JP3530600B2 - 楽音信号の周波数特性制御装置及び周波数特性制御方法 - Google Patents

楽音信号の周波数特性制御装置及び周波数特性制御方法

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JP3530600B2
JP3530600B2 JP27685794A JP27685794A JP3530600B2 JP 3530600 B2 JP3530600 B2 JP 3530600B2 JP 27685794 A JP27685794 A JP 27685794A JP 27685794 A JP27685794 A JP 27685794A JP 3530600 B2 JP3530600 B2 JP 3530600B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、同時に発音する楽音
の数等に応じて、楽音信号の周波数特性を制御する楽音
信号の周波数特性制御装置に関する。
【0002】
【従来技術】近年のデジタル音源を用いた電子楽器は、
同時に複数の楽音を発音するものがある。これは、デジ
タルデータを用いて発音する楽音信号を1音ずつ多チャ
ンネル時分割方式で生成し、これらのデジタルの楽音信
号を累算合成してDーA変換器でアナログ信号に変換し
た後、サウンドシステム等から発音する。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
ようなデジタル音源システムを搭載した電子楽器、例え
ば電子ピアノにおいて、同時発音数の多い曲を弾くと、
各楽音が混ざり合って楽音の明瞭度が低下する。これを
解決する手段の一つとして、各楽音の減衰スピードを一
律に速くして、各楽音が発音後早く減衰するようにする
ことが考えられる。ところが、このように一律に各楽音
の減衰時間を短くすると、同時発音数が多い場合には良
いが、同時発音数が少なく静かな曲を弾く場合には、単
音のみ発音される期間が多く、しかもこの単音の楽音が
早く減衰してしまうため、不自然な楽音になるという不
具合が生じる。また、同時発音数が多い場合の不明瞭感
は、各楽音中に含まれる特定周波数帯域の音が多数混在
することが一因であると考えられる。
【0004】本発明は、上述した課題を解決するために
なされたものであり、本発明の目的は、同時発音数が多
い場合の楽音の不明瞭感を解消し、同時発音数が少ない
場合の不自然な楽音の減衰を防止して、明瞭で自然な楽
音を発音することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明は、図1に示すように、楽音発生指示手段M
1と、楽音信号生成手段M2と、複数のフィルタ手段M
3−1〜M3−nと、決定因子検出手段M4と、選択手
段M5とを備えている。
【0006】楽音信号生成手段M2は、複数の楽音指示
手段M1のそれぞれの指示に応じて複数の楽音信号を生
成して出力する。決定因子検出手段M4によって、複数
のフィルタ手段M3−1〜M3−nのうちのどれを選択
するかを決定するための決定因子が検出される。選択手
段M5は、この決定因子に基づいて、同時発音数が増加
したときには、発音される楽音を不明瞭にする原因とな
る特定帯域の周波数成分を適切に減衰させるような特性
を持つフィルタ手段を選択して楽音信号を供給する。ま
た、同時発音数が減少したときには、違和感の無い自然
な楽音が得られるような特性を持つフィルタ手段を選択
して楽音信号を供給する。
【0007】
【作用】これにより、同時発音数の増減に応じて適切な
フィルタ特性を有するフィルタ手段が選択され、合成楽
音信号の周波数特性が適正に制御される。従って、同時
発音数が多い場合には、同時発音数に応じた減衰特性を
有するフィルタ手段が選択される。これにより、発音さ
れる楽音を不明瞭にする特定帯域の周波数成分が減衰さ
れて、発音される楽音が明瞭になる。また、同時発音数
が少ない場合には、特定周波数の減衰度が少ないか、ま
たは減衰を行わないフィルタ手段を選択することによ
り、違和感の無い自然な楽音を発音させることができ
る。
【0008】
【実施例】以下に説明する実施例は、デジタル音源によ
ってアコースティックピアノ、その他の楽器の発生音を
模擬して生成し、発音する電子楽器に本発明を適用した
例である。
【0009】1.全体回路 図2は電子楽器の全体回路を示す。キーボード1の各キ
ーは、楽音の発音/消音の操作を行う。キースキャン回
路2は、キーボード1をスキャンして、キーオン、キー
オフを表すデータをCPUへ送る。このキーオン、キー
オフのスキャンデータは、CPU5によって、RAM6
に書き込まれる。そして、CPU5によって、それまで
RAM6に記憶されていた各キーのオンイベント、オフ
イベントの判別が行われる。なお、キースキャン回路2
は、キーオン時またはキーオフ時のタッチを検出して、
このタッチデータをCPU5へ送っている。上記キーボ
ード1は、弦楽器(バイオリン等)、吹奏楽器(フルー
ト等)、打楽器(シンバル等)、コンピュータのキーボ
ードに置き換え可能である。
【0010】パネルスイッチ群3には、電源スイッチ、
モード指定スイッチ、メロディ選択スイッチ、リズム選
択スイッチ、音色選択スイッチ等(図示略)の各種スイ
ッチが設けられている。これらのスイッチのセット/リ
セット状態がパネルスキャン回路4によって検知され、
このスキャンデータはCPU5に送られ、RAM6に書
き込まれる。そして、CPU5によって、それまでRA
M6に記憶されていた各スイッチのセット/リセット状
態を示すデータと比較され、各スイッチのオンイベント
/オフイベントが判別される。
【0011】RAM6には、CPU5が処理する各種デ
ータ及び処理に必要な各種データが記憶される。ROM
7には、後述するフローチャートに従ってCPU5が実
行するプログラム、その他の処理に対応するプログラム
が記憶されている。なお、図5、6の処理はCPU5が
実行し、図7の処理はトーンジェネレータ11内のCP
U(図示せず)が実行しても良い。
【0012】デジタル音源としてのトーンジェネレータ
(DCOとも呼ばれる)11は、複数チャンネル分のデ
ジタルの楽音信号を時分割処理によって生成する。周波
数ナンバ累算器12は、楽音波形メモリ13へ発音の指
示があった楽音波形データMWの読出しを指示する。こ
の周波数ナンバ累算器12は、CPU5によってキーナ
ンバデータKN及びトーンナンバデータTNが送られ、
キーナンバデータKNに応じた周波数ナンバデータFN
が時分割に累算され、この累算された累算周波数ナンバ
データFNAは楽音波形メモリ13へ読出しアドレスデ
ータとして時分割に供給される。トーンナンバデータT
Nは、CPU5によって上記周波数ナンバ累算器12へ
送られ、バンクデータBKに変換され、上記楽音波形メ
モリ13へ上位読出しアドレスデータとして供給され
る。下位読出しアドレスデータは、上記累算周波数ナン
バデータFNAである。
【0013】楽音波形メモリ13には、複数の楽音波形
データMWが記憶されている。各楽音波形データMW
は、上記累算周波数ナンバデータFNAに基づいて時分
割に読み出される各楽音波形データMWの選択は、上記
トーンナンバデータTNに基づいて行われる。上記楽音
波形データMWは、ピアノ、バイオリン、フルート、マ
リンバ等の複数種類の楽器音の波形のサンプリングデー
タである。
【0014】エンベロープジェネレータ14は、CPU
やDSPを備えており、発音される楽音のエンベロープ
を決める。このエンベロープジェネレータ14には、C
PU5によって上記トーンナンバデータTNが送られ、
このトーンナンバデータTNに応じたエンベロープレベ
ルENが時分割に生成される。
【0015】上記楽音波形メモリ13からの楽音波形デ
ータMWと、エンベロープレベルデータENが乗算器1
6で乗算され、累算器17で全チャンネルの楽音データ
が累算される。この累算器17から出力される合成楽音
信号はセレクタ18によって4個のデジタルフィルタF
1〜F4の何れかに択一的に供給される。これらのデジ
タルフィルタF1〜F4は、デジタル演算回路等のハー
ドウェアで形成されている。デジタルフィルタF1〜F
4によってフィルタリングされた合成楽音信号は、D−
A変換器19によってアナログ信号に変換された後、サ
ウンドシステム20によって可聴音響に変換される。
【0016】ペダル10は、ダンパペダル、ソフトペダ
ル、ソステヌートペダル等(何れも図示せず)がある。
ペダルセンサ9によってペダル10の操作情報が検知さ
れ、この操作データはCPU5へ送られてRAM6に書
き込まれる。
【0017】アサインメントメモリ8には、図3に示す
ように、複数チャンネルCH1〜CHn分(例えば16
チャンネルとする)のメモリエリアが形成されている。
これらのメモリエリアには、キーナンバデータKN、キ
ーオン/キーオフデータ、トーンナンバデータTN(音
色データ)、タッチデータ、エンベロープレベルEN/
フェーズデータFZ等のチャンネル毎の楽音に関するデ
ータが記憶される。
【0018】キーオン/キーオフデータは、チャンネル
が割り当てられた楽音が、キーオン中または発音中であ
るか、キーオフ中または消音中であるかを表す。エンベ
ロープフェーズデータFZは、発音される楽音のエンベ
ロープのアタック、ディケイ、リリースを示す。このア
サインメントメモリ8は、トーンジェネレータ11内に
設けても良い。
【0019】2.レジスタ群 図4はRAM6のレジスタ群及びエンベロープメモリ1
5のデータテーブルを示す。レジスタ30には、ダンパ
ペダルオンフラグDFが記憶される。レジスタ31に
は、ダンパペダルの操作に応じてフィルタ決定レベルA
Lを補正するための補正定数DKが記憶される。この補
正定数DKは予め決められた値であって、ダンパペダル
の操作に応じた決定因子に応じて決定され、後述するス
テップ100でセットされる。レジスタ32には、押鍵
(ノートオン)の数を示すノートオンカウント値ONn
が記憶される。レジスタ33は、各チャンネルCH1〜
CHnで発音される楽音の音域に応じて決められる音域
分布係数ELが一時記憶される。レジスタ34には、音
域分布係数ELを累算した累算分布係数TELが記憶さ
れる。レジスタ35には、合成楽音信号データSDをデ
ジタルフィルタF1〜F4の何れに供給するかを決定す
るためのフィルタ決定レベルALが記憶される。レジス
タ36〜38には、フィルタ決定レベルALの大きさを
判別するための異なる値のしきい値XA、XB、XCが
記憶される。レジスタ39には、後述するノートオンカ
ウント処理等で使用するチャンネルナンバデータnが記
憶される。レジスタ40には、セレクタ18へ供給する
セレクトデータSTが記憶される。
【0020】データテーブル41には、アタック、ディ
ケイ、リリースの各フェーズ毎、及び音楽的ファクタ毎
に目標レベルデータTLとスピードデータSPが記憶さ
れている。目標レベルデータTLは、各フェーズ毎に設
定されたエンベロープレベルの到達レベルであり、スピ
ードデータはエンベロープレベルが目標レベルに到達す
る速度を決めるデータである。
【0021】上記音楽的ファクタとは、音高、音域、音
色の種類、タッチ量、エフェクト(リバーブ、エコー、
グライド、ポルタメント等)の種類または/及び大き
さ、音像位置、リズムの種類、演奏パート(メロディ、
コード、ベース、バックグラウンド、リズム)の種類、
変調量、エンベロープレベル、エンベロープスピード、
発音経過時間、音量、発音数、クオンタイズ量、テンポ
の大きさ、フィルタ特性データなどである。
【0022】3.全体処理 図5はCPU5によって実行される全体処理のフローチ
ャートである。この処理は、電源投入によってスタート
し、CPU5、RAM6、アサインメントメモリ8、ト
ーンジェネレータ11等の初期化が行われる(ステップ
100)。そして、パネルイベント処理(ステップ20
0)、ペダルイベント処理(ステップ300)、楽音生
成処理(ステップ400)、フィルタ選択処理(ステッ
プ600)が繰り返し実行される。
【0023】その他の処理SJは、キーオンイベント処
理及びキーオフイベント処理、チャンネル割当処理、ペ
ダル10の操作に応じた残響音生成処理及び共鳴音生成
処理等の効果処理や、自動演奏処理、MIDIデータ送
受処理等の付加機能の処理等である。なお、残響音生成
処理の例として、特願平6−38608号に開示される
ものがあり、共鳴音生成処理の例として、特願平5−1
37863号に開示されるものがある。
【0024】キーオンイベントがあったキーの楽音が発
音されると、そのエンベロープはアタック、ディケイ、
リリースの順に変化して消音されるが、残響音生成処理
及び共鳴音生成処理によってキーオンイベントがあった
キーの楽音の残響音及び共鳴音が生成される。従って、
キーオンイベントがあったキーの楽音の生成処理とその
残響音及び共鳴音の生成処理が行われることによって同
時発音数が増加する。また、残響音はキーオフイベント
後も発音されることが多いため、キーオフによって押鍵
数が減っても同時発音数が押鍵数より多い場合がある。
上記キーオンイベント、キーオフイベントは、キーボー
ド1の操作によるものの他、再生された自動演奏デー
タ、MIDIシステムより送られてくる他の装置からの
データにも基づく。
【0025】4.ペダルイベント処理 図6はペダルイベント処理(ステップ300)のフロー
チャートである。ステップ302〜310は、ダンパペ
ダルのオン/オフ状態を記憶するためのダンパペダル処
理である。CPU5、ペダルセンサ9から送られたペダ
ル10の操作データに基づいてダンパペダルのオンイベ
ント/オフイベントを判別する(ステップ302、30
6)。オンイベント時にはダンパペダルオンフラグDF
をセットし(ステップ304)、オフイベント時にはダ
ンパペダルオンフラグDFをリセットする(ステップ3
08)。ダンパペダルオンフラグDは、ダンパペダルの
オン/オフ状態を記憶するフラグであり、RAM6内に
記憶される。オフイベントには、ダンパペダルが踏まれ
ている間延ばされていた楽音の消音処理が行われる(ス
テップ310)。この消音処理では、アサインメントメ
モリ8内のキーオフ中であって発音中のチャンネルがク
リアされることによって、発音が停止される。
【0026】その他のペダル処理(ステップ312)で
は、例えば、ソフトペダルやソステヌートペダルのオン
イベント/オフイベントに応じてフラグがセット/リセ
ットされたり、ペダルの踏み込み量に応じて発音する楽
音の音量を変化させるパラメータの値が決定される。
【0027】5.楽音生成処理 図7はCPU5によって実行される楽音生成処理(ステ
ップ400)のフローチャートである。この処理は、複
数チャンネルの楽音信号の生成を順次にまたは時分割に
実行する。従って不定周期または一定周期でチャンネル
が切り換えられ、以下の処理が各チャンネルについて繰
り返し実行される。
【0028】サウンドシステム20から発音される楽音
はポリフォニックであり、同時に複数の楽音が発音され
る場合は、アサインメントメモリ8にキーオンまたは発
音中のデータが記憶されたチャンネルが複数ある場合で
ある。CPU5及びトーンジェネレータ11は、不定周
期または一定周期で各チャンネルCH1〜CHnについ
て楽音生成処理(ステップ400)を1チャンネルずつ
実行する(ステップ402、432、434)。これに
よって、キーオンまたは発音中のチャンネルが割り当て
られた楽音について、楽音波形MWが時分割で形成さ
れ、シリアルに累算器17へ出力される。累算器17で
シリアルに入力された複数チャンネルの楽音波形データ
MWが累算されて、合成楽音信号データSDが形成され
る。この合成楽音信号データSDは、所定タイミングで
セレクタ18へ供給される。
【0029】まずCPU5によってレジスタ39のチャ
ンネルナンバデータnが“1”だけインクリメントされ
る(ステップ402)。次にアサインメントメモリ8の
記憶内容に基づいて、時分割処理で割り当てられた1チ
ャンネルのキーがオンイベントであるかオフイベントで
あるかが判別される(ステップ404、410)。これ
は上述のその他の処理SJの中のキーオンイベント処理
及びキーオフイベント処理において検出されたキーオン
イベントフラグまたはキーオフイベントフラグに基づ
く。キーオンイベントであれば、このキーオンイベント
から発音が開始されるのであるから、アタックフェーズ
であることを示すために、このnチャンネルのエンベロ
ープフェーズデータFZに“01”がセットされる(ス
テップ406)。このエンベロープフェーズデータFZ
には、アタックフェーズでは“01”、ディケイフェー
ズでは“10”、リリースフェーズでは“00”がセッ
トされる。
【0030】次に、エンベロープジェネレータ14によ
って、このエンベロープフェーズに応じた目標レベルデ
ータTLおよびスピードデータSPがデータテーブル4
1から読み出される(ステップ408)。このとき、音
楽的ファクタデータもデータテーブル41の検索の要素
に用いられる。また、エンベロープジェネレータ14に
よってアサインメントメモリ8内の1チャンネルCH1
からエンベロープレベルデータENが読み出され、エン
ベロープジェネレータ14へ送られる。このエンベロー
プレベルデータENは、キーオフイベントまたは消音中
のデータが記憶されたときにはクリアされるため、キー
オンイベント直後には“0”レベルを示すデータであ
る。そして、エンベロープジェネレータ14によって、
これらのデータから1チャンネルの楽音のアタックフェ
ーズのエンベロープレベルENが演算される(ステップ
420)。この演算は、例えば次式のように行われる。
【0031】 (TL−EN)×SP+EN→EN … (1) この演算によって求められたエンベロープレベルEN
は、アサインメントメモリ8の1チャンネルに更新記憶
される。
【0032】次に、楽音波形メモリ13から楽音波形デ
ータMWが読み出され(ステップ422)、乗算器16
によってアサインメントメモリ8から再び読み出された
エンベロープレベルデータENが乗算される(ステップ
424)。こうしてエンベロープが与えられた楽音波形
データMWは、乗算器16から累算器17へ送られる
(ステップ426)。
【0033】その後、チャンネル割り当てが繰り返し到
来して、同一チャンネルについて楽音生成処理(ステッ
プ400)が繰り返し行われると、エンベロープレベル
ENはアタックフェーズの目標レベルTLに向かって増
加し、そして目標レベルTLに到達する。エンベロープ
ジェネレータ14は、これを判別して(ステップ42
8)、エンベロープフェーズデータFZにディケイフェ
ーズを示す“10”をセットする(ステップ430)。
以後、1チャンネルCH1については、ディケイフェー
ズの目標レベルデータTLとスピードデータSPが読み
出され(ステップ408)、(1)式の演算が行われる
(ステップ420)。これによって、以後、エンベロー
プレベルENは、ディケイフェーズの目標レベルTLへ
向かって減少していく。
【0034】1チャンネルCH1の楽音についてキーオ
フイベントがあると、エンベロープジェネレータ14
は、これを判別して(ステップ410)、エンベロープ
フェーズデータFZにリリースフェーズを示す“00”
がセットされる(ステップ412)。以後、1チャンネ
ルについては、リリースフェーズの目標レベルデータT
LとスピードデータSPが読み出され(ステップ41
4)、(1)式の演算が行われる(ステップ420)。
これによって、エンベロープレベルENは、楽音生成処
理(ステップ400)が繰り返し行われる毎に、リリー
スフェーズの目標レベルTLへ向かって減衰して行き、
そして消音される。これらのエンベロープレベルENお
よびエンベロープフェーズFZは、上記アサインメント
メモリ8の対応するチャンネルメモリエリアに書き込ま
れる。
【0035】上述の処理が他のチャンネルCH2〜CH
16についても、同様に、順次にまたは時分割に高速で
繰り返し行われる(ステップ402、432)。これに
よって、キーオンまたは発音中のデータが記憶されてい
るチャンネルの楽音のエンベロープが形成される。そし
て、16チャンネル分の処理が終了すると、チャンネル
ナンバデータnがリセットされる(ステップ434)。
【0036】6.フィルタ選択処理 図8はフィルタ選択処理(ステップ600)のフローチ
ャートである。この処理では、ノートオンカウント処理
(ステップ450)と音域分布判別処理(ステップ50
0)とフィルタ決定レベル演算処理(ステップ550)
とフィルタ決定処理(ステップ580)が順次実行され
て、押鍵数、キーオン/オフされたキーの音域、ダンパ
のオン/オフに応じて合成楽音信号データSDの周波数
特性を制御するためのフィルタ決定レベルALが決めら
れる。そして、このフィルタ決定レベルALの大小に基
づいて、4つのデジタルフィルタF1〜F4の何れに合
成楽音信号SDを供給するかを決定し、セレクトデータ
をラッチ22を介してセレクタ18へ供給する。
【0037】7.ノートオンカウント処理 図9は図8中のノートオンカウント処理(ステップ45
0)のフローチャートである。まず、CPU5によって
レジスタ32のノートオンカウント値データONnがク
リアされる(ステップ452)。そして、チャンネルナ
ンバデータnが“1”にリセットされる(ステップ45
4)。次に、アサインメントメモリ8の1チャンネルC
H1にキーオンデータが記憶されているか否かが判別さ
れて(ステップ456)、キーオンデータが記憶されて
いる場合には、ノートオンカウント値データONnに
“1”が加算される(ステップ458)。
【0038】そして、チャンネルナンバデータを“1”
だけインクリメントして(ステップ462)、以後、2
〜16チャンネルCH2〜CH16について同じ処理を
行った後、次の処理へ移る(ステップ460)。このよ
うにして、1〜16チャンネルの中でキーオンデータが
記憶されているチャンネルの数を計数することによっ
て、押鍵数が求められる。この押鍵数を示すノートオン
カウント値ONnはレジスタ32に記憶される。
【0039】なお、図9の処理の代わりに、キーオンイ
ベントによって開始されるインタラプト処理を設けて、
キーオンイベント時にノートオンカウント値データON
nを“1”だけインクリメントし、キーオフイベント時
にノートオンカウント値データONnを“1”だけデク
リメントする処理を行っても良い。また、上記ノートオ
ンカウント値ONnは、上記残響音生成処理、共鳴音生
成処理が行われているときは、残響音数または共鳴音数
に応じて加算乗算等の修正が行われても良い。
【0040】8.音域分布判別処理 図10は図8中の音域分布判別処理(ステップ500)
のフローチャートである。まず、CPU5によってレジ
スタ34の累算分布係数データTELがクリアされ(ス
テップ502)、レジスタ39のチャンネルナンバデー
タnが“1”だけインクリメントされる(ステップ50
4)。そして、1チャンネルのメモリエリアCH1につ
いてキーオンデータが記憶されているか否かが判別され
る(ステップ506)。キーオンであれば、1チャンネ
ルの楽音のキーナンバデータKNがアサインメントメモ
リ8から読み出される(ステップ508)。
【0041】そして、このキーナンバデータKNに対応
する音域分布係数データELがデータテーブル50から
求められる(ステップ510)。このデータテーブル5
0は、RAM6内に記憶されており、例えば図11に示
される特性を示すデータが記憶されている。すなわち、
キーナンバKNが小さい低音域では音域分布係数ELが
大きく、キーナンバKNが大きくなるほど、すなわち、
高音へ行くほど音域分布係数ELが小さくなるような特
性である。
【0042】アコースティックピアノは、低音域では弦
が太くて長く、高音域では弦は細くて短い。このため、
低音域の楽音は減衰時間が長いので、同時発音数が多い
場合には、低音域の楽音が多数混在して楽音が不明瞭に
なることが多い。一方、高音域の楽音は、低音域の楽音
に比べて減衰時間が短いので、同時発音数が多い場合で
も、楽音を不明瞭にする程度が少ない。図10のデータ
テーブル50は、上述のようにピアノの音が、押鍵され
た音域によって減衰時間が異なることを考慮して決めら
れている。
【0043】なお、この図11の音域分布係数ELは、
図11に示されるものに限られず、段差形、V字形、U
字形、M字形、W字形、N字形、S字形、双山形等、ど
のような形でもよい。また、この分布係数ELは、音高
(キーナンバKN)に応じたもののほか、オクターブコ
ード、トーンナンバTN(音色)、タッチデータ、エフ
ェクトデータ、発音経過時間、演奏パートに応じて決定
されても良い。さらに、この音域分布係数ELは、キー
ナンバKN等の加減乗除や演算式に基づく演算で求めて
も良い。
【0044】上述のように、1チャンネルCH1のキー
ナンバデータKNに対応する音域分布係数データELが
データテーブル50から求められると、この求められた
音域分布係数データELは、レジスタ33に記憶され
る。そして、再び音域分布係数データELが読み出さ
れ、さらにレジスタ34から累算分布係数データTEL
が読み出される。これらは加算されて、加算結果が新た
な累算分布係数データTELとしてレジスタ34に記憶
される(ステップ512)。一方、1チャンネルの楽音
がキーオフであれば、累算分布係数TELは変化しな
い。
【0045】上記のステップ506〜512の処理が他
のチャンネルCH2〜CH16についても同様にして行
われる(ステップ504、514)。そして、16チャ
ンネル分の処理が終了すると、累算分布係数TELは、
キーオンがあったチャンネルの音域分布係数ELの総和
になる。そして、チャンネルナンバnをリセットして
(ステップ516)次の処理へ移る。
【0046】9.フィルタ決定レベル演算処理 図12は図8中のフィルタ決定レベル演算処理(ステッ
プ550)のフローチャートである。この処理では、4
個のデジタルフィルタF1〜F4の何れに合成楽音信号
SDを供給するかを決定するためのフィルタ決定レベル
ALという変数が、同時発音数に関連する決定因子であ
る押鍵数、音域、ダンパペダルの操作に応じて増減され
る。まず、CPU5によって上述のノートオンカウント
処理(ステップ450)で求められたノートオンカウン
ト値データONnがレジスタ32から読み出される(ス
テップ552)。そして、このノートオンカウント値デ
ータONnに対応するフィルタ決定レベルALがデータ
テーブル60から求められて、レジスタ35に記憶され
る(ステップ554)。このデータテーブル60は、R
AM6内に記憶されており、例えば図13に示される特
性を示すデータが記憶されている。すなわち、ノートオ
ンカウント値ONnが一定値Kを超えるとフィルタ決定
レベルALが“1”以上に増加するような特性である。
【0047】ノートオンカウント値ONnは押鍵数を示
すデータであり、ノートオンされているキーの楽音は同
時に発音されるから、このノートオンカウント値ONn
は、残響音や共鳴音等の効果音の数を除いた同時発音数
に相当する。無論、残響音等の数を含めてもよい。同時
発音数が一定値を超えると、サウンドシステム20から
発音される楽音が不明瞭になり始める。そこで、この楽
音が不明瞭になり始める場合のノートオンカウント値O
NnをKとする。なお、フィルタ決定レベルALは、ノ
ートオンカウント値ONnの加減乗除や演算式に基づく
演算によって求めても良い。
【0048】フィルタ決定レベルALが求められると、
次に累算分布係数TELがレジスタ34から読み出され
(ステップ556)、フィルタ決定レベルALに加算さ
れる(ステップ558)。これは、フィルタ決定レベル
ALがノートオンカウント値ONn、すなわちノートオ
ンされているキーの数に応じて決められた係数であり、
さらにこの係数をキーオンイベントがあったキーの音域
に応じて修正するためである。これによって、押鍵数の
増加と、音域による発音数の増加とに基づいてフィルタ
決定レベルALが増加される。この修正後のフィルタ決
定レベルALは、再びレジスタ35に記憶される。
【0049】このように、押鍵数に応じて求められ、音
域分布に応じて修正されたレベル制御係数ALは、さら
にダンパペダルのオン/オフに応じて増減される。ステ
ップ558の次に、CPU5はレジスタ30からダンパ
ペダルオンフラグDFを読出して、このダンパペダルオ
ンフラグDFのセット/リセットを判別する(ステップ
560、566)。そして、レジスタ31から補正定数
DKが読み出される(ステップ562、568)。次
に、ダンパペダルオンフラグDFがセットされていると
きには、ステップ558で修正されたフィルタ決定レベ
ルALに補正定数DKが加算される(ステップ56
4)。また、ダンパペダルオンフラグDFがリセットさ
れているときは、ステップ558で修正されたフィルタ
決定レベルALから補正定数DKが減算される(ステッ
プ570)。
【0050】アコースティックピアノでは、ダンパペダ
ルが踏まれたとき(ダンパペダルオン)には、ダンパが
全弦から離れて発音される楽音の減衰時間が長くなるこ
とから、トーンジェネレータ11ではダンパペダルオン
フラグDFがセットされているときには、押鍵されたキ
ーの楽音及び既に発音中の楽音の減衰時間が長くなるよ
うに処理が行われる。このため、同時発音数が増加して
発音される楽音が不明瞭になることから、これを解消す
るために補正定数DKによってフィルタ決定レベルAL
の修正を行う。そして、ダンパペダルが戻されたときに
は、ダンパペダルオン時に増加した補正定数DKを減算
する。このように、補正が行われたフィルタ決定レベル
ALは、再びレジスタ35に記憶される。
【0051】なお、上記ステップ558、564、57
0の加減算処理は、加減乗除や演算式に基づく演算、ま
たはデータテーブルの読出等でも代用できる。また、上
記ステップ560、566でオン/オフが判別されるペ
ダル10は、ダンパペダルのほか、ソフトペダル、ソス
テヌートペダル、ミュートペダル、シフティングペダ
ル、ラウドペダル、フットスイッチ等であってもよい。
【0052】10.フィルタ決定処理 図14は図8中のフィルタ決定処理(ステップ580)
のフローチャートである。この処理では、上述のフィル
タ決定レベル演算処理(ステップ550)で決定され補
正されたフィルタ決定レベルALの大きさに応じて、4
個のデジタルフィルタF1〜F4のうちの何れに合成楽
音信号SDを供給するかの決定が行われる。まず、CP
U5によりレジスタ35〜38からフィルタ決定レベル
ALと3個のしきい値XA、XB、XCが読み出される
(ステップ582)。ここで、しきい値XA、XB、X
Cは、XA<XB<XCの関係を有する。
【0053】次に、フィルタ決定レベルALと各しきい
値XA、XB、XCが比較される(ステップ584、5
88、592)。そして、AL<XAの場合にはデジタ
ルフィルタF1を選択するデータ、XA≦AL<XBの
場合にはデジタルフィルタF2を選択するデータ、XB
≦AL<XCの場合にはデジタルフィルタF3を選択す
るデータ、XC≦ALの場合にはデジタルフィルタF4
を選択するデータがセレクトデータSTにセットされる
(ステップ586、590、594、596)。このセ
レクトデータSTはレジスタ40に記憶され、ラッチ2
2を介して所定タイミングでセレクタ18へ供給される
(ステップ598)。セレクタ18は、セレクトデータ
STに応じて、4個のデジタルフィルタF1〜F4のう
ちの選択されたデジタルフィルタへ累算器17から出力
される合成楽音信号SDを送る。
【0054】4個のデジタルフィルタF1〜F4のう
ち、3個のデジタルフィルタF2、F3、F4は、図1
5(B)(C)(D)に示すように、低周波と中周波の
周波数帯域の低中周波数帯域を減衰域とする周波数特性
を備えた帯域消去フィルタ(BEF)である。そして、
残りの1個は、図15(A)に示すように、フラットな
周波数特性を備えたオールパスフィルタ(APF)であ
る。また、デジタルフィルタF2、F3、F4の減衰域
におけるゲインF2a、F3a、F4aは、1>F2a
>F3a>F4aである。すなわち、減衰域における減
衰率は、デジタルフィルタF4が最も大きく、次にデジ
タルフィルタF3が大きく、デジタルフィルタF2の減
衰率は小さい。また、デジタルフィルタF1は減衰域を
持たない。
【0055】アコースティックピアノの低音域の楽音は
低中周波数成分を多く含み、減衰時間が長いので、同時
発音数が多い場合には、この低中周波数成分がなかなか
減衰せず、このため発音される楽音が不明瞭になる場合
がある。そこで、デジタルフィルタF2〜F4によって
この低中周波数成分を減衰させることにより、発音され
る楽音が明瞭化される。ただし、一律に低中周波数成分
を減衰させたのでは、同時発音数が少ない場合に、低中
周波数成分が不要に減衰され、不自然な楽音になる場合
もあるため、この低中周波数成分の多少に応じて減衰率
が異なるデジタルフィルタF1〜F4が選択される。
【0056】上述したように、フィルタ決定レベルAL
が大きいほど減衰率が大きいデジタルフィルタが選択さ
れる。このフィルタ決定レベルALは、基本的には押鍵
数の増加に伴って低中周波数成分が増加することから、
図13に示すように押鍵数の増加に伴って増加する。ま
た、低音域の楽音ほど低中周波数成分を多く含み、高音
域の楽音は低中周波数成分を余り含まないことから、図
11に示すように音域分布係数ELを決めて、低音域の
楽音の発音数が多いほどフィルタ決定レベルALが大き
くなるように修正する(図12のステップ558)。さ
らに、ダンパペダルが踏み込まれたことにより発音され
る楽音の減衰時間が長くなり、低中周波数成分が増加す
るとこから、ダンパペダルのオン時には、フィルタ決定
レベルALが大きくなるように補正定数DKを加算する
(図12のステップ564)。
【0057】このように、本実施例は、押鍵数と押鍵さ
れたキーの音域、及びダンパペダルのオン/オフに基づ
いて、低中周波数帯域の減衰率が異なる4個のフィルタ
F1〜F4を選択して、合成楽音信号SDのフィルタリ
ングを行い、低中周波数成分が適正なレベルとなるよう
に制御する。
【0058】11.キーイベント処理(第2実施例) 上記楽音生成処理(ステップ400)、ノートオンカウ
ント処理(ステップ450)、音域分布判別処理(ステ
ップ500)、及びフィルタ決定レベル演算処理(ステ
ップ550)の代わりに、図16に示すキーイベント処
理(ステップ800)を実行しても良い。この処理で
は、CPU5によってキーオンイベントまたはキーオフ
イベントがあったか否かが判別される(ステップ80
2、810)。キーオンイベント時には、次にキーオン
イベント処理(ステップ804)が実行される。次に楽
音諸パラメータがトーンジェネレータ11(音源LS
I)にロードされる(ステップ806)。楽音諸パラメ
ータは、エンベロープレベルデータENやエンベロープ
メモリ15に記憶されている目標レベルデータTL、ス
ピードデータSPや、楽音波形メモリ13に記憶されて
いる楽音波形データMW等である。これらのパラメータ
が読み出されると、次に発音処理(ステップ808)が
行われる。この発音処理では、目標レベルデータTL、
スピードデータSP、エンベロープレベルデータEN、
楽音波形データMWに基づいて楽音信号が形成され、累
算器17へ送られる。音源LSIは、トーンジェネレー
タ11内のLSIである。
【0059】一方、キーオフイベントがあったときに
は、ステップ810の次にダンパペダルオンフラグDF
がセットされているか否かが判別される(ステップ81
2)。そして、ダンパペダルオンフラグDFがセットさ
れている場合には、その他の処理(ステップSJ)へ移
る。また、ダンパペダルオンフラグDFがリセットされ
ている場合には、ダンパペダルが踏まれていないので、
キーオフイベントのあったキーの楽音をリリースフェー
ズに移行させる。これは、エンベロープメモリ15から
リリースフェーズの目標レベルデータTLとスピードデ
ータSPを読出してトーンジェネレータ11(音源LS
I)にロードする処理によって行われる(ステップ81
4)。そして、キーオフイベント処理が実行される(ス
テップ816)。
【0060】上記のキーオンイベント処理は図17に示
されるような処理である。まず、ノートオンカウント値
ONnがインクリメントされる(ステップ820)。そ
して、図10の音域分布判別処理(ステップ500)が
行われて、キーオンイベントのあったキーの音域に応じ
た音域分布係数ELが求められる(ステップ822)。
そして、ノートオンカウント値ONnと音域分布係数E
Lとによって、フィルタ決定レベルALが決定される
(ステップ824)。このフィルタ決定レベルALは、
例えば、標準パラメータ定数TALを予め決めておき、
この標準パラメータ定数TALを、ノートオンカウント
値ONnと音域分布係数ELとによって修正する演算を
実行したり、あるいはONnとELとをパラメータとす
るデータテーブルから読み出す処理によって決定され
る。音域分布定数ELは、キーオンイベント時には、標
準パラメータTALを増加させる方向に作用する。決定
されたフィルタ決定レベルALはレジスタ35に記憶さ
れる。
【0061】図18はキーオフイベント処理のフローチ
ャートである。まず、ノートオンカウント値ONnがデ
リクリメントされる(ステップ830)。そして、図1
0の音域分布判別処理(ステップ500)が行われて、
キーオフイベントのあったキーの音域に応じた音域分布
係数ELが求められる(ステップ832)。そして、ノ
ートオンカウント値ONnと音域分布係数ELとによっ
て、フィルタ決定レベルALが決定される(ステップ8
34)。このキーオフイベント時には、音域分布係数E
Lは、標準パラメータTALを減少させる方向に作用す
る。この決定されたフィルタ決定レベルALはレジスタ
35に記憶される。
【0062】上記のように求められたフィルタ決定レベ
ルALは、図14のフィルタ決定処理(ステップ58
0)により、しきい値XA、XB、XCと比較され、デ
ジタルフィルタF1〜F4のセレクトデータSTが決定
される。
【0063】12.全体回路(第3実施例) 上記実施例では、4個のデジタルフィルタF1〜F4を
備えた例を示したが、図19に示すように、トーンジェ
ネレータ11の累算器17から出力される合成楽音信号
SDをD−A変換器19によりアナログ信号に変換した
後にフィルタリングを行う構成でもよい。この場合に
は、デジタルフィルタF1〜F4の代わりに、アナログ
フィルタAF1〜AF4を設けて、セレクタ21によっ
てこれらのフィルタAF1〜AF4を選択する。フィル
タAF1〜AF4のフィルタ特性は、デジタルフィルタ
F1〜F4と同一である。
【0064】本発明は上記実施例に限定されず、本発明
の趣旨を逸脱しない範囲で種々変更可能である。例え
ば、上記実施例では、押鍵数と、キーオン/オフのあっ
たキーの音域と、ダンパペダルのオン/オフに基づいて
フィルタ決定レベルALを決定しているが、押鍵数の
み、キーの音域または音高のみ、ダンパペダルのオン/
オフのみに基づいて決定してもよい。また、押鍵数と音
域または音高、押鍵数とダンパペダルのオン/オフ、音
域または音高とダンパペダルのオン/オフに基づいて決
定しても良い。これらは全て同時発音数の増減に関連し
ているからである。
【0065】また、図9のノートオンカウント処理(ス
テップ450)において、キーオンデータが記憶されて
いるチャンネルの数をカウントしている(ステップ45
6)、これを図20に示すように、発音中のデータが記
憶されているチャンネルの数をカウントするようにして
も良い(ステップ470)。これによって、押鍵が行わ
れなくても発音される楽音がある場合の同時発音数を考
慮した制御が行える。機種によっては、1つのキーで複
数のチャンネルを使用する場合もあり、また、音色の設
定(例えば、ピアノ、オルガン、ハープシコード等)に
よっても使用するチャンネル数が変わる場合もあるから
である。
【0066】また、フィルタ決定レベルALは、図13
に示すデータテーブル60のような関係で決められるも
のに限定されない。例えば、図21のD1、D2に示す
ようにノートオンカウント値ONnが一定値K以上のと
きに曲線的に増加する関係であっても良いし、図21の
D3、D4、D5に示すようにノートオンカウント値O
Nnの増加に応じて一定値Pから曲線的または直線的に
増加する関係であっても良い。
【0067】また、上記フィルタの数には限定されない
し、フィルタの周波数特性も、上記のような、低中周波
数帯域に減衰域を有する特性に限られるものではなく、
ハイパスフィルタ、ローパスフィルタ、バンドパスフィ
ルタ、バンドストップフィルタ、異なる周波数帯域に複
数の減衰域を有する帯域遮断フィルタ等であってもよ
い。
【0068】さらに、上記デジタルフィルタF1〜F4
をトーンジェネレータ11またはCPU5内におけるソ
フトウェアで構成してもよい。この場合には、予め異な
るフィルタ特性を有するデジタルフィルタのプログラム
を複数設けておき、フィルタ決定レベルALの大小に応
じて適切なデジタルフィルタプログラムを選択して実行
する。
【0069】また、上記実施例では、フィルタ決定レベ
ルALの大小比較によってフィルタの選択を行っている
が、これに限られるものではなく、例えば、押鍵数、発
音される楽音の音域または音高、ダンパペダル等の効果
付加装置のオン/オフ等の同時発音数の増減に関連する
決定因子に基づいて、所定の演算式(演算回路でもよ
い)の演算結果によって決定したり、予め設定されたデ
ータテーブルから適切なフィルタを決定してもよい。
【0070】また、上記実施例では、アコースティック
ピアノの発生音を模擬して生成する電子楽器を説明した
が、ピアノ以外の楽器の発生音を生成する電子楽器にも
本発明を適用できる。この場合、キーボード1は、電子
弦楽器、電子管(リード)楽器、電子打(パッド)楽
器、コンピュータのキーボード等で代用しても良い。ダ
ンパペダルのオン/オフに基づくフィルタ決定レベルA
Lの修正は、ピアノ以外にマリンバ等のダンパ機能を有
する楽器の発生音を生成する場合に適用できる。
【0071】さらに、上記実施例では、残響音生成処理
や共鳴音生成処理等の効果音を生成する処理を行う電子
楽器を示したが、これらの処理を行わない電子楽器であ
っても良い。この場合には、少なくともキーオン数を検
出してフィルタ決定レベルALを決定する処理を行う。
【0072】また、ダンパペダルのオンによって、キー
ボード1のキーのオフがあっても、キーオフイベント処
理がなされず、同時発音数すなわちノートオンカウント
値データONnが減少しないようにし、ダンパペダルの
オフによって、上記ダンパペダルのオン中にオフのあっ
たキーのキーオフイベント処理がなされるようにして、
ここで初めてノートオンカウント値データONnがオン
キー数に一致するようにしても良い。この場合、特願平
3−85225号の図1の消音処理、図6の全体処理、
図7のパネル処理のフローチャートに示される処理がC
PU5によって行われる。
【0073】さらに、上述の各実施例においては、音
高、音域(キーナンバデータKN)を、そっくり、音色
(トーンナンバデータTN)またはタッチデータに置き
換えて同様の処理を行うことができる。この場合、図1
1の音域分布係数ELは、音高分布係数、音色分布係数
またはタッチ分布係数となる。出願当初の特許請求の範
囲は以下のとおりであった。 [A] 楽音の発生を指示する複数の楽音発生指示手段
と、 この複数の楽音発生指示手段のそれぞれの指示に
応じて楽音信号を生成する楽音信号生成手段と、 この
楽音信号生成手段によって生成される楽音信号をフィル
タリングするためのそれぞれ異なるフィルタ特性を有す
る複数のフィルタ手段と、 このフィルタ手段のうちの
何れを選択するかを決定するための決定因子を検出する
決定因子検出手段と、 この決定因子検出手段によって
検出された決定因子に基づいて、上記楽音信号をフィル
タリングさせるフィルタ手段を選択する選択手段とを備
えたことを特徴とする楽音信号の周波数特性制御装置。 [B] 上記決定因子検出手段は、上記指示されている
楽音発生指示手段の数を検出することを特徴とする請求
項A記載の楽音信号の周波数特性制御装置。 [C] 上記決定因子検出手段は、上記指示されている
楽音発生指示手段の音域または音高を検出することを特
徴とする請求項A記載の楽音信号の周波数特性制御装
置。 [D] 上記決定因子検出手段は、ダンパペダルのオン
及びオフを検出することを特徴とする請求項A記載の周
波数特性制御装置。 [E] 上記フィルタ手段は、デジタルフィルタである
ことを特徴とする請求項A記載の楽音信号の周波数特性
制御装置。 [F] 上記フィルタ手段は、アナログフィルタである
ことを特徴とする請求項A記載の楽音信号の周波数特性
制御装置。 [G] 上記フィルタ手段は、特定帯域の周波数成分を
減衰させることを特徴とする請求項A記載の楽音信号の
周波数特性制御装置。
【0074】
【発明の効果】以上説明したように、本発明は、キーオ
ン数やキーオン/オフのあった音域または音高、或いは
ダンパのオン/オフ等の同時発音数または同時発音数の
増減に関連する決定因子を検出し、この決定因子に基づ
いて合成楽音信号をフィルタリングするための複数のフ
ィルタ手段の中から適した周波数特性を有するフィルタ
手段を選択する。これによって、同時発音数が増加した
ときには、発音される楽音中の特定帯域の周波数成分を
減衰させて、楽音が不明瞭になることを防止し、同時発
音数が減少したときには、発音される楽音の特定帯域の
周波数成分の減衰動作を中止または抑制することによ
り、違和感のない自然な楽音を発音させることができ
る。
【0075】また、本発明は、特定帯域の周波数成分を
減衰させることにより、楽音の不明瞭感を除去する構成
であるから、楽音信号のエンベロープ形状を変形させた
り、発音される各楽音の発音時間や減衰時間を変えるこ
とがないため、符長が変化することがなく、正確な演奏
を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の構成を示すブロック図である。
【図2】第1実施例の電子楽器の全体回路図である。
【図3】アサインメントメモリ8を示す図である。
【図4】レジスタ群及びデータテーブルを示す図であ
る。
【図5】全体処理のフローチャートを示す図である。
【図6】ペダルイベント処理のフローチャートを示す図
である。
【図7】楽音生成処理のフローチャートを示す図であ
る。
【図8】フィルタ選択処理のフローチャートを示す図で
ある。
【図9】ノートオンカウント処理のフローチャートを示
す図である。
【図10】音域分布判別処理のフローチャートを示す図
である。
【図11】音域分布係数テーブルを示す図である。
【図12】フィルタ決定レベル演算処理のフローチャー
トを示す図である。
【図13】フィルタ決定レベルテーブル60を示す図で
ある。
【図14】フィルタ決定処理のフローチャートを示す図
である。
【図15】各デジタルフィルタ回路の周波数特性を示す
図である。
【図16】第2実施例のキーイベント処理のフローチャ
ートを示す図である。
【図17】キーオンイベント処理のフローチャートを示
す図である。
【図18】キーオフイベント処理のフローチャートを示
す図である。
【図19】第3実施例の全体回路を示す図である。
【図20】ノートオンカウント処理の別の実施例のフロ
ーチャートを示す図である。
【図21】フィルタ決定レベルテーブル60の他の例を
示す図である。
【符号の説明】
M1…楽音発生指示手段、M2…楽音信号生成手段、M
3−1〜M3−n…フィルタ手段、M4…決定因子検出
手段、M5…選択手段、1…キーボード、5…CPU、
8…アサインメントメモリ、10…ペダル、11…トー
ンジェネレータ、14…エンベロープジェネレータ、1
5…エンベロープメモリ、16…乗算器、17…累算
器、18…セレクタ、F1〜F4…デジタルフィルタ、
19…D−A変換器、20…サウンドシステム、21…
セレクタ、30〜40…レジスタ、41、50、60…
データテーブル、AF1〜AF4…フィルタ。
フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭53−40515(JP,A) 特開 昭50−81131(JP,A) 特開 平6−214563(JP,A) 特開 平6−12070(JP,A) 特開 平1−314298(JP,A) 特開 平1−130196(JP,A) 実開 昭55−133490(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G10H 1/00 - 7/12

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 アコースティックピアノの発生音を模擬
    して生成する電子楽器において、 この模擬されるアコースティックピアノにおいて、踏ま
    れたときダンパを全弦から離すことを模擬するダンパペ
    ダルと、 楽音の発生を指示する複数の楽音発生指示手段と、 この複数の楽音発生指示手段のそれぞれの指示に応じ、
    この指示されている楽音発生指示手段に対してチャンネ
    ルを割り当てて、複数の楽音信号を生成する楽音信号生
    成手段と、 この楽音信号生成手段によって生成される各チャンネル
    の楽音信号の合成楽音信号をフィルタリングするため
    の、それぞれ異なるフィルタ特性を有する複数のフィル
    タ手段と、 上記割り当てられてられる各チャンネルのうち、同時に
    発音中のものを検出するチャンネル検出手段と、 このチャンネル検出手段によって検出された同時に発音
    中のチャンネルの数に基づいて、同時発音数を検出し、
    上記チャンネル検出手段によって検出された同時に発
    音中の各チャンネルの楽音の各音域または各音高を検出
    し、 上記ダンパペダルのオンまたはオフを検出する
    出手段と、 この検出手段の全ての検出結果 に基づいて、上記各チャ
    ンネルの楽音信号の合成楽音信号をフィルタリングす
    る、フィルタ特性の異なる複数のフィルタ手段から、い
    ずれかのフィルタ手段を選択する選択手段と、 上記ダンパペダルがオンされているときは、上記楽音発
    生指示手段のオフがあっても、当該ダンパペダルのオフ
    があるまでは、当該楽音発生指示手段のオフに基づく上
    記同時発音数の変更、または当該楽音発生指示手段のオ
    フに基づく上記同時発音されている楽音の各音域または
    各音高の変更を行わない制御手段とを備えたことを特徴
    とする楽音信号の周波数特性制御装置。
  2. 【請求項2】 アコースティックピアノの発生音を模擬
    して生成する電子楽器において、 この模擬されるアコースティックピアノにおいて、踏ま
    れたときダンパを全弦から離すことを模擬するダンパペ
    ダルと、 楽音の発生を指示する複数の楽音発生指示手段と、 この複数の楽音発生指示手段のそれぞれの指示に応じ、
    この指示されている楽音発生指示手段に対してチャンネ
    ルを割り当てて、複数の楽音信号を生成する楽音信号生
    成手段と、 この楽音信号生成手段によって生成される各チャンネル
    の楽音信号の合成楽音信号をフィルタリングするため
    の、それぞれ異なるフィルタ特性を有する複数のフィル
    タ手段と、 上記割り当てられてられる各チャンネルのうち、同時に
    発音中のものを検出するチャンネル検出手段と、 このチャンネル検出手段によって検出された同時に発音
    中のチャンネルの数に基づいて、同時発音数を検出し、
    上記チャンネル検出手段によって検出された同時に発
    音中の各チャンネルの楽音の各音域または各音高を検出
    し、 上記ダンパペダルのオンまたはオフを検出する
    出手段と、 この検出手段の上記同時発音数の検出結果 に基づいて、
    上記各チャンネルの楽音信号の合成楽音信号をフィルタ
    リングする、フィルタ特性の異なる複数のフィルタ手段
    から、いずれかのフィルタ手段を選択するための係数を
    決定し、上記検出手段の各音域または各音高の検出結果
    及びダンパペダルのオンまたはオフの検出結果に基づい
    て、上記フィルタ手段を選択するための補正数を決定
    し、この決定された係数及び補正数に基づいて当該フィ
    ルタ手段を選択する選択手段と、 上記同時発音数が一定値を越えたら、上記フィルタ手段
    を選択するための上記係数を変更し、上記同時発音数が
    一定値を越えるまでは、上記フィルタ手段を選択するた
    めの上記係数を変更しない制御手段とを備えたことを特
    徴とする楽音信号の周波数特性制御装置。
  3. 【請求項3】 上記複数のフィルタ手段は、特定帯域の
    周波数成分を減衰させるものであり、 上記同時発音数が多いほど、上記同時発音の各音域また
    は各音高が低いほど、またはダンパペダルがオンされて
    いると、上記複数のフィルタ手段から、特定帯域の周波
    数成分の減衰率がより大きいものが選択されることを特
    徴とする請求項1または2記載の楽音信号の周波数特性
    制御装置。
  4. 【請求項4】 アコースティックピアノの発生音を模擬
    して生成する電子楽器であって、この模擬されるアコー
    スティックピアノにおいて、踏まれたときダンパを全弦
    から離すことを模擬するダンパペダルを備えた電子楽器
    において、 楽音の発生を指示する複数の楽音発生指示手段のそれぞ
    れの指示に応じ、この指示されている楽音発生指示手段
    に対してチャンネルを割り当てて、複数の楽音信号を生
    成し、 この楽音信号生成手段によって生成される各チャンネル
    の楽音信号の合成楽音信号をフィルタリングするため
    の、それぞれ異なるフィルタ特性を有する複数のフィル
    タ手段につき、 上記割り当てられてられる各チャンネルのうち、同時に
    発音中のものを検出し、 この検出された同時に発音中のチャンネルの数に基づい
    て、同時発音数を検出し、 上記検出された同時に発音中の各チャンネルの楽音の各
    音域または各音高を検出し、 上記ダンパペダルのオンまたはオフを検出し、 これら検出された同時発音数、同時発音中の各音域また
    は各音高、及びダンパペダルのオンまたはオフの全て
    検出結果に基づいて、上記各チャンネルの楽音信号の合
    成楽音信号をフィルタリングする、フィルタ特性の異な
    る複数のフィルタ手段から、いずれかのフィルタ手段を
    選択し、 上記ダンパペダルがオンされているときは、上記楽音発
    生指示手段のオフがあっても、当該ダンパペダルのオフ
    があるまでは、当該楽音発生指示手段のオフに基づく上
    記同時発音数の変更、または当該楽音発生指示手段のオ
    フに基づく上記同時発音されている楽音の各音域または
    各音高の変更を行わないことを特徴とする楽音信号の周
    波数特性制御方法。
  5. 【請求項5】 アコースティックピアノの発生音を模擬
    して生成する電子楽器であって、この模擬されるアコー
    スティックピアノにおいて、踏まれたときダンパを全弦
    から離すことを模擬するダンパペダルを備えた電子楽器
    において、 楽音の発生を指示する複数の楽音発生指示手段のそれぞ
    れの指示に応じ、この指示されている楽音発生指示手段
    に対してチャンネルを割り当てて、複数の楽音信号を生
    成し、 この楽音信号生成手段によって生成される各チャンネル
    の楽音信号の合成楽音信号をフィルタリングするため
    の、それぞれ異なるフィルタ特性を有する複数のフィル
    タ手段につき、 上記割り当てられてられる各チャンネルのうち、同時に
    発音中のものを検出し、 この検出された同時に発音中のチャンネルの数に基づい
    て、同時発音数を検出し、 上記検出された同時に発音中の各チャンネルの楽音の各
    音域または各音高を検出し、 上記ダンパペダルのオンまたはオフを検出し、上記検出された上記同時発音数の検出結果 に基づいて、
    上記各チャンネルの楽音信号の合成楽音信号をフィルタ
    リングする、フィルタ特性の異なる複数のフィルタ手段
    から、いずれかのフィルタ手段を選択するための係数を
    決定し、上記検出された各音域または各音高の検出結果
    及びダンパペダルのオンまたはオフの検出結果に基づい
    て、上記フィルタ手段を選択するための補正数を決定
    し、この決定された係数及び補正数に基づいて当該フィ
    ルタ手段を選択し、 上記同時発音数が一定値を越えたら、上記フィルタ手段
    を選択するための上記係数を変更し、上記同時発音数が
    一定値を越えるまでは、上記フィルタ手段を選択するた
    めの上記係数を変更しないことを特徴とする楽音信号の
    周波数特性制御方法。
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