JP4325421B2 - 耐海水鋼 - Google Patents

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Description

本発明は、各種リグプラットフォーム、河口堰の水門やタンカーのバラストタンク等、海水に接する環境で使用される海洋構造物に用いられる耐海水鋼に関する。
近年、いわゆるウォーターフロントの開発に伴い、海水環境で使用される鋼構造物や設備の寿命の延長を図るため、これら構造物の素材として、普通鋼の代わりに、海水に対する耐食性(耐海水腐食性)を高めた耐海水鋼が使用される趨勢にある。普通鋼を海水環境で使用する場合は、耐海水腐食性が劣るため、表面に塗装を施す等の防食対策が必要とされるが、耐海水鋼はそのような対策を施さずともかなりの耐海水腐食性を有し、また、景観上塗装が必要とされる場合でも、普通鋼に比べて塗装の塗り替え期間を大幅に延長できるという利点がある。
耐海水腐食性を有する低合金鋼は、かなり以前に開発されており、かかる低合金鋼の海水中における腐食速度は、普通鋼の当該速度に比べて約1/2〜1/3へと低下することが確認されている。非特許文献1には、このような性質を有する低合金鋼として、Crを3質量%以下(以後、合金元素の「%」は、特に断り書きがない限り、「質量%」を意味するものとする。)及びCuを0.2〜1.0%含有し、その他、Al、Ni、Mo又はP、Si等を少量添加した合金が挙げられている。
また、耐海水鋼に関しては、これまでにいくつかの技術が開示されている。例えば、特許文献1には、Cr含有量を0.1%以下とした耐海水鋼が、又、特許文献2には、Cr含有量を3.5%以下とした耐海水鋼がそれぞれ開示されている。
特開平11−001745号公報 特開平08−073986号公報 「製鉄研究」、新日本製鐵株式会社、第284号 1975年、第11331頁−第11340頁
しかし、従来の耐海水鋼において、少量のCr添加は、鋼材の全面腐食性を向上させる一方で、一定量以上のCr添加は、かえって局部腐食感受性を増大させるとされており、鉄鋼各社において実用化されている耐海水鋼に含まれるCr量は、多くても3%となっている(低合金耐食鋼 (社)日本鉄鋼協会監修、松島 巌著 1995年 第116頁−第117頁)。
そこで、本発明は、Crの添加による局部腐食感受性増大を防止することが可能であり、従来材よりも安価で、かつ、耐海水腐食性に優れた耐海水鋼を提供するとともに、かかる耐海水鋼を有する海洋構造物を得ることを課題とする。
本発明者らは、上記の目的を達成するために検討を重ねた結果、SnやSbを含有する母材において、従来は孔食感受性(局部腐食感受性)を高めるCrが、局部腐食感受性を高めず且つ全面腐食性の改善に大きな効果があることを確認した。さらに、安価なCrを多量に含有する鋼材が、従来の耐海水鋼よりも耐食性に優れることを確認した。本発明者らによる検討により、Sn及びSbは、Crの低pH領域における耐海水腐食性を向上させる元素であることが判明した。
ここで、耐海水腐食性とは海水中に浸漬している部分の耐食性のことで、いわゆるスプラッシュゾーンや塩害環境の腐食とは異なる。
また、耐海水腐食の中では、孔食(局部腐食)、全面腐食があり、Crは局部腐食性に劣ることが従来から指摘されていた元素である。
従来、Crを3%以上添加できなかったのは、3%以上のCrを添加すると、鋼材の孔食感受性が高くなる傾向があるためであった。孔食(ピット)部では、Cr3+の加水分解反応で水素イオンが放出されることによりpHが局所的に低下し、当該部の耐食性が劣化する。しかし、本発明者らは、Sn及び/又はSbをCrと併せて複合添加することにより、pHが低下したピット底における耐食性が大幅に改善されると共に、Crを従来よりも多量に添加しても孔食感受性が高まらないことを初めて見いだした。本発明は、かかる知見に基づいてなされたものである。
以下、本発明について説明する。
請求項1の発明は、質量%で、C:0.001〜0.15%、Si:3.0%以下、Mn:2.0%以下、P:0.02%以下、S:0.01%以下、Cu:0.05〜1.00%、Ni:0.05〜5.0%、Cr:0.50〜12.0%、Al:0.003〜2.5%、N:0.001〜0.1%を含み、さらにSn:0.11〜0.50%を含有し、残部がFeと不可避的不純物とからなる、耐海水鋼により、上記課題を解決しようとするものである。
かかる組成の鋼材とすることにより、鋼材がCrを3%以上含有しても、局部腐食感受性が増大することなく、耐全面腐食性と耐局部腐食性との双方において優れた耐海水鋼を得ることが可能となる。
請求項2の発明は、請求項1に記載の耐海水鋼において、さらに、質量%で、Sb:0.03〜0.50%を含有することを特徴とする。
請求項3の発明は、請求項1または2に記載の耐海水鋼において、さらに、質量%で、A群;Ti:0.01〜0.30%、Zr:0.01〜0.30%、B群;Mo:0.01〜1.0%、W:0.01〜1.0%、及びV:0.01〜1.0%、並びにC群;Ca:0.0001〜0.10%、Mg:0.0001〜0.10%、からなる3つの元素群より選択された1種又は2種以上の元素を含有することを特徴とする。
請求項の発明は、請求項1〜3のいずれか1項に記載の耐海水鋼において、さらに、質量%で、D群;Nb:0.01〜0.30%、B:0.0003〜0.003%、及びREM:0.0001〜0.02%の1種又は2種以上の元素を含有することを特徴とする。
かかる組成の耐海水鋼とすることにより、耐海水鋼の機械的特性を向上させることが可能となる。
ここで、REMとは、例えばLa、Ce、…、等の希土類元素を意味する。
請求項の発明は、請求項1〜のいずれか1項に記載の耐海水鋼において、Cr、Cu、Ni、Sn、及びSbの含有量から算出されるαが、
α=Cr/(Cu+Ni+Sn+Sb)
で表される時、
α≧0.46
の条件を満たすことを特徴とする。
請求項の発明は、請求項1〜のいずれか1項に記載の耐海水鋼と、耐海水鋼の少なくとも一面に被覆された有機樹脂とからなる鋼材を得ることを特徴とする。
請求項の発明によれば、陰極防食による有機樹脂層の剥離の懸念が不要になる等のメリットを有する鋼材を得ることが可能となる。
ここで、上記有機樹脂は特に限定されず、ポリエチレン、ポリウレタン等を好適に使用することができる。
請求項の発明は、請求項1〜のいずれか1項に記載の耐海水鋼を有する海洋構造物を得ることを特徴とする。
請求項の発明によれば、安全性が高い、メンテナンスフリー、及び長寿命等の特徴を有する構造物を得ることが可能となる。
ここで、海洋構造物とは、各種リグプラットフォーム、河口堰の水門やタンカーのバラストタンク等、海水に接する環境で使用される構造物をいう。
本発明の耐海水鋼においては、Sn、又は、Sn及びSbをCrと併せて複合添加することにより、孔食発生の心配をすることなく、全面腐食性を向上させるCrを多量に添加することが可能となり、耐海水腐食性に優れた耐海水鋼を容易に得ることが可能になる。また、CrはNiやMo等の元素よりも安価であるため、耐海水鋼を従来よりも安価に得ることが可能となる。
また、本発明の耐海水鋼は、耐海水腐食性に優れるほか、海水及び原油中に含まれるHSによる厳しい腐食環境下における耐食性にも優れるため、タンカーの原油タンク用の鋼材であるカーゴタンク用鋼材にも適用でき、好適である。さらに、本発明の耐海水鋼は、腐食しろが大きい、陰極防食による有機樹脂層の剥離の懸念が不要になる等のメリットを容易に得ることができるため、ポリエチレン、ポリウレタン等の有機樹脂を被覆した鋼矢板又は鋼管矢板等の土木用建材の鋼材として好適に使用することが可能である。
以下に、本発明の構成要件及びその作用効果について説明する。
1.耐海水鋼における必須元素
本発明の耐海水鋼は、以下に掲げる元素を必須成分とする。
C:0.001〜0.15%
Cは、鋼の強度を確保するために必要な元素であるが、多量に含有させると鋼材の溶接性が劣化する。特に、鋼材にCrを多く添加した場合には、C含有量が0.15%を超えると、鋼材における溶接性の劣化が懸念されるため、Cの添加量を低く抑える必要がある。したがって、本発明の耐海水鋼のC含有量は0.15%を上限とする。また、C含有量が0.001%未満になると所定の強度が確保できないので、C含有量の下限は0.001%とする。望ましいC含有量は、0.005%〜0.15%である。
Si:3.0%以下
Siは、製鋼時の脱酸に必要な合金元素であると共に、鋼材の耐海水腐食性を向上させる元素であるが、含有量が3.0%を超えると、鋼材の靭性が損なわれるため、その含有量は3.0%を上限とする。一方、含有量の下限は特に定めないが、含有量が少なすぎると製鋼時の脱酸が十分に行われないので、Alの含有量が少ない場合(例えば、0.005%未満の場合)には、0.1%以上のSiを含有させることが望ましい。
Mn:2.0%以下
Mnは、安価な元素であり、鋼の強度を高める効果を有する元素であるが、鋼中のSと結合して非金属介在物MnSを形成する。このMnSは、腐食の基点となって鋼材の耐海水腐食性を劣化させる。鋼中のS含有量が極めて低い場合、Mnは、海水中環境において、鋼材の耐海水腐食性を向上させる作用を有するが、鋼中のS含有量が0.001%以上になると、Sと結合してMnSを形成する。したがって、Mnの添加に際しては、鋼中のS含有量に注意を払う必要がある。また、Mnの含有量が2.0%を超えると鋼材の強度が高くなりすぎるため、好ましくない。したがって、Mnの含有量は2.0%以下とする。
P:0.02%以下
Pは、鋼の耐海水腐食性を著しく向上させる点で有効な元素である。しかし、過度に含有すると、鋼材の溶接性が劣化する。したがって、その含有量は0.02%以下とする。含有量の下限は特に定めないが、耐海水腐食性向上効果を発揮させるために、0.005%以上含有させるのが望ましい。
S:0.01%以下
Sは、鋼中のMnと結合して非金属介在物MnSを形成して腐食の基点となり易く、鋼中のS含有量が0.01%を超えると、鋼材の耐海水腐食性が劣化するため、好ましくない。したがって、S含有量の上限は、0.01%とする。
Cu:0.05〜1.0%
Cuは、鋼の耐海水腐食性、特に局部腐食性を向上させる基本元素であり、その含有量が0.05%以上である場合には、耐海水腐食性が著しく向上する。しかし、1.0%を超えて含有させても、その効果が飽和するだけでなく、鋼材が脆化を起こす原因となる。したがって、Cuの含有量は0.05〜1.0%とする。
Ni:0.05〜5.0%
NiはCuと同様に鋼の耐海水腐食性、特に局部腐食性を向上させる元素である。特にさび層の緻密化に寄与し、塩化物イオンの透過を抑制し、さび層の環境遮断機能を高める作用を有する。さらに、鋼材にNiを含有させると、鋼のアノード溶解が抑制されることにより、鋼材の耐海水腐食性(全面腐食性)を向上させる効果もある。これらの効果は、Niを0.05%以上含有させることにより得られるが、5.0%を超えて含有させてもコストに見合う効果を得難い。したがって、Niの含有量は0.05〜5.0%とする。
Cr:0.50〜12.0%
Crは、鋼材中の含有量が増大するにつれて全面腐食速度が低下するため、全面腐食性の抑制に寄与するが、Crを3%以上含有すると、鋼の孔食感受性が高まる。そのため、従来、鋼材中のCr含有量は、3%が上限とされていた。
ところが、SnやSbを含有する場合には、Crを3%以上含有しても孔食感受性は高まらないことが判明した。Crによる全面腐食性の抑制は、0.50%以上のCr含有により認められる。しかし、Crの含有量が12%を越えると、鋼材の溶接性が劣化する。したがって、Cr含有量は、0.50〜12.0%とする。全面腐食性を考慮すれば、3.0〜12.0%が好ましく、より好ましくは、4.0〜12.0%である。
Al:0.003〜2.5%
Alは、0.003%以上の含有により、鋼の耐海水腐食性が向上するが、その含有量が2.5%を超えると、かかる効果は飽和する。したがって、Al含有量は0.003〜2.5%とする。なお、Alを多量に添加すると鋼材が脆化し易くなるので、Al含有量の上限は2.0%とするのが望ましい。
N:0.001〜0.10%
Nは、アンモニアとなって溶解し、飛来塩分量が多い環境において、Fe3+の加水分解によるpH低下を抑制することにより、塩分環境における鋼材の耐海水腐食性を向上させる効果を有する。この効果は、鋼材がNを0.001%以上含有することにより得られ、N含有量が0.10%を超えると、その効果が飽和するほか、鋼材の靭性が低下するおそれがある。したがって、N含有量は0.001〜0.10%とする。
Sn:0.03〜0.50%
Snは、Crの含有により高まった鋼材の孔食感受性を低減せしめる効果を有する。すなわち、3%を超えてCrを含有することにより発生したピットは、アノードとして成長すると同時に、Cr3+の加水分解によりアノードでのpHを低下させ、酸性化させる。この酸性化した鋼材のピット底における耐食性の劣化は、鋼材が含有するSnにより防止される。そのため、Cr含有量が3%を超えても、Snを含有していれば、鋼材の孔食感受性は高まらない。
Snを単独添加する場合には、上記の作用は0.03%以上の含有により顕著となり、0.50%を超えると、鋼材が脆化を起こす原因となる。したがって、Snの含有量は0.03%〜0.50%とする。
Sb:0.03〜0.50%
Sbは、Snと同様の作用により、鋼材の孔食感受性を低減せしめる。Sbを単独添加する場合には、この作用は0.03%以上の含有で顕著になり、0.50%を超えると鋼材の靭性が著しく劣化する。したがって、Sbの含有量は、0.03〜0.50%とする。
Sn+Sb:0.03〜0.50%
Sn及びSbを共に含有する場合、その合計含有量が0.03%未満では、耐海水腐食性(特にCr共存下での局部腐食性)を向上させる作用が顕著には現れず、また、その合計含有量が0.50%を超えると鋼材の靭性が劣化する。このため、Sn及びSbを共に含有する場合における含有量の合計は0.03〜0.50%とする。
2.αの値
α=Cr/(Cu+Ni+Sn+Sb) とした場合、上記元素含有量条件を満たし、かつ、α≧0.46とすることが好ましい。
αがα≧0.46の条件を満たす場合であっても、上記の元素含有量に関する条件を満たさない鋼材は、耐局部腐食性が劣る等の問題点が生じるため、上記の元素含有量条件を満たすことは必須であり、かかる条件を満たしたうえで、αが上記条件を満たすことが好ましい。
αの式において、Crは、全面腐食を抑制する元素であり、Cu、Ni、Sn、及びSbは、局部的腐食(孔食)を抑制する元素である。本発明の耐海水鋼が含有する局部腐食抑制元素Cu、Ni、Sn、及びSbの総含有量を1とする時、その耐海水鋼が含有する全面腐食抑制元素Crの含有量を0.46以上とすることにより、局部腐食と全面腐食との双方を抑制し得る、耐食性バランスに優れた鋼材の製造が可能となる。Crの添加量が0.46未満である場合には、鋼材の耐全面腐食性が不十分となるため、好ましくない。αの条件として、望ましくは、α≧0.615である。
3.耐海水鋼の選択元素
本発明の耐海水鋼は、上記の合金元素のほか、さらに、以下に挙げる元素の1種又は2種以上を含有することにより、耐海水腐食性及び/又は機械的特性の向上を図ることが可能となる。
3.1.硫化物形成抑制元素(A群)
Ti:0.01〜0.30%
Tiは、鋼中のNと結合することによりTiNを形成し、結晶粒を微細化して鋼材の靭性向上に寄与するほか、鋼中のSと結合することによりTiSを形成して、腐食の起点となるMnSの形成を抑制する、いわゆる形態調整の役割を担う。この効果は、Tiの含有量が0.01%以上で現れ、同含有量が0.30%を超えると、上記効果が飽和するだけでなく、鋼材のコストが上昇する。したがって、Tiを含有させる場合、その含有量は0.01〜0.30%とする。
Zr:0.01〜0.30%
Zrは、Tiと同様に、鋼中のSと結合することによりZrSを形成して、腐食の起点となるMnSの形成を抑制する、いわゆる形態調整の役割を担う。この効果はZrの含有量が0.01%以上で現れ、含有量が0.30%を超えると、効果が飽和するだけでなく、鋼材のコストが上昇する。したがって、Zrを含有させる場合、その含有量は0.01〜0.30%とする。
3.2.さび層中の塩化物イオン透過抑制元素(B群)
Mo:0.01〜1.0%
Moは、溶解して酸素酸イオンMoO2−の形でさびに吸着し、さび層をカチオン選択透過的にすることで、さび層中における塩化物イオンの透過を抑制する。鋼中の含有量が0.01%以上になるとこの効果が得られるが、1.0%を超えると、効果が飽和するだけでなく、鋼材のコストが上昇する。したがって、Moを含有させる場合、その含有量は0.01〜1.0%とする。
W:0.01〜1.0%
Wは、Moと同様、溶解して酸素酸イオンの形で存在し、さび層中における塩化物イオンの透過を抑制する。この効果は、W含有量が0.01%以上で現れ、その含有量が1.0%を超えると、かかる効果が飽和するだけでなく、鋼材のコストが上昇する。したがって、Wを含有させる場合、その含有量は0.01〜1.0%とする。
V:0.01〜1.0%
Vは、MoやWと同様、溶解して酸素酸イオンの形で存在し、さび層中における塩化物イオンの透過を抑制する。この効果は、V含有量が0.01%以上で現れ、その含有量が1.0%を超えると、かかる効果は飽和するほか、鋼材の靭性が劣化する。したがって、Vを含有させる場合、その含有量は0.01〜1.0%とする。
3.3.pH低下抑制元素(C群)
Ca:0.0001〜0.10%
Caは、鋼中に酸化物の形で存在し、腐食反応部界面におけるpHの低下を中和作用により抑制して、腐食の促進を抑える作用を有する。この効果は、鋼材がCaを0.0001%以上含有することにより得られるが、その含有量が0.10%を超えると、かかる効果は飽和し、鋼材のコストが上昇する。したがって、Caを含有させる場合、その含有量は0.0001〜0.10%とする。
Mg:0.0001〜0.10%
Mgは、Caと同様、腐食反応部界面におけるpHの低下を中和作用により抑制する。この効果は、鋼材がMgを0.0001%以上含有することにより得られるが、その含有量が0.1%を超えると、かかる効果は飽和し、鋼材のコストが上昇する。したがって、Mgを含有させる場合、その含有量は0.0001〜0.1%とする。
3.4.機械的特性向上元素(D群)
Nb:0.01〜0.10%
Nbは、鋼材の靭性を確保する目的で含有させる元素である。この効果はNbの含有量が0.01%以上で現れ、その含有量が0.1%を超えると、かかる効果は飽和するほか、鋼材の靭性を劣化させる。したがって、Nbを含有させる場合、その含有量は、0.01〜0.1%以下とする。
B:0.0003〜0.003%
Bは、鋼材の強度を上昇させる目的で含有させる元素である。しかし、Bの含有量が0.0003%未満では、鋼材の強度上昇効果が認められず、その含有量が0.003%を越えると、鋼材の靭性が劣化する。したがって、Bを含有させる場合、その含有量は0.0003%〜0.003%とする。
REM:0.0001〜0.02%
希土類元素(REM)は、鋼材の溶接性を向上させる目的で含有させる元素である。REMの含有量が0.0001%以上でその効果を発揮し、その含有量が0.02%を超えると、かかる効果は飽和するほか、鋼材の靭性が劣化する。したがって、REMを含有させる場合、その含有量は、0.0001〜0.02%とする。
以下に本発明の実施例及び比較例を示す。
各実施例又は比較例において使用した試験片の化学組成を表1に示す。
Figure 0004325421

ここで、表1の鋼材番号列に記載されている15までの番号は、各実施例の番号と対応している。例えば、鋼材番号1は実施例1と、鋼材番号2は実施例2と、…、鋼材番号15は実施例15と、の如くである。一方、番号が16よりも大きい鋼材は、各比較例において使用した鋼材である。鋼材番号16は比較例1と、鋼材番号17は比較例2と、…、鋼材番号19は比較例4と、それぞれ対応している。また、表中の「*」は、本発明の範囲外であることを示している。
(試験片の調整)
表1に示した各試験片は、以下の手順により作製した。
各試験片と対応する組成の原料を、150kgのインゴットを真空溶解炉で溶解した。上記工程により溶製したインゴットは、引き続き、切断及び鍛造の各処理が施され、さらに、かかるインゴットに加熱、圧延の各処理を施すことにより、厚さ4mm×板幅150mm×長さ1000mmの寸法を有するインゴット片へと加工した。そして、そのインゴット片の表裏面に機械研削を施した後、切断して、厚さ3mm×幅20mm×長さ50mmの寸法を有する試験片を作製した。なお、本実施例及び比較例において使用した各試験片における酸素含有量は、0.0001〜0.005%であった。
(性能試験)
1.模擬(加速)試験
海水中浸漬時における孔食部濃厚塩化物と、低pH環境とを模擬した環境において海水腐食の加速試験を行うため、20%NaCl水溶液を塩酸によりpH=1へと調整した水溶液中において、各試験片を72時間浸漬させた。浸漬試験前における各試験片の重量と、浸漬試験後における各試験片の重量との差により特定される腐食減量から、平均板厚腐食減量厚みを求めた。本試験の結果を、表2にあわせて示す。
Figure 0004325421

なお、この試験における結果の表記は全面腐食性の試験結果にかかる表記と類似するが、本試験は、孔食が生じる腐食環境を模擬した模擬試験(孔食ピットの最先端部を模擬した腐食試験)であるため、かかる表記は、孔食が起こりやすいか否かの指標(局部腐食感受性の指標)となるものである。
1.1.実施例の結果
表2より、実施例1〜15において使用した試験片(鋼材番号1〜15)は、全試験片が、0.50%以上のCrと、0.11%以上のSn、又は、Sn及びSbとを含有していたため、本浸漬試験において非常に優れた耐食性を示した。したがって、本試験における各実施例において使用した全ての試験片は、局部腐食感受性が小さく、耐局部腐食性に優れた鋼材であった。
1.2.比較例の結果
(比較例1)
本比較例において使用した試験片(鋼材番号16)は、Cr含有量が5.96%であったほか、Sn及びSbの各含有量がそれぞれ0.01%であり、これは本発明が規定する下限値0.03%を下回るものであった。そのため、3%以上のCrを含有することによる局部腐食感受性の上昇を、含有量が0.01%のSn及びSbでは抑制できず、上記各実施例よりも平均板厚腐食減量厚みの値が大きく上昇した。この結果から、3%以上のCrを含有する場合には、一定量以上のSn及び/又はSbを含有することが必要であることが確認された。
(比較例2)
本比較例において使用した試験片(鋼材番号17)は、Cr含有量が4.12%であったほか、Sn及びSbを含有しなかった。そのため、本比較例の試験片は、3%以上のCr含有により局部腐食感受性が上昇し、その結果、上記各実施例よりも平均板厚腐食減量厚みの値が大きくなった。この結果から、3%以上のCrを含有する場合には、一定量以上のSn及び/又はSbを含有することが必要であることが確認された。
(比較例3)
本比較例において使用した試験片(鋼材番号18)は、Cu、Ni、及びCrの含有量が0%である一方で、Sn及びSbを含有しなかった。すなわち、耐海水腐食性(局部腐食性及び全面腐食性)を向上させる元素であるCu、Ni及びCrを含有しないので、局部腐食感受性を低減することができず、その結果、上記各実施例よりも平均板厚腐食減量厚みの値が大きくなった。この結果から、耐海水鋼には、一定量以上のCrを含有することが必要であることが確認された。
(比較例4)
本比較例において使用した試験片(鋼材番号19)は、Crの含有量が本発明が規定する下限値を下回る0.2%である一方で、0.03%以上の含有により局部腐食感受性を低減させるSnを0.11%含有した。そのため、本比較例の結果は、Cr含有量が3%以上である試験片を使用した比較例1及び2と比較すると、局部腐食感受性は低減したが、一方で実施例の結果と比較すると、平均板厚腐食減量厚みの値が大きく、局部腐食感受性が高かった。したがって、Snを0.11%含有したとしても、Crの含有量が0.2%である場合には、局部腐食感受性低減に対する効果が十分ではないと考えられる。
以上、各実施例及び比較例1〜4の結果より、鋼材の孔食感受性を抑制するためには、一定量以上のCrを含有することが必要であり、鋼材が3%以上のCrを含有する場合には、かかるCr含有量により上昇した局部腐食感受性を低減するために、一定量以上のSn及び/又はSbを含有することが有効であることが確認された。
2.実海水試験
表1に示す各試験片を、和歌山県海南市工場敷地内における海水槽内に1年間浸漬することにより、浸漬試験を行った。本試験では、上記と同様の方法により腐食減量を特定したうえで、平均板厚腐食減量厚みを求め、さらに、この平均板厚腐食減量厚みと、浸漬期間とを用いて、各試験片における腐食速度を算出した。本試験においては、この腐食速度を全面腐食性の指標として使用した。
また、デプスゲージを用いた腐食深さ測定により、各試験片において最も腐食が深い点を3点選び、その平均の深さを、各試験片における腐食深さとした。本試験においては、この腐食深さを局部腐食感受性の指標として用いた。本試験の結果と、各試験片におけるαの値とを、表3にあわせて示す。
Figure 0004325421
2.1.実施例の結果
表3より、全ての実施例において、腐食速度の結果が0.1mm/年以下の値となったため、全面腐食性が低く、耐全面腐食性に優れるという結果が得られた。また、表3より、全ての実施例において、腐食深さの結果が0.1mm以下の値となったため、局部腐食感受性も低く、耐局部腐食性に優れるという結果が得られた。
なお、本試験において使用した各実施例にかかる全ての試験片(鋼材番号1〜15)は、0.3%以上のCrと、0.11%以上のSn、又は、Sn及びSbとを含有するとともに、α(Cr、Cu、Ni、Sn、及びSbの含有量間の比によって定まる値。α=Cr/(Cu+Ni+Sn+Sb)で表される。)の値が、α≧0.615の条件を満たしていた。
2.2.比較例の結果
(比較例1)
本比較例においては、腐食速度が0.005mm/年であったため、耐全面腐食性に優れる一方、腐食深さが0.558mmであったため、耐局部腐食性は各実施例よりも劣った。これは、Cr含有量が5.96%であったため、耐全面腐食性に優れる一方、Cr含有量が3%を超えたことから、局部腐食感受性が上昇したためだと考えられる。本比較例において使用した試験片(鋼材番号16)は、Sn及びSbをそれぞれ0.01%含有するが、かかる含有量では、3%以上のCr含有により上昇した局部腐食感受性を低減することは不可能であった。したがって、耐全面腐食性と耐局部腐食性との双方を向上させるためには、Crと共に、一定量以上のSn及びSbの含有が有効である。
なお、本比較例における試験片は、αの値が9.46であり、α≧0.46の条件を満たしていたが、Sn及びSbの含有量が本発明の規定外であったため、耐全面腐食性と耐局部腐食性との双方において優れる鋼材は得られなかった。これは、αが上記条件を満たしても、各合金元素の含有量が本発明の規定内でなければ、耐全面腐食性と耐局部腐食性との双方に優れる鋼材は得られないことを示している。したがって、αが上記条件を満たす場合であっても、本発明における各合金元素の含有量が、本発明で規定する範囲内であることは必須である。
(比較例2)
本比較例においては、腐食速度が0.012mm/年であったため、耐全面腐食性に優れる一方、腐食深さが0.768mmであったため、耐局部腐食性は各実施例よりも劣った。これは、Cr含有量が4.12%であったため、耐全面腐食性に優れる一方、Cr含有量が3%を超えたことから、局部腐食感受性が上昇したためだと考えられる。また、本比較例における腐食深さの値は、全実施例及び比較例中、最大であり、耐局部腐食性の点で、最も劣った。これは、3%以上のCrを含有する一方で、含有量3%以上のCrにより上昇した局部腐食感受性を低減するSn及びSbを含有しなかったことが原因だと思われる。したがって、鋼材が、3%以上のCrを含有する場合には、一定量以上のSn及びSbを含有する必要がある。
なお、本比較例における試験片(鋼材番号17)は、αの値が1.60であり、α≧0.46の条件を満たしていたが、Sn及びSbの含有量が本発明の規定外であったため、耐全面腐食性と耐局部腐食性との双方において優れる鋼材は得られなかった。これは、α≧0.46という条件を満たしても、各合金元素の含有量が本発明の規定内でなければ、耐全面腐食性と耐局部腐食性との双方に優れる鋼材は得られないことを示している。したがって、α≧0.46の条件を満たす場合であっても、本発明における各合金元素の含有量が、本発明で規定する範囲内であることは必須である。
(比較例3)
本比較例においては、腐食速度が0.293mm/年であり、全実施例及び比較例中、耐全面腐食性が最も劣った一方、腐食深さは0.12mmであったため、耐局部腐食性に関しては、比較例1及び2よりも改善した。耐全面腐食性が劣った理由は、本比較例で使用した試験片(鋼材番号18)が、耐全面腐食性を向上させるCu、Ni、及びCrを含有しなかったためだと考えられる。これに対し、耐局部腐食性が比較例1及び2よりも改善したのは、Cr含有量が0であり、3%以上ではなかったためだと考えられる。本比較例の結果より、Cu、Ni、及びCrの含有量が0である試験片は耐全面腐食性が劣るため、耐全面腐食性と耐局部腐食性との双方に優れる鋼材を得るには、かかる元素を一定量以上含有することが必須である。
なお、本比較例の試験片は、αの分母が0となるため、αを算出できなかった。
(比較例4)
本比較例においては、腐食速度が0.205mm/年であったため、耐全面腐食性に劣る一方、腐食深さが0.101mmであったため、耐局部腐食性に関しては、比較例1及び2よりも改善した。これは、本比較例で使用した試験片(鋼材番号19)において、全面腐食性低減元素であるCrの含有量が0.2%と少なく、耐全面腐食性の向上効果が不十分であったためであると考えられる。したがって、耐局部腐食性と耐全面腐食性とを共に向上させるためには、一定量以上のCrの含有が必要である。
なお、本比較例における試験片は、αの値が0.24であり、α≧0.46の条件を満たしておらず、Cr含有量も本発明の規定外であったため、耐全面腐食性と耐局部腐食性との双方において優れる鋼材は得られなかった。したがって、αが上記条件を満たさず、かつ、本発明における各合金元素の含有量が、本発明で規定する範囲外である場合には、耐全面腐食性と耐局部腐食性との双方において優れる鋼材は得られない。

Claims (7)

  1. 質量%で、C:0.001〜0.15%、Si:3.0%以下、Mn:2.0%以下、P:0.02%以下、S:0.01%以下、Cu:0.05〜1.00%、Ni:0.05〜5.0%、Cr:0.50〜12.0%、Al:0.003〜2.5%、N:0.001〜0.1%、及びSn:0.11〜0.50%を含有し、残部がFeと不可避的不純物とからなる、耐海水鋼。
  2. 請求項1に記載の耐海水鋼において、さらに、質量%で、Sb:0.03〜0.50%を含有することを特徴とする、耐海水鋼。
  3. 請求項1または2に記載の耐海水鋼において、さらに、質量%で、A群;Ti:0.01〜0.30%、Zr:0.01〜0.30%、B群;Mo:0.01〜1.0%、W:0.01〜1.0%、及びV:0.01〜1.0%、並びにC群;Ca:0.0001〜0.10%、Mg:0.0001〜0.10%、からなる3つの元素群より選択された1種又は2種以上の元素を含有することを特徴とする、耐海水鋼。
  4. 請求項1〜3のいずれか1項に記載の耐海水鋼において、さらに、質量%で、D群;Nb:0.01〜0.30%、B:0.0003〜0.003%、及びREM:0.0001〜0.02%の1種又は2種以上の元素を含有することを特徴とする、耐海水鋼。
  5. Cr、Cu、Ni、Sn、及びSbの含有量から算出されるαが、
    α=Cr/(Cu+Ni+Sn+Sb)
    で表される時、
    α≧0.46
    の条件を満たすことを特徴とする、請求項1〜のいずれか1項に記載の耐海水鋼。
  6. 請求項1〜のいずれか1項に記載の耐海水鋼と、前記耐海水鋼の少なくとも一面に被覆された有機樹脂とからなる、鋼材。
  7. 請求項1〜のいずれか1項に記載の耐海水鋼を有する、海洋構造物。
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