JP4306515B2 - 同期検波方法及び装置 - Google Patents

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Description

本発明は、入力信号の中から、検波対象となる対象搬送波に重畳された信号成分を取り出すのに用いられる同期検波方法及び装置に関する。
従来より、例えば、S/N(信号対ノイズ比)の悪い入力信号から所望の信号成分を分離する場合や、周波数が異なる複数の搬送波が含まれる入力信号の中から所望周波数の搬送波を抽出する場合等には、同期検波装置が使用される(例えば、特許文献1、特許文献2等、参照)。
そして、この同期検波装置には、通常、図18に示すように、入力信号Vsを2系統に分離し、その分離した一方の入力信号Vsを、オペアンプOP1からなるボルテージホロワ(所謂バッファ回路)を介して、「+1」を乗じた信号に変換すると共に、他方の入力信号Vsを、オペアンプOP1と抵抗R1,R2とからなる反転増幅回路を介して、「−1」を乗じた信号に変換し、更に、これら各信号の出力経路に設けられたスイッチSW1、SW2を、検波対象となる搬送波と同じ周波数の基準信号CKに同期して交互にオン・オフさせることにより、入力信号を基準信号CKの2分の1の周期で交互に反転させた出力信号Vo1を生成する同期検波回路50が備えられている。
つまり、入力信号Vsには、検波対象となる対象搬送波に加えて、除去すべき他の搬送波や不要な直流成分が含まれることから、従来の同期検波装置では、図18に示す如きアナログの同期検波回路50を用いて、入力信号Vsを基準信号CKに同期して全波整流することにより、除去すべき搬送波や直流成分を相殺するようにしているのである。
また、このように同期検波回路50から出力される出力信号Vo1は、対象搬送波を単に全波整流したものであるため、出力信号Vo1には、対象搬送波自体の変動成分や、同期検波回路50によって除去できなかったノイズ成分が含まれる。
このため、従来の同期検波装置においては、図18に示すように、同期検波回路50の出力側に、アナログのローパスフィルタ52を設け、このローパスフィルタ52により、同期検波回路50からの出力信号Vo1から不要な変動成分を除去して、最終的な出力信号Vo2(検波出力)を安定化させるようにされている。
特開平6−269060号公報 特開2003−65768号公報
しかしながら、上記従来の同期検波装置では、オペアンプOP1,OP2等のアナログ増幅回路からなる同期検波回路50を用いて、入力信号Vsを処理することから、同期検波回路50からの出力信号Vo1に、同期検波回路50内のアナログ増幅回路(オペアンプOP1、OP2等)の増幅動作によって生じるノイズ成分が重畳されてしまい、そのノイズ成分をローパスフィルタ52で除去できずに、高精度な信号検出(同期検波)が困難になる場合があった。
また、同期検波装置自体をIC化する場合には、IC内に、オペアンプOP1,OP2等の2種類のアナログ増幅回路を組み込まなければならず、しかも、各アナログ増幅回路から出力されるノイズの信号レベルを目標レベルに抑えるためには、各増幅回路の占有面積を大きくする必要があるため、同期検波装置の小型・低コスト化が難しいという問題もあった。
また、更に、オペアンプ等のアナログ増幅回路では、トランジスタ特性、抵抗、容量定数の変動により、特性が大きく変化し、しかも、これらの変動要因は、温度変化の影響を受け易いことから、従来の同期検波装置では、耐環境性を向上して、装置の信頼性を確保することが難しいという問題もあった。
また、ローパスフィルタ52はアナログフィルタであり、オペアンプ、抵抗、容量等を用いて構成される(特に、抵抗、容量は外付け部品となる)ことから、このフィルタについても、アナログ増幅回路と同様に特性が変化し易く、装置の信頼性低下の要因となっていた。
本発明は、こうした問題に鑑みなされたもので、オペアンプやアナログフィルタ等のアナログ回路を用いることなく同期検波回路を構成することで、同期検波装置の耐環境性、延いては信頼性を向上し、しかも、同期検波装置の小型・低コスト化を容易に図ることができるようにすることを目的とする。
かかる目的を達成するためになされた請求項1に記載の同期検波方法にあっては、入力信号を、検波対象となる搬送波(対象搬送波)の周期の2分の1の周期毎に移動平均処理することにより、対象搬送波の0度から180度の位相期間の移動平均値D1と、対象搬送波の180度から360度の位相期間の移動平均値D2とを順次求め、これら各移動平均値D1、D2の差を検波結果として算出することを特徴とする。
つまり、本発明方法では、従来のように、入力信号を2系統に分けて、各入力信号を、オペアンプからなるバッファ回路や反転増幅回路等からなるアナログ増幅回路にて増幅するのではなく、入力信号を対象搬送波の周期の2分の1の周期で区分し、その区分した各周期毎に入力信号の移動平均値D1、D2を求めて、その差分を求めることにより、入力信号を同期検波するようにしている。
このため、本発明方法によれば、入力信号を周期的に移動平均するための移動平均回路は必要になるものの、従来のように、アナログ増幅回路を用いて入力信号を増幅する必要がなく、アナログ増幅回路の増幅動作によって生じるノイズ成分が検波結果に重畳されることがない。よって、本発明の同期検波方法によれば、従来に比べて同期検波を高精度に実行できることになる。
またこのように、本発明方法によれば、従来のようにアナログ増幅回路を用いることなく同期検波回路を実現できるので、同期検波回路をIC化する際の回路面積を小さくすることができ、同期検波装置の小型・低コスト化を図ることができる。
また、本発明方法において、入力信号の移動平均値D1、D2を求めるのに必要な移動平均回路は、各種ゲート回路を用いたデジタル回路にて構成できる。そして、このように移動平均回路をデジタル回路にて構成した場合には、アナログ増幅回路を用いて同期検波回路を構成した場合に比べて、同期検波回路(移動平均回路)の耐環境性を向上できる。よって、本発明方法によれば、従来に比べて、周囲温度等の影響を受けることなく、入力信号を安定して同期検波することができるようになり、延いては、同期検波装置の信頼性を向上することができる。
また、本発明方法では、対象搬送波の0度から180度の位相期間の移動平均値D1と、対象搬送波の180度から360度の位相期間の移動平均値D2との差を検波結果として算出することから、従来のアナログ増幅回路からなる同期検波回路を用いて入力信号を同期検波したときのように、検波結果が変動することはない。
このため、本発明方法を実現する際には、従来のように、同期検波回路を用いて得られる検波結果の変動を抑制するためのローパスフィルタを必ずしも設ける必要がなく、これによっても、同期検波装置の小型・低コスト化を図ることができる。
具体的には、請求項6に記載のように、入力信号が対象搬送波のみからなる場合や、入力信号が、対象搬送波と下記(1)〜(6)の搬送波の少なくとも一つとからなるような場合には、対象搬送波の0度から180度の位相期間の移動平均値D1と、対象搬送波の180度から360度の位相期間の移動平均値D2との差をとることにより、入力信号に含まれる不要な信号成分(下記(1)〜(5)の不要な搬送波成分や直流成分)を相殺して、対象搬送波の信号成分のみに対応した安定した検波結果を得ることができるようになり、従来のようにその検波結果をローパスフィルタにて積分処理する必要がない。
(1)前記対象搬送波とは周波数が等しく、前記対象搬送波に対して位相が略90度ずれた搬送波。
(2)前記対象搬送波の周波数fcの偶数値倍の周波数を有する搬送波。
(3)前記対象搬送波の周波数fcの偶数値分の1の周波数を有する搬送波。
(4)前記対象搬送波の周波数fcの奇数値倍の周波数を有し、前記対象搬送波に対して自己の周波数で位相が略90度ずれた搬送波。
(5)前記対象搬送波の周波数fcの奇数値分の1の周波数を有し、前記対象搬送波に対して自己の周波数で位相が略90度ずれた搬送波。
(6)前記対象搬送波の周波数fcの,奇数でない有理数倍の周波数を有する搬送波。
但し、この場合、除去すべき不要な搬送波の周波数が、検波対象となる対象搬送波よりも低い場合(つまり、対象搬送波の周波数の整数値分の1(詳しくは、偶数値分の1若しくは奇数値分の1)の周波数である場合)には、対象搬送波よりも周期が長くなるので、対象搬送波の一周期内に得られた前後2つの移動平均値D1、D2の差を算出するだけでは、その搬送波を除去できないことがある。従って、このような場合には、入力信号に含まれる不要搬送波を相殺できるように、移動平均値D1、D2の差を算出する範囲を、対象搬送波の複数周期分に適宜設定すればよい。
具体的には、入力信号から除去すべき不要搬送波の周波数が、対象搬送波の周波数の偶数値「n」分の1である場合には、移動平均値D1、D2を減算する範囲として、対象搬送波の周期の「n/2」倍の期間を設定すればよく、不要搬送波の周波数が、対象搬送波の周波数の奇数値「m」分の1である場合には、移動平均値D1、D2を減算する範囲として、対象搬送波の周期の「m」倍の期間を設定すればよい。
ところで、請求項1に係る同期検波方法にあっては、検波対象となる搬送波の位相0度から180度の位相期間と、180度から360度の位相期間とで、順次入力信号の移動平均値を求めるようにしているが、こうした位相期間(つまり、検波対象となる搬送波の位相)を検知できない場合には、請求項1に係る同期検波方法を利用することができない。
そこで、検波対象となる搬送波の位相が不明であっても、その搬送波に重畳された信号成分を取り出すことができるようにするには、請求項2に記載のように、対象搬送波の周期の2分の1の周期毎に入力信号を移動平均処理することによって、対象搬送波の任意の位相p度からp+180度の位相期間の移動平均値E1と、対象搬送波のp+180度からp+360度の位相期間の移動平均値E2と、対象搬送波のp+90度からp+270度の位相期間の移動平均値F1と、対象搬送波のp+270度からp+450度の位相期間の移動平均値F2とを順次求め、移動平均値E1とE2との差I、及び、移動平均値F1とF2との差Q、を検波結果として算出するようにするとよい。
即ち、請求項2に記載の同期検波方法にあっては、請求項1と同様の半波長平均値による同期検波を、90度の位相差で並列に行うことによって、所謂直交検波を実現し、これによって、対象搬送波に重畳された信号成分(具体的は対象搬送波の振幅や位相)を検知できるようにしている。
よって、請求項2に記載の同期検波方法によれば、対象搬送波の位相が不明であっても、対象搬送波の信号特性(換言すれば、対象搬送波に重畳された信号成分)を検知することができるようになり、請求項1に記載の同期検波方法に比べて、利用範囲を拡大できる。
一方、請求項2に記載の同期検波方法によれば、対象搬送波の位相が不明であっても同期検波を実行できるが、移動平均値E1,E2と、F1,F2とは、それぞれ、平均化に要する期間が対象搬送波の4分の一周期分だけ重複するので、これら各移動平均値E1,E2,F1,F2を求めるためには、入力信号を移動平均するための平均化手段が少なくとも2つ必要になる。
また、請求項2に記載の同期検波方法において、移動平均値E1,E2を求める期間と、移動平均値F1、F2を求める期間とは、対象搬送波の4分の一周期分だけずれることから、対象搬送波の変調信号が比較的早く変化する場合には、最終的に得られる検波結果に誤差が生ずることも考えられる。
そこで、こうした問題を防止しつつ、単独の平均化手段を用いて同期検波を実現するには、請求項3に記載のように、対象搬送波の周期の4分の1の周期毎に、入力信号を移動平均処理することにより、対象搬送波の任意の位相p度からp+90度の位相期間の移動平均値S1と、対象搬送波のp+90度からp+180度の位相期間の移動平均値S2と、対象搬送波のp+180度からp+270度の位相期間の移動平均値S3と、対象搬送波のp+270度からp+360度の位相期間の移動平均値S4とを順次求め、これら各移動平均値S1,S2,S3,S4をパラメータとする演算式「I=S1+S2−S3−S4」及び「Q=S1−S2−S3+S4」に則ってI,Qを算出することにより、検波結果を得るようにしてもよい。
つまり、このようにすれば、対象搬送波の一周期内で得られる4つの移動平均値S1〜S4を用いて、入力信号を直交検波した検波結果が得られることになる。よって、請求項3に記載の同期検波方法によれば、対象搬送波の変調信号の変動の影響による誤差を防止しつつ、単独の平均化手段を用いて同期検波を行うことができる。
なお、請求項2又は請求項3に記載の同期検波方法において、入力信号の検波結果としては、上記のように算出した対象搬送波の同相成分Iと直交成分Qとをそのまま出力するようにしてもよいが、より好ましくは、請求項4に記載のように、これら各値I、Qをパラメータとする次式
に則って、対象搬送波の振幅A及び位相pを算出し、これを検波結果として出力するようにするとよい。
つまり、このようにすれば、対象搬送波が振幅変調されている場合であっても、或いは位相変調されている場合であっても、その変調に用いた元の変調信号を表す検波信号をそのまま出力することができるようになる。
また次に、請求項2又は請求項3に記載の同期検波方法では、検波対象となる搬送波の位相が不明であっても同期検波を実行できるが、検波結果を連続的に得たい場合に実現可能な検波結果の演算周期は、対象搬送波の一周期であり、対象搬送波の一周期よりも短い周期で検波結果を連続的に得ることはできない。
そこで、検波結果を対象搬送波の一周期よりも短い周期で連続的に得ることができるようにするには、請求項5に記載のように、対象搬送波の周期の4分の1の周期毎に入力信号を移動平均処理することにより、対象搬送波の位相p+k・90度からp+(k+1)・90度までの位相期間(但し、k=0,1,2,…)の移動平均値Sk を順次求め、その求められた移動平均値Sの最新の4個Sk ,Sk+1 ,Sk+2 ,Sk+3 をパラメータとする演算式「Ik =Sk +Sk+1 −Sk+2 −Sk+3 」及び「Qk =Sk −Sk+1 −Sk+2 +Sk+3 」に則ってIk 、Qk を求め、更に、これら各値Ik 、Qk をパラメータとする次式
に則って、対象搬送波の振幅A及び位相pを順次算出するようにするとよい。
すなわち、請求項5に記載の同期検波方法は、請求項4に記載の同期検波方法と同様、対象搬送波の周期の4分の1の周期毎に入力信号を移動平均処理するが、その移動平均処理によって得られた最新の4個の移動平均値Sk ,Sk+1 ,Sk+2 ,Sk+3 を利用してIk ,Qk を算出することにより、これら各値Ik ,Qk を対象搬送波の周期の4分の1の周期で繰り返し算出し、更に、その算出結果Ik ,Qk をパラメータとする上記演算式に則って対象搬送波の振幅A及び位相pを順次算出することで、検波結果を、対象搬送波の周期の4分の1の周期で連続的に得るようにしているのである。
よって、請求項5に記載の同期検波方法によれば、検波結果をより短い周期で連続的に得ることができるようになり、対象搬送波に重畳された変調信号の変化をより高速且つ高精度に検出できることになる。
なお、請求項2〜5に記載の同期検波方法は、請求項1に記載の同期検波方法を発展させたものであることから、請求項1に記載の同期検波方法と同様の効果を得ることができるのはいうまでもなく、請求項6に記載のように、入力信号が対象搬送波のみからなる場合や、入力信号が、対象搬送波と下記(1)〜(6)の搬送波の少なくとも一つとからなるような場合には、検波結果をローパスフィルタにて積分処理することなく、高精度な検波結果を得ることができる。
次に、請求項7、8に記載の発明は、本発明(特に請求項2〜5に記載の発明)の応用例として、周波数の異なる複数の搬送波を混合した入力信号の中から特定の搬送波の振幅及び位相を求める同期検波方法を提供するものである。
即ち、請求項7に記載の記載の発明は、fc0,fc1(=fc0/21 ),fc2(=fc0/22 ),…,fcN(=fc0/2N )の周波数を有するN+1種類の搬送波C0,C1,C2,…,CN(但し、Nは正の整数)の中から、少なくともC0及びCNを含む複数の搬送波を選択し、該選択した複数の搬送波Cn(n=0,1,2,…,N)を振幅変調又は位相変調して混合してなる入力信号の中から、各搬送波Cnに重畳された信号成分を取り出す同期検波方法に関する。
そして、この同期検波方法では、まず、複数の搬送波中、最も周波数が高く周期が短い搬送波C0の位相p+k・90度からp+(k+1)・90度までの位相期間(但し、k=0,1,2,…,2N+2 −1、p:任意の位相)毎に、前記入力信号を繰り返し移動平均することにより、複数の搬送波中、最も周波数が低く周期が長い搬送波CNの一周期をカバーする2N+2 個の移動平均値からなる数列群S1+m ,S2+m ,S3+m ,… ,S2N+2+m を求める(但し、m=0,1,2,…)。
そして、その求めた数列群に基づき、次式
を用いて、In,m 、Qn,m を求め、更に、これら各値In,m 、Qn,m に基づき次式
を用いて、各搬送波Cnの振幅An及び位相pnを算出する。
一方、請求項8に記載の発明は、fc0,fc1(=fc0/21 ),fc2(=fc0/22 ),…,fcN(=fc0/2N )の周波数を有するN+1種類の搬送波C0,C1,C2,…,CN(但し、Nは正の整数)と、これら各搬送波C0,C1,C2,…,CNとは同一周波数で90度位相がずれた搬送波C′0,C′1,C′2,…,C′Nの中から、少なくともC0及びCNを含む複数の搬送波を選択し、該選択した複数の搬送波Cn,C′n(n=0,1,2,…,N)を振幅変調又は位相変調して混合してなる入力信号の中から、各搬送波Cn,C′nに重畳された信号成分を取り出す同期検波方法に関する。
そして、この同期検波方法では、まず、複数の搬送波中、最も周波数が高く周期が短い搬送波C0の位相k・90度から(k+1)・90度までの位相期間(但し、k=0,1,2,…,2N+2 −1)毎に、入力信号を繰り返し移動平均することにより、複数の搬送波中、最も周波数が低く周期が長い搬送波CNの一周期をカバーする2N+2 個の移動平均値からなる数列群S1+m ,S2+m ,S3+m ,… ,S2N+2+m を求める(但し、m=0,1,2,…)。
そして、その求めた数列群に基づき、次式
を用いて、In,m 、Qn,m を求め、これら各値In,m 、Qn,m を、それぞれ、前記各搬送波Cn,C′nの振幅を表す検波結果として出力する。
従って、請求項7に記載の同期検波方法によれば、複数の搬送波C0,C1,C2,…,CNからなる入力信号の中から、各搬送波Cnに重畳された信号成分を取り出すことができ、請求項8に記載の同期検波方法によれば、位相が互いに90度異なる搬送波C0,C1,C2,…,CN、及び、C′0,C′1,C′2,…,C′Nからなる入力信号の中から、各搬送波Cn,C′nの振幅を独立に検出することができる。
なお、この理由については、後述の実施形態にて説明する。
一方、本発明の同期検波方法(請求項1〜請求項8)によれば、入力信号を構成している搬送波が請求項6に記載のものである場合には、不要信号成分を除去して検波対象となる搬送波に重畳された信号成分を正確に抽出することができるものの、入力信号中の除去すべき信号成分が不明な場合や、除去すべき信号成分が請求項6に記載の搬送波以外である場合には、入力信号に含まれる信号成分によって検波結果に誤差が生じることがある。
そこで、このような場合には、請求項9に記載のように、検波結果を積分若しくは平均化することにより、検波誤差を吸収するにすればよい。なお、この請求項9に記載の技術は、入力信号が請求項6に記載のものの場合にも適用できるのは言うまでもない。
そして、この請求項9に記載の方法を実現するに当たって、検波結果を積分若しくは平均化するためのフィルタとしては、デジタルフィルタを用いればよく、従来のように特性変化の大きいアナログフィルタを用いる必要はない。よって、本発明によれば、検波結果を積分若しくは平均化するようにした場合であっても、従来装置に比べて装置の信頼性を向上できることになる。
また、本発明の同期検波方法において、入力信号の移動平均値を求めるのに必要な移動平均回路は、入力信号を所定周期内で移動平均できる回路であれば、どのような回路を用いてもよいが、上述したように、より好ましくは各種ゲート回路からなるデジタル回路にて構成するとよい。
ところで、一般的なデジタル式の移動平均回路は、所定のサンプリング周波数に同期して入力信号をサンプリング(A/D変換)し、そのサンプリングした過去複数回分の入力信号(デジタルデータ)の平均値を演算するように構成されるが、こうした移動平均回路を本発明方法にて用いるには、移動平均回路のサンプリング周波数を、対象搬送波の周波数に比べて十分高くして、移動平均回路を高速動作させる必要がある。
このため、こうしたデジタル式の移動平均回路を本発明方法で使用するようにすると、対象搬送波の周波数によっては、移動平均回路の動作周波数が高くなりすぎ、移動平均回路を正常に動作させることができなくなることも考えられる。
そこで、本発明方法において、入力信号の移動平均値を求めるのに使用する移動平均回路としては、請求項10に記載のように、遅延ユニットを複数段縦続接続してなるパルス遅延回路を用い、このパルス遅延回路に対して、各遅延ユニットの遅延時間を制御する信号として入力信号を入力すると共に、このパルス遅延回路にパルス信号を入力して、パルス遅延回路内でパルス信号を各遅延ユニットの遅延時間にて順次遅延しながら伝送させ、その後、対象搬送波の周期の2分の1又は4分の1の周期毎に、パルス遅延回路内でパルス信号が通過した遅延ユニットの段数をカウントすることにより、移動平均値を求めるようにするとよい。
つまり、パルス遅延回路を上記のように動作させた場合、パルス信号がパルス遅延回路内の各遅延ユニットを通過する際の遅延時間は、入力信号の信号レベルに応じて変化するが、その遅延時間の変動量は、パルス信号が複数の遅延ユニットを通過するのに伴い平均化される。
そこで、請求項10に記載の同期検波方法では、パルス遅延回路を上記のように動作させ、移動平均値を求めるのに設定された所定周期毎(つまり、対象搬送波の周期の2分の1又は4分の1の周期毎)に、パルス遅延回路内でパルス信号が通過した遅延ユニットの段数をカウントすることにより、入力信号の信号レベルの移動平均をとり、そのカウント結果を移動平均値として順次出力するようにしているのである。
従って、請求項10に記載の同期検波方法によれば、入力信号の移動平均値を、パルス遅延回路を用いた一つの回路で求めることができるようになり、しかも、移動平均値を求めるために入力信号を高速にA/D変換する必要がないので、本発明方法を確実にしかも低コストで実現できることになる。
次に、請求項11に記載の同期検波装置においては、移動平均手段が、検波対象となる一定周波数fcの対象搬送波を含む入力信号を、その対象搬送波の周期の2分の1の周期毎に移動平均処理することにより、対象搬送波の0度から180度の位相期間の移動平均値D1と、対象搬送波の180度から360度の位相期間の移動平均値D2とを順次求め、演算手段が、その求められた各移動平均値D1、D2の差から検波結果を算出する。
従って、請求項11に記載の同期検波装置によれば、請求項1記載の同期検波方法に従い入力信号を同期検波することができ、従来の同期検波装置に比べて、耐環境性、延いては信頼性を向上し、しかも、装置の小型・低コスト化を容易に図ることができるようになる。
また、請求項12に記載の同期検波装置においては、移動平均手段が、対象搬送波の周期の2分の1の周期毎に入力信号を移動平均処理することにより、対象搬送波の任意の位相p度からp+180度の位相期間の移動平均値E1と、対象搬送波のp+180度からp+360度の位相期間の移動平均値E2と、対象搬送波のp+90度からp+270度の位相期間の移動平均値F1と、対象搬送波のp+270度からp+450度の位相期間の移動平均値F2とを順次求め、演算手段が、その求められた移動平均値E1とE2との差I、及び、移動平均値F1とF2との差Q、を検波結果として算出する。
従って、請求項12に記載の同期検波装置によれば、請求項2に記載の同期検波方法に従い入力信号を同期検波することができ、請求項2と同様の効果を得ることができる。
また、請求項13に記載の同期検波装置においては、移動平均手段が、対象搬送波の周期の4分の1の周期毎に入力信号を移動平均処理することにより、対象搬送波の任意の位相p度からp+90度の位相期間の移動平均値S1と、対象搬送波のp+90度からp+180度の位相期間の移動平均値S2と、対象搬送波のp+180度からp+270度の位相期間の移動平均値S3と、対象搬送波のp+270度からp+360度の位相期間の移動平均値S4とを順次求め、演算手段が、その求められた各移動平均値S1,S2,S3,S4をパラメータとする演算式「I=S1+S2−S3−S4」及び「Q=S1−S2−S3+S4」に則ってI,Qを算出する。
従って、請求項13に記載の同期検波装置によれば、請求項3に記載の同期検波方法に従い入力信号を同期検波することができ、請求項3と同様の効果を得ることができる。
次に、請求項14に記載の同期検波装置は、上述した請求項12又は請求項13に記載の同期検波装置において、演算手段は、I、Qを算出した後、このI,Qをパラメータとする次式
に則って、対象搬送波の振幅A及び位相pを算出することを特徴とする。
従って、請求項14に記載の同期検波装置によれば、請求項4に記載の同期検波方法に従い入力信号を同期検波することができ、請求項4と同様の効果を得ることができる。
また次に、請求項15に記載の同期検波装置においては、移動平均手段が、対象搬送波の周期の4分の1の周期毎に入力信号を移動平均処理することにより、対象搬送波の位相p+k・90度からp+(k+1)・90度までの位相期間(但し、k=0,1,2,…、p:任意の位相)の移動平均値Sk を順次求め、演算手段が、移動平均手段にて移動平均値Sが求められる度に、その移動平均値Sの最新の4個Sk ,Sk+1 ,Sk+2 ,Sk+3 をパラメータとする演算式「Ik =Sk +Sk+1 −Sk+2 −Sk+3 」及び「Qk =Sk −Sk+1 −Sk+2 +Sk+3 」に則ってIk 、Qk を求め、更に、これら各値Ik 、Qk をパラメータとする次式
に則って対象搬送波の振幅A及び位相pを算出する。
従って、請求項15に記載の同期検波装置によれば、請求項5に記載の同期検波方法に従い入力信号を同期検波することができ、請求項5と同様の効果を得ることができる。
一方、請求項16に記載の発明は、fc0,fc1(=fc0/21 ),fc2(=fc0/22 ),…,fcN(=fc0/2N )の周波数を有するN+1種類の搬送波C0,C1,C2,…,CN(但し、Nは正の整数)の中から、少なくともC0及びCNを含む複数の搬送波を選択し、該選択した複数の搬送波Cn(n=0,1,2,…,N)を振幅変調又は位相変調して混合してなる入力信号の中から、各搬送波Cnに重畳された信号成分を取り出す同期検波装置に関する。
そして、請求項16に記載の同期検波装置においては、移動平均手段が、複数の搬送波中、最も周波数が高く周期が短い搬送波C0の位相p+k・90度からp+(k+1)・90度までの位相期間(但し、k=0,1,2,…,2N+2 −1、p:任意の位相)毎に、前記入力信号を繰り返し移動平均することにより、複数の搬送波中、最も周波数が低く周期が長い搬送波CNの一周期をカバーする2N+2 個の移動平均値からなる数列群S1+m ,S2+m ,S3+m ,… ,S2N+2+m 、(但し、m=0,1,2,…)、を求め、演算手段が、その求められた数列群に基づき、次式
を用いてIn,m 、Qn,m を求め、更に、これら各値In,m 、Qn,m に基づき、次式
を用いて、各搬送波Cnの振幅An及び位相pnを算出する。
従って、この請求項16に記載の同期検波装置によれば、請求項7に記載の同期検波方法に従い入力信号を同期検波することができ、請求項7と同様の効果を得ることができる。
また、請求項17に記載の発明は、fc0,fc1(=fc0/21 ),fc2(=fc0/22 ),…,fcN(=fc0/2N )の周波数を有するN+1種類の搬送波C0,C1,C2,…,CN(但し、Nは正の整数)と、これら各搬送波C0,C1,C2,…,CNとは同一周波数で90度位相がずれた搬送波C′0,C′1,C′2,…,C′Nの中から、少なくともC0及びCNを含む複数の搬送波を選択し、該選択した複数の搬送波Cn,C′n(n=0,1,2,…,N)を振幅変調又は位相変調して混合してなる入力信号の中から、各搬送波Cn,C′nに重畳された信号成分を取り出す同期検波装置に関する。
そして、請求項17に記載の同期検波装置においては、移動平均手段が、複数の搬送波中、最も周波数が高く周期が短い搬送波C0の位相k・90度から(k+1)・90度までの位相期間(但し、k=0,1,2,…,2N+2 −1)毎に、前記入力信号を繰り返し移動平均することにより、複数の搬送波中、最も周波数が低く周期が長い搬送波CNの一周期をカバーする2N+2 個の移動平均値からなる数列群S1+m ,S2+m ,S3+m ,… ,S2N+2+m 、(但し、m=0,1,2,…)、を求め、演算手段が、その求められた数列群に基づき、次式
を用いて、In,m 、Qn,m を求め、これら各値In,m 、Qn,m を、それぞれ、前記各搬送波Cn,C′nの振幅を表す検波結果として出力する。
従って、この請求項17に記載の同期検波装置によれば、請求項8に記載の同期検波方法に従い入力信号を同期検波することができ、請求項8と同様の効果を得ることができる。
また次に、請求項18に記載の発明は、請求項11〜請求項17の何れかに記載の同期検波装置において、演算手段にて算出された検波結果を積分若しくは平均化するフィルタ手段を設けたものである。このため、この請求項18に記載の同期検波装置によれば、上述した請求項9に記載の同期検波方法に従い入力信号を同期検波することができ、演算手段にて算出された検波結果に含まれる検波誤差を吸収することができるようになる。
また、請求項19に記載の発明は、請求項11〜請求項18の何れかに記載の同期検波装置において、移動平均手段を、上述したパルス遅延回路と、パルス遅延回路内でパルス信号が通過した遅延ユニットの段数を、移動平均すべき所定周期毎にカウントするカウント手段とから構成し、そのカウント手段によるカウント値を移動平均値として順次出力するようにしたものである。このため、請求項19に記載の同期検波装置によれば、上述した請求項10に記載の同期検波方法に従い入力信号を同期検波することができ、請求項10と同様の効果を得ることができる。
以下に、本発明の実施形態を図面と共に説明する。
[第1実施形態]
図1は、本発明(請求項1,11)が適用された第1実施形態の同期検波装置の構成を、入出力信号と共に表す説明図である。
図1に示すように、本実施形態の同期検波装置は、検波対象となる搬送波(対象搬送波)と同じ周波数fcの基準信号CKから、基準信号CKの2倍の周波数(2・fc)を有するサンプリング信号CKSを生成する逓倍回路22と、この逓倍回路22にて生成されたサンプリング信号CKSの一周期毎(つまり対象搬送波の周期の2分の1の周期毎)に入力信号Vsを移動平均する、移動平均手段としての移動平均回路24と、この移動平均回路24にてサンプリング信号CKSの一周期毎に求められる移動平均値DTを順次ラッチするための第1レジスタ26及び第2レジスタ28と、基準信号CKに同期して各レジスタ26、28にラッチされた移動平均値DT(詳しくは前回値D1と最新値D2)の偏差(D1−D2)を算出する、演算手段としての減算回路30と、この減算回路30による減算結果をラッチし、そのラッチした値を、検波結果を表すデジタルデータDo1として出力する第3レジスタ32と、から構成された同期検波回路10を備える。
また、移動平均回路24は、所謂、時間A/D変換器(TAD)から構成されている。
すなわち、本実施形態の移動平均回路24は、図2(a)に示すように、パルス信号Pinを所定の遅延時間だけ遅延させて出力する遅延ユニット2を複数段縦続接続することにより構成されたパルス遅延回路4と、サンプリング信号CKSの立上がり(又は立下がり)タイミングで、パルス遅延回路4内でのパルス信号Pinの到達位置を検出(ラッチ)し、その検出結果を、パルス信号Pinが通過した遅延ユニット2が先頭から何段目にあるかを表す所定ビットのデジタルデータDtに変換して出力するラッチ&エンコーダ6と、このラッチ&エンコーダ6から出力されるデジタルデータDtの前回値をラッチし、その前回値と最新値との偏差を求めることにより、サンプリング信号CKSの一周期内にパルス信号Pinが通過した遅延ユニット2の個数を表すデジタルデータDTを算出する減算部7と、を備える。なお、本実施形態では、ラッチ&エンコーダ6と減算部7とにより、本発明のカウント手段としての機能が実現される。
また、パルス遅延回路4を構成する各遅延ユニット2は、インバータ等からなるゲート回路にて構成されており、各遅延ユニット2には、バッファ8を介して、入力信号Vsが駆動電圧として印加されている。
このため、各遅延ユニット2の遅延時間は、入力信号Vsの電圧レベルに対応した時間となり、サンプリング信号CKSの一周期(つまり、対象搬送波の周期の2分の1の周期)内にパルス遅延回路4内でパルス信号Pinが通過する遅延ユニット2の個数(つまり、移動平均回路24からの出力データDT)は、その周期内に入力信号Vsの電圧レベルを平均化した移動平均値となる。
そして、本実施形態では、移動平均回路24から基準信号CKの一周期内に出力される2つのデジタルデータDTが、第1レジスタ26及び第2レジスタ28に順次ラッチされることから、これら各レジスタ26,28には、図2(b)に示すように、入力信号Vsを対象搬送波の0度〜180度の位相領域で移動平均(積分)した移動平均値を表すデータD1と、同じく入力信号Vsを対象搬送波の180度〜360度の位相領域で移動平均した(積分)した移動平均値を表すデータD2とが格納されることになり、減算回路30からは、その差(D1−D2)を表すデジタルデータDo1が出力されることになる。
よって、本実施形態の同期検波回路10によれば、入力信号Vsに検波対象となる対象搬送波が含まれている場合には、入力信号Vsに重畳された直流成分の影響を受けることなく、対象搬送波に対応したデジタルデータDo1を生成することができる。
つまり、例えば、入力信号Vsに対象搬送波のみが含まれており、対象搬送波の変動中心(中心値)Dcが、入力信号Vsに重畳された直流電圧によりオフセットされていても、対象搬送波の0度〜180度の位相領域の移動平均値D1が正(+)の値として減算回路30に取り込まれ、対象搬送波の180度〜360度の位相領域の移動平均値D2が負(−)の値として減算回路30に取り込まれることから、減算回路30にて得られるデジタルデータDo1は、中心値Dcを基準として各位相領域毎に正負に変動する対象搬送波の信号レベルを加算した値(つまり、対象搬送波の振幅に対応した値)となり、対象搬送波を高精度に同期検波することができるようになる。
また、入力信号Vsに、検波対象となる対象搬送波以外の搬送波(除去すべき搬送波)が含まれている場合には、図1に点線で示すように、同期検波回路10の後段に、その搬送波によるデジタルデータDo1の変動成分を吸収するためのデジタルフィルタ(つまり、積分処理若しくは平均化処理用のローパスフィルタ)12を設け、このデジタルフィルタ12で処理したデジタルデータDo2を、検波結果を表すデータとして出力するようにすればよい。
但し、図1に例示するように、除去すべき搬送波が、対象搬送波の周波数fcの2倍の周波数を有するような場合には、移動平均回路24の動作によって、その搬送波の信号成分がノイズ成分として自動的に除去される。
従って、本実施形態の同期検波回路10を用いれば、入力信号Vsに対象搬送波以外の不要な搬送波が含まれている場合であっても、移動平均回路24による入力信号Vsの移動平均処理、若しくは、減算回路30による減算動作によって、不要な搬送波を自動で除去できるような場合には、デジタルフィルタ12を用いることなく、入力信号Vsの同期検波を高精度に行うことができる。
具体的には、図3に示すように、入力信号Vsに含まれる対象搬送以外の搬送波(不要搬送波)が、対象搬送波の周波数fcの偶数値分の1の周波数(fc/2、fc/4、fc/6、…)である場合には、各不要搬送波を、図3に矢印で示す領域間で相殺できることから、このような不要搬送波が入力信号Vsに含まれる場合には、その不要搬送波に応じて、減算回路30での移動平均値D1、D2の減算範囲を設定するようにすれば、デジタルフィルタ12を用いることなく不要搬送波を除去し、対象搬送波に対応した検波結果を得ることができる。
つまり、図3に示すように、例えば、不要搬送波が対象搬送波の周波数fcの2分の1の周波数(fc/2)である場合、この不要搬送波は移動平均値D1から移動平均値D2を減じることで相殺できることから、上記のように、減算回路30において、移動平均値D1から移動平均値D2を減じるようにすればよいが、不要搬送波が対象搬送波の周波数fcの4分の1、6分の1の周波数(fc/4、fc/6)である場合には、対象搬送波の一周期内に検出された前後2つの移動平均値D1、D2の差を求めるだけでは、不要搬送波を相殺することができない。
しかし、この場合、減算回路30での移動平均値D1、D2の減算範囲を、対象搬送波の2周期分若しくは3周期分に設定し、その周期内に求められた移動平均値D1の総和から移動平均値D2の総和を減じるようにすれば、不要搬送波の周波数がfc/4若しくはfc/6であっても、不要搬送波を相殺して、対象搬送波に対応した検波結果を得ることができる。
なお、このように不要搬送波の周波数が対象搬送波の周波数の偶数値「n」分の1である場合、一般的には、移動平均値D1、D2を減算する範囲として、対象搬送波の周期の「n/2」倍の期間を設定すればよい。
また、図3に示すように、入力信号Vsに含まれる不要搬送波が、対象搬送波の周波数fcの奇数値分の1の周波数(fc/3、…)である場合には、その不要搬送波の位相が、不要搬送波の周波数で90度分だけ、対象搬送波からずれていれば、図3に矢印で示す領域間で相殺できる。
従って、不要搬送波の周波数が対象搬送波の周波数の奇数値「m」分の1で、その位相が対象搬送波に対して90度ずれている場合には、移動平均値D1、D2を減算する範囲として、対象搬送波の周期の「m」倍の期間(図3に示す周波数:fc/3の不要搬送波の場合、対象搬送波の周期の3倍の期間)を設定し、その期間内に求められた移動平均値D1の総和から移動平均値D2の総和を減じるようにすれば、不要搬送波を相殺して、対象搬送波に対応した検波結果を得ることができる。
また、図4に示すように、不要搬送波が対象搬送波の周波数fcの偶数値倍の周波数(2fc、4fc、…)である場合には、図4に矢印で示すように、入力信号の移動平均期間である対象搬送波の2分の1の周期毎に相殺できることから、対象搬送波の一周期内に検出された前後2つの移動平均値D1、D2の差を求めるだけで、不要搬送波を相殺しつつ、対象搬送波に対応した検波結果を得ることができる。
また、図4に示すように、不要搬送波が対象搬送波と同一周波数fcであるか、若しくは、その周波数fcを含む奇数倍の周波数(1fc、3fc、…)である場合には、その不要搬送波の位相が、不要搬送波の周波数で90度分だけ、対象搬送波からずれていれば、図4に矢印で示すように、入力信号の移動平均期間である対象搬送波の2分の1の周期毎に相殺できる。
従って、不要搬送波の周波数が対象搬送波の周波数の奇数値倍で、その位相が対象搬送波に対して90度ずれている場合にも、対象搬送波の一周期内に検出された前後2つの移動平均値D1、D2の差を求めるだけで、不要搬送波を相殺しつつ、対象搬送波に対応した検波結果を得ることができる。
なお、このように不要搬送波の周波数が対象搬送波の周波数の整数倍である場合には、対象搬送波の複数周期内に検出された移動平均値D1の総和から移動平均値D2の総和を減じるようにしても、不要搬送波を相殺して、対象搬送波に対応した検波結果を得ることができる。
つまり、本実施形態の同期検波回路10を用いれば、入力信号Vsに含まれる不要な搬送波が、下記(1)〜(6)の搬送波のいずれか一つ、若しくはそのいずれかの組み合わせである場合には、後段にデジタルフィルタ12を設けることなく、入力信号Vsの移動平均の差をとることによって、対象搬送波の信号成分のみを高精度に抽出することができるようになるのである。
(1)前記対象搬送波とは周波数が等しく、前記対象搬送波に対して位相が略90度ずれた搬送波。
(2)前記対象搬送波の周波数fcの偶数値倍の周波数を有する搬送波。
(3)前記対象搬送波の周波数fcの偶数値分の1の周波数を有する搬送波。
(4)前記対象搬送波の周波数fcの奇数値倍の周波数を有し、前記対象搬送波に対して自己の周波数で位相が略90度ずれた搬送波。
(5)前記対象搬送波の周波数fcの奇数値分の1の周波数を有し、前記対象搬送波に対して自己の周波数で位相が略90度ずれた搬送波。
(6)前記対象搬送波の周波数fcの,奇数でない有理数倍の周波数を有する搬送波。
以上説明したように、本実施形態の同期検波装置においては、移動平均手段としての移動平均回路24を、パルス遅延回路4からなる時間A/D変換器(TAD)にて構成し、この移動平均回路24にて得られた対象搬送波の0度〜180度の位相領域での入力信号Vsの移動平均値D1と、同じく対象搬送波の180度〜360度の位相領域での入力信号Vsの移動平均値D1との差から、検波結果を表すデジタルデータDo1を算出するようにしている。
このため、本実施形態の同期検波装置によれば、従来のように、アナログ増幅回路を用いて入力信号を増幅する必要がなく、アナログ増幅回路の増幅動作によって生じるノイズ成分が検波結果に重畳されることがないため、従来装置に比べて同期検波を高精度に行うことができる。
また、同期検波回路10は、各種ゲート回路を用いて完全にデジタル化することができるので、同期検波回路10をIC化する際の回路面積を小さくすることができ、同期検波装置の小型・低コスト化を図ることができる。
また、この同期検波回路10は、従来の同期検波回路に比べて、耐環境性を向上できることから、周囲温度等の影響を受けることなく、入力信号Vsを安定して同期検波することができるようになり、延いては、当該装置の信頼性を向上することができる。
なお、上記説明では、移動平均回路24を構成するパルス遅延回路4は、単に遅延ユニット2を縦続接続するものとして説明したが、図5に示すように、パルス遅延回路4において、初段の遅延ユニット2aを、一方の入力端子を起動用端子とするアンドゲートにて構成し、この初段の遅延ユニット2aのもう一つの入力端子と、最終段の遅延ユニット2bの出力端子とを接続することにより、パルス遅延回路4を、全遅延ユニット2をリング状に連結したリングディレイライン(RDL)として構成してもよい。
そして、このようにパルス遅延回路4を、リングディレイライン(RDL)として構成した場合には、パルス遅延回路4内でのパルス信号Pinの周回回数をカウントするカウンタ16と、このカウンタ16によるカウント値をサンプリング信号CKSの立上がり(又は立下がり)タイミングでラッチするラッチ回路18とを設け、このラッチ回路からの出力を上位ビットデータb、ラッチ&エンコーダ12からの出力を下位ビットデータaとして、減算部7にデジタルデータDtを入力するようにすればよい。
つまり、移動平均回路24をこのように構成すれば、パルス遅延回路4内でパルス信号Pinを巡回させて、入力信号Vsの移動平均値を表すデジタルデータを繰り返し連続的に生成することができるようになり、図2(a)に示した移動平均回路24に比べて、パルス遅延回路4を構成する遅延ユニット2の個数を少なくすることができるようになる。
また、上記説明では、移動平均回路24は、パルス遅延回路4を中心する所謂時間A/D変換器(TAD)にて構成するものとしたが、移動平均回路24としては、例えば、検波対象となる対象搬送波の周波数fcに比べて十分大きなサンプリング周波数にて入力信号VsをA/D変換し、そのA/D変換値の過去複数回分を平均化することで、移動平均値D1,D2を求めるように構成してもよい。
[第2実施形態]
次に、本発明(請求項2,12)が適用された第2実施形態の同期検波装置(詳しくは同期検波回路40)について説明する。
図6に示すように、本実施形態の同期検波回路40は、対象搬送波の周波数fcの2倍の周波数(2・fc)を有し、互いに位相が180度異なる2つの基準信号CK1,CK2を受けて動作するものであり、これら各基準信号CK1,CK2の一周期毎(つまり対象搬送波の周期の2分の1の周期毎)に入力信号を移動平均する2つの移動平均回路24a,24bを備える。なお、この移動平均回路24a、24bは、第1実施形態の移動平均回路24と同様、時間A/D変換器(TAD)から構成されており、以下の説明では、第1TAD、第2TADと記載する。
そして、第1TAD24a及び第2TAD24bから出力される移動平均値は、それぞれ、基準信号CK1,CK2に同期して、第1レジスタ26a及び第4レジスタ26bにラッチされ、これら各レジスタ26a,26bからの出力は、それぞれ、基準信号CK1,CK2に同期して、第2レジスタ28a及び第5レジスタ28bにラッチされる。
また、このように第1レジスタ26a及び第2レジスタ28aにてラッチされた移動平均2回分の移動平均値は、第1減算回路30aに入力され、第4レジスタ26b及び第5レジスタ28bにてラッチされた移動平均2回分の移動平均値は、第2減算回路30bに入力される。
すると、第1減算回路30a及び第2減算回路30bは、上記のように入力された2つの移動平均値の偏差Do1,Do2を演算し、その演算結果は、第3レジスタ32a及び第6レジスタ32bに一旦ラッチされた後、演算回路34に入力される。なお、第1減算回路30a及び第3レジスタ32aは、基準信号CK1に同期して動作し、第2減算回路30b及び第6レジスタ32bは、基準信号CK2に同期して動作する。
また、本実施形態の同期検波回路40には、基準信号CK1を2分の1分周することにより対象搬送波と同一周波数のクロックを生成する分周回路21が設けられており、演算回路34は、この分周回路21にて生成されたクロックに同期して、対象搬送波の振幅A及び位相pを演算し、その演算結果を検波結果として出力する。
すなわち、まず、本実施形態では、第1TAD24a及び第2TAD24bが、それぞれ、対象搬送波の周期の2分の1の周期で対象搬送波を移動平均するが、その移動平均期間は、対象搬送波の位相90度に相当する時間だけずれている。
このため、第1減算回路30aにより算出された演算結果Do1(詳しくは第1TAD24aにより得られた移動平均値の偏差)をI、第2減算回路30bにより算出された演算結果Do2(詳しくは第2TAD24bにより得られた移動平均値の偏差)をQ、とし、対象搬送波を、S(t) =Asin(2πfct+p)、(但し、Aは振幅、pは位相、tは時刻)とすると、I,Qは、それぞれ、次式のように記述できる。
従って、対象搬送波の振幅A及び位相pは、jを虚数単位とすれば、次式に則って求めることができる。
つまり、対象搬送波の位相pが不明であっても、上記の計算を行えば、対象搬送波の振幅A及び位相pが検出できるのである。
そこで、本実施形態では、演算回路34において、上記の計算を行うことによって、対象搬送波の振幅A及び位相pの両方を検出するようにしている。
従って、本実施形態の同期検波回路40によれば、第1実施形態のように、対象搬送波と位相が一致した基準信号CKを利用することなく(換言すれば、対象搬送波の位相が未知であっても)、対象搬送波の振幅A及び位相pを検出できるようになり、振幅変調、位相変調、又はその両方を利用して変調された対象搬送波から、その変調に用いた信号成分を復調することができるようになる。
次に、本実施形態の同期検波回路40において、デジタルフィルタ12を用いることなく除去し得る不要信号成分について説明する。
まず、対象搬送波の位相pが0度(p=0°)の場合、I,Q及び振幅Aは、それぞれ、次のようになり、
I=2A/(πfc),Q=0,A=πfcI/2
対象搬送波の位相pが90度(p=±90°)の場合、I,Q及び振幅Aは、それぞれ、次のようになる。
I=0,Q=±2A/(πfc),A=πfcQ/2
第1実施形態では、p=0として、Iを求めているので、この結果は、第1実施形態において、対象搬送波(つまり基準信号CK)に対して90°位相のずれた搬送波成分(不要信号成分)を除去して、基準信号CKと同相の対象搬送波の振幅を求めることができることと一致している。
また、任意周波数fの搬送波S(t) =Asin(2πft+p)に対しては、その周波数fを対象搬送波の周波数fcで割った値「f/fc」が整数の場合には、
となる。
すなわち、対象搬送波の偶数倍の周波数を有する入力信号に対しては、I,Q共にゼロである。これは、1回の移動平均期間Tc/2(但し、Tcは対象搬送波の周期)が、入力信号の周期の整数倍となること、及び、正弦波を一周期分積分すればその結果はゼロになることから、容易に理解できる。
一方、f/fcが整数とならない場合、I,Qは一般にはゼロになることはない。しかし、時間Tc毎に得られるI及びQを、それぞれ、連続してN個加算したIN ,QN を計算すると、以下のようになる。
ここで、N・f/fcが正の整数になるように正の整数Nを選べば、IN =QN =0となる。つまり、例えば、f/fc=1/2ならば、N=2,4,6…、f/fc=1/3ならば、N=3,6,9…、f/fc=1/3.5ならば、N=7,14,21…とすれば、それぞれの周波数fの信号成分を除去することができる。
また、例えば、N=12としておけば、対象搬送波の周波数fcに対して、その公約数分の1の周波数fc/2,fc/3,fc/4,fc/6及びfc/12の信号成分を除去することができる。この場合の波形を、図7〜図9に示す。なお、図7〜図9は、それぞれ、対象搬送波の位相が0度、45度、90度である場合を示している。
図7〜図9において、α及びβは、それぞれ、基準信号CK1及びCK2による移動平均時間と,それらの加減算を示している。すなわち、αが+1の期間は、対象搬送波の位相−p+0度〜−p+180度に対応し、この間の第1TAD24aから出力される,基準信号CK1に同期した移動平均値DT1は加算(+1を掛けて加算)され、αが−1の期間は、対象搬送波の位相−p+180度〜−p+360度の期間に対応し、この間の移動平均値DT1は減算(−1を掛けて加算)される。同様に、βが+1の期間は対象搬送波の位相−p−90度〜−p+90度の期間に対応し、この間の第1TAD24aから出力される,基準信号CK1に同期した移動平均値DT2は加算(+1を掛けて加算)され、βが−1の期間は、対象搬送波の位相−p+90度〜−p+270度の期間に対応し、この間の移動平均値DT2は減算(−1を掛けて加算)される。
また、図7〜図9においては、上から、周波数fcの対象搬送波と、その周波数fcの公約数分の1の周波数fc/2,fc/3,fc/4,fc/6及びfc/12を有する不要信号の波形を2つずつ示している。そして、この2つの同一波形の内、上側の波形には、それにαを掛けた波形を重ね、下側の波形には、それにβを掛けた波形を重ねている。この重ねた波形の線(図において太い線)と0を示す横線とが囲む面積が図6の第3レジスタ出力Do1および第6レジスタ出力Do2、すなわち、「数13」のIおよびQとなる。
そして、図7〜図9から、周波数fcの対象搬送波に対しては、第3レジスタ出力DIは、p=0のときに最大、p=90度のときにゼロ、p=45度のときにそれらの中間の値をとり、第6レジスタ出力DQは、p=0のときにゼロ、p=90度のときに最大、p=45度のときにそれらの中間の値をとること、第3レジスタ出力DIの最大値と第4レジスタ出力DQの最大値とが等しいこと、及び、p=45度においては、移動平均値の値と移動平均値の値が等しいことなどが、目視によりわかる。
これらの結果は、f/fc=1の場合の上記の式と一致している。
また、周波数がfc/2,fc/3,fc/4,fc/6,fc/12を有する不要信号の場合は、それぞれの周期分2Tc,3Tc,4Tc,6Tc,12TcだけDI,DQを加えたものがすべてゼロになることが、各信号波形の対称性から目視で理解できる。なお、対象搬送波に対して奇数分の1の周波数(この例ではfc/3)を有する不要信号のように、一部の不要信号では目視で確認できないケースがあるが、上記の式で、同様にゼロになることがわかる。
また、図7〜図9に示した例では、対象搬送波の周波数fcよりも周波数が低い不要信号成分について説明したが、対象搬送波の周波数fcの偶数倍の周波数を有する不要信号成分については、前述のように、対象搬送波一周期分でゼロとなっているので、それを何回加えてもゼロのままである。
従って、本実施形態の同期検波回路40においても、第1実施形態と同様、入力信号に上述した(1)〜(6)の不要信号成分が含まれている場合には、後段にデジタルフィルタ12を設けることなく、入力信号の移動平均の差をとることによって、対象搬送波の信号成分のみを高精度に抽出することができるようになるのである。
なお、本実施形態では、演算回路34において、対象搬送波の振幅A及び位相pを計算するものとして説明したが、必要に応じて、第1減算回路30a及び第2減算回路30bで得られた演算結果DI,DQを、そのまま、I及びQのベクトルの2成分として出力するようにしてもよい。そして、この場合は、分周回路21や演算回路34が不要となるので、同期検波回路40の構成をより簡単にすることができる。
[第3実施形態]
次に、本発明(請求項3,13)が適用された第3実施形態の同期検波装置(詳しくは同期検波回路41)について説明する。
図10に示すように、本実施形態の同期検波回路41は、対象搬送波の周波数fcの4倍の周波数(4・fc)を有する基準信号CKを受けて動作するものであり、基準信号CKに同期して入力信号を移動平均する移動平均回路24と、この移動平均回路24にて基準信号CKの一周期毎に求められる移動平均値DTを基準信号CKに同期して順次ラッチしてゆく第1〜第4レジスタ26,28,32,33と、基準信号CKを4分の1分周する分周回路23と、この分周回路23にて基準信号CKを4分の1分周することにより生成されたクロックに同期して、各レジスタ26〜33からの出力を取り込み、加減算する加減算回路35と、この加減算回路35からの出力DI,DQに基づき対象搬送波の振幅A及び位相pを演算する演算回路36とから構成されている。
また、加減算回路35は、各レジスタ26〜33からの出力である連続する4個の移動平均値S1,S2,S3,S4を、次式に則って加減算することによりI,Qを求め、その演算結果I,Qを、DI,DQとして演算回路36に出力する。
つまり、本実施形態は、対象搬送波の位相が未知であっても入力信号から対象搬送波の振幅A及び位相pを検出し得る第2実施形態と同様の機能を、第2実施形態のように2つの移動平均回路(第1TAD24a、第2TAD24b)を用いることなく、単独の移動平均回路24を用いて実現できるようにしたものである。
そして、本実施形態では、移動平均回路24にて、入力信号を、対象搬送波の周期Tcの4分の1の周期(Tc/4)で繰り返し平均化し、その平均化により得られた連続する4個の移動平均値を用いて、上記の演算式に則ってI,Qを求め、これをDI,DQとして演算回路36に出力することから、演算回路36において、第2実施形態の演算回路34と全く同様に、対象搬送波の振幅A及び位相Qを求めることができる。
よって、本実施形態によれば、第2実施形態と同様の効果が得られる同期検波回路41を、より簡単に構成することができる。
また、本実施形態によれば、加減算回路35でI,Qを求めるのに用いる移動平均値S1〜S4の移動平均期間を完全に一致させることができ、第2実施形態のように、その移動平均期間が対象搬送波の周期Tcの4分の1の周期(Tc/4)だけずれることがないので、その移動平均期間のずれによって生じる検波誤差をなくし、検波精度を向上できる。
なお、本実施形態においても、第2実施形態と同様に、加減算回路35で得られた演算結果DI,DQを、そのまま、I及びQのベクトルの2成分として出力するようにしてもよい。そして、この場合は、演算回路36が不要となるので、同期検波回路41の構成をより簡単にすることができる。
[第4実施形態]
次に、本発明(請求項5,15)が適用された第4実施形態の同期検波装置(詳しくは同期検波回路42)について説明する。
本実施形態の同期検波回路42は、第2実施形態及び第3実施形態の同期検波回路40,41と同様の機能を実現しつつ、入力信号の同期検波をより高速に実行できるようにしたものである。
つまり、第2実施形態及び第3実施形態の同期検波回路40,41は、対象搬送波の位相が未知でであっても同期検波を実行できるものの、検波結果が得られるのは、対象搬送波の一周期に1回であることから、本実施形態では、対象搬送波の一周期当たりに4回の割で検波結果を更新できるようにしている。
そして、このために、本実施形態の同期検波回路42においては、図11に示す如く、図10に示した第3実施形態の同期検波回路41の一部を下記の通り変更している。
すなわち、本実施形態の同期検波回路42において、第3実施形態の同期検波回路41と異なる点は、加減算回路35及び演算回路36を、対象搬送波の周期の4分の1の周期である基準信号CKに同期して動作させていることと、演算回路36を対象搬送波の一周期内に4回動作させることによって得られる位相pを修正するために、同期検波回路42内に、分周回路23に代えて、基準信号CKをカウントする2bitカウンタ37と、そのカウンタ37によるカウント値(つまり、対象搬送波一周期内の演算回路36の動作サイクル)に基づき位相pを修正する位相補正回路38とを設けたこと、の2点である。
このように構成された本実施形態では、加減算回路35で次々に演算されるIk 及びQk は、次式のようになり(但し、k=1,2,…)、
演算回路36及び位相補正回路38を介して得られる対象搬送波の振幅A及び位相pは、次式のようになる。
つまり、振幅Aについては、第2実施形態及び第3実施形態と同様の演算式になるが、位相pについては、(k-1)・π/2の補正項が加わっており、この補正項を位相補正回路38の動作によって実現している。なお、この補正項は、0,π/4,π/2,3π/4の何れかの値となり、この値は、カウンタ37によるカウント値(2bit)により決定される。
[第5実施形態]
上述の第2〜第4実施形態では、対象搬送波の周波数fcの2倍又は4倍の周波数を有する基準信号を用いて、対象搬送波の周期Tcの2分の1又は4分の1の周期で、入力信号を移動平均し、次々に得られる移動平均値の加減算により、対象搬送波の振幅、若しくは、振幅と位相を求めるようにしている。
このため、上述したように、対象搬送波の周波数fcの偶数倍の周波数を有する不要信号成分は、対象搬送波の一周期Tc(又はその整数倍)の加減算出力I,Qを求めれば、完全に除去される。また、対象搬送波の周波数fcの非整数倍の周波数を有する不要信号成分は、対象搬送波の一周期分の加減算出力I,Qの和IN ,QN を求めれば完全に除去される。
従って、第2〜第4実施形態の技術を利用すれば、周波数が異なる複数の搬送波を混合した入力信号から、特定の搬送波の振幅A及び位相pを求めることができる。
そこで、次に本発明(請求項7,16)の第5実施形態として、複数の搬送波が混合された入力信号(多重通信信号)の中から任意の搬送波の振幅A及び位相pを検出できるようにした同期検波回路について説明する。
まず、本実施形態では、周波数が、fc0, fc1=fc0/2,fc2=fc0/4,fc3=fc0/8,…,fcN=fc0/2N に設定され、周期が、Tc0,Tc1=2Tc0,Tc2=4Tc0,Tc3=8Tc0,…,TcN=2N Tc0である、N+1種類の正弦波C0,C1,C2,…, CNの内、最高周波数の正弦波C0及び最低周波数の正弦波CNを含む任意の数の正弦波を搬送波として選択し、その選択した搬送波を、それぞれ独立に振幅変調又は位相変調するか、或いは、振幅変調と位相変調との両変調を施し、更に各変調波を混合したものを、同期検波回路への入力信号とする。
つまり、入力信号を構成する複数の搬送波の周波数は、どの2つを選んでも一方が他方の偶数倍となり、最長周期TcNは他の搬送波周期の整数倍(偶数倍)となっているものとする。
そして、本実施形態の同期検波回路43は、図12に示す如く、入力信号を構成する搬送波C0,…,CN(本実施形態ではN=3)の内、最も周波数が高く周期が短い搬送波C0の周期Tc0の4分の1の周期Ts=Tc0/4を有する基準信号CKを受けて動作するよう構成されている。
すなわち、同期検波回路43は、基準信号CKに同期して入力信号を移動平均する移動平均回路24と、この移動平均回路24にて基準信号CKの一周期毎に求められる移動平均値DTを基準信号CKに同期して順次ラッチしてゆく第1〜第32レジスタ26,28,…44と、基準信号CKをカウントする2bitカウンタ37と、そのカウンタ37によるカウント値に基づき位相pを修正する位相補正回路38と、基準信号CKに同期して、各レジスタ26〜44からの出力を取り込み加減算する加減算回路45と、この加減算回路45からの出力DI0,DQ0,DI1,DQ1,DI2,DQ2,DI3,DQ3に基づき、入力信号を構成する各搬送波の振幅A0〜A3及び位相p0〜p3を演算する演算回路46とから構成されている。
この同期検波回路43では、移動平均回路24を動作させると、搬送波C0の周期Tc0の4分の1の周期Tsを移動平均期間として、この周期Ts毎に、次式で表される移動平均値S1,S2,S3,…が次々に出力され、そのうちの連続する32個が第1〜第32レジスタ26〜44にラッチされる。
そして、加減算回路35は、各レジスタ26〜44からの出力である連続する32個の移動平均値S1〜S32を次式に則って加減算することにより、入力信号を構成している各搬送波C0〜C3のI0,Q0,I1,Q1,I2,Q2,I3,Q3を求め、これら各値を、DI0,DQ0,DI1,DQ1,DI2,DQ2,DI3,DQ3として演算回路36に出力する。
ここで、n(但し、n=0,1,2,…, N )は、選択した搬送波を表し、m(但し、m=0,1,2,…)は、移動平均期間Ts毎に移動平均され、加減算されたIn,Qnの時系列番号である。
なお、本実施形態では、N=3であり、入力信号が、周波数fc0,fc0/2,fc0/4,fc0/8の4つの搬送波C0〜C3を振幅変調若しくは位相変調したものの混合信号であることから、m=0の場合に、加減算回路45にて算出されるI,Qは、具体的には、以下の通りになる。
I0,0 =[+S1+S2-S3-S4]+[+S5+S6-S7-S8]+[+S9+S10-S11-S12]+[+S13+S14-S15-S16]+[+S17+S18-S19-S20]+[+S21+S22-S23-S24]+[+S25+S26-S27-S28]+[+S29+S30-S31-S32] ,
Q0,0 =[+S1-S2-S3+S4]+[+S5-S6-S7+S8]+[+S9-S10-S11+S12]+[+S13-S14-S15+S16]+[+S17-S18-S19+S20]+[+S21-S22-S23+S24]+[+S25-S26-S27+S28]+[+S29-S30-S31+S32] ,
I1,0 =[+(S1+S2)+(S3+S4)-(S5+S6)-(S7+S8)]+[+(S9+S10)+(S11+S12)-(S13+S14)-(S15+S16)]+[+(S17+S18)+(S19+S20)-(S21+S22)-(S23+S24)]+[+(S25+S26)+(S27+S28)-(S29+S30)-(S31+S32)],
Q1,0 =[+(S1+S2)-(S3+S4)-(S5+S6)+(S7+S8)]+[+(S9+S10)-(S11+S12)-(S13+S14)+(S15+S16)]+[+(S17+S18)-(S19+S20)-(S21+S22)+(S23+S24)]+[+(S25+S26)-(S27+S28)-(S29+S30)+(S31+S32)],
I2,0 =[+(S1+S2+S3+S4)+(S5+S6+S7+S8)-(S9+S10+S11+S12)-(S13+S14+S15+S16)]+[+(S17+S18+S19+S20)+(S21+S22+S23+S24)-(S25+S26+S27+S28)-(S29+S30+S31+S32)],
Q2,0 =[+(S1+S2+S3+S4)-(S5+S6+S7+S8)-(S9+S10+S11+S12)+(S13+S14+S15+S16)]+[+(S17+S18+S19+S20)-(S21+S22+S23+S24)-(S25+S26+S27+S28)+(S29+S30+S31+S32)],
I3,0 =+(S1+S2+S3+S4+S5+S6+S7+S8)+(S9+S10+S11+S12+S13+S14+S15+S16)-(S17+S18+S19+S20+S21+S22+S23+S24)]-(S25+S26+S27+S28+S29+S30+S31+S32),
Q3,0 =+(S1+S2+S3+S4+S5+S6+S7+S8)-(S9+S10+S11+S12+S13+S14+S15+S16)-(S17+S18+S19+S20+S21+S22+S23+S24)]+(S25+S26+S27+S28+S29+S30+S31+S32),
このように、入力信号の移動平均値S1〜S32に対して上記演算を施すと、In,m 、Qn,m は、f=fcnの場合のみ、
なる値をもち,その他の場合は共にゼロになる。
従って、f=fcnの搬送波の振幅An及び位相pnは、
となる(図12の左下の複素平面上に記載した検波出力参照)。
つまり、In,m 、Qn,m は、対応する周波数(f=fcn)の搬送波Cnの振幅An及び位相pnのみを与え,その他の搬送波の情報は含まない。
例えば、図13〜図16は、それぞれ、本実施形態の同期検波回路43による上記各搬送波C0,C1,C2,C3の検波状態(位相45度の場合)を表しているが、これら各図からは、検波対象となる搬送波以外はその積分値が0となり、各搬送波C0〜C3毎に振幅及び位相が得られることがわかる。
よって、本実施形態の同期検波回路43によれば、複数の搬送波を利用した多重通信において、所望搬送波に重畳された信号の復調が可能となる。
なお、本実施形態では、図11に示した第4実施形態の同期検波回路42と同様、位相補正回路38にて位相補償を施すことによって、基準信号CKの周期Ts毎に検波結果を出力するようにしているが、図10に示した第3実施形態例と同様に、加減算回路45及び演算回路46では、基準信号CKの4倍の周期(換言すれば、入力信号を構成する複数の搬送波の内、最も周波数が高い搬送波C0の一周期)毎に演算を行い、検波結果を出力するように構成することで、位相補正回路38を省略することもできる。
[第6実施形態]
次に、本発明(請求項8,17)が適用された第6実施形態の同期検波装置(詳しくは同期検波回路47)について説明する。
図17に示す如く、本実施形態の同期検波回路47は、第5実施形態の同期検波回路43から、2bitカウンタ37、演算回路46、及び位相補正回路38を除去し、基準信号CKと同期信号との位相を調整する位相調整回路48を設けて、加減算回路45の出力をそのまま検波結果として出力するように構成されている。
すなわち、第5実施形態の同期検波回路43では、入力信号を構成する複数の搬送波の位相が未知であるものとして、各搬送波毎の振幅及び位相を求めるようにしたが、搬送波の位相信号が得られる場合は、搬送波の周波数の組合わせを第5実施形態と同様にし、各周波数において位相の90度異なる搬送波を独立に振幅変調したものの中から、各搬送波の振幅を独立に検出することも可能である。
この場合、位相pn=0として、入力信号を、
S(t) =Asin2πft+Bcos2πft
=Asin2πft+Bsin(2πft+π/2)
(但し、f=fc0,fc1,fc2,…,fcN、A=A0,A1,A2,…,AN、B=B0,B1,B2,…,BN)
とすると、加減算回路45で得られる各搬送波毎のIn,m 、Qn,m は、
となり、In,m は、振幅Aに比例するが、振幅Bには無関係、また、Qn,m は、振幅Bに比例するが、振幅Aには無関係、となる。
そこで、本実施形態では、N=3として、同期検波回路47を上記のように構成し、周波数が4種類(fc0, fc1=fc0/2,fc2=fc0/4,fc3=fc0/8)で、各周波数毎に位相が90度異なる2種類の搬送波(合計8種類の搬送波C0,C′0,C1,C′1,C2,C′2,C3,C′3)の振幅A0,B0,A1,B1,A2,B2,A3,B3を検波結果として得るために、同期信号を入力して、位相調整回路48にて基準信号CKの位相を同期信号にて調整することにより、基準クロックCKと搬送波C0との位相差をゼロにするようにしている。
この結果、本実施形態の同期検波回路47によれば、加減算回路49の出力DI0,DQ0,DI1,DQ1,DI2,DQ2,DI3,DQ3が、入力信号を構成している各搬送波C0,C′0,C1,C′1,C2,C′2,C3,C′3の振幅A0,B0,A1,B1,A2,B2,A3,B3としてそのまま利用できることになる。
なお、図17において、左下の複素平面上には、搬送波Cnに対する検波出力が記載されている。
第1実施形態の同期検波装置の構成並びにこの装置への入出力信号を表す説明図である。 図1に示す同期検波回路10の移動平均回路24の構成及びその動作を説明する説明図である。 同期検波回路単体で検波可能な入力信号の一例を説明する説明図である。 同じく同期検波回路単体で検波可能な入力信号の他の例を説明する説明図である。 移動平均回路の他の構成例を説明する説明図である。 第2実施形態の同期検波装置(回路)の構成及び入力信号を表す説明図である。 検波対象搬送波の位相p=0度の場合の第2実施形態の動作を説明する説明図である。 検波対象搬送波の位相p=45度の場合の第2実施形態の動作を説明する説明図である。 検波対象搬送波の位相p=90度の場合の第2実施形態の動作を説明する説明図である。 第3実施形態の同期検波装置(回路)の構成及び入力信号を表す説明図である。 第4実施形態の同期検波装置(回路)の構成及び入力信号を表す説明図である。 第5実施形態の同期検波装置(回路)の構成及び入力信号を表す説明図である。 第5実施形態における搬送波C0の検波状態を表す説明図である。 第5実施形態における搬送波C1の検波状態を表す説明図である。 第5実施形態における搬送波C2の検波状態を表す説明図である。 第5実施形態における搬送波C3の検波状態を表す説明図である。 第6実施形態の同期検波装置(回路)の構成及び入力信号を表す説明図である。 従来の同期検波装置の構成並びにこの装置への入出力信号を表す説明図である。
符号の説明
2…遅延ユニット、4…パルス遅延回路、6…ラッチ&エンコーダ、7…減算部、8…バッファ、10,40,41,42,43,47…同期検波回路、12…エンコーダ、12…デジタルフィルタ、16…カウンタ、18…ラッチ回路、21,23…分周回路、22…逓倍回路、24,24a,24b…移動平均回路(TAD)、26,26a…第1レジスタ、26b,33…第4レジスタ、28,28a…第2レジスタ、28b…第5レジスタ、30…減算回路、30a…第1減算回路、30b…第2減算回路、32,32a…第3レジスタ、32b…第6レジスタ、34,36,46…演算回路、35,45,49…加減算回路、37…2bitカウンタ、38…位相補正回路、44…第32レジスタ、48…位相調整回路。

Claims (19)

  1. 検波対象となる一定周波数fcの対象搬送波を含む入力信号の中から、該対象搬送波に重畳された信号成分を取り出す同期検波方法であって、
    前記対象搬送波の周期の2分の1の周期毎に、前記入力信号を移動平均処理することにより、前記対象搬送波の0度から180度の位相期間の移動平均値D1と、前記対象搬送波の180度から360度の位相期間の移動平均値D2とを順次求め、
    該各移動平均値D1、D2の差を検波結果として算出することを特徴とする同期検波方法。
  2. 検波対象となる一定周波数fcの対象搬送波を含む入力信号の中から、該対象搬送波に重畳された信号成分を取り出す同期検波方法であって、
    前記対象搬送波の周期の2分の1の周期毎に、前記入力信号を移動平均処理することにより、
    前記対象搬送波の任意の位相p度からp+180度の位相期間の移動平均値E1と、
    前記対象搬送波のp+180度からp+360度の位相期間の移動平均値E2と、
    前記対象搬送波のp+90度からp+270度の位相期間の移動平均値F1と、
    前記対象搬送波のp+270度からp+450度の位相期間の移動平均値F2と、
    を順次求め、前記移動平均値E1とE2との差I、及び、前記移動平均値F1とF2との差Q、を検波結果として算出することを特徴とする同期検波方法。
  3. 検波対象となる一定周波数fcの対象搬送波を含む入力信号の中から、該対象搬送波に重畳された信号成分を取り出す同期検波方法であって、
    前記対象搬送波の周期の4分の1の周期毎に、前記入力信号を移動平均処理することにより、
    前記対象搬送波の任意の位相p度からp+90度の位相期間の移動平均値S1と、
    前記対象搬送波のp+90度からp+180度の位相期間の移動平均値S2と、
    前記対象搬送波のp+180度からp+270度の位相期間の移動平均値S3と、
    前記対象搬送波のp+270度からp+360度の位相期間の移動平均値S4と、
    を順次求め、これら各移動平均値S1,S2,S3,S4をパラメータとする次式
    I=S1+S2−S3−S4
    Q=S1−S2−S3+S4
    に則ってI,Qを算出することにより、検波結果を得ることを特徴とする同期検波方法。
  4. 請求項2又は請求項3に記載の同期検波方法において、
    前記I、Qを算出した後、該I,Qをパラメータとする次式
    に則って、前記対象搬送波の振幅A及び位相pを算出することを特徴とする同期検波方法。
  5. 検波対象となる一定周波数fcの対象搬送波を含む入力信号の中から、該対象搬送波に重畳された信号成分を取り出す同期検波方法であって、
    前記対象搬送波の周期の4分の1の周期毎に、前記入力信号を移動平均処理することにより、
    前記対象搬送波の位相p+k・90度からp+(k+1)・90度までの位相期間(但し、k=0,1,2,…)の移動平均値Sk を順次求めると共に、
    該移動平均値Sk の最新の4個Sk ,Sk+1 ,Sk+2 ,Sk+3 をパラメータとする次式
    Ik =Sk +Sk+1 −Sk+2 −Sk+3
    Qk =Sk −Sk+1 −Sk+2 +Sk+3
    に則ってIk 、Qk を求め、
    更に、これら各値Ik 、Qk をパラメータとする次式
    に則って、前記対象搬送波の振幅Ak 及び位相pk を順次算出することを特徴とする同期検波方法。
  6. 前記入力信号は、前記対象搬送波のみ、若しくは、前記対象搬送波と下記(1)〜(6)の搬送波の少なくとも一つと、からなることを特徴とする請求項1〜請求項4の何れかに記載の同期検波方法。
    (1)前記対象搬送波とは周波数が等しく、前記対象搬送波に対して位相が略90度ずれた搬送波。
    (2)前記対象搬送波の周波数fcの偶数値倍の周波数を有する搬送波。
    (3)前記対象搬送波の周波数fcの偶数値分の1の周波数を有する搬送波。
    (4)前記対象搬送波の周波数fcの奇数値倍の周波数を有し、前記対象搬送波に対して自己の周波数で位相が略90度ずれた搬送波。
    (5)前記対象搬送波の周波数fcの奇数値分の1の周波数を有し、前記対象搬送波に対して自己の周波数で位相が略90度ずれた搬送波。
    (6)前記対象搬送波の周波数fcの,奇数でない有理数倍の周波数を有する搬送波。
  7. fc0,fc1(=fc0/21 ),fc2(=fc0/22 ),…,fcN(=fc0/2N )の周波数を有するN+1種類の搬送波C0,C1,C2,…,CN(但し、Nは正の整数)の中から、少なくともC0及びCNを含む複数の搬送波を選択し、該選択した複数の搬送波Cn(n=0,1,2,…,N)を振幅変調又は位相変調して混合してなる入力信号の中から、各搬送波Cnに重畳された信号成分を取り出す同期検波方法であって、
    前記複数の搬送波中、最も周波数が高く周期が短い搬送波C0の位相p+k・90度からp+(k+1)・90度までの位相期間(但し、k=0,1,2,…,2N+2 −1、p:任意の位相)毎に、前記入力信号を繰り返し移動平均することにより、
    前記複数の搬送波中、最も周波数が低く周期が長い搬送波CNの一周期をカバーする2N+2 個の移動平均値からなる数列群S1+m ,S2+m ,S3+m ,… ,S2N+2+m を求め(但し、m=0,1,2,…)、
    該数列群に基づき、次式
    を用いて、In,m 、Qn,m を求め、
    更に、これら各値In,m 、Qn,m に基づき、次式
    を用いて、各搬送波Cnの振幅An及び位相pnを算出することを特徴とする同期検波方法。
  8. fc0,fc1(=fc0/21 ),fc2(=fc0/22 ),…,fcN(=fc0/2N )の周波数を有するN+1種類の搬送波C0,C1,C2,…,CN(但し、Nは正の整数)と、これら各搬送波C0,C1,C2,…,CNとは同一周波数で90度位相がずれた搬送波C′0,C′1,C′2,…,C′Nの中から、少なくともC0及びCNを含む複数の搬送波を選択し、該選択した複数の搬送波Cn,C′n(n=0,1,2,…,N)を振幅変調又は位相変調して混合してなる入力信号の中から、各搬送波Cn,C′nに重畳された信号成分を取り出す同期検波方法であって、
    前記複数の搬送波中、最も周波数が高く周期が短い搬送波C0の位相k・90度から(k+1)・90度までの位相期間(但し、k=0,1,2,…,2N+2 −1)毎に、前記入力信号を繰り返し移動平均することにより、
    前記複数の搬送波中、最も周波数が低く周期が長い搬送波CNの一周期をカバーする2N+2 個の移動平均値からなる数列群S1+m ,S2+m ,S3+m ,… ,S2N+2+m を求め(但し、m=0,1,2,…)、
    該数列群に基づき、次式
    を用いて、In,m 、Qn,m を求め、
    これら各値In,m 、Qn,m を、それぞれ、前記各搬送波Cn,C′nの振幅を表す検波結果として出力することを特徴とする同期検波方法。
  9. 前記検波結果を更に積分若しくは平均化することにより、該検波結果に含まれる検波誤差を吸収することを特徴とする請求項1〜請求項8の何れかに記載の同期検波方法。
  10. 前記入力信号の移動平均処理には、遅延ユニットを複数段縦続接続してなるパルス遅延回路を用い、
    該パルス遅延回路に対して、各遅延ユニットの遅延時間を制御する信号として前記入力信号を入力すると共に、該パルス遅延回路にパルス信号を入力して該パルス信号を前記各遅延ユニットの遅延時間にて順次遅延しながら伝送させ、前記周期毎に、前記パルス遅延回路内で前記パルス信号が通過した遅延ユニットの段数をカウントすることにより、前記各移動平均値を求めることを特徴とする請求項1〜請求項9の何れかに記載の同期検波方法。
  11. 検波対象となる一定周波数fcの対象搬送波を含む入力信号の中から、該対象搬送波に重畳された信号成分を取り出す同期検波装置であって、
    前記対象搬送波の周期の2分の1の周期毎に、前記入力信号を移動平均処理することにより、前記対象搬送波の0度から180度の位相期間の移動平均値D1と、前記対象搬送波の180度から360度の位相期間の移動平均値D2とを順次求める移動平均手段と、
    該移動平均手段により求められた前記各移動平均値D1、D2の差を検波結果として算出する演算手段と、
    を備えたことを特徴とする同期検波装置。
  12. 検波対象となる一定周波数fcの対象搬送波を含む入力信号の中から、該対象搬送波に重畳された信号成分を取り出す同期検波装置であって、
    前記対象搬送波の周期の2分の1の周期毎に、前記入力信号を移動平均処理することにより、前記対象搬送波の任意の位相p度からp+180度の位相期間の移動平均値E1と、前記対象搬送波のp+180度からp+360度の位相期間の移動平均値E2と、前記対象搬送波のp+90度からp+270度の位相期間の移動平均値F1と、前記対象搬送波のp+270度からp+450度の位相期間の移動平均値F2とを順次求める移動平均手段と、
    該移動平均手段により求められた前記移動平均値E1とE2との差I、及び、前記移動平均値F1とF2との差Q、を検波結果として算出する演算手段と、
    を備えたことを特徴とする同期検波装置。
  13. 検波対象となる一定周波数fcの対象搬送波を含む入力信号の中から、該対象搬送波に重畳された信号成分を取り出す同期検波装置であって、
    前記対象搬送波の周期の4分の1の周期毎に、前記入力信号を移動平均処理することにより、前記対象搬送波の任意の位相p度からp+90度の位相期間の移動平均値S1と、前記対象搬送波のp+90度からp+180度の位相期間の移動平均値S2と、前記対象搬送波のp+180度からp+270度の位相期間の移動平均値S3と、前記対象搬送波のp+270度からp+360度の位相期間の移動平均値S4とを順次求める移動平均手段と、
    該移動平均手段により求められた各移動平均値S1,S2,S3,S4をパラメータとする次式
    I=S1+S2−S3−S4
    Q=S1−S2−S3+S4
    に則ってI,Qを算出することにより、検波結果を得る演算手段と、
    を備えたことを特徴とする同期検波装置。
  14. 請求項12又は請求項13に記載の同期検波装置において、
    前記演算手段は、前記I、Qを算出した後、該I,Qをパラメータとする次式
    に則って、前記対象搬送波の振幅A及び位相pを算出することを特徴とする同期検波装置。
  15. 検波対象となる一定周波数fcの対象搬送波を含む入力信号の中から、該対象搬送波に重畳された信号成分を取り出す同期検波装置であって、
    前記対象搬送波の周期の4分の1の周期毎に、前記入力信号を移動平均処理することにより、前記対象搬送波の位相p+k・90度からp+(k+1)・90度までの位相期間(但し、k=0,1,2,…、p:任意の位相)の移動平均値Sk を順次求める移動平均手段と、
    該移動平均手段にて移動平均値Sが求められる度に、該移動平均値Sの最新の4個Sk ,Sk+1 ,Sk+2 ,Sk+3 をパラメータとする次式
    Ik =Sk +Sk+1 −Sk+2 −Sk+3
    Qk =Sk −Sk+1 −Sk+2 +Sk+3
    に則ってIk 、Qk を求め、更に、これら各値Ik 、Qk をパラメータとする次式
    に則って、検波結果としての前記対象搬送波の振幅A及び位相pを算出する演算手段と、
    を備えたことを特徴とする同期検波装置。
  16. fc0,fc1(=fc0/21 ),fc2(=fc0/22 ),…,fcN(=fc0/2N )の周波数を有するN+1種類の搬送波C0,C1,C2,…,CN(但し、Nは正の整数)の中から、少なくともC0及びCNを含む複数の搬送波を選択し、該選択した複数の搬送波Cn(n=0,1,2,…,N)を振幅変調又は位相変調して混合してなる入力信号の中から、各搬送波Cnに重畳された信号成分を取り出す同期検波装置であって、
    前記複数の搬送波中、最も周波数が高く周期が短い搬送波C0の位相p+k・90度からp+(k+1)・90度までの位相期間(但し、k=0,1,2,…,2N+2 −1、p:任意の位相)毎に、前記入力信号を繰り返し移動平均することにより、前記複数の搬送波中、最も周波数が低く周期が長い搬送波CNの一周期をカバーする2N+2 個の移動平均値からなる数列群S1+m ,S2+m ,S3+m ,… ,S2N+2+m 、(但し、m=0,1,2,…)、を求める移動平均手段と、
    該移動平均手段にて求められた数列群に基づき、次式
    を用いてIn,m 、Qn,m を求め、更に、これら各値In,m 、Qn,m に基づき、次式
    を用いて、検波結果としての各搬送波Cnの振幅An及び位相pnを算出する演算手段と、
    を備えたことを特徴とする同期検波装置。
  17. fc0,fc1(=fc0/21 ),fc2(=fc0/22 ),…,fcN(=fc0/2N )の周波数を有するN+1種類の搬送波C0,C1,C2,…,CN(但し、Nは正の整数)と、これら各搬送波C0,C1,C2,…,CNとは同一周波数で90度位相がずれた搬送波C′0,C′1,C′2,…,C′Nの中から、少なくともC0及びCNを含む複数の搬送波を選択し、該選択した複数の搬送波Cn,C′n(n=0,1,2,…,N)を振幅変調又は位相変調して混合してなる入力信号の中から、各搬送波Cn,C′nに重畳された信号成分を取り出す同期検波装置であって、
    前記複数の搬送波中、最も周波数が高く周期が短い搬送波C0の位相k・90度から(k+1)・90度までの位相期間(但し、k=0,1,2,…,2N+2 −1)毎に、前記入力信号を繰り返し移動平均することにより、前記複数の搬送波中、最も周波数が低く周期が長い搬送波CNの一周期をカバーする2N+2 個の移動平均値からなる数列群S1+m ,S2+m ,S3+m ,… ,S2N+2+m を求める移動平均手段と、
    該移動平均手段にて求められた数列群に基づき、次式
    を用いて、In,m 、Qn,m を求め、これら各値In,m 、Qn,m を、それぞれ、前記各搬送波Cn,C′nの振幅を表す検波結果として出力する演算手段と、
    を備えたことを特徴とする同期検波装置。
  18. 前記演算手段にて算出された検波結果を積分若しくは平均化することにより、該検波結果に含まれる検波誤差を吸収するフィルタ手段を設けたことを特徴とする請求項11〜請求項17の何れかに記載の同期検波装置。
  19. 前記移動平均手段は、
    前記入力信号に応じた遅延時間で入力パルスを遅延させて出力する遅延ユニットが複数段縦続接続され、パルス信号を各遅延ユニットの遅延時間にて順次遅延しながら伝送させるパルス遅延回路と、
    前記周期毎に、前記パルス遅延回路内で前記パルス信号が通過した遅延ユニットの段数をカウントするカウント手段と、
    を備え、該カウント手段によるカウント値を前記移動平均値として求めることを特徴とする請求項11〜請求項18の何れかに記載の同期検波装置。
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