JP4341355B2 - 磁気記憶装置、磁気記憶装置の書き込み方法および磁気記憶装置の製造方法 - Google Patents

磁気記憶装置、磁気記憶装置の書き込み方法および磁気記憶装置の製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP4341355B2
JP4341355B2 JP2003330955A JP2003330955A JP4341355B2 JP 4341355 B2 JP4341355 B2 JP 4341355B2 JP 2003330955 A JP2003330955 A JP 2003330955A JP 2003330955 A JP2003330955 A JP 2003330955A JP 4341355 B2 JP4341355 B2 JP 4341355B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
tunnel junction
magnetic tunnel
magnetic
memory
junction element
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2003330955A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2005101123A (ja
Inventor
真 元吉
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sony Corp
Original Assignee
Sony Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sony Corp filed Critical Sony Corp
Priority to JP2003330955A priority Critical patent/JP4341355B2/ja
Priority to US10/941,842 priority patent/US7068532B2/en
Publication of JP2005101123A publication Critical patent/JP2005101123A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4341355B2 publication Critical patent/JP4341355B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • GPHYSICS
    • G11INFORMATION STORAGE
    • G11CSTATIC STORES
    • G11C11/00Digital stores characterised by the use of particular electric or magnetic storage elements; Storage elements therefor
    • G11C11/02Digital stores characterised by the use of particular electric or magnetic storage elements; Storage elements therefor using magnetic elements
    • G11C11/14Digital stores characterised by the use of particular electric or magnetic storage elements; Storage elements therefor using magnetic elements using thin-film elements
    • G11C11/15Digital stores characterised by the use of particular electric or magnetic storage elements; Storage elements therefor using magnetic elements using thin-film elements using multiple magnetic layers
    • HELECTRICITY
    • H10SEMICONDUCTOR DEVICES; ELECTRIC SOLID-STATE DEVICES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H10BELECTRONIC MEMORY DEVICES
    • H10B61/00Magnetic memory devices, e.g. magnetoresistive RAM [MRAM] devices
    • H10B61/20Magnetic memory devices, e.g. magnetoresistive RAM [MRAM] devices comprising components having three or more electrodes, e.g. transistors
    • H10B61/22Magnetic memory devices, e.g. magnetoresistive RAM [MRAM] devices comprising components having three or more electrodes, e.g. transistors of the field-effect transistor [FET] type
    • HELECTRICITY
    • H10SEMICONDUCTOR DEVICES; ELECTRIC SOLID-STATE DEVICES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H10NELECTRIC SOLID-STATE DEVICES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H10N50/00Galvanomagnetic devices
    • H10N50/01Manufacture or treatment

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Computer Hardware Design (AREA)
  • Mram Or Spin Memory Techniques (AREA)
  • Hall/Mr Elements (AREA)
  • Semiconductor Memories (AREA)
  • Memory System (AREA)

Description

本発明は、磁気記憶装置、磁気記憶装置の書き込み方法および磁気記憶装置の製造方法に関し、詳しくは強磁性体のスピン方向が平行もしくは反平行によって抵抗値が変化することを利用して情報を記憶する不揮発性の磁気記憶装置、磁気記憶装置の書き込み方法および磁気記憶装置の製造方法に関する。
情報通信機器、特に携帯端末などの個人用小型機器の飛躍的な普及にともない、これを構成するメモリ素子やロジック素子等の素子には、高集積化、高速化、低消費電力化など、一層の高性能化が要求されている。特に不揮発性メモリはユビキタス時代に必要不可欠の素子と考えられている。
例えば、電源の消耗やトラブル、サーバーとネットワークが何らかの障害により切断された場合であっても、不揮発性メモリは個人の重要な情報を保護することができる。そして、不揮発性メモリの高密度化、大容量化は、可動部分の存在により本質的に小型化が不可能なハードディスクや光ディスクを置き換える技術としてますます重要になってきている。
また、最近の携帯機器は不要な回路ブロックをスタンバイ状態にしてでき得る限り消費電力を抑えようと設計されているが、高速ネットワークメモリと大容量ストレージメモリを兼ねることができる不揮発性メモリが実現できれば、消費電力とメモリとの無駄を無くすことができる。また、電源を入れると瞬時に起動できる、いわゆるインスタント・オン機能も高速の大容量不揮発性メモリが実現できれば可能になってくる。
不揮発性メモリとしては、半導体を用いたフラッシュメモリや、強誘電体を用いたFRAM(Ferro electric Random Access Memory)などがあげられる。しかしながら、フラッシュメモリは、書き込み速度がμ秒の桁であるため遅いという欠点がある。一方、FRAMにおいては、書き換え可能回数が1012〜1014で完全にスタティックランダムアクセスメモリやダイナミックランダムアクセスメモリに置き換えるには耐久性が低いという問題が指摘されている。また、強誘電体キャパシタの微細加工が難しいという課題も指摘されている。
これらの欠点を有さない不揮発性メモリとして注目されているのが、MRAM(Magnetic Random Access Memory)とよばれる磁気メモリである。初期のMRAMには、AMR(Anisotropic Magneto Resistive)効果(例えば、非特許文献1参照)や、GMR(Giant Magneto Resistance)効果(例えば、非特許文献2参照)を使ったスピンバルブを基にしたものであった。しかし、負荷のメモリセル抵抗が10Ω〜100Ωと低いため、読み出し時のビットあたりの消費電力が大きく大容量化が難しいという欠点があった。
一方、TMR(Tunnel Magneto Resistance)効果は抵抗変化率が室温で1%〜2%しかなかった(例えば、非特許文献3参照)が、近年抵抗変化率20%近く得られる(例えば、非特許文献4参照)ようになり、TMR効果を使ったMRAMに注目が集まるようになってきている。
MRAMは、構造が単純であるため高集積化が容易であり、また磁気モーメントの回転により記録を行うために、書き換え回数が大であると予測されている。またアクセス時間についても、非常に高速であることが予想され、既に100MHzで動作可能であることが報告されている(例えば、非特許文献5参照)。
J.M.Daughton,"Thin Solid Films"Vol.216(1992),p.162-168 D.D.Tang et al.,"IEDM Technical Digest"(1997),p.995-997 R.Meservey et al.,"Pysics Reports"Vol.238(1994),p.214-217 T.Miyazaki et al.,"J.Magnetism & Magnetic Material"Vol.139(1995),L231 R.Scheuerlein et al.,"ISSCC Digest of Technical Papers"(Feb. 2000),p.128-129
上述の通り、高速化・高集積化が容易という長所を有するMRAMではあるが、下記のような問題がある。従来型MRAMは単一のMTJ形状のセルアレイで構成されていた。MRAMは記憶保持時間10年を実現するためには熱安定性を大きく取るためには抗磁界が大きくなるようにMTJ素子を設計する必要がある。比較的短時間の保持で高速に動作させる機能ブロック、アクセス回数は少ないが長時間メモリ保持する必要のある機能ブロックが混在する一つのMRAMメモリチップでも、少なくとも長時間保持が確保できるように、全ての機能ブロックでスイッチング磁界を高めに設定していたため、全体の書き込み消費電力が上がってしまうという問題があった。
本発明の磁気記憶装置は、第1磁気トンネル接合素子を備えた第1記憶素子群と、前記第1磁気トンネル接合素子よりも保磁力が高い第2磁気トンネル接合素子を備えた第2記憶素子群と、前記第1記憶素子群の第1磁気トンネル接合素子の保磁力に対応した書き込み電流を供給する電源と、前記第2記憶素子群の第2磁気トンネル接続素子の保磁力に対応した書き込み電流を供給する第2電源とを備えたものである
本発明の磁気記憶装置の書き込み方法は、第1磁気トンネル接合素子を備えた第1記憶素子群と、前記第1磁気トンネル接合素子よりも保磁力が高い第2磁気トンネル接合素子を備えた第2記憶素子群と、前記第1記憶素子群の第1磁気トンネル接合素子の保磁力に対応した書き込み電流を供給する第1電源と、前記第2記憶素子群の第2磁気トンネル接続素子の保磁力に対応した書き込み電流を供給する第2電源とを備えた磁気記憶装置の前記第1磁気トンネル接合素子には、前記第1磁気トンネル接合素子の保磁力に対応した書き込み電流により情報を書き込み、前記第2磁気トンネル接合素子には、前記第2磁気トンネル接合素子の保磁力に対応した書き込み電流により情報を書き込む
本発明の磁気記憶装置の製造方法は、第1磁気トンネル接合素子を備えた第1記憶素子群と、前記第1磁気トンネル接合素子よりも保磁力が高い第2磁気トンネル接合素子を備えた第2記憶素子群と、前記第1記憶素子群の第1磁気トンネル接合素子の保磁力に対応した書き込み電流を供給する第1電源と、前記第2記憶素子群の第2磁気トンネル接続素子の保磁力に対応した書き込み電流を供給する第2電源とを備えた磁気記憶装置の前記第1磁気トンネル接合素子および前記第2磁気トンネル接合素子は、前記第1磁気トンネル接合素子および前記第2磁気トンネル接合素子を構成する薄膜層を形成した後、前記第1磁気トンネル接合素子を含む前記第1記憶素子群のパターンと、前記第2磁気トンネル接合素子を含む前記第2記憶素子群のパターンとが描画された一枚のマスクを用いて前記薄膜層を加工して前記第1記憶素子群と前記第2記憶素子群とを同時に形成する
本発明の磁気記憶装置は、第1、第2磁気トンネル接合素子を備えた第1、第2記憶素子群と、各記憶素子群に電流を個々に供給する第1、第2電源とを備え、第1記憶素子群の第1磁気トンネル接合素子は第2記憶素子群の第2磁気トンネル接合素子とは保磁力が異なるため、頻繁にデータを書き換える第1記憶素子群には低保磁力の第1磁気トンネル接合素子を用いることで書き込み電力を下げることができる。一方、データを書き換える頻度が低い第2記憶素子群は高保磁力の第2磁気トンネル接合素子を用いることで熱安定性を大きく取り、データ保持時間を十分に(例えば125℃で10年間保持)ができるようにチップ設計を行うことができるので、チップ全体の消費電力を低くするとともにデータ保持特性の優れた磁気記憶装置の集積回路を実現することができるという利点がある。すなわち、低消費電力でかつデータ保持特性に優れた磁気ランダムアクセスメモリ(以下、MRAMという)装置の実現が可能となるという利点がある。
本発明の磁気記憶装置の書き込み方法は、第1、第2記憶素子群に対応した書き込み電流により情報を書き込むため、第1、第2記憶素子群に対応した最小の電流で情報を書き込むことができる。このため、頻繁にデータを書き換える第1記憶素子群には低保磁力の第1磁気トンネル接合素子を用いることで書き込み電力を下げることができる。一方、データを書き換える頻度が低い第2記憶素子は高保磁力の第2磁気トンネル接合素子を用いることで熱安定性を大きく取り、データ保持時間を十分に(例えば125℃で10年間保持)ができるようにチップ設計を行うことができるので、チップ全体の消費電力を低くするとともにデータ保持特性の優れた磁気記憶装置の集積回路を実現することができるという利点がある。すなわち、磁気ランダムアクセスメモリ(以下、MRAMという)装置において、低消費電力でかつデータ保持特性に優れた書き込みが可能となるという利点がある。
本発明の磁気記憶装置の製造方法は、第1、第2磁気トンネル接合素子を構成する薄膜層を形成した後、第1、第2磁気トンネル接合素子を含む第1、第2記憶素子群のパターンが描画された一枚のマスクを用いて薄膜層を加工して第1、第2記憶素子群を同時に形成することができるという利点がある。すなわち、従来のプロセスをほとんど変えることなく保磁力の異なる磁気トンネル接合素子を同一チップに作り分けることができる。例えば、頻繁にデータを書き換える第1記憶素子群には低保磁力の第1磁気トンネル接合素子を形成することで書き込み電力を下げることができる。一方、データを書き換える頻度が低い第2記憶素子群は高保磁力の第2磁気トンネル接合素子を形成することで熱安定性を大きく取り、データ保持時間を十分に(例えば125℃で10年間保持)ができるようになるので、チップ全体の消費電力を低くするとともにデータ保持特性の優れた磁気記憶装置の集積回路を実現することができるという利点がある。すなわち、低消費電力でかつデータ保持特性に優れた磁気ランダムアクセスメモリ(以下、MRAMという)装置の実現が可能となるという利点がある。
チップ全体の消費電力を低くするとともにデータ保持特性の優れた磁気記憶装置の集積回路を実現するという目的を、磁気トンネル接合素子を備えた複数の記憶素子群と、各記憶素子群の磁気トンネル接合素子の保磁力に対応した書き込み電流を供給する電源とを備え、各記憶素子群のうちの少なくとも一つの記憶素子群の磁気トンネル接合素子は他の記憶素子群の磁気トンネル接合素子とは保磁力が異なるようにしたことで、従来のプロセスをほとんど変えることなく実現した。
本発明の磁気記憶装置およびその書き込み方法に係る一実施例を、図1のブロック図によって説明する。
図1に示すように、磁気記憶装置1は、保磁力の異なる磁気トンネル接合素子を備えた複数の記憶素子群、図面では一例として、保磁力の低い複数の第1磁気トンネル接合素子からなるセルアレイで構成された第1記憶素子群2と、上記第1磁気トンネル接合素子よりも保磁力の高い複数の第2磁気トンネル接合素子からなるセルアレイで構成された第2記憶素子群3と、第1記憶素子群1に電流を供給する第1電源4と、第2記憶素子群2に電流を供給する第2電源5とを備え、上記第1記憶素子群2および第2記憶素子群3には、それらを制御するロジック回路6が接続されている。
上記磁気記憶装置1では、複数種(図面では2種)のスイッチング磁界を有する磁気トンネル接合素子が形成されることになる。したがって、例えば、第1記憶素子群2には書き換え頻度の大きい情報の一例として管理データ等を収容し、第2記憶素子群3には書き換え頻度が小さい一般情報や本体データを収容することができる。このように、書き換え頻度に応じて磁気トンネル接合素子の保磁力の異なる記憶素子群を使い分けることで、全体で書き込み消費電力を低くすることができ、かつ信頼性の高いメモリシステムを構成することができる。
次に、本発明の磁気記憶装置の書き込み方法を、前記図1によって説明する。この書き込み方法では、各記憶素子群に対応した書き込み電流により情報を書き込む。例えば、第1記憶素子群2は第2記憶素子群3よりも低保磁力の第1磁気トンネル接合素子で構成されているため、第2記憶素子群に情報を書き込むときよりも少ない電流で書き込みを行うことができる。例えば、頻繁にデータを書き換えるような場合には、低保磁力の第1磁気トンネル接合素子が用いられている第1記憶素子群2を用いることで書き込み電流を下げることができる。これにより、最小の電流で書き込みを行うことができるので、消費電力の低減が図れる。一方、データを書き換える頻度が低い場合には、高保磁力の第2磁気トンネル接合素子が用いられている第2記憶素子群3を用いることで、熱安定性を大きく取り、データ保持時間を十分に(例えば125℃で10年間保持)ができるようになる。このようにして、チップ全体の消費電力を低くするとともにデータ保持特性の優れた磁気記憶装置の集積回路が実現される。すなわち、磁気ランダムアクセスメモリ(以下、MRAMという)装置において、低消費電力でかつデータ保持特性に優れた書き込みが可能となるという利点がある。
なお、上記磁気記憶装置1では、第1記憶素子群2に電流を供給する第1電源4と第2記憶素子群3に電流を供給する第2電源5とを設けたが、上記第1電源4および第2電極5を一つの電源とすることもできる。このように電源を一つとした構成では、各記憶素子群2、3の磁気トンネル接合素子に書き込みを行うのに必要最小限の電流を供給するように、上記一つの電源に、各記憶素子群に供給する電流を制御する機能を持たせる必要がある。
次に、セルレイアウトの一例を、図2のレイアウト図によって説明する。図2では、一例として、1選択素子(1トランジスタ)・1磁気トンネル接合素子(1TMR素子)の1T1MTJ型のセルレイアウト構成を示す。
図2に示すように、書き込みワード線11と、この書き込みワード線11に立体的に交差(例えば図示したように直交)するビット線12が配列されている。上記各書き込みワード線11と上記各ビット線12の各交差領域には磁気トンネル接合素子13が配置されている。この磁気トンネル接合素子13は例えばTMR素子からなる。また磁気トンネル接合素子の下層には反強磁性体層を使った引き出し電極16が上記ビット線12と平行に配置され、コンタクト(例えばプラグ)32、図示しないランディングパッド、コンタクト等を介して選択素子(例えばトランジスタ、ダイオード等のスイッチング素子)に接続されている。
上記磁気トンネル接合素子13は平面レイアウト的に見た場合、楕円もしくは長円形状を成している。今、その長径をL、短径をWとして、そのアスペクト比をL/Wとする。次に、上記磁気トンネル接合素子の保磁力とアスペクト比との関係をシミュレーションによって求めた結果を、図3によって説明する。
図3に示すように、アスペクト比を小さくしていくと保磁力は下がる。特にアスペクト比が4以下で急激に小さくなることが分かる。磁気トンネル接合素子部はフォトレジストまたはフォトレジストをマスクに加工した無機材料をマスクにして形成されるため、LSIのチップ内の各機能ブロックにおいて磁気トンネル接合素子形成工程のマスクサイズを所望の保磁力になるようにアスペクト比を調整すればよい。アスペクト比の調整は、磁気トンネル接合素子部の短辺長、長辺長、もしくは短辺長と長辺長を変えることによって行える。例えば、保磁力の小さい磁気トンネル接合素子のアスペクト比を1.3〜1.5とすればその保磁力は0.3〜0.4であり、保磁力の大きい磁気トンネル接合素子のアスペクト比を2.0とすればその保磁力は0.58であり、十分なる保磁力の差をつけることができる。なお、保磁力が2.4kA/m(≒30Oe)よりも低すぎると例えば書き込み特性の悪化を招き好ましくない。
次に、磁気トンネル接合(MTJ)素子の記憶層(自由層ともいう)の材料および組成をパラメータとした保磁力のMTJ幅依存性を、図4によって説明する。図4では、縦軸に保磁力を示し、横軸にMTJ幅を示す。ここでは、磁気トンネル接合素子のアスペクト比は2とした。
図4に示すように、このように記憶層の材料を変えることによっても、もしくはアスペクト比を一定にして磁気トンネル接合素子の短辺長wを変えることによっても、保磁力を制御できることがわかる。例えば、コバルト・鉄合金(Co0.75Fe0.25)では、1/w=0.5のとき保磁力は2.5kA/m(≒31.5Oe)であり、1/w=1.25のとき保磁力は3.4kA/m(≒42.3Oe)であり、1/w=1.7のとき保磁力は3.7kA/m(≒46.5Oe)であった。また、コバルト・鉄合金(Co0.90Fe0.10)では、1/w=0.5のとき保磁力は1.5kA/m(≒18.9Oe)であり、1/w=1.25のとき保磁力は2.0kA/m(≒25.5Oe)であり、1/w=1.7のとき保磁力は2.3kA/m(≒28.3Oe)であった。また、ニッケル・鉄合金(Ni0.785Fe0.215)では、1/w=0.5のとき保磁力は0.3kA/m(≒4.3Oe)であり、1/w=1.25のとき保磁力は0.6kA/m(≒8.1Oe)であり、1/w=1.7のとき保磁力は0.7kA/m(≒8.9Oe)であった。
例えば、比較的頻繁にデータを書き換える部分は、保磁力が低くなるようにMTJ素子のアスペクト比を下げる、アスペクト比を一定にして素子サイズを大きくする、記憶層材料にニッケル鉄(NiFe)合金を使うことにより、2.4kA/m〜4.8kA/m(およそ30Oe〜60Oe)の比較的低い外部磁界によって書き込むようにし、データを書き換える頻度が低いブロックはMTJ素子のアスペクト比を大きくする、アスペクト比を一定にして素子サイズを小さくする、記憶層にコバルト鉄で鉄(Fe)の含有率の比較的低いコバルト鉄(Co0.90Fe0.10、Co0.75Fe0.25等)を使うことにより、保磁力を大きくとり、熱安定性を大きく取るようなチップ設計をすれば、全体で低消費電力のMRAM集積回路が実現できる。
次に、磁気記憶装置の1メモリセルの断面構造例を、図2の概略構成断面図によって説明する。図2では、1選択素子(例えば1トランジスタ)と1磁気トンネル接合素子(例えば1TMR素子)のいわゆる1T1J型のMRAM装置におけるメモリセル部の断面構造を示す。
図5に示すように、半導体基板(例えばp型半導体基板)21には、トランジスタ形成領域を分離する素子分離領域22が、いわゆるSTI(Shallow Trench Isolation)で形成されている。なお、上記半導体基板21の表面側にp型ウエル領域(図示せず)が形成されていてもよい。上記半導体基板21上には、ゲート絶縁膜23を介してゲート電極(ワード線)24が形成され、ゲート電極24の両側における半導体基板21には拡散層(例えばN+ 拡散層)25、26が形成され、選択用の電界効果型トランジスタ20が構成されている。
上記電界効果トランジスタ20は読み出しのためのスイッチング素子として機能する。これは、n型またはp型電界効果トランジスタの他に、ダイオード、バイポーラトランジスタ等の各種スイッチング素子を用いることも可能である。
上記電界効果型トランジスタ20を覆う状態に第1絶縁膜41が形成されている。この第1絶縁膜41には上記拡散層領域25、26に接続するコンタクト(例えばタングステンプラグ)27、28が形成されている。さらに第1絶縁膜41上にはコンタクト27に接続するセンス線15、コンタクト28に接続する第1ランディングパッド29等が形成されている。
上記第1絶縁膜41上には、上記センス線15、第1ランディングパッド29等を覆う第2絶縁膜42が形成されている。この第2絶縁膜42には上記第1ランディングパッド29に接続するコンタクト(例えばタングステンプラグ)30が形成されている。さらに上記第2絶縁膜42上には、コンタクト30に接続する第2ランディングパッド31、書き込みワード線11等が形成されている。
上記第2絶縁膜42上には、上記書き込みワード線(第1配線)11、第2ランディングパッド31等を覆う第3絶縁膜43が形成されている。この第3絶縁膜43には、上記第2ランディングパッド31に接続するコンタクト(例えばタングステンプラグ)32形成されている。
さらに、上記第3絶縁膜43上には、上記書き込みワード線11上方から上記コンタクト32に接続される引き出し電極16が形成され、この引き出し電極16上でかつ上記書き込みワード線11の上方には反強磁性体層301が形成され、この反強磁性体層301上でかつ上記書き込みワード線11の上方には、トンネル絶縁層303を挟んで強磁性体層からなる磁化固定層302と磁化が比較的容易に回転する記憶層304が形成され、さらにキャップ層309が形成されている。このように反強磁性体層301からキャップ層309によって磁気トンネル接合素子13(例えばTMR素子)が構成されている。
上記第3の絶縁膜43上には上記引き出し電極16、磁気トンネル接合素子13等を覆う第4の絶縁膜44が形成されている。この第4の絶縁膜44は表面が平坦化され、上記磁気トンネル接合素子13の最上層のキャップ層313表面が露出されている。上記第4の絶縁膜44上には、上記磁気トンネル接合素子13の上面に接続するものでかつ上記書き込みワード線11と上記磁気トンネル接合素子13を間にして立体的に交差(例えば直交)するビット線(第2配線)12が形成されている。
上記記憶層304、上記磁化固定層302は、例えば、ニッケル、鉄もしくはコバルト、またはニッケル、鉄およびコバルトのうちの少なくとも2種からなる合金を主成分とする強磁性体からなる。また、磁化固定層302は単層ではなく2層の強磁性体の間に金属層を挟んだ合成反磁性多層膜(Synthetic Antiferromagnets)でも良い(S. S. P. Parkin, et. al,Phys. Rev. Lett. 64,2304(1990)参照)。上記磁化固定層間に設けられる金属層は、例えば、ルテニウム、銅、クロム、金、銀等で形成されている。そして、上記磁化固定層302は反強磁性体層301と接する状態に形成されていて、これらの層間に働く交換相互作用によって磁化固定層302は強い一方向の磁気異方性を有することになる。
上記反強磁性体層301は、例えば、鉄・マンガン合金、ニッケル・マンガン合金、白金マンガン合金、イリジウム・マンガン合金、ロジウム・マンガン合金、コバルト酸化物およびニッケル酸化物のうちの1種もしくは複数種を用いることができる。
上記引き出し電極16は上記反強磁性体層301を兼ねても良い。すなわち、反強磁性体で形成することもできる。
上記トンネル絶縁層303は、例えば、酸化アルミニウム、酸化マグネシウム、酸化シリコン、窒化アルミニウム、窒化マグネシウム、窒化シリコン、酸化窒化アルミニウム、酸化窒化マグネシウムもしくは酸化窒化シリコンからなる。
上記トンネル絶縁層303は、上記記憶層304と上記磁化固定層302との磁気的結合を切るとともに、トンネル電流を流すための機能を有する。これらの磁性膜および導電体膜は、主に、スパッタリング法によって形成される。トンネル絶縁層は、スパッタリング法によって形成された金属膜を酸化、窒化もしくは酸化窒化させることにより得ることができる。
さらに最上層にはキャップ層309が形成されている。このキャップ層309は、磁気トンネル接合素子と別の磁気トンネル接合素子とを接続する配線との相互拡散防止、接触抵抗低減および記憶層304の酸化防止という機能を有する。通常、銅、窒化タンタル、タンタル、窒化チタン等の1種もしくは複数種で形成されている。
上記各磁性膜および各導体膜は、主にスパッタリング法により形成することができるが、成膜原料があれば、化学的気相成長(CVD:Chemical Vapor Deposition)法、PVD(Physical Vapor Deposition)、蒸着法、ALD(Atomic Layer Deposition)法等、種々の成膜方法を用いることもできる。また、各配線は、絶縁膜上に形成した配線材料層をエッチング加工して形成する通常の配線構造であってもよく、また絶縁膜に形成した溝中に配線材料を埋め込んで形成する溝配線構造であってもよい。
次に上記磁気メモリ装置1の動作を説明する。上記磁気トンネル接合素子13では、磁気抵抗効果によるトンネル電流変化を検出して情報を読み出すが、その効果は記憶層304と磁化固定層302との相対磁化方向に依存する。
また上記磁気トンネル接合素子13では、ビット線12および書き込みワード線11に電流を流し、その合成磁界で記憶層304の磁化の方向を変えて「1」または「0」を記録する。読み出しは磁気抵抗効果によるトンネル電流変化を検出して行う。記憶層304と磁化固定層302の磁化方向が等しい場合を低抵抗(これを例えば「0」とする)とし、記憶層304と磁化固定層302の磁化方向が反平行の場合を高抵抗(これを例えば「1」とする)とする。
図6に示すアステロイド曲線は、合成磁界ベクトル印加された容易軸方向磁界HEA および困難軸方向磁界HHA による記憶層磁化方向の反転しきい値を示している。アステロイド曲線外部に相当する合成磁界ベクトルが発生すると、磁界反転が生じ、データの書き込みができる。アステロイド曲線内部の合成磁界ベクトルは、その電流双安定状態の一方からセルを反転させることはない。また、電流を流しているワード線およびビット線の交点以外のセルにおいても、ワード線もしくはビット線単独で発生する磁界が印加されるため、それらの大きさが一方向反転磁界HK 以上の場合は、交点以外のセルの磁化方向も反転するので、合成磁界が斜線で示す部分401にある場合のみ、選択されたセルを選択書き込みが可能となる。
以上のように、MRAMのアレイでは、ビット線および書き込みワード線からなる格子の交点にメモリセルが配置されている。MRAMの場合、書き込みワード線とビット線との二本の配線に電流を流し、それによって発生する磁界を使うことで、アステロイド磁化反転特性を利用し、選択的に個々のメモリセルに書き込むことが一般的である。また、ビット線を流れる書き込み電流によって記憶層の容易軸方向の磁界(HEA)が作られ、書き込みワード線を流れる電流によって困難軸方向の磁界(HHA)が作られる。これはメモリセルの構成にもよって、ビット線を流れる書き込み電流によって困難軸方向の磁界(HHA)が、書き込みワード線を流れる電流によって記憶層の容易軸方向の磁界(HEA)が作られる場合もある。
次に、本発明の磁気記憶装置の製造方法に係る第1実施例を、図7、図8の製造工程断面図によって説明する。図面では、保磁力の異なる磁気トンネル接合素子を有するMRAMメモリセルの製造工程を示す。具体的には、保磁力の低い複数の第1磁気トンネル接合素子からなるセルアレイで構成された第1記憶素子群2と、上記第1磁気トンネル接合素子よりも保磁力の高い複数の第2磁気トンネル接合素子からなるセルアレイで構成された第2記憶素子群3とを形成するプロセスを主に説明する。なお、図7、図8では、図面左側に第1記憶素子群のメモリセル部を示し、図面右側に第2記憶素子群のメモリセル部を示す。
本発明の磁気記憶装置の製造方法における磁気トンネル接合素子形成前の製造工程は従来の製造方法と同様であるため、詳細な説明は省略する。
図7(1)に示すように、第1記憶素子群2および第2記憶素子群3の形成領域における半導体基板(例えばp型半導体基板)21に、トランジスタ形成領域を分離する素子分離領域22を、いわゆるSTI(Shallow Trench Isolation)で形成する。なお、上記半導体基板21の表面側にp型ウエル領域(図示せず)を形成しておいてもよい。通常のゲート電極の製造プロセスによって、上記半導体基板21上にゲート絶縁膜23を介してゲート電極(ワード線)24を形成する。さらに、ゲート電極24の両側における半導体基板21には拡散層(例えばN+ 拡散層)25、26を形成して、選択用の電界効果型トランジスタ20を構成する。
次に、上記電界効果型トランジスタ20を覆う状態に第1絶縁膜41を形成する。この第1絶縁膜41には上記拡散層領域25、26に接続するコンタクト(例えばタングステンプラグ)27、28を形成する。さらに第1絶縁膜41上に、第2絶縁膜下層421を形成する。この第2絶縁膜下層421に、上記コンタクト27に接続するセンス線15、コンタクト28に接続する第1ランディングパッド29等を、例えば通常の溝配線の形成技術を用いて形成する。
次いで、上記第2絶縁膜下層421上に、上記センス線15、第1ランディングパッド29等を覆う第2絶縁膜上層422を形成して第2絶縁膜42を形成する。この第2絶縁膜42に、上記第1ランディングパッド29に接続するコンタクト(例えばタングステンプラグ)30を形成する。さらに上記第2絶縁膜42上に、第3絶縁膜下層431を形成する。この第3絶縁膜下層431に、コンタクト30に接続する第2ランディングパッド31、書き込みワード線11等を、例えば通常の溝配線の形成技術を用いて形成する。
上記第3絶縁膜下層431上に、上記書き込みワード線(第1配線)11、第2ランディングパッド31等を覆う第3絶縁膜上層432を形成して、第3絶縁膜43を形成する。この第3絶縁膜43に、上記第2ランディングパッド31に接続するコンタクト(例えばタングステンプラグ)32を形成する。上記センス線15、書き込みワード線11等は、通常の溝配線形成技術により形成したが、絶縁膜上に配線形成膜を形成した後にリソグラフィー技術およびエッチング技術等を用いて配線形成膜をパターニングして形成する通常の配線形成方法を用いることも可能である。なお、以下の説明で用いる図7(2)以降の図面では、コンタクト31、書き込みワード線11、第2ランディングパッド31等よりも上部を示し、センス線15、選択素子となる電界効果型トランジスタ20、半導体基板21等の図示は省略した。
さらに、図7(2)に示すように、上記第3絶縁膜43上に、例えばPVD(Physical vapor deposition)法によって、引き出し電極16、反強磁性体層301、磁化固定層302、トンネル絶縁層303、記憶層304、さらにキャップ層309を順に堆積して積層膜を形成する。
上記引き出し電極16は、金属材料、多結晶シリコン等の導電性材料で形成される。
上記反強磁性体層301は、例えば、鉄・マンガン合金、ニッケル・マンガン合金、白金マンガン合金、イリジウム・マンガン合金、ロジウム・マンガン合金、コバルト酸化物およびニッケル酸化物のうちの1種もしくは複数種を用いることができる。
上記引き出し電極16は上記反強磁性体層301を兼ねても良い。すなわち、反強磁性体で形成することもできる。
上記記憶層304、上記磁化固定層302は、例えば、ニッケル、鉄もしくはコバルト、またはニッケル、鉄およびコバルトのうちの少なくとも2種からなる合金を主成分とする強磁性体からなる。また、磁化固定層302は単層ではなく2層の強磁性体の間に金属層を挟んだ合成反磁性多層膜(Synthetic Antiferromagnets)でも良い(S. S. P. Parkin, et. al,Phys. Rev. Lett. 64,2304(1990)参照)。上記磁化固定層間に設けられる金属層は、例えば、ルテニウム、銅、クロム、金、銀等で形成されている。そして、上記磁化固定層302は反強磁性体層301と接する状態に形成されていて、これらの層間に働く交換相互作用によって磁化固定層302は強い一方向の磁気異方性を有することになる。すなわち、下地の反強磁性体層301との交換結合によって磁化の方向がピニング(pinning)される。一方、記憶層304は、外部印加磁場によって磁化の方向が磁化固定層302に対して、平行または反平行に変えることができる。
上記トンネル絶縁層303は、通常酸化アルミニウム(Al23)が使われる。この成膜方法は、トンネル絶縁層303が0.5nm〜5nmと非常に薄いため、ALD(Atomic Layer Deposition)法、またはスパッタリングによってアルミニウム(Al)を堆積した後、プラズマ酸化といった方法で形成する。また、酸化アルミニウム以外に、酸化マグネシウム、酸化シリコン、窒化アルミニウム、窒化マグネシウム、窒化シリコン、酸化窒化アルミニウム、酸化窒化マグネシウムもしくは酸化窒化シリコンで形成することもできる。
上記トンネル絶縁層303は、上記記憶層304と上記磁化固定層302との磁気的結合を切るとともに、トンネル電流を流すための機能を有する。これらの磁性膜および導電体膜は、主に、スパッタリング法によって形成される。トンネル絶縁層は、スパッタリング法によって形成された金属膜を酸化、窒化もしくは酸化窒化させることにより得ることができる。
さらに最上層にはキャップ層309が形成されている。このキャップ層309は、磁気トンネル接合素子と別の磁気トンネル接合素子とを接続する配線との相互拡散防止、接触抵抗低減および記憶層304の酸化防止という機能を有する。通常、銅、窒化タンタル、タンタル、窒化チタン等の1種もしくは複数種で形成されている。
上記各磁性膜および各導体膜は、主にスパッタリング法により形成することができるが、成膜原料があれば、化学的気相成長(CVD:Chemical Vapor Deposition)法、PVD(Physical Vapor Deposition)、蒸着法、ALD(Atomic Layer Deposition)法等、種々の成膜方法を用いることもできる。
次に、第1記憶素子群の第1磁気トンネル接合素子の保磁力と第2記憶素子群の第2磁気トンネル接合素子の保磁力とが異なるように形成する第1の製造方法を、以下に説明する。
まず、磁気トンネル接合素子の大きさを変えることにより、保磁力の異なる磁気トンネル接合素子を形成する方法を説明する。磁気トンネル接合素子の大きさを変える方法としては、磁気トンネル接合素子の短径の長さが異なるように形成する。もしくは、磁気トンネル接合素子の「長径/短径」で表されるアスペクト比が異なるように形成する。もしくは、磁気トンネル接合素子の短径の長さとアスペクト比が異なるように形成する。
これらの場合は、図7(3)に示すように、まず、キャップ層309上にレジスト膜51を形成する。その後、リソグラフィー技術により上記レジスト膜51を第1磁気トンネル接合素子の形状と第2磁気トンネル接合素子の形状とにパターニングする。その際、同一マスクに、第1磁気トンネル接合素子を形成するマスクパターンと第2磁気トンネル接合素子を形成するマスクパターンとを、第1磁気トンネル接合素子の保磁力と第2磁気トンネル接合素子の保磁力とが異なるように、磁気トンネル接合素子の短径の長さが異なるようにマスクパターンを形成したマスクを用いて、もしくは、磁気トンネル接合素子の「長径/短径」で表されるアスペクト比が異なるようにマスクパターンを形成したマスクを用いて、もしくは、磁気トンネル接合素子の短径の長さとアスペクト比が異なるようにマスクパターンを形成したマスクを用いて、上記レジスト膜51をパターニングして、レジストマスク52、53を形成する。
その後、図8(4)に示すように、パターニングされたレジストマスク52、53をエッチングマスクに用いて、上記キャップ層309、記憶層304、トンネル絶縁層303までをエッチング加工する。上記エッチングの終点は酸化アルミニウムからなるトンネル絶縁層303、磁化固定層302もしくは反強磁性体層301の途中で終わるように設定する。したがって、磁化固定層302まで、もしくは反強磁性体層301までパターニングしてもよい。上記エッチングガスは塩素(Cl)を含んだハロゲンガスまたは一酸化炭素(CO)にアンモニア(NH3)を添加したガス系等を用いる。
次に、図8(5)に示すようにフォトレジストをマスクに反応性イオンエッチング技術を用いて、残りの積層膜をエッチング加工して、第1記憶素子群の磁気トンネル接合素子13(第1磁気トンネル接合素子131)と下層配線を接続する引き出し電極16(161)とを形成するとともに、第2記憶素子群の磁気トンネル接合素子13(第2磁気トンネル接合素子132)と下層配線を接続する引き出し電極16(162)とを形成する。上記引き出し電極16は主として引き出し電極形成膜160で形成されるが、図示したように、反強磁性体層301、磁化固定層302、トンネル絶縁層303等を含めて形成されてもよい。
このようにして、上記第3絶縁膜43上には、上記書き込みワード線11上方から上記コンタクト32に接続される引き出し電極16が形成され、この引き出し電極16上でかつ上記書き込みワード線11の上方には反強磁性体層301が形成され、この反強磁性体層301上でかつ上記書き込みワード線11の上方には、トンネル絶縁層303を挟んで強磁性体層からなる磁化固定層302と磁化が比較的容易に回転する記憶層304が形成され、さらにキャップ層309が形成されている。このように反強磁性体層301からキャップ層309によって磁気トンネル接合素子13が構成される。
次に、図8(6)に示すように、CVDもしくはPVD法によって、第4絶縁膜44を全面に堆積形成する。この第4絶縁膜44は、例えば酸化シリコン(SiO2)または酸化アルミニウム(Al23)等の絶縁膜により形成される。その後、例えば化学的機械研磨(CMP)によって、第4絶縁膜44表面を平坦化して、各磁気トンネル接合素子13の最上層に形成されているキャップ層309の表面を露出させる。次に標準的な配線形成技術によって、第4絶縁膜44上に、第1記憶素子群の上記磁気トンネル接合素子13(131)の上面に接続するものでかつ上記書き込みワード線11(111)と上記磁気トンネル接合素子13(131)を間にして立体的に交差(例えば直交)するビット線12(121)および第2記憶素子群の上記磁気トンネル接合素子13(132)の上面に接続するものでかつ上記書き込みワード線11(112)と上記磁気トンネル接合素子13(132)を間にして立体的に交差(例えば直交)するビット線12(122)を形成するとともに、周辺回路の配線(図示せず)、ボンディングパッド領域(図示せず)等を形成する。さらに全面に第5絶縁膜(図示せず)を、例えばプラズマシリコン窒素膜を堆積して形成し、ボンディングパッド部を開口してLSIのウエハプロセス工程を完了させる。
上記製造方法では、保磁力の異なる磁気トンネル接合素子を形成するために、引き出し電極16からキャップ層309までの積層膜の加工を、磁気トンネル接合素子の短径の長さが異なるようにマスクパターンを形成したマスクを用いて、もしくは、磁気トンネル接合素子の「長径/短径」で表されるアスペクト比が異なるようにマスクパターンを形成したマスクを用いて、もしくは、磁気トンネル接合素子の短径の長さとアスペクト比が異なるようにマスクパターンを形成したマスクを用いて行う。このように、保磁力の異なる磁気トンネル接合素子を含む各記憶素子群のパターンが描画された一枚のマスクを用いて薄膜層を加工して各記憶素子群を同時に形成することができるという利点がある。すなわち、従来のプロセスをほとんど変えることなく保磁力の異なる磁気トンネル接合素子を同一チップに作り分けることができる。
例えば、頻繁にデータを書き換える記憶素子群には低保磁力の磁気トンネル接合素子を形成することで書き込み電力を下げることができる。一方、データを書き換える頻度が低い記憶素子群は高保磁力の磁気トンネル接合素子を形成することで熱安定性を大きく取り、データ保持時間を十分に(例えば125℃で10年間保持)ができるようになるので、チップ全体の消費電力を低くするとともにデータ保持特性の優れた磁気記憶装置の集積回路を実現することができる。すなわち、低消費電力でかつデータ保持特性に優れたMRAM装置の実現が可能となる。
次に、第1記憶素子群の第1磁気トンネル接合素子の保磁力と第2記憶素子群の第2磁気トンネル接合素子の保磁力とが異なるように形成する本発明の磁気記憶装置の製造方法に係る第2実施例を、以下に説明する。
第2実施例の製造方法は、第1磁気トンネル接合素子の記憶層と第2磁気トンネル接合素子の記憶層の厚さを異なる厚さに形成することで、保磁力の異なる第1磁気トンネル接合素子と第2磁気トンネル接合素子とを形成する方法である。したがって、磁気トンネル接合素子の形成方法以外は、上記第1の製造方法と同様な工程を行えばよいので、ここでは、磁気トンネル接合素子の形成方法のみを、図9によって説明する。なお、図9では、図面左側に第1記憶素子群のメモリセル部を示し、図面右側に第2記憶素子群のメモリセル部を示す。
図9(1)に示すように、第3絶縁膜43上に、例えばPVD(Physical vapor deposition)法によって、引き出し電極16、反強磁性体層301、磁化固定層302、トンネル絶縁層303、記憶層304を順に積層形成する。
次いで、図9(2)に示すように、第2記憶素子群の形成領域上のみにレジスト膜61を、レジスト塗布技術とリソグラフィー技術によって形成する。
次に、図9(3)に示すように、このレジスト膜61をエッチングマスクに用いて、第1記憶素子群の形成領域の記憶層304をエッチングにより薄膜化する。このエッチングには、反応性イオンエッチング技術またはドライエッチングを用いる。そして、堆積後は5nm〜15nmの膜厚があった記憶層304を2nm〜5nmの厚さになるようにエッチング加工する。その後、上記レジスト膜61を除去する。
次に、図9(4)に示すように、例えばPVD法によって、記憶層304側の全面にキャップ層309を形成する。このキャップ層309の厚さは、例えば100nmとする。その後、前記図7(3)によって説明したのと同様にして、キャップ層309上にレジスト膜51を形成する。その後、リソグラフィー技術により上記レジスト膜51を第1磁気トンネル接合素子の形状と第2磁気トンネル接合素子の形状とにパターニングする。以下、前記図8によって説明したのと同様なる工程を行えばよい。
上記第2実施例の製造方法では、第1記憶素子群の形成領域側の記憶層304をエッチングにより薄く形成したが、別の製造方法もある。すなわち、第1、第2記憶素子群の記憶層304を始めから、第1記憶素子群の記憶層の厚さに薄く形成する。その後、第1記憶素子群の形成領域にマスク層を形成する。そして、マスク層上も含めて全面に記憶層となる膜をさらに堆積形成する。この2度目の記憶層の膜堆積は、第2記憶素子群の記憶層となる膜厚まで行う。その後、上記マスク層とともに、マスク層上に堆積された記憶層も除去することで、第1記憶素子群の形成領域と第2記憶素子群の形成領域における記憶層の膜厚を異なる状態に形成することができる。なお、2度目の記憶層の堆積時には、最初に形成した記憶層表面を、例えば逆スパッタリング等により洗浄してもよい。
上記第2実施例の製造方法では、第1記憶素子群の形成領域と第2記憶素子群の形成領域とで、記憶層の膜厚を異ならせて形成することができる。これによって、膜厚を薄く形成した記憶層を有する磁気トンネル接合素子は膜厚を厚く形成した記憶層を有する磁気トンネル接合素子よりも保磁力を小さくすることができる。したがって、保磁力の異なる磁気トンネル接合素子を同一チップに作り分けることができる。
例えば、頻繁にデータを書き換える記憶素子群には低保磁力の磁気トンネル接合素子を形成することで書き込み電力を下げることができる。一方、データを書き換える頻度が低い記憶素子群は高保磁力の磁気トンネル接合素子を形成することで熱安定性を大きく取り、データ保持時間を十分に(例えば125℃で10年間保持)ができるようになるので、チップ全体の消費電力を低くするとともにデータ保持特性の優れた磁気記憶装置の集積回路を実現することができる。すなわち、低消費電力でかつデータ保持特性に優れたMRAM装置の実現が可能となる。
次に、第1記憶素子群の第1磁気トンネル接合素子の保磁力と第2記憶素子群の第2磁気トンネル接合素子の保磁力とが異なるように形成する、本発明の磁気記憶装置の製造方法に係る第3実施例を、図10によって以下に説明する。なお、図10、図11では、図面左側に第1記憶素子群のメモリセル部を示し、図面右側に第2記憶素子群のメモリセル部を示す。
図10(1)に示すように、第3絶縁膜43上に、例えばPVD(Physical vapor deposition)法によって、引き出し電極16、反強磁性体層301、磁化固定層302、トンネル絶縁層303、第1記憶層3041を順に積層形成する。
次いで、図10(2)に示すように、第1記憶素子群の形成領域上のみにマスク膜61を形成する。このマスク膜61は、例えば、レジスト塗布技術とリソグラフィー技術によって形成する。または無機膜により形成することもできる。
次いで、図10(3)に示すように、このマスク膜61をエッチングマスクに用いて、第2記憶素子群の形成領域の第1記憶層3041をエッチングにより薄膜化する。このエッチングには、反応性イオンエッチング技術またはドライエッチングを用いる。そして、堆積後は5nm〜15nmの膜厚があった第1記憶層3041を2nm〜5nmの厚さになるようにエッチング加工する。その後、上記マスク膜61を除去する。
次に、図11(4)に示すように、第1記憶素子群の形成領域上のみにマスク膜62を形成する。このマスク膜62は、例えば、レジスト塗布技術とリソグラフィー技術によって形成する。または無機膜により形成することもできる。なお、マスク膜62を形成する代わりに上記マスク膜61を除去せずにこのマスク膜61を用いることもできる。
次に、図11(5)に示すように、マスク膜62が形成されている側の全面に上記第1記憶層3041とは保磁力の異なる第2記憶層3042を成膜する。したがって、第2記憶層3042は、第1記憶素子群の形成領域ではマスク膜62上に形成され、第1記憶素子群の形成領域では第1記憶層3041上に形成される。なお、第2記憶層3042を形成する際に、例えば逆スパッタリング等により第1記憶層3041表面を洗浄してもよい。
その後、上記マスク膜62を除去するとともに、上記マスク膜62上の第2記憶層3042を除去する。すなわち、リフトオフ法により、第1記憶素子群の形成領域にある第2記憶層3042を除去して、図11(6)に示すように、第2記憶素子群の形成領域のみに第2記憶層3042を残す。この結果、第1記憶素子群の形成領域には、第1記憶層3041が形成され、第2記憶素子群の形成領域には薄膜化した第1記憶層3041と、所定の厚さを有する第2記憶層3042が形成され、第1記憶素子群の形成領域と第2記憶素子群の形成領域とで異なる材質の記憶層を形成することができる。
上記第1記憶層3041の保磁力が小さく、第2記憶層3042の保磁力が大きくなるように形成するには、例えば上記第1記憶層3041にはニッケル鉄合金を用い、上記第2記憶層3042にはコバルト鉄合金を用いることができる。もしくは、コバルト鉄合金の組成比を変えて用いることもできる。例えば第1記憶層3041にはコバルト(90%)鉄(10%)合金を用い、第2記憶層3042にはコバルト(75%)鉄(25%)合金を用いる。このように、第1記憶層3041に保磁力の小さい強磁性体を用い、第2記憶層3042に保磁力の大きい強磁性体を用いればよい。
その後、図11(7)に示すように、例えばPVD法によって、記憶層304(第1記憶層3041、第2記憶層3042)側の全面にキャップ層309を形成する。このキャップ層309の厚さは、例えば100nmとする。その後、前記図7(3)によって説明したのと同様にして、キャップ層309上にレジスト膜51を形成する。その後、リソグラフィー技術により上記レジスト膜51を第1磁気トンネル接合素子の形状と第2磁気トンネル接合素子の形状とにパターニングする。以下、前記図8によって説明したのと同様なる工程を行えばよい。
上記第3実施例の製造方法では、第2記憶素子群の形成領域側の第1記憶層3041をエッチングにより薄く形成したが、別の製造方法もある。すなわち、始めに、保磁力が大きい第2記憶層3042を全面に形成した後、第1記憶素子群側の第2記憶層3042を薄く形成する。その後、第2記憶素子群の形成領域にマスク層を形成する。そして、マスク層上も含めて全面に第2記憶層3042よりも保磁力の小さい第1記憶層3041を堆積形成する。そして、第1記憶層3041を所定の膜厚まで堆積した後、上記マスク層とともに、マスク層上に堆積された第1記憶層3041も除去する。これによって、第1記憶素子群の形成領域と第2記憶素子群の形成領域における記憶層の材質を異なる状態に形成することができる。なお、第1記憶層3041の堆積時には、最初に形成した第2記憶層3042表面を、例えば逆スパッタリング等により洗浄してもよい。
上記第3実施例の製造方法では、第1記憶素子群の形成領域と第2記憶素子群の形成領域とで、記憶層の材質を異ならせて形成することができる。これによって、保磁力の小さい材料で形成した第1記憶層3041を有する磁気トンネル接合素子は保磁力の大きい材料で形成した第2記憶層3042を有する磁気トンネル接合素子よりも保磁力を小さくすることができる。したがって、保磁力の異なる磁気トンネル接合素子を同一チップに作り分けることができる。
例えば、頻繁にデータを書き換える記憶素子群には低保磁力の磁気トンネル接合素子を形成することで書き込み電力を下げることができる。一方、データを書き換える頻度が低い記憶素子群は高保磁力の磁気トンネル接合素子を形成することで熱安定性を大きく取り、データ保持時間を十分に(例えば125℃で10年間保持)ができるようになるので、チップ全体の消費電力を低くするとともにデータ保持特性の優れた磁気記憶装置の集積回路を実現することができる。すなわち、低消費電力でかつデータ保持特性に優れたMRAM装置の実現が可能となる。
本発明の磁気記憶装置、磁気記憶装置の書き込み方法および磁気記憶装置の製造方法は、特には、磁気ランダムアクセスメモリに適用することができる。
本発明の磁気記憶装置およびその書き込み方法に係る一実施例を示すブロック図である。 本発明の磁気記憶装置のセルレイアウト例を示すレイアウト図である。 シミュレーションによって求めた磁気トンネル接合素子の保磁力とアスペクト比との関係図である。 磁気トンネル接合素子の記憶層の材料および組成をパラメータとした保磁力とMTJ幅との関係図である。 磁気記憶装置のメモリセル部の一例を示す概略構成断面図である。 容易軸方向磁界HEA および困難軸方向磁界HHA による記憶層磁化方向の反転しきい値を示すアステロイド曲線図である。 本発明の磁気記憶装置の製造方法に係る第1実施例を示す製造工程断面図である。 本発明の磁気記憶装置の製造方法に係る第1実施例を示す製造工程断面図である。 本発明の磁気記憶装置の製造方法に係る第2実施例を示す製造工程断面図である。 本発明の磁気記憶装置の製造方法に係る第3実施例を示す製造工程断面図である。 本発明の磁気記憶装置の製造方法に係る第3実施例を示す製造工程断面図である。
符号の説明
1…磁気記憶装置、2…第1記憶素子群、3…第2記憶素子群、4…第1電源、5…第2電源

Claims (15)

  1. 第1磁気トンネル接合素子を備えた第1記憶素子群と、
    前記第1磁気トンネル接合素子よりも保磁力が高い第2磁気トンネル接合素子を備えた第2記憶素子群と、
    前記第1記憶素子群の第1磁気トンネル接合素子の保磁力に対応した書き込み電流を供給する第1電源と
    前記第2記憶素子群の第2磁気トンネル接続素子の保磁力に対応した書き込み電流を供給する第2電源とを備え
    磁気記憶装置。
  2. 前記第1磁気トンネル接合素子の短径の長さと前記第2磁気トンネル接合素子の短径の長さが異なる
    請求項1記載の磁気記憶装置。
  3. 前記第1磁気トンネル接合素子の「長径/短径」で表されるアスペクト比と前記第2磁気トンネル接合素子の「長径/短径」で表されるアスペクト比が異なる
    請求項1記載の磁気記憶装置。
  4. 前記第1磁気トンネル接合素子の短径の長さと前記第2磁気トンネル接合素子の短径の長さが異なるとともに第1磁気トンネル接合素子の「長径/短径」で表されるアスペクト比と第2磁気トンネル接合素子の「長径/短径」で表されるアスペクト比が異なる
    請求項1記載の磁気記憶装置。
  5. 前記第1磁気トンネル接合素子の記憶層の厚さと前記第2磁気トンネル接合素子の記憶層の厚さが異なる
    請求項1記載の磁気記憶装置。
  6. 前記第1磁気トンネル接合素子の記憶層の材質と前記第2磁気トンネル接合素子の記憶層の材質が異なる
    請求項1記載の磁気記憶装置。
  7. 前記第1電源は、該第1電源に接続される前記第1記憶素子群の第1磁気トンネル接合素子の磁界を反転させるのに必要な電流量を供給するものからなり、
    前記第2電源は、該第2電源に接続される前記第2記憶素子群の第2磁気トンネル接合素子の磁界を反転させるのに必要な電流量を供給するものからな
    請求項1記載の磁気記憶装置。
  8. 前記第1記憶素子群および前記第2記憶素子群が接続されたロジック回路
    を備えた請求項1記載の磁気記憶装置。
  9. 第1磁気トンネル接合素子を備えた第1記憶素子群と、
    前記磁気トンネル接合素子よりも保磁力が高い第2磁気トンネル接合素子を備えた第2記憶素子群と、
    前記第1記憶素子群の第1磁気トンネル接合素子の保磁力に対応した書き込み電流を供給する第1電源と
    前記第2記憶素子群の第2磁気トンネル接続素子の保磁力に対応した書き込み電流を供給する第2電源とを備えた磁気記憶装置の
    前記第1磁気トンネル接合素子には、前記第1磁気トンネル接合素子の保磁力に対応した書き込み電流により情報を書き込み、
    前記第2磁気トンネル接合素子には、前記第2磁気トンネル接合素子の保磁力に対応した書き込み電流により情報を書き込
    磁気記憶装置の書き込み方法
  10. 第1磁気トンネル接合素子を備えた第1記憶素子群と、
    前記第1磁気トンネル接合素子よりも保磁力が高い第2磁気トンネル接合素子を備えた第2記憶素子群と、
    前記第1記憶素子群の第1磁気トンネル接合素子の保磁力に対応した書き込み電流を供給する第1電源と
    前記第2記憶素子群の第2磁気トンネル接続素子の保磁力に対応した書き込み電流を供給する第2電源とを備えた磁気記憶装置の
    前記第1磁気トンネル接合素子および前記第2磁気トンネル接合素子は、
    前記第1磁気トンネル接合素子および前記第2磁気トンネル接合素子を構成する薄膜層を形成した後、
    前記第1磁気トンネル接合素子を含む前記第1記憶素子群のパターンと、前記第2磁気トンネル接合素子を含む前記第2記憶素子群のパターンとが描画された一枚のマスクを用いて前記薄膜層を加工して前記第1記憶素子群と前記第2記憶素子群とを同時に形成する
    磁気記憶装置の製造方法。
  11. 前記第1磁気トンネル接合素子の短径の長さと第2磁気トンネル接合素子の短径の長さが異なる
    請求項10記載の磁気記憶装置の製造方法。
  12. 前記第1磁気トンネル接合素子の「長径/短径」で表されるアスペクト比と前記第2磁気トンネル接合素子の「長径/短径」で表されるアスペクト比が異なる
    請求項10記載の磁気記憶装置の製造方法。
  13. 前記第1磁気トンネル接合素子の短径の長さと前記第2磁気トンネル接合素子の短径の長さが異なるとともに第1磁気トンネル接合素子の「長径/短径」で表されるアスペクト比と第2磁気トンネル接合素子の「長径/短径」で表されるアスペクト比が異なる
    請求項10記載の磁気記憶装置の製造方法。
  14. 前記薄膜層のうち、前記第1磁気トンネル接合素子の記憶層と前記第2磁気トンネル接合素子の記憶層とは、記憶層の厚さが異なるように形成する
    請求項10記載の磁気記憶装置の製造方法。
  15. 前記薄膜層のうち、前記第1磁気トンネル接合素子の記憶層と前記第2磁気トンネル接合素子の記憶層とは、記憶層の材質が異なるように形成する
    請求項10記載の磁気記憶装置の製造方法。
JP2003330955A 2003-09-24 2003-09-24 磁気記憶装置、磁気記憶装置の書き込み方法および磁気記憶装置の製造方法 Expired - Fee Related JP4341355B2 (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003330955A JP4341355B2 (ja) 2003-09-24 2003-09-24 磁気記憶装置、磁気記憶装置の書き込み方法および磁気記憶装置の製造方法
US10/941,842 US7068532B2 (en) 2003-09-24 2004-09-16 Magnetic storage device, writing method for magnetic storage device and manufacturing method for magnetic storage device

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003330955A JP4341355B2 (ja) 2003-09-24 2003-09-24 磁気記憶装置、磁気記憶装置の書き込み方法および磁気記憶装置の製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2005101123A JP2005101123A (ja) 2005-04-14
JP4341355B2 true JP4341355B2 (ja) 2009-10-07

Family

ID=34308923

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2003330955A Expired - Fee Related JP4341355B2 (ja) 2003-09-24 2003-09-24 磁気記憶装置、磁気記憶装置の書き込み方法および磁気記憶装置の製造方法

Country Status (2)

Country Link
US (1) US7068532B2 (ja)
JP (1) JP4341355B2 (ja)

Families Citing this family (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005064075A (ja) * 2003-08-20 2005-03-10 Toshiba Corp 磁気記憶装置及びその製造方法
JP2008218649A (ja) * 2007-03-02 2008-09-18 Renesas Technology Corp 半導体装置およびその製造方法ならびに磁気メモリ素子
US20090115405A1 (en) * 2007-11-01 2009-05-07 Magic Technologies, Inc. Magnetic field angular sensor with a full angle detection
US8227896B2 (en) * 2009-12-11 2012-07-24 International Business Machines Corporation Resistive switching in nitrogen-doped MgO
JP2012014787A (ja) * 2010-06-30 2012-01-19 Sony Corp 記憶装置
US9244853B2 (en) * 2012-08-10 2016-01-26 Qualcomm Incorporated Tunable multi-tiered STT-MRAM cache for multi-core processors
US9384810B2 (en) * 2012-08-10 2016-07-05 Qulacomm Incorporated Monolithic multi-channel adaptable STT-MRAM
US20190066746A1 (en) * 2017-08-28 2019-02-28 Qualcomm Incorporated VARYING ENERGY BARRIERS OF MAGNETIC TUNNEL JUNCTIONS (MTJs) IN DIFFERENT MAGNETO-RESISTIVE RANDOM ACCESS MEMORY (MRAM) ARRAYS IN A SEMICONDUCTOR DIE TO FACILITATE USE OF MRAM FOR DIFFERENT MEMORY APPLICATIONS
JP7211273B2 (ja) * 2019-06-17 2023-01-24 株式会社アイシン 半導体記憶装置

Family Cites Families (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH04337666A (ja) * 1991-05-14 1992-11-25 Citizen Watch Co Ltd 半導体不揮発性メモリとその書き込み方法
US6911710B2 (en) * 2000-03-09 2005-06-28 Hewlett-Packard Development Company, L.P. Multi-bit magnetic memory cells
DE10058047A1 (de) * 2000-11-23 2002-06-13 Infineon Technologies Ag Integrierter Speicher mit einer Anordnung von nicht-flüchtigen Speicherzellen und Verfahren zur Herstellung und zum Betrieb des integrierten Speichers
JP2004023062A (ja) * 2002-06-20 2004-01-22 Nec Electronics Corp 半導体装置とその製造方法
JP4208500B2 (ja) * 2002-06-27 2009-01-14 株式会社ルネサステクノロジ 薄膜磁性体記憶装置
JP4405162B2 (ja) * 2003-02-14 2010-01-27 株式会社ルネサステクノロジ 薄膜磁性体記憶装置

Also Published As

Publication number Publication date
US20050063221A1 (en) 2005-03-24
US7068532B2 (en) 2006-06-27
JP2005101123A (ja) 2005-04-14

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4952725B2 (ja) 不揮発性磁気メモリ装置
JP2019114816A (ja) 磁気抵抗ランダムアクセスメモリの製造方法
JP2007081280A (ja) 磁気抵抗効果素子及び磁気メモリ装置
JP2004179183A (ja) 磁気抵抗効果素子および磁気メモリ
JP2004040006A (ja) 磁気メモリ装置およびその製造方法
KR20060049394A (ko) 자기 메모리 장치 및 제조 방법
US6841820B2 (en) Information storage apparatus and manufacturing method therefor
JP2003324187A (ja) 磁気メモリ装置の製造方法および磁気メモリ装置
KR100951068B1 (ko) 자기 기억 장치 및 그 제조 방법
JP2006278645A (ja) 磁気メモリ装置
JP4341355B2 (ja) 磁気記憶装置、磁気記憶装置の書き込み方法および磁気記憶装置の製造方法
JPWO2010113748A1 (ja) 強磁性ランダムアクセスメモリ
JP4415745B2 (ja) 固体メモリ装置
JP4590862B2 (ja) 磁気メモリ装置及びその製造方法
JP5277629B2 (ja) 磁気抵抗効果を有するメモリ素子及びその製造方法、並びに、不揮発性磁気メモリ装置
JP3596536B2 (ja) 磁気メモリ装置およびその製造方法
JP2003218324A (ja) 磁気記憶装置およびその製造方法
US7683446B2 (en) Magnetic memory using spin injection flux reversal
JP2003282837A (ja) 磁気メモリ装置およびその製造方法
JP4192075B2 (ja) 磁気記憶装置の製造方法
JP2003133527A (ja) 磁気メモリ装置、その書き込み方法およびその製造方法
JP5327293B2 (ja) 不揮発性磁気メモリ装置
JP2005203701A (ja) 磁気抵抗効果素子及び磁気メモリ装置
JP2005175374A (ja) 磁気メモリ装置及びその製造方法
JP2003332650A (ja) トンネル磁気抵抗素子とその製造方法および磁気メモリ装置とその製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20050218

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20080215

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20080226

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20080423

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20090616

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20090629

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120717

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120717

Year of fee payment: 3

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees