JPH02139435A - 複合仮撚加工糸の製造方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 （発明の分野） 本発明は仮撚捲縮加工工程を利用してポリエステルとナ
イロンとの複合加工糸を合理化された工程で得る方法に
関するものである。

（従来技術） ポリエステルの弾性と、ナイロンの柔軟性および耐摩耗
性を利用した布帛を得るために両者の混合繊維を用いる
ことは一般に行なわれており、その際双方のマルチフィ
ラメントを合糸してインターレース処理によって交絡さ
せたものや、いわゆるタスラン加工されたものなどが知
られている。

一方、両者の特性をより発揮させるためにはポリエステ
ルフィラメントを芯にしてナイロンフィラメントを鞘に
した複合糸が好ましい。このような糸を得るために例え
ば特開昭６１−１３２６４６号公報には、ポリエステル
フィラメントを高張力下に伸張しながら供給し、ナイロ
ンフィラメントを前記張力よりも低い張力下に供給し、
且つ両者を同時に弛緩して弾性回復差を少なくとも３％
以上生じしめるようにし、引き続き仮撚熱セットした後
解撚する方法が開示されている。そして、通常採用され
る方法としてポリエステルフィラメントの延伸糸を別工
程で得てから上記プロセスに供するが、この場合は延伸
糸を得るための工程が必要であり、経済的には必ずしも
得策でない。

そこで、ポリエステルフィラメントの未延伸糸を延伸し
て、引き続きナイロンフィラメントの部分配向糸と合糸
する方法が、合理化された工程として考えられるが、ポ
リエステルフィラメントの未延伸糸を延伸する場合には
熱延伸が不可欠であリ、この場合でも経済的にはなお得
策でない。

（発明の目的） 本発明の目的は、ポリニスデルフィラメントをナイロン
フィラメントの部分配向糸と合糸するに先立ら、ポリエ
ステルフィラメントを別工程で延伸でることの不経済上
を解決することにある。更に具体的には、本発明の目的
は、ポリエステルフィラメン１〜を延伸し引き続きナイ
ロンフィシメン１一部分配向糸と合糸する合理化された
工程にして、なおかつポリエステルフィラメントを加熱
することなく延伸する、極めて経済的に合理化された工
程で、ポリエステルフィラメントを芯にして、ナイロン
フィラメントを鞘にした複合仮撚加工糸を製造する方法
を提供することにある。

（発明の構成） 本発明者らは、上記プロセスの実用化について鋭意検討
し・た結果、ポリエステルの部分配向糸は加熱処理す−
ることなく容易に延伸が可能であることに着目して本発
明に到達したものである。

すなわら、本発明は、ポリエステルフィシ２メ〉・１〜
の部分配向糸を冷延伸して、プイロンフイラメンＩ一部
分配向糸と合糸した後、引き続ぎ、仮撚−熱セット−解
撚処理することを特徴とする複合仮撚加工糸の製造方法
である。

本発明を具体的な例を用いて詳しく説明すると、添付図
面（Ｊ本発明の工程の一例を示す正面図で必って、ポリ
エステルフィラメントの部分配向糸１はフィードローラ
ー３から一定速度で解舒され延伸「１−ラー４との間で
加熱をされることなく所定の倍率に延伸される。一方ナ
イロンフィラメントの部分配向糸２は前記延伸ローラー
４の大径部りによって一定速度で引き取られると同時に
延伸されたポリエステルフィラメントと合糸され、次い
で仮撚ユニット７によって仮撚を与えられると同時にヒ
ーター６によって熱セットされ、該ユニット以降で解撚
され、引き取りローラー８によって一定速度でワインダ
ー９に供給される。尚、ロラー５は撚止めニップローラ
ーでおる。

ここで、合糸された２種のフィラメントが仮撚される際
、ポリエステルとナイロンとの剛性の差があるため、剛
性率の高い、にリエステルフィラメントが主に芯糸を構
成し、剛性率の低いナイロンフィラメントが芯糸にから
みつくようにして仮撚されるのでナイロンフィラメント
が鞘糸となった、複合仮撚糸が得られる。

この際、延伸されたポリエステルフィラメントとナイロ
ン部分配向糸とを予め交絡処理すると集束性の優れた複
合仮撚糸が得られる。そこで、延伸ローラー４を大径り
と小径Ｓの組合ぜ（いわゆる段付ローラー）にして大径
部から小径部に合糸された２種のフィラメントを同時に
移行させて、緩和状態でインターレースノズル１０によ
って交絡処理することが好ましい。

本発明では、ポリエステルフイラメン１〜部分配向糸が
熱をかけることなく延伸されるので、延伸侵の残存応力
が大ぎく、交絡処理時にナイロン部分配向糸との糸長差
が生じ、芯糸のポリニスデルフィラメントに絡みつく鞘
糸のナイロンフイラメン１〜の糸長が大きくなり、より
好ましい２層溝造混繊糸となる。

本発明に用いられるポリエステルフィラメントの部分配
向糸は、最終的に布帛の腰を高める上では、ポリエチレ
ンテレフタレートを主成分としたものが好ましく、更に
単繊維デニールは延伸後１〜２デニールが適当である。

また部分配向糸は延伸倍率が１．２〜１．８倍程度で完
全延伸糸と同じ伸度を有するものが好ましい。

本発明に用いられるナイロンフィラメントの部分配向糸
は、布帛表面のタッチのソフト感を与える上でも、耐摩
耗陛を高める上でも、ナイロン６あるいはＪイロン６６
を主成分としたものが好ましい。このとぎ、単繊維デニ
ールが小さすぎると耐摩耗性が低下し、大きずぎると柔
軟性に欠【プてくるので、単繊維デニールは０．５〜１
．５デニールが柔軟性、および耐摩耗性の上で適当であ
る。

ナイロンフィラメントの部分配向糸は通常の高速紡糸で
得られる伸度５０％〜８０％のものが好ましい。伸度が
４０％程度の完全延伸糸を本発明に適用した場合には、
ポリエステルフィラメントと合糸された後、仮撚される
際ポリエステルフィラメントにからみつくときの抵抗が
大きく、ナイロンフィラメントの鞘糸としての被覆性が
劣るものとなって好ましくない。

（本発明の効果） 本発明は上記のようにしてなるので、布帛の腰を芯糸と
なるポリエステルフィラメントの高弾性特性でもたせ、
布帛表面のタッチの柔かさと、耐摩耗性を鞘糸となるナ
イロンフィラメントで持たせるようにした複合仮撚加工
糸をより経済的に仮撚加工によって得ることができる。

（実施例） 以下、実施例により本発明を説明する。

実施例 紡速３４００　ｍ／分で得られたポリエチレンテレフタ
レートフィラメント８０デニール／３４フイラメントと
紡速３０００　ｍ、”分で得られたナイロン６フィラメ
ント４４デニール／４０フイラメントを第１図に示す設
備に供し、ポリエチレンテレフタレートを１．５倍に延
伸し、ナイロン６フィラメントと合糸して延伸ローラー
の大径から小径へ５％弛緩させて移行し、インターレー
ス度が１００ケ／ｍになるように交絡処理して仮撚ゾー
ンへ供給した。引き続いてオーバーフィード率を一５％
にして仮撚ユニットで２８００ケ／ｍの撚を与え１９５
°Ｃで熱セットして２００ｍ／分の速度で巻取った。

この結果、ポリエチレンテレフタレートフィラメントが
主として糸条の内層に、ナイロン６フィラメントが外層
に配置された２層構造の複合仮撚加工糸が得られた。尚
２種のフィラメントの糸長差は約２０％であった。

この糸を経緯に使用して平織の布帛を作ったところスパ
ンライクな風合でタッチはナイロン１００％の複合仮撚
加工糸とほぼ同じ程度の柔かいタッチのものが１ｑられ
、腰やドレープ性はポリエチレンテレフタレート１００
％の複合仮撚糸に類似なものが得られた。

また、糸の製造においても特に難しい技術や設備を必要
とぜず、経済的には極めて合理的に生産ができた。

【図面の簡単な説明】

添付図面は、本発明に適用される複合仮撚加工装置の正
面図である。 １・・・ポリエステルフィラメントの部分配向糸２・・
・ブイロンフィラメントの部分配向糸３・・・供給ロー
ラ ４・・・延伸ローラー ５・・・撚止めニップローラー ６・・・ヒーター ７・・・仮撚ユニット ８・・・引き取りローラ ９・・・ワインダー

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. ポリエステルフィラメントの部分配向糸を冷延伸してナ
   イロンフィラメントの部分配向糸と合糸した後、引き続
   き仮撚−熱セット−解撚処理することを特徴とする複合
   仮撚加工糸の製造方法。