JP7098389B2 - ポリカーボネート樹脂組成物 - Google Patents

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Description

本発明はポリカーボネート樹脂組成物に関し、詳しくは、320~420nmの波長光のカットが可能で、高い表面硬度を有し、耐傷つき性に優れ、且つ成形時のガス発生の問題がないポリカーボネート樹脂組成物に関する。
目は常に太陽光からのダメージに晒されており、波長400nmまでの紫外光から目を守ることは重要である。また近年の研究から、紫外光からより可視光側の波長帯も眼の組織にダメージを与え、白内障等の病因となることが明らかになっている。さらに、LEDを光源とする機器・照明が普及している中で、LED光源に多く含まれるブルーライトが眼病の原因となることも報告されている。
このため、紫外光及びそれより可視光側である320~420nmの波長光のカットする材料が求められている。
一般に、ポリカーボネート樹脂は、機械的性質、耐候性、透明性に優れており、紫外線吸収剤を配合したポリカーボネート樹脂組成物が、メガネやサングラス、ゴーグル、各種照明カバー等の透明な紫外線吸収性材料として使用されている。そして、紫外線吸収剤としてはベンゾフェノン系、ベンゾトリアゾール系、トリアジン系、サリチレート系等の紫外線吸収剤が利用されている(例えば、特許文献1~2)。
しかし、上記したような従来の紫外線吸収剤で320~420nmの波長を実際にカットしようとすると、その配合量は多くなり、成形時のガス発生が多くなってしまうという問題があった。
また、上記したメガネやサングラス、ゴーグル等の用途では、耐傷つき性に優れることが求められる。
このような状況下、320~420nmの波長を効果的に吸収遮断でき、耐傷つき性に優れ、且つ、成形時のガス発生の問題がないポリカーボネート樹脂組成物が強く要求されている。
特開平09-291205号公報 特公平06-51840号公報
本発明は、上記状況に鑑みなされたものであり、その目的(課題)は、320~420nmの波長光のカットが可能で、高い表面硬度を有し、耐傷つき性に優れ、且つ成形時のガス発生の問題がないポリカーボネート樹脂組成物を提供することにある。
本発明者は、上記課題を達成すべく、鋭意検討を重ねた結果、以下に示す特定の構成単位(A1)及び(A2)から構成されるポリカーボネート共重合体またはポリカーボネートブレンド物に、特定の最大吸収波長を有する紫外線吸収剤を特定の量で配合することにより、320~420nmの波長光のカットが可能で、高い表面硬度を有し耐傷つき性に優れ、且つ、成形時のガス発生の問題がないポリカーボネート樹脂組成物が得られることを見出し、本発明を完成するに至った。
本発明は、以下のポリカーボネート樹脂組成物に関する。
[1]ポリカーボネート樹脂(A)100質量部に対し、JIS K7105に準拠し以下の式(I)から求める吸収曲線の最大吸収波長が375nm以上である紫外線吸収剤(B1)及び/又は最大吸収波長が360nm以上375nm未満である紫外線吸収剤(B2)を0.02~1質量部を含み、
ポリカーボネート樹脂(A)が、下記一般式(1)で表される構成単位(A1)と、下記一般式(2)で表される構成単位(A2)から構成され、全構成単位における構成単位(A1)の割合が10~90モル%、(A2)の割合が90~10モル%であるポリカーボネート共重合体またはポリカーボネートブレンド物であることを特徴とするポリカーボネート樹脂組成物。
[紫外線吸収剤を0.005質量%含有するポリカーボネート樹脂の吸光度]-[ポリカーボネート樹脂のみの吸光度]・・・(I)
Figure 0007098389000001
(一般式(1)中、Rはメチル基、R及びRはそれぞれ独立して水素原子またはメチル基を、Xは、
Figure 0007098389000002
を示し、R及びRはそれぞれ独立に水素原子またはメチル基を示し、Zは、Cと結合して炭素数6~12の、置換基を有していてもよい脂環式炭化水素を形成する基を示す。)
Figure 0007098389000003
(一般式(2)中、Xは前記一般式(1)におけるXと同義である。)
[2]紫外線吸収剤(B1)が、セサモール基を有するベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤である上記[1]に記載のポリカーボネート樹脂組成物。
[3]前記セサモール基を有するベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤が、下記一般式(3)で表される紫外線吸収剤である上記[2]に記載のポリカーボネート樹脂組成物。
Figure 0007098389000004
(一般式(3)中、Xはハロゲン原子を表す。)
[4]紫外線吸収剤(B2)が、セサモール基を有するベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤である上記[1]~[3]のいずれかに記載のポリカーボネート樹脂組成物。
[5]前記セサモール基を有するベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤が、下記一般式(4)で表される紫外線吸収剤である上記[4]に記載のポリカーボネート樹脂組成物。
Figure 0007098389000005
(一般式(4)中、Rは水素原子、炭素数1~8のアルキル基、炭素数1~8のアルコキシ基、ヒドロキシル基、カルボキシル基、アルキル基の炭素数が1~8のアルキルオキシカルボニル基、炭素数1~8のヒドロキシアルキル基又はアルキル基の炭素数が各々1~8のアルキルカルボニルオキシアルキル基を表す。)
[6]さらに、安定剤(C)を、ポリカーボネート樹脂(A)100質量部に対し、0.01~0.5質量部含有する上記[1]~[5]のいずれかに記載のポリカーボネート樹脂組成物。
[7]JIS K7105に準拠して厚み2mmの成形体を波長320nmで測定した透過率が0.5%以下となる上記[1]~[6]のいずれかに記載のポリカーボネート樹脂組成物。
[8]上記[1]~[7]のいずれかに記載のポリカーボネート樹脂組成物の成形品。
本発明のポリカーボネート樹脂組成物は、320~420nmの波長光のカットが可能で、高い表面硬度を有し耐傷つき性に優れ、且つ成形時のガス発生の問題がない。本発明では、ポリカーボネート樹脂(A)として、上記した構成単位(A1)と構成単位(A2)から構成されるポリカーボネート共重合体またはポリカーボネートブレンド物であることにより、高い表面硬度を有するだけではなく、320~420nmの波長光のカット、驚くべきことに、特にUV-A域である320nmの透過率を0%にまでにすることが可能である。
実施例における金型汚染の評価に使用したしずく型金型の平面図である。
以下、本発明について実施形態及び例示物等を示して詳細に説明する。
なお、本明細書において、「~」とは、特に断りがない場合、その前後に記載される数値を下限値及び上限値として含む意味で使用される。
本発明のポリカーボネート樹脂組成物は、ポリカーボネート樹脂(A)100質量部に対し、JIS K7105に準拠し以下の式(I)から求める吸収曲線の最大吸収波長が375nm以上である紫外線吸収剤(B1)及び/又は最大吸収波長が360nm以上375nm未満である紫外線吸収剤(B2)を0.02~1質量部を含み、
ポリカーボネート樹脂(A)が、前記一般式(1)で表される構成単位(A1)と、前記一般式(2)で表される構成単位(A2)から構成され、全構成単位における構成単位(A1)の割合が10~90モル%、(A2)の割合が90~10モル%であるポリカーボネート共重合体またはポリカーボネートブレンド物であることを特徴とする。
[紫外線吸収剤を0.005質量%含有するポリカーボネート樹脂の吸光度]-[ポリカーボネート樹脂のみの吸光度]・・・(I)
以下、本発明のポリカーボネート樹脂組成物を構成する各成分等につき、詳細に説明する。
[ポリカーボネート樹脂(A)]
本発明に使用するポリカーボネート樹脂(A)は、下記一般式(1)で表される構成単位(A1)と、下記一般式(2)で表される構成単位(A2)から構成され、ポリカーボネート樹脂(A)を構成する全構成単位における構成単位(A1)の割合が10~90モル%、(A2)の割合が90~10モル%であるポリカーボネート共重合体またはポリカーボネートブレンド物のいずれであってもよい。
Figure 0007098389000006
(一般式(1)中、Rはメチル基、R及びRはそれぞれ独立して水素原子またはメチル基を、Xは、
Figure 0007098389000007
を示し、R及びRはそれぞれ独立に水素原子またはメチル基を示し、Zは、Cと結合して炭素数6~12の、置換基を有していてもよい脂環式炭化水素を形成する基を示す。)
Figure 0007098389000008
(一般式(2)中、Xは前記一般式(1)におけるXと同義である。)
ポリカーボネート樹脂(A)は、構成単位(A1)10~90モル%、構成単位(A2)が90~10モル%であるが、構成単位(A1)、(A2)の好ましい割合は、構成単位(A1)が15~85モル%、構成単位(A2)が85~15モル%、より好ましくは(A1)が20~80モル%、(A2)が80~20モル%、さらには(A1)が25~75モル%、(A2)が75~25モル%であることが好ましい。構成単位(A1)の割合が10モル%を下回ると、表面硬度は劣り、また320nmのカットが不十分となる。構成単位(A1)の割合が90モル%より多いと、耐衝撃強度が劣り、また耐熱性が悪くなる。
上記構成単位(A)の割合は、ポリカーボネート樹脂(A)が構成単位(A1)と(A2)のポリカーボネート共重合体であっても、構成単位(A1)を主たる構成単位とするポリカーボネート樹脂(PCA1)と、構成単位(A2)を主たる構成単位とするポリカーボネート樹脂(PCA2)をブレンドした混合物(ポリカーボネートブレンド物)によって達成されていてもよい。
ここで、上記ポリカーボネート樹脂(PCA1)あるいは(PCA2)における「主たる構成単位」とは、各ポリカーボネート樹脂のカーボネート構成単位100モル%中、構成単位(A1)あるいは構成単位(A2)が50モル%超、好ましくは80モル%以上、より好ましくは90モル%以上、さらに好ましくは95モル%以上、最も好ましくは97モル%以上の割合であることを意味する。
構成単位(A1)を示す上記一般式(1)において、Rはメチル基であり、R及びRはそれぞれ独立に水素原子またはメチル基であるが、R及びRは特には水素原子であることが好ましい。
また、Xは、
Figure 0007098389000009
である場合、R4及びR5の両方がメチル基であるイソプロピリデン基であることが好ましく、また、Xが、
Figure 0007098389000010
の場合、Zは、上記式(1)中の2個のフェニル基と結合する炭素Cと結合して、炭素数6~12の二価の脂環式炭化水素基を形成するが、二価の脂環式炭化水素基としては、例えば、シキロヘキシリデン基、シクロヘプチリデン基、シクロドデシリデン基、アダマンチリデン基、シクロドデシリデン基等のシクロアルキリデン基が挙げられる。置換されたものとしては、これらのメチル置換基、エチル置換基を有するもの等が挙げられる。これらの中でも、シクロヘキシリデン基、シキロヘキシリデン基のメチル置換体(好ましくは3,3,5-トリメチル置換体)、シクロドデシリデン基が好ましい。
構成単位(A1)の好ましい具体例としては、以下のイ)~ニ)が挙げられる。
イ)2,2-ビス(3-メチル-4-ヒドロキシフェニル)プロパン単位を有するもの、即ちRがメチル基、Rが水素原子、Xがイソプロピリデン基である単位
ロ)2,2-ビス(3-メチル-4-ヒドロキシフェニル)シクロドデカン単位、即ちRがメチル基、Rが水素原子、Xがシクロドデシリデン基である単位
ハ)2,2-ビス(3,5-ジメチル-4-ヒドロキシフェニル)プロパン単位、即ちRがメチル基、Rがメチル基、Xがイソプロピリデン基である単位
ニ)2,2-ビス(3-メチル-4-ヒドロキシフェニル)シクロヘキサン単位、即ちRがメチル基、Rが水素原子、Xがシクロヘキシリデン基である単位
これらの中で、より好ましくは上記イ)、ロ)またはハ)、さらに好ましくは上記イ)またはロ)、特には上記イ)の構成単位が好ましい。
これらの構成単位のポリカーボネート樹脂は、それぞれ、2,2-ビス(3-メチル-4-ヒドロキシフェニル)プロパン、2,2-ビス(3-メチル-4-ヒドロキシフェニル)シクロドデカン、2,2-ビス(3,5-ジメチル-4-ヒドロキシフェニル)プロパン、2,2-ビス(3-メチル-4-ヒドロキシフェニル)シクロヘキサンを、ジヒドロキシ化合物として使用して製造することができる。
構成単位(A1)は、1種類を用いてもよく、2種類以上を任意の組み合わせ及び任意の比率で併用してもよい。
また、前記一般式(2)で表されるポリカーボネート構成単位(A2)の好ましい具体例としては、Xがイソプロピリデン基である、2,2-ビス(4-ヒドロキシフェニル)プロパン、即ち、ビスフェノールA由来のカーボネート構成単位である。
前記した通り、ポリカーボネート樹脂(A)は、構成単位(A1)と(A2)のポリカーボネート共重合体であっても、構成単位(A1)を主たる構成単位とするポリカーボネート樹脂(PCA1)と、構成単位(A2)を主たる構成単位とするポリカーボネート樹脂(PCA1)をポリカーボネートブレンド物であってもよいが、いずれの場合でも、構成単位(A1)、(A2)以外のポリカーボネート構成単位を含んでいてもよい。
ポリカーボネート樹脂(A)が構成単位(A1)と(A2)のポリカーボネート共重合体である場合、一般式(1)、(2)で表される構成単位以外のポリカーボネート構成単位を含んでいてもよいが、その場合の構成単位は50モル%未満、好ましくは20モル%以下、より好ましくは10モル%以下、さらに好ましくは5モル%以下、最も好ましくは3モル%以下であることが好ましい。
また、ポリカーボネート樹脂(A)が構成単位(A1)を主たる構成単位とするポリカーボネート樹脂(PCA1)と、構成単位(A2)を主たる構成単位とするポリカーボネート樹脂(PCA2)のブレンド物である場合、PCA1及び/又はPCA2は、それぞれ一般式(1)、(2)で表される構成単位以外のポリカーボネート構成単位を含んでいてもよいが、その場合の構成単位は50モル%未満、好ましくは20モル%以下、より好ましくは10モル%以下、さらに好ましくは5モル%以下、最も好ましくは3モル%以下であることが好ましい。
ポリカーボネート樹脂(A)が、構成単位(A1)と(A2)のポリカーボネート共重合体の場合、あるいは構成単位(A1)を主たる構成単位とするポリカーボネート樹脂(PCA1)と、構成単位(A2)を主たる構成単位とするポリカーボネート樹脂(PCA2)のブレンド物である場合のいずれの場合も、共重合体並びにポリカーボネート樹脂(PCA1)もしくはポリカーボネート樹脂(PCA2)の粘度平均分子量Mvは、15,000~45,000であることが好ましい。15,000を下回ると、樹脂組成物の耐熱性が低下したり、耐衝撃性が低下したりするため好ましくない。一方、40,000を超えると溶融粘度が増大し射出成形が困難となりやすい。粘度平均分子量のより好ましい下限は、16,000、17,000、18,000であり、その上限はより好ましくは40,000、さらに好ましくは36,000、33,000、特に好ましくは30,000である。
なお、本発明において、ポリカーボネート樹脂の粘度平均分子量[Mv]とは、溶媒としてメチレンクロライドを使用し、ウベローデ粘度計を用いて温度25℃での極限粘度[η](単位dl/g)を求め、Schnellの粘度式、すなわち、
η=1.23×10-4Mv0.83 から算出される値を意味する。また極限粘度[η]は、各溶液濃度[C](g/dl)での比粘度[ηsp]を測定し、下記式により算出した値である。
Figure 0007098389000011
[紫外線吸収剤(B1)]
本発明のポリカーボネート樹脂組成物は、JIS K7105に準拠し、以下の式(I)から求める吸収曲線の最大吸収波長が375nm以上である紫外線吸収剤(B1)及び/又は最大吸収波長が360nm以上375nm未満である紫外線吸収剤(B2)を含有する。
[紫外線吸収剤を0.005質量%含有するポリカーボネート樹脂の吸光度]-[ポリカーボネート樹脂のみの吸光度]・・・(I)
本発明において、紫外線吸収剤の最大吸収波長は、上記式(1)に従って、紫外線吸収剤を0.005質量%含有するポリカーボネート樹脂の平板状成形品での吸光度から、同じポリカーボネート樹脂で紫外線吸収剤を含有しないポリカーボネート樹脂の同形状で同厚みの平板状成形品の吸光度を差し引いて得られる吸収曲線の最大吸収波長として、定義される。このように定義される最大吸収波長は、用いる平板状試験片の厚みによって変化はしないと原理上考えられるが、本発明では2mm厚で比較することが好ましい。
また、最大吸収波長の測定・決定方法の具体的な条件等は、実施例に記載される通りである。
紫外線吸収剤(B1)の最大吸収波長が375nm以上であるが、その上限としては、好ましくは420nm以下、より好ましくは400nm以下である。
このような紫外線吸収剤(B1)としては、例えばベンゾトリアゾール系化合物、ベンゾフェノン系化合物、トリアジン系化合物、ベンゾエート系化合物、サリチル酸フェニルエステル系化合物、シアノアクリレート系化合物、マロン酸エステル系化合物、シュウ酸アニリド系化合物等の中から最大吸収波長が375nm以上のものが選択されるが、ベンゾトリアゾール系の紫外線吸収剤が好ましく、より好ましくはセサモール基(すなわち、ベンゾ[1,3]-ジオキソール-5-オール基)を有するベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤であり、特に好ましくは下記一般式(3)で表される紫外線吸収剤である。
Figure 0007098389000012
一般式(3)中のXはハロゲン原子であるが、好ましくは塩素、臭素、フッ素、ヨウ素などのハロゲン原子であり、より好ましくは塩素原子であり、具体的には、6-(5-クロロ-2H-ベンゾトリアゾール-2-イル)ベンゾ[1,3]ジオキソール-5-オールが特に好ましい。
[紫外線吸収剤(B2)]
紫外線吸収剤(B2)は、最大吸収波長が360nm以上375nm未満である紫外線吸収剤である。
このような紫外線吸収剤(B2)としては、例えばベンゾトリアゾール系化合物、ベンゾフェノン系化合物、トリアジン系化合物、ベンゾエート系化合物、サリチル酸フェニルエステル系化合物、シアノアクリレート系化合物、マロン酸エステル系化合物、シュウ酸アニリド系化合物等の中から最大吸収波長が360nm以上375nm未満のものが選択されるが、ベンゾトリアゾール系の紫外線吸収剤が好ましく、より好ましくはセサモール基(すなわち、ベンゾ[1,3]-ジオキソール-5-オール基)を有するベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤であり、特に好ましくは下記一般式(4)で表される紫外線吸収剤である。
Figure 0007098389000013
(一般式(4)中、Rは水素原子、炭素数1~8のアルキル基、炭素数1~8のアルコキシ基、ヒドロキシル基、カルボキシル基、アルキル基の炭素数が1~8のアルキルオキシカルボニル基、炭素数1~8のヒドロキシアルキル基又はアルキル基の炭素数が各々1~8のアルキルカルボニルオキシアルキル基を表す。)
一般式(4)中、Rの具体例としては、水素原子;メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、n-ブチル基、イソブチル基、sec-ブチル基、tert-ブチル基、n-ヘキシル基、n-オクチル基、2-エチルヘキシル基等の置換されても良い炭素数1~8の直鎖または分岐のアルキル基;メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、イソプロポキシ基、n-ブトキシ基、イソブトキシ基、sec-ブトキシ基、tert-ブトキシ基、n-ヘキシルオキシ基、n-オクチルオキシ基、2-エチルヘキシルオキシ基などの置換されても良い炭素数1~8の直鎖または分岐のアルコキシ基;ヒドロキシル基;カルボキシル基;メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、イソプロポキシカルボニル基、n-ブトキシカルボニル基、イソブトキシカルボニル基、sec-ブトキシカルボニル基、tert-ブトキシカルボニル基、n-ヘキシルオキシカルボニル基、n-オクチルオキシカルボニル基、2-エチルヘキシルオキシカルボニル基等の置換されても良いアルキル基の炭素数1~8の直鎖または分岐のアルキルオキシカルボニル基;ヒドロキシメチル基、ヒドロキシエチル基、ヒドロキシプロピル基、ヒドロキシブチル基、ヒドロキシヘキシル基、ヒドロキシオクチル基等の置換されても良い炭素数1~8の直鎖または分岐のヒドロキシアルキル基;メチルカルボニルオキシメチル基、エチルカルボニルオキシメチル基、プロピルカルボニルオキシメチル基、ブチルカルボニルオキシメチル基、ヘキシルカルボニルオキシメチル基、ヘプチルカルボニルオキシメチル基、オクチルカルボニルオキシメチル基、メチルカルボニルオキシエチル基、エチルカルボニルオキシエチル基、プロピルカルボニルオキシエチル基、ブチルカルボニルオキシエチル基、ヘキシルカルボニルオキシエチル基、ヘプチルカルボニルオキシエチル基、オクチルカルボニルオキシエチル基等の置換されても良いアルキル基の炭素数が各々1~8の直鎖または分岐のアルキルカルボニルオキシアルキル基;等が挙げられる。
Rとしては、上記の中でも好ましくは、水素原子、アルキル基、アルコキシ基、ヒドロキシル基、カルボキシル基、アルキルオキシカルボニル基、ヒドロキシアルキル基又はアルキルカルボニルオキシアルキル基である。さらに好ましくは水素原子、メチル基、メトキシ基、n-オクチルオキシ基、ヒドロキシル基、カルボキシル基、メトキシカルボニル基、n-オクチルオキシカルボニル基、ヒドロキシエチル基、メチルカルボニルオキシエチル基、ヘプチルカルボニルオキシエチル基である。
一般式(4)で示され、最大吸収波長が360nm以上375nm未満である化合物の好ましい例としては、6-(2H-ベンゾトリアゾール-2-イル)ベンゾ[1,3]ジオキソール-5-オール、6-(5-n-ヘプチルカルボニルオキシエチル-2H-ベンゾトリアゾール-2-イル)ベンゾ[1,3]ジオキソール-5-オール、6-(5-イソヘプチルカルボニルオキシエチル-2H-ベンゾトリアゾール-2-イル)ベンゾ[1,3]ジオキソール-5-オール、6-(5-メチル-2H-ベンゾトリアゾール-2-イル)ベンゾ[1,3]ジオキソール-5-オール、6-(5-メトキシ-2H-ベンゾトリアゾール-2-イル)ベンゾ[1,3]ジオキソール-5-オール、6-(5-ヒドロキシ-2H-ベンゾトリアゾール-2-イル)ベンゾ[1,3]ジオキソール-5-オール、6-(5-オクチルオキシ-2H-ベンゾトリアゾール-2-イル)ベンゾ[1,3]ジオキソール-5-オール、6-(5-カルボキシ-2H-ベンゾトリアゾール-2-イル)ベンゾ[1,3]ジオキソール-5-オール、6-(5-ヒドロキシエチル-2H-ベンゾトリアゾール-2-イル)ベンゾ[1,3]ジオキソール-5-オール、6-(5-メチルカルボニルオキシエチル-2H-ベンゾトリアゾール-2-イル)ベンゾ[1,3]ジオキソール-5-オール等が挙げられる。
これらの中でも、6-(2H-ベンゾトリアゾール-2-イル)ベンゾ[1,3]ジオキソール-5-オール、6-(5-n-ヘプチルカルボニルオキシエチル-2H-ベンゾトリアゾール-2-イル)ベンゾ[1,3]ジオキソール-5-オール、6-(5-イソヘプチルカルボニルオキシエチル-2H-ベンゾトリアゾール-2-イル)ベンゾ[1,3]ジオキソール-5-オールが特に好ましい。
紫外線吸収剤(B1)及び(B2)の含有量は、いずれかを単独で含有する場合、あるいは両者を含有する場合は両者の合計で、ポリカーボネート樹脂(A)100質量部に対し、0.02~1質量部である。含有量が0.02質量部を下回ると得られる樹脂組成物の400~420nm波長域での透過率が高くなり過ぎ、1質量部を超えると400~420nm波長域での透過率は低くなるが成形時のガス発生が顕著となり、成形品に揮発分が付着して製品外観を著しく損なうこととなる。含有量は、ポリカーボネート樹脂(A)100質量部に対し、好ましくは0.022質量部以上であり、0.025質量部以上であることがより好ましく、0.03質量部以上であることが一層好ましい。また、好ましくは0.8質量部以下、より好ましくは0.7質量部以下、さらには0.6質量部以下であることが好ましい。
紫外線吸収剤(B1)の含有量は、ポリカーボネート樹脂(A)100質量部に対し、0~1質量部の範囲から選択されることが好ましく、より好ましくは0.005質量部以上、さらに好ましくは0.01質量部以上、特に好ましくは0.03質量部以上である。また、好ましくは0.8質量部以下、より好ましくは0.7質量部以下、さらには0.6質量部以下である。
紫外線吸収剤(B2)の含有量は、ポリカーボネート樹脂(A)100質量部に対し、0質量部以上1質量部の範囲から選択されることが好ましく、より好ましくは0.03質量部以上、さらに好ましくは0.05質量部以上であり、0.8質量部以下がさらに好ましく、0.5質量部以下がより好ましく、0.4質量部以下が特に好ましい。
紫外線吸収剤(B1)および(B2)の含有量が、いずれかを単独で含有する場合、あるいは両者を含有する場合は両者の合計で、0.02質量部を下回ると得られる樹脂組成物の320nm波長付近での透過が生じやすく、1.0質量部を超えると成形時のガス発生が生じやすく製品外観を損ないやすくなる。
[紫外線吸収剤(B3)]
本発明のポリカーボネート樹脂組成物は、さらに、JIS K7105に準拠し、前記式(I)から求める吸収曲線の最大吸収波長が360nm未満である紫外線吸収剤(B3)を含有することが好ましい。
紫外線吸収剤(B3)を含有することにより、紫外線吸収剤(B1)及び/又は(B2)を少なめに含有する場合に320nm付近の透過率が高くなりすい傾向を改善したり、ポリカーボネート樹脂の紫外線による劣化を抑制することが可能となる。
紫外線吸収剤(B3)としては、例えば、ベンゾトリアゾール系化合物、ベンゾフェノン系化合物、トリアジン系化合物、ベンゾオキサジン系化合物、ベンゾエート系化合物、サリチル酸フェニルエステル系化合物、シアノアクリレート系化合物、マロン酸エステル系化合物、シュウ酸アニリド系化合物等が挙げられる。中でも、ベンゾトリアゾール系化合物、トリアジン系化合物、マロン酸エステル系化合物、ベンゾオキサジン系化合物が好ましい。これらは、単独で用いても、2種以上で用いてもよい。
ヒドロキシベンゾフェノン系化合物としては、2-ヒドロキシ-4-オクトキシベンゾフェノン等が挙げられる。
マロン酸エステル系化合物としては、ジメチル(p-メトキシベンジリデン)マロネート、2-(1-アリールアルキリデン)マロン酸エステル類、テトラエチル-2,2’-(1,4-フェニレン-ジメチリデン)-ビスマロネートなどが挙げられる。
トリアジン系化合物としては、2-(4,6-ジフェニル-1,3,5-トリアジン-2-イル)-5-[(ヘキシル)オキシ]-フェノールなどが挙げられる。
ベンゾエート系化合物としては、2,4-ジ-t-ブチルフェニル-3,5-ジ-t-ブチル-4-ヒドロキシベンゾエート等が挙げられる。
ベンゾオキサジン系化合物としては、2,2’-(1,4-フェニレン)ビス(4H-3,1-ベンゾオキサジン-4-オン)等が挙げられる。
紫外線吸収剤(B3)としては、ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤がより好ましく、特にセサモール基を有しないベンゾトリアゾール系化合物が好ましい。このようなベンゾトリアゾール系化合物のより具体的な例としては、例えば、2-(2-ヒドロキシ-5-t-オクチルフェニル)-2H-ベンゾトリアゾール、2-(3-t-ブチル-2-ヒドロキシ-5-メチルフェニル)-5-クロロ-2H-ベンゾトリアゾール、2-[5-クロロ(2H)-ベンゾトリアゾール-2-イル]-4-メチル-6-(t-ブチル)フェノール、2,4-ジ-tert-ブチル-6-(5-クロロベンゾトリアゾール-2-イル)フェノール、(2-[5-クロロ(2H)-ベンゾトリアゾール-2-イル]-4,6-ジ(tert-ペンチル)フェノール)、3-[3-tert-ブチル-5-(5-クロロ-2H-ベンゾトリアゾール-2-イル)-4-ヒドロキシフェニル]オクチルプロピオネート、2-(3-t-ブチル-5-メチル-2-ヒドロキシフェニル)-5-クロロベンゾトリアゾール、2-(2H-ベンゾトリアゾール-2-イル)-6-ドデシル-4-メチルフェノール、2-(2H-ベンゾトリアゾール-2-イル)-p-クレゾール、2-[(2H)-ベンゾトリアゾール-2-イル]-4,6-ビス-(1-メチル-1-フェニルエチル)フェノール等が好ましく挙げられる。
紫外線吸収剤(B3)を含有する場合の好ましい含有量は、ポリカーボネート樹脂(A)100質量部に対し、0.01~0.4質量部である。0.01質量部を下回ると得られる樹脂組成物の紫外線による劣化が生じやすく、0.2質量部を超えると成形時のガス発生が生じやすく製品外観を損ないやすくなる。紫外線吸収剤(B3)の含有量は、ポリカーボネート樹脂(A)100質量部に対し、より好ましくは0.02質量部以上、さらに好ましくは0.03質量部以上であり、0.3質量部以下であることがより好ましい。
[安定剤(C)]
本発明のポリカーボネート樹脂組成物は、さらに、安定剤を含有することが好ましい。安定剤としてはリン系安定剤、フェノール系安定剤、硫黄系安定剤等が好ましく挙げられる。
[リン系安定剤]
本発明のポリカーボネート樹脂組成物は、リン系安定剤を含有することで、ポリカーボネート樹脂組成物の色相が良好なものとなりやすく、そして、さらに耐熱変色性が改善しやすい。
リン系安定剤としては、公知の任意のものを使用できる。具体例を挙げると、リン酸、ホスホン酸、亜燐酸、ホスフィン酸、ポリリン酸などのリンのオキソ酸;酸性ピロリン酸ナトリウム、酸性ピロリン酸カリウム、酸性ピロリン酸カルシウムなどの酸性ピロリン酸金属塩;リン酸カリウム、リン酸ナトリウム、リン酸セシウム、リン酸亜鉛など第1族又は第2B族金属のリン酸塩;ホスフェート化合物、ホスファイト化合物、ホスホナイト化合物などが挙げられるが、ホスファイト化合物が特に好ましい。ホスファイト化合物を選択することで、より高い耐変色性と連続生産性を有するポリカーボネート樹脂組成物が得られる。
ここでホスファイト化合物は、一般式:P(OR)で表される3価のリン化合物であり、Rは、1価又は2価の有機基を表す。
このようなホスファイト化合物としては、例えば、トリフェニルホスファイト、トリス(モノノニルフェニル)ホスファイト、トリス(モノノニル/ジノニル・フェニル)ホスファイト、トリス(2,4-ジ-tert-ブチルフェニル)ホスファイト、モノオクチルジフェニルホスファイト、ジオクチルモノフェニルホスファイト、モノデシルジフェニルホスファイト、ジデシルモノフェニルホスファイト、トリデシルホスファイト、トリラウリルホスファイト、トリステアリルホスファイト、ジステアリルペンタエリスリトールジホスファイト、ビス(2,4-ジ-tert-ブチル-4-メチルフェニル)ペンタエリスリトールホスファイト、ビス(2,6-ジ-tert-ブチルフェニル)オクチルホスファイト、2,2-メチレンビス(4,6-ジ-tert-ブチルフェニル)オクチルホスファイト、テトラキス(2,4-ジ-tert-ブチルフェニル)-4,4’-ビフェニレン-ジホスファイト、6-[3-(3-tert-ブチル-ヒドロキシ-5-メチルフェニル)プロポキシ]-2,4,8,10-テトラ-tert-ブチルジベンゾ[d,f][1,3,2]-ジオキサホスフェピン等が挙げられる。
このようなホスファイト化合物のなかでも、下記一般式(5)または(6)で表される芳香族ホスファイト化合物が、本発明のポリカーボネート樹脂組成物の耐熱変色性が効果的に高まるため、より好ましい。
Figure 0007098389000014
(一般式(5)中、R、R及びRは、それぞれ同一であっても異なっていてもよく、炭素数6以上30以下のアリール基を表す。)
Figure 0007098389000015
(一般式(6)中、R及びRは、それぞれ同一であっても異なっていてもよく、炭素数6以上30以下のアリール基を表す。)
上記一般式(5)で表されるホスファイト化合物としては、中でもトリフェニルホスファイト、トリス(モノノニルフェニル)ホスファイト、トリス(2,4-ジ-tert-ブチルフェニル)ホスファイト等が好ましく、中でもトリス(2,4-ジ-tert-ブチルフェニル)ホスファイトがより好ましい。
上記一般式(6)で表されるホスファイト化合物としては、中でもビス(2,4-ジ-tert-ブチル-4-メチルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイト、ビス(2,6-ジ-tert-ブチル-4-メチルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイト、ビス(2,4-ジクミルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイトのようなペンタエリスリトールジホスファイト構造を有するものが特に好ましい。
ホスファイト化合物のなかでも、上記一般式(5)で表される芳香族ホスファイト化合物が、色相がより優れるため、より好ましい。
なお、リン系安定剤は、1種が含有されていてもよく、2種以上が任意の組み合わせ及び比率で含有されていても良い。
リン系安定剤の含有量は、ポリカーボネート樹脂(A)100質量部に対して、好ましくは0.01~0.5質量部であり、より好ましくは0.02質量部以上、さらに好ましくは0.03質量部以上であり、また、好ましくは0.4質量以下、より好ましくは0.3質量部以下、さらに好ましくは0.2質量部以下である。リン系安定剤の含有量が、0.005質量部未満の場合は、色相、耐熱変色性が不十分となりやすく、0.5質量部を超える場合は、耐熱変色性がかえって悪化しやすくなるだけでなく、湿熱安定性も低下しやすい。
[フェノール系安定剤]
本発明のポリカーボネート樹脂組成物は、安定剤として、フェノール系安定剤を含有してもよい。フェノール系安定剤としては、例えばヒンダードフェノール系酸化防止剤が挙げられる。その具体例としては、ペンタエリスリトールテトラキス[3-(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシフェニル)プロピオネート]、オクタデシル-3-(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシフェニル)プロピオネート、チオジエチレンビス[3-(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシフェニル)プロピオネート]、N,N’-ヘキサン-1,6-ジイルビス[3-(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシフェニルプロピオナミド)、2,4-ジメチル-6-(1-メチルペンタデシル)フェノール、ジエチル[[3,5-ビス(1,1-ジメチルエチル)-4-ヒドロキシフェニル]メチル]ホスフォエート、3,3’,3’’,5,5’,5’’-ヘキサ-tert-ブチル-a,a’,a’’-(メシチレン-2,4,6-トリイル)トリ-p-クレゾール、4,6-ビス(オクチルチオメチル)-o-クレゾール、エチレンビス(オキシエチレン)ビス[3-(5-tert-ブチル-4-ヒドロキシ-m-トリル)プロピオネート]、ヘキサメチレンビス[3-(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシフェニル)プロピオネート]、1,3,5-トリス(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシベンジル)-1,3,5-トリアジン-2,4,6(1H,3H,5H)-トリオン,2,6-ジ-tert-ブチル-4-(4,6-ビス(オクチルチオ)-1,3,5-トリアジン-2-イルアミノ)フェノール、2-[1-(2-ヒドロキシ-3,5-ジ-tert-ペンチルフェニル)エチル]-4,6-ジ-tert-ペンチルフェニルアクリレート等が挙げられる。
中でも、ペンタエリスリトールテトラキス[3-(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシフェニル)プロピオネート]、オクタデシル-3-(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシフェニル)プロピオネートが好ましい。このようなフェノール系酸化防止剤としては、具体的には、例えば、BASF社製「イルガノックス1010」、「イルガノックス1076」、ADEKA社製「アデカスタブAO-50」、「アデカスタブAO-60」等が挙げられる。
なお、フェノール系安定剤は、1種が含有されていてもよく、2種以上が任意の組み合わせ及び比率で含有されていてもよい。
フェノール系安定剤の含有量は、ポリカーボネート樹脂(A)100質量部に対して、好ましくは0.01~0.5質量部であり、より好ましくは0.02質量部以上、さらに好ましくは0.03質量部以上であり、また、好ましくは0.4質量以下、より好ましくは0.3質量部以下、さらに好ましくは0.2質量部以下である。フェノール系安定剤の含有量が前記範囲の下限値未満の場合は、フェノール系安定剤としての効果が不十分となる可能性があり、フェノール系安定剤の含有量が前記範囲の上限値を超える場合は、効果が頭打ちとなり経済的でなくなる可能性がある。
リン系安定剤とフェノール系安定剤は併用して使用してもよい。その場合、リン系安定剤とフェノール系安定剤の合計含有量は、ポリカーボネート樹脂(A)100質量部に対して、好ましくは0.01~0.5質量部であり、より好ましくは0.02質量部以上、さらに好ましくは0.03質量部以上であり、また、好ましくは0.4質量以下、より好ましくは0.3質量部以下、さらに好ましくは0.2質量部以下である。
[硫黄系安定剤]
硫黄系安定剤としては、例えば、ジラウリル-3,3’-チオジプロピオン酸エステル、ジトリデシル-3,3’-チオジプロピオン酸エステル、ジミリスチル-3,3’-チオジプロピオン酸エステル、ジステアリル-3,3’-チオジプロピオン酸エステル、ラウリルステアリル-3,3’-チオジプロピオン酸エステル、ペンタエリスリトールテトラキス(3-ラウリルチオプロピオネート)、ビス[2-メチル-4-(3-ラウリルチオプロピオニルオキシ)-5-tert-ブチルフェニル]スルフィド、オクタデシルジスルフィド、メルカプトベンズイミダゾール、2-メルカプト-6-メチルベンズイミダゾール、1,1’-チオビス(2-ナフトール)などを挙げることができる。
上記のうち、ペンタエリスリトールテトラキス(3-ラウリルチオプロピオネート)が好ましい。このような硫黄系安定剤としては、具体的にはADEKA社製「アデカスタブ AO-412S」が挙げられる。
硫黄系安定剤の含有量は、ポリカーボネート樹脂(A)100質量部に対して、好ましくは0.01~0.5質量部であり、より好ましくは0.02質量部以上、さらに好ましくは0.03質量部以上であり、また、好ましくは0.4質量以下、より好ましくは0.3質量部以下、さらに好ましくは0.2質量部以下である。硫黄系安定剤の含有量が前記範囲の下限値未満の場合は、硫黄系安定剤としての効果が不十分となる可能性があり、硫黄系安定剤の含有量が前記範囲の上限値を超える場合は、効果が頭打ちとなり経済的でなくなる可能性がある。
[添加剤等]
本発明のポリカーボネート樹脂組成物は、上記した以外のその他の添加剤、例えば、離型剤、蛍光増白剤、顔料、染料、難燃剤、耐衝撃改良剤、帯電防止剤、可塑剤、相溶化剤などの添加剤、またポリカーボネート樹脂以外の他の樹脂を含有することができる。これらの添加剤あるいは他の樹脂は一種または二種以上を配合してもよい。
なお、ポリカーボネート樹脂以外の他の樹脂を含有する場合の含有量は、ポリカーボネート樹脂(A)100質量部に対し、40質量部以下とすることが好ましく、より好ましくは30質量部以下、さらには20質量部以下、10質量部以下、特には5質量部以下とすることが好ましい。
[ポリカーボネート樹脂組成物の製造方法]
本発明のポリカーボネート樹脂組成物の製造方法に制限はなく、公知のポリカーボネート樹脂組成物の製造方法を広く採用でき、ポリカーボネート樹脂(A)、紫外線吸収剤(B1)及び/又は紫外線吸収剤(B2)、並びに、必要に応じて配合されるその他の成分を、例えばタンブラーやヘンシェルミキサーなどの各種混合機を用い予め混合した後、バンバリーミキサー、ロール、ブラベンダー、単軸混練押出機、二軸混練押出機、ニーダーなどの混合機で溶融混練する方法が挙げられる。なお、溶融混練の温度は特に制限されないが、通常240~320℃の範囲である。
本発明のポリカーボネート樹脂組成物は、上記したポリカーボネート樹脂組成物をペレタイズしたペレットを各種の成形法で成形して各種成形品を製造することができる。またペレットを経由せずに、押出機で溶融混練された樹脂を直接、成形して成形品にすることもできる。
本発明のポリカーボネート樹脂組成物は、このポリカーボネート樹脂組成物を成形して得られた厚さが2mmの成形体について、JIS K7105に準拠して波長320nmで測定した透過率が0.5%以下となることが好ましく、0.3%以下がより好ましく、0.1%以下がさらに好ましく、0%が特に好ましい。波長320nmでの透過率が0.5%を超えると、320nm波長域のカットを狙うサングラスレンズ等の材料として不十分である。
本発明のポリカーボネート樹脂組成物から得られた成形品は、320~420nmの波長光のカットが可能で、高い表面硬度を有し、耐傷つき性に優れ、成形時のガス発生の問題がなく、また、ポリカーボネート樹脂が有する種々の優れた機械的、熱的性質を有している。従って、その用途としては、紫外線による劣化が懸念される用途に広く好適に使用でき、例えば、シート、フィルム、雑貨、家電部品、自動車部品、建築材料、中空容器などが挙げられる。より具体的には、例えば、眼鏡レンズ、サングラスレンズ、ゴーグル(スキー用他)、保護メガネ、保護面体等、アーケード、屋内プール、カーポート、サンルーフ等の屋根用パネル、信号灯、遮音壁、自動車のサイドウィンドー、リアウィンドー、太陽電池ハウジング、街灯カバー等が好ましく挙げられる。
以下、本発明を実施例により、更に具体的に説明する。ただし、本発明は以下の実施例に限定して解釈されるものではない。
以下の実施例及び比較例で使用した原料及び評価方法は次の通りである。
なお、ポリカーボネート樹脂(A1)として、以下の製造例1で使用したポリカーボネート樹脂(A1-1)を使用した。
[製造例1:ポリカーボネート樹脂(A1-1)の製造]
2,2-ビス(3-メチル-4-ヒドロキシフェニル)プロパン(以下、「BPC」と記す。)26.14モル(6.75kg)と、ジフェニルカーボネート26.79モル(5.74kg)を、撹拌機および溜出凝縮装置付きのSUS製反応器(内容積10リットル)内に入れ、反応器内を窒素ガスで置換後、窒素ガス雰囲気下で220℃まで30分間かけて昇温した。
次いで、反応器内の反応液を撹拌し、溶融状態下の反応液にエステル交換反応触媒として炭酸セシウム(CsCO)を、BPC1モルに対し1.5×10-6モルとなるように加え、窒素ガス雰囲気下、220℃で30分、反応液を撹拌醸成した。次に、同温度下で反応器内の圧力を40分かけて100Torrに減圧し、さらに、100分間反応させ、フェノールを溜出させた。
次に、反応器内を60分かけて温度を284℃まで上げるとともに3Torrまで減圧し、留出理論量のほぼ全量に相当するフェノールを留出させた。次に、同温度下で反応器内の圧力を1Torr未満に保ち、さらに60分間反応を続け重縮合反応を終了させた。このとき、撹拌機の攪拌回転数は38回転/分であり、反応終了直前の反応液温度は289℃、攪拌動力は0.75kWであった。
次に、溶融状態のままの反応液を2軸押出機に送入し、炭酸セシウムに対して4倍モル量のp-トルエンスルホン酸ブチルを2軸押出機の第1供給口から供給し、反応液と混練し、その後、反応液を2軸押出機のダイを通してストランド状に押し出し、カッターで切断してポリカーボネート樹脂のペレットを得た。
得られたポリカーボネート樹脂(A1-1)の物性は以下の通りであった。
鉛筆硬度:2H
粘度平均分子量(Mv):22,000
なお、ポリカーボネート樹脂の鉛筆硬度は、JIS K7152に準拠して、射出成形機(日本製鋼所社製J55AD)を用い、バレル温度280℃、金型温度80℃の条件下にて射出成形した多目的試験片の表面硬度を、JIS K5600-5-4に準拠し、鉛筆硬度試験機(東洋精機製作所社製)を用いて、1000g荷重にて測定した値である。
Figure 0007098389000016
上記表1において、紫外線吸収剤の最大吸収波長は、各紫外線吸収剤を0.005%含有した表1記載のポリカーボネート樹脂の組成物の吸光度Aλと、紫外線吸収剤を含有していない上記表1記載のポリカーボネート樹脂の吸光度Aλ0をそれぞれ求め、吸光度Aλから吸光度Aλ0を差し引いた吸光度(Aλ-Aλ0)の吸収曲線から得られる最大吸収波長である。吸光度Aλ及び吸光度Aλ0の測定は、以下の[透過率及び吸光度の測定]に記載の方法と同様にして行った。
(実施例1~2、4~7、参考例3、比較例1~15)
[樹脂組成物ペレットの製造]
上記表1に記載した各成分を、以下の表2-3に記した割合(質量部)で配合し、タンブラーにて20分混合した後、二軸押出機(日本製鋼所社製「TEX30α」)を用いて、シリンダー温度280℃で溶融混練し、ストランドカットによりポリカーボネート樹脂組成物のペレットを得た。
[透過率及び吸光度の測定]
得られたペレットを、100℃で5時間、熱風循環式乾燥機により乾燥した後、射出成形機(日本製鋼所社製「J55-60H」)により、樹脂温度280℃、金型温度80℃、成形サイクル30秒の条件で、幅50mm×長さ90mmで厚みが1mm、2mm及び3mmの3段の段付き平板状試験片を成形した。
JIS K7105に準拠して、段付き平板状試験片の2mm厚みの部分について、分光光度計(島津製作所社製「UV-3100PC」)を用い、透過率及び吸光度の測定を行った。
420nm、400nm及び320nmでの透過率(単位:%)を表2-3に示す。
[成形時のガス発生の評価]
上記で得られたペレットを、120℃で5時間乾燥させた後、射出成形機(住友重機械工業社製「SE18DUZ」)を用い、図1に示すしずく型金型を用いて、シリンダー温度を320℃、成形サイクル10秒、金型温度80℃の条件で、100ショット射出成形し、終了後の金型固定側の金属鏡面に発生する白い付着物による汚れの状態を、比較例4と対比した以下の基準で、目視にて評価判定し、成形時のガス発生の評価とした。
A:金型付着物は、比較例4の100ショット成形後の状態より極めて少なく、耐金型汚染性は極めて良好である。
B:金型付着物は、比較例4の100ショット成形後の状態より少ないが、耐金型汚染性は若干見られる。
C:金型付着物は、比較例4の100ショット成形後の状態と同レベルであり、金型汚染が見られる。
D:金型付着物は、比較例4の100ショット成形後の状態より多く、金型汚染が著しく見られる。
なお、図1のしずく型金型は、ゲートGから樹脂組成物を導入し、尖端P部分に発生ガスが溜まり易くなるように設計した金型である。ゲートGの幅は1mm、厚みは1mmであり、図1において、幅h1は14.5mm、長さh2は7mm、長さh3は27mmであり、成形部の厚みは3mmである。
[鉛筆硬度の測定]
ポリカーボネート樹脂組成物の鉛筆硬度は、JIS K7152に準拠して、射出成形機(日本製鋼所社製「J55AD」)を用い、バレル温度280℃、金型温度80℃の条件下にて射出成形した多目的試験片の表面硬度を、JIS K5600-5-4に準拠し、鉛筆硬度試験機(東洋精機製作所社製)を用いて、1000g荷重にて測定した値である。
以上の評価結果を以下の表2-3に示す。
Figure 0007098389000017
Figure 0007098389000018
本発明のポリカーボネート樹脂組成物から得られた成形品は、320~420nmの波長光のカットが可能で、高い表面硬度を有し、耐傷つき性に優れ、且つ成形時のガス発生の問題がなく、また、ポリカーボネート樹脂が有する種々の優れた機械的、熱的性質を有しており、紫外線による劣化が懸念される用途に好適に使用でき、産業上の利用性は高い。

Claims (4)

  1. ポリカーボネート樹脂(A)100質量部に対し、JIS K7105に準拠し以下の式(I)から求める吸収曲線の最大吸収波長が375nm以上である紫外線吸収剤(B1)を0.02~1質量部を含み、紫外線吸収剤(B1)は、下記一般式(3)で表されるセサモール基を有するベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤であり、
    ポリカーボネート樹脂(A)が、下記一般式(1)で表される構成単位(A1)と、下記一般式(2)で表される構成単位(A2)から構成され、全構成単位における構成単位(A1)の割合が10~90モル%、(A2)の割合が90~10モル%であるポリカーボネート共重合体またはポリカーボネートブレンド物であることを特徴とするポリカーボネート樹脂組成物。
    [紫外線吸収剤を0.005質量%含有するポリカーボネート樹脂の吸光度]-[ポリカーボネート樹脂のみの吸光度]・・・(I)
    Figure 0007098389000019
    (一般式(1)中、Rはメチル基、R及びRはそれぞれ独立して水素原子またはメチル基を、Xは、
    Figure 0007098389000020
    を示し、R及びRはそれぞれ独立に水素原子またはメチル基を示し、Zは、Cと結合して炭素数6~12の、置換基を有していてもよい脂環式炭化水素を形成する基を示す。)
    Figure 0007098389000021
    (一般式(2)中、Xは前記一般式(1)におけるXと同義である。)
    Figure 0007098389000022
    (一般式(3)中、Xはハロゲン原子を表す。)
  2. さらに、安定剤(C)を、ポリカーボネート樹脂(A)100質量部に対し、0.01~0.5質量部含有する請求項1に記載のポリカーボネート樹脂組成物。
  3. JIS K7105に準拠して厚み2mmの成形体を波長320nmで測定した透過率が0.5%以下となる請求項1または2に記載のポリカーボネート樹脂組成物。
  4. 請求項1~のいずれかに記載のポリカーボネート樹脂組成物の成形品。
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