JP3191060B2 - ディジタル信号処理方法及び装置 - Google Patents

ディジタル信号処理方法及び装置

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JP3191060B2
JP3191060B2 JP2277292A JP2277292A JP3191060B2 JP 3191060 B2 JP3191060 B2 JP 3191060B2 JP 2277292 A JP2277292 A JP 2277292A JP 2277292 A JP2277292 A JP 2277292A JP 3191060 B2 JP3191060 B2 JP 3191060B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、アナログ量のデータを
ディジタル量のデータに変換するディジタル信号処理方
法及びその装置に関する。
【0002】
【従来の技術】アナログ量をディジタル量のデータに変
換する処理を含むディジタル信号処理方法として、従
来、例えば電気評論1990年4月号34頁以降に記載
されているように、電力系統ディジタル保護リレーに用
いたものが知られている。この保護リレー装置は、入力
部、演算処理部、整定部、表示部及び出力部を備えて構
成されている。入力部は高調波除去用のアナログフィル
タ、サンプルホールド回路、マルチプレクサ、A/D変
換器及びバッファメモリを備えたディジタル信号処理装
置とされている。その入力部によれば、アナログ入力信
号に含まれる基本波に重畳された高調波分をアナログフ
ィルタにより除去した後、アナログフィルタの出力信号
を600Hzの周期でサンプリングし、アナログ信号をデ
ィジタル信号に変換するようになっている。そして、デ
ィジタル信号から電力系統の電圧及び電流の大きさ、又
はインピーダンスを求めて保護リレーを動作させるよう
にしている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記従来技術において
は、アナログ入力信号に重畳している高調波成分や外乱
ノイズは、アナログフィルタにより除去するようにして
いる。しかし、アナログフィルタ以降で発生するノイ
ズ、例えばサンプリングに伴う外乱ノイズやA/D変換
器における量子化誤差に伴うノイズについては考慮され
ていないことから、これらのアナログフィルタ以降で発
生するノイズによって、ディジタルデータの演算値に誤
差が生じるという不具合がある。この不具合点を検討し
たところ、従来技術によれば、ディジタル変換のサンプ
リング周波数が600Hzであることから、そのサンプリ
ングによる外乱ノイズやディジタル変換による量子化誤
差に伴うノイズの周波数領域が、アナログフィルタの通
過域(アナログ入力信号の周波数領域)と重なってしま
う。そのため、外乱ノイズ及び量子化誤差に伴うノイズ
をフィルタによりアナログ入力信号から分離することが
できず、それらのノイズによって演算誤差が生じること
が判明した。そのためA/D変換器の分解能を十分に確
保することができないという不具合があるのである。
【0004】本発明の目的は、外乱ノイズ及び量子化誤
差に伴うノイズをアナログ入力信号から分離できるディ
ジタル信号処理方法及び装置を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明は、第1の方法及び装置は、アナログ入力信
号を所定周期でサンプリングしてディジタル信号に変換
し、該ディジタル信号を所定周期でサンプリングしてデ
ィジタルフィルタ処理により高周波成分を除去するにあ
たり、該ディジタルフィルタ処理を前記ディジタル信号
のサンプリング周期内で前記ディジタル信号と該ディジ
タル信号と異なる値のディジタル信号とを交互にサンプ
リングして行うことを特徴とする。
【0006】また、第2の方法及び装置は、アナログ入
力信号を所定周期でサンプリングしてディジタル信号に
変換し、該ディジタル信号を所定周期でサンプリングし
てディジタルフィルタ処理により高周波成分を除去する
にあたり、前記アナログ入力信号に一定の周波数の交流
信号を重畳することを特徴とする。
【0007】第3の方法及び装置は、アナログ入力信号
を所定周期でサンプリングしてΔΣ変調し、該ΔΣ変調
した信号を第1のディジタルフィルタにより平均化処理
し、該第1のディジタルフィルタの出力を所定周期でサ
ンプリングしてディジタルフィルタ処理により高周波成
分を除去することを特徴とする。
【0008】上記第1〜第3の方法及び装置のいずれか
において、前記ディジタルフィルタ処理の演算周期より
も短い周期でアナログ入力信号をサンプリングすること
が好ましい。
【0009】
【作用】このように構成されることから、本発明によれ
ば次の作用により上記目的を達成できる。
【0010】すなわち、アナログ入力信号はサンプリン
グ及びアナログ・ディジタル変換により、サンプリング
周波数の1/N(Nは2以上の整数)の周波数の離散信
号になる。したがって、サンプリングを高速に行えばノ
イズの周波数を高い周波数領域に移行させて、アナログ
入力信号の周波数帯域のノイズ成分を減ずることができ
る。しかし、これでは減少の程度が少ないため十分にA
/D変換器の分解能を確保できない。そこで、処理対象
のディジタル信号と異なる値のディジタルデータを、処
理対象のディジタル信号と交互に取り込んでフィルタ処
理すれようにすれば、そのフィルタ入力信号に含まれる
外乱ノイズ及び量子化誤差に伴うノイズなどの総合ノイ
ズの周波数成分を、より一層高周波域に移行させること
ができる。そして、ディジタルフィルタの阻止域を入力
信号の通過域より高い周波数帯域に設定すれば、高周波
域に移行した総合ノイズを大幅に減衰させることがで
き、精度の高いディジタルデータを得ることができる。
【0011】アナログ入力信号に高周波の微小のクロッ
ク信号を加えても、上記の作用と同様に、総合ノイズの
周波数成分を高周波域に移行することができる。
【0012】アナログ入力信号を△Σ変調すると、その
出力は、信号と外乱ノイズ及び量子化誤差の両方が1次
差分の形で表すことができ、ノイズ成分は高い周波数ほ
ど多く発生させることができ、低い周波数ほど小さくで
きる。したがって、ディジタルフィルタの減衰特性によ
り信号成分よりも高周波の成分を除去することにより、
総合ノイズ成分をより一層低減させることができるので
精度の高いデータを得ることができる。
【0013】
【実施例】以下、本発明を図示実施例に基づいて説明す
る。図1に、本発明のディジタル信号処理方法を適用し
てなる信号処理装置の一実施例のブロック構成図を示
す。本実施例は、図示のように、アナログセンサ10
0、サンプルホルダ(S/H)101、A/D変換器1
02、ディジタルフィルタDF103、ディジタル信号
処理部104及びデータメモリ部105の機能ブロック
により構成されている。アナログセンサ100は例え
ば、電流、電圧、速度、圧力、温度など各種アナログ量
のデータを電圧信号に変換する構成のものとされてい
る。サンプルホルダ(S/H)101は所定のサンプリ
ング周期T0に同期して、アナログセンサ100からア
ナログ信号を入力してホールドする。このホールドされ
たアナログ信号は所定のサンプリング周期でA/D変換
器102に入力されてディジタル信号に変換される。変
換されたディジタル信号は切り替え手段106を介して
ディジタルフィルタ103へ出力される。ディジタルフ
ィルタ103は切り替え手段106を介して所定のサン
プリング周期で、A/D変換器102から出力されるデ
ィジタル信号とデータメモリ部105に格納されている
設定データ(以下、内挿データと称する。)とを交互に
入力し、それぞれの信号に対してディジタルフィルタ処
理を行いディジタル演算処理部へ出力するようになって
いる。ディジタル演算処理部104は入力されるディジ
タルデータを基に各種の演算処理を行ってその結果を出
力するようになっている。
【0014】図2に、上記信号処理のタイミングチャー
トを示す。アナログセンサ100で取り込んだアナログ
入力信号は、サンプルホルダS/H101により図2
(A)に示すタイミングでサンプリングされて、かつそ
の周期の間保持される。このサンプリング周期T0は前
記従来技術の場合の600Hzの1/n倍、すなわち従来
のn倍の高速サンプリングとする。サンプルホールドさ
れたアナログ信号は図2(B)に示すタイミングでA/
D変換される。A/D変換のチャンネル数は通常電力用
の場合16チャンネル(ビット)であり、サンプリング
周期T0の間で全てのチャンネルのA/D変換を行う。
ディジタル変換されたディジタル信号は図2(C)のタ
イミングで、ディジタルフィルタ処理がなされる。この
ディジタルフィルタ処理の内容は、図2(D)に示すよ
うに、例えば、t1時刻はt0時刻にサンプリングしたア
ナログ信号に対応するディジタル信号A(t0)に対し
てフィルタ処理を行い、t1’時刻はt0時刻に取り込ん
だ内挿データB(t0)を用いてディジタルフィルタ処
理を行う。このように、ディジタルフィルタDF103
では処理対象のディジタル信号(入力信号)と内挿デー
タとを、サンプリング周期T0の1/2周期ごとに交互
に取り込み、フィルタ処理を実行する。
【0015】ここで、図1の折り返し誤差防止用のアナ
ログフィルタ100の出力信号を計測したところ、アナ
ログ信号の信号成分には、図3(A)に示すように、高
次の高調波成分が含まれていることが測定された。すな
わち、アナログ信号には、ノイズ成分として電源などに
誘導したノイズ、いわゆる外乱ノイズが含まれている。
このような外乱ノイズは、サンプルホルダ(S/H)1
01の出力やA/D変換器102の入力部においても発
生する。
【0016】このようなノイズを含むアナログ信号をサ
ンプリング周波数fs=600Hzでサンプリングする
と、例えば図3(B)に示すような波形となる。これを
周波数分析してみると、図3(C)に示すように、アナ
ログ信号の通過帯域T1に含まれるノイズ成分が発生し
ていることが判る。このノイズ成分はサンプリング周波
数fsの1/N(Nは2以上の整数)の周波数に依存し
て発生することが確認された。
【0017】一方、図3(D)に示すように、サンプリ
ング周波数fs’=3kHzでサンプリングしたところ、
図3(E)に示すように、外乱ノイズ及び量子化誤差に
伴うノイズを含む総合ノイズ107が発生することが判
明した。この場合、サンプリング周波数を高くしたの
で、ノイズ成分の周波数は高周波側に移行する。しか
し、アナログ信号の通過帯域T1にノイズ成分が若干残
る。このノイズ成分は、例えば14又は16ビットの高
い分解能を有するA/D変換器102の分解能を確保で
きない原因になるのである。
【0018】そこで、本実施例の信号処理は、更にノイ
ズを減少させて高い分解能のA/D変換器102を得よ
うとするものである。図4(A)は、サンプリング周期
0を高速にした場合の本実施例のディジタルフィルタ
DF103の入力信号、すなわち、ディジタル信号と内
挿データとを取り込んだ信号波形例を示す。この信号波
形例は内挿データを「0」Vにした場合である。また、
図4(B)は上記(A)の信号波形を周波数分析した結
果の図である。
【0019】図4から明かなように、本実施例によれ
ば、高速サンプリング手法に加え、ディジタル信号と内
挿データを交互に取り込む方法を組合せたことにより、
外乱ノイズ及び量子化誤差に伴う発生ノイズの周波数領
域をアナログ入力信号の通過帯域T1よりも、高い周波
数領域に移行させることができる。また、高周波領域に
移行したノイズ成分は、ディジタルフィルタDF103
の減衰特性により大幅に除去できる。したがって、ディ
ジタルフィルタDF103から出力されるディジタル信
号の分解能を高く確保することができ、その信号を用い
て行う保護リレー処理などの演算処理の高精度化を図る
ことができる。
【0020】なお、図4(A)の例では、内挿データを
「0」Vとした場合を示したが、これに限らず、内挿デ
ータとしては、例えば、アナログ入力信号と極性が反対
の信号、現時刻と1サンプル前の信号の補間信号、複数
の高調波を合成したデータ、あるいはランダムなデータ
なども適用可能である。要は、ディジタルフィルタ10
3から見て、処理にかかるディジタル信号(入力信号)
と値が異なるデータであればよい。
【0021】図5に、本発明の他の実施例を適用してな
る信号処理装置の機能ブロック図を示す。図1実施例と
同一機能ブロックには同一符号を付して説明を省略す
る。図において、クロック信号発生部500aは、例え
ばサンプリング周波数fs’の1/2の周波数fcの、
微小振幅の交流信号(クロック信号)を発生するもので
ある。加算部500bは、アナログセンサ100で取り
込んだアナログ入力信号と上記クロック信号を加算する
ものである。
【0022】つまり、本実施例は、図1実施例のディジ
タル信号と内挿データをディジタルフィルタに交互に取
り込む方法に代えて、アナログ入力信号に微小振幅のク
ロック信号を加算するようにしたものである。本実施例
によっても、アナログ入力信号の通過帯域T1にあるノ
イズ成分を高周波側に移行することができる。そして、
移行したノイズ成分をディジタルフィルタDF104の
減衰特性で除去するようにしたものである。本実施例に
おけるディジタルフィルタDF104の入力信号の周波
数分析例を図6に示す。重畳したクロック信号の周波数
fcの周波数領域のゲインが高くなるが、通過帯域T1
のノイズ成分を従来方式よりも低く抑えることができ、
高いA/D変換処理の分解能を確保して、ディジタル演
算処理の高精度化が図れる。
【0023】図7に、本発明の更に他の実施例を適用し
てなる信号処理装置の機能ブロック図を示す。図示のよ
うに、本実施例は、アナログセンサ100と、と、ディ
ジタルフィルタ(DF1)605、ディジタルフィルタ
(DF2)104、及びディジタル信号処理部105を
含んで構成されている。△Σ変調器600は、積分器6
01、1ビットA/D変換器602、1クロック遅延部
603、1ビットD/A変換器604を含んで構成され
ている。
【0024】ここで、本実施例の特徴部である△Σ変調
器600について説明する。まず、積分器601はアナ
ログ入力信号と予測符号である1ビットD/A変換器6
04の出力の差分を入力して積分する。この積分結果を
1ビットA/D変換器602に入力する。1ビットA/
D変換器602の出力は、ディジタルフィルタ(DF
1)605と1クロック遅延部603にそれぞれ入力さ
れる。そして、1クロック遅延部603の出力は上記の
1ビットD/A変換器604に入力される。この△Σ変
調器600における一連の動作は、非常に短い周期(1
/fs・m)で行うように設定されている。
【0025】したがって、△Σ変調器600により変調
された出力は、アナログ入力信号と外乱ノイズ及び量子
化誤差の両方が1次差分の形で表すことができる。した
がって、変調された信号をそのまま出力とすることがで
きる。また、ノイズ成分は高い周波数ほど多く発生させ
ることができ、低い周波数ほど小さくできる。
【0026】一方、△Σ変調器600出力は非常に周期
の短い1ビットのパルス列となるため、この信号をパラ
レルに変換すると共に信号のサンプリングレートを下げ
る必要があるため、ディジタルフィルタ(DF1)60
5が設けられている。すなわち、ディジタルフィルタ
(DF1)605により、入力される連続したディジタ
ル信号をm個(例えばm=64)加算し、その平均値を
求めて出力する。この出力信号を高調波除去用のディジ
タルフィルタ(DF2)104に入力し、高周波に移行
した外乱ノイズ及び量子化誤差を大幅に除去する。その
後、ディジタル信号処理部105において各種のディジ
タル演算を行う。
【0027】図8に、本実施例のディジタルフィルタ
(DF2)104の入力信号の周波数分析を行った結果
を示す。図から明らかなように、ノイズ成分を高周波領
域に移行させることができ、この高周波域のノイズ成分
はディジタルフィルタ(DF2)104の減衰特性で大
幅に除去することができる。したがって、高いA/D変
換処理の分解能を確保することができ、高精度化が図れ
る。
【0028】ここで、上記ディジタルフィルタ(DF
2)104の構成は、応答を高速にするためにフィード
バックループを有する再帰形ディジタルフィルタ(II
R形)が用いられている。これについては、あとで詳細
に説明する。
【0029】図9は、図7実施例の応用実施例を示すも
のである。この応用例は、例えば、電力保護・制御装置
用等のように、多くの入力信号を並列的に処理する必要
がある場合に有効である。すなわち、アナログセンサ1
00と△Σ変調器600を処理対象の入力信号に合わせ
て、入力チャンネル数だけ設けているが、ディジタルフ
ィルタ(DF1)605以降の処理は、時分割多重によ
り処理するように構成したものである。
【0030】ここで、上記各実施例の中で重要な動作を
するディジタルフィルタについて、具体的な実施例を図
10及び図11により説明する。図10と図11は、デ
ィジタルフィルタの代表的なブロック概念構成を示し、
図10はIIR(Infinite-extent Impulse Respons
e)形フィルタであり、図11はFIR型(Finiteextent
Impulse Response)形フィルタである。
【0031】図10において、次数が2次の場合のフィ
ルタは加算ブロック301,302,303,304、
フィルタ係数ブロック305,306,307,30
8,309、信号Wnを周期Tの1時刻分遅延する遅延
ブロック310、信号Wn−1を1時刻分遅延する遅延
ブロック311を備えて構成されており、入力信号Xn
にフィルタ処理を施してフィルタ出力信号Ynを発生す
るようになっている。
【0032】上記フィルタを演算式で表わすと次式の数
1と数2によって表わされる。
【0033】
【数1】Wn=Xn+Wn−1・B1+Wn−2・B2
【0034】
【数2】 Yn=Wn・A0+Wn−1・A1+Wn−2・A2 上記構成において、フィルタ係数305〜309を調整
することにより、次式数3〜数7に示す各種のフィルタ
を実現することができる。
【0035】
【数3】
【0036】
【数4】
【0037】
【数5】
【0038】
【数6】
【0039】ここで、r=2・cos2πf2・T T:サンプリング周波数 f2:阻止周波数
【0040】
【数7】
【0041】なお、zは伝達関数であり、Zはアナログ
系のsに相当する(s=jω,z=ejw)。
【0042】図11に示すフィルタは、加算ブロック3
20,321、フィルタ係数ブロック322,323,
324、入力信号X'nを1時刻分遅延する遅延ブロッ
ク325、信号X'n−1を1時刻分遅延する遅延ブロ
ック326を備えて構成されており、入力信号X'nに
フィルタ処理を施して出力信号Y'nを出力するように
なっている。
【0043】上記構成におけるフィルタを演算式で示す
と、数8によって表わせる。
【0044】
【数8】 X'n=A'0・X'n+A'1・X'n−1+A'2・X'n−2 そして、所望の減衰特性を得るためには、上記のフィル
タをカスケード接続して実現する。
【0045】上記の各フィルタを実現するにあたり、本
実施例では、後述するようにDSP(デジタルシグナル
プロセッサ)を用いたディジタルフィルタ手段により入
力信号のフィルタ処理を行い、予め定められたフィルタ
係数に基づいてサンプリング周期T毎に繰り返して演算
処理を行うこととしている。このため、入力点数に応じ
て時分割によるフィルタ処理を、ソフトウェア的に行わ
せることができ、入力点数の増減、特性の変更、プリン
ト基板の標準化に対応することが可能となる。
【0046】すなわち、従来、12チャンネル分の信号
系が必要な場合、アナログフィルタとして12チャンネ
ル分必要となるが、本実施例のフィルタを用いればチャ
ンネル数に応じてソフトウェア的にフィルタを構成すれ
ばよいことになる。
【0047】また、アナログフィルタを用いずにフィル
タ処理できることから、アナログフィルタのように、抵
抗、コンデンサなどの素子の初期値偏差、周囲温度によ
る素子値の変動、経年変化による素子の劣化などの要因
がまったくなく、高性度化、無調整化が可能となる。更
に外付けの点検回路が不要となり、内部のソフトウェア
で特性の変更等に対応できるため、製作工程を大幅に短
縮でき、メンテナンスも不要となる。
【0048】次に、ディジタルフィルタの構成及び特性
を変更して、更に誤差を抵減させる実施例について説明
する。
【0049】まず、図12によりディジタルフィルタの
特性変更例について説明する。図12のディジタルフィ
ルタはIIR型のフィルタであり、フィルタ係数ブロッ
ク305,307,309の係数によってフィルタ種類
を決定することができる。例えば、フィルタをローパス
フィルタとして構成する場合には、フィルタ係数ブロッ
ク305の係数A0=1.0、フィルタ係数ブロック3
07の係数A1=2.0、フィルタ係数ブロック309
の係数A2=1.0とすればよく、零点を設けるため
に、ノッチフィルタの構成にするには、係数A0=1.
0、係数A2=2cosωnT、係数A2=1.0とすれば
よい(但し、ω =2πf ,f :零点周波数)。 フィ
ルタの特性、例えば中心周波数f や選択度Qは、ブロ
ック400で示されるように、フィルタ係数306の係
数B1、B2を所望の特性を満たすように変更すること
により実現できる。
【0050】図13(A)〜(C)に、それぞれローパスフ
ィルタ402、バンドパスフィルタ403、ノッチフィ
ルタ403の周波数−ゲイン特性例を示す。
【0051】図14に、本発明に係るディジタル信号処
理装置を電力用ディジタル保護リレー装置に適用した一
実施例のブロック構成を示す。
【0052】同図の装置は、保護リレーに係る処理機能
を9種のユニットに分割して構成されており、これらの
ユニットのうちアナログ入力ユニット700に本発明に
係るディジタル信号処理装置が適用されている。そして
これらの各ユニットは、マルチプロセッサシステムのた
めのシステムコントロールユニット705、アナログ入
力のA/D変換およびディジタルフィルタ処理を行うア
ナログユニット入力ユニット700,リレー演算ユニッ
ト701、シーケンス処理ユニット702、整定・表示
処理ユニット706、ディジタル入出力ユニット70
3、事故検出ユニット709、補助リレーユニット70
4、表面パネルユニット710から構成されている。
【0053】ユニット700,701,702,70
4,705及び706はそれぞれ汎用システムバスB1
を介して接続されている。
【0054】また、シーケンス処理ユニットとディジタ
ル入出力ユニット703とは、汎用システムバスB1と
は異なる入出力I/OバスB2で接続されている。
【0055】さらに、事故検出ユニット709内のリレ
ー演算部707とシーケンス処理部708は、上記バス
B1およびB2とは異なる入出力I/OバスB3で接続
されている。なお、システムには、図示しないが電源装
置を備え、これにより、各ユニットが駆動される。
【0056】次に、上記電力用ディジタル保護リレー装
置の機能概要を図15〜図16を用いて説明する。図1
5に示す各ステップについて以下に説明する。ステップ
2001:電力系統よりの情報、すなわち、例えば、送
電線の電圧、電流を入力し、さらにアナログ量をディジ
タル量に変換する。
【0057】ステップ2002:事故検出あるいは制御
用の電気量を導出する。この電気量の導出には、電力系
統事故時の電圧、電流の大きさ、事故点までのインピー
ダンスZ、抵抗分R、リアクタンス分X、事故点の方
向、事故時の周波数などがある。
【0058】ステップ2003:ステップ2002で導
出した電気量を所定の整定値と比較判定する。比較判定
の結果、事故と判定されたら、ステップ2004に進
む。
【0059】ステップ2004:ステップ2003で判
定された事故条件が継続されているかどうかの判定を行
い、継続されていればステップ2005に進む。
【0060】ステップ2005:事故と判定されたので
その情報を記憶する。
【0061】ステップ2006:ステップ2005で記
憶されている各種リレーの動作を基に、システムのシー
ケンス処理(外部条件、タイマーとの組み合わせもある)
を行い、事故と判定された場合には、遮断器に対する遮
断指令を発するものである。
【0062】ステップ2007:装置の点検・監視処理
を行う。
【0063】上記のように、電力用のディジタル制御保
護装置は、上記処理をアナログ入力信号のサンプリング
周期T0のn倍(nは整数)以内に繰り返し実行するもの
である。
【0064】ここで、図16に、公知のリアクタンスリ
レー(1要素分)とモーリレー(1要素分)の特性例を示
す。図において、jxはインピーダンスの誘導リアクタ
ンス分である。また、上記ステップ2002では、上記
リレー要素を約30〜50要素分処理し、ステップ20
06のシーケンス処理はこれらのリレー要素出力を基
に、システムに対応した所期のシーケンス処理を行う。
さらに、図16に示したZ1およびZ2が整定値であり、
保護リレーの場合には、この値が保護範囲を決定する。
この値は電力系統の変更、これに伴う保護範囲の変更の
場合には、人間により装置外部よりオンラインにて変更
されるようになっている。
【0065】図17に、図16のリアクタンスリレーの
処理フロー例を示し、図18に図15のそれぞれの処理
ステップに対応する処理波形例を示す。図17と図18
において、符号S1〜S7はそれぞれ対応するものであ
る。
【0066】このリアクタンスリレーの場合、まず、電
圧・電流信号を入力し(ステップS1,2)、これらにつ
いて種々の演算を実行し(ステップS3〜S7)、演算結
果を整定値と比較する(ステップS8)。ここで、演算結
果が整定値より大きければ、異常状態の持続時間を調べ
るためのカウンタ(図示せず)を+1歩進する(ステップ
9)。
【0067】ついで、このカウンタの計数値が所定計数
値より大きくなったか否かを調べる(ステップS10)。
ここで、カウンタの計数値が所定計算値より大きけれ
ば、リレーを動作させるべき状態と判断して、要素リレ
ーの出力を1とする(ステップS11)。
【0068】一方、計数値が所定値に達していなけれ
ば、要素リレーの出力を0として、動作させないでおく
(ステップS12)。
【0069】ところで、前記ステップS8において、演
算結果が整定値より小さければ、前記カウンタをクリア
し(ステップS13)、当然のことながら、要素リレーの
出力は0である(ステップS14)。
【0070】次に、本発明のディジタル信号処理方法が
適用されてなるアナログ入力ユニット700について、
図19を用いて説明する。図19において、1101−
1〜1101−Nは外部から入力するアナログ信号in
1〜inNを入力し、上記入力信号に重畳する高調波を
除去するためのローパスフィルタ(主にサンプリングに
よる折り返し誤差防止用に用いる、以下LPFと略記す
る)である。1102−1〜1102−Nはサンプルホ
ールド(以下S/Hと略記する)回路、1103はマルチ
プレクサ(MPXと略記する)、符号1104はアナログ
ディジタル変換(以下A/Dと略記する)回路、1105
はデュアルポートRAM(DPRAM)を用いたA/D変
換データのバッファメモリである。
【0071】また、1100はDSP(Digital Signa
l Processor)、1107はDSPのインストラクショ
ン格納用のプログラムメモリ(ROM)、LBはローカル
バス、1109はシステムバスとのデータの受け渡し用
のデュアルポートデータメモリ、1110はシステムバ
スインターフェイス回路、B1はシステムバスである。
【0072】また、1106はタイミング発生回路であ
って、S/H回路1102−1〜1102−N、MPX
1103,A/D回路1104およびバッファメモリ1
105の動作を制御する。また、DSP1100に対し
て割込み信号を発する。
【0073】以上では、個別のIC及びLSIを組み合
せて構成した例を示した。なお、個別のIC及びLSI
を一つのLSIに集積することは実現可能なことであ
る。例えば、図19において、アナログ部であるLP
F,S/H,MPX及びA/D変換器を1つのLSIに
集積し、DSP,ROM、バッファメモリ及びデータメ
モリを1つのLSIに集積することで、回路の大幅な小
形化及びコンパクト化が達成できる。又は、図19に示
した各機能のIC及びLSIを1つのLSIに集積し
て、より一層の小形化及びコンパクト化を図ってもよい
ことは、容易に理解できることである。
【0074】先に説明したディジタルフィルタ演算は、
図19のDSP1100で実行される。すなわち、ディ
ジタルフィルタ演算は、先にも述べたように、小数点デ
ータの積和演算を多数繰り返す必要があるため、高速な
積和演算が可能なDSPが適する。
【0075】DSPは、固定小数点演算形及び浮動小数
点演算形であり、本発明のディジタルフィルタ演算を実
行するプロセッサとしては両方とも適用可能であるが、
広いダイナミックレンジが確保でき、オーバーフローや
アンダーフローを特に意識する必要がない浮動小数点演
算形DSPを用いるのが望ましい。
【0076】次に、DSPの構成について説明する。図
20図は、DSPの一実施例の構成の詳細図を示す。本
実施例のDSPは、図示のように、外部メモリのアドレ
ス指定を行うアドレスレジスタ1200、パラレル・ポ
ートとして使用するデータレジスタ1201、データR
AM1203、mビット×mビットの高速並列乗算器1
204、インストラクション用ROM1205、加減算
等を行うALU(Arithmetic Logic Unit)1207、
アキュムレータ等のレジスタ1208、外部との制御信
号(a,bおよびcなど)の割込み等をコントロールする
制御回路1209、DSP内の内部バス1210を含ん
で構成されている。
【0077】前記乗算器1204は、1インストラクシ
ョンサイクルの間に入力信号A,Bの内容を乗算し、そ
の結果Cを、内部バス1210に出力するものである。
【0078】また、ALU1207は、内部バス121
0からのデータとレジスタ1208のデータとを加減算
し、結果をレジスタ1208に書き込む。
【0079】なお、DSPは、周知のように、1インス
トラクションサイクルの間に積和演算が可能であるこ
と、パイプライン処理が可能であることなどにより、固
定および浮動小数点データの高速な数値演算を実現でき
ることを特徴とする。これにより、多入力点数に係る入
力データを実時間でフィルタリング可能とするものであ
る。この点、浮動小数点演算ユニットを内蔵しない汎用
マイクロプロセッサでは処理速度が遅いので、適用でき
ない。
【0080】図21は、図19に示したアナログ入力ユ
ニット700の処理タイミング例を示す。図に示すよう
に、アナログ入力ユニット700は、適用するシステム
により、以下に示す3種のケースで処理できるようにな
っている。
【0081】まず、図21図(B)に示すように、例え
ば、ディジタルフィルタ演算は3kHz周期で行い、5サ
ンプルのディジタルフィルタ演算の終了後に、演算結果
を制御・保護演算ユニットに転送する。これにより60
0Hz周期の演算部との同期化を図ることができる。
【0082】第2のケースは、同図(C)に示すように、
ディジタルフィルタ演算は3kHz周期で行い、演算結果
も3kHz周期で制御・保護演算ユニットに転送するよう
にする。
【0083】第3のケースは、同図(D)に示すよう
に、ディジタルフィルタ演算と共に、制御・保護演算も
3kHz周期で行うようにする。すなわち、図20に示し
たDSPでフィルタ演算及び制御・保護演算の両方を行
うようにする。これにより第2,第3のケースの場合に
は演算処理の高速化が図れる。
【0084】ここで、本発明のディジタル信号処理方法
を電力用ディジタル保護リレーに適用したことによる特
性改善効果例について説明する。
【0085】図22は、送電線の後備保護などに適用さ
れる、リアクタンスリレーの位相特性を示す。このう
ち、図22(A)は、従来方式(アナログフィルタ適用)の
位相特性を示し、同図(B)は本発明を適用した方式の位
相特性を示す。両方式時にリアクタンスリレーの演算は
全く同じアルゴリズムである。
【0086】リアクタンスリレーの演算式及び条件を、
数9に示す。
【0087】
【数9】
【0088】ここに、 I:電流値 V:電圧値、 Z:整定
値、K:比較値 N:積分回数 整定値:1Ω 周波数:50Hz 電 流:5A 図22から明らかなように、従来方式は、不動作域と動
作域の間の不安全動作域が広い。すなわち、このことは
動作インピーダンス誤差が大きいことを表わしている。
この実施例では特性角上(位相角90°)の動作インピー
ダンス誤差(整定したインピーダンスに対し、動作した
インピーダンスの誤差)が3〜4%ある。
【0089】一方、図22(B)に示した本発明を適用し
た方式は、不動作域と動作域の間の不完全動作域が狭
い。すなわち、このことは動作インピーダンス誤差が従
来方式に比べ、非常に小さいことを表わしている。この
実施例では、特性角上の動作インピーダンス誤差は1%
以下の実現した例である。
【0090】図23は、上記リアクタンスリレーの動作
インピーダンス特性例を示す。図において、点線で示す
1500a及び1500bの特性は従来方式の動作イン
ピーダンス特性を示すものであり、実線で示す1501
a及び1501bの特性は本発明による動作インピーダ
ンス特性を示すものである。この特性図からも明らかな
ように、本発明による動作インピーダンス特性が従来方
法に比べ、不完全動作域が狭く、非常に高精度化(高感
度化)が実現できることが明らかであり、従来方式に対
し、3〜5倍の高感度化が可能である。
【0091】図24は、微分方程式に基づき事故点まで
の抵抗分R及びリアクタンス分Lを求める距離リレーの
入力部に、本発明を適用した場合の位相特性を示すもの
である。同図(A)は従来方法による特性例であり、同図
(B)が本発明による特性例である。それらの図から明
らかなように、本発明を適用した特性が動作域と不動作
域の間の不完全動作域の幅が非常に狭く、高精度化(高
感度化)を実現できることが理解される。
【0092】図25は、本発明のディジタル信号処理方
法を適用した、電力系統の電圧実効検出の処理ブロック
構成例を示すものである。各ブロックの処理は、先に説
明した図19のDSP1100で演算処理する。これ
は、例えば電力系統の電圧・無効電力制御装置に適用す
るものである。図において、1701のブロックはディ
ジタルフィルタ処理ブロックで本発明を適用するブロッ
クである。このブロックで、入力信号Viに重畳した高
調波及びオフセット分と外乱ノイズや量子化誤差を減衰
させる。
【0093】特に、基本波のn倍(整数倍)の低次高調波
及び上記した外乱ノイズや量子化誤差の周波数がディジ
タルフィルタの零点周波数あるいは、零点周波数の近傍
になるように、フィルタ係数を設定し、大きな減衰量を
得るようにする。
【0094】次に、フィルタリングしたデータを用い
て、1702のブロックで信号の周波数を求める。とこ
ろで、入力データの周波数、すなわち電力系統の周波数
は変動する(±1〜3Hz)ため、ディジタルフィルタの
周波数特性で変動するゲインを補正する必要がある。そ
こで、1703のブロックでは、1702のブロックで
求めた周波数を用いて、入力データのゲイン補正を行
う。
【0095】次にゲイン補正した、フィルタリングした
入力データのピーク値を1704のブロックで求める。
例えば、ピーク値を求めるには、ピークの値を保持する
方法や、次の数10に示す演算を行うことにより求める
ことができる。
【0096】
【数10】
【0097】 Δt:サンプリング間隔 ω=2πf 次に、上記で求めたピーク値を用いて、1705のブロ
ックでは実効値を求め、さらに高精度化のために、17
06のブロックで平均化処理を行う。
【0098】このようにして、入力データの実効値を、
精度0.01%以下で求めることができる。当然なが
ら、この高精度化を達成するためには、1701のブロ
ックに示した本発明のディジタル信号処理を適用したデ
ィジタルフィルタが不可欠であることは言うまでもな
い。
【0099】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
次に示す効果がある。すなわち、ディジタル変換された
ディジタル信号とこの信号と異なる値の一定データとを
交互にディジタルフィルタに入力させて処理するように
したことから、又はアナログ入力信号に設定周波数の交
流信号を重畳してからディジタル変換した後、ディジタ
ルフィルタに入力させて処理するようにしたことから、
又はアナログ入力信号を変調した後、ディジタルフィル
タに入力させて処理するようにしたことから、外乱ノイ
ズ及び量子化誤差によるノイズの周波数領域をディジタ
ルフィルタの阻止域にすることができる。その結果、以
下に示す効果がある。
【0100】(1) 適用したA/D変換処理自体の分解能
以上の分解能が発揮できる。
【0101】(2) 外乱ノイズ、量子化誤差に伴なうノイ
ズの影響を受けない高精度で安定な入力信号の抽出が可
能である。
【0102】(3) 電力系統用保護装置に適用することに
より、不完全な動作域を非常にせまくすることができ、
高精度な保護演算が可能である。
【0103】(4) 電力系統の電圧実効値検出に適用する
ことにより、検出精度0.01%以下で電圧実効値を求
めることができ、電圧・無効電力制御装置及び静止形無
効電力補償装置の大幅な精度向上を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例のディジタル信号処理装置の
ブロック構成図である。
【図2】図1実施例の動作を説明するタイミングチャー
トである。
【図3】図1実施例の効果を説明するための従来例と高
速サンプリング方法を説明するための図である。
【図4】図1実施例のディジタルフィルタ入力信号の波
形と周波数分析例を示す図である。
【図5】本発明の他の実施例のディジタル信号処理装置
のブロック構成図である。
【図6】図5実施例のディジタルフィルタ入力信号の周
波数分析例を示す図である。
【図7】本発明の更に他の実施例のディジタル信号処理
装置のブロック構成図である。
【図8】図7実施例のディジタルフィルタ入力信号の周
波数分析例を示す図である。
【図9】図7実施例の応用例のディジタル信号処理装置
のブロック構成図である。
【図10】IIR形フィルタの処理内容を示すブロック
構成図である。
【図11】FIR形フィルタの処理内容を示すブロック
構成図である。
【図12】IIR形フィルタの適用例を説明するための
図である。
【図13】図12のフィルタによる周波数特性図であ
り、(A)はローパスフィルタの例、(B)はバンドパ
スフィルタの例、(C)ノッチフィルタの例である。
【図14】本発明のディジタル信号処理装置を適用して
なる一実施例の電力系統制御・保護装置のブロック構成
図である。
【図15】図14実施例の動作を説明するためのフロー
チャートである。
【図16】電力系統制御・保護装置の位相特性図であ
る。
【図17】リアクタンスリレーの動作処理の内容を示す
フローチャートである。
【図18】図17のフローチャートのステップに対応さ
せて示した動作波形図である。
【図19】図14実施例の電力系統制御・保護装置のア
ナログ入力ユニットのブロック構成図である。
【図20】ディジタルシグナルプロセッサ(DSP)の
ブロック構成図である。
【図21】図19のアナログ入力ユニットの動作タイミ
ングを説明するための図である。
【図22】図14実施例の電力系統制御・保護装置の効
果を説明するための図であり、(A)は比較のための従
来例による位相特性図、(B)本実施例による位相特性
図である。
【図23】図14実施例の電力系統制御・保護装置によ
るリアクタンスリレーの動作インピーダンス特性図であ
る。
【図24】図14実施例の電力系統制御・保護装置によ
る距離リレーの効果を説明するための図であり、(A)
は比較のための従来例による距離リレーの位相特性図、
(B)は本実施例による距離リレーの位相特性図であ
る。
【図25】本発明のディジタル信号処理装置を適用して
なる一実施例の電力系統の電圧実効値検出の処理ブロッ
ク構成図である。
【符号の説明】
100 アナログセンサ、 101 サンプルホルダ、 102 A/D変換器、 103 ディジタルフィルタ、 104 ディジタル演算処理部、 105 データメモリ部、 500a クロック信号発生部、 500b 加算部、 600 ΔΣ変調器、 601 積分器、 602 1ビットA/D変換器、 603 1クロック遅延部、 604 1ビットD/A変換器、 605 ディジタルフィルタ、 700 アナログ入力ユニット
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平1−288017(JP,A) 特開 平1−93215(JP,A) 特開 昭49−79452(JP,A) 特開 平3−60527(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H03M 3/00 H03M 1/08

Claims (8)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 アナログ入力信号を所定周期でサンプリ
    ングしてディジタル信号に変換し、該ディジタル信号を
    所定周期でサンプリングしてディジタルフィルタ処理に
    より高周波成分を除去するにあたり、該ディジタルフィ
    ルタ処理を前記ディジタル信号のサンプリング周期内で
    前記ディジタル信号と該ディジタル信号と異なる値のデ
    ィジタル信号とを交互にサンプリングして行うことを特
    徴とするディジタル信号処理方法。
  2. 【請求項2】 アナログ入力信号を所定周期でサンプリ
    ングしてディジタル信号に変換し、該ディジタル信号を
    所定周期でサンプリングしてディジタルフィルタ処理に
    より高周波成分を除去するにあたり、前記アナログ入力
    信号に一定の周波数の交流信号を重畳するとともに、前
    記アナログ入力信号のサンプリング周期が前記ディジタ
    ルフィルタ処理の演算周期よりも短い周期であることを
    特徴とするディジタル信号処理方法。
  3. 【請求項3】 アナログ入力信号を所定周期でサンプリ
    ングしてΔΣ変調し、該ΔΣ変調した信号を第1のディ
    ジタルフィルタにより平均化処理し、該第1のディジタ
    ルフィルタの出力を所定周期でサンプリングして第2の
    ディジタルフィルタ処理により高周波成分を除去する
    あたり、前記アナログ入力信号のサンプリング周期が前
    記ディジタルフィルタ処理の演算周期よりも短い周期と
    するディジタル信号処理方法。
  4. 【請求項4】 複数のアナログ入力信号をそれぞれ所定
    周期でサンプリングしてΔΣ変調し、該ΔΣ変調した信
    号をそれぞれ時分割により所定周期でサンプリングして
    第1のディジタルフィルタ処理で平均化し、該第1のデ
    ィジタルフィルタの出力を所定周期でサンプリングして
    第2のディジタルフィルタ処理により高周波成分を除去
    するにあたり、前記アナログ入力信号のサンプリング周
    期が前記ディジタルフィルタ処理の演算周期よりも短い
    周期とするディジタル信号処理方法。
  5. 【請求項5】 前記第2のディジタルフィルタ処理が再
    帰形であることを特徴とする請求項4記載のディジタル
    信号処理方法。
  6. 【請求項6】 アナログ入力信号を所定周期でサンプリ
    ングしてディジタル信号に変換するアナログ・ディジタ
    ル変換手段と、該ディジタル信号と異なるディジタルデ
    ータを記憶してなるデータメモリと、該データメモリの
    ディジタルデータと前記ディジタル信号とを前記アナロ
    グ・ディジタル変換手段のサンプリング周期内で交互に
    サンプリングして高周波成分を除去するディジタルフィ
    ルタとを具備してなるディジタル信号処理装置。
  7. 【請求項7】 電力系統の電気量を示すアナログ入力信
    号をサンプリングしてホールドするサンプルホルダと、
    該サンプルホルダによりホールドされたアナログ信号を
    ディジタル信号に変換するアナログ・ディジタル変換手
    段と、該ディジタル信号と異なるディジタルデータを記
    憶してなるデータメモリと、該データメモリのディジタ
    ルデータと前記ディジタル信号とを前記アナログ・ディ
    ジタル変換手段のサンプリング周期内で交互にサンプリ
    ングして高周波成分を除去するディジタルフィルタ手段
    と、該ディジタルフィルタ手段の出力に基づいて電力系
    統の事故判定を行うディジタル演算処理手段とを備えて
    なる電力系統ディジタル保護装置。
  8. 【請求項8】 前記ディジタルフィルタは前記ディジタ
    ル演算処理手段の演算周期よりも短い周期で前記ディジ
    タルデータとディジタルデータとを交互にサンプリング
    することを特徴とする請求項記載の電力系統ディジタ
    ル保護装置。
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