JP2000312431A - ディジタル保護制御装置 - Google Patents

ディジタル保護制御装置

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JP2000312431A
JP2000312431A JP11119330A JP11933099A JP2000312431A JP 2000312431 A JP2000312431 A JP 2000312431A JP 11119330 A JP11119330 A JP 11119330A JP 11933099 A JP11933099 A JP 11933099A JP 2000312431 A JP2000312431 A JP 2000312431A
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Japan
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digital
signal
analog
offset
filter
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JP11119330A
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Mitsuyasu Kido
三安 城戸
Tomio Chiba
富雄 千葉
Shinji Saito
真治 斉藤
Takashi Kobayashi
崇 小林
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Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 アナログ系で発生するオフセット分を自動的
に検出し、この検出値にしたがって、保護演算処理に用
いるディジタル信号を自動的に補正すること。 【解決手段】 電力系統からのアナログ信号をアナログ
フィルタ1bに取り込み、このアナログ信号をマルチプ
レクサ14でフィルタリングするとともに、A/D変換
器1cでサンプリングしてディジタル信号に変換する。
このディジタル信号に対してディジタルフィルタ1eに
おいてディジタルフィルタ演算処理を施してオフセット
分を抽出し、このオフセット分をオフセット補正値とし
てメモリ1gに格納する。そしてA/D変換器1cの出
力によるディジタル信号を減算器1hにおいてメモリ1
gからのオフセット補正値で順次減算して補正し、補正
されたディジタル信号にしたがってリレーを制御するた
めの保護演算処理を行なう。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ディジタル保護制
御装置に係り、特に、電力系統を保護対象として、電力
系統からのアナログ信号をディジタル信号に変換し、こ
のディジタル信号を基に保護対象を保護するための保護
演算処理を行なうに好適なディジタル保護制御装置に関
する。
【0002】
【従来の技術】従来、電力系統を地絡事故などから保護
するための装置として、例えば、電気協同研究第50巻
第1号に記載されているように、ディジタル保護リレー
(第二世代ディジタルリレー)が知られている。この種
の装置は、アナログ入力部、ディジタル演算処理部、整
定部および出力部を備えて構成されており、アナログ入
力部には、折り返し誤差防止用のアナログフィルタ、サ
ンプルホールド回路、マルチプレクサ、A/D(アナロ
グ・ディジタル)変換器およびバッファを備えたディジ
タル信号処理装置が設けられている。この種の装置にお
いては、電力系統から変成器を介してアナログ信号(交
流信号)を取り込み、このアナログ信号を演算増幅器で
構成されたアナログフィルタでフィルタリングしてアナ
ログ信号から高調波成分を除去し、アナログフィルタの
出力をサンプルホールド回路により電気角3.75度で
サンプリングし、サンプリングによって得られたアナロ
グ信号をマルチプレクサを介してA/D変換器に取り込
み、このA/D変換器でアナログ信号をディジタル信号
に変換し、このディジタル信号に対してディジタルフィ
ルタ演算を実行し、ディジタルフィルタ演算によって得
られたデータを電気角30度に一回ずつ保護演算のため
に用い、この保護演算によって保護リレーを駆動するた
めの制御信号を生成するようになっている。
【0003】ところが、アナログフィルタに演算増幅器
(OPアンプ)を用いると、アナログフィルタの出力信
号に直流分としてオフセット電圧が重畳し、真のアナロ
グ信号をディジタル信号に変換することができない。こ
のため、従来の装置においては、アナログフィルタの出
力側に、可変抵抗器を有する増幅器を挿入し、オフセッ
ト電圧が0になるように、可変抵抗器を手動調整した
り、この調整値を調整制御によって算出したりして系統
保護の運用を行なっている。
【0004】可変抵抗器を手動調整するに際しては、ア
ナログフィルタの入力信号として、例えば±10Vの電
圧が入力され、A/D変換器として12ビットの分解能
を有するものが用いられたものにおいて、オフセット電
圧して、例えば、アナログフィルタから±5mVの電圧
が発生した場合、10V/12ビット=10V/204
8=4.8mV/1ビットになるので、±5mVのオフ
セット電圧はほぼ1ビット(1デジット)の分解能に相
当することが考慮されている。すなわち、アナログ信号
をディジタル信号に変換する過程で、オフセット電圧し
て±5mV以上の電圧が発生した場合でも、可変抵抗器
を手動調整して、オフセット電圧が1ビット以内となる
ようにすることが行なわれている。
【0005】一方、第二世代ディジタルリレーでは、ア
ナログ入力部の高精度化に伴って、A/D変換器も高分
解能化することが進められている。すなわち、第一世代
ディジタルリレーでは、A/D変換器の分解能として1
2ビットのものが用いられているが、第二世代ディジタ
ルリレーでは、A/D変換器として、14ビットの精度
を確保するために、16ビットの分解能を有するものを
用いることで、一層のダイナミックレンジの拡大化が進
められている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】従来技術では、可変抵
抗器を用いてオフセット電圧を手動調整するようにして
いるため、人手による調整作業が必須となる。しかも、
A/D変換器の分解能を12ビットから16ビットに変
更した場合、1デジットで調整可能な電圧は、10V/
2048×16=0.3mVとなる。このため、数mV
〜数10mVのオフセット電圧を±0.3mV以下に手
動で調整することは不可能である。
【0007】なお、特開平9−149536号公報に記
載されているように、基準信号を用いてオフセット分を
調整する方法を採用することも考えられるが、この方法
では、オフセット分を調整するのにその都度基準信号を
入力しなければならず、調整作業が面倒である。
【0008】本発明の目的は、電力系統のアナログ信号
をディジタル信号に変換する過程で、保護演算処理の誤
差要因となるオフセット分を自動的に検出し、このオフ
セット分により保護演算処理に用いるディジタル信号を
自動的に補正することができるディジタル保護制御装置
を提供することにある。
【0009】
【課題を解決るための手段】前記目的を達成するため
に、本発明は、単一の保護対象を保護するものとして、
電力系統からのアナログ信号をフィルタリングして前記
アナログ信号から高周波成分を除去するアナログフィル
タ手段と、アナログフィルタ手段の出力信号を指定の周
期でサンプリングしてディジタル信号に変換するアナロ
グ・ディジタル変換手段と、アナログ・ディジタル変換手
段の出力信号にディジタルフィルタ演算処理を施して保
護演算処理の誤差要因となるオフセット分を抽出するデ
ィジタルフィルタ演算手段と、ディジタルフィルタ演算
手段の抽出によるオフセット分をオフセット補正値とし
て前記アナログ・ディジタル変換手段の出力信号を補正
するディジタル信号補正手段と、ディジタル信号補正手
段により補正されたディジタル信号を基に保護演算処理
を行って保護対象を保護するための制御信号を規定の周
期毎に生成する制御信号生成手段とを備えてなるディジ
タル保護制御装置を構成したものである。
【0010】また、本発明は、複数の保護対象を保護す
るものとして、電力系統からのアナログ信号をフィルタ
リングして前記アナログ信号から高周波成分を除去する
複数のアナログフィルタ手段と、複数のアナログフィル
タ手段の出力信号を順番に選択する選択手段と、選択手
段の選択によるアナログ信号を指定の周期でサンプリン
グしてディジタル信号に変換するアナログ・ディジタル
変換手段と、アナログ・ディジタル変換手段の出力信号
にディジタルフィルタ演算処理を施して保護演算処理の
誤差要因となるオフセット分を抽出するディジタルフィ
ルタ演算手段と、ディジタルフィルタ演算手段の抽出に
よるオフセット分をオフセット補正値として前記アナロ
グ・ディジタル変換手段の出力信号を補正するディジタ
ル信号補正手段と、ディジタル信号補正手段により補正
されたディジタル信号を基に保護演算処理を行って保護
対象を保護するための制御信号を規定の周期毎に生成す
る制御信号生成手段とを備えてなるディジタル保護制御
装置を構成したものである。
【0011】前記各ディジタル保護制御装置を構成する
に際しては、ディジタルフィルタ演算手段の抽出による
オフセット分をオフセット補正値として記憶するオフセ
ット補正値記憶手段を設けるとともに、ディジタル補正
手段として、アナログ・ディジタル変換手段の出力信号
をオフセット補正値記憶手段に記憶されたオフセット補
正値により補正する機能を有するもので構成することが
できる。
【0012】前記各ディジタル保護制御装置を構成する
に際しては、以下の要素を付加することができる。
【0013】(1)起動時のイニシャル処理中に、前記
オフセット分の抽出に関する処理を実行し、その後オフ
セット分をオフセット補正値として補正に関する処理を
実行してなる。
【0014】(2)起動時のイニシャル処理中に、前記
制御信号の生成周期と同じ規定の周期毎に前記オフセッ
ト分の抽出に関する処理を実行し、その後オフセット分
をオフセット補正値として補正に関する処理を実行して
なる。
【0015】(3)起動時のイニシャル処理の終了後、
前記制御信号の生成周期と同じ規定の周期毎に前記オフ
セット補正値を更新し、更新されたオフセット補正値に
従って補正に関する処理を実行してなる。
【0016】前記した手段によれば、電力系統からのア
ナログ信号をフィルタリングし、このフィルタリングに
より得られたアナログ信号をアナログ・ディジタル変換
手段により指定の周期でサンプリングしてディジタル信
号に変換し、このディジタル信号にディジタルフィルタ
演算処理を施して保護演算処理の誤差要因となるオフセ
ット分を抽出し、このオフセット分をオフセット補正値
としてアナログ・ディジタル変換手段の出力信号を補正
するようにしたため、電力系統からのアナログ信号をデ
ィジタル信号に変換する過程で、保護演算処理の誤差要
因となるオフセット分を自動的に検出し、このオフセッ
ト分にしたがって、保護演算処理に用いるディジタル信
号を自動的に補正することができ、調整作業を省略する
ことが可能になり、省力化に寄与することができる。
【0017】また、オフセット補正値を用いた補正処理
を起動時のイニシャル処理中に行なうことで、運用時、
すなわち制御信号を規定の周期で生成するときにオフセ
ット補正値を用いた補正処理を省略することができる。
【0018】さらに、オフセット補正値を用いた補正処
理を起動時のイニシャル処理の終了後に周期的に実行す
ることで、アナログ系のドリフトなどにより発生するオ
フセット分の変動に対しても柔軟に対応することができ
る。
【0019】また、オフセット補正値を用いた補正処理
を実行するに際して、伝送零点(アナログ信号を完全に
遮断する周波数)を系統周波数およびその整数倍の周波
数に設定したディジタルフィルタ演算処理を実施するこ
とで、系統信号の影響を受けることなくオフセット分を
忠実に検出することができる。
【0020】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施形態を図面
に基づいて説明する。図1は本発明の一実施形態を示す
ブロック構成図である。
【0021】図1において、ディジタル保護制御装置
は、電力系統を保護対象として、入力変成器1a、アナ
ログフィルタ1b、A/D変換器1c、高調波信号発生
回路1d、ディジタルフィルタ1e、リミッタ1f、メ
モリ1g、減算器1h、ディジタルフィルタ1iを備え
て構成されているとともに、ディジタルフィルタ1e、
リミッタ1f、減算器1h、ディジタルフィルタ1iは
マイクロプロセッサ(CPU)を主要素として構成され
ている。
【0022】入力変成器1aは、電力系統からアナログ
信号として交流信号を入力し、入力した交流信号の電圧
を電子回路レベルの電圧、例えば±10Vの電圧に変換
してアナログフィルタ1bに出力するようになってい
る。アナログフィルタ1bは、入力変成器1aからのア
ナログ信号をフィルタリングしてアナログ信号から高周
波成分を除去するアナログフィルタ手段として構成され
ている。すなわち、アナログフィルタ1bは、サンプリ
ングの折り返し誤差となる周波数、例えばサンプリング
の1/2倍以上の周波数を除去する機能を備えて構成さ
れいる。さらに、このアナログフィルタ1bには、アナ
ログフィルタ1bの特性を監視するために、すなわちア
ナログフィルタ1bの減衰特性の大きさを監視するため
に、高周波信号発生回路1dから、高調波信号として、
例えば600Hzの信号が入力されている。
【0023】A/D変換器1cは、16ビットの分解能
を有し、アナログフィルタ1bの出力信号を指定の周
期、例えば電気角7.5度の周期でサンプリングしてデ
ィジタル信号に変換するアナログ・ディジタル変換手段
として構成されており、変換されたディジタル信号がデ
ィジタルフィルタ1e、減算器1hに入力されている。
【0024】ディジタルフィルタ1eは、A/D変換器
1eの出力信号にディジタルフィルタ演算処理を施し、
保護演算処理の誤差要因となるオフセット分を抽出する
ディジタルフィルタ演算手段の一要素として構成されて
いる。すなわち、ディジタルフィルタ1eは、アナログ
フィルタ1bを、演算増幅器(オペアンプ)を用いて構
成した場合に、アナログフィルタ1bなどから発生する
オフセット成分(直流成分)としてのオフセット電圧を
検出する減衰特性を備えて構成されている。このディジ
タルフィルタ1eの出力信号はリミッタ1fに入力され
るようになっている。リミッタ1fは、ディジタルフィ
ルタ1eの出力信号のレベルが規定の範囲を逸脱しない
ように、ディジタルフィルタ1eの出力信号を規定の範
囲内に入るように規制するようになっている。例えば、
アナログ信号を処理するための演算増幅器(オペアン
プ)のオフセット電圧として、±数mV〜10数mVを
対象とした場合、このリミッタ1fの規定値は、±数m
V〜10数mVの範囲に設定されている。そして、リミ
ッタ1fの出力信号はメモリ1gに記憶されるようにな
っている。メモリ1gは、リミッタ1fからのディジタ
ル信号、すなわちオフセット分を示すディジタル信号を
オフセット補正値として順次更新しながら記憶するオフ
セット補正値記憶手段として構成されている。このメモ
リ1gに記憶されたオフセット補正値は減算器1hに入
力されるようになっている。
【0025】減算器1hは、A/D変換器1cの出力に
よるディジタル信号、すなわち保護演算処理に用いるデ
ィジタル信号をメモリ1gに記憶されたオフセット補正
値で補正するディジタル信号補正手段として構成されて
いる。すなわち減算器1hは、A/D変換器1cの出力
によるディジタル信号をメモリ1gに記憶されたオフセ
ット補正値で順次減算してA/D変換器1cの出力信号
を補正するようになっている。減算器1hで補正された
ディジタル信号はディジタルフィルタ1iに入力され、
ディジタルフィルタ1iによって高調波成分が除去され
るようになっている。すなわち、ディジタルフィルタ1
iは、ディジタル信号に含まれる高調波信号を除去する
減衰特性と、保護リレー特有の高速な過渡応答時間を満
足する機能を備えて構成されている。そしてディジタル
フィルタ1iの出力によるディジタル信号はマイクロプ
ロセッサ(CPU)の演算部(図示省略)に入力される
ようになっている。この演算部は、ディジタルフィルタ
1iの出力によるディジタル信号を基に保護演算処理を
行なって保護対象を保護するための制御信号を規定の周
期、例えば電気角30度ごとに生成する制御信号生成手
段として構成されており、この制御信号は電力系統の遮
断器を制御するための保護リレーに出力されるようにな
っている。
【0026】ここで、ディジタルフィルタ1eを用いて
アナログ信号からオフセット成分を抽出するに際して、
本実施形態においては、図2に示すように、5段のカス
ケード接続されたローパスノッチ50、52、54、5
6、ローパスフィルタ58を用いてディジタルフィルタ
1eを構成することとしている。
【0027】すなわち、ディジタルフィルタ1eは、全
体としてローパスフィルタの機能を必要とするところか
ら、本実施形態におけるディジタルフィルタ1eは、ロ
ーパスノッチ50〜56、ローパスフィルタ58を用い
て構成されている。ローパスノッチ50は50Hz成分
をカットし、ローパスノッチ52は60Hz成分をカッ
トし、ローパスノッチ54は100Hz成分をカット
し、ローパスノッチ56は120Hz成分をカットし、
ローパスフィルタ58は広域周波数成分をカットするよ
うに構成されている。
【0028】ローパスノッチ50は、乗算ブロック50
a、50b、50c、50d、50e、遅延回路ブロッ
ク50f、50g、加算回路ブロック50h、50i、
50j、50kを備えて構成されており、2次バイクク
ワッド形IIR(Infinite Inpulse
Responce)フィルタ(再帰形フィルタ)の伝達
特性を示すようになっている。以下に、2次バイククワ
ッド形IIRフィルタの伝達特性を示す。
【0029】
【数1】
【0030】次に、入力信号Xn、出力信号をYnとし
たときに、ローパスノッチ50の演算式を以下に示す。
【0031】
【数2】
【0032】
【数3】
【0033】なお、ローパスノッチ52、54、56、
ローパスフィルタ58は各ブロックの係数が異なるのみ
で同一の構成であるため説明は省略する。
【0034】上記構成によるディジタルフィルタ1eの
特性を図3に示す。
【0035】図3に示すように、ディジタルフィルタ1
eは、電力系統を保護の対象としているため、電力系統
の基本波である50Hzと60Hzおよびその2倍の周
波数である100Hzと120Hzがフィルタの伝送零
点(系統のアナログ信号を完全に遮断する周波数)に設
定されている。さらに、全体的な特性として、ローパス
フィルタの減衰特性により、系統周波数の2倍以上の高
調波成分を除去する特性になっている。
【0036】ディジタルフィルタ1eの特性をこのよう
な特性にする理由は、アナログ入力信号に含まれる信号
成分のうち系統周波数およびその高調波成分をすべてカ
ットし、オフセット成分(直流成分)のみを忠実に検出
するためである。
【0037】次に、本実施形態におけるディジタル保護
制御装置の作用を図4に示すフローチャートおよび図5
に示す波形図にしたがって説明する。
【0038】まず、装置の電源立ち上げ時のイニシャル
処理として、装置が起動されたときに、電力系統からの
アナログ信号を、入力変成器1aを介してアナログフィ
ルタ1bに取り込み、アナログフィルタ1bにおいてア
ナログ信号にフィルタリング処理を施してアナログ信号
に含まれる高調波成分を除去する。この後はアナログフ
ィルタ1bの出力信号をA/D変換器1cによりディジ
タル信号に変換する。このときアナログ信号として入力
された交流信号の電圧、電流に関するデータとして、デ
ィジタル信号にしたがって電圧データと電流データを読
みだす(ステップ4a、4b)。この後、読み出したデ
ータの中からオフセット電圧を検出するために、ディジ
タルフィルタ1eを用いてディジタル信号に対してディ
ジタフィルタ演算処理を施し、保護演算処理の誤差要因
となるオフセット分(オフセット電圧)を抽出する(ス
テップ4c)。この後データのばらつきを低減するため
に、ディジタルフィルタ演算処理による演算結果を平均
化する(ステップ4d)。そして平均化処理されたオフ
セット電圧(オフセット分)がオフセット補正値として
調整可能な範囲、例えば±10mVか否かを判定する
(ステップ4e)。このとき平均化処理して得られたオ
フセット電圧の値が調整範囲外のときにはリミット値±
10mVを平均化処理されたオフセット電圧に設定し、
この値をメモリ1gに記憶させる。
【0039】一方、平均化処理されて得られたオフセッ
ト電圧の値が調整範囲内のときには平均化処理されて得
られたオフセット電圧をメモリ1gに記憶する。そして
メモリ1gに記憶されたオフセット電圧を用いてA/D
変換器1cの出力電圧を補正するための処理に移行す
る。すなわちA/D変換器1cの出力によるディジタル
信号をメモリ1gに記憶されたオフセット電圧によって
減算する。
【0040】このような処理が行なわれる過程で、A/
D変換器1cの入力信号としては、図5(a)に示すよ
うに、アナログフィルタ1bなどから発生するオフセッ
ト成分(Voff)を含み、例えば正側に浮いた状態に
なっている。そして(a)に示すような入力信号をA/
D変換して得られたディジタル信号に対して、ディジタ
ルフィルタ1eを用いてディジタルフィルタ演算処理を
施すと、ディジタルフィルタ1eの出力信号としては、
最初はディジタルフィルタ1eの過渡応答特性によって
若干振動した波形となるが、調整完了時、例えば起動時
から3秒経過した後には、振動成分がなくなり、直流信
号となる。さらに平均化処理を行なうことで、振動成分
を抑制することができる。
【0041】またオフセット電圧をメモリ1gに記憶す
るための処理は、起動時から3秒間イニシャル処理とし
て行なわれ、このオフセット電圧を抽出するに際して
は、例えば電気角7.5度ごとにアナログ信号をサンプ
リングすることによって行なわれるようになっている。
そして装置の起動時からクロックパルスを計数すること
で、例えば3秒経過したときには調整完了フラグが発生
し、その後イニシャル完了フラグが発生することでイニ
シャル処理を終了し、通常の処理、すなわち規定の周
期、例えば30度ごとに制御信号を生成するための処理
に移行する(ステップ4g、4h)。
【0042】すなわち、イニシャル処理の間にメモリ1
gに記憶されたオフセット電圧を用いてA/D変換器1
cの出力信号を減算する補正をイニシャル処理終了時に
行ない、その後通常の処理に移行する。このため、通常
の処理時には、減算器1hからは、図5(e)に示すよ
うに、オフセット分を除去したアナログ信号に相当する
ディジタル信号が出力されることになる。すなわち、イ
ニシャル時にオフセット電圧を検出し、検出したオフセ
ット値にしたがって、運用時、すなわち通常の処理時に
保護演算処理を行なうためのディジタル信号(A/D変
換器1cの出力信号)を補正することで、適正なディジ
タル信号を用いて保護演算処理を行なうことができる。
例えば、電力系統に事故が発生している場合には、遮断
器に対してトリップ指令を出力するための保護演算処理
や異常時にリレーをロックするための保護演算処理を行
なうことができる。
【0043】本実施形態によれば、電力系統からのアナ
ログ信号をディジタル信号に処理する過程で、保護演算
処理の誤差要因となるオフセット分をイニシャル処理中
に検出し、この検出値にしたがって、保護演算処理に必
要なディジタル信号を運用開始時に補正するようにして
いるため、調整作業が不要となり、省略化を図ることが
できる。
【0044】本実施形態によれば、ディジタルフィルタ
1iを用いているため、高調波除去用ディジタルフィル
タの減衰特性がローパス型のような直流成分を通過させ
る特性に対して非常に有効である。また保護リレー特有
の高速応答を満足させるには、高調波周波数領域の減衰
特性が急峻でないフィルタ、ローパス型のディジタルフ
ィルタを採用することがあるが、このような場合でも、
ディジタルフィルタ1iを採用することで十分対応する
ことができ、高精度なディジタル演算処理が可能にな
る。
【0045】前記実施形態において、起動時のイニシャ
ル処理中に、オフセット電圧を抽出する処理を実行する
場合、制御信号の生成周期と同じ規定の周期、例えば電
気角で30度ごとにオフセット電圧を抽出する処理を実
行するとともに、抽出したオフセット電圧にしたがって
保護演算処理に必要なディジタル信号を補正することも
できる。
【0046】次に、本発明の第2実施形態を図6にした
がって説明する。
【0047】本実施形態は、オフセット補正値を検出す
るに際して、起動時のイニシャル処理中にオフセット電
圧を検出するだけでなく、運用時においてもオフセット
補正値を更新し、時刻とともに変化するドリフト成分を
含めて保護演算処理に必要なディジタル信号を、更新さ
れたオフセット補正値にしたがって補正するようにした
ものである。
【0048】具体的には、マイクロプロセッサ(CP
U)の処理として、電気角で30度ごとに、アナログ信
号を入力する入力処理100、補正処理102、高調波
除去フィルタ処理104、リレー演算処理106、シー
ケンス演算処理108、常時監視処理110という一連
の保護リレーとしての演算の中に、オフセット補正値
(オフセット電圧)を検出するための補正値検出処理1
12を追加し、この補正値検出処理112の後に、制御
信号を出力するための出力処理114を行なうこととし
ている。この補正値検出処理112は、ディジタルフィ
ルタ1e、1iの過渡応答を考慮して、例えば3秒ごと
の更新周期で実行する。
【0049】このように3秒ごとの更新周期でオフセッ
ト補正値を更新すれば、アナログフィルタ1bなどアナ
ログ系のドリフトによるオフセット電圧の変動に対して
も対応することができ、高精度な保護演算が可能にな
る。また調整作業も不要となるので、省略化を図ること
ができる。
【0050】次に、本発明の第3実施形態を図7にした
がって説明する。本実施形態におけるディジタル保護制
御装置は、保護対象として、電力系統に16ヶ所の保護
エリアがあるときを考慮したものであって、16ヶ所の
保護対象に対応して、入力変成器10a〜16p、アナ
ログフィルタ12a〜12pを備えているとともに、マ
ルチプレクサ14、A/D変換器16、バッファメモリ
18、タイミング制御回路20、マイクロプロセッサ
(CPU)22、プログラムメモリ(ROM)24、デ
ータメモリ(RAM)26、ディジタル入力回路(D
I)28、ディジタル出力回路(DO)30、バス3
2、高調波信号発生回路34を備えて構成されている。
【0051】入力変成器10a〜10pは、それぞれ電
力系統からアナログ信号として交流信号を取り込み、こ
の交流信号を電子回路レベル、例えば±10Vの電圧に
変換し、変換した信号をアナログフィルタ12a〜12
pにそれぞ出力するようになっている。各アナログフィ
ルタ12a〜12pは、入力変成器10a〜10pから
のアナログ信号をフィルタリングしてアナログ信号から
高調波成分を除去するアナログフィルタ手段として構成
されている。すなわち各アナログフィルタ12a〜12
pはサンプリングによる折り返し誤差を防止するための
ローパスフィルタとしての機能を備えて構成されてお
り、各アナログフィルタ12a〜12pの出力信号はそ
れぞれマルチプレクサ14に入力されている。マルチプ
レクサ16は、監視対象が16ヶ所であることを考慮し
て、16チャンネルで構成されており、各アナログフィ
ルタ12a〜12pからの信号を順番に選択する選択手
段として、マルチプレクサ14にはタイミング制御回路
20から4ビットのアドレス信号20aが切り換え信号
として入力されている。すなわちマルチプレクサ14に
は16通りのアドレス信号が切り換え信号として入力さ
れており、マルチプレクサ14は、アドレス信号にした
がってアナログフィルタ12a〜12pからの信号を順
番に選択し、選択した信号を順次A/D変換器16に出
力するようになっている。
【0052】A/D変換器16は、サンプル/ホールド
回路を内蔵し、タイミング制御回路20からの指令信号
20bに応答して、マルチプレクサ14からのアナログ
信号をディジタル信号に変換するアナログ・ディジタル
変換手段として構成されている。このA/D変換器16
は16ビットの分解能を備えており、アナログフィルタ
12a〜12pに入力される電圧の最大値を±10Vと
したとき、A/D変換器16からは1デジット当たり
0.3mVに相当するディジタル信号が出力されるよう
になっている。そしてA/D変換器16の出力によるデ
ィジタル信号はバッファメモリ18に格納されるように
なっている。このバッファメモリ18は、入出力ポート
を有するデュアルポートメモリ(DPM)で構成されて
いる。すなわちバッファメモリ18は、タイミング制御
回路20かのアドレス信号20cと書き込み信号20d
にしたがって、A/D変換器16からのディジタル信号
を内部のメモリセルに記憶する記憶手段として構成され
ている。なお、アドレス信号20cは、実際の入力信号
数(16)×n倍の書き込みに対応した本数の信号に設
定されている。例えば、図8に示すように、サンプリン
グ周期を7.5度とし、保護制御演算周期を4倍の30
度とした場合、16×2=32本のアドレス信号線で構
成されるようになっている。
【0053】一方、マイクロプロセッサ22は、タイミ
ング制御回路20からの割込み信号20eに応答して、
プログラムメモリ24に格納されたプログラムにしたが
ってディジタルフィルタ演算および保護制御演算に関す
る処理を実行するようになっている。この場合データメ
モリ26をワークメモリとして使用するようになってい
る。さらにこのマイクロプロセッサ22は、図1に示す
ディジタルフィルタ1e、リミッタ1f、減算器1h、
ディジタルフィルタ1iの機能を備えて構成されてお
り、割込み信号20eに応答して、規定の周期、例え
ば、電気角30度ごとに、ディジタルフィルタ演算処理
や保護制御演算処理を実行するようになっている。
【0054】具体的には、バッファメモリ18のデータ
を入力する入力処理200を行なった後、入力したディ
ジタル信号に対してディジタルフィルタ1eを用いてデ
ィジタルフィルタ演算処理を施して、保護演算処理の誤
差要因となるオフセット分すなわちオフセット電圧を抽
出し、このオフセット電圧をオフセット補正値として、
保護演算処理に用いるディジタル信号を補正する補正処
理202を実行する。さらに補正されたディジタル信号
に対して、高調波除去用ディジタルフィルタ1iを用い
て高調波除去フィルタ演算処理204を実行する。この
フィルタ演算処理204は、7.5度ごとサンプリング
されたデータを4個用いて30度ごとに行なう。そして
フィルタ演算処理204の後は、高調波を除去したディ
ジタルデータを用いて、保護リレー演算処理206を実
行する。この後保護リレー演算処理206の演算結果の
データ用いて、保護シーケンス演算処理208を実行
し、電力系統に事故が発生しているか否かの判定を行な
う。この後ディジタル保護リレー特有の常時監視処理2
10を実行する。すなわち、マイクロプロセッサ22、
バッファメモリ18、データメモリ26、プログラムメ
モリ24、アナログフィルタ12a〜12p、ディジタ
ル入力回路28、ディジタル出力回路30などについて
異常の有無を検出し、異常を検出した時には、異常の検
出されたものに対してその機能をロックするなどの処理
を実行する。
【0055】この後、保護対象に関する保護演算処理結
果として、保護対象を保護するための制御信号を出力す
るための出力処理212を実行する。例えば、電力系統
に事故が発生している時には、遮断器に対してトリップ
指令を出力するための制御信号を出力する。なお、本実
施形態においては、データメモリ26にオフセット電圧
がオフセット補正値として記憶されることになる。
【0056】またディジタル入力回路28には、ステー
タス情報として遮断器の投入状態に関する情報が入力さ
れ、保護対象を保護するための制御信号はディジタル出
力回路30を介して外部機器に出力されるようになって
いる。ディジタル入力回路28はフォトカプラを用いて
外部と絶縁されている。またタイミング制御回路20
は、例えばプログラマブルなゲートアレイなどで集積化
が可能であり、小型化が可能となる。
【0057】本実施形態によれば、複数の保護対象に関
するアナログ信号を入力する場合でも、各アナログ信号
をディジタル信号に変換して処理する過程で、保護演算
処理の誤差要因となるオフセット分を自動的に検出し、
この検出値にしてがって、保護演算処理に用いるディジ
タル信号を補正することができるため、調整作業が不要
となり、省略化が可能になる。さらに、規定の周期ごと
にオフセット補正値を更新することで、電源電圧の変動
や周囲温度の変動などを主要因としたドリフトによるオ
フセット電圧の変動に対しても追従することができる。
【0058】次に、電力系統のアナログ信号に基づいて
保護演算処理を行なって保護リレーとしてのリアクタン
スリレーを制御するときの作用を図9のフローチャート
にしたがって説明する。
【0059】作用に説明に先立って、図10に、リアク
タンスリレー(1要素分)とモーリレー要素(1要素
分)の特性例を示す。図10において、jxはインピー
ダンスの誘導リアクタンス分であり、Z1はリアクタン
スリレーの整定値、Z2はモーリレーの整定値である。
保護リレーの場合には、各整定値が保護リレーの保護範
囲を決定することになる。そして各整定値は、電力系統
の変更、これに伴う保護範囲の変更の場合には、作業員
により装置外部よりオンラインで変更できるようになっ
ている。
【0060】図10に示す特性を有するリアクタンスリ
レーを制御するに際しては、まず、電力系統から入力さ
れアナログ信号をフィルタリングしてアナログ信号から
高調波成分を除去し、このアナログ信号を指定の周期で
サンプリングしてディジタル信号に変換し、このディジ
タル信号にディジタルフィルタ処理演算を施してオフセ
ット分を抽出し、このオフセット分をオフセット補正値
とし、この保護演算処理に用いるディジタル信号を補正
して系統の電圧データと電流データを入力する(ステッ
プ9a、9b)。入力したデータのうち電流データに対
しては移相処理を行ない(ステップ9c)、移相処理さ
れた電流データとステップ9aで入力された電圧データ
に対して基準量の演算、測距量の演算、積演算、積分フ
ィルタ演算等の処理を実行し(ステップ9d〜9g)、
演算結果と整定値Z1とを比較する(ステップ9h)、
ここで、演算結果が整定値Z1よりも大きいときには、
異常状態の継続時間を調べるために、カウンタ(図示省
略)を+1とし、補進する(ステップ9j)。ついで、
このカウンタの計数値が所定計数値より大きくなったか
否かを判定する(ステップ9k)。このときカウンタの
計数値が所定計数値より大きいときには、リアクタンス
リレーを動作させるべき状態と判断し、要素リレーの出
力を1にする(ステップ9m)。カウンタの計数値が所
定計数値に達していないと判定され時には、要素リレー
の出力を0として、リアクタンスリレーの動作を停止さ
せた状態にしておく(ステップ9n)。
【0061】一方、ステップ9hにおいて、演算結果が
整定値より小さいと判定された時には、カウンタをクリ
アし(ステップ9i)、要素リレーの出力を0とする
(ステップ9l)。
【0062】本実施形態によれば、電力系統のアナログ
信号に基づいてリアクタンスリレーを制御するに際し
て、アナログ系にオフセット分が生じても、保護演算処
理に用いるディジタル信号をオフセット補正値によって
自動的に補正することができ、調整作業が不要となり、
省略化を図ることができる。
【0063】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
電力系統からのアナログ信号をフィルタリングし、この
フィルタリングにより得られたアナログ信号をアナログ
・ディジタル変換手段により指定の周期でサンプリング
してディジタル信号に変換し、このディジタル信号にデ
ィジタルフィルタ演算処理を施して保護演算処理の誤差
要因となるオフセット分を抽出し、このオフセット分を
オフセット補正値としてアナログ・ディジタル変換手段
の出力信号を補正するようにしたため、電力系統からの
アナログ信号をディジタル信号に変換する過程で、保護
演算処理の誤差要因となるオフセット分を自動的に検出
し、このオフセット分にしたがって、保護演算処理に用
いるディジタル信号を自動的に補正することができ、調
整作業を省略することが可能になり、省力化に寄与する
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態を示すブロック構成図で
ある。
【図2】ディジタルフィルタのブロック構成図である。
【図3】ディジタルフィルタの特性図である。
【図4】図1に示す装置の作用を説明するためのフロー
チャートである。
【図5】図1に示す装置の各部の動作を説明するための
波形図である。
【図6】本発明の第2実施形態であって、CPUの処理
内容を説明するための図である。
【図7】本発明の第3実施形態を示すブロック構成図で
ある。
【図8】図7に示すCPUの処理内容を説明するための
図である。
【図9】リアクタンスリレーの制御方法を説明するため
のフローチャートである。
【図10】モーリレーとリアクタンスリレーの特性図で
ある。
【符号の説明】
1a 入力変成器 1b アナログフィルタ 1c A/D変換器 1d 高調波信号発生回路 1e ディジタルフィルタ 1f リミッタ 1g メモリ 1h 減算器 1i ディジタルフィルタ 10a〜10p 入力変成器 12a〜12p アナログフィルタ 14 マルチプレクサ 16 A/D変換器 18 バッファメモリ 20 タイミング制御回路 22 マイクロプロセッサ 24 プログラムメモリ 26 データメモリ 28 ディジタル入力回路 30 ディジタル出力回路 32 バス 34 高調波信号発生回路
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 斉藤 真治 茨城県日立市国分町一丁目1番1号 株式 会社日立製作所国分工場内 (72)発明者 小林 崇 茨城県日立市国分町一丁目1番1号 株式 会社日立製作所国分工場内 Fターム(参考) 5G042 BB03 BB07 BB08 BB15 EE08 FF02 FF10 FF23 FF32

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電力系統からのアナログ信号をフィルタ
    リングして前記アナログ信号から高周波成分を除去する
    アナログフィルタ手段と、アナログフィルタ手段の出力
    信号を指定の周期でサンプリングしてディジタル信号に
    変換するアナログ・ディジタル変換手段と、アナログ・デ
    ィジタル変換手段の出力信号にディジタルフィルタ演算
    処理を施して保護演算処理の誤差要因となるオフセット
    分を抽出するディジタルフィルタ演算手段と、ディジタ
    ルフィルタ演算手段の抽出によるオフセット分をオフセ
    ット補正値として前記アナログ・ディジタル変換手段の
    出力信号を補正するディジタル信号補正手段と、ディジ
    タル信号補正手段により補正されたディジタル信号を基
    に保護演算処理を行って保護対象を保護するための制御
    信号を規定の周期毎に生成する制御信号生成手段とを備
    えてなるディジタル保護制御装置。
  2. 【請求項2】 電力系統からのアナログ信号をフィルタ
    リングして前記アナログ信号から高周波成分を除去する
    複数のアナログフィルタ手段と、複数のアナログフィル
    タ手段の出力信号を順番に選択する選択手段と、選択手
    段の選択によるアナログ信号を指定の周期でサンプリン
    グしてディジタル信号に変換するアナログ・ディジタル
    変換手段と、アナログ・ディジタル変換手段の出力信号
    にディジタルフィルタ演算処理を施して保護演算処理の
    誤差要因となるオフセット分を抽出するディジタルフィ
    ルタ演算手段と、ディジタルフィルタ演算手段の抽出に
    よるオフセット分をオフセット補正値として前記アナロ
    グ・ディジタル変換手段の出力信号を補正するディジタ
    ル信号補正手段と、ディジタル信号補正手段により補正
    されたディジタル信号を基に保護演算処理を行って保護
    対象を保護するための制御信号を規定の周期毎に生成す
    る制御信号生成手段とを備えてなるディジタル保護制御
    装置。
  3. 【請求項3】 電力系統からのアナログ信号をフィルタ
    リングして前記アナログ信号から高周波成分を除去する
    アナログフィルタ手段と、アナログフィルタ手段の出力
    信号を指定の周期でサンプリングしてディジタル信号に
    変換するアナログ・ディジタル変換手段と、アナログ・デ
    ィジタル変換手段の出力信号にディジタルフィルタ演算
    処理を施して保護演算処理の誤差要因となるオフセット
    分を抽出するディジタルフィルタ演算手段と、ディジタ
    ルフィルタ演算手段の抽出によるオフセット分をオフセ
    ット補正値として記憶するオフセット補正値記憶手段
    と、前記アナログ・ディジタル変換手段の出力信号を前
    記オフセット補正値記憶手段に記憶されたオフセット補
    正値により補正するディジタル信号補正手段と、ディジ
    タル信号補正手段により補正されたディジタル信号を基
    に保護演算処理を行って保護対象を保護するための制御
    信号を規定の周期毎に生成する制御信号生成手段とを備
    えてなるディジタル保護制御装置。
  4. 【請求項4】 電力系統からのアナログ信号をフィルタ
    リングして前記アナログ信号から高周波成分を除去する
    複数のアナログフィルタ手段と、複数のアナログフィル
    タ手段の出力信号を順番に選択する選択手段と、選択手
    段の選択によるアナログ信号を指定の周期でサンプリン
    グしてディジタル信号に変換するアナログ・ディジタル
    変換手段と、アナログ・ディジタル変換手段の出力信号
    にディジタルフィルタ演算処理を施して保護演算処理の
    誤差要因となるオフセット分を抽出するディジタルフィ
    ルタ演算手段と、ディジタルフィルタ演算手段の抽出に
    よるオフセット分をオフセット補正値として記憶するオ
    フセット補正値記憶手段と、前記アナログ・ディジタル
    変換手段の出力信号を前記オフセット補正値記憶手段に
    記憶されたオフセット補正値により補正するディジタル
    信号補正手段と、ディジタル信号補正手段により補正さ
    れたディジタル信号を基に保護演算処理を行って保護対
    象を保護するための制御信号を規定の周期毎に生成する
    制御信号生成手段とを備えてなるディジタル保護制御装
    置。
  5. 【請求項5】 起動時のイニシャル処理中に、前記オフ
    セット分の抽出に関する処理を実行し、その後オフセッ
    ト分をオフセット補正値として補正に関する処理を実行
    してなることを特徴とする請求項1、2、3または4記
    載のディジタル保護制御装置。
  6. 【請求項6】 起動時のイニシャル処理中に、前記制御
    信号の生成周期と同じ規定の周期毎に前記オフセット分
    の抽出に関する処理を実行し、その後オフセット分をオ
    フセット補正値として補正に関する処理を実行してなる
    ことを特徴とする請求項1、2、3または4記載のディ
    ジタル保護制御装置。
  7. 【請求項7】 起動時のイニシャル処理の終了後、前記
    制御信号の生成周期と同じ規定の周期毎に前記オフセッ
    ト補正値を更新し、更新されたオフセット補正値に従っ
    て補正に関する処理を実行してなることを特徴とする請
    求項1、2、3または4記載のディジタル保護制御装
    置。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013243815A (ja) * 2012-05-18 2013-12-05 Hitachi Ltd ディジタル保護制御装置
JP2016034173A (ja) * 2014-07-31 2016-03-10 株式会社東芝 電気量計器

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013243815A (ja) * 2012-05-18 2013-12-05 Hitachi Ltd ディジタル保護制御装置
JP2016034173A (ja) * 2014-07-31 2016-03-10 株式会社東芝 電気量計器

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