JP2000253371A - 双方向catvシステム用ダウンコンバータ及びアップコンバータ並びに集合住宅の棟内伝送システム - Google Patents

双方向catvシステム用ダウンコンバータ及びアップコンバータ並びに集合住宅の棟内伝送システム

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JP2000253371A
JP2000253371A JP5401499A JP5401499A JP2000253371A JP 2000253371 A JP2000253371 A JP 2000253371A JP 5401499 A JP5401499 A JP 5401499A JP 5401499 A JP5401499 A JP 5401499A JP 2000253371 A JP2000253371 A JP 2000253371A
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  • Two-Way Televisions, Distribution Of Moving Picture Or The Like (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 上り信号に、雑音が重畳して伝送されにくい
集合住宅用の双方向CATVシステムを提供すること 【解決手段】 集合住宅棟内の上り信号を、流合雑音の
少ない高域の周波数帯域(650MHz以上)を上り信
号帯域として利用する伝送方式で、モデム13dの上り
信号周波数(10〜50MHz)を高域周波数に変換す
るアップコンバータ20、及び棟内伝送からCATV幹
線の上り信号帯域(通常10〜50MHz)に適合する
ように棟内伝送の高い周波数から低い周波数に変換する
ダウンコンバータ10のそれぞれにおいて、ダウンコン
バータに内蔵する局部発振器の発振出力に基づく基準信
号を棟内伝送ラインを介して各アップコンバータに伝送
し、各コンバータは、同一の局部発振器の出力に基づく
局部発振信号を用いて周波数変換するようにした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、双方向CATVシ
ステム用ダウンコンバータ及びアップコンバータ並びに
集合住宅の棟内伝送システムに関するものであり、より
具体的には、従来のCATVのような放送局から一般家
庭への一方的な片方向情報の伝送ではなく、同じCAT
Vを利用して、受信側である一般家庭からインターネッ
トや電話により、放送局等の発信源へ向けて発信できる
双方向CATVの技術に関するものであり、特にマンシ
ョン等の集合住宅から、電話やインターネットによって
放送局等の発信源へ発信する際に生ずる雑音(上り信号
への流合雑音)を、既存の棟内伝送システムをそのまま
利用しながら解消する技術に関するものである。
【0002】
【発明の背景】よく知られているように、CATV(ケ
ーブルテレビ)は、例えば、ビルの谷間や山間部等にお
けるテレビ画像の映りの悪さを回避するために、共同ア
ンテナを設置するとともにケーブルにより加入者の家庭
に送信するものである。また、このように有線のケーブ
ルにより接続されることから、視聴者・顧客を特定でき
るため、有料テレビとしても用いられる。
【0003】そして、従来のCATVのアクセス系(C
ATV網)は、放送局(センター)側から一般家庭や企
業等のユーザーに向けて同軸ケーブルを使ったツリー状
の網構成となっている。つまり、一例を示すと、図1に
示すように、放送局1に接続される幹線2の伝送路の要
所要所に分岐点となるノード3を配置し、各家庭等に設
置される端末機器4が、そのノード3に直接或いはさら
にいくつかのノード5を介して連結される。そして、伝
送路を構成する同軸ケーブルは伝送損失が大きいので、
数百mごとに中継器(増幅器)6を介在させている。も
ちろん、その中継器6は、伝送周波数に合わせた規格の
ものが用いられている。
【0004】そして、従来のシステムは、放送局1側か
ら家庭に対して情報を発信(下り信号)する片方向伝送
するCATVであったが、最近、このCATVの伝送網
を利用して受信者である一般家庭側からも、情報を発信
(上り信号)することができる双方向CATVが開発さ
れている。この時、下り信号と上り信号とが同一の伝送
経路を用いることから、混信しないようにするため、通
常は、伝送周波数を変えている。
【0005】つまり、下り信号は、アナログチャンネル
の場合には、70〜450MHzあるいは70〜770
MHzの周波数帯域が使用される。そして、上り信号
は、上記した下り信号の周波数帯域に混信しない10〜
50MHzの周波数帯域が使用される。
【0006】また、本発明が対象とする多くの戸数から
なるマンション等の集合住宅7の場合には、上記した幹
線2等に一括して接続するための棟内ヘッドエンドを集
合住宅の屋上などの所定の位置に配備し、その棟内ヘッ
ドエンドから建物内に同軸ケーブルをツリー状に配線す
ることにより、各家庭まで引き回し、CATVを視聴可
能な設備(受信端末)を後で設置・接続することができ
るようにしている。
【0007】しかしながら、上記のように上り信号を1
0〜50MHzの周波数帯域を用いて双方向CATVを
構築すると、上り信号に雑音がのり(流合雑音)、伝送
する上り信号に影響を与える。これは10〜50MHz
帯では、家庭内の電気機器や周囲の中小企業の電気機器
はもちろんのこと、短波放送波やCB無線波等から混入
する雑音が非常に多く、また、この混入レベルも大きい
ためである。
【0008】係る問題を解決するためには、上り信号も
雑音の影響を受けにくい高周波数帯域を利用して伝送す
るようにすることが考えられる。つまり、下り信号の周
波数帯域の上限よりも一定の周波数間隔をとった高周波
数帯域であれば、下り信号との混信もなく、雑音にも強
くなる。
【0009】しかし、そのようにすると、すでに設置・
構築したCATV網のうち、少なくとも上り信号用に設
けた中継器など、上り信号の周波数帯域に応じて設定し
た機器類をすべて交換しなければならなくなり、その交
換作業が煩雑となるばかりでなく、せっかく設置した既
存の設備が無駄になるので好ましくない。そして、雑音
の影響はすべての受信端末から出力される上り信号に基
づいて生じるものでもなく、すでに設置されているもの
の中には実質上何ら問題なく稼働しているものもあり、
係る正常に動作している設備も含めて交換しなければな
らなくなるので、その交換に基づく影響は図り知れな
い。さらに、周波数が高くなると伝送距離が短くなるの
で、中継点を多く設置しなければならなくなる。
【0010】これに対処するため、企業のオフィス等で
は、LANが構築されている場合が多いため、それなり
の技術的対応を施すことにより、雑音が伝送路に伝達さ
れるのを遮断するようにしている。また、一戸建ての家
屋の住人で双方向CATVに参加を希望する者は、モデ
ム等の制御装置を備えることにより、やはり雑音が幹線
路側に伝送されるのを抑制する防護対策を施すことがで
きる。さらに、あるノードに対して複数の家屋が接続さ
れている場合であっても、各家屋は離反配置されている
こともあり、雑音の発生源や、雑音を伝送してる線路を
特定することは比較的に容易に行えるので、その特定し
た雑音の発生源・線路に対して所望の対策を施すことが
できる。そして、係る特定をするために必要な検査を行
うことも、少なくともノードに接続し、CATVをすで
に視聴或いは希望する人であれば、雑音の影響をなくし
たいと考え、それに必要な措置をとることに協力を惜し
まないはずである。
【0011】これに対し、本発明が対象とする多くの戸
数からなるマンション等の集合住宅の場合には、各部屋
まではCATVのラインが敷設されており、住居人がC
ATVの利用を希望する場合には、そのライン(接続用
コネクタ)に視聴するための受信端末を接続することに
なる。さらに、通常は、図1に示すように、複数のライ
ンLに分割するものの、各ラインLには、複数の接続用
コネクタ8を直列に取り付けることが多い。従って、あ
る1本のラインLを見た場合に、すべてのコネクタに受
信端末4が接続されるのではなく、部分的に未接続のコ
ネクタも存在することがある。
【0012】すなわち、集合住宅の住人の通信技術に対
する意識には、関心のある人とない人との間には大きな
ずれがある場合が多い。従って、上記した一戸建ての人
の場合と同様に、CATVを利用する集合住宅の住人
は、雑音解消対策を希望し、それに必要な作業に協力す
るものの、CATVを利用しない住人を含めて雑音解消
策をとることに対する賛同を得ることが困難となること
が多々ある。
【0013】特に、集合住宅の場合には、上記したよう
に1つのライン上に複数の接続点を直列接続するように
配備したり、また、雑音の発生源も多岐にわたり、CA
TVを利用しない家庭から発生する雑音が伝送路に重畳
されるおそれもある。よって、雑音発生源及び雑音の影
響を受けている伝送路を特定するための調査及び特定後
のメンテナンス・修理を実行する場合には、CATVの
利用の有無に関わらず、集合住宅の住人の協力・許可が
必要不可欠となることが多い。しかし、実際には、上記
したように多数の賛同を得ることが困難であるという問
題を生じる。また、例えば伝送路を壁面内に埋設したと
すると、雑音解消策をとることすら困難となることもあ
る。
【0014】その結果、雑音の影響があるのを許容した
状態のまま双方向CATVを利用するか、あきらめて片
方向CATVのみの利用にすることになり、快適な環境
下での双方向CATVを簡単に利用することはできなか
った。また、各自が個別に何らかの対応策をとることも
考えられるが、個人が個別対応するのは、技術的・費用
的に負担が大きくなり、双方向CATVを普及させてい
く面でも好ましくない。
【0015】係る問題を解決するため、本出願人は、特
願平10−35388号にて以下に示すような発明を提
案した。すなわち、幹線を流れる下り信号と上り信号の
周波数帯域が、下り信号の方が高い周波数帯域を用いる
双方向CATVシステムを前提とし、前記幹線にヘッド
エンドを介して接続される集合住宅内の伝送ライン内の
上り信号を、前記幹線を流れる下り信号より高い周波数
帯域を用いて伝送するようにし、前記ヘッドエンドから
前記幹線に伝送される際に、前記伝送ライン内の上り信
号の伝送周波数を、前記幹線を流れる上り信号の周波数
帯域に合わせて変換するようにした。
【0016】そして、このような双方向CATVにおけ
る幹線に接続され、双方向通信を可能とした集合住宅の
棟内伝送システムとして、前記幹線と双方向接続するた
めのヘッドエンドと、前記ヘッドエンドに接続され、前
記集合住宅内に配線された伝送ラインと、前記伝送ライ
ンに取り付けられた、受信端末接続用のコネクタとを備
え、前記コネクタを介して前記伝送ラインに送り込まれ
る上り信号の伝送周波数は、前記幹線を流れる下り信号
の伝送周波数より高い周波数帯域を用い、前記ヘッドエ
ンド内の上り信号を伝送するライン上には、前記伝送ラ
イン内の上り信号の伝送周波数を、前記幹線を流れる上
り信号の周波数帯域に合わせて変換する変換手段を備え
た集合住宅の棟内伝送システムを開発した(詳細な構成
は、実施の形態で説明する)。
【0017】係る構成にすると、棟内伝送ラインを流れ
る際には、上り信号であっても高周波数帯域となるの
で、雑音に強くなる。そして、ヘッドエンドから出ると
きには上り信号は幹線における上り信号の周波数帯域に
変換するので、すでに設置された幹線及び他の設備と同
様に双方向CATVが利用できる。また、異なる周波数
帯域を使用しているので、上り信号と下り信号を容易に
弁別できる等、種々の効果を発揮する。
【0018】そこで、本発明者らは、さらにこのような
システムを実際に構築する場合の問題を検討した。する
と、集合住宅の棟内を伝送する上り信号は、受信端末か
ら送出される際に一旦伝送周波数を高くし、最終的に幹
線に送る際には周波数を落としてもとの信号に再現する
必要があるので、いかにして、この2回の周波数変換を
安定的に行うかが重要な課題の1つとなる。そこで、棟
内を伝送する際に必要な周波数を変換するアップコンバ
ータやダウンコンバータなどの変換器の開発を行った。
【0019】そして、特開平10−175323号に
て、ヘッドエンドから送出されているパイロット信号
(周波数451.25MHz)に着目し、係るパイロッ
ト信号を抽出するとともに2倍の周波数を生成し、それ
を局部発振信号周波数として用いて周波数変換する技術
を開発した。これにより、高精度で安定した周波数変換
をすることができるようになった。
【0020】しかし、センターからパイロット信号が送
出されていない施設や、パイロット信号が伝送路途中で
カットされている施設では上記した技術が使用できな
い。つまり、451.25MHzのパイロット信号は、
下り伝送帯域が450MHz,550MHz,770M
Hzなどの多チャンネルテレビをサービスする都市型C
ATVシステムである。そして、下り伝送帯域が300
MHzの施設や、220MHzまでの地上波に対する電
波障害の対策としての施設の場合、パイロット信号を使
用しないことがある。
【0021】また、451.25MHzのパイロット信
号が映像信号などで変調されている場合があり、その場
合には係る変調信号成分も乗り移り、ケーブルモデルか
らの上り信号に妨害を与えるおそれがある。
【0022】本発明は、上記した背景に鑑みてなされた
もので、その目的とするところは、上記した問題を解決
し、双方向CATVシステムにおいて、集合住宅棟内の
上り信号伝送として、流合雑音の少ない高域の周波数帯
域を上り信号帯域として利用する伝送方式にて、ケーブ
ルモデムなどの端末機器の上り信号周波数を上記高域の
周波数帯域に変換したり、棟内伝送からCATV幹線の
上り信号帯域に送出する際に、その幹線の伝送周波数に
適合するように棟内伝送の高い周波数から低い周波数に
変換したりするアップ/ダウンコンバータにおいて、パ
イロット信号の有無やその状態(変調の有無並びに周波
数等)に関係なく、高精度で安定した周波数変換をする
ことができ、端末機器から出力される上り信号を正確に
幹線に供給することができ、また、回路構成が簡単で機
器の低廉化が可能となる双方向CTAV用ダウンコンバ
ータ及びアップコンバータ並びに集合住宅の棟内伝送シ
ステムを提供することにある。
【0023】
【課題を解決するための手段】上記した目的を達成する
ために、本発明に係る双方向CATVシステム用ダウン
コンバータでは、幹線を流れる上り信号の周波数帯域よ
り、下り信号の周波数帯域の方が高い双方向CATVシ
ステムに接続される集合住宅内の伝送ラインの上り信号
を、前記幹線を流れる下り信号より高い周波数帯域を用
いて伝送するシステムに用い、前記伝送ラインを流れる
上り信号を、前記幹線を流れる上り信号の周波数帯域に
変換するダウンコンバータであって、局部発振器と、そ
の局部発振器から出力される局部発振信号に基づいて前
記伝送ラインを流れる上り信号の伝送周波数を前記幹線
を流れる上り信号の周波数帯域に変換させる周波数変換
手段と、前記局部発振器の出力に基づく信号を基準信号
として前記伝送ラインへ送り出す基準信号出力手段(実
施の形態では、「第3バンドパスフィルタ10nや分周
器10r」に相当)を備えて構成した(請求項1)。前
記基準信号出力手段は、前記局部発振器の出力を分周ま
たは逓倍して周波数を低くする手段を備えるとより好ま
しい(請求項2)。
【0024】また、本発明に係る双方向CATVシステ
ム用アップコンバータでは、幹線を流れる上り信号の周
波数帯域より、下り信号の周波数帯域の方が高い双方向
CATVシステムに接続される集合住宅内の伝送ライン
の上り信号を、前記幹線を流れる下り信号より高い周波
数帯域を用いて伝送するシステムに用い、前記伝送ライ
ンに接続される受信端末の上り信号を、前記伝送ライン
を流れる下り信号より高い周波数帯域に変換するアップ
コンバータであって、下り信号とともに搬送される基準
信号を抽出する抽出手段(実施の形態では、「第4バン
ドパスフィルタ20b」に相当)と、前記抽出した基準
信号に基づく局部発振信号を用いて前記受信端末の上り
信号の伝送周波数をアップする変換手段(実施の形態で
は「周波数変換器20j」に相当)とを備え、前記基準
信号は、前記伝送ラインを流れる上り信号を、前記幹線
を流れる上り信号の周波数帯域に変換するダウンコンバ
ータで生成されて出力されたものとなるように構成した
(請求項3)。
【0025】そして好ましくは、前記抽出した基準信号
を逓倍して前記局部発振信号を生成する逓倍手段(実施
の形態では、「逓倍器20t」に相当)をさらに備える
ことである(請求項4)。
【0026】さらに、本発明に係る集合住宅の棟内伝送
システムでは、幹線を流れる下り信号と上り信号の周波
数帯域が、下り信号の方が高い周波数帯域を用いる双方
向CATVシステムに接続される集合住宅内の棟内伝送
システムであって、前記棟内の信号を伝送する伝送ライ
ンと前記幹線との間に請求項1に記載のダウンコンバー
タを接続し、前記伝送ラインと受信端末との間に請求項
2に記載のアップコンバータを接続し、前記ダウンコン
バータから出力される基準信号に基づいて前記アップコ
ンバータで伝送周波数のアップを行うように構成した
(請求項5)。
【0027】本発明では、棟内伝送ラインを流れる際に
は、上り信号であっても高周波数帯域となるので、雑音
に強くなる。そして、棟内から出るときには上り信号は
幹線における上り信号の周波数帯域に変換するので、す
でに設置された幹線及び他の設備と同様に双方向CAT
Vが利用できる。また、異なる周波数帯域を使用してい
るので、上り信号と下り信号を容易に弁別できる。
【0028】そして、上りラインには、上り信号の周波
数を高周波数帯域にアップするアップコンバータと、係
る高周波数帯域の信号を幹線を流れる低周波数帯域にダ
ウンするダウンコンバータを必要とし、計2回の周波数
変換を行う必要がある。係る周波数変換を行う際の基準
となる局部発振周波数を、ダウンコンバータに実装した
局部発振器の出力に基づいて行うようにした。
【0029】つまり、ダウンコンバータは内蔵する自己
の局部発振器の出力を持ち、そしてそのまま変換処理を
する。また、ダウンコンバータは、その局部発振器の出
力に基づく基準信号を棟内伝送ラインに出力するので、
その基準信号は通常の下り信号とともに棟内伝送ライン
上を伝送され、各端末設備に到達する。そこで、アップ
コンバータでは、抽出手段によりその基準信号を抽出
し、その基準信号に基づいて所望の周波数からなる局部
発振信号を再生し、周波数変換を行う。
【0030】尚、ダウンコンバータから出力される基準
信号の周波数は、局部発振周波数と同じでもよいし、低
い周波数でもよい。そして、同一周波数であればアップ
コンバータでは、基本的に抽出した基準信号をそのまま
周波数変換することなしに局部発振信号として使用する
ことになる。その場合は、各種のフィルタ等を用いて波
形整形したり周波数を所望のもののみ抽出する処理は必
要に応じて行うことになる。
【0031】一方ダウンコンバータ内で局部発振信号よ
り周波数を低くした基準信号を生成した場合(請求項
2)には、アップコンバータ側では抽出した基準信号の
周波数を高くして局部発振信号を生成することになる
(請求項4)。
【0032】このように、局部発振信号と同一周波数を
基準信号として用いる場合には、周波数変換が不要とな
るので回路が簡単で小型化できる。また、局部発振信号
より低い周波数を基準信号とした場合、棟内伝送ライン
を流れる上り信号の帯域と離れるため、分離が容易に図
れる。
【0033】尚、いずれの場合も基準周波数は下り信号
等と混信しないような値に設定する必要がある。但し、
混信しなければ下り信号の帯域内(再使用チャンネルを
利用)であってもよい。
【0034】このようにすることにより、アップコンバ
ータは局部発振器を持たなくてもよくなり、回路構成が
簡易で安価となる。しかも、ダウンコンバータに実装し
た1つの局部発振器の出力に基づいて各アップ/ダウン
コンバータでの周波数変換が行われるので、仮に局部発
振器の発振周波数がずれていたとしても、2回の周波数
変換で逆の処理をするため、係るずれは相殺される。
【0035】本発明を用いると、マンション等の集合住
宅における片方向CATV方式から、電話やインターネ
ットによって放送局等の発信源へ発信する双方向CAT
Vへ変換する際や、当初から双方向CATVを利用すべ
く配備する場合に、集合住宅の各家庭からの上り信号の
周波数を、従来上り信号の周波数として使用されていな
い高域の周波数とするが、集合住宅の棟内ヘッドエンド
の幹線への上り信号は、幹線における上り信号の周波数
帯域(例えば10〜50MHz)とすることにより流合
雑音を解消することができる。そして、そのための設備
としては、ヘッドエンドの上りラインにダウンコンバー
タを設置したり、受信端末にアップコンバータを設置す
ればよい。よって、伝送ラインに対する防護策や、各家
庭での検査・メンテナンスが不要となる。
【0036】
【発明の実施の形態】まず、本発明が適用される前提と
なる双方向CATVシステムの一例について説明する。
図2は、先提案に係る双方向CTAVシステムの要部を
示している。この例では、図1に示した集合住宅7内の
システム構成の一部を変更することにより、図1に示す
幹線2等の既存のアクセス系(CATV網)はもとよ
り、集合住宅7の棟内伝送システムの大部分をそのまま
利用できるようにしている。
【0037】まず、図2に基づいて集合住宅7の棟内伝
送システムについて説明する。図外のCATVの幹線に
接続される棟内ヘッドエンド15内の双方向増幅器9に
複数の伝送ライン11が、並列的に接続されている。こ
の伝送ライン11は、この例では集合住宅7の各階層ご
とに設置されている。そして、この伝送ライン11に直
列的に同一階層の各室に配備されるコネクタ端子12が
接続されている。従って、CATVを利用したいユーザ
ーは、CATV業者等から受信端末13を取得し、それ
をコネクタ端子12に接続するだけで、CATV網に連
結することができる。
【0038】そして、この受信端末13は、双方向伝送
を行うべく、分配器13eを介して伝送ライン11に結
合されている。つまり、下り信号は分配器13eを介し
てホームターミナル13aにて受信するとともに、その
受信信号に基づく音声・画像データをテレビ13bに出
力する。一方、上り信号は、例えばパソコン13cなど
を用いて生成され、モデム13dから分配器13eを介
して伝送ライン11に送られ、双方向増幅器9に至るよ
うになっている。
【0039】ここで本双方向CATVシステムでは、幹
線を流れる各信号の伝送周波数は、従来と同様に下り信
号は70〜450MHzとし、上り信号は10〜50M
Hzとした。そして、棟内の伝送ライン11を流れる各
信号の周波数は、下り信号は70〜450MHzとする
ものの、上り信号は上記下り信号の周波数帯域よりも高
い周波数(650MHz以上)とした。これにより、集
合住宅7の棟内のライン11を流れる上り・下りのいず
れの信号も高周波帯域となるので、雑音に強くなり、上
り信号に雑音が重畳して放送局側に伝送されるのを可及
的に抑制することができる。
【0040】そして、係るシステム構成では、幹線部分
は従来と同様にしているので、その幹線についての設備
はもちろんのこと、例えばすでに上り信号10〜50M
Hzを用いて双方向CATVを利用している端末設備も
そのまま使用できるとともに、そのように使用継続でき
るということは、設備の交換等の作業も不要となるの
で、経済的である。
【0041】本発明に係る双方向CATVシステム用ダ
ウンコンバータ及びアップコンバータは、棟内を流れる
上り信号を高周波数とするために、受信端末13のパソ
コン13cから出力される上り信号の周波数を高くした
り、上り信号を棟内から幹線に送り出す際にもとの低い
周波数に戻すために用いられる。そして、具体的には、
図2に450MHz双方向CATVシステムの場合で示
すように、双方向増幅器9の上流側にダウンコンバータ
10を挿入し、モデム13dと分配器13eの間にアッ
プコンバータ20を挿入している。
【0042】周波数変換機の一態様としてのダウンコン
バータ10は、図3に示すようになっている。すなわ
ち、幹線に接続される接点10pには、分配器10aを
介して第1ハイパスフィルタ10bと第1ローパスフィ
ルタ10cを接続している。そして、下りラインに配置
された第1ハイパスフィルタ10bは、幹線を伝送する
際の下り信号の伝送周波数と上り信号を弁別することの
できるカットオフ周波数(例えば60MHz程度)を持
ち、これにより、幹線から送られてきた下り信号を通過
し、上り信号を遮断するようになる。
【0043】そして、第1ハイパスフィルタ10bを通
過した下り信号は、第1増幅器10dで増幅された後、
第2ローパスフィルタ10e(カットオフ周波数が例え
ば550MHz)を通過し、接点10qを介して棟内の
伝送ラインに供給される。
【0044】一方、上りラインは、棟内側の接点10q
側から順に第1バンドパスフィルタ10h,第2増幅器
10i,周波数変換器10j,第2バンドパスフィルタ
10l,第3増幅器10m,第1ローパスフィルタ10
cを直列接続している。
【0045】そして、本形態では、棟内の伝送ラインに
おける上り信号の伝送周波数を710〜760MHzに
設定したため、第1バンドパスフィルタ10hの帯域周
波数は、棟内の伝送ラインにおける上り信号の伝送周波
数(710〜760MHz)に合わせ、さらに他の信号
と弁別するように設定する。これにより、下り信号(7
0〜450MHz)が回り込んできたり、ノイズ信号が
搬送されるのを遮断できる。
【0046】さらに、700MHzで発振する局部発振
器10kを有し、その局部発振器10kから出力される
局部発振信号が、上りラインに設置された周波数変換器
10jに与えられるようになっている。これにより、周
波数変換器10jでは、第2増幅器10iで増幅された
上り信号と、局部発振信号とが周波数混合される。つま
り、局部発振信号を引くことにより、710〜760M
Hzの高周波信号が、10〜50MHzの低周波数に周
波数変換される。そして、この周波数変換された信号
が、第2バンドパスフィルタ10l(10〜50MHz
の通過帯域)を通過することにより、雑音成分を除去す
る。そしてさらに、第3増幅器10mで増幅後、第1ロ
ーパスフィルタ10c(カットオフ周波数を60MHz
程度に設定し、下り信号を遮断する)を通過させ、接点
10aを介して幹線2へ送出される。
【0047】さらに、本形態では、このダウンコンバー
タ10に内蔵する局部発振器10kから出力される局部
発振信号は、上記したごとく自己のダウンコンバータ1
0において、棟内の高周波数の上り信号を、幹線部分を
流れる通常の上り信号の周波数に変換する際の基準信号
に用いるとともに、棟内の分配網を介して接続される端
末機器13におけるアップコンバータ20にて行う周波
数変換の基準信号にも用いるようにしている。そこで、
局部発振器10kから出力される局部発振信号を、第3
バンドパスフィルタ10nを通過させてノイズ成分を除
去した後、分配器10fに送り、通常の下り信号ととも
に分配器10fから棟内分配網へ供給するようにしてい
る。
【0048】一方、本形態におけるアップコンバータ2
0は、図4に示すように、上り信号と下り信号を分配
し、下り信号はホームターミナル13a側に伝達し、上
り信号は棟内の伝送ライン11側に送り出すような機能
を持っている。そこで、信号の伝送経路に沿って説明す
る。
【0049】まず、棟内の伝送ライン11側の接点(入
出力端子)20pには、分配器20rが接続され、その
分配器20rに第3ローパスフィルタ20a,第4バン
ドパスフィルタ20b及び第4増幅器20cを接続して
いる。第3ローパスフィルタ20aは、下り信号の伝送
周波数(70〜450MHz)を抽出して通過可能とす
るもので、例えば550MHz以下を通過させるように
する。なお、この上限は、双方向CATVシステムに用
いられる下り信号の周波数帯域に合わせて調整するのは
もちろんである。
【0050】第4バンドパスフィルタ20bは、ダウン
コンバータ10から送られてくる局部発振信号(700
MHz)を中心周波数とし、通過帯域をできるだけ狭い
ものを用いる。これにより、下り信号とともに伝送ライ
ン11を伝達されてきた局部発振信号のみを選択して通
過可能となる。
【0051】第4増幅器20cは、高周波数に変換され
た上り信号を伝送ライン11に送出するもので、下り信
号及びパイロット信号と弁別できる適当な周波数(例え
ば、705MHz)をカットオフ周波数とし、それ以上
の周波数成分を通過可能としている。
【0052】一方、下り信号の伝送ラインを構成する第
3ローパスフィルタ20aの下流側には、第5増幅器2
0d,第2ハイパスフィルタ20eが直列接続され、分
配器20sを介して接点20qに至る。そして、この接
点20qが、受信端末13内のモデム13dに接続され
る。さらに、この第2ハイパスフィルタ20eのカット
オフ周波数は、下り信号の周波数帯域(70〜450M
Hz)に合わせて、例えば60MHzにする。これによ
り、下り信号の周波数帯域(70〜450MHz)が選
択的に通過し、上り信号に相当する周波数(10〜50
MHz)は遮断される。
【0053】また、第4バンドパスフィルタ20bの下
流側には、第6増幅器20f,第5バンドパスフィルタ
20gを直列接続し、その下流側の第5バンドパスフィ
ルタ20gの通過帯域は、ダウンコンバータ10内の局
部発振器10kの発振周波数(700MHz)を中心周
波数とする狭帯域としている。これにより、第4バンド
パスフィルタ20bを通過したパイロット信号を第6増
幅器20fで増幅し、雑音成分を含む増幅信号を第5バ
ンドパスフィルタ20gを通過させることにより雑音成
分を除去し、ダウンコンバータ10における周波数変換
を行う際に用いる局部発振周波数成分のみを抽出するよ
うになっている。そして、この抽出した周波数成分が、
このアップコンバータ20における局部発振信号として
周波数変換器20jに与えられる。
【0054】一方、モデム側の接点20q(分配器20
s)には、上記したように第2ハイパスフィルタ20e
が接続されているが、さらに第4ローパスフィルタ20
hも接続されている。この第4ローパスフィルタ20h
のカットオフ周波数は、例えば60MHzにし、モデム
13dから送出される上り信号(10〜50MHz)を
通過可能とし、下り信号の周波数帯域の信号は遮断する
ようになっている。
【0055】そして、この第4ローパスフィルタ20h
を通過した上り信号(10〜50MHz)は、第7増幅
器20iで増幅された後、周波数変換器20jに与えら
れ、上記した局部発振信号(700MHz)に基づいて
周波数変換される。これにより、周波数変換器20jの
出力は、710〜760MHzになる。つまり、10〜
50MHzの周波数が、710〜760MHzに周波数
変換される。
【0056】そして、このように周波数変換された信号
は、第6バンドパスフィルタ20kで710〜760M
Hzの帯域を通過させた後、第4増幅器20cに与えら
れ、そこにおいて増幅され、棟内の伝送ラインに送られ
る。よって、伝送ライン内は、710〜760MHzの
高周波の状態で伝送されることになる。
【0057】上記のような構成のダウンコンバータ10
並びにアップコンバータ20を備えた棟内伝送システム
では、ダウンコンバータ10内の局部発振器10kの出
力信号(700MHz)をそのまま棟内伝送ラインを流
し、各設備端末13のアップコンバータ20に供給する
ようにし、各アップコンバータ20では、バンドパスフ
ィルタや増幅器を用い、下り信号の中から係る700M
Hzの信号を抽出し、それを上り信号の周波数変換する
際の局部発振信号として使用するように構成した。
【0058】そして、各信号の相対関係を見ると、図5
のようになる。つまり、従来は棟内の下りラインには、
70〜450MHzの帯域の信号が流れるので、係る帯
域を通過させるようなフィルタ等を用いたが、本形態で
は、通常の信号に加えて、局部発振信号となる700M
Hzの信号も伝送する必要から、下り帯域は700MH
zまで拡大することになる。
【0059】すると、上り帯域は710〜760MHz
であるので、その差は10MHzとなる。従って、上り
/下りの信号を分離するためのフィルタは、その10M
Hzの差を分離する高精度のものを用いる必要がある。
【0060】図6,図7は、本発明に係る周波数変換器
の別の実施の形態を示している。本実施の形態では、上
記した実施の形態と相違し、ダウンコンバータ10から
棟内伝送ラインを介してアップコンバータ20に対して
送る周波数変換の際の基準信号として、局部発振器10
kの出力信号そのままでなく、分周して周波数を落とし
た信号(基準信号)を送るようにしている。これによ
り、上り信号の帯域との差が大きくなり、上り/下りの
信号を分離しやすくなる。つまり、比較的分離性能が悪
いフィルタ等でも実現することができるようになる。
【0061】そして、係る処理を行うための具体的な構
成としては、図6に示すように、ダウンコンバータ10
は、第3バンドパスフィルタ10nに替えて、分周器1
0rを用いた。この分周器は、周波数を8/10倍にす
るもので、これにより、局部発振器10kの出力信号
(700MHz)は、560MHzに分周される。よっ
て、下り帯域は、70〜560MHzとなる。一方、上
り信号の帯域は710〜760MHzである。よって、
560MHzと710MHz(差は150MHz)を分
離できればよいので、比較的簡単に行える。
【0062】また、アップコンバータ20は、図7に示
すように、第6増幅器20fに替えて、逓倍器20tを
用いた。この逓倍器20tは、伝送ラインを流れる基準
信号(560MHz)から700MHzの局部発振信号
を生成するため、10/8倍にするようになっている。
なお、その他の構成並びに作用効果は、上記した図3,
図4に示す実施の形態と同様であるので、同一符号を付
し、その詳細な説明を省略する。
【0063】なお、本形態で基準信号の周波数を560
MHzに設定したのは以下の理由からである。すなわ
ち、分周した基準信号は、上り信号の周波数帯域から離
れるほど分離しやすいが、あまり低くなり過ぎると下り
信号との干渉を生じるおそれがある。そこで、下り信号
よりも大きい値をとる必要があり、下り信号の帯域の上
限が450MHzの場合にはそれ以上であればよいが、
下り帯域が550MHzまであるシステムにも適用する
ことを考え、560MHzとした。このように、基準周
波数と局部発振周波数は、上り/下り信号の周波数を考
慮し、干渉等を生じない適宜の値を設定し、それに応じ
て逓倍器や分周器の倍率を変更すればよい。
【0064】しかしながら、本発明における棟内に伝送
する基準信号周波数は、上記した560MHzに限定さ
れるものではなく、下り伝送帯域内で、伝送される下り
信号に妨害を与えなく、かつアップコンバータ側でダウ
ンコンバータの局部発振周波数と同期した同じ周波数の
信号が再生できればよいものである。
【0065】例えば、通常のCATVシステムの下り伝
送帯域の下限の70MHz、あるいはテレビ信号伝送に
使用されていないチャンネル内の周波数に設定してもよ
い。棟内伝送する基準信号周波数を70MHzとした場
合は、ダウンコンバータ、アップコンバータのそれぞれ
の局部発振周波数が700MHzであれば、ダウンコン
バータ側では発振周波数を1/10に分周するか、もし
くは70MHzを発振させ、これを基準信号として棟内
伝送するとともに、70MHzを10倍して700MH
zの局部発振信号を作ってもよい。アップコンバータ側
では受信抽出した70MHzの基準信号を10倍に逓倍
して700MHzの局部発振信号を作ればよい。
【0066】また、例えばC18チャンネルがテレビ信
号伝送に使用されていなければ、その帯域内(138〜
144MHz)を利用して、基準信号周波数として14
0MHzを設定し、これを棟内伝送する。この場合は、
ダウンコンバータでは局部発振周波数が700MHzで
あれば、これを1/4倍に分周して140MHzの基準
周波数を作る。または140MHzを発振させ、それを
基準信号として棟内伝送するとともに、それを5逓倍し
て700MHzの局部発振信号としてもよい。アップコ
ンバータ側では、基準信号の140MHzを受信抽出
し、これを5逓倍して局部発振信号とすればよい。
【0067】なお、アップコンバータ側で、ダウンコン
バータの局部発振信号と同じ周波数の信号を作る場合、
棟内伝送された基準信号をもとに、位相ロックループ
(Phase Lock Loop)回路を用いてダウ
ンコンバータの局部発振周波数と同期した信号を再生す
る方法を用いてもよい。
【0068】尚、上記した実施の形態では、下り信号の
帯域が70〜450MHzの例について示したが、本発
明はこれに限ることなく、70〜770MHzのもので
もよいし、その他のシステムにも適用できる。その場合
には、混信等なくし、また、信号の抽出・生成を容易に
行えるように基準信号の周波数や、棟内の上り信号の帯
域を設定する必要がある。
【0069】
【発明の効果】以上のように、本発明に係る双方向CA
TVシステム用ダウンコンバータ及びアップコンバータ
並びに集合住宅の棟内伝送システムでは、ダウンコンバ
ータに組み込んだ局部発振器の発振出力に基づいて、そ
のダウンコンバータはもちろんのこと受信端末に実装さ
れるアップコンバータにおける周波数変換を行うように
したため、幹線の伝送周波数に適合するように棟内伝送
の高い周波数から低い周波数に変換したりするアップ/
ダウンコンバータにおいて、高精度で安定した周波数変
換をすることができ、端末機器から出力される上り信号
を正確に幹線に供給することができる。
【0070】また、請求項2,4のようにすると、上り
信号と下り信号の帯域(基準信号の周波数)の差を大き
くすることができるので、各所に設けられるフィルタな
どの部品において上り/下り信号を分離する処理が容易
に行える。つまり、回路構成が簡単で安価な部品を用い
て構成することができる。
【0071】また、請求項5のように構成すると、局部
発振器はダウンコンバータのみに設置すればよいので、
棟内伝送システム全体で見た場合に多数設置されるアッ
プコンバータの回路構成が簡単で機器の低廉化が可能と
なる。
【0072】そして、マンション等の集合住宅における
片方向CATVから、双方向CATVへ変更したり、す
でに双方向CATVを使用している場合などにおいて、
集合住宅の各家庭からの上り信号の周波数がパイロット
信号の2倍程度の高域周波数とするため、ノイズに強く
なる。しかも、幹線を流れる上り信号は、従来と同様で
あるので、従来のCATVの棟内ヘッドエンドに周波数
を変換するダウンコンバータを取り付けることにより、
上り信号の流合雑音を解消できるという効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】一般的なCATVのシステム全体の構成を示す
概念図である。
【図2】本発明の要部となる集合住宅の棟内の伝送系の
一例を示す概念図である。
【図3】本発明に係るダウンコンバータの好適な一実施
の形態を示す図である。
【図4】本発明に係るアップコンバータの好適な一実施
の形態を示す図である。
【図5】使用周波数帯域の一例を示す図である。
【図6】本発明に係るダウンコンバータの好適な他の実
施の形態を示す図である。
【図7】本発明に係るアップコンバータの好適な他の実
施の形態を示す図である。
【符号の説明】
7 集合住宅 10 ダウンコンバータ 10a 分配器 10b 第1ハイパスフィルタ 10c 第1ローパスフィルタ 10j 周波数変換器 10k 局部発振器 10n 第3バンドパスフィルタ 11 伝送ライン 13 受信端末 15 棟内ヘッドエンド 20 アップコンバータ 20a 第1ローパスフィルタ 20b 第1バンドパスフィルタ 20c 第1ハイパスフィルタ 20f 第2増幅器 20g 第2バンドパスフィルタ 20j 混合器
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 廣瀬 邦彦 東京都港区芝浦4−8−33 株式会社関電 工内 Fターム(参考) 5C064 BA01 BA02 BB05 BC10 BC11 BC12 BC20 BC27 BD01 BD07 5K046 AA01 BB03 KK02 KK08 YY01

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 幹線を流れる上り信号の周波数帯域よ
    り、下り信号の周波数帯域の方が高い双方向CATVシ
    ステムに接続される集合住宅内の伝送ラインの上り信号
    を、前記幹線を流れる下り信号より高い周波数帯域を用
    いて伝送するシステムに用い、前記伝送ラインを流れる
    上り信号を、前記幹線を流れる上り信号の周波数帯域に
    変換するダウンコンバータであって、 局部発振器と、 その局部発振器から出力される局部発振信号に基づいて
    前記伝送ラインを流れる上り信号の伝送周波数を前記幹
    線を流れる上り信号の周波数帯域に変換させる周波数変
    換手段と、 前記局部発振器の出力に基づく信号を基準信号として前
    記伝送ラインへ送り出す基準信号出力手段を備えたこと
    を特徴とする双方向CATVシステム用ダウンコンバー
    タ。
  2. 【請求項2】 前記基準信号出力手段は、前記局部発振
    器の出力を分周または逓倍して周波数を低くする手段を
    備えたことを特徴とする請求項1に記載の双方向CAT
    Vシステム用ダウンコンバータ。
  3. 【請求項3】 幹線を流れる上り信号の周波数帯域よ
    り、下り信号の周波数帯域の方が高い双方向CATVシ
    ステムに接続される集合住宅内の伝送ラインの上り信号
    を、前記幹線を流れる下り信号より高い周波数帯域を用
    いて伝送するシステムに用い、前記伝送ラインに接続さ
    れる受信端末の上り信号を、前記伝送ラインを流れる下
    り信号より高い周波数帯域に変換するアップコンバータ
    であって、 下り信号とともに搬送される基準信号を抽出する抽出手
    段と、 前記抽出した基準信号に基づく局部発振信号を用いて前
    記受信端末の上り信号の伝送周波数をアップする変換手
    段とを備え、 前記基準信号は、前記伝送ラインを流れる上り信号を、
    前記幹線を流れる上り信号の周波数帯域に変換するダウ
    ンコンバータで生成されて出力されたものであることを
    特徴とする双方向CATVシステム用アップコンバー
    タ。
  4. 【請求項4】 前記抽出した基準信号を逓倍して前記局
    部発振信号を生成する逓倍手段をさらに備えたことを特
    徴とする請求項3に記載の双方向CATVシステム用ア
    ップコンバータ。
  5. 【請求項5】 幹線を流れる下り信号と上り信号の周波
    数帯域が、下り信号の方が高い周波数帯域を用いる双方
    向CATVシステムに接続される集合住宅内の棟内伝送
    システムであって、 前記棟内の信号を伝送する伝送ラインと前記幹線との間
    に請求項1に記載のダウンコンバータを接続し、 前記伝送ラインと受信端末との間に請求項2に記載のア
    ップコンバータを接続し、 前記ダウンコンバータから出力される基準信号に基づい
    て前記アップコンバータで伝送周波数のアップを行うよ
    うにした集合住宅の棟内伝送システム。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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