JP2020079451A - 複合加工糸および織編物 - Google Patents

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篤 山本
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【課題】繊細な異色染め調の外観を有し、且つ自然なスラブ斑感の意匠効果を併せ持つ異染性意匠織編物が得られる複合加工糸及びその織編物の提供。【解決手段】芯糸、花糸、押え糸からなる複合加工糸であって、芯糸と花糸の糸長差率が5〜40%であり、花糸は芯糸および押え糸と染色性の異なる繊維を含み、押え糸が芯糸および花糸に3重に捲回したスラブ部と1重に捲回した道中部とが複合加工糸の長手方向に交互に形成されている複合加工糸。好ましくは、芯糸と染色性の異なる繊維が花糸部のみに含まれること、花糸は、2種以上のフィラメントを含有し、少なくとも1種は芯糸と染色性の異なる繊維であり、少なくとも1種は芯糸と染色性の同じ繊維である複合加工糸。【選択図】なし

Description

本発明は、繊細な異色染め調の外観を有し、且つ自然なスラブ斑感の意匠効果を併せ持つ異染性意匠織編物が得られる複合加工糸及びその織編物に関するものである。
従来、自然なスラブ斑感の意匠効果と、異染性を併せ持つ複合加工糸として、芯押え原糸のフィード差により得られる、押え糸が3重に巻きついたスラブ部と鞘部が1重に巻きついた道中部とが交互に形成されたものがよく知られており、特許文献1には、芯糸にセルロース系フィラメント糸とセルロース系フィラメント糸と異色に染色可能な繊維のフィラメント糸を用い、異染性の表現を付与した布帛が提案されている。特許文献2には鞘糸にセルロース系フィラメントとセルロース系繊維染色用の染料には不染性のフィラメント糸との混繊糸を用いた異染性意匠織物が提案されている。
特開2011−84833号公報 特開2008−303510号公報
しかしながら、これらの方法では、異染性は人工的な外観となり、繊細な表面効果のある商品を得られていない。
本発明は、このような従来技術における問題点を解決するものであり、繊細な異色染め調の外観を有し、且つ自然なスラブ斑感の意匠効果を併せ持つ異染性意匠織編物が得られる複合加工糸及びその織編物を提供するものである。
1.芯糸、花糸、押え糸からなる仮撚スラブ加工糸であって、芯糸と花糸の糸長差が5〜40%であり、花糸は芯糸および押え糸と染色性の異なる繊維を含み、押え糸が3重に捲回したスラブ部と芯糸に1重に捲回した道中部とが糸の長手方向に交互に形成されている複合加工糸。
2.芯糸と染色性の異なる繊維が花糸のみに含む1に記載の複合加工糸。
3.花糸は、2種以上のフィラメントを含有し、少なくとも1種は芯糸と染色性の異なる繊維であり、少なくとも1種は芯糸と染色性の同じ繊維である1または2に記載の複合加工糸。
4.花糸がカチオン可染性ポリエステルを含む糸である1〜3のいずれか一項に記載の複合加工糸。
5.芯糸が固有粘度の異なる2種のポリエステル系重合体がサイドバイサイド型に接合されたポリエステル系複合フィラメントである1〜4のいずれかに記載の複合加工糸。
6.芯糸がシックアンドシンのポリエステル系フィラメントである1〜5のいずれかに記載の複合加工糸。
7.芯糸と押え糸は、染色性が同じ繊維である1〜6のいずれかに記載の複合加工糸。
8.芯糸の単糸繊度が10〜25dtexのポリエステル系フィラメント糸である1〜7のいずれかに記載の複合加工糸。
9.花糸およびまたは押え糸にセルロース系繊維を含む1〜8のいずれかに記載の複合加工糸。
10.前記セルロース系繊維がアセテートフィラメントである9に記載の複合加工糸。
11.複合加工糸のスラブ部の長さが15〜60mmである1〜10のいずれかに記載の複合加工糸。
12.芯糸とは染色性の異なる花糸の混用率が10〜25%である1〜11のいずれかに記載の複合加工糸。
13.1〜12のいずれかに記載の複合加工糸を、40〜100質量%含有する織編物。
本発明は、従来の異染性布帛とは異なり、繊細な異色染め調の外観を有し、且つ自然なスラブ斑感の意匠効果を併せ持つ異染性意匠織編物を得ることにある。
本発明の複合加工糸は、芯糸、花糸、押え糸からなる仮撚スラブ加工糸であって、芯糸と花糸の糸長差が5〜40%であり、花糸は芯糸および押え糸と染色性の異なる繊維を含み、押え糸が3重に捲回したスラブ部と芯糸に1重に捲回した道中部とが糸の長手方向に交互に形成されている。
本発明の複合加工糸は、芯糸に花糸が巻き付いており、さらに押え糸が花糸の外側に巻き付いており3重に捲回したスラブ部を有している糸である。
芯糸と花糸の糸長差が5%以上であれば、繊細で立体的な異染性が表現でき、40%以下であれば、ネップの状の欠点が少なくでき外観品位が向上する。
これらの観点から、芯糸と花糸の糸長差が8〜30%であることがより好ましく、10〜20%がさらに好ましい。
糸長差率とは、芯糸の長さAに対する花糸の長さBの比率である。
糸長差率(%)=(B−A)/A×100
花糸は芯糸および押え糸と染色性の異なる繊維を含むことや、押え糸が3重に捲回したスラブ部と芯糸に1重に捲回した道中部とが糸の長手方向に交互に形成されていることで、繊細で立体的な異染性が表現できる。
本発明の複合加工糸は、芯糸と染色性の異なる繊維が花糸部のみに含むことが好ましい。
この様にすることで、繊細な異色染め調の外観を有することができる。
本発明の複合加工糸は、花糸は、2種以上のフィラメントを含有し、少なくとも1種は芯糸と染色性の異なる繊維であり、少なくとも1種は芯糸と染色性の同じ繊維であることが好ましい
染色性が異なる2種以上のフィラメントが花糸にあることで、繊細な異色染め調の外観を有しやすい。
本発明の複合加工糸は、花糸がカチオン可染性ポリエステルを含む糸であることが好ましい。
この様にすることで、染色堅牢度が向上し易くなる。
本発明の複合加工糸は、芯糸が固有粘度の異なる2種のポリエステル系重合体がサイドバイサイド型に接合されたポリエステル系複合フィラメントであることが好ましい。
この様にすることで、織編物にした時の膨らみ感が表現できる。
2種のポリエステル系重合体は、ポリトリメチレンテレフタレートとポリエステルやポリブチレンテレフタレートとポリエステル等、異なるポリマーを用いても良い。
本発明の複合加工糸は、芯糸がシックアンドシンのポリエステル系フィラメントであることが好ましい。
この様にすることで、自然なスラブ斑感の意匠効果が得られ易い。
また異形断面繊維、極細繊維、等であってもよく、得ようとする織編物の風合い、ストレッチ性、表面感等を考慮して選定すればよい。またこれらのフィラメントには、酸化チタン等や機能付与の添加剤等が含有されていても良い。
本発明の複合加工糸は、芯糸と押え糸は、染色性が同じ繊維であることが好ましい。
この様にすることで、繊細な異色染めの外観が得られ易い。
本発明の複合加工糸は、芯糸の単糸繊度が10〜25dtexのポリエステル系フィラメント糸であることが好ましい。
芯糸の単糸繊度が10dtex以上であれば、構築的なシルエットを演出できる織編物となり、25dtex以下であれば硬くなり過ぎない織編物となる。
本発明の複合加工糸は、花糸およびまたは押え糸にセルロース系繊維を含むことが好ましい。
セルロース系繊維を使用することで、適度な吸湿性、ソフトな風合いを得られ易い。セルロース系繊維は、綿、レーヨン、ポリノジック、モダール、リヨセル、キュプラ、アセテートの繊維である。
本発明の複合加工糸は、前記セルロース系繊維がアセテートフィラメントであることが好ましい。
アセテートフィラメント糸は、分散染料可染性、鮮明性、発色性、高級感のある光沢、適度なヤング率、適度な吸湿性、速乾性を有し、織編物にした時の質感や高級感、機能性等を表現することができ易い。
これらのアセテートフィラメント糸の製法は、特に限定されず、繊維の表面形状、艶、断面形状、繊度等にも特に限定ない。
鮮明性、発色性、高級感のある光沢の観点から、トリアセテートがより好ましい。
また、ポリエステルと同じ染料で染められ、適度な染色差が出るため、繊細な異色染め調の外観を効率よく得ることが可能となる。
本発明の複合加工糸は、複合加工糸のスラブ部の長さが15〜60mmであることが好ましい。
前記スラブの長さがこの範囲であれば、自然なスラブ斑感が得られ易すい。
本発明の複合加工糸は、芯糸とは染色性の異なる花糸の混用率が10〜25%である子ことが好ましい。
前記混用率が10%以上であれば、異染性がわかりやすくなり、繊細な異色染め調の外観が得られ易く、25%以下であれば、繊細な意匠効果が得られ易い。
本発明の織編物は、前記複合加工糸を、40〜100質量%含有する織編物である。
織編物に対する複合加工糸の含有率が40%以上であると織編物の異染性がわかりやすい。より好ましい範囲は60%以上であり、さらに好ましい範囲は80%以上である。
以下本発明を実施例により具体的に説明する。実施例における外観、風合いの評価は、当事者5人で総合判断した。
(実施例1)
芯糸として熱収縮性の異なる2種のポリエチレンテレフタレート成分からなるサイドバイサイト型でシックアンドシンのポリエステル複合マルチフィラメント(56dtex24フィラメント(以下fと標記))、花糸としてトリアセテートマルチフィラメント(84dtex20f)とカチオン染料可染型ポリエステルマルチフィラメント(33dtex12f)、押え糸としてトリアセテートマルチフィラメント(40dtex9f)を用いて、下記の条件で仮撚加工を行い、複合加工糸を得た。
仮撚数(T/m):2100
仮撚方向:Z
第1ヒーター温度:160℃
第2ヒーター温度:180℃
芯糸の仮撚加撚域との供給ガイド距離:150mm
芯糸の仮撚加撚域への花糸のOF率:15%
芯糸の仮撚加撚領域への鞘糸のオーバーフィード率:100%
第1引き取りローラーから第2引取りローラー間のオーバーフィード率:10.0%
得られた複合加工糸は、芯糸と花糸の長手方向に押え糸が3重に巻き付いているスラブと、1重に巻きついている道中部が形成されているスラブ糸であった。平均繊度は290dtex、スラブ部の長さは20mm〜60mmであり、芯糸とは染色性の異なる花糸のカチオン染料可染型ポリエステルマルチフィラメントの混用率は15%であった。
前記複合加工糸を用いて経糸密度56本/インチ、緯糸密度47本/インチの平織物を製織し、精練後、液流染色機にてカチオン染料を黒、分散染料をグレーにして、120℃で染色加工を実施し、経糸密度が67本/インチ、緯糸密度が50本/インチの織物を得た。
得られた織物は、カチオン染料の黒と分散染料のグレーがナチュラルに混ざっており、高級感のあるトップ染め調の外観を有していた。また自然なスラブ斑感の意匠効果と適度な膨らみ感に加え、ストレッチ性も有するスーツ素材に好適な織物であった。
(実施例2)
実施例1の複合加工糸を用い、経糸密度74本/インチ、緯糸密度63本/インチの2/2綾織物を製織し、精練後、液流染色機にてカチオン染料を黒、分散染料をグレーにして、120℃で染色加工を実施し経糸密度90本/インチ、緯糸密度69本/インチの織物を得た。
得られた織物は、カチオン染料の黒と分散染料のグレーがナチュラルに混ざっており、高級感のあるトップ染め調の外観を有していた。また自然なスラブ斑感の意匠効果と適度な膨らみ感に加え、ストレッチ性も有するスーツ素材に好適な織物であった。
(実施例3)
実施例1の複合加工糸を用い、経糸密度75本/インチ、緯糸密度69本/インチのマット織物を製織し、精練後、液流染色機にてカチオン染料を黒、分散染料をグレーにして、120℃で染色加工を実施し経糸密度88本/インチ、緯糸密度76本/インチの織物を得た。
得られた織物は、カチオン染料の黒と分散染料のグレーがナチュラルに混ざっており、高級感のあるトップ染め調の外観を有していた。また自然なスラブ斑感の意匠効果と適度な膨らみ感に加え、ストレッチ性も有するスーツ素材に好適な織物であった
(実施例4)
実施例1の複合加工糸を用い、経糸密度74本/インチ、緯糸密度63本/インチのヘリンボン織物を製織し、精練後、液流染色機にてカチオン染料を黒、分散染料をグレーにして、120℃で染色加工を実施し経糸密度89本/インチ、緯糸密度69本/インチの織物を得た。
得られた織物は、カチオン染料の黒と分散染料のグレーがナチュラルに混ざっており、高級感のあるトップ染め調の外観を有していた。また自然なスラブ斑感の意匠効果と適度な膨らみ感に加え、ストレッチ性も有するスーツ素材に好適な織物であった。
(実施例5)
実施例1の芯糸を一方の成分がポリトリメチレンテレフタレートを主成分とするサイドバイサイド型ポリエステル複合マルチフィラメント(東レ・オペロンテックス社製T400 56dtex/24f)とする以外は同一の条件にて仮撚加工を行い、複合加工糸を得た。
得られた複合加工糸は、芯糸と花糸の長手方向に鞘糸が3重に巻き付いているスラブと、1重に巻きついている道中部が形成されている290dtexのスラブ糸であった。またスラブ部の長さは15mm〜60mmであり、芯糸とは染色性の異なる花糸のカチオン染料可染型ポリエステルマルチフィラメント混用率は15%であった。
前記複合加工糸を用いて経糸密度68本/インチ、緯糸密度56本/インチの2/2綾織物を製織し、精練後、液流染色機にてカチオン染料を黒、分散染料をグレーにして、120℃で染色加工を実施し経糸密度86本/インチ、緯糸密度76本/インチの織物を得た。
得られた織物は、カチオン染料の黒と分散染料のグレーがナチュラルに混ざっており、高級感のあるトップ染め調の外観を有していた。また自然なスラブ斑感の意匠効果と適度な膨らみ感に加え、高いストレッチ性も有するスーツ素材に好適な織物であった。
(実施例6)
実施例5の複合加工糸を用い、経糸密度69本/インチ、緯糸密度66本/インチのマット織物を製織し、精練後、液流染色機にてカチオン染料を黒、分散染料をグレーにして、120℃で染色加工を実施し経糸密度87本/インチ、緯糸密度84本/インチの織物を得た。
得られた織物は、カチオン染料の黒と分散染料のグレーがナチュラルに混ざっており、高級感のあるトップ染め調の外観を有していた。また自然なスラブ斑感の意匠効果と適度な膨らみ感に加え、高いストレッチ性も有するスーツ素材に好適な織物であった。
(実施例7)
実施例1の芯糸をポリエステルマルチフィラメント(ユニチカ社製 66dtex/4f)とする以外は同一の条件にて仮撚加工を行い、複合加工糸を得た。
得られた複合加工糸は、芯糸と花糸の長手方向に鞘糸が3重に巻き付いているスラブと、1重に巻きついている道中部が形成されている298dtexのスラブ糸であった。またスラブ部の長さは25mm〜60mmであった。芯糸とは染色性の異なる花糸のカチオン染料可染型ポリエステルマルチフィラメント混用率は14%であった。
前記複合加工糸を用いて経糸密度82本/インチ、緯糸密度54本/インチの2/2綾織物を製織し、精練後、液流染色機にてカチオン染料を黒、分散染料をグレーにして、120℃で染色加工を実施し経糸密度87本/インチ、緯糸密度56本/インチの織物を得た。
得られた織物は、カチオン染料の黒と分散染料のグレーがナチュラルに混ざっており、高級感のあるトップ染め調の外観を有していた。また自然なスラブ斑感の意匠効果と適度なハリ感を有し、構築的なシルエットを可能にする織物であった。
(実施例8)
実施例7の複合加工糸を用い、経糸密度82本/インチ、緯糸密度57本/インチのマット織物を製織し、精練後、液流染色機にてカチオン染料を黒、分散染料をグレーにして、120℃で染色加工を実施し経糸密度87本/インチ、緯糸密度59本/インチの織物を得た。
得られた織物は、カチオン染料の黒と分散染料のグレーがナチュラルに混ざっており、高級感のあるトップ染め調の外観を有していた。また自然なスラブ斑感の意匠効果と適度なハリ感を有し、構築的なシルエットを可能にする織物であった。
(実施例9)
実施例1の複合加工糸を用い、ウェール28本/インチ、コース34本/インチのシングルカルゼ丸編を製編し、精練後、液流染色機にてカチオン染料を黒、分散染料をグレーにして、120℃で染色加工を実施しウェール39本/インチ、コース32本/インチの編物を得た。
得られた編物は、カチオン染料の黒と分散染料のグレーがナチュラルに混ざっており、高級感のあるトップ染め調の外観を有していた。また自然なスラブ斑感の意匠効果と適度な膨らみ感に加え、ストレッチ性も有する編物であった。
(比較例1)
芯糸として熱収縮性の異なる2種のポリエステル成分からなるポリエステル複合マルチフィラメント(56dtex/24f)とカチオン染料可染型ポリエステルマルチフィラメント(33dtex12f)、花糸としてトリアセテートマルチフィラメント(61dtex15f)、鞘糸としてトリアセテートマルチフィラメント(40dtex9f)を用いて、下記の条件で仮撚加工を行い、複合加工糸を得た。
仮撚数(T/m):2300
仮撚方向:Z
第1ヒーター温度:160℃
第2ヒーター温度:180℃
芯糸の仮撚加撚域との供給ガイド距離:150mm
芯糸の仮撚加撚域への花糸のOF率:15%
芯糸の仮撚加撚領域への鞘糸のオーバーフィード率:90%
第1引き取りローラーから第2引取りローラー間のオーバーフィード率:10.0%
得られた複合加工糸は、芯糸と花糸の長手方向に鞘糸が3重に巻き付いているスラブと、1重に巻きついている道中部が形成されている252dtexのスラブ糸であった。またスラブ部の長さは20mm〜60mmであり、芯糸とは染色性の異なる花糸のカチオン染料可染型ポリエステルマルチフィラメント混用率は14%であった。
前記複合加工糸を用いて経糸密度81本/インチ、緯糸密度65本/インチの2/2綾織物を製織し、精練後、液流染色機にてカチオン染料を黒、分散染料をグレーにして、120℃で染色加工を実施し経糸密度96本/インチ、緯糸密度72本/インチの織物を得た。
得られた織物は、適度な膨らみ感を有しており、カチオン染料の黒と分散染料のグレーが混ざった織物であるが、異染性に立体感がなく繊細な表現には乏しいものであった。

Claims (13)

  1. 芯糸、花糸、押え糸からなる複合加工糸であって、芯糸と花糸の糸長差率が5〜40%であり、花糸は芯糸および押え糸と染色性の異なる繊維を含み、押え糸が芯糸および花糸に3重に捲回したスラブ部と1重に捲回した道中部とが複合加工糸の長手方向に交互に形成されている複合加工糸。
  2. 芯糸と染色性の異なる繊維が花糸のみに含む請求項1に記載の複合加工糸。
  3. 花糸は、2種以上のフィラメントを含有し、少なくとも1種は芯糸と染色性の異なる繊維であり、少なくとも1種は芯糸と染色性の同じ繊維である請求項1または2に記載の複合加工糸。
  4. 花糸がカチオン可染性ポリエステルを含む糸である請求項1〜3のいずれか一項に記載の複合加工糸。
  5. 芯糸が固有粘度の異なる2種のポリエステル系重合体がサイドバイサイド型に接合されたポリエステル系複合フィラメントである請求項1〜4のいずれか一項に記載の複合加工糸。
  6. 芯糸がシックアンドシンのポリエステル系フィラメントである請求項1〜5のいずれか一項に記載の複合加工糸。
  7. 芯糸と押え糸は、染色性が同じ繊維である請求項1〜6のいずれか一項に記載の複合加工糸。
  8. 芯糸の単糸繊度が10〜25dtexである請求項1〜7のいずれか一項に記載の複合加工糸。
  9. 花糸およびまたは押え糸にセルロース系繊維を含む請求項1〜8のいずれか一項に記載の複合加工糸。
  10. 前記セルロース繊維が、アセテートフィラメントである請求項9に記載の複合加工糸。
  11. 複合加工糸のスラブ部の長さが15〜60mmである請求項1〜10のいずれか一項に記載の複合加工糸。
  12. 芯糸とは染色性の異なる花糸の混用率が10〜25%である請求項1〜11のいずれか一項に記載の複合加工糸。
  13. 請求項1〜12のいずれか一項に記載の複合加工糸を、40〜100質量%含有する織編物。
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