JP3090382B2 - 楽音割当装置及び楽音発生装置 - Google Patents

楽音割当装置及び楽音発生装置

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JP3090382B2
JP3090382B2 JP05016794A JP1679493A JP3090382B2 JP 3090382 B2 JP3090382 B2 JP 3090382B2 JP 05016794 A JP05016794 A JP 05016794A JP 1679493 A JP1679493 A JP 1679493A JP 3090382 B2 JP3090382 B2 JP 3090382B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は電子楽器に適用され、キ
ーボード等からの発音指示に応じて所定のオシレータに
発音を割り当てる楽音割当装置及びこの楽音割当装置に
より割り当てられたオシレータを用いて楽音を発生する
楽音発生装置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年の電子楽器に用いられるトーンジェ
ネレータ(音源)は複数のオシレータを備えており、こ
れら複数のオシレータが発音指示に応じて同時に駆動さ
れることにより、複数楽音の同時発生が可能となってい
る。
【0003】かかるトーンジェネレータで発生される楽
音の音色は、オシレータに与える音色データにより決定
される。しかし、1つのオシレータで発生できる音色に
は限界があり、所望の音色が得られない場合がある。そ
こで、複数のオシレータを同時駆動して同時発音するこ
とにより所望の音色が得られるようにしたトーンジェネ
レータが開発され実用に供されている。
【0004】かかるトーンジェネレータの1つとして、
例えば、楽音の高域成分、中域成分及び低域成分の各波
形データを予め波形メモリに記憶しておき、発音指示に
応じて3つのオシレータを発音に割り当て、各オシレー
タが上記波形メモリから高域成分、中域成分及び低域成
分の各波形データをそれぞれ読み出して3つの楽音信号
を生成し、これら3つの楽音信号に基づいて3種類の楽
音を同時発生することにより所望の音色が得られるよう
にしたものが知られている。
【0005】ところで、例えばアコースティックピアノ
等の自然楽器では、打鍵強度によって発生される音色が
微妙に変化することが知られている。即ち、打鍵強度が
大きいときは、高域から低域までの広い帯域にわたる楽
音成分(倍音成分)が含まれた楽音が発生されるのに対
し、打鍵強度が小であれば、発生される楽音に含まれる
楽音成分の帯域も狭くなる。
【0006】そこで、かかる自然楽器の特性を電子楽器
で模擬するために、上述のトーンジェネレータでは、例
えば図5に示すように、鍵タッチに応じて混合すべき各
音域の楽音成分のレベル(エンベロープ)を制御し、こ
のレベル制御された波形データに基づき楽音信号を生成
し、これらを混合して発音することにより所定の音色を
得るようになっている。
【0007】即ち、打鍵強度が大きい(強打)場合は、
低域、中域及び高域の各楽音成分はほぼ同様のレベルで
混合されるが、打鍵強度が中程度(中打)になると中域
の楽音成分のレベルは若干小さく高域の楽音成分のレベ
ルは更に小さく制御されたものが混合される。更に、打
鍵強度が小さく(弱打)なると中域及び高域の楽音成分
のレベルは、上記中打の場合より更に小さく制御された
ものが混合される。
【0008】このことは、強打のときは複数のオシレー
タを用いて高域から低域までの全ての楽音成分を含んだ
多彩な音色が発生されるのに対し、中打になると高域の
楽音成分は音色決定要素として殆ど寄与しなくなり、更
に、弱打になると中域及び高域の楽音成分は音色決定要
素として殆ど寄与しなくなることを意味する。
【0009】しかしながら、従来のこの種のトーンジェ
ネレータでは、打鍵強度の大小に拘らず、1つの発音指
示に対して必ず3つのオシレータを割り当てて発音する
ようになっているので、中打、弱打のときは音色決定要
素として殆ど寄与しないオシレータを発音に割り当てる
ことになり、オシレータを無駄に使用しているという問
題があった。
【0010】また、トーンジェネレータの同時発音数
(ポリフォニック数)は、そのトーンジェネレータが備
えているオシレータの数が一定であれば、1つの楽音を
発生するために使用されるオシレータ数で決定される。
しかし、逆の見方をすれば、上記の従来の構成では、音
色決定に寄与しない無駄なオシレータを発音に割り当て
ているので、実現可能な同時発音数を減少させていると
考えることもできる。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、かかる事情
に鑑みなされたもので、打鍵強度に応じて音色を変化さ
せることができるとともに、限られた数のオシレータを
効率良く使用して同時発音数を大きくすることのできる
楽音割当装置及び楽音発生装置を提供することを目的と
する。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明の第1の態様に係
る楽音割当装置は、上記目的を達成するために、複数の
オシレータを備え、発音指示に応じて所定のオシレータ
に発音を割り当てる楽音割当装置において、打鍵強度を
検出する検出手段と、該検出手段で検出された打鍵強度
に応じて使用するオシレータの数を算出する算出手段
と、該算出手段で算出された数のオシレータに発音を割
り当てる割当手段、とを具備したことを特徴とする。
【0013】また、本発明の第2の態様に係る楽音発生
装置は、上記と同様の目的で、複数のオシレータを備
え、発音指示に応じて所定のオシレータに発音を割り当
てて楽音を発生する楽音発生装置において、帯域毎の波
形データを記憶した記憶手段と、打鍵強度を検出する検
出手段と、該検出手段で検出された打鍵強度に応じて使
用するオシレータの数を算出する算出手段と、該算出手
段で算出された数のオシレータに前記記憶手段に記憶さ
れた帯域毎の波形データに基づく発音を割り当てる割当
手段と、該割当手段で発音が割り当てられた各オシレー
タを駆動し、それぞれ帯域毎の楽音信号を生成せしめる
制御手段、とを具備したことを特徴とする。
【0014】
【作用】この発明は、打鍵強度によって発音される楽音
に含まれる楽音成分が異なるという特性、例えば打鍵強
度が大きいときの楽音には、低域、中域及び高域の各楽
音成分はそれぞれ多く含まれるが、打鍵強度が小さくな
ると楽音に含まれる高域成分が少なくなるという特性に
着目してなされたものである。
【0015】即ち、本発明の第1の態様に係る楽音割当
装置においては、複数のオシレータを備え、発音が指示
された際に、所定のオシレータに発音を割り当てること
により楽音を発生する楽音発生装置において、打鍵強度
を検出し、この検出された打鍵強度に応じて発音に使用
するオシレータの数を決定し、決定された数のオシレー
タに対して発音を割り当てるようにしている。
【0016】これにより、音色決定に寄与する楽音成分
が含まれる楽音信号の数に対応するオシレータに発音を
割り当てることができるので、無駄なオシレータを割り
当てることがなくなり、オシレータの使用効率を高める
ことができるとともに、同時発音数を増加させることが
できる。
【0017】本発明の第2の態様に係る楽音発生装置
おいては、複数のオシレータを備え、発音が指示された
際に、所定のオシレータに発音を割り当てることにより
楽音を発生する楽音発生装置において、予め例えば低
域、中域及び高域といった帯域毎の波形データを記憶手
段に記憶せしめておく一方、打鍵強度を検出し、この検
出された打鍵強度に応じて発音に使用するオシレータの
数を決定する。そして、決定された数のオシレータに対
して上記記憶手段に記憶された帯域毎の波形データに基
づく発音を割り当て、各オシレータは、割り当てられた
帯域の楽音信号を生成するようにしている。
【0018】これにより、例えば強打のときは種々の楽
音成分を含む音色を実現するために多くのオシレータを
使用し、弱打になるに連れて楽音に含まれる楽音成分の
種類が減少するので発音に用いるオシレータの数を少な
くすることができる。即ち、打鍵強度に応じて所望の音
色を発生しながら使用するオシレータ数を最適数にする
ことが可能になり、オシレータの使用効率を高めること
ができるとともに、通常演奏状態での同時発音数を増加
させることができる。
【0019】
【実施例】以下、本発明の実施例につき図面を参照しな
がら詳細に説明する。なお、以下の実施例では、当該電
子楽器に装備されるトーンジェネレータ(音源)は24
個のオシレータを有するものとする。但し、本発明で
は、オシレータの数は24個に限定されるものでなく、
電子楽器の規模や要求仕様に応じて任意に定めることが
できる。
【0020】図1は、本発明の楽音割当装置及び楽音発
生装置が適用される電子楽器の概略的な構成を示すブロ
ック図である。
【0021】本電子楽器においては、アドレスバス及び
データバスでなるシステムバス18を介して、中央処理
装置(以下、「CPU」という)10、リードオンリメ
モリ(以下、「ROM」という)11、ランダムアクセ
スメモリ(以下、「RAM」という)12、パネルスキ
ャン回路13、タッチ検出回路15及びトーンジェネレ
ータ20が相互に接続されている。
【0022】CPU10は算出手段、割当手段及び制御
手段に対応するものであり、ROM11に記憶されてい
る制御プログラムに従って当該電子楽器の各部を制御す
る。例えば、CPU10は、タッチ検出回路15からタ
ッチデータTDを取り込み、このタッチデータTDに基
づきROM11に記憶されている音色パラメータを選択
してトーンジェネレータ20に送ることにより、所定音
色の楽音を発生させる処理等を行うものである。
【0023】ROM11には、上述したように、CPU
10の制御プログラムが格納される他、CPU10が使
用する種々の固定データが記憶される。また、このRO
M11には、所定の音色の楽音を発生させるための音色
パラメータが記憶される。音色パラメータは、音色及び
音域毎に設けられており、各音色パラメータは、例え
ば、波形アドレス、周波数データ、エンベロープデー
タ、フィルタ係数等で構成される。
【0024】RAM12は、CPU10が取り扱う種々
のデータを一時的に記憶するものであり、当該電子楽器
を制御するための各種レジスタ、カウンタ、フラグ等が
定義されている。
【0025】操作パネル14は、当該電子楽器を制御す
るための各種操作子と、該操作子に連動して動作するス
イッチ類の集合である。このスイッチには、例えば、音
色選択スイッチ、リズム選択スイッチ、音量コントロー
ルスイッチ、音響効果スイッチ等が含まれる。この操作
パネル14は、パネルスキャン回路13及びシステムバ
ス18を介してCPU10と接続される。
【0026】パネルスキャン回路13は、操作パネル1
4とCPU10との間のデータ送受を制御するものであ
る。即ち、パネルスキャン回路13が操作パネル14に
対してスキャン信号を送出すると、操作パネル14は、
このスキャン信号に応答してスイッチの開閉状態を示す
信号をパネルスキャン回路13に返送する。パネルスキ
ャン回路13は、操作パネル14から受け取ったスイッ
チの開閉状態を示す信号をシステムバス18を介してC
PU10に送出する。
【0027】キーボード16は、音程を指示するための
複数のキーを有する。このキーボード16としては、例
えば2接点方式のキーボードが用いられる。即ち、キー
ボード16の各キーは、押鍵・離鍵動作に連動して開閉
する2個のキースイッチを有し、鍵タッチの検出が可能
なようになっている。このキーボード16は、タッチ検
出回路16及びシステムバス18を介してCPU10と
接続される。
【0028】タッチ検出回路15は検出手段に対応する
ものであり、押鍵又は離鍵されたキーの鍵番号及び押鍵
又は離鍵の速度を示すタッチデータTDを検出するもの
である。即ち、タッチ検出回路15は、キーボード16
に対してスキャン信号を送出し、キーボード16は、こ
のスキャン信号に応答して第1及び第2のキースイッチ
の開閉状態を示す信号をタッチ検出回路15に返送す
る。
【0029】タッチ検出回路15は、キーボード16か
ら受け取った第1及び第2のキースイッチの開閉状態を
示す信号から、キーイベントの有無及びキーイベントの
種類(オンイベント又はオフイベント)を示すイベント
信号とともに、押鍵又は離鍵されたキーの鍵番号を検出
してCPU10に送る。また、タッチ検出回路15は、
第1のキースイッチがオンになってから第2のキースイ
ッチがオンになるまでの時間を計測することにより、押
鍵又は離鍵の速度を示すタッチデータTDを生成してC
PU10に送る。
【0030】この実施例で生成されるタッチデータTD
は、押鍵の速さに応じて、0H(低速)〜7FH(高
速)の値をとるものとする。なお、上記数字の末尾の’
H’は16進数であることを示し、以下、同様の意味で
用いる。鍵タッチの検出技術は周知であるので詳細な説
明はしないが、例えば、特開平3−171197号公報
に記載の技術を用いることができる。
【0031】波形メモリ17は記憶手段の一部に対応す
るものであり、例えばROMで構成され、高域成分の波
形データを記憶している。この波形メモリ17に記憶さ
れる波形データは、例えば、放音された楽音を電気信号
に変換してハイパスフィルタを通すことにより得られる
所定周波数以上の複数の倍音を含んだ楽音信号(高域成
分の楽音信号)をパルスコード変調(PCM)して作成
される。この波形メモリ17には、複数種類の音色を実
現するべく、各鍵域と各音色に対応した複数種類の波形
データが記憶されている。この波形メモリ17に記憶さ
れている波形データは、トーンジェネレータ20により
読み出される。
【0032】波形メモリ18は記憶手段の一部に対応す
るものであり、例えばROMで構成され、中域成分の波
形データを記憶している。この波形メモリ18に記憶さ
れる波形データは、例えば、放音された楽音を電気信号
に変換してバンドパスフィルタを通すことにより得られ
る所定周波数範囲の複数の倍音を含んだ楽音信号(中域
成分の楽音信号)をパルスコード変調(PCM)して作
成される。この波形メモリ18には、複数種類の音色を
実現するべく、各鍵域と各音色に対応した複数種類の波
形データが記憶されている。この波形メモリ18に記憶
されている波形データは、トーンジェネレータ20によ
り読み出される。
【0033】波形メモリ19は記憶手段の一部に対応す
るものであり、例えばROMで構成され、低域成分の波
形データを記憶している。この波形メモリ19に記憶さ
れる波形データは、例えば、放音された楽音を電気信号
に変換してローパスフィルタを通すことにより得られる
所定周波数以下の複数の倍音を含んだ楽音信号(低域成
分の楽音信号)をパルスコード変調(PCM)して作成
される。この波形メモリ19には、複数種類の音色を実
現するべく、各鍵域と各音色に対応した複数種類の波形
データが記憶されている。この波形メモリ19に記憶さ
れている波形データは、トーンジェネレータ20により
読み出される。
【0034】トーンジェネレータ20は、例えば24個
のオシレータを備えた音源である。即ち、トーンジェネ
レータ20は、CPU10からの音色パラメータと発音
開始指令を受けて波形メモリ17〜19に記憶された波
形データを読み出し、これにエンベロープを付加してデ
ジタル楽音信号を生成し、累算器21に送出する。ま
た、CPU10からの発音終了指令を受けて波形メモリ
17〜19に記憶された楽音波形データの読み出しを終
了し、デジタル楽音信号の累算器21への送出を停止す
る。
【0035】累算器21は、トーンジェネレータ20か
ら送られてくる、高域、中域及び低域成分のデジタル楽
音信号をそれぞれサンプリング(オシレータサイクル)
毎に累算し、1つのデジタル楽音信号に合成するもので
ある。この累算器21の出力は、D/A変換器22に供
給されるようになっている。
【0036】D/A変換器22は、累算器21が出力す
るデジタル楽音信号をアナログ楽音信号に変換するもの
である。このD/A変換器22の出力は、サウンドシス
テム23に供給される。
【0037】サウンドシステム23は、増幅器及びスピ
ーカ等で構成されるものである。サウンドシステム23
は、入力されたアナログ楽音信号を所定の利得で増幅し
てスピーカに送出し、スピーカで電気信号としてのアナ
ログ楽音信号を音響信号に変換して出力する周知のもの
である。
【0038】次に、上記構成において、当該電子楽器の
動作につき、発音割り当ての動作を中心に説明する。
【0039】図2は、本電子楽器のメインルーチンを示
すフローチャートであり、電源の投入により起動され
る。即ち、電源が投入されると、先ず、初期化処理が行
われる(ステップS10)。
【0040】この初期化処理は、CPU10の内部状態
を初期状態に設定するとともに、RAM12に定義され
ているレジスタ、カウンタ或いはフラグ等を初期状態に
設定する処理である。また、この初期化処理では、トー
ンジェネレータ20に所定のデータを送り、電源投入時
に不要な音が発生されるのを防止する処理も行われる。
【0041】この初期化処理が終了すると、パネルイベ
ントの有無が調べられる(ステップS11)。このパネ
ルイベントの有無を判断する処理では、先ず、パネルス
キャン回路13で操作パネル14をスキャンすることに
より、各スイッチの設定状態を示すパネルデータを各ス
イッチに対応したビット列として取り込む。次いで、前
回読み込んだパネルデータ(既にRAM12に記憶され
ている)と、今回読み込んだパネルデータとを比較し、
相違するビットが存在するか否かを調べる。
【0042】そして、相違するビットが存在する場合
に、パネルイベントがあった旨を認識し、変化のあった
スイッチに対応するビットをオンにセットしたイベント
マップを作成する。パネルイベントの有無の判断は、こ
のイベントマップを参照することにより行われる。
【0043】上記ステップS11でパネルイベントがあ
ったことが判断されると、パネルイベント処理が行われ
る(ステップS12)。このパネルイベント処理では、
操作パネル14の変化のあったスイッチに対する処理、
例えば音色選択スイッチに対応する音色変更処理、リズ
ム選択スイッチに対応するリズム変更処理、音量コント
ロールスイッチに対応する音量変更処理、或いは音響効
果スイッチに対応する所定の音楽効果を付与する処理等
が行われる。なお、各スイッチに対応する処理の内容
は、本発明とは直接関係しないので説明は省略する。
【0044】一方、ステップS11でパネルイベントが
なかったことが判断されると、ステップS12はスキッ
プされ、キーイベントがあったか否かが調べられる(ス
テップS13)。このキーイベントの有無の判断は、タ
ッチ検出回路15で生成されたイベント信号中のイベン
トの有無を示す信号を調べることにより行われる。
【0045】ここでキーイベントがなかったことが判断
されると、ステップS11に戻り、上述したと同様の処
理が繰り返される。一方、キーイベントがあったことが
判断されると、そのイベントはキーオンイベントである
か否かが調べられる(ステップS14)。これは、タッ
チ検出回路15で生成されたイベント信号中のイベント
の種類を示す信号を調べることにより行われる。この
際、キーイベントがあったキーの鍵番号及びタッチデー
タTDも取り込まれ、RAM12の所定領域に格納され
る。
【0046】そして、キーオンイベントであることが判
断されると、アサイメント処理が行われる(ステップS
15)。このアサイメント処理は、所定のオシレータに
発音を割り当てる処理である。この処理の詳細について
は後述する。
【0047】次いで、発音処理が行われる(ステップS
16)。これは、上記アサイメント処理で発音が割り当
てられたオシレータ(RAM12の所定領域にそのオシ
レータ番号が記憶されている)に音色パラメータを転送
し、そのオシレータを起動してデジタル楽音信号を生成
せしめる処理である。この生成されたデジタル楽音信号
は、上述したように、累算器21で累算され、D/A変
換器22でアナログ楽音信号に変換されてサウンドシス
テム23に与えられることにより、楽音が放音されるこ
とになる。その後、ステップS11に戻り、上述したと
同様の処理を繰り返す。
【0048】一方、上記ステップS14でキーオンイベ
ントでないことが判断されると、キーオフイベントであ
る旨が認識され、消音処理が行われる(ステップS1
7)。この消音処理は、発音中の音にリリースのエンベ
ロープを付加することにより、発音を停止させる処理で
ある。この消音処理は、本発明と直接は関係しないの
で、詳細については省略する。その後、ステップS11
に戻り、上述したと同様の処理を繰り返す。
【0049】このように、上記ステップS11〜S17
の繰り返し実行の過程で、パネル操作又はキーボード操
作に応じたイベントが発生すると、そのイベントに対応
する処理を行うことにより電子楽器の各種機能が実現さ
れる。
【0050】次に、図2のステップS15で行うアサイ
メント処理の詳細につき、図3に示したフローチャート
を参照しながら詳細に説明する。
【0051】この実施例においては、タッチデータTD
と発音に使用するオシレータ(DCO:デジタルコント
ロールオシレータ)の数との関係は、図4(B)に示す
関係を有するものとする。即ち、タッチデータTDが
「0H〜20H」の範囲、例えばメゾピアノmpからメ
ゾフォルテmfの範囲では1個のオシレータを使用し、
「20H〜50H」の範囲、例えばメゾフォルテmfか
らフォルテfの範囲では2個のオシレータを使用し、
「50H〜7FH」の範囲、例えばフォルテfからフォ
ルテッシモffの範囲では3個のオシレータを使用する
ものとする。なお、これらの値は、鍵域や音色により異
なる設定をすることも可能である。
【0052】また、トーンジェネレータ20の各オシレ
ータの割り当て状態は、図4(A)に示すような形式で
RAM12に形成されたアサイン表により管理される。
図4(A)において、「0〜23」のオシレータ番号
は、トーンジェネレータ20中の各オシレータに付され
た番号であり、各オシレータ番号に対応して割り付けが
未だなされていない場合は「0」が、割り付け済みの場
合は「1」が記憶される。
【0053】アサイメント処理では、先ず、タッチデー
タTDの値が調べられる(ステップS20)。即ち、タ
ッチ検出回路15から取り込まれて既にRAM12の所
定領域に記憶されているタッチデータTDの値が調べら
れる。
【0054】そして、タッチデータTDが、「20H≧
TD≧0H」であれば、「1」をTmaxにセットし
(ステップS21)、「50H≧TD>20H」であれ
ば、「2」をTmaxにセットし(ステップS22)、
「7FH≧TD>50H」であれば、「3」をTmax
にセットする(ステップS23)。ここで、Tmax
は、例えばRAM12に設けられるレジスタであり、当
該発音に使用するオシレータの数を記憶するものであ
る。
【0055】次いで、レジスタT及びレジスタNに、そ
れぞれ「1」をセットする(ステップS24)。ここ
で、レジスタTは、例えばRAM12に定義されるレジ
スタであり、1音に対して割り当てるべきオシレータを
計数するために使用される。レジスタNは、例えばRA
M12に定義されるレジスタであり、アサイン表のポイ
ンタとして用いられる。
【0056】次いで、現在レジスタNが示しているオシ
レータが空きチャネルになっているか否かが調べられる
(ステップS25)。これは、現在レジスタNが示して
いるアサイン表中のエントリ(オシレータ番号)の内容
が「0」であるか否かを調べることにより行われる。
【0057】ここで、空きチャネルでないことが判断さ
れると、即ち、現在レジスタNが示しているアサイン表
中のエントリの内容が「1」であることが判断される
と、レジスタNの内容が「24」より小さいか否かが調
べられる(ステップS26)。そして、「24」より小
さいことが判断されると、レジスタNの内容をインクリ
メントし(ステップS31)、その後、ステップS25
に戻る。
【0058】上記ステップS25→S26→S31の繰
り返し実行の過程で、ステップS26でレジスタNの内
容が「24」以上になったことが判断されると、即ち、
アサイン表の全てのエントリが「1」であり全オシレー
タが使用中であることが判断されると、トランケート処
理が行われる(ステップS27)。
【0059】このトランケート処理は、現在使用中のオ
シレータの中から所定のアルゴリズムに従って1つのオ
シレータを選択し、その使用を中止せしめる処理であ
る。例えば、割り当て時刻が最も古いオシレータ、或い
は楽音の音量が最も小さいオシレータ等が使用中止の対
象とされる。
【0060】そして、ステップS28に進み、使用中止
されたオシレータに対する発音の割り当て処理が行われ
る。
【0061】また、上記ステップS25→S26→S3
1の繰り返し実行の過程で、ステップS25において、
現在レジスタNが示しているオシレータが空きチャネル
になっていることが判断されると、ステップS28へ分
岐し、そのオシレータに対する発音割り当てが行われ
る。
【0062】ステップS28で行う発音割り当て処理
は、アサイン表中の該当するエントリの内容を「1」に
セットして使用中であることを記憶するとともに、割り
当てられたオシレータのオシレータ番号をRAM12の
所定領域に記憶する。このRAM12の所定領域に記憶
されたオシレータ番号は、後に行う発音処理(図2のス
テップS16)で参照されることになる。
【0063】次いで、レジスタTの内容がTmax以上
になったか否かが調べられる(ステップS29)。ここ
で、レジスタTの内容がTmax以上でないことが判断
されると、レジスタTの内容をインクリメントする(ス
テップS30)。その後ステップS25に戻り、上述し
たと同様に空きチャネルを探し、又は空きチャネルを作
って次の発音割り当てを行う。
【0064】そして、ステップS29で、レジスタTの
内容がTmax以上になったことが判断されると、この
アサイメント処理ルーチンからリターンしてメインルー
チンに戻る。
【0065】以上のアサイメント処理により、強打の場
合は3つのオシレータに発音が割り当てられ、中打の場
合は2つのオシレータに発音が割り当てられ、弱打の場
合は1つのオシレータに発音が割り当てられることにな
る。
【0066】そして、メインルーチンで行う発音処理
(ステップS16)では、3つのオシレータが割り当て
られた場合は、波形メモリ17〜19からそれぞれ高
域、中域及び低域の波形データを読み出して3つのデジ
タル楽音信号を生成し、これらを混合して最終的なデジ
タル楽音信号とする。
【0067】2つのオシレータが割り当てられた場合
は、波形メモリ18、19からそれぞれ中域及び低域の
波形データを読み出して2つのデジタル楽音信号を生成
し、これらを混合して最終的なデジタル楽音信号とす
る。1つのオシレータが割り当てられた場合は、波形メ
モリ19から低域の波形データを読み出して1つのデジ
タル楽音信号を生成し、これを最終的なデジタル楽音信
号とする。
【0068】以上説明したように、この実施例によれ
ば、予め低域、中域及び高域といった帯域毎の波形デー
タを波形メモリ17〜19に記憶せしめておく一方、タ
ッチ検出回路15で打鍵強度を検出し、この検出された
打鍵強度に応じて発音に使用するオシレータの数を決定
する。そして、決定された数のオシレータに対して発音
を割り当て、上記波形メモリ17〜19に記憶された帯
域毎の波形データに基づき楽音信号を生成し、各楽音信
号に応じた楽音を発生するようにしている。
【0069】これにより、打鍵強度に応じて所望の音色
を発生しながら使用するオシレータ数を最適数にするこ
とが可能になり、オシレータの使用効率を高めることが
できるとともに、通常演奏状態での同時発音数を増加さ
せることができる。
【0070】なお、上記実施例では、タッチ検出回路1
5で検出されたタッチデータTDに基づき使用するオシ
レータの数を決定するように構成したが、例えば外部に
接続されたコンピュータやシーケンサ等から供給される
情報、例えばMIDI情報等に含まれるタッチデータに
基づいて使用するオシレータの数を決定するように構成
することもできる。この場合も上記実施例と同様の作用
・効果を奏する。
【0071】また、上記実施例では、強打の時は3つの
オシレータ、中打の時は2つのオシレータ、弱打の時は
1つのオシレータを割り当てる構成としたが、これに限
定されるものでない。例えば強打の時は4つのオシレー
タ、中打の時は3つのオシレータ、弱打の時は2つのオ
シレータを割り当てる構成としても良く、更に、打鍵強
度に応じてその他の数のオシレータを割り当てる構成と
しても良い。
【0072】要は、強打の時により多くのオシレータを
割り当て、弱打になるに従って、割り当てるオシレータ
数を減らすように構成すれば、上記実施例と同様の作用
・効果を奏する。
【0073】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明によれば、
打鍵強度に応じて音色を変化させることができるととも
に、限られた数のオシレータを効率良く使用して同時発
音数を大きくすることのできる楽音割当装置及び楽音発
生装置を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の楽音発生装置を適用した電子楽器の実
施例の構成を示すブロック図である。
【図2】本発明の実施例の動作を示すフローチャート
(メインルーチン)である。
【図3】本発明の実施例の動作を示すフローチャート
(アサイメント処理ルーチン)である。
【図4】(A)は本発明の実施例で使用するアサイン表
の一例を示す図であり、(B)は本発明の実施例におけ
るタッチデータと使用オシレータの数の関係を示す図で
ある。
【図5】従来の打鍵強度に応じて音色を変化させる動作
を説明するための図である。
【符号の説明】
10 CPU 11 ROM 12 RAM 13 パネルスキャン回路 14 操作パネル 15 タッチ検出回路 16 キーボード 17、18、19 波形メモリ 20 トーンジェネレータ 21 累算器 22 D/A変換器 23 サウンドシステム
フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭63−172196(JP,A) 特開 平2−173796(JP,A) 特開 平2−189597(JP,A) 特開 平2−181198(JP,A) 特開 平1−257898(JP,A) 特開 平1−269995(JP,A) 特開 平2−222997(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G10H 1/00 - 1/46

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】複数のオシレータを備え、発音指示に応じ
    てオシレータに発音を割り当てる楽音割当装置であっ
    連続する複数の周波数帯域のそれぞれ対応する複数の波
    形データを記憶する記憶手段と、 打鍵強度を検出する検出手段と、 該検出手段で検出される打鍵強度が大きくなるに連れて
    発音に使用されるオシレータの数が増加するように、該
    オシレータの数を算出する算出手段と、 該算出手段で算出された数のオシレータのそれぞれに、
    前記記憶手段に記憶されている低い周波数帯域の波形デ
    ータから順番に選択して順次対応させることにより発音
    を割り当てる割当手段、 とを具備したことを特徴とする楽音割当装置。
  2. 【請求項2】複数のオシレータを備え、発音指示に応じ
    てオシレータに発音を割り当てることにより楽音を発生
    する楽音発生装置であって低周波数帯域、中周波数帯域及び高周波数帯域の各波形
    データを記憶する 記憶手段と、 打鍵強度を検出する検出手段と、 該検出手段で検出された打鍵強度が第1所定値以下の場
    合は1個のオシレータ、該第1所定値より大きく第2所
    定値以下の場合は2個のオシレータ、該第2所定値より
    大きい場合は3個のオシレータが発音に使用されるよう
    オシレータの数を算出する算出手段と、 該算出手段で算出されたオシレータの数が1個の場合は
    前記記憶手段に記憶された低周波数帯域の波形データを
    該オシレータに対応させ、2個の場合は前記記憶手段に
    記憶された低周波数帯域の波形データ及び中周波数帯域
    の波形データをそれぞれ2個のオシレータに対応させ、
    3個のオシレータが算出された場合は前記記憶手段に記
    憶された低周波数帯域の波形データ、中周波数帯域の波
    形データ及び高周波数帯域の波形データをそれぞれ3個
    のオシレータに対応させることにより発音を割り当てる
    割当手段と、 該割当手段で発音が割り当てられた各オシレータを駆動
    することにより楽音信 号を発生させる制御手段、 とを具備したことを特徴とする楽音発生装置。
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