JP5958103B2 - 耐塗膜膨れ性に優れた船舶バラストタンク用鋼材 - Google Patents

耐塗膜膨れ性に優れた船舶バラストタンク用鋼材 Download PDF

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Description

本発明は、石炭船、鉱石船、鉱炭兼用船、原油タンカー、LPG船、LNG船、ケミカルタンカー、コンテナ船、ばら積み船、木材専用船、チップ専用船、冷凍運搬船、自動車専用船、重量物船、RORO船、石灰石専用船およびセメント専用船等の船舶用の鋼材、特に海水による厳しい腐食環境下にあるバラストタンクに用いて好適な船舶バラストタンク用鋼材に関するものである。
なお、本発明でいう船舶バラストタンク用鋼材とは、厚鋼板、薄鋼板、形鋼および棒鋼を含むものである。
一般に、船舶は、厚鋼板や薄鋼板、形鋼、棒鋼等の鋼材を溶接して建造されており、その鋼材の表面には防食塗装が施されて使用される。一方、船舶のバラストタンクは、積荷がない時には、海水を注入して船舶の安定航行を可能にする役目を担うものであるため、極めて厳しい腐食環境下におかれている。そのため、バラストタンクに用いられる鋼材の防食には、通常、エポキシ系塗料による防食塗膜の塗装と電気防食とが併用されている。
しかしながら、それらの防食対策を講じても、バラストタンクの腐食環境は依然として激しい状態にある。
すなわち、バラストタンクに海水を注入したとき、海水に完全に浸されている部分については、電気防食が機能している場合、腐食の進行を抑えることができる。しかしながら、電気防食が機能していない場合、海水による激しい腐食が起きる。また、バラストタンクに海水が注入されていない場合には、バラストタンク全体で、電気防食が全く働かず、残留付着塩分の作用によって、激しい腐食を受ける。
このような厳しい腐食環境下にあるバラストタンクの防食塗膜の寿命は、一般に約10〜15年といわれており、船舶の寿命(20〜25年)の約半分である。従って、残りの約10年は、補修塗装を行うことよって耐食性を維持しているのが実情である。しかしながら、バラストタンクは、上記のように厳しい腐食環境にあるため、補修塗装を行ってもその効果を長時間持続させることが難しい。また、補修塗装は、狭い空間での作業となるため、作業環境としても好ましいものではない。
そのため、補修塗装までの期間をできる限り延長でき、かつ補修塗装作業をできるだけ軽減できる耐食性に優れた鋼材の開発が望まれている。
上記の要望に応えるべく、従来から、鋼材の耐食性の改善技術が種々提案されている。
例えば、特許文献1,2には、鋼板を、モリブデン酸、タングステン酸およびバナジン酸といった金属酸イオンを含む硫酸酸性水溶液中または塩化ナトリウム中性水溶液中に浸漬し、その後熱処理や乾燥処理により生成した皮膜によって、耐食性を発現させる技術が提案されている。
しかしながら、これらの方法は、鋼材に溶液を塗布した後に必ず、熱処理や乾燥処理が伴うため煩雑であるだけでなく、加工時に皮膜剥離が生じた場合に剥離部から選択的に腐食が進展するという問題があった。
特許文献3には、被防食体の表面に塗装を施し、得られた塗膜の表面に吸水性高分子層を保護材で外部より保護しつつ被覆し、水中にある電気防食用電源からの防食電流を塗膜欠陥部に供給し、塗膜と電気防食の併用による海洋鋼構造物の長期防食方法を提案している。
しかしながら、この方法では、表面被覆にかかる作業負荷やコストが大きいだけでなく、十分な耐食性を確保するために電気防食を併用することから、電気防食の適用が困難な高塩分腐食環境下では耐食性が確保できないという問題があった。
特許文献4には、基材である低合金鋼の表面に、海水中における浸漬電位が基材よりも卑なる金属粒子(Zn,Mg粉末等)を含み、残部がシリケートからなるプライマー層を被覆することからなる構造用鋼が開示されている。
しかしながら、Zn,Mg粉末等を含んだプライマー層や無機ジンクリッチプライマーの存在による犠牲防食作用等により、鋼材の腐食が抑制されることについては検討されているものの、長期耐食性の観点から犠牲防食作用消失後の効果については十分に担保されないという問題があった。
一方、被覆材や耐食性皮膜形成に拠らない、緻密な腐食生成錆層形成による耐食性向上の技術も提案されている。
例えば、特許文献5には、鋼を熱処理することにより、鋼表面に30nm〜200μmのヘマタイトからなる高い耐食性を有する緻密な錆層を生成させる技術が開示されている。
また、特許文献6には、鋼材に、Ti,Nb,Ta,Zr,VおよびHf等のイオンやこれらの元素の酸イオンを含有する溶液を接触させ、その後の鋼材表面に生成する錆の非晶質やα-FeOOHの割合を高くして、微細で緻密な錆を形成すると共に、β-FeOOHを抑制した緻密錆層を形成する耐食性改善技術が提案されている。
さらに、特許文献7には、鋼材にNi,CuおよびTiを含有することで、SOx環境でも緻密な保護性錆を形成させる技術が提案されている。
しかしながら、上記特許文献5の技術では、熱処理による製造効率の低下が避けられず、また熱処理を行ったとしても再現良く緻密な錆層を形成することが難しいという欠点がある。
また、上記特許文献6の技術では、鋼材への溶液塗布工数の増加が伴うことに加え、確実な耐食性確保のためには鋼材の製造過程で生成する錆に対しても積極的な非晶質化処理が必要であるため、処理コストの増大が避けられない。
さらに、特許文献6,7は、β-FeOOHが生成しやすい環境において、β-FeOOHの生成を抑制すると共に、緻密なα-FeOOHの生成を促すことで耐食性を発現させる技術であるため、バラストタンク等の塗装鋼材が曝される海水浸漬環境と乾湿繰り返し環境が組み合わさったFe3O4が生成しやすい環境においては、十分な効果は期待できない。
特開平10−195678号公報 特開2011−89177号公報 特開2001−49472号公報 特開2007−191730号公報 特開平09−125224号公報 特開平11−241172号公報 特開2008−208452号公報
本発明は、上記の問題を有利に解決するもので、船舶のバラストタンク等の厳しい海水腐食環境下においても、優れた塗装耐食性を発揮して、補修塗装までの期間の延長が可能となり、ひいては補修塗装の作業軽減を図ることができる安価で耐塗膜膨れ性に優れた船舶バラストタンク用鋼材を提供することを目的とする。
さて、発明者らは、上記の課題を解決すべく、海水浸漬環境と乾湿繰り返し環境が組み合わさった環境においても優れた耐食性を示す鋼材の開発に向けて鋭意研究を重ねた。
その結果、塗装耐食性の向上に、鋼材表面に生成する錆粒子の微細性が関与しており、鋼材表面に微細な錆粒子からなる錆層を形成することによって、塗装耐食性が向上することの知見を得た。
本発明は、上記の知見に基づき、さらに検討を加えて開発されたものである。
すなわち、本発明の要旨構成は次のとおりである。
1.質量%で、
C:0.03〜0.20%、
Si:0.05〜0.50%、
Mn:0.70〜2.00%、
P:0.035%以下、
S:0.010%以下、
Al:0.100%以下、
Ti:0.005〜0.030%、
N:0.0010〜0.010%、
Sn:0.05〜0.20%
Nb:0.003〜0.030%(但し、固溶Nb:0.002〜0.020%)および
Cr:0.10%未満(但し、0%を含む)
を含有し、さらに
Sb:0.02〜0.20%、
W:0.005〜0.50%および
Mo:0.01〜0.50
のうちから選んだ1種または2種以上を含有し、残部はFeおよび不可避的不純物からなることを特徴とする耐塗膜膨れ性に優れた船舶バラストタンク用鋼材。
2.前記鋼材の表面に、Fe3O4成分のX線回折法により求められる結晶子サイズが40nm未満の錆粒子からなる錆層を有し、かつ該錆層の分子吸着法により求められる比表面積が15m2/g以上であることを特徴とする前記1に記載の耐塗膜膨れ性に優れた船舶バラストタンク用鋼材。
3.前記錆層の、X線回折法により求めたFe3O4成分とFeOOH成分(α-FeOOH+β-FeOOH+γ-FeOOH)との強度比(Fe3O4/FeOOH)が1.0以上であることを特徴とする前記1または2に記載の耐塗膜膨れ性に優れた船舶バラストタンク用鋼材。
4.前記鋼材の表面に、ジンクプライマーが塗布されてなることを特徴とする前記1乃至3のいずれかに記載の耐塗膜膨れ性に優れた船舶バラストタンク用鋼材。
5.前記鋼材が、さらに、質量%で
Ca:0.0005〜0.0030%
含有することを特徴とする前記1乃至4のいずれかに記載の耐塗膜膨れ性に優れた船舶バラストタンク用鋼材。
6.前記鋼材が、さらに、質量%で
Zr:0.001〜0.100%および
V:0.002〜0.200%
のうちから選んだ1種または2種を含有することを特徴とする前記1乃至5のいずれかに記載の耐塗膜膨れ性に優れた船舶バラストタンク用鋼材。
7.前記鋼材が、さらに、質量%で
B:0.0002〜0.0030%
を含有することを特徴とする前記1乃至6のいずれかに記載の耐塗膜膨れ性に優れた船舶バラストタンク用鋼材。
8.前記鋼材が、さらに、質量%で
REM:0.0001〜0.030%、
Mg:0.0001〜0.010%および
Y:0.0001〜0.10%
のうちから選んだ1種または2種以上を含有することを特徴とする前記1乃至7のいずれかに記載の耐塗膜膨れ性に優れた船舶バラストタンク用鋼材。
9.前記鋼材が、さらに、質量%で
Co:0.010〜0.500%
を含有することを特徴とする前記1乃至8のいずれかに記載の耐塗膜膨れ性に優れた船舶バラストタンク用鋼材。
本発明によれば、船舶のバラストタンク等の厳しい海水腐食環境下においても、優れた塗装耐食性を発揮して、補修塗装までの期間の延長が可能で、しかも補修塗装の作業が軽減可能な耐塗膜膨れ性に優れる船舶バラストタンク用耐食鋼材を得ることができる。
特に本発明では、鋼材の表面にFe3O4の微細化に有効な元素を含む錆を形成することにより、Fe3O4生成環境下においても優れた耐塗膜膨れ性を発現させることができるため、産業上の寄与は極めて大きい。
以下、本発明を具体的に説明する。
まず、本発明における鋼材に含有させるSn,W,Mo,SbおよびNbの意義について詳述する。すなわち、鋼材中に、Snに加えて、W,Mo,SbおよびNbのうちから選んだ一種または二種以上を含有させることにより、生成する錆の成分のうち特にFe3O4を微細化し、緻密な錆層を形成することができ、その結果、特に海水浸漬環境と乾湿繰り返し環境が組み合わさった環境において、高い耐食性を発現する。この理由は、鋼材に生成する錆が緻密であるほど、塩化物イオンなどの腐食促進物質の鋼材表面への透過を抑制する効果が高くなるためである。
ここに、Sn,W,Mo,SbおよびNbの添加が、微細な錆形成に及ぼすメカニズムは、
(1)鋼が溶解する際に生じる微小なSn,W,Mo,Sb,Nbコロイドないし水酸化物が、Fe3O4錆成分の核として作用し、核生成頻度を上昇させる、および/または
(2)鋼が溶解する際に生じるSn,W,Mo,Sb,Nbイオン種が、成長中のFe3O4錆の表面に付着し、粒成長を阻害するものと考えられる。
上記した各元素の中でも、後述するとおり、Snの耐食性向上効果は高く、かつ合金コストも安価である。従って、本発明において、Snは特に重要な元素である。
次に、本発明において鋼材の成分組成を前記の範囲に限定した理由について説明する。なお、鋼板の成分組成における元素の含有量の単位はいずれも「質量%」であるが、以下、特に断らない限り単に「%」で示す。
C:0.03〜0.20%
Cは、鋼材強度を上昇させるのに有効な元素であり、本発明では所望の強度を得るために0.03%以上の含有を必要とする。一方、0.20%を超える含有は、溶接熱影響部の靭性(HAZ靱性)を低下させる。よって、C量は0.03〜0.20%の範囲とする。また、靭性低下を防止するためには、0.05〜0.16%の範囲が好適であり、さらに好ましくは0.07〜0.09%の範囲である。
Si:0.05〜0.50%
Siは、脱酸剤として、また鋼材の強度を高めるために添加される元素であり、本発明では0.05%以上を含有させる。しかしながら、0.50%を超える添加は、鋼の靭性を劣化させるので、Si量の上限は0.50%とする。好ましくは0.15〜0.40%の範囲、さらに好ましくは0.25〜0.40%の範囲である。
Mn:0.70〜2.00%
Mnは、熱間脆性を防止し、鋼材の強度向上に有用な元素であるので、0.70%以上添加する。しかしながら、2.00%を超えるMnの添加は、鋼の靭性を低下させるため、Mn量は2.00%以下とする。好ましくは0.90〜1.60%の範囲、さらに好ましくは1.20〜1.60%の範囲である。
P:0.035%以下
Pは、鋼の母材靭性だけでなく、溶接性や溶接部靭性を劣化させる有害な元素であるので、極力低減するのが好ましい。特に、Pの含有量が0.035%を超えると、母材靭性および溶接部靭性の低下が大きくなる。よって、P量は0.035%以下とする。好ましくは0.025%以下、さらに好ましくは0.010%以下である。
S:0.010%以下
Sは、鋼の靭性および溶接性を劣化させる有害元素であるので、極力低減することが望ましい。特に、Sの含有量が0.010%を超えると、母材靭性および溶接部靭性の低下が大 きくなる。よって、S量は0.010%以下とする。好ましくは0.006%以下、さらに好ましくは0.002%以下である。
Al:0.100%以下
Alは、脱酸剤として添加するが、0.100%を超える含有は、溶接した場合に、溶接金属部の靭性を低下させるので、0.100%以下に制限する。好ましくは0.070%以下である。
Ti:0.005〜0.030%
Tiは、Nとの親和力が強くTiNとして析出して、溶接熱影響部でのオーステナイト粒の粗大化を抑制し、あるいはフェライト生成核として溶接熱影響部の高靭性化に寄与する。このような効果は、0.005%以上の含有で認められるが、0.030%を超えて含有すると、溶接熱によってTiN粒子が粗大化して上記の効果が期待できなくなる。このため、本発明では、Tiは0.005〜0.030%の範囲に制限した。好ましくは0.005〜0.018%の範囲である。
N:0.0010〜0.010%
Nは、Tiと結合してTiNとして析出し、溶接熱影響部でのオーステナイト粒の粗大化を抑制し、あるいはフェライト生成核として溶接熱影響部の高靭化に寄与する。このような効果を有するTiNを必要量確保するためには、Nは0.0010%以上含有させる必要がある。一方 、0.010%を超えて含有させると、溶接熱によってTiNが溶解する温度まで加熱される領域では固溶N量が増加し、靭性の著しい劣化を招く。このため、本発明では、Nは0.0010〜0.010%の範囲に制限した。好ましくは0.0010〜0.0070%の範囲である。
Sn:0.02〜0.20%
Snは、本発明の鋼材において、最も重要な耐食性向上元素である。Snは、鋼材が腐食するのに伴って錆層中に存在し、錆粒子を著しく微細化する作用を有する。錆粒子の微細化に伴い、Feのアノード反応を抑制する。さらに、アノード反応の抑制に伴って、カソード反応であるH2OとO2から生成する水酸化物イオンの生成を抑制し、塗膜膨れ先端部でのアルカリ化を抑制する。そして、アルカリ化の抑制により、塗膜膨れが抑制される。この効果は、0.02%以上のSn含有で発現するが、0.20%超えでは母材靭性およびHAZ靭性を劣化させる。このため、Snは0.02〜0.20%の範囲で含有させるものとする。好ましくは0.02〜0.15%の範囲である。
Cr:0.10%未満(但し、0%を含む)
Crは、本発明の鋼材において、錆の耐食性に大きく影響を及ぼす元素である。Crは、腐食に伴ってCr(OH)3として鋼中から溶出し、錆層に取り込まれるために、地鉄近傍の錆層のpHが低下し、塩化物イオンなどの腐食因子の地鉄への接近が促進される。従って、錆層の耐食性が劣化するため、Crは低減させることが好ましい。しかしながら、Crはスクラップ等を使用した場合の不可避的不純物として混入が避けられない元素である。そのため、Cr量は0.10%未満に制限した。好ましくは0.02%以下である。
Sb:0.02〜0.20%、W:0.005〜0.50%、Mo:0.01〜0.50%およびNb:0.003〜0.030%(但し、固溶Nb:0.002〜0.020%)のうちから選んだ1種または2種以上
Sbは、塗装耐食性に効果がある元素である。Sbは、鋼材が腐食するのに伴って錆層中に存在し、錆粒子を微細化する作用がある。錆粒子の微細化に伴い、Feのアノード反応を抑制する。アノード反応の抑制に伴い、カソード反応であるH2OとO2から生成する水酸化物イオンの生成を抑制し、塗膜膨れ先端部でのアルカリ化を抑制する。アルカリ化の抑制により、塗膜膨れが抑制される。この効果は、0.02%以上のSb含有で発現するが、0.20%超の含有では、母材靭性およびHAZ靭性を劣化させる。このため、Sbは0.02〜0.20%の範囲で含有させるものとする。
Wは、塗装耐食性に効果がある元素である。Wは、鋼材から溶出してWO4 2-として存在し、鋼材表面に不動態皮膜を形成し、塗膜膨れを抑制すると考えられる。加えて、Wは、鋼材が腐食するに伴って錆層中に存在し、錆粒子を微細化する作用を有する。錆粒子の微細化に伴い、Feのアノード反応を抑制する。アノード反応の抑制に伴い、カソード反応であるH2OとO2から生成する水酸化物イオンの生成を抑制し、塗膜膨れ先端部でのアルカリ化を抑制する。アルカリ化の抑制により、塗膜膨れが抑制される。この効果は、0.005%以上のW含有で発現するが、0.50%超の含有では、母材靭性およびHAZ靭性を劣化させる。このため、Wは0.005〜0.50%の範囲で含有させるものとする。
Moは、塗装耐食性に効果がある元素である。Moは、鋼材が腐食するに伴って錆層中に存在し、錆粒子を微細化する作用を有する。またMoは、鋼材から溶出してMoO4 2-として存在し、鋼材表面に不動態皮膜を形成し、塗膜膨れを抑制すると考えられる。この効果は、0.01%以上のMo含有で発現するが、0.50%超のMo含有では、母材靭性およびHAZ靭性を劣化させる。このため、Moは0.01〜0.50%の範囲で含有させるものとする。
Nbは、塗装耐食性に効果がある元素である。Nbは鋼材が腐食するに伴って錆層中に存在し、錆粒子を微細化する作用を有する。錆粒子の微細化に伴い、Feのアノード反応を抑制する。アノード反応の抑制に伴い、カソード反応であるH2OとO2から生成する水酸化物イオンの生成を抑制し、塗膜膨れ先端部でのアルカリ化を抑制する。アルカリ化の抑制により、塗膜膨れが抑制される。含有するNb中でも、鋼材に固溶して存在するNbが耐食性に寄与する。その効果は、鋼材中のNb量が0.003%以上、固溶量で0.002%以上で発現する。しかしながら、Nb含有量が0.030%超、固溶量で0.020%超になると、溶接継手HAZ靭性を劣化させる。このため、Nb量は0.003〜0.030%の範囲、但し固溶量で0.002〜0.020%の範囲に制限した。
なお、必要量の固溶Nbを確保するには、Nb添加量もさることながら、製造工程中、特に熱間仕上圧延後の冷却速度を十分に速くすることが肝要である。
以上、基本成分について説明したが、本発明では、その他にも、以下に述べる成分を必要に応じて適宜含有させることができる。
Ca:0.0005〜0.0030%
Caは、硫化物の形態を制御して鋼の溶接部靭性向上に寄与する元素である。このような効果を発揮させるためには、少なくとも0.0005%の含有を必要とする。一方、0.0030%を超えて添加すると、粗大な介在物を形成し、母材の靱性を劣化させる。このため、Ca量は0.0005〜0.0030%の範囲とした。
Zr:0.001〜0.100%、V:0.002〜0.200%
ZrおよびVはいずれも、鋼材強度を高める元素であり、必要とする強度に応じて選択して含有させることができる。このような効果を得るためには、Zrは0.001%以上、またVは0.002%以上含有させることが好ましい。しかしながら、Zrは0.100%を超えて、またVは0.200%を超えて含有させると、靭性が低下するため、Zr,Vはそれぞれ、上記の範囲で含有させるものとした。
B:0.0002〜0.0030%
Bは、鋼材の強度を高める元素であり、必要に応じて含有させることができる。上記の効果を得るためには、0.0002%以上のBを含有させることが好ましいが、0.0030%を超えて添加すると、靭性が劣化する。よって、Bは0.0002〜0.0030%の範囲で含有させることが好ましい。
REM:0.0001〜0.030%、Mg:0.0001〜0.010%、Y:0.0001〜0.10%
REM,MgおよびYはいずれも、溶接熱影響部の靭性向上に効果のある元素であり、必要に応じて含有させることができる。この効果は、REM,MgおよびYとも、0.0001%以上の含有で得られるが、REMは0.030%を超えて、Mgは0.010%を超えて、Yは0.10%を超えて含有させると、却って靭性の低下を招く。従って、REM,MgおよびYはそれぞれ、上記の範囲で含有させることが好ましい。なお、本発明において、REM(Rare Earth metals:希土類金属)とは、原子番号が57のLaから71のLuまでのいわゆるランタノイド元素を指すものとする。
REMであれば、どの元素であっても、上記の効果は共通して得られる。REMを含有させるに際しては、例えばCeやLaなどの一種類のREMやその化合物を添加してもよく、また複数種類のREMを含有する混合物として添加しても良い。混合物としては、例えば、一般にミッシュメタルと呼ばれるCeやLa,Ndなどを主成分とするものを用いることができ、その混合物の組成の如何によらず上記の効果が得られる。
Co:0.010〜0.500%
Coは、鋼材強度を高める元素であり、必要とする強度に応じて含有させることができる。この効果を得るためには、Coは0.010%以上含有させることが好ましいが、0.500%を超えて含有させると靱性や溶接性が劣化する。従って、Coは0.010〜0.500%の範囲で含有させることが好ましい。
本発明の鋼材において、上記以外の成分は、Feおよび不可避的不純物である。但し、本発明の効果を損なわない範囲内であれば、上記以外の成分の含有を拒むものではない。
次に、本発明における錆の好適生成状態および好適組成について以下に説明する。
通常、鋼材表面に生成する鉄錆の主要な成分は、α-FeOOH、β-FeOOH、γ-FeOOHおよびFe3O4の結晶性の錆と、非晶質の錆との5種類からなる。このうち、非晶質の錆は、結晶性の錆よりも極めて微細で緻密な安定錆層を形成する。また、結晶性の錆の中でもα-FeOOHが主成分である場合は安定で緻密な錆層を形成しやすい。従って、鉄錆中の非晶質の錆の割合 (非晶質度) が高いほど、またα-FeOOHの割合が高いほど優れた耐食性を有する。一方で、錆の主成分としてFe3O4が生成しやすい環境である場合は、安定で緻密な錆層は形成されにくく、一般に耐食性が劣る。しかしながら、Fe3O4が主成分である場合においても、Fe3O4が微細化した場合には、緻密な錆層が形成され、高い耐食性が発現する。
本発明では、前述したとおり、鋼材中に、Snに加えて、W,Mo,SbおよびNbのうちから選んだ一種または二種以上を含有させることにより、生成する錆の成分のうち特にFe3O4を微細化し、緻密な錆層を形成することができるので、たとえ海水浸漬環境と乾湿繰り返し環境が組み合わさった環境においても、高い耐食性を発現させることができる。
本発明でいう海水浸漬環境と乾湿繰り返し環境が組み合わさった環境とは、相対湿度:75%以上の湿潤工程と、相対湿度:75%未満の乾燥工程を交互に繰り返す環境であって、前述の湿潤工程中に2〜6%のNaClを含有する水溶液が鋼材表面に付着する環境である。
本発明において、鋼材の表面に形成される好適な錆層は、X線回折法により求められるFe3O4成分の結晶子サイズが40nm未満の錆粒子からなり、しかもこの錆層の分子吸着法により求められる比表面積が15m2/g以上であることである。
これによって、海水浸漬環境と乾湿繰り返し環境が組み合わさった安定錆の生成しにくい環境下にあっても、優れた耐食性を発揮できる。特に、Fe3O4錆が生成しやすい環境においては、Fe3O4錆の結晶子サイズと錆粒子の比表面積が錆層の耐食性の向上を決定する因子であり、Fe3O4錆の結晶子サイズが40nm以上になると緻密な錆層が形成し難くなるため、Fe3O4錆の結晶子サイズは40nm未満とすることが有用である。
また、好適な錆組成としては、X線回折法により求めたFe3O4成分とFeOOH成分(α-FeOOH+β-FeOOH+γ-FeOOH)との強度比(Fe3O4/FeOOH)が1.0以上であることが好ましい。強度比(Fe3O4/FeOOH)が1.0に満たないと、錆層中のFe3O4成分の割合が少なく、Fe3O4成分が微細であっても、錆層全体の緻密性向上に対する寄与が小さい。そのため、緻密な錆層を形成することができない。なお、一旦、緻密な錆層が形成されると、錆層下への酸素の透過が抑制されて、界面は還元的雰囲気となる。そのため、錆層下ではFe3O4成分が生成しやすくなり、錆層全体の緻密性が一層向上する。
また、本発明において、鋼材表面に生成する耐食性に優れた錆は、ジンクプライマーが鋼材表面に塗布されている場合、速やかに形成する。ジンクプライマー存在下では、ジンクプライマー中のZnが下地の鋼材の犠牲防食剤として働き溶出したのち、ZnO等のZn系腐食生成物を形成するが、このZn系腐食生成物がFe3O4錆成分の核として作用し、本発明の耐食性向上元素による微細な錆層の形成が促されるためである。
従って、耐食性に優れた緻密な錆層を速やかに形成するためには、鋼材表面にジンクプライマーを塗布することが好ましいが、ジンクプライマーが鋼材表面に塗布されていない場合であっても、本発明の微細な錆層の形成が否定されるものではない。
ここに、ジンクプライマーとしては、シリケート系、エポキシ系等が有利に適合する。
なお、この優れた耐食性を保証するためには、海水浸漬環境と乾湿繰り返し環境が組み合わさった模擬した塩水散布(5%塩水散布)を含む乾湿繰り返し環境に曝したジンクプライマーを塗布した鋼材の耐食性で評価することが好ましい。
次に、本発明鋼材の好適製造方法について説明する。
上記した好適成分組成になる溶鋼を、転炉や電気炉等の公知の炉で溶製し、連続鋳造法や造塊法等の公知の方法でスラブやビレット等の鋼素材とする。なお、溶鋼に、取鍋精錬や真空脱ガス精錬等の処理を付加しても良いことは言うまでもない。
また、溶鋼の成分調整は、公知の鋼精錬方法に従えばよい。
ついで、上記の鋼素材を、好ましくは1050〜1250℃の温度に加熱したのち、所望の寸法形状に熱間圧延するか、あるいは、鋼素材の温度が熱間圧延可能な程度に高温である場合には加熱することなく、または均熱する程度で、直ちに所望の寸法形状の鋼材に熱間圧延することが好ましい。
なお、熱間圧延では、強度を確保するため、また必要量の固溶Nbを確保するために、熱間仕上圧延終了温度および熱間仕上圧延終了後の冷却速度を適正化することが好ましく、熱間仕上圧延終了温度は700℃以上、熱間仕上圧延終了後の冷却は、空冷または冷却速度:10℃/s以上の加速冷却を行うことが好ましい。なお、冷却後、再加熱処理を施してもよい。
次に、本発明の実施例について説明する。なお、本発明はこれらの実施例のみに限定されるものではない。
表1に示す成分組成になる溶鋼を、真空溶解炉で溶製後または転炉溶製後、連続鋳造によりスラブとした。ついで、スラブを加熱炉に装入して1150℃に加熱後、熱間圧延により30mm厚の鋼板とした。ここで、熱間仕上圧延終了温度は800℃、また熱延後の冷却は空冷とした。これらの鋼板について、3mmt×50mmW×150mmLの試験片を採取し、その試験片の表面をショットブラストして、表面のスケールや油分を除去したのち、ジンクリッチプライマーを約15μm 塗装し、さらにその上に変性エポキシ樹脂塗料(約320μm)の塗膜を塗装した試験片を作製した。この試験片に、塗膜の上からカッターナイフで地鉄表面まで達する80mm長さのスクラッチ疵を一文字状に付与しておき、以下の条件の腐食試験後に、スクラッチ疵:10mmあたりに発生した塗膜膨れ面積を算出して、耐食性を評価した。
・腐食試験:(35℃、5%NaCl水溶液噴霧、2h)→(60℃、RH:25%、4h)→(50℃、RH:95%、2h)を1サイクルとする試験を540サイクル行った。ここで、RHとは相対湿度を意味する。なお、本腐食試験の条件は実船のバラストタンク上甲板裏の環境測定を基に設定しており、上記部位における海水浸漬環境と乾湿繰り返し環境が組み合わさった腐食環境を模擬したものである。
・錆層の比表面積:自動容量吸着装置を用いて液体窒素温度でN2吸着等温線を求め、この等温線を用いてBETプロットを行い、比表面積を求めた。
・生成した錆の分析:腐食試験を行った供試材から回収した錆試料について、Fe3O4錆(ミラー指数:220)の結晶子サイズとピーク強度、およびα-FeOOH錆(ミラー指数:110)、β-FeOOH錆(ミラー指数:310)、γ-FeOOH錆(ミラー指数:020)のピーク強度をX線回折法で測定した。
・錆層の元素分布:試験片を切断し、断面を走査型電子顕微鏡(SEM)にて100〜2000倍程度で観察し、錆層中の元素の分布を電子線プローブマイクロアナライザー(EPMA)により測定した。
表2に、腐食試験結果ならびに錆層の比表面積およびFe3O4錆の結晶子サイズ分析結果を示す。
表1中のNo.1は、この分野で用いられる従来の一般的レベルの組成を有する鋼を、ベース鋼として例示したものである。
なお、塗膜膨れ面積は、ベース鋼であるNo.1の塗膜膨れ面積を100%とし、これとの相対比率で示した。この相対比率で示す塗膜膨れ面積が50%以下であれば、塗装耐食性に優れているといえる。
Figure 0005958103
Figure 0005958103
表2に示したとおり、比較例No.2〜11はいずれも、ベース鋼であるNo.1に対して膨れ面積率が50%以上で、十分な耐食性を有していなかったのに対し、発明例(No.12〜40)は全てベース鋼(No.1)に対して膨れ面積率が50%以下であり、優れた塗装耐食性を有していた。これは、本発明例が有する微細な錆粒子からなる緻密錆層の働きによるのものであることが錆層の比表面積測定結果から分かる。
また、錆のX線回折法により求めたFe3O4成分とFeOOH成分(α-FeOOH+β-FeOOH+γ-FeOOH)との強度比(Fe3O4/FeOOH)はすべて1.0以上であり、錆中の主生成物はFe3O4であった。そして、Fe3O4の結晶子サイズの低下により、耐食性の優れた錆層が形成されていることが表2より分かる。
さらに、電子線プローブマイクロアナライザーにより錆層中の元素の分布を測定した結果、発明例はいずれも、錆層中にSnをはじめとして、W,Nb,Mo,Sbなどの有効元素が濃縮していることが確認され、上記した耐食性試験の結果が裏付けられた。

Claims (9)

  1. 質量%で、
    C:0.03〜0.20%、
    Si:0.05〜0.50%、
    Mn:0.70〜2.00%、
    P:0.035%以下、
    S:0.010%以下、
    Al:0.100%以下、
    Ti:0.005〜0.030%、
    N:0.0010〜0.010%、
    Sn:0.05〜0.20%
    Nb:0.003〜0.030%(但し、固溶Nb:0.002〜0.020%)および
    Cr:0.10%未満(但し、0%を含む)
    を含有し、さらに
    Sb:0.02〜0.20%、
    W:0.005〜0.50%および
    Mo:0.01〜0.50
    のうちから選んだ1種または2種以上を含有し、残部はFeおよび不可避的不純物からなることを特徴とする耐塗膜膨れ性に優れた船舶バラストタンク用鋼材。
  2. 前記鋼材の表面に、Fe3O4成分のX線回折法により求められる結晶子サイズが40nm未満の錆粒子からなる錆層を有し、かつ該錆層の分子吸着法により求められる比表面積が15m2/g以上であることを特徴とする請求項1に記載の耐塗膜膨れ性に優れた船舶バラストタンク用鋼材。
  3. 前記錆層の、X線回折法により求めたFe3O4成分とFeOOH成分(α-FeOOH+β-FeOOH+γ-FeOOH)との強度比(Fe3O4/FeOOH)が1.0以上であることを特徴とする請求項1または2に記載の耐塗膜膨れ性に優れた船舶バラストタンク用鋼材。
  4. 前記鋼材の表面に、ジンクプライマーが塗布されてなることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の耐塗膜膨れ性に優れた船舶バラストタンク用鋼材。
  5. 前記鋼材が、さらに、質量%で
    Ca:0.0005〜0.0030%
    含有することを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の耐塗膜膨れ性に優れた船舶バラストタンク用鋼材。
  6. 前記鋼材が、さらに、質量%で
    Zr:0.001〜0.100%および
    V:0.002〜0.200%
    のうちから選んだ1種または2種を含有することを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載の耐塗膜膨れ性に優れた船舶バラストタンク用鋼材。
  7. 前記鋼材が、さらに、質量%で
    B:0.0002〜0.0030%
    を含有することを特徴とする請求項1乃至6のいずれかに記載の耐塗膜膨れ性に優れた船舶バラストタンク用鋼材。
  8. 前記鋼材が、さらに、質量%で
    REM:0.0001〜0.030%、
    Mg:0.0001〜0.010%および
    Y:0.0001〜0.10%
    のうちから選んだ1種または2種以上を含有することを特徴とする請求項1乃至7のいずれかに記載の耐塗膜膨れ性に優れた船舶バラストタンク用鋼材。
  9. 前記鋼材が、さらに、質量%で
    Co:0.010〜0.500%
    を含有することを特徴とする請求項1乃至8のいずれかに記載の耐塗膜膨れ性に優れた船舶バラストタンク用鋼材。
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