JP4393201B2 - 極めて低い発色と高い光透過率特性を示すポリスルホン組成物及び該組成物から製造される物品 - Google Patents
極めて低い発色と高い光透過率特性を示すポリスルホン組成物及び該組成物から製造される物品 Download PDFInfo
- Publication number
- JP4393201B2 JP4393201B2 JP2003586234A JP2003586234A JP4393201B2 JP 4393201 B2 JP4393201 B2 JP 4393201B2 JP 2003586234 A JP2003586234 A JP 2003586234A JP 2003586234 A JP2003586234 A JP 2003586234A JP 4393201 B2 JP4393201 B2 JP 4393201B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- polysulfone
- less
- composition
- bisphenol
- composition according
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Images
Classifications
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C08—ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
- C08L—COMPOSITIONS OF MACROMOLECULAR COMPOUNDS
- C08L81/00—Compositions of macromolecular compounds obtained by reactions forming in the main chain of the macromolecule a linkage containing sulfur with or without nitrogen, oxygen or carbon only; Compositions of polysulfones; Compositions of derivatives of such polymers
- C08L81/06—Polysulfones; Polyethersulfones
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C08—ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
- C08G—MACROMOLECULAR COMPOUNDS OBTAINED OTHERWISE THAN BY REACTIONS ONLY INVOLVING UNSATURATED CARBON-TO-CARBON BONDS
- C08G75/00—Macromolecular compounds obtained by reactions forming a linkage containing sulfur with or without nitrogen, oxygen, or carbon in the main chain of the macromolecule
- C08G75/20—Polysulfones
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C08—ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
- C08K—Use of inorganic or non-macromolecular organic substances as compounding ingredients
- C08K5/00—Use of organic ingredients
- C08K5/0008—Organic ingredients according to more than one of the "one dot" groups of C08K5/01 - C08K5/59
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C08—ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
- C08K—Use of inorganic or non-macromolecular organic substances as compounding ingredients
- C08K5/00—Use of organic ingredients
- C08K5/0008—Organic ingredients according to more than one of the "one dot" groups of C08K5/01 - C08K5/59
- C08K5/0041—Optical brightening agents, organic pigments
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C08—ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
- C08K—Use of inorganic or non-macromolecular organic substances as compounding ingredients
- C08K5/00—Use of organic ingredients
- C08K5/49—Phosphorus-containing compounds
- C08K5/51—Phosphorus bound to oxygen
-
- G—PHYSICS
- G02—OPTICS
- G02B—OPTICAL ELEMENTS, SYSTEMS OR APPARATUS
- G02B1/00—Optical elements characterised by the material of which they are made; Optical coatings for optical elements
- G02B1/04—Optical elements characterised by the material of which they are made; Optical coatings for optical elements made of organic materials, e.g. plastics
- G02B1/041—Lenses
Landscapes
- Chemical & Material Sciences (AREA)
- Health & Medical Sciences (AREA)
- Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
- Medicinal Chemistry (AREA)
- Polymers & Plastics (AREA)
- Organic Chemistry (AREA)
- Physics & Mathematics (AREA)
- General Physics & Mathematics (AREA)
- Optics & Photonics (AREA)
- Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
- Manufacture Of Macromolecular Shaped Articles (AREA)
- Injection Moulding Of Plastics Or The Like (AREA)
Description
本願は、2002年4月15日提出の出願番号第60/372,078号仮出願及び2003年3月10日提出の出願番号第60/452,961号仮出願の優先権を主張するものであり、これらの開示はすべて引用により本願明細書の記載に含まれるものとする。
本発明は、黄色度指数が低く光透過率が高いポリスルホン組成物、および該ポリスルホン組成物から製造される物品、例えば眼科用レンズなどの物品に関する。
ポリスルホンは熱可塑性の高温非晶質エンジニアリング樹脂としてよく知られている。ポリスルホンのガラス転移温度はおよそ185℃と高く、約−100〜150℃の温度範囲にわたって高い強度、剛性及び靭性を示す。また、完全に非晶質であるためポリマーが透明性を呈することも、多くの最終用途におけるこのポリマーの実用性の1つとなっている。ポリスルホンはユニオンカーバイド社によって1965年に商品化されたが、以下の化学構造を有する。
PSUが有する多くの好適な物性及び属性のなかで、自然状態で透明である性質が挙げられる。ポリスルホンが透明であることは、このポリマーが高い熱特性と他の高性能特性を有することと組み合わせると有用である。透明性が有用となる用途の例としては、熱いものを供する皿類や容器類のカバーやふた、医療用の滅菌トレイのふた、研究室用動物のケージ、乳製品加工装置、流量計、化学装置の覗きガラス類が挙げられる。
PSUが透明であることと、他の透明な熱可塑性樹脂と比べて屈折率が高いこと(ポリカーボネートの1.59に対して1.63)とを組み合わせると、ポリスルホンはレンズ用途の候補に挙げられる。それは、所定の厚さと重さのレンズであれば、より高い倍率のレンズに設計することができること、あるいは所定の倍率又はジオプター等級であれば、ポリカーボネートに比べるとより薄く、より軽いレンズに設計することができるからである。ガラス、ポリメチルメタクリレート(PMMA)及びこの目的に使用される従来の熱硬化性プラスチック類などの屈折率のより低い物質を使った際に可能な曲率に比べて、PSUは屈折率が高いことから比較的に曲率が低く(したがって質量の少ない)、かつ倍率の高いレンズをレンズ製造業者は製造することができる。ポリスルホンはこうした特徴を有するので、処方によるアイウェアに使用される眼鏡類の眼科用レンズ用途にはとりわけ魅力的である。
眼科用レンズ素材として成り立つには、以下の3点の光学特性条件を満たさなければならないと一般的に考えられている。
1.通常ASTM法D−1925によって測定される黄色度指数が低いことが要求される。黄色度指数は厚みに従属した特性である。黄色度指数の値が1.0未満であることが一般には望ましいが、少なくとも、材料の厚みが0.1インチ(2.5mm)で黄色度指数2.0以下でなければならない。肉眼では2.0未満の黄色度指数は見分けることはむずかしく、一般的な光学レンズ、なかでも眼科用レンズ用途には十分な特性であるとみなされているようである。
3.ASTM法D−1003によって測定される曇り度が低いことも必要条件である。曇り度は、試験片における全透過率に対する拡散透過率の割合を百分率で表したものである。高透明材料又は光学的特性材料であれば、曇り度は厚み0.1インチ(2.5mm)において2.0%未満、好ましくは1.0%未満であることが通常は必要である。2.0%未満の曇り度の値は肉眼では識別できなくなるので、この曇り度の値が許容できる。黄色度指数や光透過率と同様に曇り度も試験片の厚みに従属するので、種類の異なる材料間で曇り度を比較するには、厚みと試験片の表面特性を同等にしておくことが重要である。
黄色度指数とカラーファクターは、パラメータの定義という観点からみて異なる2つの数量である。しかしながら、実際には、この2つは非常に相互関連しているのである。
定義上、黄色度指数(YI)は、ASTM法D−1925に基づいて下記式から算出する。
YI=[100(1.28X-1.06Z)]/Y
上記式中、X、Y及びZは、それぞれCIE系における赤、緑及び青の光に対する三刺激値透過率成分であって、ASTM法D−1003による光源C又は光源D65などの標準光源を用いて試料に光をあてることを基準としている。
CF = 270[(x+y)sample-(x+y)air]/t
式中、x及びyは、XとYの三刺激値を正規化して得られた色度座標である。色度座標x及びyは以下の式から算出される。
y=Y/(X+Y+Z)
変数tはインチで表した試料の厚みである。YIとは異なり、CF値は、一般的な成形部品の厚みの範囲であれば厚みには従属しないところが、この数量の魅力的な面の1つとなっている。カラーファクターは、およそ1インチまでは厚みに左右されない。係数270は、CF値を使うのに都合のよい範囲に組み込むことを最初に意図して任意に選択された係数である。
前述のとおり、黄色度指数、光透過率及び曇り度はすべて厚さに従属した特性であるので、これらの測定に際しては厚みを記録しておく必要がある。好ましくは、多数の厚みにおいて測定を行い、実用的な厚みの範囲全体にわたって上記の特性が厚みに従属していることを示すとよい。
求められている1桁代のカラーファクター値を達成するためには、合成プロセスの面と、カスタマー供給後に射出成形物品を作る溶融成形加工の過程でさらに色が生成しないようにするためのペレット安定化という面の、いずれか又は両面において技術的な改良が必要である。
カラーファクターが10CF未満のポリスルホンを実験室用バッチとして作成することはできるが、最も穏やかな溶融加工処理を行ったとしてもこの低カラーファクターを保持することは難しい。この挙動を、図1に示すプロットで例証する。このプロットには、2つのポリスルホンバッチのカラーファクターの推移が示されている。ポリスルホン粉末の試料をメルトインデクサーにいれて300℃で時間を様々にして熱老化させ、300℃での暴露時間に対するカラーファクターの依存度を観察した。図1からわかるように、300℃では2分後でさえも両方のポリスルホン試料のカラーファクターはおよそ倍になり、12分後にはもとの値のおおむね3倍にまで上がった。300℃という温度が射出成形によってポリスルホンを実際に溶融成形加工する場合の低い方の限界温度であることを考えると、この挙動には問題がある。
ポリスルホンにおける黄色度は、可視スペクトル全体に及ぶほとんどの吸光度が基本的な原因になっていると考えられてきた。ポリカーボネートのような無色の樹脂が高い透過特性を達成できるのは、主として黄色度が取り除かれているからであるとされてきた。この仮説を評価するために、カラーファクターの異なるポリスルホンを様々な波長における透過率特性と対応付けた。透過率のカラーファクター依存性を示す曲線グループを図3に示す。540nmを越える入射波長の場合、対象となるカラーファクターの範囲内(0〜60)では、「UDEL(登録商標)」の透過率はカラーファクターには本質的に左右されない。しかしながら、波長が短くなるほど依存性が次第に強くなり、波長が400〜420nmではかなり急勾配となる。最近の実験でカラーファクターが20代前半のポリスルホンのプラークを作製したので、これらの新しい低カラーファクターの試料を他のデータと組み合わせて用い、カラーファクターの目標値範囲である0〜10における透過率挙動を外挿し予測することができた。
カラーファクターが<10のポリスルホン「UDEL(登録商標)」を実験室のガラス器具内で作製することは可能であるが、その低カラーファクター値を保持することは、最も穏やかに溶融加工を施すにしても今まで不可能であった。そこで、射出成形で光学素子を仕上げる最中にそのカラーを保持することができる、カラーファクターが極めて低い存在可能なポリスルホンを作製しようとするならば、ポリスルホン用の色安定化パッケージが必要となるという結論に達した。
図3の外挿によって、カラーファクターが10及び0のポリスルホン「UDEL(登録商標)」についての仮想透過率曲線を作成し、汎用ポリカーボネート樹脂(ジェネラルエレクトリック社製の「LEXAN(登録商標)104」)の透過率曲線と比較対照させてみた。この透過率曲線の比較を図4に示す。
CF = 270[(x+y)sample- (x+y)air]/t
(式中、x及びyは透過率モードで測定された色度座標で、tは試料の厚みを示しインチで表される。)
また、先に述べた要求は、ASTM D−1003を用いて0.1インチ(2.5mm)厚の試料で測定した際の全光透過率が84%以上のポリスルホン組成物から作製される、溶融成形加工物品、射出成形物品、圧縮成形物品、押出成形物品、ブロー成形物品、ハイブリッド射出−圧縮成形物品または熱成形物品を提供する本発明の特定の実施形態によっても満たされる。また、該試料は、以下の2つの条件のうち少なくとも1つを満たすものである。(1)ASTM D−1925にしたがって0.1インチ(2.5mm)厚の試料で測定した際の黄色度指数(YI)が約5.0未満であること、または(2)下記式で定義されるカラーファクター(CF)が約25未満であること。
CF = 270[(x+y)sample- (x+y)air]/t
(式中、x及びyは透過率モードで測定された色度座標で、tは試料の厚みを示しインチで表される。)
さらに、先に述べた要求は、黄色度指数が1.00未満の透明なポリスルホン成形物品を提供する本発明の特定の実施形態によっても満たされる。
また、さらに先に述べた要求は、黄色度指数が1.00未満の眼科用レンズなどの光学部品を提供する本発明の特定の実施形態によっても満たされる。
さらに、先に述べた要求は、黄色度指数が1.00未満のポリスルホンの透明層を提供する本発明の特定の実施形態によっても満たされる。
本発明は、ポリスルホンにおける黄変という長年にわたる限界に取り組むものであり、本発明により、レンズ用途に必要な透明レベルに達する改質組成物が初めて実現可能となる。本発明によって、可視スペクトル全体にわたって高い光透過率特性を有するほぼ無色のポリスルホンの製造が初めて可能となる。
ポリスルホン組成物の特定な実施例と関連させながら本発明を説明するが、これらの実施例は単に例示するものであり、クレームする発明は本願明細書に記載の特定の実施例に限定されるものではない。
本発明は、カラーファクター(color)及び黄色度が非常に低く、可視スペクトル全体にわたり光の透過率が高いビスフェノールAポリスルホン組成物に関する。カラーファクター30〜40の範囲がいままでの市販のポリスルホンでは可能であったのに対し、カラーファクター20未満とすることができた。約20未満のカラーファクター(0.10インチ(2.5mm)厚の試料で黄色度指数約4.0未満)であれば、樹脂は光学部品の用途での候補となる。本発明の特定の実施形態では、ビスフェノールAポリスルホンに30〜3000ppmの有機ホスフィット及び/又は有機ホスホニットを添加し、
さらに付加的に、
1.0.5〜500ppmの光増白剤または
2.0.1〜100ppmの1種又はそれより多くの青色乃至紫色染料のどちらかを含有するか、あるいは上記(1)及び(2)を組み合わせて含有する。添加剤の量は、組成物の全質量を基準とする。
1.5〜50ppmの光増白剤または
2.1〜10ppmの1種又はそれより多くの青色乃至紫色染料のどちらかを含有するか、あるいは光増白剤及び青色乃至紫色染料の組み合わせを含有する。
本発明の付加的実施形態は、ポリスルホンと有機ホスファイト及び/又は有機ホスホニットとからなり、さらに付加的に、
1.5〜50ppmの光増白剤または
2.1〜10ppmの1種又はそれより多くの青色乃至紫色染料のどちらか、あるいは上記の光増白剤及び青色乃至紫色染料を組み合わせて含有する。
本発明の実施に用いられるポリスルホンは、溶融加工性ならびに優れた物性及び機械的特性を得ることが可能ないずれの実用上の分子量のものでもよい。本発明の特定の実施形態では、PSUの数平均分子量は13,000g/モルよりも大きい。塩化メチレンを溶媒としたポリスチレン検定標準でのゲル透過クロマトグラフィーによる測定で、数平均分子量の値が15,000g/モルより大きい実施形態も本発明にはある。可能な限り低い温度での溶融加工を考慮すると、ASTM法D−1238により343℃で2.16kgの負荷をかけて測定した際の溶融流量が、本発明の樹脂の場合、少なくとも7g/10分であることも望ましい。本発明の実施形態によっては、PSUの溶融流量が前記の条件で少なくとも10g/10分になるものもあるし、少なくとも15g/10分となるものもある。
本発明の実施に適した有機リン含有溶融安定剤は、ホスフィット又はホスホニット系、あるいはこれらの混合物からなることができる。好適なホスフィットには、モノ及びジアルキル置換芳香族ホスフィット類が挙げられる。本発明の特定の実施形態では、このホスフィットは、トリス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)ホスフィットなどのジ−t−ブチル置換芳香族ホスフィットである。本発明の他の実施形態における好適なホスフィットとしては、ペンタエリトリトール部位を含むものが挙げられる。これらの化合物としては、ビス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)ペンタエリトリトールジホスフィット、ジステアリルペンタエリトリトールジホスフィット、ビス(2,4−ジクミルフェニル)ペンタエリトリトールジホスフィットといった化合物が挙げられる。芳香族ホスホニット類も本発明の特定の実施形態において好適であり、とりわけ芳香族モノ及びジホスホニット類が好適である。特に好適なホスホニットは、テトラキス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)[1,1−ビフェニル]−4,4’−ジイルビスホスホニットである。本発明の特定の実施形態では、このホスホニットを前述のホスフィット類から選択される1種のホスフィットと一緒に使用する。本発明の特定の実施形態でホスホニットと一緒に用いられるホスフィットは、トリス(2,4−t−ブチルフェニル)ホスフィットである。こうした混合物においては、ホスホニットが主要成分となりホスフィットがより少ない成分となるほうが好ましい。この説明に合った安定剤組成物は「Sandostab PEPQ(商標)」という商標で市販されている。「Sandostab PEPQ(商標)」は、本発明を実施するのに特に好適であることがわかった。
第1組の実験では、8通りの添加剤系モデルについて溶融加工中におけるポリスルホンの発色抑制の潜在的な効果を調べた。いずれの場合も、ニ軸スクリュー押出機(Berstorff社製、口径25mm)を用いて溶融温度約325℃で添加剤とコンパウンド化した。表1に本発明の様々な組成物を示す。安定化させた試料の光学特性について、何も添加していない未使用のコントロールと目的とする添加剤を含んでいないが押出機にかけたコントロールとを用いて比較し、コンパウンド化の際の熱履歴の影響と添加剤が果たした役割とが切り離されるようにした。コンパウンド化後、試料を射出成形(約325℃の溶融温度)して0.10インチ(2.5mm)厚のカラープラークを作製し、これを使ってカラーファクター、黄色度指数、曇り度及び光透過率を測定したが、光透過率はASTM D−1003によると三刺激値中の成分Yと同じになる。
1.カラーファクター(CF)は、最初に透過モードで三刺激値X、Y及びZを得るための測定を行って求める。次に、試料についての正規化した刺激値x及びyを、x=X/(X+Y+Z)及びy=Y/(X+Y+Z)から算出し、また、基準(空気)についても
これらの値を求める。そこで、カラーファクターを以下の式:CF = 270[(x+y)sample- (x+y)air]/tから計算するが、式中、tはインチで表された試料の厚みである。X、Y及びZの値を生成するために、光源Cが用いられ観察者の角度は2度である。
2.溶融安定粘度比(VR40)は、熱的に酷使される溶融成形加工条件をシミュレートした条件下でのポリマーの溶融安定性の程度を示す。このテストでは、410℃で40分間にわたり50s-1の剪断速度での材料の溶融粘度を測定することとなる。40分後の粘度を10分後の粘度で割って40分後/10分後の粘度比であるVR40を求め、初期(10分後)粘度(Vis-10)もテスト結果の一部としてポアズで記録しておく。溶融加工における材料のレオロジー的安定性の観点から言うと、VR40が1.0の値が理想的な挙動を示す材料を表す。一般に、VR40の値が0.5から2.0の範囲であると安定した材料を表すとみなされ、VR40の値が0.75から1.5の範囲であると非常に安定した材料を表すとみなされる。
上記組成物は15ポンド(6.8kg)のロットにコンパウンド化した。組成物のコンパウンド化は、溶融温度が約325℃となるような温度特性で行った。この条件を全行程を通してできるだけほぼ一定に保持した。押出量は約30ポンド(13.6kg)/時で、毎分回転数は約200で組成物が送り込まれた。押出機の温度設定値を表6に示す。
この一連の実験では、使用する添加剤をコンパウンド化するのではなく、プラスチック製バケット中で激しくタンブルブレンドすることによりペレットに添加剤を散布し、ペレット表面上に均一なコーティングを施した。この添加剤を散布したペレットを成形し、成形したプラークで光学的測定を行った。コンパウンド化工程に関わる発色の増加を取り除いて、最も低いカラーファクターを実現させるために、上記のような手法の変更を実施した。
安定剤を混入させるコンパウンド化工程が必要でなくなるように、射出成形の過程でポリスルホンに直接的に安定剤を添加することを研究した。このアプローチによると、樹脂の全体的な熱暴露を軽減し、成形物品又は成形加工物品における樹脂の透明度と色の目標値をよりたやすく達成することができる。安定剤の目標量はとても少ない(1000ppm未満)ので、固形物処理装置(solids handling equipment)で(例えば成形業者の工場にて)混合を行う場合、安定剤が欠けたり、または過度に散布されることなく、ペレットを均一に覆う安定剤の微細な層が出来上がることが期待される。このアプローチがカラーファクターが30代という低カラーの「UDEL(登録商標)」に及ぼす効力、さらには2種類のホスフィット系安定剤の添加への効力について調べた。
この一連の実験ではコンパウンド化は行わなかった。カラーチップを作製する過程において、Arburg社の射出成形機(75トン)で「その場で」配合を行った。およそ5ポンド(2.3kg)の実施例4〜6の各組成物を、まずは十分に激しくドライブレンドさせて、粉体である安定剤が確実にペレット表面に微細な粒子を形成するようにした。その後、安定剤が散布されたペレットを乾燥オーブン内で150℃にて4時間乾燥させ、安定剤を散布した各組成物とコントロールから2x3x0.1インチ(5.08x7.62x0.25cm)のカラーチップを成形した。成形条件としては穏やかな条件とし、溶融物における極度の加熱と変色を避けた。溶融温度はおよそ320〜330℃の範囲とした。本考案の特定の実施形態においては、溶融温度は325℃に設定する。背圧は約50psiに保ち樹脂が過度に加工されないようにし、スクリュー速度はおよそ50rpmとした。全サイクル時間は約30秒以下に保持した。この時間は、およそ2分間という機械の平均滞留時間に対応する。
第2組の実験結果については表9に示す。ここでも、成形中の発色を抑えることにホスフィットが効果的な働きをしていることがわかった。この場合、安定化させた試料のカラーファクターは20代半ばであり、何も加えていないコントロールよりも10ポイント低いカラーファクターである。この結果、成形したポリスルホン「UDEL(登録商標)」はカラーファクター値が20代となり、すでに得られた値よりも低かった。安定化させた試料の曇り度はコントロールの曇り度を上回ることはなかった。
最も低いカラーとなるようにするため、微調整した(fine-tuning)多成分添加剤系をさらに考察した。ホスフィットを青乃至紫色の染料又は光増白剤のいずれかと組み合わせて黄色度をある程度まで補正したが、これは、安定化のみでは黄色度を完全に取り除くことができないからである。表10にこれらの実験の概要を記す。前述の組成物を改善するアプローチに加えて、この組の実験ではさらにプロセスを改善し、ソルベイ・アドバンスト・ポリマーズ社(Solvay Advanced Polymers,LLC.)のスルホンポリマー研究開発実験室が新品同様の状態で所蔵している滞留時間の短い「ミニ射出成形機」(「Wasp Mini-jector(商標)」)に切り替えて成形を行うことをもりこんだ。また別のプロセスの改善点は、光学特性仕上げのプラーク成形品の機械加工であった。この「A級」の表面仕上げ成形によって、人工的に曇り度を上昇させているプラークの表面粗さを取り除くことができるので、曇り度の測定値を下げることができた。
光増白剤「Eastobrite OB-1(商標)」及び「Eastobrite OB-3(商標)」によって、ポリスルホン組成物の透過率は向上する。「PEPQ(商標)」に「ZIRS Oil Violet(商標)」又は「Eastobrite OB-3(商標)」を組み合わせたことにより、曇り度が顕著に増加することなくカラーファクターをさらに5ポイント減少(21〜16)させている。実施例10及び12のカラーファクターはほぼ同じであるが、光透過率グラフは異なる。これは、コントロールC9ならびに実施例7、10及び12の透過率曲線を重ね合わせた図5から明らかである。それぞれの光透過率の値の記録を表12に示す。
1.溶融成形加工最中に発色が起こらないようにポリスルホンを安定化させることが、光学特性ポリスルホンの開発には重要である。
2.ホスフィット/ホスホニットの混合物である「PEPQ(商標)」は、ポリスルホンにおける熱発色を抑える。樹脂の曇り度、溶融安定性又は他の特性に影響を及ぼすことなく色安定化機能を達成するには、「PEPQ(商標)」の充填量を約0.075質量%(750ppm)にするとかなり効果的である。「PEPQ(商標)」が存在することで、未改質樹脂に比べるとカラーファクターは通常30〜35%低下する。
3.約2ppmの紫色染料(「ZIRS Oil Violet(商標)」)を使用すると、光透過率、曇り度又は他の属性を脅かすことなく一層カラーファクターを下げるのに効果があることがわかった。「PEPQ(商標)」のみを添加した時のCF値21と比較すると、ZIRS染料を加えたことでカラーファクターは16になるとともに、光透過率は86%より大きくなった。
本発明の実施に必要とされる添加剤にくわえて、別の添加剤を混合して他の目標性能又は加工特性を達成することができる。これらの添加剤としては、潤滑剤、離型剤、静電防止剤、紫外線吸収剤、難燃剤、防曇剤及び艶消剤を挙げることができるが、これらに限定されるものではない。
以下の実施例では、材料を溶融成形加工する際に、材料中に有機リン含有溶融安定剤と微量の青乃至紫色の染料とが一緒に混入されていることによって、黄色度指数として要求される条件2.0未満、あるいは試料の厚みによっては1.0未満、0.5未満及び0.25未満ということさえあるが、これらの黄色度指数を満足するポリスルホンにどのようにしてなるのかを例示するものである。上記の黄色度指数の値は、許容できる高い値(>85%)の光透過率を保ち、かつ曇り度も許容される2.0%未満に保ちながら達成されるものである。
市販のポリスルホン樹脂「UDEL(登録商標)P3703 NT」の試料を、市販されているロットから取り分けて150℃の乾燥オーブンで3時間乾燥させ、その後、Arburg社の射出成形機(75トン)を使ってこの材料の通常の成形条件で厚みの異なるカラープラークを射出成形した。4種類の異なる厚み、0.05インチ(1.3mm)、0.10インチ(2.5mm)、0.125インチ(3.2mm)及び0.20インチ(5.1mm)のプラークに成形した。この試料をコントロールC11で表す。この試料のカラーファクターは、0.1インチ(2.5mm)厚の成形プラーク上で測定した際は47であった。それぞれの厚みで、黄色度指数はASTM法D1925に準拠して測定し、光透過率と曇り度についてはASTM法D1003に準拠して測定した。表13〜15にデータをまとめた。
前述の「UDEL(登録商標)P3703 NT」樹脂の上記記載の品質のものを作製する際に、クロロベンゼン/ポリスルホン溶液状態の樹脂の一部に対して、溶液中のポリマー質量を基準として0.075%の割合で「Sandostab PEPQ(商標)」を添加した。さらに、このポリマー溶液を強制循環エバポレータで濃縮してクロロベンゼン溶媒をある程度取り除き、真空孔を備えた2軸スクリュー押出機を用いて揮発分を完全に除去してペレット状にした。この試料を比較例C12とする。こうして得られたペレットを、前記コントロールC11で説明したようにして乾燥と射出成形を施し、C11で言及した4種類の異なる厚さでカラープラークを作製した。カラーファクターを0.1インチ(2.5mm)厚のプラークで測定したところ、カラーファクターは24と記録された。これは、コントロールと比べてほぼ50%の減少を示す。黄色度指数、光透過率及び曇り度を4種類のすべての厚さで測定し、その値を表13〜15に示す。
表13に示すデータから明らかなように、本発明によって樹脂の黄色度指数を実質的に減少させることができる。黄色度指数は、コントロールのケースから比較例C12に至ってはおよそ2分の1に減少し、実施例13に例示する本発明の実施においては黄色度指数の3乃至4倍の削減を可能とする。表13〜15に示すように、光透過率における目だった減少や曇り度における上昇もなく黄色度指数の削減が達成される。このように、優れた光学特性材料の3つの局面である低黄色度指数、高透過率及び低曇り度のすべてが同時に達成される。
注目のYIレベルを選択し、その際の挿入により得られた厚みの値を表16に示す。この表は、特定のYI値を得るために必要とされる最低限の厚みという観点から、実施例13で作製した材料がC11及びC12の材料を超えて優れていることを明示している。
本明細書に開示されている実施形態は例示の目的によるものであり、クレームの範囲を限定するものと解釈するべきではない。眼科用レンズ及び眼科用レンズを作成するのに適した組成物を本願明細書に明確に開示しているが、広範囲にわたる光学部品が本発明の範囲に入るものである。本発明の範囲にはいる光学部品としては、眼科用以外のレンズ、プリズム、導波管、光ファイバー、照明器具、電子デバイスが含まれる。この分野の当業者には明らかであるように、本開示は、本願明細書に具体的に説明されていない広い範囲にわたる実施形態も包含する。
Claims (27)
- ポリスルホンと、
有機リン含有溶融安定剤と、
青色乃至紫色の染料及び有機光増白剤からなる添加剤のうちの少なくとも1種とを含むポリスルホン組成物。 - 前記組成物が、ホスフィット類とホスホニット類とこれらの混合物とからなる群から選択される有機リン含有溶融安定剤を30ppm〜3000ppm含有する組成物を含む請求項1に記載のポリスルホン組成物。
- 前記ポリスルホンが、ビスフェノールAを少なくとも75モル%と、ビスフェノールS、ビスフェノールO、ビフェノール及びハイドロキノンからなる群から選択される別のビスフェノールを25モル%まで含む共重合体である請求項1〜3のいずれか1項に記載のポリスルホン組成物。
- ASTM D−1003を用いて0.1インチ(2.5mm)厚の試料で測定した場合の全光透過率が84%以上となり、かつ、以下の2つの条件:(1)ASTM D−1925にしたがって0.1インチ(2.5mm)厚の試料で測定した場合の黄色度指数(YI)が5.0未満、又は(2)下記式で定義されるカラーファクター(CF)が25未満のうちの少なくとも1つの条件を満たす請求項1〜4のいずれか1項記載のポリスルホン組成物。
CF = 270[(x+y)sample- (x+y)air]/t
(式中、x及びyは透過率モードで測定された色度座標で、tは試料の厚みでインチで表される。) - 前記組成物が有機光増白剤を含有する請求項5に記載のポリスルホン組成物。
- 前記組成物が紫色乃至青色の染料を含有する請求項5又は6に記載のポリスルホン組成物。
- 前記組成物が、ホスフィット類とホスホニット類とこれらの混合物とからなる群から選択される有機リン含有溶融安定剤を30ppm〜3000ppm含有する組成物を含む、請求項5〜7のいずれか1項に記載のポリスルホン組成物。
- 前記ポリスルホンが、ビスフェノールAを少なくとも75モル%と、ビスフェノールS、ビスフェノールO、ビフェノール及びハイドロキノンからなる群から選択される別のビスフェノールを25モル%まで含む共重合体である請求項5〜8のいずれか1項に記載のポリスルホン組成物。
- 請求項1〜10のいずれか1項に記載の前記ポリスルホン組成物から製造される、溶融成形加工物品。
- 請求項1〜10のいずれか1項に記載の前記ポリスルホン組成物から製造される、射出成形又は圧縮成形物品。
- 請求項1〜10のいずれか1項に記載の前記ポリスルホン組成物から製造される、ハイブリッド射出−圧縮成形物品。
- 請求項1〜10のいずれか1項に記載の前記ポリスルホン組成物から製造される、押出成形物品。
- 請求項1〜10のいずれか1項に記載の前記ポリスルホン組成物から製造される、ブロー成形物品。
- 請求項1〜10のいずれか1項に記載の前記ポリスルホン組成物から製造される、熱形成物品。
- 黄色度指数が1.00未満である、請求項11〜16のいずれか1項記載の成形物品。
- 該黄色度指数が0.75未満である、請求項17に記載の透明なポリスルホン成形物品。
- 該黄色度指数が0.50未満である、請求項18に記載の透明なポリスルホン成形物品。
- カラーファクターが5未満である、請求項11〜19のいずれか1項に記載の物品。
- 該カラーファクターが4未満である、請求項20に記載の透明なポリスルホン成形物品。
- 前記カラーファクターが3未満である、請求項21に記載の透明なポリスルホン成形物品。
- 前記成形物品が光学部品である、請求項17〜22のいずれか1項に記載の透明な成形物品。
- 前記成形物品がレンズである、請求項23に記載の透明な成形物品。
- 前記レンズが眼科用レンズである、請求項24に記載の透明な成形レンズ。
- 請求項1〜10のいずれか1項に記載のポリスルホン組成物から製造される、黄色度指数が1.00未満であるポリスルホンの透明層。
- 請求項1〜10のいずれか1項に記載のポリスルホン組成物から製造される、カラーファクターが5未満であるポリスルホンの透明層。
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
US37207802P | 2002-04-15 | 2002-04-15 | |
US45296103P | 2003-03-10 | 2003-03-10 | |
PCT/US2003/011501 WO2003089519A1 (en) | 2002-04-15 | 2003-04-15 | Polysulfone compositions exhibiting very low color and high light transmittance properties and articles made therefrom |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2005522574A JP2005522574A (ja) | 2005-07-28 |
JP4393201B2 true JP4393201B2 (ja) | 2010-01-06 |
Family
ID=29254466
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2003586234A Expired - Fee Related JP4393201B2 (ja) | 2002-04-15 | 2003-04-15 | 極めて低い発色と高い光透過率特性を示すポリスルホン組成物及び該組成物から製造される物品 |
Country Status (10)
Country | Link |
---|---|
US (3) | US7423110B2 (ja) |
EP (1) | EP1497375B1 (ja) |
JP (1) | JP4393201B2 (ja) |
KR (1) | KR100996377B1 (ja) |
CN (1) | CN100448933C (ja) |
AT (1) | ATE382071T1 (ja) |
AU (1) | AU2003230919B2 (ja) |
DE (1) | DE60318308T2 (ja) |
ES (1) | ES2298514T3 (ja) |
WO (1) | WO2003089519A1 (ja) |
Families Citing this family (44)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
DE60318308T2 (de) * | 2002-04-15 | 2009-03-05 | Solvay Advanced Polymers, Llc | Polysulfonzusammensetzungen, die reduzierte verfärbung und hohe lichtdurchlässigkeit aufweisen, sowie daraus hergestellte gegenstände |
CN1286915C (zh) * | 2002-04-15 | 2006-11-29 | 索尔维先进聚合物有限责任公司 | 具有降低的黄度和高透光率性能的聚芳醚砜组合物及由其生产的制品 |
CN100368468C (zh) | 2002-12-17 | 2008-02-13 | 索维高级聚合物股份有限公司 | 4,4'-双酚聚砜组合物,制备它们的方法和由其制造的制品 |
US7184890B2 (en) * | 2003-11-24 | 2007-02-27 | The Boeing Company | Cloud shadow detection: VNIR-SWIR |
FR2883629B1 (fr) * | 2005-03-22 | 2007-07-20 | Valeo Vision Sa | Lentille pour module optique de dispositif d'eclairage pour vehicule automobile |
US8882267B2 (en) | 2006-03-20 | 2014-11-11 | High Performance Optics, Inc. | High energy visible light filter systems with yellowness index values |
US8113651B2 (en) | 2006-03-20 | 2012-02-14 | High Performance Optics, Inc. | High performance corneal inlay |
US20120075577A1 (en) | 2006-03-20 | 2012-03-29 | Ishak Andrew W | High performance selective light wavelength filtering providing improved contrast sensitivity |
US9377569B2 (en) | 2006-03-20 | 2016-06-28 | High Performance Optics, Inc. | Photochromic ophthalmic systems that selectively filter specific blue light wavelengths |
ES2668994T3 (es) | 2006-06-12 | 2018-05-23 | High Performance Optics, Inc. | Sistema oftálmico equilibrado en color con inhibición de luz selectiva |
BRPI0713605B1 (pt) | 2006-06-22 | 2018-02-06 | Basf Se | Process for preparing polysulphones |
CA2657364C (en) * | 2006-07-10 | 2015-11-24 | Johnson & Johnson Vision Care, Inc. | Packages for ophthalmic lenses containing pharmaceutical agents |
CN111292615B (zh) * | 2006-11-28 | 2022-11-11 | 高性能光学公司 | 提供改进的对比灵敏度的高性能选择性光波长过滤 |
DE602008004686D1 (de) * | 2007-04-12 | 2011-03-10 | Solvay Advanced Polymers Llc | Hochleistungs-Polysulfon-Zusammensetzung |
MY150563A (en) * | 2007-11-13 | 2014-01-30 | Basf Se | Method for producing polyaryl ethers |
EP2065735A1 (de) | 2007-12-01 | 2009-06-03 | Schott AG | Optische Elemente aus flammfesten Kunststoffen |
US8697770B2 (en) | 2010-04-13 | 2014-04-15 | Johnson & Johnson Vision Care, Inc. | Pupil-only photochromic contact lenses displaying desirable optics and comfort |
US8877103B2 (en) | 2010-04-13 | 2014-11-04 | Johnson & Johnson Vision Care, Inc. | Process for manufacture of a thermochromic contact lens material |
CN104823077A (zh) * | 2012-12-01 | 2015-08-05 | 沙特基础全球技术有限公司 | 具有选择性透光性的聚酰亚胺光学制品 |
EP2963456B1 (en) * | 2013-02-27 | 2020-05-27 | Mitsui Chemicals, Inc. | Optical material and use thereof |
US9798163B2 (en) | 2013-05-05 | 2017-10-24 | High Performance Optics, Inc. | Selective wavelength filtering with reduced overall light transmission |
JP6102637B2 (ja) * | 2013-08-22 | 2017-03-29 | Jsr株式会社 | 芳香族ジハライド化合物、重合体、重合体組成物及び成形体 |
AU2013409186B2 (en) | 2013-12-23 | 2019-10-24 | Essilor International | Transparent optical article having a reduced yellowness appearance |
EP2887129B1 (en) * | 2013-12-23 | 2020-04-22 | Essilor International | Transparent optical article having a colorless appearance |
US9683102B2 (en) | 2014-05-05 | 2017-06-20 | Frontier Scientific, Inc. | Photo-stable and thermally-stable dye compounds for selective blue light filtered optic |
JP6428101B2 (ja) * | 2014-09-26 | 2018-11-28 | 住友電気工業株式会社 | 光ファイバ心線及び光ファイバテープ心線 |
AU2016229066B2 (en) | 2015-03-09 | 2021-03-11 | Hoya Optical Labs Of America, Inc. | Anti-static, anti-reflective coating |
PE20171673A1 (es) | 2015-03-18 | 2017-11-21 | Vision Ease Lp | Recubrimiento resistente al cuarteado y metodo del mismo |
EP4365644A2 (en) | 2015-09-29 | 2024-05-08 | Hoya Optical Labs Of America, Inc | Uv and high energy visible absorbing ophthalmic lenses |
PE20180980A1 (es) | 2015-10-13 | 2018-06-19 | Vision Ease Lp | Filtro optico con transmitancia y reflectancia selectivas |
US20200032117A1 (en) * | 2016-05-26 | 2020-01-30 | Zephyros, Inc. | Solid polymeric adhesive compositions having high use temperature, and articles and methods thereof |
CN105968357A (zh) * | 2016-06-29 | 2016-09-28 | 江苏傲伦达科技实业股份有限公司 | 一种聚芳醚砜的制备方法 |
CN106189235B (zh) * | 2016-07-21 | 2017-10-24 | 金发科技股份有限公司 | 一种砜聚合物组合物及由其组成的热塑性模塑组合物与应用 |
CN107254171A (zh) * | 2017-06-15 | 2017-10-17 | 金发科技股份有限公司 | 一种砜聚合物组合物及其应用 |
US10752720B2 (en) | 2017-06-26 | 2020-08-25 | Johnson & Johnson Vision Care, Inc. | Polymerizable blockers of high energy light |
US10723732B2 (en) | 2017-06-30 | 2020-07-28 | Johnson & Johnson Vision Care, Inc. | Hydroxyphenyl phenanthrolines as polymerizable blockers of high energy light |
US10526296B2 (en) | 2017-06-30 | 2020-01-07 | Johnson & Johnson Vision Care, Inc. | Hydroxyphenyl naphthotriazoles as polymerizable blockers of high energy light |
US11543683B2 (en) | 2019-08-30 | 2023-01-03 | Johnson & Johnson Vision Care, Inc. | Multifocal contact lens displaying improved vision attributes |
US11993037B1 (en) | 2018-03-02 | 2024-05-28 | Johnson & Johnson Vision Care, Inc. | Contact lens displaying improved vision attributes |
US10935695B2 (en) | 2018-03-02 | 2021-03-02 | Johnson & Johnson Vision Care, Inc. | Polymerizable absorbers of UV and high energy visible light |
US11046636B2 (en) | 2018-06-29 | 2021-06-29 | Johnson & Johnson Vision Care, Inc. | Polymerizable absorbers of UV and high energy visible light |
US11493668B2 (en) | 2018-09-26 | 2022-11-08 | Johnson & Johnson Vision Care, Inc. | Polymerizable absorbers of UV and high energy visible light |
US11724471B2 (en) | 2019-03-28 | 2023-08-15 | Johnson & Johnson Vision Care, Inc. | Methods for the manufacture of photoabsorbing contact lenses and photoabsorbing contact lenses produced thereby |
US11958824B2 (en) | 2019-06-28 | 2024-04-16 | Johnson & Johnson Vision Care, Inc. | Photostable mimics of macular pigment |
Family Cites Families (31)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US4175175A (en) * | 1963-07-16 | 1979-11-20 | Union Carbide Corporation | Polyarylene polyethers |
DE1545106C3 (de) * | 1963-07-16 | 1979-05-31 | Union Carbide Corp., New York, N.Y. (V.St.A.) | Verfahren zur Herstellung von linearen Polyarylenpolyäthern |
FR1530676A (fr) | 1966-06-15 | 1968-06-28 | Continental Gummi Werke Ag | Enveloppe pour pneumatique |
FR1580676A (ja) | 1968-09-13 | 1969-09-05 | ||
BE759937A (ja) | 1969-12-15 | 1971-06-07 | Shell Int Research | |
GB1365503A (en) | 1971-03-10 | 1974-09-04 | Imterial Chemical Ind Ltd | Aromatic olymers |
GB1398133A (en) * | 1972-09-20 | 1975-06-18 | Ici Ltd | Aromatic polymers |
GB1483190A (en) | 1973-11-02 | 1977-08-17 | Shell Int Research | Purification of diphenylolpropane |
US4113974A (en) | 1976-12-30 | 1978-09-12 | General Electric Company | Process for purifying impure diphenols |
US4307222A (en) * | 1980-06-25 | 1981-12-22 | Union Carbide Corporation | Process for preparing polyarylene polyethers and a novel polyarylene polyether |
EP0046338B1 (en) | 1980-08-05 | 1985-04-10 | David Peter Choyce | Intraocular lens |
US4409351A (en) * | 1981-06-15 | 1983-10-11 | General Electric Company | Compositions comprising thermoplastic resin and long chained fatty acid |
JPS59136327A (ja) * | 1983-01-25 | 1984-08-04 | Showa Denko Kk | 共重合体及びその製造方法 |
DE3429090A1 (de) | 1984-08-07 | 1986-02-13 | Wilhelm St. Moritz Anger | Randlose brille zu korrektionszwecken |
DE3429074C2 (de) | 1984-08-07 | 1986-12-11 | Simro AG, Meilen | Brillengestell und Teile davon |
US4624669A (en) | 1984-09-26 | 1986-11-25 | Surgidev Corporation | Corneal inlay with holes |
US5164466A (en) | 1988-03-03 | 1992-11-17 | Amoco Corporation | Poly(aryl ether sulfone) compositions |
KR930006259B1 (ko) * | 1990-02-02 | 1993-07-09 | 한국과학기술원 | 새로운 방향족 폴리술폰에테르케톤 중합체 |
JP2537439B2 (ja) | 1991-07-27 | 1996-09-25 | 酒井ニット株式会社 | メガネフレ―ム及びその部品並びに成形方法 |
US5340480A (en) * | 1992-04-29 | 1994-08-23 | Kuraray Co., Ltd. | Polysulfone-based hollow fiber membrane and process for manufacturing the same |
CN1080914A (zh) | 1993-02-17 | 1994-01-19 | 中国石油化工总公司 | 一种2,2-二(4-羟基苯基)丙烷的制造方法 |
WO1995006651A1 (en) * | 1993-08-30 | 1995-03-09 | Dover Chemical Corporation | Hydrolytically stable pentaerythritol diphosphites |
US5511985A (en) * | 1994-06-16 | 1996-04-30 | Burndy Corporation | Angled card edge connector |
JPH1135705A (ja) * | 1997-07-25 | 1999-02-09 | Sumitomo Chem Co Ltd | ポリエーテルスルホン系樹脂フィルムの製造方法 |
US6008299A (en) | 1997-08-15 | 1999-12-28 | Innotech, Inc., Johnson & Johnson Vision Care | Optic devices formed from melt processable thermoplastic materials having a high refractive index |
US6541549B2 (en) * | 1999-11-01 | 2003-04-01 | Crompton Corporation | Non-xenoestrogenic stabilizers for organic materials |
US6593445B2 (en) * | 2000-03-03 | 2003-07-15 | Solvay Advanced Polymers, Llc | Low color poly(biphenyl ether sulfone) and improved process for the preparation thereof |
US6420514B1 (en) * | 2000-07-12 | 2002-07-16 | Vision - Ease Lens, Inc. | Transparent polysulfone articles with reduced spurious coloration |
JP2002357813A (ja) * | 2001-05-31 | 2002-12-13 | Sumitomo Chem Co Ltd | 液晶ディスプレー用プラスチックフィルム |
CN1286915C (zh) * | 2002-04-15 | 2006-11-29 | 索尔维先进聚合物有限责任公司 | 具有降低的黄度和高透光率性能的聚芳醚砜组合物及由其生产的制品 |
DE60318308T2 (de) * | 2002-04-15 | 2009-03-05 | Solvay Advanced Polymers, Llc | Polysulfonzusammensetzungen, die reduzierte verfärbung und hohe lichtdurchlässigkeit aufweisen, sowie daraus hergestellte gegenstände |
-
2003
- 2003-04-15 DE DE60318308T patent/DE60318308T2/de not_active Expired - Lifetime
- 2003-04-15 CN CNB038127261A patent/CN100448933C/zh not_active Expired - Fee Related
- 2003-04-15 US US10/511,094 patent/US7423110B2/en not_active Expired - Fee Related
- 2003-04-15 ES ES03724026T patent/ES2298514T3/es not_active Expired - Lifetime
- 2003-04-15 KR KR1020047016469A patent/KR100996377B1/ko active IP Right Grant
- 2003-04-15 AT AT03724026T patent/ATE382071T1/de not_active IP Right Cessation
- 2003-04-15 EP EP03724026A patent/EP1497375B1/en not_active Expired - Lifetime
- 2003-04-15 WO PCT/US2003/011501 patent/WO2003089519A1/en active IP Right Grant
- 2003-04-15 JP JP2003586234A patent/JP4393201B2/ja not_active Expired - Fee Related
- 2003-04-15 AU AU2003230919A patent/AU2003230919B2/en not_active Ceased
-
2004
- 2004-09-07 US US10/618,998 patent/US7169702B2/en active Active
-
2007
- 2007-01-29 US US11/627,994 patent/US7662909B2/en not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
EP1497375A1 (en) | 2005-01-19 |
US7662909B2 (en) | 2010-02-16 |
ES2298514T3 (es) | 2008-05-16 |
CN1659235A (zh) | 2005-08-24 |
US7423110B2 (en) | 2008-09-09 |
US20050176923A1 (en) | 2005-08-11 |
US20050003661A1 (en) | 2005-01-06 |
WO2003089519A1 (en) | 2003-10-30 |
DE60318308T2 (de) | 2009-03-05 |
CN100448933C (zh) | 2009-01-07 |
KR20040108736A (ko) | 2004-12-24 |
JP2005522574A (ja) | 2005-07-28 |
AU2003230919B2 (en) | 2009-04-09 |
AU2003230919A1 (en) | 2003-11-03 |
ATE382071T1 (de) | 2008-01-15 |
US20070123692A1 (en) | 2007-05-31 |
KR100996377B1 (ko) | 2010-11-24 |
EP1497375B1 (en) | 2007-12-26 |
DE60318308D1 (de) | 2008-02-07 |
US7169702B2 (en) | 2007-01-30 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP4393201B2 (ja) | 極めて低い発色と高い光透過率特性を示すポリスルホン組成物及び該組成物から製造される物品 | |
EP2921525B1 (en) | Polyester resin composition, manufacturing method therefor, and camera module containing said polyester resin composition | |
JPS6231801A (ja) | 光学用成形品 | |
US7456248B2 (en) | Polyarylethersulfone compositions exhibiting reduced yellowness and high light transmittance properties and articles made therefrom | |
JP5620240B2 (ja) | 眼鏡レンズ | |
TWI831294B (zh) | 樹脂組成物之丸粒 | |
TWI830991B (zh) | 聚碳酸酯樹脂組成物 | |
JP3857432B2 (ja) | 難燃性ポリカーボネート樹脂組成物 | |
JP4820972B2 (ja) | ポリカーボネート樹脂の回転成形方法 | |
JPS6250801A (ja) | 光学用成形品 | |
JP5428047B2 (ja) | 回転成形用ポリカーボネート樹脂組成物ペレット | |
JP7098389B2 (ja) | ポリカーボネート樹脂組成物 | |
EP3702409B1 (en) | Polycarbonate resin composition and optical molded product including the same | |
JPS6271902A (ja) | 光学用成形品 | |
JPH086015B2 (ja) | ポリカーボネート樹脂組成物 | |
JPS5912962A (ja) | 熱安定化ポリカ−ボネ−ト樹脂組成物 | |
JPH0248082B2 (ja) | Kogakuyoseikeihin | |
KR20100078847A (ko) | 폴리에스테르 수지 조성물 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20060417 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20071031 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20080407 |
|
A601 | Written request for extension of time |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601 Effective date: 20080707 |
|
A602 | Written permission of extension of time |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A602 Effective date: 20080714 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20081007 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821 Effective date: 20081007 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20090928 |
|
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20091013 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 4393201 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121023 Year of fee payment: 3 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20131023 Year of fee payment: 4 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |