JP4032681B2 - 同期検波方法及び装置並びにセンサ信号検出装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、入力信号の中から基準信号と同期した信号成分を抽出するのに用いられる同期検波方法及び装置、並びに、この同期検波を利用したセンサ信号検出装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、S/N(信号対ノイズ比)の悪い入力信号から所望の信号成分を分離したい場合や、入力信号の基準信号に対する位相差を検出したい場合等には、同期検波回路が使用されている。
【0003】
この同期検波回路は、所定の周波数帯域に乗った信号をその周波数の基準信号で全波整流することで、所望の信号を復元するものであるが、そのために、同期検波回路では、基準信号に同期して、スイッチの切替え、信号経路の選択等の処理がなされ、この処理動作によって高周波ノイズが発生してしまうという問題があった。
【0004】
そして、この高周波ノイズは、回路全体のS/Nを劣化させてしまうことから、同期検波回路には、通常、その後段部分に、CRフィルタ等からなるローパスフィルタが設けられ、このローパスフィルタにて高周波ノイズを除去するようにされている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来のように、CRフィルタ等からなるローパスフィルタを用いて、同期検波回路で発生する高周波ノイズを充分低減するには、フィルタの時定数を大きくしなければならず、このためには、ローパスフィルタを構成しているコンデンサCの容量や抵抗Rの抵抗値を大きくしたり、その接続段数を増やす(換言すればフィルタの次数を高める)必要があった。
【0006】
従って、従来の同期検波回路においては、高周波ノイズを除去するために設けられるローパスフィルタによって、小型化、低コスト化ができないという問題があった。
本発明は、こうした問題に鑑みなされたものであり、同期検波処理によって発生する高周波ノイズを、時定数の大きなローパスフィルタを用いることなく効率よく低減し得る同期検波方法及び装置、並びに、これを利用したセンサ信号検出装置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
かかる目的を達成するためになされた請求項1に記載の同期検波方法においては、同期検波後の信号を、同期検波の際に用いた基準信号若しくは該基準信号を1/m分周(但し、mは正整数)した信号に同期したサンプリング周期毎にアナログ移動平均処理することにより、同期検波後の信号から高周波ノイズを除去する。
【0008】
これは、アナログ移動平均処理はサンプリング周期内に入力された信号を平均化するものであるので、そのサンプリング周波数の整数倍(例えば、サンプリング周波数が10kHzであれば、10kHz、20kHz、30kHz…)の周波数域で減衰量が最大(理論上は無限大)となるためである。
【0009】
即ち、本願発明者らは、同期検波処理によって発生する高周波ノイズが、同期検波に用いた基準信号の高調波成分であり、例えば、基準信号が10kHzであれば、高周波ノイズは、10kHz、20kHz、30kHz、40kHz…というように基準信号の周波数の整数倍の周波数域に発生すること、及び、アナログ移動平均処理では、アナログ移動平均を行う際のサンプリング周波数の整数倍の周波数域で減衰量が無限大となること、に着目し、アナログ移動平均処理を、同期検波に用いる基準信号若しくは該基準信号を1/m分周(但し、mは正整数)した信号に同期した周期で実行することにより(換言すればアナログ移動平均のサンプリング周波数を基準信号の周波数若しくは基準信号を1/m分周した周波数とすることにより)、同期検波処理で発生する不要な高周波ノイズ成分を、アナログ移動平均処理で効率よく減衰させるようにしているのである。
【0010】
また、請求項1に記載の同期検波方法においては、同期検波後の信号のアナログ移動平均処理を、遅延ユニットを複数段縦続接続してなるパルス遅延回路に対して、同期検波後の信号を、各遅延ユニットの遅延時間を制御する信号として入力すると共に、そのパルス遅延回路にパルス信号を入力して、パルス信号を各遅延ユニットの遅延時間にて順次遅延しながら伝送させ、前記サンプリング周期毎に、パルス遅延回路内でパルス信号が通過した遅延ユニットの段数をカウントする、といった手順で実行する。
つまり、パルス遅延回路を上記のように動作させた場合、パルス信号がパルス遅延回路内の各遅延ユニットを通過する際の遅延時間は、アナログ入力信号の信号レベルに応じて変化し、アナログ入力信号に不要な高周波信号成分が重畳されていればその高周波ノイズ成分によって変動するが、パルス信号が各遅延ユニットを通過するに従い、高周波ノイズ成分による変動成分は相殺され、パルス信号が複数の遅延ユニットを通過した際の各遅延ユニットでの平均遅延時間を見ると、高周波信号成分を除去した真のアナログ入力信号の信号レベルに対応するものとなる。
【0011】
そこで、本発明では、パルス遅延回路を上記のように動作させ、同期検波に用いた基準信号若しくは該基準信号を1/m分周(但し、mは正整数)した信号に同期したサンプリング周期で、パルス遅延回路内でパルス信号が通過した遅延ユニットの段数をカウントすることにより、パルス信号が各遅延ユニットを通過するのに要した時間の移動平均をとり、これを、アナログ移動平均後の信号を表すデジタルデータとして出力するようにしているのである。
そして、このアナログ移動平均処理では、サンプリング周波数の整数倍の周波数域で減衰量が無限大となるため、本発明によれば、従来のように時定数の大きなローパスフィルタを用いることなく、同期検波処理で発生する高周波ノイズを充分低減することができるようになり、同期検波回路(装置)を、従来に比べて簡単な構成で実現できることになる。よって、本発明方法によれば、同期検波回路(装置)の小型化・低コスト化を図ることができる。
【0012】
ところで、上記のように、アナログ移動平均処理を利用すれば、同期検波後の信号に重畳されている基準信号の整数倍の周波数域のノイズ成分を効率よく低減できるのであるが、同期検波後の信号には、同期検波によって発生するノイズ成分以外の高周波ノイズ(つまり、基準信号の整数倍の周波数域以外の周波数域のノイズ成分)が重畳されていることもあり、この高周波ノイズについては、アナログ移動平均処理だけで充分に低減できないことも考えられる。
【0013】
そこで、このような場合には、請求項2に記載のように、アナログ移動平均処理により得られたデータを、更にローパスフィルタにてフィルタリング処理することにより、残留ノイズを除去するようにしてもよい。
【0014】
そして、このようにしても、ローパスフィルタには、アナログ移動平均処理によって基準信号の高調波成分による高周波ノイズが除去された信号が入力されることから、ローパスフィルタの時定数を従来のように大きくする必要がなく、その構成を簡素化して、同期検波回路(装置)の小型化・低コスト化を図ることができる。
【0015】
また、このローパスフィルタによるフィルタリング処理は、請求項3に記載のように、アナログ移動平均処理により得られたデータを、アナログ移動平均処理のサンプリング周期と同じか若しくはそのサンプリング周期の1/n(但し、nは正整数)の周期でサンプリングして、過去複数回分のサンプリングデータの平均値を演算するデジタル移動平均処理を行うようにすればよい。
【0016】
尚、請求項3に記載の同期検波方法において、デジタル移動平均処理は、アナログ移動平均処理の周期と同じか若しくは該周期の1/n(但し、nは正整数)の周期でサンプリング周波数で行うようにしているが、これは、デジタル移動平均処理のサンプリング周波数をこのように設定すれば、デジタル移動平均処理で生じる不要な信号通過域が、アナログ移動平均処理の際に減衰量が無限大となる周波数域と重なるためである。
【0017】
つまり、デジタル移動平均処理は、そのサンプリング周波数に同期してデジタルデータをサンプリングし、そのサンプリングした過去複数回分のデジタルデータの平均値を演算するものであるため、デジタル移動平均処理による信号の減衰量は、そのサンプリング周波数の整数倍の周波数域で極めて小さく(略零)なってしまい、この周波数域では不要な信号成分が通過してしまうことになる。これに対して、アナログ移動平均処理では、そのサンプリング周波数の整数倍の周波数域で減衰量が最大(理論上は無限大)となり、この周波数域では不要な信号成分はカットされる。
【0018】
そこで、請求項3に記載の同期検波方法においては、アナログ移動平均処理後の信号から残留ノイズを除去するローパスフィルタとしての機能をデジタル移動平均処理にて実現するに当たって、デジタル移動平均処理のサンプリング周波数を、アナログ移動平均処理のサンプリング周波数と同じか、そのn倍の周波数に設定することにより、デジタル移動平均処理で減衰させることのできない信号成分(この場合、同期検波の際に生じる高周波ノイズ成分)をアナログ移動平均処理で充分減衰させておき、デジタル移動平均処理で不要なノイズ成分が通過してしまうのを防止しているのである。
【0019】
次に、請求項4に記載の同期検波方法においては、所定周波数の基準信号を用いて入力信号を同期検波し、その同期検波後の信号を、基準信号若しくは基準信号を1/m分周(但し、mは正整数)した信号に同期したサンプリング周期毎にアナログ移動平均処理することにより、同期検波後の信号から高周波ノイズを除去する。
【0020】
そして、そのアナログ移動平均処理後の信号をA/D変換し、そのA/D変換後のデータを、アナログ移動平均処理の周期と同じか若しくは該周期の1/n(但し、nは正整数)の周期でサンプリングして、過去複数回分のサンプリングデータの平均値を演算するデジタル移動平均処理を行う。
従って、この請求項4に記載の同期検波方法によれば、請求項3に記載の同期検波方法と同様の効果を得ることができる。
【0024】
次に、請求項5に記載の同期検波装置においては、同期検波回路が、所定周波数の基準信号を用いて入力信号を同期検波し、アナログ移動平均フィルタが、同期検波後の信号を、基準信号若しくは該基準信号を1/m分周(但し、mは正整数)した信号に同期したサンプリング周期毎に移動平均する。
そして、このアナログ移動平均フィルタは、同期検波後の信号に応じた遅延時間で入力パルスを遅延させて出力する遅延ユニットが複数段縦続接続され、パルス信号を各遅延ユニットの遅延時間にて順次遅延しながら伝送させるパルス遅延回路と、基準信号若しくは基準信号を1/m分周(但し、mは正整数)した信号に同期したサンプリング周期毎に、パルス遅延回路内でパルス信号が通過した遅延ユニットの段数をカウントするカウント手段とを備え、このカウント手段によるカウント値を前記同期検波後の信号を表すデジタルデータとして出力する、フィルタ機能付き時間A/D変換器にて構成されている。
【0025】
従って、請求項5に記載の装置によれば、請求項1記載の同期検波方法に従い入力信号を同期検波することができ、同期検波によって発生する不要な高周波ノイズ(基準信号の周波数の高調波成分)を、従来のような時定数の大きなローパスフィルタを用いることなく、効率よく低減することができ、延いては、装置の小型化・低コスト化を図ることができる。
【0026】
また、請求項6に記載の同期検波装置は、請求項5に記載の装置において、アナログ移動平均処理後のデータを、ローパスフィルタによりフィルタリング処理することにより、アナログ移動平均処理後の信号に含まれる残留ノイズを除去するようにしたものである。
【0027】
従って、請求項6に記載の装置によれば、請求項2に記載の同期検波方法に従い入力信号を同期検波することができ、同期検波後の信号に含まれる不要なノイズ成分をより確実に除去することが可能となる。
また次に、請求項7に記載の同期検波装置は、請求項6に記載の装置において、ローパスフィルタを、アナログ移動平均処理のサンプリング周期と同じか若しくはそのサンプリング周期の1/n(但し、nは正整数)の周期でアナログ移動平均後のデータをサンプリングし、そのサンプリングした過去複数回分のサンプリングデータの平均値を演算するデジタル移動平均フィルタにて構成したものである。
【0028】
従って、請求項7に記載の装置によれば、請求項3に記載の同期検波方法に従い入力信号を同期検波することができ、同期検波後の信号に含まれる不要なノイズ成分をより確実に除去することが可能となる。
【0029】
次に、請求項8に記載の同期検波装置においては、同期検波回路が、所定周波数の基準信号を用いて入力信号を同期検波し、アナログ移動平均フィルタが、その同期検波後の信号を、基準信号若しくは基準信号を1/m分周(但し、mは正整数)した信号に同期したサンプリング周期毎に移動平均し、A/D変換器が、そのアナログ移動平均処理後の信号をA/D変換する。
【0030】
そして、デジタル移動平均フィルタが、そのA/D変換後のデータを、アナログ移動平均処理のサンプリング周期と同じか若しくはそのサンプリング周期の1/n(但し、nは正整数)の周期でサンプリングし、過去複数回分のサンプリングデータの平均値を演算する。
【0031】
つまり、請求項8に記載の装置は、請求項4に記載の同期検波方法に従い入力信号を同期検波する。よって、請求項8に記載の装置によれば、請求項7に記載の装置と同様、同期検波後の信号に含まれる不要なノイズ成分をより確実に除去することが可能となる。
一方、請求項9〜請求項12に記載の発明は、本発明の同期検波方法(装置)を利用して、センシングエレメント(換言すればセンサ素子)からの検出信号に含まれる真のセンサ信号を抽出するセンサ信号検出装置に関するものである。
【0032】
そして、請求項9に記載のセンサ信号検出装置においては、駆動手段が、センシングエレメントを、搬送波を重畳した駆動信号にて駆動し、第1基準信号生成手段が、その搬送波に基づき同期検波用の第1基準信号を生成し、第1同期検波手段が、センシングエレメントからの検出信号を第1基準信号を用いて同期検波することにより、センシングエレメントを用いて検出された物理量を表すセンサ信号を発生する。
【0033】
即ち、請求項9記載のセンサ信号検出装置は、センシングエレメントの駆動信号に搬送波を重畳することによりセンシングエレメントから出力される検出信号に搬送波を重畳させ、更に、その検出信号を搬送波に同期した基準信号にて同期検波することによって、最終的に得られるセンサ信号が、センシングエレメントからの検出信号の入力経路に設けられる増幅回路等で発生する1/fノイズ(低周波ノイズ)の影響を受けるのを防止できるようにしたものである。
【0034】
そして、このセンサ信号検出装置において、第1同期検波手段には、本発明方法に従って検出信号を同期検波できるように、請求項5〜請求項8何れか記載の同期検波装置が使用される。
よって、請求項9記載のセンサ信号検出装置によれば、センシングエレメントからの検出信号の入力経路に設けられる増幅回路等で発生する1/fノイズの影響を受けることなく、また、第1同期検波手段の同期検波処理によって発生する高周波ノイズの影響を受けることなく、センシングエレメントを用いて検出された物理量を表す真のセンサ信号を生成できることになり、極めてS/Nの高いセンサ信号検出装置を実現できることになる。
【0035】
次に、請求項10に記載のセンサ信号検出装置においては、音叉や振動板等からなる振動型のセンシングエレメントを利用して、加速度や角速度等の物理量を検出するのに好適な装置であり、駆動手段が、センシングエレメントを、所定周波数の駆動信号にて駆動し、第2基準信号生成手段が、センシングエレメントの駆動状態を、駆動信号若しくはセンシングエレメントから出力されるモニタ信号により検出して、その駆動信号若しくはモニタ信号により同期検波用の第2基準信号を生成し、第2同期検波手段が、センシングエレメントからの検出信号を第2基準信号を用いて同期検波することにより、センシングエレメントを用いて検出された物理量を表すセンサ信号を発生する。
【0036】
そして、この請求項10に記載のセンサ信号検出装置においても、第2同期検波手段には、本発明方法に従って検出信号を同期検波できるように、請求項5〜請求項8何れか記載の同期検波装置が使用される。
よって、請求項10記載のセンサ信号検出装置によれば、第2同期検波手段の同期検波処理によって発生する高周波ノイズの影響を受けることなく、振動型のセンシングエレメントを用いて検出される加速度・角速度等の物理量を表す真のセンサ信号を生成できることになり、極めてS/Nの高いセンサ信号検出装置を実現できることになる。
【0037】
次に、請求項11に記載のセンサ信号検出装置においては、請求項10に記載の装置と同様、駆動手段が、センシングエレメントを、所定周波数の駆動信号にて駆動し、第2基準信号生成手段が、センシングエレメントの駆動状態を、駆動信号若しくはセンシングエレメントから出力されるモニタ信号により検出して、その駆動信号若しくはモニタ信号により同期検波用の第2基準信号を生成する。
【0038】
また、請求項11に記載のセンサ信号検出装置においては、請求項9に記載の装置と同様、搬送波重畳手段が、駆動手段が出力するセンシングエレメント駆動用の駆動信号に、その駆動信号よりも周波数の高い搬送波を重畳することにより、センシングエレメントから出力される検出信号に搬送波を重畳させ、第1基準信号生成手段が、その搬送波に基づき同期検波用の第1基準信号を生成する。
【0039】
そして、センシングエレメントからの検出信号は、第1同期検波手段にて、第1基準信号を用いて同期検波され、その同期検波後の検出信号は、第2同期検波手段にて、第2基準信号を用いて同期検波される。
即ち、請求項11に記載のセンサ信号検出装置は、請求項9に記載のセンサ信号検出装置と請求項10に記載のセンサ信号検出装置とを組み合わせることにより、音叉や振動板等からなる振動型のセンシングエレメントを利用して加速度や角速度等の物理量を検出するに当たって、最終的に得られるセンサ信号が、センシングエレメントからの検出信号の入力経路に設けられる増幅回路等で発生する1/fノイズ(低周波ノイズ)の影響を受けるのを防止できるようにしたものである。
【0040】
そして、この請求項11に記載のセンサ信号検出装置においても、第1同期検波手段及び第2同期検波手段には、夫々、本発明方法に従って検出信号を同期検波できるように、請求項5〜請求項8何れか記載の同期検波装置が使用される。よって、請求項11に記載のセンサ信号検出装置によれば、センシングエレメントからの検出信号の入力経路に設けられる増幅回路等で発生する1/fノイズの影響を受けることなく、また、第1同期検波手段や第2同期検波手段の同期検波処理によって発生する高周波ノイズの影響を受けることなく、振動型のセンシングエレメントを用いて検出される加速度・角速度等の物理量を表す真のセンサ信号を生成できることになり、極めてS/Nの高いセンサ信号検出装置を実現できることになる。
【0041】
尚、請求項10又は請求項11に記載のセンサ信号検出装置における振動型のセンシングエレメントとしては、請求項12に記載の振動ジャイロの振動子を挙げることができる。そして、請求項10又は請求項11に記載のセンサ信号検出装置を、振動ジャイロの振動子からの検出信号を処理するのに利用すれば、振動ジャイロを用いて検出される角速度(ヨーレート)を高精度に検出し得る角速度検出装置を実現できることになる。
【0042】
【発明の実施の形態】
以下に本発明の実施形態(第1実施例〜第3実施例)を図面と共に説明する。
[第1実施例]
図1は本発明が適用された第1実施例の角速度検出装置全体の構成を表すブロック図である。
【0043】
本実施例の角速度検出装置は、所謂振動ジャイロであり、振動子からなるセンシングエレメント2と、センシングエレメント2を駆動して外部から振動子に加わった角速度を検出する検出回路(本発明のセンサ信号検出装置に相当)4とから構成されている。
【0044】
ここで、センシングエレメント2は、例えば、図2に示すように、単結晶シリコン材料等で形成された基板12上に、4角に延設された梁14を介して変位可能に配置された略矩形状の振動子16を備える。そして、振動子16の周囲には、振動子16を基板面に平行なx軸方向(図における上下方向)に振動させるための駆動電極18、振動子16の駆動状態(つまりx軸方向の振動状態)をモニタするためのモニタ電極20、振動子16の基板面に平行なy軸方向(x軸と直交する方向)の振動を検出するための一対の検出電極22、24が配置されている。
【0045】
尚、図2は、振動子16及び各電極18〜24を模式的に表しており、実際には、振動子16の変位によって各電極18〜24との間の静電容量が変化するように、振動子16には各電極18〜24に対応した電極が形成されており、また、振動子16側の電極と固定電極である基板12上の電極18〜24とは、夫々、互いに噛み合うようにくし歯状に形成されているが、こうした本実施例のセンシングエレメント2は、マイクロマシン技術に基づく所謂マイクロジャイロのセンシングエレメントとして従来より周知であるため(例えば、特開2000−81335号、特開2001−153659号等参照)、詳しい説明は省略する。
【0046】
次に、検出回路4は、センシングエレメント2に設けられた駆動端子Dを介して、振動子16の共振周波数に対応した駆動パルスDPを駆動電極18に印加することにより、駆動電極18と振動子16との間に静電力を発生させて、振動子16をx軸方向に振動させる駆動回路30と、センシングエレメント2に設けられたモニタ端子Mを介して、モニタ電極20から出力される振動子16の駆動状態(振動状態)を表すモニタ信号MSを取り込み、これを増幅して駆動回路30にフィードバックする増幅器(アンプ)32を備える。この結果、センシングエレメント2を構成する振動子16は、自己の共振周波数でx軸方向に振動することになる。
【0047】
また、このように振動子16が振動している状態で、センシングエレメント2に、その基板面に直交する軸を中心とする角速度が加わると、振動子16の振動方向(x軸方向)に直交する方向(y軸方向)にコリオリ力が発生し、振動子16は、このコリオリ力によって、y軸方向に振動する。
【0048】
すると、振動子16を挟んでy軸方向両側に配置された検出電極22、24と振動子16との間の静電容量が変化し、検出電極22、24には、この静電容量の変化(換言すれば振動子16に発生したコリオリ力)に対応したセンス信号SP、SMが発生する。尚、これら各センス信号SP、SMは、互いに逆相である。
【0049】
そして、検出回路4には、これら各センス信号SP、SMを、センシングエレメント2に設けられた一対のセンス端子Sを介して取り込み、その差分を増幅して同期検波部36に出力する差動増幅器(アンプ)34が設けられている。
同期検波部36は、本発明の同期検波回路に相当するものであり、増幅器32から出力されるモニタ信号MSに基づき同期検波基準信号発生部38にて生成された基準信号CKDを用いて、差動増幅器34から出力されるセンス信号SS0を同期検波する。この結果、差動増幅器34からのセンス信号SS0は、同期検波部36で基準信号CKDに同期して全波整流されることになる。尚、基準信号CKDは、同期検波基準信号発生部38がモニタ信号MSを例えば90°位相シフトすることにより生成される。
【0050】
次に、同期検波部36にて同期検波された信号(検出信号SS1)は、アナログ移動平均フィルタ40に入力される。アナログ移動平均フィルタ40は、同期検波部36が同期検波に用いる基準信号CKDを受けて、その基準信号CKDの一周期毎に、検出信号SS1を平均化するものであり、例えば、前述の特開平8−32408号公報に開示されたディレイラインフィルタが用いられる。
【0051】
そして、このアナログ移動平均フィルタ40によるアナログ移動平均処理後の検出信号SS2は、後段のローパスフィルタ42に入力され、ローパスフィルタ42にて、高周波ノイズ除去のためのフィルタリング処理が施された後、角速度の検出結果を表すセンサ信号(角速度信号)SS3として、外部装置(例えば車両の姿勢制御装置等)に出力される。
【0052】
尚、ローパスフィルタ42は、アナログ移動平均フィルタ40によるアナログ移動平均処理で除去しきれなかった高周波ノイズを除去するために補助的に設けられるものであり、CRフィルタ等からなるアナログフィルタを使用できる。また、ローパスフィルタ42は、検出信号SS2をデジタルデータに変換するA/D変換器を設ければ、そのA/D変換器によるA/D変換後のデジタルデータを移動平均するデジタル移動平均フィルタにて構成することもできる。
【0053】
次に、上記のように構成された本実施例の検出回路4の動作について、図3及び図4を用いて説明する。
まず、差動増幅器34から出力されるセンス信号SS0は、図3に示すように、検出対象である角速度信号成分ωs1に加えて、不要ノイズ成分NS1と、DCオフセット成分DFS1とを含む。
【0054】
そして一般に、センス信号SS0の内の不要ノイズ成分NS1と基準信号CKDとは、位相が90°(位相差θ)ずれている。尚、当然のことであるが、角速度信号成分ωs1と基準信号CKDの位相差は0°(若しくは180°)である。
【0055】
従って、同期検波部36において、基準信号CKDを用いて、センス信号SS0を同期検波すると、角速度信号成分ωs1は、正弦波を全波整流したような直流信号ωs2に変換されるが、同期検波後の不要ノイズ成分NS2、及び、DCオフセット成分DFS2は、プラス側とマイナス側が等しくなり、平均化すれば零となる。
【0056】
また、これら各信号成分ωs2、NS2、DFS2の合成信号である同期検波後の検出信号SS1は、不要ノイズ成分NS2が他に比べて相対的に大きいため、鋸歯状波(所謂のこぎり波)のようになる。
そして、本実施例では、こののこぎり波成分を除去するために、従来のようなCRフィルタ等からなるアナログフィルタを使用するのではなく、アナログ移動平均フィルタ40を使用し、アナログ移動平均フィルタ40にて、こぎり波成分を消滅させ、更に、アナログ移動平均フィルタ40にて除去しきれなかったノイズ成分をローパスフィルタ42を用いて除去し、最終的なセンサ信号(角速度信号)SS3を生成する。
【0057】
これは、アナログ移動平均フィルタ40では、基準信号CKDの周期で決まるサンプリング周波数の整数倍の周波数域で減衰量が最大(理論上は無限大)となるためである。
つまり、図4に示すように、アナログ移動平均フィルタ40においては、例えば、基準信号CKDの周波数が10kHzであれば、100μsec.毎に、その期間内での入力信号の移動平均をとるので、従来のCR1次フィルタのように、その減衰量が周波数に対してなめらかに変化するのではなく、10kHz、20kHz、30kHz…というように、基準信号CKDの周波数の整数倍の周波数域で減衰量が最大(理論上は無限大)となる。
【0058】
これに対して、検出信号SS1を構成する各信号成分ωs2、NS2、DFS2の内、角速度信号成分ωs2の周波数は基準信号CKDの周波数(10kHz)以下であるが、同期検波によって生じる不要ノイズ成分NS2の周波数は、基準信号CKDの周波数(10kHz)とその高調波の周波数(20kHz、30kHz…)であり、また、DCオフセット成分DFS2の周波数も基準信号CKDと同じ(10kHz)である。
【0059】
この結果、検出信号SS1を構成する各信号成分ωs2、NS2、DFS2の内、角速度信号成分ωs2はアナログ移動平均フィルタ40を通過するものの、不要ノイズ成分NS2やDCオフセット成分DFS2は、アナログ移動平均フィルタ40の無限減衰域にて除去され、同期検波部36の動作によって生じる不要信号成分はアナログ移動平均フィルタ40にて完全に除去されることになるのである。
【0060】
よって、本実施例の角速度検出装置によれば、従来のように、時定数が大きな高次のCRフィルタを用いることなく、同期検波後の検出信号SS1から不要ノイズ(上述ののこぎり波)を効率よく除去することが可能となり、検出回路4の小型化・低コスト化を図ることができる。
【0061】
尚、図5は、センシングエレメント2を実際に3.3kHzの駆動パルスDPにて駆動(振動)して、その駆動パルスDP(詳しくはモニタ信号MS)に同期した3.3kHzの基準信号CKDでセンス信号SS0を同期検波した際に得られた、検出信号SS1の信号波形(a)及び周波数成分(b)の測定データを表し、図6は、アナログ移動平均フィルタ40を同期検波に用いた基準信号CKDで動作させた際の減衰特性と検出信号の周波数成分とを合わせて記載した測定データを表している。
【0062】
そして、これらのデータからも明らかなように、検出信号SS1に含まれる高周波ノイズ(のこぎり波)は、同期検波の際の基準信号の整数倍の周波数成分が支配的であり、本実施例のように、同期検波部36の後段に、基準信号で動作するアナログ移動平均フィルタ40を設ければ、その減衰特性(無限減衰域)によって、検出信号SS1に含まれる高周波ノイズを効率よく除去できることが判る。
【0063】
尚、本実施例では、アナログ移動平均フィルタ40を、同期検波の際に用いた基準信号CKDで動作させているが、例えば、基準信号CKDを1/m分周(mは正整数)した信号にて動作させてもよい。つまり、このようにしても、基準信号とその高調波の周波数域を、アナログ移動平均フィルタ40の無限減衰域に重ねることができ、上記実施例と同様、同期検波で生じた高周波ノイズを除去することができる。
【0064】
[第2実施例]
図7は第2実施例の角速度検出装置全体の構成を表すブロック図である。
本実施例の角速度検出装置は、基本的には第1実施例の角速度検出装置と同様に構成されており、第1実施例と異なる点は、センシングエレメント2を構成する振動子16を、駆動回路30が発生した駆動パルスDPにこれよりも高い周波数(例えば1MHz)の搬送波CRを重畳した駆動信号にて振動させることにより、センシングエレメント2から出力されるセンス信号SP、SM(延いては差動増幅器34から出力されるセンス信号SS0)に搬送波CRを重畳させ、差動増幅器34から出力されるセンス信号SS0を、搬送波CRに同期した基準信号CKDにて同期検波することによって、最終的に得られる角速度信号SS3が、差動増幅器34等で発生する低周波(一般に10kHz以下)の1/fノイズの影響を受けるのを防止できるようにした点である。
【0065】
このため、本実施例の角速度検出装置において、検出回路4には、搬送波CRを発生する搬送波発生部44が設けられ、この搬送波発生部44からの搬送波CRを搬送波入力端子Cを介してセンシングエレメント2に入力するようにされている。
【0066】
そして、センシングエレメント2には、図8に示すように、搬送波入力端子Cから入力された搬送波CRを、駆動端子Dから入力された駆動パルスDPに重畳するための混合器26が設けられ、この混合器26にて混合された駆動パルスDPと搬送波CRとの合成信号を、振動子16の駆動信号として、駆動電極18に印加するようにされている。尚、上記混合器26は、検出回路4側に設けてもよい。
【0067】
また、検出回路4には、第1実施例と同様、同期検波部36、同期検波基準信号発生部38、及び、アナログ移動平均フィルタ40からなり、モニタ信号MSに同期したベースバンドの同期検波を行う回路が設けられる他、この回路の前段にて、搬送波CRに同期した基準信号CKD1でセンス信号SS0を同期検波するための回路が設けられている。
【0068】
尚、この回路は、ベースバンドの同期検波を行う回路と同様に、搬送波発生部44が発生した搬送波CRを取り込み、搬送波CRに同期した基準信号CKD1を発生する同期検波基準信号発生部48と、この基準信号CKD1を用いて差動増幅器34からのセンス信号SS0を同期検波する同期検波部46と、基準信号CKD1の周期に同期して、同期検波部46からの検出信号SS1をアナログ移動平均処理するアナログ移動平均フィルタ50とから構成されている。
【0069】
つまり、本実施例の検出回路4は、搬送波CRに同期した高速の同期検波と、駆動パルスDP(換言すればモニタ信号MS)に同期した比較的低速の同期検波とを、2段階に分けて行うようにされている。
そして、後段の同期検波(ベースバンドの同期検波)は、第1実施例と同じであるため、次に、前段の同期検波(搬送波CRによる同期検波)での動作について、図9を用いて簡単に説明する。
【0070】
まず、差動増幅器34から出力されるセンス信号SS0には、図3に示すように、検出対象である角速度信号成分ωs1(ここでは、搬送波CRが重畳されているので、第1実施例で説明した角速度信号成分ωs1に比べて周波数が1〜3桁高くなる)に加えて、角速度信号成分ωs1よりも周波数が低い不要ノイズ成分NS1と、DCオフセット成分DFS1とが含まれる。
【0071】
従って、同期検波部46において、搬送波CRに同期した基準信号CKD1を用いてセンス信号SS0を同期検波すると、角速度信号成分ωs1は、正弦波を全波整流したような直流信号ωs2に変換され、同期検波後の不要ノイズ成分NS2、及び、DCオフセット成分DFS2は、プラス側とマイナス側が略等しくなり、平均化すれば略零となる。
【0072】
そして、本実施例では、この搬送波CRを用いた同期検波においても、その同期検波後の検出信号SS1を、アナログ移動平均フィルタ50に入力し、アナログ移動平均フィルタ50により、同期検波に用いた基準信号CKD1に同期したアナログ移動平均を行う。
【0073】
従って、この前段の同期検波においても、同期検波によって生じる高周波ノイズ成分やDCオフセット成分を完全に除去することができ、また、不要ノイズ成分NS2についても、移動平均によって低減できる。
また、この同期検波によって除去できない低周波のノイズ成分は、後段のベースバンドの同期検波やローパスフィルタ42によって除去されることから、最終的に得られる角速度信号SS3は、極めてノイズの少ない信号となる。
【0074】
そして、本実施例においても、同期検波によって生じる高周波ノイズを除去するために大きな時定数を有する高次のCRフィルタを用いる必要がないので、検出回路4の小型化・低コスト化を図ることができる。
尚、第1実施例で説明したアナログ移動平均フィルタ40と同様、アナログ移動平均フィルタ50には、同期検波部46で用いた基準信号CKD1を分周器を用いて1/m分周(mは正整数)した信号を入力し、この低周波の信号で動作させるようにしてもよい。そして、このようにすれば、アナログ移動平均フィルタ50を周波数の高い搬送波CRに同期して高速に動作させる必要がないので、アナログ移動平均フィルタ50自体のコスト低減を図ることもできる。
【0075】
[第3実施例]
図10は第3実施例の角速度検出装置全体の構成を表すブロック図である。
本実施例の角速度検出装置は、基本的には第1実施例の角速度検出装置と同様に構成されており、第1実施例と異なる点は、アナログ移動平均フィルタとして、フィルタ機能付き時間A/D変換器(以下単にTADという)60を備え、このTAD60を用いて検出信号SS1のアナログ移動平均処理を行うと同時に、その処理結果をA/D変換し、更に、TAD60で得られたデジタルデータDadを、デジタル移動平均フィルタ80を用いてデジタル移動平均処理することにより、角速度信号SS3として、デジタルデータDTを出力するようにした点である。
【0076】
以下、この異なる点について説明する。
TAD60は、図11(a)に示すように、パルス信号Pinを所定の遅延時間だけ遅延させて出力する遅延ユニット62を複数段ループ状に接続することにより構成されたパルス遅延回路64と、パルス遅延回路64を構成する各遅延ユニット62に対し、検出信号SS1を駆動電圧として供給するバッファ66と、基準信号CKDの立上がり(又は立ち下がりタイミング)でパルス遅延回路64内でのパルス信号の到達位置を検出し、その到達位置を表すデジタルデータを出力するエンコーダ68と、パルス遅延回路64内でのパルス信号の周回回数をカウントするカウンタ70と、基準信号CKDの立上がり(または立下がり)タイミングでエンコーダ68及びカウンタ70からの出力データをラッチし、今回ラッチした各データと前回ラッチした各データとの差から、基準信号CKDの一周期内でパルス信号Pinが通過した遅延ユニット62の個数を演算し、その演算結果を検出信号をアナログ移動平均処理したデジタルデータDadとして出力する演算回路72とから構成されている。
【0077】
尚、パルス遅延回路64を構成する各遅延ユニット62は、インバータ等からなるゲート回路にて構成されている。そして、パルス遅延回路64には、パルス信号Pinとして、HighレベルからLow レベル若しくはLow レベルからHighレベルへと変化するパルス信号のエッジが入力され、各遅延ユニット62は、その入力されたパルス信号Pinのエッジを、所定の遅延時間だけ遅延させて次段の遅延ユニット62へ出力することにより、パルス信号Pinをパルス遅延回路64内で周回させる。
【0078】
そして、このように構成された本実施例のTAD60においては、各遅延ユニット62の遅延時間が、検出信号SS1の信号レベル(電圧レベル)に対応した時間となり、検出信号SS1に高周波ノイズ成分が重畳されている場合には、その高周波ノイズ成分によって各遅延ユニット62の遅延時間が変動する。
【0079】
具体的には、検出信号SS1に正の高周波ノイズ成分が重畳されたタイミングでパルス信号Pinを通過させる遅延ユニット62の遅延時間は、検出信号SS1に高周波ノイズ成分が重畳されていない標準時に比べて短くなり、逆に、検出信号SS1に負の高周波ノイズ成分が重畳されたタイミングでパルス信号Pinを通過させる遅延ユニット62の遅延時間は、標準時に比べて長くなる。
【0080】
そこで、本実施例のTAD60は、基準信号CKD同期して、その一周期内にパルス信号Pinが通過した遅延ユニット62の段数をエンコーダ68とカウンタ70と演算回路72とを用いて検出し、その検出結果(パルス信号Pinが通過した遅延ユニット62の段数)を、検出信号SS1のA/D変換結果を表すデジタルデータDadとして出力するように構成されているのである。
【0081】
即ち、パルス遅延回路64を構成する遅延ユニット62の遅延時間は、検出信号SS1の信号レベルに応じて変化するが、検出信号SS1に重畳された高周波ノイズ信号成分による遅延時間の変動分については、パルス信号Pinをパルス遅延回路64に入力して各遅延ユニット62を順次伝送させることにより相殺(換言すれば平均化)することができることから、本実施例では、基準信号CKDの一周期をサンプリング周期として、その時間内にパルス信号Pinが通過した遅延ユニット62の段数を検出することにより、基準信号CKDの一周期毎に、検出信号SS1の信号レベルの移動平均をとった値と同等のデジタルデータDad(D1,D2…)を生成するようにしているのである。
【0082】
従って、TAD60は、単体で、検出信号SS1から高周波ノイズ成分を除去するアナログ移動平均フィルタ40としての機能と、検出信号SS1の信号レベルをデジタルデータDadに変換するA/D変換器としての機能を有することになり、アナログ移動平均フィルタとしての減衰特性は、図4に示したアナログ移動平均フィルタ40の減衰特性と同様、基準信号CKDの周波数の整数倍の周波数域で減衰量が最大(理論上は無限大)となる。
【0083】
このため、本実施例の角速度検出装置においても、第1実施例と同様の効果を得ることができる。
一方、デジタル移動平均フィルタ80は、第1実施例のローパスフィルタ42として、TAD60で除去できなかったノイズ成分を除去するために補助的に設けられるものであり、例えば、図11(b)に示すように、TAD60からのデジタルデータDadを、基準信号CKDに同期して動作する複数段のラッチ回路LTで順次ラッチし、各ラッチ回路LTからの出力をアダー回路ADDで加算することにより、デジタルデータDadを移動平均処理するように構成される。
【0084】
つまり、デジタル移動平均フィルタ80では、複数段のラッチ回路LTを用いることにより、基準信号CKDに同期してデジタルデータDadを順次サンプリングし、そのサンプリングした過去複数回分のデジタルデータDadをアダー回路ADDで加算することにより、デジタルデータDadを平均化し、これを、真の角速度を表すデジタルデータDTとして出力するのである。
【0085】
ここで、本実施例においては、TAD60とデジタル移動平均フィルタ80とを共通の基準信号CKDに同期して動作させているが、これは、前述したように、アナログ移動平均フィルタ(本実施例ではTAD60)では、サンプリング周波数の整数倍の周波数域で減衰量が最大(理論上は無限大)となり、デジタル移動平均フィルタ80では、図12(a)に示すように、サンプリング周波数の整数倍の周波数域で減衰量が略零となるためである。
【0086】
つまり、アナログ移動平均フィルタ(TAD60)で減衰量が最大となる周波数域に対して、デジタル移動平均フィルタ80で減衰量が略零となる周波数域がずれると、アナログ移動平均フィルタ(TAD60)で除去しきれなかったノイズ成分がデジタル移動平均フィルタ80をそのまま通過してしまう虞があるが、本実施例のように、これら各フィルタのサンプリング周波数を、基準信号CKDの周波数に一致させておけば、これら各フィルタを合成した減衰特性は、図12(b)に示す如くなり、これら両フィルタにてノイズ成分をより効果的に除去できるようになるのである。
【0087】
尚、デジタル移動平均フィルタ80のサンプリング周波数としては、必ずしもアナログ移動平均フィルタ(TAD60)のサンプリング周波数に一致させる必要はなく、そのn倍(nは正整数)の周波数に設定しても、上記と同様の効果を得ることができる。
【0088】
また、第1実施例で説明したアナログ移動平均フィルタ40と同様、TAD60には、図10に点線で示すように、同期検波部36で用いた基準信号CKDを分周器90を用いて1/m分周(mは正整数)した信号を入力し、TAD60を基準信号CKDよりも低周波の信号で動作させるようにしてもよい。
【0089】
そして、このようにすれば、TAD60で得られるデジタルデータDadの値(詳しくは一周期当たりにパルス遅延回路64内でパルス信号Pinが通過する遅延ユニット62の数)を大きくすることができ、その結果、A/D変換の電圧分解能を高くすることができる。
【0090】
以上、本発明の実施例について説明したが、本発明は、上記実施例に限定されるものではなく、種々の態様を採ることができる。
例えば、最終段のローパスフィルタ42として、デジタル移動平均フィルタ80を用いる場合、デジタル移動平均フィルタ80としては、図11(b)に示したようなデジタル回路ではなく、制御装置を構成するマイクロコンピュータの演算処理(所謂なまし処理)により実現することもできる。また、このローパスフィルタ42は必ずしも設ける必要はなく、アナログ移動平均フィルタ(若しくはTAD)で不要ノイズを十分抑制できる場合には、削除することができる。
【0091】
また、上記実施例では、本発明の同期検波方法及び装置を角速度検出装置に適用した場合について説明したが、本発明の同期検波方法及び装置は、角速度以外のセンサ信号検出装置であっても適用できるし、通信システムや搬送波を用いたシステム等、一般的な同期検波処理を行うシステムであっても適用できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 第1実施例の角速度検出装置の構成を表すブロック図である。
【図2】 第1実施例のセンシングエレメントの構成を説明する説明図である。
【図3】 第1実施例の検出回路各部での信号波形を説明する説明図である。
【図4】 第1実施例のアナログ移動平均フィルタによるノイズ低減効果を説明する説明図である。
【図5】 検出信号SS1の信号波形及び周波数成分の測定データを表すグラフである。
【図6】 アナログ移動平均フィルタの減衰特性と検出信号の周波数特性との対応関係を表す説明図である。
【図7】 第2実施例の角速度検出装置の構成を表すブロック図である。
【図8】 第2実施例のセンシングエレメントの構成を説明する説明図である。
【図9】 第2実施例の検出回路各部での信号波形を説明する説明図である。
【図10】 第3実施例の角速度検出装置の構成を表すブロック図である。
【図11】 第3実施例で用いられるTAD及びデジタル移動平均フィルタの構成を表す説明図である。
【図12】 デジタル移動平均フィルタの減衰特性及びTADとデジタル移動平均フィルタとの合成減衰特性を表す説明図である。
【符号の説明】
2…センシングエレメント、4…検出回路、12…基板、14…梁、16…振動子、18…駆動電極、20…モニタ電極、22,24…検出電極、26…混合器、30…駆動回路、32…増幅器、34…差動増幅器、36,46…同期検波部、38,48…同期検波基準信号発生部、40,50…アナログ移動平均フィルタ、42…ローパスフィルタ、44…搬送波発生部、60…TAD(フィルタ機能付き時間A/D変換器)、62…遅延ユニット、64…パルス遅延回路、66…バッファ、68…エンコーダ、70…カウンタ、72…演算回路、80…デジタル移動平均フィルタ、90…分周器。
Claims (12)
- 所定周波数の基準信号を用いて入力信号を同期検波し、該同期検波後の信号を、前記基準信号若しくは該基準信号を1/m分周(但し、mは正整数)した信号に同期したサンプリング周期毎にアナログ移動平均処理することにより、前記同期検波後の信号から高周波ノイズを除去する同期検波方法であって、
前記アナログ移動平均処理を、
遅延ユニットを複数段縦続接続してなるパルス遅延回路に対して、前記同期検波後の信号を、前記各遅延ユニットの遅延時間を制御する信号として入力すると共に、前記パルス遅延回路にパルス信号を入力して該パルス信号を前記各遅延ユニットの遅延時間にて順次遅延しながら伝送させ、前記サンプリング周期毎に、前記パルス遅延回路内で前記パルス信号が通過した遅延ユニットの段数をカウントすることにより行うことを特徴とする同期検波方法。 - 前記アナログ移動平均処理により得られたデータを、更にローパスフィルタにてフィルタリング処理することにより、残留ノイズを除去することを特徴とする請求項1記載の同期検波方法。
- 前記アナログ移動平均処理により得られたデータを、前記アナログ移動平均処理のサンプリング周期と同じか若しくは該サンプリング周期の1/n(但し、nは正整数)の周期でサンプリングして、過去複数回分のサンプリングデータの平均値を演算するデジタル移動平均処理を行うことにより、前記ローパスフィルタとしてのフィルタリング処理を行うことを特徴とする請求項2記載の同期検波方法。
- 所定周波数の基準信号を用いて入力信号を同期検波し、該同期検波後の信号を、前記基準信号若しくは該基準信号を1/m分周(但し、mは正整数)した信号に同期したサンプリング周期毎にアナログ移動平均処理することにより、前記同期検波後の信号から高周波ノイズを除去する同期検波方法であって、
前記アナログ移動平均処理後の信号をA/D変換し、その後、該A/D変換後のデータを、前記アナログ移動平均処理の周期と同じか若しくは該周期の1/n(但し、nは正整数)の周期でサンプリングして、過去複数回分のサンプリングデータの平均値を演算するデジタル移動平均処理を行うことを特徴とする同期検波方法。 - 所定周波数の基準信号を用いて入力信号を同期検波する同期検波回路と、
該同期検波後の信号を、前記基準信号若しくは該基準信号を1/m分周(但し、mは正整数)した信号に同期したサンプリング周期毎に移動平均するアナログ移動平均フィルタと、
を備え、前記アナログ移動平均フィルタは、
前記同期検波後の信号に応じた遅延時間で入力パルスを遅延させて出力する遅延ユニットが複数段縦続接続され、パルス信号を各遅延ユニットの遅延時間にて順次遅延しながら伝送させるパルス遅延回路と、
前記サンプリング周期毎に、前記パルス遅延回路内で前記パルス信号が通過した遅延ユニットの段数をカウントするカウント手段と、
を備え、該カウント手段によるカウント値を前記同期検波後の信号を表すデジタルデータとして出力する、フィルタ機能付き時間A/D変換器、
からなることを特徴とする同期検波装置。 - 前記アナログ移動平均フィルタによるアナログ移動平均処理後のデータをフィルタリング処理して残留ノイズを除去するローパスフィルタを備えたことを特徴とする請求項5に記載の同期検波装置。
- 前記ローパスフィルタとして、前記アナログ移動平均後のデータを、前記アナログ移動平均処理のサンプリング周期と同じか若しくは該サンプリング周期の1/n(但し、nは正整数)の周期でサンプリングして、過去複数回分のサンプリングデータの平均値を演算するデジタル移動平均フィルタを備えたことを特徴とする請求項6に記載の同期検波装置。
- 所定周波数の基準信号を用いて入力信号を同期検波する同期検波回路と、
該同期検波後の信号を、前記基準信号若しくは該基準信号を1/m分周(但し、mは正整数)した信号に同期したサンプリング周期毎に移動平均するアナログ移動平均フィルタと、
該アナログ移動平均処理後の信号をA/D変換するA/D変換器と、
前記A/D変換器によるA/D変換後のデータを、前記アナログ移動平均処理のサンプリング周期と同じか若しくは該サンプリング周期の1/n(但し、nは正整数)の周期でサンプリングして、過去複数回分のサンプリングデータの平均値を演算するデジタル移動平均フィルタと、
を備えたことを特徴とする同期検波装置。 - センシングエレメントを、搬送波を重畳した駆動信号にて駆動する駆動手段と、
前記搬送波に基づき同期検波用の第1基準信号を生成する第1基準信号生成手段と、
前記センシングエレメントからの検出信号を前記第1基準信号を用いて同期検波することにより、前記センシングエレメントを用いて検出された物理量を表すセンサ信号を発生する第1同期検波手段と、
を備えたセンサ信号検出装置において、
前記第1同期検波手段として、請求項5〜請求項8何れか記載の同期検波装置を備えたことを特徴とするセンサ信号検出装置。 - センシングエレメントを、所定周波数の駆動信号にて駆動する駆動手段と、
前記センシングエレメントの駆動状態を、前記駆動信号若しくは前記センシングエレメントから出力されるモニタ信号により検出して、該駆動信号若しくはモニタ信号により同期検波用の第2基準信号を生成する第2基準信号生成手段と、
前記センシングエレメントからの検出信号を前記第2基準信号を用いて同期検波することにより、前記センシングエレメントを用いて検出された物理量を表すセンサ信号を発生する第2同期検波手段と、
を備えたセンサ信号検出装置において、
前記第2同期検波手段として、請求項5〜請求項8何れか記載の同期検波装置を備えたことを特徴とするセンサ信号検出装置。 - センシングエレメントを、所定周波数の駆動信号にて駆動する駆動手段と、
該駆動手段が出力する前記センシングエレメント駆動用の駆動信号に、該駆動信号よりも周波数の高い搬送波を重畳する搬送波重畳手段と、
前記センシングエレメントの駆動状態を、前記駆動信号若しくは前記センシングエレメントから出力されるモニタ信号により検出して、該駆動信号若しくはモニタ信号により同期検波用の第2基準信号を生成する第2基準信号生成手段と、
前記搬送波重畳手段が前記駆動信号に重畳する搬送波に基づき、同期検波用の第1基準信号を生成する第1基準信号生成手段と、
前記センシングエレメントからの検出信号を前記第1基準信号を用いて同期検波する第1同期検波手段と、
該第1同期検波手段による同期検波後の信号を、前記第2基準信号を用いて同期検波することにより、前記センシングエレメントを用いて検出された物理量を表すセンサ信号を発生する第2同期検波手段と、
を備えたセンサ信号検出装置において、
前記第1同期検波手段、及び、第2同期検波手段として、夫々、請求項5〜請求項8何れか記載の同期検波装置を備えたことを特徴とするセンサ信号検出装置。 - 前記センシングエレメントは、振動ジャイロの振動子であることを特徴とする請求項10又は請求項11記載のセンサ信号検出装置。
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