JPH108341A - 複合意匠糸及びその製造方法 - Google Patents

複合意匠糸及びその製造方法

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JPH108341A
JPH108341A JP17723696A JP17723696A JPH108341A JP H108341 A JPH108341 A JP H108341A JP 17723696 A JP17723696 A JP 17723696A JP 17723696 A JP17723696 A JP 17723696A JP H108341 A JPH108341 A JP H108341A
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JP
Japan
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sheath
core
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composite
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JP17723696A
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Inventor
Yoshihiro Sasaoka
良宏 笹岡
Hidemasa Kondo
英雅 近藤
Shigenobu Hara
重信 原
Masaaki Araki
正明 荒木
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Kondo & Co Ltd
KONDO SHOTEN KK
Mitsubishi Rayon Co Ltd
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Kondo & Co Ltd
KONDO SHOTEN KK
Mitsubishi Rayon Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 道中部での集束性が良好で捲回鞘糸のずり抜
けがなく、追撚の必要のない複合意匠糸を提供する。 【解決手段】 芯糸への鞘糸の捲回により形成された多
重捲回構造の太スラブ部と一重捲回構造の道中部を有す
る複合糸の外周に、細繊度の押さえ糸が捲回され、押さ
え糸の三重捲回構造のスラブ部と一重捲回構造の道中部
が付加され、全繊度が400デニール以下である複合意
匠糸、及び、この糸を、仮撚加工における芯糸の加撚域
に、鞘糸を、芯糸の走行方向と平行に正逆に往復移動す
る供給ガイドを介しオーバーフィード状態で供給して鞘
糸を芯糸の周囲に捲回させ、さらに細繊度の押さえ糸を
オーバーフィード状態で供給して鞘糸の外周に捲回させ
て得る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、芯糸、鞘糸及び押さえ
糸からなる複合意匠糸及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、複合仮撚糸として、芯糸の加
撚域にオーバーフィード状態で供給された鞘糸が三重捲
回構造のスラブ部と鞘糸が一重捲回構造の道中部とを有
する糸は、特公昭45−28018号公報、特公昭47
−49459号公報等で公知であり、これら複合仮撚糸
は、紬調の織物等の素材として広く使用されているが、
さらに、道中部でのずり抜けを防止するため、押さえ糸
を捲回させることが特開平7−150433号公報で、
また、スラブ部の長さ、大きさ、頻度に変化を与えるた
め、鞘糸の供給位置を芯糸の走行方向と正逆に移動させ
ることが特開平7−157933号公報で知られてい
る。
【0003】しかしながら、従来の複合仮撚糸では、い
ずれも鞘糸が芯糸の走行方向と正方向に移動する際に形
成されるスラブを得ることを主体としたものであり、鞘
糸が芯糸の走行方向と逆方向に移動する際には、鞘糸と
芯糸との相対速度が大となるため、捲き付け角度が小さ
い三重捲回構造及び一重捲回構造、撚構造、引き揃え構
造の道中部が形成される。かかる道中部は、集束性に欠
けるものであり、ずり抜けを生じ、鞘糸の供給方法の考
慮なしには、単に押さえ糸を用いただけではかかる集束
性の問題は十分に解決されない。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、複合仮撚糸
であって、道中部での集束性が良好で捲回鞘糸のずり抜
けがなく、追撚の必要のない複合意匠糸を提供すること
にある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、芯糸への鞘糸
の捲回により形成された低頻度の三重以上の多重捲回構
造の太スラブ部と一重捲回構造の道中部を有する複合糸
の外周に、全繊度の20%以下の繊度を有する押さえ糸
が捲回され、捲回された押さえ糸による長さ1〜10c
mの三重捲回構造のスラブ部と長さ5〜15cmの道中
部がさらに形成され、全繊度が400デニール以下であ
る複合意匠糸、
【0006】及び、仮撚加工における仮撚数を3250
0/D1/2×0.8〜32500/D1/2×1.2(D:
全繊度)とする芯糸の加撚域に、鞘糸を、芯糸の走行方
向と平行に正逆に30cm以下の距離を往復移動する鞘
糸供給ガイドを介し、50〜150%のオーバーフィー
ド率で供給して芯糸の周囲に捲回させて複合糸を形成
し、さらに鞘糸供給ガイドの下流域において、全繊度の
20%以下の繊度を有する押さえ糸を、鞘糸供給ガイド
の芯糸までの最短の距離より大であって200mmを超
えない距離にある固定の押さえ糸供給ガイドを介し、オ
ーバーフィード状態で供給して複合糸の外周に捲回させ
ることを特徴とする複合意匠糸の製造方法、にある。
【0007】
【発明の実施の形態】本発明の複合意匠糸においては、
芯糸への鞘糸の捲回により三重以上の多重捲回構造のス
ラブ部と一重捲回構造の道中部が形成され、さらに、押
さえ糸により鞘糸の捲回による三重捲回構造のスラブ部
と一重捲回構造の道中部が固定されるとともに、押さえ
糸自身により形成された三重捲回構造のスラブ部及び一
重捲回構造の道中部が付加されて複合意匠糸が構成され
ている。
【0008】本発明の複合意匠糸において、鞘糸により
形成されるスラブ部は、多重捲回構造による太スラブ部
を少なくとも有し、かつ太スラブ部には、長さが1〜5
cmの紡錘形スラブ、長さが1cm以下のノット状スラ
ブ、長さが3〜10cmの長紡錘形スラブ及び長さが1
0〜15cmの連続スラブ群のうちの少なくとも一つの
形状のものを含む。また、通常の捲回構造の甘い三重捲
回のスラブ部も有する。
【0009】鞘糸により形成される道中部は、スラブ部
以外の部分を形成するもので、一重捲回構造で集束性に
欠ける部分である。押さえ糸により形成されるスラブ部
は、長さが1〜10cmの三重捲回構造のスラブであ
り、押さえ糸により形成される道中部は、一重捲回構造
で長さが5〜15cmである。
【0010】本発明の複合意匠糸を構成する各糸として
は、特に限定はなく、ポリエステル繊維、ポリアミド繊
維、アクリル繊維、アセテート繊維等のフィラメント糸
が挙げられ、また、これらフィラメント糸の異繊度糸、
異収縮糸、部分配向糸、高応力高収縮糸、異染色性糸、
極細糸或いはこれらの複合糸等が用いられるが、押さえ
糸には、複合意匠糸の全繊度の20%以下である繊度の
ものを用いる。
【0011】特に好ましい本発明の複合意匠糸の構成
は、芯糸がポリエステルフィラメント糸、鞘糸がアセテ
ートフィラメント糸、押さえ糸がアセテートフィラメン
ト糸であり、鞘糸のアセテートフィラメント糸、押さえ
糸のアセテートフィラメント糸によりシルキー調の意匠
効果に富む複合意匠糸が得られる。本発明の複合意匠糸
は、道中部での押さえ糸により鞘糸の捲回、撚り、引き
揃えが充分に固定された集束性が良好でずり抜けがない
全繊度が400デニール以下の複合意匠糸であり、良好
な製織性、製編性を有する。
【0012】本発明の複合意匠糸は、基本的には、仮撚
加工における芯糸の加撚域に、鞘糸を、芯糸の走行方向
と平行に正逆に往復移動する鞘糸供給ガイドを介し、オ
ーバーフィード状態で供給し、鞘糸を芯糸の周囲に捲回
させて複合糸とし、さらに押さえ糸を供給して複合糸の
外周に捲回させて押さえ糸の捲回構造を付加することに
より製造される。
【0013】より詳しくは、仮撚加工における仮撚数を
32500/D1/2×0.8〜32500/D1/2×1.
2(D:全繊度)とする芯糸の加撚域に、鞘糸を、芯糸
の走行方向と平行に正逆に30cm以下の距離を往復移
動する鞘糸供給ガイドを介し、50〜150%のオーバ
ーフィード率で供給して芯糸の周囲に捲回させて複合糸
を形成し、さらに鞘糸供給ガイドの下流域において、全
繊度の20%以下の繊度を有する押さえ糸を、鞘糸供給
ガイドの芯糸までの最短の距離より大であって200m
mを超えない距離にある固定の押さえ糸供給ガイドを介
し、オーバーフィード状態で供給して複合糸の外周に捲
回させることにより本発明の複合意匠糸が製造される。
【0014】本発明の複合意匠糸の製造においては、鞘
糸供給ガイドを芯糸の走行方向と平行に正逆に往復移動
させるが、鞘糸供給ガイドの移動距離は、30cm以下
とする。本発明の複合意匠糸の製造に当たっては、鞘糸
供給ガイドの移動速度、鞘糸のオーバーフィード率、鞘
糸供給ガイドの芯糸との距離は、考慮すべき要件であ
る。鞘糸供給ガイドの移動速度、特に芯糸の走行方向と
正方向に移動させる際の鞘糸供給ガイドの移動速度は、
太スラブの形状に影響を及ぼす。
【0015】鞘糸供給ガイドの芯糸の走行方向と正方向
への移動速度を芯糸の走行速度より大とするときは、鞘
糸のオーバーフィード率が50〜130%、鞘糸供給ガ
イドの芯糸間距離が0〜150mmの範囲で、長さが1
〜5cmの三重捲回構造の紡錘形スラブが形成される。
【0016】鞘糸供給ガイドの芯糸の走行方向と正方向
への移動速度を芯糸走行速度とほぼ同じとするときは、
鞘糸のオーバーフィード率が50〜130%、鞘糸供給
ガイドの芯糸間距離が0〜150mmの範囲で、長さが
1cm以下の多重捲回構造のノット状スラブが形成され
る。
【0017】鞘糸供給ガイドの芯糸の走行方向と正方向
への移動速度を芯糸の走行速度より小とするときは、鞘
糸供給ガイドの移動速度が芯糸の走行速度よりどの程度
低いかによっても太スラブの形状が変化する。
【0018】鞘糸供給ガイドの移動速度を芯糸走行速度
の0.8倍以上ととするときは、鞘糸のオーバーフィー
ド率が50〜130%、鞘糸供給ガイドの芯糸間距離が
0〜150mmの範囲で、長さが1〜5cmの多重捲回
構造の紡錘形スラブが形成され、鞘糸供給ガイドの移動
速度を芯糸走行速度の0.3倍以上0.8倍未満とする
ときは、鞘糸のオーバーフィード率が80〜130%、
鞘糸供給ガイドの芯糸間距離が100〜150mmの範
囲で、長さが3〜10cmの三重及び五重捲回構造の長
紡錘形スラブが形成され、また、鞘糸供給ガイドの移動
速度を芯糸走行速度の0.3倍未満とするときは、鞘糸
のオーバーフィード率が105〜150%、鞘糸供給ガ
イドの芯糸間距離が5〜20mmの範囲で、多重捲回構
造のスラブが連続して群をなす長さが10〜15cmの
連続スラブ群が形成される。
【0019】鞘糸供給ガイドの芯糸の走行方向と正方向
への移動速度は、芯糸の走行速度にもよるが、60m/
分以下の速度とすることが好ましい。また、鞘糸供給ガ
イドの芯糸の走行方向と逆方向への移動速度は、太スラ
ブの形成の頻度を決めるもので、60m/分以下の速度
とすることが低頻度の太スラブを形成するうえで好まし
い。
【0020】鞘糸供給ガイドの移動速度と芯糸の走行速
度との相対速度は、芯糸の走行方向と正方向への鞘糸供
給ガイドの移動速度に変化があるにせよ、芯糸の走行方
向と正方向へ鞘糸供給ガイドが移動する場合は小さくな
り、芯糸の走行方向と逆方向へ鞘糸供給ガイドが移動す
る場合は大きくなり、相対速度が小さい状態では芯糸へ
の鞘糸の捲き付け角度大きくなり、ずり抜けのない太ス
ラブとなり、相対速度が大きい状態では芯糸への鞘糸の
捲き付け角度が小さくなり、ずり抜けの生じ易いスラブ
となる。
【0021】本発明においては、芯糸の加撚域で芯糸の
周囲に鞘糸を捲回させた複合糸には、さらにその加撚域
のかつ鞘糸供給ガイドの下流域において、全繊度の20
%以下の繊度を有する押さえ糸を、鞘糸供給ガイドの芯
糸までの最短の距離より大であって200mmを超えな
い距離にある固定の押さえ糸供給ガイドを介し、オーバ
ーフィード状態で供給する。複合糸に捲回されて形成さ
れる押さえ糸の長さ1〜10cmの三重捲回構造のスラ
ブ部と長さ5〜15cmの一重捲回構造の道中部は、通
常の仮撚加工法による複合糸条と同じものである。
【0022】また、押さえ糸の効果を有効なものとする
ためには、押さえ糸供給ガイドの複合糸との距離、押さ
え糸のオーバーフィード率、仮撚数は、考慮すべき要件
である。押さえ糸供給ガイドの複合糸との距離は、鞘糸
供給ガイドの芯糸との距離より大とし、好ましくは11
0mm以上200mm以下とする。また、押さえ糸のオ
ーバーフィード率は、好ましくは80〜150%とし、
鞘糸供給ガイドの逆方向移動時には、鞘糸のオーバーフ
ィード率より大とする。仮撚加工における仮撚数は、押
さえ糸で複合糸のスラブ部及び道中部を固定させるため
には、鞘糸の供給ガイドの逆方向移動時には、鞘糸の供
給ガイドの芯糸走行方向移動時の仮撚数より大とする。
【0023】以下、本発明の複合意匠糸の製造方法を図
面により説明する。図1は、本発明の複合意匠糸の製造
に用いる装置の一例の説明図であり、仮撚加工装置の原
糸供給側にマグネットテンサ1、第1供給ローラ2、第
2供給ローラ4が設けられている。芯糸A、鞘糸B及び
押さえ糸Cは、マグネットテンサ1、第1供給ローラ2
及び第2供給ローラ4からそれぞれ供給される。この場
合、芯糸1が安定に仮撚加工が施されるように、マグネ
ットテンサ1は芯糸Aを定常的に供給しうるものであれ
ばよく、定速ニップローラで供給してもよく、マグネッ
トテンサのような消極的な糸供給装置を用いてもよい。
【0024】マグネットテンサ1、供給ローラ2及び4
から第1引取りローラ8の間の第1ヒータ6及び仮撚具
7により、糸A、B及びCからなる複合糸条は、加撚熱
固定を受けるが、このとき、鞘糸Bは、第1供給ローラ
2から芯糸Aの走行方向と平行に正逆に往復移動する鞘
糸供給ガイド3を介して芯糸Aの加撚域にオーバーフィ
ード状態で供給され、芯糸Aの周囲を捲回して糸長手方
向に、鞘糸供給ガイド3の移動速度に対応して、1cm
以下の長さのものから10〜15cmの長さのものまで
の各種形状の三重〜五重の多重捲回構造の太スラブ部が
一重捲回構造の道中部とともに形成された複合糸とす
る。
【0025】さらに、押さえ糸Cは、鞘糸Bのオーバー
フィード率より大のオーバーフィード状態で供給されて
複合糸の外周を捲回し、捲回された押さえ糸Cによる長
さ1〜10cmの三重捲回構造のスラブ部と長さ5〜1
5cmの一重捲回構造の道中部がさらに形成される。こ
の押さえ糸Cの捲回により、複合糸の捲き付け角度の大
きい太スラブ部、捲き付け角度の小さいスラス部及び殆
ど集束性のない道中部が固定された状態となり、糸条
は、未解撚のまま仮撚ユニット7を通過する。次いで、
第1引取りローラ8から、図示していないが、公知の第
2ヒータで熱処理され、第2引取りローラにより複合意
匠糸としてチーズに巻取られる。
【0026】
【実施例】以下、本発明を実施例により具体的に説明す
る。
【0027】(実施例1)図1の装置に第2ヒータの付
いた装置を用いて、表1に示す実験No.1〜3の構成
の芯糸A、鞘糸B、押さえ糸Cを用い、仮撚方向Z、第
1ヒータ温度150℃、第2ヒーター温度170℃と
し、鞘糸B供給ガイド距離、鞘糸B供給ガイドの移動距
離、鞘糸Bオーバーフィード率、押さえ糸C供給ガイド
距離、押さえ糸Cオーバーフィード率、仮撚数を、表2
に示す条件に設定してそれぞれ実験No.1〜3の仮撚
加工を行った。
【0028】実験No.1で得られた複合意匠糸は、長
さが1〜5cmの紡錘形スラブと長さ1cm以下のノッ
ト状スラブの混在する太スラブを糸長手方向に4.4〜
14.4mの頻度で出現し、太スラブと太スラブとの間
にストレートな道中部を有するとともに、押さえ糸でこ
れらの太スラブと道中部が固定され、かつ押さえ糸のス
ラブが太スラブの紡錘形スラブ間及びノット状スラブ間
にそれぞれ散在するものであった。
【0029】実験No.2で得られた複合意匠糸は、長
さが1〜5cmの紡錘形スラブと長さ1cm以下のノッ
ト状スラブの混在する太スラブを糸長手方向に1.4〜
5.4mの頻度で出現し、太スラブと太スラブとの間に
ストレートな道中部を有するとともに、押さえ糸でこれ
らの太スラブと道中部が固定され、かつ押さえ糸のスラ
ブが太スラブの紡錘形スラブとノット状スラブとの間に
散在するものであった。
【0030】また、実験No.3で得られた複合意匠糸
は、長さが10〜15cmの連続スラブ群の太スラブを
糸長手方向に1.4〜5.4mの頻度で出現し、太スラ
ブ間にストレートな道中部を有するとともに押さえ糸で
これらの太スラブと道中部が固定され、かつ押さえ糸の
スラブが太スラブに一部重なって存在するものであっ
た。
【0031】実験No.1で得られた複合意匠糸を用
い、経糸27本/cm、緯糸24本/cmの条件で製織
したところ、製織工程中複合意匠糸の鞘糸のずり抜けが
全くなく、生機10m中の欠点は0個であり、良好な製
織性を示し、嵩高感のある織物が得られた。
【0032】
【表1】
【0033】
【表2】
【0034】(比較例)実施例1の実験No.1におい
て押さえ糸Cを用いない以外は、実施例1の実験No.
1とほぼ同じ条件にて仮撚加工を行って複合仮撚糸を得
た。得られた複合仮撚糸は、製織工程中生機10m中に
複合仮撚糸の鞘糸のずり抜けによる5個の欠点が生じ
た。
【0035】
【発明の効果】本発明の複合意匠糸は、道中部での集束
性及びスラブの捲き付きが良好で捲回鞘糸のずり抜けが
なく、追撚の必要のない複合仮撚糸であり、また、ネッ
プ、ノット状のスラブから紡錘形スラブ、連続スラブ群
まで形状、長さの多様な太スラブを低頻度で有するもの
である。また、本発明方法によれば、複合仮撚加工によ
りかかる多様なずり抜けのない太スラブを有する複合意
匠糸を容易に得ることを可能とするものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の複合意匠糸の製造に用いる装置の一例
の説明図である。
【符号の説明】
A 芯糸 B 鞘糸 C 押さえ糸 1 マグネットテンサ 2 第1供給ローラ 3 鞘糸供給ガイド 4 第2供給ローラ 5 押さえ糸供給ガイド 6 第1ヒータ 7 仮撚具 8 第1引取りローラ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 原 重信 新潟県見附市柳橋町1103番地1 株式会社 近藤商店内 (72)発明者 荒木 正明 新潟県見附市柳橋町1103番地1 株式会社 近藤商店内

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 芯糸への鞘糸の捲回により形成された低
    頻度の三重以上の多重捲回構造の太スラブ部と一重捲回
    構造の道中部を有する複合糸の外周に、全繊度の20%
    以下の繊度を有する押さえ糸が捲回され、捲回された押
    さえ糸による長さ1〜10cmの三重捲回構造のスラブ
    部と長さ5〜15cmの道中部がさらに形成され、全繊
    度が400デニール以下である複合意匠糸。
  2. 【請求項2】 仮撚加工における仮撚数を32500/
    1/2×0.8〜32500/D1/2×1.2(D:全繊
    度)とする芯糸の加撚域に、鞘糸を、芯糸の走行方向と
    平行に正逆に30cm以下の距離を往復移動する鞘糸供
    給ガイドを介し、50〜150%のオーバーフィード率
    で供給して芯糸の周囲に捲回させて複合糸を形成し、さ
    らに鞘糸供給ガイドの下流域において、全繊度の20%
    以下の繊度を有する押さえ糸を、鞘糸供給ガイドの芯糸
    までの最短の距離より大であって200mmを超えない
    距離にある固定の押さえ糸供給ガイドを介し、オーバー
    フィード状態で供給して複合糸の外周に捲回させること
    を特徴とする複合意匠糸の製造方法。
  3. 【請求項3】 鞘糸供給ガイドの芯糸の走行方向と正方
    向への移動速度を芯糸走行速度より大とし、鞘糸のオー
    バーフィード率を50〜130%、鞘糸供給ガイドの芯
    糸間距離を0〜150mmとする請求項2記載の複合意
    匠糸の製造方法。
  4. 【請求項4】 鞘糸供給ガイドの芯糸の走行方向と正方
    向への移動速度を芯糸走行速度と同じとし、鞘糸のオー
    バーフィード率を50〜130%、鞘糸供給ガイドの芯
    糸間距離を0〜150mmとする請求項2記載の複合意
    匠糸の製造方法。
  5. 【請求項5】 鞘糸供給ガイドの芯糸の走行方向と正方
    向への移動速度を芯糸走行速度より小とし、鞘糸のオー
    バーフィード率を50〜130%とする請求項2記載の
    複合意匠糸の製造方法。
  6. 【請求項6】 鞘糸供給ガイドの芯糸の走行方向と正方
    向への移動速度を芯糸走行速度の0.8倍以上とし、鞘
    糸のオーバーフィード率を50〜130%、鞘糸供給ガ
    イドの芯糸間距離を0〜150mmとする請求項5記載
    の複合意匠糸の製造方法。
  7. 【請求項7】 鞘糸供給ガイドの芯糸の走行方向と正方
    向への移動速度を芯糸走行速度の0.3倍以上0.8倍
    未満、鞘糸のオーバーフィード率を80〜130%と
    し、鞘糸供給ガイドの芯糸間距離を100〜150mm
    とする請求項5記載の複合意匠糸の製造方法。
  8. 【請求項8】 鞘糸供給ガイドの芯糸の走行方向と正方
    向へ移動速度を芯糸走行速度の0.3倍未満、鞘糸のオ
    ーバーフィード率を105〜150%、鞘糸供給ガイド
    の芯糸間距離を5〜20mmとする請求項5記載の複合
    意匠糸の製造方法。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN111101252A (zh) * 2019-12-23 2020-05-05 浙江恒澜科技有限公司 一种段彩包覆纱生产装置及其工艺
JP2020079451A (ja) * 2018-11-12 2020-05-28 三菱ケミカル株式会社 複合加工糸および織編物

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