JP4333592B2 - 電子ハイハットシンバル - Google Patents

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Description

この発明は電子打楽器に関し、特に自然楽器のドラムセットに使用されるハイハットシンバルの音を電子音源からの電子音で発生する電子ハイハットシンバルに関する。
電子打楽器である電子ドラムは、電子ドラム用パッド(打面)をスティック(打棒)などで打撃すると、その打撃状態(強弱など)がパッドの裏側に設けられた圧電素子などの打撃センサにより検知され、その検知信号に基づいて電子音源から電子音が発生する打楽器である。そして、複数個の電子ドラムを組み合わせて、自然打楽器によるアコースティックドラムセットと同様な電子ドラムセットを構成することもできる。
その電子ドラムセットにも、アコースティックドラムセットに用いられるハイハットシンバル(以下単に「ハイハット」ともいう)に相当する電子ハイハットシンバルが用いられる。自然打楽器のハイハットは、付属のフットペダル(ハイハットコントローラ)の踏み込み操作によって開閉する上下2枚のシンバル板からなり、フットペダルの踏込度合によって上シンバル板が上下に移動して2枚のシンバル板が開閉し、上シンバル板をスティックで打撃した時に発生する楽音が異なる。
そして例えば、フットペダルを最下位位置まで踏み込んだ状態での切れのある楽音(クローズハイハット)をリズムキープに使ったり、このクローズハイハットとフットペダルを踏み込まない状態での延びのある楽音(オープンハイハット)を組み合わせてアクセントづけに使ったりする。従って、電子ハイハットを用いて自然打楽器のハイハットと同様に演奏するためには、電子ハイハットでも上記のような複数の異なる電子ハイハット音を選択的に発生させる必要がある。
そこで、例えば特許文献1には、ハイハットシンバルを模した電子打楽器において、スティック用とフットペダル用の2つの操作子としてのスイッチを設け、それらのオン・オフ操作の組み合わせにより、例えば図8に示すように、操作状態1(オンとオン)ではハイハットクローズ音、操作状態2(オフとオン)ではハイハットフット音、操作状態3(オンとオフ)ではハイハットオープン音を選択的に発生させる技術が開示されている。
また、特許文献2には、同じくハイハットシンバルを模した電子打楽器において、ハイハットパッドに対する打撃力とフットペダルの現在の操作位置とによって出力する楽音のエンベロープと音色特性を制御する技術が開示されている。そして、このエンベロープの制御方法としては、パッド打撃力に応じてエンベロープの最大値とそれに達するまでの時間を変化させるとともに、ペダル操作位置に応じてディケイ時間を変化させることが開示されている。また音色特性の制御方法としては、図9に示すように打撃後のペダル操作情報に応じて複数の波形データ(例えばオープンハイハット波形のデータとクローズドハイハット波形のデータ)を合成してその混合比を変えたり、波形データをフィルタ処理する際のフィルタ係数を変えたりすることが例示されている。
特開昭63−298394号公報 特開平6−35449号公報
しかしながら、上記特許文献1に記載された電子打楽器のハイハットシンバルでは、スイッチイベント(スイッチのオン又はオフ)発生時における2つの操作子のオン・オフ状態の組み合わせに対応した打撃音を発生させるだけであって、その打撃音の発生中に操作子をオン・オフ操作しても打撃音を変化させることができなかった。そのため、実際のハイハットの演奏時のように、打撃後にペダルを操作して音色等を変化させるようなことはできなかった。
また、上記特許文献2に記載された電子打楽器によるハイハットシンバルでは、楽音の発音中においても、フットペダルの操作位置とそれを戻すまでの時間等のペダル操作情報に応じて発生する楽音を変化させることができるが、その方法としては元の波形のエンベロープを変化させたり、2つの波形の混合比を変化させるだけであるため、音色の変化が不自然なものとなるという問題があった。
この発明は、これらの問題を解決するためになされたものであり、電子ハイハットシンバルによって、打撃後に発生するハイハット音を打撃時およびその後のペダル操作によって自然打楽器のハイハットシンバルの演奏時と同様に動的に変化させて、リアルに演奏表現できるようにすることを目的とする。
この発明による電子ハイハットシンバルは、上記の目的を達成するため、打撃されたことを検知する打撃検知手段を有するハイハット部と、ペダルの踏込度合を検知する踏込度合検知手段を有するペダル操作部と、上記踏込度合検知手段によって検知し得る複数段階の踏込度合にそれぞれ対応する複数の電子ハイハット音波形のデータを記憶した波形データ記憶手段と、上記打撃検知手段によって打撃が検知されたとき、上記踏込度合検知手段によって検知される踏込度合に対応する電子ハイハット音波形のデータを上記波形データ記憶手段から読み出して楽音信号を生成して出力し、その後の発音中に上記踏込度合検知手段によって検知される踏込度合が変化した場合は、その新たな踏込度合に対応する電子ハイハット音波形のデータを途中から読み出して楽音信号を生成して出力する楽音信号形成手段とを備えたものである。
さらに、上記電子ハイハット音波形を振幅エンベロープ値が時系列で減少する波形とし、上記楽音信号形成手段を、上記打撃が検知されたとき最初に上記波形データ記憶手段から上記電子ハイハット音波形のデータを読み出すときは先頭から読み出し、その後の発音中に上記踏込度合が変化したときには、その時点で読み出し中の電子ハイハット音波形の振幅エンベロープ値に対応する振幅エンベロープ値のアドレスから新たな踏込度合に対応する電子ハイハット音波形のデータを読み出すように構成する
また、上記楽音信号形成手段を、楽音信号出力中に上記踏込度合が変化したとき、その出力中の楽音信号をフェードアウトさせ、新たに読み出した電子ハイハット音波形のデータによる楽音信号を混合して出力するように構成するのが望ましい。
あるいはまた、上記楽音信号形成手段は、上記踏込度合検知手段によって検知された踏込度合が上記複数段階のうちの隣り合う2つの段階の間の場合には、その2つの各段階の踏込度合にそれぞれ対応する2つの波形データを読み出し、その2つの波形データによる各楽音信号を、上記検知された踏込度合に応じた混合比で混合して出力する手段を有してもよい
なお、上記打撃検知手段が打撃強度も検知できる場合には、上記楽音信号形成手段は、上記打撃検知手段によって検知された打撃強度によって、上記読み出した電子ハイハット音波形の振幅値を増減して楽音信号を生成することもできる。
また、上記踏込度合検知手段によって検知されるペダルの踏み込み度合を、自然打楽器のハイハットシンバルにおける2枚のシンバル板の開閉度合に対応させ、上記波形データ記憶手段に記憶する上記複数の電子ハイハット音波形のデータは、上記2枚のシンバル板の開閉度合に応じたハイハット打撃音に相当する電子ハイハット音波形のデータとすることもできる。
この発明による電子ハイハットシンバルは、発生させる電子ハイハット音波形のデータをペダル操作部におけるペダルの複数段階の踏込度合に対応させて複数記憶しており、ハイハット部を打撃して電子ハイハット音を発生させている最中にペダル操作した場合でも、その踏込度合の変化にリアルタイムに対応して発音する電子ハイハット音の波形を切り換えるため、演奏音の音色やエンベロープが動的に変化し、リアルな演奏表現をすることができる。
以下、この発明を実施するための最良の形態を図面に基づいて具体的に説明する。
〔第1実施例〕
まず、この発明による電子ハイハットシンバルの第1実施例の構成について、図1によって説明する。図1は、その電子ハイハットシンバルの概略構成を示すブロック図である。
この電子ハイハットシンバル(以下単に「電子ハイハット」という)1は、図1に示すように、ハイハット部2、ペダル操作部3、A/D変換部4,5、プログラムメモリ6、ワークメモリ7、波形メモリ8、CPU9、発音制御装置10及び音声出力装置11を備えている。
ハイハット部2は、円板状の金属製基体の上面側にゴム製のカバーを被着したパッドの表面を打撃面とし、その打撃面の反対側に打撃検知手段として圧電素子などの打撃センサを設けている。そしてこの打撃センサは、スティックによってパッドが打撃されたタイミングを検知するトリガ信号発生手段として機能するとともに、その出力電圧によって打撃強度の大きさを検知できる。なお、ハイハット部2は一枚のパッドで構成してもよいし、または自然打楽器のハイハットシンバルを模して上下に配置した2枚組のパッドをペダル操作部3の動きに連動して開閉させるように構成してもよい。
ペダル操作部3は、一端部が軸支されて回動可能なフットペダルを備えており、このフットペダルはスプリングなどにより常に上昇する方向に付勢されている。またこのペダル操作部3には、フットペダルの踏込度合を複数段階で検知する踏込度合検知手段として、複数の接点を直列に配置したメンブレンスイッチと、そのメンブレンスイッチの各接点をペダルの踏込度合に応じて順に累積的にオンにする押圧部と、それによってオンにされる接点の数に応じて出力電圧を増減する信号出力回路を設けている。なお、この踏込度合検知手段としては、メンブレンスイッチに限らずにポテンショメータなどの角度センサや、感圧センサ、フォトセンサ等を用いてもよい。
A/D変換部4,5は、それぞれハイハット部2及びペダル操作部3から検知信号として出力されるアナログ信号をCPU9に入力可能なデジタル信号に変換する回路部である。プログラムメモリ6は、CPU9が解読して実行可能なプログラムを記憶するROMであり、ワークメモリ7は、そのプログラムを実行するのに必要な各種データや処理中のデータ等を一時的に記憶するRAMであり、波形メモリ8は後で詳述する電子ハイハット音波形のデータを記憶するROMである。
CPU9は、プログラムメモリ6に記憶されているプログラムを読み出して実行することにより、この電子ハイハット1全体の動作を統括制御する制御部である。そして、ハイハット部2の打撃センサからスティックによる打撃が検知されたとき、及びその後にペダル操作部3が操作されてメンブレンスイッチ等によって検知される踏込度合が変わった時、その踏込度合に対応する電子ハイハット音波形のデータを選択し、それを発音制御装置10に波形メモリ8から読み出させて電子ハイハット音の楽音信号を生成させる。
発音制御装置10は、CPU9によって制御され、指定された電子ハイハット音波形のデータを波形メモリ8の指定されたアドレスから読み出し、それによる電子ハイハット音の楽音信号を生成して音声出力装置11に出力する装置である。
音声出力装置11は、発音制御装置10から入力される楽音信号を増幅し、音響変換してハイハットシンバルの打撃音に相当する楽音(電子ハイハット音)を発生するアンプとスピーカなどからなるサウンドユニットである。なお、必ずしも電子ハイハット1自体にこのような音声出力装置を設けなくともよく、代わりにジャックなどの出力端子を備えて、外部に用意した音声出力装置に楽音信号を出力するようにしてもよい。
この第1実施例において、波形メモリ8が、踏込度合検知手段によって検知し得る複数段階の踏込度合にそれぞれ対応する複数の電子ハイハット音波形のデータを記憶した波形データ記憶手段である。また、CPU9及び発音制御装置10が、打撃検知手段によって打撃が検知されたとき、踏込度合検知手段によって検知される踏込度合に対応する電子ハイハット音波形のデータを波形データ記憶手段から読み出して楽音信号を生成して出力し、その後踏込度合検知手段によって検知される踏込度合が変化した場合は、その新たな踏込度合に対応する電子ハイハット音波形のデータを波形データ記憶手段から読み出して楽音信号を生成して出力することを継続する楽音信号形成手段として機能する。
なお、波形メモリ8と発音制御装置10とによっていわゆる音源回路を構成しており、以下の説明において波形メモリ8と発音制御装置10とを併せた機能部分を単に音源ともいう。
次に、波形メモリが記憶する電子ハイハット音波形のデータについて詳しく説明する。まず、この第1実施例における電子ハイハット音波形のデータとは、電子ハイハットが発音する電子ハイハット音の元になる波形データである。具体的には、波形メモリ8における連続したアドレスを時系列に対応させて各時点における電子ハイハット音波形の振幅値を記憶させて構成したデジタルデータである。そしてこの電子ハイハット音波形のデータは、フットペダルの踏込度合、すなわち自然打楽器のハイハットシンバルにおける上シンバル板と下シンバル板の間の複数段階の開閉度における打撃音の波形にそれぞれ対応する波形のデータであり、それがそれぞれ波形メモリに記憶されている。
なお、この電子ハイハット音波形のデータは、人為的に合成して作った波形データであってもよいが、実際に自然打楽器のハイハットシンバルを上シンバル板と下シンバル板の開閉度を複数段階に変え、その各段階での打撃音の音響波形をサンプリングしてデジタルの波形データを作成して用いることもできる。
図2は、踏込度合を5段階に分けた場合に、波形メモリ8に記憶させる波形データの各踏込度合に対応する電子ハイハット音波形の例を示す波形図である。これらの各波形間では、打撃後に振幅値が時系列的に減少して消音するまでの時間であるサスティン時間がそれぞれ異なっている。
踏込度合1はフットペダルを全く踏み込まない状態(ハイハットシンバルが最も開いた状態に相当する)であり、その電子ハイハット音の波形はオープンハイハット音の波形で、最もサスティン時間が長い延びのある楽音となる。
踏込度合5は、フットペダルを最も踏み込んだ状態(ハイハットシンバルが最も閉じた状態に相当する)であり、その電子ハイハット音の波形はクローズドハイハット音の波形で、最もサスティン時間が短い切れのある楽音となる。
その踏込度合1と5の間に3段階の中間の踏込度合2,3,4が設定されており、それぞれサスティン時間が順次短くなる電子ハイハット音波形になる。
これらの波形は、サスティン時間が異なるとともに、踏込度合に応じた上下のシンバル板の開閉度に対応した周波数特性となっている。後述するように、これらの波形の切り換えは、切り換え前の波形データのその切り換え時における振幅エンベロープ値と、切り換え後の波形データの振幅エンベロープ値がほぼ同じとなるような位置で行う。この振幅エンベロープ値は、切り換える度に波形データに基づいて計算してもよいし、予め各波形データの振幅エンベロープ値を計算して記憶しておいてもよい。
また、振幅エンベロープ値は波形データの時間位置に対応した連続値として記憶してもよいし、複数の時間位置についてその時間情報とともに記憶してもよい。
この振幅エンベロープ値を記憶しておくことによって、後述するように電子音波形を切り換える際に、同じ振幅エンベロープ値で動的に波形を接続するための振幅値の比較検索が容易になる。なお、振幅エンベロープ値は、波形データの所定時間区間の振幅絶対値やピーク絶対値の平均などにより求めればよい。
次に、この第1実施例による電子ハイハットの動作を説明する。ハイハット部2をスティックで打撃すると、その時のペダル操作部3のペダルの踏込度合を検知し、それに対応する電子ハイハット音波形のデータを選択し、ペダルの踏込度合に対応する音色及びサスティン時間で打撃強度に応じた大きさの電子ハイハット音を生成して発音する。さらに、その電子ハイハット音を発音している最中でも、ペダル操作部3のペダルの踏込度合を変化させた場合には、その変化にリアルタイムに対応して電子ハイハット音波形のデータを切り換えて電子ハイハット音を変化させる。
このような電子ハイハットの発音処理について図3のフローチャートによって説明する。図3は、図1に示した電子ハイハット1に電源が投入された後CPU9が行う処理を示すフローチャートである。なお、このフローチャートに示す処理は、CPU9がプログラムメモリ6に記憶されたプログラムに従って実行する処理手順を示している。また、このフローチャートでは、各処理のステップをSと略記している。
図1に示した電子ハイハット1において、電源が投入されて起動した後にCPU9は図3のフローチャートに示す処理を開始する。そして、まずステップ101で、各種パラメータやデータを初期化する。このとき各部を初期状態にセットするとともに、ワークメモリ7にも初期値を記憶させる。
次に、ステップ102に進んでハイハット部に打撃があるか否かを判断する。具体的にはハイハット部2の打撃センサからA/D変換部4を介して入力される検知信号(デジタル信号)の有無すなわち検知信号が所定値以上か否かをチェックする。検知信号が所定値以上で打撃があると判断した場合には、ステップ103に進んでその打撃センサからの検知信号の値に基づいて打撃の強度を検知してワークメモリ7に記憶させる。次に、ステップ104でペダル操作部3からA/D変換部5を介して入力される検知信号に基づいてペダル操作部の踏込度合を検知し、ワークメモリ7に記憶させる。
そして、ステップ105に進み、ステップ104で検知した踏込度合に対応する電子ハイハット音波形のデータを選択し、ステップ106でCPU9は、音源(発音制御装置10と波形メモリ8)に対して選択した電子ハイハット音波形のデータを読み出して、電子ハイハット音の楽音信号を生成して音声出力装置11に発音させる(図中ではこれを簡略化して「選択した波形を再生する」と称している)よう指示する。このとき、電子ハイハット音波形のデータは先頭から読み出すようにし、また打撃強度に応じて振幅値を増減させて発音に強弱をつけるようにする。
以上のステップ103〜106の処理により、打撃直後の発音開始処理が行われ、これは過去の打撃による発音の最中であるかどうかにかかわらず最新の打撃に対して優先的に行われるため、常に打撃が行われるたびにそのときの踏込度合と打撃強度に応じた新しい電子ハイハット音の発音が開始されることになる。なお、この発音開始処理が行われた後は、CPU9から指示を受けるまで、音源が独立して楽音信号を生成して音声出力装置11に発音を継続させる。そしてCPU9はその間にもステップ102に戻ってハイハット部に打撃があるか否かを判断する。
次に、ステップ102で打撃がないと判断した場合の処理について説明する。この場合には、ステップ107に進んで既に発音中であるか否かを判断する。発音中でない場合にはステップ102に戻り、次に打撃が検知されるまで何もしていない待機状態としてステップ102とステップ107のループで2つの判断を繰り返す。
ステップ107で現在発音中であると判断した場合には、次にステップ108に進んでステップ104と同様な処理によりペダル操作部3のペダルの踏込度合を検知し、ステップ109でその検知した最新の踏込度合と前回検知して記憶した踏込度合とを比較してペダルの踏込度合の段階に変化があったかどうかを判断する。踏込度合に変化がないと判断した場合には、現在の電子ハイハット音の発音を継続することになり、ステップ102へ戻る。
なお、実際のペダル踏込量が多少変化しても、図2で説明した踏込度合1〜5のランクが変わらない場合は踏込度合は変化なしと判断する。
そして、ステップ109で踏込度合に変化があったと判断した場合には、ステップ110〜113による電子ハイハット音波形の切り換え処理を行う。
まずステップ110において、音源がその時点で読み出している電子ハイハット音波形の再生位置の振幅エンベロープ値を取得し、ステップ111に進んで、ステップ108で検知した最新の踏込度合に対応する電子ハイハット音波形を選択する。次にステップ112でその選択した波形におけるステップ110で取得した振幅エンベロープ値に対応する再生位置を、波形メモリ8のアドレスとして算出する。
そして、ステップ113において、CPU9は音源に対し現在発音中の電子ハイハット音波形の楽音信号をフェードアウトさせ、それと同時にステップ111で選択した電子ハイハット音波形のデータをステップ112で算出したアドレスから読み出して新たな楽音信号を生成(再生)し、両楽音信号を混合して発音させるよう指示し、その後にステップ102に戻る。
以上のステップ110〜113による電子ハイハット音波形の切り換え処理により、2つの異なる電子ハイハット音波形を動的に且つなめらかに接続するよう切り換えることができ、このため踏込度合の変化に対応させて電子ハイハット音の自然な変化を演出することができる。
以下、この電子ハイハット音波形の切り換え処理について、図4及び図5を参照して詳細に説明する。図4は踏込度合の変化とそれに対応して切り換える各電子ハイハット音波形の再生位置の関係を示す図、図5は切り換えられた各電子ハイハット音波形の合成接続を説明する図である。なお、図4、図5において示す波形は、振幅値の大きさの変化を表すエンベロープ波形だけを模式的に示している。
図4において、踏込度合は5段階に分けてあり、最初に踏込度合2の状態で打撃してからX秒後に踏込度合3に変化し、それからY秒後に踏込度合4に変化し、それからZ秒後に踏込度合5に変化した場合の例を示している。このような入力に対して前述のステップ110の処理においては、それぞれの切り換え時における発音中の電子ハイハット音波形の振幅エンベロープ値A,A,Aが取得され、ステップ111の処理においては、変化後の踏込度合に対応する電子ハイハット音波形が選択される。
そして、ステップ112の処理により、それぞれ次に切り換える予定の各電子ハイハット音波形において、上記取得した振幅エンベロープ値A,A,Aと同じ値となる振幅エンベロープ値Aa,Ab,Acに対応する再生位置が波形メモリのアドレスデータとして算出される。
次いで、ステップ113の処理において、図5に示すように、それぞれ選択された電子ハイハット音波形が算出されたアドレスで読み出されて接続され、さらに電子ハイハット音波形の切り換え時において切り換え前の電子ハイハット音波形による楽音信号をフェードアウトさせ、それと同時に次に切り換える電子ハイハット音波形による楽音信号をフェードインさせて両楽音信号を混合合成(クロスフェード合成)することにより、全体にわたって振幅値の変化が自然な合成波形による楽音信号を生成し発音することができる。なお、楽音信号の上記フェードインは、自然に立ち上がらせた場合に起こる程度のものであってもよい。また、以上の処理の場合でも、常に音源は記憶されている打撃強度に応じた一定の増減率で振幅値を増減させて出力するようにしている。
以上により、この第1実施例の電子ハイハットは、ハイハット部を打撃して電子ハイハット音を発生させている最中にペダル操作した場合でも、その踏込度合の変化にリアルタイムに対応して発音する電子ハイハット音の波形を切り換えるため、演奏音の音色やエンベロープが動的に変化し、リアルな演奏表現をすることができる。
なお、上述の第1実施例では、電子ハイハット音の波形を切り換える際に両楽音信号をクロスフェード合成により混合合成したが、フェードインは行わずフェードアウトだけにしたり、波形のエンベロープではない実際の振幅値が同じ値となる位置で接続するなど、自然に楽音信号を切り換えて波形を接続するようにしてもよい。
〔第2実施例〕
次に、この発明による電子ハイハットシンバルの第2実施例について説明する。
この第2実施例の電子ハイハットシンバルのハード構成は図1に示した第1実施例と同様である。第1実施例と相違するのは、楽音信号形成手段を構成する発音制御装置10とCPU9による処理、及びプログラムメモリ6に記憶されている処理のプログラムだけであり、それによる相違点のみを説明する。その他の、構成および作用・効果は第1実施例と同じであるので、説明を省略する。
図1において、この第2実施例における発音制御装置10は、CPU9から指定された2つの波形データを波形メモリ8のそれぞれ指定されたアドレスから読み出し、それらによる電子ハイハット音の楽音信号をCPU9から指定された混合比で混合して生成し、音声出力装置11に出力する。
そして、この第2実施例では、ペダル操作部3によってペダルの踏込度合を、分解能の高いメンブレンスイッチによって細かく、あるいはポテンショメータやフォトセンサによって無段階に検出できるようにする。そして、各波形データに対応する踏込度合の段階をそれぞれ位置点で設定し、打撃後に検知される踏込度合が隣り合う2つの段階位置の間にある場合には、CPU9はその2つの各段階の踏込度合にそれぞれ対応する2つの波形データとそれらを読み出すアドレス、及び検知された踏込度合の位置から上下に隣接する踏込度合の段階位置までの差の比率に応じた混合比を発音制御装置10に指定する。
これにより、打撃後の踏込度合が隣り合う2つの段階位置の間で変化している最中においても、2つの波形データの電子ハイハット音をほぼ連続的で自然に切り換えることができ、またその段階位置間における踏込度合の微妙な変化さえも忠実に再現することができる。
また、この第2実施例では、ペダル操作部3のペダルを最下位置まで強く踏み切るフットクローズ操作を検知することによって、スティックの打撃音とは異なるフットクローズ音(自然打楽器の場合の上下のシンバル板を強く叩き合わせることで発生する楽音)を発音させる処理も行えるようにしている。
このような第2実施例の発音処理について図6のフローチャートにより詳細に説明する。図6は、図1に示した電子ハイハット1に電源が投入された後CPU9が行う処理を示すフローチャートである。なお、このフローチャートに示す処理は、CPU9がプログラムメモリ6に記憶されたプログラムに従って実行する処理手順を示している。また、このフローチャートでも、各処理のステップをSと略記している。
図1に示した電子ハイハット1において、電源が投入されて起動した後にCPU9は図6のフローチャートに示す処理を開始する。そして、まずステップ201で、各種パラメータやデータを初期化する。このとき各部を初期状態にセットするとともに、ワークメモリ7にも初期値を記憶させる。
次に、ステップ202に進んでハイハット部が打撃されたか否かを判断する(具体的な処理は第1実施例と同様)。打撃された(打撃あり)と判断した場合には、ステップ203に進んでその打撃の強度を検知してワークメモリ7に記憶させる。次に、ステップ204でペダル操作部の踏込度合を検知し、ワークメモリ7に記憶させる。
そして、ステップ205に進み、ステップ204で検知した踏込度合に対して上下に隣接する2つの踏込度合の段階位置に対応する2つの波形データを選択し、次のステップ206でその踏込度合に対応する混合比を設定する。この2つの波形データの選択と、混合比の設定の処理については後に詳述する。そしてステップ207に進み、その時点で過去の打撃による発音(又はフットクローズ音)が継続している最中であるか否かをチェックし、発音中であると判断した場合にはステップ208で発音中の楽音信号をフェードアウトした後ステップ209の発音処理へ進み、発音中でないと判断した場合にはすぐにステップ209へ進む。
ステップ209では、選択した2つの波形データをそれぞれ先頭位置から読み出して、それぞれの電子ハイハット音の楽音信号を設定した混合比で混合生成し音声出力装置に発音させる(図中ではこれを簡略化して「混合再生する」と称している)ように、波形メモリ8と発音制御装置10からなる音源に指示する。このとき、打撃強度に応じて振幅値を増減させて発音に強弱をつけるようにする。そして次のステップ210で、打撃によって発音したことを示すフラグであるFlgを“1”(打撃発音)にする。
以上のステップ203〜210の処理により打撃直後の発音開始処理が行われ、音源は次にCPU9から指示を受けるまで、独立して楽音信号を混合生成して音声出力装置11に発音を継続させる。そして、CPU9はその間にもステップ202に戻ってハイハット部に打撃があるか否かを判断する。
次に、ステップ202で打撃がないと判断した場合の処理について説明する。この場合には、ステップ211に進んで踏込度合を検知してワークメモリ7に記憶した後、ステップ212でその検知した最新の踏込度合と前回検知して記憶した踏込度合とを比較してペダルの踏込度合に少しでも変化があったかどうかを判断する。踏込度合に全く変化がないと判断した場合には、現在の電子ハイハット音の発音を継続することになり、ステップ202へ戻る。
なお、この第2実施例では、前述した第1実施例とは異なり、実際のペダル踏込量がわずか(A/D変換部5の分解能による)に変化した場合でも踏込度合が変化したものと判断する。
そして、ステップ212で踏込度合に変化があったと判断した場合には、ステップ213でフットクローズ操作が検知されたか否かをチェックする。このフットクローズ操作は、前述したように、自然打楽器のハイハットシンバルの場合のフットペダルを最下位置まで踏み切って上下のシンバル板を強く叩き合わせる操作であり、ステップ213ではそれと同等の操作が行われたかどうかをチェックする。その具体的なチェック方法については特に説明しないが、例えば過去に検知して記憶した踏込度合とステップ211で検知した最新の踏込度合とを比較して判定する方法などがある。
そして、ステップ213でフットクローズ操作が検知されたと判断した場合には、ステップ214〜217によるフットクローズ音の発音処理を行う。
まず、ステップ214でFlgを“0”にしてフットクローズ音を発音している状態にし、次のステップ215で過去の打撃による発音が継続している最中であるか否かをチェックする。発音中であると判断した場合には、ステップ216で発音中の楽音信号を止めた後にステップ217のフットクローズ音の発音処理へ進み、発音中でないと判断した場合にはすぐにステップ217へ進む。ステップ217でCPU9は、音源に対し、特に図示しないフットクローズ音の波形データを読み出して楽音信号を生成し音声出力装置に発音させるよう指示する。
以上のステップ214〜217の処理によりフットクローズ音の発音処理が行われ、音源は次にCPU9から指示を受けるまで、フットクローズ音を生成して音声出力装置11に発音を継続させる。そして、CPU9はその間にもステップ202に戻ってハイハット部に打撃があるか否かを判断する。
次に、ステップ213でフットクローズ操作がされていないと判断した場合の処理について説明する。この場合には、ステップ218に進んでFlgが“1”であるか否かをチェックする。Flgが“1”でない場合には、初期化後又はフットクローズ音の発音後から打撃が検知されていないものとしてステップ202に戻る。一方、ステップ218でFlgが“1”であった場合、すなわち打撃検知後の状態であると判断した場合には、以下のステップ219〜221による電子ハイハット音の生成変化処理を行う。
まずステップ219において、ステップ211で検知した最新の踏込度合に対して上下に隣接する踏込度合の2つの段階位置に対応する2つの波形データを選択し、次のステップ220でその最新の踏込度合に対応する混合比を新たに設定する。この2つの波形データの選択と、混合比の設定の処理については後に詳述する。そしてステップ221でCPU9は、選択した2つの波形データをそれぞれそれまでの経過位置(先頭からの時系列位置)と同じ位置に対応するアドレスから読み出して、それぞれの電子ハイハット音の楽音信号を新たに設定した混合比で混合生成して音声出力装置に発音させるように、音源に指示する。このときも、ステップ203で記憶した打撃強度に応じて発音に強弱をつけるようにする。その後ステップ202に戻る。
以上のステップ219〜221による電子ハイハット音の生成変化処理により、打撃後の踏込度合が複数の各段階位置の間で変化している最中でも、各段階に対応する波形データの電子ハイハット音をほぼ連続的に自然に切り換えることができ、前述した第1実施例よりも電子ハイハット音のより自然な変化を演出することができる。
ここで、この第2実施例による電子ハイハット音波形の混合生成のための各設定方法について、図7を参照して詳細に説明する。図7は、踏込度合の変化とそれに対応して切り換える各電子ハイハット音波形の再生位置の関係を示す図である。なお、図7に示す波形は、振幅値の大きさの変化を表すエンベロープ波形だけを模式的に示している。
図7において、踏込度合を5段階の位置点で設定しており、最初に踏込度合2と踏込度合3の間で踏み込んだ状態でハイハット部を打撃し、それからX秒後の時間Tで踏込度合3を超えて踏込度合4との間の状態に変化し、それからY秒後の時間Tで踏込度合4を超えて踏込度合5との間の状態に変化し、それからZ秒後の時間Tでフットペダルの最下位置である踏込度合5の状態に達した場合の例を示している。
このような踏込度合の検知入力に対して、打撃直後における前述のステップ205の処理、及びそれから時間TまでのX秒間におけるステップ219の処理においては、踏込度合2と踏込度合3のそれぞれに対応する2つの波形データが選択される。それから時間TまでのY秒間におけるステップ219の処理では、踏込度合3と踏込度合4のそれぞれに対応する2つの波形データが選択され、それからさらに時間TまでのZ秒間におけるステップ219の処理では踏込度合4と踏込度合5のそれぞれに対応する2つの波形データが選択される。つまり、その時点で検知された踏込度合に対しそれより大きくて最も近い段階(図中のすぐ上の段階)と、それより小さくて最も近い段階(図中のすぐ下の段階)のそれぞれに対応する波形データを選択する。
そして、打撃直後におけるステップ206の処理、及びそれから時間TまでのX秒間におけるステップ220の処理においては、その時点で検知された踏込度合からの踏込度合3までの間隔と踏込度合2までの間隔の比が、踏込度合2と踏込度合3にそれぞれ対応する波形データの再生信号の混合比として設定される。また、時間Tから時間TまでのY秒間、及び時間Tから時間TまでのZ秒間のそれぞれにおけるステップ220の処理においても、同様に混合比を設定する。
例えば、図7に示すように時間Tから時間Tまでの間の時間Tsにおいて、検知された踏込度合Pdから踏込度合3までの間隔をW3とし、同じく踏込度合4までの間隔をW4とした場合、最終的に発音される電子ハイハット音のうち、踏込度合3に対応する波形データの再生信号はW4/(W3+W4)の割合で混合され、踏込度合4に対応する波形データの再生信号はW3/(W3+W4)の割合で混合されることになる。
このように、2つの波形データを選択してその混合比を設定することにより、打撃後に検知される踏込度合が隣り合う2つの段階の間で変化している最中においても、2つの波形データの電子ハイハット音をほぼ連続的に自然に切り換えることができ、またその段階間における踏込度合の微妙な変化さえも忠実に再現することができる。なお、上述した混合比の設定方法は一例であり、他の方法によって混合比を設定してもよい。
そして、時間T,T,Tのそれぞれにおいて選択する波形データを切り換える際には、新たに選択した波形データをその時点の経過時間である時間T,T,Tに対応する時系列のアドレスから読み出すように再生位置を指定する。また、この波形データを切り換える際の新たな再生位置の指定は、前述した第1実施例で説明したような振幅エンベロープ値が一致する位置で動的に接続するよう位置指定を行ってもよい。なお、検知された踏込度合が踏込度合1〜5の各段階の設定位置と一致した際には、第1実施例と同様にその段階に対応する1つの波形データだけで電子ハイハット音を再生する。
そしてこの第2実施例における種々の変更も、前述した第1実施例において説明したのと同様に可能である。
以上、この発明の2つの実施例について説明したが、その各実施例においては打撃強度に応じて発生する楽音信号の振幅値を増減させて出力するようにした。しかし、それに限ることはなく、打撃強度以外のパラメータによって振幅値を増減させたり、またはそのような振幅値の増減を行わずに打撃があれば常に同じ振幅値で出力するようにしてもよい。
さらにまた、電子ハイハット音波形のデータは、上述したように実際の自然打楽器のハイハットシンバルの打撃音波形をサンプリングした波形データに限るものではなく、人為的に合成して作成したり、ハイハットシンバルの打撃音波形をサンプリングした波形データを加工して作成するようにしてもよい。
この発明は、電子ドラムセットなどに用いる電子ハイハットシンバルに利用することができ、ペダル操作によるその踏込度合の変化にリアルタイムに対応して電子ハイハット音の波形を自然に切り換えることができるため、演奏者の意図を微妙に表現した精緻でリアルな演奏が可能になる。
この発明による電子ハイハットシンバルの概略構成を示すブロック図である。 図1における波形メモリに、ペダル操作部のペダルの踏込度合に対応して記憶する波形データの電子ハイハット音波形の例を示す波形図である。 図1に示した電子ハイハットシンバルに電源が投入されてからCPUが行うこの発明の第1実施例の場合の処理を示すフローチャートである。 同じく第1実施例の場合の図1に示した電子ハイハットシンバルによるハイハット部が打撃された後のペダル操作部の踏込度合の変化とそれに応じた電子ハイハット音波形の切り換え動作の説明図である。
同じく第1実施例の場合の切り換えられた電子ハイハット音波形の合成接続の説明図である。 図1に示した電子ハイハットシンバルに電源が投入されてからCPUが行うこの発明の第2実施例の場合の処理を示すフローチャートである。 同じく第2実施例の場合の踏込度合の変化とそれに対応して切り換える各電子ハイハット音波形の再生位置の関係を示す図である。 従来の電子ハイハットシンバルによる発音制御の一例を説明するための図である。 従来の電子ハイハットシンバルによる発音制御の他の例を説明するための図である。
符号の説明
1…電子ハイハットシンバル、2…ハイハット部、3…ペダル操作部、4,5…A/D変換部、6…プログラムメモリ、7…ワークメモリ、8…波形メモリ(波形データ記憶手段)、9…CPU(楽音信号形成手段)、10…発音制御装置(楽音信号形成手段)、11…音声出力装置

Claims (3)

  1. 打撃されたことを検知する打撃検知手段を有するハイハット部と、
    ペダルの踏込度合を検知する踏込度合検知手段を有するペダル操作部と、
    前記踏込度合検知手段によって検知し得る複数段階の踏込度合にそれぞれ対応する複数の電子ハイハット音波形のデータを記憶した波形データ記憶手段と、
    前記打撃検知手段によって打撃が検知されたとき、前記踏込度合検知手段によって検知される踏込度合に対応する電子ハイハット音波形のデータを前記波形データ記憶手段から読み出して楽音信号を生成して出力し、その後の発音中に前記踏込度合検知手段によって検知される踏込度合が変化した場合は、その新たな踏込度合に対応する電子ハイハット音波形のデータを途中から読み出して楽音信号を生成して出力する楽音信号形成手段とを備えた電子ハイハットシンバルであって、
    前記電子ハイハット音波形は振幅エンベロープ値が時系列で減少する波形であり、
    前記楽音信号形成手段は、前記打撃が検知されたとき最初に前記波形データ記憶手段から前記電子ハイハット音波形のデータを読み出すときは先頭から読み出し、その後の発音中に前記踏込度合が変化したときには、その時点で読み出し中の電子ハイハット音波形の振幅エンベロープ値に対応する振幅エンベロープ値のアドレスから新たな踏込度合に対応する電子ハイハット音波形のデータを読み出すように構成されていることを特徴とする電子ハイハットシンバル。
  2. 請求項1に記載の電子ハイハットシンバルにおいて、
    前記楽音信号形成手段は、楽音信号出力中に前記踏込度合が変化したとき、該出力中の楽音信号をフェードアウトさせ、新たに読み出した電子ハイハット音波形のデータによる楽音信号をフェードインさせて、両楽音信号を混合して出力することを特徴とする電子ハイハットシンバル。
  3. 請求項1に記載の電子ハイハットシンバルにおいて、
    前記楽音信号形成手段は、前記踏込度合検知手段によって検知された踏込度合が前記複数段階のうちの隣り合う2つの段階の間の場合には、その2つの各段階の踏込度合にそれぞれ対応する2つの波形データを読み出し、その2つの波形データによる各楽音信号を、前記検知された踏込度合に応じた混合比で混合して出力する手段を有することを特徴とする電子ハイハットシンバル。
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