JP4365318B2 - 処理顔料、その用途 - Google Patents

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Description

本発明は、処理顔料及びその用途に関し、より詳しくは、通常の印刷インキや塗料はもとより、更に高濃度かつ微細に分散した状態で、良好な流動性と分散安定性とが求められる着色剤組成物での利用を目的とした処理顔料、及び、その用途として、良好なコントラストと高い透過率とを有するカラーフィルター、優れた遮蔽性と高い絶縁性とを有するブラックマトリックスの製造を可能にする顔料分散レジスト組成物に関する。また、本発明は、有機顔料又はカーボンブラックであって、特に表面に塩基性窒素含有基との吸着部を有するものの処理に適した顔料処理用化合物に関する。
各種印刷インキや塗料はもとより、最近ではカラーフィルターやインクジェット用インクといったより鮮明な色相が求められる分野においても、着色剤として顔料が利用されはじめている。
これら顔料の分散技術は、近年著しい進歩を遂げており、更に製造の合理化の為に顔料濃度を出来るだけ高くして分散する方法が行われているが、顔料の濃度を高くすると、流動性、分散安定性が低下するという基本的な問題を有している。
加えて、カラーフィルターやインクジェット記録の分野では、高堅牢度が要求されるために高級顔料を使用し、鮮明な色相を得るために粒子径をより微細化することが必要となる。しかしながら、もともと高級顔料は他の顔料と比較して分散安定性が乏しい上に、微細化すればするほど、凝集を起こし易くなり、安定な分散体を得ることが困難となる。
他方、カーボンブラックは、黒色度の高い顔料として広く利用されているが、一次粒子径が微細な上に多孔質で比表面積が大きいという性状のために、やはり高濃度化が困難で分散安定性に欠けるという問題がある。また、最近では、カーボンブラックをブラックマトリックスの遮光材料として利用する試みも行われており、導電性の高いカーボンブラックから、高絶縁性のブラックマトリックスを得る事は困難であるという問題がある。
そこで、このような問題を解決するために、従来より、顔料自体の処理(表面処理・改質)や、顔料に良好な濡れ性(吸着性)を有する顔料分散剤、顔料誘導体、界面活性剤の開発等により、顔料の分散安定性や高濃度化の方法が検討され、現在でも多くの研究が行われている。
例えば、ポリ(低級アルキレン)イミンと、遊離のカルボキシル基を有するポリエステルとの反応生成物よりなり、その中でそれぞれのポリ(低級アルキレン)イミン連鎖に最低2つのポリエステル連鎖が結合された分散剤が特開昭54−37082号公報で、ヒドロキシカルボン酸を開始剤としてラクトン化合物を開環重合させて得られるカルボキシル基末端ポリラクトン化合物にポリアルキレンポリアミン化合物を反応させた顔料分散剤が特開平07−207012号公報で、ポリアリルアミンのアミノ基にポリエステル、ポリアミド等が導入されたポリアリルアミン誘導体が特開平09−169821号公報で、更に、カルボキシル基等の官能基を有するカーボンブラックにおいて、アジリジン基、イソシアネート基、エポキシ基等の官能基を有する分散剤を、カルボキシル基と反応させてグラフト化する方法が特開平09−166869号公報で開示されているが、この方法でも高濃度時の流動性や分散安定性を改善するまでには至っていない。
そこで、本願出願人は、すでに、カーボンブラック等の顔料のグラフト化による分散性向上の技術として、特にカルボキシル基との反応性が高いカルボジイミド基に着目し、分子内にその基を有する分散剤を上記顔料の表面にグラフト化させることにより、安定的に微細な分散状態を維持できる処理顔料を開発し提案している(特開2002−201381号)。更に、カルボジイミド化合物の分子内に特定の側鎖を導入することにより、処理顔料の分散安定性や流動性が一層改善されることを見出している(特願2002−064416号、特願2002−74966号、特願2002−89231号、特願2002−186838号)。
本願出願人が提案するこのような処理顔料は、印刷インキ、塗料、インクジェット記録液等で有効に利用される他、特に前記のカラーフィルター用のレジスト組成物やブラックマトリックス用のレジスト組成物において好適に利用できるものである。
そして、近年、要求されている顔料の高濃度化にも対応して、高顔料濃度時においても分散安定性、流動性が非常に良好で、有機顔料では鮮明で高コントラストの皮膜が得られ、カーボンブラックでは絶縁性や遮光性が高い皮膜が得られ、更にレジスト組成物とした時の現像性等も改善される等、優れた効果が得られるようになっている。
しかしながら、上記の技術は、表面にカルボジイミド基と反応可能な官能基を有する顔料の場合には極めて有効であるが、そのような官能基を持たない顔料では効果が得られにくいという問題があった。また、レジスト組成物として利用した時に、より高い現像性が要求される場合があり、更に改良の余地があった。
本発明が解決しようとする課題は、表面にカルボジイミド基と反応可能な官能基を持たない顔料でも、分散媒体中で良好な分散安定性と流動性を有する処理顔料とその分散組成物、更にカラーフィルターやブラックマトリックス等のパターン形成した時に、非常に優れた現像特性を有するレジスト組成物を提供することである。更に、このような顔料の処理に適した顔料処理用化合物を提供することである。
本発明者らは、上記の課題を解決するために鋭意検討した結果、塩基性窒素含有基との吸着部と、好ましくは更にカルボジイミド基と反応可能な官能基を有する顔料を、ポリエステル側鎖、ポリエーテル側鎖及びポリアクリル側鎖からなる群より選択される少なくとも1種の側鎖と、塩基性窒素含有基とを有するカルボジイミド系化合物で処理することにより、上記課題を全て解決し得ること見出し、本発明を完成するに到った。
すなわち、本発明は、(1)顔料を、分子内にポリエステル側鎖、ポリエーテル側鎖及びポリアクリル側鎖からなる群より選択される少なくとも1種の側鎖と、塩基性窒素含有基とをそれぞれ少なくとも1つ有するカルボジイミド系化合物で処理してなることを特徴とする処理顔料に関する。
また、本発明は、(2)上記カルボジイミド系化合物が、該化合物1g あたり塩基性窒素含有基を0.02〜4mmol含むカルボジイミド系化合物であることを特徴とする(1)記載の処理顔料に関する。
また、本発明は、(3)上記顔料が、塩基性窒素含有基との吸着部を有する顔料であることを特徴とする(1)又は(2)記載の処理顔料に関する。
また、本発明は、(4)上記顔料が、カルボジイミド基と反応可能な官能基を有する顔料であり、かつ、上記カルボジイミド系化合物が、更に分子内にカルボジイミド基を少なくとも1つ有するカルボジイミド系化合物であることを特徴とする(1)〜(3)いずれかに記載の処理顔料に関する。
また、本発明は、(5)上記カルボジイミド基と反応可能な官能基を有する顔料は、カルボジイミド基と反応可能な官能基を有する有機顔料又はカーボンブラックであって、前記カルボジイミド基と反応可能な官能基がカルボキシル基、スルホン酸基、水酸基及びアミノ基からなる群より選択される少なくとも1種の官能基を有するものであることを特徴とする(4)記載の処理顔料に関する。
また、本発明は、(6)上記カルボジイミド系化合物は、主鎖に塩基性窒素含有基を有するものであることを特徴とする(1)〜(5)いずれかに記載の処理顔料に関する。
また、本発明は、(7)上記塩基性窒素含有基は、3級アミノ基又は含窒素複素環基であることを特徴とする(1)〜(6)いずれかに記載の処理顔料に関する。
また、本発明は、(8)(1)〜(7)のいずれかに記載の処理顔料と分散媒体とを含有することを特徴とする顔料分散組成物に関する
以下、本発明の処理顔料、その用途及び顔料処理用化合物について詳細に説明する。
本発明の処理顔料は、表面に塩基性窒素含有基との吸着部を有する有機顔料やカーボンブラックを、ポリエステル側鎖、ポリエーテル側鎖及びポリアクリル側鎖からなる群より選択される少なくとも1種の側鎖と塩基性窒素含有基とを有するカルボジイミド系化合物で処理してなるものである。なお、本発明の処理顔料とは、分散媒体等を用いて得られる顔料分散体の形態であってもよく、分散媒体を用いずに得られる乾燥状態の形態のものであってもよい。
更にこの処理顔料を分散媒体中に分散したときに、カルボジイミド系化合物が後述するポリエステル側鎖、ポリエーテル側鎖及びポリアクリル側鎖からなる群より選択される少なくとも1種の側鎖を有するものであると、該側鎖が、分散媒体中でドメインを形成して立体障害等の作用をすることから、通常の酸−塩基の吸着作用のみの場合と比較して、顔料を分散媒体中により安定的に分散させることができるものと考えられる。
また、顔料がカーボンブラックの場合では、上記カルボジイミド化合物等の絶縁性材料でカーボンブラック表面が被覆された状態となり、このような処理カーボンブラックを含有するブラックマトリックス用の顔料分散レジスト組成物は、非常に優れた高絶縁性が得られるものと考えられる。
まず、本発明で使用する顔料について説明する。
本発明で使用する顔料としては、印刷インキやカラーフィルター用レジスト組成物等に一般的に用いられる有機顔料やカーボンブラックが使用でき、具体的に有機顔料の種類としては、例えば、染料レーキ顔料、アゾ系、ベンズイミダゾロン系、フタロシアニン系、キナクリドン系、アントラキノン系、ジオキサジン系、インジゴ系、チオインジコ系、ペリレン系、ペリノン系、ジケトピロロピロール系、イソインドリノン系、ニトロ系、ニトロソ系、アンスラキノン系、フラバンスロン系、キノフタロン系、ピランスロン系、インダンスロン系等の有機顔料等が挙げられる。
また、カーボンブラックとしては、好ましくはpH7.0以下でカルボキシル基を有するカーボンブラックが使用できる。具体的には、以下に例示するようなカーボンブラックの1種又は2種以上を使用することができる。
まず、三菱化学社製のカーボンブラックとして、カーボンブラック#2700、#2650、#2600、#2400、#2350、#2200、#1000、#990、#970、MA600、MA77、MA7、MA8、MA11、MA100、MA220等を挙げることができる。
また、キャボット社製のカーボンブラックとして、MONARCH1400、MONARCH1300、MONARCH1100、MONARCH1000、MOGUL−L、REGAL400R、REGAL350R等を挙げることができる。
また、デグサ社製のカーボンブラックとして、ColorBlack Fw200、ColorBlack Fw2、ColorBlack Fw2V、ColorBlack Fw1、ColorBlack Fw18、ColorBlack S170、ColorBlack S160、SpecialBlack6、SpecialBlack5、SpecialBlack4、SpecialBlack4A、SpecialBlack550、SpecialBlack350、SpecialBlack250、SpecialBlack100、Printex150T、PrintexU、PrintexV、Printex140U、Printex140V等を挙げることができる。なお、これらはいずれも商品名である。
上記顔料は、塩基性窒素含有基との吸着部を有するものが好ましく、その塩基性窒素含有基との吸着部としては、代表的には酸基であって、好ましくはカルボキシル基やスルホン酸基等の塩基性窒素含有基と反応可能な官能基である。なお、未処理の状態で塩基性窒素含有基との吸着部のない顔料でも、カルボキシル基やスルホン酸基を導入する方法として、顔料表面の誘導体処理やスルホン化処理等、通常の官能基の導入方法で処理して利用することができる。
上記顔料は、後述のカルボジイミド系化合物がカルボジイミド基を有するものである場合、更に、カルボジイミド基と反応可能な官能基を有する顔料であることが好ましい。ここで、カルボジイミド基と反応可能な官能基としては、カルボキシル基、スルホン酸基、水酸基及びアミノ基からなる群より選択される少なくとも1種の官能基を有するものであることが好ましい。また、このような場合、カルボジイミド基と反応可能な官能基を有さない顔料であっても、表面処理により官能基を導入することができ、上記誘導体処理やスルホン化処理以外にも、例えば、「顔料分散安定化と表面処理技術・評価」第1刷、技術情報協会(出版)、2001年12月25日、p.76〜85に記載のプラズマ処理や酸素/紫外線処理、特開昭58−217559号公報に記載の低温プラズマ法によって、上記カルボジイミド基と反応可能な官能基が導入できる。
次に、本発明で顔料を処理するために使用するカルボジイミド系化合物について説明する。
本発明で使用できるカルボジイミド系化合物は、ポリエステル側鎖、ポリエーテル側鎖及びポリアクリル側鎖からなる群より選択される少なくとも1種の側鎖と、少なくとも1種の塩基性窒素含有基を分子内に有するカルボジイミド系化合物である。
なお、本明細書における「カルボジイミド系化合物」とは、カルボジイミド基を有する化合物を元に、上記の側鎖と塩基性窒素含有基とを導入して得られる化合物であり、最終的に得られた化合物の分子内にカルボジイミド基を有しているものはもちろん、有していないものも含む。
また「側鎖」とは、カルボジイミド系化合物を主鎖としたときに、主鎖から枝分れの状態にある鎖をいう。そして、一つの側鎖の中にポリエステル鎖とポリエーテル鎖とをそれぞれ1種以上で組み合わせて形成されるものは、「ポリエステル側鎖」と「ポリエーテル側鎖」との両方に属し、一つの側鎖の中にポリエステル鎖とポリアクリル鎖とをそれぞれ1種以上で組み合わせて形成されるものは、「ポリエステル側鎖」と「ポリアクリル側鎖」との両方に属し、一つの側鎖の中にポリエーテル鎖とポリアクリル鎖とをそれぞれ1種以上で組み合わせて形成されるものは、「ポリエーテル側鎖」と「ポリアクリル側鎖」との両方に属する。更に、一つの側鎖の中にポリエステル鎖、ポリエーテル鎖及びポリアクリル鎖をそれぞれ1種以上で組み合わせて形成されるものは、「ポリエステル側鎖」、「ポリエーテル側鎖」、「ポリアクリル側鎖」のいずれにも属する。このように一つの側鎖の中に、ポリエステル鎖、ポリエーテル鎖、ポリアクリル鎖が混在するものも、もちろん「ポリエステル側鎖、ポリエーテル側鎖及びポリアクリル側鎖からなる群より選択される少なくとも1種の側鎖」の条件を満足する側鎖である。また、「塩基性窒素含有基」とは、水中で4級アンモニウムイオンを形成する窒素を含有する基はもとより、ルイス塩基として作用する窒素を含有する基も含むものであり、その代表的なものとしてはアミノ基や含窒素複素環基等である。
上記カルボジイミド系化合物としては、特に好ましくは、カルボジイミド基と、それと反応可能な官能基との反応を利用して、ポリエステル鎖、ポリエーテル鎖及びポリアクリル鎖からなる群より選択される少なくとも1種を分子内に導入した化合物が利用できる。
なお、本発明において、このようなカルボジイミド基と官能基との反応をグラフト化反応と呼ぶことがあり、その方法で導入された側鎖をグラフト化側鎖、導入されたポリエステル側鎖をグラフト化ポリエステル側鎖、ポリエーテル側鎖をグラフト化ポリエーテル側鎖、ポリアクリル側鎖をグラフト化ポリアクリル側鎖と呼ぶこともある。
上記グラフト化側鎖を有するカルボジイミド系化合物としては、まず、分子内にカルボジイミド基を1つ以上有する化合物をもとに、グラフト化反応によりポリエステル側鎖、ポリエーテル側鎖及びポリアクリル側鎖からなる群より選択される少なくとも1種の側鎖を1つ以上付加する方法で得られる化合物を挙げることできる。
上記分子内にカルボジイミド基を1つ以上有する化合物としては、例えば、有機溶媒中で、カルボジイミド化触媒の存在下、ジイソシアネート化合物を脱炭酸反応によりカルボジイミド化して得られる化合物が利用でき、具体的に脱炭酸反応させるジイソシアネート化合物としては、ヘキサメチレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、トリレンジイソシアネート、ジフェニルメタンジイソシアネート、シクロヘキサンジイソシアネート、ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、テトラメチレンジイソシアネート、テトラメチルキシリレンジイソシアネート等の脂肪族、脂環族、芳香族、芳香脂肪族ジイソシアネート化合物を挙げることができる。
また、利用可能な有機溶媒としては、沸点が高く、かつ、イソシアネート化合物や生成するカルボジイミド基を有する化合物と反応するような活性水素を持たないものであり、具体的には、トルエン、キシレン、ジエチルベンゼン等の芳香族炭化水素;ジエチレングリコールジアセテート、ジプロピレングリコールジブチレート、ヘキシレングリコールジアセテート、グリコールジアセテート、メチルグリコールアセテート、エチルグリコールアセテート、ブチルグリコールアセテート、エチルジグリコールアセテート、ブチルジグリコールアセテート等のグリコールエーテルエステル類;エチルブチルケトン、アセトェノン、プロピオフェノン、ジイソブチルケトン、シクロヘキサノン等のケトン類;酢酸アミル、プロピオン酸プロピル、酪酸エチル等の脂肪族エステル等を挙げることができる。
また、利用可能なカルボジイミド化触媒としては、ホスホレン類やホスホレンオキサイド類等が挙げられ、具体的には、1−エチル−3−メチル−3−ホスホレンオキサイド、1−フェニル−3−メチル−3−ホスホレンオキサイド、1−フェニル−3−メチル−2− ホスホレンオキサイド等が例示できる。
これらの材料を用いて、イソシアネート基の脱炭酸反応を行う方法としては、既知の方法が利用でき、例えば、窒素雰囲気下で、100〜200℃の反応温度で行うことができる。なお、上記カルボジイミド基を有する化合物を得る他の方法としては、例えば、米国特許第2941956号、特公昭47−33279号公報、特開平5−178954号公報、特開平6−56950号公報等の方法が挙げられる。
このような方法を用いて、例えば、K(≧2)モルのジイソシアネート化合物を脱炭酸して得られる化合物は以下の一般式(1)で表すことができる。
Figure 0004365318
なお、上記一般式中、Aは、カルボジイミド化合物の合成に用いたジイソシアネート化合物のイソシアネート基を除く残基である。
上記一般式(1)で表されるカルボジイミド基を有する化合物の市販品としては、テトラメチルキシリレンジイソシアネートを原料としたカルボジイミドとしてカルボジライトV−03、V−05等(いずれも商品名、日清紡社製)等が挙げられる。
上記一般式(1)で表される化合物は、分子内にイソシアネート基を有するが、本発明で用いるカルボジイミド系化合物を合成する上で、先にこのイソシアネート基を反応により消失させておいて、後からカルボジイミド基との反応を行う方が好ましい場合がある。
特に後述のグラフト化により側鎖を形成させる成分が、カルボジイミド基と反応可能な官能基以外に、イソシアネート基と反応可能な官能基をも有する時、及び、カルボジイミド基と比較してイソシアネート基への反応性が同等以上の官能基を有する時は、イソシアネート基が消失していることが好ましい。
このような場合、残余のカルボジイミド基と反応性が低くて、先にイソシアネート基と選択的に反応する化合物をイソシアネート基と反応させることにより、本発明のカルボジイミド系化合物を形成する元になる、分子内にカルボジイミド基を1つ以上有する化合物として利用することもできる。
本発明の顔料処理用化合物であるカルボジイミド系化合物は、分子内に塩基性窒素含有基を有するものであるが、このようなカルボジイミド系化合物を得る方法としては、上記イソシアネート基との反応を利用して、カルボジイミド基含有化合物に塩基性窒素含有基を導入するのも、その好適な一つの方法である。そして、カルボジイミド基含有化合物に塩基性窒素含有基を導入する際には、上記の条件から、イソシアネート基と選択的に反応可能な官能基として好適な水酸基と、カルボジイミド基やイソシアネート基との反応に関与しない3級アミノ基又は塩基性窒素含有複素環基とを有する化合物を利用することが好ましい。
具体的には、水酸基1つと3級アミノ基とを有する化合物としては、例えば、N,N−ジメチルエタノールアミン、N,N−ジエチルエタノールアミン等のN,N−ジアルキルアルカノールアミン化合物、二級アミン化合物のエチレンオキサイド付加物、二級アミン化合物とエポキシ化合物との反応物等を挙げることができる。また、水酸基2つと3級アミノ基とを有する化合物としては、例えば、N−メチルジエタノールアミン、N−エチルジエタノールアミン等のN−アルキルジアルカノールアミン化合物、一級アミン化合物のエチレンオキサイド付加物、一級アミン化合物とエポキシ化合物との反応物等を挙げることができる。
更に、水酸基及び塩基性窒素含有複素環基を有する化合物としては、例えば、ヒドロキシピリジンや、ピリジンメタノール、ピリジンエタノール等、ピリジン、ピラジン、トリアジン、キノリン等の3級の塩基性窒素を含有する複素環及び水酸基を有する化合物が使用できる。また、ピペリジンやピペラジン等の2級の塩基性窒素を含有する複素環化合物であっても、アルキル化して3級化し、水酸基を含有させることにより使用することができる。
そして、水酸基を1つ有する化合物2モルを、上記一般式(1)で表される化合物1モルと反応させて主鎖末端に塩基性窒素含有基を導入してもよく、また、水酸基を2つ有する化合物を、上記一般式(1)で表される化合物に、イソシアネート基の方が水酸基より過剰となる量で反応させて、主鎖中に塩基性窒素含有基を導入してもよく、このような主鎖に塩基性窒素含有基を導入した化合物は、より好ましい化合物である。
更に、塩基性窒素含有基を有さない化合物も反応に利用でき、例えば、メタノール、エタノール等の低分子モノアルコール化合物、(ポリ)アルキレングリコールのモノアルキルエステル化合物、後述の水酸基を一つ含有するポリエステル化合物、ポリエーテル化合物、ポリアクリル化合物等を挙げることができる。
上記方法等を用いて得た、分子内に1つ以上のカルボジイミド基を有する化合物に、更にグラフト化反応によりポリエステル側鎖、ポリエーテル側鎖又はポリアクリル側鎖を導入して、グラフト化ポリエステル側鎖、グラフト化ポリエーテル側鎖、グラフト化ポリアクリル側鎖からなる群より選択される少なくとも1種のグラフト化側鎖を、少なくとも1つ含有するカルボジイミド化合物とすることができる。
そして、グラフト化反応によりこれらの側鎖を分子内に導入する代表的な方法としては、カルボジイミド基と反応可能な官能基、例えば、カルボキシル基、スルホン酸基、燐酸基、水酸基、アミノ基等を有するポリエステル化合物、ポリエーテル化合物又はポリアクリル化合物を、カルボジイミド化合物のカルボジイミド基と反応させる方法が利用できる。
上記官能基を有するポリエステル化合物としては、まず、
(1)オキシカルボン酸、モノアルコール、低分子ジオール化合物等を開始剤とした環状エステル化合物の開環重合化合物(例えば、乳酸、カプロン酸、12−ヒドロキシステアリン酸、ジメチロールプロピオン酸、ジメチロールブタン酸等のモノ又はポリオキシカルボン酸を開始剤として用い、ε−カプロラクトン、γ−ブチロラクトン、2−メチルカプロラクトン、4−メチルカプロラクトン、β−プロピオラクトン、δ−バレロラクトン、β−メチル−δ−バレロラクトン等の環状エステル化合物を開環重合して得られるカルボキシル基と水酸基を含有するポリエステル化合物;メタノール、エタノール等の低分子モノオール化合物を開始剤として用い、上記環状エステル化合物を開環重合して得られる水酸基を含有するポリエステルモノオール化合物;エチレングリコール、プロピレングリコール等の低分子ジオール化合物を開始剤として用い、上記環状エステル化合物を開環重合して得られる水酸基を含有するポリエステルジオール化合物等)を挙げることができる。
また、(2)オキシカルボン酸の自己重縮合化合物(例えば、乳酸、カプロン酸、12−ヒドロキシステアリン酸等のモノオキシカルボン酸を重縮合して得られるカルボキシル基と水酸基を含有するポリエステル化合物等)を挙げることができる。
また、(3)低分子ジオール化合物と低分子ジカルボン酸化合物とを重縮合させて得られる化合物(例えば、エチレングリコール、1,3−プロパンジオール、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオール等の直鎖状グリコール類、1,2−プロパンジオール、ネオペンチルグリコール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、エチルブチルプロパンジオール等の分岐グリコール類等の低分子ジオール化合物成分と、コハク酸、アジピン酸、アゼライン酸、セバシン酸、マレイン酸等の飽和及び不飽和脂肪族ジカルボン酸、フタル酸等の芳香族ジカルボン酸等の低分子ジカルボン酸化合物成分とを、低分子ジオール化合物の過剰存在下で反応させて得られる水酸基を含有するポリエステルジオール化合物等)を挙げることができる。
また、(4)モノアルコールを開始剤とした環状エステル化合物の開環重合物のリン酸エステル化合物(例えば、上記ポリエステルモノオール化合物をリン酸とエステル化反応させて得られるリン酸基を含有するポリエステルジオール化合物等)、(5)アミノ基含有スルホン酸化合物を開始剤とした環状エステル化合物の開環重合化合物(例えば、タウリン等のアミノ基含有スルホン酸化合物を開始剤として、上記環状エステル化合物を開環重合して得られるスルホン酸基を含有するポリエステルジオール化合物等)を挙げることができる。
また、(6)モノアルコールを開始剤とした環状エステル化合物の開環重合物の亜硫酸ガス付加物(例えば、上記ポリエステルモノオール化合物に亜硫酸ガスを付加して得られるスルホン酸基を含有するポリエステルジオール化合物等)を挙げることができる。なお、このようなリン酸基やスルホン酸基を有するポリエステル化合物としては、ポリカプロラクトンの開環重合によって得られるポリエステル鎖を有する化合物であることが好ましい。
次に、上記官能基を有するポリエーテル化合物としては、まず、
(1)オキシカルボン酸、モノアルコール、低分子ジオール化合物等を開始剤とした環状エーテル化合物の開環重合化合物(例えば、乳酸、カプロン酸、12−ヒドロキシステアリン酸、ジメチロールプロピオン酸、ジメチロールブタン酸等のモノ又はポリオキシカルボン酸を開始剤として用い、エチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、トリメチレンオキサイド、テトラヒドロフラン、テトラヒドロピラン等の環状エーテル化合物を開環重合して得られるカルボキシル基と水酸基を含有するポリエーテル化合物;メタノール、エタノール等の低分子モノオール化合物を開始剤として用い、上記環状エーテル化合物を開環重合して得られる水酸基を含有するポリエーテルモノオール化合物;エチレングリコール、プロピレングリコール等の低分子ジオール化合物を開始剤として用い、上記環状エーテル化合物を開環重合して得られる水酸基を含有するポリエーテルジオール化合物等)を挙げることができる。
また、(2)モノアルコールを開始剤とした環状エーテル化合物の開環重合物のリン酸エステル化合物(例えば、上記ポリエーテルモノオール化合物をリン酸とエステル化反応させて得られるリン酸基を含有するポリエーテル化合物)を挙げることができる。
また、(3)アミノ基含有スルホン酸化合物を開始剤とした環状エーテル化合物の開環重合化合物(例えば、タウリン等のアミノ基含有スルホン酸化合物を開始剤として、上記環状エーテル化合物を開環重合して得られるスルホン酸基を含有するポリエーテル化合物)を挙げることができる。
また、(4)モノアルコールを開始剤とした環状エーテル化合物の開環重合物の亜硫酸ガス付加物(例えば、上記ポリエーテルモノオール化合物に亜硫酸ガスを付加して得られるスルホン酸基を含有するポリエーテル化合物)を挙げることができる。
次に、上記官能基を有するポリアクリル化合物としては、カルボキシル基、スルホン酸基、燐酸基、水酸基及びアミノ基からなる群より選択される少なくとも1種を有する(メタ)アクリルモノマーから選択される少なくとも1種を含有する単量体成分を重合してなる(メタ)アクリル系重合体が好ましい。そのようなものとしては、例えば、カルボキシル基を有する(メタ)アクリル系モノマー:(メタ)アクリル酸、クロトン酸、マレイン酸、フマル酸、シトコラン酸、イタコン酸等;スルホン酸基を有する(メタ)アクリル系モノマー:(メタ)アクリル酸スルホエチル、(メタ)アクリル酸スルホプロピル等;燐酸基を有する(メタ)アクリル系モノマー:2−メタクリロイロキシエチルアシッドホスフェイト、トリスアクリロイルオキシエチルホスフェート等;水酸基を有する(メタ)アクリル系モノマー:2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、ヒドロキシペンチル(メタ)アクリレート等の(メタ)アクリル酸ヒドロキシアルキルエステル;アミノ基を有する(メタ)アクリルモノマー:(メタ)アクリルアミド、N−メチル(メタ)アクリルアミド、N−エチル(メタ)アクリルアミド、N−プロピル(メタ)アクリルアミド、N−ブチル(メタ)アクリルアミド、N−ヘキシル(メタ)アクリルアミド、N−オクチル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジメチルアミノエチル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジエチルアミノエチル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリルアミド等の単量体から選択される少なくとも1種のモノマー成分と必要に応じて上記以外の一般にアクリル系樹脂の反応成分として使用されるアルキルエステルやスチレン系モノマー等、既知のモノマーとを重合して得られる(メタ)アクリル重合体等を挙げることができる。
なお、上記官能基を有し、更にポリエステル鎖とポリエーテル鎖の両方を含んでいる化合物、ポリエステル鎖を有するポリアクリル化合物、ポリエーテル鎖を有するポリアクリル化合物を用いてもよく、例えばポリアルキレングリコールやそのモノアルキルエーテル化合物を開始剤として、環状エステル化合物を反応させて得られる化合物、水酸基含有ポリエステル化合物に環状エーテル化合物を反応させて得られる化合物、ポリエステル鎖を分子内に含む(メタ)アクリル系モノマーやポリエーテル鎖を分子内に含む(メタ)アクリル系モノマーを用いて得られるポリアクリル化合物を挙げる事ができる。
これらのポリエステル化合物、ポリエーテル化合物及びポリアクリル化合物は、中でも、カルボジイミド基との反応性の面からはカルボキシル基、スルホン酸基、燐酸基を有する方が有利である。
また、もととなるカルボジイミド基を有する化合物が更にイソシアネート基を有する場合、水酸基を有する化合物は、カルボジイミド基より先にイソシアネート基との反応が起こり、反応の制御が困難となり、更に、水酸基を2つ以上有する化合物は、グラフト化反応の間に架橋してゲル化を起こす可能性がある。
そこで、官能基が水酸基のみの化合物については、更に、無水フタル酸、無水マレイン酸、無水コハク酸等の酸無水物を反応させて、カルボキシル基を一つ含有するポリエステル化合物、ポリエーテル化合物又はポリアクリル化合物を得てから、グラフト化反応させることが望ましい。
なお、側鎖としてカルボジイミド系化合物の分子内に導入されるポリエステル化合物、ポリエーテル化合物又はポリアクリル化合物の中でも、塩基性窒素含有基を有するものは、側鎖と同時に塩基性窒素含有基もカルボジイミド系化合物に導入できることになる。
上記で例示したポリエステル化合物、ポリエーテル化合物、ポリアクリル化合物をグラフト化により分子内に少なくとも1つ導入した化合物は、カルボジイミド基の数が0であってもよく、好ましくは1つ以上であり、例えば、上記一般式(1)で表されるポリカルボジイミド化合物にグラフト化反応により側鎖を導入した場合、下記一般式(2)、(3)で表されるカルボジイミド化合物を得ることができる。
Figure 0004365318
ここで、Aは、ポリカルボジイミド化合物の合成に用いたジイソシアネート化合物のイソシアネート基を除く残基である。Xは、同一又は異なって、カルボジイミド基とそれに反応可能な官能基とを反応させて得られる3価の連結基、Yは、同一又は異なって、ポリエステル鎖、ポリエーテル鎖又はポリアクリル鎖であり、l、m及びnは1以上の整数を表す。
なお、上記Xで表される3価の連結基として、例えば、カルボジイミド基とカルボキシル基との反応から形成される連結基は、以下の一般式(4)、(5)、カルボジイミド基と水酸基との反応から形成される連結基は、以下の一般式(6)、(7)、カルボジイミド基とアミノ基との反応から形成される連結基は、以下の一般式(8)、カルボジイミド基とスルホン酸基との反応から形成される連結基は、以下の一般式(9)、カルボジイミド基と燐酸基との反応から形成される連結基は、以下の一般式(10)で表される。
Figure 0004365318
上記一般式中、Rは、水素原子又は炭素数1以上の炭化水素基を表す。
更に一般式(2)、(3)で表されるカルボジイミド系化合物は、分子内にイソシアネート基を有するが、上述したものと同様の方法でイソシアネート基と反応可能な官能基を有する化合物を反応させることも可能であり、結果的には先にイソシアネート基を消失させたカルボジイミド基を有する化合物に側鎖を形成させる成分を反応させた場合に得られるものと同じ化合物を得る事ができる。
例えば、水酸基を一つ有する化合物を、一般式(2)、(3)で表されるカルボジイミド系化合物の両末端のイソシアネート基と反応させて得られるカルボジイミド系化合物は、下記一般式(11)、(12)で表すことができ、この化合物も本発明におけるカルボジイミド系化合物として利用することができる。
Figure 0004365318
上記一般式中、Z及びZは、それぞれ独立に、異なる構造を有してもよい、イソシアネート基と反応可能な官能基を有する化合物の、当該官能基を除く残基を表す。Aは、ポリカルボジイミド化合物の合成に用いたジイソシアネート化合物のイソシアネート基を除く残基である。Xは、同一又は異なって、カルボジイミド基とそれに反応可能な官能基を反応させて得られる3価の連結基、Yは、同一又は異なって、ポリエステル鎖、ポリエーテル鎖又はポリアクリル鎖であり、l、m及びnは1以上の整数を表す。そして、一般式(11)の化合物のままで利用する場合、及び、一般式(12)の化合物では、Z、Z、Yのいずれかにおいて、少なくとも1つの塩基性窒素含有基を有する必要があり、上記Z、Zとして塩基性窒素含有基を有するものは主鎖中に、上記Yとして塩基性窒素含有基を有するものは側鎖中に塩基性窒素含有基が導入されていることになる。
一方、一般式(11)において、Z、Z及びYのいずれにも塩基性窒素含有基が含まれていない場合、更に残余のカルボジイミド基にアミノ酸や上記水酸基と塩基性窒素含有基とを有する化合物等をグラフト化反応させることにより、分子内に塩基性窒素含有基を導入して利用することが可能である。
なお、以上に挙げた反応、すなわち、上記水酸基含有化合物を開始剤とした環状エステル化合物の開環反応、オキシカルボン酸の重縮合反応、低分子ジオール化合物と低分子ジカルボン酸化合物との縮重合反応、水酸基含有エステル化合物と酸無水物の開環反応、環状エーテル化合物の開環反応、水酸基含有エーテル化合物と酸無水物との開環反応、カルボジイミド基と、カルボキシル基や水酸基等との反応、更にはイソシアネート基と水酸基等との反応には常法が利用できる。
上記カルボジイミド系化合物は、現像性を向上する手段として、分子内にカルボジイミド基を有していない場合、(a)無水コハク酸や無水トリメリット酸等の酸無水物と反応させて酸価を導入するのが1つの手段として考えられ、また、分子内にカルボジイミド基を有する場合、(b)酸価を導入せずにカルボジイミド基と反応可能な官能基を有する顔料とカルボジイミド系化合物の分子内のカルボジイミド基とが反応し、かつ分子内に導入した塩基性窒素含有基がフリーで存在していると現像性が向上することになる。本発明においては、これら(a)、(b)のいずれの手段を用いてもよい。
また、上記カルボジイミド系化合物は、グラフト化反応に用いる材料を反応させる順序が異なっても、最終的に得られる化合物が同一の分子構造を有すれば、得られる性能も異なるものではない。
従って、上記一般式(11)、(12)の化合物において、例えばグラフト化によりポリエステル側鎖を導入するために、カルボジイミド基と反応可能な官能基を含有するポリエステル化合物を先に合成して、カルボジイミド基に反応させて側鎖とする方法を説明したが、別の方法としては、カルボジイミド基と反応可能な官能基を有する化合物とカルボジイミド基とを反応させた後、ポリエステル鎖を分子内に導入させることによっても側鎖を導入することができる。
すなわち、グラフト化ポリエステル側鎖又はグラフト化ポリエーテル側鎖を導入する場合であれば、例えば、オキシカルボン酸を先にカルボジイミド基に反応させて、水酸基をカルボジイミド化合物の分子内に導入した後、環状ポリエステル化合物又は環状ポリエーテル化合物を開環重合させて、ポリエステル鎖又はポリエーテル鎖をグラフト結合する方法であってもよい。また、グラフト化ポリアクリル鎖を導入する場合であれば、例えば、ラジカル重合性不飽和二重結合と、酸基や水酸基等のカルボジイミド基と反応可能な官能基とを有する化合物を、先にカルボジイミド基と反応させて、ラジカル重合性不飽和二重結合をカルボジイミド化合物の分子内に導入した後、アクリル系単量体を重合させてポリアクリル鎖をグラフト結合する方法であってもよい。そして、これらの反応の順序については、好ましくない副反応生成物が最も少なくなるような条件で合成することが望ましい。
上記分子内にグラフト化側鎖を有するカルボジイミド系化合物の好ましい形態として、カルボジイミド基を1つ以上有する化合物(一般式(2)や一般式(11)で表される化合物)を合成する際には、分子内にグラフト化側鎖を有しない化合物(m=0)と分子内にカルボジイミド基を有しない化合物(l=0)の両方が生成される可能性がある。
そこで、分子内にグラフト化側鎖とカルボジイミド基とを1つ以上有する化合物のみを合成する方法としては、上記一般式(1)で表される化合物と、カルボジイミド基の全てをグラフト化ポリエステル鎖、グラフト化ポリエーテル鎖又はグラフト化ポリアクリル鎖とした上記一般式(3)で表される化合物とをもとにした、次の方法を挙げることができる。
まず、一般式(1)で表される化合物、又は、一般式(3)で表される化合物を用い、両末端のイソシアネート基にジオール化合物を反応させて、両末端が水酸基の化合物を得る。例えば、一般式(1)で表される化合物1モルとジオール化合物2モルとを反応させて得られる化合物は、下記一般式(13)で表され、一方、一般式(3)で表される化合物1モルとジオール化合物2モルとを反応させて得られる化合物は、下記一般式(14)で表される。
Figure 0004365318
上記一般式中、G は、同一又は異なって、ジオール化合物の、イソシアネート基と反応した水酸基を除く残基を表す。
そして、上記カルボジイミド基を有するジオール化合物(一般式(13)で表される化合物)に対して、グラフト化ポリエステル鎖、グラフト化ポリエーテル鎖又はグラフト化ポリアクリル鎖を有するジイソシアネート化合物(一般式(3)で表される化合物)を反応させて得られる化合物、その逆として、グラフト化側鎖を有するジオール化合物(一般式(14)で表される化合物)に対して、カルボジイミド基を有するジイソシアネート化合物(一般式(1)で表される化合物)を反応させて得られる化合物は、グラフト化側鎖とカルボジイミド基とを必ず1つ以上有する化合物である。更に、この方法で分子内に塩基性窒素含有基を有するジオール化合物を用いると、同時に分子内に塩基性窒素含有基を導入することができて好適である。
このように、グラフト化反応を利用するとカルボジイミド系化合物に側鎖を簡単に導入できるが、グラフト化反応以外の方法で、カルボジイミド系化合物の側鎖を導入することも可能であり、その方法としては、例えば、上記一般式(1)で表されるポリカルボジイミド化合物を、ポリエステル鎖、ポリエーテル鎖又はポリアクリル鎖を有する鎖伸長剤を用いて鎖伸長させる方法等が利用できる。
このような鎖伸長剤としては、ポリエステル鎖を有するものとして、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール等の水酸基を3つ以上有するポリオール化合物に、上記環状ポリエステル化合物を開環重合させて得られる化合物、上記低分子ジオール化合物に一部トリオール化合物を併用して、上記低分子ジカルボン酸と重縮合させて得られる化合物、ジメチロールプロピオン酸等のジオールモノカルボン酸に、ポリエステル鎖を分子内に有するエポキシ化合物を反応させて得られる化合物等を挙げることができる。ポリエーテル鎖を有するものとしては、上記ポリオール化合物に、上記環状ポリエーテル化合物を開環重合させて得られる化合物等を挙げることができる。ポリアクリル鎖を有するものとしては、上記ポリオール化合物に、カルボキシル基を有する(メタ)アクリル系重合体を反応させて得られる化合物等を挙げることができる。
以上の材料を反応させて得られる分子内にポリエステル側鎖、ポリエーテル側鎖及びポリアクリル側鎖からなる群より選択される少なくとも1種の側鎖と塩基性窒素含有基を有するカルボジイミド系化合物は、カルボジイミド系化合物1gあたりの塩基性窒素含有基の量が0.02〜4mmolであることが好ましく、より好ましくは、0.05〜3mmolである。カルボジイミド系化合物1gあたりの塩基性窒素含有基の量が上記範囲にあると、良好な顔料分散安定性が得られる。
上記カルボジイミド系化合物において、側鎖として導入するポリエステル鎖、ポリエーテル鎖及びポリアクリル鎖は、分散媒体中での顔料の分散安定性を向上させる作用を有するものであれば特に制約されるものではないが、式量が200以上、また、10000以下が好ましい。より好ましくは、300以上、また、5000以下である。
上記カルボジイミド系化合物が分子内に1つ以上のカルボジイミド基を有する場合、カルボジイミド当量は、100〜50000が好ましく、とりわけ、200〜10000となる範囲がより好ましい。カルボジイミド当量が上記範囲であると、カルボジイミド基と反応可能な官能基を有する有機顔料やカーボンブラックを使用した場合、分散安定性を向上させる効果が高くなる。また、有機顔料を使用した場合、良好なコントラストと高い透過率とを有するカラーフィルターを、また、カーボンブラックを使用した場合は、より高い絶縁性と遮蔽性を有するブラックマトリックスを、それぞれ最終的に得る事ができる。
なお、カルボジイミド当量とは、(カルボジイミド系化合物の分子量)/(カルボジイミド系化合物分子中のカルボジイミド基の数)で表される数を意味するものである。
本発明で用いるカルボジイミド系化合物の数平均分子量としては、1000以上、また、100000以下のものが好ましく、より好ましくは、1000以上、また、50000以下である。カルボジイミド系化合物の数平均分子量が高くなりすぎると、分散媒体中にカルボジイミド基と反応可能な官能基を有する顔料を分散させた際、及び、顔料分散レジスト組成物とした際に、適切な粘度のものが得られにくくなり、特に高濃度の顔料分散組成物が必要なときは好ましくない。一方、数平均分子量が低くなりすぎると、分散媒体中での上記顔料の分散安定性や、特に顔料としてカーボンブラックを使用した場合、最終的にブラックマトリックスの皮膜となったときの絶縁性が低下して好ましくない。
そこで、利用する分野のそれぞれの要求性能に応じて、カルボジイミド系化合物の塩基性窒素含有基の量、分子内に存在するポリエステル側鎖、ポリエーテル側鎖、ポリアクリル側鎖等の側鎖の数や式量、カルボジイミド当量等は、適宜調整することが好ましい。
以上に例示したカルボジイミド系化合物は、1種又は2種以上を用いることができる。
カルボジイミド系化合物は、塩基性窒素含有基との吸着部を有する有機顔料及びカーボンブラックを処理する顔料処理用化合物として用いることができ、このような顔料処理用化合物もまた、本発明の一つである。分子内に更にカルボジイミド基を1つ以上有するカルボジイミド系化合物は、塩基性窒素含有基との吸着部及びカルボジイミド基と反応可能な官能基を有する有機顔料及びカーボンブラックの顔料分散処理に適した顔料処理用化合物である。
次に、本発明で特定するカルボジイミド系化合物を用いて、上記顔料を処理する方法について説明する。
本発明でいう処理とは、上記顔料の分散粒子表面の全面又は一部を、本発明のカルボジイミド系化合物で処理するものである。具体的には、上記顔料、カルボジイミド系化合物、及び、必要に応じて分散媒体、その他の添加剤等の混合物を、ロールミル、ニーダー、高速攪拌装置、ビーズミル、ボールミル、サンドミル、超音波分散機、高圧分散装置等を用いて混練し、分散・処理する方法を挙げることができる。
なお、分散媒体を用いずに、カルボジイミド系化合物のみで上記顔料の処理を行うには、カルボジイミド系化合物の融点以上の温度であって、また、分子内にカルボジイミド基を有するカルボジイミド系化合物で、カルボジイミド基と反応可能な官能基を有する顔料を処理する場合、当該官能基の間で反応を促進できる温度まで加温することが好ましい。
上記の反応を促進する温度としては、概ね100℃以下であって、好ましくは40〜80℃程度である。このような方法から得られる処理顔料は、粗粉砕又はチップ状としておき、後から任意の用途で好適な分散媒体中に分散して利用することができる。
一方、本発明で用いるカルボジイミド系化合物を溶解可能で、上記顔料を安定的に分散できる有機系分散媒体又は水性媒体中に、上記顔料を分散させながら処理を行う方法では、比較的低温でも処理が可能であるが、分子内にカルボジイミド基を有するカルボジイミド系化合物で、カルボジイミド基と反応可能な官能基を有する顔料を処理する場合、更に上記反応を促進する温度まで加温することがより好ましい。そして、インキや塗料の分野で好適に利用される分散媒体中に、上記顔料を微細に分散して処理が行われたものについては、そのまま顔料分散体としてインキ化や塗料化が可能である。
ここで、インキや塗料の分野で好適に利用される分散媒体を例示すると、有機系分散媒体として、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル等の(ポリ)アルキレングリコールモノアルキルエーテル類;エチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート等の(ポリ)アルキレングリコールモノアルキルエーテルアセテート類;ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールメチルエチルエーテル、テトラヒドロフラン等のエーテル類;メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン、2−ヘプタノン、3−ヘプタノン等のケトン類;2−ヒドロキシプロピオン酸メチル、2−ヒドロキシプロピオン酸エチル等の乳酸アルキルエステル類;2−ヒドロキシ−2−メチルプロピオン酸エチル、3−メチル−3−メトキシブチルプロピオネート、3−メトキシプロピオン酸メチル、3−エトキシプロピオン酸エチル、エトキシ酢酸エチル、ヒドロキシ酢酸エチル、酢酸エチル、酢酸n−ブチル、酢酸イソブチル、プロピオン酸n−ブチル、アセト酢酸メチル、蟻酸n−アミル、ピルビン酸エチル等のエステル類;トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素類;n−メチルピロリドン、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド等のアミド類;イソプロピルアルコール、ノルマルプロピルアルコール等のアルコール類を挙げることができる。なお、これらの分散媒体は、単独又は2種以上を混合して使用することができる。
また、水性媒体としては、水のみであってもよく、水混和性の有機系分散媒体との併用であってもよい。
更に、上記顔料の処理を行うために用いるカルボジイミド系化合物の使用比率は、上記顔料(使用顔料の合計)100質量部に対して3質量部以上、また、100質量部以下が好ましく、より好ましくは、5質量部以上、また、50質量部以下であるが、顔料表面に存在するカルボジイミド基と反応する官能基の多少や、分散性能、流動性、絶縁性等の要求性能等によって調整することが好ましい。
このようにして得られた処理顔料は、必要に応じて各種バインダー樹脂、溶剤、界面活性剤、その他の各種添加剤を含有させて、印刷インキ、塗料、ブラックマトリックス用顔料分散レジスト組成物、カラーフィルター用顔料分散レジスト組成物、インクジェット用インキ、筆記具用インキ、リボンインキ、液体現像剤等の用途で好適に利用されることになる。
本発明では、本発明の処理顔料の好ましい用途の一例としてブラックマトリックス用及びカラーフィルター用の顔料分散レジスト組成物について更に詳細に説明する。
上記顔料分散レジスト組成物は、活性エネルギー線硬化性を有し、アルカリ現像可能なレジスト組成物であり、本発明の処理顔料(処理カーボンブラック又は処理有機顔料)に加えて、皮膜形成樹脂、光重合性化合物、光重合開始剤、溶剤から主として構成され、必要に応じて重合禁止剤等の各種添加剤を含有させて得られるものである。
本発明のブラックマトリックス用の顔料分散レジスト組成物を構成する処理カーボンブラックとしては、高絶縁性の皮膜を形成するために、一旦分散すると凝集体を形成し難いものを利用することが好ましい。
また、ブラックマトリックス用の顔料分散レジスト組成物を構成する処理カーボンブラックでは、平均一次粒径が0.15μm以下の小さいカーボンブラックが好ましいが、このようなカーボンブラックを分散させた場合は、必要に応じて補色用顔料を混合させ、色相をニュートラルブラックにするのが好ましい。
本発明のカラーフィルター用の顔料分散レジスト組成物を構成する処理有機顔料を得るためのカルボジイミド基と反応可能な官能基を有する有機顔料としては、鮮明な色相を有する皮膜を形成するために、カルボジイミド基と反応可能な官能基を有する高級有機顔料を利用することが好ましい。
本発明の顔料分散レジスト組成物を構成する皮膜形成樹脂としては、アクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸、マレイン酸、無水マレイン酸、マレイン酸モノアルキルエステル、シトラコン酸、無水シトラコン酸、シトラコン酸モノアルキルエステル等のカルボキシル基含有不飽和単量体と、スチレン、2−ヒドロキシエチルアクリレート、2−ヒドロキシエチルメタクリレート、アリルアクリレート、アリルメタクリレート、ベンジルアクリレート、ベンジルメタクリレート、グリセロールモノアクリレート、グリセロールメタクリレート、N−フェニルマレイミド、ポリスチレンマクロモノマー及びポリメチルメタクリレートマクロモノマーからなる群より選択される少なくとも1種とを反応させて得られる共重合体であるカルボキシル基を有するアルカリ可溶性樹脂が例示でき、これらは単独又は2種以上を併用して使用できる。
本発明の顔料分散レジスト組成物を構成する光重合性化合物としては、光重合性不飽和
結合を有するモノマー、オリゴマー等を挙げることができる。
光重合性不飽和結合を分子内に1個有するモノマーとしては、メチルメタアクリレート、ブチルメタアクリレート、2−エチルヘキシルメタクリレート、メチルアクリレート、ブチルアクリレート、2−エチルヘキシルアクリレート等のアルキルメタクリレート又はアクリレート;ベンジルメタクリレート、ベンジルアクリレート等のアラルキルメタクリレート又はアクリレート;ブトキシエチルメタクリレート、ブトキシエチルアクリレート等のアルコキシアルキルメタクリレート又はアクリレート;N,N−ジメチルアミノエチルメタクリレート、N,N−ジメチルアミノエチルアクリレート等のアミノアルキルメタクリレート又はアクリレート;ジエチレングリコールモノエチルエーテル、トリエチレングリコールモノブチルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル等のポリアルキレングリコールモノアルキルエーテルのメタクリル酸エステル又はアクリル酸エステル;ヘキサエチレングリコールモノフェニルエーテル等のポリアルキレングリコールモノアリールエーテルのメタクリル酸エステル又はアクリル酸エステル;イソボニルメタクリレート又はアクリレート;グリセロールメタクリレート又はアクリレート;2−ヒドロキシエチルメタクリレート又はアクリレート等が例示できる。
光重合性不飽和結合を分子内に2個以上有するモノマーとしては、ビスフェノールAジメタクリレート、1,4−ブタンジオールジメタクリレート、1,3−ブチレングリコールジメタクリレート、ジエチレングリコールジメタクリレート、グリセロールジメタクリレート、ネオペンチルグリコールジメタクリレート、ポリエチレングリコールジメタクリレート、ポリプロピレングリコールジメタクリレート、テトラエチレングリコールジメタクリレート、トリメチロールプロパントリメタクリレート、ペンタエリスルトールトリメタクリレート、ペンタエリスリトールテトラメタクリレート、ジペンタエリスリトールテトラメタクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサメタクリレート、ジペンタエリスリトールペンタメタクリレート、ビスフェノールAジアクリレート、1,4−ブタンジオールジアクリレート、1,3−ブチレングリコールジアクリレート、ジエチレングリコールジアクリレート、グリセロールジアクリレート、ネオペンチルグリコールジアクリレート、ポリエチレングリコールジアクリレート、ポリプロピレングリコールジアクリレート、テトラエチレングリコールジアクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレート、ペンタエリスルトールトリアクリレート、ペンタエリスリトールテトラアクリレート、ジペンタエリスリトールテトラアクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート、ジペンタエリスリトールペンタアクリレート等が例示できる。これらの光重合性化合物は、単独又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
本発明の顔料分散レジスト組成物を構成する光重合開始剤としては、特に制限なく、例えば、ベンゾフェノン、N,N′−テトラエチル−4,4′−ジアミノベンゾフェノン、4−メトキシ−4′−ジメチルアミノベンゾフェノン、ベンジル、2,2−ジエトキシアセトフェノン、ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインイソブチルエーテル、ベンジルジメチルケタール、α−ヒドロキシイソブチルフェノン、チオキサントン、2−クロロチオキサントン、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、t−ブチルアントラキノン、1−クロロアントラキノン、2,3−ジクロロアントラキノン、3−クロル−2−メチルアントラキノン、2−エチルアントラキノン、1,4−ナフトキノン、1,2−ベンゾアントラキノン、1,4−ジメチルアントラキノン、2−フェニルアントラキノン、トリアジン系光重合開始剤等が挙げられる。これらの光重合開始剤は単独又は2種以上を組み合わせて用いられる。
本発明の顔料分散レジスト組成物を構成する溶剤としては、上記に挙げた分散媒体と同様のものを挙げることができ、好ましくは、常圧(1.013×10kPa)における沸点が100〜220℃のエステル系有機溶剤、エーテル系有機溶剤、エーテルエステル系有機溶剤、ケトン系有機溶剤、芳香族炭化水素溶剤、含窒素系有機溶剤等である。
これら有機溶剤として、具体的には、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノイソプロピルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールメチルエチルエーテル等のエーテル系有機溶剤;エチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノブチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート等のエーテルエステル系有機溶剤;メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン、2−ヘプタノン、δ−ブチロラクトン等のケトン系有機溶剤;2−ヒドロキシプロピオン酸メチル、2−ヒドロキシプロピオン酸エチル、2−ヒドロキシ−2−メチルプロピオン酸エチル、3−メチル−3−メトキシブチルプロピオネート、3−メトキシプロピオン酸メチル、3−メトキシプロピオン酸エチル、3−エトキシプロピオン酸メチル、3−エトキシプロピオン酸エチル、エトキシ酢酸エチル、ヒドロキシ酢酸エチル、蟻酸n−アミル等のエステル系有機溶剤;N−メチルピロリドン、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド等の含窒素系有機溶剤等を例示でき、これらは単独又は2種以上を混合して使用することができる。
これらの有機溶剤の中でも、溶解性、分散性、塗布性等より、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールメチルエチルエーテル、エチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート、シクロヘキサノン、2−ヘプタノン、2−ヒドロキシプロピオン酸エチル、3−メチル−3−メトキシブチルプロピオネート、3−メトキシプロピオン酸エチル、3−エトキシプロピオン酸メチル、蟻酸n−アミル等が好ましく、より好ましくは、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートである。
更に、これらの有機溶剤は、上記アルカリ可溶性樹脂の溶解性、顔料分散性、塗布性等より、本発明の顔料分散レジスト組成物に使用する全有機溶媒中50質量%以上が好ましく、より好ましくは、70質量%以上である。
なお、沸点が220℃以上の有機溶剤を多量に含有していると、塗布形成された塗膜をプレベークする際に有機溶剤が充分に蒸発せずに乾燥塗膜内に残存し、乾燥塗膜の耐熱性が低下するおそれがある。また、沸点100℃未満の有機溶剤を多量に含有していると、ムラなく均一に塗布することが困難になり、表面平滑性に優れた塗膜が得られなくなるおそれがある。
本発明の顔料分散レジスト組成物には、更に、必要に応じて、他の光重合性化合物、熱重合禁止剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤等の各種添加剤を適宜使用することができる。
次に、以上の材料を用いて本発明の顔料分散レジスト組成物を製造する方法を説明する。
本発明の顔料分散レジスト組成物を製造する方法は、本発明の好ましい実施形態の一例であり、本発明ではこれに限定されるものではない。
上記構成材料から、本発明の顔料分散レジスト組成物を製造するためには、上記の方法により、処理顔料を分散させた顔料分散組成物に、上記光重合性化合物、光重合開始剤、皮膜形成用樹脂、必要に応じて有機溶剤、その他添加剤を加え、高速攪拌装置、高圧乳化機、ビーズミル、3本ロール、サンドミル、ニーダー等を用いて混合する方法が利用できる。
本発明の顔料分散組成物は、顔料含有量が高くなっても良好な分散安定性と流動性とを有し、それにより形成される皮膜は、顔料としてカーボンブラックを用いる場合は、薄膜で隠ぺい力が大きく、絶縁性に優れるもの、顔料として塩基性窒素含有基との吸着部を有する有機顔料を使用した場合は、高い透過率を有し、高いコントラストを有するものである。従って、例えば、本発明の顔料分散組成物は、高い絶縁性が要求されるブラックマトリックスの材料、高い透過率及び高コントラストが要求されるカラーフィルター用の顔料分散レジスト組成物として好適に使用できるものである。
そして、得られた顔料分散レジスト組成物は、現像時に未硬化の皮膜が短時間できれいに除去できるという非常に優れた現像特性を有するものである。
以下、実施例を挙げて本発明を具体的に説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。なお、特に断りのない限り、本実施例において「部」は質量部を表す。
[顔料処理化合物であるカルボジイミド系化合物の調製]
<a.ポリエステル側鎖を有するカルボジイミド系化合物の調製>
(実施調製例a−1)
還流冷却管、窒素ガス導入管、攪拌棒、温度計を備えた四つ口フラスコに、イソシアネート基を有するカルボジイミド当量315のポリカルボジイミド化合物57部、メチルジエタノールアミン16部を仕込み、約100℃で2時間保持して、イソシアネート基と水酸基とを反応させ、次いでプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート97.7部を仕込んだ後、末端にカルボキシル基を有する分子量1000のカプロラクトンの開環重合物178.7部を仕込み、約90℃で保持して、カルボジイミド基とカルボキシル基とを反応させた後、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート97.7部を仕込んで数平均分子量約3800、塩基性窒素含有基量0.5275mmolの化合物(a−1)を得た。
(実施調製例a−2)
分子量1000のポリカプロラクトンの開環重合物を、分子量1500のポリカプロラクトンの開環重合物に変更した以外は実施調製例a−1と同様にして、数平均分子量約5500、塩基性窒素含有基量0.3600mmolの化合物(a−2)を得た。
(実施調製例a−3)
還流冷却管、窒素ガス導入管、攪拌棒、温度計を備えた四つ口フラスコに、イソシアネート基を有するカルボジイミド当量315のポリカルボジイミド化合物52.5部、メチルジエタノールアミン14.7部を仕込み、約100℃で2時間保持して、イソシアネート基と水酸基とを反応させ、次いでプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート99.5部を仕込んだ後、末端にカルボキシル基を有する分子量1000のカプロラクトンの開環重合物171.7部を仕込み、約90℃で保持して、カルボジイミド基とカルボキシル基とを反応させた。その後、更に無水コハク酸12.4部を仕込み、約90℃で保持して、イソシアネート基とカルボキシル基とを反応させた後、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート99.5部を仕込んで数平均分子量約4100、酸価27.6mgKOH/g、塩基性窒素含有基量0.4919mmolの化合物(a−3)を得た。
(実施調製例a−4)
分子量1000のポリカプロラクトンの開環重合物を、分子量2000のポリカプロラクトンの開環重合物に変更した以外は実施調製例a−1と同様にして、数平均分子量約6500、塩基性窒素含有基量0.3083mmolの化合物(a−4)を得た。
(実施調製例a−5)
分子量1000のポリカプロラクトンの開環重合物を、分子量3000のポリカプロラクトンの開環重合物に変更した以外は実施調製例a−1と同様にして、数平均分子量約9100、塩基性窒素含有基量0.2192mmolの化合物(a−5)を得た。
(実施調製例a−6)
還流冷却管、窒素ガス導入管、攪拌棒、温度計を備えた四つ口フラスコに、イソシアネート基を有するカルボジイミド当量315のポリカルボジイミド化合物57部、メチルジエタノールアミン16部を仕込み、約100℃で2時間保持して、イソシアネート基と水酸基とを反応させ、次いでプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート97.7部を仕込んだ後、末端にカルボキシル基を有する分子量1000のカプロラクトンの開環重合物90.5部を仕込み、約90℃で保持して、カルボジイミド基とカルボキシル基とを反応させた後、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート106.7部を仕込んで数平均分子量約2400、カルボジイミド当量1807、塩基性窒素含有基量0.8216mmolの化合物(a−6)を得た。
(実施調製例a−7)
還流冷却管、窒素ガス導入管、攪拌棒、温度計を備えた四つ口フラスコに、イソシアネート基を有するカルボジイミド当量315のポリカルボジイミド化合物54部、メチルジエタノールアミン3.9部、分子量1000のポリメチルメタクリレートジオール59.5部を仕込み、約100℃で2時間保持して、イソシアネート基と水酸基とを反応させ、次いでプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート92.4部を仕込んだ後、末端にカルボキシル基を有する分子量2000のカプロラクトンの開環重合物170.1部を仕込み、約90℃で保持して、カルボジイミド基とカルボキシル基とを反応させた後、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート255.2部を仕込んで数平均分子量約8800、カルボジイミド当量3400、塩基性窒素含有基量0.1141mmolの化合物(a−7)を得た。
(実施調製例a−8)
還流冷却管、窒素ガス導入管、攪拌棒、温度計を備えた四つ口フラスコに、イソシアネート基を有するカルボジイミド当量315のポリカルボジイミド化合物54部、メチルジエタノールアミン109.4部、イソホロンジイソシアネート174.7部を仕込み、約100℃で2時間保持して、イソシアネート基と水酸基とを反応させ、次いでプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート453.7部を仕込んだ後、末端にカルボキシル基を有する分子量2000のカプロラクトンの開環重合物170.1部を仕込み、約90℃で保持して、カルボジイミド基とカルボキシル基とを反応させた後、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート255.2部を仕込んで数平均分子量約15500、カルボジイミド当量6000、塩基性窒素含有基量1.8072mmolの化合物(a−8)を得た。
(実施調製例a−9)
還流冷却管、窒素ガス導入管、攪拌棒、温度計を備えた四つ口フラスコに、イソシアネート基を有するカルボジイミド当量315のポリカルボジイミド化合物65部、メチルジエタノールアミン8.2部、2−ピリジンエタノール9.5部を仕込み、約100℃で2時間保持して、イソシアネート基と水酸基とを反応させ、次いでプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート99.7部を仕込んだ後、末端にカルボキシル基を有する分子量2000のカプロラクトンの開環重合物209.2部を仕込み、約90℃で保持して、カルボジイミド基とカルボキシル基とを反応させた後、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート129.5部を仕込んで数平均分子量約3786、カルボジイミド当量2857、塩基性窒素含有基量0.5275mmolの化合物(a−9)を得た。
(比較調製例a−10)
還流冷却管、窒素ガス導入管、攪拌棒、温度計を備えた四つ口フラスコに、イソシアネート基を有するカルボジイミド当量315のポリカルボジイミド化合物55部、エチレングリコール8.1部を仕込み、約100℃で2時間保持して、イソシアネート基と水酸基とを反応させ、次いでプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート94.5部を仕込んだ後、末端にカルボキシル基を有する分子量1000のカプロラクトンの開環重合物179.8部を仕込み、約90℃ で保持して、カルボジイミド基とカルボキシル基とを反応させた後、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート94.5部を仕込んで数平均分子量約3700、塩基性窒素含有基量0mmolの化合物(a−10)を得た。
<b.ポリエーテル側鎖を有するカルボジイミド系化合物の調製>
(実施調製例b−1)
還流冷却管、窒素ガス導入管、攪拌棒、温度計を備えた四つ口フラスコに、イソシアネート基を有するカルボジイミド当量315のポリカルボジイミド化合物57部、メチルジエタノールアミン16部を仕込み、約100℃で2時間保持して、イソシアネート基と水酸基とを反応させ、次いでプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート97.7部を仕込んだ後、末端にカルボキシル基を有する分子量1000のポリエチレンオキシド−ポリプロピレンオキシド共重合体178.7部を仕込み、約90℃で保持して、カルボジイミド基とカルボキシル基とを反応させた後、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート97.7部を仕込んで数平均分子量約3800、塩基性窒素含有基量0.5275mmolの化合物(b−1)を得た。
(実施調製例b−2)
分子量1000のポリエチレンオキシド−ポリプロピレンオキシド共重合体を、分子量1500のポリエチレンオキシド−ポリプロピレンオキシド共重合体に変更した以外は実施調製例b−1と同様にして、数平均分子量約5500、塩基性窒素含有基量0.3600mmolの化合物(b−2)を得た。
(実施調製例b−3)
還流冷却管、窒素ガス導入管、攪拌棒、温度計を備えた四つ口フラスコに、イソシアネート基を有するカルボジイミド当量315のポリカルボジイミド化合物52.5部、メチルジエタノールアミン14.7部を仕込み、約100℃で2時間保持して、イソシアネート基と水酸基とを反応させ、次いでプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート99.5部を仕込んだ後、末端にカルボキシル基を有する分子量1000のポリエチレンオキシド−ポリプロピレンオキシド共重合体171.7部を仕込み、約90℃で保持して、カルボジイミド基とカルボキシル基とを反応させた。その後、更に無水コハク酸12.4部を仕込み、約90℃で保持して、イソシアネート基とカルボキシル基とを反応させた後、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート99.5部を仕込んで数平均分子量約4100、酸価27.6mgKOH/g、塩基性窒素含有基量0.4919mmolの化合物(b−3)を得た。
(実施調製例b−4)
分子量1000のポリエチレンオキシド−ポリプロピレンオキシド共重合体を、分子量2000のポリエチレンオキシド−ポリプロピレンオキシド共重合体に変更した以外は実施調製例b−1と同様にして、数平均分子量約6500、塩基性窒素含有基量0.3083mmolの化合物(b−4)を得た。
(実施調製例b−5)
分子量1000のポリエチレンオキシド−ポリプロピレンオキシド共重合体を、分子量3000のポリエチレンオキシド−ポリプロピレンオキシド共重合体に変更した以外は実施調製例b−1と同様にして、数平均分子量約9100、塩基性窒素含有基量0.2192mmolの化合物(b−5)を得た。
(実施調製例b−6)
還流冷却管、窒素ガス導入管、攪拌棒、温度計を備えた四つ口フラスコに、イソシアネート基を有するカルボジイミド当量315のポリカルボジイミド化合物57部、メチルジエタノールアミン16部を仕込み、約100℃で2時間保持して、イソシアネート基と水酸基とを反応させ、次いでプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート97.7部を仕込んだ後、末端にカルボキシル基を有する分子量1000のポリエチレンオキシド−ポリプロピレンオキシド共重合体90.5部を仕込み、約90℃で保持して、カルボジイミド基とカルボキシル基とを反応させた後、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート106.7部を仕込んで数平均分子量約2400、カルボジイミド当量1807、塩基性窒素含有基量0.8216mmolの化合物(b−6)を得た。
(実施調製例b−7)
還流冷却管、窒素ガス導入管、攪拌棒、温度計を備えた四つ口フラスコに、イソシアネート基を有するカルボジイミド当量315のポリカルボジイミド化合物54部、メチルジエタノールアミン3.9部、分子量1000のポリメチルメタクリレートジオール59.5部を仕込み、約100℃で2時間保持して、イソシアネート基と水酸基とを反応させ、次いでプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート92.4部を仕込んだ後、末端にカルボキシル基を有する分子量2000のポリエチレンオキシド−ポリプロピレンオキシド共重合体170.1部を仕込み、約90℃で保持して、カルボジイミド基とカルボキシル基とを反応させた後、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート255.2部を仕込んで数平均分子量約8800、カルボジイミド当量3400、塩基性窒素含有基量0.1141mmolの化合物(b−7)を得た。
(実施調製例b−8)
還流冷却管、窒素ガス導入管、攪拌棒、温度計を備えた四つ口フラスコに、イソシアネート基を有するカルボジイミド当量315のポリカルボジイミド化合物54部、メチルジエタノールアミン109.4部、イソホロンジイソシアネート174.7部を仕込み、約100℃で2時間保持して、イソシアネート基と水酸基とを反応させ、次いでプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート453.7部を仕込んだ後、末端にカルボキシル基を有する分子量2000のポリエチレンオキシド−ポリプロピレンオキシド共重合体170.1部を仕込み、約90℃で保持して、カルボジイミド基とカルボキシル基とを反応させた後、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート255.2部を仕込んで数平均分子量約15500、カルボジイミド当量6000、塩基性窒素含有基量1.8072mmolの化合物(b−8)を得た。
(実施調製例b−9)
還流冷却管、窒素ガス導入管、攪拌棒、温度計を備えた四つ口フラスコに、イソシアネート基を有するカルボジイミド当量315のポリカルボジイミド化合物65部、メチルジエタノールアミン8.2部、2−ピリジンエタノール9.5部を仕込み、約100℃で2時間保持して、イソシアネート基と水酸基とを反応させ、次いでプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート99.7部を仕込んだ後、末端にカルボキシル基を有する分子量2000のポリエチレンオキシド−ポリプロピレンオキシド共重合体209.2部を仕込み、約90℃で保持して、カルボジイミド基とカルボキシル基とを反応させた後、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート129.5部を仕込んで数平均分子量約3786、カルボジイミド当量2857、塩基性窒素含有基量0.5275mmolの化合物(b−9)を得た。
(比較調製例b−10)
還流冷却管、窒素ガス導入管、攪拌棒、温度計を備えた四つ口フラスコに、イソシアネート基を有するカルボジイミド当量315のポリカルボジイミド化合物55部、エチレングリコール8.1部を仕込み、約100℃で2時間保持して、イソシアネート基と水酸基とを反応させ、次いでプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート94.5部を仕込んだ後、末端にカルボキシル基を有する分子量1000のポリエチレンオキシド−ポリプロピレンオキシド共重合体179.8部を仕込み、約90℃で保持して、カルボジイミド基とカルボキシル基とを反応させた後、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート94.5部を仕込んで数平均分子量約3700、塩基性窒素含有基量0mmolの化合物(b−10)を得た。
<c.ポリアクリル側鎖を有するカルボジイミド系化合物の調製>
(実施調製例c−1)
還流冷却管、窒素ガス導入管、攪拌棒、温度計を備えた四つ口フラスコに、イソシアネート基を有するカルボジイミド当量315のポリカルボジイミド化合物57部、メチルジエタノールアミン16部を仕込み、約100℃で2時間保持して、イソシアネート基と水酸基とを反応させ、次いでプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート97.7部を仕込んだ後、末端にカルボキシル基を有する分子量1000のポリメチルメタクリレート178.7部を仕込み、約90℃で保持して、カルボジイミド基とカルボキシル基とを反応させた後、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート97.7部を仕込んで数平均分子量約3800、塩基性窒素含有基量0.5275mmolの化合物(c−1)を得た。
(実施調製例c−2)
末端にカルボキシル基を有する分子量1000のポリメチルメタクリレートを、末端にカルボキシル基を有する分子量1500のポリメチルメタクリレートに変更した以外は実施調製例c−1と同様にして、数平均分子量約5500、塩基性窒素含有基量0.3600mmolの化合物(c−2)を得た。
(実施調製例c−3)
還流冷却管、窒素ガス導入管、攪拌棒、温度計を備えた四つ口フラスコに、イソシアネート基を有するカルボジイミド当量315のポリカルボジイミド化合物52.5部、メチルジエタノールアミン14.7部を仕込み、約100℃で2時間保持して、イソシアネート基と水酸基とを反応させ、次いでプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート99.5部を仕込んだ後、末端にカルボキシル基を有する分子量1000のポリメチルメタクリレート171.7部を仕込み、約90℃で保持して、カルボジイミド基とカルボキシル基とを反応させた。その後、更に無水コハク酸12.4部を仕込み、約90℃で保持して、イソシアネート基とカルボキシル基とを反応させた後、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート99.5部を仕込んで数平均分子量約4100、酸価27.6mgKOH/g、塩基性窒素含有基量0.4919mmolの化合物(c−3)を得た。
(実施調製例c−4)
分子量1000のポリメチルメタクリレートを、分子量2000のポリメチルメタクリレートに変更した以外は実施調製例c−1と同様にして、数平均分子量約6500、塩基性窒素含有基量0.3083mmolの化合物(c−4)を得た。
(実施調製例c−5)
分子量1000のポリメチルメタクリレートを、分子量3000のポリメチルメタクリレートに変更した以外は実施調製例c−1と同様にして、数平均分子量約9100、塩基性窒素含有基量0.2192mmolの化合物(c−5)を得た。
(実施調製例c−6)
還流冷却管、窒素ガス導入管、攪拌棒、温度計を備えた四つ口フラスコに、イソシアネート基を有するカルボジイミド当量315のポリカルボジイミド化合物57部、メチルジエタノールアミン16部を仕込み、約100℃で2時間保持して、イソシアネート基と水酸基とを反応させ、次いでプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート97.7部を仕込んだ後、末端にカルボキシル基を有する分子量1000のポリメチルメタクリレート90.5部を仕込み、約90℃で保持して、カルボジイミド基とカルボキシル基とを反応させた後、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート106.7部を仕込んで数平均分子量約2400、カルボジイミド当量1807、塩基性窒素含有基量0.8216mmolの化合物(c−6)を得た。
(実施調製例c−7)
還流冷却管、窒素ガス導入管、攪拌棒、温度計を備えた四つ口フラスコに、イソシアネート基を有するカルボジイミド当量315のポリカルボジイミド化合物54部、メチルジエタノールアミン3.9部、分子量1000のポリメチルメタクリレートジオール59.5部を仕込み、約100℃で2時間保持して、イソシアネート基と水酸基とを反応させ、次いでプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート92.4部を仕込んだ後、末端にカルボキシル基を有する分子量2000のポリメチルメタクリレート170.1部を仕込み、約90℃で保持して、カルボジイミド基とカルボキシル基とを反応させた後、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート255.2部を仕込んで数平均分子量約8800、カルボジイミド当量3400、塩基性窒素含有基量0.1141mmolの化合物(c−7)を得た。
(実施調製例c−8)
還流冷却管、窒素ガス導入管、攪拌棒、温度計を備えた四つ口フラスコに、イソシアネート基を有するカルボジイミド当量315のポリカルボジイミド化合物54部、メチルジエタノールアミン109.4部、イソホロンジイソシアネート174.7部を仕込み、約100℃で2時間保持して、イソシアネート基と水酸基とを反応させ、次いでプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート453.7部を仕込んだ後、末端にカルボキシル基を有する分子量2000のポリメチルメタクリレート170.1部を仕込み、約90℃で保持して、カルボジイミド基とカルボキシル基とを反応させた後、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート255.2部を仕込んで数平均分子量約15500、カルボジイミド当量6000、塩基性窒素含有基量1.8072mmolの化合物(c−8)を得た。
(実施調製例c−9)
還流冷却管、窒素ガス導入管、攪拌棒、温度計を備えた四つ口フラスコに、イソシアネート基を有するカルボジイミド当量315のポリカルボジイミド化合物65部、メチルジエタノールアミン8.2部、2−ピリジンエタノール9.5部を仕込み、約100℃で2時間保持して、イソシアネート基と水酸基とを反応させ、次いでプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート99.7部を仕込んだ後、末端にカルボキシル基を有する分子量2000のポリメチルメタクリレート209.2部を仕込み、約90℃で保持して、カルボジイミド基とカルボキシル基とを反応させた後、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート129.5部を仕込んで数平均分子量約3786、カルボジイミド当量2857、塩基性窒素含有基量0.5275mmolの化合物(c−9)を得た。
(比較調製例c−10)
還流冷却管、窒素ガス導入管、攪拌棒、温度計を備えた四つ口フラスコに、イソシアネート基を有するカルボジイミド当量315のポリカルボジイミド化合物55部、エチレングリコール8.1部を仕込み、約100℃で2時間保持して、イソシアネート基と水酸基とを反応させ、次いでプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート94.5部を仕込んだ後、末端にカルボキシル基を有する分子量1000のポリメチルメタクリレート179.8部を仕込み、約90℃で保持して、カルボジイミド基とカルボキシル基とを反応させた後、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート94.5部を仕込んで数平均分子量約3700、塩基性窒素含有基量0mmolの化合物(c−10)を得た。
<顔料:カーボンブラック>
[実施例1の処理顔料及びその分散組成物の調製]
スチールビーズ(Φ5mm)1000gを充填した容量1000mlのスチール缶に、カーボンブラックA(平均一次粒子径56nm、pH=3.1)50g、精製水450gを仕込んだ。この混合物をペイントコンディショナーを用い30分間練肉し、水性顔料分散体を得た。この水性顔料分散体を還流冷却管、窒素導入管、攪拌棒、温度計を備えた四つ口フラスコに移し、攪拌しながらカルボジイミド化合物(a−1)50g、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート170gを添加し、約90℃で8時間反応させた。反応後、精製水及びプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートを除去し、真空乾燥機に入れ80℃で2時間乾燥し、カルボジイミド化合物により表面処理された実施例1の表面処理顔料(表面処理顔料1)を得た。更に表1の組成の材料を、ビーズミルで1昼夜、温度60℃の温度で混練して、実施例1の表面処理顔料の分散組成物を得た。
[実施例11の処理顔料及びその分散組成物の調製]
スチールビーズ(Φ5mm)1000gを充填した容量1000mlのスチール缶に、カーボンブラックA(平均一次粒子径56nm、pH=3.1)50g、精製水450gを仕込んだ。この混合物をペイントコンディショナーを用い30分間練肉し、水性顔料分散体を得た。この水性顔料分散体を還流冷却管、窒素導入管、攪拌棒、温度計を備えた四つ口フラスコに移し、攪拌しながらカルボジイミド化合物(b−1)50g、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート170gを添加し、約90℃で8時間反応させた。反応後、精製水及びプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートを除去し、真空乾燥機に入れ80℃で2時間乾燥し、カルボジイミド化合物により表面処理された実施例11の表面処理顔料(表面処理顔料2)を得た。更に表1の組成の材料を、ビーズミルで1昼夜、温度60℃の温度で混練して、実施例11の表面処理顔料の分散組成物を得た。
[実施例21の処理顔料及びその分散組成物の調製]
スチールビーズ(Φ5mm)1000gを充填した容量1000mlのスチール缶に、カーボンブラックA(平均一次粒子径56nm、pH=3.1)50g、精製水450gを仕込んだ。この混合物をペイントコンディショナーを用い30分間練肉し、水性顔料分散体を得た。この水性顔料分散体を還流冷却管、窒素導入管、攪拌棒、温度計を備えた四つ口フラスコに移し、攪拌しながらカルボジイミド化合物(c−1)50g、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート170gを添加し、約90℃で8時間反応させた。反応後、精製水及びプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートを除去し、真空乾燥機に入れ80℃で2時間乾燥し、カルボジイミド化合物により表面処理された実施例21の表面処理顔料(表面処理顔料3)を得た。更に表1の組成の材料を、ビーズミルで1昼夜、温度60℃の温度で混練して、実施例21の表面処理顔料の分散組成物を得た。
[実施例2〜10、12〜20、22〜30、比較例1〜4の分散組成物の調製]
表1〜3の組成の材料を、ビーズミルで一昼夜混練し、実施例2〜10、12〜20、22〜30、比較例1〜4の処理カーボンブラックの分散組成物を調製した。
[実施例1〜30、比較例1〜4のブラックマトリックス用の顔料分散レジスト組成物の調製]
上記実施例1〜30、比較例1〜4の処理カーボンブラックの分散組成物と他の材料とを表4〜6の組成になるように高速攪拌機を用いて均一に混合した後、孔径3μmのフィルターで濾過し、実施例1〜30、比較例1〜4のブラックマトリックス用の顔料分散レジスト組成物を得た。
[評価試験]
1.分散安定性
実施例1〜30、比較例1〜4の処理カーボンブラックの分散組成物及び実施例1〜30、比較例1〜4のブラックマトリックス用の顔料分散レジスト組成物をそれぞれガラス瓶に採り、密栓して室温で7日保存した後の状態を下記評価基準に従って評価した。評価結果を表1〜6に示す。
評価基準
A:増粘、沈降物が共に認められない。
B:軽く振盪すると元に戻る程度の増粘や沈降物が認められる。
C:強く振盪しても元に戻らない程度の増粘や沈降物が認められる。
2.レジストパターンの遮光性
上記分散安定性でA又はBの評価が得られたブラックマトリックス用の顔料分散レジスト組成物をスピンコーターにて膜厚1μmになるようにガラス基板上に塗布し、100℃で3分間プレベークした後、高圧水銀灯で露光し、更に230℃で30分間ポストベークを行い、ベタ部のみで形成されたレジストパターンを得た。
得られた各ベタ部のレジストパターンの光学濃度(OD値)をマクベス濃度計(TD−931、商品名、マクベス社製)で測定し遮光性を評価した。評価結果を表4〜6に示す。
3.レジストパターンの抵抗値
上記の方法で得られたレジストパターンの表面抵抗値を抵抗測定器(R8340/8340A、商品名、アドバンテスト社製)で測定した。評価結果を表4〜6に示す。
4.レジストパターンの現像性
上記分散安定性でA又はBが評価の得られたブラックマトリックス用の顔料分散レジスト組成物をスピンコーターにて膜厚1μmになるようにガラス基板上に塗布し、100℃で3分間プレベークした。得られた塗膜を、0.15%NaCO水溶液を使用して現像し、未硬化部分のレジスト組成物が完全に除去できるまでの時間から、下記評価基準に従って現像性を評価した。評価結果を表4〜6に示す。
A:30秒以内に完全に除去できる。
B:30秒を超えて60秒以内に完全に除去できる。
C:60秒を超えても完全に除去できない。
Figure 0004365318
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なお、表1〜3において、顔料分散剤Aは、PB821(商品名、味の素社製)、PGMEAは、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートを表す。また、表4〜6において、BMA/MAA共重合体は、ベンジルメタクリレート/メタクリル酸共重合体を表し、DPEHAは、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレートを表し、イルガキュア907は、2−メチル−1[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルフォリノプロパン−1−オン(商品名、チバ・スペシャリティ・ケミカルズ社製)を表す。
<顔料:カルボジイミド基と反応する官能基を有する有機顔料>
[実施例31〜46、比較例5、6]
実施例31〜34は、カルボジイミド化合物(a−1)又は(a−6)で表面処理した顔料であり、実施例35〜46は、各カルボジイミド化合物で表面処理しながら同時に分散媒体中に分散させた、表面処理顔料の分散組成物である。
(実施例31,32の処理顔料及びその分散組成物の調製)
スチールビーズ(Φ5mm)1000gを充填した容量1000mlのスチール缶に、プラズマ処理されたC.I.ピグメントレッド122を50g、精製水450gを仕込んだ。この混合物をペイントコンディショナーを用いて30分間練肉し、水性顔料分散体を得た。この水性顔料分散体を還流冷却管、窒素導入管、攪拌棒、温度計を備えた四つ口フラスコに移し、攪拌しながら化合物(a−1)又は化合物(a−6)50g、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート170gを添加し、約90℃で8時間反応させた。反応後、精製水及びプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートを除去し、真空乾燥機に入れ80℃で2時間乾燥し、カルボジイミド化合物により表面処理された実施例31の表面処理顔料(表面処理顔料4)、実施例32の表面処理顔料(表面処理顔料5)を得た。更に表7の組成の材料を、ビーズミルで1昼夜、温度60℃の温度で混練して、実施例31、32の表面処理顔料の分散組成物を得た。
(実施例33、34の処理顔料及びその分散組成物の調製)
スチールビーズ(Φ5mm)1000gを充填した容量1000mlのスチール缶に、プラズマ処理されたC.I.ピグメンブルー15:3を50g、精製水450gを仕込んだ。この混合物をペイントコンディショナーを用い30分間練肉し、水性顔料分散体を得た。この水性顔料分散体を還流冷却管、窒素導入管、攪拌棒、温度計を備えた四つ口フラスコに移し、攪拌しながら化合物(a−1)又は化合物(a−6)50g、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート170gを添加し、約90℃で8時間反応させた。反応後、精製水及びプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートを除去し、真空乾燥機に入れ80℃で2時間乾燥し、カルボジイミド化合物により表面処理された実施例33の表面処理顔料(表面処理顔料5)、実施例34の表面処理顔料(表面処理顔料6)を得た。更に表7の組成の材料を、ビーズミルで1昼夜、温度60℃の温度で混練して、実施例33、34の表面処理顔料の分散組成物を得た。
(実施例35〜46、比較例5、6の分散組成物の調製)
表7の組成の材料を、ビーズミルで1昼夜、温度60℃の温度で混練し、カルボジイミド化合物により表面処理された実施例35〜46の表面処理顔料の分散組成物、比較例5、6の顔料分散組成物を得た。
[実施例31〜46、比較例5、6のカラーフィルター用の顔料分散レジスト組成物]
高速攪拌機を用いて、実施例31〜46、比較例5、6の顔料分散組成物と他の材料とを表8の組成になるように均一に混合した後、孔径3μmのフィルターで濾過し、実施例31〜46、比較例5、6のカラーフィルター用の顔料分散レジスト組成物を得た。
[評価試験]
1.分散安定性
実施例31〜46、比較例5、6の処理有機顔料の分散組成物及び実施例31〜46、比較例5、6のカラーフィルター用の顔料分散レジスト組成物をそれぞれガラス瓶に採り、密栓して室温で7日保存した後の状態を下記評価基準に従って評価した。この結果を表7〜8に示す。
評価基準
A:増粘、沈降物が共に認められない。
B:軽く振盪すると元に戻る程度の増粘や沈降物が認められる。
C:強く振盪しても元に戻らない程度の増粘や沈降物が認められる。
2.レジストパターンの現像性
上記分散安定性でA又はBの評価が得られたカラーフィルター用の顔料分散レジスト組成物をスピンコーターにて膜厚1μmになるようにガラス基板上に塗布し、100℃で3分間プレベークした。得られた塗膜を、0.15%NaCO水溶液を使用して現像し、未硬化部分のレジスト組成物が完全に除去できるまでの時間から、下記評価基準に従って現像性を評価した。この結果を、表8に示す。
A:30秒以内に完全に除去できる。
B:30秒を超えて60秒以内に完全に除去できる。
C:60秒を超えても完全に除去できない。
Figure 0004365318
Figure 0004365318
なお、表7〜8において、顔料分散剤Aは、PB821(商品名、味の素社製)を表し、PGMEAは、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートを表し、BMA/MAA共重合体は、ベンジルメタクリレート/メタクリル酸共重合体を表し、DPEHAは、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレートを表し、イルガキュア907は、2−メチル−1[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルフォリノプロパン−1−オン(商品名、チバ・スペシャリティ・ケミカルズ社製)を表す。
本発明によれば、顔料を分散媒体中に分散したときに、高濃度であっても顔料分散性、分散安定性が良好な処理顔料が得られる。更に顔料として、顔料表面に塩基性窒素含有基との吸着部、必要に応じてカルボジイミド基と反応可能な官能基を有する有機顔料(高級有機顔料)を用いて、カラーフィルター用の顔料分散レジスト組成物とした場合は現像性に優れ、かつ高透過率でコントラスト等に優れたカラーフィルター用の顔料分散レジスト組成物が、顔料としてカーボンブラックを用いてブラックマトリックス用の顔料分散レジスト組成物とした場合は現像性に優れ、かつ高遮光性で高絶縁性を有するブラックマトリックス用の顔料分散レジスト組成物が得られる。

Claims (8)

  1. 分子内にポリエステル側鎖、ポリエーテル側鎖及びポリアクリル側鎖からなる群より選択される少なくとも1種の側鎖と、塩基性窒素含有基とをそれぞれ少なくとも1つ有するカルボジイミド系化合物で処理してなる
    ことを特徴とする処理顔料。
  2. 前記カルボジイミド系化合物が、該化合物1gあたり塩基性窒素含有基を0.02〜4mmol含むカルボジイミド系化合物である
    ことを特徴とする請求の範囲第1項記載の処理顔料。
  3. 前記顔料が、塩基性窒素含有基との吸着部を有する顔料である
    ことを特徴とする請求の範囲第1又は2項記載の処理顔料。
  4. 前記顔料が、カルボジイミド基と反応可能な官能基を有する顔料であり、かつ、前記カルボジイミド系化合物が、更に分子内にカルボジイミド基を少なくとも1つ有するカルボジイミド系化合物である
    ことを特徴とする請求の範囲第1〜3項のいずれかに記載の処理顔料
  5. 前記カルボジイミド基と反応可能な官能基を有する顔料は、カルボジイミド基と反応可能な官能基を有する有機顔料又はカーボンブラックであって、前記カルボジイミド基と反応可能な官能基がカルボキシル基、スルホン酸基、水酸基及びアミノ基からなる群より選択される少なくとも1種の官能基を有するものである
    ことを特徴とする請求の範囲第4項記載の処理顔料。
  6. 前記カルボジイミド系化合物は、主鎖に塩基性窒素含有基を有するものである
    ことを特徴とする請求の範囲第1〜5項のいずれかに記載の処理顔料。
  7. 前記塩基性窒素含有基は、3級アミノ基又は含窒素複素環基である
    ことを特徴とする請求の範囲第1〜6項のいずれかに記載の処理顔料。
  8. 請求の範囲第1〜7項のいずれかに記載の処理顔料と分散媒体とを含有する
    ことを特徴とする顔料分散組成物。
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