JP3080207B2 - 電子式電力量計 - Google Patents
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Description
電圧、電流をディジタル値に変換して処理する電子式電
力量計に関するものである。
を演算する回路のブロック図である。図34において、
71は、アナログ電流信号を入力とする第1の逐次比較
型A/D変換器、72は、アナログ電圧信号を入力とす
る第2の逐次比較型A/D変換器、73は各逐次比較型
A/D変換器71,72からの電圧値および電流値に対
応したディジタルデータを入力とする乗算器である。
のアナログ量をディジタル値に変換する手段として、図
34に示すように、第1および第2の逐次比較型A/D
変換器71,72を有し、それらのディジタル出力を乗
算器73により演算して電力Wを得る構成となってい
る。一般に逐次比較型A/D変換器71,72は、アナ
ログ入力信号に対して出力を等しい分解能で離散的に増
加するようなディジタル値に量子化しているため、低レ
ベルの入力に対して絶対的な精度を得るには高分解能の
逐次比較型A/D変換器が必要である。
0 として、この時の量子化された電流値の精度を0.
5%以下に保つには 0.5 量子化誤差 ε= −−− ≧ −−−−−−−− ・・・・・(1) 100 1 −−−(真値) 120 にする必要がある。逐次比較型A/D変換器のS/Nは S/N=6m+1.8 (dB) ・・・・・(2) (mは、サンプリング周波数fS =2×信号周波数の時
の逐次比較型A/D変換器の出力ビット数) で表わされ、前述の精度0.5%以下を保つには、m=
15ビットの分解能を持った逐次比較型A/D変換器が
必要となる。
型A/D変換器のサンプリング周波数(fS )を上げる
方法、いわゆるオーバーサンプリングといわれる手法が
ある。例えば、サンプリング周波数(fS )をナイキス
トの定理から決まるサンプリング周波数(fS =信号周
波数の2倍)の128倍の周波数に上げると、量子化雑
音が広い帯域に分散し各周波数成分スペクトルのレベル
は低下する。ここで信号周波数=60Hz、サンプリング
周波数(fS )=15.36kHz とすると、128倍オ
ーバーサンプリングとなり、信号周波数成分の雑音レベ
ルは、約21dB改善され逐次比較型A/D変換器の分解
能を3〜4ビット分だけ高めたことと等価である。前述
の量子化された電流値の精度0.5 %以下に保つに
は、この場合、11〜12ビットの分解能の逐次比較型
A/D変換器が必要である。
の電子式電流量計を得るには高分解能の逐次比較型A/
D変換器と多ビットを入力とする乗算器が必要となり回
路構成が複雑となり、コストの上昇を招くことになる。
とくにモノリシックIC化することにより大量生産を行
おうとする場合には極めて不利となる。
ためになされたもので、簡単な回路構成で、かつ高精度
の電子式電力量計を得ることを目的としている。特に簡
単な回路構成とすることで、モノシリックIC化の容易
な電子式電力量計を得ることを目的とする。
る発明は、交流電流および交流電圧をそれぞれ積分器で
積分し比較器を通してディジタル値を出力すると共に、
その出力を遅延しD/A変換して上記積分器の入力側に
フィードバックして、上記交流電流および交流電圧をそ
れぞれ量子化する第一および第二のシグマ・デルタ変調
回路、上記量子化された交流電流および交流電圧をディ
ジタルフィルタを用いてそれぞれ移動平均する第一およ
び第二の移動平均処理手段、上記移動平均処理された交
流電流および交流電圧を乗算して電力値を求める第一の
乗算手段、求めた電力値を積算する積算手段を備えたも
のである。
1の発明に、移動平均された後の量子化された交流電流
および交流電圧のサンプリング値列から1/n(n≧
1)の割合で間引く間引手段を備え、間引きした交流電
流および交流電流を第一の乗算手段へ入力するようにし
たものである。
流および交流電圧の入力を所定の周期で順次取り出す第
一の切替手段、上記第一の切替手段からの交流電流およ
び交流電圧を積分器で積分し比較器を通してディジタル
値を出力し、その出力を遅延しD/A変換して上記積分
器の入力 側にフィードバックすると共に、上記積分器で
順次積分される積分値を上記第一の切替手段からの入力
に対応してそれぞれ保持する保持手段を内蔵し、この保
持手段に保持された積分値に応じて上記交流電流および
交流電圧をそれぞれ量子化するシグマ・デルタ変調回
路、上記量子化された交流電流および交流電圧を上記第
一の切替手段の切り替え周期に応じて切り替え、上記量
子化された交流電流と交流電圧とを別々に出力する第二
の切替手段、上記第二の切替手段からの量子化された交
流電流および交流電圧をディジタルフィルタを用いてそ
れぞれ移動平均する第一および第二の移動平均処理手
段、上記移動平均処理された交流電流および交流電圧を
乗算して電力値を求める第一の乗算手段、求めた電力値
を積算する積算手段を備えたものである。
1〜3のいずれか1項の発明に、量子化された交流電流
および交流電圧の各々を一周期分積分する第一および第
二の積分手段、上記各々の積分手段からの出力を乗算す
る第二の乗算手段、第一の乗算手段の出力から上記第二
の乗算手段の出力を減算する減算手段を備えたものであ
る。
1〜3のいずれか1項の発明に、量子化された交流電流
および交流電圧の一周期分を上記交流電圧のゼロクロス
により検出するゼロクロス検出手段、このゼロクロス検
出手段の出力を基に上記量子化された交流電流および交
流電圧を各々一周期分積分する第一および第二の積分手
段、上記各々の積分手段からの出力を乗算する第二の乗
算手段、第一の乗算手段の出力から上記第二の乗算手段
の出力を減算する減算手段を備えたものである。
1〜3のいずれか1項の発明に、量子化された電力値か
らオフセット電力値を減算するオフセット調整手段を設
け、 基準電流および基準電圧を入力して求めた量子化さ
れたオフセット電流およびオフセット電圧からオフセッ
ト電力を演算し、この演算結果を上記オフセット電力値
として設定するものである。
1〜6のいずれか1項の発明に、第二のシグマ・デルタ
変調回路と第二のディジタルフィルタ間、および第一の
シグマ・デルタ変調回路と第一のディジタルフィルタ間
の少なくともいずれか一方に所望の遅延時間が得られる
遅延手段を設け、この遅延動作により電流位相角または
電圧位相角を調整するものである。
7の発明に、遅延手段は、所望のシフト数のシフトが可
能なシフトレジスタとし、このシフト動作によって位相
角を調整するようにしたものである。
1〜8のいずれか1項の発明に、n素子の交流電流と交
流電圧が入力される多素子入力の場合であって、各第
2,3,・・・n素子の量子化された電力値にB2,B
3,・・・Bnのバランス調整値をそれぞれ乗じるバラ
ンス調整手段を設け、第1,2,3,・・・nの各素子
の入力にそれぞれ基準電流および基準電圧を与えて計量
した量子化された電力値をw 1 ,w 2 ,w 3 ,・・・w
n とし、B2=w 1 /w 2 ,B3=w 1 /w 3 ,・・・
Bn=w 1 /w n の各バランス調整値を上記バランス調
整値として設定するようにしたものである。
項1〜9のいずれか1項の発明に、量子化された電力値
の積算値が予め設定した定格基準値を超える毎にリセッ
トして積算を繰り返すと共に、上記電力値の積算値が上
記定格基準値を超える迄の時間を計測し、この時間が所
定の時間以上であると、上記計測した時間内の電力量を
計量しないようにする潜動防止手段を備えたものであ
る。
項1〜10のいずれか1項の発明に、量子化された電力
値を低域通過させるディジタルローパスフィルタを設
け、このディジタルローパスフィルタを通過した出力を
潜動防止手段に入力するようにしたものである。
項1〜11のいずれか1項の発明に、量子化された電力
値に対し、少なくとも軽負荷時に所定の軽負荷調整値を
加える軽負荷調整手段を設けたものである。
項1〜12のいずれか1項の発明に、所定の動作クロッ
ク周波数fで動作し、量子化された電力値を低域通過さ
せるディジタルローパスフィルタ、このディジタルロー
パスフィルタを通過した出力値を記憶する第一のレジス
タ、動作クロック周波数がfのn倍の周波数で動作し上
記第一のレジスタの値をn回加算して記憶する第二のレ
ジスタ、この第二のレジスタの値と予め設定した定格基
準値との比較を動作クロック周波数をfのn倍の周波数
で行い、定格基準値を超える毎に電力量を計量する出力
を送出する比較手段を備えたものである。
項1〜13のいずれか1項の発明に、入力される電力量
を定格基準値に基づいて補正された電力量として出力す
る定格調整手段を設け、基準電流および基準電圧を入力
して得られた実測上の基準電力値と、上記基準電流と基
準電圧とを乗じて算出した計算上の基準電力値との比に
応じて先に設定した定格基準値を修正し、この修正され
た定格基準値を上記定格基準値として設定するようにし
たものである。
グマ・デルタ変調回路によりアナログ値である交流電流
および交流電圧信号を量子化し、この量子化された信号
を第一および第二の移動平均処理手段により移動平均処
理して、そのそれぞれ電流および電圧に対応する信号を
乗算器により乗算して電力に対応する信号を得、この信
号を積算して精度の高い電力量を、簡単な回路構成で得
る。
(n≧1)により、量子化された交流電流および交流電
圧のサンプリング値列から1/nの割合で間引く操作を
行ない、演算回数の低減を図る。
の各入力に対し所定の周期で切り替えてシグマ・デルタ
変調回路へ順次入力し、シグマ・デルタ変調回路で、ア
ナログ入力値を積分器で積分し比較器を通してディジタ
ル値を出力すると共に、その出力を遅延しD/A変換し
て上記積分器の入力側にフィードバックする。そして切
替手段の切替周期に同期して順次上記積分器で積分され
る積分値を上記複数の各入力に対応してそれぞれ保持手
段で保持し、上記複数の各入力に対し上記積分器による
積分と上記保持手段による積分値の保持とを上記所定の
周期で順次行い出力し、一つのシグマ・デルタ変調回路
で複数入力に対応する。
分手段により、量子化された交流電流および交流電圧の
各々を一周期分積分し、その出力を第二の乗算手段によ
り乗算し、第一の乗算手段の出力から第二の乗算手段の
出力を減算手段により減算するもので、直流成分の影響
による電力演算誤差を低減する。
手段により、交流電圧のゼロクロスにより検出し、その
ゼロクロスの検出に基づいて量子化された交流電流およ
び交流電圧の一周期分を検出し、第一,第二の積分手段
により交流電流および交流電圧の一周期分の積分値をと
り出すもので、周波数が変動しても常に電流および電圧
の直流成分の影響を除去する。
基準電圧を入力して求めた量子化されたオフセット電流
およびオフセット電圧からオフセット電力を演算し、こ
の演算結果を上記オフセット電力値としてオフセット調
整手段に設定し、量子化された電力値からオフセット電
力値を減算してオフセット調整を行う。
電圧位相角および/または電流位相角を調整して位相角
誤差を補正する。
のシフトが可能なシフトレジスタによって位相角を調整
して位相角誤差を補正する。
流と交流電圧が入力される多素子入力の場合、B2,B
3,・・・Bnのバランス調整レジスタに、第1,2,
3,・・・nの各素子の入力にそれぞれ基準電流および
基準電圧を与えて計量した量子化された電力値をw 1 ,
w 2 ,w 3 ,・・・w n とし、B2=w 1 /w 2 ,B3
=w 1 /w 3 ,・・・Bn=w 1 /w n の各バランス調
整値をそれぞれ設定する。上記各バランス調整値を、通
常の被計量対象の交流電流と交流電圧から求めた各第
2,3,・・・n素子の量子化された電力値に乗算手段
でそれぞれ乗じ、バランス調整を行う。
電力値の積算値が予め設定した定格基準値を超える毎に
リセットして積算を繰り返すと共に、上記電力値の積算
値が上記定格基準値を超える迄の時間を計測し、この時
間が所定の時間以上であると、上記計測した時間内の電
力量を計量しないようして潜動防止を行い、入力電力量
の無い状態での計量誤差を少なくする。
電力値を低域通過させるディジタルローパスフィルタを
通過した出力に対して潜動防止をし、入力電力量の無い
状態 での計量誤差をより少なくする。
電力値に対し、少なくとも軽負荷時に所定の軽負荷調整
値を加え、軽負荷での計量誤差を少なくする。
ロック周波数fで動作するディジタルローパスフィルタ
で量子化された電力値を低域通過させ、第一のレジスタ
に記憶する。動作クロック周波数がfのn倍の周波数で
動作する第二のレジスタに第一のレジスタの値をn回加
算して記憶する。この第二のレジスタの値と予め設定し
た定格基準値との比較を動作クロック周波数をfのn倍
の周波数で行い、定格基準値を超える毎に電力量を計量
する出力を比較手段で送出し、計量精度の測定が短時間
で行える。
び基準電圧を入力して得られた実測上の基準電力値と、
上記基準電流と基準電圧とを乗じて算出した計算上の基
準電力値との比に応じて先に設定した定格基準値を修正
し、この修正された定格基準値を定格調整手段の定格基
準値として設定し、この定格基準値で入力された電力量
を補正された電力量として出力し、この出力が積算され
て正確な電力量が計量される。
において、10はアナログ電流信号iを入力とする第一
のシグマ・デルタ変調回路、11はアナログ電圧信号v
を入力とする第二のシグマ・デルタ変調回路である。1
2は第一の16タップ移動平均ディジタルフィルタで、
上記第一のシグマ・デルタ変調回路10の出力を16点
(以下、16タップと称する。)で移動平均を行う。1
4は、上記第一の移動平均ディジタルフィルタ12に接
続された第二の16タップ移動平均ディジタルフィル
タ、13は、上記第二のシグマ・デルタ変調回路11の
出力を16タップで移動平均する第三の16タップ移動
平均ディジタルフィルタ、15は、上記第三の16タッ
プ移動平均ディジタルフィルタ13に接続された第四の
16タップ移動平均ディジタルフィルタである。上記第
一,第二の16タップ移動平均ディジタルフィルタ1
2,14により第一の移動平均処理手段が構成され、第
三,第四の16タップ移動平均ディジタルフィルタ1
3,15により第二の移動平均処理手段が構成されてい
る。
ィルタで、第一の16タップ移動平均ディジタルフィル
タ12と並列に接続されている。17は第三の16タッ
プ移動平均ディジタルフィルタ13と並列に接続された
第二の1周期移動平均ディジタルフィルタである。上記
第一,第二の1周期移動平均ディジタルフィルタ16,
17により第一および第二の積分手段が構成されてい
る。18は第一の乗算器で、第二および第四の16タッ
プ移動平均ディジタルフィルタ14,15の出力を、1
/8間引手段141,151により各々8個のデータの
うち1個のデータのみを間引いて入力している。19は
第二の乗算器で、第一および第二の1周期移動平均ディ
ジタルフィルタ16,17の出力を、1/8間引手段1
61,171により各々、8個のデータのうち1個のデ
ータのみを間引いて入力している。20は減算器で、上
記第一の乗算器18の出力と第二の乗算器19の出力と
の差を演算し電力データwを算出している。30は、上
記電力データwを積算するカウンターである。
グマ・デルタ変調回路10,11を、一次シグマ・デル
タ変調回路で構成した場合の内部構成を示す。図2にお
いて、入力X(z)は、サンプリング周波数(fS )の
単位で加算器31に取込まれる。加算器31の出力は、
積分器32に接続され、積分器32の出力を比較器33
により1ビットの論理データY(z)として出力する。
この出力データは、遅延手段35を介して1ビットD/
A変換器34により、加算器31へフィードバックされ
ている。以上の構成は、1次シグマ・デルタ変調回路と
呼ばれるものである。
入出力関係式は、(3)式で表わされる。 Y(z)=X(z)+(1−Z-1)Q(z) ・・・・(3) (Q(z)は量子化により発生するノイズ) (3)式に示す通り、シグマ・デルタ変調の入力信号X
(z)は出力Y(z)にそのままあらわれ、出力データ
としては、さらにノイズQ(z)が加算された情報とな
っている。
であるが、図1の第一および第二のシグマ・デルタ変調
回路10,11を図3に示す2次シグマ・デルタ変調回
路で構成することもできる。図3に示す2次シグマ・デ
ルタ変調回路の場合、加算器41,46と積分器42,
47が各々2段の構成となっており、その他の構成要素
は、図2に示す1次シグマ・デルタ変調回路と同様の構
成である。図3に示す2次シグマ・デルタ変調回路の入
出力関係式を(4)式で表す。 Y(z)=X(z)+(1−z-1)2 Q(z) ・・・(4) (Q(z)は量子化により発生するノイズ) (4)式も1次シグマ・デルタ変調回路の場合と同様、
入力信号X(z)が出力Y(z)にそのままあらわれ、
出力データとしてはさらにノイズQ(z)が加算された
情報となっている。ここで、(3)式と(4)式の違い
は、各式の第2項であるノイズ(Q(z))に起因する
量子化雑音分布の違いのみである。
調動作により、生ずる量子化雑音の分布スペクトルを示
している。図4に示す通り、低周波域の量子化雑音は小
さく高周波域の量子化雑音が大きくなっている。前述図
2に示す1次シグマ・デルタ変調回路の場合も同様の量
子化雑音の分布を示すが、図3の2次シグマ・デルタ変
調回路の方が、より低周波域での量子化雑音が小さくな
る特徴をもっている。
プリング周波数fS =122.88kHz 、第一,第二の
シグマ・デルタ変調回路10,11として、図3に示す
2次シグマ・デルタ変調回路を用いたものとして、動作
説明を進める。前述のとおり第一,第二のシグマ・デル
タ変調回路10,11の出力は、入力信号に量子化雑音
が加算されたものであり、かつサンプリングレートが1
22.88kHz の1ビットシリアル論理データである。
そこで図1に示す第一,第三の16タップ移動平均ディ
ジタルフィルタ12,13は、高周波域の量子化雑音を
減衰させるローパスフィルタの役目を果す。通常、ディ
ジタルフィルタは、図5に示すとおり、遅延手段51,
52,53および乗算器54,55,56,57および
加算器58,59,60で構成される。図5に示すディ
ジタルフィルタでローパスフィルタの形状を決める要素
として、係数a0 ,a1 ,a2 ,・・・・,a15がある
が、移動平均ディジタルフィルタとは、係数a0 =a1
=a2 =・・・・=a15=1の場合である。従って、移
動平均ディジタルフィルタの場合、図5に示す乗算器5
4,55,56,57が不要となり非常に簡単な構成で
実現できる。
ップ移動平均ディジタルフィルタ12,14を合わせて
図5に示すディジタルフィルタ(係数an が1のみでは
ない)の構成でも実現できる。この場合、第一,第二の
16タップ移動平均ディジタルフィルタ12,14は、 H(z)=(1+Z-1+・・・+Z-15 )(1+Z-1+
・・・+Z-15 )と表され 式を展開すると、 H(z)=(1+2Z-1+3Z-2,・・・+3Z-28 +
2Z-29 +Z-30 )となる。 つまり、係数an が(1,2,3,・・・,3,2,
1)を有し、タップ数31の図5に示すディジタルフィ
ルタが2段の移動平均ディジタルフィルタと等価である
ことが解る。図1に示す第三,第四の16タップ移動平
均ディジタルフィルタ13,15の場合も同様である。
ディジタルフィルタ12,13を通し、さらに第二,第
四の16タップ移動平均ディジタルフィルタ14,15
を通した後の出力の量子化雑音の分布スペクトルを図6
に示す。アナログ電流信号iに対応する第二の16タッ
プ移動平均ディジタルフィルタ14の8ビット幅出力デ
ータと、アナログ電圧信号vに対応する第四の16タッ
プ移動平均ディジタルフィルタ15の8ビット幅出力デ
ータは、各々、1/8間引手段141,151により8
個の出力データのうち1個の出力データを取り出す間引
き操作を行なった後、第一の乗算器18で電力を演算す
る。
一の乗算器18に入力される電圧データVと電流データ
Iは(5)(6)式で表わされる。 V=VS +ΣVN (VS は入力信号,VN は各周波数毎の量子化雑音)(5) I=IS +ΣIN (IS は入力信号,IN は各周波数毎の量子化雑音)(6) 電力Wおよび電力誤差εは、(7)(8)式で表わされ
る。 W=V・I=VS ・IS +VS ・INS+VNS・IS +Σ(VN ・IN )(7) (ここで、VNSは電圧信号周波成分の量子化雑音、INS
は電流信号周波成分の量子化雑音) W−VS ・IS INS VNS Σ(VN ・IN ) ε= −−−−−−− = −−− + −−− + −−−−−−−− VS ・IS IS VS VS ・IS ・・・(8) ここで本実施例1の場合、VS =0dB,IS =−42dB
(最大入力の1/120 )として、図6に示す量子化雑音
レベルより、INS=−110dB ,VNS=−110dB ,さら
に、各周波数毎の量子化雑音レベルは、平均的にはIN
=−80dB,VN =−80dB以下と設定できる。従って、
(8) 式よりε≒0.16%の電力精度が確保できる。
と、従来の多ビット型逐次比較型A/D変換よりも少な
いビット幅データ精度のよいA/D変換が可能となる。
逐次比較型A/D変換の場合は、従来の技術で説明した
ように量子化された電流値の精度を0.5%に保つに
は、11〜12ビットの分解能のA/D変換器が必要と
なる。この逐次比較型A/D変換器をモノシリックIC
(LSI)にする場合、各ビット毎に同一抵抗値の抵抗
体を必要とするので、11〜12個の同一抵抗値の抵抗
体を半導体上で形成する必要がある。この場合、半導体
マスクまたは製造装置等により誤差を生じて正確な抵抗
値を実現することが困難である。 これに対し、シグマ・
デルタ変調回路ではビット毎の抵抗体を必要としないの
で変換精度が良い。
シグマ・デルタ変調回路は、その回路構成上「オーバー
サンプリング周波数」と「ディジタルフィルタ」によっ
て精度が大きく変わり、逐次比較型A/D変換器と比較
するとアナログ回路への依存が低くなっている。よっ
て、量子化雑音を減少させるには、下記のようにすれば
よい。 (1)「オーバーサンプリング周波数」を高くして「デ
ィジタルフィルタ」の減衰を大きくする。 (2)カットオフ周波数を必要とする信号成分の周波数
近傍へ近づける。
ある直流の入力でも、数ビット分の±が生じるため平均
値(移動平均)を取るような処理を行うために、中間的
なビット(0〜1ビットの間にあたるような値)にて表
現が可能である。
であれば8ビット以下であっても、上記の理由によ
り、量子化雑音を1つのビットに殆ど含まなので、十分
な精度を持つものであり、かつ、の理由により、8ビ
ット以下の場合でも中間的なビット表現が可能となり、
分解能(ビット数)が低くても精度を高め電力量計に適
応しうる。
と、ディジタルフィルタはローパスフ ィルタであり、1
6タップ移動平均ローパスフィルタの出力が8ビット以
下にて十分精度が確保できる。これは、16タップの移
動平均が1段の場合は、−20dB以上の減衰があり、
16タップの移動平均が2段の場合は、−40dB以上
の減衰がある。従って、電力量誤差を必要な範囲におい
て0.5%以内にするには、この16タップ移動平均の
ローパスフィルタを2段直列にすることで、十分な減衰
が得られる。よって8ビット以下でも精度は確保でき
る。(前述の(8)式の精度参照)
動平均ディジタルフィルタを組み合わせることにより、
小さな回路規模でA/D変換と移動平均演算および高周
波ノイズの除去が可能となり、特にLSI化するときに
は非常なメリットを発揮する。しかも高精度な電力演算
が可能となる。
除去する手段について説明する。 第一,第二のシグマ・
デルタ変調回路10,11のオフセット等により発生す
る直流成分を除去する為に、第一および第二のシグマ・
デルタ変調回路10,11の1ビット論理出力を、第一
および第二の1周期移動平均ディジタルフィルタ16,
17により、1周期(2048TAP)移動平均してい
る。つまり、1周期分の平均値をとることにより電圧お
よび電流の直流成分VDC,IDCを抽出している。第一お
よび第二の1周期移動平均ディジタルフィルタ16,1
7の出力データは、各々、1/8間引手段161,17
1により8個の出力データのうち1個の出力データを取
り出す間引き操作を行なった後、第二の乗算器19で電
流および電圧の直流成分の積VDC・IDCを算出してい
る。
誤差),I=IS +IDC(IDCは直流成分誤差)とし
て、第一の乗算器18で得られる電流Wは(9)式で表
わされる。 W=VS ・IS +VDC・IDC ・・・・(9) そこで、本実施例1では、第一の乗算器18の(9)式
の電力演算データから、第二の乗算器19の直流成分積
VDC・IDCを減算器20により減算を行なうことによ
り、直流成分VDC・IDCによる電力誤差を除去し、精度
の高いデータwを出力し、このデータwをカウンタ30
により積算して電力量を得るものである。
デルタ変調回路と移動平均ディジタルフィルタの組合わ
せによるA/D変換により、従来の多ビット型逐次比較
型A/D変換よりも少ないビット幅データで乗算が可能
であり、小さな回路規模の乗算器で高精度な電力演算が
可能となる。更に、アナログ部はシグマ・デルタ変調回
路のみであり、その他の回路はディジタル回路であり、
アナログ規模の小さいディジタル回路が主となる。従っ
てモノリシックICに適した構成となり、大量生産を行
おうとする場合には極めて大きな効果が期待できる。
又、ローパスフィルタとして、移動平均ディジタルフィ
ルタを用いているので、ディジタルフィルタ内の乗算器
が不要となり、簡単な構成でローパスフィルタが実現で
きる。
手段により、1/n(n≧1)の割合で間引きを行なう
ので乗算回数を減らすことが出来、回路の消費電力を低
減することができ、また、1周期移動平均ディジタルフ
ィルタにより、直流成分の影響を除去するようにしたの
で、電力演算誤差を低減できる。以上のことから実施例
1は、低周波域の量子化雑音を大幅に低減でき、電力の
誤差が低減し、高精度の電子式電力量計を簡単な回路構
成で得ることができる。また、モノシリックIC化が容
易である。
2,24は第一および第二のアップダウンカウンタで、
第一および第二のシグマ・デルタ変調回路10,11の
出力側に接続されている。この第一,第二のアップダウ
ンカウンタ22,24は、第一,第二のシグマ・デルタ
変調回路10,11の1ビット論理出力に関し、論理
「1」の時、アップカウント、論理「0」の時、ダウン
カウントするカウンタであり、入力信号の1周期分時点
でのアップダウンカウント値は電流および電圧信号の直
流成分を抽出していることになる。
動した場合にも、有効に動作する利点を有したもので、
ゼロクロス検出26および1/2分周回路27により、
入力電圧信号の1周期信号を生成し、この1周期信号毎
に、第一,第二のアップダウンカウンタ22,24の出
力をラッチレジスタ23,25へ記憶,保持させてい
る。従って、第一,第二のラッチレジスタ23,25の
値は、常に電流および電圧の直流成分の値である。その
他の構成は図1の実施例1と同様であり、入力電圧信号
の周波数が変動しても、電流および電圧の直流成分によ
る電力誤差を小さくした電力演算動作が可能である。
施例から第一,第二の1周期移動平均ディジタルフィル
タ16,17および1/8間引手段141,151,1
61,171および第二の乗算器19,減算器20を省
略したもので、第一の乗算器18a により、前述の式
(7)に示す電力wのデータを得、これをカウンタ30
により積算して電力量WHを得るものである。実施例3
の効果は、実施例1の主たる効果と同様の効果を有す
る。
に図1の実施例に示すものと同様の1/8間引手段14
1,151を加えたもので、間引き操作により乗算回数
を減らして回路の消費電力の低減を図っている。その他
の効果は実施例1の主たる効果と同様である。
・デルタ変調回路を1個のみとし、その入力をマルチプ
レクス(時分割)したものである。その他の構成は図9
の実施例と同様である。図11にこの実施例に用いるシ
グマ・デルタ変調回路10の内部構成を示す。このシグ
マ・デルタ変調回路10は前述の図2に示す1次シグマ
・デルタ変調回路の変形であって、コンデンサC1 ,C
2 を、スイッチSW3 ,SW4 により選択的に積分器3
2に接続する構成となっている。
回路10は、スイッチSW1 により、電流信号iと電圧
信号vが交互に入力される。電流信号iを入力として取
り込む時は、その値をコンデンサC1 に保持するべくス
イッチSW3 ,SW4 をコンデンサC1 側に接続し、か
つスイッチSW2 を第一,第二の16タップ移動平均デ
ィジタルフィルタ12,14側に接続する。電圧信号v
を入力として取り込む時は、その値をコンデンサC2 に
保持するべくスイッチSW3 ,SW4 をコンデンサC2
側に接続し、かつスイッチSW2 を第三,第四の16タ
ップ移動平均ディジタルフィルタ13,15側に接続す
る。上記スイッチSW1 ,SW2 ,SW3 ,SW4 はサ
ンプリングクロックfS により、同期して切り替る。こ
の実施例によれば、1つのシグマ・デルタ変調回路10
を時分割使用することで、回路構成が簡単となる効果が
ある。
を用いる場合は、図11の積分器32にコンデンサ
C1 ,C2 とスイッチをSW3 ,SW4 を挿入したよう
に、各積分器42,47に対してそれぞれ積分値を保持
するコンデンサとスイッチを設ければよい。即ち、2素
子入力の場合は、積分器42にコンデンサを2個とその
切替用のスイッチ1個、積分器43にコンデンサ2個と
その切替用のスイッチ1個を設ける。このようにコンデ
ンサとスイッチからなる組み合わせで積分値の保持手段
を形成することで、入力電流と入力電圧の二つの入力に
対し1個のシグマ・デルタ変調回路で処理することがで
きる。また、単相3線、3相3線、3相4線等の多素子
入力に対しても電流と電圧にそれぞれシグマ・デルタ変
調回路を設けて処理するようにすればよい。即ち、この
シグマ・デルタ変調回路は1個で複数の入力に対応する
ことができる。なお、積分値の保持手段はコンデンサの
みと限らず、積分値を保持するものであればよく、例え
ば、A/D変換・D/A変換付きのレジスタを用いても
よい。
変調回路で複数入力に対応するようにしたので、時分割
使用することで、高精度を保持しながら回路構成が簡単
になる。
する2素子電力量計の場合の実施例を示す。図12に於
て、第一および第二のシグマ・デルタ変調回路10a ,
10b はそれぞれ図11に示したものと同様構成の1次
シグマ・デルタ変調回路であって、第一のシグマ・デル
タ変調回路10a は、スイッチSW1aにより、1線側
の電流信号i1 と3線側の電流信号i2 を交互に時分割
にて取り込み、それぞれの値を図11に示すコンデンサ
C1 とC2 に交互に記憶する。
チSW2aは第一,第二の16タップ移動平均ディジタル
フィルタ12a ,14a 側に接続され、電流信号i2 を
取り込む時は、スイッチSW2aは第五,第六の16タッ
プ移動平均ディジタルフィルタ12b ,14b 側に接続
される。第二のシグマ・デルタ移動平均ディジタルフィ
ルタ10b は、スイッチSW1bにより、1線側電圧信号
v1 と3線側電圧信号v2 を交互に時分割にて取り込
み、それぞれの値を図11に示すコンデンサC1とC2
に交互に記憶する。
チSW2bは第三,第四の16タップ移動平均ディジタル
フィルタ13a ,15a 側に接続され、電圧信号v2 を
取り込む時は、スイッチSW2bは第七,第八の16タッ
プ移動平均ディジタルフィルタ13b ,15b 側に接続
される。18a1は、電流信号i1 と電圧信号v1 に基づ
く電流データI1 と電圧データV1 とを乗算して電力W
1 を演算する乗算器、18b1は電流信号i2 と電圧信号
v2 に基づく電流データI2 と電圧データV2とを乗算
して電力W2 を演算する乗算器、50は、上記乗算器1
8a1,18b1の出力を加算して電力データwを得る加算
器である。尚、当然のことながら、第一のシグマ・デル
タ変調回路10a が電流データi1 を取り込んでいる時
は、第二のシグマ・デルタ変調回路10b は電圧データ
v1 を取り込んでおり、同様に、電流データi2 を取り
込んでいる時は電圧データv2 を取り込んでいるもので
ある。この実施例によれば、乗算器18a1,18b1の出
力W1 とW2 を加算器50により加算することで単相3
線又は3相3線系統の電力データwを得、これをカウン
タ30で積算してその電力量WHを得ることができる。
び交流電圧に対し、二つのシグマ・デルタ変調回路で対
応し、時分割使用することで、高精度を保持しながら回
路構成が簡単になる。
のシグマ・デルタ変調回路10,11にそれぞれ接続さ
れる移動平均フィルタを一段のみとするもので、この移
動平均フィルタを、それぞれ移動平均タップ数が256
タップである第一,第二の256タップ移動平均ディジ
タルフィルタ121,131により構成している。上記
第一,第二の256タップ移動平均ディジタルフィルタ
121,131の出力は8ビット出力である。上記第
一,第二の移動平均ディジタルフィルタ121,131
の出力は、32個につき1個の割合で1/32間引手段
141a ,151a により間引かれて乗算器18a に導
かれ、電力に対応した信号w、およびこれをカウンタ3
0により積算してなる電力量WHを得るものである。
タルフィルタを1段の移動平均ディジタルフィルタとし
たので、回路構成がより簡単になる。
力量計を提供するものである。図14はこの実施例を示
すもので、単相3線、または、3相3線の電力量を計量
する2素子電力量の場合を示す。また、図15は動作説
明図で、図16は図15の時間軸を拡大した動作説明図
である。図において、第一,第二のシグマ・デルタ変調
回路は、図2、または図3に示すシグマ・デルタ変調回
路。第一のディジタル・ローパスフィルタ80および第
二のディジタルローパスフィルタは、図5に示すディジ
タルローパスフィルタであり、n個の遅延手段を有して
いる。間引手段181,182は1/m間引きを行う。
尚、mの値はnに等しいか、それより大きな値である。
み、その時、スイッチSW6 はv1 を取り込む。一方、
スイッチSW7 はi1 レジスタに接続し、スイッチSW
8 はv1 レジスタに接続する。第一のシグマ・デルタ変
調回路10を介し第一のディジタルローパスフィルタ8
0により交流電流のサンプル値列が出力されるが、間引
手段181ではスイッチSW5 およびSW6 が選択され
た後、m個目のサンプル値列をi1 レジスタ191へ取
り込む動作をする。第二のシグマ・デルタ変調回路11
を介し第二のディジタルローパスフィルタ81により交
流電圧のサンプル値が出力されるが、間引手段182で
は、スイッチSW6 およびSW8 が選択された後、m個
目のサンプル値列をv1 レジスタに取り込む動作をす
る。
i1 ,v1 に対してi10,v10がi1 レジスタ191、
v1 レジスタ201にそれぞれ取り込まれる。図16は
その詳細を示し、mの値が8となっていて、入力i1 に
対してi10〜i17のサンプル値列の内8番目のi17が間
引かれi1bとしてi1 レジスタ191に記憶され、入力
v1 に対してv10〜v17のサンプル値列の内8番目のv
17が間引かれv1bとしてv1 レジスタ201に記憶され
る。このようにして順次i1a,i1b,i1c,・・・、v
1a,v1b,v1c,・・・が取り込まれる。
v2 の量子化データ(i1a,i1b,v1a,v1b)を乗算
器18c ,18d および加算器50によりw=(i1 ×
v1)+(i2 ×v2 )を演算処理し、カウンタ30に
より積算して電力量を得る。以降、同様の動作が繰り返
される。第一および第二のディジタルローパスフィルタ
10,11は、図5に示すディジタルローパスフィルタ
を用いているので、実施例1で説明したように、8ビッ
ト以下の出力のものでも十分な精度を保持することがで
きる。
よび交流電圧を必要とする単相3線、3相3線、3相4
線等の多素子入力の場合、シグマ・デルタ変調回路およ
びデータローパスフィルタが共用でき、回路規模が小さ
くなり安価な構成となる。また、多素子入力でなく単相
2線の場合は、スイッチの切替えを必要としない回路で
適用することができる。
セット調整手段を設けた電子式電力量計を提供するもの
で、図17および図18に示す。第一および第二のシグ
マ・デルタ変調回路10,11、第一および第二のデジ
タルローパスフィルタ80,81、間引手段181,1
82の構成は実施例8と同様で、新たにiオフセットレ
ジスタ193、vオフセットレジスタ203、減算器2
1a ,21b ,21c ,21d を設けている。
の選択において、まず最初に基準電位であるGND信号
を取り込み、それぞれ、iオフセットレジスタ193お
よびvオフセットレジスタ203にデータを取り込み記
憶する。以後、図18の動作説明図に示す通り、電流側
ではi1 ,i2 を交互に取り込み、電圧側ではv1 ,v
2 を交互に取り込む。その際、i1 レジスタ191、i
2 レジスタ192、v1 レジスタ201、v2 レジスタ
202へのデータ取り込みは実施例8と同じ動作にて行
う。各レジスタに取り込まれた量子化データは、減算器
21a ,21b ,21c ,21d 、乗算器18c ,18
d 、加算器50により、w=(i1 −iオフセット )×(v
1 −vオフセット )+(i2 −iオフセット )×(v2 −vオフセッ
ト )を演算処理し、カウンタにより積算して電力量を得
る。即ち、オフセット調整する前の電力からオフセット
電力を減じて補正するものである。
在し電力量計量の誤差となるDCオフセットを、シグマ
・デルタ変調回路、ディジタルローパスフィルタを増や
さずに、小さな回路構成で高精度な電子式電力量計を実
現することができる。
レジスタ191、i2 レジスタ192、iオフセットレ
ジスタ193、v1 レジスタ201、v2 レジスタ20
2、vオフセットレジスタ203までの構成および動作
は、実施例9と同様である。その後の演算回路が異な
り、w=(i1 ×v1 )−(iオフセット ×vオフセット )+
(i2 ×v2 )−(iオフセット ×vオフセット)を演算処理
し、カウンタ30にて積算し電力量を得る。実施例9と
結果は同じであり、オフセット調整する前の電力からオ
フセット電力を減じて補正するものである。従って、効
果も実施例9と同様の効果が得られる。
17、図19の構成において、スイッチSW9 は、GN
D,i1 ,i2 と順次繰り返し取り込み、スイッチSW
10は、GND,v1 ,v2 を順次繰り返し取り込む。こ
の動作に対応してスイッチSW11,SW12もiオフセッ
トレジスタ193、vオフセットレジスタ203を含め
て順次切替えていく。図20はその動作説明図で、オフ
セット電流、オフセット電圧が順次その時その時の値が
計測され調整に用いられる。
フセットを常時取り込んでいるため、アナログ回路に有
するDCオフセットの温度、経年変化等による変動の影
響を受け難く、高精度の電子式電力量計を実現すること
ができる。
手段を設けた電子式電力量計を提供するもので、図21
にブロック図を示す。この構成は実施例8の構成におい
て、第二のシグマ・デルタ変調回路11と第二のディジ
タルローパスフィルタの間に、P段のシフトレジスタ2
11を設けると共に、P段のシフト数を決定するP1レ
ジスタ212およびP2レジスタ213を設けたもので
ある。そして、間引手段181および間引手段182は
1/(m+P)間引きを行う。なお、mの値はn(nは
図5のディジタルローパスフィルタの段数)に等しいか
それより大きな値である。
P段シフトレジスタ211は、P1レジスタ212内に
記憶しているP1値に応じたシフト段数の出力より第二
のディジタルローパスフィルタ81へ接続されている。
従って、交流電流信号i1 に比べてP段シフトレジスタ
211のシフトレジスタ段数分の時間だけ、交流電圧信
号v1 が位相遅れとなる。同様に交流電圧信号v2 が取
り込まれている時、P段シフトレジスタ211はP2レ
ジスタ213内に記憶しているP2値に応じたシフト段
数の出力より第二のディジタルローパスフィルタ81へ
接続されている。従って、交流電流信号i1 に比べてP
段シフトレジスタ211のシフトレジスタ段数分の時間
だけ、交流電圧信号v2 が位相遅れとなる。
により検出し、交流電圧信号はVTにより検出されるの
が一般的である。その際CTとVTの検出素子による一
次側と二次側の間の位相角誤差が発生するが、本実施例
では、P段シフトレジスタ211とP1レジスタ212
およびP2レジスタ213により、このCTおよびVT
の位相角誤差をなくすことが可能となり、回路規模が小
さく高精度な電子式電力量計を得ることができる。
手段を設けた電子式電力量計を提供するもので、図22
にブロック図を示す。この構成は実施例8において、P
段シフトレジスタ214およびP1レジスタ215およ
びP2レジスタ216を電流側に設けたものである。従
って、交流信号v1 およびv2 に比べて、交流信号i1
およびi2 はP段シフトレジスタのシフトレジスタ段数
分の時間だけ位相を遅らせることができる。また、この
実施例と実施例12とを組み合わせれば、電圧・電流共
位相角を自由に調整することができる。
計量の場合のバランス調整を行うことのできるバランス
調整手段を設けた電子式電力量計を提供するもので、図
23に3相4線の電力量を計量する3素子電力量計の場
合のブロック図を示す。
ジスタ192,i3 レジスタ194,v1 レジスタ20
1,v2 レジスタ202,v3 レジスタ203までの構
成は、3相4線になったことを除けば、実施例8と同じ
である。そこでバランス調整レジスタ221、および2
22を設け、まず電力量計の動作を行う前にSW13およ
びSW14をi1 ,v1 側に接続し、基準電流および基準
電圧を入力し、その時に得られるi1 レジスタ191と
v1 レジスタ201の値をもとに、w1 =i1 ×v1 を
演算し記憶する。
に接続し、基準電流および基準電圧を入力し、その時に
得られるi2 レジスタ192とv2 レジスタ202の値
をもとに、w2 =i2 ×v2 を演算し、バランス調整レ
ジスタ221内にB2=w1/w2 なる値をセットす
る。次に、SW13およびSW14をi3 ,v3 側に接続
し、基準電流および基準電圧を入力し、その時得られる
i3 レジスタ194とv3 レジスタ204をもとに、w
3 =i3 ×v3 を演算し、バランス調整レジスタ222
にB3=w1 /w3 なる値をセットする。以上で準備は
完了し、以後SW13、SW14を実施例8と同様に順次切
替えw=(i1 ×v1 )+(i2 ×v2 ×B2)+(i
3 ×v3 ×B3)を演算処理し、カウンタ30により積
算して電力量を得る。なお、単相3線、3相3線の場合
は、i1 ,i3 ,v1 ,v3 のバランスをみればよいの
で2素子の電力量計となり、バランス調整レジスタ22
2を省けばよい。
各素子毎にVT,CTなどの誤差発生要因がある。その
ため各素子間の計量精度を合わせるのに、バランス調整
レジスタ221およびバランス調整レジスタ222を有
しレジスタ内の値を調整することにより、高精度な電力
量計が得られる。
ことのできるバランス調整手段を設けた電子式電力量計
を提供するもので、図24にブロック図を示す。実施例
14の構成において、 w=(i1 ×v1 )+(i2 ×v2 )×B2+(i3 ×
v3 )×B3 と演算する演算回路のうち、B2および
B3を演算する乗算器18g ,18h の位置が異なるこ
とを除いて、実施例14と同じ動作となり、同じ演算を
していることになる。この実施例の効果は実施例14と
同一である。
設けた電子式電力量計を提供するもので、図25に単相
2線の電力量を計量する1素子電力量計の場合のブロッ
ク図を示す。また、図27aにその動作波形を示す。図
において、第一および第二のシグマ・デルタ変調回路1
0,11は、図2又は図3に示すシグマ・デルタ変調回
路と同一のものであり、第一および第二のディジタルロ
ーパスフィルタ80,81は、図5に示すディジタルロ
ーパスフィルタと同一である。
マ・デルタ変調回路10,11および、第一および第二
のディジタルローパスフィルタ80,81によりA/D
変換される。A/D変換された電流データと電圧データ
は、乗算器50で掛算し、瞬時電力データを算出する。
この瞬時電力データをその出力(w0 )とアキュムレー
タ231およびレジスタ232によりwn =w0 +w
n-1 (wn は、時間tnにおけるレジスタ232の出力
値、wn-1 は、時間tn-1 におけるレジスタ232の出
力値)を演算処理する(図27a)。
スタ232の出力があるのは、力率が1の場合はプラス
側のみであるが、力率が1以外では瞬時電力としてマイ
ナス成分が生じそれが図のような波形となるからであ
る。
234に設定された定格基準値と比較し、wn −定格基
準値≧0であれば、マグニチュードコンパレータ233
から1パルス出力し(図27a)、レジスタ232へ
(wn −定格基準値)をセットする。一方マグニチュー
ドコンパレータ233からのパルス出力を、パルス周期
検出回路235において、始動基準値設定器236の始
動基準値(S)と比較し、パルス出力周期(T)<Sな
らANDゲートを開く信号を出力し、パルス出力周期
(T)≧SならANDゲートを閉じる信号を出力する
(図27a)。従って、ANDゲート237の出力
は、始動基準値より小さいパルス周期の場合、パルス出
力があり始動基準値以上のパルス周期の場合、パルスは
出力されない(図27a)。このパルスをカウンタ3
0にて、累積加算することにより電力量を得る。即ち、
時間当たりの電力量が少ないとその電力量をカウントし
ないようにしている。
1,レジスタ232,マグニチュードコンパレータ23
3によりパルス出力し、そのパルス周期を検出すること
により、始動電流検出を行うことにより、電流がない時
アナログ部のDC成分による無用計量を防止する潜動防
止機能をもたせたものである。
する潜動防止手段を設けた電子式電力量計を提供するも
ので、図26に単相2線の電力量を計量する1素子電力
量計の場合のブロック図を示す。また、図27bにその
動作波形を示す。
パスフィルタ82を設けたものである。第三のディジタ
ルローパスフィルタ82を通し、wn =w0 +w
n-1 (wnは、時間tn におけるレジスタの出力値、w
n-1 は、時間tn-1 におけるレジスタ232の出力値)
を演算処理する(図27b)。その後の動作は実施例
16と同様である。ここで第三のディジタルローパスフ
ィルタ82を通すと、レジスタ232の出力は図27b
のように平均化され計量精度の向上につながる。
ーパスフィルタ82を追加することにより、より高精度
な始動電流検出が可能となる。
設けた電子式電力量計を提供するもので、図28にブロ
ック図を示す。構成は実施例16の図25に軽負荷調整
設定器(レジスタ)241と、軽負荷調整値を加算する
加算器50を設けたものである。
た電力値に軽負荷調整設定器241内の軽負荷調整値L
を加算して、軽負荷調整を行う。この軽負荷調整をする
理由は、交流電流検出素子であるCTを使用する場合、
図29のように、小さな電流領域ではマイナス誤差を有
する傾向があるため、軽負荷調整レジスタ241で一定
値Lを加算することにより、CT誤差を補正する。式で
表すと、wn =(w0+L)+wn -1(wn は、時間t
n におけるレジスタの出力値、wn-1 は、時間tn-1 に
おけるレジスタ232の出力値)となる。軽負荷調整値
加算後の動作は、実施例16と同様である。この軽負荷
調整値は、軽負荷のみでなく軽負荷以外の他の領域でも
一定値として加算されるが、この値は小さいので他の領
域の誤差としての割合は無視できるようになる。
補正し、高精度な電力量計を得ることができる。
も加算したが、この実施例は軽負荷時のみ軽負荷調整値
を負荷するものである。図30はこの実施例で、242
はコンパレータ、243は基準電流値を設定する基準電
流設定器(レジスタ)、SW17はコンパレータ242で
開閉されるスイッチである。
ジタルローパスフィルタ80からの電流値により、この
電流値が軽負荷で基準電流値以下のときはコンパレータ
242が作動せず、スイッチSW17が軽負荷調整設定器
に接続され軽負荷調整値が加算され、電流値が軽負荷以
外で基準電流値以上のときはコンパレータ242が作動
し、スイッチSW17が軽負荷調整設定器に接続されず軽
負荷調整値が加算されない。軽負荷調整値加算後の動作
は、実施例16と同様である。この実施例の効果は、実
施例18と同様であるが、軽負荷時のみ軽負荷調整値を
加算するようにしたので、より精度の良い電子式電力量
計を提供することができる。
行えるような電子式電力量計を提供するもので、図31
にブロック図を示す。実施例18の構成において、乗算
器18j と加算器50の間に第三のディジタルローパス
フィルタ82と、加算器50とアキュムレータ231の
間にw0 +Lの値を記憶する第一のレジスタ251を配
置し、アキュムレータ231の出力側のレジスタを第二
のレジスタ252とした構成である。
ーパスフィルタ82と軽負荷との加算は、動作クロック
(CLK)周波数fに同期して、第一のレジスタ251
に記憶する。一方、アキュムレータ231以降の回路で
は、動作クロック(CLK)周波数がfのn倍の速度に
同期して実行される。つまり、第一のレジスタ251内
に記憶されている値(w0 +L)がn回累積加算され、
第二のレジスタ252に記憶される。以後のマグニチュ
ードコンパレータ233は、実施例18と同じ動作を行
い、カウンタ30によりパルスを累積加算し、電力量を
得ている。
パレータからのパルス出力間隔時間が、短くなり特に微
小電流域での計量精度の測定が短時間で行えるようにな
る。この実施例では軽負荷調整値を加算したが、この軽
負荷調整設定器を省いた実施例16および実施例17の
回路についても適用でき、同様の効果が得られる。
まとめたもので、この電力量の計量に係る必要な調整手
段を組み込み、必要な調整が行えるようにしたものであ
る。図32はそのブロック図を、図33はその調整のフ
ローチャートを示す。この構成で上述の実施例での符号
と同一のものは同一の機能を表す。ここで261は積算
した電力量を表示する表示器、260は全体の演算制御
を司る演算制御回路、270は電子式電力量計全体を表
し、301は基準入力値を入力するアナログ基準発生器
である。尚、Lは軽負荷調整値Lを設定する軽負荷調整
値設定器241で、Fは定格基準値Fを設定する定格基
準値設定器234である。
続的計量を始める前に、演算制御回路260は、調整モ
ードを持ち次の動作を行う。
器301から同一アナログ値(例えば、電流・電圧共1
00%)を入力する。なお、CT2,CT3,VT2,
VT3=0その状態で回路全体を動作させ、その時の第
三のディジタルローパスフィルタ82の出力(w0 )を
記憶する。[これをw01とする。]
を入力する。なお、CT1,CT3,VT1,VT3=
0その状態で回路全体を動作させ、その時の第三のディ
ジタルローパスフィルタ82の出力(w0 )[これをw
02とする。]を読み取り、B2=w01/w02なる値をバ
ランス調整レジスタ221に設定する。
を入力する。なお、CT1,CT2,VT1,VT2=
0その状態で回路全体を動作させ、その時の第三のディ
ジタルローパスフィルタ82の出力(w0 )[これをw
03とする。]を読み取り、B3=w01/w03なる値をバ
ランス調整レジスタ222に設定する。
一アナログ値をCT1,VT1に入力し、定格基準値設
定器234に、F=(w01/基準電力)×定格基準値な
る値を設定する。ここで基準電力とは、アナログ基準発
生器301からの電圧および電流を乗じた計算上の値、
定格基準値とは、電力量当たりのパルス数を決める計算
上の値(定数)である。Fとは、修正された定格基準値
で、新たな定格基準値として設定される。即ち、入力さ
れた電力量(レジスタ232の値)がFに基づいて補正
された電力量(マグニチュードコンパレータの出力)と
なり正確な電力量(カウンタ30の値)が計量される。
へはで入力したアナログ値の1/nの値を入力、な
お、CT2,CT3,VT2,VT3=0とする。その
時の第三のディジタルローパスフィルタ82の出力(w
0 )[これをw0nとする。]から、L=(w01/n)−
w0nなる値を軽負荷調整値として軽負荷調整値設定器に
設定する。
率=0.5なるアナログ信号を入力する。なお、CT
2,CT3,VT2,VT3=0とする。その時の第三
のディジタルローパスフィルタ82の出力(w0 )[こ
れをw0p1 とする。]から、P1=K・(w01/2−W
0p1 )w01/2なる値をP1レジスタ212に設定す
る。(Kは定数)
率=0.5なるアナログ信号を入力する。なお、CT
1,CT3,VT1,VT3=0とする。その時の第三
のディジタルローパスフィルタ82の出力(w0 )[こ
れをw0p2 とする。]から、P2=K・(w01/2−w
0p2 )w01/2なる値をP2レジスタ213に設定す
る。(Kは定数)
率=0.5なるアナログ信号を入力。なお、CT1,C
T2,VT1,VT2=0とする。その時の第三のディ
ジタルローパスフィルタ82の出力(w0 )[これをw
0p3 とする。]から、P3=K・(w01/2−w0p3 )
w01/2なる値をP3レジスタ217に設定する。(K
は定数)〜の順で各設定値を設定し、その後定めら
れた設定値をもとに電力量を計量する。
示し、図の〜は上述の〜の調整に対応してい
る。このようなフローで自動的に調整作業を行うことが
できる。なお、VT,CTの特性(比誤差)が所定の範
囲内で製作可能であるならば、、のバランス調整は
不要となる。また、軽負荷特性が良好なCTを使用する
場合には、の軽負荷調整は不要となる。また、VT,
CTの位相角特性が所定の範囲内で製作可能であるなら
ば、、、の位相角調整は不要となる。一方、、
、で定めた定数Kは、サンプリング周波数fs 商用
周波数f0により決定される定数で位相角誤差が1分で
電力誤差が約0.05%となることを前提に K=100/360×60×0.05×(f0 /fs )
となる。
ルの数値で設定、記憶するため、人手による設定をなく
した自動化ラインで生産でき、安価な電子式電力量計が
得られる。
の量子化雑音を大幅に低減でき、電力の誤差が低減し、
高精度の電子式電力量計を簡単な回路構成で得ることが
できる効果がある。特にモノシリックIC(LSI)化
する場合に、回路が簡易化され その効果が大きい。
効果に加えて、1/n(n≧1)の割合で間引きを行な
うので乗算回数を減らすことが出来、回路の消費電力を
低減する効果がある。
マ・デルタ変調回路で複数入力に対応することができ、
時分割使用することで、高精度を保持しながら回路構成
が簡単になる効果がある。
よび交流電圧の1周期分の移動平均を行ない、直流成分
の影響による電力演算誤差を低減できる効果がある。
検出手段により交流電圧のゼロクロスを検出し、これに
基づいて量子化された交流電流および交流電圧の一周期
分を検出するようにしているので、周波数変動があって
も常に電流および電圧の直流成分の影響を除去し得る効
果がある。
調整手段を設けたのでオフセット電力値を補正して計量
精度を向上することができる効果がある。
より電流位相角および/または電圧位相角を調整して位
相角誤差を補正するようにしたので、計量精度を向上す
ることができる効果がある。
ト数のシフトが可能なシフトレジスタによって位相角を
調整して位相角誤差を補正するようにしたので、計量精
度を向上することができる効果がある。
力量の計測において、バランス調整手段を設けてバラン
スの補正をするようにしたので、計量精度を向上するこ
とができる効果がある。
手段を設けて入力電力量の無い状態での計量誤差を少な
くするようにしたので、計量精度を向上することができ
る効果がある。
ーパスフィルタを通過した出力に対して潜動防止をする
ようにしたので、入力電力量の無い状態での計量誤差を
より少なくする。
整手段を設け、少なくとも軽負荷時に所定の軽負荷調整
値を加えるようにしたので、軽負荷での計量誤差を少な
くする効果がある。
ック周波数をfのn倍の周波数で電力量の計量を行うよ
うにしたので、短時間での計量精度の測定が可能にな
り、特に微小電流域での計量精度の測定が短時間で行え
る効果がある。
手段を設け、定格基準値で補正された電力値を出力する
ようにしたので、高精度の電力量の計量ができる効果が
ある。
力演算部のブロック図である。
ある。
ある。
クトル分布の例を示すグラフである。
タの例のブロック図である。
ペクトル分布の例を示すグラフである。
力演算部のブロック図である。
力演算部のブロック図である。
力演算部のブロック図である。
電力演算部のブロック図である。
・デルタ変調回路例のブロック図である。
電力演算部のブロック図である。
電力演算部のブロック図である。
電力演算部のブロック図である。
電力演算部のブロック図である。
の電力演算部のブロック図である。
の電力演算部のブロック図である。
の電力演算部のブロック図である。
の電力演算部のブロック図である。
の電力演算部のブロック図である。
の電力演算部のブロック図である。
の電力演算部のブロック図である。
の電力演算部のブロック図である。
の電力演算部のブロック図である。
の電力演算部のブロック図である。
の電力演算部のブロック図である。
る。
ク図である。
算器 22 第一のアップダウンカウンタ 23 第一のラッチレジスタ 24 第二のアップダウンカウンタ 25 第二のラッチレジスタ 26 ゼロクロス検出 27 1/2分周 30 カウンタ 31 加算器 32 積分器 33,43 比較器 34 1ビットD/A変換器 35,45 遅延手段 41,46,50,50a 加算器 42,47 積分器 44 1ビットD/A変換器 51,52,53 遅延手段 54,55,56,57,73 乗算器 58,59,60 加算器 71 第1の逐次比較型A/D変換器 72 第2の逐次変換型A/D変換器 80 第一のディジタルローパスフィルタ 81 第二のディジタルローパスフィルタ 82 第三のディジタルローパスフィルタ 121 第一の256 タップ移動平均ディジタルフィルタ 131 第二の256 タップ移動平均ディジタルフィルタ 141,151,161,171 1/8間引手段 141a ,151a ,141b ,151b 1/8間引
手段 141a1,151a1 1/32間引手段 181,182 間引手段 191 i1 レジスタ 192 i2 レジスタ 193 iレジスタ 194 i3 レジスタ 201 v1 レジスタ 202 v2 レジスタ 203 vレジスタ 204 v3 レジスタ 211,214 P段シフトレジスタ 212,215 P1レジスタ 213,216 P2レジスタ 217 P3レジスタ 221,222 バランス調整レジスタ 231 アキュムレータ 232 レジスタ 233 マグニチュードコンパレータ 234 定格基準値設定器 235 パルス周期検出回路 236 始動基準値設定器 237 AND回路 241 軽負荷調整値設定器 242 コンパレータ 243 基準電流設定器 251 第一のレジスタ 252 第二のレジスタ 260 演算制御回路 261 表示器 270 電力量計 301 アナログ基準発生器
Claims (14)
- 【請求項1】 交流電流および交流電圧をそれぞれ積分
器で積分し比較器を通してディジタル値を出力すると共
に、その出力を遅延しD/A変換して上記積分器の入力
側にフィードバックして、上記交流電流および交流電圧
をそれぞれ量子化する第一および第二のシグマ・デルタ
変調回路、 上記量子化された交流電流および交流電圧をディジタル
フィルタを用いてそれぞれ移動平均する第一および第二
の移動平均処理手段、 上記移動平均処理された交流電流および交流電圧を乗算
して電力値を求める第一の乗算手段、 求めた電力値を積算する積算手段を備えた ことを特徴と
する電子式電力量計。 - 【請求項2】 移動平均された後の量子化された交流電
流および交流電圧のサンプリング値列から1/n(n≧
1)の割合で間引く間引手段を備え、間引きした交流電
流および交流電流を第一の乗算手段へ入力するようにし
たことを特徴とする請求項1記載の電子式電力量計。 - 【請求項3】 交流電流および交流電圧の入力を所定の
周期で順次取り出す第一の切替手段、 上記第一の切替手段からの交流電流および交流電圧を積
分器で積分し比較器を通してディジタル値を出力し、そ
の出力を遅延しD/A変換して上記積分器の入力側にフ
ィードバックすると共に、上記積分器で順次積分される
積分値を上記第一の切替手段からの入力に対応してそれ
ぞれ保持する保持手段を内蔵し、この保持手段に保持さ
れた積分値に応じて上記交流電流および交流電圧をそれ
ぞれ量子化するシグマ・デルタ変調回路、 上記量子化された交流電流および交流電圧を上記第一の
切替手段の切り替え周期に応じて切り替え、上記量子化
された交流電流と交流電圧とを別々に出力する第二の切
替手段、 上記第二の切替手段からの量子化された交流電流および
交流電圧をディジタルフィルタを用いてそれぞれ移動平
均する第一および第二の移動平均処理手段、 上記移動平均処理された交流電流および交流電圧を乗算
して電力値を求める第一の乗算手段、 求めた電力値を積算する積算手段を備えた ことを特徴と
する電子式電力量計。 - 【請求項4】 量子化された交流電流および交流電圧の
各々を一周期分積分する第一および第二の積分手段、上
記各々の積分手段からの出力を乗算する第二の乗算手
段、第一の乗算手段の出力から上記第二の乗算手段の出
力を減算する減算手段を備えたことを特徴とする請求項
1〜3のいずれか一項記載の電子式電力量計。 - 【請求項5】 量子化された交流電流および交流電圧の
一周期分を上記交流電圧のゼロクロスにより検出するゼ
ロクロス検出手段、このゼロクロス検出手段の出力を基
に上記量子化された交流電流および交流電圧を各々一周
期分積分する第一および第二の積分手段、上記各々の積
分手段からの出力を乗算する第二の乗算手段、第一の乗
算手段の出力から上記第二の乗算手段の出力を減算する
減算手段を備えたことを特徴とする請求項1〜3のいず
れか一項記載の電子式電力量計。 - 【請求項6】 量子化された電力値からオフセット電力
値を減算するオフセット調整手段を設け、 基準電流および基準電圧を入力して求めた量子化された
オフセット電流およびオフセット電圧からオフセット電
力を演算し、この演算結果を上記オフセット電力値とし
て設定するようにしたことを特徴とする請求項1〜3の
いずれか一項記載の 電子式電力量計。 - 【請求項7】 第二のシグマ・デルタ変調回路と第二の
ディジタルフィルタ間、および第一のシグマ・デルタ変
調回路と第一のディジタルフィルタ間の少なくともいず
れか一方に所望の遅延時間が得られる遅延手段を設け、 この遅延動作により電流位相角または電圧位相角を調整
するようにしたことを特徴とする請求項1〜6のいずれ
か一項記載の 電子式電力量計。 - 【請求項8】 遅延手段は、所望のシフト数のシフトが
可能なシフトレジスタとし、このシフト動作によって位
相角を調整するようにしたことを特徴とする請求項7記
載の電子式電力量計。 - 【請求項9】 n素子の交流電流と交流電圧が入力され
る多素子入力の場合であって、 各第2,3,・・・n素子の量子化された電力値にB
2,B3,・・・Bnのバランス調整値をそれぞれ乗じ
るバランス調整手段を設け、 第1,2,3,・・・nの各素子の入力にそれぞれ基準
電流および基準電圧を与えて計量した量子化された電力
値をw 1 ,w 2 ,w 3 ,・・・w n とし、 B2=w 1 /w 2 ,B3=w 1 /w 3 ,・・・Bn=w
1 /w n の各バランス調整値を上記バランス調整値とし
て設定するようにしたことを特徴とする請求項1〜8の
いずれか一項記載の 電子式電力量計。 - 【請求項10】 量子化された電力値の積算値が予め設
定した定格基準値を超える毎にリセットして積算を繰り
返すと共に、上記電力値の積算値が上記定格基準値を超
える迄の時間を計測し、この時間が所定の時間以上であ
ると、上記計測した時間内の電力量を計量しないように
する潜動防止手段を備えたことを特徴とする請求項1〜
9のいずれか一項記載の電子式電力量計。 - 【請求項11】 量子化された電力値を低域通過させる
ディジタルローパスフィルタを設け、このディジタルロ
ーパスフィルタを通過した出力を潜動防止手段に入力す
るようにしたことを特徴とする請求項10記載の電子式
電力量計。 - 【請求項12】 量子化された電力値に対し、少なくと
も軽負荷時に所定の軽負荷調整値を加える軽負荷調整手
段を設けたことを特徴とする請求項1〜11のいずれか
一項記載の電子式電力量計。 - 【請求項13】 所定の動作クロック周波数fで動作
し、量子化された電力値を低域通過させるディジタルロ
ーパスフィルタ、 このディジタルローパスフィルタを通過した出力値を記
憶する第一のレジスタ、動作クロック周波数がfのn倍
の周波数で動作し上記第一のレジスタの値をn回加算し
て記憶する第二のレジスタ、 この第二のレジスタの値と予め設定した定格基準値との
比較を動作クロック周波数をfのn倍の周波数で行い、
定格基準値を超える毎に電力量を計量する出力を送出す
る比較手段を備えたことを特徴とする請求項1〜12の
いずれか一項記載の 電子式電力量計。 - 【請求項14】 入力される電力量を定格基準値に基づ
いて補正された電力量として出力する定格調整手段を設
け、 基準電流および基準電圧を入力して得られた実測上の基
準電力値と、上記基準電流と基準電圧とを乗じて算出し
た計算上の基準電力値との比に応じて先に設定した定格
基準値を修正し、この修正された定格基準値を上記定格
基準値として設定するようにしたことを特徴とする請求
項1〜13のいずれか一項記載の 電子式電力量計。
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