JP4375917B2 - 水中油型乳化脂の製造方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、水中油型乳化脂の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
ホモジナイザーによる水中油型乳化脂の均質化効果は、均質バルブ及び均質バルブ形状、処理圧力、処理回数、処理温度、配合等の条件により、大きく異なるものであった。特に均質化処理により脂肪球の粒子径が小さい水中油型乳化脂を得ようとした場合、従来の均質化条件では、水中油型乳化脂中の脂肪球の粒子が微細化されたものを安定して得ることは困難であり、粗大な脂肪球が一定の割合で残り、それが水中油型乳化脂の物性(例えば比重や硬さ)に悪影響を及ぼしていた。
【0003】
また、均質バルブ及び均質バルブシートにおいては、その接合面の形状の違いにより、ナイフエッジ型、ナノバルブ型、平型と呼ばれるタイプ等があるが、その構造上、均質バルブや均質バルブシートの面が1箇所でも削れてしまうと偏流等が起こり、粗大な脂肪球が残らない十分に脂肪球が微細化された水中油型乳化脂を得られなかった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
従って、本発明の目的は、粗大な脂肪球が残らず、十分に脂肪球が微細化された水中油型乳化脂の製造方法を提供するものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明は、水相と油相を乳化し、水中油型乳化脂原料を得、均質バルブと均質バルブシートの接合面において、該均質バルブと該均質バルブシートがそれぞれ同心円溝を有する2段式ホモジナイザーを使用し、上記の水中油型乳化脂原料を1段目圧力10〜50MPa、2段目圧力0〜5MPaの圧力条件で2回以上均質化処理し、次いで加熱殺菌もしくは加熱滅菌する水中油型乳化脂の製造方法であって、該水中油型乳化脂がホイップクリーム又はホイップ済みクリーム又はコーヒークリームであることを特徴とする水中油型乳化脂の製造方法により、上記目的を達成したものである。
【0006】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の水中油型乳化脂の製造方法について詳細に説明する。
【0007】
本発明により得られる水中油型乳化脂は、ホイップクリーム、ホイップ済みクリーム、コーヒークリームである
【0008】
また、上記の水中油型乳化脂は各種食品に用いることができ、パン、菓子、ハム、ソーセージその他加工食品の練り込み用として、またフィリング材、サンド材、トッピング材、スプレッド材等として用いることができる。
【0009】
本発明では、均質バルブと均質バルブシートの接合面において、該均質バルブと該均質バルブシートがそれぞれ同心円溝を有するホモジナイザーを使用する。
【0010】
本発明では、1段式(均質バルブと均質バルブシートを1組有する)のホモジナイザーや2段式(均質バルブと均質バルブシートを2組有する)のホモジナイザーを用いることができるが、2段式のホモジナイザーを用いるのが好ましい。
【0011】
2段式のホモジナイザーを用いる場合は、1段目か2段目の何れか、又は両方が、バルブと均質バルブシートの接合面において、該均質バルブと該均質バルブシートがそれぞれ同心円溝を有する構造のものを使用するのが好ましく、さらに好ましくは1段目は均質バルブと均質バルブシートの接合面において、該均質バルブと該均質バルブシートがそれぞれ同心円溝を有する構造のものとするのがよく、最も好ましくは1段目は均質バルブと均質バルブシートの接合面において、該均質バルブと該均質バルブシートがそれぞれ同心円溝を有する構造とし、2段目は均質バルブと均質バルブシートの接合面が、平型の構造を有するものとするのがよい。
【0012】
本発明では、均質バルブの同心円溝の数が1〜7のものを用いるのが好ましく、さらに好ましくは均質バルブの同心円溝の数が2〜6のものを用いるのがよい。
【0013】
本発明で使用する均質化バルブシートは、同心円溝の数が1〜7のものを用いるのが好ましく、さらに好ましくは均質バルブシートの同心円溝の数が2〜6のものを用いるのがよい。
【0014】
均質バルブの同心円溝の深さは1〜6mmのものを用いるのが好ましく、さらに好ましくは均質バルブの同心円溝の深さが2〜5mmのものを用いるのがよく、最も好ましくは均質バルブの同心円溝の深さが2〜3mmのものを用いるのがよい。また均質バルブのすべての溝の深さが同一であるのが好ましい。均質バルブシートの溝の深さは均質バルブの溝の深さと同一にするのがよい。
【0015】
図1には、均質バルブと均質バルブシートの接合面において、該均質バルブと該均質バルブシートがそれぞれ同心円溝を有するホモジナイザーであって、均質バルブの同心円溝の数が3で、均質バルブシートの同心円溝の数が2のものを示した。また図2には均質バルブと均質バルブシートの接合面が、平型の構造のものを示した。
【0016】
上記のホモジナイザーの圧力条件は、10〜50MPa、好ましくは10〜40MPa、さらに好ましくは10〜30MPaとするのがよい。
【0017】
上記の2段式のホモジナイザーを用いる場合の圧力条件は、1段目圧力10〜50MPaとし、2段目圧力0〜5MPaとするのが好ましく、1段目圧力10〜40MPaとし、2段目圧力0〜4MPaとするのがさらに好ましく、1段目圧力10〜30MPaとし、2段目圧力0〜3MPaとするのが最も好ましい。
【0018】
そして、本発明では、上記のホモジナイザーによる均質化処理を2回以上行う。この際、1回目のホモジナイザーによる均質化処理と、2回目以降のホモジナイザーによる均質化処理の圧力の差が好ましくは20MPa以内、さらに好ましくは10MPa以内、最も好ましくは同一であるのがよい。またホモジナイザーによる均質化処理を連続して2回以上行うのが好ましい。
【0019】
本発明の水中油型乳化脂の製造方法では、上記のような均質化処理を行った後の脂肪球の体積基準のメディアン径が、好ましくは0.4μm以下、さらに好ましくは0.35μm以下、最も好ましくは0.3μm以下、一層好ましくは0.05〜0.3μmである。
【0020】
また本発明の水中油型乳化脂の製造方法では、上記のような均質化処理を行った後の脂肪球の粒度分布が、粒子径0.4μm未満の脂肪球が、好ましくは60容量%以上、さらに好ましくは70容量%以上、最も好ましくは80〜95容量%であり、粒子径0.2μm未満の脂肪球が、好ましくは15容量%以上、さらに好ましくは17容量%以上、最も好ましくは20〜60容量%であり、粒子径0.1μm未満の脂肪球が、好ましくは3容量%以上、さらに好ましくは4容量%以上、最も好ましくは4〜30容量%である。
【0021】
そして、本発明の水中油型乳化脂の製造方法では、上記のような均質化処理を行った後に、好ましくは粒子径が1μm以上の脂肪球が実質的に存在しないことが、さらに好ましい粒子径が0.8μm以上の脂肪球が実質的に存在しないことが、最も好ましくは粒子径が0.6μm以上の脂肪球が実質的に存在しないことがよい。
【0022】
なお、本発明における脂肪球の体積基準のメディアン径と粒子径の測定は以下のようにして行う。
【0023】
すなわち、均質化処理後の水中油型乳化脂をイオン交換水に分散し、島津レーザー回析式粒度分布測定装置(SALD−1100、島津製作所製)を用いて測定する。
【0024】
この場合、例えば、水中油型乳化脂をイオン交換水に分散し、これを上記の島津レーザー回析式粒度分布測定装置を用い、屈折率が1.60−0.20iの条件にて測定を行うのがよい。
【0026】
本発明の水中油型乳化脂の製造方法の具体例としては、水相と油相を好ましくは40〜75℃付近で予備乳化し、均質バルブと均質バルブシートの接合面に同心円溝を有する2段式ホモジナイザーを使用し、該ホモジナイザーの処理を1段目圧力10〜50MPa、2段目圧力0〜5MPaの圧力条件で2回以上均質化処理する。そして殺菌もしくは滅菌する。このときインジェクション式・インフュージョン式等の直接加熱方式、あるいはプレート式・チューブラー式・掻き取り式等の間接加熱方式を用いたUHT・HTST・低温殺菌、バッチ式、レトルト、マイクロ波加熱等の加熱滅菌もしくは加熱殺菌処理、あるいは直火等の加熱調理により殺菌もしくは滅菌する。そしてこれを冷却することにより水中油型乳化脂が得られる。
【0028】
次に、本発明の水中油型乳化脂の製造方法で使用できる材料について説明する。
本発明に係る水中油型乳化脂の油相部を構成する油脂としては、特に限定されないが、例えばパーム油、パーム核油、ヤシ油、コーン油、綿実油、大豆油、ナタネ油、米油、ヒマワリ油、サフラワー油、牛脂、乳脂、豚脂、カカオ脂、魚油、鯨油等の各種植物油脂、動物油脂、並びにこれらを水素添加、分別及びエステル交換から選択される一又は二以上の処理を施した加工油脂が挙げられ、これらの油脂の中でもパーム核オレイン硬化油が好ましい。これらの油脂は、単独で用いることもでき、又は二種以上を組み合わせて用いることもできる。
【0029】
上記油脂の配合量は、本発明に係る水中油型乳化脂中、好ましくは10〜50重量%、さらに好ましくは20〜40重量%、一層好ましくは25〜35重量%である。
【0030】
また、本発明に係る水中油型乳化脂の水相部は、蛋白質及び糖類を含有することが好ましい。
【0031】
上記蛋白質としては、特に限定されないが、例えばα−ラクトアルブミンやβ−ラクトグロブリン、血清アルブミン等のホエイ蛋白質、カゼイン、その他の乳蛋白質、低密度リポ蛋白質、高密度リポ蛋白質、ホスビチン、リベチン、リン糖蛋白質、オボアルブミン、コンアルブミン、オボムコイド等の卵蛋白質、グリアジン、グルテニン、プロラミン、グルテリン等の小麦蛋白質、その他動物性及び植物性蛋白質等の蛋白質が挙げられる。これらの蛋白質は、目的に応じて一種ないし二種以上の蛋白質として、あるいは一種ないし二種以上の蛋白質を含有する食品素材の形で添加してもよい。
【0032】
上記蛋白質の配合量は、本発明に係る水中油型乳化脂中、好ましくは0.05〜10重量%、さらに好ましくは0.1〜6重量%である。
【0033】
上記糖類としては、特に限定されないが、例えばブドウ糖、果糖、蔗糖、麦芽糖、酵素糖化水飴、乳糖、還元澱粉糖化物、異性化液糖、蔗糖結合水飴、オリゴ糖、還元糖ポリデキストロース、ソルビトール、還元乳糖、トレハロース、キシロース、キシリトール、マルチトール、エリスリトール、マンニトール、フラクトオリゴ糖、大豆オリゴ糖、ガラクトオリゴ糖、乳果オリゴ糖、ラフィノース、ラクチュロース、パラチノースオリゴ糖、ステビア、アスパルテーム等の糖類が挙げられる。これらの糖類のうちでも、還元澱粉糖化物、還元乳糖、ソルビトール、キシリトール、マルチトール、エリスリトール、マンニトール等の糖アルコールを用いるのが好ましい。これらの糖類は、単独で用いることもでき、又は二種以上を組み合わせて用いることもできる。
【0034】
上記糖類の配合量は、本発明に係る水中油型乳化脂中、好ましくは10〜70重量%、さらに好ましくは25〜60重量%である。
【0035】
上記蛋白質又は上記糖類として、牛乳や液糖等の水分含有物を用いた場合は、本発明に係る水中油型乳化脂の水相部に水を配合する必要はない。水を配合する場合は、本発明に係る水中油型乳化脂中、好ましくは50重量%以下、さらに好ましくは5〜40重量%、一層好ましくは10〜40重量%である。
【0036】
本発明に係る水中油型乳化脂には、必要により乳化剤及び安定剤を油相部及び/又は水相部に配合することができる。
【0037】
上記乳化剤としては、特に限定されないが、例えばレシチン、グリセリン脂肪酸エステル、グリセリン酢酸脂肪酸エステル、グリセリン乳酸脂肪酸エステル、グリセリンコハク酸脂肪酸エステル、グリセリンジアセチル酒石酸脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、ショ糖脂肪酸エステル、ショ糖酢酸イソ酪酸エステル、ポリグリセリン脂肪酸エステル、ポリグリセリン縮合リシノレイン酸エステル、プロピレングリコール 脂肪酸エステル、ステアロイル乳酸カルシウム、ステアロイル乳酸ナトリウム、ポリオキシエチレンソルビタンモノステアレート、ポリオキシエチレンソルビタンモノグリセリド等が挙げられる。これらの乳化剤は、単独で用いることもでき、又は二種以上を組み合わせて用いることもできる。
【0038】
上記乳化剤の配合量は、本発明に係る水中油型乳化脂中、好ましくは0〜5重量%、さらに好ましくは0.15〜3重量%である。
【0039】
上記安定剤としては、リン酸塩(ヘキサメタリン酸、第2リン酸、第1リン酸)、クエン酸のアルカリ金属塩(カリウム、ナトリウム等)、グアーガム、キサンタンガム、タマリンドガム、カラギーナン、アルギン酸塩、ファーセルラン、ローカストビーンガム、ペクチン、カードラン、澱粉、化工澱粉、結晶セルロース、ゼラチン、デキストリン、寒天、デキストラン、アルギン酸プロピレングリコールエステル等の安定剤が挙げられる。これらの安定剤は、単独で用いることもでき、又は二種以上を組み合わせて用いることもできる。
【0040】
上記安定剤の配合量は、本発明に係る水中油型乳化脂中、好ましくは0〜5重量%、さらに好ましくは0.01〜1重量%である。
【0041】
さらに本発明に係る水中油型乳化脂には、果汁、ジャム、乳製品、卵製品、カカオ及びカカオ製品、コーヒー及びコーヒー製品、マロンペースト、ナッツ加工品等の呈味成分、調味料、着香料、着色料、保存料、酸化防止剤、pH調整剤等を配合することもできる。
【0042】
【実施例】
以下に実施例をあげ、本発明を更に詳しく説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。尚、以下の実施例1及び2は参考例である。
【0043】
〔実施例1〕
表1に示す組成の油相及び水相をそれぞれ調製し、該油相と該水相を混合し、60℃で乳化した。そして掻き取り式熱交換機を用いて、90℃で殺菌処理をし、水中油型乳化脂原料を得た。
【0044】
次に、1段目の均質バルブと均質バルブシートの接合面において、均質バルブ及び均質バルブシートがそれぞれ同心円溝を有し、2段目の均質バルブと均質バルブシートの接合面の形状が平型である2段式ホモジナイザーを用い、1段目の圧力条件を24MPa、2段目は圧力を全くかけずに、水中油型乳化脂原料を2回均質化処理し、60℃に冷却し、水中油型乳化脂を得た。
【0045】
なお、1段目において均質バルブの同心円溝の数が6個で溝の深さは2mmのもの、均質バルブシートの同心円溝の数が5個で溝の深さは2mmのものを使用した。
【0046】
また均質化後の脂肪球の体積基準のメディアン径と、脂肪球の粒径を表2に示した。均質化後の脂肪球の体積基準のメディアン径と、脂肪球の粒径の測定方法は、均質化処理後の水中油型乳化脂をイオン交換水に分散し、島津レーザー回析式粒度分布測定装置(SALD−1100、島津製作所製)を用い、屈折率が1.60−0.20iの条件にて測定を行った。
【0047】
〔実施例2〕
1段目の均質バルブと均質バルブシートの接合面において、均質バルブの同心円溝の数が3個で溝の深さは3mmのもの、均質バルブシートの同心円溝の数が2個で溝の深さは3mmのものを使用した以外は、実施例1と同様の方法にて水中油型乳化脂を製造した。
【0048】
また、均質化後の脂肪球の体積基準のメディアン径と、脂肪球の粒径を実施例1に準じて測定し、結果を表2に示した。
【0049】
〔実施例3〕
表1に示す組成の油相及び水相をそれぞれ調製し、該油相と該水相を混合し、60℃で乳化し、水中油型乳化脂原料を得た。
【0050】
そして、1段目の均質バルブと均質バルブシートの接合面において、均質バルブ及び均質バルブシートがそれぞれ同心円溝を有し、2段目の均質バルブと均質バルブシートの接合面の形状が平型である2段式ホモジナイザーを用い、1段目の圧力条件を24MPa、2段目は圧力を全くかけずに、水中油型乳化脂原料を3回均質化処理した。そして掻き取り式熱交換機を用いて、90℃で殺菌処理をし、35℃に冷却し、水中油型乳化脂を得た。
【0051】
なお、1段目において均質バルブの同心円溝の数が6個で溝の深さは2mmのもの、均質バルブシートの同心円溝の数が5個で溝の深さは2mmのものを使用した。
【0052】
また、均質化後の脂肪球の体積基準のメディアン径と、脂肪球の粒径を実施例1に準じて測定し、結果を表2に示した。
【0053】
〔実施例4〕
表1に示す組成の油相及び水相をそれぞれ調製し、該油相と該水相を混合し、60℃で乳化し、水中油型乳化脂原料を得た。
【0054】
そして、1段目の均質化バルブと均質化バルブシートの接合面において、均質バルブ及び均質バルブシートがそれぞれ同心円溝を有し、2段目の均質化バルブと均質化バルブシートの接合面の形状が平型である2段式ホモジナイザーを用い、1段目の圧力条件を30MPa、2段目の圧力条件を2MPaにて、水中油型乳化脂原料を2回均質化処理した。そしてプレート式熱交換機を用いて、135℃で殺菌処理をし、5℃に冷却し、水中油型乳化脂を得た。
【0055】
なお、1段目において均質バルブの同心円溝の数が6個で溝の深さは2mmのもの、均質バルブシートの同心円溝の数が5個で溝の深さは2mmのものを使用した。
【0056】
また、均質化後の脂肪球の体積基準のメディアン径と、脂肪球の粒径を実施例1に準じて測定し、結果を表2に示した。
【0057】
〔比較例1〕
1段目の均質化バルブと均質化バルブシートの接合面の形状がナイフエッジ型(図3参照)、2段目の均質バルブと均質バルブシートの接合面の形状が平型である2段式ホモジナイザーを用いたほかは、実施例1と同様の方法にて水中油型乳化脂を製造した。
【0058】
また、均質化後の脂肪球の体積基準のメディアン径と、脂肪球の粒径を実施例1に準じて測定し、結果を表2に示した。
【0059】
〔比較例2〕
1段目の均質化バルブと均質化バルブシートの接合面の形状がナノバルブ型(ニロ・ソアビ社製、図4参照)、2段目の均質バルブと均質バルブシートの接合面の形状が平型である2段式ホモジナイザーを用いたほかは、実施例1と同様の方法にて水中油型乳化脂を製造した。
【0060】
また、均質化後の脂肪球の体積基準のメディアン径と、脂肪球の粒径を実施例1に準じて測定し、結果を表2に示した。
【0061】
〔比較例3〕
2段式ホモジナイザーの1段目の圧力条件を9MPaとしたほかは、実施例1と同様の方法にて水中油型乳化脂を得た。
【0062】
また、均質化後の脂肪球の体積基準のメディアン径と、脂肪球の粒径を実施例1に準じて測定し、結果を表2に示した。
【0063】
〔比較例4〕
ホモジナイザーによる均質化処理の回数を1回としたほかは、実施例1と同様の方法にて水中油型乳化脂を得た。
【0064】
また、均質化後の脂肪球の体積基準のメディアン径と、脂肪球の粒径を実施例1に準じて測定し、結果を表2に示した。
【0065】
【表1】
Figure 0004375917
【0066】
【表2】
Figure 0004375917
【0067】
【発明の効果】
本発明の製造方法によって、粗大な脂肪球が残らず、十分に脂肪球が微細化された水中油型乳化脂が提供される。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、同心円溝型ホモジナイザーの横断面図及び縦断面図である。
【図2】図2は、平型ホモジナイザーの横断面図及び縦断面図である。
【図3】図3は、ナイフエッジ型ホモジナイザーの横断面図及び縦断面図である。
【図4】図4は、ナノバルブ型ホモジナイザーの横断面図及び縦断面図である。

Claims (4)

  1. 水相と油相を乳化し、水中油型乳化脂原料を得、均質バルブと均質バルブシートの接合面において、該均質バルブと該均質バルブシートがそれぞれ同心円溝を有する2段式ホモジナイザーを使用し、上記の水中油型乳化脂原料を1段目圧力10〜50MPa、2段目圧力0〜5MPaの圧力条件で2回以上均質化処理し、次いで加熱殺菌もしくは加熱滅菌する水中油型乳化脂の製造方法であって、該水中油型乳化脂がホイップクリーム又はホイップ済みクリーム又はコーヒークリームであることを特徴とする水中油型乳化脂の製造方法。
  2. 上記均質化処理後の脂肪球の体積基準のメディアン径が0.4μm以下である請求項記載の水中油型乳化脂の製造方法。
  3. 上記均質化処理後の脂肪球の60容量%以上が粒子径0.4μm未満である請求項1又は2記載の水中油型乳化脂の製造方法。
  4. 上記均質化処理後に粒子径が1μm以上の脂肪球が実質的に存在しない請求項1〜の何れかに記載の水中油型乳化脂の製造方法。
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