JP2014204697A - 油中水型乳化クリーム - Google Patents

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Abstract

【課題】油中水型乳化クリームの口どけと風味の発現を両立させること、とくに融点の高いトリ飽和トリグリセリド(SSS)を多く含有する場合であっても良好な口どけと風味を両立させた油中水型乳化クリームを提供すること。
【解決手段】乳清ミネラルと、2種以上の甘味料を組み合わせることにより、甘味の発現が良好で口どけがよい油中水型乳化クリームを得ることができる。
【選択図】なし

Description

本発明は、融点の高いトリ飽和トリグリセリド(SSS)を多く含有する場合であっても良好な口どけと甘味発現を有する油中水型乳化クリームに関する。
バタークリームに代表される油中水型乳化クリームは、油相が外相となるため細菌汚染に対する抵抗性が高く保存性が良好であることから、保存性が高い製菓・製パン用フィリングクリームとして広く使用されている。
一般に、油中水型乳化クリームはショートニング、バター、マーガリンへ甘味料や香料などを配合しクリーミングさせることで得ることができる。液糖、粉糖をはじめとする甘味料を全体の10〜60質量%程度含有し、ホイップクリーム等の水中油型クリームとは違ったコクのある甘味が大きな特徴である。
しかし、油中水型乳化クリームは油脂を主体としているため、口どけや高温(夏季など30℃以上の環境)での保型性が使用油脂によって大きく左右されるという欠点を有する。そのため油脂中に融点の高いトリ飽和トリグリセリド(以下、SSSということもある)を多く含有させ、高温での保型性は良好に保つ方法がとられるが、結果的に口どけは悪化し、また甘味の発現が弱くなってしまうという問題があった。とくに、夏場は高温での耐熱保形性が求められるため、SSSの含有量が多くなり、口どけや甘味の発現についての問題が生じやすかった。
油中水型乳化クリームの耐熱性と口どけを両立するために、これまで様々な検討が行われている。
特許文献1では、特定のジグリセリン脂肪酸エステルと特定のポリグリセリン脂肪酸エステルを含有するバタークリーム用油脂組成物、特許文献2では、10〜150MPaの圧力で油脂又はエマルションを強制的に加圧する加圧晶析する方法、特許文献3では微結晶セルロース、水溶性ヘミセルロース及びアラビアガムから選ばれる1種以上とカルシウム反応性の多糖類を含有する油中水型乳化物が開示されている。
しかし、特許文献1の方法では乳化剤によって風味を損ないやすく、特許文献2では製法上の制約が大きいものであった。また、特許文献3では、多糖類を多く含有するため、後味として雑味が残りやすい場合があった。また、いずれも甘味の発現が十分ではなく、良好な口どけと甘味の発現を両立すること、とくに保形性を高めた状態では両立が困難であるのが現状であった。
特開2006−273925号公報 特開2001−136905号公報 特開2006−129785号公報
従って、本発明の目的は、油中水型乳化クリームの口どけと風味の発現を両立させること、とくに融点の高いトリ飽和トリグリセリド(SSS)を多く含有する場合であっても良好な口どけと風味を両立させた油中水型乳化クリームを提供することにある。
本発明者等は上記課題を解決すべく種々検討した結果、乳清ミネラルと、2種以上の甘味料を組み合わせることにより、甘味の発現が良好で口どけがよい油中水型乳化クリームが得られること、とくにSSSを多く含有する油中水型乳化クリームであっても良好な効果が得られることを知見した。
本発明は上記知見に基づいて完成されたものである。すなわち、水相中に、乳清ミネラルを固形分として0.001〜10質量%(水相基準)、及び2種以上の甘味料を含有することを特徴とする油中水型乳化クリームである。
本発明によれば、融点の高いトリ飽和トリグリセリド(SSS)を多く含有する場合であっても良好な口どけと風味を両立させた油中水型乳化クリームを得ることができる。
以下、本発明の油中水型乳化クリームについて好ましい実施形態に基づき詳述する。
はじめに本発明で使用する乳清ミネラルについて詳述する。
乳清ミネラルとは、乳又はホエー(乳清)から、可能な限りタンパク質や乳糖を除去したものであり、高濃度に乳の灰分を含有するという特徴を有する。そのため、そのミネラル組成は、原料となる乳やホエイ中のミネラル組成に近い比率となる。
本発明で使用する乳清ミネラルとしては、より良好な口どけと甘味発現を有する油中水型乳化クリームが得られる点で、固形分中のカルシウム含量が2質量%未満、特に1質量%未満の乳清ミネラルを使用することが好ましい。尚、該カルシウム含量は低いほど好ましい。
牛乳から通常の製法で製造された乳清ミネラルは、固形分中のカルシウム含量が5質量%以上である。上記カルシウム含量が2質量%未満の乳清ミネラルは、乳又はホエイから、膜分離及び/又はイオン交換、さらには冷却により、乳糖及びタンパク質を除去して乳清ミネラルを得る際に、あらかじめカルシウムを低減した乳を使用した酸性ホエイを用いる方法、或いは甘性ホエイから乳清ミネラルを製造する際にカルシウムを除去する工程を挿入することで得る方法が挙げられるが、工業的に実施する上での効率やコストの点で、甘性ホエイから乳清ミネラルを製造する際にある程度ミネラルを濃縮した後に、カルシウムを除去する工程を挿入することで得る方法を採ることが好ましい。ここで使用する脱カルシウムの方法としては、特に限定されず、調温保持による沈殿法等の公知の方法を採ることができる。
本発明の油中水型乳化クリームにおける上記乳清ミネラルの含有量は、水相中に、水相基準で固形分として0.001〜10質量%、好ましくは0.1〜5質量%、より好ましくは0.3〜3質量%である。上記乳清ミネラルの含有量が0.001質量%未満であると、本発明の効果である甘味の発現が弱くなり、また、10質量%を超えると、苦味を感じるおそれがあることに加え、長期間保存時や高温での保管時に乳化破壊を起こし、離水したり、油分分離などを起こすおそれがある。
次に、本発明で使用する甘味料について詳述する。
本発明の油中水型乳化クリームにおいては、2種以上の甘味料を含有する。
甘味料とは、飲食物への甘味の付与を目的として飲食物に添加される化合物又は組成物をいう。
本発明で使用することができる甘味料としては、ブドウ糖、果糖、ショ糖、ガラクトース、麦芽糖、酵素糖化水飴、還元澱粉糖化物、還元水飴、異性化液糖、ショ糖結合水飴、オリゴ糖、還元糖ポリデキストロース、還元パラチノース、ソルビトール、還元乳糖、L−アラビノース、トレハロース、キシロース、キシリトール、マルチトール、エリスリトール、マンニトール、フラクトオリゴ糖、大豆オリゴ糖、ガラクトオリゴ糖、乳果オリゴ糖、キシロオリゴ糖、ラフィノース、ラクチュロース、パラチノース、パラチノースオリゴ糖、プシコース、アロース、タガトース等の糖類、スクラロース、アセスルファムカリウム、ステビア、アスパルテーム、ネオテーム、ソーマチン、甘草、サッカリン、羅漢果等の、高甘味度甘味料が挙げられる。
本発明の油中水型乳化クリームにおける上記甘味料の含有量は、油中水型乳化クリーム基準で5〜60質量%が好ましく、7〜55質量%がより好ましく、10〜50質量%が最も好ましい。
また、2種以上の甘味料を、甘味料の総含量基準でそれぞれ0.01質量%以上含有するのが好ましく、0.05〜30質量%がより好ましく、0.1〜20質量%が最も好ましい。0.01質量%よりも少ないと添加した効果が得られない場合があるため好ましくない。
また、本発明においては、上記甘味料のうちプシコース、アロースからなる群から1種または2種選択するのが好ましい。これにより、後述するSSSを多く含有する場合であっても、口どけの悪さを感じさせず、また甘味の発現がより良好な油中水型乳化クリームを得ることができる。プシコース及び/又はアロースの含量は、甘味料の固形分総含量を基準として0.04〜15質量%が好ましく、0.1〜13質量%がより好ましく、0.5〜10質量%が最も好ましい。
なお、上記甘味料を添加する場合のほか、上記乳清ミネラル、下記の乳タンパク質を含有する食品素材、あるいは下記のその他の原料等の、甘味料以外の原材料に甘味料成分が含まれる場合には、併せて算入するものとする。
本発明の油中水型乳化クリームでは、上記乳清ミネラル、2種以上の甘味料のほか、乳タンパク質を含有することが好ましい。
乳タンパク質は、カゼインタンパク質とホエイタンパク質に大別され、カゼインタンパク質又はホエイタンパク質の何れかを用いてもよいし、これらを併用してもよいが、本発明においては、良好な口どけを有する点から、上記カゼインタンパク質とホエイタンパク質を併用することが好ましい。
上記乳タンパク質の含有量は、本発明の油中水型乳化クリームの水相中、水相基準で0.001〜2.5質量%含有することが好ましく、0.1〜2.5質量%がより好ましく、0.5〜2.5質量%が最も好ましい。乳タンパク質の含有量が0.001質量%未満であると、良好な口どけが得られない場合があるため好ましくない。また、乳タンパク質の含有量が2.5質量%を超えると、甘味の発現が弱くなる場合があり、また、油中水型乳化クリームが硬くなりすぎたり、食感がボソついたり、可塑性を呈しないおそれがある。
上記カゼインタンパク質としては、αs1−カゼイン、αs2−カゼイン、β−カゼイン、γ−カゼイン、κ−カゼイン等の各単体や、これらの混合物、若しくはこれらを含んだ食品素材、アルカリカゼイン(カゼイネート)、酸カゼイン等が挙げられ、これらの中から選ばれた1種又は2種以上を用いることができる。
上記ホエイタンパク質としては、ラクトアルブミン、βラクトグロブリン、血清アルブミン、免疫グロブリン、プロテオースペプトン等の各単体や、これらの混合物、若しくはこれらを含んだ食品素材、乳清タンパク質、ホエイ、ホエイパウダー、脱乳糖ホエイ、脱乳糖ホエイパウダー、ホエイタンパク質濃縮物(ホエイプロテインコンセントレート)等が挙げられ、これらの中から選ばれた1種又は2種以上を用いることができる。
上記乳タンパク質を含有する食品素材としては、上記カゼインタンパク質と上記ホエイタンパク質の両方を含有する乳原料、例えば、生乳、牛乳、加糖練乳、加糖脱脂れん乳、無糖れん乳、無糖脱脂れん乳、脱脂乳、バターミルク、バターミルクパウダー、トータルミルクプロテイン(TMP)、脱脂粉乳、全粉乳、ミルクプロテインコンセントレート(MPC)、クリーム、クリームチーズ、ナチュラルチーズ、プロセスチーズ等が挙げられ、これらの中から選ばれた1種又は2種以上を用いることができる。
次に、本発明の油中水型乳化クリームで使用することのできる食用油脂について説明する。
本発明の油中水型乳化クリームで使用される食用油脂は、食用に適する油脂であればよく、その代表例としては、大豆油、菜種油、コーン油、綿実油、オリーブ油、落花生油、米油、べに花油、ひまわり油等の常温で液体の油脂が挙げられるが、その他に、パーム油、パーム核油、ヤシ油、サル脂、マンゴー脂、乳脂等の常温で固体の油脂も挙げられ、更に、これらの食用油脂の硬化油、分別油、エステル交換油等の物理的又は化学的処理を施した油脂を使用することもできる。
本発明においては、上記食用油脂を配合した配合油脂中に、トリグリセリドを構成する脂肪酸がすべて炭素数16以上の飽和脂肪酸であるトリ飽和トリグリセリド(SSS、Sは炭素数16以上の飽和脂肪酸を示す)を多く含有した場合であっても、甘味の発現と口どけが良好な油中水型乳化クリームを得ることができる。
一般に、クリームではある程度の耐熱性が要求されることが多く、そのために融点の高いSSSを一定量含有させる。しかし、SSSが増えることにより口どけが悪く、甘味の発現も乏しいものとなりやすい。
本発明においては、一定量のSSSを含有した場合であっても、良好な口どけと良好な甘味発現を有する。
本発明の効果をより強調できる点から、本発明の油中水型乳化クリームでは、油分中にSSSを1〜15質量%含有するのが好ましく、3〜12質量%含有するのがより好ましく、4〜10質量%含有するのが最も好ましい。
尚、本発明の油中水型乳化クリームにおける油分含量は上記食用油脂の含有量を含め、油中水型乳化の安定化のためには、好ましくは25〜80質量%、より好ましくは30〜70質量%、さらに好ましくは35〜60質量%であることが好ましい。
また、本発明の油中水型乳化クリームにおける水の含有量は、水の他、上記水分を含む成分由来の水も含めて、好ましくは10〜50質量%、より好ましくは15〜45質量%、さらに好ましくは15〜30質量%である。
また、本発明の油中水型乳化クリームには、上記乳清ミネラル、2種以上の甘味料、乳タンパク質、食用油脂、水以外に、通常、油中水型乳化クリームに使用されることが知られているその他の原料を、本発明の目的を損なわない限り、任意に使用することができる。
上記その他の原料としては、乳化剤、増粘多糖類等の安定剤、乳タンパク質以外のタンパク質、澱粉類、繊維類、卵類、果実、果汁、ジャム、カカオ及びカカオ製品、ナッツペースト、香辛料、茶、酒類、穀類、豆類、野菜類、肉類、魚介類、コーヒー及びコーヒー製品等の呈味成分、酢酸、乳酸、グルコン酸等の酸味料、調味料、酵素、着香料、着色料、食品保存料、日持ち向上剤、酸化防止剤、pH調整剤等の食品素材や食品添加物が挙げられる。
上記乳化剤としては、大豆レシチン、卵黄レシチン、大豆リゾレシチン、卵黄リゾレシチン、グリセリン脂肪酸エステル、グリセリン酢酸脂肪酸エステル、グリセリン乳酸脂肪酸エステル、グリセリンコハク酸脂肪酸エステル、グリセリンジアセチル酒石酸脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、ショ糖脂肪酸エステル、ショ糖酢酸イソ酪酸エステル、ポリグリセリン脂肪酸エステル、ポリグリセリン縮合リシノレイン酸エステル、プロピレングリコール脂肪酸エステル、ステアロイル乳酸カルシウム、ステアロイル乳酸ナトリウム、ポリオキシエチレンソルビタンモノステアレート、ポリオキシエチレンソルビタンモノグリセリド等を挙げることができる。
上記安定剤としては、リン酸塩、メタリン酸塩、ポリリン酸塩、ピロリン酸塩、有機酸塩類(クエン酸塩、酒石酸塩等)、無機塩類(炭酸塩等)、グアーガム、キサンタンガム、タマリンドガム、カラギーナン、アルギン酸、アルギン酸塩、ファーセルラン、ローカストビーンガム、ペクチン、カードラン、澱粉、化工澱粉、結晶セルロース、ゼラチン、デキストリン、寒天、デキストラン等が挙げられる。これらの安定剤は、単独で用いることもでき、又は二種以上を組み合わせて用いることもできる。
上記安定剤の含有量は、本発明の油中水型乳化クリーム中、好ましくは0〜30質量%、より好ましくは0〜5質量%である。
上記の「乳タンパク質以外のタンパク質」としては、特に限定されないが、例えば、血清アルブミン、グリアジン、グルテニン、プロラミン、グルテリン等の小麦タンパク質、大豆タンパク質、エンドウ蛋白、トウモロコシ蛋白、その他の動物性及び植物性タンパク質等のタンパク質、並びにこれらの加水分解物、これらを含有する食品素材が挙げられる。
これらの「乳タンパク質以外のタンパク質」は、目的に応じて一種ないし二種以上のタンパク質として、或いは一種ないし二種以上のタンパク質を含有する食品素材の形で添加してもよい。
上記の「乳タンパク質以外のタンパク質」の含有量は、本発明の油中水型乳化クリーム中、好ましくは0〜5質量%、より好ましくは0〜1質量%である。
次に、本発明の油中水型乳化クリームの製造方法について以下に説明する。
本発明の油中水型乳化クリームの製造方法は、乳清ミネラルを固形分として0.001〜10質量%、及び2種以上の甘味料を含有する水相と、油相とを乳化するものである。
尚、本発明における油中水型とは、連続した油相中に、水、或いは水を主体とする粒子が分散している形態を指す。具体的な乳化形態としては、W/O型のみならず、O/W/O型やO/O型をも含むものとする。
以下に、本発明の油中水型乳化クリームの製造方法を、W/O型、O/W/O型及びO/O型の各乳化形態ごとにさらに詳述する。
先ず、W/O型の乳化形態の本発明の油中水型乳化クリームの製造方法を以下に説明する。
水に、乳清ミネラルを固形分として0.001〜10質量%、2種以上の甘味料及び必要に応じその他の成分を添加、混合して水相を用意する。一方、油脂に、必要に応じその他の成分を添加、混合して油相を用意する。これらの水相と油相は好ましくは60℃以上に加温し、添加した成分を完全に溶解しておくことが好ましい。
次いで、該水相と該油相とを混合乳化してW/O型乳化物を得る。そして、該W/O型乳化物を殺菌処理するのが望ましい。殺菌方法は、タンクでのバッチ式でも、プレート型熱交換機や掻き取り式熱交換機を用いた連続式でも構わない。次に、該W/O型乳化物を冷却し、可塑化して、W/O型の乳化形態の本発明の油中水型乳化クリームを得る。冷却、可塑化する機器としては、密閉型連続式チューブ冷却機、例えば、ボテーター、コンビネーター、パーフェクター等のマーガリン製造機やプレート型熱交換機等が挙げられ、また、開放型のダイアクーラーとコンプレクターの組み合わせ等が挙げられる。
また、W/O型の乳化形態の本発明の油中水型乳化クリームを製造する際のいずれかの製造工程で、窒素、空気等を含気させても、させなくても構わない。
このようにして得られるW/O型の乳化形態の本発明の油中水型乳化クリームにおいて、油相と水相との割合は、質量比率で、好ましくは30〜80:20〜70、より好ましくは35〜75:25〜65、さらに好ましくは40〜70:30〜60である。
次に、O/W/O型の乳化形態の本発明の油中水型乳化クリームの製造方法を以下に説明する。
水に、乳清ミネラルを固形分として0.001〜10質量%、2種以上の甘味料及び必要に応じその他の成分を添加、混合して水相を用意する。一方、油脂に必要に応じその他の成分を添加、混合した油相1(内油相)、及び油脂に必要に応じその他の成分を添加、混合した油相2(外油相)を用意する。これらの水相と油相は好ましくは60℃以上に加温し、添加した成分を完全に溶解しておくことが好ましい。
次いで、上記水相と上記油相1とを混合し、乳化してO/W型乳化物を得る。次に、上記油相2中に、このO/W型乳化物を投入して、O/W/O型乳化物を得る。そして、該O/W/O型乳化物を殺菌処理するのが望ましい。殺菌方法は、タンクでのバッチ式でも、プレート型熱交換機や掻き取り式熱交換機を用いた連続式でも構わない。
次に、該O/W/O型乳化物を冷却し、可塑化して、O/W/O型の乳化形態の本発明の油中水型乳化クリームを得る。冷却、可塑化する機器としては、密閉型連続式チューブ冷却機、例えば、ボテーター、コンビネーター、パーフェクター等のマーガリン製造機やプレート型熱交換機等が挙げられ、また、開放型のダイアクーラーとコンプレクターの組み合わせ等が挙げられる。
また、O/W/O型の乳化形態の本発明の油中水型乳化クリームを製造する際のいずれかの製造工程で、窒素、空気等を含気させても、させなくても構わない。
このようにして得られるO/W/O型の乳化形態の油中水型乳化クリームにおいて、油相1(内油相)と水相と油相2(外油相)との割合は、質量比率で、好ましくは25〜55:25〜55:10〜30、より好ましくは30〜50:30〜50:10〜30、さらに好ましくは35〜45:35〜45:15〜25である。
次に、O/O型の乳化形態の本発明の油中水型乳化クリームの製造方法について説明する。
O/O型の乳化形態とは、O/W/O型の乳化形態の一種であり、外油相中に、1つの内油相をもったO/W乳化物が多数存在する状態を指す。O/O型の乳化形態の油中水型乳化クリームを製造する方法としては、例えば以下の4つの方法が挙げられる。
1つめの方法を以下に説明する。
水に、乳清ミネラルを固形分として0.001〜10質量%、2種以上の甘味料及び必要に応じその他の成分を添加、混合して水相を用意する。一方、油脂に必要に応じその他の成分を添加、混合した油相1(内油相)、及び油脂に必要に応じその他の成分を添加、混合した油相2(外油相)を用意する。これらの水相と油相は好ましくは60℃以上に加温し、添加した成分を完全に溶解しておくことが好ましい。
そして、上記の油相1(内油相)、水相及び油相2(外油相)を乳化し、O/W/O型乳化物を製造する。次に、該O/W/O型乳化物を殺菌処理するのが望ましい。殺菌方法は、タンクでのバッチ式でも、プレート型熱交換機や掻き取り式熱交換機を用いた連続式でも構わない。
次いで、上記O/W/O型乳化物を冷却、可塑化、転相させて、O/O型の本発明の油中水型乳化クリームを得る。冷却、可塑化、転相させる機器としては、密閉型連続式チューブ冷却機、例えば、ボテーター、コンビネーター、パーフェクター等のマーガリン製造機やプレート型熱交換機等が挙げられ、また、開放型のダイアクーラーとコンプレクターの組み合わせ等が挙げられる。
また、1つめの方法のいずれかの製造工程で、窒素、空気等を含気させても、させなくても構わない。
2つめの方法を以下に説明する。
水に、乳清ミネラルを固形分として0.001〜10質量%、2種以上の甘味料及び必要に応じその他の成分を添加、混合して水相を用意する。一方、油脂に、必要に応じその他の成分を添加、混合して油相を用意する。これらの水相と油相は好ましくは60℃以上に加温し、添加した成分を完全に溶解しておくことが好ましい。
そして、上記水相と上記油相とを乳化してO/W型乳化物を得る。次に、O/W型乳化物を殺菌処理するのが望ましい。殺菌方法は、タンクでのバッチ式でも、プレート型熱交換機や掻き取り式熱交換機を用いた連続式でも構わない。
次いで、上記O/W型乳化物を冷却、可塑化、転相させて、O/O型の本発明の油中水型乳化クリームを得る。冷却、可塑化、転相させる機器としては、密閉型連続式チューブ冷却機、例えば、ボテーター、コンビネーター、パーフェクター等のマーガリン製造機やプレート型熱交換機等が挙げられ、また、開放型のダイアクーラーとコンプレクターの組み合わせ等が挙げられる。
また、2つめの方法のいずれかの製造工程で、窒素、空気等を含気させても、させなくても構わない。
3つめの方法を以下に説明する。
水に、乳清ミネラルを固形分として0.001〜10質量%、2種以上の甘味料及び必要に応じその他の成分を添加、混合して水相を用意する。一方、油脂に、必要に応じその他の成分を添加、混合して油相を用意する。これらの水相と油相は好ましくは60℃以上に加温し、添加した成分を完全に溶解しておくことが好ましい。
そして、上記水相と上記油相とを乳化してW/O型乳化物を得る。次に、該W/O型乳化物を殺菌処理するのが望ましい。殺菌方法は、タンクでのバッチ式でも、プレート型熱交換機や掻き取り式熱交換機を用いた連続式でも構わない。
次いで、上記W/O型乳化物を転相させてO/W型乳化物とする。転相させる機器としては、密閉型連続式チューブ冷却機、例えば、ボテーター、コンビネーター、パーフェクター等のマーガリン製造機やプレート型熱交換機等が挙げられ、また、開放型のダイアクーラーとコンプレクターの組み合わせ等が挙げられる。
次いで、上記O/W型乳化物を冷却、可塑化、転相させて、O/O型の本発明の油中水型乳化クリームを得る。冷却、可塑化、転相させる機器としては、密閉型連続式チューブ冷却機、例えば、ボテーター、コンビネーター、パーフェクター等のマーガリン製造機やプレート型熱交換機等が挙げられ、また、開放型のダイアクーラーとコンプレクターの組み合わせ等が挙げられる。
また、3つめの方法のいずれかの製造工程で、窒素、空気等を含気させても、させなくても構わない。
4つめの方法を以下に説明する。
水に、乳清ミネラルを固形分として0.001〜10質量%、2種以上の甘味料及び必要に応じその他の成分を添加、混合して水相を用意する。一方、油脂に、必要に応じその他の成分を添加、混合して油相を用意する。これらの水相と油相は好ましくは60℃以上に加温し、添加した成分を完全に溶解しておくことが好ましい。
そして、上記水相と上記油相とを乳化してW/O型乳化物を得る。次に、該W/O型乳化物を殺菌処理するのが望ましい。殺菌方法は、タンクでのバッチ式でも、プレート型熱交換機や掻き取り式熱交換機を用いた連続式でも構わない。
次いで、上記W/O型乳化物を転相させてO/W/O型乳化物とする。転相させる機器としては、密閉型連続式チューブ冷却機、例えば、ボテーター、コンビネーター、パーフェクター等のマーガリン製造機やプレート型熱交換機等が挙げられ、また、開放型のダイアクーラーとコンプレクターの組み合わせ等が挙げられる。
次いで、上記O/W/O型乳化物を冷却、可塑化、転相させて、O/O型の本発明の油中水型乳化クリームを得る。冷却、可塑化、転相させる機器としては、密閉型連続式チューブ冷却機、例えば、ボテーター、コンビネーター、パーフェクター等のマーガリン製造機やプレート型熱交換機等が挙げられ、また、開放型のダイアクーラーとコンプレクターの組み合わせ等が挙げられる。
また、4つめの方法のいずれかの製造工程で、窒素、空気等を含気させても、させなくても構わない。
このようにして得られるO/O型の乳化形態の本発明の油中水型乳化クリームにおいて、油相1(内油相)と水相と油相2(外油相)の割合は、質量比率で、好ましくは15〜45:35〜65:5〜35、より好ましくは20〜40:40〜60:10〜30、さらに好ましくは25〜35:45〜60:10〜25である。
尚、上記の方法で得られた油中水型乳化クリームに対し、さらにその他の成分を添加したり、クリーミング等の方法により含気させたりすることももちろん可能である。
本発明の油中水型乳化クリームの用途としては、練り込み用、フィリング用(サンド、トッピング、スプレッド、コーティング等を含む)、スプレー用、調理用等が挙げられるが、中でも、フィリング用として好適に使用でき、とくに、製菓製パン用フィリングクリームに好適に使用できる。
また、本発明の油中水型乳化クリームの上記用途における使用量は、各用途により異なるものであり、特に制限されるものではない。
以下、本発明を実施例及び比較例により更に詳細に説明するが、本発明は、これらの実施例及び比較例により何等制限されるものではない。
<乳清ミネラルの製造>
〔製造例1〕
チーズを製造する際に副産物として得られる甘性ホエーをナノ濾過膜分離した後、さらに逆浸透濾過膜分離により固形分が20質量%となるまで濃縮し、次いで、80℃、20分の加熱処理をして生じた沈殿を遠心分離して除去し、これをさらにエバポレーターで濃縮し、スプレードライ法により、固形分98質量%の乳清ミネラルAを得た。得られた乳清ミネラルAの固形分中のカルシウム含量は0.4質量%であった。
〔製造例2〕
チーズを製造する際に副産物として得られる甘性ホエーをナノ濾過膜分離した後、さらに逆浸透濾過膜分離により固形分が20質量%となるまで濃縮し、次いで、これをさらにエバポレーターで濃縮し、スプレードライ法により、固形分98質量%の乳清ミネラルBを得た。得られた乳清ミネラルBの固形分中のカルシウム含量は2.2質量%であった。
<エステル交換油脂Aの製造>
パーム核油とパーム極度硬化油を70:30で混合した配合油100質量部に対し、触媒として0.1質量部のナトリウムメチラートを添加し、80℃で30分間ランダムエステル交換反応を行い、常法により精製して、エステル交換油脂Aを得た。
<油中水型乳化クリームの製造>
下記実施例1〜9及び下記比較例1、2においては、W/O型の油中水型クリームを作製し、下記実施例10においては、O/W/O型の油中水型クリームを作製した。
〔実施例1〕
エステル交換油脂Aとコーン油を60:40で混合した配合油60質量部、レシチン0.2質量部、香料0.1質量部、色素液0.1質量部からなる油相と、脱脂粉乳(乳タンパク質の含有量:36質量%)1質量部、希少糖含有液糖(「希少糖含有シロップ」松谷化学工業社製)20質量部、水18質量部、食塩0.2質量部、乳清ミネラルA0.4質量部からなる水相とを、45〜55℃の温度で混合乳化してW/O型乳化物Aを得た。(油分中のSSS含量:2.7%)
W/O型乳化物Aには2種以上の甘味料が含まれ、またプシコースが甘味料の総含量基準で5質量%以上含まれていた。
このW/O型乳化物Aを80℃にて15秒間殺菌し、次いでコンビネーターにて急冷可塑化して、W/O型の油中水型乳化クリームAを製造した。
〔実施例2〕
エステル交換油脂Aとコーン油を60:40で混合した配合油40質量部、レシチン0.2質量部、香料0.1質量部、色素液0.1質量部からなる油相と、脱脂粉乳(乳タンパク質の含有量:36質量%)1質量部、希少糖含有液糖(「希少糖含有シロップ」松谷化学工業社製)5質量部、異性化液糖(ブドウ糖23%、フルクトース23%、スクロース29%、水分25%)10質量部、ブドウ糖液糖(ブドウ糖75%、水分25%)30質量部、水12.9質量部、食塩0.2質量部、乳清ミネラルA0.5質量部からなる水相とを、45〜55℃の温度で混合乳化してW/O型乳化物Bを得た。(油分中のSSS含量:2.7%)
W/O型乳化物Bには2種以上の甘味料が含まれ、またプシコースが甘味料の総含量基準で0.5質量%以上含まれていた。
このW/O型乳化物Bを80℃にて15秒間殺菌し、次いでコンビネーターにて急冷可塑化して、W/O型の油中水型乳化クリームBを製造した。
〔実施例3〕
エステル交換油脂Aとコーン油を60:40で混合した配合油40質量部、レシチン0.2質量部、香料0.1質量部、色素液0.1質量部からなる油相と、脱脂粉乳(乳タンパク質の含有量:36質量%)1質量部、希少糖含有液糖(「希少糖含有シロップ」松谷化学工業社製)10質量部、ブドウ糖液糖(ブドウ糖75%、水分25%)20質量部、水28.2質量部、食塩0.2質量部、乳清ミネラルA0.2質量部からなる水相とを、45〜55℃の温度で混合乳化してW/O型乳化物Cを得た。(油分中のSSS含量:2.7%)
W/O型乳化物Cには2種以上の甘味料が含まれ、またプシコースが甘味料の総含量基準で2質量%以上含まれていた。
このW/O型乳化物Cを80℃にて15秒間殺菌し、次いでコンビネーターにて急冷可塑化して、W/O型の油中水型乳化クリームCを製造した。
〔実施例4〕
エステル交換油脂Aとコーン油、パームステアリン、パーム油を30:50:15:5で混合した配合油55質量部、レシチン0.2質量部、香料0.1質量部、色素液0.1質量部からなる油相と、脱脂粉乳(乳タンパク質の含有量:36質量%)1質量部、希少糖含有液糖(「希少糖含有シロップ」松谷化学工業社製)0.5質量部、ブドウ糖液糖(ブドウ糖75%、水分25%)20質量部、水22.5質量部、食塩0.2質量部、乳清ミネラルA0.4質量部からなる水相とを、45〜55℃の温度で混合乳化してW/O型乳化物Dを得た。(油分中のSSS含量:5.8%)
W/O型乳化物Dには2種以上の甘味料が含まれ、またプシコースが甘味料の総含量基準で0.1質量%以上含まれていた。
このW/O型乳化物Dを80℃にて15秒間殺菌し、次いでコンビネーターにて急冷可塑化して、W/O型の油中水型乳化クリームDを製造した。
〔実施例5〕
エステル交換油脂Aとコーン油、パームステアリン、パーム油を30:50:15:5で混合した配合油40質量部、レシチン0.2質量部、香料0.1質量部、色素液0.1質量部からなる油相と、脱脂粉乳(乳タンパク質の含有量:36質量%)1質量部、ブドウ糖液糖(ブドウ糖75%、水分25%)20質量部、水37.9質量部、食塩0.2質量部、乳清ミネラルA0.5質量部からなる水相とを、45〜55℃の温度で混合乳化してW/O型乳化物Eを得た。(油分中のSSS含量:5.8%)
W/O型乳化物Eには2種以上の甘味料が含まれていた。
このW/O型乳化物Eを80℃にて15秒間殺菌し、次いでコンビネーターにて急冷可塑化して、W/O型の油中水型乳化クリームEを製造した。
〔実施例6〕
エステル交換油脂Aとコーン油、パームステアリン、パーム油を30:50:15:5で混合した配合油40質量部、レシチン0.2質量部、香料0.1質量部、色素液0.1質量部からなる油相と、脱脂粉乳(乳タンパク質の含有量:36質量%)1質量部、ブドウ糖液糖(ブドウ糖75%、水分25%)20質量部、水38.2質量部、食塩0.2質量部、乳清ミネラルA0.2質量部からなる水相とを、45〜55℃の温度で混合乳化してW/O型乳化物Fを得た。(油分中のSSS含量:5.8%)
W/O型乳化物Fには2種以上の甘味料が含まれていた。
このW/O型乳化物Fを80℃にて15秒間殺菌し、次いでコンビネーターにて急冷可塑化して、W/O型の油中水型乳化クリームFを製造した。
〔実施例7〕
エステル交換油脂Aとコーン油、パームステアリン、パーム油を30:40:20:10で混合した配合油60質量部、レシチン0.2質量部、香料0.1質量部、色素液0.1質量部からなる油相と、脱脂粉乳(乳タンパク質の含有量:36質量%)1質量部、希少糖含有液糖(「希少糖含有シロップ」松谷化学工業社製)0.1質量部、ブドウ糖液糖(ブドウ糖75%、水分25%)20質量部、水17.9質量部、食塩0.2質量部、乳清ミネラルA0.4質量部からなる水相とを、45〜55℃の温度で混合乳化してW/O型乳化物Gを得た。(油分中のSSS含量:7.4%)
W/O型乳化物Gには2種以上の甘味料が含まれ、またプシコースが甘味料の総含量基準で0.01質量%以上含まれていた。
このW/O型乳化物Gを80℃にて15秒間殺菌し、次いでコンビネーターにて急冷可塑化して、W/O型の油中水型乳化クリームGを製造した。
〔実施例8〕
エステル交換油脂Aとコーン油、パームステアリン、パーム油を30:40:20:10で混合した配合油40質量部、レシチン0.2質量部、香料0.1質量部、色素液0.1質量部からなる油相と、脱脂粉乳(乳タンパク質の含有量:36質量%)1質量部、希少糖含有液糖(「希少糖含有シロップ」松谷化学工業社製)1質量部、ブドウ糖液糖(ブドウ糖75%、水分25%)20質量部、水36.9質量部、食塩0.2質量部、乳清ミネラルA0.5質量部からなる水相とを、45〜55℃の温度で混合乳化してW/O型乳化物Hを得た。(油分中のSSS含量:7.4%)
W/O型乳化物Hには2種以上の甘味料が含まれ、またプシコースが甘味料の総含量基準で0.2質量%以上含まれていた。
このW/O型乳化物Hを80℃にて15秒間殺菌し、次いでコンビネーターにて急冷可塑化して、W/O型の油中水型乳化クリームHを製造した。
〔実施例9〕
エステル交換油脂Aとコーン油、パームステアリン、パーム油を30:40:20:10で混合した配合油40質量部、レシチン0.2質量部、香料0.1質量部、色素液0.1質量部からなる油相と、脱脂粉乳(乳タンパク質の含有量:36質量%)1質量部、希少糖含有液糖(「希少糖含有シロップ」松谷化学工業社製)10質量部、ブドウ糖液糖(ブドウ糖75%、水分25%)20質量部、水28.2質量部、食塩0.2質量部、乳清ミネラルB0.2質量部からなる水相とを、45〜55℃の温度で混合乳化してW/O型乳化物Iを得た。(油分中のSSS含量:7.4%)
W/O型乳化物Iには2種以上の甘味料が含まれ、またプシコースが甘味料の総含量基準で2質量%以上含まれていた。
このW/O型乳化物Iを80℃にて15秒間殺菌し、次いでコンビネーターにて急冷可塑化して、W/O型の油中水型乳化クリームIを製造した。
〔実施例10〕
エステル交換油脂Aとコーン油、パームステアリン、パーム油を30:40:20:10で混合した配合油30質量部、レシチン0.24質量部、ポリグリセリン脂肪酸エステル(HLB=11)0.4質量部からなる最内相となる油相1と、脱脂粉乳1質量部、希少糖含有液糖(「希少糖含有シロップ」松谷化学工業社製)34.41質量部、水18質量部、食塩0.15質量部、乳清ミネラルA0.4質量部、香料0.35質量部からなる水相とを、50〜60℃でゆるやかに(分離しない程度に)攪拌し、次いで、この混合物をホモジナイザーに通しO/W型乳化物を得た。次に、このO/W型乳化物を、別途調製したエステル交換油脂Aとコーン油、パームステアリン、パーム油を30:40:20:10で混合した配合油15質量部、ショ糖脂肪酸エステル(HLB=11)0.03質量部、色素液0.02質量部からなる最外相となる油相2に50〜60℃で混合し、O/W/O型油中水型乳化物Jを得、さらにボテーターにて急冷可塑化することにより、内油相と水相と外油相の質量比率が31:54:15のO/W/O型の油中水型乳化クリームJを得た。
O/W/O型油中水型乳化物Jの油分中のSSS含量は7.4%、またO/W/O型油中水型乳化物Jには2種以上の甘味料が含まれ、またプシコースが甘味料の総含量基準で5質量%以上含まれていた。
〔比較例1〕
エステル交換油脂Aとコーン油、パームステアリン、パーム油を30:50:15:5で混合した配合油40質量部、レシチン0.2質量部、香料0.1質量部、色素液0.1質量部からなる油相と、脱脂粉乳(乳タンパク質の含有量:36質量%)1質量部、ブドウ糖液糖(ブドウ糖75%、水分25%)30質量部、水28.4質量部、食塩0.2質量部からなる水相とを、45〜55℃の温度で混合乳化してW/O型乳化物Kを得た。(油分中のSSS含量:5.8%)
このW/O型乳化物Kを80℃にて15秒間殺菌し、次いでコンビネーターにて急冷可塑化して、W/O型の油中水型乳化クリームKを製造した。
〔比較例2〕
エステル交換油脂Aとコーン油、パームステアリン、パーム油を30:40:20:10で混合した配合油40質量部、レシチン0.2質量部、香料0.1質量部、色素液0.1質量部からなる油相と、脱脂粉乳(乳タンパク質の含有量:36質量%)1質量部、ブドウ糖液糖(ブドウ糖75%、水分25%)30質量部、水28.4質量部、食塩0.2質量部からなる水相とを、45〜55℃の温度で混合乳化してW/O型乳化物Lを得た。(油相中のSSS含量:7.4%)
このW/O型乳化物Lを80℃にて15秒間殺菌し、次いでコンビネーターにて急冷可塑化して、W/O型の油中水型乳化クリームLを製造した。
上記実施例1〜10及び上記比較例1、2でそれぞれ得られたW/O型及びO/W/O型の油中水型クリームを卓上ミキサーを用いて比重0.8になるまでクリーミングしたものについて試食し、口溶けについては下記の評価基準に従って5段階に、甘味の発現については下記の評価基準に従って4段階に風味評価を行ない、その結果を表1に記載した。
<口溶け評価基準>
◎+:口中分散性が極めて優れ、極めて良好な口溶けである
◎:口中分散性が優れ、非常に良好な口溶けである
○:良好な口溶けである
△:ややもたつきが感じられ、やや不良な口溶けである
×:口中での溶解性が悪く、不良な口溶けである
<甘味の発現評価基準>
◎:甘味にキレがあり、甘味発現が非常に良好である
○:甘味発現が良好である
△:甘味発現がやや鈍い
×:甘味発現が非常に鈍い
Figure 2014204697

Claims (5)

  1. 水相中に、乳清ミネラルを固形分として0.001〜10質量%(水相基準)、及び2種以上の甘味料を含有することを特徴とする油中水型乳化クリーム。
  2. 前記乳清ミネラルの固形分中のカルシウム含量が2質量%未満であることを特徴とする請求項1に記載の油中水型乳化クリーム。
  3. 前記甘味料のうち、少なくとも1種がプシコース、アロースからなる群から選ばれる甘味料である、請求項1又は2に記載の油中水型乳化クリーム。
  4. 油分中のトリ飽和トリグリセリド(SSS、但しSは炭素数16以上の飽和脂肪酸を指す)が4〜10質量%(油分基準)である、請求項1〜3のいずれか一項に記載の油中水型乳化クリーム。
  5. 水相中に、乳タンパク質を0.001〜2.5質量%(水相基準)含有する、請求項1〜4のいずれか一項に記載の油中水型乳化クリーム。
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