JP4365582B2 - 光走査装置および画像形成装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、光走査装置および画像形成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
近来、タンデム方式の画像形成装置が実用化されつつある。例えば、4個のドラム状の感光体を転写紙の搬送路に沿って配列し、これらを同時的に光走査して各感光体に静電潜像を形成し、形成された4種の静電潜像をイエロー、マゼンタ、シアンおよび黒の4種のトナーで別個に可視化し、これらトナーによる4色のトナー画像を同一の転写紙上に重ね合せて転写してカラー画像を得る。
【0003】
このようなタンデム式の画像形成装置はデジタル複写機や光プリンタ等として実用化されつつあるが、カラー画像もモノクロ画像も同じ速度で形成でき、カラー画像の形成を高速化できる。しかしながら反面、感光体ごとに光走査装置を設けると、画像形成装置としての小型化の点で問題がある。
【0004】
また、感光体ごとに別個の光走査装置を用いると、光走査装置間の光学特性の微妙な差異により、転写紙上に重ねられる各色トナー画像のサイズ等が微妙に異なり、得られるカラー画像に「色ずれ」を生じ易い。さらに、感光体ごとに別個に光走査装置を用いると、光学系に樹脂製の光学素子(プラスチックレンズ等)が含まれると、画像形成装置を連続運転する際、装置内の温度上昇で、樹脂製光学素子ごとに温度が異なり、樹脂製光学素子間の光学特性が不均一になり、これが原因して、出力されるカラー画像の色相が時間と共に変化する問題もある。
【0005】
タンデム式の画像形成装置における上記の如き問題を有効に軽減できる方式として、感光体を光走査する光ビームを偏向させる光偏向手段を「4個の感光体を光走査する全光ビームに共通化」し、さらに、光偏向手段により偏向された光ビームを対応する感光体上に結像させる4組の走査結像光学系の一部を、全光ビームに共通化することが提案されている(特許文献1〜3等)。
【0006】
このような画像形成装置は、4個の感光体を光走査する光ビームが全て、光偏向手段の片側で偏向されるので「4ドラム片側偏向方式」と呼ばれる。
4ドラム片側偏向方式では、感光体ごとに別個の光走査装置を用いる場合に比して、光走査装置における光偏向手段や走査結像光学系の一部が、複数感光体に共用されるため、画像形成装置としてのコンパクト性が向上する。
【0007】
また、走査結像光学系の一部が、複数の光ビームに共用されることにより、走査結像光学系ごとの光学特性の差異が軽減され、「共用される光学素子」を樹脂製とした場合、温度変化等で「共用される光学素子」の光学特性が変化しても、この変化は「共用している複数光ビームに共通」であるので、前述の「色ずれ」や連続運転時の「経時的な色相変化」が有効に軽減される。
【0008】
図1は、上記の如き「4ドラム片側偏向方式」の画像形成装置の要部を略示している。符号PMで示す「光偏向手段」としてのポリゴンミラーに、4本の光ビームが図示されない光源側から入射する。これら4本の光ビームは実質的な平行光束で、ポリゴンミラーPMの偏向反射面の回転軸に略直交する方向から入射し、かつ副走査方向(上記回転軸の方向)に等間隔でずれている。
【0009】
ポリゴンミラーPMの偏向反射面で反射され、偏向される4本の光ビームは、これら光ビームに共通化されたレンズL1を透過し、ミラーM1〜M8により光路分離され、ドラム状に形成された光導電性の感光体Y、M、C、Bkへ導光される。
【0010】
感光体Yは「イエロートナーで可視化されるべき静電潜像」を形成するためのもので、ミラーM1、M5により導光される光ビームが、レンズL1とL2Yとの作用で光スポットとして結像される。感光体Mは「マゼンタトナーで可視化されるべき静電潜像」を形成するためのもので、ミラーM2、M6により導光される光ビームが、レンズL1とL2Mとの作用で光スポットとして結像される。 同様に、感光体Cは「シアントナーで可視化されるべき静電潜像」を形成するためのもので、ミラーM3、M7により導光される光ビームが、レンズL1とL2Cとの作用で光スポットとして結像される。感光体Bkは「黒トナーで可視化されるべき静電潜像」を形成するためのもので、ミラーM4、M8により導光される光ビームが、レンズL1とL2Bとの作用で光スポットとして結像される。
【0011】
このような光走査装置で、光走査領域を300mm程度とし、各感光体上に形成する光スポットのスポット径を50μm以下に設定しようとすると、ポリゴンミラーPMに入射する各光ビームの光束径は5mm程度になる。そのような場合には、各光ビームをレンズL1透過後に分離する必要もあって、光ビーム相互がポリゴンミラーPMの回転軸方向において互いに重なり合わないようにする必要があり、そうすると、ポリゴンミラーPMの偏向反射面は、回転軸方向に図示の如く17mm程度必要となる。
【0012】
偏向反射面が回転軸方向に17mmもあるポリゴンミラーは、高速回転の際の所謂「風損」が大きく、騒音の発生、消費電力やジッターの増大を招くため、書込み自体の高速化に問題が多い。
【0013】
ポリゴンミラーの偏向反射面を「回転軸方向に小さくする」光学配置として、図2に示す如きものが考えられる。繁雑を避けるため、混同の虞がないと思われるものについては、図1におけると同一の符号を付した。
【0014】
図2の例では、ポリゴンミラーPM1に入射する4本の光ビームを、偏向反射面の回転軸に直交する面に対して傾け、その傾き角を光ビームごとに異ならせている。この場合には、4本の光ビームを、ポリゴンミラーPM1の偏向反射面の「回転軸方向の同一位置」に入射させることができるため、偏向反射面の回転軸方向の大きさを有効に小さくできる。この「図1のポリゴンミラーPMに比して薄型」のポリゴンミラーPM1であると、高速回転に伴なう風損も少なく、低消費電力での高速回転が可能であり、高速書込みが可能である。
【0015】
しかしながら、図2の光学配置では、4本の光ビームが偏向反射面位置で相互になす角度差が小さいと、レンズL1を透過した複数光ビームをミラーM1〜M4で光路分離するのに、ミラーM1〜M4をレンズL1から大きく離さなければならず、このようなミラー配置では光走査装置のコンパクト性が損われる。
【0016】
逆に、上記角度差を大きくすると、光路分離は容易になり、装置のコンパクト性も良いが、偏向された各光ビームの「大きな傾き角」のため、光ビームに「光線のスキュー」が発生し、波面収差が劣化する。波面収差が劣化すると、光スポットを小径化することが困難になる。例えば、図2の光学配置で、光ビームの傾き角が5度程度あると、図一の場合と同様の構成で光束径:5mmの光ビームでも、形成される光スポットのスポット径は「光強度分布の強度の1/e2を閾値」として60μm程度が限度となる。
【0017】
この程度の大きさの光スポットでは、例えば1200dpi(24.1μmピッチ)のドット密度の画像に対し十分な解像度と階調性を得ることはできない。
【0018】
なお、ポリゴンミラーの偏向反射面を2段に分離することは、1ドラム方式のカラー画像形成装置に関連して特許文献4に記載されている。また、この発明の実施例で行っているような「等速特性の電気的補正」は特許文献5に記載されている。
【0019】
【特許文献1】
特開2001− 4948号公報
【特許文献2】
特開2001− 10107号公報
【特許文献3】
特開2001− 33720号公報
【特許文献4】
特開2002−278207号公報
【特許文献5】
特開2000− 36625号公報
【0020】
【発明が解決しようとする課題】
この発明は上述した事情に鑑み、光偏向手段と走査結像光学系の一部を複数の光ビームに共用する光走査装置において、さらなる高速化と高密度化の実現を課題とする。
【0021】
【課題を解決するための手段】
この発明の光走査装置は「複数の光ビームを、共通の光偏向手段の偏向反射面により偏向させ、複数組の走査結像光学系により複数の潜像担持体に導光し、各潜像担持体上に1以上の光スポットを形成して各潜像担持体の光走査を行う光走査装置」であって、以下の点を特徴とする(請求項1)。
【0022】
即ち、複数の光ビームは同一波長で、これら複数の光ビームが全て、光偏向手段の片側で偏向される片側偏向方式であり、光偏向手段に入射する複数の光ビームが、偏向反射面の軸方向に直交的に入射する直交入射ビームと、上記軸方向に直交する面に対して傾いて入射する斜め入射ビームとで構成され、複数組の走査結像光学系を構成する光学素子のうち、少なくとも、最も光偏向手段側にあるレンズが、複数の潜像担持体を光走査する光ビームに共通化された共用レンズであり、光偏向手段は、偏向反射面が軸方向に2以上の反射面に分離され、上記反射面間の部分に、軸に向けて凹部を形成したポリゴンミラーである。
【0023】
上に「各潜像担持体上に1以上の光スポットを形成して各潜像担持体の光走査を行う」と記したように、この発明の光走査装置は、個々の潜像担持体を「シングルビーム方式」で光走査することもできるし、2以上の光スポットによる「マルチビーム走査方式」で光走査することもできる。
【0024】
光源側から共通の光偏向手段に入射する光ビームをN本とし、潜像担持体の数をM個とすると、走査結像光学系はM組(潜像担持体と同数)である。N=Mであれば、各潜像担持体はシングルビーム方式で光走査され、N=nMであれば、各潜像担持体はn本の光ビームによるマルチビーム方式で光走査される。
【0025】
「走査結像光学系」の各組は、共通の光偏向手段により偏向された光ビームを、対応する潜像担持体に集光させるための結像光学素子(レンズや結像ミラー)と、各光ビームの光路を分離して対応する潜像担持体へ導光するための光路分離ミラーを有する。上記結像光学素子のうちで、光路上において光偏向手段に最も近く配設されるレンズがN本の光ビームに共用される「共用レンズ」である。
【0026】
「光偏向手段」は、偏向反射面により光ビームを反射させて偏向させる方式のものであり、上記の如くポリゴンミラーが用いられる。
【0027】
上において光偏向手段に関して「偏向反射面の軸」とあるのは、ポリゴンミラーの回転軸であり、この軸の方向が「偏向反射面の軸方向」である。
【0028】
請求項1記載の光走査装置は、上記の如く、共通の光偏向手段に入射する複数の光ビームが「偏向反射面の軸方向に直交的に入射する直交入射ビーム」と「偏向反射面の軸方向に直交する面に対して傾いて入射する斜め入射ビーム」とを含む。
そして、複数組の走査結像光学系を構成する光学素子のうち、最も像面側に配設されるレンズであって、斜め入射ビームの光路上に配置される少なくとも1枚が、像高に対応して副走査対応方向にチルト角度が変化するレンズ面を少なくとも1面有する。
「チルト角度」については後述する。
【0029】
請求項2記載の光走査装置は、偏向反射面の軸に直交する面に対する傾き角:θで光偏向手段に入射する斜め入射ビームが、軸の方向に分離された反射面間の入射位置間隔:d(mm)、偏向反射面と像面との距離:L(mm)に対し、条件:
10(mm)<2L・tanθ+d<40(mm)
を満足する。
【0030】
上限の40mmを超えると、斜め入射による波面収差の劣化のために斜め入射ビームによる光スポットのスポット径を50μm以下の小径にすることができない。また、光偏向手段の「偏向反射面の軸方向のサイズ」が大きくなりやすく、高速化への対応が困難となる。下限の10mmを超えると、偏向される複数の光ビームを光束分離することが難しくなり、各光ビームの「副走査方向に許容できる位置ずれ」が少なくなる。
【0031】
上記複数組の走査結像光学系における「最も光偏向手段側に配設される共用レンズ」は、上記の如く、複数の潜像担持体を光走査する光ビームに共通化されたレンズである。
【0032】
請求項1または2記載の光走査装置は、共通の光偏向手段により偏向されて共用レンズを透過した複数の光ビームを、対応する潜像担持体に応じて光路分離するための光路分離ミラーを複数有するが、これら光路分離ミラーのうち少なくとも1個を「複数の偏向光ビームのうち1以上を反射し、1以上を透過させる」ものとできる(請求項3)。
【0033】
請求項1〜3の任意の1に記載の光走査装置において「複数組の走査結像光学系において、最も像面側に配設されるレンズのうち少なくとも1枚は、副走査方向にシフト偏心またはチルト偏心して取り付けられる」ことができる(請求項4)。
【0034】
この発明の画像形成装置は「複数の光ビームを、共通の光偏向手段の偏向反射面により偏向させ、複数組の走査結像光学系により複数の潜像担持体に導光し、各潜像担持体上に1以上の光スポットを形成し、各潜像担持体の光走査を行って各潜像担持体に静電潜像を形成し、これら静電潜像を互いに異なる色のトナーで可視化し、得られる各色トナー画像を共通のシート状記録媒体上に転写して画像形成を行う画像形成装置」であって、複数の潜像担持体を光走査する光走査装置として、請求項1〜4の任意の1に記載のものを用いることを特徴とする(請求項5)。
【0035】
潜像担持体には光走査により「静電潜像」が形成されるので、潜像担持体は光導電性の感光体である。この請求項5記載の画像形成装置は、潜像担持体の数を3または4とし、各潜像担持体に形成される静電潜像をマゼンタ、シアン、イエローの3色もしくはこれらに黒を加えた4色のトナーで現像し、カラー画像形成を行う構成とすることができる(請求項6)。上記イエロー、マゼンタ、トナーの各色トナーに変えて、赤、緑、青の3色のトナーを用いることもできる。
【0036】
この発明の画像形成装置は、デジタル複写装置・光プリンタ・光プロッタやファクシミリ装置として実施することができる。
【0037】
【発明の実施の形態】
以下、実施の形態を説明する。
図3に光走査装置の実施の一形態を示す。繁雑を避けるため、混同の虞がないと思われるものについては、図1におけると同一の符号を付した。
【0038】
図3の実施の形態において、光走査装置は4つの潜像担持体(光導電性の感光体でドラム状に形成されている)Y、M、C、Bkを光走査するものである。各潜像担持体の光走査はシングルビーム方式で行われ、これらを光走査する4本の光ビームは共通の光偏向手段PM10により同時に偏向される。
【0039】
光偏向手段PM10はポリゴンミラーであって、その偏向反射面は回転軸方向に分離された反射面RF1、RF2に分離されている。また、レンズL1を「共用レンズ」とし、この共用レンズL1とレンズL2Y、L2M、L2C、L2Bとの組合せ(およびミラーM1〜M8)により「4組の走査結像光学系」が構成される。
【0040】
即ち、図3に実施の形態を示す光走査装置は、複数の光ビームを、共通の光偏向手段PM10の偏向反射面により偏向させ、偏向された複数の光ビームを、複数組の走査結像光学系により複数の潜像担持体Y、M、C、Bkに導光し、各潜像担持体上に1個の光スポットを形成して各潜像担持体の光走査を行う光走査装置であって、図示の如く、複数組の走査結像光学系を構成する光学素子のうち、少なくとも、最も光偏向手段側にあるレンズL1が、複数の潜像担持体Y、M、C、Bkを光走査する光ビームに共通化された「共用レンズ」であり、光偏向手段PM10の偏向反射面RF1、RF2が、軸方向に2面の反射面に分離されている。
【0041】
光偏向手段PM10の偏向反射面RF1、RF2を2段に分離したことにより「入射する光ビームが当たらない部分」は肉抜きでき、結果としてポリゴンミラー全体の重量が軽くなると共に、回転に伴う風損を効果的に低減することができるので、高速回転に伴なう騒音を抑え、消費電力やジッターを低減させることができる。
【0042】
この実施の形態では、光偏向手段における偏向反射面の分離数を2段としているが、潜像担持体Y、M、C、Bkを光走査する4本の光ビームに対応させて偏向反射面を4段に分離しても良い。
【0043】
図3の実施の形態において、潜像担持体Y、M、C、Bkを光走査する光ビームのうち、潜像担持体M、Cを光走査する光ビームLXM、LXCは、偏向反射面RF1、RF2の軸方向に直交的に入射する「直交入射ビーム」であり、潜像担持体Y、Bkを光走査する光ビームLXY、LXBは偏向反射面RF1、RF2の軸方向に直交する面に対して傾いて入射する「斜め入射ビーム」である。
【0044】
即ち、共通の光偏向手段PM10に入射する複数の光ビームは、偏向反射面RF1、RF2の軸方向に直交的に入射する直交入射ビームLXM、LXCと、上記軸方向に直交する面に対して傾いて入射する斜め入射ビームLXY、LXBとで構成される。
【0045】
後述する具体例では、斜め入射ビームLXY、LXBの「偏向反射面の軸に直交する面に対してなす傾き角」は2度とした。この程度の傾き角だと、光束のスキューによる大きな波面収差の劣化を生ずることなく、光スポットをスポット径:50μm以下のレベルに小径化することが可能となる。また、光ビームLXY、LXBを「斜め入射ビーム」としたことに伴ない、偏向された各光ビームをミラーM1〜M4により「副走査方向に十分分離」できる。
【0046】
このような光学配置とすることにより、具体例ではポリゴンミラーPM10の回転軸方向の高さを8mmとでき、図1における高さ17mmに対して大幅に薄くでき、高速化への対応が容易になった。
【0047】
図3に示す「偏向反射面の軸に直交する面に対する傾き角:θで光偏向手段に入射する斜め入射ビームLXY、LXBが、軸方向に分離された反射面RF1、RF2への入射位置間隔:d」を実施例では6mmに設定し、偏向反射面と像面との距離:Lを370mmに設定した。
【0048】
したがって、具体例においては、θ=2、d=6mm、L=370mmとして、2L・tanθ+d=31.8mmとなり、条件:
10<2L・tanθ+d<40(mm)
が満足された。
【0049】
具体例では、共用レンズL1の副走査方向(図1の上下方向)の厚みを15mmとした。このように「副走査方向に肉厚のレンズ」を、樹脂レンズとして一体成形する場合、肉厚が大きいため成形時間がかかり製造効率が低い。この問題を回避するには、図5に示すように、2個のレンズL11、L12を副走査方向に2段に重ねた「複数段レンズ」構成とするのがよい。
【0050】
複数段レンズとすることにより、1段当たりの走査レンズL11、L12の副走査方向の厚さを薄くでき、成形時の成形時間が短縮され製造効率を向上させることができ、「ヒケ」などの発生も抑えられるため高精度の面形状を得ることができる。走査レンズL11、L12の「重ね合わせ」は図の如く、相対的位置決め手段41、42を嵌合させて行っても良いし、接着により一体化しても良い。
【0051】
図4は、光走査装置の実施の別形態を示す。繁雑を避けるため、混同の虞がないと思われるものについては図3におけると同一の符号を付した。図4の実施の形態においては、図3の実施の形態におけるミラーM1に代えて、光路分離ミラーM0が用いられている。
【0052】
共通の光偏向手段PM10により偏向されて共用レンズL1を透過した複数の光ビームを、対応する潜像担持体Y、M、C、Bkに応じて光路分離する複数の光路分離ミラーM0〜M8のうち、光路分離ミラーM0は「複数の偏向光ビームLXY、LXM、LXC、LXBのうち光ビームLXYを反射し、光ビームLXM、LXC、LXBを透過」させる。
【0053】
図4の実施の形態では、最も光偏向手段側の光路分離ミラーM0は「透明な長尺平行平板中の一部を反射ミラーM0Yとした」もので、光ビームLXYのみを反射させ、他の光ビームLXM、LXC、LXBは透過させる。
【0054】
通常の長尺ミラーでは「エッジ部の面ダレ・カケ、光ビームの位置決め精度」を補償するため「エッジ部から十分内側」をミラー有効部としている。そのため光路分離のためには、各光路分離ミラーの間隔を大きくせざるを得ず、それに応じて、これら光路分離ミラーに入射する光ビーム相互間を十分に離して設定する必要があった。
【0055】
図4に示す実施の形態のように、複数光ビームのうち少なくとも光ビームLXYを反射し、他の光ビームLXM、LXC、LXBを透過させる光学素子M0を用いることにより、上記の「面ダレ・カケ、光ビームの位置決め精度のマージンを大きく取る必要」が無くなり、光ビーム間隔を大きく広げなくても良くなる。
【0056】
図4の実施の形態において、光ビームLXYに対してのみ「このような光学素子」を用いているのは、偏向反射面RF1、RF2から分離ミラーM0Yまでの距離が短いため、光ビーム間隔を広くとることが難しいことによる。当然、このような光学素子を全ての分離ミラーに採用することも可能である。
【0057】
具体例のように斜め入射ビームLXY、LXBを2度程度傾けて、偏向反射面RF1、RF2に入射する構成とすると、潜像担持体Y、Bk上で0.2〜0.5mm程度の「かなり大きな走査線曲がり」が生じる。このような走査線曲がりは、主に副走査方向にパワーを有するレンズL2Y、L2Bを副走査方向へ傾ける「βチルト」あるいは副走査方向へシフトさせる「Zシフト」を行うことにより低減することができる。
【0058】
しかし、レンズL2Y、L2BのβチルトやZシフトのみでは、走査線曲がりを完全にゼロに補正することはできず、感光体Y、Bkと感光体M、Cとの間で約0.02〜0.05mm程度の「無視できない走査線のずれ」を生じ、その結果「副走査方向の色ずれ」を発生することがある。
【0059】
また、L2Y等のβチルト、Zシフトにより、波面収差も若干劣化するため、光スポットの小径化に対する影響もある。
【0060】
βチルトやZシフトを行う代わりに、あるいはβチルトやZシフトと共用して「像高に対応してチルト角度が変化する形状のレンズ面」を用いることにより、走査線曲がりを原理的には完全にゼロに補正することができ、副走査方向の色ずれ発生を有効に軽減もしくは防止できる。また、波面収差の劣化も非常に小さくなり、50μm以下の小径の光スポットを実現できる。
【0061】
走査レンズL2Y、L2Bのレンズ面として与える「レンズ面の形状」は、以下の式で表すことができる。
【0062】
Xt(Y,Z)=(F0+F1・Y+F2・Y2+F3・Y3+F4・Y4+F5・Y5+F6・Y6+…)Z
「Xt」は、チルト成分による形状をデプスで示している。Yは主走査方向の座標、Zは副走査方向の座標である。
【0063】
チルト係数:F1、F2、F3・・の設定により、像高に応じてチルト角を変化させることができ、このようなレンズ面形状のレンズ面の採用により、走査線曲がりを良好に補正し、光スポットの小径化を実現できる。
即ち、上記チルト係数:F 1 、F 2 、F 3 ・・が設定されたとき、主走査方向の適宜の座標:Y 0 に対しては、上記式の右辺のカッコ内は、
(F 0 +F 1 ・Y 0 +F 2 ・Y 0 2 +F 3 ・Y 0 3 +F 4 ・Y 0 4 +F 5 ・Y 0 5 +F 6 ・Y 0 6 +・・)
となるが、これが、座標:Y 0 の位置における「X−Z面」におけるレンズ面の傾きを与えるものであり、この傾きの角度が「座標:Y 0 におけるチルト角」である。
【0064】
図6は、画像形成装置の実施の一形態を示している。この画像形成装置は、4ドラム片側偏向方式のタンデム式カラー画像形成装置である。
【0065】
装置の下部にはシート状記録媒体である「転写紙」を収納する給紙カセット1が配設され、その上部に、搬送ベルト2が左右方向へ張り渡されている。搬送ベルト2上にはイエロー用の感光体Y、マゼンタ用の感光体M、シアン用の感光体C及び黒用の感光体Bkが図示の如く等間隔に配設されている。
【0066】
感光体Y、M、C、Bkは同一径のドラム状に形成され、その周囲には、電子写真プロセスに従いプロセス部材が配設されている。例えば、感光体Yを囲繞して、帯電チャージャ4Y、現像装置6Y、転写チャージャ7Y、クリーニング装置8Yが配設されている。他の感光体M、C、Bkにおいても同様である。
【0067】
搬送ベルト2の周囲には、感光体Yの上流側にレジストローラ9とベルト帯電チャージャ10が設けられ、感光体Bkの下流側にベルト分離チャージャ11が設けられ、ベルト下面側に、除電チャージャ12、クリーニング装置13が設けられている。ベルト分離チャージャ11の左側には定着装置14が設けられ、排紙ローラ16を介して排紙トレイ15に至る搬送路が形成されている。
【0068】
図6に符号20で示す部分は図3に即して説明した光走査装置であり、ポリゴンミラーPM10により偏向された光ビームにより、感光体Y〜Bkを、帯電チャージャと現像装置との間で光走査する。フルカラーモード(複数色モード)では、各感光体Y、M、C、Bkに対してイエロー、マゼンタ、シアン、黒の各色画像用の信号に基づき光走査装置20による光走査が行われ、静電潜像が形成される。
【0069】
即ち、イエロートナーによるトナー画像を例にとって説明すると、感光体Yは帯電チャージャ4Yにより感光面を均一帯電され、次いで光走査装置20の光走査装置によりイエロートナーで現像されるべき静電潜像を書き込まれる。この静電潜像は現像装置6Yにより現像されてイエロートナー画像となる。
【0070】
同様にして、感光体M、C、Bkにはそれぞれ、マゼンタトナー画像、シアントナー画像、黒トナー画像が形成される。
【0071】
シート状記録媒体である転写紙は、給紙カセット1から給紙され、レジストローラ9によりタイミングをはかって搬送ベルト2上に乗せ掛けられる。このとき搬送ベルト2はベルト帯電チャージャ10により帯電され、転写紙を静電吸着する。静電吸着された転写紙は搬送ベルト2の反時計回りの回転に伴い、等速的に搬送され、転写チャージャ7Yによりイエロートナー画像を感光体Yから、転写チャージャ7Mによりマゼンタトナー画像を感光体Mから、転写チャージャ7Cによりシアントナー画像を感光体Cから、転写チャージャ7Bにより黒トナー画像を感光体Bkから順次転写される。トナー画像転写後の各感光体は、クリーニング装置8Y等によりクリーニングされ、残留トナーや紙粉を除去される。
【0072】
このようにして、転写紙上にイエロー・マゼンタ・シアン・黒の各色トナー画像が重ね合せられ、カラー画像を構成する。このカラー画像を担持した転写紙は除電チャージャ12により除電されて搬送ベルト2から分離し、定着装置14によりカラー画像を定着されたのち、排紙ローラ16により排紙トレイ15上に排出される。転写紙分離後の搬送シート2は除電チャージャ12により除電され、クリーニング装置13によりクリーニングされる。
【0073】
これら静電潜像は、各々対応する色のトナーで現像されてトナー画像となり、搬送ベルト2上に静電的に吸着されて搬送される転写紙上に順次転写されることにより重ね合わせられ、フルカラー画像として定着された後、排紙される。また、黒色モード(単色モード)時であれば、感光体Y、M、C及びそのプロセス部材は非作動状態とされ、感光体Bkに対してのみ、黒色用の画像信号に基づき光走査装置20による光ビームの光走査で静電潜像が形成される。
【0074】
この静電潜像は黒色トナーで現像されてトナー像となり、搬送ベルト2上に静電的に吸着されて搬送される転写紙上に転写されることにより、黒色なるモノクロ画像として定着された後、排紙される。
【0075】
即ち、図6の画像形成装置は、複数の光ビームを、共通の光偏向手段の偏向反射面により偏向させ、複数組の走査結像光学系により複数の潜像担持体Y〜Bkに導光し、各潜像担持体上に光スポットを形成し、各潜像担持体の光走査を行って各潜像担持体に静電潜像を形成し、これら静電潜像を互いに異なる色のトナーで可視化し、得られる各色トナー画像を共通のシート状記録媒体上に転写して画像形成を行う画像形成装置で、複数の潜像担持体Y〜Bkを光走査する光走査装置として請求項1〜4の任意の1に記載のものを用い得るものであり、潜像担持体の数が4であり、各潜像担持体Y〜Bkに形成される静電潜像をマゼンタ、シアン、イエローの3色に黒を加えた4色のトナーで現像し、カラー画像形成を行う画像形成装置である。
【0076】
最後に、光走査装置の具体的な例を挙げる。この例は、図3に即して実施の形態を説明したものの具体例であり、各光源から潜像担持体に至る光路上の光学配置は、図7に示す如くである。
【0077】
半導体レーザである光源LDから放射される光ビームは、カップリングレンズCLによりカップリングされて平行ビームとなり、アパーチュアAPによりビーム整形され、シリンドリカルレンズCYLにより副走査方向へ集束され、ミラーMにより反射されてポリゴンミラーPM10に入射し、偏向反射面位置に主走査方向に長い線像として結像する。
【0078】
図3に即して説明したように、ポリゴンミラーPM10に入射する光ビームのうち、感光体M、Cを光走査する光ビームLXM、LXCは直交入射ビーム、感光体Y、Bkを光走査する光ビームLXY、LXBは斜め入射ビームであり、これら斜め入射ビームの傾き角は2度である。
【0079】
ポリゴンミラーPM10により偏向された各光ビームは、共用レンズL1を透過し、図7に図示されない光路分離ミラーにより光路分離されて感光体Y〜Bkに導かれ、共用レンズL1とともに4組の走査結像光学系をなすレンズL2Y〜L2Bの作用により、各感光体上に光スポットとして集光され光走査を行う。
【0080】
以下に挙げるデータにおいて、記号の意味は以下の如くである。
RY:主走査方向の曲率半径 RZ:副走査方向の曲率半径(レンズ中心)
N:使用波長(655nm)での屈折率 X:光軸方向の距離
「光源からポリゴンミラーまでの光学配置」
面番号 RY(mm) RZ(mm) X(mm) N 備考
0 - - -3.944 - 半導体レーザ
1 ∞ ∞ 0.3 1.51 カバーガラス
2 ∞ ∞ 20.0 -
3 ∞ ∞ 4.5 1.6935 カップリングレンズ
4* -18.486 -18.486 15.0 -
5 ∞ ∞ 100 - アパーチュア
6 ∞ 48.0 3.0 1.5168 シリンドリカルレンズ
7 ∞ ∞ 93.57 -
8 - - - - 偏向反射面
アパーチュアの開口幅は、主走査方向:5.6mm、副走査方向:0.64mmである。
【0081】
上のデータにおいて「*」印を付した面(カップリングレンズの射出側面)は共軸非球面である。この被球面につき数値データは示さないが、カップリングレンズを射出した光ビーム(平行ビーム)の波面収差は良好に補正されている。
【0082】
ポリゴンミラーPM10は偏向反射面数:6、内接円半径:18mmであり、図3に即して説明したように、回転軸方向の高さ:8mm、斜め入射ビームLXY、LXBの、反射面RF1、RF2への入射位置間隔:d=6mmである。
「ポリゴンミラーPM10と被走査面との間の光学系配置」
β(偏光器と被走査面間の副走査方向の横倍率):0.38
面番号 RY(mm) RZ(mm) X(mm) N 備考
0 ∞ ∞ 77.93 - 偏向反射面
1* -696.8 ∞ 17.07 1.5305 走査レンズL1
2* -118.882 ∞ 171.5 -
3** 2709.20 -27.296 3.5 1.5305 走査レンズL2Y等
4** 2167.36 -16.495 100.0 -
5 - - - - 被走査面
偏向反射面と像面との距離:Lは370mmである。
【0083】
「*」印を付した各面は「主走査方向の形状が非円弧形状で、副走査方向は無曲率」となっている。
【0084】
「*」印を付した各面のレンズ面形状は、下式で与えられる。
【0085】
X(Y,Z)=(Cm・Y2)/{1+√[1-(1+K)・(Y・Cm)2]}
+A4・Y4+A6・Y6+A8・Y8+A10・Y10+A12・Y12+A14・Y14
+Cs(Y)・Z2/{1+√[1-(Cs(Y)・Z)2]}
Cm=1/RY、Cs(0)=1/RZである。
【0086】
「**」印を付した各面は「主走査方向の形状が非円弧形状で、副走査方向の曲率半径がレンズ高さ:Yにより連続的に変化する。これら各面の形状は、上記式において、Cs(Y)を下式で表現したもので与えられる。
【0087】
Cs(Y)=1/RZ+B1・Y+B2・Y2+B3・Y3+B4・Y4+B5・Y5+B6・Y6+B7・Y7+B8・Y8
+B9・Y9+B10・Y10+B11・Y11+B12・Y12+…
実施例における上記各係数は以下の通りである。
【0088】
【0089】
なお、図7に示すように、ポリゴンミラーPM10のケーシングに防音ガラスGLを設けた。防音ガラスGLは、厚さ:1.9mm、屈折率:1.51であり、副走査方向(図7において図面に直交する方向)に対して8度傾けて配置されている。
【0090】
実施例に関する特性図を図8に示す。像面湾曲(破線は主走査方向、実線は副走査方向)は、主走査方向:0.102(−0.077〜0.025)・副走査方向:0.085(0.0069〜0.144)とも極めて良好に補正されている。等速特性(破線はfθ特性、実線はリニアリテイ)において、リニアリティの変化は5.755(−4.598〜1.157)%とやや大きいので、光走査装置の組立時に計測されたリニアリティのデータに基づき、リニアリティを補正するように「画素クロックの位相をシフト」する電気的な補正を行っている。
【0091】
図9に、実施例における感光体Bk上の光スポットの「スポット径(縦軸)のデフォーカス(横軸 光スポットの結像位置と感光面との機械的なずれ)による変化」を光スポットの像高(mm)をパラメータとして示す。(a)は主走査方向のスポット径に関するものであり、(b)は副走査方向のスポット径に関するものである。図から明らかなように、光スポットの径は、主・副走査方向とも50μmより小さく、デフォーカスに対して安定している。
【0092】
【発明の効果】
以上に説明したように、この発明によれば新規な光走査装置および画像形成装置を実現できる。この発明の光走査装置は、上記の如く、複数の光ビームの偏向に共用される光偏向手段の偏向反射面を軸方向に分割したので、風損によるエネルギ消費や騒音を軽減し、高速の光偏向を行うことができ、高速の光走査を実現できる。また、走査結像光学系の一部を共用レンズとして複数光ビームに共通化したことにより、このレンズを樹脂レンズとしても光学特性の温度変化に伴なう変化が複数光ビームに共通となるのでカラー画像形成における色ずれが有効に軽減される。また、斜め入射ビームの傾き角を小さく設定することにより、波面収差の劣化を抑えて光ビームの小径化を実現できる。したがって、この発明の光走査装置を用いる画像形成装置は小径の「光スポットにより解像力の高い良好な画像」を形成できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】4ドラム片側偏向式の光走査装置の問題点を説明するための図である。
【図2】4ドラム片側偏向式の光走査装置の問題点を説明するための図である。
【図3】光走査装置の形態例を説明するための図である。
【図4】光走査装置の形態例を説明するための図である。
【図5】複数段レンズの1例を説明するための図である。
【図6】画像形成装置の形態例を説明するための図である。
【図7】光走査装置の光学配置を説明するための図である。
【図8】具体例の光学特性を示す図である。
【図9】具体例における感光体Bk上の光スポットの、スポット径のデフォーカスによる変化を、光スポットの像高をパラメータとして示す図である。
【符号の説明】
PM10 光偏向手段
L1 共用レンズ
Y、M、C、Bk 潜像担持体
Claims (6)
- 同一波長の複数の光ビームを、共通の光偏向手段の偏向反射面により偏向させ、複数組の走査結像光学系により複数の潜像担持体に導光し、各潜像担持体上に1以上の光スポットを形成して上記各潜像担持体の光走査を行う光走査装置において、
上記複数の光ビームが全て、光偏向手段の片側で偏向される片側偏向方式であり、
上記光偏向手段に入射する複数の光ビームが、偏向反射面の軸方向に直交的に入射する直交入射ビームと、上記軸方向に直交する面に対して傾いて入射する斜め入射ビームとで構成され、
上記複数組の走査結像光学系を構成する光学素子のうち、少なくとも、最も光偏向手段側にあるレンズが、複数の潜像担持体を光走査する光ビームに共通化された共用レンズであり、
上記複数組の走査結像光学系を構成する光学素子のうち、最も像面側に配設されるレンズであって、上記斜め入射ビームの光路上に配置される少なくとも1枚が、
主走査方向の座標:Y、副走査方向の座標:Z、これらに直交する方向のデプス:Xt(Y,Z)が、式:
Xt(Y,Z)
=(F 0 +F 1 ・Y+F 2 ・Y 2 +F 3 ・Y 3 +F 4 ・Y 4 +F 5 ・Y 5 +F 6 ・Y 6 +・・)Z
において、チルト係数:F 1 、F 2 、F 3 ・・の設定により、像高に応じてチルト角を変化させた形状のレンズ面を少なくとも1面有し、
上記光偏向手段は、偏向反射面が軸方向に2以上の反射面に分離され、上記反射面間の部分に、軸に向けて凹部を形成したポリゴンミラーであることを特徴とする光走査装置。 - 請求項1記載の光走査装置において、
偏向反射面の軸に直交する面に対する傾き角:θで光偏向手段に入射する斜め入射ビームが、上記軸方向に分離された反射面間の入射位置間隔:d(mm)、偏向反射面と像面との距離:L(mm)に対し、条件:
10(mm)<2L・tanθ+d<40(mm)
を満足することを特徴とする光走査装置。 - 請求項1または2記載の光走査装置において、
共通の光偏向手段により偏向されて共用レンズを透過した複数の光ビームを、対応する潜像担持体に応じて光路分離するための光路分離ミラーを複数有し、これら光路分離ミラーのうち少なくとも1個が、複数の偏向光ビームのうち1以上を反射し、1以上を透過させることを特徴とする光走査装置。 - 請求項1〜3の任意の1に記載の光走査装置において、
複数組の走査結像光学系を構成する光学素子のうち、最も像面側に配設されるレンズのうち少なくとも1枚は、副走査方向にシフト偏心またはチルト偏心して取り付けられることを特徴とする光走査装置。 - 複数の光ビームを、共通の光偏向手段の偏向反射面により偏向させ、複数組の走査結像光学系により複数の潜像担持体に導光し、各潜像担持体上に1以上の光スポットを形成し、上記各潜像担持体の光走査を行って各潜像担持体に静電潜像を形成し、これら静電潜像を互いに異なる色のトナーで可視化し、得られる各色トナー画像を共通のシート状記録媒体上に転写して画像形成を行う画像形成装置であって、
複数の潜像担持体を光走査する光走査装置として、請求項1〜4の任意の1に記載のものを用いることを特徴とする画像形成装置。 - 請求項5記載の画像形成装置において、
潜像担持体の数が3または4であり、各潜像担持体に形成される静電潜像をマゼンタ、シアン、イエローの3色もしくはこれらに黒を加えた4色のトナーで現像し、カラー画像形成を行うことを特徴とする画像形成装置。
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