JP3390832B2 - デジタル保護リレー装置 - Google Patents

デジタル保護リレー装置

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JP3390832B2
JP3390832B2 JP2001215635A JP2001215635A JP3390832B2 JP 3390832 B2 JP3390832 B2 JP 3390832B2 JP 2001215635 A JP2001215635 A JP 2001215635A JP 2001215635 A JP2001215635 A JP 2001215635A JP 3390832 B2 JP3390832 B2 JP 3390832B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、デジタル保護リレ
ー装置に係り、特に入力される電力系統状態量(電圧、
電流等)をデジタルフィルタ処理する機能を具備するも
のに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、デジタル保護リレーは電気学会雑
誌105巻、12号(P1158〜P1160)又は日立評論V
OL61、No.11(P19〜P24)に記載されたものが
知られている。これらによれば、入力される電圧・電流
などの状態量データを処理する入力フィルタは、RCア
クティブフィルタで構成されており、フィルタ処理後に
アナログ/デジタル(A/D)変換したデジタルデータ
に基づいて保護リレー演算を行っている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記従来の技術では、
RCアクティブフィルタからなるハードウェアの入力フ
ィルタにより状態量データを処理する構成としているこ
とから、次に述べるような問題がある。
【0004】通常、保護リレーの種類、保護対象によ
って入力フィルタに要求されるフィルタ特性が異なる。
したがって、対象とする保護リレーの種類等に応じて多
種類のRCアクティブフィルタを開発および製作しなけ
ればならず、標準化をすることができないため、コスト
高になる等の問題がある。
【0005】フィルタの特性を変更する場合には、保
護リレー装置から入力フィルタの部分を取り外して、抵
抗やコンデンサなどの素子を交換しなければならないた
め、特性変更することは困難なことである。
【0006】入力フィルタのゲイン又は位相調整を行
うために、調整用のトリマ抵抗などの付加的なハードウ
ェア部品を組込まなければならず、回路装置の小型化を
図るのに制約がある。
【0007】本発明は、調整用のトリマ抵抗などの付加
的なハードウェア部品を組み込まないでも入力される電
力系統状態量の位相やゲイン調整が可能なデジタル保護
リレー装置を提供することを課題とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明のディジタル保護
リレー装置は、上記目的を達成するため、電力系統の複
数のアナログ状態量をそれぞれ取り込む複数のチャネル
を有してなるアナログ入力回路と、このアナログ入力回
路から取り込まれたアナログ状態量をディジタル状態量
に変換するA/D変換器と、このA/D変換されたディ
ジタル状態量をフィルタタイプに対応させて定められた
フィルタ係数を含んでなるディジタルフィルタ演算プロ
グラムに従って処理するプロセッサとを備え、前記プロ
セッサは、前記各チャネルごとに調整して設定される
相に関するフィルタ係数を用いて前記ディジタルフィル
演算プログラムにより前記ディジタル状態量を処理す
ることによって、前記アナログ入力回路の位相ずれを補
正することを特徴とする。この場合において、前記位相
に関するフィルタ係数に代えて、ゲインに関するフィル
タ係数を用いることにより、前記アナログ入力回路のゲ
インを補正することができる。
【0009】基本的に、入力されるアナログ状態量はA
/D変換された後、プロセッサによりフィルタタイプ等
ごとに対応させて定められた係数を含んでなる演算プロ
グラムに従って処理され、この処理されたディジタル状
態量データが保護リレーに出力される。つまり、保護リ
レーの種類等に応じたフィルタ係数をメモリに設定し、
又は変更することにより、入力処理に係る所望のフィル
タタイプ等を容易に設定・変更できる。しかも、これら
の設定・変更をソフト的に行えることから、入力フィル
タの標準化を図ることができる。
【0010】特に、複数の状態量データを、サンプルホ
ールド回路(S/H)などを有するチャネルを介して取
り込み、マルチプレクサ(MPX)などにより切り替え
てサンプリングしてA/D変換する場合に、入力処理の
チャネル間にゲインや位相のずれがあると誤差につなが
る。この点、本発明によれば、演算プログラムに係る係
数をチャネルに対応させて設定することにより、調整用
のトリマ抵抗などの付加的なハードウェア部品を組み込
まないでも、チャネル間に生ずるゲインや位相のずれ
補正することができる。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明を実施の形態に基づ
いて説明する。 (第1実施形態)図1は第1実施形態のブロック構成図
である。本例は、電力系統の状態量データをサンプリン
グしてA/D変換処理した後フィルタ処理をするアナロ
グ入力ユニット1に対し、フィルタ係数設定手段として
の選定ユニット2を別々の基板に実装したものである。
これらのユニット1、2はシステムバス3を介して接続
され、これらにより入力処理装置が形成されている。整
定ユニット2には外部入力手段としての整定パネル4が
接続されている。また、システムバス3を介して保護リ
レー演算手段としてのリレー演算ユニット5が接続され
ている。
【0012】アナログ入力ユニット1は、バッファアン
プ11、サンプルホールド回路(S/H)12、マルチ
プレクサ(MPX)13、アナログ/デジタル(A/
D)変換器14、ランダムアクセスメモリ(RAM)1
5a、これらに制御信号を発生するタイミング発生回路
16、デジタルシグナルプロセッサ(DSP)17、R
AM15b、バスインタフェース回路18、ローカルバ
ス19を含んで構成されている。
【0013】一方、整定ユニット2は、バスインタフェ
ース回路21、マイクロプロセッサ(MPU)22、リ
ードオンリーメモリ(ROM)23、RAM24、書き
かえ可能な不揮発性メモリ(EPROM)25、整定
表示インタフェース回路26を含んで構成されている。
【0014】なお、リレー演算ユニット5についての詳
細構成は図示していないが、アナログ入力ユニット1に
おいて入力処理された状態量データを取り込むととも
に、整定ユニット2に設定されているリレー整定データ
を取り込んで、保護リレー演算を行う機能を有して構成
されている。
【0015】アナログ入力ユニット1のDSP17は、
入力状態量データのフィルタ処理を行うデジタルフィル
タ手段として機能するものであり、図2に示すハードウ
エア構成となっている。同図に示すように、DSP17
は、インストラクション(プログラム)が格納されたプ
ログラムメモリROM17a、データRAM17b、乗
算器17c、演算部(ALU)17d、汎用レジスタ1
7e、外部メモリのアドレス指定を行うアドレスレジス
タ17f、外部メモリとのデータの受け渡しを行うデー
タレジスタ17g、DSPの内部バス17hを含んでお
り、単一チップのマイクロプロセッサである。なお、プ
ログラムメモリROM17aはデータエリアとしても使
用可能なものである。DSPはプログラムメモリ17a
に記憶したプログラムに基づき、加減算及び乗除算を高
速に実行できる。また、水平型パイプライン処理ができ
ることにより、整数データの演算はもとより、固定及び
浮動小数点データの演算を高速に実行できる。これによ
って、固定あるいは浮動小数点のデータおよび係数の乗
算を繰返し行うデジタルフィルタの演算を高速かつ容易
に実現できる。
【0016】次に、デジタルフィルタ手段の内容につい
て説明する。デジタルフィルタとしては、フィードバッ
クループを有するIIRフィルタ(Infinite-extent
Impulse Response、再帰形フィルタと呼ぶ)及びフィ
ードバックループをもたないFIRフィルタ(Finite
−extent Impulse Respomse、非再帰形フィルタとも
呼ぶ)に大別することができ、共にDSP17にて演算
することができる。
【0017】図3にデジタルフィルターの一例として、
2次のIIR形フィルタ(バイクワッド形フィルタ)の
構成図を示す。図3において、フィルタのゲインを決定
する係数Hを入力データに乗ずる乗算部31、フィルタ
の極を決定する係数B1及びB2を乗ずる乗算部32、3
3、フィルタの零点を決定する係数A1及びA2を乗ずる
乗算部34、35、それぞれ演算データを1サンプル遅
らせるディレイ部36、37、加算部38、39、4
0、41を有していなり、次式の演算を実行する。
【0018】 Wn=H・Xn+B1・W(n−1)+B2・W(n−2)…(1) Yn=Wn+A1・W(n−1)+A2・W(n−2)……(2) ここで、Xnはnサンプリング時のデジタル入力状態量
データであり、Ynはその時のフィルタ出力状態量デー
タである。また、Wnはnサンプリング時の中間処理デ
ータであり、W(n−1)、W(n−2)はそれぞれ
(n−1)時、(n−2)時のものである。
【0019】デジタルフィルタの特徴の一つは、上記の
(1)と(2)式に示したフィルタ係数A1及びA2を変
えることにより、同一の構成で次式(3)〜(7)に示す
ローパス、バンドパス、ノッチ及びオールパスの各フィ
ルタを実現できることである。すなわち、係数A1及び
2を変更することでフィルタのタイプを変更できる。
また、フィルタ係数B1及びB2を任意に変更することに
より、フィルタの特性(例えば、中心周波数f0、選択
度Qなど)を任意に変更できる。以下の式(3)〜(7)
に各フィルタの伝達関数H(z)を示す。なお、H(z)は
アナログ系のsに相当する。 (ローパスフィルタ)… A1=1.0 A2=2.0
【0020】
【数1】 (バンドパスフィルタ)… A1=−1.0 A2=0.0
【0021】
【数2】 (ハイパスフィルタ)… A1=1.0 A2=−2.0
【0022】
【数3】 (ノッチフィルタ)… A1=1.0 A2=−r
【0023】
【数4】 ここで、r=2cos2πf0T ……(6-2) T :サンプリング周期 f0:阻止周波数 (オールパスフィルタ)
【0024】
【数5】 ここで、本第1実施形態の動作を図4に示した処理フロ
ー図に沿って説明する。図4(a)のフロー図は図1の
整定ユニット2と整定パネル4の処理フローを示すもの
である。図4(b)は図1のアナログ入力ユニット1の
DSP17を中心とする処理フローを示す。 (i)ステップ101 整定パネル4でデジタルフィルタの前記各係数の設定を
キー入力操作等によって行なう。
【0025】これは、保護リレーの整定値を設定する方
法と同様のものとなっている。 (ii)ステップ102 ステップ101で入力されたフィルタ係数をMPU22
を介してEPROM25に書き込む。EPROM2
5は不揮発性であるから、システムダウン時にあって
も、入力設定されたフィルタ係数を保持できるので、信
頼度の向上を図ることができる。
【0026】このステップ101と102は、フィルタ
タイプ等の設定、変更時にのみ行えばよい。 (iii)ステップ103 EPROM25に書き込まれたフィルタ係数を一旦M
PU22に取り込み、次にバスインタフェース回路21
を介してシステムバス3に送出する。そして、アナログ
入力ユニット1のバスインタフェース回路18を介して
RAM15bに書き込んで転送する。
【0027】MPU22はこの処理を所定のサンプリン
グ周期Tごとに繰返して実行する。 (iv)ステップ111 DSP17は上記の周期TごとにRAM15b内のフィ
ルタ係数をDSP内部のRAM17bに書き込む。 (v)ステップ112 DSP17は、周期TごとにRAM15aに書き込まれ
てあるデジタルの入力状態量データを読み出し、内部の
RAM17bに書き込む。なお、RAM15a内の入力
状態量データは、タイミング発生回路16からの制御信
号によりS/H12、MPX13およびA/D変換回路
14が動作し、バッファアンプ11を介して入力される
電力系統の状態量をデジタル変換したものであり、電
圧、電流などの1サイクルの瞬時値データを所定のサン
プリング周期(例えば、電気角で30°ごと)で分割し
て取り込むようになっている。 (vi)ステップ113 DSP17は上記周期Tごとに、取り込んだフィルタ係
数を用いて前式(1)と(2)の演算処理を入力状態量
データに対して実行し、その結果をRAM17bに書き
込む。 (vii)ステップ114 DSP17は上記周期Tごとに、ステップ113で求め
たフィルタ処理結果を、RAM17bからRAM15b
に転送する。
【0028】なお、リレー演算ユニット5はシステムバ
ス3を介してRAM15bに書き込まれたフィルタ処理
された入力状態量データを所定の周期で取り込み、所定
の保護リレー演算を実行する。
【0029】図5に、整定パネル4から設定したフィル
タ係数がDSP17内に取り込まれるまでのデータの流
れを示す。図示のように、整定パネル4から入力したフ
ィルタ係数はEPROM25に、保護リレーの整定値
と同じように書込まれた後、アナログ入力ユニット1内
のRAM15bに転送され書込まれる。これに書込まれ
たフィルタ係数はDSP17によりDSP内のRAM1
7bに書き込まれる。
【0030】上記ステップ(iv)〜(vii)に示したDS
P17における一連の処理は、DSP内のプログラムメ
モリ17bに、あらかじめマスクROM化しておく。当
然ながら、上記(iv)〜(vii)の処理プログラムをDS
P17外部のプログラムメモリに記憶させてもよいこと
は言うまでもない。
【0031】以上、説明した第1の実施形態によれば、
整定パネル4からフィルタ係数を入力することにより、
任意にフィルタのタィプおよび特性を容易に設定または
変更することができる。また、その設定操作により、保
護リレーに対応した各種のフィルタをソフト的に実現で
きることから、入力処理装置を標準化することができ
る。
【0032】さらに、システムの機能を中断することな
く、オンラインで、フィルタのタイプ及び特性の変更が
でき、稼動率が向上できる。
【0033】また、アナログ入力回路(バッファアン
プ、S/H、MPX、A/D変換回路)の誤差(ゲイン
及び位相誤差、各チャネル間のバラツキなど)を補正す
るため、整定パネル4からゲイン及び位相の係数(H及
びB1とB2)を各チャネルごと調整するようにすれ
ば、上記誤差の補正を容易にすることができる。この結
果アナログ入力ユニット1内に、調整用の素子(トリマ
抵抗など)をなくすことができ、回路の小形化が図れ
る。(第2実施形態)図6に本実施形態のブロック構成
図を示す。本例は、フィルタ係数設定手段として、予め
所望のフィルタタイプ等に対応したフィルタ係数(H、
1、A2、B 1、B2)が記憶されたROM6を、アナロ
グ入力ユニット1のローカルバス19に接続して構成し
たものである。したがって、第1実施形態のようにオン
ラインでフィルタ係数を設定・変更することはできない
が、構成を簡単化できる。第1実施形態と同一構成・機
能の部品には同一符号を付して説明を省略する。
【0034】第2実施形態によれば、DSP17はRO
M6内のフィルタ係数を取り込んで、第1実施形態と同
様に入力状態量データに対してフィルタ処理を施す。
【0035】図7に、本実施形態の処理フロー図を示
し、図8にデータの流れの説明図を示す。 (i)ステップ131 DSP17はプログラムメモリ17aに記憶されている
デジタルフィルタ演算プログラムに従い、ROM6内に
設定されているフィルタ係数を読み出して、DSP17
内のRAM17bに書き込む。 (ii)ステップ132 DSP17は、周期TごとにRAM15aからデジタル
入力状態量データを読み出し、内部のRAM17bに書
き込む。 (iii)ステップ133およびステップ134 DSP17は第1実施形態と同様に、設定されているフ
ィルタ係数を用いてフィルタ処理を実行し、結果をRA
M15bに書き込む。
【0036】上述したように、第2実施形態によれば、
デジタルフィルタ演算プログラムを共通化し、保護リレ
ーの用途及び50Hz系、60Hz系により異なるフィ
ルタ係数のみを係数用ROM6に記憶し、このROMを
アナログ入力ボードに実装することにより所望のデジタ
ルフィルタが実現できる。従って、フィルタ係数用のR
OM以外は全て共通に使用できるので、ハードウエアの
標準化が図れる。
【0037】また、フィルタのタイプおよび特性変更は
係数用ROM6を交換することで行う。 (第3実施形態)図9に第3実施形態ブロック構成図を
示す。
【0038】本実施形態が第1実施形態と異なる点は、
フィルタ係数設定手段を整定ユニット2に設けることに
代えて、アナログ入力ユニット1内に組込んだことにあ
る。すなわち、各種のフィルタタイプ等に合わせた複数
組のフィルタ係数を予めDSP17内の不揮発性メモリ
に記憶させておき、フィルタ係数選択手段により所望の
フィルタ係数をアドレス指定して、設定・変更するよう
にしたものである。
【0039】DSP17のハードウェア的な構成は第1
実施形態と同一であるが、ソフトウェアに基づいて奏す
る機能等において相違する。すなわち、図10に示すよ
うに、プログラムメモリ17aの異なるエリアI、II
に、それぞれ複数組のフィルタ1〜nに対応させてフィ
ルタ係数(H、A1、A2、B1、B2)と、入力されるア
ドレス情報に対応したフィルタ係数を読み出して前述し
たと同様のフィルタ処理をするデジタルフィルタ演算プ
ログラムが記憶されている。
【0040】フィルタ係数選択手段7は、ディップスイ
ッチ51、プルアップ用抵抗52a、52b、…、スイ
ッチインタフェース回路53を含んでなり、スイッチイ
ンタフェース回路53はローカルバス19に接続されて
いる。そして、ディップスイッチ51の開閉組合せによ
りフィルタ係数のアドレス情報が生成され、スイッチイ
ンタフェース回路53を介してローカルバス19に送出
するようになっている。
【0041】次に、本実施形態の動作を図11に示した
処理フロー図に沿って説明する。 (i)ステップ141 ディップスイッチ51により、DSP17内に予め記憶
させてあるフィルタ係数の格納アドレスMのうち、所望
のフィルタタイプ等に対応するフィルタ係数が格納され
ているアドレス情報を入力設定する。 (ii)ステップ142 DSP17はスイッチインタフェース回路53からアド
レス情報を取り込み、これにより選択されたフィルタ係
数のアドレスMを求めて設定する。 (iii)ステップ143 前記各実施形態と同様に、デジタル入力状態量データを
RAM15aから取り込み、内部のRAM17bに書き
込む。 (iv)ステップ144 上記設定されたフィルタ係数と取り込んだ入力状態量デ
ータに基づき、各入力チャンネル1〜Nについて、前記
式(1)、(2)のデジタルフィルタ演算を実行し、そ
の結果をRAM17bに書き込む。 (v)ステップ145 RAM17bに記憶されているフィルタ処理された入力
状態量データをRAM15bに書き込み、保護リレー演
算ユニット5等への送出に供する。
【0042】なお、DSP17は上記ステップ142〜
145の処理を所定の周期Tごとに繰返して実行する。
【0043】上述したように、本実施形態によれば、D
SPのROM内にデジタルフィルタ演算プログラムに加
えて複数組のフィルタ係数を予め記憶させておき、その
中から所望のフィルタタイプ等に対応するフィルタ係数
を、簡単なディップスイッチ操作により外部から選択可
能にしたことから、予め多くの種類のフィルタ係数を記
憶させておくことにより、標準化することができるとと
もに、オンラインであっても容易にフィルタタイプ等の
変更が可能になる。
【0044】また、DSP内部のROMにフィルタ演算
プログラムとフィルタ係数を記憶させていることから、
ハードウェアの簡素化、低消費電力化などを図ることが
できる。
【0045】なお、本実施形態のフィルタ係数選択手段
7と複数種のフィルタ係数を格納した不揮発性メモリの
考え方と、前記第1実施形態又は第2実施形態の考え方
を組合せて、標準化等を図ることも可能である。 (第4実施形態)図12に本発明に係る入力処理装置を
適用してなるデジタル保護リレー装置の主要部ブロック
構成図を示す。
【0046】図示のように、アナログ入力ユニット6
0、整定ユニット61、保護リレー演算ユニット62を
含んで構成されている。アナログ入力ユニット60とし
ては、第1〜第3実施形態のものを適用し、整定ユニッ
ト61は図1のものと同様に構成されている。保護リレ
ー演算ユニット62はCPU63を中心として、データ
RAM64、プログラムROM65、整定インタフェー
ス66、デジタル入力部DI67、デジタル出力部DO
68がシステムバス69を介して接続されている。
【0047】このように構成されることから、アナログ
入力ボード60は電力系統から電圧・電流信号を取り込
み、デジタルデータに変換した後、デジタルフィルタ処
理演算を実行し、保護リレー演算ユニット62のデータ
RAM64に入力する。次に、CPU63はプログラム
ROM65に記憶しているリレー演算プログラムに従
い、入力状態量データとリレーの整定値を取り込み、例
えば次式(8)に示すようなリレー演算を実行する。
【0048】
【数6】 そして、保護リレー演算ユニット62は式(8)の比較
に基づいてシーケンス処理を行い、電力系統の事故検出
を行う。この保護リレー演算を含む事故検出手順は、公
知の方法をそのまま適用できる。事故検出の結果が事故
時の場合は、DO68を介して系統のしゃ断器等にトリ
ップ指令を出力する。 (第5実施形態)図13を用い、図1実施形態の変形例
について説明する。本実施形態はフィルタ係数を直接入
力設定することに代えて、フィルタタイプ等の情報を入
力し、これに基づいて整定ユニット2にてフィルタ係数
を演算して設定するようにしたものである。 (i)ステップ151 図1に示した整定パネル4から、所望のフィルタタイプ
に係るフィルタ特性定数(中心周波数f0、選択度Q、
ゲインH、サンプリング周期Tなど)を入力する。 (ii)ステップ152 整定ユニット2のMPU22は、入力されたフィルタ特
性定数に基づき、予め定められた手順に従ってフィルタ
係数を求める。
【0049】例えば、バンドパスフィルタの場合のフィ
ルタ係数演算式を次式(9)〜(12)に示す。
【0050】 A1= 0.0 ……(9) A2=−1.0 ……(10)
【0051】
【数7】
【0052】
【数8】 (iii)ステップ153 ステップ152で求めたフィルタ係数をEPROM2
5に記憶する。 (iv)ステップ154 ここで、MPU22はEPROM25内に格納された
フィルタ係数をアナログ入力ユニット1のRAM15b
に転送する。
【0053】以下、アナログ入力ユニット1のDSP1
7は、図1実施形態で示したと全く同様に、RAM15
bに転送されたフィルタ係数を用いてフィルタ処理を実
行する。
【0054】上述したように、本実施形態によれば、整
定パネル4からフィルタ特性定数を入力するだけでよい
ことから、フィルタ係数を全て入力する図1実施形態の
方法よりも、入力点数が少なくてすみ、人手入力に伴う
入力ミスの発生を少なくできるとともに、マンマシン性
を向上させることができる。
【0055】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば以
下に述べるような効果を奏する。
【0056】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
アナログ入力回路におけるゲインや位相のずれをディジ
タル演算プログラムの係数を調整することにより補正・
調整できるため、ゲイン及び位相調整用の素子をなくす
ことができ、回路の小形化を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態のブロック構成図
【図2】第1実施形態のDSPのブロック構成図
【図3】デジタルフィルタの概念ブロック図
【図4】(A)、(B)は第1実施形態の処理フロー図
【図5】第1実施形態のデータの流れを説明する図
【図6】本発明の第2実施形態のブロック構成図
【図7】第2実施形態の処理フロー図
【図8】第2実施形態のデータの流れを説明する図
【図9】第3実施形態のブロック構成図
【図10】第3実施形態のメモリ内容を説明する図
【図11】第3実施形態の処理フロー図
【図12】第4実施形態の全体構成図
【図13】第5実施形態の処理フロー図
【符号の説明】
1 アナログ入力ユニット 2 整定ユニット 4 整定パネル 5 リレー演算ユニット 6 フィルタ係数専用メモリ 7 フィルタ係数選択手段 17 デジタルシグナルプロセッサ(DSP) 22 マイクロプロセッサ(MPU) 25 書きかえ可能不揮発性メモリ(EPROM) 60 アナログ入力ユニット 61 整定パネル 62 保護リレー演算ユニット
フロントページの続き (72)発明者 工藤 博之 茨城県日立市大みか町七丁目1番1号 株式会社日立製作所 日立研究所内 (72)発明者 川上 潤三 茨城県日立市大みか町七丁目1番1号 株式会社日立製作所 日立研究所内 (72)発明者 森 茂 茨城県日立市国分町一丁目1番1号 株 式会社日立製作所 国分工場内 (56)参考文献 特開 昭60−229618(JP,A) 特開 昭62−281507(JP,A) 特開 昭62−285511(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H02H 3/02 H03H 17/02

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電力系統の複数のアナログ状態量をそれ
    ぞれ取り込む複数のチャネルを有してなるアナログ入力
    回路と、 このアナログ入力回路から取り込まれたアナログ状態量
    をディジタル状態量に変換するA/D変換器と、 このA/D変換されたディジタル状態量をフィルタタイ
    プに対応させて定められたフィルタ係数を含んでなる
    ィジタルフィルタ演算プログラムに従って処理するプロ
    セッサとを備え、 前記プロセッサは、前記各チャネルごとに調整して設定
    される位相に関するフィルタ係数を用いて前記ディジタ
    ルフィルタ演算プログラムにより前記ディジタル状態量
    を処理することによって、前記アナログ入力回路の位相
    ずれを補正することを特徴とするディジタル保護リレー
    装置。
  2. 【請求項2】 電力系統の複数のアナログ状態量をそれ
    ぞれ取り込む複数のチャネルを有してなるアナログ入力
    回路と、 このアナログ入力回路から取り込まれたアナログ状態量
    をディジタル状態量に変換するA/D変換器と、 このA/D変換されたディジタル状態量をフィルタタイ
    プに対応させて定められたフィルタ係数を含んでなるデ
    ィジタルフィルタ演算プログラムに従って処理するプロ
    セッサとを備え、 前記プロセッサは、前記各チャネルごとに設定されるゲ
    インに関するフィルタ係数を用いて前記ディジタルフィ
    ルタ演算プログラムにより前記ディジタル状態量を処理
    することによって、前記アナログ入力回路のゲインずれ
    を補正することを特徴とするディジタル保護リレー装
    置。
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