JPH09157982A - スラブ調複合糸及びその製造方法 - Google Patents

スラブ調複合糸及びその製造方法

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JPH09157982A
JPH09157982A JP33247995A JP33247995A JPH09157982A JP H09157982 A JPH09157982 A JP H09157982A JP 33247995 A JP33247995 A JP 33247995A JP 33247995 A JP33247995 A JP 33247995A JP H09157982 A JPH09157982 A JP H09157982A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 色彩変化に富み、ソフトでシルキー調の風合
いを有し、かつ集束性の良いスラブ調複合糸を提供す
る。 【解決手段】 仮撚加工シックアンドシンマルチフィラ
メント糸の周囲に仮撚捲縮のない収縮マルチフィラメン
ト糸が捲回一体化されて一重捲き付き部と三重捲き付き
部とが交互に形成され、一重捲き付き部を構成する仮撚
加工糸は、緩やかな撚を有し、三重捲き付き部を構成す
る仮撚加工糸は、一重捲き付き部を構成する仮撚加工糸
とは異なる撚方向のより密な撚を有し、かつ糸の長手方
向に連続した屈曲部を有するスラブ調複合糸、及びこれ
を2ヒータ仮撚機にて仮撚加工中の15〜50%のオー
バーフィード率で供給される芯糸のシックアンドシンマ
ルチフィラメント糸の解撚域に鞘糸の収縮性マルチフィ
ラメント糸を挿入し捲回一体化させて得る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、スラブ調複合糸及
びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、仮撚加工中の芯糸に対し鞘糸
を過供給し、一重捲き付き構造の道中部と三重捲き付き
構造のスラブ部を形成させたスラブ調複合糸について
は、特公昭45−28018号公報、特公昭47−49
459号公報等で提案され公知であり、更に複数の鞘糸
による長短混在スラブの形成、異染性鞘糸の組み合わせ
による色彩変化等の多様な表面効果を与える提案もなさ
れている。
【0003】しかしながら、これら提案によるスラブ調
複合糸は、糸の長手方向に強い撚を有し、しかも芯糸、
鞘糸共に仮撚加工されているため、織編物としたとき
に、シャリ感が強く硬い風合いのものとなり、また、芯
糸を単にシックアンドシン糸に変えて組み合わせたとし
ても十分満足すべき色彩変化が得られなかった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、色彩変化に
富み、ソフトでシルキー調の風合いを有し、かつ集束性
の良いスラブ調複合糸を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、仮撚加工され
たシックアンドシンマルチフィラメント糸の周囲に仮撚
捲縮のない収縮したマルチフィラメント糸が捲回一体化
されて一重捲き付き部と三重捲き付き部とが交互に形成
され、一重捲き付き部を構成する仮撚加工糸は、緩やか
な撚を有し、三重捲き付き部を構成する仮撚加工糸は、
一重捲き付き部を構成する仮撚加工糸とは異なる撚方向
のより密な撚を有し、かつ糸の長手方向に連続した屈曲
部を有することを特徴とするスラブ調複合糸、
【0006】及び、2ヒータ仮撚機にて仮撚加工中の芯
糸のマルチフィラメント糸に鞘糸のマルチフィラメント
糸を挿入して複合一体化させ一重捲き付き部と三重捲き
付き部とを交互に有する複合糸を製造する方法におい
て、芯糸としてシックアンドシンマルチフィラメント糸
を15〜50%のオーバーフィード率で供給し、仮撚数
を14×103/D1/2〜24×103/D1/2とし、かつ
鞘糸として10〜60%の沸水収縮率を有する収縮性マ
ルチフィラメント糸を仮撚具とその下流の第2ヒータと
の間で挿入して芯糸に捲回一体化させることを特徴とす
るスラブ調複合糸の製造方法、にある。
【0007】
【発明の実施の形態】本発明のスラブ調複合糸は、仮撚
加工されて仮撚捲縮を有するシックアンドシンマルチフ
ィラメント糸と仮撚捲縮のない収縮したマルチフィラメ
ント糸から構成され、仮撚捲縮を有するシックアンドシ
ンマルチフィラメント糸の周囲に仮撚捲縮のない収縮し
たマルチフィラメント糸が捲回されて形成された一重捲
き付き部である道中部と三重捲き付き部であるスラブ部
とを交互に繰り返し有する複合糸であり、その一重捲き
付き部を構成する仮撚捲縮の有るシックアンドシンマル
チフィラメント糸は、比較的緩やかな撚を有し、三重捲
き付き部を構成する仮撚捲縮の有るシックアンドシンマ
ルチフィラメント糸は、一重捲き付き部を構成する仮撚
捲縮の有るシックアンドシンマルチフィラメント糸より
密な撚であり、かつ一重捲き付き部を構成する仮撚捲縮
の有るシックアンドシンマルチフィラメント糸とは異な
る撚方向の撚を有し、さらに糸の長手方向に連続した屈
曲部を有する。
【0008】図1に、本発明のスラブ調複合糸の例の三
重捲き付き部の側面図、図2に、本発明のスラブ調複合
糸の例の一重捲き付き部の側面図を示す。
【0009】本発明のスラブ調複合糸を構成する一方の
シックアンドシンマルチフィラメント糸は、熱可塑性繊
維のシックアンドシン糸、好ましくはポリエステルシッ
クアンドシン糸が仮撚加工されて仮撚捲縮が付与された
シックアンドシン糸であり、かかる仮撚捲縮の有るシッ
クアンドシン糸が長さ10〜100mmのシック部を糸
の長手方向に不均一に有するシックアンドシン糸である
ことが特に好ましい。
【0010】また、前記シックアンドシンマルチフィラ
メント糸に捲回された他方の収縮マルチフィラメント糸
は、熱可塑性繊維のマルチフィラメント糸、好ましくは
ポリエステルマルチフィラメント糸で、仮撚加工されて
ない、即ち仮撚捲縮のないマルチフィラメント糸であ
る。また捲回された収縮マルチフィラメント糸が、10
〜60%の収縮率を有する収縮性マルチフィラメント糸
の熱収縮により形成されるときは、複合糸の長手方向に
収縮マルチフィラメント糸に基づく連続した大きな屈曲
部が形成される。
【0011】次に本発明のスラブ調複合糸の製造方法を
図面に従って説明する。図3、図4は、本発明方法にお
けるスラブ調複合糸の製造装置の例の概略図であり、1
は第1フィードローラー、2は第2フィードローラー、
3は第1ヒーター、4は仮撚具、5はガイド、6は第2
ヒーター、7は第1デリベリーローラー、8は第2デリ
ベリーローラー、9はワインダーを示す。またAは芯糸
となるシックアンドシンマルチフィラメント糸、Bは鞘
糸となるマルチフィラメント糸を示す。
【0012】図3に示すように、芯糸となるシックアン
ドシンマルチフィラメント糸Aは、第1フィードローラ
ー(1)から供給し、第1ヒーター(3)、仮撚具
(4)、第2ヒーター(6)を経て、第1デリベリーロ
ーラー(7)を介し或いは、図4に示すように、第1デ
リベリーローラー(7)、第2ヒーター(6)を経て、
第2デリベリーローラー(8)を介しての仮撚加工した
後、ワインダー(9)により巻取る工程において、鞘糸
となる収縮性マルチフィラメント糸Bを第2フィードロ
ーラー(2)から過供給し、ガイド(5)を介し、仮撚
具(4)と第2ヒーター(6)の間にてシックアンドシ
ンマルチフィラメント糸Aへ挿入し、仮撚捲縮の付与さ
れた芯糸に、仮撚加工を経ていない、即ち仮撚捲縮のな
い鞘糸が捲回された一重捲き付き構造の道中部と三重捲
き付き構造のスラブ部とを交互に繰り返し有する複合糸
とし、第2ヒーター(6)でスタビライズ処理して得ら
れる。
【0013】しかして、本発明方法においては、芯糸の
シックアンドシンマルチフィラメント糸を仮撚加工する
際、芯糸をオーバーフィード率15〜50%の範囲で供
給し、鞘糸として10〜60%の沸水収縮率を有する収
縮性マルチフィラメント糸を用い仮撚具より下流の芯糸
の解撚域にて挿入することが必要である。
【0014】従来、仮撚機を用いてスラブ調複合糸を製
造する場合、鞘糸を芯糸の加撚域に挿入し、一重捲き付
き部と三重捲き付き部とを交互に繰り返し形成するが、
得られる複合糸は、一重捲き付き部の道中部及び三重捲
き付き部のスラブ部が強い撚を有し、しかも鞘糸も仮撚
捲縮の付与された複合糸となる。しかしながら、本発明
においては、2ヒーター仮撚機を用い、鞘糸となる収縮
性マルチフィラメント糸を、加撚−撚固定を経た解撚域
の芯糸に挿入し、一重捲き付き部と三重捲き付き部とを
交互に繰り返し形成させるものであり、複合糸全体が非
常に甘い捲回の撚を有し、鞘糸が仮撚捲縮を有しない複
合糸となり、また、鞘糸の収縮性マルチフィラメント糸
により複合糸の長手方向に連続した屈曲部が形成され
る。
【0015】前述のように、鞘糸を芯糸の加撚域にて挿
入して製造するスラブ調複合糸では、仮撚の撚遡及によ
り一重捲き付き部及び三重捲き付き部が形成されるが、
周知のとおり仮撚加工の原理から、仮撚具の下流の解撚
域では芯糸の撚数が零の状態となり、単に鞘糸を挿入し
ようとしても、三重捲き付き構造は形成されない。
【0016】本発明方法においては、芯糸の未解撚トル
クを利用することによって、加撚−撚固定を経た解撚域
の芯糸に挿入して、一重捲き付き部及び三重捲き付き部
を形成させるものであり、芯糸の未解撚トルクを積極的
に利用するために、芯糸供給時の芯糸のオーバーフィー
ド率を大にし、未解撚トルクによる芯糸の旋回を大きく
することにより、鞘糸が芯糸に捲き込まれて捲回し一重
捲き付き部と三重捲き付き部が形成される。
【0017】通常の仮撚加工により鞘糸を芯糸の加撚域
に挿入してスラブ調複合糸を製造する方法では、芯糸の
オーバーフィード率は、普通糸であれば、通常2%前後
であるが、本発明において、かかるオーバーフィード率
を適用しても、芯糸が緊張状態となるため、芯糸と鞘糸
とが分離した状態となり、三重捲き付き部は、全く形成
されない。本発明方法においては、鞘糸の捲き込みに必
要な未解撚トルクによる芯糸の旋回を生じさせるために
は、芯糸のオーバーフィード率は、15〜50%、好ま
しくは30〜50%とすることが必要である。
【0018】そして、芯糸のオーバーフィード率を15
〜50%とすることにより、緩和仮撚となり、一重捲き
付き部を構成する芯糸に比較的緩やかな撚を与え、三重
捲き付き部を構成する芯糸に一重捲き付き部を構成する
芯糸とは異なる方向のより密な撚を与え、複合糸全体と
しては非常に甘い捲回の撚を与える。また、芯糸として
シックアンドシン糸を用いたことにより、シック部が延
伸されることなく色彩変化に富むものとなる。なお、緩
和仮撚加工は、加工安定性を低下させるが、仮撚数を少
なくすることにより加工張力を上げ加工安定性を得るこ
とができる。
【0019】また、鞘糸を芯糸の加撚域に挿入して製造
するスラブ調複合糸では、鞘糸が非常に緻密に捲回され
るため、鞘糸のオーバーフィード率が100%前後でな
いと充分な長さのスラブが得られないが、本発明におい
ては、鞘糸となるマルチフィラメント糸のオーバーフィ
ード率は、60%以下の比較的低いオーバーフィード
率、好ましくは30〜50%のオーバーフィード率で、
充分な長さのスラブが得られ、かつ鞘糸が非常に緩やか
に捲回されていながら、鞘糸の収縮性マルチフィラメン
ト糸の収縮による糸の長手方向に連続した屈曲部を形成
し集束性を良好にする。
【0020】仮撚加工における仮撚数は、撚数が過度に
なると、鞘糸が密に芯糸に捲き込まれ屈曲部が細かくな
り、シャリ感が強くなるので、撚数は、24×103
1/2以下がよく、また撚数が少なくなると、集束性が
低下するので、14×103/D1/2以上がよい。
【0021】鞘糸の収縮性マルチフィラメント糸を挿入
する際のガイドの芯糸とのガイド距離は、解撚域の長
さ、目標とするスラブ部の長さにもよるが、好ましくは
40mm以上とする。ヒーター温度、特に第2ヒーター
の温度は、複合糸の形態に影響を及ぼし、第2ヒーター
温度が高い程、スタビライズ効果があがり、また鞘糸の
収縮性マルチフィラメント糸を収縮させ、鞘糸での締め
付けにより、糸の集束性がより向上するが、シャリ感が
強くなる。第2ヒーターの温度としては、芯糸や鞘糸に
用いる収縮性マルチフィラメント糸に応じ、適宜設定す
ることができる。
【0022】本発明方法においては、鞘糸として収縮性
マルチフィラメント糸を用いるが、収縮率が高くなる
程、得られる複合糸の集束性が向上し、屈曲部も大きく
なる反面、織編物としたときに、風合いが硬くなる。本
発明においては、収縮性マルチフィラメント糸として
は、10〜60%、好ましくは10〜30%の収縮率を
有するマルチフィラメント糸を用いる。
【0023】また、本発明方法において、芯糸となるシ
ックアンドマルチフィラメント糸として、特に長さ10
〜100mmのシック部を糸の長手方向に不均一に有す
るシックアンドシン糸が好ましく用いられる。かかるシ
ックアンドシン糸としては、例えばエチレンテレフタレ
ート主体のポリエステルを紡糸速度1700〜2700
m/分で紡糸して得た未延伸糸を、図5に示すように、
二次転移点温度付近の温度の延伸用加熱ピン及び延伸用
加熱ピン温度より50〜100℃高い温度の熱セット用
加熱ピンを用い、自然延伸倍率以下の延伸倍率で延伸す
ることにより得られるシックアンドシン糸が好適に用い
られる。
【0024】以上述べたように、本発明方法によれば、
仮撚加工における芯糸のシックアンドシンマルチフィラ
メント糸の解撚域にて鞘糸の他の仮撚捲縮のない収縮性
マルチフィラメント糸を挿入し、仮撚加工を受けた芯糸
の未解撚トルクによる旋回によって鞘糸を捲回させ三重
捲き付け構造のスラブ部と一重捲き付け構造のスラブ部
を形成し、スラブ調複合糸を得るものである。
【0025】また、本発明方法においては、解撚域でス
ラブ部形成を行うことから、2ヒータ仮撚機の第1ヒー
タと第2ヒータのうち、第1ヒータの温度は、スラブ部
形成を阻害しない温度であればよく、第2ヒータの温度
は、特に糸形態に影響を及ぼし、温度を高くする程、ス
タビライズ効果があがり、集束性がよく屈曲部が大きく
なるが、シャリ感が強くなることから、集束性と風合い
のバランスを考慮して適宜温度設定を行う。
【0026】なお、本発明方法におけるスラブ調複合仮
撚糸の製造装置としては、図3、図4に示す如き装置が
用いられるが、2ヒーター仮撚機において、図4の如
く、仮撚具と第2ヒーターの間にデリベリーローラーが
設置されている場合は、解撚域が20〜30cmの長さ
しかなく、スラブ部の長さが制限されるので、第2ヒー
ターの前にデリベリーローラーがなく、解撚域の長い図
3に示すような装置を用いることが好ましい。
【0027】
【実施例】以下、本発明を実施例により具体的に説明す
る。
【0028】(実施例1)芯糸とするシックアンドシン
マルチフィラメント糸として、ポリエチレンテレフタレ
ートを紡糸速度2100m/分で紡糸したマルチフィラ
メント未延伸糸を延伸速度500m/分、延伸倍率1.
7、延伸用加熱ピン温度55℃、熱セット用加熱ピン温
度150℃の条件で延伸して、沸水収縮率45%、伸度
65%の100デニール/48フィラメントのシックア
ンドシン糸を準備した。
【0029】三菱重工業社製LS−6型仮撚機を用い、
デリベリーローラーを第2ヒーターの手前に設置してい
ない図3の装置にて、芯糸のシックアンドシンマルチフ
ィラメント糸Aとして、前記のシックアンドシン糸、鞘
糸の収縮性マルチフィラメント糸Bとして、熱収縮率2
0%の30デニール/12フィラメントのポリエチレン
テレフタレート延伸糸を用い、表1に示す条件にて、仮
撚加工における芯糸の解撚域に鞘糸を挿入する加工を実
施し、表1に示すNo.1〜10の複合糸を得た。得ら
れた複合糸をその集束性及び色彩変化を評価し表1に示
した。なお、表1中、G.Dとあるは鞘糸挿入の際の芯
糸とのガイド間距離を表す。
【0030】
【表1】
【0031】表1において、仮撚の撚数を変更したN
o.1〜5は、1600〜2400T/Mで集束性、色
彩変化のよいスラブ調複合糸、芯糸のオーバーフィード
率(O.F)を変更したNo.3、6、7は、O.Fが
30〜37%で集束性が良好で、ソフトな色彩変化に富
むスラブ調複合糸、ヒーター温度を変更したNo.3、
8、9は、140〜180℃で集束性、色彩変化のよい
スラブ調複合糸の得られることが判る。No.10は、
鞘糸を加撚域で挿入したもので、集束性はよいが、色彩
変化に欠ける複合糸であった。
【0032】
【発明の効果】本発明のスラブ調複合糸は、仮撚加工に
おける解撚域にて仮撚捲縮のない鞘糸を挿入して三重捲
き付き部のスラブが形成され、かつ糸全体において鞘糸
が緩く捲回して糸の長手方向に屈曲を有する複合糸であ
り、織編物に従来のスラブ調複合糸では得られぬ非常に
色彩変化に富み、かつソフトでシルキー調の風合いを与
えるものである。従って、本発明のスラブ調複合糸は、
衣料用分野における多様化、差別化を拡大することがで
き、有用なるものである。そして、本発明によれば、か
かるスラブ調複合糸を安定に得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のスラブ調複合糸の例の三重捲き付き部
の側面図である。
【図2】本発明のスラブ調複合糸の例の一重捲き付き部
の側面図である。
【図3】本発明のスラブ調複合糸の製造装置の例の概略
図である。
【図4】本発明のスラブ調複合糸の製造装置の他の例の
概略図である。
【図5】本発明のスラブ調複合糸の芯糸のシックアンド
シンマルチフィラメント糸の製造装置の例の概略図であ
る。
【符号の説明】
A 芯糸となるシックアンドシンマルチフィラメント糸 B 鞘糸となる収縮性マルチフィラメント糸 1 第1フィードローラー 2 第2フィードローラー 3 第1ヒーター 4 仮撚具 5 ガイド 6 第2ヒーター 7 第1デリベリーローラー 8 第2デリベリーローラー 9 ワインダー 10 未延伸糸 11 ピンチローラー 12 フィードローラー 13 延伸用加熱ピン 14 熱セット用加熱ピン 15 ドローローラー 16 シックアンドシン糸
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 宇土 裕樹 愛知県名古屋市東区砂田橋四丁目1番60号 三菱レイヨン株式会社商品開発研究所内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 仮撚加工されたシックアンドシンマルチ
    フィラメント糸の周囲に仮撚捲縮のない収縮したマルチ
    フィラメント糸が捲回一体化されて一重捲き付き部と三
    重捲き付き部とが交互に形成され、一重捲き付き部を構
    成する仮撚加工糸は、緩やかな撚を有し、三重捲き付き
    部を構成する仮撚加工糸は、一重捲き付き部を構成する
    仮撚加工糸とは異なる撚方向のより密な撚を有し、かつ
    糸の長手方向に連続した屈曲部を有することを特徴とす
    るスラブ調複合糸。
  2. 【請求項2】 仮撚加工されたシックアンドシンマルチ
    フィラメント糸が長さ10〜100mmのシック部を糸
    の長手方向に不均一に有するシックアンドシン糸である
    請求項1記載のスラブ調複合糸。
  3. 【請求項3】 2ヒータ仮撚機にて仮撚加工中の芯糸の
    マルチフィラメント糸に鞘糸のマルチフィラメント糸を
    挿入して複合一体化させ一重捲き付き部と三重捲き付き
    部とを交互に有する複合糸を製造する方法において、芯
    糸としてシックアンドシンマルチフィラメント糸を15
    〜50%のオーバーフィード率で供給し、仮撚数を14
    ×103/D1/2〜24×103/D1/2とし、かつ鞘糸と
    して10〜60%の沸水収縮率を有する収縮性マルチフ
    ィラメント糸を仮撚具とその下流の第2ヒータとの間で
    挿入して芯糸に捲回一体化させることを特徴とするスラ
    ブ調複合糸の製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR101008690B1 (ko) * 2008-05-09 2011-01-17 김옥제 파형커버드사 및 그 제조방법
CN107532345A (zh) * 2015-05-25 2018-01-02 东丽纤维研究所(中国)有限公司 一种混纤加工长丝及其制备方法和织物

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KR101008690B1 (ko) * 2008-05-09 2011-01-17 김옥제 파형커버드사 및 그 제조방법
CN107532345A (zh) * 2015-05-25 2018-01-02 东丽纤维研究所(中国)有限公司 一种混纤加工长丝及其制备方法和织物

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