JP3175130B2 - 電子楽器のアフタータッチ制御装置 - Google Patents

電子楽器のアフタータッチ制御装置

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JP3175130B2
JP3175130B2 JP12126792A JP12126792A JP3175130B2 JP 3175130 B2 JP3175130 B2 JP 3175130B2 JP 12126792 A JP12126792 A JP 12126792A JP 12126792 A JP12126792 A JP 12126792A JP 3175130 B2 JP3175130 B2 JP 3175130B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、電子楽器のアフター
タッチの強さを検出して制御する装置に関し、特に鍵盤
の各鍵ごとに独立にアフタータッチの強さを検出可能な
電子楽器のアフタータッチ制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、鍵盤を有する電子楽器の中に
は、複数ある各鍵ごとにアフタータッチの強度を検出
し、検出結果に基づいて楽音の音高や音色などを変化さ
せる電子楽器があった。これによれば、各鍵ごとにアフ
タータッチの効果を楽音に付与することができ、微妙な
演奏表現を行なうことができる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、各鍵ごとにア
フタータッチの強度を検出して楽音に反映させるだけで
は、問題があることがあった。例えば、アフタータッチ
はもともと持続音系の楽器(特に管楽器など)の表現に
関する情報であるので、鍵盤楽器の演奏者はその制御に
なれていないことが多い。また、肉体的に各鍵を完全に
独立に押下することは大変に困難である。例えば、ある
1つの鍵について意識的にアフタータッチを強くする
と、その両側の指のアフタータッチも強くなることが避
けられない。
【0004】さらに、アフタータッチの有効な利用法と
しては、複数の押鍵の中から特定の押鍵だけを目立たせ
る(例えば、フーガなど)などの利用法が音楽的に有効
であると考えられるが、これらの場合すべてのアフター
タッチが必要という訳ではない。したがって、必要のな
い鍵にまでアフタータッチの効果が付与されてしまい、
楽音に不必要な変調などがかかってしまうという問題が
あった。
【0005】一方、特開平1−170994号公報に
は、音高に応じてアフタータッチの強さを補正する技術
が開示されている。これによれば、アフタータッチの強
さをそのまま利用せず、鍵の音高の配列順序に応じて補
正して用いているので、一段と自然なタッチレスポンス
効果を楽音に付与することができる。しかし、この技術
では、常に音高の配列順序に応じた補正が行なわれるの
で、必ずしも演奏者の希望する効果が得られないという
問題があった。
【0006】この発明は、上述の従来例における問題点
に鑑み、アフタータッチによる制御になれていない演奏
者でも容易に希望するアフタータッチによる効果を付与
することができ、また各鍵のアフタータッチ強さの不揃
いを有効に回避し、さらに複数の押鍵の中から特定の押
鍵だけを目立たせるような制御を行なうこともできる電
子楽器のアフタータッチ制御装置を提供することを目的
とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
め、この発明に係る電子楽器のアフタータッチ制御装置
は、複数の鍵を有し、各鍵ごとにアフタータッチの強さ
およびそのピーク値を検出することができる鍵盤と、前
記鍵盤の複数の鍵が押鍵されたとき、押鍵された各鍵ご
とのアフタータッチの強さに基づいて、それらの押鍵を
アフタータッチの強さのピーク値が最大のものからなる
第1のグループとアフタータッチの強さのピーク値が最
大のものを含まない第2のグループとに分離する分離手
段と、前記第1のグループに属する押鍵におけるアフタ
ータッチの強さはそのまままたは前記検出されたピーク
値で出力するよう補正を施し、かつ前記第2のグループ
に属する押鍵におけるアフタータッチの強さはフィルタ
等を用いて低周波情報を取り除く処理を行うことにより
補正を施す補正手段とを具備することを特徴とする。
【0008】押鍵を第1のグループと第2のグループと
に分離する方式としては、例えばアフタータッチの強さ
をピークホールドし、その値が最も大きいものはそのま
まとし、他の押鍵のアフタータッチ値はハイパスフィル
タ(HPF)を通したりするとよい。
【0009】
【作用】鍵盤の複数の鍵については各鍵ごとにアフター
タッチの強さを検出することができる。各鍵ごとに検出
したアフタータッチの強さに基づき、押鍵は第1のグル
ープと第2のグループとに分離され、第1のグループに
属する押鍵におけるアフタータッチの強さはそのままま
たは第1の補正が施され、かつ第2のグループに属する
押鍵におけるアフタータッチの強さは第1の補正とは異
なる第2の補正が施される。したがって、各鍵ごとに検
出したアフタータッチの強さに基づいて、例えば主旋律
など演奏者が注意を払っている押鍵はそのままのアフタ
ータッチ値に基づいて楽音に効果付与し、その他の楽音
についてはアフタータッチ値に第2の補正を施して、補
正後のアフタータッチ値に基づいて楽音に効果付与する
ことなどができる。
【0010】アフタータッチの強さをピークホールドし
その値が最も大きいものは、演奏者が意識的にアフター
タッチを強くしているとみることができる。したがっ
て、そのような押鍵についてはアフタータッチ値をその
まままたは第1の補正(それ程の変更を加えない補正で
よい)を施して用いる。他の押鍵は、演奏者がアフター
タッチにそれほどの注意を払っていないと見ることがで
き、このような押鍵のアフタータッチ値はHPFを通し
て揺らぎ分程度(高周波成分)のみを取出して用いると
よい。
【0011】各押鍵のアフタータッチの強さをそのまま
比較して最大のものを演奏者が注意を払っている押鍵と
してもよいが、そのようにすると一旦アフタータッチが
強くなっても、その後アフタータッチが弱くなると、そ
の押鍵は演奏者が注意を払っている押鍵とはみなされな
くなる。そのため、第1のグループと第2のグループの
分離が頻繁に変化して、楽音への効果付与が頻繁に変更
され、聞きにくく制御もしにくい。これに対し、上述し
たようにアフタータッチの強さをピークホールドした値
が最大の押鍵を検出することにより、一旦アフタータッ
チが強くなりその後弱くなった押鍵についても、引き続
きその押鍵を演奏者が注意を払っている押鍵として処理
することができる。したがって、第1のグループと第2
のグループの分離が頻繁に変化して楽音への効果付与が
頻繁に変更されることがない。
【0012】また、演奏者がアフタータッチに注意を払
っていないと思われる押鍵についてのアフタータッチ値
はHPFを通すことにより、ゆっくりしたアフタータッ
チ値の変化は無視される。そして、例えば音量のビブラ
ートをかけたいような奏法のときは適正に減衰できる
が、他の押鍵につられて強くなるようなときはHPFで
そのような低周波の情報を除くことができる。
【0013】
【実施例】以下、図面を用いてこの発明の実施例を説明
する。
【0014】図1は、この発明の一実施例に係るアフタ
ータッチ制御装置を適用した電子楽器のブロック構成を
示す。この電子楽器は16音ポリフォニック発音が可能
なものである。
【0015】この実施例の電子楽器は、複数の鍵盤キー
を有する鍵盤1、その鍵盤1からの出力(キーオン信
号、キーオフ信号、キーコードなど)をバスライン11
に対して受渡しするための鍵盤インターフェース2、こ
の電子楽器の全体の動作を制御する中央処理装置(CP
U)3、リードオンリメモリ(ROM)4、およびラン
ダムアクセスメモリ(RAM)5を備えている。ROM
4は、CPU3が実行するプログラムおよび各種のテー
ブルや定数などを記憶する。RAM5には、各種のワー
クレジスタやフラグなどが割当てられている。
【0016】鍵盤1は、各鍵ごとにアフタータッチの強
さを検出可能なものである。鍵盤1で検出された各鍵ご
とのアフタータッチの強さは鍵盤インターフェース2を
介してバスライン11に送出され、CPU3はそのアフ
タータッチの強さの情報を入力することができる。
【0017】また、この電子楽器は、各種の機能が割当
てられている複数のスイッチを含む操作パネル6、この
操作パネル6からの出力をバスライン11に対して受渡
しするためのパネルインターフェース7、CPU3の指
示に基づき所望の楽音信号を合成する楽音合成回路8、
および楽音合成回路8からの楽音信号に基づいて楽音を
スピーカ10から発生させるサウンドシステム9を備え
ている。楽音合成回路8は16の発音チャンネルを有す
る。CPU3は、これら各チャンネルにおいて発音され
る楽音のエンベロープレベルの値を検出することができ
るようになっている。
【0018】次に、この実施例の電子楽器で用いている
レジスタおよびフラグなどを説明する。これらのレジス
タおよびフラグはRAM5に設定されている。 (a)KEV:キーイベントフラグである。キーオンイ
ベントまたはキーオフイベントがあったとき、キーオン
またはキーオフの情報を示すフラグ値がセットされる。 (b)KC:キーコードレジスタである。キーオンまた
はキーオフされた鍵のキーコード(音高情報)が格納さ
れる。 (c)KV:キーベロシティレジスタである。鍵がキー
オンされたときのタッチ情報であるキーベロシティを示
す値が格納される。
【0019】(d)ST[i]:各発音チャンネルの現
在の状態を示す状態レジスタである。iをチャンネルナ
ンバとし、ST[i]の値が「0」のときそのチャンネ
ルが空きチャンネル、「1」のときキーオン状態(鍵が
押鍵された状態)のチャンネル、「2」のときキーオフ
状態(鍵が離鍵された状態)チャンネルであるが未だ発
音はされているチャンネルであることを示す。 (e)CH:チャンネルナンバを格納するチャンネルレ
ジスタである。 (f)ACH:チャンネル割当処理によって割当られた
チャンネルナンバを格納するチャンネルレジスタであ
る。
【0020】(g)AKC[ACH]:アサインドキー
コードレジスタである。ACHをチャンネルナンバと
し、そのACHチャンネルに現在どういうキーコードが
割当てられているか、その割当てられているキーコード
を格納する。 (h)ENV:発音中の所定チャンネルのエンベロープ
値を格納するエンベロープレジスタである。 (i)AT[CH]:アフタータッチレジスタである。
CHをチャンネルナンバとし、そのCHチャンネルに割
当られている対応鍵のアフタータッチ値を格納する。
【0021】(j)ATPEAK[CH]:アフタータ
ッチピークレジスタである。CHをチャンネルナンバと
し、そのCHチャンネルに割当られている対応鍵のアフ
タータッチ値のピークホールド値を格納する。 (k)PCH:アフタータッチピークホールド値ATP
EAK[CH]が最大のチャンネルのチャンネルナンバ
を格納するレジスタである。
【0022】なお、上記のレジスタおよびフラグの名称
は、そのレジスタなどを表すとともに、その内容をも表
すものとする。例えば、PCHというときは、レジスタ
そのものを表すとともに、このレジスタに記憶されたア
フタータッチピークホールド値が最大のチャンネルナン
バをも表すものとする。
【0023】次に、図2〜図6のフローチャートを参照
して、この実施例の電子楽器の動作を説明する。
【0024】図2のメインルーチンを参照して、この電
子楽器の動作がスタートすると、まずステップS1で各
レジスタなどのイニシャライズを行う。次に、ステップ
S2で鍵処理を行ない、ステップS3で操作子処理を行
ない、ステップS4で発音チャンネル処理を行なう。鍵
処理では、鍵盤1に鍵操作があるかどうかスキャンニン
グし、操作がされていた場合に所定の処理を行ない、ま
たアフタータッチに関する処理も行なう。操作子処理で
は、操作子6が操作されたかどうかをスキャンニング
し、操作されていた場合に所定の処理を行なう。発音チ
ャンネル処理は、現在発音されている各チャンネルのエ
ンベロープを検出して、それが「0」になったものを空
きチャンネルとする処理を行なう。ステップS4の後、
再びステップS2に戻り、以降の処理を繰返す。
【0025】図3のフローチャートを参照して、鍵処理
ルーチン(図2のステップS2)では、ステップS11
で鍵盤1の鍵走査(キースキャンニング)を行なう。ス
テップS12でスキャンニングの結果、鍵イベントがあ
るかどうか判別する。鍵イベントがない場合は、ステッ
プS23に分岐する。鍵イベントがある場合は、ステッ
プS13で、キーイベントフラグKEVにキーオンまた
はキーオフの別を格納し、キーコードレジスタKCにキ
ーオンまたはキーオフされた鍵のキーコードを格納し、
キーベロシティレジスタKVに鍵がキーオンされたとき
のキーベロシティを格納する。
【0026】次に、ステップS14で鍵イベントがキー
オンかどうか判別する。キーオンイベントのときは、ス
テップS15でチャンネル割当処理を行なう。チャンネ
ル割当処理は、キーオンされた鍵に新たに割当てるべき
チャンネルのチャンネルナンバをチャンネルレジスタA
CHにセットする。次に、ステップS16でチャンネル
ナンバACHのチャンネルの状態ST[ACH]に
「1」をセットし、そのチャンネルをキーオン状態とす
る。そして、ステップS17でアサインドキーコードレ
ジスタAKC[ACH]にキーオンされたキーコードK
Cをセットする。次に、ステップS18で楽音合成回路
11のチャンネルナンバACHのチャンネルに、キーコ
ードKC、キーベロシティKV、およびキーオン情報K
ONを出力する。これにより、楽音合成回路11は発音
を開始する。ステップS18の後、ステップS23に進
む。
【0027】ステップS14でキーオンイベントでない
ときは、ステップS19でそのキーイベントのあった鍵
が現在発音中であるか否か判別する。発音中でなければ
ステップS23に進む。発音中であるときは、その鍵の
キーオフイベントがあったということであるから、ステ
ップS20でチャンネルレジスタCHにキーオフされた
チャンネルのチャンネルナンバをセットし、ステップS
21でチャンネルナンバCHのチャンネルの状態ST
[CH]に「2」をセットし、そのチャンネルをキーオ
フ状態とする。そして、ステップS22で楽音合成回路
11のCHチャンネルにキーオフ信号KOFFを出力し
てリターンする。これにより、楽音合成回路11はチャ
ンネルナンバCHのチャンネルの消音を開始する。ステ
ップS22の後、ステップS23に進む。
【0028】ステップS23でアフタータッチ処理を行
ない、その後リターンする。アフタータッチ処理につい
ては、図6を参照して後述する。
【0029】図4を参照して、発音チャンネル処理(図
2のステップS4)では、まずステップS31でチャン
ネルレジスタCHを「0」クリアし、ステップS32で
チャンネルナンバCHのチャンネルがキーオフ状態チャ
ンネルであるかどうか判別する。そのCHチャンネルが
キーオフ状態チャンネルでないときは、次のチャンネル
を処理すべくステップS37に進む。
【0030】CHチャンネルがキーオフ状態チャンネル
であるときは、ステップS33で楽音合成回路11のC
Hチャンネルのエンベロープ値をエンベロープレジスタ
ENVにセットし、ステップS34でそのエンベロープ
値ENVが「0」かどうか判別する。エンベロープ値E
NVが「0」でないときは、ステップS37に進む。エ
ンベロープ値ENVが「0」のときは、すでに消音され
ているということだから、ステップS35で状態レジス
タST[i]を「0」としCHチャンネルを空きチャン
ネル状態とする。そして、ステップS36でアサインド
キーコードAKC[CH]を「0」とし、ステップS3
7に進む。
【0031】ステップS37でチャンネルレジスタCH
を歩進し、ステップS38で全16チャンネルを調べた
かどうか判別する。全チャンネルを調べていないとき
は、ステップS32に戻って次のチャンネルについて同
様の処理を行なう。全チャンネルを調べたならば、リタ
ーンする。結果として、エンベロープ値ENVが「0」
のチャンネルは空きチャンネルとされる。
【0032】図5を参照して、チャンネル割当処理(図
3のステップS15)では、まずステップS41で現在
空きチャンネルがあるか否か判別する。空きチャンネル
があるときは、ステップS42でその空きチャンネルの
チャンネルナンバをチャンネルレジスタACHへセット
し、リターンする。空きチャンネルがないときは、ステ
ップS43でアフタータッチ値のピークホールド値AT
PEAKが最小のチャンネルを探し、そのチャンネルナ
ンバをチャンネルレジスタACHへセットし、リターン
する。これにより、空きチャンネルがない状態で新たな
キーオンがあったときは、アフタータッチ値のピークホ
ールド値が最も小さいチャンネルがトランケートされる
こととなる。
【0033】図6を参照して、アフタータッチ処理(図
3のステップS23)では、まずステップS51でチャ
ンネルレジスタCHを「0」に初期化する。次に、ステ
ップS52でCHチャンネルの状態ST[CH]が
「1」か否か、すなわちCHチャンネルがキーオン中か
否か判別する。キーオン中であるときは、ステップS5
3でそのキーオン中の鍵のアフタータッチ値をアフター
タッチレジスタAT[CH]にセットし、ステップS5
4でその鍵のアフタータッチ値のピークホールド値をア
フタータッチピークレジスタATPEAK[CH]にセ
ットし、ステップS56に進む。
【0034】ステップS52でCHチャンネルがキーオ
ン中でないときは、ステップS55でアフタータッチレ
ジスタAT[CH]およびアフタータッチピークレジス
タATPEAK[CH]を「0」として、ステップS5
6に進む。ステップS56でチャンネルレジスタCHを
歩進し、ステップS57でチャンネルレジスタCHの値
が「16」になったか、すなわち全チャンネルについて
処理したか否かを判別し、全チャンネルについて処理が
終わったら、ステップS58へ進む。未だ処理していな
いチャンネルがあったら、ステップS52に戻り、次の
チャンネルについてステップS52以降の処理を行な
う。
【0035】次に、ステップS58でレジスタPCHに
アフタータッチピークホールド値ATPEAK[CH]
が最大のチャンネルのチャンネルナンバを格納し、ステ
ップS59でチャンネルレジスタCHを「0」に初期化
する。次に、ステップS60でチャンネルCHとアフタ
ータッチピークホールド値が最大のチャンネルPCHが
等しいか否か判別する。等しいときは、ステップS63
でそのチャンネルCHのアフタータッチ値AT[CH]
をそのまま楽音合成回路8に出力し、ステップS65に
進む。
【0036】ステップS60でチャンネルCHとチャン
ネルPCHが等しくないときは、ステップS61でその
チャンネルCHの状態がキーオン状態か否か判別する。
キーオン状態のときは、ステップS62でそのチャンネ
ルCHのアフタータッチ値AT[CH]をフィルタリン
グして楽音合成回路8に出力し、ステップS65に進
む。ステップS61でそのチャンネルCHの状態がキー
オン状態でないときは、ステップS65へ進む。
【0037】ステップS65でチャンネルレジスタCH
を歩進し、ステップS66でチャンネルレジスタCHの
値が「16」になったか、すなわち全チャンネルについ
て処理したか否かを判別し、全チャンネルについて処理
が終わったらリターンする。未だ処理していないチャン
ネルがあったら、ステップS60に戻り、次のチャンネ
ルについてステップS60以降の処理を行なう。
【0038】上記のステップS63でアフタータッチ値
を出力するチャンネルは、システムが、演奏者がアフタ
ータッチを注意しているとみなしたリードノートのチャ
ンネルである。このチャンネルについてはアフタータッ
チ値をそのまま出力し、効果を付与している。また、上
記のステップS62でアフタータッチ値を出力するチャ
ンネルは、システムが、リードノート以外の演奏者が注
意していないチャンネルである。これらのチャンネルに
ついてはアフタータッチ値をフィルタリングして出力
し、効果を付与している。
【0039】なお、ステップS63の代りに、ステップ
S64のようにアフタータッチピークホールド値ATP
EAK[CH]を楽音合成回路8に出力するようにして
もよい。ステップS63のようにアフタータッチ値AT
[CH]を出力するようにすれば、演奏者の微妙なアフ
タータッチ操作にしたがって楽音に効果付与できる。一
方、ステップS64のようにピークホールド値ATPE
AK[CH]を出力するようにすれば、演奏が未熟な演
奏者でも安定したアフタータッチの効果付与を行なうこ
とができる。
【0040】図7は、アフタータッチ値のピークホール
ド値を検出する回路の例である。この回路は、加算器7
1、乗数出力器72、乗算器73、加算器74、および
遅延回路75からなる。アフタータッチ値のピークホー
ルド値の検出は、上述の図6のステップS54にて行な
われる。
【0041】入力したアフタータッチ値ATは加算器7
1に入力し、遅延回路75の出力が減算される。加算器
71の出力は乗算器73に入力し、そこで乗数出力器7
2からの出力と乗算される。乗数出力器72は、加算器
71の出力が正(+)のとき乗数「1」を出力し、加算
器71の出力が負(−)のとき乗数「0.01」を出力
する。乗算器73の出力は加算器74にて遅延回路75
の出力と加算される。加算器74の加算結果がピークホ
ールド値ATPEAKとして出力される。遅延回路75
は、出力されるピークホールド値ATPEAKを1ステ
ージ分遅延させて出力する。
【0042】結果としてこの回路は、入力したアフター
タッチ値が1つ前に出力したピークホールド値より増加
するときには、乗算器73で乗数「1」が乗算されるの
で、そのまま出力される。一方、入力したアフタータッ
チ値が1つ前に出力したピークホールド値より減少する
ときには、乗算器73で乗数「0.01」が乗算される
ので、この0.01のレートで徐々に減少した値が出力
される。
【0043】このようにして、一旦アフタータッチは強
くなった押鍵については、注目している楽音とみなし、
その後アフタータッチが弱くなったとしても、徐々にし
か減少しないようにして、注目しているとみなすチャン
ネルが頻繁に変更されないようにしている。
【0044】図8は、HPFの例である。このHPF
は、加算器81、乗算器82、加算器83、および遅延
回路84からなる。アフタータッチ値のHPFによるフ
ィルタリングは、上述の図6のステップS62にて行な
われる。
【0045】入力したアフタータッチ値ATは加算器8
1に入力し、遅延回路84の出力が減算される。加算器
81の出力は乗算器82に入力し、そこで所定の乗数α
と乗算される。乗算器82の出力は加算器83にて遅延
回路84の出力と加算される。加算器83の出力は、遅
延回路84により1ステージ分遅延される。フィルタリ
ングされた出力は、加算器81の出力位置からとる。こ
れにより、高周波成分を除いたフィルタリング出力が得
られる。
【0046】なお、上記の実施例では演奏者が注意して
いる押鍵(リードノート)を1音としたが、これを複音
としてもよい。また、ピークホールド回路の減衰レート
をキーオン/キーオフに応じて制御するようにしてもよ
い。さらに、ピークホールドおよびHPFは、ソフトウ
エアでもハードウエアでもどちらで実現してもよい。た
だし、ソフトウエアで実現してもそれ程CPUへの負荷
は重くならない。また、押鍵中のチャンネルだけ処理す
るようにするなどの効率化を図ることができるので好ま
しい。
【0047】上記実施例では、楽音合成回路8に出力さ
れたアフタータッチ値に基づいて楽音のどのような制御
を行なうかについては説明を省略したが、アフタータッ
チに基づいて音量や音色などのどのような制御を行なっ
てもよい。例えば、アフタータッチに基づいて音量を制
御したり、楽音のピッチを制御することなどができる。
【0048】
【発明の効果】以上説明したように、この発明によれ
ば、複数の鍵ごとにアフタータッチの強さを検出し、そ
れら鍵ごとのアフタータッチの強さに基づいて、それら
の押鍵を第1のグループと第2のグループとに分離し、
第1のグループに属する押鍵におけるアフタータッチの
強さはそのまままたは第1の補正を施し、かつ第2のグ
ループに属する押鍵におけるアフタータッチの強さは第
1の補正とは異なる第2の補正を施して用いるようにし
ているので、アフタータッチによる制御になれていない
演奏者でも容易に希望するアフタータッチによる効果を
付与することができる。また、各鍵のアフタータッチ強
さの不揃いを有効に回避し、さらに複数の押鍵の中から
特定の押鍵だけを目立たせるような制御を行なうことも
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の一実施例に係るアフタータッチ制
御装置を適用した電子楽器のブロック構成図
【図2】 実施例の電子楽器のメインルーチンのフロー
チャート
【図3】 鍵処理ルーチンのフローチャート
【図4】 発音チャンネル処理ルーチンのフローチャー
【図5】 チャンネル割当処理ルーチンのフローチャー
【図6】 アフタータッチ処理ルーチンのフローチャー
【図7】 アフタータッチ値のピークホールド値を検出
する回路の例
【図8】 HPFの回路の例
【符号の説明】
1…鍵盤、2…鍵盤インターフェース、3…中央処理装
置(CPU)、4…リードオンリメモリ、5…ランダム
アクセスメモリ、6…操作パネル、7…パネルインター
フェース、8…楽音合成回路、9…サウンドシステム、
10…スピーカ、11…バスライン、71…加算器、7
2…乗数出力器、73…乗算器、74…加算器、75…
遅延回路、81…加算器、82…乗算器、83…加算
器、84…遅延回路。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】複数の鍵を有し、各鍵ごとにアフタータッ
    チの強さおよびそのピーク値を検出することができる鍵
    盤と、 前記鍵盤の複数の鍵が押鍵されたとき、押鍵された各鍵
    ごとのアフタータッチの強さに基づいて、それらの押鍵
    をアフタータッチの強さのピーク値が最大のものからな
    第1のグループとアフタータッチの強さのピーク値が
    最大のものを含まない第2のグループとに分離する分離
    手段と、 前記第1のグループに属する押鍵におけるアフタータッ
    チの強さはそのまままたは前記検出されたピーク値で出
    力するよう補正を施し、かつ前記第2のグループに属す
    る押鍵におけるアフタータッチの強さはフィルタ等を用
    いて低周波情報を取り除く処理を行うことにより補正を
    施す補正手段とを具備することを特徴とする電子楽器の
    アフタータッチ制御装置。
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