JP4373571B2 - ストレッチ仮撚りスラブ複合糸、その製造方法及び製造装置並びに織物及び編物 - Google Patents

ストレッチ仮撚りスラブ複合糸、その製造方法及び製造装置並びに織物及び編物 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、例えば織物又は編物としたとき等に従来にないストレッチ性を付与することができる新規な伸縮性を有するストレッチ仮撚りスラブ複合糸、その製造方法及び製造装置並びに織物及び編物に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、仮撚りスラブ複合糸はフィラメント糸よりなる芯糸及び浮き糸を仮撚り加工することにより製造され、芯糸に対して浮き糸が三重に巻き付く三重部より構成されたスラブ部分と、芯糸に対して浮き糸が前記三重部とは逆方向の撚りで一重に巻き付く一重部で構成された非スラブ部分とを有している。この仮撚りスラブ複合糸を使用して製造された織物や編物はスラブ部分が強調されて斬新な外観を発揮し、ざらつき感に優れ、羊毛等の天然繊維の風合いを醸し出すこととなる。さらに、このような仮撚りスラブ複合糸として、未延伸の芯糸と延伸した浮き糸とを使用するとともに、沸騰水に浸す等して沸水処理されることにより未延伸の芯糸が収縮されて、糸条全体で5〜10%程度の伸縮性を付与したものが提案されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、上記のような仮撚りスラブ複合糸によれば、5〜10%程度の伸縮性では伸びが良いとは言い難く、伸縮性に富む織物や編物の材料として使用するには不向きであるという問題があった。
【0004】
この発明は、このような従来技術に存在する問題点に着目してなされたものである。その目的とするところは、スラブ部分による斬新な外観の発揮及び風合いの向上を図りつつ、かつてない程の伸縮性を付与することができるストレッチ仮撚りスラブ複合糸、その製造方法及び製造装置並びに織物及び編物を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するために、請求項1に記載のストレッチ仮撚りスラブ複合糸の発明は、フィラメント糸よりなる第1の芯糸と、ストレッチ性を有し、かつ延伸されたフィラメント糸よりなる第2の芯糸との加撚により形成される芯糸に対してフィラメント糸よりなる浮き糸を巻き付けて仮撚り加工することでスラブ部分と非スラブ部分とから構成され、前記スラブ部分は第2の芯糸が伸長した状態の芯糸に対して浮き糸が三重に巻き付く三重部で構成され、非スラブ部分は第2の芯糸が伸長した状態の芯糸に対して浮き糸が一重に巻き付く一重部で構成されるとともに、一重部の芯糸が伸縮することによりストレッチ性を有するように構成したものである。
【0006】
請求項2に記載のストレッチ仮撚りスラブ複合糸の発明は、請求項1に記載の発明において、前記第2の芯糸はポリウレタン製のモノフィラメント糸より形成されるものである。
【0007】
請求項3に記載のストレッチ仮撚りスラブ複合糸の製造方法の発明は、フィラメント糸よりなる第1の芯糸に対し、ストレッチ性を有するフィラメント糸よりなる第2の芯糸を延伸した状態で給糸し加撚して芯糸を形成するとともに、第2の芯糸が伸長した状態の芯糸に対して三重に巻き付く三重部で構成したスラブ部分を形成するように浮き糸を給糸し、芯糸及び浮き糸を加撚して、加撚された芯糸及び浮き糸の撚りを加熱保持するとともに、第2の芯糸が伸長した状態の芯糸に対して浮き糸が一重に巻き付く一重部で構成した非スラブ部分を形成するように前記芯糸及び浮き糸を解撚して仮撚り複合糸を得た後、その仮撚り複合糸を加熱保持するものである。
【0008】
請求項4に記載のストレッチ仮撚りスラブ複合糸の製造装置の発明は、フィラメント糸よりなる第1の芯糸を給糸する第1の芯糸供給部と、ストレッチ性を有するフィラメント糸よりなる第2の芯糸を給糸して前記第1の芯糸に合流させる第2の芯糸供給部と、第2の芯糸供給部よりも下流側に配設されるとともに、第2の芯糸を延伸させた状態で合流させるための延伸機構と、フィラメント糸よりなる浮き糸を給糸して、前記第1の芯糸及び第2の芯糸に合流させるための浮き糸供給部と、前記第1の芯糸供給部及び第2の芯糸供給部から供給される第1の芯糸及び第2の芯糸を加撚して芯糸を形成し、この芯糸及び浮き糸供給部から供給される浮き糸を加撚するとともに解撚する仮撚り加工部と、仮撚り加工部の上流側に配設され、加撚された芯糸及び浮き糸の撚りを加熱保持するための第1ヒータと、仮撚り加工部より下流側に配設され、解撚された芯糸及び浮き糸の撚りを加熱保持するための第2ヒータとを備え、前記仮撚り加工部による加撚領域において、第2の芯糸が伸長した状態の芯糸に対して浮き糸が三重に巻き付く三重部で構成したスラブ部分を形成し、前記仮撚り加工部による解撚領域において、第2の芯糸が伸長した状態の芯糸に対して浮き糸が一重に巻き付く一重部で構成した非スラブ部分を形成するものである。
【0009】
請求項5に記載の織物の発明は、請求項1又は請求項2に記載のストレッチ仮撚りスラブ複合糸を使用して織り上げて得られるものである。
請求項6に記載の編物の発明は、請求項1又は請求項2に記載のストレッチ仮撚りスラブ複合糸を使用して編み上げて得られるものである。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の実施形態を、図面に基づいて詳細に説明する。
図1(a)は本実施形態のストレッチ仮撚りスラブ複合糸の仮撚り加工時における巻き付き形態を模式的に示した図である。ストレッチ仮撚りスラブ複合糸を構成する芯糸11はフィラメント糸よりなる第1の芯糸11aと、ポリウレタン製のモノフィラメント糸よりなる第2の芯糸11bとにより形成されている。この仮撚り加工時において、第2の芯糸11bは第1の芯糸11aよりも延伸されており、伸長された状態で第1の芯糸11aと加撚されることにより芯糸11を形成している。
【0011】
非スラブ部分13は第2の芯糸11bが伸長した状態の芯糸11に対してフィラメント糸よりなる浮き糸12が一重に巻き付いた一重部より構成されている。スラブ部分14は第2の芯糸11bが伸長した状態の芯糸11に対して浮き糸12が三重に巻き付いた三重部より形成されている。これら非スラブ部分13及びスラブ部分14は糸条の走行方向交互に多数が形成されている。このため、非スラブ部分13がスラブ部分14と隣接して存在することで両者に明確な差が現れ、スラブ部分14が目立ち、強調される特徴があり、スラブ部分14が斬新な外観を発揮して天然繊維のような風合いが醸し出される。
【0012】
図1(b)仮撚り加工後の張力のない自然な状態におけるストレッチ仮撚りスラブ複合糸の巻き付き形態を模式的に示した図であり、図2はその状態におけるストレッチ仮撚りスラブ複合糸のある一箇所を拡大した図である。また、このストレッチ仮撚りスラブ複合糸の撚り方向は非スラブ部分13を構成する一重部においてはZ撚りとなっている。スラブ部分14を構成する三重部においては、一重部とは逆方向に撚りが加えられており、S−Z−S撚りとなっている。
【0013】
伸長された状態であった第2の芯糸11bは仮撚り加工後に元の状態に戻るため、非スラブ部分13においては浮き糸12の巻目の間隔が大きく狭まり、浮き糸12間から第1の芯糸11aが突出して多数の弛み15を形成するようになっている。また、スラブ部分14においては浮き糸12の巻目の間隔が若干狭まり、浮き糸12間で第1の芯糸11aが僅かに弛む。なお、図2ではわかりやすく示すために各弛み15が上下に突出して描かれているが、実際のストレッチ仮撚りスラブ複合糸上で弛み15は糸条周り360°の方向へ突出されている。
【0014】
張力等により糸条全体が伸長するときには、まず第2の芯糸11b伸長されるとともに、弛み15が伸長することにより芯糸11全体が伸長されて、非スラブ部分13における浮き糸12の巻目の間隔が広がる。これと同時に、スラブ部分14においても芯糸11が若干伸長する。また、張力等が無くなり、糸条全体が収縮するときには、まず芯糸11を形成する第2の芯糸11bが収縮し、これに追従して第1の芯糸11a及び浮き糸12が元の状態に戻る。
【0015】
従って、芯糸11を形成する第2の芯糸11bの伸縮により、非スラブ部分13において芯糸11自身が大きく伸縮するため、糸条全体に従来にないストレッチ性が付与される。加えて、糸条全体が伸縮するとき、スラブ部分14では浮き糸12の巻き付きが強固であるため、芯糸11の伸縮が若干量でとどまり、非スラブ部分13で生ずる可能性がある芯糸11及び浮き糸12の互いの位置ずれが防止される。
【0016】
次に、ストレッチ仮撚りスラブ複合糸の製造装置について説明する。
図3に示すように、製造装置の上流側には延伸機構を構成する芯糸フィードローラ22が配設されている。芯糸フィードローラ22の側方には第1の芯糸供給部を構成する供給ローラ21bが配設されており、この供給ローラ21bから導出された第1の芯糸11aが芯糸フィードローラ22により加撚区域20aへと引き出されるようになっている。芯糸フィードローラ22よりも上流には第2の芯糸供給部を構成する延伸ローラ21及びストックチーズ21aが設けられており、延伸ローラ21の回転に従動して回転するストックチーズ21aから第2の芯糸11bが導出されるようになっている。
【0017】
ストックチーズ21aから導出された第2の芯糸11bは芯糸フィードローラ22の手前で第1の芯糸11aと合流された後、芯糸フィードローラ22へと達して加撚区域20aへと引き出されるようになっている。芯糸フィードローラ22はその回転速度が延伸ローラ21の回転速度よりも速くなるように設定されており、第2の芯糸11bが芯糸フィードローラ22及び延伸ローラ21の間で延伸されるようになっている。
【0018】
芯糸フィードローラ22の下流には上流側から順番に第1ヒータ23、仮撚り加工部を構成するスピンナ24及び第1デリベリローラ25が配設されており、芯糸フィードローラ22により引き出された第1の芯糸11a及び第2の芯糸11bがスピンナ24を通過して第1デリベリローラ25へ送られる。そして、加撚区域20aに引き出された直後の第1の芯糸11a及び第2の芯糸11bは第1デリベリローラ25及び芯糸フィードローラ22の間で瞬間的に把持され、この状態でスピンナ24が回転することにより加撚されて芯糸11を形成するようになっている。
【0019】
芯糸フィードローラ22と第1ヒータ23の間における側方位置には浮き糸フィードローラ26が配設されており、この浮き糸フィードローラ26間を通過する際、図示しない浮き糸供給部から導出された浮き糸12が芯糸11よりもオーバーフィードされる。浮き糸フィードローラ26よりも浮き糸12の進行側には給糸ガイド27が配設されており、この給糸ガイド27により進行方向を案内された浮き糸12は芯糸フィードローラ22及び第1ヒータ23間に側方から給糸される。そして、芯糸11及び浮き糸12は前記芯糸フィードローラ22及び第1デリベリローラ25の間で合流され、スピンナ24の回転により加撚区域20aで加撚されるとともに、その撚りが第1ヒータ23内を通過する際に加熱保持される。
【0020】
スピンナ24を通過した芯糸11及び浮き糸12は解撚区域20bで解撚されるとともに、第1デリベリローラ25よりも下流側に設けられた第2デリベリローラ28へと送られる。第1デリベリローラ25及び第2デリベリローラ28の間には第2ヒータ29が配設されており、この第2ヒータ29により解撚された芯糸11及び浮き糸12の撚り加熱保持され、ストレッチ仮撚りスラブ複合糸が製造されるようになっている。第2デリベリローラ28の側方にはドラム30及びチーズ31が設けられ、第2デリベリローラ28により引き出されたストレッチ仮撚りスラブ複合糸がチーズ31に巻き取られるようになっている。
【0021】
次に、ストレッチ仮撚りスラブ複合糸の製造方法について説明する。
さて、図3に示すように、供給ローラ21bから導出された第1の芯糸11aは、芯糸フィードローラ22を経て加撚区域20aに給糸される。ストックチーズ21aから延伸ローラ21により導出された第2の芯糸11bは第1の芯糸11aに対して延伸された状態で合流されるとともに、芯糸フィードローラ22を経て加撚区域20aに給糸され、第1の芯糸11aと加撚されて芯糸11が形成される。この後、加撚区域20aにおいて形成された芯糸11にオーバーフィード状態の浮き糸12が合流されて加撚されるとともに、芯糸11及び浮き糸12の撚りが第1ヒータ23で加熱保持される。
【0022】
第1ヒータ23と仮撚りスピンナ24を通過した芯糸11及び浮き糸12は解撚区域20bで解撚された後、第1デリベリローラ25を経て第2ヒータ29内に引き込まれ、解撚された撚りが加熱保持されてストレッチ仮撚りスラブ複合糸が形成される。この後、形成されたストレッチ仮撚りスラブ複合糸は第2デリベリローラ28を経てドラム30により移動されてチーズ31に巻き取られる。
【0023】
前記スラブ部分14を構成する三重部は芯糸11に対する浮き糸12のオーバーフィード量とスピンナ24の回転による糸条の撚りの伝播による加撚区域20aにおいての浮き糸12の積極的な振れにより、芯糸11に浮き糸12が三重に巻き付いて形成される。また、非スラブ部分13を構成する一重部は加撚区域20aにおける芯糸11及び浮き糸12の撚りが解撚区域20bおいて解撚されることにより形成される。
【0024】
次に、図3に示す装置を用いて以下の条件で仮撚り加工を行った。
第1の芯糸11a:ポリエステル、150デニール/48フィラメント
第2の芯糸11b:ポリウレタン、40デニール/1フィラメント
浮き糸12:ポリエステル、50デニール/24フィラメント
仮撚りスピンナ24の回転数:20万rpm
仮撚り数:2500T/M
芯糸フィードローラ22のフィード率:+10.0%
第1デリベリローラ25のフィード率:+7.5%
第2デリベリローラ28のフィード率:+7.5%
第1ヒータ23の温度:210℃
第2ヒータ29の温度:200℃
第1の芯糸11aに対する第2の芯糸11bの延伸率:3.0倍
芯糸11に対する浮き糸12のオーバーフィード:1.5倍
上記のような加工条件により非スラブ部分13及びスラブ部分14を有するストレッチ仮撚りスラブ複合糸を得ることができた。
【0025】
以上のようにして製造されたストレッチ仮撚りスラブ複合糸を経糸又は緯糸の少なくとも一方に使用して織りあげることにより織物が得られ、ストレッチ仮撚りスラブ複合糸を編機で平編み、横編み、丸編み等して編みあげることにより編物が得られる。そして、このストレッチ仮撚りスラブ複合糸を使用した織物及び編物はスラブ部分14が強調されて斬新な外観を発揮し、風合いが向上されるとともに、芯糸11自身が伸びることによりかつてない程の伸縮性を有するものとなる。
【0026】
なお、本実施形態は、次のように変更して具体化することも可能である。
・ 第2の芯糸11bを合成ゴム、あるいは天然ゴムを用いて形成したフィラメント糸としてもよい。
【0027】
・ 第1の芯糸11aを若干延伸した状態で第2の芯糸11bを合流させてもよい。このように構成した場合、糸条全体がより大きく伸縮するため、伸縮率を向上させることができる。
【0028】
・ 第1の芯糸11a及び浮き糸12をアセテート系、レーヨン系、ナイロン系、ポリエステルカチオン系のフィラメント糸としてもよい。あるいは第1の芯糸11a及び浮き糸12を互いに材料の異なるフィラメント糸としてもよい。
【0029】
・ 第1の芯糸11a、第2の芯糸11b及び浮き糸12にそれぞれ互いに異なる色に着色された原着糸を使用してもよい。このように構成した場合、糸条全体で色合いの異なるストレッチ仮撚りスラブ複合糸を得ることができる。
【0030】
・ 第2の芯糸11bの延伸率は3倍に限定されるものではなく、1.5〜4倍の範囲内、つまり第2の芯糸11bの伸び率が150〜400%となるように所望に合わせて変更してもよい。この延伸率を1.5倍未満とした場合にはストレッチ仮撚りスラブ複合糸の伸縮が十分ではなく、4倍より大きくした場合には仮撚り加工時に第2の芯糸11bが切れるおそれがある。このため、延伸率を1.5〜4倍の範囲内に設定すれば効果的に伸縮性を付与することができる。
【0031】
・ 前記延伸機構は延伸ローラ21に限定されず、第2の芯糸11bをその引き出し方向と直交する方向からピン等を摺接させることにより、延伸するように構成してもよい。このように構成した場合にも第2の芯糸11bを延伸させることができる。
【0032】
・ ストレッチ仮撚りスラブ複合糸の撚り方向を非スラブ部分13を構成する一重部においてはS撚りとし、スラブ部分14を構成する三重部においてはZ−S−Z撚りとしてもよい。
【0033】
さらに、前記実施形態より把握できる技術的思想について以下に記載する。
・ 前記非スラブ部分をS撚り又はZ撚りとし、この非スラブ部分とは逆方向に撚りが加えられるスラブ部分をZ−S−Z撚り又はS−Z−S撚りとした請求項1又は請求項2に記載のストレッチ仮撚りスラブ複合糸。このように構成した場合、スラブ部分による斬新な外観の発揮及び風合いの向上を効果的に維持することができる。
【0034】
・ 前記延伸機構により第2の芯糸を1.5〜4倍に延伸したことを特徴とする請求項4に記載のストレッチ仮撚りスラブ複合糸の製造装置。このように構成した場合、効果的に伸縮性を付与することができる。
【0035】
【発明の効果】
以上詳述したように、この発明によれば、次のような効果を奏する。
請求項1に記載の発明のストレッチ仮撚りスラブ複合糸によれば、スラブ部分による斬新な外観の発揮及び風合いの向上を維持しつつ、かつてない程の伸縮性を付与することができる。
【0036】
請求項2に記載の発明のストレッチ仮撚りスラブ複合糸によれば、請求項1に記載の発明の効果に加えて、より高い伸縮性を付与することができる。
請求項3に記載の発明のストレッチ仮撚りスラブ複合糸の製造方法によれば、スラブ部分による斬新な外観の発揮及び風合いの向上を維持しつつ、かつてない程の伸縮性を付与したストレッチ仮撚りスラブ複合糸を製造することができる。
【0037】
請求項4に記載の発明のストレッチ仮撚りスラブ複合糸の製造装置によれば、スラブ部分による斬新な外観の発揮及び風合いの向上を維持しつつ、かつてない程の伸縮性を付与したストレッチ仮撚りスラブ複合糸を容易に製造することができる。
【0038】
請求項5に記載の発明の織物によれば、スラブ部分による斬新な外観の発揮及び風合いの向上を維持しつつ、かつてない程の伸縮性を発揮することができる。請求項6に記載の発明の編物によれば、スラブ部分による斬新な外観の発揮及び風合いの向上を維持しつつ、かつてない程の伸縮性を発揮することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 (a)は仮撚り加工時の芯糸に対する浮き糸の巻き付き形態を示す模式図、(b)は仮撚り加工後の芯糸に対する浮き糸の巻き付き形態を示す模式図。
【図2】 ストレッチ仮撚りスラブ複合糸の一部を拡大した模式図。
【図3】 ストレッチ仮撚りスラブ複合糸の製造装置を示す概念図。
【符号の説明】
11…芯糸、11a…第1の芯糸、11b…第2の芯糸、12…浮き糸、13…非スラブ部分、14…スラブ部分、21…第2の芯糸供給部を構成する延伸ローラ、21a…第2の芯糸供給部を構成するストックチーズ、21b…第1の芯糸供給部を構成する供給ローラ、22…延伸機構を構成する芯糸フィードローラ、23…第1ヒータ、24…仮撚り加工部を構成するスピンナ、29…第2ヒータ。

Claims (6)

  1. フィラメント糸よりなる第1の芯糸と、ストレッチ性を有し、かつ延伸されたフィラメント糸よりなる第2の芯糸との加撚により形成される芯糸に対してフィラメント糸よりなる浮き糸を巻き付けて仮撚り加工することでスラブ部分と非スラブ部分とから構成され、前記スラブ部分は第2の芯糸が伸長した状態の芯糸に対して浮き糸が三重に巻き付く三重部で構成され、非スラブ部分は第2の芯糸が伸長した状態の芯糸に対して浮き糸が一重に巻き付く一重部で構成されるとともに、一重部の芯糸が伸縮することによりストレッチ性を有するように構成したストレッチ仮撚りスラブ複合糸。
  2. 前記第2の芯糸はポリウレタン製のモノフィラメント糸より形成されるものである請求項1に記載のストレッチ仮撚りスラブ複合糸。
  3. フィラメント糸よりなる第1の芯糸に対し、ストレッチ性を有するフィラメント糸よりなる第2の芯糸を延伸した状態で給糸し加撚して芯糸を形成するとともに、第2の芯糸が伸長した状態の芯糸に対して三重に巻き付く三重部で構成したスラブ部分を形成するように浮き糸を給糸し、芯糸及び浮き糸を加撚して、加撚された芯糸及び浮き糸の撚りを加熱保持するとともに、第2の芯糸が伸長した状態の芯糸に対して浮き糸が一重に巻き付く一重部で構成した非スラブ部分を形成するように前記芯糸及び浮き糸を解撚して仮撚り複合糸を得た後、その仮撚り複合糸を加熱保持するストレッチ仮撚りスラブ複合糸の製造方法。
  4. フィラメント糸よりなる第1の芯糸を給糸する第1の芯糸供給部と、
    ストレッチ性を有するフィラメント糸よりなる第2の芯糸を給糸して前記第1の芯糸に合流させる第2の芯糸供給部と、
    第2の芯糸供給部よりも下流側に配設されるとともに、第2の芯糸を延伸させた状態で合流させるための延伸機構と、
    フィラメント糸よりなる浮き糸を給糸して、前記第1の芯糸及び第2の芯糸に合流させるための浮き糸供給部と、
    前記第1の芯糸供給部及び第2の芯糸供給部から供給される第1の芯糸及び第2の芯糸を加撚して芯糸を形成し、この芯糸及び浮き糸供給部から供給される浮き糸を加撚するとともに解撚する仮撚り加工部と、
    仮撚り加工部の上流側に配設され、加撚された芯糸及び浮き糸の撚りを加熱保持するための第1ヒータと、
    仮撚り加工部より下流側に配設され、解撚された芯糸及び浮き糸の撚りを加熱保持するための第2ヒータとを備え
    前記仮撚り加工部による加撚領域において、第2の芯糸が伸長した状態の芯糸に対して浮き糸が三重に巻き付く三重部で構成したスラブ部分を形成し、前記仮撚り加工部による解撚領域において、第2の芯糸が伸長した状態の芯糸に対して浮き糸が一重に巻き付く一重部で構成した非スラブ部分を形成するストレッチ仮撚りスラブ複合糸の製造装置。
  5. 請求項1又は請求項2に記載のストレッチ仮撚りスラブ複合糸を使用して織り上げて得られる織物。
  6. 請求項1又は請求項2に記載のストレッチ仮撚りスラブ複合糸を使用して編み上げて得られる編物。
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