに適用し、端末側のアップコンバータ30から外部の双方向CATVシステムへの接続点に設けられたダウンコンバータ40に至る伝送線L上では、加入者側の通信用端末装置(ケーブルモデム等)から出力された上り信号を、UHF帯のテレビ放送帯域である650MHz〜770MHzの周波数帯域内に周波数変換した棟内上り信号を伝送するようにされている。このため、集合住宅20内で発生したノイズ成分が上り信号に混入し、これが流合雑音となって、外部の双方向CATVシステムに送出されるのを防止できる。
【0065】
また、本実施例では、棟内上り信号の伝送周波数を、従来のような800MHz帯に設定するのではなく、既存のシステムで伝送可能なテレビ放送のUHF帯に設定しているので、既存のシステムを本実施例のシステムに変更する場合に、伝送線Lを信号損失の少ないものに変更したり、伝送線Lでの信号損失を補うために用いる双方向増幅器を、800MHz帯の上り信号を増幅可能な高価なものに変更する必要はなく、既存の双方向CATVシステムに容易に適用できることになる。
【0066】
また、このように棟内上り信号の伝送周波数帯を、テレビ放送用のUHF帯(770MHz以下)に設定した場合、棟内上り信号の伝送周波数が、放送局から実際に送信されてくるUHF帯のテレビ放送電波の周波数と重なり、棟内上り信号がテレビ放送電波の影響を受けて劣化することが考えられるが、本実施例では、アップコンバータ30及びダウンコンバータ40で周波数変換するのに用いる高周波信号の周波数を、設定スイッチ59,80を操作することにより外部から設定できるようにされているので、棟内上り信号の周波数を、放送局から実際に送信されてくるテレビ放送電波の周波数とは異なる任意の周波数帯に設定することができる。
【0067】
よって、本実施例の双方向CATVシステムによれば、アップコンバータ30とダウンコンバータ40との間の伝送線Lを流れる棟内上り信号が、放送局から送信されてきたUHF帯のテレビ放送電波の影響を受けて劣化するのを防止することができ、ケーブルモデム等の通信用端末装置から出力された上り信号を外部の双方向CATVシステムまで良好に伝送できることになる。
【0068】
また、更に、本実施例では、ダウンコンバータ40側で、棟内上り信号から元の上り信号に正確に復元できるようにするために、ダウンコンバータ40近傍の伝送線L上に信号挿入器92を設け、この信号挿入器92を介して、基準信号発生器90が発生した基準信号を伝送線L上に送出するようにされている。
【0069】
このため、本実施例の棟内CATVシステムによれば、当該システムに設けられた全てのアップコンバータ30とダウンコンバータ40とが、基準信号発生器90が発生した共通の基準信号を用いて周波数変換用の高周波信号を生成できるようになり、アップコンバータ30及びダウンコンバータ40の周波数変換特性を対応させて、ダウンコンバータ40側で、ケーブルモデム等の通信用端末装置が出力した元の上り信号を、正確に復元できるようになる。
【0070】
また特に、本実施例では、基準信号発生器90が発生する基準信号の周波数を、伝送線Lを流れる他の伝送信号よりも周波数が低い10MHzに設定していることから、各伝送信号の特性が基準信号の影響を受けて劣化するようなことはなく、信号の伝送品質を確保することができる。
【0071】
以上、本発明の一実施例を説明したが、本発明は、上記実施例に限定されるものではなく、種々の態様を採ることができる。
例えば、基準信号発生器90は、商用電源から電源供給を受けて動作するものとして説明したが、例えば、双方向増幅器22に伝送線Lを介して電源供給を行うために、伝送線Lに直流電圧又は低周波(数十Hz)の交流電圧からなる電源電圧が印加されたシステムでは、この電源電圧を利用して、基準信号発生器90を動作させるようにしてもよい。
【0072】
そして、このようにするには、信号挿入器92には、図6(a)に示すように、電源挿入回路92dを設け、基準信号発生器90には、図6(b)に示すように、電源分離回路90dを設けるようにすればよい。
尚、信号挿入器92に設ける電源挿入回路92dとしては、図6(a)に示すように、端子T5,T6に入力された電源電圧を入力端子Tinから出力させると共に、高周波の伝送信号を遮断するチョークコイルLcと、入力端子TinからLPF92b及び92cに至る基準信号の入力経路上に配置されて直流及び低周波の信号を遮断するコンデンサCと、から構成すればよい。
【0073】
また、基準信号発生器90に設ける電源分離回路90dとしては、図6(b)に示すように、BPF90bから出力端子Tout に至る基準信号の出力経路上に配置されて直流及び低周波の信号を遮断するコンデンサCと、出力端子Tout から入力された電源電圧を電源回路90cに供給し、高周波の伝送信号を遮断するチョークコイルLcと、から構成すればよい。
【0074】
また、上記実施例では、基準信号発生手段としての基準信号発生器90及び基準信号送出手段としての信号挿入器92は、ダウンコンバータ40と別体で構成し、ダウンコンバータ40から各アップコンバータ30に至る伝送線L上に配置するものとして説明したが、基準信号発生器90及び信号挿入器92としての機能をダウンコンバータ40に組み込み、ダウンコンバータ40から各アップコンバータ30へと基準信号を供給するようにしてもよい。
【0075】
つまり、図7に示すように、上述したダウンコンバータ40内に、温度補償型の水晶発振器からなる基準信号発生用の発振器90aと、この発振器90aが発生した基準信号を通過させる狭帯域のBPF90bとを組み込み、BPF90bを通過した基準信号を、周波数変換用の高周波信号を生成するPLL回路47及び51に直接入力すると共に、BPF57、分岐回路56及び内部接続端子T2を介して、端末側の伝送線L上に送出するようにしても、上記実施例と同様の効果を得ることができる。
【0076】
尚、ダウンコンバータ40を図7に示すように構成した場合には、発振器90a及びBPF90が、本発明の基準信号発生手段として機能し、BPF57、分岐回路56及び内部接続端子T2が、本発明の基準信号送出手段として機能することになる。
【0077】
また次に、上記実施例では、本発明を、棟内CATVシステムに適用した場合について説明したが、ダウンコンバータ40を、外部の双方向CATVシステムの分岐線上、或いは、幹線上に設け、アップコンバータ30からそのダウンコンバータ40の設置点までの信号の伝送線上には、端末側の通信用端末装置から出力された上り信号(第1上り信号)をUHF帯の上り信号に周波数変換した第2上り信号を流すようにしてもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施例の双方向CATVシステム全体の構成を表す構成図である。
【図2】 図1の集合住宅内に構築され本発明が適用された棟内CATVシステムの構成を表す構成図である。
【図3】 図2のシステムで用いられるダウンコンバータ及びアップコンバータの構成を夫々表すブロック図である。
【図4】 図3のダウンコンバータ及びアップコンバータに設けられた設定スイッチの構成及びCPUの動作を説明する説明図である。
【図5】 図2のシステムで用いられる信号挿入器及び基準信号発生器の構成を表すブロック図である。
【図6】 信号挿入器92及び基準信号発生器90の変形例を表すブロック図である。
【図7】 基準信号発生器及び信号挿入器としての機能を組み込んだダウンコンバータの構成を表すブロック図である。
【符号の説明】
2…ヘッドエンド装置、4…センタ装置、8…光送受信機、10…ノード型光送受信機、12…幹線分岐増幅器、14…分岐増幅器、16…タップオフ、17…引込線、18…保安器、20…集合住宅、22…双方向増幅器、24…分岐器、28…端末端子、30…アップコンバータ、32…ケーブルモデム、34…情報端末装置、39…有線放送受信機、40…ダウンコンバータ、46,50,65,69…ミキサ、47,81,66,70…PLL回路、48,52,67,71…局部発振回路、54,73…増幅回路、56,77…分岐回路、59,80…設定スイッチ、58,79…CPU、90…基準信号発生器、92…信号挿入器。
Claims (2)
- UHF帯のテレビ放送用に割り当てられた上位複数チャンネル分のテレビ放送周波数よりも伝送周波数が低く設定された所定周波数帯の下り信号を、伝送線を介して、センタ装置側から複数の加入者側端末装置まで伝送すると共に、
前記各加入者側端末装置から出力され、前記下り信号よりも周波数が低い所定周波数帯の第1上り信号を、前記伝送線を介して前記センタ装置まで伝送する双方向CATVシステムであって、
端末側には、前記加入者側端末装置から出力された第1上り信号を、前記下り信号よりも周波数が高く、しかも、前記UHF帯の上位複数チャンネル分のテレビ放送周波数と重なる所定周波数帯の第2上り信号に周波数変換して、前記センタ装置側伝送線上に送出する複数のアップコンバータを備え、
前記各アップコンバータから前記センタ装置に至る伝送線上には、前記アップコンバータから伝送されてきた第2上り信号を、前記アップコンバータが周波数変換する前の第1上り信号に周波数変換するダウンコンバータを備え、
前記各アップコンバータは、周波数変換後の第2上り信号が、放送局から実際に送信されてくるUHF帯のテレビ放送電波と重なることがないよう、前記第1上り信号を前記第2上り信号に周波数変換するのに用いる高周波信号の周波数を、外部から設定できるように構成され、
前記ダウンコンバータは、前記第2上り信号を前記第1上り信号に周波数変換できるように、前記第2上り信号を前記第1上り信号に周波数変換するのに用いる高周波信号の周波数を、外部から設定できるように構成され、
更に、前記伝送線を上り方向及び下り方向に流れる伝送信号の周波数よりも低い周波数で、且つ、一定周波数の基準信号を発生する基準信号発生手段と、
該基準信号発生手段が発生した基準信号を、前記各アップコンバータと前記ダウンコンバータとの間の伝送線上に送出する基準信号送出手段と、
を備え、前記各アップコンバータ及び前記ダウンコンバータが、夫々、前記基準信号発生手段が発生した共通の基準信号を用いて、前記周波数変換用の高周波信号を生成することを特徴とする双方向CATVシステム。 - 前記基準信号発生手段及び前記基準信号送出手段は、前記ダウンコンバータに内蔵され、
前記基準信号送出手段は、該ダウンコンバータから前記伝送線上に前記基準信号を送出することを特徴とする請求項1に記載の双方向CATVシステム。
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