JP4393201B2 - 極めて低い発色と高い光透過率特性を示すポリスルホン組成物及び該組成物から製造される物品 - Google Patents

極めて低い発色と高い光透過率特性を示すポリスルホン組成物及び該組成物から製造される物品 Download PDF

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Description

仮出願の相互参照
本願は、2002年4月15日提出の出願番号第60/372,078号仮出願及び2003年3月10日提出の出願番号第60/452,961号仮出願の優先権を主張するものであり、これらの開示はすべて引用により本願明細書の記載に含まれるものとする。
本発明は、黄色度指数が低く光透過率が高いポリスルホン組成物、および該ポリスルホン組成物から製造される物品、例えば眼科用レンズなどの物品に関する。
スルホンポリマーは、特有なジアリールスルホン結合を含む熱可塑性の非晶質高性能エンジニアリング樹脂である。スルホンポリマーは、その機械的強度の高さ、耐熱性や耐酸化性、加水分解抵抗性、多くの酸や溶媒に対する耐性が高いことで知られている。
ポリスルホンは熱可塑性の高温非晶質エンジニアリング樹脂としてよく知られている。ポリスルホンのガラス転移温度はおよそ185℃と高く、約−100〜150℃の温度範囲にわたって高い強度、剛性及び靭性を示す。また、完全に非晶質であるためポリマーが透明性を呈することも、多くの最終用途におけるこのポリマーの実用性の1つとなっている。ポリスルホンはユニオンカーバイド社によって1965年に商品化されたが、以下の化学構造を有する。
Figure 0004393201
上記のポリスルホンは一般にPSUと略されるが、ポリアリールエーテル類として公知である芳香族主鎖ポリマーという広範な1群の中でも、おそらく最も商業上重要なものであろう。これらのポリマーは様々な方法で製造することができる。例えば、米国特許第4,108,837号及び同4,175,175号にはポリアリールエーテル、なかでもポリアリールエーテルスルホンの調製が記載されている。これらの特許には1段階及び2段階工程がいくつか記載されているが、これらの特許についてはそのすべてが引用により本願明細書の記載に含まれるものとする。上記工程では、二価フェノールのアルカリ金属複塩をスルホン又はスルホキシド溶媒の存在下、実質的に無水状態でジハロベンゼノイド化合物と反応させる。2段階工程においては、第一に、スルホン又はスルホキシド溶媒の存在下、二価フェノールがアルカリ金属又はアルカリ金属化合物との反応によりその場でアルカリ金属塩誘導体に変えられる。PSU製造の場合、ビスフェノールAと、4,4’−ジハロジフェニルスルホン、なかでも4,4’−ジクロロジフェニルスルホンが出発原料モノマーである。まず、ビスフェノールAが、水酸化ナトリウム(NaOH)のような塩基との1:2の化学量論的モル比による最初の反応でジアルキル金属塩誘導体に変換され、ビスフェノールAの二ナトリウム塩が生成される。その後、第2段階としてこのビスフェノールAの二ナトリウム塩を4,4’−ジクロロジフェニルスルホンと反応させポリマーが生成される。重合の副生成物として塩化ナトリウム塩が生成される。
Figure 0004393201
この塩を濾過した取り除いた後、ポリマー溶液を非溶剤と接触させてポリマーを析出させるか、あるいは溶媒を蒸発除去させてポリマーを回収する。いずれの場合にしても、通常、溶媒除去後に押出成形機、好ましくは二軸スクリュー押出機でポリマーをペレット状にする。
PSUが有する多くの好適な物性及び属性のなかで、自然状態で透明である性質が挙げられる。ポリスルホンが透明であることは、このポリマーが高い熱特性と他の高性能特性を有することと組み合わせると有用である。透明性が有用となる用途の例としては、熱いものを供する皿類や容器類のカバーやふた、医療用の滅菌トレイのふた、研究室用動物のケージ、乳製品加工装置、流量計、化学装置の覗きガラス類が挙げられる。
PSUが透明であることと、他の透明な熱可塑性樹脂と比べて屈折率が高いこと(ポリカーボネートの1.59に対して1.63)とを組み合わせると、ポリスルホンはレンズ用途の候補に挙げられる。それは、所定の厚さと重さのレンズであれば、より高い倍率のレンズに設計することができること、あるいは所定の倍率又はジオプター等級であれば、ポリカーボネートに比べるとより薄く、より軽いレンズに設計することができるからである。ガラス、ポリメチルメタクリレート(PMMA)及びこの目的に使用される従来の熱硬化性プラスチック類などの屈折率のより低い物質を使った際に可能な曲率に比べて、PSUは屈折率が高いことから比較的に曲率が低く(したがって質量の少ない)、かつ倍率の高いレンズをレンズ製造業者は製造することができる。ポリスルホンはこうした特徴を有するので、処方によるアイウェアに使用される眼鏡類の眼科用レンズ用途にはとりわけ魅力的である。
眼科用レンズ業界では、屈折率が1.60以上であればその物質を「高屈折率」とみなす。そのため、ポリスルホンは、高屈折率のカテゴリーにおける第1の熱可塑性樹脂になる準備が整っているのである。しかしながら、ポリスルホンが、眼科用レンズ業界への参入、実際には他の多くの光学分野への参入を阻まれてきたのは、これまでの市販のポリスルホンには今日に至るまで黄色度が見られたからである。美的観点から望ましくないことは別としても、この黄色の色味によって、処方によるアイウェア用の高透明レンズにとって重大な要素である光の透過率に限界が設けられることになる。いずれのレンズ素材にとっても無色又はほぼ無色の透明性が主要な必要条件であるが、ポリスルホンの製造技術においては、必要とされる種類の透明性を有する樹脂の製造がいまだにできない状態で今日に至っている。ポリスルホンには多数の魅力的な特徴が見られるので、眼科用レンズ業界はこのポリスルホンを長年にわたり注目してきた。ポリスルホンは屈折率が高いことに加えて、低コストでの熱可塑性レンズ加工方法(即ち、ハイブリッド射出圧縮成形)が可能である。消費者が所望するレンズの厚みや重さの軽減だけでなく、ポリスルホンの優れた耐衝撃性により薄いレンズにすることが可能である。
眼科用レンズ素材として成り立つには、以下の3点の光学特性条件を満たさなければならないと一般的に考えられている。
1.通常ASTM法D−1925によって測定される黄色度指数が低いことが要求される。黄色度指数は厚みに従属した特性である。黄色度指数の値が1.0未満であることが一般には望ましいが、少なくとも、材料の厚みが0.1インチ(2.5mm)で黄色度指数2.0以下でなければならない。肉眼では2.0未満の黄色度指数は見分けることはむずかしく、一般的な光学レンズ、なかでも眼科用レンズ用途には十分な特性であるとみなされているようである。
2.通常ASTM法D−1003によって測定されるが、光透過率が高いことも重要な条件である。光透過率の値は、最低値でも85%より大きい値が必要である。一般に黄色度指数ほどではないが、光透過率も厚みに従属した特性である。通常は、厚さ0.1インチ(2.5mm)で測定するので、0.1インチ(2.5mm)の厚さのときに透過率規定値が満たされれば、それよりも厚みが少ない場合には自動的に透過率の条件は満たされる。
3.ASTM法D−1003によって測定される曇り度が低いことも必要条件である。曇り度は、試験片における全透過率に対する拡散透過率の割合を百分率で表したものである。高透明材料又は光学的特性材料であれば、曇り度は厚み0.1インチ(2.5mm)において2.0%未満、好ましくは1.0%未満であることが通常は必要である。2.0%未満の曇り度の値は肉眼では識別できなくなるので、この曇り度の値が許容できる。黄色度指数や光透過率と同様に曇り度も試験片の厚みに従属するので、種類の異なる材料間で曇り度を比較するには、厚みと試験片の表面特性を同等にしておくことが重要である。
歴史的に見ると、ユニオン・カーバイド社(Union Carbide)、アモコ社(Amoco)、さらにはソルベイ・アドバンスト・ポリマーズ社(Solvay Advanced Polymers, LLC)が、カラーファクター(Color factor (CF))という内部パラメータを用いてすべてのスルホンポリマー類の色を測定し追跡してきた。一方、プラスチック業界全体としては、黄色度指数(YI)を用いてフィルムや成形品の色を数値化している。まずはこれら2種類の数量を調べ、この2つが互いにどのように関連しているかを調べることが有益である。
黄色度指数とカラーファクターは、パラメータの定義という観点からみて異なる2つの数量である。しかしながら、実際には、この2つは非常に相互関連しているのである。
定義上、黄色度指数(YI)は、ASTM法D−1925に基づいて下記式から算出する。
YI=[100(1.28X-1.06Z)]/Y
上記式中、X、Y及びZは、それぞれCIE系における赤、緑及び青の光に対する三刺激値透過率成分であって、ASTM法D−1003による光源C又は光源D65などの標準光源を用いて試料に光をあてることを基準としている。
一方、カラーファクター(CF)は下記の数量として定義される。
CF = 270[(x+y)sample-(x+y)air]/t
式中、x及びyは、XとYの三刺激値を正規化して得られた色度座標である。色度座標x及びyは以下の式から算出される。
x=X/(X+Y+Z)
y=Y/(X+Y+Z)
変数tはインチで表した試料の厚みである。YIとは異なり、CF値は、一般的な成形部品の厚みの範囲であれば厚みには従属しないところが、この数量の魅力的な面の1つとなっている。カラーファクターは、およそ1インチまでは厚みに左右されない。係数270は、CF値を使うのに都合のよい範囲に組み込むことを最初に意図して任意に選択された係数である。
前述のとおり、黄色度指数、光透過率及び曇り度はすべて厚さに従属した特性であるので、これらの測定に際しては厚みを記録しておく必要がある。好ましくは、多数の厚みにおいて測定を行い、実用的な厚みの範囲全体にわたって上記の特性が厚みに従属していることを示すとよい。
目的達成を阻む主要な技術的障害の1つは、樹脂から黄色度を取り除くことができないということであるが、この黄色度は通常カラーファクターと言われているものである。光学的特性を考慮しなければならないプラスチック成形部品については、カラーファクターの目標値を<10に設定してきた。これは、黄色度指数(ASTM D−1925)で表すと、0.1インチ(2.5mm)厚の試料プラークで<1.9の黄色度指数に相当する。従来技術により商品化されているポリスルホンの成形物品において達成した最も低いカラーファクター値は30〜40の範囲であり、より一般的には50〜70の範囲である。例えば、Schwab等の米国特許第4,307,222号に記載のようにPSUの製造技術の改善を基にして、溶液バッチのカラーファクターが25未満のPSUは製造されている。この特許公報についてはそのすべてが引用により本願明細書の記載に含まれるものとするが、一方では、カラーファクターが25未満の溶融成形加工物品の製造の可能性については何も明示されていない。
求められている1桁代のカラーファクター値を達成するためには、合成プロセスの面と、カスタマー供給後に射出成形物品を作る溶融成形加工の過程でさらに色が生成しないようにするためのペレット安定化という面の、いずれか又は両面において技術的な改良が必要である。
カラーファクターが10CF未満のポリスルホンを実験室用バッチとして作成することはできるが、最も穏やかな溶融加工処理を行ったとしてもこの低カラーファクターを保持することは難しい。この挙動を、図1に示すプロットで例証する。このプロットには、2つのポリスルホンバッチのカラーファクターの推移が示されている。ポリスルホン粉末の試料をメルトインデクサーにいれて300℃で時間を様々にして熱老化させ、300℃での暴露時間に対するカラーファクターの依存度を観察した。図1からわかるように、300℃では2分後でさえも両方のポリスルホン試料のカラーファクターはおよそ倍になり、12分後にはもとの値のおおむね3倍にまで上がった。300℃という温度が射出成形によってポリスルホンを実際に溶融成形加工する場合の低い方の限界温度であることを考えると、この挙動には問題がある。
図2は、0.1インチ(2.5mm)厚のプラークで測定した際の「UDEL(登録商標)」の多数のロットにおけるCFとYIとの相関性を示すグラフである。この図からわかるように、2つの変数の関係は本質的に原点を通る直線になる。ある任意のカラーファクターにおいて、0.1インチ(2.5mm)厚の試料における対応の黄色度指数は、CF値に0.19を乗じたものにほぼ近い。CFとYIとのこの直線関係により、カラーファクターの測定が、より広く用いられている黄色度指数パラメータとどのように関連しているかがわかる。
ポリスルホンにおける黄色度は、可視スペクトル全体に及ぶほとんどの吸光度が基本的な原因になっていると考えられてきた。ポリカーボネートのような無色の樹脂が高い透過特性を達成できるのは、主として黄色度が取り除かれているからであるとされてきた。この仮説を評価するために、カラーファクターの異なるポリスルホンを様々な波長における透過率特性と対応付けた。透過率のカラーファクター依存性を示す曲線グループを図3に示す。540nmを越える入射波長の場合、対象となるカラーファクターの範囲内(0〜60)では、「UDEL(登録商標)」の透過率はカラーファクターには本質的に左右されない。しかしながら、波長が短くなるほど依存性が次第に強くなり、波長が400〜420nmではかなり急勾配となる。最近の実験でカラーファクターが20代前半のポリスルホンのプラークを作製したので、これらの新しい低カラーファクターの試料を他のデータと組み合わせて用い、カラーファクターの目標値範囲である0〜10における透過率挙動を外挿し予測することができた。
カラーファクターが<10のポリスルホン「UDEL(登録商標)」を実験室のガラス器具内で作製することは可能であるが、その低カラーファクター値を保持することは、最も穏やかに溶融加工を施すにしても今まで不可能であった。そこで、射出成形で光学素子を仕上げる最中にそのカラーを保持することができる、カラーファクターが極めて低い存在可能なポリスルホンを作製しようとするならば、ポリスルホン用の色安定化パッケージが必要となるという結論に達した。
カラーが極めて低い光学特性ポリスルホン樹脂を開発するために、一連の実験を行い、ポリマーを溶融成形加工する間の発色を防ぐか最小限に抑えるような適切な添加剤パッケージを選別し最適化した。研究中、反応器内で作るポリスルホンではカラーファクターを10未満にすることができることがわかった。しかしながら、回収されたポリマーが300℃という低い温度で2分間という短時間さらされると、カラーは急速に許容できないレベルにまで上昇する。樹脂安定化策が必要であり、それがポリスルホンのカラーの問題を解決する重要な部分になることが明らかになった。
図3の外挿によって、カラーファクターが10及び0のポリスルホン「UDEL(登録商標)」についての仮想透過率曲線を作成し、汎用ポリカーボネート樹脂(ジェネラルエレクトリック社製の「LEXAN(登録商標)104」)の透過率曲線と比較対照させてみた。この透過率曲線の比較を図4に示す。
ポリマー組成物の技術分野においては、光透過率の高い透明なポリマー組成物の必要性が存在する。ポリマー組成物の技術分野においては、透明で「無色」のポリスルホン組成物の必要性が存在する。熱可塑性成形技術においては、透明で光透過率が高く、かつ黄色度指数の低いポリスルホン組成物の必要性がある。さらには、光学技術分野においては、屈折率が高く軽量であり、かつ黄色度指数が低く光透過率の高い眼科用レンズなどの光学部品への必要性がある。
これらの要求は本発明の特定の実施形態によって満たされるものであり、その実施形態とは、ASTM D−1003を用いて0.1インチ(2.5mm)厚の試料で測定した際の全光透過率が84%以上のポリスルホン組成物を提供するものである。また、該試料は、以下の2つの条件のうち少なくとも1つを満たすものである。(1)ASTM D−1925にしたがって0.1インチ(2.5mm)厚の試料で測定した際の黄色度指数(YI)が約5.0未満であること、または(2)下記式で定義されるカラーファクター(CF)が約25未満であること。
CF = 270[(x+y)sample- (x+y)air]/t
(式中、x及びyは透過率モードで測定された色度座標で、tは試料の厚みを示しインチで表される。)
また、先に述べた要求は、ASTM D−1003を用いて0.1インチ(2.5mm)厚の試料で測定した際の全光透過率が84%以上のポリスルホン組成物から作製される、溶融成形加工物品、射出成形物品、圧縮成形物品、押出成形物品、ブロー成形物品、ハイブリッド射出−圧縮成形物品または熱成形物品を提供する本発明の特定の実施形態によっても満たされる。また、該試料は、以下の2つの条件のうち少なくとも1つを満たすものである。(1)ASTM D−1925にしたがって0.1インチ(2.5mm)厚の試料で測定した際の黄色度指数(YI)が約5.0未満であること、または(2)下記式で定義されるカラーファクター(CF)が約25未満であること。
CF = 270[(x+y)sample- (x+y)air]/t
(式中、x及びyは透過率モードで測定された色度座標で、tは試料の厚みを示しインチで表される。)
また、先に述べた要求は、ポリスルホンと有機リン含有溶融安定剤と、以下の添加剤、即ち、青色乃至紫色の染料及び有機光増白剤の内の少なくとも1種とを含むポリスルホン組成物を提供する本発明の特定の実施形態によっても満たされる。
さらに、先に述べた要求は、黄色度指数が1.00未満の透明なポリスルホン成形物品を提供する本発明の特定の実施形態によっても満たされる。
また、さらに先に述べた要求は、黄色度指数が1.00未満の眼科用レンズなどの光学部品を提供する本発明の特定の実施形態によっても満たされる。
さらに、先に述べた要求は、黄色度指数が1.00未満のポリスルホンの透明層を提供する本発明の特定の実施形態によっても満たされる。
加工作業中の熱による発色を防ぐ好適な溶融安定化策が見出された。本発明の特定の実施形態においては、安定剤「Sandostab PEPQ」を約750ppmの充填量で使用する。極微量の紫色乃至青色の染料及び/又は光増白剤を使って、樹脂中に残存する黄色度を完全に又はある程度補正することもできる。本発明の実施形態に基づくプラーク成形品においては、曇り度は低く透過率は高く、かつ全体的に優れた美しさを保持した状態で、カラーファクターを11まで下げることができた。
本発明は、ポリスルホンにおける黄変という長年にわたる限界に取り組むものであり、本発明により、レンズ用途に必要な透明レベルに達する改質組成物が初めて実現可能となる。本発明によって、可視スペクトル全体にわたって高い光透過率特性を有するほぼ無色のポリスルホンの製造が初めて可能となる。
本発明により、光透過率が向上し黄変が抑制されたポリスルホン成形物品の製造が可能になる。本発明は軽量で光透過率の高い眼科用レンズを提供する。本発明により、従来のポリスルホン組成物に見られた光透過率の低下や黄変の増大を伴うことなく、高温でのポリスルホンの取り扱いや成形が可能となる。こうした効果は、有機リン含有溶融安定剤、光増白剤、および青色乃至紫色の染料から選択される添加剤を少量含むポリスルホン組成物によって得られる。
ポリスルホン組成物の特定な実施例と関連させながら本発明を説明するが、これらの実施例は単に例示するものであり、クレームする発明は本願明細書に記載の特定の実施例に限定されるものではない。
本発明は、カラーファクター(color)及び黄色度が非常に低く、可視スペクトル全体にわたり光の透過率が高いビスフェノールAポリスルホン組成物に関する。カラーファクター30〜40の範囲がいままでの市販のポリスルホンでは可能であったのに対し、カラーファクター20未満とすることができた。約20未満のカラーファクター(0.10インチ(2.5mm)厚の試料で黄色度指数約4.0未満)であれば、樹脂は光学部品の用途での候補となる。本発明の特定の実施形態では、ビスフェノールAポリスルホンに30〜3000ppmの有機ホスフィット及び/又は有機ホスホニットを添加し、
さらに付加的に、
1.0.5〜500ppmの光増白剤または
2.0.1〜100ppmの1種又はそれより多くの青色乃至紫色染料のどちらかを含有するか、あるいは上記(1)及び(2)を組み合わせて含有する。添加剤の量は、組成物の全質量を基準とする。
本発明の特定のポリスルホン組成物は、100〜1000ppmの有機ホスフィット及び/又は有機ホスホニットを含み、さらに付加的に、
1.5〜50ppmの光増白剤または
2.1〜10ppmの1種又はそれより多くの青色乃至紫色染料のどちらかを含有するか、あるいは光増白剤及び青色乃至紫色染料の組み合わせを含有する。
本発明の付加的実施形態は、ポリスルホンと有機ホスファイト及び/又は有機ホスホニットとからなり、さらに付加的に、
1.5〜50ppmの光増白剤または
2.1〜10ppmの1種又はそれより多くの青色乃至紫色染料のどちらか、あるいは上記の光増白剤及び青色乃至紫色染料を組み合わせて含有する。
本発明の実施に用いられるポリスルホンは、溶融加工性ならびに優れた物性及び機械的特性を得ることが可能ないずれの実用上の分子量のものでもよい。本発明の特定の実施形態では、PSUの数平均分子量は13,000g/モルよりも大きい。塩化メチレンを溶媒としたポリスチレン検定標準でのゲル透過クロマトグラフィーによる測定で、数平均分子量の値が15,000g/モルより大きい実施形態も本発明にはある。可能な限り低い温度での溶融加工を考慮すると、ASTM法D−1238により343℃で2.16kgの負荷をかけて測定した際の溶融流量が、本発明の樹脂の場合、少なくとも7g/10分であることも望ましい。本発明の実施形態によっては、PSUの溶融流量が前記の条件で少なくとも10g/10分になるものもあるし、少なくとも15g/10分となるものもある。
ポリスルホンの共重合体を含む組成物も本発明の範囲に含まれる。このような組成物としては、縮合重合における反応物のビスフェノール部位が、ビスフェノールAを少なくとも75モル%含み、その他のビスフェノール(1種又は多種)、例えばビスフェノールS(4,4’−ジヒドロキシジフェニルスルホン)、ビスフェノールO(4,4’−ジヒドロキシジフェニルエーテル)、ビフェノール(4,4’−ジヒドロキシジフェニル)又はハイドロキノン(C6H4(OH)2)等を25%まで含む共重合体が挙げられる。
本発明の実施に適した有機リン含有溶融安定剤は、ホスフィット又はホスホニット系、あるいはこれらの混合物からなることができる。好適なホスフィットには、モノ及びジアルキル置換芳香族ホスフィット類が挙げられる。本発明の特定の実施形態では、このホスフィットは、トリス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)ホスフィットなどのジ−t−ブチル置換芳香族ホスフィットである。本発明の他の実施形態における好適なホスフィットとしては、ペンタエリトリトール部位を含むものが挙げられる。これらの化合物としては、ビス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)ペンタエリトリトールジホスフィット、ジステアリルペンタエリトリトールジホスフィット、ビス(2,4−ジクミルフェニル)ペンタエリトリトールジホスフィットといった化合物が挙げられる。芳香族ホスホニット類も本発明の特定の実施形態において好適であり、とりわけ芳香族モノ及びジホスホニット類が好適である。特に好適なホスホニットは、テトラキス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)[1,1−ビフェニル]−4,4’−ジイルビスホスホニットである。本発明の特定の実施形態では、このホスホニットを前述のホスフィット類から選択される1種のホスフィットと一緒に使用する。本発明の特定の実施形態でホスホニットと一緒に用いられるホスフィットは、トリス(2,4−t−ブチルフェニル)ホスフィットである。こうした混合物においては、ホスホニットが主要成分となりホスフィットがより少ない成分となるほうが好ましい。この説明に合った安定剤組成物は「Sandostab PEPQ(商標)」という商標で市販されている。「Sandostab PEPQ(商標)」は、本発明を実施するのに特に好適であることがわかった。
本発明以前、市販のポリスルホンで最もカラーファクターが低いものは、30〜40のカラーファクター範囲であり、さらに一般的には、カラーファクターは50〜70の範囲であった。本発明はカラーファクターが10に近似するポリスルホンを導入するものであり、ポリスルホンがその歴史上初めて光学レンズ用途において本格的な候補となる。
コントロールC1及びC2ならびに実施例1〜7
第1組の実験では、8通りの添加剤系モデルについて溶融加工中におけるポリスルホンの発色抑制の潜在的な効果を調べた。いずれの場合も、ニ軸スクリュー押出機(Berstorff社製、口径25mm)を用いて溶融温度約325℃で添加剤とコンパウンド化した。表1に本発明の様々な組成物を示す。安定化させた試料の光学特性について、何も添加していない未使用のコントロールと目的とする添加剤を含んでいないが押出機にかけたコントロールとを用いて比較し、コンパウンド化の際の熱履歴の影響と添加剤が果たした役割とが切り離されるようにした。コンパウンド化後、試料を射出成形(約325℃の溶融温度)して0.10インチ(2.5mm)厚のカラープラークを作製し、これを使ってカラーファクター、黄色度指数、曇り度及び光透過率を測定したが、光透過率はASTM D−1003によると三刺激値中の成分Yと同じになる。
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上記組成物すべてに関しての基準は組成物の総質量に基づいた質量パーセントである。「Weston 618(商標)」は、ジェネラル・エレクトリック・スペシャルティー・ケミカルズ社(General Electric Specialty Chemicals, Inc.)のペンタエリトリトール系ホスフィットである。「PEPQ(商標)」は、クラリアント社(Clariant Corp.)のホスフィットとホスホニットとの混合物である。「Irgafos 168(商標)」は、チバ・スペシャルティー・ケミカルズ社(Ciba Specialty Chemicals, Inc.)のホスフィットである。「HP-136(商標)」は、チバ・スペシャルティー・ケミカルズ社(Ciba Specialty Chemicals, Inc.)のラクトン系溶融安定剤である。「Weston 618(商標)」、「Sandostab PEPQ(商標)」、「Irgafos 168(商標)」及び「HP-136(商標)」の構造を表2及び表3に示す。上記組成物は、ニ軸スクリュー押出機(Berstorff社製、口径25mm)で穏やかな条件(溶融温度:ほぼ325℃)のもとコンパウンド化した。同様に穏やかな溶融温度:ほぼ325℃で、組成物を厚さ0.1インチ(2.5mm)のカラープラークに成形した。実験の詳細と結果について下記に示す。この他の有機ホスフィット及び/又はホスホニットも、この分野の通常の当業者にとって明らかなものであれば、本発明の実施の際に使用することができる。この他の好適な有機ホスフィットとして、ドーバーケミカル社(Dover Chemical)の「Doverphos S-9228(商標)」が挙げられる。








Figure 0004393201
Figure 0004393201












表2に記載のホスフィット及びホスホニットの化学構造
Figure 0004393201
















「PEPQ(商標)」の構造と組成
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表3に記載の染料、光増白剤及び安定剤「HP-136(商標)」の化学構造
Figure 0004393201
Figure 0004393201
テスト方法
1.カラーファクター(CF)は、最初に透過モードで三刺激値X、Y及びZを得るための測定を行って求める。次に、試料についての正規化した刺激値x及びyを、x=X/(X+Y+Z)及びy=Y/(X+Y+Z)から算出し、また、基準(空気)についても
これらの値を求める。そこで、カラーファクターを以下の式:CF = 270[(x+y)sample- (x+y)air]/tから計算するが、式中、tはインチで表された試料の厚みである。X、Y及びZの値を生成するために、光源Cが用いられ観察者の角度は2度である。
2.溶融安定粘度比(VR40)は、熱的に酷使される溶融成形加工条件をシミュレートした条件下でのポリマーの溶融安定性の程度を示す。このテストでは、410℃で40分間にわたり50s-1の剪断速度での材料の溶融粘度を測定することとなる。40分後の粘度を10分後の粘度で割って40分後/10分後の粘度比であるVR40を求め、初期(10分後)粘度(Vis-10)もテスト結果の一部としてポアズで記録しておく。溶融加工における材料のレオロジー的安定性の観点から言うと、VR40が1.0の値が理想的な挙動を示す材料を表す。一般に、VR40の値が0.5から2.0の範囲であると安定した材料を表すとみなされ、VR40の値が0.75から1.5の範囲であると非常に安定した材料を表すとみなされる。
Figure 0004393201

Figure 0004393201
上記組成物は15ポンド(6.8kg)のロットにコンパウンド化した。組成物のコンパウンド化は、溶融温度が約325℃となるような温度特性で行った。この条件を全行程を通してできるだけほぼ一定に保持した。押出量は約30ポンド(13.6kg)/時で、毎分回転数は約200で組成物が送り込まれた。押出機の温度設定値を表6に示す。
Figure 0004393201
溶融温度をほぼ325℃とした通常の条件下で、各組成物で厚みが0.1インチ(2.5mm)のプラークを約10枚成形したが、条件はすべての組成物に関して可能な限りほぼ同じように保持した。射出成形は、表7に示す条件下で温度は少なくとも100℃にしてArburg社の射出成形機(75トン)で行った。成形に先立ち全配合品を150℃で4時間乾燥させた。
Figure 0004393201
この第1組の実験結果を表5にまとめる。データからの所見を以下に記載する。1)ポリスルホン樹脂を単にコンパウンド化しただけで、何もしていない未使用の樹脂と比べると、カラーファクターの値が約35ポイント(又は59%)増えた。2)2種類のホスフィット系安定剤の選択肢(「Weston 618(商標)」及び「PEPQ(商標)」で、それぞれ回転数750で使用)によって、コンパウンド化及び成形の工程中に発色することが大幅に抑えられ、何も手を加えていない未使用のコントロールのカラーファクターよりもカラーファクターが低くなった。光透過率及び黄色度指数の値はCFのデータをたどっていくと予測がつく。この実験から得られた曇り度の結果は、押出機にかけたコントロールと比べると曇り度が約1ポイント高くなっていることがわかった。
コントロールC7及びC8、ならびに実施例4〜6
この一連の実験では、使用する添加剤をコンパウンド化するのではなく、プラスチック製バケット中で激しくタンブルブレンドすることによりペレットに添加剤を散布し、ペレット表面上に均一なコーティングを施した。この添加剤を散布したペレットを成形し、成形したプラークで光学的測定を行った。コンパウンド化工程に関わる発色の増加を取り除いて、最も低いカラーファクターを実現させるために、上記のような手法の変更を実施した。
安定剤を混入させるコンパウンド化工程が必要でなくなるように、射出成形の過程でポリスルホンに直接的に安定剤を添加することを研究した。このアプローチによると、樹脂の全体的な熱暴露を軽減し、成形物品又は成形加工物品における樹脂の透明度と色の目標値をよりたやすく達成することができる。安定剤の目標量はとても少ない(1000ppm未満)ので、固形物処理装置(solids handling equipment)で(例えば成形業者の工場にて)混合を行う場合、安定剤が欠けたり、または過度に散布されることなく、ペレットを均一に覆う安定剤の微細な層が出来上がることが期待される。このアプローチがカラーファクターが30代という低カラーの「UDEL(登録商標)」に及ぼす効力、さらには2種類のホスフィット系安定剤の添加への効力について調べた。
この一連の実験ではコンパウンド化は行わなかった。カラーチップを作製する過程において、Arburg社の射出成形機(75トン)で「その場で」配合を行った。およそ5ポンド(2.3kg)の実施例4〜6の各組成物を、まずは十分に激しくドライブレンドさせて、粉体である安定剤が確実にペレット表面に微細な粒子を形成するようにした。その後、安定剤が散布されたペレットを乾燥オーブン内で150℃にて4時間乾燥させ、安定剤を散布した各組成物とコントロールから2x3x0.1インチ(5.08x7.62x0.25cm)のカラーチップを成形した。成形条件としては穏やかな条件とし、溶融物における極度の加熱と変色を避けた。溶融温度はおよそ320〜330℃の範囲とした。本考案の特定の実施形態においては、溶融温度は325℃に設定する。背圧は約50psiに保ち樹脂が過度に加工されないようにし、スクリュー速度はおよそ50rpmとした。全サイクル時間は約30秒以下に保持した。この時間は、およそ2分間という機械の平均滞留時間に対応する。
成形したカラーチップで光学特性テストを行った。表9にテストデータを示す。
Figure 0004393201
上記実施例において、ポリスルホン「UDEL(登録商標)P-3703 NT」は、安定剤の散布前のカラーファクターがおよそ30であった。
表8の組成物は散布、乾燥を行い、さらにArburg社の射出成形機(75トン)を用いて穏やかな加工条件(溶融温度:ほぼ325℃)で2x3x0.10インチ(5.08x7.62x0.25cm)のカラープラークに射出成形した。カラープラークで光学特性の測定を行ったが、以下の項目を含む:カラーファクター、曇り度、光透過率、XYZの三刺激値座標、黄色度指数、及び波長に対する光透過率のグラフ。結果は本願明細書中にすべて記録する。
第2組の実験結果については表9に示す。ここでも、成形中の発色を抑えることにホスフィットが効果的な働きをしていることがわかった。この場合、安定化させた試料のカラーファクターは20代半ばであり、何も加えていないコントロールよりも10ポイント低いカラーファクターである。この結果、成形したポリスルホン「UDEL(登録商標)」はカラーファクター値が20代となり、すでに得られた値よりも低かった。安定化させた試料の曇り度はコントロールの曇り度を上回ることはなかった。








Figure 0004393201
コントロールC9及びC10ならびに実施例7〜12
最も低いカラーとなるようにするため、微調整した(fine-tuning)多成分添加剤系をさらに考察した。ホスフィットを青乃至紫色の染料又は光増白剤のいずれかと組み合わせて黄色度をある程度まで補正したが、これは、安定化のみでは黄色度を完全に取り除くことができないからである。表10にこれらの実験の概要を記す。前述の組成物を改善するアプローチに加えて、この組の実験ではさらにプロセスを改善し、ソルベイ・アドバンスト・ポリマーズ社(Solvay Advanced Polymers,LLC.)のスルホンポリマー研究開発実験室が新品同様の状態で所蔵している滞留時間の短い「ミニ射出成形機」(「Wasp Mini-jector(商標)」)に切り替えて成形を行うことをもりこんだ。また別のプロセスの改善点は、光学特性仕上げのプラーク成形品の機械加工であった。この「A級」の表面仕上げ成形によって、人工的に曇り度を上昇させているプラークの表面粗さを取り除くことができるので、曇り度の測定値を下げることができた。
表10に示す実験の組では、黄色度指数をより低くすることができた。「PEPQ(商標)」を750ppm添加して前述の改善した成形条件によると、表11に示すようにカラーファクターは21となった。これは、同一樹脂の未使用ロットにおけるペレット溶液のカラーファクターと本質的に同じである。これは、この実験において「PEPQ」を使用することで成形過程における発色を完全になくしたことを意味するものであり、何も手を加えていないコントロールのケースに対して、カラーファクターが33%減少していることを表した。本発明の優れた特性を有する2つの実施形態が表11の最後の2項目に示されている。そのうちの1つの実施形態は、「PEPQ(商標)」を2ppmの「ZIRS Oil Violet(商標)」と組み合わせたものである。もう1つの実施形態は25ppmの光増白剤「Eastobrite OB-3(商標)」と組み合わせたもので、この増白剤は近紫外線領域の光を吸収し可視光を透過させる分子設計となっている。「Eastobrite OB-1(商標)」及び「Eastobrite OB-3(商標)」は、これらの供給元によると表3に記載されている同じ光増白化合物を含むが、「OB-3(商標)」組成物のほうには、供給元があらかじめ配合した少量の青色染料がさらに含まれている。これらの組成物も、樹脂中に添加剤を混和させる手段としてコンパウンド化するのではなく「散布」して調製した。これは、未加工のペレット状態から2x3x0.10(インチ)のプラークへ射出成形するまでの間に樹脂にかかる中間加熱の履歴を避けようとするためのものであった。両者とも、カラーファクターは21から16へとさらに5ポイント下がったが、曇り度においては顕著な上昇はなかった。この2つの選択肢から得られるカラーファクターは同等であるが、光透過率のグラフは同じではなかった。図5は、この実験から得られた4種の試料の透過率曲線を重ね合わせたものであるが、この図5から明らかである。また、個々のデータポイントを表12に数値で示す。ZIRS含有試料は、540〜640nmの領域で特性吸収帯を示すが、これはこの領域における透過率値が低下したことの表れである。一方、光増白剤を含有した試料は440〜700nmで比較的平坦な高い透過率を示すが、440nmよりも短い波長域で透過率は急激に下降している。外観からも、どちらの試料ともに非常に透明であり引き立ってみえる。
Figure 0004393201
実験結果及びさらなる詳細については、表11に示す。
















Figure 0004393201
上記の各組成物から約10枚の2x3x0.1(インチ)の大きさのカラーチップを射出成形で作製した。この組成物には、目標量のそれぞれの粉体状添加剤を散布したペレットが含まれる。
極少量(例えばppmのレベル)の添加剤をPSU組成物に首尾よく混和させることを目的に、PSUと添加剤とのマスターバッチを従来のコンパウンド押出機を用いて作製し、本発明による所望の濃度レベルよりも高い(例えば5〜10倍)濃度で添加剤を含有するPSUペレットを得る。その後、マスターバッチのペレットを未加工PSUペレットと一緒にタンブルブレンドしてから射出成形又は押出成形を行うか、さもなくば溶融成形加工を行い最終形態とする。実施例10の組成物中に紫色染料をうまく混和させるために、まず最初に10ppmのマスターバッチブレンドを作製した。これは2ppmの組成物よりも調製/調整がはるかに容易だからである。いったん10ppmのマスターバッチ試料を作製してから、マスターバッチ20質量%に、残りはポリスルホンと組成物を完成させるために必要な「PEPQ(商標)」を含むすべてのものとをあわせて、実施例10の組成物における染料濃度になるまで染料の量を減らした。このアプローチによって、射出成形に先立ち、紫染料を樹脂により一層均一に混入させることが確実になった。安定剤を散布した樹脂は、射出成形の前に乾燥オーブンで十分に乾燥させることが重要である。実施例C2〜C7及び実施例1〜6の成形と同様な射出成形方法で、実施例7〜12とコントロールC9とを成形した。コントロールC10については、ポリカーボネート樹脂の射出成形としてよく知られた基準に従って成形した。
光増白剤「Eastobrite OB-1(商標)」及び「Eastobrite OB-3(商標)」によって、ポリスルホン組成物の透過率は向上する。「PEPQ(商標)」に「ZIRS Oil Violet(商標)」又は「Eastobrite OB-3(商標)」を組み合わせたことにより、曇り度が顕著に増加することなくカラーファクターをさらに5ポイント減少(21〜16)させている。実施例10及び12のカラーファクターはほぼ同じであるが、光透過率グラフは異なる。これは、コントロールC9ならびに実施例7、10及び12の透過率曲線を重ね合わせた図5から明らかである。それぞれの光透過率の値の記録を表12に示す。







Figure 0004393201
VR40溶融安定性テストを行い、使用の添加剤を加えることがどの程度までポリスルホンの溶融安定性を脅かすかを求めた。VR40溶融安定性テストの結果は、表11からも明らかなようにすべて好ましいものであり、410℃での40分間のテスト時間にわたり、ほとんど粘度の変化はなかった。
この実験により以下のことがわかる。
1.溶融成形加工最中に発色が起こらないようにポリスルホンを安定化させることが、光学特性ポリスルホンの開発には重要である。
2.ホスフィット/ホスホニットの混合物である「PEPQ(商標)」は、ポリスルホンにおける熱発色を抑える。樹脂の曇り度、溶融安定性又は他の特性に影響を及ぼすことなく色安定化機能を達成するには、「PEPQ(商標)」の充填量を約0.075質量%(750ppm)にするとかなり効果的である。「PEPQ(商標)」が存在することで、未改質樹脂に比べるとカラーファクターは通常30〜35%低下する。
3.約2ppmの紫色染料(「ZIRS Oil Violet(商標)」)を使用すると、光透過率、曇り度又は他の属性を脅かすことなく一層カラーファクターを下げるのに効果があることがわかった。「PEPQ(商標)」のみを添加した時のCF値21と比較すると、ZIRS染料を加えたことでカラーファクターは16になるとともに、光透過率は86%より大きくなった。
また、光増白剤「Eastobrite OB-3(商標)」を使用することによって、樹脂の黄色度の進行を逆向きにし、同様に樹脂に残留している黄味を中和することにも効果的であることがわかった。750ppmの「PEPQ(商標)」を25ppmの「Eastobrite OB-3(商標)」と組み合わせて使用することでもカラーファクター16にすることができた。「PEPQ(商標)」、染料「ZIRS」及び「Eastobrite OB-3(商標)」すべてを3元系の組み合わせとして一緒に用いて、ZIRSとOB-3添加剤のそれぞれに求められているレベルを相乗的に減少させることができる。光増白剤「Eastobrite OB-3(商標)」は黄色度を抑制する一方で、波長域440〜700nmでは透過率を約2%上げているが、400〜440nmの波長域で吸収させていることがわかった。
本発明の実施に必要とされる添加剤にくわえて、別の添加剤を混合して他の目標性能又は加工特性を達成することができる。これらの添加剤としては、潤滑剤、離型剤、静電防止剤、紫外線吸収剤、難燃剤、防曇剤及び艶消剤を挙げることができるが、これらに限定されるものではない。
コントロールC11、比較例C12及び実施例13
以下の実施例では、材料を溶融成形加工する際に、材料中に有機リン含有溶融安定剤と微量の青乃至紫色の染料とが一緒に混入されていることによって、黄色度指数として要求される条件2.0未満、あるいは試料の厚みによっては1.0未満、0.5未満及び0.25未満ということさえあるが、これらの黄色度指数を満足するポリスルホンにどのようにしてなるのかを例示するものである。上記の黄色度指数の値は、許容できる高い値(>85%)の光透過率を保ち、かつ曇り度も許容される2.0%未満に保ちながら達成されるものである。
市販のポリスルホン樹脂「UDEL(登録商標)P3703 NT」の試料を、市販されているロットから取り分けて150℃の乾燥オーブンで3時間乾燥させ、その後、Arburg社の射出成形機(75トン)を使ってこの材料の通常の成形条件で厚みの異なるカラープラークを射出成形した。4種類の異なる厚み、0.05インチ(1.3mm)、0.10インチ(2.5mm)、0.125インチ(3.2mm)及び0.20インチ(5.1mm)のプラークに成形した。この試料をコントロールC11で表す。この試料のカラーファクターは、0.1インチ(2.5mm)厚の成形プラーク上で測定した際は47であった。それぞれの厚みで、黄色度指数はASTM法D1925に準拠して測定し、光透過率と曇り度についてはASTM法D1003に準拠して測定した。表13〜15にデータをまとめた。
前述の「UDEL(登録商標)P3703 NT」樹脂の上記記載の品質のものを作製する際に、クロロベンゼン/ポリスルホン溶液状態の樹脂の一部に対して、溶液中のポリマー質量を基準として0.075%の割合で「Sandostab PEPQ(商標)」を添加した。さらに、このポリマー溶液を強制循環エバポレータで濃縮してクロロベンゼン溶媒をある程度取り除き、真空孔を備えた2軸スクリュー押出機を用いて揮発分を完全に除去してペレット状にした。この試料を比較例C12とする。こうして得られたペレットを、前記コントロールC11で説明したようにして乾燥と射出成形を施し、C11で言及した4種類の異なる厚さでカラープラークを作製した。カラーファクターを0.1インチ(2.5mm)厚のプラークで測定したところ、カラーファクターは24と記録された。これは、コントロールと比べてほぼ50%の減少を示す。黄色度指数、光透過率及び曇り度を4種類のすべての厚さで測定し、その値を表13〜15に示す。
コントロールC11の作製に使用したポリスルホン樹脂「UDEL(登録商標)P3703 NT」の試料を、0.075%の「Sandostab PEPQ(商標)」と1.6ppmのBASF社から販売されている染料「Calco Oil Violet ZIRS(商標)」と一緒にタンブルブレンドした。できあがった混合物を、記載のごとく乾燥させてから射出成形を施し、コントロールC11のところで説明したような4種類の異なる厚さのカラープラークを作製した。この試料を実施例13とする。この組成物のカラーファクターを0.1インチ(2.5mm)厚のプラークで測定したところ、カラーファクターは並外れて11であることがわかった。これはコントロールと比較すると4倍を超える減少である。この実施例についての黄色度指数、光透過率及び曇り度のデータをすべてまとめたものも表13〜15に示す。
表13に示すデータから明らかなように、本発明によって樹脂の黄色度指数を実質的に減少させることができる。黄色度指数は、コントロールのケースから比較例C12に至ってはおよそ2分の1に減少し、実施例13に例示する本発明の実施においては黄色度指数の3乃至4倍の削減を可能とする。表13〜15に示すように、光透過率における目だった減少や曇り度における上昇もなく黄色度指数の削減が達成される。このように、優れた光学特性材料の3つの局面である低黄色度指数、高透過率及び低曇り度のすべてが同時に達成される。
図6では、黄色度指数の厚みへの依存度を例示するために、コントロールC11、比較例C12及び実施例13から得た黄色度指数(YI)のデータを厚みの関数としてプロットしてある。また、プロットの原点に対応するYIデータは、厚みがゼロに近づく限界時において材料の全色吸収特性を排除するので、YI−厚みの対応関係における1つの必要条件であり、かつ制約条件でもあると考えられる。図6でプロットしたYIデータによると、YIは厚みと単純な直線関係によって関連していることがわかる。3つのケースそれぞれについて、原点を通る直線方程式を図6のグラフに記載する。これらの直線比例関係から、任意のYIに対応する厚みについて、挿入によって推定値を算出することができる。
注目のYIレベルを選択し、その際の挿入により得られた厚みの値を表16に示す。この表は、特定のYI値を得るために必要とされる最低限の厚みという観点から、実施例13で作製した材料がC11及びC12の材料を超えて優れていることを明示している。
Figure 0004393201
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Figure 0004393201
図6に示すように、黄色度指数は成形物品の厚さに対して直線性を有する。表16に示すように、黄色度指数が1.00未満、0.75未満及び0.50未満の透明なポリスルホン成形物品が本発明の範囲に含まれる。また、黄色度指数が1.00未満、0.75未満及び0.50未満の眼科用レンズなどの成形した光学部品も本発明の特定の実施形態に含まれる。さらに、黄色度指数が1.00未満、0.75未満及び0.50未満のポリスルホン透明層が本発明の範囲に含まれる。さらには、カラーファクターが5未満、4未満及び3未満のポリスルホン成形物品が本発明の範囲に含まれる。また、カラーファクターが5未満、4未満及び3未満の眼科用レンズなどの成形した光学部品も本発明の特定の実施形態に含まれる。さらに、カラーファクターが5未満、4未満及び3未満のポリスルホン透明層が本発明の範囲に含まれる。
ポリスルホン成形物品の特性を向上させるためには、高純度のポリスルホンが望ましい。高純度ポリマーを形成するには、高純度モノマーの使用が有用である。従来、ポリスルホンは2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン(ビスフェノールAとしても知られている)を少なくとも1種のジアリールスルホン化合物と反応させて形成する。ポリカーボネートグレードのビスフェノールAは高純度のビスフェノールAであり、いくつかの製造元から市販されている。ポリカーボネートグレードのビスフェノールAを使用してポリスルホンや光学特性ポリカーボネートが作成されている。市販のポリカーボネートグレードのビスフェノールAには、通常、2−(4−ヒドロキシフェニル)−2(2−ヒドロキシフェニル)プロパン(オルト/パラ異性体)及び2,2−ビス(2−ヒドロキシフェニル)プロパン(オルト/オルト異性体)などの異性体不純物が極微量に含まれている。市販のポリカーボネートグレードのビスフェノールAには、通常、全質量に対して0.27%未満のオルト/パラ異性体やオルト/オルト異性体が含有されている。一般に、市販のポリカーボネートグレードのビスフェノールAには、全質量に対して0.15%未満のオルト/パラ異性体やオルト/オルト異性体が含有されている。さらには、200ppm未満のオルト/パラ異性体やオルト/オルト異性体が含有するポリカーボネートグレードのビスフェノールAが市販されている。
本明細書に開示されている実施形態は例示の目的によるものであり、クレームの範囲を限定するものと解釈するべきではない。眼科用レンズ及び眼科用レンズを作成するのに適した組成物を本願明細書に明確に開示しているが、広範囲にわたる光学部品が本発明の範囲に入るものである。本発明の範囲にはいる光学部品としては、眼科用以外のレンズ、プリズム、導波管、光ファイバー、照明器具、電子デバイスが含まれる。この分野の当業者には明らかであるように、本開示は、本願明細書に具体的に説明されていない広い範囲にわたる実施形態も包含する。
300℃に暴露された際のポリスルホンのカラーファクターの推移をグラフで示す。 カラーファクターと黄色度指数との相関関係を0.1インチ(2.5mm)厚のプラークで測定してグラフに示す。 透過率のカラーファクター依存性を0.1インチ(2.5mm)厚のプラークで測定してグラフに示す。 ポリスルホンとポリカーボネートの透過率の対照をグラフで示す。 本発明による様々な色安定化添加剤を加えたポリスルホンの可視スペクトル透過率をグラフで示す。 黄色度指数のプラーク試料の厚みに対する依存性をグラフで示す。

Claims (27)

  1. ポリスルホンと、
    有機リン含有溶融安定剤と、
    青色乃至紫色の染料及び有機光増白剤からなる添加剤のうちの少なくとも1種とを含むポリスルホン組成物。
  2. 前記組成物が、ホスフィット類とホスホニット類とこれらの混合物とからなる群から選択される有機リン含有溶融安定剤を30ppm〜3000ppm含有する組成物を含む請求項1に記載のポリスルホン組成物。
  3. 前記組成物が、下記の構造を有するビスフェノールAポリスルホンである請求項1又は2に記載のポリスルホン組成物。
    Figure 0004393201
  4. 前記ポリスルホンが、ビスフェノールAを少なくとも75モル%と、ビスフェノールS、ビスフェノールO、ビフェノール及びハイドロキノンからなる群から選択される別のビスフェノールを25モル%まで含む共重合体である請求項1〜3のいずれか1項に記載のポリスルホン組成物。
  5. ASTM D−1003を用いて0.1インチ(2.5mm)厚の試料で測定した場合の全光透過率が84%以上とな、かつ、以下の2つの条件:(1)ASTM D−1925にしたがって0.1インチ(2.5mm)厚の試料で測定した場合の黄色度指数(YI)が5.0未満、又は(2)下記式で定義されるカラーファクター(CF)が25未満のうちの少なくとも1つの条件を満たす請求項1〜4のいずれか1項記載のポリスルホン組成物。
    CF = 270[(x+y)sample- (x+y)air]/t
    (式中、x及びyは透過率モードで測定された色度座標で、tは試料の厚みでインチで表される。)
  6. 前記組成物が有機光増白剤を含有する請求項5に記載のポリスルホン組成物。
  7. 前記組成物が紫色乃至青色の染料を含有する請求項5又は6に記載のポリスルホン組成物。
  8. 前記組成物が、ホスフィット類とホスホニット類とこれらの混合物とからなる群から選択される有機リン含有溶融安定剤を30ppm〜3000ppm含有する組成物を含む、請求項5〜7のいずれか1項に記載のポリスルホン組成物。
  9. 前記組成物が、下記の構造を有するビスフェノールAポリスルホンである請求項5〜8のいずれか1項に記載のポリスルホン組成物。
    Figure 0004393201
  10. 前記ポリスルホンが、ビスフェノールAを少なくとも75モル%と、ビスフェノールS、ビスフェノールO、ビフェノール及びハイドロキノンからなる群から選択される別のビスフェノールを25モル%まで含む共重合体である請求項5〜8のいずれか1項に記載のポリスルホン組成物。
  11. 請求項1〜10のいずれか1項に記載の前記ポリスルホン組成物から製造される、溶融成形加工物品。
  12. 請求項1〜10のいずれか1項に記載の前記ポリスルホン組成物から製造される、射出成形又は圧縮成形物品。
  13. 請求項1〜10のいずれか1項に記載の前記ポリスルホン組成物から製造される、ハイブリッド射出−圧縮成形物品。
  14. 請求項1〜10のいずれか1項に記載の前記ポリスルホン組成物から製造される、押出成形物品。
  15. 請求項1〜10のいずれか1項に記載の前記ポリスルホン組成物から製造される、ブロー成形物品。
  16. 請求項1〜10のいずれか1項に記載の前記ポリスルホン組成物から製造される、熱形成物品。
  17. 黄色度指数が1.00未満である、請求項11〜16のいずれか1項記載の成形物品
  18. 該黄色度指数が0.75未満である、請求項17に記載の透明なポリスルホン成形物品。
  19. 該黄色度指数が0.50未満である、請求項18に記載の透明なポリスルホン成形物品。
  20. カラーファクターが未満である、請求項11〜19のいずれか1項に記載の物品
  21. 該カラーファクターが4未満である、請求項20に記載の透明なポリスルホン成形物品。
  22. 前記カラーファクターが3未満である、請求項21に記載の透明なポリスルホン成形物品。
  23. 前記成形物品が光学部品である、請求項17〜22のいずれか1項に記載の透明な成形物品。
  24. 前記成形物品がレンズである、請求項23に記載の透明な成形物品。
  25. 前記レンズが眼科用レンズである、請求項24に記載の透明な成形レンズ。
  26. 請求項1〜10のいずれか1項に記載のポリスルホン組成物から製造される、黄色度指数が1.00未満であるポリスルホンの透明層。
  27. 請求項1〜10のいずれか1項に記載のポリスルホン組成物から製造される、カラーファクターが5未満であるポリスルホンの透明層。
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