JPH0863160A - エンベロープ発生器 - Google Patents

エンベロープ発生器

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JPH0863160A
JPH0863160A JP6200661A JP20066194A JPH0863160A JP H0863160 A JPH0863160 A JP H0863160A JP 6200661 A JP6200661 A JP 6200661A JP 20066194 A JP20066194 A JP 20066194A JP H0863160 A JPH0863160 A JP H0863160A
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JP
Japan
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data
envelope
partial
sound
musical tone
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Application number
JP6200661A
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English (en)
Inventor
Mineo Kitamura
実音夫 北村
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Kawai Musical Instrument Manufacturing Co Ltd
Original Assignee
Kawai Musical Instrument Manufacturing Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】本発明は、1つの楽音を構成する複数の部分音
のエンベロープデータを、連動した演算により、高速処
理を可能にし、メモリ容量を削減できる。 【構成】1つの楽音を発生させる場合に、アタック、デ
ィケイ、リリースの各フェーズにおいて、1つの部分音
のエンベロープレベルデータEN1が演算される(ステ
ップ25)。このエンベロープレベルデータEN1に、
他の部分音毎に決められた係数データC2〜Cnが乗算
されることにより、他の部分音のエンベロープレベルデ
ータEN2〜ENnが連動的に演算される(ステップ2
7,29,31)。各エンベロープレベルデータEN1
〜ENnは、対応する楽音波形データW1〜Wnに乗じ
られて、部分音毎の出力波形データが出力される(ステ
ップ26,28,30,32)。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、楽音のエンベロープデ
ータを、効率良く演算することのできるエンベロープ発
生器に関する。
【0002】
【従来技術】従来の電子音響装置においては、楽音波形
のエンベロープを発生させる場合、複数チャンネルのエ
ンベロープレベルデータを時分割で順次演算して出力す
ることが行われている。
【0003】そして、一般に楽音は複雑な波形を有する
ため、1つの楽音の発生指示(キーオン、キーオフ)に
対して、複数の部分音を同時に発生させることが行われ
ている。例えば、1つの楽音を基本波部分と高調波部分
(第1次高調波部分、第2次高調波部分、…第n次高調
波部分)とに分けて、各部分音毎にエンベロープレベル
データを時分割で独立に演算して、各部分音を合成する
ことによって1つの楽音を発生させる。
【0004】あるいは、1つの楽音が複数のフォルマン
トを有する場合に、各フォルマント毎にエンベロープレ
ベルデータを時分割で独立に演算して、各フォルマント
毎の部分音を合成することによって1つの楽音を発生さ
せる。
【0005】上記独立した演算とは、例えば、1つの部
分音のエンベロープレベルデータが演算されるときに、
この1つの部分音についてのみ用いられる目標レベル、
現在レベル、エンベロープスピード、係数値等の多数の
楽音データがメモリから読出され、所定の演算が行われ
ることである。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
ように、1つの楽音を発生させるのに各部分音毎にエン
ベロープレベルデータを独立に演算していたのでは、1
つの楽音当たりの演算時間が長くなるし、また、部分音
毎のデータ量が多いため、メモリ容量を大きくしなけれ
ばならない。
【0007】本発明は、上述した課題を解決するために
なされたものであり、1つの楽音当たりのエンベロープ
レベルデータの演算を効率良く行うことを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明は、1つの楽音を構成する1つの部分音につ
いてのエンベロープデータを発生した後、この1つの部
分音のエンベロープデータに変換データを演算すること
によって、他の部分音のエンベロープデータを生成する
ように構成した。
【0009】
【作用】1つの楽音を構成する複数の部分音は、互いに
連動して変化するものであり、相互の関係も解析が可能
である。例えば、1つの部分音が立上がるときには、他
の部分音も、同時にあるいは遅れて立上がる。また、1
つの部分音が減衰するときには、他の部分音も、同時に
あるいは遅れて減衰する。従って、1つの部分音のエン
ベロープレベルが判明すれば、他の部分音のエンベロー
プレベルは、部分音相互の関係から導き出せる。
【0010】従って、本発明は、1つの楽音を構成する
1つの部分音についてのエンベロープデータから他の部
分音についてのエンベロープデータを関連させて発生さ
せることによって、部分音毎に連動した演算を行うこと
ができ、従来のような部分音毎に独立した演算を行う場
合に比して、演算時間を速め、必要なメモリ容量も削減
できる。
【0011】
【実施例】1.全体回路 図1は、電子音響装置の全体回路を示す。キーボード1
の各キーは、楽音の発音/消音の操作を行うものであ
り、キースキャン回路2によってスキャンされ、キー操
作、すなわちキーオン、キーオフを示すデータが検出さ
れ、システムCPU5によってシステムRAM6に書き
込まれる。そして、それまでシステムRAM6に記憶さ
れていた各キーのオン、オフの状態を示すデータと比較
され、各キーのオンイベント、オフイベントの判別が、
システムCPU5によって行われる。
【0012】上記キーボード1は、電子弦楽器、電子管
(リード)楽器、電子打(パッド)楽器、コンピュータ
のキーボード等で代用してもよい。このキーボード1と
キースキャン回路2では、キーオン、キーオフ、音高の
検出のほか、タッチデータTCの検出も行われる。
【0013】パネルスイッチ群3の各スイッチは、パネ
ルスキャン回路4によって、スキャンされる。このスキ
ャンにより、各スイッチのオン、オフを示すデータが検
出され、システムCPU5によってシステムRAM6に
書き込まれる。そして、それまでシステムRAM6に記
憶されていた各スイッチのオン、オフの状態を示すデー
タと比較され、各スイッチのオンイベント、オフイベン
トの判別が、システムCPU5によって行われる。この
パネルスイッチ群3には、各種の楽音制御用スイッチが
設けられており、これらのスイッチ操作に基づいた制御
内容が表示装置8に表示される。
【0014】システムRAM6には、システムCPU5
が処理する各種データ及び処理に必要な各種データが記
憶される。システムROM7には、システムCPU5が
実行するプログラム及び、その他の処理に対応するプロ
グラムが記憶されている。上記システムCPU5、シス
テムRAM6、システムROM7によって、システムコ
ントローラ21が構成される。なお、このシステムコン
トローラ21は各システムCPU5、システムRAM
6、システムROM7が単体のチップで構成されていて
もよいし、RAM及びROMが1チップ内に集積された
1チップマイクロコンピュータであってもよい。
【0015】処理装置22の構成要素であるデジタルシ
グナルプロセッサ11では演算処理が行われ、各種デー
タが時分割に発生される。例えば、残響の原音及び残響
音の音響データSD、楽音波形データ、エンベロープデ
ータ、周波数変調データ、振幅変調データ、重み付けデ
ータ、アドレスデータ、フィルタ特性データ等である。
処理ROM13には、後述するフローチャートに対応し
かつデジタルシグナルプロセッサ11が実行する演算処
理に応じたプログラム、その他の処理を行うためのプロ
グラムが記憶されている。
【0016】処理RAM12は、デジタルシグナルプロ
セッサ11が処理する各種データ及び処理に必要な各種
データが記憶されたり、特に残響音生成用のワークメモ
リとして利用される。上記デジタルシグナルプロセッサ
11、処理RAM12、処理ROM13は、処理装置2
2を構成し、システムコントローラ21と同じように、
複数のチップで構成されたり、1チップの集積回路で構
成されている。
【0017】A−D変換器14には、アナログの楽音波
形信号、その他のアナログ音響信号が入力され、デジタ
ルデータに変換される。変換されたこのデジタル音響デ
ータSDは、処理RAM12にデジタルシグナルプロセ
ッサ11によって書き込まれる。そして、残響音生成処
理がデジタルシグナルプロセッサ11によって行われ、
デジタルシグナルプロセッサ11によって処理RAM1
2から読み出されてD−A変換器15へ送られる。D−
A変換器15には、デジタルの楽音波形信号、その他の
デジタル音響データSDが入力され、アナログ信号に変
換され、更にアンプ及びスピーカを介して外部へ出力さ
れる。
【0018】なお、図1の電子音響装置には、トーンジ
ェネレータを設けてもよい。このトーンジェネレータは
時分割によって複数の楽音をポリフォニックに発音させ
る。このトーンジェネレータは、例えば特願平4−23
0136号の図1〜図6に示される。この場合、トーン
ジェネレータから発生された音響データSDがデジタル
シグナルプロセッサ11へ送られて残響音生成処理が行
われる。また、逆にデジタルシグナルプロセッサ11で
演算された残響音データG、J及び楽音データSDが、
周波数ナンバ累算器12、エンベロープジェネレータ1
4、累算器15、デジタルフィルタ17、ラッチ22、
50、80ヘ送られる。
【0019】2.デジタルシグナルプロセッサ11 図2は、上記デジタルシグナルプロセッサ11の回路を
示す。このデジタルシグナルプロセッサ11には、デー
タバスライン31と係数バスライン32とが設けられて
いる。データバスライン31には、アウトバッファ3
6、データRAM38またはインターフェイス37から
のデータが供給される。また、係数バスライン32に
は、アウトバッファ36または係数RAM39からの係
数データが供給される。
【0020】データバスライン31に供給されたデータ
と係数バスライン32に供給された係数データとは乗算
器33で乗算され、加算器34でインバッファ35から
のデータに加算され、アウトバッファ36又はインバッ
ファ35に書き込まれる。アウトバッファ36のデータ
は、上記データバスライン31または係数バスライン3
2に供給される。データバスライン31のデータは、イ
ンターフェイス37を介して外部へ出力されたり、上記
乗算器33に供給されたり、データRAM38に送られ
たりする。係数バスライン32のデータは、上記乗算器
33に供給されたり、係数RAM39へ送られたりす
る。このデジタルシグナルプロセッサ11の具体的な演
算処理は特願平4−346063号に示されている。
【0021】3.テーブル100、101 図3は、処理RAM12内のテーブル100、101を
示す。テーブル100には、ゲートタイムG1〜Gnの
他、エンベロープフェーズデータFZ1〜FZnとエン
ベロープレベルデータEN1〜ENnがn個の部分音毎
に記憶されている。
【0022】テーブル101には、目標レベルデータT
Lと、スピードデータSPと、n個の部分音毎の係数デ
ータ(重み付けデータ)C1〜Cnが、音楽的ファクタ
ごとにまた、エンベロープフェーズごとに記憶されてい
る。この係数データC1〜Cnは発音時間の経過に従っ
て変化するデータである。この係数データC1〜Cnは
一部「0」の値も取り、これによりエンベロープレベル
が「0」となり発音されない状態も作られる。
【0023】上記音楽的ファクタは、音高、音域、音色
の種類、タッチ量、エフェクト(リバーブ、エコー、グ
ライド、ポルタメント等)の種類または/及び大きさ、
音像位置、リズムの種類、演奏パート(メロディ、コー
ド、ベース、バックグラウンド、リズム)の種類、変調
量、エンベロープレベル、エンベロープスピード、発音
経過時間、音量、発音数、クオンタイズ量、テンポの大
きさ、フィルタ特性データなどである。
【0024】4.全体処理 図4は、デジタルシグナルプロセッサ11によって実行
されるメインルーチンのフローチャートである。この処
理は、電源投入によりスタートする。まず、処理RAM
6、係数RAM39等がクリアされ各種イニシャライズ
処理が行われる(ステップ01)。
【0025】次いで、キーボード1のキーオンイベント
が検出されると(ステップ02)、このオンキーに基づ
いて発音イベント処理が行われ(ステップ03)、キー
オフイベントが検出されると(ステップ04)、このオ
フキーに基づいて減衰イベント処理が行われる(ステッ
プ05)。そして、キーオン中には、発音中処理が行わ
れ(ステップ07)、キーオフ中には減衰中処理が行わ
れる(ステップ09)。
【0026】上記ステップ02では、自動演奏の場合に
は、オンキーまたはオフキー操作が行われないので、キ
ーオフイベントデータの読み出しが検出される。また、
入力原音に対しエンベロープ制御が行なわれる場合に
は、A−D変換器14より発生する変換終了のトリガ信
号によって原音入力イベントの有無の検出も行われる。
【0027】また、上記ステップ04では、自動演奏時
または入力原音のエンベロープ制御時に発生するゲート
タイムが監視され、ゲートタイムが「0」になったとき
が検出される。
【0028】5.発音イベント処理 図5は、上記ステップ03の発音イベント処理のフロー
チャートである。まず、複数チャンネルの楽音データを
時分割に発生するため、デジタルシグナルプロセッサ1
1によって空いているチャンネルに楽音データが割り当
てられる処理が行われる(ステップ21)。
【0029】そして、キーオンイベントから開始する楽
音波形データを発生する処理が行われる。ここで、エン
ベロープフェーズがアタックタイムであることをチェッ
クするために、n個の部分音毎に設けられたエンベロー
プフェーズデータFZnには、アタックタイムでは“0
1”、ディケイタイムでは“10”、リリースタイムで
は“00”が設定される。
【0030】そして、予め設定されたゲートタイムデー
タ“G”が設定される(ステップ23)。このゲートタ
イムデータは、キーオンからキーオフまで、または発音
時間を示すデータであり、処理RAM12(あるいは、
処理ROM13でも良い)に記憶されている。
【0031】ゲートタイムGが設定された後、エンベロ
ープフェーズFZnに応じた、目標レベルデータTL
と、スピードデータSPと、係数データC1〜Cn(一
定値)と、エンベロープレベルデータEN1が読出され
る(ステップ24)。なお、係数データC2〜Cnは、
第1の部分音のエンベロープレベルデータEN1を第2
〜第nの部分音のエンベロープレベルデータEN2〜E
Nnに変換するための変換データである。
【0032】そして、これらのデータから、先ず、第1
の部分音のエンベロープレベルが演算される。この演算
は、例えば、次式のように行われる。
【0033】 (TL−EN1)×SP+EN1→EN1…(1) この(1)式で求められた新たなエンベロープレベルデ
ータEN1に、さらに第1の部分音の係数データC1を
乗じて第1の部分音のエンベロープレベルが演算され
る。すなわち、次の(2)式が演算される。なお、この
係数データC1の乗算は省略できる。
【0034】EN1×C1→EN1…(2) (2)式で求めたエンベロープレベルデータEN1は、
新たなエンベロープレベルデータとしてテーブル100
に書き込まれる(ステップ25)。
【0035】そして、この第1の部分音のエンベロープ
レベルデータEN1に、A−D変換器14より入力され
処理ROM13内に予め記憶されている第1の部分音の
楽音波形データW1が乗じられて、第1の部分音の楽音
出力データが形成され、D−A変換器15より出力され
る(ステップ26)。
【0036】次に、ステップ25で求められた第1の部
分音のエンベロープレベルデータEN1に第2の部分音
の係数データC2を乗じることによって第2の部分音の
エンベロープレベルデータEN2が演算される(ステッ
プ27)。このエンベロープレベルデータEN2は、テ
ーブル100に書き込まれる。
【0037】そして、この第2の部分音のエンベロープ
レベルデータEN2に、A−D変換器14より入力され
処理ROM13内に予め記憶されている第2の部分音の
楽音波形データW2が乗じられて、第2の部分音の楽音
出力データが形成され、D−A変換器15より出力され
る(ステップ28)。
【0038】以下同様にして、第3〜第nの部分音のエ
ンベロープレベルデータEN3〜ENnが第1の部分音
のエンベロープレベルデータEN1に係数データC3〜
Cnを乗じることによって演算される(ステップ29,
31)。そして、この第3〜第nの部分音のエンベロー
プレベルデータEN3〜ENnに、A−D変換器14よ
り入力された楽音波形データW3〜Wnが乗じられて、
第3〜第nの部分音の楽音出力データが形成され、D−
A変換器15より出力される(ステップ30,32)。
【0039】次に、ゲートタイムGを“1”だけデクリ
メントして(ステップ33)、ルーチンは全体処理へリ
ターンされる。そして、オンキー操作が継続している場
合には、発音中処理(ステップ07)が行われる。
【0040】なお、上記楽音波形データW1〜Wnは、
他にキーボード1の操作または自動演奏データの読み出
しに応じて楽音波形メモリより時分割に読み出されたも
のであってもよい。また、この楽音波形データW1〜W
nはA−D変換器14から入力される単一のデータだけ
とし、この単一の楽音波形データWに対し、上記複数の
エンベロープ制御が行われてもよい。
【0041】さらに、上記エンベロープフェーズはアタ
ック“01”とリリース“00”のみの2つのフェーズ
としてもよい。この場合上記ステップ25の後で、エン
ベロープフェーズデータFZnがクリアされることにな
り、ステップ51の処理またはステップ05の減衰イベ
ント処理が省略される。この場合ステップ33、23、
45…のゲートタイムデータ“G”に関する処理も省略
できる。そうすると、A−D変換器14より入力された
楽音波形データWの振幅が「0」になったときをリリー
スの終了時点とすることができる。
【0042】6.発音中処理 図6は、発音中処理を示すフローチャートである。ま
ず、上記ステップ24と同じ処理を行る。すなわち、エ
ンベロープフェーズZnに応じた、目標レベルデータT
LとスピードデータSPと、係数データC1〜Cnと、
エンベロープレベルデータEN1が読出される(ステッ
プ41)。そして、ステップ25〜32と同じ処理が行
われる(ステップ42)。
【0043】次ぎに第1の部分音のエンベロープレベル
データEN1が目標レベルTLに達したか否かが判別さ
れる(ステップ43)。達していなければ、ゲートタイ
ムGがデクリメントされる。
【0044】そして、オフキー操作(自動演奏では、キ
ーオフイベント信号の発生)が行われるか、あるいは、
ゲートタイムGが“0”に達するまでの間は、発音中処
理(ステップ07)が繰り返し行われる。この期間中
に、エンベロープレベルデータEN1が目標レベルTL
に達すると(ステップ43)、エンベロープフェーズF
Znに“10”を設定する(ステップ44)。
【0045】エンベロープフェーズFZnが“10”に
設定されると、次にディケイタイムのエンベロープを発
生させるために、エンベロープフェーズFZnに応じた
目標レベルデータTLと、スピードデータSPと、係数
データC1〜Cnと、エンベロープレベルデータEN1
が読出される(ステップ41)。そして、ステップ25
〜32と同じ処理によって、ディケイタイムのエンベロ
ープレベルデータEN1〜Nnが演算される(ステップ
42)。
【0046】オフキー操作(自動演奏では、キーオフイ
ベント信号の発生)が行われるか、あるいは、ゲートタ
イムGが“0”に達すると、減衰イベント処理が行われ
る(ステップ05)。
【0047】7.減衰イベント処理 図7は、減衰イベント処理を示すフローチャートであ
る。まず、エンベロープフェーズFZnに“00”が設
定される(ステップ51)。次に、エンベロープフェー
ズFZnに対応する楽音データ、すなわち、リリースタ
イムにおける目標値TLと、スピードデータSPと、係
数データC1〜Cnと、エンベロープレベルデータEN
1が読出される(ステップ52)。
【0048】そして、ステップ25〜32と同じ処理に
よって、リリースタイムのエンベロープレベルデータE
N1〜ENnが演算される(ステップ53)。そして、
キーオフ状態が継続している場合には、、減衰中処理
(ステップ09)が行われる。
【0049】8.減衰中処理 図8は、減衰中処理を示すフローチャートである。ま
ず、リリースタイムにおける目標レベルTLと、スピー
ドデータSPと、係数データC1〜Cnと、エンベロー
プレベルデータEN1が読出される(ステップ61)。
そして、ステップ25〜32と同じ処理によってリリー
スタイムのエンベロープレベルデータEN1〜ENnが
演算される(ステップ62)。
【0050】このように、アタック、ディケイ、リリー
スの各エンベロープフェーズにおいて、第2〜第nの部
分音のエンベロープレベルデータEN2〜ENnが、第
1の部分音のエンベロープレベルデータEN1に各部分
音毎に設定された係数データC2〜Cnを乗じることに
よって演算される。これによって、各部分音毎に、目標
レベルTLとスピードデータSPを読出して、(1)式
を独立して行う必要が無く、演算速度が格段に速くな
り、メモリ容量も少なくなる。
【0051】本発明は上記実施例に限定されず、本発明
の趣旨を逸脱しない範囲で種々変更可能である。例え
ば、上記第2〜第nの部分音のエンベロープレベルデー
タEN2〜ENnを、第1の部分音のエンベロープレベ
ルデータE1に所定の係数データC1〜Cnを累積して
求めるようにしてもよい。すなわち、 EN1×C2→EN2 EN1×C2×C3→EN3 … EN1×C2×C3×…×Cn→ENn という演算でもよい。また、係数データC1〜Cnは、
定数に限らず、演算値などの変数でもよく、1つの楽音
を構成する複数の部分音の間に存在する相互関係を含む
ものであれば良い。
【0052】さらに、係数データC1〜Cnが、予め、
演算や実測等によって求めたデータが記憶されたテーブ
ルであってもよい。例えば、1つの楽音が3つの部分音
から構成されている場合、図9に示すように、キーオン
イベントからピークに到達する時間が異なる3つの部分
音についての係数C1,C2,C3がテーブルの形で記
憶された構成も可能である。また、図10に示すよう
に、立上がりタイミングが異なり、曲線的に変化する3
つの部分音についての係数C1,C2,C3がテーブル
の形で記憶されている構成も可能である。
【0053】この場合、図1の処理装置22の処理RA
M12,あるいは処理ROM13内に上記データテーブ
ルを設け、デジタルシグナルプロセッサ11内にアドレ
スカウンタを設ける。そして、メインルーチンを1回行
なう毎にアドレスをカウントして、順次テーブルから係
数データC1,C2,C3が読出されることによって、
係数C1,C2,C3を各部分音の特性に応じて変化さ
せることができる。これは、n個の部分音が存在する場
合にも、同様に適用できる。
【0054】また、上記部分音は、1つの楽音に含まれ
る異なるフォルマントであっても良いし、あるいは1つ
の楽音を異なる周波数帯域に分割した音であっても良
い。
【0055】さらに上記部分音は、発音時間帯(発音開
始タイミング、エンベロープの形状、ゲートタイムな
ど)が異なっていても良いし、あるいは、音楽的ファク
タが異なっていても良い。勿論、上記の分割例を2以上
組み合わせた部分音であっても良い。
【0056】このほか、エンベロープレベルデータEN
1〜ENnが乗算される各楽音波形データW1〜Wn
は、すべて同じものであってもよい。この楽音波形デー
タW1〜WnはMIDIシステムを通じて送られてきた
ものであってもよい。さらに、この楽音波形データW1
〜Wnのそれぞれは、高調波成分ごと、立上り、途中、
減衰の発音時間帯ごと、上述した音楽的ファクタごとで
あってもよい。
【0057】上記係数データC1〜Cnは、一定値、図
9、図10に示すもののほか、演算式に基づいた演算処
理、演算回路によって生成されてもよい。この係数デー
タC1〜Cnの読み出しまたは演算は、発音開始からの
経過時間を示すデータを読み出しアドレスデータまたは
演算の入力データとして行われてもよい。この発音経過
時間は上記カウントされるアドレスデータである。この
カウントは、上記発音開始からスタートするクロックジ
ェネレータ等からの信号などに基づいてもよい。
【0058】上記エンベロープレベルEN1〜ENnが
乗算された各楽音波形データW1〜Wnは上記D−A変
換器15より出力されるほか、MIDIシステムを通じ
て出力されたり、自動演奏情報として記憶されたり、上
記トーンジェネレータから発音されてもよい。
【0059】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明は、1つの
楽音を構成する1つの部分音についてのエンベロープデ
ータを発生し、この第1のエンベロープデータに変換デ
ータを演算して、他の部分音についてのエンベロープデ
ータを発生するものとした。これによって、部分音毎に
独立した演算を行なう場合に比して、演算時間を大幅に
短縮でき、かつ、必要なメモリ容量も削減できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】電子音響装置の全体回路図である。
【図2】デジタルシグナルプロセッサ11の回路図であ
る。
【図3】処理RAM12内のデータテーブルを示す図で
ある。
【図4】メインルーチンのフローチャートを示す図であ
る。
【図5】発音イベント処理(ステップ03)のフローチ
ャートを示す図である。
【図6】発音中処理(ステップ07)のフローチャート
を示す図である。
【図7】減衰イベント処理(ステップ05)のフローチ
ャートを示す図である。
【図8】減衰中処理(ステップ09)のフローチャート
を示す図である。
【図9】係数データの一例を示す図である。
【図10】係数データの他の例を示す図である。
【符号の説明】
1…キーボード、3…パネルスイッチ群、5…システム
CPU、11…デジタルシグナルプロセッサ、12…処
理RAM、13…処理ROM、21…システムコントロ
ーラ、22…処理装置、33…係数データ乗算器、38
…データRAM、39…係数RAM、EN1〜ENn…
エンベロープレベルデータ、C1〜Cn…係数データ、
W1〜Wn…楽音波形データ。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】楽音の発生を指示する楽音発生指示手段
    と、 この楽音発生指示手段の楽音の発生指示に応じて、1つ
    の楽音を構成する複数の部分音の楽音波形データを発生
    する楽音波形データ発生手段と、 上記楽音発生指示手段の楽音の発生指示に応じて、エン
    ベロープデータを発生する第1のエンベロープデータ発
    生手段と、 この第1のエンベロープデータ発生手段で発生されたエ
    ンベロープデータに変換データを演算して、別のエンベ
    ロープデータを発生する第2のエンベロープデータ発生
    手段と、 上記第1のエンベロープデータ発生手段によって発生さ
    れたエンベロープデータ及び上記第2のエンベロープデ
    ータ発生手段によって発生されたエンベロープデータ
    を、上記楽音波形データ発生手段によって発生された複
    数の部分音の各楽音波形データに乗算合成する合成手段
    とを備えたことを特徴とするエンベロープ発生器。
  2. 【請求項2】上記変換データは、時間経過に従って変化
    する重み付けデータであることを特徴とする請求項1記
    載のエンベロープ発生器。
  3. 【請求項3】上記部分音は、異なるフォルマントである
    ことを特徴とする請求項1記載または2記載のエンベロ
    ープ発生器。
  4. 【請求項4】上記部分音は、周波数帯域が異なっている
    ことを特徴とする請求項1記載または2記載のエンベロ
    ープ発生器。
  5. 【請求項5】上記部分音は、発音時間帯が異なっている
    ことを特徴とする請求項1記載または2記載のエンベロ
    ープ発生器。
  6. 【請求項6】上記部分音は、音楽的ファクタが異なって
    いることを特徴とする請求項1記載または2記載のエン
    ベロープ発生器。
JP6200661A 1994-08-25 1994-08-25 エンベロープ発生器 Pending JPH0863160A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7589275B2 (en) 2004-05-24 2009-09-15 Yamaha Corporation Electronic hi-hat cymbal

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