JP4330189B2

JP4330189B2 - 外部情報装置と情報交換を行うカメラ及び関連技術

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Publication number: JP4330189B2
Application number: JP32564598A
Authority: JP
Inventors: アールスキーラジョン; エイモガダムオミド; ディーアレンジェイムズ
Original assignee: Nokia Oyj
Current assignee: Nokia Oyj
Priority date: 1997-11-24
Filing date: 1998-11-16
Publication date: 2009-09-16
Anticipated expiration: 2018-11-16
Also published as: AU9405198A; US20020030745A1; DE69841157D1; EP0920179B1; US6919920B2; US6396537B1; JPH11272714A; EP0920179A2; EP0920179A3

Description

【０００１】
【発明の属する技術分野】
本発明は、一般に、写真の分野に関し、特に、一箇所以上の撮影シーンに関連したデジタルデータ源と相互にデータ通信を行うことが可能なカメラを含む写真システムに関する。
【０００２】
【従来の技術】
フィルム式カメラまたは電子式カメラが、画像情報をフィルムに記録したり、電子メモリに記憶することができることは、公知である。また、無線トランシーバが、データを発信したり、受信したりするのに用いることができることも、公知である。このような装置の例は、米国特許第４，９５７，３４８号に示されている。また、デジタルカメラは、画像と一緒に追加的な情報を記録する能力を有する。このような能力を備えたデジタルカメラの例は、コダックＤＣＳ４６０デジタルカメラであり、デジタル画像と一緒に、音声注釈や全地球航法（Global Positioning System(ＧＰＳ)）パラメータを記憶する能力がある。その上、アドバンスフォトシステム（商標、Advanced Photo System）に用いられるフィルム、特に、イーストマンコダック社（Eastman Kodak Company）販売のアドバンティクス（商標、Advantix）と称されるフィルムを用いると、カメラは、写真フィルムの裏の透明な磁気層にデジタル情報を記憶することができる。この機能は、米国特許第５，１９４，８９２号に開示されている。
【０００３】
米国特許第５，２９６，８８４号に開示のカメラは、ワイヤレスソースからＧＰＳ信号のような位置座標を受信し、この情報を位置の名前、例えば、都市の名前に変換することができる。都市の名前は、処理後に写真にプリントされる。米国特許第５，４７９，２２８号に開示されるカメラシステムは、「お正月おめでとう（Happy New Year）」や「お誕生日おめでとう（Happy Birthday）」のような選択しうる短文のひとそろいを記憶することができる。これらの短文は、アドバンティクスフィルムの磁気層に記憶しておき、フィルム処理の際に写真にプリントすることができる。
【０００４】
本出願と同じ発明者並びに同じ出願者の名前で出願された、名称「展覧会向け写真およびデータ伝送システム（Tradeshow Photographic and Data Transmission System）」の米国特許出願第０８／７０７，２６５号には、写真およびデータ伝送システムの一つが開示されている。このシステムは、主要部が二つに分かれ、第一の部分は、展覧会のブース内に設置された無線通信システムであり、展示品に関する情報、例えば、製品名、会社名、値段および製品ソースのインターネットシステム上のユニフォームリソースロケータ（Uniform Resource Locator (URL))アドレスを無線で伝送する。このシステムの第二の部分は、無線伝送の情報を受信することができるカメラである。ブースの近くにこのカメラを持ち込み、カメラが展示製品の画像を捉えると、カメラはトリガ信号を発し、これにより展覧会ブースから無線信号の発信が始まる。次に、カメラは、画像と共に製品データを記憶したり、URLアドレスを記録したりする。これらの情報は、ユーザーをインターネット経由でより多くの情報に導くことができる。
【０００５】
欧州特許出願第６４０，９３８号には、アミューズメントパーク来場者用の静止画像またはビデオ画像撮影を目的とした個人用画像記録装置が記載されている。来場者は、認識装置で一人一人が区別される。認識は、機械で読むことができる名札を来場者が身につけることによって行われる。この名札を付けた人が、あるアトラクションの近くに来ると、アトラクションの場所に配置されたカメラがこの名札でトリガされ、例えば、この来場者の画像を撮影する。通信ネットワークが、カメラと名札読み出し機とを中央制御システムに相互連結し、中央制御システムによって、撮影した画像と他の予め記憶された内蔵情報とを含む画像が蒐集される。この制御システムは、来場者の好みに応じて画像を編集し、アミューズメントパークを訪れた経験を活写する画像を蒐集する。
【０００６】
【発明が解決しようとする課題】
従って、デジタルカメラから得られたデジタル画像、またはフィルムに撮影された画像をデジタル化して得られたデジタル画像を用いて、マルチメディアのファイルを作成することができる。これらのファイルは、静止画像と他の形式のデータ、例えば、テキスト、グラフィック、オーディオ、ビデオデータを結合する。しかし、マルチメディアファイルを作成するのに必要なエキストラのデジタル情報を集めるのは、時間を要するプロセスである。インターネットやＷＷＷ（World Wide Web)を用いることによって、このプロセスは容易になったけれども、マルチメディアファイルに有用なコンテンツの多くは、著作権の対象となっているので、インターネットのサイトでは容易には利用できない。その上、ユーザーにとっては、情報を結合するマルチメディアコンピュータが必要である。また、ユーザーは、これら情報サイトのＵＲＬアドレスを探索する必要がある。
【０００７】
具体的な問題は、特定の行動、例えば、あるテーマパークや国立公園の一つに出掛けた行動に関する記録をたまたま集めようとする普通のユーザーにとっては、情報量が圧倒的に多すぎることである。従って、画像記憶装置を有する現代のカメラの情報処理能力を集成して、写真内容に関するユーザーの興味に相応した情報を容易に要求できアクセスできる便利な方法を見出すことは望ましいであろう。
【０００８】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上に記載の問題の一つまたはそれ以上を克服するためのものである。要約すれば、本発明の態様の一つは、あるシーン、例えば、来場したアトラクションの箇所（サイト）からデータを蒐集し、ユーザーと相互に通信できる写真システムである。アトラクションサイト側には、サイトに関連する内容（コンテンツ）データを記憶しておき、ユーザー側は、アトラクションサイトと通信可能なカメラを通じてアトラクションサイトと通信を行う。カメラは、アトラクションサイトに関連する画像を撮影する他に、ユーザーの興味をコンテンツデータの少なくとも一部に関連づける所定の個人情報データを記憶し、この個人情報データをアトラクションサイトに転送する手段を備える。カメラは、更に、アトラクションサイトから上記コンテンツデータの個人興味部分を受信・表示する手段と、表示されたコンテンツデータからユーザーのキープしたい部分を選択するユーザーインターフェイスとを備える。
【０００９】
別の態様では、カメラのユーザーは、サーバーにリンクした一箇所以上のアトラクションサイトと双方向通信する。これは、サイト／サーバーサブシステムを構成する。サイト／サーバーサブシステムは、サイト関連のコンテンツデータを記憶する手段（普通はサーバに常駐）と、カメラからの通信を受信しカメラへコンテンツデータを転送する通信手段（普通はアトラクションサイトに常駐）とを備える。カメラは、サイト関連の画像を撮影する他に、ユーザーの興味をコンテンツデータの少なくとも一部に関連づける所定の個人情報データを記憶する手段と、この個人情報データをサイト／サーバーサブシステムに転送する通信手段とを備える。
【００１０】
本発明の利点は、画像記憶装置を有する現代のカメラの情報処理能力を集成して、ユーザーの写真内容に関する興味に相応した情報を容易に要求でき、アクセスできる便利な方法を提供することである。具体的に言えば、本発明を用いることによって、アミューズメントのサイトでダウンロード可能な情報を、来場者が特定の興味の情報セットにカスタマイズして、この情報を、来場者が撮影した特定の画像写真と結合することが可能となる。その結果、本発明によって、アミューズメントパークなどに来場した経験を、個人の一連の興味に関連づけるユニークな製品が得られる。
【００１１】
本発明の上記および他の態様、目的、機能および利点は、以下に記載の好ましい態様の詳細な説明、前記特許請求の範囲をよく読み、添付図面を参照すれば、より明快に理解され、真価が認められよう。
【００１２】
【発明の実施の形態】
フィルムまたは電子センサを用いる撮像装置は、ネットワーク通信システムと同じように周知であるので、以下、特に、本発明の装置の一部を構成する箇所、または、本発明の装置と共に直接作動する箇所に関して記載する。本明細書に具体的に図示・記載されない構成部品は、公知技術のものから選択することができる。記載される態様の幾つかは、ソフトウェアの形で提供することができる。以下に記載のシステム説明があれば、そのようなソフトウェアの適用は、従来的であり、当業界に通常の技術である。
【００１３】
図１から始めると、本発明の写真およびデータ伝送システムは、二つの主要な部分、またはサブシステムを含むものとして示されている。図１の第一部分は、アトラクションサイト１０に配置される無線通信部品である。サイト１０は、ここでは「画像スポット」とも称される。画像スポットは、写真が撮影される可能性の高い特定の箇所であり、更にコンピュータと無線通信システムとを設置できる場所である。このような画像スポットは、テーマパーク、アミューズメントパーク、スポーツ施設、国立公園システム施設などの、お客のアクセス可能な観覧場所である。この態様における画像スポット１０は、スダンドアローン型のユニットであり、デジタルデータを記憶しておくためのコンテンツデータベース１２を備え、メモリ装置１６が搭載されているパソコン１４で制御される。無線通信サブシステムは、アンテナ２０で信号を双方向伝送するトランシーバ１８と遠隔通信プロセッサ２２とを備える。本発明の一機能として、コンテンツデータベース１２は、画像スポットとして適格な機能に関する多岐にわたる情報、特に、多岐にわたるお客に興味があろうと思われる情報を備える。伝送能力が付与されれば、当該画像スポット１０は、「通信を行う撮影シーン」として機能し、具体的には、特定のユーザーに興味がある撮影シーンを伝送する。
【００１４】
写真およびデータ伝送システムの第二の部分、またはサブシステムは、カメラ２４である。このカメラは、図１に示されるデジタルカメラ（例えば、コダックＤＣ１２０（商標）デジタルカメラ）か、図３に示されるアドバンティクス（商標）フィルム式カメラ（例えば、コダックアドバンティクス（商標）３７００カメラ）かであるのが好ましい。図１と図３に示されるように、二つのタイプのカメラは、レンズ部２８を通して被写体の画像を捉えるのであるが、他に、画像スポット１０と通信するトランシーバ部３０を備える。両タイプとも、ユーザーインターフェイス３１を備え、ユーザー命令、例えば、画像を撮影する意志をカメラへ伝え、また、ある種のタイプの処理装置、例えば、マイクロプロセッサ４２またはロジック制御装置３８を備える。図３により詳細に示されるとおり、トランシーバー部３０は公知のＩｒＤＡインターフェイス３６を通じてロジック制御装置３８に結合された赤外線発信器３２及び赤外線検出器３４を備えてもよい。デジタルカメラ２４のトランシーバー部３０もまた、図３に示すＩＲ発信器／検出器システムを備えることができる。別法としては、カメラは両方とも、他のタイプのトランシーバ、例えば、ラジオ周波数（ＲＦ）のトランシーバを備えてもよい。図１に示されるデジタルカメラでは、トランシーバ信号は、遠隔通信プロセッサ４０とマイクロプロセッサ４２との間で双方向通信される。
【００１５】
図１を参照すると、画像が電荷結合素子（ＣＣＤ）撮像センサ上にレンズ部２８で合焦され、捉えられた画像から画像信号が発せられる。画像信号は、Ａ／Ｄ変換器４６によってデジタル信号へ変換され、マイクロプロセッサ４２によって処理され、メモリ４８に記憶される。メモリ４８は、従来形式のもの、例えば、メモリカードや小形のハードドライブカードのような取り出し可能のメモリをどんな数だけ用いてもよい。画像信号は、画像に関連するコンテンツデータと同様に、液晶ディスプレイ（ＬＣＤ）５０上で視ることができる。本発明の他の機能として、ユーザーを表現する個人情報データが個人情報ファイル５２に記憶される。後で説明されるように、この個人情報データは、ユーザーの１又は２以上の興味を、画像スポット１０におけるコンテンツデータベース１２内のコンテンツデータの少なくとも一部に関連づけるものである。個人情報データは、トランシーバ部３０を通じて画像スポット１０へ転送され、コンテンツデータベース１２に一体化され、特定の撮影画像に対する所望のコンテンツが決定される。
【００１６】
図３に示されるフィルム式カメラ２６の場合、レンズ部２８によって感光性フィルム５４上に画像が形成される。フィルム５４は、磁気部分５６を含むアドバンティクス（商標）フィルムであることが好ましく、この磁気部分５６は、個人情報データに加えて、トランシーバ部３０が受信したデータをも記憶することができる。磁気部分５６への記録は、移動制御インターフェイス５８で調整され、記録動作は、フィルム５４が動いている時、例えば、露出と露出との間にフィルムが移動する時に行われる。
【００１７】
デジタルカメラ２４またはフィルム式カメラ２６が画像スポット１０の通信範囲に入り、そこで写真が撮られると、無線リンク６０経由でカメラと画像スポット１０との間で情報交換が行われる。具体的には、カメラ２４または２６は、個人情報ファイル５２の中の個人情報データを画像スポット１０へ転送する。個人情報ファイル５２の目的は、ユーザーが興味を有するデータのタイプを画像スポット１０に示すことである。このようなデータとしては、特定のアトラクションサイト、例えば、テーマパークの催しサイト関連のグラフィック、写真、ビデオ／オーディオ資料や参考資料などが挙げられる。関連する情報は、実際のコンテンツ情報のこともあるし、あるいはコンテンツを代理して示すポインタあるいはこれに類似の記述子のこともあるが、無線リンク６０経由で画像スポット１０によってカメラ２４または２６へ通信される。ユーザーの方では、カメラの能力があれば、この情報をＬＣＤスクリーン５０（例えば、デジタルカメラに備えられた）上に視ることができる。実際のコンテンツ情報の他に、視る情報としてはコンテンツを示す目次リストでも差し支えない。ユーザーの方でデータを保存したい場合は、保存可のシグナルがユーザーインターフェイス３１経由で送られ、データはカメラのメモリに保存される。デジタルカメラ２４の場合は、該データはデジタル画像と一緒にメモリ４８に保存され、フィルム式カメラ２６の場合は、フィルム５４上の潜像に加えて、該データが磁気層部分５６に保存される。別法としては、該データに対するＵＲＬアドレスを個々のメモリに記憶しておき、後刻にインターネット経由でダウンロードすることもできる。個人の好みを示す情報ばかりでなく、個人情報ファイル５２は、口座番号や口座取引の情報を含むことができる。これらの情報は、著作権のある資料などの販売目的の情報の支払いに用いられる。
【００１８】
両タイプのカメラでは、捉えられた画像は画像記録メモリ（デジタルカメラ２４ではメモリ４８、フィルム式カメラ２６では磁気領域５６）に記憶されるが、このメモリには、選択されたコンテンツデータも記憶され、画像に付け加えられたり、関連されたりする。このシステムの典型的な使用法では、ユーザーインターフェイス３１で、ユーザーが撮像レリースを作動させ、カメラ各個が選択された画像を捉え、個人情報データが画像スポット１０へ通信で転送され、個人情報データと相関するコンテンツデータが通信でカメラへ逆送される。特に、個人情報データは、ユーザーが実際に画像を捉えるまでは画像に伝送されないのが普通である。こうすることによって、カメラと画像スポットとの間のデータ転送を始めないで、ユーザーがカメラを被写体へ向け、画像の構図を決めることが可能となる。その結果、常にそうでなければならないというわけではないが、撮像とデータ転送とは、普通、同じ時間に、実質的に同時に起こる。デジタルカメラ２４では、データ転送があると、相関されたデータが表示され、選択されたデータは少し後の時刻に画像データに付け加えられる。フィルム式カメラ２６では、データ転送があると、相関されたコンテンツまたはポインタが、画像捕捉と同時に撮像された画像に付け加えられる（特に開示するというものではないが、カメラにモードスイッチなどを備え、本発明の機能を働かせないようにし、カメラと画像スポットとの間の通信を行わずにカメラが従来のように撮像することができることも理解されなければならない）。
【００１９】
図２のシステムは、双方向遠隔通信ネットワークの一部であり、これを用いてカメラユーザーは画像サーバ７０経由で所望のアトラクションと双方向通信することができる。特に、このネットワークには、一箇所以上の画像スポット１０が対応するアトラクションサイトにあり、サーバ７０にリンクされ、サイト／サーバサブシステムを規定している。サイト／サーバサブシステムは、画像スポット１０か画像サーバ７０かのいずれかに、サイト関連の画像に関するコンテンツデータを記憶するメモリと、該コンテンツデータを撮像された画像と相互接続させる手段とを備える。例えば、図２に示されるネットワークシステムにおいて、カメラ２４の個人情報ファイル５２中の個人情報データが、ユーザーを認識する個別的な番号のみであるとしよう。すると、この番号を、画像サーバ７０中の実際の（所定の）興味とリンクすることができる。サイト／サーバサブシステムの心臓部は、画像サーバ７０である。画像サーバ７０は、広い領域、例えば、テーマパーク全体の画像スポットとカメラから注文情報を受ける。
【００２０】
図２に示されるように、画像サーバ７０は、画像スポットとカメラへ接続された有線または無線のリンク７２，７４ａ，７２ｂを備える。有線リンク７２は、インターフェイス７８を経由してマイクロプロセッサ７６へ通じ、リンク７４ａ，７２ｂ上の無線伝送信号は、アンテナ８２経由でトランシーバ８０に受信され、通信プロセッサ８４へ送られる。通信プロセッサ８４は、伝送信号をデコードし、デコードされた伝送信号をマイクロプロセッサ７６へ送る。無線リンク７４ａの主目的は、画像スポット１０と画像サーバ７０との間でコンテンツデータと個人情報データとを転送することである。無線リンク７４ｂの機能は、カメラ２４と画像サーバ７０との間の画像データの転送の通路である。コンテンツデータは、画像サーバ７０中のコンテンツデータベース８６に記憶しておくのが好ましい。もっとも、ある程度の、場合によっては全部のコンテンツデータを画像スポット１０のコンテンツデータベース１２に記憶しておくこともできる（これを設けるのはオプションであることを示すために図２では破線で示されている）。また、画像サーバ７０は、プリンタ８８を備え、写真画像９０を作成する。更に、マイクロプロセッサ７６は、コンパクトディスク（ＣＤ）やデジタルビデオディスク（ＤＶＤ）などのカスタマイズメディア９２を提供するライタ９１、電子メールメッセージを作成する電子メールインターフェイス９３、およびカスタマイズアルバムプリント９５を作成するカスタムアルバムプロセッサ９４をドライブする。
【００２１】
各ユーザーの個人情報は、例えば、テーマパークの入口ブースのような登録受付サイト９７に設置されている画像サーバ７０にインプットされる。各ユーザーは、双方向データ端末９８を通じて画像サーバ７０と直接交信し、例えば、人名などの個人情報を入力し、典型的な来場者興味に基づいた所定のプロンプトに応答する。この作業は、事前にも、例えば、電子メールを通じて行ったり、チケットの事前購入の際に一緒に行うこともできる。次に、図２に示される双方向のネットワークにおいて、複数の登録ユーザーは、多岐にわたるアトラクションサイトで画像を撮影し、画像スポットデータベース１２（図１に記載のような）から、あるいは画像サーバ７０内のコンテンツデータベース８６から送られたエキストラコンテンツのリクエストを視て、画像サーバ７０から一連のサービス、例えば、アルバム作成やプリント作成を注文する。画像サーバ７０は、ユーザー各位がパークに来場した際にリクエストしたデータやサービスを全て画像スポット１０との有線または無線通信リンクを通じて覚えておく。帰途に当たって、ユーザーはどのサービスやコンテンツを注文したいかを決め、これらのサービスを注文し、送ってもらう方法（例えば、郵便とか電子メールとか）を指定することができる。注文は、テーマパークを出る際に、例えば、登録受付サイト９７でも、宿泊しているホテルの室からでも、あるいはインターネット経由でも行うことができる。また、画像サーバ７０は、各ユーザーのデジタルカメラ２４から同じ無線リンク７４ｂ経由で撮影デジタル画像を受信し、これらの画像を、コンテンツデータベース１２または８６から要求されたコンテンツと結合することができる。無線リンク７４ａで結ばれたカメラに対して画像サーバ７０が無線範囲の域外にある場合は、通信は、画像を含んですべて、画像スポット１０と画像サーバ７０との間の有線通信リンク７２を通じて迂回させることができる。
【００２２】
本発明の重要な点の一つは、カスタマイズされた個人情報ファイルを提供することであり、その個人情報ファイルは、図１と図２に示す態様のカメラに記憶するか、あるいは図２に示す変形に従って画像サーバ７０中の個人情報ファイルメモリ９６に（カメラのユーザーＩＤ番号と一緒に）記憶する。個人情報ファイルに記憶された情報は、画像サーバ７０および画像スポット１０にある各個のプロセッサ７６，１４に用いられ、ユーザーが各画像スポットに来場し、画像を撮影する時にコンテンツデータから選ばれる。また、図２に示されるネットワークシステムの場合は、個人情報ファイルは、選ばれたコンテンツデータをユーザーの撮った画像と後刻に結合するためにも用いられる。個人情報ファイルは、来場者の特定の興味を画像スポットへ伝えるように設計された情報を蒐集したものを含み、例えば、次のような情報である。
【００２３】
家族人員の名前
他の重要な個人の名前
住所、電話番号、電子メールのアドレス
ファイル中の人の年齢（生年月日）
受けた教育
具体的な興味−歴史、自然、美術など
自宅／会社のＣＰＵ
名前が挙げられた個人のコンピュータ能力
インターネット／オンライン能力（電子メールを含む）
今回の来場目的
映画の場面への興味
サウンドのパートへの興味
などなど．．．
興味は、個人情報ファイル関連の多岐にわたるファクターから誘導することが可能である。興味を具体的に挙げることに加えて、来場者の相対的年齢によりコンテンツを小児向け、少年少女向け、大人向けと傾向させることもできる。家庭にインターネット端子を持っている者には、例えば、ＵＲＬアドレスを供与してコンテンツを自動的に仕立てることができる。受けた教育、例えば、小学校卒か大学卒かあるいは技術系か芸術系かなどは、コンテンツを分類したり、当てはめたりするのに用いることができる。例えば、アトラクションサイトの作り方を技術的に説明するのか、あるいはサイトの建築物を芸術的にプレゼンテーションするのかの判断材料となる。映画の場面の一部とか、サウンドの一パートとかも、来場者の希望次第で付け加えることができる。前述の情報は全部を挙げたものではなく、個人情報については他の多くのタイプや使用法が想起され、これらは本発明の範囲に含まれる。
【００２４】
図２に示されるように、個人情報ファイルは、実際にアトラクションに来場する間のいずれかの早い段階（例えば、登録受付サイト９７において）で作成して、画像サーバ７０中の個人情報ファイルメモリ９６に記憶しておくことができる。このシナリオでは、カメラ２４または２６の個人情報ファイル５２は、単に個人認識票だけを記憶しておきさえすればよい。この個人認識票は、カメラ２４または２６を、ファイルサーバ７０内の特定の個人情報ファイル９６に個別に対応させる。次に、この個人認識票は、画像サーバ７０中のコンテンツデータベース８６の適切な部分にアクセスするために、画像スポット１０とやり取りされる。
【００２５】
画像スポット１０および画像サーバ７０の中のコンテンツデータベースは、異なった興味を有する多数のユーザーの興味を満足させる情報を大規模に集積している。このようなコンテンツ情報には、次のような情報が含まれる。
【００２６】
画像を蒐集したもの
サウンドを蒐集したもの
映画を蒐集したもの
マルチメディアのコンテンツ
参考情報−歴史、自然など
更に関連情報を得るためのＵＲＬアドレス
コスト情報
などなど．．．
画像、サウンド、映画を蒐集したものは、更に、より具体的にグループ向け、例えば、子供、少年少女、大人向けに蒐集したもの、または主題、例えば、技術、芸術、自然、文学、建築、または個人の好み（例えば、スポーツ、車、料理）など別に蒐集したものに小さく分類してもよい。マルチメディアコンテンツは、上の小分類に従って、例えば、異なる年齢グループや異なる主題を要約するのに好適なテキスト資料の形で、提供することができる。前述のコンテンツ情報は全部を挙げたものではなく、コンテンツ情報については他の多くのタイプや使用法が想起されるが、これらは本発明の範囲に含まれる。また、他の従来から利用可能の情報、例えば、日付、時刻、全地球航法（ＧＰＳ）データなどは、個人情報ファイルに無関係に、カメラから提供することができる。
【００２７】
ユーザーの個人情報ファイルが登録受付サイト９７のような中央施設で登録・記憶される場合は、あるファイル構造を、登録受付サイト９７に（ユーザーインターフェイス９８と組み合わせて）確立することができる。個人情報ファイルにおけるそのような部分は、カメラに対する固有の認識番号（ＵＩＤ）である。このような構造の一例を図７に示す。この図は、フィルム式カメラまたはデジタルカメラのファイルヘッダーの構造を示す。いずれのケースでも、ファイルは画像データ領域２００と画像ヘッダー２０２とを備える。画像ヘッダー２０２では、固有ＩＤフィールド２０４の箇所に、ＩＤ用の大きな数字を用いて各カメラにユニークエンティティ(unique entity) が割り当てられる。カメラ／メディアＩＤフィールド２０６は、カメラやフィルム（フィルム式カメラを用いる場合）の形式、Ｓ／Ｎなどを示す。このカメラ／メディアＩＤフィールド２０６は、カメラシステムが何ができるか、例えば、カメラがＬＣＤ５０のような画像レビュー能力を備えているかどうかなどを示すのに用いることができる。ベンダーＩＤフィールド２０８は、ベンダー（カメラ製造業者）、例えば、イーストマンコダック社（Eastman Kodak Company )を示すのに用いられ、これがあると、固有ＩＤフィールド２０４とカメラＩＤフィールド２０６とを、特定のベンダーに対し個別的にし、またこれらをベンダーが割り当てることが可能となる（そうでない場合はベンダーは、個別的な数字を自分で調整しなければならなくなる）。このフィールドは、ベンダーの特別な処理の必要性を認識するのにも用いることができる。
【００２８】
カメラ側がコンテンツデータを記憶する場合は、コンテンツ参照フィールド２１０を用いて、サーバ７０に記憶された選択されたコンテンツデータ、例えば、マルチメディアデータ（例えば、サウンド＃３４３５６または画像＃３２３４９）の少なくともある程度を参照することができるので、カメラには大きなデータファイルを記憶しておく必要はない。このフィールドは、サーバ７０内のコンテンツデータベース８６のデータを指すアドレス、つまり、ＵＲＬアドレスのようなもので差し支えなく、実際のＵＲＬアドレスでもよい。サイトＩＤフィールド２１２は、コンテンツの所有者を意味する。一つのカメラの複数の画像が、例えば、異なるテーマパークで撮ったものとすれば、サイトのＩＤ参照番号によって、コンテンツ参照が各テーマパークについて個別となる。要求サービスＩＤフィールド２１４は、特別のサービス、例えば、レビューされた画像またはコンテンツのアルバム作成、引き伸ばしを、画像毎に、言及する。図７は、ファイル構造一個を示しているけれども、データの実際の有り様は、システム能力とシステムに用いられるカメラに依存することになろう。
【００２９】
スタンドアローン型の画像スポットとデジタルカメラとで操作する場合は、図４に示されるように、画像スポット１０においてデジタルカメラ２４を用いて写真を撮る（ステップ１００）。個人情報ファイル５２に記憶されたデータを用いて、画像スポット１０とカメラ２４との間で通信が行われ、ユーザーに要求されたエキストラサービスを行うにはどんなエキストラデータが用いられるかが定められる（ステップ１０２）。このコンテンツをカメラ２４へダウンロードして、カメラのＬＣＤ５０のプレビュー機能を用いて選択することができる（ステップ１０４）。データを選択した後（ステップ１０６）、無線リンクを用いてカメラ２４へ該データをダウンロードする（ステップ１０８）。別法としては、選んだコンテンツに至る参照アドレスをカメラ２４のファイルヘッダーに記憶することができる。更に、デジタルカメラのユーザーの方では、選んだコンテンツデータのＵＲＬアドレスをダウンロードし（ステップ１１２）、後刻に検索する（ステップ１１４）と決めることも、あるいは画像スポット１０へユーザーの電子メールアドレスをダウンロードし（ステップ１１６）、次いでユーザーの電子メールアカウントへ選択されたデータを送る（ステップ１１８）と決めることも可能である。
【００３０】
ネットワークシステムにあるデジタルカメラを操作する場合は、図５に示されるように、画像スポット１０でデジタルカメラを用いて写真を撮る（ステップ１６０）。個人情報ファイルに記憶されたデータを用いて画像スポット１０とカメラ２４と画像サーバ７０との間で通信が行われ、要求されたエキストラサービスを行うにはどんなエキストラデータが用いられるかが定められる（ステップ１６２）。このエキストラデータまたはコンテンツは、カメラのＬＣＤディスプレイ上でプレビューすることができ（ステップ１６４）、ユーザーは、所望のデータを選択する（ステップ１６６）。撮影された画像の画像データは、画像サーバ７０へ転送され（ステップ１６８）、次いで、これらデジタルファイルの情報ヘッダーがカメラに送られ、メモリに記憶される（ステップ１７０）。次に、このデータに対する要求は、通信リンク（有線または無線）を通じて中央施設にある画像サーバ７０へ伝送される（ステップ１７２）。中央施設では、画像と他のコンテンツとが結合され、所望に応じて、アルバムや、マルチメディアファイル、例えば、カスタムＣＤ、ＤＶＤ（デジタルバーサタイルディスク）、または電子メールが作成される（ステップ１７４）。
【００３１】
フィルム式カメラ２６を操作する場合は、図６に示されるように、ユーザーの個人情報ファイルが、中央施設、例えば、画像サーバ７０に登録・記憶される（ステップ１３０）。この個人情報ファイルの一部は、図７に示されるように、カメラに対する固有の認識番号（ＵＩＤ）である。画像の撮影は、例えば、テーマパーク中の画像スポット１０の箇所でフィルム式カメラ２６を用いて行われる（ステップ１３２）。個人ファイル５２に記憶されたデータを用いて画像スポット１０、カメラ２６、画像サーバ７０との間で通信が行われ、ユーザーに求められたエキストラサービスを行うにはどんなエキストラデータが用いられるかが定められる（ステップ１３４）。このエキストラ情報（または画像サーバのデータベース８６中の情報のポインタ）が、これらの画像スポット１０で選ばれ、ＩｒＤＡ無線リンクを通じてカメラへ伝送される（ステップ１３６）。このエキストラデータの情報または記憶場所（画像サーバのデータベース８６中の）は、フィルム５４の磁気部分５６上に記憶される（ステップ１３８）。次に、該フィルムは処理センターに送られ（ステップ１４０）、フィルムが処理され、エキストラサービス、例えば、アルバム作成やマルチメディアファイル作成が、フィルムの磁気被覆物の上の情報を用いて行われる（ステップ１４４）。フィルム上に記憶された情報がデータの記憶場所の場合は、画像サーバ７０と処理センターとの間に遠隔通信リンクが確立した（ステップ１４２）後に該データをダウンロードする。処理センターが画像サーバセンターの場合は（ステップ１５０）、情報はオンサイトにあるわけだから、遠隔通信リンクの必要性はない。いずれのケースでも、ユーザーは製品をレビューすることになるが、これはオンラインで行うことができる（ステップ１４６）。
【００３２】
本発明の記載は、好ましい態様を参照して行われた。しかし、当業者は、本発明の範囲から逸脱せずに多くの変形や部分的改変を行うことができるものと思われる。
【図面の簡単な説明】
【図１】本発明の写真およびデータ伝送システムの第一態様のブロック図である。
【図２】本発明の写真およびデータ伝送システムの第二態様のブロック図である。
【図３】図１および図２に示されるシステムに用いることができるフィルム式カメラのブロック図である。
【図４】デジタルカメラに関連して用いられる場合の図１の写真およびデータ伝送システムの操作および下流側でのデータ処理を示すフロー図である。
【図５】デジタルカメラに関連して用いられる場合の図２の写真およびデータ伝送システムの操作および下流側でのデータ処理を示すフロー図である。
【図６】フィルム式カメラに関連して用いられる場合の図１および図２のシステムの操作および下流側でのデータ処理を示すフロー図である。
【図７】図１および図２に示される写真およびデータ伝送システムに有用なデータ構造を例として示す図である。
【符号の説明】
１０画像スポット、１２コンテンツデータベース、１４パソコン、１６メモリ装置、１８無線トランシーバ、２０アンテナ、２２遠隔通信プロセッサ、２４デジタルカメラ、２６フィルム式カメラ、２８レンズ部分、３０トランシーバ部、３１ユーザーインターフェイス、３２赤外線発信器、３４赤外線検出器、３６ＩｒＤＡインターフェイス、３８ロジック制御装置、４０遠隔通信プロセッサ、４２マイクロプロセッサ、４４ＣＣＤ、４６Ａ／Ｄ変換器、４８メモリ、５０ＬＣＤ、５２個人情報ファイル、５４フィルム、５６磁気部分、５８移動制御インターフェイス、６０無線リンク、７０画像サーバ、７２有線リンク、７４ａ無線リンク、７４ｂ無線リンク、７６マイクロプロセッサ、７８インターフェイス、８０トランシーバ、８２アンテナ、８４通信プロセッサ、８６コンテンツデータベース、８８プリンタ、９０プリント、９１ＣＤライタ、９２ＣＤ，ＤＶＤ、９３電子メールインターフェイス、９４カスタムアルバムプロセッサ、９５カスタムアルバム、９６個人情報ファイルメモリ、９７登録受付サイト、９６データ端末、１００〜１１８ステップ、１３０〜１４６ステップ、１６０〜１７４ステップ、２００画像データ領域、２０２画像ヘッダー、２０４ＩＤフィールド、２０６カメラ／メディアＩＤフィールド、２０８ベンダーＩＤフィールド、２１０コンテンツ参照フィールド、２１２サイトＩＤフィールド、２１４要求サービスのＩＤフィールド。

Claims

コンテンツデータを記憶し該コンテンツデータをカメラに伝達する情報提供装置に対して双方向に通信しうるように構成されるカメラであって、
前記カメラのユーザの興味を前記コンテンツデータの少なくとも一部に関連づける所定の個人情報データを記憶する手段と、
撮影を行うことに応じて前記情報提供装置との情報交換を開始する手段と、
前記開始した情報交換において、前記個人情報データを前記情報提供装置に転送する手段と、
を備えることを特徴とするカメラ。
前記個人情報データを前記情報提供装置に転送することに応じて、前記情報提供装置から前記コンテンツデータの少なくとも一部を受信するように構成される、請求項１に記載のカメラ。
前記受信した前記コンテンツデータの前記少なくとも一部を、前記情報提供装置との情報交換を開始する契機となった撮影によって得た画像と関連付けて保存するように構成される、請求項２に記載のカメラ。
前記コンテンツデータは、前記情報提供装置が設置されるテーマパークに関する情報、画像に関連する情報、サウンドに関連する情報、映画に関連する情報、URL、コストに関連する情報のいずれかを含む、請求項３に記載のカメラ。
前記受信した前記コンテンツデータを表示する表示手段と、前記表示した前記コンテンツデータの前記少なくとも１つをユーザに選択させる選択手段とをさらに備える、請求項２から４のいずれかに記載のカメラ。
前記選択手段による選択の実行に応じて、前記情報提供装置との情報交換を開始する契機となった撮影によって得た画像を、前記情報提供装置を介して、又は直接に、遠隔地のサービスサイトへ送信するように構成される、請求項５に記載のカメラ。
請求項１から６のいずれかに記載のカメラと双方向に通信できる情報提供装置であって、該カメラが撮影を行うことに応じて該カメラとの情報交換を開始し、該開始した情報交換において前記カメラから個人情報データを受信し、前記受信した個人情報データに応じて、自身が記憶するコンテンツデータの少なくとも一部を選択し、前記選択したコンテンツデータを前記開始した情報交換において前記カメラに送信するように構成される、情報提供装置。
コンテンツデータを記憶し該コンテンツデータをカメラに伝達する情報提供装置に対して双方向に通信できるように構成されるカメラの動作方法であって、
撮影を行うことに応じて前記情報提供装置との情報交換を開始することと、
前記開始した情報交換において前記個人情報データを前記情報提供装置に転送することと、
を含み、ただし前記個人情報データは、前記カメラのユーザの興味を前記コンテンツデータの少なくとも一部に関連づけるデータであって、前記カメラの記憶手段に予め格納されていたデータである、
方法。
前記個人情報データを前記情報提供装置に転送することに応じて、前記情報提供装置から前記コンテンツデータの少なくとも一部を受信することを含む、請求項８に記載の方法。
前記受信した前記コンテンツデータの前記少なくとも一部を、前記情報提供装置との情報交換を開始する契機となった撮影によって得た画像と関連付けて保存することを含む、請求項９に記載の方法。
請求項１から６のいずれかに記載のカメラと双方向に通信できる情報提供装置の動作方法であって、該カメラが撮影を行うことに応じて該カメラとの情報交換を開始し、該開始した情報交換において前記カメラから個人情報データを受信し、前記受信した個人情報データに応じて、自身が記憶するコンテンツデータの少なくとも一部を選択し、前記選択したコンテンツデータを前記開始した情報交換において前記カメラに送信する、方法。