JP4525687B2 - 船舶用耐食鋼材 - Google Patents

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本発明は、石炭船や鉱石船、鉱炭兼用船、原油タンカー、LPG船、LNG船、ケミカルタンカー、コンテナ船、ばら積み船、木材専用船、チップ専用船、冷凍運搬船、自動車専用船、重量物船、RORO船、石灰石専用船、セメント専用船等の船舶に用いられる耐食鋼材に関し、特に、海水による厳しい腐食環境下にあるバラストタンク等に用いられる船舶用耐食鋼材に関するものである。なお、本発明でいう船舶用耐食鋼材とは、厚鋼板、薄鋼板、形鋼や棒鋼を含むものである。
船舶のバラストタンクは、積荷がない時に、海水を注入して船舶の安定航行を可能にする役目を担うものであるため、非常に厳しい腐食環境下におかれている。そのため、バラストタンクに用いられる鋼材の防食には、通常、エポキシ系塗料による防食塗膜の形成と電気防食とが併用されている。
しかし、それらの防食対策を講じても、バラストタンクの腐食環境は依然として厳しい状態にある。すなわち、バラストタンクに海水を注入した時には、海水に完全に浸されている部分は、電気防食が機能している場合、腐食の進行を抑えることができる。しかし、バラストタンクの最上部付近、特に上甲板の裏側は、海水に漬からず、海水の飛沫を浴びる状態におかれている。そのため、このような部位では、電気防食が機能しない。さらに、この部位は、太陽光によって鋼板の温度が上昇するため、より厳しい腐食環境となり、激しい腐食を受ける。また、バラストタンクに海水が注入されていない場合、電気防食が全く働かず、残留付着塩分の作用によって、激しい腐食を受ける。
このような激しい腐食環境下にあるバラストタンクの防食塗膜の寿命は、一般に約10年といわれており、船舶の寿命(20年)の半分である。従って、残りの10年は、補修塗装を行うことよって、耐食性を維持しているのが実情である。しかし、バラストタンクは、上記のように厳しい腐食環境にあるため、補修塗装を行ってもその効果を長時間持続させることが難しい。また、補修塗装は、狭い空間での作業となるため、作業環境としては好ましいものではない。そこで、補修塗装までの期間をできる限り延長し、補修塗装作業をできるだけ軽減できる耐食性に優れた鋼材の開発が望まれている。
そこで、バラストタンク等の厳しい腐食環境にある部位に用いられる鋼材自体の耐食性を向上する技術が、幾つか提案されている。たとえば、特許文献1には、C:0.20mass%以下の鋼に、耐食性改善元素として、Cu:0.05〜0.50mass%、W:0.01〜0.05mass%未満を添加し、さらにGe,Sn,Pb,As,Sb,Bi,Te,Beのうちの1種または2種以上を0.01〜0.2mass%添加した耐食性低合金鋼が開示されている。また、特許文献2には、C:0.20mass%以下の鋼材に、耐食性改善元素として、Cu:0.05〜0.50mass%、W:0.05〜0.5mass%を添加し、さらに、Ge,Sn,Pb,As,Sb,Bi,Te,Beのうちの1種もしくは2種以上を0.01〜0.2mass%添加した耐食性低合金鋼が開示されている。また、特許文献3には、C:0.15mass%以下の鋼に、Cu:0.05〜0.15mass%未満、W:0.05〜0.5mass%を添加した耐食性低合金鋼が開示されている。
また、特許文献4には、C:0.15mass%以下の鋼に、耐食性改善元素として、P:0.03〜0.10mass%、Cu:0.1〜1.0mass%、Ni:0.1〜1.0mass%を添加した低合金耐食鋼材に、タールエポキシ塗料、ピュアエポキシ塗料、無溶剤型エポキシ塗料、ウレタン塗料等の防食塗料を塗布し、樹脂被覆したバラストタンクが開示されている。この技術は、鋼材自身の耐食性向上により防食塗装の寿命を延長し、船舶の使用期間である20〜30年に亘ってメンテナンスフリー化を実現しようとするものである。
また、特許文献5には、C:0.15mass%以下の鋼に、耐食性改善元素として、Cr:0.2〜5mass%を添加して耐食性を向上し、船舶のメンテナンスフリー化を実現しようとする提案がなされている。さらに、特許文献6には、C:0.15mass%以下の鋼に、耐食性改善元素として、Cr:0.2〜5mass%を添加した鋼材を構成材料として使用すると共に、バラストタンク内部の酸素ガス濃度を大気中の値に対して0.5以下の比率とすることを特徴とするバラストタンクの防食方法が提案されている。
また、特許文献7には、C:0.1mass%以下の鋼に、Cr:0.5〜3.5mass%を添加することで耐食性を向上し、船舶のメンテナンスフリー化を実現しようとする提案がなされている。さらに、特許文献8には、C:0.001〜0.025mass%の鋼に、Ni:0.1〜4.0mass%を添加することで、耐塗膜損傷性を向上し、補修塗装などの保守費用を軽減する船舶用鋼材が開示されている。
また、特許文献9には、C:0.01〜0.25mass%の鋼に、Cu:0.01〜2.00mass%、Mg:0.0002〜0.0150mass%を添加することで、船舶外板、バラストタンク、カーゴオイルタンク、鉱炭石カーゴホールド等の使用環境において耐食性を有する船舶用鋼が開示されている。さらに、特許文献10には、C:0.001〜0.2mass%の鋼において、Mo,WとCuとを複合添加し、不純物であるP,Sの添加量を限定することにより、原油油槽で生じる全面腐食、局部腐食を抑制した鋼が開示されている。
しかしながら、上記の特許文献1〜3には、バラストタンク等を構成する鋼材に対して一般的に塗布されているジンクプライマーやエポキシ塗料等の塗膜存在下での耐食性については十分な検討がなされておらず、従って、上記のような塗膜存在下での耐食性向上については、さらなる検討の必要がある。
また、特許文献4の鋼材は、下地金属の耐食性を向上させるために、Pを0.03〜0.10mass%と比較的多量に添加しており、溶接性および溶接部靭性の面からは問題がある。また、特許文献5および特許文献6の鋼材は、Crを0.2〜5mass%また、特許文献7の鋼材は、Crを0.5〜3.5mass%と比較的多く含有しており、いずれも溶接性および溶接部靭性に問題がある他、製造コストが高くなるという問題がある。また、特許文献8の鋼材は、C含有量が比較的低く、Ni含有量が比較的高いため、製造コストが高くなるという問題がある。
また、特許文献9の鋼材は、Mgの添加を必須としているが、製鋼歩留りが安定しないため、鋼材の機械的特性が安定しないという問題がある。さらに、特許文献10の鋼材は、原油油槽内というHSが存在する環境下で使用される耐食鋼であり、HSが存在しないバラストタンクでの耐食性は不明である。さらに、バラストタンク用鋼材に一般的に使用されているジンクプライマーが塗布された状態での耐食性については検討がなされていないため、バラストタンクに適用するには、さらなる耐食性の検討が必要である
特開昭48−050921号公報 特開昭48−050922号公報 特開昭48−050924号公報 特開平07−034197号公報 特開平07−034196号公報 特開平07−034270号公報 特開平07−310141号公報 特開平2002−266052号公報 特開平2000−017381号公報 特開平2004−204344号公報
一般に、船舶は、厚鋼板や薄鋼板、形鋼、棒鋼等の鋼材を溶接して建造されており、その鋼材の表面には防食塗装が施されて使用される。上記防食塗装は、一次防錆として、ジンクプライマーを塗付し、小組み後あるいは大組み後に、二次塗装(本塗装)として、エポキシ系の塗装が施されるのが普通である。したがって、船舶の鋼材表面の大部分は、ジンクプライマーとエポキシ塗装の2層構造となっている。しかしながら、溶接部は、溶接熱によりジンクプライマーが焼失するため、溶接後から本塗装までの間の防錆のために、タッチアップとしてジンクプライマーを再塗装する。ただし、本塗装までの期間が短い場合には、ジンクプライマーの再塗装を行わないこともある。そして、船舶は、建造後、就航するが、長年使用した船舶では、上記塗膜が劣化して塗膜としての機能を十分に果たしていない部分や、塗膜が剥げて鋼板が裸状態になっている部分が存在する。
つまり、結果として、就航している船舶の鋼材表面には、ジンクプライマーとエポキシ塗装がされている2層構造の部分と、エポキシ塗装のみの部分と、裸状態の部分の3つの状態が存在することになる。そして、船舶の耐食性を向上させるためには、いずれの状態においても優れた耐食性を示す鋼材が必要とされる。
そこで、本発明の目的は、船舶のバラストタンク等の厳しい腐食環境下においても、鋼材の表面状態に左右されることなく優れた耐食性を発揮して、補修塗装までの期間の延長が可能となり、ひいては補修塗装の作業軽減を図ることができる船舶用耐食鋼材を安価に提供することにある。
発明者らは、海水による厳しい腐食環境下でも鋼材の表面状態に左右されることなく優れた耐食性を示す鋼材の開発に向けて鋭意研究を重ねた。その結果、WとCrを必須元素とし、これにさらに、Sb,Sn等の耐食性向上元素を適正範囲で含有させることにより、ジンクプライマーとエポキシ塗装の2層構造、エポキシ塗装のみおよび裸状態のいずれの状態においても、優れた耐食性を示す鋼材が得られることを見出し、本発明を完成させた。
すなわち、本発明は、C:0.07〜0.25mass%、Si:0.05〜0.50mass%、Mn:0.5〜2.0mass%、P:0.025mass%以下、S:0.01mass%以下、Al:0.005〜0.10mass%、W:0.01〜1.0mass%、Cr:0.01mass%以上0.20mass%未満、N:0.001〜0.008mass%を含有し、残部がFeおよび不可避的不純物からなる船舶用耐食鋼材である。
本発明の鋼材は、上記成分組成に加えてさらに、下記AおよびB群のうちの少なくとも1群の成分を含有することを特徴とする。
A群;Sb:0.001〜0.3mass%およびSn:0.001〜0.3mass%のうちから選ばれる1種または2種
B群;Ni:0.005〜0.25mass%、Mo:0.01〜0.5mass%およびCo:0.01〜1.0mass%のうちから選ばれる1種または2種以上
また、本発明の鋼材は、上記成分組成に加えてさらに、下記C〜E群のうちの少なくとも1群の成分を含有することを特徴とする。
C群;Nb:0.001〜0.1mass%、Ti:0.001〜0.1mass%、Zr:0.001〜0.1mass%およびV:0.002〜0.2mass%のうちから選ばれる1種または2種以上
D群;B:0.0002〜0.003mass%
E群;Ca:0.0002〜0.01mass%、REM:0.0002〜0.015mass%およびY:0.0001〜0.1mass%のうちから選ばれる1種または2種以上
また、本発明の鋼材は、上記鋼材の表面にエポキシ系塗膜、または、ジンクプライマー塗膜、または、ジンクプライマー塗膜とエポキシ系塗膜とを形成してなることを特徴とする。
本発明によれば、海水による厳しい腐食環境下でも優れた耐食性を示す鋼材を提供することができるので、船舶の補修塗装までの期間の延長および補修塗装の作業軽減に大きく寄与することができる。
発明者らは、就航している船舶の鋼材の表面に存在する3つの部分、即ち、ジンクプライマーとエポキシ塗装の2層構造の部分と、エポキシ塗装のみの部分と、裸状態の部分のいずれにおいても、優れた耐食性を有する鋼材を開発するために下記の実験を行った。
種々の合金元素を添加した鋼を溶製し、熱間圧延して板厚が5mmの熱延板とし、それらの熱延板から5mmt×100mmW×200mmLおよび5mmt×50mmW×150mmLの試験片を採取し、その後、その試験片の表面にショットブラストして、表面のスケールや油分を除去したのち、下記の3種類の表面処理を施した暴露試験片を作製した。
条件A:試験片表面に、ジンクプライマー(約15μm)とタールエポキシ樹脂塗料(約100μm)の2層被膜を形成
条件B:試験片表面に、タールエポキシ樹脂塗料(約100μm)の単層被膜を形成
条件C:試験片表面にショットブラストしたままの裸状態(防食被膜なし)
その後、これらの試験片を、実船のバラストタンクの上甲板裏に相当する腐食環境を模擬した、35℃,5%NaCl溶液噴霧、2hr→60℃,RH25%,4hr→50℃,RH95%,2hrを1サイクルとする試験を132サイクル行う条件を基本とする塩水噴霧乾湿繰返し腐食試験に供して、耐食性を評価した。耐食性は、塗膜を有する条件AおよびBの試験片については、試験前に、塗膜の上からカッターナイフで地鉄表面まで達する80mm長さのスクラッチ疵を一文字状に付与しておき、試験後に、スクラッチ疵の周囲に発生した塗膜膨れ面積を測定することで、また、塗膜を有しない条件Cの試験片については、試験後、脱錆し、その脱錆した試験片重量と試験前重量の変化量(減少量)から平均板厚減少量を算出し、評価した。
上記腐食試験の結果を総合し、各合金元素の耐食性に及ぼす効果を纏めたのが表1である。この結果を簡単に述べると、
1)条件A(ジンクプライマーとタールエポキシの2層塗膜)の場合;耐食性の向上に最も有効な元素はCrであり、次いでW、次いでSbである。
2)条件B(タールエポキシ塗膜のみ)の場合;耐食性の向上に最も有効な元素はWであり、次いでSb,Snである。
3)条件C(裸状態)の場合;耐食性の向上に最も有効な元素はWであり、次いでSb,Snである。
4)WとCrが複合含有すると、条件Aでの耐食性が単独含有の場合より向上し、Sb,Snが追加含有すると、条件A,B,Cで顕著な効果を奏する。
5)Moは、条件A,B,Cで耐食性がやや向上し、Ni,Coは、条件A,Cで耐食性がやや向上する。
Figure 0004525687
上記の試験結果を基にして、本発明では、耐食性を向上する基本元素としてWとCrとを複合含有する成分系を採用し、さらに、耐食性が要求される場合には、Sb,Snから選ばれる1種または2種を追加して含有する成分設計を採用することとした。また、さらに優れた耐食性を要求される場合には、Ni,Mo,Coから選ばれる1種または2種以上を含有することとした。
次に、本発明の船舶用耐食鋼材が有すべき成分組成について具体的に説明する。
C:0.07〜0.25mass%
Cは、鋼材強度を上昇させるのに有効な元素であり、本発明では所望の強度を得るために0.07mass%以上の含有を必要とする。一方、0.25mass%を超える含有は、HAZ(溶接熱影響部)の靭性を低下させる。よって、Cは0.07〜0.25mass%の範囲とする。なお、強度と靭性を圧延において無理なく両立させる観点からは、0.07〜0.20mass%の範囲が好ましい。
Si:0.05〜0.50mass%
Siは、脱酸剤として、また、鋼材の強度を高めるために添加される元素であり、本発明では、0.05mass%以上含有させる。しかし、0.50mass%を超える添加は、鋼の靭性を劣化させるので、Siの上限は0.50mass%とする。
Mn:0.5〜2.0mass%
Mnは、熱間脆性を防止し、鋼材の強度を高める効果がある元素であり、0.5mass%以上添加する。しかし、2.0mass%を超えるMnの添加は、鋼の靭性および溶接性を低下させるため、2.0mass%以下とする。好ましくは、0.5〜1.6mass%の範囲である。
P:0.025mass%以下
Pは、鋼の母材靭性、さらに溶接性および溶接部靭性を劣化させる有害な元素であり、できるだけ低減するのが好ましい。特に、Pの含有量が0.025mass%を超えると、母材靭性および溶接部靭性の低下が大きくなる。よって、Pは0.025mass%以下とする。好ましくは、0.014mass%以下である。
S:0.01mass%以下
Sは、鋼の靭性および溶接性を劣化させる有害な元素であるので、できるだけ低減することが好ましく、本発明では、0.01mass%以下とする。
Al:0.005〜0.10mass%
Alは、脱酸剤として添加する元素であり、0.005mass%以上添加する。しかし、0.10mass%を超えて含有すると、地鉄の腐食により溶出したAl3+により、地鉄表面のpHが低下し、耐食性が劣化するので、上限を0.10mass%とする。
W:0.01〜1.0mass%
Wは、上述したように、ジンクプライマー+エポキシ塗膜の存在下で耐食性を向上し、エポキシ塗膜存在下で耐食性を顕著に向上する。また、裸の状態でも耐食性を顕著に向上する。したがって、本発明の鋼材においては、最も重要な耐食性向上元素の1つである。上記効果は、W:0.01mass%以上の含有で発現する。しかし、1.0mass%超えると、その効果が飽和する。よって、Wの含有量は0.01〜1.0mass%の範囲とする。
Wが、上記の耐食性向上効果を有する理由は、鋼板が腐食するのに伴って、生成する錆の中にWO 2−が生成し、このWO 2−の存在によって、塩化物イオンが鋼板表面に侵入するのが抑制され、さらに、鋼板表面のアノード部などのpHが下がった部位で、難溶性のFeWOが生成し、このFeWOの存在によっても、塩化物イオンの鋼板表面への侵入が抑制され、塩化物イオンの鋼板表面への侵入が抑制されることによって、鋼板の腐食が効果的に抑制されるからである。また、腐食溶液中において、WO 2−のインヒビター作用によっても、鋼の腐食が抑制されるからである。
Cr:0.01mass%以上0.20mass%未満
Crは、ジンクプライマー+エポキシ塗膜の存在下で、優れた耐食性を発揮するため、本発明の鋼材においては、重要な元素の1つである。ジンクプライマー存在下では、ジンクプライマー中のZnが溶出し、ZnOやZnCl・4Zn(OH)等のZn系腐食生成物を形成するが、Crは、このZn系腐食生成物に作用して、Zn系腐食生成物による地鉄防食性をより向上させるものと推定される。このような、ジンクプライマー存在下でのCrの耐食性向上効果は、0.01mass%以上の含有で発現する。しかし、0.20mass%以上含有すると、溶接部靭性を劣化させる。したがって、Cr含有量は、0.01mass%以上0.20mass%未満の範囲とする。
N:0.001〜0.008mass%
Nは、靭性に対して有害な成分であり、靭性の向上を図るためにはできるだけ低減することが望ましい。しかし、工業的には0.001mass%未満に低減するのは難しい。逆に、0.008mass%以上の含有は、靭性を著しく劣化させる。よって、本発明では、N含有量を0.001〜0.008mass%の範囲とする。
本発明の鋼材は、さらなる耐食性の向上を目的として、上記成分に加えてさらに、下記の成分を含有させることができる。
Sb:0.001〜0.3mass%およびSn:0.001〜0.3mass%のうちの1種または2種
Sbは、ジンクプライマー+エポキシ塗膜存在下、エポキシ塗膜存在下および裸状態での耐食性を向上させる効果がある。また、Snは、エポキシ塗膜存在下および裸状態での耐食性を向上させる効果がある。Sb,Snの上記効果は、鋼板表面のアノード部など、pHが下がった部位での腐食を抑制するためと考えられる。これらの効果は、Sn,Sbとも0.001mass%以上の含有で発現するが、0.3mass%超えでは、母材靭性およびHAZ部靭性を劣化させるため、それぞれ0.001〜0.3mass%の範囲が好ましい。
Ni:0.005〜0.25mass%、Mo:0.01〜0.5mass%およびCo:0.01〜1.0mass%のうちの1種または2種以上
Ni,Mo,Coは、ジンクプライマー+エポキシ塗膜の存在下、および、裸の状態での耐食性をやや向上し、さらに、Moは、エポキシ塗膜存在下でも耐食性をやや向上する。したがって、これらの元素は、耐食性をより向上したい場合には、補助的に含有させることができる。Ni,Mo,Coの上記効果は、錆粒子の微細化作用と、さらに、Moは、錆中にMoO 2−を生成することにより、塩化物イオンが鋼板表面に侵入するのを抑制するためと考えられる。これらの効果は、Niでは0.005mass%以上、Moでは0.01mass%以上、Coでは0.01mass%以上の含有で発現する。しかし、Niでは0.25mass%超え、Moでは0.5mass%超え、Coでは1.0mass%超え添加しても、その効果が飽和して、経済的にも不利となる。よって、Ni,Mo,Coは、それぞれ上記範囲で含有させるのが好ましい。
さらに本発明の鋼材は、鋼材の強度を高めたり、および/または、靭性を向上させたりするために、上記成分に加えてさらに、下記の成分を含有することができる。
Nb:0.001〜0.1mass%、Ti:0.001〜0.1mass%、Zr:0.001〜0.1mass%およびV:0.002〜0.2mass%のうちの1種または2種以上
Nb,Ti,Zr,Vは、いずれも、鋼材強度を高める元素であり、必要とする強度に応じて選択して含有することができる。このような効果を得るためには、Nb,Ti,Zrはそれぞれ0.001mass%以上、Vは0.002mass%以上含有することが好ましい。しかし、Nb,Ti,Zrは0.1mass%、Vは0.2mass%を超えて添加すると、靭性が低下するため、Nb,Ti,Zr,Vは、上記値を上限として添加するのが好ましい。
B:0.0002〜0.003mass%
Bは、鋼材の強度を高める元素であり、必要に応じて含有することができる。上記効果を得るためには、0.0002mass%以上含有することが好ましい。しかし、0.003mass%を超えて添加すると、靭性が劣化する。よって、Bは0.0002〜0.003mass%の範囲で含有するのが好ましい。
Ca:0.0002〜0.01mass%,REM:0.0002〜0.015mass%およびY:0.0001〜0.1mass%のうちの1種または2種以上
Ca,REM,Yは、いずれも、溶接熱影響部の靭性向上に効果のある元素であり、必要に応じて選択して含有することができる。この効果は、Ca:0.0002mass%以上、REM:0.0002mass%以上、Y:0.0001mass%以上の含有で得られるが、Ca:0.01mass%、REM:0.015mass%、Y:0.1mass%を超えて添加すると、却って靭性の低下を招くので、Ca,REM,Yは、それぞれ上記値を上限として含有するのが好ましい。
本発明の鋼材は、上記以外の成分は、Feおよび不可避的不純物であることが好ましい。ただし、本発明の効果を害しない範囲内であれば、上記以外の成分の含有を拒むものではないことは勿論である。
次に、本発明に係る耐食鋼材の好ましい製造方法について説明する。
上記した成分組成の溶鋼を転炉、電気炉等の通常公知の方法で溶製し、連続鋳造法、造塊法等の通常公知の方法でスラブやビレット等の鋼素材とするのが好ましい。なお、溶鋼に、取鍋精錬や真空脱ガス等の処理を付加しても良いことは言うまでもない。
次いで、上記鋼素材を、好ましくは1050〜1250℃の温度に加熱したのち所望の寸法形状に熱間圧延するか、あるいは鋼素材の温度が熱間圧延可能な程度に高温である場合には加熱することなく、あるいは均熱する程度で直ちに所望の寸法形状の鋼材に熱間圧延することが好ましい。
なお、熱間圧延では、強度を確保するために、熱間仕上圧延終了温度および熱間仕上圧延終了後の冷却速度を適正化することが好ましく、熱間仕上圧延終了温度は、700℃以上、熱間仕上圧延終了後の冷却は、空冷または冷却速度100℃/s以下の加速冷却を行うことが好ましい。なお、冷却後、再加熱処理を施してもよい。
表2に示した成分組成を有する鋼を真空溶解炉または転炉で溶製して鋳塊または鋼スラブとし、これらを加熱炉で1150℃に加熱し、熱間圧延して25mm厚の厚鋼板とし、かくして得られた鋼板について、母材の引張特性および衝撃特性を調査した。また、投入熱量が150kJ/cmのサブマージアーク溶接に相当する熱サイクルを付与してHAZ部を再現し、衝撃特性(再現HAZ衝撃特性)の評価に供した。
次に、それぞれの厚鋼板から、5mmt×100mmW×200mmLおよび5mmt×50mmW×150mmLの試験片を採取し、試験片表面にショットブラスト後、以下の条件A〜Cの表面処理を施し、暴露試験片を作製した。
条件A:試験片表面に、ジンクプライマー(約15μm)とタールエポキシ樹脂塗料(約200μm)の2層被膜を形成
条件B:試験片表面に、タールエポキシ樹脂塗料(約200μm)の単層被膜を形成
条件C:試験片表面にショットブラストしたままの裸状態(防食被膜なし)
なお、塗膜を有する上記条件AおよびBの試験片には、塗膜の上からカッターナイフで地鉄表面まで達する80mm長さのスクラッチ疵を一文字状に付与した。
その後、これらの試験片を、実船のバラストタンクの上甲板裏に装着し、暴露試験に供した。なお、この暴露試験の期間は3年間であり、バラストタンクの腐食環境は、バラストタンク内に海水が入っている期間が約20日、海水が入っていない期間が約20日を1サイクルとして、これを繰り返すものであった。また、暴露試験における耐食性の評価は、塗膜を有する条件AおよびBの試験片については、スクラッチ疵の周囲に発生した塗膜膨れ面積を測定し、また、塗膜を有しない条件Cの試験片については、試験後、脱錆し、その脱錆した試験片重量と試験前重量の変化量(減少量)から平均板厚減少量を算出し、これらの結果を、耐食性向上元素を特に含まないNo.21の鋼をベース鋼(100)として、それに対する各試験片の比率を算出し、評価した。
表3に引張試験、衝撃試験の結果を、また、表4に暴露2年および暴露3年の結果を示した。表4の暴露3年の結果から、本発明の成分組成を満たす発明例のNo.1〜20の鋼は、条件A〜Cのいずれの試験片でも、ベース鋼(No.21)に対する塗膜膨れ面積および板厚減少量が50%以下であり、良好な耐食性を有していることがわかる。なお、No.20の鋼は、暴露2年の結果では、ジンクプライマー+タールエポキシ塗膜条件でベース鋼比が73%であったが、暴露3年の結果では42%となり、W,Crの耐食効果が発現している。
これに対して、本発明の成分組成を満たさないNo.22〜24の鋼は、ベース鋼(No.21)より耐食性が向上していても、ベース鋼に対する比率が50%超えの条件があり、また、No.26では、Alが上限値を超えるため、全ての条件で耐食性が劣化している。なお、No.25、27の鋼については、ベース鋼に対する耐食性の比率が50%以下になっているが、溶接部の衝撃特性が大きく劣化している。
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本発明の船舶用耐食鋼材は、海水による腐食環境下で優れた耐食性を示すので、船舶のバラストタンクだけでなく、他の類似の腐食環境で使用される用途にも用いることができる。

Claims (9)

  1. C:0.07〜0.25mass%、Si:0.05〜0.50mass%、Mn:0.5〜2.0mass%、P:0.025mass%以下、S:0.01mass%以下、Al:0.005〜0.10mass%、W:0.01〜1.0mass%、Cr:0.01mass%以上0.20mass%未満、N:0.001〜0.008mass%を含有し、残部がFeおよび不可避的不純物からなる船舶用耐食鋼材。
  2. 上記成分組成に加えて、Sb:0.001〜0.3mass%およびSn:0.001〜0.3mass%のうちから選ばれる1種または2種を含有することを特徴とする請求項1に記載の船舶用耐食鋼材。
  3. 上記成分組成に加えてさらに、Ni:0.005〜0.25mass%、Mo:0.01〜0.5mass%およびCo:0.01〜1.0mass%のうちから選ばれる1種または2種以上を含有することを特徴とする請求項1または2に記載の船舶用耐食鋼材。
  4. 上記成分組成に加えてさらに、Nb:0.001〜0.1mass%、Ti:0.001〜0.1mass%、Zr:0.001〜0.1mass%およびV:0.002〜0.2mass%のうちから選ばれる1種または2種以上を含有することを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の船舶用耐食鋼材。
  5. 上記成分組成に加えてさらに、B:0.0002〜0.003mass%を含有することを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の船舶用耐食鋼材。
  6. 上記成分組成に加えてさらに、Ca:0.0002〜0.01mass%、REM:0.0002〜0.015mass%およびY:0.0001〜0.1mass%のうちから選ばれる1種または2種以上を含有することを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の船舶用耐食鋼材。
  7. 上記鋼材の表面に、エポキシ系塗膜を形成してなることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の船舶用耐食鋼材。
  8. 上記鋼材の表面に、ジンクプライマー塗膜を形成してなることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の船舶用耐食鋼材。
  9. 上記鋼材の表面に、ジンクプライマー塗膜とエポキシ系塗膜とを形成してなることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の船舶用耐食鋼材。
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