JPWO2005080919A1 - 角速度センサ - Google Patents

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猛 植村
黒田 啓介
啓介 黒田
昌良 村上
昌良 村上
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    • G01C19/56Turn-sensitive devices using vibrating masses, e.g. vibratory angular rate sensors based on Coriolis forces
    • G01C19/5607Turn-sensitive devices using vibrating masses, e.g. vibratory angular rate sensors based on Coriolis forces using vibrating tuning forks

Abstract

振動子の質量バランスを加味して角速度を正確に算出することができる角速度センサを提供する。 軸部21に一対のアーム部22を有し、圧電素子からなる音叉型の振動子23と、この振動子23を駆動させ、振動子23に与えられた角速度を検出する制御回路部24とを備え、制御回路部24は、振動子23に角速度が生じていない場合に、角速度が生じていると誤って検出したセンス信号29の信号成分をノイズ信号成分として、センス信号29の信号成分から除去するための補正信号を生成する補正回路部35を備えている。

Description

本発明は、航空機、自動車、ロボット、船舶、及び車両等の移動体の姿勢制御やナビゲーション等に用いる角速度センサに関するものである。
以下、従来の角速度センサについて図面を参照しながら説明する。図10は従来の角速度センサの振動子の平面図を示し、図11は同角速度センサのブロック図を示し、図12は同角速度センサの動作状態における各電極部の入出力信号の波形図を示している。
図11及び図12において、従来の角速度センサは、軸部1に一対のアーム部2を有し、圧電素子からなる音叉型の振動子3と、この振動子3を駆動させ、振動子3に与えられた角速度を検出する制御回路部4とを備えている。
振動子3は、振動子3を特定周波数で振動させるためのドライブ信号5が入力されるドライブ電極部6と、振動子3の振動周波数を検出し、モニタ信号7として出力するモニタ電極部8と、振動子3に与えられた角速度を検出して、モニタ信号7に同期したセンス信号9として出力するセンス電極部10とを備えている。ドライブ電極部6及びセンス電極部10はアーム部2に形成され、モニタ電極部8は軸部1及びアーム部2の境界近傍に形成されている。
制御回路部4は、振動子3のモニタ電極部8に接続されたモニタ回路部11、このモニタ回路部11に接続されたAGC回路部12、このAGC回路部12に接続された駆動回路部13、及び振動子3のセンス電極部10に接続された角速度検知回路部14を備えている。
モニタ回路部11は、モニタ電極部8から出力されたモニタ信号7が入力される増幅器と、この増幅器の出力信号が入力されるバンドパスフィルタ(BPF)と、このバンドパスフィルタの出力信号が入力される整流器と、この整流器の出力信号が入力される平滑回路とにより構成されている。
AGC回路部12は、モニタ回路部11の平滑回路からの出力信号が入力され、この入力された信号に従って、モニタ回路部11のバンドパスフィルタからの出力信号を増幅あるいは減衰させる機能を有している。駆動回路部13は、増幅あるいは減衰されたバンドパスフィルタからの出力信号を、振動子3の駆動用のドライブ信号5としてドライブ電極部6に出力している。角速度検知回路部14は、センス電極部10から出力されたセンス信号9から角速度を検出する。
振動子3はドライブ電極部6からドライブ信号5が入力されることによって振動して駆動するとともに、その振動はモニタ電極部8からモニタ信号7として出力される。このドライブ信号5は特定周波数の正弦波であり、このドライブ信号5(特定周波数の正弦波)の振幅が、モニタ信号7(振動子3の振動に起因した振動周波数の正弦波)の振幅と異なる場合、モニタ信号7の振幅とドライブ信号5の振幅が互いに一致するように制御される。
具体的には、モニタ信号7の振幅がドライブ信号5の振幅よりも小さい場合は、ドライブ信号5の振幅を増加させる是正信号がドライブ信号5に付加され、モニタ信号7の振幅がドライブ信号5の振幅よりも大きい場合は、ドライブ信号5の振幅を減少させる是正信号がドライブ信号5に付加される。これらの機能はAGC回路部12と駆動回路部13によって行っており、振動子3の振動が一定振幅に保持されるようになっている。
上記角速度センサにおいて、ドライブ信号5、モニタ信号7、センス信号9の関係は、図12に示すようになる。すなわち、図12(a)に示すように、特定周波数の正弦波からなるドライブ信号5に対して、図12(b)に示すように、振動子3の振動に起因した振動周波数の正弦波からなるモニタ信号7がドライブ信号5と同位相で出力され、振動子3に与えられる角速度に応じて、図12(c)に示すように、モニタ信号7に同期して位相の90度進んだ正弦波からなるセンス信号9が出力される。
なお、この出願の発明に関連する先行技術文献情報としては、例えば、特許文献1が知られている。
特開2000−193459号公報
しかしながら、上記従来の構成では、モニタ信号7に同期し、振動子3に与えられた角速度に起因する同期周波数が検出され、この同期周波数がセンス電極部10からセンス信号9として出力されるが、振動子3の質量バランスによっては、振動子3に角速度が生じていない場合であっても、角速度が生じていると誤検出してセンス信号9が出力される場合があり、角速度が正しく算出されないという問題点を有していた。ここで、振動子3の質量バランスとは、例えば、U字形状やH字形状等の音叉型の振動子3では、各アーム部2の質量のバランスを指し、音叉型でなく、柱状や錐状の形状の振動子3では、重心を基準にした場合の質量のバランスを指している。
本発明は上記問題点を解決するものであり、振動子の質量バランスを加味して角速度を正確に算出することができる角速度センサを提供することを目的としている。
本発明による角速度センサは、振動子と、前記振動子を駆動して前記振動子に与えられた角速度を検出する制御回路部とを備え、前記振動子に、前記振動子を特定周波数で振動させるためのドライブ信号を入力するドライブ電極部と、前記振動子の振動周波数を検出しモニタ信号として出力するモニタ電極部と、前記振動子に与えられた角速度に起因して発生し、前記モニタ信号に同期したセンス信号を出力するセンス電極部とを形成し、前記振動子に角速度が生じていない場合に、角速度が生じていると誤って検出した前記センス信号の信号成分をノイズ信号成分として、前記センス信号のセンス信号から除去する補正回路部を設けたことを特徴とする。
この構成によれば、振動子に角速度が生じていない場合に、角速度が生じていると誤って検出されたセンス信号の信号成分がノイズ信号成分とされ、センス電極部により検出されたセンス信号の信号成分から除去されるため、振動子の質量バランスに起因するノイズ信号がセンス信号から除去され、角速度を正確に検出することができる。
本発明の一実施の形態における角速度センサのブロック図である。 同角速度センサに用いる振動子の平面図である。 同角速度センサのドライブ信号およびモニタ信号およびセンス信号の波形図である。 H字形状の音叉型の振動子の平面図である。 同角速度センサの位相ずれが生じたドライブ信号およびモニタ信号の波形図である。 同角速度センサの補正回路部およびこれに接続された増幅器を示す回路図である。 質量バランスがとれた理想的な振動子において、角速度が加わっていないときの波形図を示している。 質量バランスがとれていない振動子において、角速度が加わっていないときの従来の角速度センサの波形図を示している。 本角速度センサにおいて、振動子に角速度が加わったとこにおける波形図を示している。 従来の角速度センサの振動子の平面図である。 従来の角速度センサのブロック図である。 従来の角速度センサのドライブ信号およびモニタ信号およびセンス信号の波形図である。
以下、本発明の一実施の形態における角速度センサについて図面を参照しながら説明する。図1は本発明の一実施の形態における角速度センサのブロック図を示し、図2は同角速度センサに用いる振動子の平面図を示し、図3は同角速度センサの動作状態における各電極部の入出力信号の波形図を示し、図4はH字形状の同角速度センサに用いる振動子の平面図を示し、図5は同角速度センサの位相ずれが生じたドライブ信号およびモニタ信号の波形図を示し、図6は同角速度センサの補正回路部を示す回路図である。
図1及び図2において、本発明の一実施の形態における角速度センサは、軸部21に一対のアーム部22を有し、圧電素子からなる音叉型の振動子23と、この振動子23を駆動させ、振動子23に与えられた角速度を検出する制御回路部24とを備えている。
振動子23は、振動子23を特定周波数で振動させるためのドライブ信号25が入力されるドライブ電極部26と、振動子23の振動周波数を検出しモニタ信号27として出力するモニタ電極部28と、振動子23に与えられた角速度に起因して発生し、モニタ信号に同期したセンス信号29を出力するセンス電極部30とを形成している。ドライブ電極部26及びセンス電極部30はアーム部22に形成され、モニタ電極部28は軸部21及びアーム部22の境界近傍に形成されている。
制御回路部24は、振動子23のモニタ電極部28に接続されたモニタ回路部31、このモニタ回路部31に接続されたAGC回路部32、このAGC回路部32に接続された駆動回路部33、及び振動子23のセンス電極部30に接続された角速度検知回路部34を備えている。
モニタ回路部31は、モニタ電極部28から出力されたモニタ信号27が入力される増幅器311と、この増幅器311の出力信号が入力されるバンドパスフィルタ(BPF)312と、このバンドパスフィルタ312の出力信号が入力される整流器313と、この整流器313の出力信号が入力される平滑回路314とを備えている。
AGC回路部32は、平滑回路314の出力信号が入力され、入力された信号に従って、バンドパスフィルタ312の出力信号が増幅或いは減衰されるように駆動回路部33を制御する。
駆動回路部33は、AGC回路部32の制御の下、バンドパスフィルタ312からの出力信号を増幅或いは減衰させ、振動子23の駆動用のドライブ信号25としてドライブ電極部26に出力する。角速度検知回路部34は、センス電極部30から出力されたセンス信号29から角速度を検出する。
振動子23は、ドライブ電極部26からドライブ信号25が入力されることによって振動して駆動されると共に、その振動はモニタ電極部28からモニタ信号27として出力される。このドライブ信号25は特定周波数の正弦波であり、このドライブ信号25(特定周波数の正弦波)の振幅が、モニタ信号27(振動子23の振動に起因した振動周波数の正弦波)の振幅と異なる場合、モニタ信号27の振幅とドライブ信号25の振幅が互いに一致するように制御される。
具体的には、モニタ信号27の振幅がドライブ信号25の振幅よりも小さい場合は、ドライブ信号25の振幅を増加させる是正信号がドライブ信号25に付加され、モニタ信号27の振幅がドライブ信号25の振幅よりも大きい場合は、ドライブ信号25の振幅を減少させる是正信号がドライブ信号25に付加される。その結果、振動子23の振動が一定振幅に保持される。なお、これらの機能はAGC回路部32及び駆動回路部33により行われる。
上記角速度センサにおいて、ドライブ信号25、モニタ信号27、及びセンス信号29の関係は、図3に示すようになる。すなわち、図3(a)に示すように、特定周波数の正弦波からなるドライブ信号25に対して、図3(b)に示すように、振動子23の振動に起因した振動周波数の正弦波からなるモニタ信号27がドライブ信号25と同位相で出力され、振動子23に与えられる角速度に応じて、図3(c)に示すように、モニタ信号27に同期して位相の90度進んだ正弦波からなるセンス信号29が出力される。なお、センス信号29がモニタ信号27に対して90度位相が進んでいるのは、センス電極部30に生じる電荷がコリオリ力に起因して生じるためである。
更に、制御回路部24には、振動子23に角速度が生じていない場合に、角速度が生じていると誤って検出したセンス信号29の信号成分をノイズ信号成分として、センス信号29の信号成分からノイズ信号成分を除去する補正回路部35が設けられている。
ノイズ信号成分には第1ノイズ信号成分と第2ノイズ信号成分とが含まれる。図3(a)、(b)に示すように、第1のノイズ信号成分は、モニタ信号27の位相に対してセンス信号29の位相が互いにずれていない状態において生じたものである。
この第1ノイズ信号成分は振動子23の質量バランスによって生じるものである。例えば、U字形状やH字形状の音叉型の振動子23の場合、それぞれのアーム部22の質量にバラツキがあると第1ノイズ信号成分が生じる。また、音叉型でなく、柱状や錐状の形状の振動子23においても、重心を基準にして、質量差があると、第1ノイズ信号成分が生じる。H字形状の音叉型の振動子23としては、図4に示すものがある。この振動子23では、軸部21に対してアーム部22が4つあり、ドライブ電極部26及びセンス電極部30がアーム部22に形成され、モニタ電極部28が軸部21に形成されている。
第2ノイズ信号成分は、第1ノイズ信号成分を除いたものであって、図3(a)、(b)に示すモニタ信号27とセンス信号29において、モニタ信号27の位相に対してセンス信号29の位相が互いにずれている状態に起因して生じたものであり、図5(a)、(b)に示すような位相ずれ(W)に起因して生じる。このような位相が互いにずれる状態になるのは、制御回路部24内の温度上昇に起因する。
補正回路部35は、第1ノイズ信号成分の除去用として第1ノイズ用補正回路36と第2ノイズ信号成分の除去用として第2ノイズ用補正回路37とを有している。図6は補正回路部35の詳細な回路図を示している。第1ノイズ用補正回路36及び第2ノイズ用補正回路37は、内部抵抗を有するスイッチ部39とラダー抵抗40とを組み合わせて形成されている。そして、ラダー抵抗40の抵抗値は、トランジスタ等のスイッチ部39の内部抵抗の抵抗値に対して100倍以上に設定されている。
スイッチ部39は、ラダー抵抗の20kオームの抵抗に2個ずつ接続されたスイッチS1,S2、スイッチS11,S12,S21,S22、メモリ部38からのデータをスイッチS1に出力するデータラインL1及びメモリ部38からのデータを反転させてスイッチS2に出力インバータI1等を備えている。
例えば、スイッチ部39の左から一番目のデータラインL1には、メモリ部38から出力される8ビットのデータのうち、7ビット目のデータD6が入力される。そして、スイッチS1,S2は、データD6に従って排他的にオン・オフし、ラダー抵抗40の左から一番目の20kオームの抵抗を、モニタ回路部31の出力端子側又は逆三角形マークで示すグランド側に接続させる。
また、スイッチ部39の右側のスイッチS11,S12は、データD7に従って、排他的オン・オフされ、スイッチS21,S22は、データD7に従って排他的にオン・オフされ、ラダー抵抗40の出力端子P1を、差動増幅器343の反転入力端子又は非反転入力端子に接続させる。これにより、差動増幅器343の反転入力端子に、第1ノイズ用補正回路36のラダー抵抗40の出力端子P1が接続され、差動増幅器343の非反転入力端子に、第2ノイズ用補正回路37のラダー抵抗の出力端子P2が接続される。或いは、差動増幅器343の非転入力端子に、第1ノイズ用補正回路36のラダー抵抗40の出力端子P1が接続され、差動増幅器343の反転入力端子に第2ノイズ用補正回路37のラダー抵抗の出力端子P2が接続される。
すなわち、第1ノイズ用補正回路36は、メモリ部38に記憶されたデータに従って、ラダー抵抗40の抵抗値を調節し、増幅器311からの出力信号を減衰させて補正信号を生成し、この補正信号を増幅器341及び342から出力される両センス信号に重畳し、両センス信号に含まれる第1ノイズ信号成分を定常的に除去する。
また、第2ノイズ用補正回路37は、メモリ部38に記憶されたデータに従って、ラダー抵抗40の抵抗値を調節し、増幅器311からの出力信号を減衰させて補正信号を生成し、この補正信号を増幅器341及び342から出力されるセンス信号に重畳し、両センス信号に含まれる第2ノイズ信号成分を定常的に除去する。
メモリ部38は、第1ノイズ用補正回路36がセンス信号から第1ノイズ信号成分を除去するための補正信号を生成する際に使用するデータを記憶すると共に、第2ノイズ用補正回路37がセンス信号から第2ノイズ信号成分を除去するための補正信号を生成する際に使用するデータを記憶する。なお、メモリ部38が記憶するデータは、実験等に得られた値が採用され、工場出荷時等において、ノイズ信号端子41を介してメモリ部38に書き込まれたものである。また、メモリ部38としては、EEPROM等が採用される。
モニタ信号27及びセンス信号29は、図1の増幅器311,341,342において、それぞれ互いに増幅されるとともに、この増幅度が略同等にされている。なお、センス電極部30から出力されるセンス信号29の増幅器が増幅器341,342と2つあるのは、センス電極部30が2つ設けられているからである。
図1に示す角速度検知回路部34は、増幅器341,342、差動増幅器343、位相器344、クロック生成回路345、同期検波器346、及びローパスフィルタ(LPF)347を備えている。増幅器341は2個あるセンス電極部30のうち一方のセンス電極部30から出力されるセンス信号29を増幅し、増幅器342は他方のセンス電極部30から出力されるセンス信号29を増幅し、差動増幅器343に出力する。差動増幅器343は、増幅器341から出力されたセンス信号に補正回路部35から出力された補正信号が重畳された信号と、増幅器342から出力されたセンス信号に補正回路部35から出力された補正信号が重畳された信号との差分を増幅し、差動センス信号として位相器344に出力する。
ここで、補正回路部35から出力される補正信号は、増幅器341から出力されるセンス信号及び増幅器342から出力されるセンス信号に重畳されることにより、両センス信号に含まれる第1ノイズ信号成分及び第2ノイズ信号成分を除去する。
位相器344は、差動増幅器343から出力された差動センス信号の位相を90度進める。クロック生成回路345は、バンドパスフィルタ312から出力されたモニタ信号と同期し、モニタ信号の周期と同一周期のクロック信号を生成する。同期検波器346はクロック生成回路345から出力されたクロック信号と、位相器344から出力された信号とを乗じた信号をローパスフィルタ347に出力する。ローパスフィルタ347は、位相器344から出力された信号の高周波成分を除去し、角速度信号を出力する。
次に、図1に示す回路図及び図7〜図9に示す波形図を用いて本角速度センサの動作について説明する。図7は質量バランスがとれている振動子3、すなわち、理想的な振動子3において、角速度が加わっていないときの波形図を示している。図7(a)は駆動回路部33が出力するドライブ信号25を示し、(b)はバンドパスフィルタ312から出力されるモニタ信号を示し、(c)は差動増幅器343から出力される差動センス信号を示し、(d)はクロック生成回路345から出力される信号を示し、(e)は同期検波器346に入力される信号を示し、(f)は同期検波器346から出力される信号を示し、(g)はローパスフィルタ347から出力される角速度信号を示している。理想的な振動子3を用いた場合、図7(g)に示すようにローパスフィルタ347からレベルが0の角速度信号が出力され、加速度が正確に検出されていることが分かる。
図8は質量バランスがとれていない振動子3を用いた従来の角速度センサにおいて、角速度が加わっていないときの波形図を示している。図8(a)〜(g)はそれぞれ、図7(a)〜(g)に対応している。振動子3に角速度が加わっていない場合は、理想的には差動増幅器343からは図7(c)に示すようなレベルが0の差動センス信号が出力されるはずである。しかしながら、振動子3の質量バランスがとれていない場合は、差動増幅器343からは図8(c)に示すようなセンス信号、すなわち、第1ノイズ信号成分及び第2ノイズ信号成分を含むセンス信号が出力されてしまう。その結果、ローパスフィルタ347からは図8(g)に示すようなレベルが0ではない角速度信号が出力されてしまう。
図9は、本角速度センサにおいて、振動子3に加速度が加わっているときの波形図を示している。図9(a)〜(g)はそれぞれ図8(a)〜(g)と対応している。本角速度センサでは、差動増幅器343の両入力端子に入力されるセンス信号は、補正回路部35で生成された補正信号が重畳されている。そのため、図9(c)に示す差動センス信号には、第1ノイズ信号成分及び第2ノイズ信号成分が含まれていない。その結果、図9(g)に示す角速度信号は、第1ノイズ信号成分及び第2ノイズ信号成分の影響を受けない。これにより、正確な角速度を検出することが可能となる。
以上説明したように、本角速度センサによれば、振動子23の質量バランスに起因して生じるセンス信号29に含まれるノイズ信号成分が補正回路部35により生成される補正信号により除去されるため、正確な角速度を検出することができる。
また、ノイズ信号成分を予め記憶したメモリ部38を補正回路部35に接続し、メモリ部38に予め記憶したデータに従って補正信号を生成し、この補正信号を基に、ノイズ信号成分をセンス信号29の信号成分から定常的に除去しているので、角速度センサの動作状態において、定常的に正確な角速度を検出することができる。
また、補正回路部35には、内部抵抗を有するスイッチ部39とラダー抵抗40とを組み合わせて形成した回路を設け、ラダー抵抗40の抵抗値をスイッチ部39の内部抵抗の抵抗値に対して100倍以上に設定しているので、スイッチ部39をオフからオン状態に切り替えた際に、そのオン抵抗が小さくなり、インピーダンスマッチングが向上する。
また、ノイズ信号成分は、モニタ信号27の位相に対してセンス信号29の位相が互いにずれていない状態において生じた第1ノイズ信号成分とし、補正回路部35は第1ノイズ信号成分を除去する専用の第1ノイズ用補正回路36を設けているので、複数のノイズ信号成分の内、確実に第1ノイズ信号成分を除去できる。
また、ノイズ信号成分は、モニタ信号27の位相に対してセンス信号29の位相が互いにずれていない状態において生じた第1ノイズ信号成分を除いたものであって、モニタ信号27の位相に対してセンス信号29の位相が互いにずれている状態に起因して生じた第2のノイズ信号成分とし、補正回路部35は第2ノイズ信号成分を除去する専用の第2ノイズ用補正回路37を設けているので、複数のノイズ信号成分の内、確実に第2ノイズ信号成分を除去できる。
また、モニタ信号27及びセンス信号29は増幅器311,341,342により互いに増幅されるとともに、この増幅度を略同等にしているので、第2ノイズ信号成分を精度良く除去することができる。
なお、本実施の形態において、ノイズ信号成分を取り出すとともに、メモリ部38に記憶させた後に、ノイズ信号端子41を非導通にしてもよい。この場合、ノイズ信号端子41は非導通にされるため、製造工程中や実装基板への実装後に、ノイズ信号端子41に不要に電流が流れ、角速度センサに悪影響を発生させることを抑制できる。
本発明を纏めると以下のようになる。
(1)振動子と、前記振動子を駆動して前記振動子に与えられた角速度を検出する制御回路部とを備え、前記振動子に、前記振動子を特定周波数で振動させるためのドライブ信号を入力するドライブ電極部と、前記振動子の振動周波数を検出し、モニタ信号として出力するモニタ電極部と、前記振動子に与えられた角速度に起因して発生し、前記モニタ信号に同期したセンス信号を出力するセンス電極部とを形成し、前記振動子に角速度が生じていない場合に、角速度が生じていると誤って検出した前記センス信号の信号成分をノイズ信号成分として、前記センス信号の信号成分から除去するための補正信号を生成する補正回路部を設けたことを特徴とする。
この構成によれば、振動子に角速度が生じていない場合に、角速度が生じていると誤って検出されたセンス信号の信号成分がノイズ信号成分とされ、角速度が生じた際にセンス電極部により検出されたセンス信号の信号成分から除去されるため、振動子の質量バランスに起因するノイズ信号がセンス信号から除去され、角速度を正確に検出することができる。
(2)また、上記構成において、前記補正信号を生成するためのデータを予め記憶したメモリ部を更に備え、前記補正回路部は、前記メモリ部に記憶されたデータに従って前記補正信号を生成し、生成した補正信号を前記センス信号に重畳することで、前記センス信号の信号成分から前記ノイズ信号成分を定常的に除去することが好ましい。
この構成によれば、ノイズ信号成分はメモリ部に記憶され、補正回路部はメモリ部に記憶されたノイズ信号成分をセンス信号から除去することでセンス信号を補正しているため、センス信号の補正処理を高速、かつ高精度に行うことができる。
(3)また、上記構成において、前記メモリ部は、データを記憶させるためのデータ入力端子を備え、前記データ入力端子は、前記メモリ部にデータが記憶される際に導通状態とされ、前記メモリ部にデータが記憶された後は、非導通状態とされることが好ましい。
この構成によれば、ノイズ信号端子はメモリ部にデータが記憶された後は、非導通状態とされるため、製造工程中や実装基板への実装後に、ノイズ信号端子に不要な電流が流れ、角速度センサに悪影響が生じることを抑制することができる。
(4)また、上記構成において、前記補正回路部は、ラダー抵抗と、前記メモリ部に記憶されたデータに従って前記ラダー抵抗の抵抗値を調整するスイッチ部とを備え、前記ラダー抵抗により前記モニタ信号を減衰させることで前記補正信号を生成することが好ましい。
この構成によれば、ラダー抵抗の抵抗値がメモリ部に記憶されたデータに従って調節され、当該ラダー抵抗によりモニタ信号が減衰させて補正信号が生成されるため、モニタ信号の信号成分からノイズ信号成分を精度良く除去することができる。
(5)また、上記構成において、前記ラダー抵抗の抵抗値を前記スイッチの内部抵抗の抵抗値に対して100倍以上に設定したことが好ましい。
この構成によれば、ラダー抵抗の抵抗値がスイッチの内部抵抗の100倍以上に設定されているため、スイッチをオンからオフ状態に切り替えた際に、そのオン抵抗が小さくなり、ラダー抵抗及びスイッチ間のインピーダンスマッチングを向上させることができる。
(6)また、上記構成において、前記ノイズ信号成分は、前記モニタ信号の位相に対して前記センス信号の位相がずれていない状態において生じた第1ノイズ信号成分を含み、前記補正回路部は、前記第1ノイズ信号成分を除去する第1ノイズ用補正回路を備えることが好ましい。
この構成によれば、モニタ信号の位相とセンス信号との位相がずれていない状態において生じたノイズ信号成分である第1ノイズ信号成分をセンス信号から除去する専用の回路である第1ノイズ用補正回路を備えているため、センス信号から第1ノイズ信号成分を高速かつ高精度に除去することができる。
(7)また、上記構成において、前記ノイズ信号成分は、前記第1ノイズ信号成分を除いたものであって、前記モニタ信号と前記センス信号との位相のずれに起因して生じる第2ノイズ信号成分を含み、前記補正回路部は前記第2ノイズ信号成分を除去する第2ノイズ用補正回路を備えることが好ましい。
この構成によれば、モニタ信号とセンス信号との位相のずれに起因して生じるノイズ信号成分である第2ノイズ信号成分をセンス信号から除去する専用の回路である第2ノイズ用補正回路を備えているため、センス信号から第2ノイズ信号成分を高速かつ高精度に除去することができる。
(8)また、上記構成において、前記モニタ信号を増幅するモニタ増幅器と、前記センス信号を増幅するセンス増幅器とを備え、前記モニタ増幅器及び前記センス増幅器の増幅度を同等にすることが好ましい。
この構成によれば、モニタ増幅器とセンス増幅器との各々の増幅度を同等にしたため、第2ノイズ信号成分を精度よく除去することができる。
(9)また、上記構成において、前記ノイズ信号成分は、前記振動子の質量バランスに起因して生じる信号成分であることが好ましい。
この構成によれば、振動子の質量バランスに起因して生じるノイズ信号成分をセンス信号から除去することができ、角速度を正確に算出することができる。
本発明にかかる角速度センサは、振動子に質量バランスに起因して生じたノイズ信号成分がセンス信号の信号成分から除去されるため、角速度を正確に算出することができ、航空機、自動車、ロボット、船舶、車両等の移動体の姿勢制御やナビゲーション等の用途に適用することができる。
本発明は、航空機、自動車、ロボット、船舶、及び車両等の移動体の姿勢制御やナビゲーション等に用いる角速度センサに関するものである。
以下、従来の角速度センサについて図面を参照しながら説明する。図10は従来の角速度センサの振動子の平面図を示し、図11は同角速度センサのブロック図を示し、図12は同角速度センサの動作状態における各電極部の入出力信号の波形図を示している。
10及び図11において、従来の角速度センサは、軸部1に一対のアーム部2を有し、圧電素子からなる音叉型の振動子3と、この振動子3を駆動させ、振動子3に与えられた角速度を検出する制御回路部4とを備えている。
振動子3は、振動子3を特定周波数で振動させるためのドライブ信号5が入力されるドライブ電極部6と、振動子3の振動周波数を検出し、モニタ信号7として出力するモニタ電極部8と、振動子3に与えられた角速度を検出して、モニタ信号7に同期したセンス信号9として出力するセンス電極部10とを備えている。ドライブ電極部6及びセンス電極部10はアーム部2に形成され、モニタ電極部8は軸部1及びアーム部2の境界近傍に形成されている。
制御回路部4は、振動子3のモニタ電極部8に接続されたモニタ回路部11、このモニタ回路部11に接続されたAGC回路部12、このAGC回路部12に接続された駆動回路部13、及び振動子3のセンス電極部10に接続された角速度検回路部14を備えている。
モニタ回路部11は、モニタ電極部8から出力されたモニタ信号7が入力される増幅器と、この増幅器の出力信号が入力されるバンドパスフィルタ(BPF)と、このバンドパスフィルタの出力信号が入力される整流器と、この整流器の出力信号が入力される平滑回路とにより構成されている。
AGC回路部12は、モニタ回路部11の平滑回路からの出力信号が入力され、この入力された信号に従って、モニタ回路部11のバンドパスフィルタからの出力信号を増幅あるいは減衰させる機能を有している。駆動回路部13は、増幅あるいは減衰されたバンドパスフィルタからの出力信号を、振動子3の駆動用のドライブ信号5としてドライブ電極部6に出力している。角速度検回路部14は、センス電極部10から出力されたセンス信号9から角速度を検出する。
振動子3はドライブ電極部6からドライブ信号5が入力されることによって振動して駆動するとともに、その振動はモニタ電極部8からモニタ信号7として出力される。このドライブ信号5は特定周波数の正弦波であり、このドライブ信号5(特定周波数の正弦波)の振幅が、モニタ信号7(振動子3の振動に起因した振動周波数の正弦波)の振幅と異なる場合、モニタ信号7の振幅とドライブ信号5の振幅が互いに一致するように制御される。
具体的には、モニタ信号7の振幅がドライブ信号5の振幅よりも小さい場合は、ドライブ信号5の振幅を増加させる是正信号がドライブ信号5に付加され、モニタ信号7の振幅がドライブ信号5の振幅よりも大きい場合は、ドライブ信号5の振幅を減少させる是正信号がドライブ信号5に付加される。これらの機能はAGC回路部12と駆動回路部13によって行っており、振動子3の振動が一定振幅に保持されるようになっている。
上記角速度センサにおいて、ドライブ信号5、モニタ信号7、センス信号9の関係は、図12に示すようになる。すなわち、図12(a)に示すように、特定周波数の正弦波からなるドライブ信号5に対して、図12(b)に示すように、振動子3の振動に起因した振動周波数の正弦波からなるモニタ信号7がドライブ信号5と同位相で出力され、振動子3に与えられる角速度に応じて、図12(c)に示すように、モニタ信号7に同期して位相の90度進んだ正弦波からなるセンス信号9が出力される。
なお、この出願の発明に関連する先行技術文献情報としては、例えば、特許文献1が知られている。
特開2000−193459号公報
しかしながら、上記従来の構成では、モニタ信号7に同期し、振動子3に与えられた角速度に起因する同期周波数が検出され、この同期周波数がセンス電極部10からセンス信号9として出力されるが、振動子3の質量バランスによっては、振動子3に角速度が生じていない場合であっても、角速度が生じていると誤検出してセンス信号9が出力される場合があり、角速度が正しく算出されないという問題点を有していた。ここで、振動子3の質量バランスとは、例えば、U字形状やH字形状等の音叉型の振動子3では、各アーム部2の質量のバランスを指し、音叉型でなく、柱状や錐状の形状の振動子3では、重心を基準にした場合の質量のバランスを指している。
本発明は上記問題点を解決するものであり、振動子の質量バランスを加味して角速度を正確に算出することができる角速度センサを提供することを目的としている。
本発明による角速度センサは、振動子と、前記振動子を駆動して前記振動子に与えられた角速度を検出する制御回路部とを備え、前記振動子に、前記振動子を特定周波数で振動させるためのドライブ信号を入力するドライブ電極部と、前記振動子の振動周波数を検出しモニタ信号として出力するモニタ電極部と、前記振動子に与えられた角速度に起因して発生し、前記モニタ信号に同期したセンス信号を出力するセンス電極部とを形成し、前記振動子に角速度が生じていない場合に、角速度が生じていると誤って検出した前記センス信号の信号成分をノイズ信号成分として、前記センス信号のセンス信号から除去する補正回路部を設けたことを特徴とする。
この構成によれば、振動子に角速度が生じていない場合に、角速度が生じていると誤って検出されたセンス信号の信号成分がノイズ信号成分とされ、センス電極部により検出されたセンス信号の信号成分から除去されるため、振動子の質量バランスに起因するノイズ信号がセンス信号から除去され、角速度を正確に検出することができる。
本発明によれば、振動子に角速度が生じていない場合に、角速度が生じていると誤って検出されたセンス信号の信号成分がノイズ信号成分とされ、センス電極部により検出されたセンス信号の信号成分から除去されるため、振動子の質量バランスに起因するノイズ信号がセンス信号から除去され、角速度を正確に検出することができる。
以下、本発明の一実施の形態における角速度センサについて図面を参照しながら説明する。図1は本発明の一実施の形態における角速度センサのブロック図を示し、図2は同角速度センサに用いる振動子の平面図を示し、図3は同角速度センサの動作状態における各電極部の入出力信号の波形図を示し、図4はH字形状の同角速度センサに用いる振動子の平面図を示し、図5は同角速度センサの位相ずれが生じたドライブ信号およびモニタ信号の波形図を示し、図6は同角速度センサの補正回路部を示す回路図である。
図1及び図2において、本発明の一実施の形態における角速度センサは、軸部21に一対のアーム部22を有し、圧電素子からなる音叉型の振動子23と、この振動子23を駆動させ、振動子23に与えられた角速度を検出する制御回路部24とを備えている。
振動子23は、振動子23を特定周波数で振動させるためのドライブ信号25が入力されるドライブ電極部26と、振動子23の振動周波数を検出しモニタ信号27として出力するモニタ電極部28と、振動子23に与えられた角速度に起因して発生し、モニタ信号に同期したセンス信号29を出力するセンス電極部30とを形成している。ドライブ電極部26及びセンス電極部30はアーム部22に形成され、モニタ電極部28は軸部21及びアーム部22の境界近傍に形成されている。
制御回路部24は、振動子23のモニタ電極部28に接続されたモニタ回路部31、このモニタ回路部31に接続されたAGC回路部32、このAGC回路部32に接続された駆動回路部33、及び振動子23のセンス電極部30に接続された角速度検回路部34を備えている。
モニタ回路部31は、モニタ電極部28から出力されたモニタ信号27が入力される増幅器311と、この増幅器311の出力信号が入力されるバンドパスフィルタ(BPF)312と、このバンドパスフィルタ312の出力信号が入力される整流器313と、この整流器313の出力信号が入力される平滑回路314とを備えている。
AGC回路部32は、平滑回路314の出力信号が入力され、入力された信号に従って、バンドパスフィルタ312の出力信号が増幅或いは減衰されるように駆動回路部33を制御する。
駆動回路部33は、AGC回路部32の制御の下、バンドパスフィルタ312からの出力信号を増幅或いは減衰させ、振動子23の駆動用のドライブ信号25としてドライブ電極部26に出力する。角速度検回路部34は、センス電極部30から出力されたセンス信号29から角速度を検出する。
振動子23は、ドライブ電極部26からドライブ信号25が入力されることによって振動して駆動されると共に、その振動はモニタ電極部28からモニタ信号27として出力される。このドライブ信号25は特定周波数の正弦波であり、このドライブ信号25(特定周波数の正弦波)の振幅が、モニタ信号27(振動子23の振動に起因した振動周波数の正弦波)の振幅と異なる場合、モニタ信号27の振幅とドライブ信号25の振幅が互いに一致するように制御される。
具体的には、モニタ信号27の振幅がドライブ信号25の振幅よりも小さい場合は、ドライブ信号25の振幅を増加させる是正信号がドライブ信号25に付加され、モニタ信号27の振幅がドライブ信号25の振幅よりも大きい場合は、ドライブ信号25の振幅を減少させる是正信号がドライブ信号25に付加される。その結果、振動子23の振動が一定振幅に保持される。なお、これらの機能はAGC回路部32及び駆動回路部33により行われる。
上記角速度センサにおいて、ドライブ信号25、モニタ信号27、及びセンス信号29の関係は、図3に示すようになる。すなわち、図3(a)に示すように、特定周波数の正弦波からなるドライブ信号25に対して、図3(b)に示すように、振動子23の振動に起因した振動周波数の正弦波からなるモニタ信号27がドライブ信号25と同位相で出力され、振動子23に与えられる角速度に応じて、図3(c)に示すように、モニタ信号27に同期して位相の90度進んだ正弦波からなるセンス信号29が出力される。なお、センス信号29がモニタ信号27に対して90度位相が進んでいるのは、センス電極部30に生じる電荷がコリオリ力に起因して生じるためである。
更に、制御回路部24には、振動子23に角速度が生じていない場合に、角速度が生じていると誤って検出したセンス信号29の信号成分をノイズ信号成分として、センス信号29の信号成分からノイズ信号成分を除去する補正回路部35が設けられている。
ノイズ信号成分には第1ノイズ信号成分と第2ノイズ信号成分とが含まれる。図3(a)、(b)に示すように、第1のノイズ信号成分は、モニタ信号27の位相に対してセンス信号29の位相が互いにずれていない状態において生じたものである。
この第1ノイズ信号成分は振動子23の質量バランスによって生じるものである。例えば、U字形状やH字形状の音叉型の振動子23の場合、それぞれのアーム部22の質量にバラツキがあると第1ノイズ信号成分が生じる。また、音叉型でなく、柱状や錐状の形状の振動子23においても、重心を基準にして、質量差があると、第1ノイズ信号成分が生じる。H字形状の音叉型の振動子23としては、図4に示すものがある。この振動子23では、軸部21に対してアーム部22が4つあり、ドライブ電極部26及びセンス電極部30がアーム部22に形成され、モニタ電極部28が軸部21に形成されている。
第2ノイズ信号成分は、第1ノイズ信号成分を除いたものであって、図3(a)、(b)に示すモニタ信号27とセンス信号29において、モニタ信号27の位相に対してセンス信号29の位相が互いにずれている状態に起因して生じたものであり、図5(a)、(b)に示すような位相ずれ(W)に起因して生じる。このような位相が互いにずれる状態になるのは、制御回路部24内の温度上昇に起因する。
補正回路部35は、第1ノイズ信号成分の除去用として第1ノイズ用補正回路36と第2ノイズ信号成分の除去用として第2ノイズ用補正回路37とを有している。図6は補正回路部35の詳細な回路図を示している。第1ノイズ用補正回路36及び第2ノイズ用補正回路37は、内部抵抗を有するスイッチ部39とラダー抵抗40とを組み合わせて形成されている。そして、ラダー抵抗40の抵抗値は、トランジスタ等のスイッチ部39の内部抵抗の抵抗値に対して100倍以上に設定されている。
スイッチ部39は、ラダー抵抗の20kオーム抵抗に2個ずつ接続されたスイッチS1,S2、スイッチS11,S12,S21,S22、メモリ部38からのデータをスイッチS1に出力するデータラインL1及びメモリ部38からのデータを反転させてスイッチS2に出力インバータI1等を備えている。
例えば、スイッチ部39の左から一番目のデータラインL1には、メモリ部38から出力される8ビットのデータのうち、7ビット目のデータD6が入力される。そして、スイッチS1,S2は、データD6に従って排他的にオン・オフし、ラダー抵抗40の左から一番目の20kオームの抵抗を、モニタ回路部31の出力端子側又は逆三角形マークで示すグランド側に接続させる。
また、スイッチ部39の右側のスイッチS11,S12は、データD7に従って、排他的オン・オフされ、スイッチS21,S22は、データD7に従って排他的にオン・オフされ、ラダー抵抗40の出力端子P1を、差動増幅器343の反転入力端子又は非反転入力端子に接続させる。これにより、差動増幅器343の反転入力端子に、第1ノイズ用補正回路36のラダー抵抗40の出力端子P1が接続され、差動増幅器343の非反転入力端子に、第2ノイズ用補正回路37のラダー抵抗の出力端子P2が接続される。或いは、差動増幅器343の非転入力端子に、第1ノイズ用補正回路36のラダー抵抗40の出力端子P1が接続され、差動増幅器343の反転入力端子に第2ノイズ用補正回路37のラダー抵抗の出力端子P2が接続される。
すなわち、第1ノイズ用補正回路36は、メモリ部38に記憶されたデータに従って、ラダー抵抗40の抵抗値を調節し、増幅器311からの出力信号を減衰させて補正信号を生成し、この補正信号を増幅器341及び342から出力される両センス信号に重畳し、両センス信号に含まれる第1ノイズ信号成分を定常的に除去する。
また、第2ノイズ用補正回路37は、メモリ部38に記憶されたデータに従って、ラダー抵抗40の抵抗値を調節し、増幅器311からの出力信号を減衰させて補正信号を生成し、この補正信号を増幅器341及び342から出力されるセンス信号に重畳し、両センス信号に含まれる第2ノイズ信号成分を定常的に除去する。
メモリ部38は、第1ノイズ用補正回路36がセンス信号から第1ノイズ信号成分を除去するための補正信号を生成する際に使用するデータを記憶すると共に、第2ノイズ用補正回路37がセンス信号から第2ノイズ信号成分を除去するための補正信号を生成する際に使用するデータを記憶する。なお、メモリ部38が記憶するデータは、実験等に得られた値が採用され、工場出荷時等において、ノイズ信号端子41を介してメモリ部38に書き込まれたものである。また、メモリ部38としては、EEPROM等が採用される。
モニタ信号27及びセンス信号29は、図1の増幅器311,341,342において、それぞれ互いに増幅されるとともに、この増幅度が略同等にされている。なお、センス電極部30から出力されるセンス信号29の増幅器が増幅器341,342と2つあるのは、センス電極部30が2つ設けられているからである。
図1に示す角速度検回路部34は、増幅器341,342、差動増幅器343、位相器344、クロック生成回路345、同期検波器346、及びローパスフィルタ(LPF)347を備えている。増幅器341は2個あるセンス電極部30のうち一方のセンス電極部30から出力されるセンス信号29を増幅し、増幅器342は他方のセンス電極部30から出力されるセンス信号29を増幅し、差動増幅器343に出力する。差動増幅器343は、増幅器341から出力されたセンス信号に補正回路部35から出力された補正信号が重畳された信号と、増幅器342から出力されたセンス信号に補正回路部35から出力された補正信号が重畳された信号との差分を増幅し、差動センス信号として位相器344に出力する。
ここで、補正回路部35から出力される補正信号は、増幅器341から出力されるセンス信号及び増幅器342から出力されるセンス信号に重畳されることにより、両センス信号に含まれる第1ノイズ信号成分及び第2ノイズ信号成分を除去する。
位相器344は、差動増幅器343から出力された差動センス信号の位相を90度進める。クロック生成回路345は、バンドパスフィルタ312から出力されたモニタ信号と同期し、モニタ信号の周期と同一周期のクロック信号を生成する。同期検波器346はクロック生成回路345から出力されたクロック信号と、位相器344から出力された信号とを乗じた信号をローパスフィルタ347に出力する。ローパスフィルタ347は、位相器344から出力された信号の高周波成分を除去し、角速度信号を出力する。
次に、図1に示す回路図及び図7〜図9に示す波形図を用いて本角速度センサの動作について説明する。図7は質量バランスがとれている振動子3、すなわち、理想的な振動子3において、角速度が加わっていないときの波形図を示している。図7(a)は駆動回路部33が出力するドライブ信号25を示し、(b)はバンドパスフィルタ312から出力されるモニタ信号を示し、(c)は差動増幅器343から出力される差動センス信号を示し、(d)はクロック生成回路345から出力される信号を示し、(e)は同期検波器346に入力される信号を示し、(f)は同期検波器346から出力される信号を示し、(g)はローパスフィルタ347から出力される角速度信号を示している。理想的な振動子3を用いた場合、図7(g)に示すようにローパスフィルタ347からレベルが0の角速度信号が出力され、加速度が正確に検出されていることが分かる。
図8は質量バランスがとれていない振動子3を用いた従来の角速度センサにおいて、角速度が加わっていないときの波形図を示している。図8(a)〜(g)はそれぞれ、図7(a)〜(g)に対応している。振動子3に角速度が加わっていない場合は、理想的には差動増幅器343からは図7(c)に示すようなレベルが0の差動センス信号が出力されるはずである。しかしながら、振動子3の質量バランスがとれていない場合は、差動増幅器343からは図8(c)に示すようなセンス信号、すなわち、第1ノイズ信号成分及び第2ノイズ信号成分を含むセンス信号が出力されてしまう。その結果、ローパスフィルタ347からは図8(g)に示すようなレベルが0ではない角速度信号が出力されてしまう。
図9は、本角速度センサにおいて、振動子3に加速度が加わっているときの波形図を示している。図9(a)〜(g)はそれぞれ図8(a)〜(g)と対応している。本角速度センサでは、差動増幅器343の両入力端子に入力されるセンス信号は、補正回路部35で生成された補正信号が重畳されている。そのため、図9(c)に示す差動センス信号には、第1ノイズ信号成分及び第2ノイズ信号成分が含まれていない。その結果、図9(g)に示す角速度信号は、第1ノイズ信号成分及び第2ノイズ信号成分の影響を受けない。これにより、正確な角速度を検出することが可能となる。
以上説明したように、本角速度センサによれば、振動子23の質量バランスに起因して生じるセンス信号29に含まれるノイズ信号成分が補正回路部35により生成される補正信号により除去されるため、正確な角速度を検出することができる。
また、ノイズ信号成分を予め記憶したメモリ部38を補正回路部35に接続し、メモリ部38に予め記憶したデータに従って補正信号を生成し、この補正信号を基に、ノイズ信号成分をセンス信号29の信号成分から定常的に除去しているので、角速度センサの動作状態において、定常的に正確な角速度を検出することができる。
また、補正回路部35には、内部抵抗を有するスイッチ部39とラダー抵抗40とを組み合わせて形成した回路を設け、ラダー抵抗40の抵抗値をスイッチ部39の内部抵抗の抵抗値に対して100倍以上に設定しているので、スイッチ部39をオフからオン状態に切り替えた際に、そのオン抵抗が小さくなり、インピーダンスマッチングが向上する。
また、ノイズ信号成分は、モニタ信号27の位相に対してセンス信号29の位相が互いにずれていない状態において生じた第1ノイズ信号成分とし、補正回路部35は第1ノイズ信号成分を除去する専用の第1ノイズ用補正回路36を設けているので、複数のノイズ信号成分の内、確実に第1ノイズ信号成分を除去できる。
また、ノイズ信号成分は、モニタ信号27の位相に対してセンス信号29の位相が互いにずれていない状態において生じた第1ノイズ信号成分を除いたものであって、モニタ信号27の位相に対してセンス信号29の位相が互いにずれている状態に起因して生じた第2のノイズ信号成分とし、補正回路部35は第2ノイズ信号成分を除去する専用の第2ノイズ用補正回路37を設けているので、複数のノイズ信号成分の内、確実に第2ノイズ信号成分を除去できる。
また、モニタ信号27及びセンス信号29は増幅器311,341,342により互いに増幅されるとともに、この増幅度を略同等にしているので、第2ノイズ信号成分を精度良く除去することができる。
なお、本実施の形態において、ノイズ信号成分を取り出すとともに、メモリ部38に記憶させた後に、ノイズ信号端子41を非導通にしてもよい。この場合、ノイズ信号端子41は非導通にされるため、製造工程中や実装基板への実装後に、ノイズ信号端子41に不要に電流が流れ、角速度センサに悪影響を発生させることを抑制できる。
本発明を纏めると以下のようになる。
(1)振動子と、前記振動子を駆動して前記振動子に与えられた角速度を検出する制御回路部とを備え、前記振動子に、前記振動子を特定周波数で振動させるためのドライブ信号を入力するドライブ電極部と、前記振動子の振動周波数を検出し、モニタ信号として出力するモニタ電極部と、前記振動子に与えられた角速度に起因して発生し、前記モニタ信号に同期したセンス信号を出力するセンス電極部とを形成し、前記振動子に角速度が生じていない場合に、角速度が生じていると誤って検出した前記センス信号の信号成分をノイズ信号成分として、前記センス信号の信号成分から除去するための補正信号を生成する補正回路部を設けたことを特徴とする。
この構成によれば、振動子に角速度が生じていない場合に、角速度が生じていると誤って検出されたセンス信号の信号成分がノイズ信号成分とされ、角速度が生じた際にセンス電極部により検出されたセンス信号の信号成分から除去されるため、振動子の質量バランスに起因するノイズ信号がセンス信号から除去され、角速度を正確に検出することができる。
(2)また、上記構成において、前記補正信号を生成するためのデータを予め記憶したメモリ部を更に備え、前記補正回路部は、前記メモリ部に記憶されたデータに従って前記補正信号を生成し、生成した補正信号を前記センス信号に重畳することで、前記センス信号の信号成分から前記ノイズ信号成分を定常的に除去することが好ましい。
この構成によれば、ノイズ信号成分はメモリ部に記憶され、補正回路部はメモリ部に記憶されたノイズ信号成分をセンス信号から除去することでセンス信号を補正しているため、センス信号の補正処理を高速、かつ高精度に行うことができる。
(3)また、上記構成において、前記メモリ部は、データを記憶させるためのデータ入力端子を備え、前記データ入力端子は、前記メモリ部にデータが記憶される際に導通状態とされ、前記メモリ部にデータが記憶された後は、非導通状態とされることが好ましい。
この構成によれば、ノイズ信号端子はメモリ部にデータが記憶された後は、非導通状態とされるため、製造工程中や実装基板への実装後に、ノイズ信号端子に不要な電流が流れ、角速度センサに悪影響が生じることを抑制することができる。
(4)また、上記構成において、前記補正回路部は、ラダー抵抗と、前記メモリ部に記憶されたデータに従って前記ラダー抵抗の抵抗値を調整するスイッチ部とを備え、前記ラダー抵抗により前記モニタ信号を減衰させることで前記補正信号を生成することが好ましい。
この構成によれば、ラダー抵抗の抵抗値がメモリ部に記憶されたデータに従って調節され、当該ラダー抵抗によりモニタ信号が減衰させて補正信号が生成されるため、モニタ信号の信号成分からノイズ信号成分を精度良く除去することができる。
(5)また、上記構成において、前記ラダー抵抗の抵抗値を前記スイッチの内部抵抗の抵抗値に対して100倍以上に設定したことが好ましい。
この構成によれば、ラダー抵抗の抵抗値がスイッチの内部抵抗の100倍以上に設定されているため、スイッチをオンからオフ状態に切り替えた際に、そのオン抵抗が小さくなり、ラダー抵抗及びスイッチ間のインピーダンスマッチングを向上させることができる。
(6)また、上記構成において、前記ノイズ信号成分は、前記モニタ信号の位相に対して前記センス信号の位相がずれていない状態において生じた第1ノイズ信号成分を含み、前記補正回路部は、前記第1ノイズ信号成分を除去する第1ノイズ用補正回路を備えることが好ましい。
この構成によれば、モニタ信号の位相とセンス信号との位相がずれていない状態において生じたノイズ信号成分である第1ノイズ信号成分をセンス信号から除去する専用の回路である第1ノイズ用補正回路を備えているため、センス信号から第1ノイズ信号成分を高速かつ高精度に除去することができる。
(7)また、上記構成において、前記ノイズ信号成分は、前記第1ノイズ信号成分を除いたものであって、前記モニタ信号と前記センス信号との位相のずれに起因して生じる第2ノイズ信号成分を含み、前記補正回路部は前記第2ノイズ信号成分を除去する第2ノイズ用補正回路を備えることが好ましい。
この構成によれば、モニタ信号とセンス信号との位相のずれに起因して生じるノイズ信号成分である第2ノイズ信号成分をセンス信号から除去する専用の回路である第2ノイズ用補正回路を備えているため、センス信号から第2ノイズ信号成分を高速かつ高精度に除去することができる。
(8)また、上記構成において、前記モニタ信号を増幅するモニタ増幅器と、前記センス信号を増幅するセンス増幅器とを備え、前記モニタ増幅器及び前記センス増幅器の増幅度を同等にすることが好ましい。
この構成によれば、モニタ増幅器とセンス増幅器との各々の増幅度を同等にしたため、第2ノイズ信号成分を精度よく除去することができる。
(9)また、上記構成において、前記ノイズ信号成分は、前記振動子の質量バランスに起因して生じる信号成分であることが好ましい。
この構成によれば、振動子の質量バランスに起因して生じるノイズ信号成分をセンス信号から除去することができ、角速度を正確に算出することができる。
本発明にかかる角速度センサは、振動子に質量バランスに起因して生じたノイズ信号成分がセンス信号の信号成分から除去されるため、角速度を正確に算出することができ、航空機、自動車、ロボット、船舶、車両等の移動体の姿勢制御やナビゲーション等の用途に適用することができる。
本発明の一実施の形態における角速度センサのブロック図である。 同角速度センサに用いる振動子の平面図である。 同角速度センサのドライブ信号およびモニタ信号およびセンス信号の波形図である。 H字形状の音叉型の振動子の平面図である。 同角速度センサの位相ずれが生じたドライブ信号およびモニタ信号の波形図である。 同角速度センサの補正回路部およびこれに接続された増幅器を示す回路図である。 質量バランスがとれた理想的な振動子において、角速度が加わっていないときの波形図を示している。 質量バランスがとれていない振動子において、角速度が加わっていないときの従来の角速度センサの波形図を示している。 本角速度センサにおいて、振動子に角速度が加わったとこにおける波形図を示している。 従来の角速度センサの振動子の平面図である。 従来の角速度センサのブロック図である。 従来の角速度センサのドライブ信号およびモニタ信号およびセンス信号の波形図である。
符号の説明
21 軸部
22 アーム部
23 振動子
24 制御回路部
25 ドライブ信号
26 ドライブ電極部
27 モニタ信号
28 モニタ電極部
29 センス信号
30 センス電極部
31 モニタ回路部
32 AGC回路部
33 駆動回路部
34 角速度検回路部
35 補正回路部
36 第1ノイズ用補正回路
37 第2ノイズ用補正回路
38 メモリ部
39 スイッチ部
40 ラダー抵抗
41 ノイズ信号端子
311 増幅器
311,341,342 増幅器
312 バンドパスフィルタ
313 整流器
314 平滑回路
343 差動増幅器
344 位相器
345 クロック生成回路
346 同期検波器
347 ローパスフィルタ
I1 出力インバータ
L1 データライン
P1 出力端子
P2 出力端子

Claims (9)

  1. 振動子と、前記振動子を駆動して前記振動子に与えられた角速度を検出する制御回路部とを備え、
    前記振動子に、前記振動子を特定周波数で振動させるためのドライブ信号を入力するドライブ電極部と、前記振動子の振動周波数を検出し、モニタ信号として出力するモニタ電極部と、前記振動子に与えられた角速度に起因して発生し、前記モニタ信号に同期したセンス信号を出力するセンス電極部とを形成し、
    前記振動子に角速度が生じていない場合に、角速度が生じていると誤って検出した前記センス信号の信号成分をノイズ信号成分として、前記センス信号の信号成分から除去する補正回路部を設けたことを特徴とする角速度センサ。
  2. 前記センス信号の信号成分からノイズ信号成分を除去するためのデータを予め記憶したメモリ部を更に備え、
    前記補正回路部は、前記メモリ部に記憶されたデータ及び前記モニタ信号を基に、補正信号を生成し、生成した補正信号を前記センス信号に重畳することで、前記センス信号の信号成分から前記ノイズ信号成分を定常的に除去することを特徴とする請求項1記載の角速度センサ。
  3. 前記メモリ部は、データを記憶させるためのデータ入力端子を備え、
    前記データ入力端子は、前記メモリ部にデータが記憶される際に導通状態とされ、前記メモリ部にデータが記憶された後は、非導通状態とされることを特徴とする請求項2記載の角速度センサ。
  4. 前記補正回路部は、ラダー抵抗と、前記メモリ部に記憶されたデータに従って前記ラダー抵抗の抵抗値を調整するスイッチ部とを備え、前記ラダー抵抗により前記モニタ信号を減衰させることで前記補正信号を生成することを特徴とする請求項2又は3記載の角速度センサ。
  5. 前記ラダー抵抗の抵抗値を前記スイッチの内部抵抗の抵抗値に対して100倍以上に設定したことを特徴とする請求項4記載の角速度センサ。
  6. 前記ノイズ信号成分は、前記モニタ信号の位相に対して前記センス信号の位相がずれていない状態において生じた第1ノイズ信号成分を含み、
    前記補正回路部は、前記第1ノイズ信号成分を除去する第1ノイズ用補正回路を備えることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の角速度センサ。
  7. 前記ノイズ信号成分は、前記第1ノイズ信号成分を除いたものであって、前記モニタ信号と前記センス信号との位相のずれに起因して生じる第2ノイズ信号成分を含み、
    前記補正回路部は、前記第2ノイズ信号成分を除去する第2ノイズ用補正回路を備えることを特徴とする請求項6記載の角速度センサ。
  8. 前記モニタ信号を増幅するモニタ増幅器と、前記センス信号を増幅するセンス増幅器とを備え、
    前記モニタ増幅器及び前記センス増幅器の増幅度を同等にしたことを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載の角速度センサ。
  9. 前記ノイズ信号成分は、前記振動子の質量バランスに起因して生じる信号成分であることを特徴とする請求項1〜8のいずれかに記載の角速度センサ。
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