JP2021188157A - 複合加工糸、複合加工糸を含む織編物 - Google Patents

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Abstract

【課題】本発明の目的は、高級感ある外観を有し、膨らみ感やキシミ感のある心地よい肌触りの織編物が得られる複合加工糸および該複合加工糸を含む織編物を提供することにある。【解決手段】単繊維繊度が0.7〜2.5dtex、かつ酸化チタンの含有量が0.1〜2質量%のセルロース系フィラメントと、沸水収縮率が15〜30%のポリエステルフィラメントと、を含む、複合加工糸。前記セルロース系フィラメントと前記ポリエステルフィラメントとのエアー交絡糸であることが好ましい。【選択図】なし

Description

本発明は、複合加工糸および該複合加工糸を含む織編物に関する。
従来、絹のような高級感ある外観と風合いとを併せ持つ各種合成繊維の差異化された加工糸や織編物が提案されている。
最近の消費者ニーズの多様化に伴って、従来の特徴をできるだけ維持しつつ、更なる上質化、快適さ等を織編物に付与することの可能な加工糸が求められている。
かかる要求に対し、例えば、特許文献1では、セルロース系フィラメントと高収縮タイプのポリエステル系フィラメントとのエアー交絡複合加工糸を用いた、絹ライクな織物の製造方法が提案されている。
特開2010−37662号公報
しかしながら、特許文献1に記載のエアー交絡複合加工糸では、高級感ある光沢感や適度等レープ性が得られるものの、膨らみ感やキシミ感のある心地よい肌触りは、不十分であった。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであって、高級感ある外観を有し、膨らみ感やキシミ感のある心地よい肌触りの織編物が得られる複合加工糸および該複合加工糸を含む織編物を提供することを目的とする。
本発明は、以下の態様を有する。
[1]単繊維繊度が0.7〜2.5dtex、かつ酸化チタンの含有量が0.1〜2質量%のセルロース系フィラメントと、沸水収縮率が15〜30%のポリエステルフィラメントと、を含む、複合加工糸。
[2]前記セルロース系フィラメントと前記ポリエステルフィラメントとのエアー交絡糸である、[1]に記載の複合加工糸。
[3]前記エアー交絡糸がインターレース糸である、[2]に記載の複合加工糸。
[4]前記セルロース系フィラメントは、単繊維繊度が0.7〜1.2dtexである、[1]〜[3]のいずれかに記載の複合加工糸。
[5]総繊度が70〜170dtexである、[1]〜[4]のいずれかに記載の複合加工糸。
[6]前記セルロース系フィラメントが、アセテート、レーヨン、キュプラまたはリヨセルである、[1]〜[5]のいずれかに記載の複合加工糸。
[7]前記ポリエステルフィラメントの含有率が10〜50質量%である、[1]〜[6]のいずれかに記載の複合加工糸。
[8][1]〜[7]のいずれかに記載の複合加工糸を含み、前記複合加工糸の含有率が30〜100質量%である、織編物。
[9]経糸に前記複合加工糸を含み、緯糸に仮撚り加工糸またはコンジュゲート糸を含む織物である、[8]に記載の織編物。
[10]さらに、緯糸にセルロース系繊維を含む、[9]に記載の織編物。
[11]前記緯糸のセルロース系繊維は、酸化チタンの含有量が0.1〜2質量%である、[10]に記載の織編物。
[12]経糸に前記複合加工糸を含み、緯糸に酸化チタンの含有量が0.1〜2質量%のセルロース系フィラメントと仮撚り加工糸またはコンジュゲート糸との合撚糸を含む織物である、[8]に記載の織編物。
[13]シワ加工および起毛加工の少なくとも一方が施された、[8]〜[12]のいずれかに記載の織編物。
本発明によれば、高級感ある外観を有し、膨らみ感やキシミ感のある心地よい肌触りの織編物が得られる複合加工糸および該複合加工糸を含む織編物を提供することができる。
本発明の複合加工糸および該複合加工糸を含む織編物の実施の形態について説明する。
なお、本実施の形態は、発明の趣旨をより良く理解させるために具体的に説明するものであり、特に指定のない限り、本発明を限定するものではない。
本発明において、「織編物」は、織物または編物を示す。
なお、数値範囲を示す「〜」は、その前後に記載された数値を下限値および上限値として含むことを意味する。
[複合加工糸]
本実施形態の複合加工糸は、単繊維繊度が0.7〜2.5dtex、かつ酸化チタンの含有量が0.1〜2質量%のセルロース系フィラメントと、沸水収縮率が15〜30%のポリエステルフィラメントとを含む。
沸水収縮率は、JIS L1013:2010「化学繊維フィラメント糸試験法」のかせ寸法変化率によって規定される。
セルロース系フィラメントの単繊維繊度が0.7dtex以上であれば、複合加工糸の毛羽や節等が抑えられ、織編物時の生産性が安定する。セルロース系フィラメントの単繊維繊度が2.5dtex以下であれば、キシミ感ある肌触りの織編物が得られる。これらの観点から、セルロース系フィラメントの単繊維繊度は、1.8dtex以下であることが好ましく、1.2dtex以下であることがより好ましい。
セルロース系フィラメントの酸化チタンの含有量が0.1〜2質量%であることにより、キシミ感のある心地よい肌触りの織編物が得られる。セルロース系フィラメントの酸化チタンの含有量が2質量%以下であると、織編物を生産する際の金属摩耗によって毛羽等が発生することが抑えられ、生産性が安定するとともに、織編物の品質が安定する。これらの観点から、セルロース系フィラメントの酸化チタンの含有量は0.4〜1.6質量%であることがより好ましい。
ポリエステルフィラメントの沸水収縮率が15%以上であれば、ポリエステルフィラメントとセルロース系フィラメントとの収縮差から、膨らみ感ある織編物が得られる。ポリエステルフィラメントの沸水収縮率が30%以下であれば、ふかつきが抑制され、キシミ感のある心地よい肌触りの織編物が得られる。これらの観点から、ポリエステルフィラメントの沸水収縮率は、17〜25%であることが好ましい。なお、「ふかつき」とは、嵩高くなって、柔らかくなることである。
また、本実施形態の複合加工糸において、セルロース系フィラメントの沸水収縮率は、0〜10%であることが好ましい。
さらに、ポリエステルフィラメントとセルロース系フィラメントとの収縮差は、膨らみ感ある織編物が得られる観点から、7%以上であることが好ましく、10%以上であることがより好ましい。
本実施形態の複合加工糸は、前記セルロース系フィラメントと前記ポリエステルフィラメントとがエアー交絡されていることが好ましい。すなわち、本実施形態の複合加工糸は、前記セルロース系フィラメントと前記ポリエステルフィラメントとのエアー交絡糸であることが好ましい。エアー交絡されていることで、毛羽の発生を抑制しつつ、光沢感や膨らみ感ある風合いが得られる。エアー交絡とは、繊維にエアーを吹き当てて繊維同士を絡ませる加工であり、エアー交絡の一例として、インターレース加工、タスラン加工等が挙げられる。
本実施形態の複合加工糸では、前記エアー交絡がインターレース加工であることが好ましい。すなわち、本実施形態の複合加工糸は、前記エアー交絡糸がインターレース糸であることが好ましい。エアー交絡がインターレース加工であれば、毛羽の抑制しつつ、高級感ある光沢感や膨らみ感ある風合いが得られる。
なお、インターレース加工とは、フィラメントの進行方向に対して垂直方向からエアー圧をかけることでフィラメント同士を交絡させる加工方法である。
本実施形態の複合加工糸は、前記セルロース系フィラメントは、単繊維繊度が0.7〜1.2dtexであることが好ましい。
前記単繊維繊度を0.7dtex以上にすることで、複合加工糸の毛羽や節等が抑えられ、織編物時の生産性が安定する。前記単繊維繊度を1.2dtex以下にすることで、膨らみ感をさらに向上することができる。この観点から、前記単繊維繊度は1.1dtex以下であることがより好ましく、1.0dtex以下であることがさらに好ましい。
本実施形態の複合加工糸は、総繊度が70〜170dtexであることが好ましい。総繊度が70dtex以上であると、膨らみ感が得られるともに製織、製編性も安定する。総繊度が170dtex以下であると、繊細で高級感ある商品が得られる。これらの観点から、前記総繊度は、85〜130dtexがより好ましい。
本実施形態の複合加工糸は、前記セルロース系フィラメントが、アセテート、レーヨン、キュプラまたはリヨセルであることが好ましい。なかでも、特にアセテート繊維は、低屈折率による優れた発色性、高級感のある光沢感、セルロース由来のソフトで清涼感に優れた風合い、さらには熱セット性等を有している観点から、より好ましい。
なお、繊維の表面や断面形状、艶等を特に限定するものではなく、得られる織編物表現を考慮して任意に選定すればよい。
本実施形態の複合加工糸は、前記ポリエステルフィラメントの含有率が10〜50質量%であることが好ましい。前記ポリエステルフィラメントの含有率が10質量%以上であれば、織編物の強度を高められると共に、セルロース系フィラメントとの収縮差による膨らみ感ある風合いが得られる。前記ポリエステルフィラメントの含有率が50質量%以下であれば、合成繊維特有のワキシーな質感が軽減し、キシミ感ある心地よい肌触りの織編物が得られる。
ポリエステルフィラメントとしては、製法や種類、断面形状、表面形状、艶、染料染着特性等は特に限定されず、得ようとする織編物を考慮して任意に選定すればよい。
ポリエステルフィラメントを構成するポリエステルとしては、例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、ポリトリメチレンテレフタレート(PTT)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)等が挙げられる。
ポリエステルフィラメントの単繊維繊度は、0.8〜3dtexであることが好ましく、1〜2.5dtexであることがより好ましい。ポリエステルフィラメントの単繊維繊度が0.8dtex以上であれば、柔らかくなり過ぎず、風合いにハリコシがでやすくなる。ポリエステルフィラメントの単繊維繊度が3dtex以下であれば、織編物が固くなり過ぎない。
本実施形態の複合加工糸によれば、単繊維繊度が0.7〜2.5dtex、かつ酸化チタンの含有量が0.1〜2質量%のセルロース系フィラメントと、沸水収縮率が15〜30%のポリエステルフィラメントとを含むため、高級感ある外観を有し、膨らみ感やキシミ感のある心地よい肌触りの織編物が得られる。
[織編物]
本実施形態の織編物は、前記複合加工糸を含み、前記複合加工糸の含有率が30〜100質量%である。
織編物に対する前記複合加工糸の含有率が30質量%以上であると、キシミ感ある心地よい肌触りの織編物が得られる。この観点から、前記複合加工糸の含有率は50質量%以上であることが好ましく、70質量%以上であることがより好ましい。
本実施形態の織編物は、経糸に前記複合加工糸を含み、緯糸に仮撚り加工糸またはコンジュゲート糸を含むことが好ましい。
経糸に前記複合加工糸を含むことで、膨らみ感やキシミ感が得られ易い。また、緯糸に仮撚り加工糸またはコンジュゲート糸を含むことで、さらに膨らみ感と反発感が得られ易い。
本実施形態の織編物は、さらに緯糸にセルロース系繊維を含むことが好ましい。
前記セルロース系繊維は、綿、アセテート、レーヨン、キュプラまたはリヨセルである。なかでも、吸水性の観点から、綿がより好ましい。
また、前記セルロース繊維は、仮撚り加工糸またはコンジュゲート糸と交互に配置されていることが好ましい。仮撚り加工糸またはコンジュゲート糸のように膨らみのある糸を、膨らみのないセルロース繊維と交互に配置することで、織編物はより膨らみ感が得られやすい。
本実施形態の織編物は、前記緯糸のセルロース系繊維は、酸化チタンの含有量が0.1〜2質量%であることが好ましい。酸化チタンの含有量が0.1質量%以上であれば、キシミ感のある心地よい肌触りの織編物が得られる。酸化チタンの含有量が2質量%以下であれば、織編物を生産する際の金属摩耗によって毛羽等が発生することが抑えられ、生産性が安定するとともに、織編物の品質が安定する。緯糸にも、酸化チタンを含有するセルロース系繊維を使用することで、キシミ感が得られやすくなる。
本実施形態の織編物は、経糸に前記複合加工糸を含み、緯糸に酸化チタンの含有量が0.1〜2質量%のセルロース系フィラメントと仮撚り加工糸またはコンジュゲート糸との合撚糸を含むことが好ましい。前記合撚糸を含むことで、膨らみ感とキシミ感が得られやすい。
前記合撚糸は、前記セルロース系フィラメントの含有率が50〜80質量%であることが好ましく、55〜75質量%であることがより好ましい。セルロース系フィラメントの含有率が50質量%以上であれば、さらっとした肌触りの良い風合いが得られやすい。セルロース系フィラメントの含有率が80質量%以下であれば、仮撚り加工糸またはコンジュゲート糸による膨らみ感が得られやすい。
本実施形態の織編物は、シワ加工および起毛加工の少なくとも一方が施されていることが好ましい。
シワ加工の方法は特に限定するものではなく、通常より多くの生地を液流染色機に投入し加工する詰め込みシワや、染色加工後にタンブラーやエアーフロー等の気流によるシワ加工等、得ようとする織編物表現を考慮した任意に選定すればよい。シワ加工によりナチュラルな外観と、もみ効果による膨らみ感が得られる。
起毛加工の方法は特に限定するものではなく、サンドペーパーや針布を用いた起毛等、目的とする織編物表現を考慮して任意に選定すればよい。起毛加工により非常に繊細なキシミ感や膨らみ感が得られる。
本実施形態の織編物が織物である場合の織物組織は、特に限定されない。
織物組織としては、例えば、平織、サテン織、綾織、経二重織、平二重織等が挙げられる。
本実施形態の織編物が編物である場合の編物組織は、特に限定されない。
編物組織としては、例えば、天竺、鹿の子、スムース、ポンチローマ、モックロディ等が挙げられる。
本実施形態の織編物の製織または製編にあたっては、公知の製織方法、製編方法を採用できる。
本実施形態の織編物によれば、前記複合加工糸を含み、前記複合加工糸の含有率が30〜100質量%であるため、高級感ある外観を有し、膨らみ感やキシミ感のある心地よい肌触りの織編物が得られる。
以下、実施例および比較例により本発明をさらに具体的に説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
実施例および比較例における外観や風合いの評価は、当業者5人で総合判断した。
(実施例1)
セルローストリアセテートフィラメント(TAD66T80、三菱ケミカル社製、ダル66dtex/80フィラメント(f)、単繊維繊度0.8dtex、酸化チタン含有量0.8質量%、菊型断面、水分率3.5%)とポリエステルフィラメント(PESD33T24H212、三菱ケミカル社製、セミダル33dtex/24f H212、酸化チタン含有量0.4質量%、丸型断面、収縮率17%の高収縮タイプ)とをインターレース加工した複合加工糸を作製した。
また、セルローストリアセテートフィラメント(TAB66T40、三菱ケミカル社製、ブライト66dtex/40f、菊型断面、水分率3.5%)とポリエステルフィラメント(PESD56T36仮撚加工糸、三菱ケミカル社製、セミダル56dtex/36f 、酸化チタン含有量0.4質量%、三角断面)とを引き揃え、仮撚加工の加燃方向とは反対の方向に1800回/mの撚糸を施したS方向の合撚糸AとZ方向の合撚糸Aをそれぞれ作製した。
前記複合加工糸を経糸に使用し、緯糸には、前記S方向の合撚糸AとZ方向の合撚糸Aを2本交互に打ち込んだ平織り組織の織物の生機を作製した。
得られた織物の生機を常法により分散染料にて淡いブルー染色し、仕上げ加工して、仕上げ経糸密度170本/2.54cm、仕上げ緯糸密度77本/2.54cmの織物を得た。
得られた織物は、膨らみ感に加え、きしみ感を感じる特有の質感と適度等レープ性を有し、セルロース系繊維由来のさらっとした心地のよい風合いの織物であった。
(実施例2)
実施例1の生機を用いて、常法によりシワ加工を加えた以外は実施例1と同様の染色仕上げ加工を実施した。
得られた織物は、膨らみ感に加え、きしみ感を感じる特有の質感と適度等レープ性を有し、セルロース系繊維由来のさらっとした心地のよい風合いの織物であった。また、シワ加工によるナチュラルな表情感が得られ、高級感あるカジュアル調を有する織物が得られた。
(実施例3)
実施例1で使用したセルローストリアセテートフィラメント(TAD66T80、三菱ケミカル社製、ダル66dtex/80f、菊型断面、水分率3.5%)とポリエステルフィラメント(PESD33T12V210、三菱ケミカル社製、セミダル33dtex/12f、サイドバイサイド型コンジュゲート糸、収縮率6%、酸化チタン含有量0.4質量%)とを引き揃え、1400回/mの撚糸を施したS方向の合撚糸とZ方向の合撚糸Bを作製した。
実施例1で作製した複合加工糸を経糸に使用し、緯糸には、前記S方向の合撚糸BとZ方向の合撚糸Bを1本交互に打ち込んだ平織り組織の織物の生機を作製した。
得られた織物の生機を常法により分散染料にて淡いブルー染色し仕上げ加工して、仕上げ経糸密度130本/2.54cm、仕上げ緯糸密度76本/2.54cmの織物を得た。
得られた織物は、薄いながらも膨らみ感、反発感、特有のきしみ感および適度等レープ性を有し、セルロース系繊維由来のさらっとした心地のよい風合いの織物であった。
(実施例4)
実施例1で作製した複合加工糸を経糸に使用し、緯糸にはS方向の合撚糸B、80番手綿糸、Z方向の合撚糸B、80番手綿糸の順で繰り返し打ち込んだ平織り組織の織物の生機を作製した。
得られた織物の生機を染色加工の前にペーパー起毛を施し、常法により分散染料と反応染料にて淡いブルーに染色し仕上げ加工を実施した。仕上げ加工後タンブラーによるシワ加工を行い、仕上げ経糸密度120本/2.54cm、仕上げ緯糸密度81本/2.54cmの織物を得た。
得られた織物は、膨らみ感と反発感に加え、非常に柔らかい肌触りときしみ感を感じる特有の質感を有し、セルロース系繊維由来のさらっとした心地のよい風合いの織物であった。また、綿との交織とタンブラーによるシワ加工によりナチュラルな表情感が得られ、高級感あるカジュアル調を有する織物が得られた。
(実施例5)
実施例1で作製した複合加工糸を経糸に使用し、緯糸にはポリエステルフィラメント(PE84T48 PET/PBT 仮撚加工糸、東レ社製、セミダル84dtex/48f、ポリエステルとポリブチレンのサイドバイサイド型コンジュゲート糸)と60番手綿糸を、1本交互で打ち込んだ2/2綾織り組織の織物の生機を作製した。
得られた織物の生機を染色加工の前にペーパー起毛を施し、常法により分散染料と反応染料にて淡いブルー染色し仕上げ加工を実施した。仕上げ加工後タンブラーによるシワ加工を行い、仕上げ経糸密度210本/2.54cm、仕上げ緯糸密度136本/2.54cmの織物を得た。
得られた織物は、膨らみ感に加え、非常に柔らかい肌触りときしみ感を感じる特有の質感を有し、セルロース系繊維由来のさらっとした心地のよい風合いの織物であった。また、緯方向に適度なストレッチ性を有する着心地の良さを体感できるものであった。
(実施例6)
実施例1で作製した複合加工糸を経糸に使用し、緯糸にはトリアセテートフィラメントとポリエステルフィラメントからなるスラブ加工糸(三菱ケミカル社製、品名ELB1726 283dtex/77f、トリアセテート63% ポリエステル37%(カチオン可染ポリエステル16%を含む))を打ち込んだ2/2綾織り組織の織物の生機を作製した。
得られた織物の生機を常法により分散染料とカチオン染料にて分散染料をベージュ色に、カチオン染料を茶色に染色し仕上げ加工後、タンブラー加工を施し、仕上げ経糸密度165本/2.54cm、仕上げ緯糸密度72本/2.54cmの織物を得た。
得られた織物は、膨らみ感に加え、きしみ感を感じる特有の質感と適度等レープ性を有し、緯糸のスラブ加工糸の効果により麻調の外観が表現可能なものであった。
(実施例7)
セルローストリアセテートフィラメント(TAB110T26、三菱ケミカル社製、ブライト110dtex/26f、菊型断面、水分率3.5%)とポリエステルモノフィラメント(PESD22T1、東レ社製、セミダル22dtex/1f)とを引き揃え、900回/mの撚糸を施したS方向の合撚糸CとZ方向の合撚糸Cを作製した。
実施例1で作製した複合加工糸を経糸に使用し、緯糸には、S方向の合撚糸CとZ方向の合撚糸Cを1本交互に打ち込んだサテン組織の織物の生機を作製した。得られた織物の生機を常法により分散染料にて淡いブルー染色し仕上げ加工して、仕上げ経糸密度182本/2.54cm、仕上げ緯糸密度116本/2.54cmの織物を得た。
得られた織物は、膨らみ感に加え、きしみ感を感じる特有の質感と、適度なハリ感、反発感を有し、セルロース系繊維由来の爽やかな心地の良いものであった。
(比較例)
セルローストリアセテートフィラメント(TAB50T34、三菱ケミカル社製、ブライト50dtex/34f、単繊維繊度1.5dtex、菊型断面、水分率3.5%)とポリエステルフィラメント(PESD33T24H212、三菱ケミカル社製、セミダル33dtex/24f H212、丸型断面、収縮率17%)とをインターレース交絡した複合加工糸を作製した。
前記複合加工糸を経糸に使用し、緯糸には実施例1で用いた合撚糸Aを、S方向とZ方向を2本交互に打ち込んだ平織り組織の織物の生機を作製した。
得られた織物の生機を常法により分散染料にて淡いブルー染色し仕上げ加工して、仕上げ経糸密度162本/2.54cm、仕上げ緯糸密度84本/2.54cmの織物を得た。
得られた織物は、膨らみ感は有し、セルロース系繊維由来の爽やかな心地の良いものではあるものの、きしみ感を感じる質感は得られなかった。
実施例および比較例で用いた経糸および緯糸の構成、複合加工糸、織物の組織、織物の加工の有無等を表1に示す。
Figure 2021188157
本発明の複合加工糸によれば、織編物に、高級感ある外観と、膨らみ感やキシミ感のある心地よい肌触りを付与できる。

Claims (13)

  1. 単繊維繊度が0.7〜2.5dtex、かつ酸化チタンの含有量が0.1〜2質量%のセルロース系フィラメントと、沸水収縮率が15〜30%のポリエステルフィラメントと、を含む、複合加工糸。
  2. 前記セルロース系フィラメントと前記ポリエステルフィラメントとのエアー交絡糸である、請求項1に記載の複合加工糸。
  3. 前記エアー交絡糸がインターレース糸である、請求項2に記載の複合加工糸。
  4. 前記セルロース系フィラメントは、単繊維繊度が0.7〜1.2dtexである、請求項1〜3のいずれか1項に記載の複合加工糸。
  5. 総繊度が70〜170dtexである、請求項1〜4のいずれか1項に記載の複合加工糸。
  6. 前記セルロース系フィラメントが、アセテート、レーヨン、キュプラまたはリヨセルである、請求項1〜5のいずれか1項に記載の複合加工糸。
  7. 前記ポリエステルフィラメントの含有率が10〜50質量%である、請求項1〜6のいずれか1項に記載の複合加工糸。
  8. 請求項1〜7のいずれか1項に記載の複合加工糸を含み、前記複合加工糸の含有率が30〜100質量%である、織編物。
  9. 経糸に前記複合加工糸を含み、緯糸に仮撚り加工糸またはコンジュゲート糸を含む織物である、請求項8に記載の織編物。
  10. さらに、緯糸にセルロース系繊維を含む、請求項9に記載の織編物。
  11. 前記緯糸のセルロース系繊維は、酸化チタンの含有量が0.1〜2質量%である、請求項10に記載の織編物。
  12. 経糸に前記複合加工糸を含み、緯糸に酸化チタンの含有量が0.1〜2質量%のセルロース系フィラメントと仮撚り加工糸またはコンジュゲート糸との合撚糸を含む織物である、請求項8に記載の織編物。
  13. シワ加工および起毛加工の少なくとも一方が施された、請求項8〜12のいずれか1項に記載の織編物。
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