JP4114793B2 - 処理有機顔料、その用途及び顔料処理用化合物 - Google Patents

処理有機顔料、その用途及び顔料処理用化合物 Download PDF

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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、処理有機顔料及びその用途に関し、より詳しくは、各種印刷インキ、塗料はもとより、液晶カラーフィルター用顔料分散レジスト組成物、インクジェット用インキ、液体現像剤等のさらに高濃度かつ微細に分散した状態で、良好な流動性と分散安定性とが求められる着色剤組成物としての利用を目的とした処理有機顔料に関する。また、高い顔料濃度、および、微細な分散状態であっても、良好な流動性と分散安定性とを有する前記処理有機顔料を含有する顔料分散組成物、並びにその用途として、良好なコントラストと高い透過率とを有するカラーフィルターの製造を可能にする顔料分散レジスト組成物に関する。
また、本発明は、カルボジイミド基と反応する官能基を有する有機顔料の処理に適した顔料処理用化合物に関する。
【0002】
【従来の技術】
各種印刷インキや塗料はもとより、最近ではカラーフィルターやインクジェット用インクといった鮮明な色相が求められる分野においても、着色剤として有機顔料が利用されはじめている。
これら有機顔料の分散技術は、近年著しい進歩が遂げており、さらに製造の合理化のために顔料濃度をできるだけ高くして有機顔料を分散する方法が行われているが、顔料濃度を高くすると、流動性、分散安定性が低下するという基本的な問題を有している。
【0003】
加えてカラーフィルターやインクジェット記録分野では、高堅牢度が要求されるために、高級有機顔料を使用し、鮮明な色相を得るために粒子径を微細化することが必要となる。しかしながら、もともと高級有機顔料は、他の顔料と比較して、初期の微細分散安定性及び経時安定性が乏しい上、微細化すればするほど、凝集を起こし易くなり、安定な分散体を得ることが困難となる。
【0004】
そこで、これらの問題を解決するために、従来より、有機顔料自体の処理(表面処理・改質)や、有機顔料に良好な濡れ性(吸着性)を有する顔料分散剤、顔料誘導体、界面活性剤の開発等により、顔料の分散安定性や高濃度化の方法が検討され、現在でも多くの研究が行われている。
【0005】
例えば、古くから、酸性顔料の分散に塩基性基を有する顔料分散剤を利用して、酸−塩基の親和力によって顔料表面に顔料分散剤を吸着させ、良好な分散安定性を得る方法が開示されている(例えば、特許文献1参照。)。しかしながら、このような酸−塩基の親和力程度では、顔料表面に顔料分散剤を吸着させる効果が充分とはいえず、前記のカラーフィルターやインクジェット用インクの材料として、到底、適用できるものでない。
【0006】
【特許文献1】
特開昭54−37082号公報(第1〜2頁)
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
本発明が解決しようとする課題は、カラーフィルターやインクジェット記録等といった、有機顔料をより微細に分散させる必要がある分野に好適に使用でき、良好な分散安定性と流動性とを維持できる処理有機顔料を提供することにある。また、高透過率でコントラスト等に優れたカラーフィルターを得ることができる顔料分散レジスト組成物を提供することにある。
また、カルボジイミド基と反応する官能基を有する有機顔料の処理に適した処理用化合物を提供することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記の課題を解決するために鋭意検討した結果、カルボジイミド基と反応する官能基を有する有機顔料を、カルボジイミド化合物(但し、分子内にポリエステル側鎖、ポリエーテル側鎖及びポリアクリル側鎖からなる群より選択される少なくとも1種の側鎖を有するものは除く)で処理した処理有機顔料を使用することにより、上記課題を全て解決し得ることを見出し、本発明を完成するに到った。
【0009】
すなわち、本発明は、(1)カルボジイミド基と反応する官能基を有する有機顔料を、カルボジイミド化合物(但し、分子内にポリエステル側鎖、ポリエーテル側鎖及びポリアクリル側鎖からなる群より選択される少なくとも1種の側鎖を有するものは除く)で処理してなる処理有機顔料に関する。
また、本発明は、(2)上記カルボジイミド化合物は、分子内にカルボジイミド基を少なくとも1つ有するカルボジイミド当量が100〜50000のものである上記(1)記載の処理有機顔料に関する。
また、本発明は、(3)上記カルボジイミド化合物は、主鎖中にポリエステル鎖、ポリエーテル鎖及びポリアクリル鎖からなる群より選択される少なくとも1種の式量200〜10000の鎖を有するものである上記(1)又は(2)記載の処理有機顔料に関する。
また、本発明は、(4)上記ポリエステル鎖、ポリエーテル鎖及びポリアクリル鎖は、式量200〜10000の鎖である上記(3)記載の処理有機顔料に関する。
また、本発明は、(5)上記カルボジイミド基と反応する官能基を有する有機顔料は、カルボキシル基、スルホン酸基、水酸基及びアミノ基からなる群より選択される少なくとも1種の官能基を有するものである上記(1)〜(4)のいずれかに記載の処理有機顔料に関する。
また、本発明は、(6)上記(1)〜(5)のいずれかに記載の処理有機顔料を含有する顔料分散組成物に関する。
また、本発明は、(7)上記(1)〜(5)のいずれかに記載の処理有機顔料又は上記(6)に記載の顔料分散組成物を含有するカラーフィルター用顔料分散レジスト組成物に関する。
また、本発明は、(8)カルボジイミド当量が100〜50000のカルボジイミド化合物(但し、分子内にポリエステル側鎖、ポリエーテル側鎖及びポリアクリル側鎖からなる群より選択される少なくとも1種の側鎖を有するものは除く)であるカルボジイミド基と反応する官能基を有する有機顔料の処理用化合物に関する。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の処理有機顔料、その用途及び有機顔料の処理用化合物について詳細に説明する。
本発明の処理有機顔料は、カルボジイミド基と反応する官能基を有する有機顔料を、カルボジイミド当量が好ましくは100〜50000のカルボジイミド化合物(但し、分子内にポリエステル側鎖、ポリエーテル側鎖及びポリアクリル側鎖からなる群より選択される少なくとも1種の側鎖を有するものは除く)で処理してなるものである。
尚、本発明の処理有機顔料とは、分散媒体等を用いて得られる顔料分散体の形態であってもよく、分散媒体を用いずに得られる乾燥状態の形態のものであってもよい。
このような処理有機顔料では、カルボジイミド化合物の分子内に存在するカルボジイミド基が、有機顔料表面に存在するカルボキシル基、スルホン酸基や水酸基等のカルボジイミド基と反応する官能基と反応して、共有結合による強い吸着力を持たせることができる。さらにこの処理有機顔料を分散媒体中に分散したときには、後述するようにカルボジイミド化合物(但し、分子内にポリエステル側鎖、ポリエーテル側鎖及びポリアクリル側鎖からなる群より選択される少なくとも1種の側鎖を有するものは除く)が、該カルボジイミド化合物の主鎖中に、ポリエステル鎖、ポリエーテル鎖及びポリアクリル鎖から選択される少なくとも1種の鎖を有するものであると、該鎖が、分散媒体中でドメインを形成することから、顔料を分散媒体中に安定的に分散させることができるものと考えられる。
【0011】
まず、本発明で使用するカルボジイミド基と反応する官能基を有する有機顔料について説明する。
本発明で使用する有機顔料は、カルボジイミド基と反応する官能基を有する有機顔料であって、1種又は2種以上を用いることができる。
上記カルボジイミド基と反応する官能基を有する有機顔料としては、カルボキシル基、スルホン酸基、水酸基及びアミノ基からなる群より選択される少なくとも1種の官能基を有するものであることが好ましい。
【0012】
上記有機顔料の種類としては、例えば、染料レーキ顔料、アゾ系、ベンズイミダゾロン系、フタロシアニン系、キナクリドン系、アントラキノン系、ジオキサジン系、インジゴ系、チオインジコ系、ペリレン系、ペリノン系、ジケトピロロピロール系、イソインドリノン系、ニトロ系、ニトロソ系、アンスラキノン系、フラバンスロン系、キノフタロン系、ピランスロン系、インダンスロン系等が挙げられる。
【0013】
また、有機顔料表面にカルボジイミド基と反応する官能基がない場合は、表面処理して導入することができ、例えば、「顔料分散安定化と表面処理技術・評価(2001年12月25日第1刷発行)第76〜85頁」記載のプラズマ処理、酸素/紫外線処理、特開昭58−217559号公報の低温プラズマ法、特開2003−165926号公報のスルホン化方法等によって導入できる。
【0014】
次に、本発明でカルボジイミド基と反応する官能基を有する有機顔料を処理するために使用する顔料処理用化合物であるカルボジイミド化合物(但し、分子内にポリエステル側鎖、ポリエーテル側鎖及びポリアクリル側鎖からなる群より選択される少なくとも1種の側鎖を有するものは除く)について説明する。
本明細書において用いられる以下の言葉は、次のような定義に従うものである。まず、「側鎖」とは、カルボジイミド化合物を主鎖としたときに、主鎖から枝分れの状態にある分子鎖をいい、「主鎖」とは、前記で定義される側鎖を除く分子鎖をいう。また、「ポリエステル鎖」とは、2つ以上のエステル結合を有する分子鎖、「ポリエーテル鎖」とは、2つ以上のエーテル結合を有する分子鎖、「ポリアクリル鎖」とは、2つ以上の(メタ)アクリロイル基が重合した部位を有する分子鎖をいう。さらに、「ポリエステル側鎖」とは、上記側鎖を形成するポリエステル鎖、「ポリエーテル側鎖」とは、上記側鎖を形成するポリエーテル鎖、「ポリアクリル側鎖」とは、上記側鎖を形成するポリアクリル鎖をいう。
【0015】
なお、一つの分子鎖の中にポリエステル鎖とポリエーテル鎖とをそれぞれ1種以上で組み合わせて形成されるものは、「ポリエステル鎖」と「ポリエーテル鎖」との両方に属し、一つの鎖の中にポリエステル鎖とポリアクリル鎖とをそれぞれ1種以上で組み合わせて形成されるものは、「ポリエステル鎖」と「ポリアクリル鎖」との両方に属し、一つの鎖の中にポリエーテル鎖とポリアクリル鎖とをそれぞれ1種以上で組み合わせて形成されるものは、「ポリエーテル鎖」と「ポリアクリル鎖」との両方に属する。さらに、一つの鎖の中にポリエステル鎖、ポリエーテル鎖及びポリアクリル鎖をそれぞれ1種以上で組み合わせて形成されるものは、「ポリエステル鎖」、「ポリエーテル鎖」、「ポリアクリル鎖」のいずれにも属する。そして、この様に一つの鎖の中に、ポリエステル鎖、ポリエーテル鎖、ポリアクリル鎖が混在するものも、もちろん「ポリエステル鎖、ポリエーテル鎖及びポリアクリル鎖からなる群より選択される少なくとも1種の鎖」の条件を満足する鎖である。
【0016】
「主鎖中にポリエステル鎖、ポリエーテル鎖及びポリアクリル鎖からなる群より選択される少なくとも1種の鎖を有する」とは、上記カルボジイミド化合物を主鎖としたときに、主鎖から枝分れすることなく、ポリエステル鎖、ポリエーテル鎖及びポリアクリル鎖の少なくとも1種が導入された化合物が直鎖状となるような形態を意味する。
カルボジイミド化合物(但し、分子内にポリエステル側鎖、ポリエーテル側鎖及びポリアクリル側鎖からなる群より選択される少なくとも1種の側鎖を有するものは除く)とは、カルボジイミド化合物を主鎖としたときに、主鎖から枝分れの状態にあるポリエステル側鎖、ポリエーテル側鎖、ポリアクリル側鎖のいずれも有しないカルボジイミド化合物であるが、顔料分散効果を発揮する範囲であれば、ポリエステル側鎖、ポリエーテル側鎖、ポリアクリル側鎖以外の側鎖を有してもかまわない。
【0017】
上記カルボジイミド化合物(但し、分子内にポリエステル側鎖、ポリエーテル側鎖及びポリアクリル側鎖からなる群より選択される少なくとも1種の側鎖を有するものは除く)は、分子内にカルボジイミド基、即ち、−N=C=N−を少なくとも1つ有する化合物である。このようなカルボジイミド基を含有する化合物は、単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
このようなカルボジイミド基を1つ以上有するカルボジイミド化合物を得る一般的な方法としては、例えば、有機溶媒中で、カルボジイミド化触媒の存在下、イソシアネート化合物を脱炭酸反応によりカルボジイミド化する方法が利用できる。
【0018】
上記イソシアネート化合物としては、メチルイソシアネート、エチルイソシアネート、プロピルイソシアネート、ブチルイソシアネート、オクタデシルイソシアネート、フェニルイソシアネート等のモノイソシアネート;ヘキサメチレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、トリレンジイソシアネート、ジフェニルメタンジイソシアネート、シクロヘキサンジイソシアネート、ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、テトラメチレンジイソシアネート、テトラメチルキシリレンジイソシアネート等の脂肪族、脂環族、芳香族、芳香脂肪族のジイソシアネート化合物を挙げることができる。
【0019】
また、利用可能な有機溶媒としては、沸点が高く、かつ、イソシアネート化合物や生成するカルボジイミド基を有する化合物と反応するような活性水素を持たないものであり、具体的には、トルエン、キシレン、ジエチルベンゼン等の芳香族炭化水素;ジエチレングリコールジアセテート、ジプロピレングリコールジブチレート、ヘキシレングリコールジアセテート、グリコールジアセテート、メチルグリコールアセテート、エチルグリコールアセテート、ブチルグリコールアセテート、エチルジグリコールアセテート、ブチルジグリコールアセテート等のグリコールエーテルエステル類;エチルブチルケトン、アセトフェノン、プロピオフェノン、ジイソブチルケトン、シクロヘキサノン等のケトン類;酢酸アミル、プロピオン酸プロピル、酪酸エチル等の脂肪族エステル等を挙げることができる。
【0020】
また、利用可能なカルボジイミド化触媒としては、ホスホレン類やホスホレンオキサイド類等が挙げられ、具体的には、1−エチル−3−メチル−3−ホスホレンオキサイド、1−フェニル−3−メチル−3−ホスホレンオキサイド、1−フェニル−3−メチル−2−ホスホレンオキサイド等が例示できる。
これらの材料を用いて、イソシアネート基の脱炭酸反応を行う方法としては、既知の方法が利用でき、例えば、窒素雰囲気下で、100〜200℃の反応温度で行うことができる。
【0021】
上記カルボジイミド基を含有する化合物を得る他の方法としては、例えば、米国特許第2941956号、特公昭47−33279号公報、特開平5−178954号公報、特開平6−56950号公報等の方法が挙げられる。
【0022】
このような方法を用いて、例えば、K(≧2)モルのジイソシアネート化合物を脱炭酸して得られる化合物は、以下の一般式(1)で、また、(K−1)モルのジイソシアネート化合物と2モルのモノイソシアネート化合物を脱炭酸して得られる化合物は、以下の一般式(2)で表すことができる。
【0023】
【化1】
Figure 0004114793
【0024】
【化2】
Figure 0004114793
【0025】
なお、上記一般式中、Aは、ポリカルボジイミド化合物の合成に用いたジイソシアネート化合物のイソシアネート基を除く残基であり、Bは、ポリカルボジイミド化合物の合成に用いたモノイソシアネート化合物のイソシアネート基を除く残基である。
【0026】
上述したカルボジイミド基を有する化合物の市販品としては、ジフェニルメタンジイソシアネートを原料としたモノカルボジイミド化合物としてルプラネートMM−103、XTB−3003(いずれも商品名、BASF社製)、スタバクゾールP(商品名、住友バイエルウレタン社製)、テトラメチルキシリレンジイソシアネートを原料としたポリカルボジイミドとしてカルボジライトV−03、V−05等(いずれも商品名、日清紡社製)等が挙げられる。
【0027】
このようなカルボジイミド化合物は、分子内にイソシアネート基を有するが、イソシアネート基と反応可能な官能基を有する化合物を反応させることも可能である。
【0028】
このようなイソシアネート基と反応可能な官能基を有する化合物としては、残余のカルボジイミド基と反応性が低くて、先にイソシアネート基と選択的に反応する化合物が好ましく、例えば、メタノール、エタノール等の低分子モノアルコール化合物、上記水酸基を含有するポリエステル化合物、ポリアルキレングリコールとそのモノアルキルエステル化合物、ポリメチルメタクリレートジオール、ポリブチルメタクリレートジオール、ポリ2−エチルヘキシルメタクリレートジオール等の水酸基含有ポリアクリル化合物といったような水酸基含有化合物を挙げることができる。
【0029】
さらに本発明におけるカルボジイミド化合物としては、良好な顔料分散性が得られる点から、主鎖中にポリエステル鎖、ポリエーテル鎖及びポリアクリル鎖からなる群より選択される少なくとも1種の鎖を有するものであることが好ましい。上記カルボジイミド化合物は、上記鎖を主鎖の中間に有するものであってもよいし、主鎖末端に有するものであってもよいし、主鎖の中間と主鎖末端との両方に有するものであってもよい。また、上記カルボジイミド化合物は、上記鎖を主鎖末端に有するものである場合、上記鎖を主鎖末端のどちらか一方にのみ有するものであってもよいし、両方の末端に有するものであってもよい。なお、本明細書において、上記カルボジイミド化合物は、上記鎖を主鎖中に有するものである場合、上記鎖がブロック、ランダム状等の形態であるものであってよい。
【0030】
カルボジイミド化合物に上記鎖を主鎖の末端に導入する方法としては、上述したように、例えば、一般式(1)で表されるカルボジイミド化合物のイソシアネート基に、イソシアネート基と反応可能な官能基を有するポリエステル鎖、ポリエーテル鎖又はポリアクリル鎖を有する化合物を反応させる方法により導入することができる。この様な化合物としては、例えば、モノアルコールを開始剤とした環状エステル化合物の開環重合化合物、オキシカルボン酸の自己重縮合化合物、モノアルコールを開始剤とした環状エーテル化合物の開環重合化合物等を挙げることができる。
【0031】
また、カルボジイミド化合物に上記鎖を主鎖の中間に導入する方法としては、例えば、上記の一般式(1)で表されるポリカルボジイミド化合物を、ポリエステル鎖、ポリエーテル鎖又はポリアクリル鎖を有する鎖伸長剤を用いて鎖伸長させる方法等が利用できる。
【0032】
このような鎖伸長剤としては、ポリエステル鎖を有するものとして、低分子ジオール化合物等の水酸基を2つ有するジオール化合物に、環状ポリエステル化合物を開環重合させて得られる化合物、低分子ジオール化合物と低分子ジカルボン酸と重縮合させて得られる化合物等を挙げることができる。また、ポリエーテル鎖を有するものとして、ジオール化合物に、上記環状ポリエーテル化合物を開環重合させて得られる化合物等を挙げることができる。
【0033】
また、本発明における効果を低下させない範囲で、ポリエステル側鎖、ポリエーテル側鎖、ポリアクリル側鎖以外の側鎖、例えば、アルキル側鎖、ポリアミド側鎖、ポリウレタン側鎖等を分子内に導入したカルボジイミド化合物も使用できる。
また、本発明におけるカルボジイミド化合物としては、カルボジイミド化合物と樹脂とから得られるカルボジイミド基を含有する樹脂も使用できる。具体的には、カルボジイミド基含有ウレタン樹脂、カルボジイミド基含有アクリル樹脂、カルボジイミド基含有ポリエステル樹脂等が挙げられる。
以上に例示したカルボジイミド化合物は、カルボジイミド基と反応する官能基を有する有機顔料の分散処理に適している化合物である。
このように、上記カルボジイミド化合物であることを特徴とする、カルボジイミド基と反応する官能基を有する有機顔料の処理用化合物(顔料処理用化合物)もまた、本発明の一つである。
【0034】
また、上記カルボジイミド化合物において、主鎖中に導入するポリエステル鎖、ポリエーテル鎖、ポリアクリル鎖は、分散媒体中での上記有機顔料の分散安定性を向上させる作用を有するものであれば特に制限はないが、好ましくは、式量が200以上であり、また、10000以下であることが好ましい。より好ましくは300以上であり、また、5000以下である。
【0035】
また、上記カルボジイミド化合物は、カルボジイミド当量が100〜50000のものであることが好ましい。より好ましくは、200以上であり、また、10000以下である。ここで、カルボジイミド当量が高すぎると、分散媒体中での上記有機顔料の分散安定性が低下するおそれがある。一方、カルボジイミド当量が低すぎると、カルボジイミド基が過剰に存在することになり、やはり分散媒体中での上記有機顔料の分散安定性が低下するおそれがある。なお、本明細書において、カルボジイミド当量とは、(カルボジイミド化合物の分子量)/(カルボジイミド化合物分子中のカルボジイミド基の数)で表される数を意味するものである。
【0036】
また、本発明で用いるカルボジイミド化合物の数平均分子量としては、1000以上であり、また、100000以下のものが好ましく、更に好ましくは、1000以上であり、また、50000以下である。カルボジイミド化合物の数平均分子量が高くなりすぎると、分散媒体中に上記有機顔料を分散させた際、及び、顔料分散組成物とした際に、適切な粘度のものが得られにくくなり、特に高濃度の顔料分散体が必要なときは好ましくない。一方、数平均分子量が低くなりすぎると、分散媒体中での上記有機顔料の分散安定性や、最終的に顔料分散組成物の皮膜となったときの絶縁性が低下して好ましくない。
そこで、主に上記有機顔料表面に存在する官能基の量や、利用する分野のそれぞれの要求性能に応じて、カルボジイミド化合物を適宜調整することが好ましい。
【0037】
次に、本発明のカルボジイミド化合物を用いて、上記有機顔料を処理する方法について説明する。
本発明でいう処理とは、有機顔料分散粒子表面の全面又は一部をカルボジイミド化合物で被覆処理するものであって、具体的には、上記有機顔料、カルボジイミド化合物、及び、必要に応じて分散媒体、補色用有機顔料、その他の添加剤等の混合物を、ロールミル、ニーダー、高速攪拌装置、ビーズミル、ボールミル、サンドミル、超音波分散機、高圧分散装置等を用いて混練りし、分散・被覆処理する方法を挙げることができる。
【0038】
本発明においては、カルボジイミド化合物の分子内に存在するカルボジイミド基が、上記有機顔料表面に存在するカルボキシル基、スルホン酸基、水酸基、アミド基等の官能基と反応して、共有結合による強い吸着力を持つように処理することが好ましい。より好ましくは、カルボジイミド化合物のカルボジイミド基と、有機顔料表面のカルボキシル基、スルホン酸基等の酸基とを反応させることにより処理有機顔料を得ることである。
なお、分散媒体を用いずに、カルボジイミド化合物のみで上記有機顔料の処理を行うには、カルボジイミド化合物の融点以上であって、また、カルボジイミド基と、上記有機顔料表面に存在する官能基との反応を促進できる温度まで加温することが好ましい。上記の反応を促進する温度としては、概ね100℃以下であって、好ましくは40〜80℃程度である。このような方法から得られる処理有機顔料は、粗粉砕又はチップ状としておき、後から任意の用途で好適な分散媒体中に分散して利用することができる。
【0039】
一方、本発明で用いるカルボジイミド化合物を溶解可能で、上記有機顔料を安定的に分散できる有機系分散媒体又は水性分散媒体中に、上記有機顔料を分散させながら処理を行う方法では、比較的低温でも処理が可能であるが、更に上記反応を促進する温度まで加温することがより好ましい。そして、インキや塗料の分野で好適に利用される分散媒体中に、上記有機顔料を微細に分散して処理が行われたものについては、そのまま顔料分散体としてインキ化や塗料化が可能である。
【0040】
ここで、インキや塗料の分野で好適に利用される分散媒体を例示すると、有機系分散媒体として、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル等の(ポリ)アルキレングリコールモノアルキルエーテル類;エチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート等の(ポリ)アルキレングリコールモノアルキルエーテルアセテート類;ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールメチルエチルエーテル、テトラヒドロフラン等のエーテル類;メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン、2−ヘプタノン、3−ヘプタノン等のケトン類;2−ヒドロキシプロピオン酸メチル、2−ヒドロキシプロピオン酸エチル等の乳酸アルキルエステル類;2−ヒドロキシ−2−メチルプロピオン酸エチル、3−メチル−3−メトキシブチルプロピオネート、3−メトキシプロピオン酸メチル、3−エトキシプロピオン酸エチル、エトキシ酢酸エチル、ヒドロキシ酢酸エチル、酢酸エチル、酢酸n−ブチル、酢酸イソブチル、プロピオン酸n−ブチル、アセト酢酸メチル、蟻酸n−アミル、ピルビン酸エチル等のエステル類;トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素類;n−メチルピロリドン、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド等のアミド類;イソプロピルアルコール、ノルマルプロピルアルコール等のアルコール類を挙げることができる。なお、これらの分散媒体は、単独で又は2種以上を混合して使用することができる。
【0041】
また、水性分散媒体としては、水のみであってもよく、水混和性の有機系分散媒体との併用であってもよい。
更に、有機顔料の処理を行うために用いるカルボジイミド化合物の使用比率は、好ましくは上記有機顔料(使用有機顔料の合計)100質量部に対して3質量部以上であり、また、100質量部以下、より好ましくは、5質量部以上、また、50質量部以下であるが、上記有機顔料表面に存在するカルボジイミド基と反応する官能基の多少や、分散性能、流動性、絶縁性等の要求性能等によって調整するのが好ましい。
【0042】
このようにして得られた処理有機顔料は、必要に応じて各種バインダー樹脂、溶剤、界面活性剤、その他の各種添加剤を含有させて、印刷インキ、塗料、液晶カラーフィルター用顔料分散レジスト組成物、インクジェット用インキ、筆記具用インキ、リボンインキ、液体現像剤等の分野で好適に利用されることになる。
【0043】
本発明では、本発明の処理有機顔料の好ましい用途の一例としてカラーフィルター用顔料分散レジスト組成物についてさらに詳細に説明する。
上記カラーフィルター用顔料分散レジスト組成物は、活性エネルギー線硬化性を有し、アルカリ現像可能なレジスト組成物であり、本発明の処理有機顔料又は顔料分散組成物に加えて、皮膜形成樹脂、光重合性化合物、光重合開始剤、溶剤から主として構成され、必要に応じて重合禁止剤等の各種添加剤を適宜含有させて得られるものである。
【0044】
本発明のカラーフィルター用顔料分散レジスト組成物を構成する処理有機顔料を得るためのカルボジイミド基と反応する官能基を有する有機顔料としては、鮮明な色相を有する皮膜を形成するために、カルボジイミド基と反応する官能基を有する高級有機顔料を利用することが好ましい。
【0045】
本発明のカラーフィルター用顔料分散レジスト組成物を構成する皮膜形成樹脂としては、アクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸、マレイン酸、無水マレイン酸、マレイン酸モノアルキルエステル、シトコラン酸、無水シトコラン酸、シトコラン酸モノアルキルエステル等のカルボキシル基含有不飽和単量体と、スチレン、2−ヒドロキシエチルアクリレート、2−ヒドロキシエチルメタクリレート、アリルアクリレート、アリルメタクリレート、ベンジルアクリレート、ベンジルメタクリレート、グリセロールモノアクリレート、グリセロールメタクリレート、N−フェニルマレイミド、ポリスチレンマクロモノマー及びポリメチルメタクリレートマクロモノマーからなる群より選択される少なくとも1種とを反応させて得られる共重合体であるカルボキシル基を有するアルカリ可溶性樹脂が例示でき、これらは単独又は併用して使用できる。
【0046】
本発明のカラーフィルター用顔料分散レジスト組成物を構成する光重合性化合物としては、光重合性不飽和結合を有するモノマー、オリゴマー等であることが好ましい。
光重合性不飽和結合を分子内に1個有するモノマーとしては、メチルメタアクリレート、ブチルメタアクリレート、2−エチルヘキシルメタクリレート、メチルアクリレート、ブチルアクリレート、2−エチルヘキシルアクリレート等のアルキルメタクリレート又はアクリレート;ベンジルメタクリレート、ベンジルアクリレート等のアラルキルメタクリレート又はアクリレート;ブトキシエチルメタクリレート、ブトキシエチルアクリレート等のアルコキシアルキルメタクリレート又はアクリレート;N,N−ジメチルアミノエチルメタクリレート、N,N−ジメチルアミノエチルアクリレート等のアミノアルキルメタクリレート又はアクリレート;ジエチレングリコールモノエチルエーテル、トリエチレングリコールモノブチルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル等のポリアルキレングリコールモノアルキルエーテルのメタクリル酸エステル又はアクリル酸エステル;ヘキサエチレングリコールモノフェニルエーテル等のポリアルキレングリコールモノアリールエーテルのメタクリル酸エステル又はアクリル酸エステル;イソボニルメタクリレート又はアクリレート;グリセロールメタクリレート又はアクリレート;2−ヒドロキシエチルメタクリレート又はアクリレート等が例示できる。
【0047】
光重合性不飽和結合を分子内に2個以上有するモノマーとしては、ビスフェノールAジメタクリレート、1,4−ブタンジオールジメタクリレート、1,3−ブチレングリコールジメタクリレート、ジエチレングリコールジメタクリレート、グリセロールジメタクリレート、ネオペンチルグリコールジメタクリレート、ポリエチレングリコールジメタクリレート、ポリプロピレングリコールジメタクリレート、テトラエチレングリコールジメタクリレート、トリメチロールプロパントリメタクリレート、ペンタエリスルトールトリメタクリレート、ペンタエリスリトールテトラメタクリレート、ジペンタエリスリトールテトラメタクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサメタクリレート、ジペンタエリスリトールペンタメタクリレート、ビスフェノールAジアクリレート、1,4−ブタンジオールジアクリレート、1,3−ブチレングリコールジアクリレート、ジエチレングリコールジアクリレート、グリセロールジアクリレート、ネオペンチルグリコールジアクリレート、ポリエチレングリコールジアクリレート、ポリプロピレングリコールジアクリレート、テトラエチレングリコールジアクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレート、ペンタエリスルトールトリアクリレート、ペンタエリスリトールテトラアクリレート、ジペンタエリスリトールテトラアクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート、ジペンタエリスリトールペンタアクリレート等が例示でき、また、これらの光重合性不飽和結合を有するモノマーを1種又は2種以上用いたオリゴマーも使用することができる。これらの光重合性化合物は、単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
【0048】
本発明のカラーフィルター用顔料分散レジスト組成物を構成する光重合開始剤としては、特に制限なく、例えば、ベンゾフェノン、N,N′−テトラエチル−4,4′−ジアミノベンゾフェノン、4−メトキシ−4′−ジメチルアミノベンゾフェノン、ベンジル、2,2−ジエトキシアセトフェノン、ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインイソブチルエーテル、ベンジルジメチルケタール、α−ヒドロキシイソブチルフェノン、チオキサントン、2−クロロチオキサントン、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、t−ブチルアントラキノン、1−クロロアントラキノン、2,3−ジクロロアントラキノン、3−クロル−2−メチルアントラキノン、2−エチルアントラキノン、1,4−ナフトキノン、1,2−ベンゾアントラキノン、1,4−ジメチルアントラキノン、2−フェニルアントラキノン、トリアジン系光重合開始剤等が挙げられる。これらの光重合開始剤は単独で又は2種以上を組み合わせて用いられる。
【0049】
本発明のカラーフィルター用顔料分散レジスト組成物を構成する溶剤としては、上記に挙げた分散媒体と同様のものが挙げられ、好ましくは、常圧(1.013×10kPa)における沸点が100〜220℃のエステル系有機溶剤、エーテル系有機溶剤、エーテルエステル系有機溶剤、ケトン系有機溶剤、芳香族炭化水素溶剤及び含窒素系有機溶剤等である。
【0050】
これら有機溶剤として、具体的には、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノイソプロピルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールメチルエチルエーテル等のエーテル系有機溶剤;エチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノブチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート等のエーテルエステル系有機溶剤;メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン、2−ヘプタノン、δ−ブチロラクトン等のケトン系有機溶剤;2−ヒドロキシプロピオン酸メチル、2−ヒドロキシプロピオン酸エチル、2−ヒドロキシ−2−メチルプロピオン酸エチル、3−メチル−3−メトキシブチルプロピオネート、3−メトキシプロピオン酸メチル、3−メトキシプロピオン酸エチル、3−エトキシプロピオン酸メチル、3−エトキシプロピオン酸エチル、エトキシ酢酸エチル、ヒドロキシ酢酸エチル、蟻酸n−アミル等のエステル系有機溶剤;;N−メチルピロリドン、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド等の含窒素系有機溶剤等を例示でき、単独で又は2種以上を混合して使用することができる。
【0051】
これらの有機溶剤の中でも、溶解性、分散性、塗布性等より、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールメチルエチルエーテル、エチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート、シクロヘキサノン、2−ヘプタノン、2−ヒドロキシプロピオン酸エチル、3−メチル−3−メトキシブチルプロピオネート、3−メトキシプロピオン酸エチル、3−エトキシプロピオン酸メチル、蟻酸n−アミル等が好ましく、更に好ましくは、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートである。
【0052】
さらに、これらの有機溶剤は、上記アルカリ可溶性樹脂(皮膜形成樹脂)の溶解性、顔料分散性、塗布性等より、本発明のカラーフィルター用顔料分散レジスト組成物に使用される全有機溶媒中50質量%以上含有させることが好ましく、さらには、70質量%以上含有させることがより好ましい。
【0053】
なお、沸点が220℃以上の有機溶剤を多量に含有していると、塗布形成された塗膜をプレベークする際に有機溶剤が充分に蒸発せずに乾燥塗膜内に残存し、乾燥塗膜の耐熱性が低下するおそれがある。また、沸点100℃未満の有機溶剤を多量に含有していると、ムラなく均一に塗布することが困難になり、表面平滑性に優れた塗膜が得られなくなるおそれがある。
【0054】
更に、本発明のカラーフィルター用顔料分散レジスト組成物には、必要に応じて、他の光重合性化合物、熱重合禁止剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤等の各種添加剤を適宜使用することができる。
【0055】
次に、以上の材料を用いて本発明のカラーフィルター用顔料分散レジスト組成物を製造する方法を説明する。
本発明のカラーフィルター用顔料分散レジスト組成物を製造する方法は、本発明の好ましい実施形態の一例であり、本発明ではこれに限定されるものではない。
【0056】
先に記載した構成材料から、本発明のカラーフィルター用顔料分散レジスト組成物を製造するためには、上記の方法により、本発明の処理有機顔料又は顔料分散組成物に、上記光重合性化合物、光重合開始剤、皮膜形成用樹脂、溶剤(好ましくは有機溶剤)、必要に応じてその他添加剤を加え、(高速)攪拌装置、高圧乳化機、ビーズミル、3本ロール、サンドミル、ニーダー等を用いて攪拌、混合する方法が利用できる。
【0057】
本発明の処理有機顔料は、有機顔料含有量が高くなっても良好な分散安定性と流動性とを有し、それにより形成される皮膜は、高い透過率を有し、高いコントラストを有するものである。従って、例えば、本発明の処理有機顔料は、高い透過率及び高コントラストが要求されるカラーフィルター用顔料分散レジスト組成物の構成材料として好適に使用できるものである。
【0058】
【実施例】
以下、実施例を挙げて本発明を具体的に説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。なお特に断りのない限り、本実施例において「部」は重量部を表す。
【0059】
[カルボジイミド化合物の調製]
還流冷却管、窒素導入管、攪拌棒、温度計を備えた四つ口フラスコに、イソシアネート基を有するカルボジイミド当量262のポリカルボジイミド化合物76.3部、分子量2000のポリ(3−メチルペンチルアジペート)ジオール113.7部、メチルジエタノールアミン4.5部を仕込み、約100℃で8時間反応させ、次いで、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(PMAC)291.7部を仕込んで平均分子量約10000のカルボジイミド化合物(1)(固形分40%溶液)を得た。
【0060】
[実施例1〜4、比較例1〜2]
実施例1〜2は、カルボジイミド化合物(1)で表面処理した有機顔料であり、実施例3〜4は、各カルボジイミド化合物で表面処理しながら同時に分散媒体中に分散させた、表面処理有機顔料の分散組成物として得られるものである。
【0061】
(実施例1及びその分散組成物の調製)
スチールビーズ(Φ5mm)1000gを容量1000mlのスチール缶に、プラズマ処理されたC.I.ピグメントレッド122を50g、精製水450gを仕込んだ。この混合物をペイントコンディショナーを用い30分間練肉し、水性顔料分散体を得た。この水性顔料分散体を還流冷却管、窒素導入管、攪拌棒、温度計を備えた四つ口フラスコに移し、攪拌しながらカルボジイミド化合物(1)、50g(固形分20g)、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート170gを添加し、約90℃で8時間反応させた。反応後、精製水及びプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートを除去し、真空乾燥機に入れ80℃で2時間乾燥し、カルボジイミド化合物により表面処理された実施例1の表面処理有機顔料(表面処理有機顔料1)を得た。さらに表1の組成の材料を、ビーズミルで1昼夜、温度60℃の温度で混練して、実施例1の表面処理有機顔料の分散組成物を得た。
【0062】
(実施例2及びその分散組成物の調製)
実施例1において、C.I.ピグメントレッド122をC.I.ピグメンブルー15:3に変更した以外は実施例1と同様にして、カルボジイミド化合物により表面処理された実施例2の表面処理有機顔料(表面処理有機顔料2)を得た。さらに表1の組成の材料を、ビーズミルで1昼夜、温度60℃の温度で混練して、実施例2の表面処理有機顔料の分散組成物を得た。
【0063】
(実施例3〜4、比較例1〜2の分散組成物の調製)
表1の組成の材料を、ビーズミルで1昼夜、温度60℃の温度で混練し、カルボジイミド化合物により表面処理された実施例3〜4の表面処理有機顔料の分散組成物、比較例1〜2の顔料分散組成物を得た。
[評価試験]
(顔料分散性)
実施例1〜4、比較例1〜2の各顔料分散組成物について、B型粘度計を用いて25℃における粘度(初期粘度)を測定し、顔料分散性を評価した。評価結果は表1に示す。
(分散安定性)
実施例1〜4、比較例1〜2の各顔料分散組成物について、40℃の恒温室に7日間保存した後、B型粘度計を用いて25℃における粘度(経時粘度)を測定し、分散安定性を評価した。評価結果は表1に示す。
【0064】
(実施例1〜4、比較例1〜2の顔料分散組成物を用いたカラーフィルター用の顔料分散レジスト組成物)
高速攪拌機を用いて、実施例1〜4、比較例1〜2の顔料分散組成物と他の材料とを表2の組成となるように均一に混合した後、孔径3μmのフィルターで濾過し、実施例1〜4、比較例1〜2のカラーフィルター用の顔料分散レジスト組成物を得た。
[評価試験]
(分散安定性)
実施例1〜4、比較例1、2のカラーフィルター用の各顔料分散レジスト組成物をそれぞれガラス瓶に採り、密栓して室温で7日保存した後の状態を下記評価基準に従って評価した。この結果を、表2に示した。
評価基準
A:増粘、沈降物が共に認められない。
B:軽く振盪すると元に戻る程度の増粘や沈降物が認められる。
C:強く振盪しても元に戻らない程度の増粘や沈降物が認められる。
【0065】
(レジストパターンの現像性)
上記分散安定性でA又はBの評価の得られた、カラーフィルター用の顔料分散レジスト組成物をスピンコーターにて膜厚1μmになるようにガラス基板上に塗布し、100℃で3分間プレベークした。得られた塗膜を、0.15%NaCO水溶液を使用して現像し、未硬化部分のレジスト組成物が完全に除去できる間での時間から現像性を評価した。この結果を、表2に示した。
A:30秒以内に完全に除去できる。
B:30秒を超えて60秒以内に完全に除去できる。
C:60秒を超えても完全に除去できない。
【0066】
【表1】
Figure 0004114793
【0067】
表1中、PB821(商品名)とは、味の素社製の顔料分散剤を表し、PMACは、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートを表す。
表1中、カルボジイミド化合物1の組成は固形分量。
【0068】
【表2】
Figure 0004114793
【0069】
表2中、BMA/MAA共重合体は、ベンジルメタクリレート/メタクリル酸共重合体を表し、DPEHAは、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレートを表し、PGMEAは、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートを表す。イルガキュア907は、2−メチル−1[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルフォリノプロパン−1−オン(商品名、チバ・スペシャリティ・ケミカルズ社製)を表す。
【0070】
【発明の効果】
本発明で得られた処理有機顔料は、高い顔料濃度でも良好な流動性と分散安定性を有し、かつ有機顔料を微細に分散した場合でも良好な流動性と分散安定性とを有する流動性を有するインキや塗料を得ることができる。また、高級有機顔料を使用した場合であっても、良好な初期の微細分散安定性及び経時安定性を示すものであり、印刷インキ、塗料、液晶カラーフィルター用顔料分散レジスト組成物、インクジェット用インキ、筆記具用インキ、リボンインキ、液体現像剤等に好適に適用できるものである。

Claims (8)

  1. カルボジイミド基と反応する官能基を有する有機顔料を、カルボジイミド化合物(但し、分子内にポリエステル側鎖、ポリエーテル側鎖及びポリアクリル側鎖からなる群より選択される少なくとも1種の側鎖を有するものは除く)で処理してなり、
    前記カルボジイミド化合物は、以下の一般式(1)で表される化合物及びイソシアネート基と反応可能な官能基を有する化合物を反応させて得られるものである
    Figure 0004114793
    (前記一般式中、Aは、ポリカルボジイミド化合物の合成に用いたジイソシアネート化合物のイソシアネート基を除く残基であり、K≧2である。)
    ことを特徴とする処理有機顔料。
  2. 前記カルボジイミド化合物は、分子内にカルボジイミド基を少なくとも1つ有するカルボジイミド当量が100〜50000のものである
    ことを特徴とする請求項1記載の処理有機顔料。
  3. 前記カルボジイミド化合物は、主鎖中にポリエステル鎖、ポリエーテル鎖及びポリアクリル鎖からなる群より選択される少なくとも1種の鎖を有するものである
    ことを特徴とする請求項1又は2記載の処理有機顔料。
  4. 前記ポリエステル鎖、ポリエーテル鎖及びポリアクリル鎖は、式量200〜10000の鎖である
    ことを特徴とする請求項3記載の処理有機顔料。
  5. 前記カルボジイミド基と反応する官能基を有する有機顔料は、カルボキシル基、スルホン酸基、水酸基及びアミノ基からなる群より選択される少なくとも1種の官能基を有するものである
    ことを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の処理有機顔料。
  6. 請求項1〜5のいずれかに記載の処理有機顔料を含有する
    ことを特徴とする顔料分散組成物。
  7. 請求項1〜5のいずれかに記載の処理有機顔料又は請求項6に記載の顔料分散組成物を含有する
    ことを特徴とするカラーフィルター用顔料分散レジスト組成物。
  8. ルボジイミド化合物(但し、分子内にポリエステル側鎖、ポリエーテル側鎖及びポリアクリル側鎖からなる群より選択される少なくとも1種の側鎖を有するものは除く)を用いて、カルボジイミド基と反応する官能基を有する有機顔料を処理する工程を含む請求項1〜5のいずれかに記載の処理有機顔料の製造方法であって、
    前記カルボジイミド化合物は、以下の一般式(1)で表される化合物及びイソシアネート基と反応可能な官能基を有する化合物を反応させて得られるものである
    Figure 0004114793
    (前記一般式中、Aは、ポリカルボジイミド化合物の合成に用いたジイソシアネート化合物のイソシアネート基を除く残基であり、K≧2である。)
    ことを特徴とする処理有機顔料の製造方法
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