JP4370309B2 - 麦若葉ともろみ酢由来の健康補助食品 - Google Patents

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本発明は、麦若葉由来の素材や桑葉等の青汁素材とクエン酸類や酢酸類の成分を含む健康補助食品に関する。さらに詳しくは、低温乾燥機で製造した麦若葉由来の素材を含む健康補助食品であり、特に、低温乾燥法の麦若葉由来の素材と桑葉等の青汁と称する素材、補酵素( コエンザイムQ10 ・α- リポ酸) 、コラーゲン、ムコ多糖類、セラミド、甲殻類抽出物、アミノ酸、ビタミン類、ミネラル、もろみ酢、黒酢、大麦酢、タマネギ酢、香酢、その他の食酢および果実酸からなる群から選択される少なくとも1種を含有する健康補助食品に関する。
本発明の発明者らは、麦若葉由来の素材や桑葉等の青汁素材のようなクロロフィルが豊富な素材とクエン酸類や酢酸類などのような酢の成分とを同時に摂取することが、血液中のヘモグロビンが大量の酸素を取り込み、各細胞に酸素を供給し代謝を活性化する上で有効であることを確認した。
ところが、単に麦若葉を粉末化して用いるだけでは不十分である。麦若葉は、ビタミン類、ミネラル類、不溶性食物繊維に富み、高血圧予防効果、有害物質の吸着、腸内環境の改善、コレステロールの吸収抑制、食後の血糖値の急上昇防止の効果を有している。しかしながら、スプレードライ等の高温乾燥法では、低SOD活性、低クロロフィル、蛋白変性、食物繊維の変性を起こしている高温乾燥麦若葉ともろみ酢を配合すると、もろみ酢が酸性領域のため、クロロフィルが、急速に分解を起こし、色素の退色を起こす。
現在、多くの麦若葉由来の素材の製造方法は、単にクロロフィルの変性、変色を防ぎながら粉砕、殺菌、加工されているに過ぎず、素材の持つ成分を十分利用されていないのが現状である。
麦若葉は、人間が必要とする全ての栄養成分を含む素材であるが、安定化するためには、工夫が必要である。25〜30cmの麦若葉の段階で収穫すると、直ちに自己消化酵素が活動して、短時間で栄養価が激減する。これまで、酵素の活動を休止させる方法が二通りあり、その一つは、スプレードライ法であり、他方は、高温乾燥法である。
スプレードライ法は、噴霧乾燥法ともいわれており、麦若葉を洗浄後に、麦若葉からエキスを搾り、エキスを濃縮後に、スプレードライ法で粉末化する。この方法は、繊維を完全に取り除いてしまう。また、濃縮工程で、低沸点の香油成分が揮発して風味が悪くなる。しかも、粉末化後の安定化ために、デキストリン等の賦形剤が必要となる。
他方の高温乾燥法は、麦若葉を高温でブランチング( 茹でる) を行うか、直接熱風乾燥を行い、これを粉砕化する。欠点として、高温処理により蛋白質が変性し、しかも70%以上の繊維質が含まれてしまう。又、香油成分は揮発してしまい、含んでいない。
特開平7 −241176、特開2004−159547共に、80℃〜100 ℃でブランチング処理するため、問題点として、蛋白の変性を起こしている。
そこで、より簡単に、麦若葉が有する効果と同様の効果を発揮し、食物繊維の高い麦若葉由来の素材が望まれている。本発明の発明者らは、このような問題に着目し、有効成分( クロロフィル) を失うことなく、更に優れた機能性を有する麦若葉由来の素材を、鋭意検討したところ、粉砕、乾燥に工夫を行い、本発明を完成するに至った。
このように有効成分( クロロフィル) を失うことなく、更に優れた機能性を有する麦若葉由来の素材を利用し、赤血球変形能改善( 血液サラサラ効果) と体調等を健康効果の両方において優れた効果を示す健康補助食品を実現することにある。すなわち、麦若葉由来の素材と血液をサラサラにする効果を有する素材であるもろみ酢や米黒酢、大麦黒酢、タマネギ酢( 野菜酢) 、香酢、その他の食酢および果実酸からなる少なくとも1種を含有させることにより、血液サラサラ効果のある健康食品を実現できる。
新規の技術による麦若葉を、連続移動式低温乾燥機で、75℃〜85℃の最適温度で乾燥し、乾燥葉を振動式分別機で、更に茎( ストロー部分) を分別し、柔らかい繊維部分をのみを残した。これを、低温ジェットミル微粉末化することによって、デキストリン、食品添加物等を一切含まない麦若葉100 %に仕上げる。新規の製法で製造した麦若葉中には、高蛋白質、SOD活性も高く、クロロフィルが600 mg%以上含まれている。香油( エセンシャルオイル) を含む油脂分が10%近くあり、風味の良い麦若葉に仕上がった。
麦若葉を、収穫機と可動式搾汁冷凍機により、搾汁を工場で、直ちに限外ろ過を行い、プレート式熱交換器で、殺菌処理して菌管理のコントロールを行って、安全性の高い食品となる。搾汁の固形分を3 〜4 %から、16〜20%に濃縮したものを、麦若葉粉末に配合することにより、麦若葉中のエキス分が増えて、健康効果に優れた素材を実現できる。
この連続移動式低温乾燥法は、ニュージーランド、オーストラリア、中国、日本等の全世界中に、有機栽培法と一緒に広がって来ている。連続式移動式低温乾燥法による麦若葉の素材の微粉砕は、特許公開2003-9812 の製造法に準じた粉砕方法で、粉砕を行っても良い。麦若葉は、1 回目の粉砕では、250 μmの粒子になり、まだ食感も悪いため、粉末の平均粒子が100 μm以下の条件で、2回目の微粉砕を行なう。好ましくは、麦若葉粉末の平均粒子は、20μm以下で食味の食感が良いことが分かった。微粉末の麦若葉の素材ともろみ酢、黒酢、大麦酢、タマネギ酢、香酢、その他の食酢および果実酸からなる群から選択される少なくとも1種以上の組み合わせると、クロロフィルの退色が起こらなかった。
これらの麦若葉素材( 緑葉粉末) は、そのまま飲用に供することが出来るが、賦形剤、増量剤、結合剤、増粘剤、乳化剤、着色量、香料、食品添加物、調味量等と混合して、用途に応じて顆粒、錠剤等の形態に形成することが出来る。糖類及び調味料が加えられて食味が調整される。必要に応じて、ハードカプセル、ソフトカプセル等のカプセル剤、錠剤もしくは丸剤等に、あるいは粉末状、顆粒状、茶状、飴上等の形態に形成することも可能である。
本発明によると、前記のように有効成分を残し、かつ優れた機能性を有する麦若葉由来の素材の実現によって、次のような各解決手段が利用できる。
請求項1は、麦若葉を連続移動式低温乾燥機で処理することによって、精油分が残っており、かつSOD活性とクロロフィルが高められたことを特徴とする健康補助食品用の麦若葉由来の素材である。
このような請求項1記載の麦若葉由来の青汁素材をクエン酸類や酢酸類の成分と配合すると、造血作用、炎症改善、間接炎改善、血糖値上昇抑制、高血圧予防効果、疲労回復、ダイエット効果、整腸作用、便性予防、腸内環境改善効果、食欲増進の効能・効果が、期待される。従って、請求項1のように、麦若葉を連続移動式低温乾燥機で処理することによって、精油分が残っており、かつSOD活性とクロロフィルが高められた麦若葉由来の素材は、健康補助食品用として有効である。
請求項2は、連続移動式低温乾燥機によって75℃〜85℃で麦若葉を乾燥した後、ストロー部分を分別して柔らかい繊維部分のみを残し、低温ジェットミルで微粉末化することを特徴とする健康補助食品用の麦若葉の粉末化方法である。
このように、連続移動式低温乾燥機によって75℃〜85℃で麦若葉を乾燥した後、ストロー部分を分別して柔らかい繊維部分のみを残し、低温ジェットミルで微粉末化することによって、デキストリンや食品添加物等を一切含まない麦若葉100 %に仕上がり、この麦若葉中には、高蛋白質、SOD活性も高く、クロロフィルが600 mg%以上含まれている。香油( エセンシャルオイル) を含む油脂分が10%近くあり、風味の良い麦若葉に仕上がった。
請求項3は、麦若葉を連続移動式低温乾燥機で処理することによって、精油分が残っており、かつSOD活性とクロロフィルが高められた麦若葉由来の素材ともろみ酢の成分を含むことを特徴とする粉末状又は液状の健康補助食品である。
このように、前記の麦若葉由来の素材は、麦若葉を連続移動式低温乾燥機で処理することによって精油分が残っており、かつSOD活性とクロロフィルが高められているため、もろみ酢の成分と配合することによって、請求項1の効果と同様な各種の効能・効果が期待される。
請求項4は、前記の麦若葉由来の素材が、連続移動式低温乾燥機によって処理され、食物繊維の含有量が70%の範囲内の素材であることを特徴とする請求項3に記載の健康補助食品である。
このように、前記の麦若葉由来の素材が、連続移動式低温乾燥機によって処理され、食物繊維の含有量が70%の範囲内の素材であると、ザラツキ感が無く、食感の良い食物繊維が含まれているのが特徴である。麦若葉を乾燥した粉末品は、繊維が70%以上含まれていると、特に硬い茎や草枝が入っているため、粉砕時に弾力が出てしまい、微粉末化の支障となる。結果的には、ザラツキ感が生じて食感が悪く、健康食品の素材としては問題である。その結果、牛乳や水に溶かして飲用すると、のどごしが悪く飲みづらい。
請求項5は、麦若葉を連続移動式低温乾燥機で乾燥し、低温ジェットミルで微粉砕した低温乾燥大麦若葉粉末5%〜95%ともろみ酢粉末95%〜5%の範囲で混合してあることを特徴とする健康補助食品である。
このように、麦若葉を連続移動式低温乾燥機で乾燥し、低温ジェットミルで微粉砕化した低温乾燥大麦若葉粉末5%〜95%ともろみ酢粉末95%〜5%の中で、任意に混合が出来る。室内にて常温放置後に、各配合処方20g 程度を、酸素透過性ビニール袋及びシャーレに入れて、各配合で、大麦若葉粉末のクロロフィルが室内、常温で、1ヶ月以上経過しても、退色変化が見られなかった。
請求項6は、前記のもろみ酢粉末は、泡盛蒸留粕から得られたもろみ酢原液を粉末化したものであることを特徴とする請求項5に記載の健康補助食品である。
このように、前記のクエン酸類の粉末が、泡盛蒸留粕から得られたもろみ酢原液を粉末化したものであると、麦若葉粉末と配合した場合、請求項1と同様に、造血作用、炎症改善、間接炎改善、血糖値上昇抑制、高血圧予防効果、疲労回復、ダイエット効果、整腸作用、便性予防、腸内環境改善効果、食欲増進の効能・効果が、期待される。
請求項1記載の麦若葉由来の青汁素材をクエン酸類や酢酸類の成分と配合すると、造血作用、炎症改善、間接炎改善、血糖値上昇抑制、高血圧予防効果、疲労回復、ダイエット効果、整腸作用、便性予防、腸内環境改善効果、食欲増進の効能・効果が、期待される。従って、請求項1のように、麦若葉を連続移動式低温乾燥機で処理することによって、精油分が残っており、かつSOD活性とクロロフィルが高められた麦若葉由来の素材は、健康補助食品用として有効である。
請求項2のように、連続移動式低温乾燥機によって75℃〜85℃で麦若葉を乾燥した後、ストロー部分を分別して柔らかい繊維部分のみを残し、低温ジェットミルで微粉末化することによって、デキストリンや食品添加物等を一切含まない麦若葉100 %に仕上がり、この麦若葉中には、高蛋白質、SOD活性も高く、クロロフィルが600 mg%以上含まれている。香油( エセンシャルオイル) を含む油脂分が10%近くあり、風味の良い麦若葉に仕上がった。
請求項3のように、前記の麦若葉由来の素材は、麦若葉を連続移動式低温乾燥機で処理することによって精油分が残っており、かつSOD活性とクロロフィルが高められているため、もろみ酢の成分と配合することによって、請求項1の効果と同様な各種の効能・効果が期待される。
請求項4のように、前記の麦若葉由来の素材が、連続移動式低温乾燥機によって処理され、食物繊維の含有量が70%の範囲内の素材であると、ザラツキ感が無く、食感の良い食物繊維が含まれているのが特徴である。麦若葉を乾燥した粉末品は、繊維が70%以上含まれていると、特に硬い茎や草枝が入っているため、粉砕時に弾力が出てしまい、微粉末化の支障となる。結果的には、ザラツキ感が生じて食感が悪く、健康食品の素材としては問題である。その結果、牛乳や水に溶かして飲用すると、のどごしが悪く飲みづらい。
請求項5のように、麦若葉を連続移動式低温乾燥機で乾燥し、低温ジェットミルで微粉砕化した低温乾燥大麦若葉粉末5%〜95%ともろみ酢粉末95%〜5%の中で、任意に混合が出来る。室内にて常温放置後に、各配合処方20g 程度を、酸素透過性ビニール袋及びシャーレに入れて、各配合で、大麦若葉粉末のクロロフィルが室内、常温で、1ヶ月以上経過しても、退色変化が見られなかった。
請求項6のように、前記のクエン酸類の粉末が、泡盛蒸留粕から得られたもろみ酢原液を粉末化したものであると、麦若葉粉末と配合した場合、請求項1と同様に、造血作用、炎症改善、間接炎改善、血糖値上昇抑制、高血圧予防効果、疲労回復、ダイエット効果、整腸作用、便性予防、腸内環境改善効果、食欲増進の効能・効果が、期待される。
次に本発明による麦若葉ともろみ酢由来の健康補助食品が実際上どのように具体化されるか実施例を挙げて実施形態を説明するが、本発明の範囲がこの実施例に限定されるものではない。
麦の背丈が、穂芽が出来る前の栄養バランスの最も高まった時、即ち25cm〜35cmに成長した時点で刈り取る。刈り取った大麦若葉をオゾン水で洗浄し、連続移動式低温乾燥機で乾燥し、乾燥葉を振動式分別機で、茎を除去後、低温ジェットミルで微粉砕化した低温乾燥大麦若葉粉末5%〜95%ともろみ酢粉末95%〜5%の中で、任意に混合が出来る。室内にて常温放置後に、各配合処方20g 程度を、酸素透過性ビニール袋及びシャーレに入れて、各配合で、大麦若葉粉末のクロロフィルが室内、常温で、1ヶ月以上経過しても、退色変化が見られなかった。また、常温放置で、実施例1の配合1および配合2において、固結現象が起きなかった。
スプレードライ法と高温乾燥法を、比較対照として、比較したが、両方共に、クロロフィルの退色と個結が発生した。好ましくは、低温乾燥大麦若葉粉末25部〜75部、もろみ酢粉末75部〜25部の配合比が、健康商品として好ましい。大麦若葉搾汁粉末( 大麦若葉ジュース末) の場合は、搾汁することで、細胞膜等が、除去されるため、蛋白質等が露出した状態になる。pH値の低い物質を混合すると、容易に蛋白質画の変性が起こり、固化する場合もある。
しかしながら、大麦若葉粉末は、鋭意研究して完成させた低温乾燥粉末では、硬い繊維分は、振動式分離機で除去されているため、大麦若葉の葉肉部が、細胞膜に包まれた状態で粉末化されており、蛋白質が露出していない。蛋白質が露出していない大麦若葉粉末は、SOD活性および力価が高く、なお且つクロロフィルが分解せず多く含まれている。その結果、pH値の低い物質を混合しても、クロロフィル等の退色が起こらず、pH値の低い物質を配合して製品化しても問題が生じなかった。この低温乾燥法で製造した大麦若葉粉末の最大の特徴である。
表1は、もろみ酢粉末と、各製法による大麦若葉粉末の配合例であり、実施例と比較例1、2から明らかなように、任意の配合比で、均一に混合出来る事を特徴としていることが分かる。
Figure 0004370309
表2は、実施例と比較例1、2において、1週間後、2週間後、3週間後、4週間後の固結現象( ケーキング) を比較するものであり、この表2から、開封後、固結し難いことが分かる。
Figure 0004370309
表3は、実施例と比較例1、2において、1週間後、2週間後、3週間後、4週間後のクロロフィルの退色状況を比較するものであり、この表3から、外観の退色変化の少ないことが分かる。
Figure 0004370309
表4は、実施例と比較例1、2において、1週間後、2週間後、3週間後、4週間後の冷蔵保存5℃〜10℃下におけるクロロフィルの退色状況を比較するものであり、この表4から、冷蔵保存でも、品質が安定であることが分かる。
Figure 0004370309
麦若葉由来の粉末と配合するクエン酸などの有機酸酢の粉末としては、本発明の発明らが特願2004−314881号で提案したように、泡盛を蒸留する際に発生するもろみ粕の搾り汁(もろみ酢原液)を粉末化したものが適している。
もろみ酢、香酢などの有機酸酢や黒酢、きび酢、りんご酢及びオニオンビネガーなどの酢酸酢あるいは有機酸酢では、パウダー中の賦形剤に対するエキス含量を高くし過ぎると、吸湿性が高くなり、固結するという問題を生じる。また、酢酸含量の高い酢においては、エキスの含量が高くなると、刺激が強く飲みにくくなる。一方、各種の酢類は、単にパッチ式の濃縮装置で濃縮すると糖やアミノ酸を高濃度で含んでいる為、メイラード反応を起こしたり、各種酸の影響で、加熱時にコゲを起こしたりする場合がある。
そこで、上記の問題点を考慮し、エキスの含量が高く、且つ固結(ブロッキング)しにくい保存しやすい形態を実現し、また、酢酸の含量が低く、低刺激性のパウダーの製造が必要である。酢中の成分の変化をできる限り少なくしたものが望ましい。酢酸酢の場合は、減圧濃縮することにより酢酸は、水との共沸効果により、水と共に蒸留除去されるために、酢濃縮物に残る酢酸含量は減少する。
各種酢中の健康食品として効果を発揮する成分は、酢酸よりクエン酸が良いと考えられている。また、各種アミノ酸類が豊富に含まれていることが好ましい。各種の酢は、クエン酸、酢酸を多く含んでおり、アミノ酸類の含有量が多いので、長時間、高温に加熱し濃縮すると、焦げたり、風味の変化することが問題となる。
本発明の技術的課題は次のような手段によって解決される。請求項1は、酢酸酢又は有機酸酢を粉末化(パウダー化)する際、酢酸酢又は有機酸酢の各種酢類を、予め減圧濃縮して得られた酢濃縮物にデキストリン類、澱粉類、アラビアガムなどの賦形剤を添加して、スプレードライすることを特徴とする酢酸酢又は有機酸酢の粉末化方法である。前記の有機酸酢は、泡盛蒸留粕から得たもろみ液が適している。
薄膜型濃縮機による濃縮は、加熱時間が非常に短いこと、減圧条件下であるため、加熱温度が低いので、クエン酸の影響によるアミノ酸類の変化が少なく、酢類の濃縮時においての焦げなどがなくなり、良好な状態の粉末を得ることができ、製造コストも下げることができた。また、粉末化することにより腐敗等の問題がなくなった。また、前記の有機酸酢として、泡盛蒸留粕から得たもろみ液を用いて粉末化することも有効である。
より具体的な粉末化法は、各種酢類又は有機酸酢類を粉末化させるのに際し、減圧度70〜100torr 、液温50℃〜70℃の条件下で、減圧しながら、原液酢の2倍〜4倍に濃縮する。この濃縮液にデキストリンを加えスプレードライヤーにて乾燥粉末化するものである。
本発明の技術で、ある酢をスプレードライする前に、ある一定濃度に減圧濃縮することで、アミノ酸等の着色を低減することが出来て、好ましい。粉末の仮比重を高くし、一回に摂取する粉末の容量は少なくなるため、より好ましい粉末となる。従来の技術である酢原液に、デキストリン、澱粉、モロミ粕などともに、スプレードライしたときに及び他の乾燥工程にて粉末化するものであるが、これに比べて、乾燥工程の前に濃縮を行うことは、製造コストは安価なものとなる。減圧濃縮する際、酢酸を水と共に共沸させ、濃縮液から溜去させることは製造された粉末の吸湿性を少なくする。
また粉末中の酢酸が多い場合は、服用する際、刺激が強く飲みにくいので、酢酸含量を、減圧濃縮する際、酢中の有効な成分の変化をできる限り避けるためには、遠心薄膜型濃縮機(エバポール 大川原製作所製)を用いることにより、加熱時間を大幅に短縮して、かつ減圧濃縮するため、濃縮温度は50℃程度に低くすることが出来る。単なるパッチ式濃縮装置では、焦げ等の問題がある。また、上記装置を用いることにより、必要のない酢酸は効率的に回収液中に、共沸除去される。
濃縮液に加えるデキストリンの量は、酢濃縮液の固形分とデキストリンの比率は、酢濃縮液の固形分を、30%〜70%程度にする。酢由来の成分の比率が高ければ高いほど、一回の摂取量が少なくなるので、好ましい。一方、固形分が高くなるほど、吸湿性が高くなり、べた付き度も高くなるので固結する問題がある。
また賦形剤としては、デキストリン以外にサイクロデキストリン類、澱粉類、加工澱粉、アラビアガムなどの種々の賦形剤を使用することができる。本発明は、各種の有機酸酢類、酢酸酢類にて使用することができる。たとえば、黒酢、香酢、もろみ酢、きび酢、梅酢、レモン酢など酸としてクエン酸を多く含むものやまた、米酢、竹酢など酢酸を多く含むものなどに、いずれにも応用することができる。
なお、もろみ酢を絞った後のもろみ粕を粉末化して用いることも不可能ではないが、もろみ酢原液の粉末化したものに比べると品質的に劣る。
以上のように、麦若葉由来の素材( 麦若葉粉末および麦若葉エキス) や青汁( ブロッコリー、桑葉、ゴーヤ、ケール等) ともろみ酢・シークワサー・黒酢・大麦黒酢・タマネギ酢・香酢・その他の食酢又は果実酸の粉末や液体を配合することによる相乗効果により、青汁中の有効成分であるSOD活性やクロロフィル等の吸収率と代謝率の効果およびクエン酸サイクルが期待される健康補助食品を実現でき、健康維持や増進に手軽に利用可能となる。

Claims (6)

  1. 麦若葉を連続移動式低温乾燥機で処理することによって、精油分が残っており、かつSOD活性とクロロフィルが高められたことを特徴とする健康補助食品用の麦若葉由来の素材。
  2. 連続移動式低温乾燥機によって75℃〜85℃で麦若葉を乾燥した後、ストロー部分を分別して柔らかい繊維部分のみを残し、低温ジェットミルで微粉末化することを特徴とする健康補助食品用の麦若葉の粉末化方法。
  3. 麦若葉を連続移動式低温乾燥機で処理することによって、精油分が残っており、かつSOD活性とクロロフィルが高められた麦若葉由来の素材ともろみ酢の成分を含むことを特徴とする健康補助食品。
  4. 前記の麦若葉由来の素材は、連続移動式低温乾燥機によって処理され、食物繊維の含有量が70%の範囲内の素材であることを特徴とする請求項3に記載の健康補助食品。
  5. 麦若葉を連続移動式低温乾燥機で乾燥し、低温ジェットミルで微粉砕した低温乾燥大麦若葉粉末5%〜95%ともろみ酢粉末95%〜5%の範囲で混合してあることを特徴とする健康補助食品。
  6. 前記のもろみ酢粉末は、泡盛蒸留粕から得られたもろみ酢原液を粉末化したものであることを特徴とする請求項5に記載の健康補助食品。
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