JP2012077378A - 耐食性に優れた溶接継手 - Google Patents

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Abstract

【課題】船舶のバラストタンク等の厳しい海水腐食環境下においても、優れた塗装耐食性を発揮して、補修塗装までの期間の延長が可能となり、ひいては補修塗装の作業軽減を図ることができる耐食性に優れた溶接継手を提供する。
【解決手段】母材同士を溶接した溶接継手において、母材に、耐食性改善成分として、質量%で、W:0.01〜0.5%およびMo:0.02〜0.5%のうちから選んだ少なくとも1種を含有と、Sn:0.001〜0.2%およびSb:0.01〜0.2%のうちから選んだ少なくとも1種を含有させると共に、溶接金属中にも、W:0.01〜0.5%およびMo:0.02〜0.5%のうちから選んだ少なくとも1種と、Sn:0.001〜0.2%およびSb:0.01〜0.2%のうちから選んだ少なくとも1種を含有させる。
【選択図】なし

Description

本発明は、石炭船、鉱石船、鉱炭兼用船、原油タンカー、LPG船、LNG船、ケミカルタンカー、コンテナ船、ばら積み船、木材専用船、チップ専用船、冷凍運搬船、自動車専用船、重量物船、RORO船、石灰石専用船およびセメント専用船等に用いられる船舶用耐食鋼材の溶接継手に関し、特に、海水による厳しい腐食環境下にあるバラストタンク等においても、優れた耐食性を発揮させようとするものである。
なお、本発明でいう船舶用耐食鋼材とは、厚鋼板をはじめとして、薄鋼板、形鋼および棒鋼等を含むものである。
船舶のバラストタンクは、積荷がない時には、海水を注入して船舶の安定航行を可能にする役目を担うものであり、極めて厳しい腐食環境下におかれている。そのため、バラストタンクに用いられる鋼材の防食には、通常、エポキシ系塗料による防食塗膜の形成と電気防食とが併用されている。
しかしながら、それらの防食対策を講じてもなお、バラストタンクの腐食状態は依然として激しい状態にある。
すなわち、バラストタンクに海水を注入したとき、海水に完全に浸されている部分については、電気防食が機能している場合、腐食の進行を抑えることができる。しかしながら、バラストタンクの最上部付近、特に上甲板の裏側は、海水に漬からず、海水の飛沫を浴びる状態におかれているため、このような部位では、電気防食が機能しない。さらに、この部位は、太陽光によって鋼板の温度が上昇するため、より厳しい腐食環境となり、激しい腐食を受ける。また、バラストタンクに海水が注入されていない場合には、バラストタンク全体で、電気防食が全く働かないため、残留付着塩分の作用によって、激しい腐食を受ける。
このような厳しい腐食環境下にあるバラストタンクの防食塗膜の寿命は、一般に約10〜15年といわれており、船舶の寿命(20〜25年)の約半分である。従って、残りの約10年は、補修塗装を行うことよって耐食性を維持しているのが実情である。しかしながら、バラストタンクは、上記のように厳しい腐食環境にあるため、補修塗装を行ってもその効果を長期間持続させることが難しい。また、補修塗装は、狭い空間での作業となるため、作業環境としても好ましいものではない。
そのため、補修塗装までの期間をできる限り延長でき、かつ補修塗装作業をできるだけ軽減できる耐食性に優れた鋼材の開発が望まれている。
また、船体構造を考えた場合、板継ぎはFCB溶接、ブロック同士の溶接はFCW多層溶接等、溶接継手部が多く存在するため、溶接継手部での耐食性の向上も望まれている。
ここで、バラストタンク等の厳しい腐食環境にある部位に用いられる鋼材自体の耐食性を向上する技術が、幾つか提案されている。たとえば、特許文献1には、C:0.20%以下の鋼に、耐食性改善元素としてCu:0.05〜0.50%、W:0.01〜0.05%未満を添加した耐食性低合金鋼が開示されている。
また、特許文献2には、C:0.20%以下の鋼材に、耐食性改善元素としてCu:0.05〜0.50%、W:0.05〜0.5%を添加し、さらにGe,Sn,Pb,As,Sb,Bi,Te,Beのうちの1種もしくは2種以上を0.01〜0.2%添加した耐食性低合金鋼が開示されている。
さらに、特許文献3には、C:0.15%以下の鋼に、Cu:0.05〜0.15%未満、W:0.05〜0.5%を添加した耐食性低合金鋼が開示されている。
その他、特許文献4には、C:0.15%以下の鋼に、耐食性改善元素としてP:0.03〜0.10%、Cu:0.1〜1.0%、Ni:0.2〜1.0%を添加した低合金耐食鋼材に、タールエポキシ塗料、ピュアエポキシ塗料、無溶剤型エポキシ塗料およびウレタン塗料等の防食塗料を塗布し、樹脂被覆したバラストタンクが開示されている。この技術は、鋼材自身の耐食性向上により防食塗装の寿命を延長し、船舶の使用期間である20〜30年に亘ってメンテナンスフリー化を実現しようとするものである。
特許文献5には、C:0.15%以下の鋼に、耐食性改善元素としてCr:0.2〜5%を添加して耐食性を向上し、船舶のメンテナンスフリー化を実現しようとする提案がなされている。
特許文献6には、C:0.15%以下の鋼に、耐食性改善元素としてCr:0.2〜5%を添加した鋼材を構成材料として使用すると共に、バラストタンク内部の酸素ガス濃度を大気中の値に対する比にして0.5以下とすることを特徴とするバラストタンクの防食方法が提案されている。
また、特許文献7には、重量%でC:0.1%以下の鋼に、Cr:0.50〜3.50%を添加することによって耐食性を向上させ、船舶のメンテナンスフリー化を実現しようとする提案がなされている。
特許文献8には、質量%でC:0.001〜0.025%の鋼に、Ni:0.1〜4.0%を添加することによって耐塗膜損傷性を向上させ、補修塗装などの保守費用を軽減する船舶用鋼材が開示されている。
さらに、特許文献9には、重量%でC:0.01〜0.25%の鋼に、Cu:0.01〜2.00%、Mg:0.0002〜0.0150%を添加することで、船舶外板、バラストタンク、カーゴオイルタンクおよび鉱炭石カーゴホールド等の使用環境において耐食性を向上させた船舶用鋼が開示されている。
特許文献10には、質量%でC:0.001〜0.2%の鋼において、Mo,WとCuとを複合添加し、不純物であるP,Sの添加量を限定することにより、原油油槽で生じる全面腐食、局部腐食を抑制した鋼が開示されている。
しかしながら、上記の特許文献1〜3では、バラストタンク等を構成する鋼材に対して一般的に塗布されているエポキシ系塗料等の塗膜存在下での耐食性については、検討がなされておらず、従って、上記のような塗膜存在下での耐食性向上については、別途検討の必要があった。
また、特許文献4の鋼材は、下地金属の耐食性を向上させるために、Pを0.03〜0.10%と比較的多量に添加しているため、溶接性および溶接部靭性の面から問題が残る。
さらに、特許文献5および特許文献6の鋼材はCrを0.2〜5%、特許文献7の鋼材はCrを0.50〜3.50質量%と比較的多く含有しているため、いずれも溶接性および溶接部靭性に問題がある他、製造コストが高くなるという問題があった。また、特許文献8の鋼材は、C含有量が比較的低く、Ni含有量が比較的高いため、製造コストが高くなるという問題があった。
また、特許文献9の鋼材は、Mgの添加を必須としているが、Mgは製鋼歩留りが安定しないため、鋼材の機械的特性が安定しないという問題があった。さらに、特許文献10の鋼材は、原油油槽内というH2Sが存在する環境下で使用される耐食鋼であるため、H2Sが存在しないバラストタンクでの耐食性は不明であり、さらにバラストタンク用鋼材に一般的に使用されているエポキシ系塗料が塗布された状態での耐食性については検討がなされていないため、バラストタンクに適用するには、別途検討の必要があった。
特開昭48−050921号公報 特開昭48−050922号公報 特開昭48−050924号公報 特開平07−034197号公報 特開平07−034196号公報 特開平07−034270号公報 特開平07−310141号公報 特開2002−266052号公報 特開2000−017381号公報 特開2004−204344号公報
本発明は、上記の問題を有利に解決するもので、船舶のバラストタンク等の厳しい海水腐食環境下においても、優れた塗装耐食性を発揮して、補修塗装までの期間の延長が可能となり、さらには補修塗装の作業軽減を図ることができる耐食性に優れた溶接継手を提供することを目的とする。
さて、発明者らは、上記の要請に応えるべく、塗装耐食性の向上について鋭意研究、検討を重ねた結果、母材の化学成分と溶接金属の化学成分を適正範囲に規定することによって、塗装傷などの損傷部からの塗膜劣化を効果的に抑制することができ、ひいては船舶の耐食寿命を著しく向上させることができることの知見を得た。
本発明は、上記の知見に立脚するものである。
すなわち、本発明の要旨構成は次のとおりである。
1.母材同士を溶接した溶接継手であって、母材の化学成分が、質量%で、
C:0.01〜0.25%、
Si:0.05〜0.50%、
Mn:0.1〜2.0%、
Ti:0.005〜0.030%、
N:0.0010〜0.0090%、
Al:0.10%以下、
P:0.035%以下および
S:0.01%以下、
を含有し、かつ
W:0.01〜0.5%および
Mo:0.02〜0.5%
のうちから選んだ少なくとも1種を含有し、さらに
Sn:0.001〜0.2%および
Sb:0.01〜0.2%
のうちから選んだ少なくとも1種を含有し、残部はFeおよび不可避的不純物の組成からなり、一方、溶接金属の化学成分が、質量%で、
W:0.01〜0.5%および
Mo:0.02〜0.5%
のうちから選んだ少なくとも1種を含有し、かつ
Sn:0.001〜0.2%および
Sb:0.01〜0.2%
のうちから選んだ少なくとも1種を含有する組成になることを特徴とする耐食性に優れた溶接継手。
2.前記1において、母材が、さらに質量%で、
Cu:0.35%以下、
Ni:0.40%以下、
Cr:0.20%以下および
Co:0.40%以下
のうちから選んだ1種または2種以上を含有する組成になることを特徴とする耐食性に優れた溶接継手。
3.前記1または2において、母材が、さらに質量%で、
Nb:0.001〜0.1%、
Zr:0.001〜0.1%および
V:0.002〜0.2%
のうちから選んだ1種または2種以上を含有する組成になることを特徴とする耐食性に優れた溶接継手。
4.前記1〜3のいずれかにおいて、母材が、さらに質量%で、
Ca:0.0005〜0.0030%
を含有する組成になることを特徴とする耐食性に優れた溶接継手。
5.前記1〜4のいずれかにおいて、母材が、さらに質量%で、
B:0.0002〜0.0030%
を含有する組成になることを特徴とする耐食性に優れた溶接継手。
6.前記1〜5のいずれかにおいて、母材が、さらに質量%で、
REM:0.0001〜0.015%、
Mg:0.0001〜0.01%および
Y:0.0001〜0.1%
のうちから選んだ1種または2種以上を含有する組成になることを特徴とする耐食性に優れた溶接継手。
7.前記溶接継手の表面に、有機ジンク塗膜を塗装してなることを特徴とする前記1〜6のいずれかに記載の耐食性に優れた溶接継手。
8.前記溶接継手の表面に、エポキシ塗膜を塗装してなることを特徴とする前記1〜6のいずれかに記載の耐食性に優れた溶接継手。
9.前記鋼材の表面に、有機ジンク塗膜を塗装し、さらにその表面にエポキシ塗膜を塗装してなることを特徴とする前記1〜6のいずれかに記載の耐食性に優れた溶接継手。
本発明によれば、船舶用鋼材において多く存在する溶接継手部に対し、海水による厳しい腐食環境下においても、優れた耐食性を付与することができ、ひいては船舶の耐食寿命を著しく向上させることができる。
腐食試験片の形状を示した図である。
以下、本発明を具体的に説明する。
まず、本発明において、母材の化学組成を前記の範囲に限定した理由について説明する。
C:0.01〜0.25質量%
Cは、鋼材強度を上昇させるのに有効な元素であり、本発明では所望の強度YS(降伏点または耐力)が235MPa以上、TS(引張強さ)が400MPa以上を得るために0.01質量%以上の含有を必要とする。一方、0.25質量%を超える含有は、溶接熱影響部の靭性を低下させる。よって、Cは0.01〜0.25質量%の範囲とする。好ましくは0.03〜0.20質量%の範囲であり、さらに好ましくは0.05〜0.16質量%の範囲である。
Si:0.05〜0.50質量%
Siは、脱酸剤として、また鋼材の強度を高めるために添加される元素であり、本発明では0.05質量%以上を含有させる。しかしながら、0.50質量%を超える添加は、鋼の靭性を劣化させるので、Siの上限は0.50質量%とする。
Mn:0.1〜2.0質量%
Mnは、熱間脆性を防止し、鋼材の強度向上に有用な元素であるので、0.1質量%以上添加する。しかしながら、2.0質量%を超える添加は、鋼の靭性および溶接性を低下させるため、Mnは2.0質量%以下とする。好ましくは0.9〜1.6質量%の範囲である。
Ti:0.005〜0.030質量%
Tiは、Nとの親和力が強くTiNとして析出して、溶接熱影響部でのオーステナイト粒の粗大化を抑制すると共に、フェライト生成核として溶接熱影響部の高靭性化に寄与する。このような効果は、0.005質量%以上の含有で認められるが、0.030質量%を超えて含有するとTiN粒子が粗大化して上記の効果が期待できなくなる。このため、Tiは0.005〜0.030質量%の範囲で含有させるものとする。
N:0.0010〜0.0090質量%
Nは、Tiと結合しTiNとして析出して、溶接熱影響部でのオーステナイト粒の粗大化を抑制すると共に、フェライト生成核として溶接熱影響部の高靭化に寄与する。このような効果を有するTiNを必要量確保するためには、Nは0.0010質量%以上含有する必要がある。一方、0.0090質量%を超えてNを含有すると、溶接熱によってTiNが溶解する温度まで加熱される領域では固溶N量が増加し、靭性の著しい低下を招く。このため、Nは0.0010〜0.0090質量%の範囲で含有させるものとする。
Al:0.10質量%以下
Alは、脱酸剤として、0.005質量%以上添加することが好ましい。より好ましくは0.020質量%以上である。しかしながら、0.10質量%を超える含有は、溶接部靭性に悪影響を及ぼすので、Al量は0.10質量%以下に制限した。
P:0.035質量%以下
Pは、鋼の母材靭性のみならず、溶接性および溶接部靭性を劣化させる有害な元素であるので、極力低減することが望ましい。特に、P含有量が0.035質量%を超えると、母材靭性および溶接部靭性の低下が大きくなる。よって、Pは0.035質量%以下とする。好ましくは0.025質量%以下である。
S:0.01質量%以下
Sは、鋼の靭性および溶接性を劣化させる有害な元素であるので、極力低減することが望ましい。特に、S含有量が0.01質量%を超えると、母材靭性および溶接部靭性の低下が大きくなる。よって、Sは0.01質量%以下とする。好ましくは0.006質量%以下である。
W:0.01〜0.5質量%およびMo:0.02〜0.5質量%のうちから選んだ少なくとも1種
Wは、本発明の鋼材においては、最も重要な耐食性向上元素の1つである。耐食性の改善効果は、W:0.01質量%以上の含有で発現する。しかしながら、W量が0.5質量%を超えると、鋼の靭性に悪影響を及ぼす。よって、W量は0.01〜0.5質量%の範囲に限定した。好ましくは0.02〜0.3質量%の範囲である。
Wが、上記の耐食性向上効果を有する理由は、鋼板が腐食するに伴って、生成する錆の中にWO4 2-が生成し、このWO4 2-の存在によって、塩化物イオンが鋼板表面に侵入するのが抑制され、さらに鋼板表面のアノード部などで、難溶性のFeWO4が生成し、このFeWO4の存在によっても、塩化物イオンの鋼板表面への侵入が抑制され、塩化物イオンの鋼板表面への侵入が抑制されることによって、鋼板の腐食が効果的に抑制されるからである。また、WO4 2-の鋼材表面への吸着によるインヒビター作用によっても、鋼の腐食が抑制されるからである。
Moは、本発明の鋼材においては、重要な耐食性向上元素の1つである。上記の効果は、Mo:0.02質量%以上の含有で発現する。しかしながら、Mo量が0.5質量%超えると、鋼の靭性に悪影響を及ぼす。よって、Mo量は0.02〜0.5質量%の範囲に限定した。好ましくは0.03〜0.35質量%の範囲である。
Moが、上記の耐食性向上効果を有する理由は、Wと同様、鋼板が腐食するのに伴って、生成する錆の中にMoO4 2-が生成し、このMoO4 2-の存在によって、塩化物イオンが鋼板表面に侵入するのが抑制され、塩化物イオンの鋼板表面への侵入が抑制されることによって、鋼板の腐食が効果的に抑制されるからである。
WとMoは、酸素酸を形成する点において共通するので、両元素を単独または複合して含有させることができる。
なお、Moに対し、Wは、難溶性のFeWO4が生成し易く、また鋼材表面への吸着によるインヒビター効果が高いという利点があり、そのため、WはMoよりもその含有量が少なくても、優れた耐食性を発揮する。
Sn:0.001〜0.2質量%およびSb:0.01〜0.2質量%のうちから選んだ少なくとも1種
SnおよびSbはいずれも、耐食性を向上させる効果がある。このSn,Sbの効果は、鋼板表面のアノード部など、pHが下がった部位での腐食を抑制するためである。この効果は、Snで0.001質量%以上の含有で、Sbで0.01質量%以上の含有で発現するが、いずれも0.2質量%超えでは、母材靭性および溶接熱影響部靭性を劣化させる。それ故、Snは0.001〜0.2質量%、Sbは0.01〜0.2質量%の範囲に限定した。
以上、母材の基本成分について説明したが、本発明では、上記した基本成分の他に、以下に述べる成分を必要に応じて適宜含有させることができる。
Cu:0.35質量%以下、Ni:0.40質量%以下、Cr:0.20質量%以下およびCo:0.40質量%以下のうちから選んだ1種または2種以上
Cu,Ni,CrおよびCoはいずれも、強度を向上させる元素であるが、Cu:0.35質量%超え、Ni:0.40質量%超え、Cr:0.20質量%超えおよびCo:0.40質量%超えの含有は、母材靭性および溶接熱影響部靭性の劣化、さらにはコストの増加を招くため、Cu:0.35質量%以下、Ni:0.40質量%以下、Cr:0.20質量%以下およびCo:0.40質量%以下の範囲とした。好ましくは、Cu:0.10質量%未満、Ni:0.10質量%未満、Cr:0.10質量%未満およびCo:0.10質量%未満である。
Nb:0.001〜0.1質量%、Zr:0.001〜0.1質量%およびV:0.002〜0.2質量%のうちから選んだ1種または2種以上
Nb,Zr,Vはいずれも、鋼材強度を高める元素であり、必要とする強度に応じて選択して含有させることができる。このような効果を得るためには、Nb,Zrはそれぞれ0.001質量%以上、Vは0.002質量%以上含有させることが好ましい。しかしながら、Nb,Zrは0.1質量%、Vは0.2質量%を超えて含有されると、靭性が低下するため、Nb,Zr,Vはそれぞれ、上記の範囲で含有させることが好ましい。
Ca:0.0005〜0.0030質量%
Caは、硫化物の形態を制御して鋼の溶接部靭性向上に寄与する元素である。このような効果を発揮させるためには、少なくとも0.0005質量%の含有を必要とする。一方、0.0030質量%を超えて含有しても、その効果は飽和する。このため、Ca含有量は0.0005〜0.0030質量%の範囲に制限した。
B:0.0002〜0.0030質量%
Bは、鋼材の強度を高める元素であり、必要に応じて含有させることができる。上記の効果を得るためには、0.0002質量%以上含有させることが好ましいが、0.0030質量%を超えて添加すると靭性が劣化する。よって、Bは0.0002〜0.0030質量%の範囲で含有させることが好ましい。
REM:0.0001〜0.015質量%、Mg:0.0001〜0.01質量%およびY:0.0001〜0.1質量%のうちから選んだ1種または2種以上
REM,Mg,Yはいずれも、溶接熱影響部の靭性向上に有効な元素であり、必要に応じて含有させることができる。この効果は、REM,MgおよびYとも0.0001質量%以上の含有で得られるが、REMは0.015質量%を超えて、Mgは0.01質量%を超えて、Yは0.1質量%を超えてそれぞれ含有されると、かえって靭性の低下を招くので、REM,Mg,Yはそれぞれ、上記の範囲で含有させることが好ましい。
本発明の母材において、上記以外の成分は、Feおよび不可避的不純物である。但し、本発明の効果を損なわない範囲内であれば、上記以外の成分の含有を拒むものではない。
次に、本発明に係る母材の好適製造方法について説明する。
上記した好適化学成分になる溶鋼を、転炉や電気炉等の公知の炉で溶製し、連続鋳造法や造塊法等の公知の方法でスラブやビレット等の鋼素材とする。なお、溶製に際して、真空脱ガス精錬等を実施してもよい。また、溶鋼の成分調整方法は、公知の鋼精錬方法に従えばよい。
ついで、上記の鋼素材を所望の寸法形状に熱間圧延する際には、結晶粒粗大化防止の観点から、鋼素材を1050〜1250℃の温度に加熱するのが好ましい。なお、鋼素材の温度が、熱間圧延が可能な程度に高温である場合は、そのまま熱間圧延を施してよい。
なお、熱間圧延では、強度を確保するために、熱間仕上圧延終了温度および熱間仕上圧延終了後の冷却速度、冷却停止温度を適正化することが好ましく、熱間仕上圧延終了温度を700℃以上、熱間仕上圧延終了後の冷却は、空冷または冷却速度150℃/s以下の加速冷却を行うことが好ましい。加速冷却する場合の冷却停止温度は300〜600℃の範囲とすることが好ましい。なお、冷却後、再加熱処理を施してもよい。
次に、溶接継手における溶接金属の化学成分を前記の範囲に限定した理由について説明する。
W:0.01〜0.5質量%およびMo:0.02〜0.5質量%のうちから選んだ少なくとも1種
Wは、本発明の溶接継手溶接金属においては、最も重要な耐食性向上元素の1つである。この効果は、W:0.01質量%以上の含有で発現する。しかしながら、含有量が0.5質量%を超えると、溶接金属の靭性に悪影響を及ぼす。よって、Wは0.01〜0.5質量%の範囲とする。
Wが、上記の耐食性向上効果を有する理由は、溶接金属が腐食するのに伴って、生成する錆の中にWO4 2-が生成し、このWO4 2-の存在によって、塩化物イオンが溶接金属表面に侵入するのが抑制され、さらに溶接金属表面のアノード部などで、難溶性のFeWO4が生成し、このFeWO4の存在によっても、塩化物イオンの溶接金属表面への侵入が抑制され、塩化物イオンの溶接金属表面への侵入が抑制されることによって、溶接金属の腐食が効果的に抑制されるからである。また、WO4 2-の溶接金属表面への吸着によるインヒビター作用によっても、溶接金属の腐食が抑制されるからである。
Moも、本発明の溶接継手溶接金属においては、重要な耐食性向上元素の1つである。この効果は、Mo:0.02質量%以上の含有で発現する。しかしながら、含有量が0.5質量%超えると、溶接金属の靭性に悪影響を及ぼす。よって、Mo量は0.02〜0.5質量%の範囲とする。
Moが、上記の耐食性向上効果を有する理由は、溶接金属が腐食するのに伴って、生成する錆の中にMoO4 2-が生成し、このMoO4 2-の存在によって、塩化物イオンが溶接金属表面に侵入するのが抑制され、塩化物イオンの溶接金属表面への侵入が抑制されることによって、溶接金属の腐食が効果的に抑制されるからである。
WとMoは、酸素酸を形成する点において共通するので、両元素は単独で使用してもまた併用してもいずれでもよい。なお、Moに対し、Wは、難溶性のFeWO4が生成し易く、また溶接金属表面への吸着によるインヒビター効果が高い利点があり、そのため、WはMoよりもその含有量が少なくても、耐食性を発揮する。
Sn:0.001〜0.2質量%およびSb:0.01〜0.2質量%のうちから選んだ少なくとも1種
SnおよびSbはいずれも、溶接金属の耐食性を向上させる効果がある。このSn,Sbの効果は、溶接金属表面のアノード部など、pHが下がった部位での腐食を抑制するためである。この効果は、Snで0.001質量%以上の含有で、Sbで0.01質量%以上の含有で発現するが、いずれも0.2質量%超えでは、溶接金属靭性を劣化させるため、Snは0.001〜0.2質量%、Sbは0.01〜0.2質量%の範囲に限定した。
溶接金属中にW,Mo,Sn,Sbを適正量含有させる方法については、特に制限はなく、溶接の方法にもよるが、溶接金属が、母材成分,フラックス,溶接ワイヤー等が溶融凝固して形成される場合、これらの成分に上記4成分を含有させておけばよい。
なお、本発明における溶接金属の化学成分については、上記した4成分が適正範囲で含有されていれば所望の耐食性が得られるので、その他の成分については特に限定しない。
しかしながら、耐食性だけでなく、船舶用鋼材としての必要特性を保持する観点からは、母材成分と近似した組成とすることが好ましく、その代表組成を例示すると次のとおりである。
FCW溶接継手の溶接金属では、質量%で、C:0.08%、Si:0.36%、Mn:1.35%、P:0.018%、S:0.003%、Al:0.006%、W:0.03%、Sn:0.075%、Nb:0.002%、Ti:0.005%、N:0.0045%を含有し、残部はFeおよび不可避的不純物からなる組成である。また、FCB溶接継手の溶接金属では、質量%で、C:0.08%、Si:0.26%、Mn:1.23%、P:0.014%、S:0.002%、Al:0.005%、W:0.03%、Sb:0.03%、Sn:0.015%、Mo:0.12%、Nb:0.005%、Ti:0.014%、N:0.0042%、Ca:0.0005%を含有し、残部はFeおよび不可避的不純物からなる組成である。なお、上述したFCW溶接継手の好適溶接金属組成は、後掲する表1および表2のNo.23(発明例)に対応し、またFCB溶接継手の好適溶接金属組成は、表1および表2のNo.24(発明例)に対応する。
また、本発明において、溶接手段は特に限定されず、溶接継手の機械的特性、耐食性を確保できるよう、通常、汎用される溶接方法を適宜選択して用いることができる。例えば、サブマージアーク溶接(多層サブマージアーク溶接,FCB溶接等)などの自動溶接、フラックス入りワイヤ(FCW)やソリッドワイヤなどの半自動アーク溶接あるいは手アーク溶接、被覆アーク溶接などの手アーク溶接等が代表的である。
表1に示す成分組成になる溶鋼を、真空溶解炉で溶製または転炉溶製後、連続鋳造によりスラブとした。ついで、スラブを加熱炉に装入して1150℃に加熱後、熱間圧延により30mm厚の鋼板とした。これらの鋼板について、母材の機械的特性(引張特性(YS,TS,El)および衝撃特性(vE(-40℃)))を調査した。そして、これら鋼板を、FCB溶接(入熱:200kJ/cm)あるいはフラックス入りワイヤアーク溶接(多層、入熱:20kJ/cm)で溶接し、溶接継手を作製した。溶接金属中のW,Mo,Sn,Sbの成分量は、母材からの希釈以外では、フラックスおよびワイヤーに前記成分を添加しておくことにより調整した。
このようにして作成した溶接継手から、以下に記載した方法で試験片を採取し、機械的特性(引張特性 (TS)、衝撃特性(vE(-20℃)))を調査した。すなわち、溶接継手から継手引張試験片(NK-U2A号試験片)を採取し、引張特性(TS)を調査した。また、溶接継手における鋼板表面とシャルピー試験片(NK-U4号試験片)の端面との間隔が1mmとなるように、シャルピー試験片を採取した(溶接継手表面から深さ1mm〜11mmの部分からシャルピー試験片を採取した)。また、シャルピー試験片のノッチ位置は、溶接金属中央部およびBOND部とした。そして、シャルピー試験片採取後、その衝撃特性(vE(-20℃))を調査した。
さらに、上記の溶接継手と母材の耐食性を評価するため、図1に示すように、溶接金属を跨ぐように耐食性試験片を採取した。具体的には、溶接金属の鋼板表面と腐食試験片の表面との間隔が1mmとなるように、3mmt×150mmW×150mmLの耐食性試験片を採取し(溶接継手表面から深さ1mm〜4mmの部分から耐食性試験片を採取し)、その試験片の表面をショットブラストしたのち、試験片表面に変性エポキシ塗料を約350μm厚で塗布した。
そして、図1に示すように、溶接金属を跨ぐように、塗膜の上からカッターナイフで地鉄表面まで達する100mm長さのスクラッチ疵を一文字状に付与しておき、以下の条件の腐食試験後に、スクラッチ疵の周囲に発生した塗膜膨れ面積により、耐食性を評価した。このとき、母材部と溶接金属部の塗膜膨れ面積を区別して測定した。溶接金属部の幅は約35mmだが、継手によって多少幅が異なるため、スクラッチ長さ10mm当たりに換算して、塗膜膨れ面積を算出した。耐食性試験は、実船のバラストタンクの上甲板裏に相当する腐食環境を模擬した、(35℃,5%NaCl溶液噴霧,2h)→(60℃,RH25%,4h)→(50℃,RH95%,2h)を1サイクルとする試験を300サイクル行った。
表2に、機械的特性調査結果と耐食性試験結果を示す。
Figure 2012077378
Figure 2012077378
表2に示したとおり、母材の機械的特性は、発明例および比較例とも問題ない値を示した。塗膜膨れ面積はベース鋼No.17,No.18を基準として、それぞれの鋼の塗膜膨れ面積比率を算出した。FCB溶接継手においては、No.17をベースとし、フラックス入りワイヤアーク溶接においては、No.18をベースとした。その結果、発明例No.1〜16,23〜24、比較例No.19〜22の母材部膨れ面積は、ベース鋼No.17,No.18に対し、いずれも50%以下であり、優れた耐食性を示した。一方、溶接金属部塗膜膨れ面積においては、発明例No.1〜16,23〜24は50%以下であり、優れた耐食性を示したのに対し、比較例No.19〜22は、溶接金属部中にW,Mo,Sn,Sbが所定量含有されていないため、塗膜膨れ面積比率が50%超であり、十分な耐食性が得られなかった。
本発明の溶接継手では、船舶のバラストタンク等の厳しい海水腐食環境下においても、優れた塗装耐食性を発揮して、補修塗装までの期間の延長が可能となり、ひいては補修塗装の作業軽減を図ることができる。なお、本発明の溶接継手は、海水による腐食環境下で優れた塗装耐食性を示すので、船舶のバラストタンクだけでなく、他の類似の海水による腐食環境で使用される用途にも用いることができるのはいうまでもない。

Claims (9)

  1. 母材同士を溶接した溶接継手であって、母材の化学成分が、質量%で、
    C:0.01〜0.25%、
    Si:0.05〜0.50%、
    Mn:0.1〜2.0%、
    Ti:0.005〜0.030%、
    N:0.0010〜0.0090%、
    Al:0.10%以下、
    P:0.035%以下および
    S:0.01%以下
    を含有し、かつ
    W:0.01〜0.5%および
    Mo:0.02〜0.5%
    のうちから選んだ少なくとも1種を含有し、さらに
    Sn:0.001〜0.2%および
    Sb:0.01〜0.2%
    のうちから選んだ少なくとも1種を含有し、残部はFeおよび不可避的不純物の組成からなり、一方、溶接金属の化学成分が、質量%で、
    W:0.01〜0.5%および
    Mo:0.02〜0.5%
    のうちから選んだ少なくとも1種を含有し、かつ
    Sn:0.001〜0.2%および
    Sb:0.01〜0.2%
    のうちから選んだ少なくとも1種を含有する組成になることを特徴とする耐食性に優れた溶接継手。
  2. 請求項1において、母材が、さらに質量%で、
    Cu:0.35%以下、
    Ni:0.40%以下、
    Cr:0.20%以下および
    Co:0.40%以下
    のうちから選んだ1種または2種以上を含有する組成になることを特徴とする耐食性に優れた溶接継手。
  3. 請求項1または2において、母材が、さらに質量%で、
    Nb:0.001〜0.1%、
    Zr:0.001〜0.1%および
    V:0.002〜0.2%
    のうちから選んだ1種または2種以上を含有する組成になることを特徴とする耐食性に優れた溶接継手。
  4. 請求項1〜3のいずれかにおいて、母材が、さらに質量%で、
    Ca:0.0005〜0.0030%
    を含有する組成になることを特徴とする耐食性に優れた溶接継手。
  5. 請求項1〜4のいずれかにおいて、母材が、さらに質量%で、
    B:0.0002〜0.0030%
    を含有する組成になることを特徴とする耐食性に優れた溶接継手。
  6. 請求項1〜5のいずれかにおいて、母材が、さらに質量%で、
    REM:0.0001〜0.015%、
    Mg:0.0001〜0.01%および
    Y:0.0001〜0.1%
    のうちから選んだ1種または2種以上を含有する組成になることを特徴とする耐食性に優れた溶接継手。
  7. 前記溶接継手の表面に、有機ジンク塗膜を塗装してなることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の耐食性に優れた溶接継手。
  8. 前記溶接継手の表面に、エポキシ塗膜を塗装してなることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の耐食性に優れた溶接継手。
  9. 前記鋼材の表面に、有機ジンク塗膜を塗装し、さらにその表面にエポキシ塗膜を塗装してなることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の耐食性に優れた溶接継手。
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