JP4396725B2 - 検出装置、ジャイロセンサ及び電子機器 - Google Patents

検出装置、ジャイロセンサ及び電子機器 Download PDF

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Description

本発明は、検出装置、ジャイロセンサ及び電子機器に関する。
デジタルカメラ、ビデオカメラ、携帯電話機、カーナビゲーションシステム等の電子機器には、外的な要因で変化する物理量を検出するためのジャイロセンサ(物理量トランスデューサ)が組み込まれている。このようなジャイロセンサは、角速度等の物理量を検出し、いわゆる手振れ補正、姿勢制御、GPS自律航法などに用いられる。
近年、ジャイロセンサの軽量小型化と共に高い検出精度も要求され、ジャイロセンサの1つとして圧電型の振動ジャイロセンサが注目されている。そのなかでも、圧電材料として水晶が用いられる水晶圧電振動ジャイロセンサは、多くの装置への組み込み向けに最適なセンサとして期待が寄せられている。この振動ジャイロセンサでは、回転によって発生するコリオリ力に対応した物理量を検出している。
このような振動ジャイロセンサでは、振動子の軽量小型化に伴い、振動子からの出力信号(出力電流)は非常に微弱な信号になっている。従って、このような微弱な出力信号に基づき所望信号(コリオリ力等の物理量に応じた信号)を検出する検出装置には、無歪み・低ノイズで、且つできるだけ大きなゲインで所望信号を検出できる性能が要求される。
また振動ジャイロセンサでは、感度の調整が行われる。ここで感度は、例えば振動ジャイロセンサ(検出装置)の出力電圧の単位角速度当たりの変化量(傾き)である。感度調整では、この変化量が基準値に一致するように調整が行われる。
しかしながら、このような感度を調整するための感度調整回路を設けた場合に、この感度調整回路が原因になって、フリッカノイズ(1/fノイズ)等のノイズが増加してしまい、S/N比が劣化する問題が生じることが判明した。
特開平6−160100号公報
本発明は、以上のような技術的課題に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、感度調整を低ノイズで実現できる検出装置、ジャイロセンサ及び電子機器を提供することにある。
本発明は、振動子を駆動して振動子を励振させる駆動回路と、振動子からの出力信号を受け、所望信号を検出する検出回路とを含み、前記検出回路は、振動子からの出力信号を増幅する増幅回路と、ゲインを可変に制御して感度調整を行う感度調整回路と、参照信号に基づいて同期検波を行う同期検波回路とを含み、前記感度調整回路は、前記同期検波回路の前段側に設けられている検出装置に関係する。
本発明によれば、感度調整回路が、ゲインを可変に制御して感度調整を行う。これにより検出装置は、出力電圧の単位角速度当たりの変化量である感度が調整された信号を出力できるようになる。そして本発明では、感度調整回路が、同期検波回路の前段側に設けられている。このようにすれば、DC信号ではなく、所与の周波数の信号の状態で感度調整が行われるようになるため、フリッカノイズを低減できる。また感度調整回路の前段側の回路ブロックの数が減るため、これらの回路ブロックのノイズを感度調整回路が増幅することによるS/N比の劣化を、最小限に抑えることができる。
また本発明では、前記感度調整回路は、感度の調整データに基づいてその抵抗値が可変に制御される可変抵抗と、前記可変抵抗の抵抗値で決まるゲインで信号を増幅するためのオペアンプとを含むようにしてもよい。
このようにすれば、例えば検出装置の出力信号の電圧をモニタして、感度を基準値に設定するような調整データを感度調整回路に入力するだけで、感度調整が可能になる。
また本発明では、前記感度調整回路は、可変ゲインアンプとして動作すると共にハイパスフィルタとして動作するようにしてもよい。
このようにすれば、ハイパスフィルタによりDC成分をカットでき、感度調整回路によりDC信号が増幅されてしまう事態を防止できる。従って、感度調整回路の可変ゲインアンプや後段側のオペアンプ等が飽和動作状態になる事態も防止できる。また回路ブロックの数を減らすことができるため、S/N比を向上できる。
また本発明では、アクティブフィルタである前記ハイパスフィルタと前記可変ゲインアンプとで、オペアンプが共用されてもよい。
このようにすれば、ノイズ源となるオペアンプの個数を減らすことができるため、回路を小規模化できると共に、S/N比を向上できる。
また本発明では、前記感度調整回路は、入力ノードと第1のノードとの間に設けられるキャパシタと、前記第1のノードと第1の電源電圧のノードとの間に設けられる抵抗と、出力ノードと前記第1の電源電圧のノードとの間に設けられ、前記出力ノードと出力タップの間の抵抗値と前記出力タップと前記第1の電源電圧のノードの間の抵抗値が、感度の調整データに基づいて可変に制御される可変抵抗と、その非反転入力端子に前記第1のノードが接続され、その反転入力端子に前記可変抵抗の前記出力タップが接続され、その出力端子に前記出力ノードが接続されるオペアンプとを含むようにしてもよい。
このようにすれば、カットオフ周波数と可変抵抗の抵抗値を別々に制御できるため、カットオフ周波数を低くしながら、可変抵抗の抵抗値を小さくして、ノイズを低減することが可能になる。
また本発明では、前記感度調整回路は、入力ノードと第1のノードとの間に設けられる抵抗と、前記第1のノードと第2のノードとの間に設けられるキャパシタと、出力ノードと前記第2のノードとの間に設けられ、感度の調整データに基づいてその抵抗値が可変に制御される可変抵抗と、その反転入力端子に前記第2のノードが接続され、その非反転入力端子に第1の電源電圧のノードが接続されるオペアンプとを含むようにしてもよい。
このようにすれば、オペアンプの入力電圧範囲を広くでき、オペアンプのダイナミックレンジの設計を容易化できる。
また本発明では、検出装置の出力信号の初期オフセット電圧を除去するための調整を行うオフセット調整回路と、同期検波後の信号のフィルタ処理を行うフィルタ部を含み、前記フィルタ部は、離散時間型フィルタと、前記離散時間型フィルタの前段側に設けられた連続時間型フィルタを含み、前記連続時間型フィルタは、環境変化による不要信号のオフセット変動分を除去する周波数特性を有してもよい。
本発明によれば、オフセット調整回路が、初期オフセット電圧を除去するための調整を行う。これにより検出装置は、オフセット調整後は初期オフセット電圧が除去された信号を出力できるようになる。そして本発明では、同期検波後の信号のフィルタ処理を行うフィルタ部が、離散時間型フィルタと、その前段側に設けられた連続時間型フィルタを含み、連続時間型フィルタは、環境変化による不要信号のオフセット変動分を除去する周波数特性を有する。従って、オフセット調整後に温度変動などの環境変化が生じた場合にも、環境変化に起因する不要信号のオフセット変動分は、連続時間型フィルタにより除去される。従って、オフセット変動分を除去する特別な回路を設けなくても、離散時間型フィルタの前段側の連続時間型フィルタを有効活用して、オフセット変動分の除去が可能になる。
また本発明では、前記連続時間型フィルタは、前記同期検波回路による同期検波により周波数k×fd(kは自然数)の周波数帯域に現れる不要信号のオフセット変動分を、所望信号の振幅以下に減衰する周波数特性を有してもよい。
このようにすれば、同期検波により周波数k×fdの周波数帯域に現れるオフセット変動分を、連続時間型フィルタを有効活用して除去できる。従って、オフセット変動分の効率的な除去が可能になる。
また本発明では、前記連続時間型フィルタは、周波数fd、2fd、3fdの周波数帯域に現れる不要信号のオフセット変動分を、所望信号の振幅以下に減衰する周波数特性を有してもよい。
このようにすれば、同期検波により周波数fd、2fd、3fdに不要信号のオフセット変動分が現れた場合にも、このオフセット変動分を確実且つ容易に除去できる。
また本発明では、前記連続時間型フィルタは、1次のローパスフィルタであり、所望信号の振幅をA0とし、周波数k×fdに現れる不要信号のオフセット変動分をΔAkとし、周波数fdでのフィルタの減衰率をaとした場合に、前記連続時間型フィルタは、ΔAk×(a/k)≦A0が成り立つように不要信号のオフセット変動分を減衰させる周波数特性を有してもよい。
このようにすれば、連続時間型フィルタとして1次のローパスフィルタを用いた場合にも、周波数k×fdのオフセット変動分を除去できるフィルタを、容易に実現できる。
また本発明では、前記連続時間型フィルタは、2次のローパスフィルタであり、所望信号の振幅をA0とし、周波数k×fdに現れる不要信号のオフセット変動分をΔAkとし、周波数fdでのフィルタの減衰率をaとした場合に、前記連続時間型フィルタは、ΔAk×(a/k)≦A0が成り立つように不要信号のオフセット変動分を減衰させる周波数特性を有してもよい。
このようにすれば、連続時間型フィルタとして2次のローパスフィルタを用いた場合にも、周波数k×fdのオフセット変動分を除去できるフィルタを、容易に実現できる。
また本発明では、前記離散時間型フィルタは、スイッチト・キャパシタ・フィルタであってもよい。
また本発明では、前記スイッチト・キャパシタ・フィルタは、前記参照信号に応じたクロックに基づき動作するようにしてもよい。
このようにすれば、スイッチト・キャパシタ・フィルタのクロックの周波数と参照信号の周波数を一致させることが可能になり、フィルタの周波数特性と同期検波の関係が簡素化され、設計の容易化等を図れる。
また本発明では、前記離散時間型フィルタは、振動子の駆動側共振周波数fdと検出側共振周波数fsとの差に対応する離調周波数Δf=|fd−fs|の成分を除去し、所望信号の周波数成分を通過させる周波数特性を有してもよい。
このようにすれば、周波数fdに対して離調周波数Δfが十分に小さいような場合にも、離調周波数Δfの不要信号の成分を、確実且つ容易に除去できる。また離調周波数Δfの不要信号を離散時間型フィルタにより除去しつつ、周波数k×fdの周波数帯域に現れる不要信号のオフセット変動分についても、連続時間型フィルタにより除去できる。従って、不要信号及びそのオフセット変動分の効率的な除去が可能になる。
また本発明は、上記のいずれかに記載の検出装置と、前記振動子とを含むジャイロセンサに関係する。
また本発明は、上記に記載のジャイロセンサと、前記ジャイロセンサにより検出された角速度情報に基づいて処理を行う処理部とを含む電子機器に関係する。
以下、本発明の好適な実施の形態について詳細に説明する。なお以下に説明する本実施形態は特許請求の範囲に記載された本発明の内容を不当に限定するものではなく、本実施形態で説明される構成の全てが本発明の解決手段として必須であるとは限らない。
1.電子機器、ジャイロセンサ
図1に本実施形態の検出装置30を含むジャイロセンサ510と、ジャイロセンサ510を含む電子機器500の構成例を示す。なお電子機器500、ジャイロセンサ510は図1の構成に限定されず、その構成要素の一部を省略したり、他の構成要素を追加するなどの種々の変形実施が可能である。また本実施形態の電子機器500としては、デジタルカメラ、ビデオカメラ、携帯電話機、カーナビゲーションシステム、ロボット、ゲーム機、携帯型情報端末等の種々のものが考えられる。
電子機器500はジャイロセンサ510と処理部520を含む。またメモリ530、操作部540、表示部550を含むことができる。処理部(CPU、MPU等)520はジャイロセンサ510等の制御や電子機器500の全体制御を行う。また処理部520は、ジャイロセンサ(物理量トランスデューサ)510により検出された角速度情報(物理量)に基づいて処理を行う。例えば角速度情報に基づいて、手ぶれ補正、姿勢制御、GPS自律航法などのための処理を行う。メモリ(ROM、RAM等)530は、制御プログラムや各種データを記憶したり、ワーク領域やデータ格納領域として機能する。操作部540はユーザが電子機器500を操作するためのものであり、表示部550は種々の情報をユーザに表示する。
ジャイロセンサ510は振動子10、検出装置30を含む。図1の振動子10は、水晶などの圧電材料の薄板から形成される音叉型の圧電振動子であり、駆動用振動子11、12と、検出用振動子16、17を含む。駆動用振動子11、12には駆動端子2、4が設けられ、検出用振動子16、17には検出端子6、8が設けられている。
検出装置30が含む駆動回路40は、駆動信号(駆動電圧)を出力して振動子10(広義には物理量トランスデューサ)を駆動し、振動子10からフィードバック信号を受ける。これにより振動子10を励振させる。検出回路60は、駆動信号により駆動される振動子10から検出信号(検出電流、電荷)を受け、検出信号から所望信号(コリオリ力信号)を検出(抽出)する。
具体的には、駆動回路40からの交流の駆動信号(駆動電圧)が駆動用振動子11の駆動端子2に印加される。すると逆電圧効果によって駆動用振動子11が振動を開始し、音叉振動により駆動用振動子12も振動を開始する。この時、駆動用振動子12の圧電効果によって発生する電流(電荷)が、駆動端子4からフィードバック信号として駆動回路40にフィードバックされる。これにより振動子10を含む発振ループが形成される。
駆動用振動子11、12が振動すると、検出用振動子16、17が図1に示す方向で振動速度vで振動する。すると、検出用振動子16、17の圧電効果によって発生する電流(電荷)が、検出信号として検出端子6、8から出力される。すると、検出回路60は、この振動子10からの検出信号を受け、コリオリ力に応じた信号である所望信号(所望波)を検出する。即ち、検出軸19を中心に振動子10(ジャイロセンサ)が回転すると、振動速度vの振動方向と直交する方向にコリオリ力Fcが発生する。例えば検出軸19を中心に回転したときの角速度をωとし、振動子の質量をmとし、振動子の振動速度をvとすると、コリオリ力はFc=2m・v・ωと表される。従って検出回路60が、コリオリ力に応じた信号である所望信号(センサ信号)を検出(抽出)することで、ジャイロセンサ(振動子)の回転角速度ωを求めることができる。そして求められた角速度ωを用いることで、処理部520は、手振れ補正、姿勢制御、或いはGPS自律航法等のための種々の処理を行うことができる。
なお振動子10には、駆動側共振周波数fdと検出側共振周波数fsがある。具体的には、駆動用振動子11、12の固有共振周波数(駆動振動モードの固有共振周波数)がfdであり、検出用振動子16、17の固有共振周波数(検出振動モードの固有共振周波数)がfsである。この場合に、駆動用振動子11、12と検出用振動子16、17とが不要な共振結合を起こさないように、fdとfsの間に一定の周波数差を持たせている。この周波数差である離調周波数Δf=|fd−fs|は、fd、fsに比べて十分に小さな周波数に設定されている。
なお図1では、振動子10が音叉型である場合の例を示しているが、本実施形態の振動子10はこのような構造に限定されない。例えばT字型やダブルT字型等であってもよい。また振動子10の圧電材料は水晶以外であってもよい。
2.検出装置
図2に本実施形態の検出装置30の構成例を示す。なお検出装置30は図2の構成に限定されず、その構成要素の一部を省略したり、他の構成要素を追加するなどの種々の変形実施が可能である。
検出装置30は、振動子10を駆動して振動子を励振させる駆動回路40と、振動子10からの出力信号(電荷、電流)を受け、所望信号(所望波)を検出する検出回路60を含む。
駆動回路(発振回路)40は、電流を電圧に変換するI/V変換回路42と、自動ゲイン制御を行うAGC(Automatic Gain Control)回路44と、2値化回路(コンパレータ)46を含む。駆動回路40では、ジャイロセンサの感度を一定に保つために、振動子10(駆動用振動子)に供給する駆動電圧の振幅を一定に保つ必要がある。このため、駆動振動系の発振ループ内に、ゲインを自動調整するためのAGC回路44が設けられる。具体的にはAGC回路44は、入力信号IDの振幅(振動子の振動速度v)が一定になるように、ゲインを可変に自動調整する。なお、発振ループでの位相シフトが0度になるように位相が調整される。また発振起動時には、高速な発振起動を可能にするために、発振ループのゲインは1よりも大きなゲインに設定される。
I/V変換回路42は、振動子10からの信号IDである電流(電荷)を電圧に変換して、駆動信号VD1として出力する。このI/V変換回路42は、キャパシタ、抵抗、オペアンプにより実現できる。
AGC回路44は、駆動信号VD1を監視して、発振ループのゲインを制御する。このAGC回路44は、発振ループ内の発振振幅を制御するためのゲインコントロールアンプ(GCA)や、発振振幅に応じてゲインコントロールアンプのゲインを調整するための制御電圧を出力するゲイン制御回路を含むことができる。また、このゲイン制御回路は、I/V変換回路42からの交流の駆動信号VD1を直流信号に変換する整流回路(全波整流回路)や、整流回路からの直流信号の電圧と基準電圧との差分に応じた制御電圧を出力する回路などを含むことができる。
2値化回路46は、正弦波である駆動信号VD1の2値化処理を行い、2値化処理により得られた参照信号(同期信号)RSを同期検波回路100に出力する。またこの参照信号RSをフィルタ部110(SCF114)に対しても出力する。この2値化回路46は、I/V変換回路42からの正弦波(交流)の信号VD1が入力されて、矩形波の参照信号RSを出力するコンパレータにより実現できる。なおI/V変換回路42と2値化回路46の間や2値化回路46と同期検波回路100の間に他の回路を設けてもよい。例えばハイパスフィルタや移相回路(位相シフタ)などを設けてもよい。
検出回路60は、増幅回路70、感度調整回路80、オフセット調整回路90、同期検波回路100、フィルタ部110を含む。なおこれらの一部を省略する構成としてもよい。
増幅回路70は、振動子10からの出力信号ISP、ISMを増幅する。この増幅回路70は、Q/V変換回路72、74、差動増幅回路76を含む。Q/V変換回路72、74は、振動子10からの信号ISP、ISMを受け、振動子10で発生した電荷(電流)を電圧に変換する。差動増幅回路76は、Q/V変換回路72、74からの信号VS1P、VS1Mの差動増幅を行う。
図3(A)にQ/V(I/V)変換回路72、74の構成例を示す。Q/V変換回路72、74は、ノードNA1とNA2の間に設けられる帰還キャパシタCA1及び帰還抵抗RA1と、オペアンプ(演算増幅器)OPAを含み、ローパスフィルタの周波数特性を有する。オペアンプOPAの反転入力端子(−)には入力ノードNA1が接続され、非反転入力端子(+)には基準電源電圧AGND(アナロググランド)のノードが接続される。
図3(A)の回路をQ/V変換回路として機能させる場合には、カットオフ周波数fc=1/2πCRが共振周波数fdよりも十分に小さくなるように、CA1の容量値とRA1の抵抗値を設定する。これにより共振周波数fdにおいて位相が約−90度だけ変化するようになる。一方、図3(A)の回路をI/V変換回路として機能させる場合には、カットオフ周波数fc=1/2πCRが共振周波数fdよりも十分に大きくなるように、CA1の容量値とRA1の抵抗値を設定する。この場合には位相がほとんど変化しないため、参照信号RSの位相を+90度又は−90度だけ変化させるための移相回路が必要になる。
図3(B)に差動増幅回路76の構成例を示す。差動増幅回路76は、抵抗RB1、RB2、RB3、RB4とオペアンプOPBを含む。RB1、RB2の抵抗比とRB3、RB4の抵抗比を等しくすることで、図3(B)の差動増幅回路76は、互いに逆相の信号である第1、第2の入力信号(VS1P、VS1M)の差分を増幅する差動増幅を行う。これにより、センサ信号(所望信号)と同相の不要信号(妨害信号)である静電結合漏れ信号を除去できる。
図2の感度調整回路80は、感度の調整処理を行う。具体的にはゲインを可変に制御して感度調整を行う。この感度調整回路80は、例えば感度の調整データに基づいてその抵抗値が可変に制御される可変抵抗や、可変抵抗の抵抗値(抵抗比)で決まるゲイン(増幅率)で信号を増幅するためのオペアンプなどを含むことができる。また、感度調整回路80は、可変ゲインアンプとして動作すると共にハイパスフィルタとして動作することが望ましく、アクティブフィルタであるハイパスフィルタと可変ゲインアンプとで、オペアンプが共用されることが更に望ましい。
オフセット調整回路90は、オフセットの調整処理を行う。具体的には、検出装置30の出力信号VSQの初期オフセット電圧を除去する調整を行う。例えばティピカル温度である25℃の時に、出力信号VSQの電圧が基準出力電圧と一致するようにオフセットの調整処理を行う。
同期検波回路(検波回路、検波器)100は、増幅後の信号VS5に対して、参照信号(参照クロック)RSに基づいて同期検波を行う。この同期検波により、センサ信号に対して90度の位相差がある不要信号である機械振動漏れ信号を除去できる。
フィルタ部110は、同期検波後の信号VS6のフィルタ処理を行う。具体的には、高周波成分を除去するローパスフィルタ処理を行う。
図4に検出装置30の動作を説明するための信号波形例を示す。駆動信号VD1は、その周波数が駆動側固有周波数fdとなる正弦波である。この駆動信号VD1を2値化回路46により2値化することで、矩形波の参照信号RSが得られる。同期検波回路100に入力される信号VS5(センサ信号)は、コリオリ力の大きさ(角速度)に応じて振幅変調(AM変調)されている。この信号VS5を、参照信号RSにより同期検波し、得られた信号VS6をフィルタ部110により平滑化することで、所望信号のDC成分が信号VSQとして出力されるようになる。即ち信号VSQの電圧レベルが、コリオリ力の大きさに応じた電圧レベルになり、この電圧レベルを求めることでジャイロセンサの回転角速度を得ることができる。
3.不要信号
センサ信号には、所望信号(所望波)と不要信号(不要波)が混在している。また不要信号の振幅は一般的に所望信号の振幅に比べて非常に大きいため、検出装置30に対する要求性能は高くなる。この不要信号には、機械振動漏れや、静電結合漏れや、離調周波数Δfや、2fd(2ωd)や、DCオフセットなどに起因するものがある。
機械振動漏れの不要信号は、振動子10の形状のアンバランス等に起因して発生する。信号ISPに重畳される機械振動漏れの不要信号と信号ISMに重畳される機械振動漏れの不要信号は互いに逆相になるため、差動増幅回路76によっては除去できない。しかしながら、信号VS5に重畳される機械振動漏れの不要信号は、所望信号と90度の位相差を持つため、同期検波回路100により除去できる。一方、静電結合漏れの不要信号は、駆動信号VD2が寄生容量を通じて信号ISP、ISMの入力端子等に漏洩することで生じる。信号ISPに重畳される静電結合漏れの不要信号と信号ISMに重畳される静電結合漏れの不要信号は互いに同相になるため、差動増幅回路76により除去できる。2fdの不要信号は、何らかの原因で振動子が、2fdの高調波の周波数で振動することにより発生する。DCオフセットの不要信号は、入力リーク、静電結合漏れのアンバランス、センサ信号と参照信号との間に存在する位相ずれ、参照信号のデューティのずれ、回路ブロックが有するDCオフセットなどに起因して発生する。
次に、図5(A)〜図5(C)の周波数スペクトラムを用いて不要信号の除去について詳細に説明する。図5(A)は同期検波前の周波数スペクトラムである。図5(A)に示すように、同期検波前のセンサ信号では、DCの周波数帯域にはDCオフセットの不要信号が存在する。またfdの周波数帯域には、機械振動漏れの不要信号と所望信号が存在する。
図5(B)は同期検波後の周波数スペクトラムである。図5(A)のfdの周波数帯域の所望信号は、図5(B)に示すように同期検波後はDC及びfdの周波数帯域に現れる。また図5(A)のDCの周波数帯域の不要信号(DCオフセット)は、図5(B)に示すように同期検波後はfdの周波数帯域に現れる。また図5(A)のfdの周波数帯域の不要信号(機械振動漏れ)は、図5(B)に示すように同期検波後は2fdの周波数帯域に現れる。なお図5(A)において2fdの周波数帯域に不要信号が存在した場合には、同期検波後は3fd及びfdの周波数帯域に現れるようになる。また検波後の混入ノイズは、同期検波回路100の後段の回路が発生するノイズなどである。
図5(C)はフィルタ処理後の周波数スペクトラムである。同期検波後の信号をフィルタ部110で平滑化(LPF)することで、fd、2fd等の周波数帯域の不要信号の周波数成分が除去されている。
所望信号は、図4で説明したように振幅変調されているため、A(t)sin(ωd×t)と表すことができる。また機械漏れ振動の不要信号(妨害波)は、所望信号と位相が90度ずれているため、Bsin(ωd×t+π/2)と表すことができる。また、センサ信号は所望信号と不要信号の和であるため、A(t)sin(ωd×t)+Bsin(ωd×t+π/2)と表すことができる。また駆動信号は、Csin(ωd×t)と表すことができる。なおA(t)、B、Cは振幅であり、ωd=2πfdである。
同期検波は、センサ信号と駆動信号(参照信号)の乗算とみなすことができる。従って、センサ信号のうち所望信号については、
A(t)sin(ωd×t)×Csin(ωd×t)
={(A(t)×C)/2}×{1−cos(2ωd×t)}
となる。従って図5(B)に示すように、同期検波後に所望信号はDC並びに2fdの周波数帯域に現れるようになる。
一方、センサ信号のうち機械振動漏れの不要信号については、
Bsin(ωd×t+π/2)×Csin(ωd×t)
={−(B×C)/2}×cos(2ωd×t+π/2)
となる。従って図5(B)に示すように、同期検波後に機械振動漏れの不要信号は2fd(2ωd)の周波数帯域に現れ、DCには現れない。
次に、図6(A)〜図6(D)の模式図を用いて同期検波について説明する。なお実際には、不要信号(機械漏れ振動)の振幅Bは所望信号の振幅A(t)に比べて非常に大きいが、図面の都合上、振幅A(t)とBを等しくしてある。
図6(A)のように所望信号の位相と参照信号(駆動信号)の位相が完全に揃っている場合には、同期検波後に所望信号と不要信号は図6(B)のようになる。即ち所望信号は、完全な全波整流波形になり、不要信号は、正の部分と負の部分の面積が等しい波形になる。従って、フィルタ部110で平滑化することにより、所望信号のDC成分が信号VSQとして出力されるようになり、不要信号の成分が信号VSQとして現れることはない。
一方、図6(C)のように所望信号の位相と参照信号(駆動信号)の位相がγだけずれている場合には、同期検波後に所望信号と不要信号は図6(D)のようになる。即ち所望信号は、完全な全波整流波形ではなく、負の成分を含む。また、不要信号は、正の部分と負の部分の面積が等しくならない。従って、フィルタ部110での平滑化で得られる信号VSQにおいて、所望信号のDC成分が図6(B)の場合よりも小さくなると共に、不要信号の成分が信号VSQとして現れるようになる。
4.感度調整
ジャイロセンサ510では、感度が所与の基準値に一致するように、検出装置30の全体のゲインの調整を行う感度調整が行われる。この感度(V/度/sec)は、図7の出力電圧VQ(VSQの電圧)の単位角速度当たりの変化量であり、出力電圧VQの直線の傾きに相当する。この感度調整の後に、後述するオフセット調整が行われる。
これまでは、感度調整のやりやすさ、わかりやすさの観点から、このような感度を調整する回路は、図2のフィルタ部110の後段側に設けられていた。即ち不要信号などを除去して、DC(直流)信号になった後に、感度調整を行うのが一般的であった。
しかしながら、感度調整回路をフィルタ部110の後段側に設けると、システムノイズが増加してしまうことが判明した。即ちフィルタ部110のローパスフィルタ処理により、DC信号になった後に感度調整を行うと、感度調整回路自体が発生するノイズが、出力電圧VQに現れてしまう。またフリッカノイズ(1/fノイズ)は、周波数が低いほど大きくなるため、DC信号の状態で感度調整を行うと、フリッカノイズの悪影響も大きくなる。更に、ゲイン調整を行う感度調整回路を後段側に設けると、所望信号のみならず、感度調整回路の前段側の回路が発生するノイズについても増幅されてしまい、S/N比が劣化する。
そこで本実施形態では図2に示すように、感度調整回路80を同期検波回路(検波器)100の前段側に設けている。具体的には増幅回路70と同期検波回路100(オフセット調整回路)の間に感度調整回路80を設けている。
このように同期検波回路100の前段側に感度調整回路80を設ければ、DC信号ではなく、周波数fdの信号の状態で感度調整が行われるようになる。従って、周波数が高いほど小さくなるフリッカノイズ(1/fノイズ)の悪影響を最小限に抑えることができる。また感度調整回路80自体に発生したノイズは、図5(B)に示すように同期検波によりfdの周波数帯域に現れ、フィルタ部110により除去できる。従って、感度調整回路80自体に発生したノイズの悪影響も低減できる。更に、フィルタ部110の後段側に感度調整回路を設ける場合に比べて、感度調整回路80の前段側の回路ブロックの数が減るため、これらの回路ブロックのノイズを感度調整回路80が増幅することによるS/N比の劣化を、最小限に抑えることができる。
5.感度調整回路の構成
図8(A)、図8(B)に感度調整回路80(Programmable Gain Amp)の構成例を示
す。図8(A)は非反転増幅型の例である。図8(A)の感度調整回路80は、出力ノードND3と基準電源電圧AGND(広義には第1の電源電圧)のノードの間に設けられる可変抵抗RD1、RD2を含む。また、その非反転入力端子(+)に入力ノードND1が接続され、その反転入力端子(−)に可変抵抗RD1、RD2の出力タップQT(ノードND2)が接続されるオペアンプOPD1を含む。
図8(A)では、出力ノードND3と出力タップQTの間の可変抵抗RD2の抵抗値と、出力タップQTとAGNDのノードの間の可変抵抗RD1の抵抗値が、感度の調整データDPGA[m:0]に基づいて可変に制御される。これにより、感度調整回路80のゲインが調整されて、感度調整が行われる。
例えば抵抗RD1、RD2の抵抗値をR1、R2とすると、PGAである感度調整回路80のゲインはG=(R1+R2)/R1になる。このようにオペアンプOPD1は、可変抵抗RD1、RD2の抵抗値(抵抗比)で決まるゲインで信号を増幅する。
図8(B)は反転増幅型の例である。図8(B)の感度調整回路80は、入力ノードND4とノードND5の間に設けられる可変抵抗RD3と、ノードND5と出力ノードND6の間に設けられる可変抵抗RD4を含む。また、その反転入力端子にノードND5が接続され、その非反転入力端子に電源電圧AGNDのノードが接続されるオペアンプOPD2を含む。図8(B)では、可変抵抗RD3、RD4の抵抗値をR3、R4とすると、感度調整回路80のゲインはG=−R4/R3になる。
図9(A)、図9(B)に感度調整回路80の他の構成例を示す。図9(A)、図9(B)では、感度調整回路80が、可変ゲインアンプ(PGA)として動作すると共にハイパスフィルタとして動作する。またアクティブフィルタであるハイパスフィルタと可変ゲインアンプとで、オペアンプが共用される。
図9(A)は非反転増幅型の例である。図9(A)の感度調整回路80は、入力ノードND8とノードND9(第1のノード)との間に設けられるキャパシタCD1と、ノードND9と電源電圧AGNDのノードとの間に設けられる抵抗RD5を含む。また出力ノードND11とAGNDのノードとの間に設けられる可変抵抗RD6、RD7を含む。また、その非反転入力端子にノードND9が接続され、その反転入力端子に可変抵抗RD6、RD7の出力タップQT(ノードND10)が接続され、その出力端子に出力ノードND11が接続されるオペアンプOPD3を含む。
図9(A)では、出力ノードND11と出力タップQTの間の可変抵抗RD7の抵抗値と、出力タップQTとAGNDのノードの間の可変抵抗RD6の抵抗値が、感度の調整データDPGA[m:0]に基づいて可変に制御される。これにより、感度調整回路80のゲインが調整されて、感度調整が行われる。
例えば可変抵抗RD6、RD7の抵抗値をR6、R7とすると、PGAである感度調整回路80のゲインはG=(R6+R7)/R6になる。具体的には、可変抵抗に対して複数の出力タップを設けておき、その複数の出力タップの中から調整データDPGA[m:0]に対応する出力タップQTを選択することで、可変抵抗RD6、RD7の抵抗値R6、R7が決定され、ゲインG=(R6+R7)/R6が決定される。
図9(B)は反転増幅型の例である。図9(B)の感度調整回路80は、入力ノードND12とノードND13(第1のノード)との間に設けられる抵抗RD8と、ノードND13とノードND14(第2のノード)との間に設けられるキャパシタCD2を含む。また出力ノードND15とノードND14との間に設けられ、調整データDPGA[m:0]に基づいてその抵抗値が可変に制御される可変抵抗RD9を含む。また、その反転入力端子にノードND14が接続され、その非反転入力端子に電源電圧AGNDのノードが接続されるオペアンプOPD4を含む。
図9(B)では、可変抵抗RD8、RD9の抵抗値をR8、R9とすると、感度調整回路80のゲインはG=−R9/R8になる。なお図9(A)、図9(B)の構成要素を変更したり、他の構成要素を追加する変形実施も可能である。
図8(A)〜図9(B)の感度調整回路80を用いた感度調整は、具体的には以下のように実現する。まずジャイロセンサの製造後に検出装置30の出力電圧VQをモニタする。そして、例えばジャイロセンサを静止状態から所与の回転角速度で回転させ、その時の出力電圧VQの変化量(図7の直線の傾き)である感度を求める。そして求められた感度を、基準感度に一致させるための調整データDPGA[m:0]を、図示しない不揮発性メモリ等に書き込む。すると感度調整回路80は、検出装置30の感度が基準感度に一致するように、上記の調整データDPGA[m:0]に基づいて、オペアンプのゲインを調整するようになる。
ここで図9(A)、図9(B)の感度調整回路80は、可変ゲインアンプとして動作すると共に、例えば図10のようなフィルタ特性(周波数特性、位相特性)を有するハイパスフィルタとして動作する。具体的には図9(A)では、キャパシタCD1、抵抗RD5、オペアンプOPD3により、ハイパスのアクティブフィルタが構成される。即ちオペアンプOPD3は、キャパシタCD1、抵抗RD5で構成されるハイパスフィルタのバッファとして機能する。また、可変抵抗RD6、RD7、オペアンプOPD3により、可変ゲインアンプが構成される。即ち図9(A)では、オペアンプOPD3が、ハイパスのアクティブフィルタと可変ゲインアンプとで共用されている。
一方、図9(B)では、抵抗RD8、キャパシタCD2、抵抗RD9、オペアンプOPD4により、ハイパスのアクティブフィルタが構成される。また抵抗RD8、可変抵抗RD9、オペアンプOPD4により、可変ゲインアンプが構成される。即ち図9(B)では、オペアンプOPD4が、ハイパスのアクティブフィルタと可変ゲインアンプとで共用されている。
感度調整回路80を図10に示すようなハイパスフィルタとして動作させれば、DC成分をカットでき、可変ゲインアンプ(PGA)によりDC信号が増幅されてしまう事態を防止できる。従って、感度調整回路80の可変ゲインアンプや後段側のオペアンプ(例えばオフセット調整回路、同期検波回路のオペアンプ)が、過入力により飽和動作状態になり、出力がオーバフローしてしまうなどの事態を防止できる。またこのハイパスフィルタによりDCノイズも除去でき、S/N比の向上を図ることも可能になる。
また図9(A)、図9(B)では、ハイパスのアクティブフィルタと可変ゲインアンプとでオペアンプが共用される。従って、アクティブフィルタ用のオペアンプと可変ゲインアンプ用のオペアンプを別々に設ける場合に比べて、オペアンプの個数を減らすことができる。従って、回路の小規模化を図れると共に、ノイズ源となる回路ブロックの数も減るため、S/N比を向上できる。
図9(A)の回路は、図9(B)に比べて、カットオフ周波数とゲイン(可変抵抗の抵抗値)を独立に制御できるという利点がある。例えば図10のハイパスフィルタでは、DC成分をカットして、所望信号を通過させるためには、カットオフ周波数fcをなるべく低くすることが望ましい。ここで、容量値をC、抵抗値をRとした場合に、カットオフ周波数はfc=1/2πCRと表される。そして図9(B)のCD2の容量値C2を大きくすると、回路が大面積化するため、カットオフ周波数fcを低くするためには、抵抗RD8の抵抗値R8を大きくする必要がある。
しかしながら、このように抵抗値R8を大きくすると、抵抗RD8で発生するノイズ(サーマルノイズ等)が大きくなってしまい、S/N比が低下する。例えば図9(B)の可変ゲインアンプのゲインはG=−R9/R8である。従って、抵抗値R8を大きくした場合には、抵抗値R9も大きくする必要がある。従って可変抵抗RD9で発生するノイズも大きくなってしまい、S/N比が低下する。
これに対して図9(A)では、カットオフ周波数fcはキャパシタCD1の容量値C1と抵抗RD5の抵抗値R5で決まる。一方、可変ゲインアンプのゲインはG=(R6+R7)/R6であり、可変抵抗RD6、RD7の抵抗値R6、R7で決まる。即ちカットオフ周波数fcとゲインを別個に調整できる。従って、カットオフ周波数fcを低くするために、RD5の抵抗値R5を大きくした場合にも、RD6、RD7の抵抗値R6、R7については大きくする必要がない。従って、図9(B)のRD9の抵抗値R9に比べて、RD6、RD7の抵抗値R6、R7を十分に小さくできるため、これらの可変抵抗RD6、RD7で発生するノイズを小さくでき、S/N比を向上できる。なお図9(B)の回路では、バーチャルショートによりノードND14がAGNDの電位に設定される。従って、オペアンプOPD4の入力電圧範囲を、図9(A)の回路に比べて広くでき、オペアンプのダイナミックレンジの設計を容易化できるという利点がある。
6.オフセット調整
図2のオフセット調整回路90は、例えば環境温度が25℃(ティピカル温度)である場合に、検出装置30の出力電圧(VSQの電圧)が基準出力電圧(例えばVDD/2)に一致するように、調整を行う。例えば図11(A)では、出力電圧VQが基準出力電圧VRと一致していない。この場合には図11(B)に示すように、初期オフセット電圧である|VQ−VR|が除去されて0になるように、オフセット調整回路90が調整を行う。具体的には、ジャイロセンサの製造後に検出装置30の出力電圧VQをモニタする。そして出力電圧VQを基準出力電圧VRに一致させるための初期オフセットの調整データを、図示しない不揮発性メモリ等に書き込む。するとオフセット調整回路90は、検出装置30の出力電圧VQがVRに一致するように、上記調整データに基づいてオフセット調整を行う。
このようにすることで、少なくとも環境温度が25℃であり、ジャイロセンサの角速度が0である静止時には、検出装置30の出力電圧(0点電圧)VQは基準出力電圧VRに一致するようになる。
しかしながら図11(B)に示すように、オフセット電圧には正又は負の温度特性(温度ドリフト)がある。従って初期オフセット電圧を除去して0にしても、温度変化(広義には環境変化)によるオフセット変動分は0にならないという課題がある。
例えば、初期オフセット電圧を除去しても、図5(A)のDCオフセット、機械漏れ振動のオフセット変動分については、同期検波後には、fd、2fdの周波数帯域に現れるようになる。また図6(C)、図6(D)で説明した位相ずれに温度変動があると、位相ずれの不要信号のオフセット変動分はDCの周波数帯域に現れる。従って、これらが原因になって、感度調整回路80により出荷時に調整した感度についても温度変動成分を持つようになる。このような課題を解決するために、本実施形態では以下の手法を採用している。
図12に本実施形態のフィルタ部110の構成例を示す。フィルタ部110は、離散時間型フィルタであるSCF(スイッチト・キャパシタ・フィルタ)114を含む。またフィルタ部110は、SCF114(広義には離散時間型フィルタ)の前段側に設けられたプリフィルタ(前置フィルタ)112と、SCF114の後段側に設けられたポストフィルタ(後置フィルタ)116を含む。これらのプリフィルタ112、ポストフィルタ116は連続時間型フィルタになっている。
そして本実施形態では、プリフィルタ112(広義には連続時間型フィルタ)に、温度変化や電圧変化などの環境変化による不要信号のオフセット変動分を除去する周波数特性を持たせている。
即ち図12のようにフィルタ部110にSCF114を設けた場合、SCF114では離散時間で信号をサンプリングするため、サンプリングによる周波数の折り返し現象であるエイリアシングが生じる。例えばサンプリング周波数をfspとした場合に、fsp/2(=fd/2)の高調波周波数の信号が、DCの周波数領域等に折り返し、S/N比が劣化する。
このようなエイリアシングの悪影響を防止するために、図12では、SCF114の前段側にアンチエイリアシング用のプリフィルタ112を設けている。即ちサンプリング周波数をfsp(=fd)とした場合に、プリフィルタ112に、fsp/2(=fd/2)以上の周波数成分を除去するアンチエイリアシングの周波数特性を持たせている。
本実施形態では、このようなアンチエイリアシング用のプリフィルタ112の存在に着目し、このプリフィルタ112の有効活用を図っている。即ちアンチエイリアシング用のプリフィルタ112を、環境変化による不要信号のオフセット変動分を除去するフィルタとして兼用している。このようにすれば、不要信号のオフセット変動分を除去するフィルタを別に設ける必要がなくなる。従って、回路の小規模化を図れると共に、ノイズ源となる回路ブロックの数も減るため、S/N比を向上できる。
図13(A)〜図13(C)に、図11(B)のように初期オフセット電圧を除去した後の周波数スペクトラムの例を示す。図11(B)のようにオフセット電圧が正又は負の温度特性を有していると、初期オフセット電圧を除去したとしても、図13(A)に示すようにDCオフセットの不要信号のオフセット変動分が、DCの周波数帯域に現れる。また機械振動漏れの不要信号のオフセット変動分がfdの周波数帯域に現れる。
そして同期検波後は図13(B)に示すように、DCオフセットの不要信号のオフセット変動分はfdの周波数帯域に現れ、機械振動漏れの不要信号のオフセット変動分は2fdの周波数帯域に現れる。
即ち環境温度が25℃であれば、オフセット調整回路90によるオフセット調整を行うことにより、図13(A)のDC、fdの周波数帯域の不要信号の成分が除去されて、現れないようになる。
しかしながら、環境温度が25℃からずれると、温度変化によるこれらの不要信号のオフセット変動分が、DC、fdの周波数帯域に現れてくる。例えば温度変化により、機械振動漏れの不要信号の振幅が増加すると、その増加分が、同期検波前ではfdの周波数帯域に現れ、同期検波後では2fdの周波数帯域に現れる。このような不要信号のオフセット変動分については、ジャイロセンサの製造後の調整工程では除去することができず、ジャイロセンサの動作時に動的に調整して除去する必要がある。
またこのようなオフセット変動分が、同期検波後にDCの周波数帯域に現れたり、SCF114の離散サンプリングによりDC周波数帯域に折り返すと、感度調整回路80で調整した感度にもずれが生じる。即ち感度の温度変動分として現れるようになってしまう。
この場合、このようなオフセット変動分を除去するための特別な温度補償回路を検出装置30に内蔵させる手法も考えられる。
しかしながら、この手法によると、その温度補償回路を設けた分だけ回路が大規模化する。またノイズ源となる回路ブロックの数も増えるため、S/N比が劣化する。
この点、本実施形態では、元々、アンチエイリアシング用に必要なプリフィルタ112を有効活用して、図13(C)に示すように、これらの不要信号のオフセット変動分を除去している。従って、回路を小規模化できると共に、ノイズ源となる回路ブロックの数も減るため、S/N比を向上できる。
即ち、通常のアンチエイリアシング用プリフィルタの目的は下記(A1)の通りである。
(A1)ランダム雑音や回路中で発生するパルス性ノイズなどの不要信号が、SCFの通過帯域に折り返すのを防止する。
これに対して本実施形態では、上記(A1)の役割に加えて、下記(A2)の役割をプリフィルタ112に持たせている。
(A2)同期検波によって生じ、fd、2fdなどのk×fdに必ず存在する不要信号のオフセット変動分が、SCF114でのサンプリングによりDCに折り返し、DCに存在する所望信号(コリオリ力信号)の品質(S/N比)を劣化させるのを防止する。
上記(A2)は、ジャイロセンサに特有の下記(B1)〜(B3)の事情に起因する。(B1)ジャイロセンサでは同期検波が行われる。
(B2)同期検波によりfdや2fdに不要信号のオフセット変動分の強いスペクトラムが現れる。
(B3)SCFのサンプリング周波数がfsp=fdとなるため、fd、2fdなどの不要信号のオフセット変動分が、所望信号が存在するDCに折り返す。
即ち同期検波後にfd、2fdに現れる不要信号のオフセット変動分(図13(B)参照)は、所望信号の振幅に比べて大きい。
また、後述するようにシステム構成の簡素化のためには、SCF114のサンプリング周波数をfsp=fdとすることが望ましい。そしてfsp=fdにすると、SCF114でのサンプリングにより、fd、2fdの不要信号のオフセット変動分が、ぴったりとDCに折り返してしまう。
一方、同期検波前にfdに存在した所望信号(図13(A)参照)は、同期検波によりDCに現れる(図13(B)参照)。従って、何ら対策を施さないと、fd、2fdに存在する不要信号のオフセット変動分の折り返しにより、DCの所望信号の品質が極めて劣化する。具体的には、fd、2fdの不要信号のオフセット変動分が折り返して、所望信号の最小分解能よりも大きいオフセット変動分がDCに重畳されると、ジャイロセンサが静止状態であっても、あたかもジャイロセンサが一定の角速度で回転しているかのような偽情報を与えてしまう。
このような問題を解決するために本実施形態では、SCF114の前段にあるプリフィルタ112の存在に着目し、このプリフィルタ112に対して上記(A1)のみならず(A2)の役割を持たせている。
7.連続時間型フィルタの周波数特性
ジャイロセンサのように微少信号を扱うセンサでは、不要信号の振幅は所望信号の振幅に比べて非常に大きい。従って、温度変動により機械振動漏れ等の不要信号の振幅が変動すると、不要信号の振幅変化分であるオフセット変動分も、所望信号の振幅(DC成分)に比べて非常に大きくなる。従って、プリフィルタ112の減衰度を適正に設定しないと、SCF114のサンプリングによるオフセット変動分のDC成分への折り返しにより、S/N比が劣化してしまうおそれがある。
そこで本実施形態では、連続時間型フィルタであるプリフィルタ112に対して、同期検波回路100による同期検波により周波数k×fd(kは自然数)の周波数帯域に現れる不要信号のオフセット変動分を、所望信号(最小分解能)の振幅以下に減衰する周波数特性(フィルタ特性、減衰特性)を持たせている。例えば周波数fd、2fd、3fdの周波数帯域に現れる不要信号のオフセット変動分(図13(B)参照)を、所望信号の振幅以下に減衰する周波数特性を持たせている。なお所望信号の振幅は、所望信号の最小分解能に対応する振幅であり、dps(degree per second)に対応する振幅である。また所望信号の振幅は、DCの周波数領域での所望信号の振幅である。
このようにすれば、所望信号に比べて非常に大きなオフセット変動分(不要信号の振幅変化分)が周波数k×fdに現れた場合にも、このオフセット変動分をプリフィルタ112により確実に除去できる。従って、SCF114でのサンプリングによるオフセット変動分のDC成分への折り返しにより、S/N比が劣化してしまう事態を防止できる。従って微少信号を扱うジャイロセンサに最適な検出装置を提供できる。
図14にプリフィルタ112の周波数特性を模式的に示す。図14のD1に示すように、プリフィルタ112はfsp/2(=fd/2)において十分な減衰特性を有する。従って、SCF114でのサンプリングによるランダム雑音(熱雑音、1/fノイズ等)の折り返しにより、S/N比が劣化してしまう事態を防止でき、プリフィルタ112に通常のアンチエイリアシング用フィルタとしての役割を持たせることができる。
またプリフィルタ112が1次のローパスフィルタである場合には、減衰傾度は−20dB/decとなる。そして所望信号(DC成分)の振幅(最小分解能)をA0とし、周波数k×fd(kは自然数)に現れる不要信号のオフセット変動分をΔAkとし、周波数fdでのフィルタの減衰率をaとしたとする。この場合に、プリフィルタ112には、ΔAk×(a/k)≦A0が成り立つように不要信号のオフセット変動分を減衰させる周波数特性を持たせればよい。
例えば図14のD2では、周波数fdに現れる不要信号のオフセット変動分はΔA1であり、周波数fdでのフィルタの減衰率(減衰度)はaである。従って、ΔA1×a≦A0が成り立つようにする。
また図14のD3では、周波数2fdに現れる不要信号のオフセット変動分はΔA2であり、周波数2fdでのフィルタの減衰率は、プリフィルタ112が1次であるため、a/k=a/2である。従って、ΔA2×(a/2)≦A0が成り立つようにする。
また図14には示していないが、周波数3fdに現れる不要信号のオフセット変動分はΔA3であり、周波数3fdでのフィルタの減衰率は、プリフィルタ112が1次であるため、a/k=a/3である。従って、ΔA3×(a/3)≦A0が成り立つようにする。
以上のような条件が成り立つようにすれば、プリフィルタ112が1次のローパスフィルタである場合に、周波数fd、2fd、3fdの周波数帯域に現れる不要信号のオフセット変動分を、所望信号の振幅以下に減衰できるようになる。
なおプリフィルタ112として2次のローパスフィルタを使用してもよい。プリフィルタ112が2次のローパスフィルタである場合には、減衰傾度は−40dB/decとなる。従って、この場合、プリフィルタ112には、ΔAk×(a/k)≦A0が成り立つように不要信号のオフセット変動分を減衰させる周波数特性を持たせればよい。
例えば、周波数fdに現れる不要信号のオフセット変動分はΔA1であり、周波数fdでのフィルタの減衰率はaであるため、ΔA1×a≦A0が成り立つようにする。
また周波数2fdに現れる不要信号のオフセット変動分はΔA2であり、周波数2fdでのフィルタの減衰率は、プリフィルタ112が2次であるため、a/k=a/4である。従って、ΔA2×(a/4)≦A0が成り立つようにする。
また周波数3fdに現れる不要信号のオフセット変動分はΔA3であり、周波数3fdでのフィルタの減衰率は、プリフィルタ112が2次であるため、a/k=a/9である。従って、ΔA3×(a/9)≦A0が成り立つようにする。
以上のような条件が成り立つようにすれば、プリフィルタ112が2次のローパスフィルタである場合に、周波数fd、2fd、3fdの周波数帯域に現れる不要信号のオフセット変動分を、所望信号の振幅以下に減衰できるようになる。
図15(A)にプリフィルタ112の構成例を示す。図15(A)は1次のローパスフィルタの例である。プリフィルタ112は、ノードNI2とNI3の間に設けられる抵抗RI1及びキャパシタCI1と、ノードNI1とNI2の間に設けられる抵抗RI2を含む。また、その反転入力端子にノードNI2が接続され、その非反転入力端子にAGNDのノードが接続されるオペアンプOPIを含む。この図15(A)の回路は図12のポストフィルタ116としても用いることができる。
なおプリフィルタ112として2次のローパスフィルタを使用してもよい。図15(B)は2次のローパスフィルタの例である。図15(B)のローパスフィルタは、ノードNH2と、ノードNH4、NH3、NH1との間にそれぞれ設けられる抵抗RH1、RH2、RH3と、ノードNH3とNH4の間に設けられるキャパシタCH1と、ノードNH2とAGNDのノードの間に設けられるキャパシタCH2を含む。また、その反転入力端子にノードNH3が接続され、その非反転入力端子にAGNDのノードが接続されるオペアンプOPHを含む。
図15(A)の1次のローパスフィルタでは、キャパシタCI1の容量値をC1とし、抵抗RI1の抵抗値をR1とすると、カットオフ周波数はfc=1/(2π×C1×R1)である。また減衰傾度は−20dB/decである。従って、1次のローパスフィルタを用いる場合には、図16のG1に示すようにカットオフ周波数fcを十分に低くすることで、G2、G3に示すように周波数fd、2fdでの減衰度を小さくすることができる。従って、G7に示すような不要信号のオフセット変動分についても減衰することができ、このオフセット変動分がDCに折り返した場合にも、所望信号の最小分解能以下にすることが可能になる。
また図15(B)の2次のローパスフィルタでは、キャパシタCH1、CH2の容量値をC1、C2とし、抵抗RH1、RH2の抵抗値をR1、R2とすると、カットオフ周波数は、fc=1/{2π×(C1×C2×R1×R2)1/2}となる。また減衰傾度は−40dB/decである。このように2次のローパスフィルタは、素子数は多くなるもの、減衰傾度が大きい。従って、図16のG4に示すようにカットオフ周波数fcをそれほど小さくしなくても、G5、G6に示すように周波数fd、2fdにおいて十分な減衰度を得ることができる。従って、図15(A)の1次のローパスフィルタに比べて回路を小規模化することも可能になる。また、不要信号のオフセット変動分についても十分に減衰することができ、オフセット変動分を確実に除去できる。
8.離調周波数
不要信号のうち、離調周波数Δf=|fd−fs|に起因する不要信号は、センサ信号に検出側共振周波数fsの信号が混入し、このセンサ信号が同期検波回路100により同期検波されることにより発生する。例えばジャイロセンサの応答を良くするために、検出用振動子をアイドリング的に微少振幅で固有共振周波数fsにて振動させる場合がある。或いは、ジャイロセンサの外部からの外部振動が振動子に加わることで、検出用振動子が固有共振周波数fsにて振動してしまう場合がある。そしてこのように検出用振動子が周波数fsで振動すると、同期検波回路100に入力される信号VS5に周波数fsの信号が混入される。そして同期検波回路100は、周波数fdの参照信号RSに基づき同期検波を行うため、周波数fdとfsの差に相当する離調周波数Δf=|fd−fs|の不要信号が生成されてしまう。
例えば、混入される周波数fsの信号はDsin(ωs×t)と表すことができる。なおωs=2πfsである。そして同期検波は、センサ信号と駆動信号(参照信号)の乗算とみなすことができるため、センサ信号のうち周波数fsの信号については、
Csin(ωd×t)×Dsin(ωs×t)
={−(D×C)/2}×[cos{(ωd+ωs)t}−cos{(ωd−ωs)t}]
となる。上式から明らかなように、周波数fsの信号が混入されることにより、同期検波後に、離調周波数Δf=|fd−fs|の不要信号が生成されてしまう。
ここで、離調周波数Δf=|fd−fs|は、fd、fsに比べて十分に小さい。従って、この離調周波数Δfの成分の不要信号を除去するためには、図17に示すような急峻な減衰特性が必要になる。従って、従来のような連続時間型のローパスフィルタだけでは、このような離調周波数Δfの成分の不要信号の除去が難しいという課題がある。
このような課題を解決するために、図12では、フィルタ部110に、離散時間型フィルタであるSCF114を設けている。このSCF114は、振動子の駆動側共振周波数fdと検出側共振周波数fsとの差に対応する離調周波数Δf=|fd−fs|の成分を除去し、所望信号の周波数成分(DC成分)を通過させる周波数特性を有する。
図12に示すように、フィルタ部110に、SCF114(広義には離散時間型フィルタ)を設ければ、図17に示すような急峻な減衰特性の実現も容易になる。従って、離調周波数Δfが、周波数fdに比べて極めて小さい場合にも、離調周波数Δfの周波数帯の不要信号の成分を、通過帯域の所望信号に悪影響を与えることなく、確実且つ容易に除去できる。
また連続時間型フィルタでは、フィルタを構成するキャパシタの容量値C、抵抗の抵抗値Rがばらつくと、フィルタの周波数特性もばらついてしまい、安定した周波数特性を得ることが難しいという不利点がある。例えばC、Rの絶対値は±20パーセント程度ばらつき、連続時間型フィルタ(RCフィルタ)のカットオフ周波数はC×Rで決まるため、ばらつきが大きくなる。そしてカットオフ周波数がばらつくと、通過帯域にある所望信号の振幅が減衰してしまったり位相が変化してしまい、信号品質が劣化する。
これに対してSCF114では、容量比やサンプリング周波数(クロック周波数)によりフィルタ特性を決めることができる。例えば容量比の精度は0.1パーセント以下であるため、カットオフ周波数のばらつきも少ない。従って、SCF114によれば、通過帯域の所望信号を通過させながら離調周波数Δfの不要信号を確実に除去するという急峻な減衰特性を、容易に実現できる。
なお本実施形態の比較例として、同期検波回路の前段側にバンドパスフィルタを設け、このバンドパスフィルタにより、周波数fdの信号を通過させ、周波数fsの信号を除去する手法が考えられる。
しかしながら、この比較例の手法では、バンドパスフィルタのQ値を例えば50以上というように大きな値に設定する必要がある。従って、このバンドパスフィルタをSCFで実現する場合には、容量比を厳密に管理する必要があり、歩留まり等を低下させる。また、同じ減衰量を得ようとすると、ローパスフィルタはn次になり、バンドパスフィルタは2×n次になる。従って、SCFのバンドパスフィルタは、SCFのローパスフィルタに比べて素子数が多くなり、回路が大面積化する。
これに対して本実施形態では、ローパスフィルタのSCF114を設ける構成となっているため、バンドパスフィルタの場合に比べて、容量比の管理が容易になると共に、回路を小面積化できる。
図18にSCF114の構成例を示す。図18のSCF114は、ノードNG1、NG2の間に設けられたスイッチト・キャパシタ回路210と、ノードNG2、NG5の間に設けられたスイッチト・キャパシタ回路212及びキャパシタCG5を含む。またノードNG2,NG3間、ノードNG4、NG5間、ノードNG1、NG4間に設けられたキャパシタCG4、CG6、CG7を含む。また、その反転入力端子がノードNG2に接続され、その非反転入力端子がAGNDのノードに接続されるオペアンプOPG1と、その反転入力端子がノードNG4に接続され、その非反転入力端子がAGNDのノードに接続されるオペアンプOPG2を含む。ここで、スイッチト・キャパシタ回路210、212、214のスイッチング素子SG1〜SG6は、MOSトランジスタ(トランスファーゲート)により構成できる。なおSCF114は図18の構成に限定されず、種々の変形実施が可能である。
さて、本実施形態では、SCF114を、参照信号RSに応じたクロック(参照信号そのもの、或いは参照信号により生成されたクロック。参照信号と同じ周波数のクロック)に基づき動作させている。具体的には、例えば参照信号RSにより、互いにノン・オーバラップの2相のクロック(サンプリングクロック)を生成する。そして生成されたクロックに基づき図18のスイッチング素子SG1〜SG6をオン・オフ制御して、SCF114を動作させる。
このようにすれば、参照信号RSを有効活用して、SCF114の動作クロックを生成できるため、回路の小規模化を図れる。また参照信号RSの周波数fdと、SCF114のサンプリング周波数(クロック周波数)を一致させることができるため、フィルタの周波数特性の設計を容易化できる。また駆動側共振周波数であるfdが、環境変化(温度変化)や経時変化によって変動した場合に、この変動に応じてSCF114のサンプリング周波数も変動するようになる。従って、周波数fdの変化に応じて、SCF114のカットオフ周波数も変化させて調整できるようになる。従って、環境変化や経時変化が生じた場合にも、離調周波数fdの不要信号を確実に除去することが可能になる。
以上のように本実施形態では、離調周波数fdの不要信号については、SCF114で除去しつつ、同期検波によりfd、2fd、3fd等に現れる不要信号のオフセット変動分については、SCF114のアンチエイリアシング用に設けられたプリフィルタ112により除去するというように、各フィルタ毎に異なる役割分担を持たせている。即ち離調周波数による不要信号のように急峻な減衰特性が必要な不要信号については、SCF114で除去し、不要信号のオフセット変動分については、プリフィルタ112で除去する。このように役割分担を明確化することにより、小規模な回路で不要信号の効率的な除去が可能になる。
9.オフセット調整回路
図19にオフセット調整回路90の構成例を示す。なおオフセット調整回路90の構成は図19に限定されず、その構成要素を変更・削除したり、他の構成要素を追加するなどの種々の変形実施が可能である。
オフセット調整回路90は、D/A変換回路92と加算回路(加減算回路)94を含む。D/A変換回路90は、初期オフセットの調整データDDA[m:0]をアナログの初期オフセットの調整電圧VAに変換する。
加算回路94は、入力信号IN(VS4)の電圧に対して、D/A変換回路92からの調整電圧VAを加算する。この加算回路94は、ノードNE5とNE6、NE1、NE2の間にそれぞれ設けられた抵抗RE1、RE2、RE3を含む。また、その反転入力端子にノードNE5が接続され、その非反転入力端子にAGNDのノードが接続されるオペアンプOPEを含む。
例えば本実施形態では、ジャイロセンサの製造後に検出装置30の出力信号VSQの電圧をモニタする。そしてVSQの電圧を基準出力電圧に一致させるための初期オフセットの調整データを、図示しない不揮発性メモリ等に書き込む。そしてこの不揮発性メモリ等に書き込まれた調整データDDA[m:0]がD/A変換回路92に入力され、D/A変換回路92は、DDA[m:0]に応じた初期オフセットの調整電圧VAを出力する。すると、加算回路94は、この調整電圧VAを、入力信号INの電圧に加算することで、初期オフセット電圧を除去する調整を行う。
図19に示すように、オフセット調整回路90は、同期検波回路100の前段側に設けられる。そして同期検波回路100は、スイッチング素子SE1、SE2(第1、第2のスイッチング素子)と、インバータ106を含む。これらのスイッチング素子SE1、SE2はMOSトランジスタ(トランスファーゲート)により構成される。
スイッチング素子SE1の一端とスイッチング素子SE2の一端は、出力信号Q(VS6)のノードNE4を介して接続される。スイッチング素子SE1の他端には、加算回路94の出力が入力される。スイッチング素子SE2の他端には、入力信号IN(INと同相の信号)が入力される。そしてオフセット調整回路90の加算回路94は、入力信号INの電圧と調整電圧VAとの加算により得られた信号であって、入力信号INと逆相の信号IN1を、スイッチング素子SE1の他端に出力する。
またスイッチング素子SE1は、参照信号RSの反転信号RSXによりオン・オフ制御され、スイッチング素子SE2は参照信号RSによりオン・オフ制御される。即ちスイッチング素子SE1がオン状態の場合に、スイッチング素子SE2はオフ状態になり、スイッチング素子SE1がオフ状態の場合には、スイッチング素子SE2はオン状態になる。このようにスイッチング素子SE1、SE2が交互にオンになることで、同期検波が実現される。
例えば加算回路94の抵抗RE1、RE2、RE3の抵抗値が全て等しいとする。また入力信号INの電圧をV1とし、初期オフセットの調整電圧をVAとし、加算回路94の出力電圧をV2とする。すると、V2=−(V1+VA)が成り立つ。従って、図6(A)、図6(B)において、参照信号RSがHレベルになり、スイッチング素子SE1がオフ状態になり、スイッチング素子SE2がオン状態になると、同期検波回路100からは、入力信号INの電圧V1が出力される。次に、参照信号RSがLレベルになり、スイッチング素子SE1がオン状態になり、スイッチング素子SE2がオフ状態になると、同期検波回路100からは、電圧V2=−(V1+VA)が出力される。即ち入力信号INの電圧V1に調整電圧VAを加算した信号の反転信号が出力されるようになる。これにより、調整電圧の加算と、同期検波を両立できる。
なお、上記のように本実施形態について詳細に説明したが、本発明の新規事項および効果から実体的に逸脱しない多くの変形が可能であることは当業者には容易に理解できるであろう。従って、このような変形例はすべて本発明の範囲に含まれるものとする。例えば、明細書又は図面において、少なくとも一度、より広義または同義な異なる用語(離散時間型フィルタ、連続時間型フィルタ、環境変化等)と共に記載された用語(SCF、プリフィルタ、温度変化等)は、明細書又は図面のいかなる箇所においても、その異なる用語に置き換えることができる。また振動子の構造、検出装置やジャイロセンサや電子機器の構成も、本実施形態で説明したものに限定されず、種々の変形実施が可能である。また離散時間型フィルタをSCF以外のフィルタ(例えばデジタルフィルタ等)で実現することも可能である。
電子機器、ジャイロセンサの構成例。 検出装置の構成例。 図3(A)、図3(B)はQ/V(I/V)変換回路、差動増幅回路の構成例。 検出装置の動作を説明するための信号波形例。 図5(A)〜図5(C)は周波数スペクトラムの例。 図6(A)〜図6(D)は同期検波の説明図。 感度調整の説明図。 図8(A)、図8(B)は感度調整回路の構成例。 図9(A)、図9(B)は感度調整回路の構成例。 ハイパスフィルタの周波数特性。 図11(A)、図11(B)は、オフセット調整の説明図。 フィルタ部の構成例。 図13(A)〜図13(C)は周波数スペクトラムの例。 プリフィルタの周波数特性の説明図。 図15(A)、図15(B)はプリフィルタの構成例。 1次、2次のプリフィルタを用いた場合の周波数特性の説明図。 離調周波数の説明図。 SCFの構成例。 オフセット調整回路、同期検波回路の構成例。
符号の説明
10 振動子、30 検出装置、40 駆動回路、42 I/V変換回路、
44 AGC回路、46 2値化回路、60 検出回路、70 増幅回路、
72、74 Q/V(I/V)変換回路、76 差動増幅回路、80 感度調整回路、
90 オフセット調整回路、92 D/A変換回路、94 加算回路、
100 同期検波回路、110 フィルタ部、112 プリフィルタ、
114 SCF、116 ポストフィルタ、500 電子機器、510 ジャイロセンサ、
520 処理部、530 メモリ、540 操作部、550 表示部

Claims (14)

  1. 振動子を駆動して振動子を励振させる駆動回路と、
    振動子からの出力信号を受け、所望信号を検出する検出回路とを含み、
    前記検出回路は、
    振動子からの出力信号を増幅する増幅回路と、
    前記増幅回路の後段側に設けられ、ゲインを可変に制御して感度調整を行う感度調整回路と、
    参照信号に基づいて同期検波を行う同期検波回路とを含み、
    前記感度調整回路は
    前記同期検波回路の前段側に設けられ、可変ゲインアンプとして動作すると共にハイパスフィルタとして動作し、アクティブフィルタである前記ハイパスフィルタと前記可変ゲインアンプとで、オペアンプが共用されることを特徴とする角速度情報の検出装置。
  2. 請求項1において、
    前記感度調整回路は、
    感度の調整データに基づいてその抵抗値が可変に制御される可変抵抗と、
    前記可変抵抗の抵抗値で決まるゲインで信号を増幅するためのオペアンプとを含むことを特徴とする検出装置。
  3. 請求項1又は2において、
    前記感度調整回路は、
    入力ノードと第1のノードとの間に設けられるキャパシタと、
    前記第1のノードと第1の電源電圧のノードとの間に設けられる抵抗と、
    出力ノードと前記第1の電源電圧のノードとの間に設けられ、前記出力ノードと出力タップの間の抵抗値と前記出力タップと前記第1の電源電圧のノードの間の抵抗値が、感度の調整データに基づいて可変に制御される可変抵抗と、
    その非反転入力端子に前記第1のノードが接続され、その反転入力端子に前記可変抵抗の前記出力タップが接続され、その出力端子に前記出力ノードが接続されるオペアンプと
    を含むことを特徴とする検出装置。
  4. 請求項1又は2において、
    前記感度調整回路は、
    入力ノードと第1のノードとの間に設けられる抵抗と、
    前記第1のノードと第2のノードとの間に設けられるキャパシタと、
    出力ノードと前記第2のノードとの間に設けられ、感度の調整データに基づいてその抵抗値が可変に制御される可変抵抗と、
    その反転入力端子に前記第2のノードが接続され、その非反転入力端子に第1の電源電圧のノードが接続されるオペアンプとを含むことを特徴とする検出装置。
  5. 請求項1乃至4のいずれかにおいて、
    検出装置の出力信号の初期オフセット電圧を除去するための調整を行うオフセット調整回路と、
    同期検波後の信号のフィルタ処理を行うフィルタ部を含み、
    前記フィルタ部は、
    離散時間型フィルタと、
    前記離散時間型フィルタの前段側に設けられた連続時間型フィルタを含み、
    前記連続時間型フィルタは、
    環境変化による不要信号のオフセット変動分を除去する周波数特性を有することを特徴とする検出装置。
  6. 請求項5において、
    前記連続時間型フィルタは、
    前記同期検波回路による同期検波により周波数k×fd(kは自然数)の周波数帯域に現れる不要信号のオフセット変動分を、所望信号の振幅以下に減衰する周波数特性を有することを特徴とする検出装置。
  7. 請求項6において、
    前記連続時間型フィルタは、
    周波数fd、2fd、3fdの周波数帯域に現れる不要信号のオフセット変動分を、所望信号の振幅以下に減衰する周波数特性を有することを特徴とする検出装置。
  8. 請求項6又は7において、
    前記連続時間型フィルタは、1次のローパスフィルタであり、
    所望信号の振幅をA0とし、周波数k×fdに現れる不要信号のオフセット変動分をΔAkとし、周波数fdでのフィルタの減衰率をaとした場合に、
    前記連続時間型フィルタは、
    ΔAk×(a/k)≦A0が成り立つように不要信号のオフセット変動分を減衰させる周波数特性を有することを特徴とする検出装置。
  9. 請求項6又は7において、
    前記連続時間型フィルタは、2次のローパスフィルタであり、
    所望信号の振幅をA0とし、周波数k×fdに現れる不要信号のオフセット変動分をΔAkとし、周波数fdでのフィルタの減衰率をaとした場合に、
    前記連続時間型フィルタは、
    ΔAk×(a/k)≦A0が成り立つように不要信号のオフセット変動分を減衰させる周波数特性を有することを特徴とする検出装置。
  10. 請求項5乃至9のいずれかにおいて、
    前記離散時間型フィルタは、スイッチト・キャパシタ・フィルタであることを特徴とする検出装置。
  11. 請求項10において、
    前記スイッチト・キャパシタ・フィルタは、前記参照信号に応じたクロックに基づき動作することを特徴とする検出装置。
  12. 請求項5乃至11のいずれかにおいて、
    前記離散時間型フィルタは、
    振動子の駆動側共振周波数fdと検出側共振周波数fsとの差に対応する離調周波数Δf=|fd−fs|の成分を除去し、所望信号の周波数成分を通過させる周波数特性を有することを特徴とする検出装置。
  13. 請求項1乃至12のいずれかに記載の検出装置と、
    前記振動子と、
    を含むことを特徴とするジャイロセンサ。
  14. 請求項13に記載のジャイロセンサと、
    前記ジャイロセンサにより検出された角速度情報に基づいて処理を行う処理部と、
    を含むことを特徴とする電子機器。
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